JP3724385B2 - Flooring - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の室内の床面に配設される床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、住宅等の建物室内の床面には、木質の床材がよく用いられている。これは、木材の合板からパネル状の床材を複数形成し、この床材を床に敷詰めるものである。床材の表面や裏面には、防湿処理が施してある。
【0003】
このような従来の床材は、側面の木口には防湿処理が施されていないため、木口からの吸湿・吐湿によって床材の湿度(含水率)変化が生じるものの、湿度変化による床材の伸縮率は小さく床に敷詰めた後で反り・突き上げ等が発生することはないものであった。ところが、最近は樹木の伐採制限等によりこのような合板を使用することが困難になってきており、合板の代替品として、複数の木屑片を固めて形成した削片板や、木材を一度解繊してパルプ状に形成した木質繊維板等が使用される傾向にある。
【0004】
このような木質繊維板や木材削片板は、表1に示すように吸湿・吐湿による伸縮率が合板よりも大きいものであり、これらより上記のような床材を形成して床に敷詰めた場合、伸縮によって反り・突き上げ等が発生するという問題があった。そこで、木質繊維板や木材削片板からなる床材の側面の木口に防湿処理することが考えられた。
【0005】
【表1】
【0006】
ところで、上述したような床材は、床に複数敷詰めてほぼ面一な床面を形成するものであるが、床材の側面にはそれぞれ雄実と雌実が形成されており、この雄実と雌実の嵌合によって隣接する床材が接合されるものである。
【0007】
床材の木口への防湿処理としては、合成樹脂からなる防湿性を有するシートを貼着することがまず考えられるのであるが、このようなシートは薄くて保形性がないものであって、床材の実が形成された側面に貼着する作業は困難であると共に、このようなシートを実の如く凹凸のある面に貼着して施した防湿処理は不十分なものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、側面に実が形成された吸湿性を有する材料からなる床材の前記側面に、容易に迅速に十分な防湿処理を施すことのできる床材を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る床材は、吸湿性を有する基板部11の上面に突板12を貼着してなる床板部1の側面1aに実2を形成し、床板部1の上面に透明又は半透明な上面防湿層3を貼着し、床板部1の実2を形成した側面1aに該側面1aに沿う形状をした自己保形性を有する金属箔で形成した防湿性部材4を貼着すると共に、上面防湿層3又は防湿性部材4を貼着していない床板部1の表面に防湿層5を形成して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、床材の実2が形成された側面1aに自己保形性を有する防湿性部材4を貼着することで、この側面1aに容易に迅速に防湿処理を施すことが可能となると共に床材の表面を防湿性を有する部材で確実に隙間無く被覆することが可能となって、防湿処理として十分なものとすることができ、この時、防湿性部材4を金属箔で形成することで容易に形成可能となる。
【0010】
また、基板部11を木質繊維板と木材削片板の一方又は両方で形成することが好ましい。このような構成とすることで、最近の傾向としての脱合板化に対応することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0014】
本発明の床材は、基板部11とこの基板部11上面に貼着する突板12とで主体となる床板部1が形成される。
【0015】
基板部11は、吸湿性を有する材料で形成され、本実施形態では、MDFやHDF等の木質繊維板や、木材削片板(所謂パーティクルボード)や、あるいはWPBからなる平面視矩形状をしたものである。この基板部11の表面には、化粧板としての突板12が貼着される。突板12は、基板部11と同様に木質材料で形成されるもので、湿式で形成されるものであれば厚さ0.2〜0.5mm程度、乾式で形成されるものであれば厚さ1mm程度である。突板12は平面視において基板部に重なるように貼着され、突板12の表面側(上面側)には木目模様等の模様(図示せず)が形成してあり、床材が床に配設された際に室内側から見えるものである。このようにして、基板部11の上面に突板12を貼着して床材の主体となる床板部1が形成してある。
【0016】
この床板部1は、平面視における矩形状の四側面1aに実2が形成してある。実2は、雄実2a又は雌実2bからなるもので、それぞれの面にいずれかの実2a,2bが形成される。本実施形態においては四側面1aの全面に形成してあるが、特にこれに限定されるものではなく、一部の側面1aにのみ形成してあってもよい。
【0017】
このような床板部1には、上面(即ち突板12の上面)に上面防湿層3として防湿性シート31を貼着するものである。この防湿性シート31は、PP(ポリプロピレン),PE(ポリエチレン)等の合成樹脂フィルムを熱融着するもので、例えばPPの場合は180℃前後で熱溶着し(因みにPPの融点は160℃〜170℃)、PEの場合は120℃前後(因みにPEの融点は95℃〜110℃)で熱溶着するものである。この防湿性シート31は、木質材料で形成されて吸湿性を有する床板部1が吸湿しないように表面に貼着するものである。本実施形態では、防湿性シート31はPPやPEを用いるものであるが、特にこのように限定されるものではなく、透湿性を有さないかあるいは透湿性が小さな材料であればよい。また、この上面防湿層3としての防湿性シート31は、透明か半透明に形成するものであり、この防湿性シート31を貼着した突板12の上面の模様が、この防湿性シート31を介して室内側から見えるようにしてある。
【0018】
また、床板部1の下面にも、上述した上面防湿層3と同様に防湿層5としての防湿性シート51を貼着するものである。本実施形態では、この防湿性シート51も上面防湿層3としての防湿性シート31と同様にPPやPEを用いるものであるが、特にこのように限定されるものではなく、透湿性を有さないかあるいは透湿性が小さな材料であればよい。また、上面防湿層3としての防湿性シート31のように透明か半透明である必要はないものである。
【0019】
また、床板部1の実2を形成した側面1aには、自己保形性を有する防湿性部材4を被覆するものである。防湿性部材4は金属箔よりなり、この金属箔を実2に当接する部分は実2と同形状に折曲して、実2を含む側面1a全面に沿うように形成するものである。本実施形態においては防湿性部材4は金属箔よりなるものであるが、特にこれに限定されるものではなく、防湿性及び自己保形性を兼ね備えるものであればよい。
【0020】
次に、上記のような上面防湿層3及び防湿層5としての防湿性シート31,51と、防湿性部材4とを床板部1に貼着する方法について説明する。
【0021】
上面防湿層3としての防湿性シート31を床板部1の上面(即ち平面視における床板部1)より大きく形成し、防湿層5としての防湿性シート51を床板部1の下面(同じく平面視における床板部1)より大きく形成する。これらの防湿性シート31,51を平面視において床板部1が中に配置されるように床板部1の上面と下面とにそれぞれ貼着すると共に、防湿性シート31,51の周端縁31a,51aを床板部1の側面1aに貼着する。この際の貼着は上述したように熱溶着により行う。次に、防湿性部材4を床板部1の側面1aに貼着する。防湿性部材4は、予め金属箔を折曲して実2を含む側面1aに沿うような形状に形成してあり、実2を含む床板部1の側面1aに沿わせて貼着する。この時、防湿性部材4の周端縁4aは上記防湿性シート31,51の外表面に貼着し、防湿性部材4と防湿性シート31,51との間に湿気が侵入する隙間が生じるのを防止するものである。なお、防湿性部材4の床板部1の側面1a及び防湿性シート31,51への貼着は、両面テープのようなテープによるのが好ましい。合成ゴム系接着剤等の速乾性の接着剤も使用可能であるが、トルエン等が含まれるため、VOC問題上好ましくない。
【0022】
以上のような構成とすることで、上面防湿層3及び防湿層5と、防湿性部材4とを床板部1の表面に貼着し、床板部1の表面が防湿性を有するもので被覆されたことで、床板部1が吸湿・吐湿して伸縮することによる反り・突き上げの発生を防止することができるものでありながら、防湿性部材4の実2を形成した板部材1の側面1aへの貼着は、実2を含む側面1aに沿うような形状に防湿性部材4を形成することで、予め上記形状に保形されている防湿性部材4を該側面1aに沿って当接させて貼着するだけで、容易に迅速に作業を行うことが可能となると共に、防湿処理として十分なものとすることができる。
【0023】
なお、本実施形態では、平面視矩形上をした床板部1の四側面に実2を形成したが、四側面のうちの一部の側面に実2を形成し、この実2を形成した側面にのみ防湿性部材4を貼着し、実2を形成していない側面には、床板部1の下面に貼着した防湿性シート51と同様の防湿層5を形成するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、吸湿性を有する基板部の上面に突板を貼着してなる床板部の側面に実を形成し、床板部の上面に透明又は半透明な上面防湿層を貼着し、床板部の実を形成した側面に該側面に沿う形状をした自己保形性を有する金属箔で形成した防湿性部材を貼着すると共に、上面防湿層又は防湿性部材を貼着していない床板部の表面に防湿層を形成し、前記上面防湿層及び防湿層としてそれぞれ床板部の上面及び下面より大きな防湿性シートを形成し、該防湿性シートを前記上面及び下面にそれぞれ貼着してその周端縁を床板部の側面に貼着し、床板部の四側面に実を形成して該側面に貼着する防湿性部材の周端縁を上記防湿性シートの外表面に貼着したので、床材の実が形成された側面に自己保形性を有する金属箔で形成した防湿性部材を貼着することで防湿処理を施すことができて、防湿性部材の実を形成した板部材の側面への貼着は、実を含む側面に沿うような形状に防湿性部材を形成することで、予め上記形状に保形されている防湿性部材を該側面に沿って当接させて貼着するだけで、容易に迅速に作業を行うことができると共に床材の表面を防湿性を有する部材で確実に隙間無く被覆するため防湿処理として十分なものとすることができて、この防湿性部材と上面防湿層及び防湿層とで床板部の表面を被覆して、床板部が吸湿・吐湿して伸縮することによる反り・突き上げの発生を防止することが可能となるものである。
【0025】
また請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、基板部を木質繊維板と木材削片板の一方又は両方で形成したので、最近の傾向としての脱合板化に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1 床板部
11 基板部
12 突板
1a 側面
2 実
3 上面防湿層
4 防湿性部材
5 防湿層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flooring disposed on a floor surface in a room of a building.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a wooden floor material is often used for a floor surface in a building room such as a house. In this method, a plurality of panel-like floor materials are formed from wood plywood, and the floor materials are spread on the floor. Moisture-proofing is applied to the front and back surfaces of the flooring.
[0003]
In such a conventional flooring, the moisture at the side end is not treated with moisture, so the moisture (moisture content) of the flooring changes due to moisture absorption and moisture absorption from the end, but the flooring of the flooring due to humidity change The expansion / contraction rate was small, and no warping or thrusting occurred after laying on the floor. However, recently it has become difficult to use such plywood due to tree cutting restrictions, etc., and as a substitute for plywood, shards made by solidifying multiple pieces of wood chips and wood are once solved. There is a tendency to use a wood fiber board or the like which is formed into a pulp shape by fibering.
[0004]
As shown in Table 1, such wood fiber boards and wood chipboards have a higher expansion and contraction rate due to moisture absorption and moisture absorption than plywood, and the floor material as described above is formed and laid on the floor. When packed, there has been a problem that warpage, push-up, etc. occur due to expansion and contraction. In view of this, it has been considered to apply a moisture-proofing treatment to the side end of the floor material made of wood fiber board or wood chipboard.
[0005]
[Table 1]
[0006]
By the way, the floor materials as described above are laid on the floor to form a substantially flush floor surface, and male and female berries are formed on the side surfaces of the floor material. Adjacent flooring materials are joined by fitting the fruit and the fruit.
[0007]
As a moisture-proof treatment to the mouthpiece of the floor material, it is first considered to stick a moisture-proof sheet made of a synthetic resin, but such a sheet is thin and has no shape retention, The work of attaching the floor material to the side surface on which the fruit is formed is difficult, and the moisture-proofing treatment in which such a sheet is applied to an uneven surface as in reality is insufficient.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, and the object of the present invention is to easily and quickly provide sufficient moisture-proofing to the side surface of the flooring material made of a hygroscopic material having fruit formed on the side surface. An object of the present invention is to provide a flooring that can be treated.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the flooring according to the present invention forms the
[0010]
Moreover, it is preferable to form the board |
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0014]
In the floor material of the present invention, a floor plate portion 1 that is mainly composed of a
[0015]
The
[0016]
The floor plate portion 1 has a solid 2 formed on four rectangular side surfaces 1a in plan view. The
[0017]
A moisture-proof sheet 31 is adhered to the floor plate portion 1 as the upper moisture-
[0018]
Moreover, the moisture-proof sheet | seat 51 as the moisture-proof layer 5 is stuck also to the lower surface of the floor board part 1 similarly to the upper surface moisture-
[0019]
In addition, the side surface 1a formed with the
[0020]
Next, a method for adhering the moisture-proof sheets 31 and 51 as the upper moisture-
[0021]
The moisture-proof sheet 31 as the upper moisture-
[0022]
By setting it as the above structures, the upper surface moisture-
[0023]
In the present embodiment, the real 2 is formed on the four side surfaces of the floor plate portion 1 in a rectangular shape in plan view, but the real 2 is formed on a part of the four side surfaces, and the side surface on which the real 2 is formed. The moisture-
[0024]
【The invention's effect】
As described above, in the first aspect of the present invention, a fruit is formed on the side surface of the floor plate portion formed by sticking the protruding plate to the upper surface of the substrate portion having hygroscopicity, and the upper surface of the floor plate portion is transparent. Or a semi-transparent top moisture-proof layer is stuck, and a moisture-proof member made of a metal foil having a self-retaining shape formed along the side surface is stuck to the side surface where the floor plate portion is formed, and the top moisture-proof layer Forming a moisture-proof layer on the surface of the floor plate portion to which no layer or moisture-proof member is adhered, and forming a moisture-proof sheet larger than the upper and lower surfaces of the floor plate portion as the upper surface moisture-proof layer and moisture-proof layer, respectively. Are attached to the upper surface and the lower surface, respectively, and the peripheral edge of the moisture-proof member is attached to the side surface of the floor plate portion, and the fruit is formed on the four side surfaces of the floor plate portion and attached to the side surface. Having adhered to the outer surface of the moisture-proof sheet, self-shape retention on the side actual floor material is formed And it can be treated with moisture-proof treatment by adhering the moisture resistance member formed of a metal foil having, adhered to the side surface of the real and the formed plate member moistureproof member, such as along the side containing the actual By forming a moisture-proof member in the shape, it is possible to easily and quickly work by simply abutting and sticking the moisture-proof member that has been retained in the above shape along the side surface. Since the surface of the flooring is reliably covered with a moisture-proof member without any gaps, it can be made sufficient as a moisture-proof treatment, and the surface of the floor plate part is covered with this moisture-proof member, the top moisture-proof layer and the moisture-proof layer. Thus, it is possible to prevent the warp / push-up from occurring due to the floor plate portion absorbing and discharging moisture and expanding and contracting.
[0025]
In addition, in the invention according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of one embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
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