JP3723883B2 - Multi-layer coating method - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複層塗膜形成法、特にその最上層に活性エネルギー線照射及び加熱の両者によって硬化せしめる特定組成のクリヤー塗料を塗装することにより、塗膜外観、耐スリ傷性、耐酸性等に優れた塗膜を形成し得る複層塗膜形成法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、美粧的外観が重要視される自動車、二輪車、電気製品等の外板部には、平滑性、鮮映性、耐候性等が良好な塗膜を形成できる熱硬化性上塗塗料が主に塗装されている。具体的には、熱硬化性着色塗料をベースコートとして塗装し硬化し又は硬化することなく、該塗面に熱硬化性クリヤー塗料を塗装した後、加熱して両塗膜又はクリヤー塗膜を硬化させる2コート方式が主流である。
【0003】
而して、近年、塗膜外観、耐スリ傷性、耐酸性、溶剤使用量削減、塗装工程の簡素化等の観点から、クリヤー塗料として紫外線硬化型塗料が提案されている。
【0004】
しかし、被塗物の上記外板は、多くの曲面部、窪み部、裏側部等を有しているので、紫外線硬化型クリヤー塗料を塗装しても、紫外線をこれらの曲面部等に均一に照射することは極めて困難で、紫外線が全く照射されなかったりそれが不十分であったりして、未硬化部分を生じ易いという欠点があった。例えば、自動車ボンネットの裏側にはクリヤー塗料のスプレー塗装時のダストが回り込んで付着するが、この部分には紫外線は十分照射されず、ダストを硬化させることは困難である。
【0005】
かかる欠点を解消するために、紫外線硬化型クリヤー塗料に熱硬化触媒の過酸化物を配合して、紫外線硬化性と熱硬化性の両者を兼備えることも提案されているが、これを配合すると貯蔵中にゲル化したり、粘度が上昇して塗装作業性が低下するので好ましくなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術の課題に鑑みて、鋭意研究した結果、クリヤー塗料として特定の活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を使用し、活性エネルギー線照射及び加熱して該クリヤー塗膜を硬化せしめる場合には、未硬化部分を生じることが全くなく、しかも貯蔵中のゲル化や粘度上昇が発生しないため塗装作業性が低下することもないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、下記の複層塗膜形成法を提供するものである。
【0008】
被塗物に、着色塗料(A)を塗装し硬化し又は硬化することなく、活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装し、活性エネルギー線照射及び加熱して該クリヤー塗膜又は該クリヤー塗膜と該着色塗膜の両者を硬化せしめてなる複層塗膜形成法であって、
該クリヤー塗料(B)が、活性エネルギー線重合性不飽和樹脂又は該樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)100重量部当り、
(I)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する樹脂、(II)非環状の酸無水基を少なくとも2個有し、かつ末端に遊離のカルボキシル基を持たない下記一般式(1)で示される化合物
【0009】
【化2】

Figure 0003723883
【0010】
(式中、Rは炭素数2〜50の一価の炭化水素基であって、該炭化水素基は、エステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含んでもよい。R′は炭素数2〜50の二価の炭化水素基であって、該炭化水素基は、エステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含んでもよい。nは1〜500の整数である。)、及び(III)(a)オニウム塩及び(b)酸性リン酸エステルで構成される硬化触媒からなる混合物(B−2)を10〜100重量部配合してなる組成物を主成分とするものであることを特徴とする複層塗膜形成法。
【0011】
本発明法で使用する上記クリヤー塗料(B)は、活性エネルギー線硬化性の上記(B−1)成分に、熱硬化性の上記(B−2)成分を配合したことにより、活性エネルギー線照射及び加熱すれば被塗物の曲面部、窪み部、裏側部等を含んで未硬化部分を一切生じることなく、十分に硬化することができ、しかも熱硬化触媒の過酸化物の配合が不要なので貯蔵中のゲル化や粘度上昇が発生しないため塗装作業性が低下することもない。また、特に上記(B−1)成分に基づき塗面の平滑性、鮮映性等の仕上り外観や耐候性等が著しく改善されており、又特に上記(B−2)成分に基づき塗膜の耐スリ傷性、耐酸性等が顕著に改善されている。
【0012】
本発明で使用する活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線照射により硬化し、又熱によっても硬化する透明塗膜形成塗料組成物であり、上記(B−1)成分100重量部当り上記(B−2)成分10〜100重量部を配合してなる組成物を主成分とするものである。
【0013】
上記(B−1)成分は、活性エネルギー線重合性不飽和樹脂又は該樹脂と不飽和モノマーとの混合物である。
【0014】
活性エネルギー線重合性不飽和樹脂としては、1分子中に2個以上のラジカル重合性炭素炭素二重結合を有する不飽和樹脂を好適に使用でき、該不飽和樹脂の具体例としては、ポリエステルに(メタ)アクリル酸を縮合させた樹脂、エチレン性不飽和基含有ポリウレタン樹脂、エチレン性不飽和基含有エポキシ樹脂、エチレン性不飽和基含有含リンエポキシ樹脂、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂、エチレン性不飽和基含有シリコン樹脂、エチレン性不飽和基含有メラミン樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、一種又は二種以上を混合して使用できる。
【0015】
また、活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と混合して使用できる不飽和モノマーとしては、1分子中に1個以上のラジカル重合性炭素炭素二重結合を有する重合性の不飽和モノマーを好適に使用でき、単官能性又は多官能性のモノマーが包含される。不飽和モノマーを使用することにより、有機溶剤の使用量を低減できるという利点が得られる。
【0016】
上記単官能性の不飽和モノマーとしては、まず、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜28個の1価アルコールとのエステル化物が挙げられ、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso −ブチル、メタクリル酸iso −ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル等を挙げることができる。また、該モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、メチルスチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルイソブチルエーテル、メチルビニルエーテル、アクリロニトリル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等のその他のビニル化合物を使用できる。更に、該モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の水酸基含有モノマー;ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のイソシアネート化合物と上記水酸基含有モノマーとの付加物;リン酸と上記水酸基含有モノマーとの付加物;ビニルピロリドン、ビニルピリジン等の含窒素複素環を有する化合物等を使用できる。
【0017】
また、上記多官能性の不飽和モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリシクロデカンジアルコールジアクリレート、トリシクロデカンジアルコールジメタクリレート等のジ、トリ又はテトラビニル化合物;多価アルコールとエチレンオキシド又はプロピレンオキシドとの付加物にアクリル酸又は/及びメタクリル酸を反応せしめた生成物;多価アルコールとε−カプロラクトンとの付加物にアクリル酸又は/及びメタクリル酸を反応せしめた生成物;含リン重合性不飽和モノマー等を挙げることができる。
【0018】
上記不飽和モノマーは、一種又は二種以上を混合して使用できる。
【0019】
活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と不飽和モノマーとの使用比率は、特に制限されないが、これら両成分の合計量に基づいて、前者が100〜20重量%、特に80〜30重量%であり、後者が0〜80重量%、特に20〜70重量%であるのが好ましい。
【0020】
前記(B−2)成分は前記特定の(I)〜(III)の各成分の混合物である。
【0021】
(I)成分であるエポキシ基含有樹脂は、1分子中にエポキシ基を少なくとも平均2個、好ましくは平均2〜50個有する数平均分子量300〜100000の範囲のものであり、該樹脂(I)中にはアミノ基、アミド基等の官能基が併存してもよい。
【0022】
該樹脂(I)は、具体的には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の基本樹脂骨格の末端及び/又は側鎖にエポキシ基が少なくとも2個結合してなる樹脂であり、これらはいずれも水酸基を有しない。これらの具体例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂;グリシジル基含有ビニルモノマー(グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等)を必須成分とし、更に必要に応じてこれらのモノマーと共重合可能なビニルモノマーを用いてなるアクリル系樹脂;遊離のイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂に、例えばグリシドール等の水酸基とグリシジル基とを有する化合物をウレタン化反応によって付加せしめてなる樹脂;等が挙げられる。
【0023】
(II)成分は、非環状の酸無水基を少なくとも2個有し、かつ末端に遊離のカルボキシル基を持たない下記一般式(1)で示される化合物であり、硬化剤として機能する。
【0024】
【化3】
Figure 0003723883
【0025】
(式中、Rは炭素数2〜50の一価の炭化水素基であり、該炭化水素基は、エステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含むことができる。R′は炭素数2〜50の二価の炭化水素基であって、該炭化水素基もエステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含むことができる。nは1〜500の整数である。)。
【0026】
該(II)成分は、例えば、1分子中に1個のカルボキシル基を有するモノカルボン酸と1分子中に2個のカルボキシル基を有するジカルボン酸とを脱水反応させることによって容易に得られる。
【0027】
モノカルボン酸としては、例えば安息香酸、メチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;ギ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、イソノナン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、9−デセン酸、オレイン酸、エレオステアリン酸、エライジン酸、ブラシジン酸、リノール酸、リノレイン酸等の飽和又は不飽和の脂肪酸モノカルボン酸又は脂環族モノカルボン酸;等が挙げられる。更に、モノアルコールと環状酸無水物との付加体も使用できる。これらは1種又は2種以上併用できる。また、モノカルボン酸として、やし油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸、あまに油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸等も使用できる。これらのうち、安息香酸、イソノナン酸、やし油脂肪酸等から選ばれたものが好ましい。
【0028】
上記のジカルボン酸は1分子中に2個のカルボキシル基を有する化合物又はその酸無水物であって、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4′−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物;ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸又はその酸無水物;アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、アゼライン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸又はその酸無水物等があげられる。これらは1種又は2種以上併用できる。このうち、特に無水フタル酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸等から選ばれたものが好ましい。
【0029】
R´にエステル結合を導入するには、1分子中に2個のカルボキシル基を有する低分子量ポリエステル(数平均分子量は2000以下、特に150〜1000の範囲内が好ましい)を、モノカルボン酸と反応させるために用いるジカルボン酸又はその変性物の一部または全部と置換すればよい。該低分子量ポリステルはジカルボン酸とグリコールとから容易に合成できる。その分子中には、カルボキシル基及びエステル結合が存在し、これ以外の官能基及び結合は存在しないことが好ましいが、更に炭素−炭素結合、エーテル結合、ウレタン結合等が併存しても差支えない。この場合、それらの結合数は合計でエステル結合と同じまたは少ないことが望ましい。
【0030】
低分子量ポリエステルの合成に用いるジカルボン酸としては、前記と同様のものが用いられる。
【0031】
また、低分子量ポリエステルの合成に用いるグリコールは1分子中に2個の水酸基を有する化合物である。具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等があげられる。これらは1種又は2種以上使用できる。このうち、特にネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール等から選ばれたものが好ましい。
【0032】
上記ジカルボン酸とグリコールとのエステル化反応はそれ自体既知の方法で行なうことができ、また該両成分の反応比率は、得られるポリエステルの両末端又は側鎖にカルボキシル基が合計2個存在するような範囲であればよく、具体的にはグリコール1モルあたりジカルボン酸は1.2〜2モルが適している。
【0033】
Rにエステル結合を導入するには、例えば上記1分子中に2個のカルボキシル基を有する低分子量ポリエステルの片方のカルボキシル基のみをモノアルコールでエステル化した1分子中に1個のカルボキシル基を有する低分子量ポリエステルをモノカルボン酸として用いればよい。モノアルコールとしては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、エチルブタノール、ベンジルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等があげられ、これらは単独又は2種以上で用いることができる。
【0034】
また、R′にエーテル結合を導入する方法として、例えば2価アルコールの(ポリ)エーテル化物の両末端にある水酸基を酸化等によってカルボキシル基に変性してなる、両末端にカルボキシル基をそれぞれ1個ずつ有するジカルボン酸ポリエーテルを、モノカルボン酸と反応させるために用いるジカルボン酸又はその変性物の一部又は全部と置換することがあげられる。一方、Rにエーテル結合を導入するには、例えば該2価アルコールの(ポリ)エーテル化物の片方の水酸基のみをカルボキシル基に変性し、残りの水酸基にモノアルコールをエーテル付加することによって得られるエーテル結合含有モノカルボン酸を前記モノカルボン酸の一部又は全部と置換すればよい。
【0035】
(ポリ)エーテル化物を得るための2価アルコールは1分子中に2個の水酸基を有する化合物であって、前記したグリコールと同様のものが用いられる。
【0036】
また、エーテル結合含有のRを形成するために用いるモノアルコールは1分子中に1個の水酸基を有する化合物であり、前記した1分子中に1個のカルボキシル基を有する低分子量ポリエステルを得るために用いるモノアルコールと同様のものが用いられる。
【0037】
更に、一般式(1)のR又はR′にウレタン結合を導入するには、ジイソシアネート化合物と2価アルコールとをウレタン化反応させてなる両末端にイソシアネート基を有するポリウレタンを使用すればよい。即ち、該ポリウレタンの該両イソシアネート基に、1分子中に水酸基とカルボキシル基とを併存する化合物をウレタン化反応させて両末端にカルボキシル基を導入したものを、モノカルボン酸と反応させるために用いるジカルボン酸の一部又は全部と置換することによってR′にウレタン結合を導入することができる。また、該ポリウレタンの片方のイソシアネート基にモノアルコールを付加し、残りのイソシアネート基に1分子中に水酸基とカルボキシル基とを併存する化合物をウレタン化反応により付加せしめてモノカルボン酸とし、これを前記モノカルボン酸の一部もしくは全部と置換することによってRにウレタン結合を導入できる。
【0038】
上記ジイソシアネート化合物は1分子中に2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えばヘキサメチレンジイソシアネートまたはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系、水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族系、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族系等のものがあげられる。また、水酸基とカルボキシル基とを併存する化合物としては、例えばパラオキシ安息香酸、ジメチロールプロピオン酸、オキシピバリン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸及びラクトン等があげられる。更に、上記2価アルコール及びモノアルコールとしてはすでに例示したものが使用できる。
【0039】
(II)成分は、上記モノカルボン酸とジカルボン酸とを脱水反応させることによって得られる。この脱水反応は約80〜約300℃で行なうことができ、また、この反応を促進させるために例えば無水酢酸、酢酸クロライド、五酸化リン等の脱水剤を使用することが好ましい。その使用量は特に制限されないが、上記両成分の合計固形分100重量部あたり2〜200重量部が好ましい。また、上記両成分の反応比率は、一般式(I)で示したように遊離のカルボキシル基が残存しない範囲内であればよく、具体的には、モノカルボン酸1モルあたり、ジカルボン酸を0.5〜250モル用いることが好ましい。
【0040】
また、上記両成分が有しているカルボキシル基の一部又は全部を、例えば酸クロライド及びアルカリ金属塩、アミン塩(1、2、3、4級のいずれか)にして脱塩反応によって酸無水基を作ってもよい。
【0041】
(II)成分の分子量は特に制限されないが、数平均分子量で100〜50000、特に500〜10000の範囲が好ましく、また非環状の酸無水基を1分子中、2個以上、特に2〜50個有することが適している。
【0042】
(III)成分は、(a)オニウム塩及び(b)酸性リン酸エステルで構成される硬化触媒であり、両者は単なる混合物であっても反応物であっても良い。
【0043】
(a)オニウム塩は窒素、リン、イオウ等のような孤立電子対をもつ元素を含む化合物において、これらの孤立電子対にプロトンあるいは他の陽イオン形の化合物が配位結合してなる化合物である。
【0044】
上記(a)オニウム塩としては具体的には一般式(A)(R1 2 3 4 N)Xで表わされる第4級アンモニウム塩、一般式(B)(R1 2 3 4 P)Xで表わされる第4級ホスホニウム塩、一般式(C)(R1 2 3 S)Xで表わされる第3級スルホニウム塩等が挙げられる。
【0045】
上記一般式(A)〜(C)において、R1 、R2 、R3 及びR4 は炭化水素基であって同一又は異なっていてもかまわない。該炭化水素基はハロゲン原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。また、炭化水素基としては、炭素数が1〜30の直鎖又は分枝状のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ラウリル基等)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アリール基(フェニル、トリル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)等が包含される。
【0046】
また、Xは塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸、クエン酸、酪酸、マロン酸、塩素化酢酸等の有機酸の酸基又は水酸基である。
【0047】
(a)オニウム塩の代表例としては、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、ジエチルジブチルアンモニウムブロマイド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロライド、ジメチルベンジルラウリルアンモニウムクロライド、ジメチルジシクロヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、ジメチルベンジルラウリルホスホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムクロライド等が挙げられる。
【0048】
(b)酸性リン酸エステルはリン酸、亜リン酸及びこれらの縮合物のいずれかの無機リン化合物の一部の水素をアルキル基又はアリール基等で置換した有機酸性(亜)リン酸エステルである。該アルキル基としては直鎖状又は分枝状のいずれのタイプであってもよく、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−デシル基等の炭素数1〜20のものが挙げられる。
【0049】
上記(b)酸性リン酸エステルとしては具体的にはジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、ジプロピルホスフェート、モノ−ブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、モノ−2−エチルヘキシルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート、モノフェニルホスフェート、モノ−2−エチルヘキシルホスファイト等が挙げられる。
【0050】
上記(a)オニウム塩及び(b)酸性リン酸エステルの配合割合は両成分の合計量換算で(a)オニウム塩が約2〜90重量%、好ましくは約25〜75重量%及び(b)酸性リン酸エステルが約10〜98重量%、好ましくは約25〜75重量%の範囲である。(a)オニウム塩の配合割合が約2重量%を下回り、そして(b)酸性リン酸エステルが約98%を上回ると樹脂組成物の低温硬化性が低下し、一方(a)オニウム塩の配合量が約90重量%を上回り、そして(b)酸性リン酸エステルが約10重量%を下回ると樹脂組成物の貯蔵安定性が低下するので好ましくない。
【0051】
(B−2)成分である(I)〜(III)成分の混合物における各成分の構成割合は、特に限定されず目的に応じて任意に選択できる。通常は、(I)及び(II)成分は、(I)成分100重量部当り(II)成分1〜1000重量部、特に10〜200重量部の範囲が好ましい。また、(III)成分は、(I)及び(II)成分の合計固形分100重量部当り0.01〜10重量部程度、特に0.5〜3重量部が好ましい。
【0052】
本発明で使用する活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)は、上記(B−1)成分及び(B−2)成分を主成分とするものであり、これらの配合比率は、(B−1)成分100重量部当り、(B−2)成分10〜100重量部、好ましくは20〜60重量部である。(B−2)成分が、10重量部未満では熱硬化が不十分となり又100重量部を越えると活性エネルギー線硬化が不十分となり、いずれの場合も硬化塗膜の耐酸性、耐スリ傷性が不十分となるので、好ましくない。
【0053】
本発明で使用する活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)には、(B−1)成分及び(B−2)成分の必須成分以外に、必要に応じて、有機溶剤、光重合開始剤、光増感促進剤、表面調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、はじき防止剤、チキソトロピー性付与剤等を配合でき、又硬化阻害や透明性不良を生じない範囲での顔料、染料、不活性有機ポリマーの利用も可能である。
【0054】
上記の内、光重合開始剤としては、紫外線の照射により、励起されてラジカルを発生させるタイプの通常のものが使用され、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーケトン、アセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパノン、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェニルジスルフィド、2−ニトロフルオレン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、一種又は二種以上を混合して使用でき、その使用量は(B−1)成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0055】
また、光重合開始剤による光重合反応を促進させるために、光増感促進剤を光重合開始剤と併用しても良い。併用し得る光増感促進剤としては、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール等の3級アミン;トリフェニルホスフィン等のアルキルホスフィン;β−チオジグリコール等のチオエーテル等の光増感促進剤を挙げることができる。これらの光増感促進剤は、一種又は二種以上を混合して使用でき、その使用量は(B−1)成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0056】
本発明で使用する活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)によって形成される塗膜のガラス転移温度(Tg)は、60〜160℃、特に70〜140℃であることが好ましい。Tgが60℃より低いと塗膜の硬さ、耐チッピング性、耐久性等が低下する傾向にあり、一方Tgが160℃より高いと着色塗料(A)塗膜面との密着性、可とう性等が低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。該クリヤー塗料におけるTgの調整は、(B−1)及び(B−2)の各成分の組成、架橋性官能基量、配合比率等を適宜選択することによって、行なうことができる。
【0057】
尚、上記ガラス転移温度は、DYNAMIC VISCOELASTOMETER MODEL VIBRON DDV-II-EA 型(TOYOBALDWIN Co. Ltd )を用いて測定した値であり、かかる測定に使用する試料は、該クリヤー塗料を所定膜厚になるようにブリキ板上に塗装し、所定条件で硬化せしめた後、水銀アマルガム法によりブリキ板から単離したクリヤー塗膜である。
【0058】
本発明複層塗膜形成法は、被塗物に、着色塗料(A)を塗装し硬化し又は硬化することなく、活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装し、活性エネルギー線照射及び加熱して該クリヤー塗膜又は該クリヤー塗膜と着色塗膜との両者を硬化せしめてなるものである。
【0059】
上記被塗物としては、特に乗用車、バス、トラック等の自動車、オートバイ等の二輪車等の外板が好適であるが、これ以外にも電気製品の外板等のような塗装仕上り外観が重要視される被塗物が好適である。被塗物の材質は、金属に限定されず、プラスチック、無機質等であっても良い。これらの被塗物は、必要に応じて、予め、通常の化成処理、電着塗装、中塗り塗装等を施しておいても差支えない。ここで、電着塗装する場合は、公知のカチオン性電着塗料が好適に使用でき、その膜厚は通常硬化塗膜に基づいて15〜35μm程度であるのが好適であり、又単層塗膜であるのが好適である。
【0060】
また、上記着色塗料(A)としては、基体樹脂、架橋剤、着色剤、溶剤等からなる液状塗料、又は溶剤を含まない粉体塗料が使用できる。また、該着色塗料は、加熱により架橋硬化するものであることが好ましい。
【0061】
基体樹脂としては、架橋剤と反応し得る官能基(例えば、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、カルボキシル基等)を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等を挙げることができる。また、架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、これらを1価アルコールで部分的又は完全にエーテル化したもの、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、多価酸、多価酸無水物等を挙げることができる。基体樹脂と架橋剤との配合比率は、通常、両者の合計量に基づいて、前者が50〜90重量%程度、特に65〜80重量%程度で、後者が50〜10重量%程度、特に35〜20重量%程度であるのが適当である。また、基体樹脂として、該樹脂に架橋官能基が付加してなる自己架橋性樹脂も使用でき、この場合は架橋剤を配合する必要はない。
【0062】
着色剤としては、公知の着色顔料、メタリック顔料、干渉顔料、染料等をいずれも好適に使用できる。溶剤としては、各種の有機溶剤、水等を使用できる。
【0063】
着色塗料(A)は、通常、基体樹脂、架橋剤、着色剤等を溶剤に混合し、溶解乃至分散せしめるか、又は、基体樹脂、架橋剤、着色剤等を、溶剤を用いることなく混合することにより、好適に調製できる。
【0064】
本発明複層塗膜形成法においては、まず、被塗物に、ベースコートとして着色塗料(A)が塗装される。塗装機としては、霧化式塗装機を用いることが好ましく、例えば、エアスプレー塗装機、エアレススプレー塗装機、エア霧化式又は回転式静電塗装機等が挙げられる。塗装時の塗料粘度は、20〜40秒(フォードカップNo.4/20 ℃)程度に調整しておくことが好ましく、又塗装膜厚は硬化塗膜に基づいて約10〜50μm程度、特に約15〜30μm程度が適当である。
【0065】
次に、上記着色塗料(A)を塗装後、該着色塗膜を100〜160℃程度で10〜30分程度加熱して硬化させるか、又は未硬化のまま室温でセッティングしたり加熱乾燥したりして流動性のない指触乾燥状態以上に乾燥させてから、クリヤー塗料(B)を塗装する。この乾燥によって、通常、着色塗膜中の溶剤含有率が10重量%以下、好ましくは5重量%以下になされる。着色塗膜が流動性のある状態で、クリヤー塗料を塗装すると、着色塗膜とクリヤー塗膜とが著しく混じり合って、外観、塗膜性能を低下させたり、着色塗膜中の溶剤によってクリヤー塗料の仕上り性が悪くなったのするので好ましくない。
【0066】
クリヤー塗料(B)を塗装する際の塗装機としては、着色塗料(A)の場合と同様に、霧化式塗装機を用いることが好ましい。また、塗装時の塗料粘度は、15〜25秒(フォードカップNo.4/20 ℃)程度に調整しておくことが好ましく、又塗装膜厚は硬化塗膜に基づいて約5〜40μm程度、特に約15〜30μm程度が適当である。塗装されたクリヤー塗膜が溶剤を含有している場合には、活性エネルギー線照射前に、必要に応じて、加熱、エアブロー等によって、溶剤を除去することが好ましい。
【0067】
本発明方法においては、着色塗料(A)を塗装し硬化し又は硬化することなく、活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装した後、活性エネルギー線を照射し更に加熱してクリヤー塗膜又はクリヤー塗膜と着色塗膜の両者を十分に硬化させることができる。ここで、硬化は、通常、架橋硬化を意味する。
【0068】
上記クリヤー塗料(B)を電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照射することによって、硬化せしめるにあたり、照射前に必要に応じて、溶剤除去等の目的で加熱しても良い。
【0069】
電子線の照射により、該クリヤー塗料を硬化させる場合の電子線発生源としては、コッククロフト型、コッククロフト・ワルトン型、バン・デ・グラーフ型、共振変圧器型、変圧器型、絶縁コア変圧器型、ダイナミトロン型、リニアフィラメント型、高周波型等の電子線発生装置を用いることができる。その際の電子線の照射条件は、膜厚等によっても変動するが、一般には1〜20メガラッドの範囲内の線量が適当である。
【0070】
また、紫外線照射源としては、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光等を用いることができる。紫外線の照射条件は、特に制限されないが、150〜450nmの範囲内の紫外線を含む光線を、空気中又は不活性ガス雰囲気下で、照射することが好ましい。紫外線の照射線量は、膜厚等によっても変動するが、一般には50〜2000mJ/cm2 、好ましくは300〜1200mJ/cm2 の範囲内の線量が適当である。
【0071】
本発明においては、活性エネルギー線を照射後、更に加熱してクリヤー塗膜又はクリヤー塗膜と着色塗膜の両者を硬化させる。この際の硬化条件としては、特に限定されないが、通常、100〜160℃程度で10〜30分程度である。
【0072】
本発明複層塗膜形成法における好ましい実施態様として、活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装する前に、他のクリヤー塗料(C)を、硬化塗膜に基づいて約5〜40μm程度塗装することができる。
【0073】
ここで用いられるクリヤー塗料(C)としては、基体樹脂、架橋剤、溶剤等からなる液状塗料、又は溶剤を含まない粉体塗料が使用できる。また、該クリヤー塗料は、加熱により架橋硬化するものであることが好ましい。
【0074】
基体樹脂としては、架橋剤と反応し得る官能基(例えば、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、カルボキシル基等)を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等を挙げることができる。また、架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、これらを1価アルコールで部分的又は完全にエーテル化したもの、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、多価酸、多価酸無水物等を挙げることができる。基体樹脂と架橋剤との配合比率は、通常、両者の合計量に基づいて、前者が50〜90重量%程度、特に65〜80重量%程度で、後者が50〜10重量%程度、特に35〜20重量%程度であるのが適当である。また、基体樹脂として、該樹脂に架橋官能基が付加してなる自己架橋性樹脂も使用でき、この場合は架橋剤を配合する必要はない。
【0075】
クリヤー塗料(C)は、通常、基体樹脂、架橋剤等を溶剤に混合し、溶解乃至分散せしめるか、又は、基体樹脂、架橋剤等を、溶剤を用いることなく混合することにより、好適に調製できる。
【0076】
この実施態様においては、着色塗料(A)を塗装し硬化又は未硬化の状態で、クリヤー塗料(C)を塗装し硬化又は未硬化の状態で、更にクリヤー塗料(B)を塗装し、活性エネルギー線照射及び加熱して、クリヤー塗膜(B)、クリヤー塗膜(B)とクリヤー塗膜(C)又はクリヤー塗膜(B)とクリヤー塗膜(C)と着色塗膜を硬化させる。
【0077】
クリヤー塗料(C)の塗装条件、硬化条件及び乾燥条件は、着色塗料(A)の場合と同様の条件で良い。
【0078】
かくして、本発明複層塗膜形成法により、十分に硬化した塗膜性能に優れた複層塗膜が形成される。
【0079】
【発明の効果】
本発明複層塗膜形成法によれば、特に着色塗膜上に特定組成のクリヤー塗料 (B)を塗装したことにより、以下に示す顕著な効果が得られる。
【0080】
(1) クリヤー塗料(B)の硬化反応の主体は、活性エネルギー線照射によるラジカル重合反応であり、反応副生物の発生が極めて少ないため、塗膜の硬化過程での体積収縮が小さく、微小な凹凸(チリチリ肌)のない高度な鮮映性及び平滑性を持つ塗膜を得ることができる。
【0081】
(2) クリヤー塗料(B)は、(B−1)成分において不飽和モノマーを併用することによって、有機溶剤の使用量を低減することが可能となり、即ち高固形分型にできるので、省資源、公害防止上好ましい。
【0082】
(3) 耐酸性が極めて良好であり、酸性雨等によるシミ、ツヤビケ、エッチング等の問題を解消できる。
【0083】
(4) 耐スリ傷性が優れている。
【0084】
(5) 従来の活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料における種々の課題を完全に解決した。即ち、本発明法によれば、未硬化部分を生じることが全くなく、しかもクリヤー塗料(B)の貯蔵中のゲル化や粘度上昇が発生しないため塗装作業性が低下することもない。
【0085】
【実施例】
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、各例における部及び%は、いずれも重量基準である。
【0086】
製造例1 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)の製造
メタクリル酸メチル300部、アクリル酸n−ブチル600部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル100部、トルエン1500部及びアゾビスイソブチロニトリル50部を4つ口フラスコに入れ、110℃で5時間保持し、アクリル樹脂ポリオール溶液を調製した。このアクリル樹脂ポリオールは、分子量5000、水酸基当量1160であった。このアクリル樹脂ポリオール溶液に、イソホロンジイソシアネート222部とアクリル酸2−ヒドロキシエチル116部とを付加したモノイソシアネート化合物1014部を加え、100℃で3時間反応し、残存イソシアネート基が完全に反応したのを確認して、冷却し、エチレン性不飽和基含有ウレタン樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液の固形分含有率は、57%であった。
【0087】
上記エチレン性不飽和基含有ウレタン樹脂溶液95部、式
【0088】
【化4】
Figure 0003723883
【0089】
で示される化合物23部及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレート23部を混合して、(B−1)−(a)を調製した。
【0090】
製造例2 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)(B−1)の製造
スチレン400部、メタクリル酸n−ブチル600部、アクリル酸n−ブチル600部、アクリル酸200部、トルエン1800部及びアゾビスイソブチロニトリル90部を4つ口フラスコに入れ撹拌し、110℃で5時間保持し、カルボキシル基含有アクリル樹脂溶液を調製した。次いで、これにグリシジルメタクリレート380部とテトラエチルアンモニウムブロマイド5部を添加し、撹拌しながら110℃で2時間保持し、十分にグリシジルメタクリレートが反応したのを確認した後、減圧してトルエンを脱溶剤し、冷却し、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂(固形分含有率100%)を得た。
【0091】
上記エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂30部、式
【0092】
【化5】
Figure 0003723883
【0093】
で示される化合物20部及びトリメチロールプロパントリアクリレート50部を混合して、混合物(B−1)−(b)を調製した。
【0094】
製造例3 1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する樹脂(I)の製造
グリシジルメタクリレート2.5モル及びn−ブチルメタクリレート4.5モルのモノマー成分をキシロール中でラジカル共重合反応させて、アクリル樹脂溶液であるエポキシ基含有樹脂I−(c)を得た。このものは、樹脂数平均分子量20000で、樹脂固形分含有率50%であった。
【0095】
製造例4 1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する樹脂(I)の製造
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート2.5モル及びn−ブチルメタクリレート3.6モルのモノマー成分をキシロール中でラジカル共重合反応させて、アクリル樹脂溶液であるエポキシ基含有樹脂I−(d)を得た。このものは、樹脂数平均分子量6000で、樹脂固形分含有率50%であった。
【0096】
製造例5 1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する樹脂(I)の製造
グリシジルメタクリレート2.5モル及びn−ブチルメタクリレート4.5モルのモノマー成分をキシロール中でラジカル共重合反応させ、更にアクリル酸を0.5モル付加させて、アクリル樹脂溶液であるエポキシ基含有樹脂I−(e)を得た。このものは、活性エネルギー線で重合する炭素炭素二重結合を有している。また、このものは、樹脂数平均分子量20000で、樹脂固形分含有率50%であった。
【0097】
製造例6 一般式(1)で示される化合物(II)の製造
アジピン酸5モル、安息香酸2モル及び無水酢酸10モルを混合し、140℃で、副生する酢酸を除去しながら反応させ、酢酸の流出がなくなった段階で160℃まで昇温し、過剰の無水酢酸を除去し反応を終えて、非環状酸無水基含有化合物II−(f)を得た。このものはガードナー粘度P(20℃)、GPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)ピーク分子量約1000(数平均分子量約400)であった。
【0098】
製造例7 一般式(1)で示される化合物(II)の製造
アゼライン酸クロライド9モル、アジピン酸アンモニウム10モル及び安息香酸クロライド2モルを混合し、20℃以下で1時間反応させた。副生したアンモニウムクロライドを除去して、非環状酸無水基含有化合物II−(g)を得た。このものは、ガードナー粘度Z1、GPCピーク分子量4000(数平均分子量約1400)であった。
【0099】
製造例8 エポキシ基含有樹脂(I)、一般式(1)の化合物(II)及び硬化触媒(III)の混合物(B−2)の製造
上記各製造例で得たエポキシ基含有樹脂(I)及び一般式(1)の化合物(II)に、硬化触媒(III)としてテトラエチルアンモニウムクロライド(TEA)及びジ−2−エチルヘキシルホスフェート(EHP)の混合物を、下記表1に示す配合量で配合して、混合物(B−2)であるイ、ロ、ハ及びニを調製した。
【0100】
【表1】
Figure 0003723883
【0101】
上記表1の配合量は、すべて固形分量(部)である。
【0102】
製造例9 クリヤー塗料(B)の製造
上記各製造例で得た混合物(B−1)及び混合物(B−2)に、光重合開始剤として「イルガキュア651」(チバガイギー社製、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)を、下記表2に示す配合量で配合して、クリヤー塗料(B)を調製した。
【0103】
【表2】
Figure 0003723883
【0104】
上記表2の配合量は、すべて固形分量(部)である。
【0105】
実施例1〜11及び比較例1〜3
製造例9で得たクリヤー塗料(B)又は比較用クリヤー塗料を用いて、下記の操作に従って、複層塗装を行ない、塗装板を作成した。
【0106】
被塗物としては、「ユニボンド#3030」(日本パーカライジング(株)製、リン酸亜鉛系)で表面処理した鋼板(大きさ:7.5×15×0.2cm)に、「エレクロンNo.9200 」(関西ペイント(株)製、エポキシ系カチオン電着塗料)を20μm塗装し、更にこの上に「アミラックN−2シーラー」(関西ペイント(株)製、アミノポリエステル樹脂系中塗り塗料)を30μm塗装したものを用いた。
【0107】
まず、着色塗料(A)の塗料粘度を約30秒(フォードカップ#4、20℃)に調整して、25℃の温度で相対湿度が70%の環境で静電噴霧塗装した。塗装膜厚は、硬化塗膜に基づいて15〜20μmとした。ここで、着色塗料(A)としては、(i)「アスカベークTW−400」(関西ペイント(株)製、水性エマルジョン塗料、アクリル樹脂/メラミン樹脂系)又は(ii)「マジクロンTW−500」(関西ペイント(株)製、有機溶剤型塗料、アクリル樹脂/メラミン樹脂系)を用いた。
【0108】
そして、該着色塗膜を、120℃、30分の条件で加熱硬化した。
【0109】
次に、上記着色塗面に、キシレン/酢酸ブチル=2/1(重量比)の混合溶剤で約20秒(フォードカップ#4、20℃)に粘度調整した製造例9で得たクリヤー塗料(B)又は比較用クリヤー塗料を、エアスプレーで硬化塗膜に基づいて20μmになるように塗装し、70℃で10分加熱して塗膜中の溶剤を除去した。
【0110】
比較用クリヤー塗料としては、(x)製造例1で得た活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)−(a)、(y)製造例2で得た活性エネルギー線重合性不飽和樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)−(b)又は(z)上記(x)に熱硬化性触媒の過酸化物(「ナイパーBMT」、日本油脂(株)製、ベンゾイルパーオキサイド)を5%添加したものを使用した。
【0111】
そして、実施例1〜10及び比較例1〜3においては、該クリヤー塗膜に高圧水銀灯180W/cmにて線量1000mJ/cm2 となるように紫外線(UV)照射し、クリヤー塗膜を硬化させた。照射後、更に、該塗板を140℃で30分加熱して硬化させることにより、複層塗膜を形成した。
【0112】
また、実施例11においては、該クリヤー塗膜に線量7Mr(メガラド)となる条件にて電子線(EB)照射を行ない、クリヤー塗膜を硬化させた。照射後、該塗板を140℃で30分加熱して硬化させることにより、複層塗膜を形成した。
【0113】
各塗装工程を、下記表3に示した。
【0114】
【表3】
Figure 0003723883
【0115】
実施例12及び比較例4
実施例2において、クリヤー塗料(B)を塗装する前に、他のクリヤー塗料 (C)を塗装することにより、実施例12の複層塗膜を形成した。
【0116】
即ち、実施例2において、着色塗料(A)を塗装し、120℃で10分乾燥後未硬化の状態で、他のクリヤー塗料(C)を硬化塗膜に基づいて20〜25μmの膜厚になるように塗装し、120℃で10分乾燥後未硬化の状態で、実施例2と同様の条件でクリヤー塗料(B)を塗装し硬化して、実施例12の複層塗膜を形成した。
【0117】
ここで、他のクリヤー塗料(C)としては、「マジクロンTC−71」(関西ペイント(株)製、有機溶剤型塗料、アクリル樹脂/メラミン樹脂系)を用いた。
【0118】
また、実施例12において、他のクリヤー塗料(C)を120℃で30分加熱硬化し、且つクリヤー塗料(B)を塗装しない他は、実施例12と同様にして、比較例4の複層塗膜を形成した。
【0119】
次に、各実施例及び各比較例で用いたクリヤー塗料(B)又は比較用クリヤー塗料の貯蔵安定性を下記の方法で調べた。
【0120】
試料の塗料を、20℃で貯蔵したとき、初期の粘度20秒(フォードカップ#4、20℃)が40秒になるまでの日数で貯蔵安定性を評価した。評価基準は、○が20日以上、△が2〜19日、×が1日以下である。
【0121】
また、各実施例及び各比較例におけるクリヤー塗膜のガラス転移温度(Tg)を、下記の方法で調べた。
【0122】
クリヤー塗料を硬化膜厚が20μmになるようにブリキ板上に塗装し、70℃で10分乾燥し、紫外線を1000mJ/cm2 照射し、次いで140℃で30分加熱して硬化せしめた後、水銀アマルガム法によりブリキ板からクリヤー塗膜を単離し、この単離塗膜について、DYNAMIC VISCOELASTOMETER MODEL VIBRON DDV-II-EA 型(TOYOBALDWIN Co. Ltd 製)を用いてTgを測定した。
【0123】
また、各実施例及び各比較例で得られた各複層塗膜につき、次の方法で性能試験を行った。
【0124】
塗膜性能試験方法
平滑性:塗面の平滑性を目視で評価した。
【0125】
○は良好を、△は劣るを、×は非常に劣るを、夫々示す。
【0126】
鮮映性:塗面を写像性測定器(スガ試験機(株)製)で測定した。測定結果は、ICM値で表わされ、この値は0〜100%の範囲の値をとり、数値の大きい方が鮮映性(写像性)が良く、ICM値が80%以上であれば、鮮映性が極めて優れていることを示す。
【0127】
耐酸性:塗面に40%硫酸水溶液を0.5ml滴下し、70℃で20分間加熱した後、水洗して、塗面状態を目視評価した。
【0128】
○はツヤビケ、フクレ等の異状のないことを、△はツヤビケ、フクレがやや認められることを、×はツヤビケ、フクレが著しいことを、夫々表わす。
【0129】
耐スリ傷性:染色物摩擦堅牢度試験機(大栄化学精器製作所製)を用いて調べた。磨き砂(ダルマクレンザー)を水で練り、塗面に置き、その上を試験機端子で押し、0.5kgの荷重をかけて20往復摩擦させる。水洗後、スリ傷の程度を評価した。評価基準は次の通りである。
【0130】
○は目視観察で殆んどスリ傷が見つからず、合格であることを、△は少しスリ傷が見つかるが、その程度は極く軽微であることを、×は目視観察でスリ傷が目立ち、不合格であることを、××は目視観察ではっきりと著しいスリ傷が判り、不合格であることを、夫々示す。
【0131】
密着性:JIS K5400 8.5.2−1990に準じて、塗膜に1mm×1mmのゴバン目100個を作り、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥した後の塗面に残存したゴバン目塗膜の数を記載した。
【0132】
耐溶剤性:被塗物の裏面の端から10mm程度塗装されている未照射部分の塗膜の耐溶剤性を、キシロールポリッシュ性により調べた。即ち、この裏面塗膜を、キシロールを浸みこませたガーゼで塗面を20回払拭した後、塗面を観察し、次の基準で評価した。
【0133】
○は全く変化がないことを、△は塗面が少し溶解し又は膨潤してツヤが低下したことを、×は塗膜の殆どが溶出したことを、夫々示す。
【0134】
クリヤー塗料の貯蔵安定性、クリヤー塗膜のガラス転移温度(Tg)及び塗膜性能試験の結果を下記表4に示す。
【0135】
【表4】
Figure 0003723883
[0001]
[Industrial application fields]
The present invention is a method for forming a multi-layer coating film, and in particular, by applying a clear coating having a specific composition that is cured by both active energy ray irradiation and heating on the uppermost layer, the coating film appearance, scratch resistance, acid resistance, etc. The present invention relates to a method for forming a multilayer coating film capable of forming an excellent coating film.
[0002]
[Prior art and problems]
Conventionally, thermosetting top coating that can form a coating film with good smoothness, sharpness, weather resistance, etc. on the outer panel of automobiles, motorcycles, electrical products, etc. where cosmetic appearance is important It is painted. Specifically, a thermosetting colored paint is applied as a base coat and cured or not cured, and then the thermosetting clear paint is applied to the coated surface and then heated to cure both paint films or the clear paint film. The 2-coat method is the mainstream.
[0003]
Thus, in recent years, UV curable coatings have been proposed as clear coatings from the viewpoints of coating film appearance, scratch resistance, acid resistance, reduction of solvent usage, simplification of the coating process, and the like.
[0004]
However, since the outer plate of the object to be coated has many curved surface portions, dent portions, back side portions, etc., even if an ultraviolet curable clear coating is applied, ultraviolet rays are uniformly distributed on these curved surface portions. It was extremely difficult to irradiate, and there was a drawback that uncured portions were likely to occur because the ultraviolet rays were not irradiated at all or were insufficient. For example, dust from spray coating of the clear paint wraps around and adheres to the back side of an automobile bonnet, but this part is not sufficiently irradiated with ultraviolet rays, and it is difficult to cure the dust.
[0005]
In order to eliminate such drawbacks, it has also been proposed to combine a peroxide of a thermosetting catalyst with an ultraviolet curable clear coating to combine both UV curable and thermosetting properties. It was not preferable because it gelled during storage or the viscosity increased and coating workability decreased.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research in view of the above-mentioned problems of the prior art, the present inventor used a specific active energy ray-curable clear coating (B) as the clear coating, and irradiated and heated the active energy ray to obtain the clear coating film. In the case of curing, it has been found that there is no uncured part, and no gelation or viscosity increase during storage occurs, so that the workability of coating is not lowered, and the present invention is completed. It was.
[0007]
That is, the present invention provides the following multilayer coating film forming method.
[0008]
An active energy ray-curable clear coating material (B) is applied to the object to be coated and cured or not cured, and the clear coating film or the clear coating is applied by irradiation and heating with active energy rays. A multilayer coating film forming method comprising curing both the coating film and the colored coating film,
The clear paint (B) is an active energy ray polymerizable unsaturated resin or a mixture of the resin and an unsaturated monomer (B-1) per 100 parts by weight,
(I) a resin having at least two epoxy groups in one molecule, (II) at least two acyclic acid anhydride groups, and having no free carboxyl group at the end, represented by the following general formula (1) Compound
[0009]
[Chemical formula 2]
Figure 0003723883
[0010]
(In the formula, R is a monovalent hydrocarbon group having 2 to 50 carbon atoms, and the hydrocarbon group may include at least one of an ester bond, an ether bond, and a urethane bond. R ′ has 2 carbon atoms. A divalent hydrocarbon group of ˜50, wherein the hydrocarbon group may contain at least one of an ester bond, an ether bond and a urethane bond, n is an integer of 1 to 500), and (III And (b) a composition comprising 10 to 100 parts by weight of a mixture (B-2) comprising a curing catalyst composed of an onium salt and (b) an acidic phosphate ester. Characteristic method for forming a multilayer coating film.
[0011]
The clear coating material (B) used in the method of the present invention comprises the active energy ray-curable (B-1) component and the thermosetting (B-2) component, so that the active energy ray is irradiated. And if it is heated, it can be cured sufficiently without any uncured parts including the curved surface part, dent part, back side part, etc. of the object to be coated, and it is not necessary to mix the peroxide of the thermosetting catalyst Since gelation and viscosity increase during storage do not occur, coating workability is not reduced. In particular, the finished appearance such as smoothness and sharpness of the coated surface and the weather resistance are remarkably improved based on the component (B-1), and the coating film is particularly improved based on the component (B-2). Scratch resistance, acid resistance, etc. are remarkably improved.
[0012]
The active energy ray-curable clear coating (B) used in the present invention is a transparent coating film-forming coating composition that is cured by irradiation with active energy rays such as ultraviolet rays and electron beams, and is also cured by heat. -1) A composition comprising 10 to 100 parts by weight of the above component (B-2) per 100 parts by weight of the component is the main component.
[0013]
The component (B-1) is an active energy ray polymerizable unsaturated resin or a mixture of the resin and an unsaturated monomer.
[0014]
As the active energy ray polymerizable unsaturated resin, an unsaturated resin having two or more radically polymerizable carbon-carbon double bonds in one molecule can be preferably used. Specific examples of the unsaturated resin include polyesters. (Meth) acrylic acid condensed resin, ethylenically unsaturated group-containing polyurethane resin, ethylenically unsaturated group-containing epoxy resin, ethylenically unsaturated group-containing phosphorus-containing epoxy resin, ethylenically unsaturated group-containing acrylic resin, ethylene An unsaturated group-containing silicon resin, an ethylenically unsaturated group-containing melamine resin, and the like can be given. These resins can be used alone or in combination of two or more.
[0015]
Moreover, as an unsaturated monomer which can be used by mixing with an active energy ray polymerizable unsaturated resin, a polymerizable unsaturated monomer having one or more radically polymerizable carbon-carbon double bonds in one molecule is preferably used. And mono- or polyfunctional monomers are included. By using an unsaturated monomer, the advantage that the usage-amount of an organic solvent can be reduced is acquired.
[0016]
Examples of the monofunctional unsaturated monomer include esterified products of acrylic acid or methacrylic acid and a monohydric alcohol having 1 to 28 carbon atoms, such as methyl acrylate, methyl methacrylate, and ethyl acrylate. , Ethyl methacrylate, propyl acrylate, propyl methacrylate, n-butyl acrylate, n-butyl methacrylate, iso-butyl acrylate, iso-butyl methacrylate, tert-butyl acrylate, tert-butyl methacrylate, acrylic Hexyl acid, hexyl methacrylate, octyl acrylate, octyl methacrylate, lauryl acrylate, lauryl methacrylate, 2-ethylhexyl acrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, cyclohexyl acrylate, cyclohexyl methacrylate, stearyl acrylate, meta And stearyl acrylate. Examples of the monomer include aromatic vinyl compounds such as styrene, vinyl toluene, methyl styrene, chlorostyrene, and divinyl benzene; other vinyl chloride, vinyl chloride, vinyl isobutyl ether, methyl vinyl ether, acrylonitrile, 2-ethylhexyl vinyl ether, and the like. Vinyl compounds can be used. Furthermore, as the monomer, carboxyl group-containing monomers such as acrylic acid and methacrylic acid; hydroxyl group-containing monomers such as 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate; butyl isocyanate An adduct of an isocyanate compound such as phenyl isocyanate and the above hydroxyl group-containing monomer; an adduct of phosphoric acid and the above hydroxyl group-containing monomer; a compound having a nitrogen-containing heterocyclic ring such as vinyl pyrrolidone or vinyl pyridine can be used.
[0017]
Examples of the polyfunctional unsaturated monomer include diethylene glycol diacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, polyethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol dimethacrylate, propylene glycol diacrylate, propylene glycol dimethacrylate, and 1,3-butanediol diester. Acrylate, 1,3-butanediol dimethacrylate, 1,4-butanediol diacrylate, 1,4-butanediol dimethacrylate, neopentyl glycol diacrylate, neopentyl glycol dimethacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, 1,6-hexanediol dimethacrylate, trimethylolpropane triacrylate, trimethylolpropane trimethac Di-, tri- or tetravinyl compounds such as rate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol trimethacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, pentaerythritol tetramethacrylate, tricyclodecane dialcohol diacrylate, tricyclodecane dialcohol dimethacrylate; polyhydric alcohol A product obtained by reacting an adduct of ethylene oxide or propylene oxide with acrylic acid or / and methacrylic acid; a product obtained by reacting an adduct of polyhydric alcohol and ε-caprolactone with acrylic acid or / and methacrylic acid; Examples thereof include phosphorus-containing polymerizable unsaturated monomers.
[0018]
The unsaturated monomers can be used alone or in combination of two or more.
[0019]
The use ratio of the active energy ray-polymerizable unsaturated resin and the unsaturated monomer is not particularly limited, but based on the total amount of these two components, the former is 100 to 20% by weight, particularly 80 to 30% by weight, The latter is preferably 0 to 80% by weight, in particular 20 to 70% by weight.
[0020]
The component (B-2) is a mixture of the specific components (I) to (III).
[0021]
The epoxy group-containing resin as component (I) has a number average molecular weight in the range of 300 to 100,000 having at least two, preferably 2 to 50, average epoxy groups in one molecule. A functional group such as an amino group or an amide group may coexist.
[0022]
Specifically, the resin (I) is a resin in which at least two epoxy groups are bonded to the terminal and / or side chain of a basic resin skeleton such as a polyester resin, an acrylic resin, a polyurethane resin, and an epoxy resin. None of these have a hydroxyl group. Specific examples thereof include bisphenol-type epoxy resins; acrylic resins comprising glycidyl group-containing vinyl monomers (glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, etc.) as essential components and, if necessary, vinyl monomers copolymerizable with these monomers. A resin obtained by adding a compound having a hydroxyl group and a glycidyl group such as glycidol to a polyurethane resin having a free isocyanate group by a urethanization reaction;
[0023]
The component (II) is a compound represented by the following general formula (1) having at least two acyclic acid anhydride groups and having no free carboxyl group at the terminal, and functions as a curing agent.
[0024]
[Chemical 3]
Figure 0003723883
[0025]
(In the formula, R is a monovalent hydrocarbon group having 2 to 50 carbon atoms, and the hydrocarbon group may contain at least one of an ester bond, an ether bond and a urethane bond. R ′ has 2 carbon atoms. -50 divalent hydrocarbon group, and the hydrocarbon group may also contain at least one of an ester bond, an ether bond and a urethane bond, n is an integer of 1 to 500).
[0026]
The component (II) can be easily obtained, for example, by dehydrating a monocarboxylic acid having one carboxyl group in one molecule and a dicarboxylic acid having two carboxyl groups in one molecule.
[0027]
Examples of monocarboxylic acids include aromatic monocarboxylic acids such as benzoic acid, methylbenzoic acid, and pt-butylbenzoic acid; formic acid, acetic acid, lactic acid, propionic acid, butyric acid, caproic acid, caprylic acid, pelargonic acid, isononane Acids, capric acid, undecanoic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, cyclohexanecarboxylic acid, 9-decenoic acid, oleic acid, eleostearic acid, elaidic acid, brassic acid, linoleic acid, linolenic acid, etc. Saturated or unsaturated fatty acid monocarboxylic acid or alicyclic monocarboxylic acid; and the like. Furthermore, an adduct of a monoalcohol and a cyclic acid anhydride can also be used. These can be used alone or in combination of two or more. Further, as monocarboxylic acid, palm oil fatty acid, soybean oil fatty acid, castor oil fatty acid, dehydrated castor oil fatty acid, linseed oil fatty acid, safflower oil fatty acid and the like can be used. Among these, those selected from benzoic acid, isononanoic acid, coconut oil fatty acid and the like are preferable.
[0028]
The above dicarboxylic acid is a compound having two carboxyl groups in one molecule or an acid anhydride thereof. For example, terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, 4,4'-biphenyldicarboxylic acid, diphenylmethane Aromatic dicarboxylic acids such as -4,4'-dicarboxylic acid or acid anhydrides thereof; alicyclic dicarboxylic acids such as hexahydroisophthalic acid, hexahydroterephthalic acid, hexahydrophthalic acid, tetrahydrophthalic acid, or acid anhydrides thereof Aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid, sebacic acid, suberic acid, succinic acid, glutaric acid, maleic acid, chloromaleic acid, fumaric acid, dodecanedioic acid, pimelic acid, azelaic acid, itaconic acid, citraconic acid and dimer acid Or the acid anhydride etc. are mention | raise | lifted. These can be used alone or in combination of two or more. Among these, those selected from phthalic anhydride, adipic acid, succinic acid, sebacic acid and the like are particularly preferable.
[0029]
In order to introduce an ester bond into R ′, a low molecular weight polyester having two carboxyl groups in one molecule (number average molecular weight is preferably 2000 or less, particularly preferably within the range of 150 to 1000) is reacted with a monocarboxylic acid. It may be substituted with a part or all of the dicarboxylic acid or modified product thereof used for the purpose. The low molecular weight polyester can be easily synthesized from dicarboxylic acid and glycol. In the molecule, it is preferable that a carboxyl group and an ester bond exist, and no other functional group and bond exist. However, a carbon-carbon bond, an ether bond, a urethane bond, etc. may coexist. In this case, the total number of those bonds is desirably the same as or less than that of the ester bonds.
[0030]
As the dicarboxylic acid used for the synthesis of the low molecular weight polyester, the same ones as described above are used.
[0031]
The glycol used for the synthesis of the low molecular weight polyester is a compound having two hydroxyl groups in one molecule. Specifically, for example, ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, trimethylene glycol, tetraethylene glycol, triethylene glycol, dipropylene glycol, 1,4-butanediol, 1,3-butanediol, 2,3-butane Diol, 1,2-butanediol, 3-methyl-1,2-butanediol, 1,2-pentanediol, 1,5-pentanediol, 1,4-pentanediol, 2,4-pentanediol, 2, 3-dimethyltrimethylene glycol, tetramethylene glycol, 3-methyl-4,3-pentanediol, 3-methyl-4,5-pentanediol, 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, 1, 6-hexanediol, 1,5-hexanediol, 1, - hexanediol, 2,5-hexanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol and alkylene oxide adducts of bisphenol A and the like. These can be used alone or in combination of two or more. Of these, those selected from neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, 1,4-butanediol and the like are particularly preferable.
[0032]
The esterification reaction of the dicarboxylic acid and glycol can be carried out by a method known per se, and the reaction ratio of the two components is such that there are a total of two carboxyl groups at both ends or side chains of the resulting polyester. Specifically, 1.2 to 2 mol of dicarboxylic acid per mol of glycol is suitable.
[0033]
In order to introduce an ester bond to R, for example, one carboxyl group is esterified with monoalcohol in one molecule of the low molecular weight polyester having two carboxyl groups in one molecule, and one carboxyl group is contained in one molecule. A low molecular weight polyester may be used as a monocarboxylic acid. Examples of the monoalcohol include methyl alcohol, ethyl alcohol, propyl alcohol, butyl alcohol, ethyl butanol, benzyl alcohol, lauryl alcohol, stearyl alcohol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, Examples include diethylene glycol monobutyl ether, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0034]
Further, as a method for introducing an ether bond into R ′, for example, a hydroxyl group at both ends of a (poly) etherified product of a dihydric alcohol is modified to a carboxyl group by oxidation or the like. For example, the dicarboxylic acid polyether each having one of them may be substituted with a part or all of the dicarboxylic acid used for reacting with the monocarboxylic acid or a modified product thereof. On the other hand, in order to introduce an ether bond to R, for example, an ether obtained by modifying only one hydroxyl group of the (poly) etherified product of the dihydric alcohol to a carboxyl group and adding a monoalcohol to the remaining hydroxyl group with ether. The bond-containing monocarboxylic acid may be replaced with part or all of the monocarboxylic acid.
[0035]
The dihydric alcohol for obtaining the (poly) etherified product is a compound having two hydroxyl groups in one molecule, and the same as the glycol described above is used.
[0036]
In addition, the monoalcohol used for forming an ether bond-containing R is a compound having one hydroxyl group in one molecule, and in order to obtain a low molecular weight polyester having one carboxyl group in one molecule described above. The same monoalcohol as used is used.
[0037]
Furthermore, in order to introduce a urethane bond into R or R ′ in the general formula (1), a polyurethane having isocyanate groups at both ends obtained by urethanation of a diisocyanate compound and a dihydric alcohol may be used. That is, a compound in which a hydroxyl group and a carboxyl group coexist in one molecule are urethanized with both isocyanate groups of the polyurethane and a carboxyl group is introduced at both ends is used to react with a monocarboxylic acid. By substituting part or all of the dicarboxylic acid, a urethane bond can be introduced into R ′. Further, a monoalcohol is added to one isocyanate group of the polyurethane, and a compound having both a hydroxyl group and a carboxyl group in one molecule is added to the remaining isocyanate group by a urethanation reaction to obtain a monocarboxylic acid. By substituting part or all of the monocarboxylic acid, a urethane bond can be introduced into R.
[0038]
The diisocyanate compound is a compound having two isocyanate groups in one molecule. For example, an aliphatic group such as hexamethylene diisocyanate or trimethylhexamethylene diisocyanate, an alicyclic ring such as hydrogenated xylylene diisocyanate, isophorone diisocyanate, or cyclohexane diisocyanate. And aromatics such as tolylene diisocyanate and diphenylmethane diisocyanate. Examples of the compound having both a hydroxyl group and a carboxyl group include paraoxybenzoic acid, dimethylolpropionic acid, oxypivalic acid, ricinoleic acid, 12-hydroxystearic acid, and lactone. Furthermore, what was already illustrated can be used as said dihydric alcohol and monoalcohol.
[0039]
The component (II) can be obtained by dehydrating the monocarboxylic acid and dicarboxylic acid. This dehydration reaction can be carried out at about 80 to about 300 ° C., and it is preferable to use a dehydrating agent such as acetic anhydride, acetic chloride, phosphorus pentoxide, etc. in order to accelerate this reaction. The amount used is not particularly limited, but is preferably 2 to 200 parts by weight per 100 parts by weight of the total solid content of both components. Further, the reaction ratio of the two components may be within the range in which no free carboxyl group remains as shown in the general formula (I). Specifically, the dicarboxylic acid is 0 per mole of monocarboxylic acid. It is preferable to use 5 to 250 mol.
[0040]
In addition, a part or all of the carboxyl groups possessed by both of the above components may be converted to acid anhydrides by a desalting reaction, for example, acid chloride, alkali metal salt, or amine salt (any one of 1, 2, 3, and 4). You may make a group.
[0041]
The molecular weight of the component (II) is not particularly limited, but the number average molecular weight is preferably in the range of 100 to 50,000, particularly 500 to 10,000, and 2 or more, particularly 2 to 50, acyclic acid anhydride groups in one molecule. It is suitable to have.
[0042]
The component (III) is a curing catalyst composed of (a) an onium salt and (b) an acidic phosphate ester, and both may be a simple mixture or a reaction product.
[0043]
(A) An onium salt is a compound in which a compound containing an element having a lone electron pair such as nitrogen, phosphorus, sulfur or the like, and a proton or other cationic compound is coordinated to these lone electron pairs. is there.
[0044]
Specifically as said (a) onium salt, general formula (A) (R 1 R 2 R Three R Four N) a quaternary ammonium salt represented by X, general formula (B) (R 1 R 2 R Three R Four P) Quaternary phosphonium salt represented by X, general formula (C) (R 1 R 2 R Three S) Tertiary sulfonium salts represented by X and the like.
[0045]
In the general formulas (A) to (C), R 1 , R 2 , R Three And R Four Are hydrocarbon groups, which may be the same or different. The hydrocarbon group may be substituted with a halogen atom or a hydroxyl group. The hydrocarbon group may be a linear or branched alkyl group having 1 to 30 carbon atoms (methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, hexyl group, lauryl group, etc.), cycloalkyl group (cyclopentyl). Group, cyclohexyl group, etc.), aryl group (phenyl, tolyl group, etc.), aralkyl group (benzyl group, etc.) and the like are included.
[0046]
X is an inorganic acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid or phosphoric acid, or an acid group or hydroxyl group of an organic acid such as acetic acid, citric acid, butyric acid, malonic acid or chlorinated acetic acid.
[0047]
(A) Representative examples of onium salts include tetraethylammonium chloride, tetraethylammonium bromide, tetrabutylammonium chloride, tetrabutylammonium bromide, diethyldibutylammonium bromide, dimethyldioleylammonium chloride, dimethylbenzyllaurylammonium chloride, dimethyldicyclohexylammonium bromide Tetraethylphosphonium chloride, tetraethylphosphonium bromide, tetrabutylphosphonium chloride, dimethylbenzyllaurylphosphonium bromide, triethylsulfonium chloride and the like.
[0048]
(B) The acidic phosphoric acid ester is an organic acidic (phosphorous) phosphoric acid ester obtained by substituting a part of hydrogen of an inorganic phosphorus compound of phosphoric acid, phosphorous acid, or a condensate thereof with an alkyl group or an aryl group. is there. The alkyl group may be linear or branched, for example, methyl, ethyl, n-propyl, iso-propyl, n-butyl, iso-butyl, sec-butyl, tert-butyl. , N-pentyl, n-hexyl, n-heptyl, 2-ethylhexyl, n-decyl group and the like having 1 to 20 carbon atoms.
[0049]
Specific examples of the (b) acidic phosphate ester include dimethyl phosphate, diethyl phosphate, dipropyl phosphate, mono-butyl phosphate, dibutyl phosphate, mono-2-ethylhexyl phosphate, di-2-ethylhexyl phosphate, monophenyl phosphate, And mono-2-ethylhexyl phosphite.
[0050]
The blending ratio of (a) onium salt and (b) acidic phosphate ester is about 2 to 90% by weight, preferably about 25 to 75% by weight, and (b) onium salt in terms of the total amount of both components. The acidic phosphate is in the range of about 10 to 98% by weight, preferably about 25 to 75% by weight. (A) When the blending ratio of the onium salt is less than about 2% by weight, and (b) the acidic phosphate ester exceeds about 98%, the low-temperature curability of the resin composition is lowered, while the blending of the (a) onium salt If the amount exceeds about 90% by weight and the amount of (b) acidic phosphate ester is less than about 10% by weight, the storage stability of the resin composition is lowered, which is not preferable.
[0051]
(B-2) The component ratio of each component in the mixture of the components (I) to (III) which is the component is not particularly limited and can be arbitrarily selected according to the purpose. Usually, the components (I) and (II) are preferably in the range of 1 to 1000 parts by weight, particularly 10 to 200 parts by weight per 100 parts by weight of the component (I). The component (III) is preferably about 0.01 to 10 parts by weight, particularly preferably 0.5 to 3 parts by weight, per 100 parts by weight of the total solid content of the components (I) and (II).
[0052]
The active energy ray-curable clear coating (B) used in the present invention has the above components (B-1) and (B-2) as main components, and the blending ratio thereof is (B-1). It is 10 to 100 parts by weight, preferably 20 to 60 parts by weight per 100 parts by weight of component (B-2). When the component (B-2) is less than 10 parts by weight, the heat curing becomes insufficient, and when it exceeds 100 parts by weight, the active energy ray curing becomes insufficient. In either case, the cured coating has acid resistance and scratch resistance. Is not preferable.
[0053]
In addition to the essential components (B-1) and (B-2), the active energy ray-curable clear coating (B) used in the present invention includes an organic solvent, a photopolymerization initiator, Photosensitizers, surface conditioners, leveling agents, UV absorbers, light stabilizers, anti-fogging agents, thixotropic agents, etc. can be blended, and pigments and dyes within a range that does not cause curing inhibition or poor transparency It is also possible to use an inert organic polymer.
[0054]
Among the above, as the photopolymerization initiator, a normal type that is excited to generate radicals by irradiation with ultraviolet rays is used. For example, benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether, benzoin n-propyl ether, Benzoin isopropyl ether, benzoin n-butyl ether, α-hydroxyisobutylphenone, benzophenone, p-methylbenzophenone, Michler's ketone, acetophenone, 1-hydroxy-1-cyclohexylacetophenone, 2-chlorothioxanthone, 2-methyl-1- [4- ( Methylthio) phenyl] -2-morpholino-propanone, anthraquinone, 2-methylanthraquinone, phenyl disulfide, 2-nitrofluorene, 2,2-dimethoxy-1,2-diphenyl ester Down-1-one, and the like can be given. These photopolymerization initiators may be used alone or in combination of two or more, and the amount used is preferably in the range of 0.1 to 10 parts by weight per 100 parts by weight of component (B-1).
[0055]
In order to promote the photopolymerization reaction by the photopolymerization initiator, a photosensitization accelerator may be used in combination with the photopolymerization initiator. Examples of photosensitizers that can be used in combination include tertiary amines such as triethylamine, triethanolamine, and 2- (dimethylamino) ethanol; alkylphosphines such as triphenylphosphine; and thioethers such as β-thiodiglycol. A photosensitizer can be mentioned. These photosensitizers can be used alone or in combination of two or more, and the amount used is preferably in the range of 0.1 to 10 parts by weight per 100 parts by weight of component (B-1).
[0056]
The glass transition temperature (Tg) of the coating film formed by the active energy ray-curable clear coating material (B) used in the present invention is preferably 60 to 160 ° C, particularly 70 to 140 ° C. When Tg is lower than 60 ° C., the hardness, chipping resistance, durability, etc. of the coating film tend to be lowered. On the other hand, when Tg is higher than 160 ° C., adhesion to the colored coating (A) coating film surface is flexible. Since these tend to decrease the properties and the like, neither is preferable. The Tg of the clear coating can be adjusted by appropriately selecting the composition of each component (B-1) and (B-2), the amount of crosslinkable functional groups, the blending ratio, and the like.
[0057]
The glass transition temperature is a value measured using a DYNAMIC VISCOELASTOMETER MODEL VIBRON DDV-II-EA type (TOYOBALDWIN Co. Ltd), and the sample used for the measurement has the clear coating having a predetermined film thickness. A clear coating film isolated from the tin plate by the mercury amalgam method after being coated on the tin plate and cured under predetermined conditions.
[0058]
In the method for forming a multilayer coating film of the present invention, an active energy ray-curable clear coating material (B) is applied to an object without applying a colored coating material (A) and curing or curing, and irradiation with active energy rays and Heating is performed to cure the clear coating film or both the clear coating film and the colored coating film.
[0059]
As the object to be coated, the outer plate of a passenger car, a car such as a bus or a truck, or a motorcycle such as a motorcycle is suitable, but besides this, the appearance of the finished finish such as the outer plate of an electric product is important. An article to be coated is preferred. The material of the object to be coated is not limited to metal, and may be plastic, inorganic or the like. These objects to be coated may be subjected to normal chemical conversion treatment, electrodeposition coating, intermediate coating, or the like in advance as required. Here, in the case of electrodeposition coating, a known cationic electrodeposition paint can be suitably used, and its film thickness is preferably about 15 to 35 μm based on a normally cured coating film. A membrane is preferred.
[0060]
Further, as the colored paint (A), a liquid paint composed of a base resin, a crosslinking agent, a colorant, a solvent, or the like, or a powder paint not containing a solvent can be used. Moreover, it is preferable that this coloring coating material is what is bridge | crosslinked and hardened by heating.
[0061]
Examples of the base resin include an acrylic resin, a polyester resin, and an alkyd resin having a functional group capable of reacting with a crosslinking agent (for example, a hydroxyl group, an epoxy group, an amino group, an isocyanate group, and a carboxyl group). Examples of the crosslinking agent include melamine resin, urea resin, benzoguanamine resin, those obtained by partial or complete etherification of these with monohydric alcohol, polyisocyanate compound, block polyisocyanate compound, polyvalent acid, polyvalent acid. An anhydride etc. can be mentioned. The blending ratio of the base resin and the crosslinking agent is usually about 50 to 90% by weight, particularly about 65 to 80% by weight, and about 50 to 10% by weight, especially about 35%, based on the total amount of both. It is appropriate to be about ˜20% by weight. Further, as the base resin, a self-crosslinking resin obtained by adding a crosslinking functional group to the resin can be used, and in this case, it is not necessary to add a crosslinking agent.
[0062]
As the colorant, any of known color pigments, metallic pigments, interference pigments, dyes and the like can be suitably used. As the solvent, various organic solvents, water and the like can be used.
[0063]
The colored paint (A) is usually mixed with a base resin, a cross-linking agent, a colorant, etc. in a solvent and dissolved or dispersed, or mixed with a base resin, a cross-linking agent, a colorant, etc. without using a solvent. Thus, it can be suitably prepared.
[0064]
In the multi-layer coating film forming method of the present invention, first, a colored paint (A) is applied as a base coat to an object to be coated. As the coating machine, an atomizing type coating machine is preferably used, and examples thereof include an air spray coating machine, an airless spray coating machine, an air atomizing type or a rotary electrostatic coating machine. The paint viscosity during coating is preferably adjusted to about 20 to 40 seconds (Ford Cup No. 4/20 ° C.), and the coating film thickness is about 10 to 50 μm based on the cured coating, especially about About 15 to 30 μm is appropriate.
[0065]
Next, after coating the colored paint (A), the colored coating film is cured by heating at about 100 to 160 ° C. for about 10 to 30 minutes, or it is set at room temperature without being cured, or dried by heating. Then, after drying it to a dry state that does not have fluidity, the clear paint (B) is applied. By this drying, the solvent content in the colored coating film is usually 10% by weight or less, preferably 5% by weight or less. If the clear coating is applied in a state where the colored coating is fluid, the colored coating and the clear coating will mix significantly, deteriorating the appearance and coating performance, or depending on the solvent in the colored coating. This is not preferable because the finish of the film deteriorates.
[0066]
As a coating machine for applying the clear paint (B), it is preferable to use an atomizing coater as in the case of the colored paint (A). The coating viscosity during coating is preferably adjusted to about 15 to 25 seconds (Ford Cup No. 4/20 ° C.), and the coating film thickness is about 5 to 40 μm based on the cured coating film. About 15 to 30 μm is particularly suitable. When the coated clear coating film contains a solvent, it is preferable to remove the solvent by heating, air blowing or the like, if necessary, before irradiation with active energy rays.
[0067]
In the method of the present invention, the active energy ray-curable clear coating material (B) is applied without applying or curing the colored coating material (A), followed by irradiation with active energy rays and further heating to form a clear coating film. Alternatively, both the clear coating and the colored coating can be sufficiently cured. Here, curing usually means cross-linking curing.
[0068]
When the clear paint (B) is cured by irradiating it with an active energy ray such as an electron beam or an ultraviolet ray, it may be heated for the purpose of removing a solvent, if necessary, before the irradiation.
[0069]
The electron beam generation source in the case of curing the clear paint by electron beam irradiation is as follows: Cockcroft type, Cockcroft-Walton type, Van De Graaf type, resonant transformer type, transformer type, insulated core transformer type Electron beam generators such as a dynamitron type, linear filament type, and high frequency type can be used. In this case, the electron beam irradiation conditions vary depending on the film thickness and the like, but generally a dose in the range of 1 to 20 megarads is appropriate.
[0070]
As the ultraviolet irradiation source, a mercury lamp, a xenon lamp, a carbon arc, a metal halide lamp, sunlight, or the like can be used. Irradiation conditions of ultraviolet rays are not particularly limited, but it is preferable to irradiate light containing ultraviolet rays within a range of 150 to 450 nm in air or in an inert gas atmosphere. The irradiation dose of ultraviolet rays varies depending on the film thickness and the like, but generally 50 to 2000 mJ / cm. 2 , Preferably 300-1200mJ / cm 2 A dose within the range is adequate.
[0071]
In the present invention, after irradiating the active energy ray, it is further heated to cure the clear coating or both the clear coating and the colored coating. Although it does not specifically limit as hardening conditions in this case, Usually, it is about 10 to 30 minutes at about 100-160 degreeC.
[0072]
As a preferred embodiment of the method for forming a multilayer coating film of the present invention, before applying the active energy ray-curable clear coating material (B), another clear coating material (C) is applied to about 5 to 40 μm based on the cured coating film. Can be painted.
[0073]
As the clear paint (C) used here, a liquid paint composed of a base resin, a crosslinking agent, a solvent or the like, or a powder paint not containing a solvent can be used. The clear coating is preferably one that is crosslinked and cured by heating.
[0074]
Examples of the base resin include an acrylic resin, a polyester resin, and an alkyd resin having a functional group capable of reacting with a crosslinking agent (for example, a hydroxyl group, an epoxy group, an amino group, an isocyanate group, and a carboxyl group). Examples of the crosslinking agent include melamine resin, urea resin, benzoguanamine resin, those obtained by partial or complete etherification of these with monohydric alcohol, polyisocyanate compound, block polyisocyanate compound, polyvalent acid, polyvalent acid. An anhydride etc. can be mentioned. The blending ratio of the base resin and the crosslinking agent is usually about 50 to 90% by weight, particularly about 65 to 80% by weight, and about 50 to 10% by weight, especially about 35%, based on the total amount of both. It is appropriate to be about ˜20% by weight. Further, as the base resin, a self-crosslinking resin obtained by adding a crosslinking functional group to the resin can be used, and in this case, it is not necessary to add a crosslinking agent.
[0075]
The clear paint (C) is usually suitably prepared by mixing a base resin, a crosslinking agent or the like in a solvent and dissolving or dispersing the mixture, or mixing the base resin, the crosslinking agent or the like without using a solvent. it can.
[0076]
In this embodiment, the colored paint (A) is applied and cured or uncured, the clear paint (C) is applied and cured or uncured, and further the clear paint (B) is applied, and the active energy is applied. The clear coating (B), the clear coating (B) and the clear coating (C), or the clear coating (B), the clear coating (C) and the colored coating are cured by irradiation and heating.
[0077]
The coating conditions, curing conditions, and drying conditions of the clear paint (C) may be the same as those for the colored paint (A).
[0078]
Thus, a multilayer coating film excellent in performance of a sufficiently cured coating film is formed by the multilayer coating film forming method of the present invention.
[0079]
【The invention's effect】
According to the method for forming a multilayer coating film of the present invention, the following remarkable effects can be obtained particularly by applying a clear paint (B) having a specific composition on a colored coating film.
[0080]
(1) The main component of the curing reaction of the clear coating (B) is a radical polymerization reaction by irradiation with active energy rays, and the generation of reaction by-products is extremely small. A coating film having high sharpness and smoothness without unevenness (chilli-chilli skin) can be obtained.
[0081]
(2) Clear paint (B) can reduce the amount of organic solvent used by using an unsaturated monomer in combination with component (B-1). It is preferable for preventing pollution.
[0082]
(3) The acid resistance is extremely good, and it is possible to eliminate problems such as stains, luster and etching caused by acid rain.
[0083]
(4) Excellent scratch resistance.
[0084]
(5) Various problems in the conventional active energy ray-curable clear coating have been completely solved. That is, according to the method of the present invention, no uncured portion is produced, and further, the gelation and viscosity increase during storage of the clear paint (B) does not occur, so that the coating workability is not lowered.
[0085]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to production examples, examples and comparative examples. In addition, all the parts and% in each example are based on weight.
[0086]
Production Example 1 Production of a mixture (B-1) of an active energy ray-polymerizable unsaturated resin and an unsaturated monomer
300 parts of methyl methacrylate, 600 parts of n-butyl acrylate, 100 parts of 2-hydroxyethyl acrylate, 1500 parts of toluene and 50 parts of azobisisobutyronitrile are placed in a four-necked flask and kept at 110 ° C. for 5 hours. An acrylic resin polyol solution was prepared. This acrylic resin polyol had a molecular weight of 5000 and a hydroxyl group equivalent of 1160. To this acrylic resin polyol solution was added 1014 parts of a monoisocyanate compound obtained by adding 222 parts of isophorone diisocyanate and 116 parts of 2-hydroxyethyl acrylate, and reacted at 100 ° C. for 3 hours. It confirmed and cooled and the ethylenically unsaturated group containing urethane resin solution was obtained. The solid content of the obtained resin solution was 57%.
[0087]
95 parts of the above-mentioned ethylenically unsaturated group-containing urethane resin solution, formula
[0088]
[Formula 4]
Figure 0003723883
[0089]
(B-1)-(a) was prepared by mixing 23 parts of the compound represented by the formula (1) and 23 parts of 1,6-hexanediol diacrylate.
[0090]
Production Example 2 Production of Mixture (B-1) (B-1) of Active Energy Ray Polymerizable Unsaturated Resin and Unsaturated Monomer
400 parts of styrene, 600 parts of n-butyl methacrylate, 600 parts of n-butyl acrylate, 200 parts of acrylic acid, 1800 parts of toluene and 90 parts of azobisisobutyronitrile were placed in a four-necked flask and stirred at 110 ° C. Holding for 5 hours, a carboxyl group-containing acrylic resin solution was prepared. Next, 380 parts of glycidyl methacrylate and 5 parts of tetraethylammonium bromide were added thereto and held at 110 ° C. for 2 hours with stirring. After confirming that glycidyl methacrylate had sufficiently reacted, the solvent was removed under reduced pressure to remove toluene. Then, an ethylenically unsaturated group-containing acrylic resin (solid content: 100%) was obtained.
[0091]
30 parts of the above ethylenically unsaturated group-containing acrylic resin, formula
[0092]
[Chemical formula 5]
Figure 0003723883
[0093]
20 parts of the compound represented by the above and 50 parts of trimethylolpropane triacrylate were mixed to prepare a mixture (B-1)-(b).
[0094]
Production Example 3 Production of resin (I) having at least two epoxy groups in one molecule
A monomer component of 2.5 mol of glycidyl methacrylate and 4.5 mol of n-butyl methacrylate was subjected to radical copolymerization reaction in xylol to obtain an epoxy group-containing resin I- (c) as an acrylic resin solution. This had a resin number average molecular weight of 20000 and a resin solid content of 50%.
[0095]
Production Example 4 Production of resin (I) having at least two epoxy groups in one molecule
A monomer component of 2.5 mol of 3,4-epoxycyclohexylmethyl methacrylate and 3.6 mol of n-butyl methacrylate was subjected to radical copolymerization reaction in xylol to obtain an epoxy group-containing resin I- (d) as an acrylic resin solution. Obtained. This had a resin number average molecular weight of 6000 and a resin solid content of 50%.
[0096]
Production Example 5 Production of resin (I) having at least two epoxy groups in one molecule
Epoxy group-containing resin I, which is an acrylic resin solution, is obtained by radically copolymerizing 2.5 mol of glycidyl methacrylate and 4.5 mol of n-butyl methacrylate in xylol and further adding 0.5 mol of acrylic acid. -(E) was obtained. This has a carbon-carbon double bond that polymerizes with active energy rays. This resin had a resin number average molecular weight of 20,000 and a resin solid content of 50%.
[0097]
Production Example 6 Production of Compound (II) represented by General Formula (1)
5 mol of adipic acid, 2 mol of benzoic acid and 10 mol of acetic anhydride were mixed and reacted at 140 ° C. while removing acetic acid produced as a byproduct. Acetic anhydride was removed and the reaction was completed to obtain acyclic acid anhydride group-containing compound II- (f). This had a Gardner viscosity P (20 ° C.) and a GPC (gel permeation chromatography) peak molecular weight of about 1000 (number average molecular weight of about 400).
[0098]
Production Example 7 Production of Compound (II) represented by General Formula (1)
9 mol of azelaic acid chloride, 10 mol of ammonium adipate and 2 mol of benzoic acid chloride were mixed and reacted at 20 ° C. or less for 1 hour. By-product ammonium chloride was removed to obtain acyclic acid anhydride group-containing compound II- (g). This thing had Gardner viscosity Z1 and GPC peak molecular weight 4000 (number average molecular weight about 1400).
[0099]
Production Example 8 Production of Mixture (B-2) of Epoxy Group-Containing Resin (I), Compound (II) of General Formula (1) and Curing Catalyst (III)
To the epoxy group-containing resin (I) and the compound (II) of the general formula (1) obtained in each of the above production examples, tetraethylammonium chloride (TEA) and di-2-ethylhexyl phosphate (EHP) were used as the curing catalyst (III). The mixture was blended in the blending amounts shown in Table 1 below to prepare the mixture (B-2), i, b, c and d.
[0100]
[Table 1]
Figure 0003723883
[0101]
The blending amounts in Table 1 above are all solid content (parts).
[0102]
Production Example 9 Production of clear paint (B)
To the mixture (B-1) and mixture (B-2) obtained in each of the above production examples, “Irgacure 651” (manufactured by Ciba Geigy, 2,2-dimethoxy-1,2-diphenylethane-1) was used as a photopolymerization initiator. -On) was blended in the blending amounts shown in Table 2 below to prepare a clear paint (B).
[0103]
[Table 2]
Figure 0003723883
[0104]
The compounding amounts in Table 2 are all solid contents (parts).
[0105]
Examples 1-11 and Comparative Examples 1-3
Using the clear paint (B) obtained in Production Example 9 or the comparative clear paint, multilayer coating was performed according to the following operation to prepare a coated plate.
[0106]
As the object to be coated, a steel plate (size: 7.5 × 15 × 0.2 cm) surface-treated with “Unibond # 3030” (manufactured by Nihon Parkerizing Co., Ltd., zinc phosphate), “Electron No. 9200” "(Epoxy-based cationic electrodeposition paint manufactured by Kansai Paint Co., Ltd.) was coated with 20 μm, and“ Amirac N-2 Sealer ”(produced by Kansai Paint Co., Ltd., aminopolyester resin-based intermediate coating) was further coated thereon with 30 μm. Painted one was used.
[0107]
First, the paint viscosity of the colored paint (A) was adjusted to about 30 seconds (Ford Cup # 4, 20 ° C.), and electrostatic spray coating was performed in an environment at a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 70%. The coating film thickness was set to 15 to 20 μm based on the cured coating film. Here, as the colored paint (A), (i) "Asuka Bake TW-400" (manufactured by Kansai Paint Co., Ltd., aqueous emulsion paint, acrylic resin / melamine resin system) or (ii) "Majicron TW-500" ( Kansai Paint Co., Ltd. organic solvent type paint, acrylic resin / melamine resin system) was used.
[0108]
And this coloring coating film was heat-hardened on 120 degreeC and the conditions for 30 minutes.
[0109]
Next, the clear coating material obtained in Production Example 9 whose viscosity was adjusted to about 20 seconds (Ford Cup # 4, 20 ° C.) with a mixed solvent of xylene / butyl acetate = 2/1 (weight ratio) on the colored coating surface ( B) or a clear coating for comparison was applied by air spray so as to be 20 μm based on the cured coating film, and heated at 70 ° C. for 10 minutes to remove the solvent in the coating film.
[0110]
As a clear coating for comparison, (x) a mixture of the active energy ray-polymerizable unsaturated resin obtained in Production Example 1 and an unsaturated monomer (B-1)-(a), (y) obtained in Production Example 2 Mixture of active energy ray-polymerizable unsaturated resin and unsaturated monomer (B-1)-(b) or (z) (x) above with a thermosetting catalyst peroxide ("Nyper BMT", Japanese fats and oils ( Co., Ltd. product, 5% benzoyl peroxide) was used.
[0111]
In Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 3, a dose of 1000 mJ / cm was applied to the clear coating film at a high pressure mercury lamp of 180 W / cm. 2 The clear coating film was cured by irradiation with ultraviolet rays (UV) so that After the irradiation, the coated plate was further heated and cured at 140 ° C. for 30 minutes to form a multilayer coating film.
[0112]
Further, in Example 11, the clear coating film was cured by irradiating the clear coating film with an electron beam (EB) under the condition of a dose of 7 Mr (megarad). After the irradiation, the coated plate was cured by heating at 140 ° C. for 30 minutes to form a multilayer coating film.
[0113]
Each coating process is shown in Table 3 below.
[0114]
[Table 3]
Figure 0003723883
[0115]
Example 12 and Comparative Example 4
In Example 2, before the clear paint (B) was applied, another clear paint (C) was applied to form the multilayer coating film of Example 12.
[0116]
That is, in Example 2, the colored paint (A) was applied, dried at 120 ° C. for 10 minutes and then uncured, and the other clear paint (C) was formed to a thickness of 20 to 25 μm based on the cured coating film. In a state of being uncured after being dried at 120 ° C. for 10 minutes, the clear paint (B) was applied and cured under the same conditions as in Example 2 to form the multilayer coating film of Example 12. .
[0117]
Here, as the other clear paint (C), “Magicron TC-71” (manufactured by Kansai Paint Co., Ltd., organic solvent type paint, acrylic resin / melamine resin system) was used.
[0118]
Further, in Example 12, the multilayer of Comparative Example 4 was prepared in the same manner as in Example 12 except that the other clear paint (C) was heat-cured at 120 ° C. for 30 minutes and the clear paint (B) was not applied. A coating film was formed.
[0119]
Next, the storage stability of the clear paint (B) or comparative clear paint used in each example and each comparative example was examined by the following method.
[0120]
When the sample paint was stored at 20 ° C., the storage stability was evaluated by the number of days until the initial viscosity of 20 seconds (Ford Cup # 4, 20 ° C.) reached 40 seconds. Evaluation criteria are as follows: o is 20 days or more, Δ is 2 to 19 days, and x is 1 day or less.
[0121]
Moreover, the glass transition temperature (Tg) of the clear coating film in each Example and each comparative example was investigated by the following method.
[0122]
A clear paint is applied on a tin plate so that the cured film thickness is 20 μm, dried at 70 ° C. for 10 minutes, and an ultraviolet ray of 1000 mJ / cm. 2 After irradiation and then heating at 140 ° C. for 30 minutes to cure, a clear coating film was isolated from the tin plate by the mercury amalgam method. Tg was measured using Co. Ltd.
[0123]
Moreover, about each multilayer coating film obtained by each Example and each comparative example, the performance test was done with the following method.
[0124]
Coating performance test method
Smoothness: The smoothness of the coated surface was visually evaluated.
[0125]
○ indicates good, Δ indicates inferior, and X indicates very inferior.
[0126]
Vividness: The coated surface was measured with an image clarity measuring device (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.). The measurement result is expressed as an ICM value, and this value takes a value in the range of 0 to 100%. The larger the numerical value, the better the clarity (image clarity), and if the ICM value is 80% or more, It shows that the sharpness is extremely excellent.
[0127]
Acid resistance: 0.5 ml of 40% sulfuric acid aqueous solution was dropped on the coated surface, heated at 70 ° C. for 20 minutes, washed with water, and the coated surface state was visually evaluated.
[0128]
○ indicates that there is no abnormality such as luster or bulge, Δ indicates that luster or bulge is slightly recognized, and x indicates that luster or bulge is remarkable.
[0129]
Scratch resistance: Investigated using a dyeing friction fastness tester (manufactured by Daiei Chemical Seiki Seisakusho). Polishing sand (Dalmac Cleanser) with water, placing it on the coated surface, pressing it with a tester terminal, and rubbing it 20 times with a load of 0.5 kg. After washing with water, the degree of scratches was evaluated. The evaluation criteria are as follows.
[0130]
○ indicates that almost no scratches are found by visual observation and is acceptable, △ indicates that slight scratches are found, but the degree is very slight, × indicates that scratches are noticeable by visual observation, XX indicates a failure, XX indicates clearly marked scratches by visual observation, and indicates failure.
[0131]
Adhesiveness: In accordance with JIS K5400 8.5.2-1990, make 100 1mm x 1mm gobangs on the coating film, stick adhesive cellophane tape on the surface, and peel off the coated surface The number of remaining Gobang eye coats is described.
[0132]
Solvent resistance: The solvent resistance of the non-irradiated film coated about 10 mm from the back edge of the object to be coated was examined by xylol polish. That is, after the coated surface was wiped 20 times with gauze soaked with xylol, the coated surface was observed and evaluated according to the following criteria.
[0133]
○ indicates that there is no change, Δ indicates that the coated surface is slightly dissolved or swollen, and the gloss is lowered, and × indicates that most of the coating film is eluted.
[0134]
Table 4 below shows the storage stability of the clear coating, the glass transition temperature (Tg) of the clear coating, and the results of the coating performance test.
[0135]
[Table 4]
Figure 0003723883

Claims (2)

被塗物に、着色塗料(A)を塗装し硬化し又は硬化することなく、活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装し、活性エネルギー線照射及び加熱して該クリヤー塗膜又は該クリヤー塗膜と該着色塗膜の両者を硬化せしめてなる複層塗膜形成法であって、
該クリヤー塗料(B)が、活性エネルギー線重合性不飽和樹脂又は該樹脂と不飽和モノマーとの混合物(B−1)100重量部当り、
(I)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する樹脂、(II)非環状の酸無水基を少なくとも2個有し、かつ末端に遊離のカルボキシル基を持たない下記一般式(1)で示される化合物
Figure 0003723883
(式中、Rは炭素数2〜50の一価の炭化水素基であって、該炭化水素基は、エステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含んでもよい。R′は炭素数2〜50の二価の炭化水素基であって、該炭化水素基は、エステル結合、エーテル結合及びウレタン結合の少なくとも一種を含んでもよい。nは1〜500の整数である。)、及び(III)(a)オニウム塩及び(b)酸性リン酸エステルで構成される硬化触媒からなる混合物(B−2)を10〜100重量部配合してなる組成物を主成分とするものであることを特徴とする複層塗膜形成法。
An active energy ray-curable clear coating material (B) is applied to the object to be coated and cured or not cured, and the clear coating film or the clear coating is applied by irradiation and heating with active energy rays. A multilayer coating film forming method comprising curing both the coating film and the colored coating film,
The clear paint (B) is an active energy ray polymerizable unsaturated resin or a mixture of the resin and an unsaturated monomer (B-1) per 100 parts by weight,
(I) a resin having at least two epoxy groups in one molecule, (II) at least two acyclic acid anhydride groups, and having no free carboxyl group at the end, represented by the following general formula (1) Compound
Figure 0003723883
(In the formula, R is a monovalent hydrocarbon group having 2 to 50 carbon atoms, and the hydrocarbon group may include at least one of an ester bond, an ether bond, and a urethane bond. R ′ has 2 carbon atoms. A divalent hydrocarbon group of ˜50, wherein the hydrocarbon group may contain at least one of an ester bond, an ether bond and a urethane bond, n is an integer of 1 to 500), and (III And (b) a composition comprising 10 to 100 parts by weight of a mixture (B-2) comprising a curing catalyst composed of an onium salt and (b) an acidic phosphate ester. Characteristic method for forming a multilayer coating film.
活性エネルギー線硬化型クリヤー塗料(B)を塗装する前に、他のクリヤー塗料(C)を塗装する請求項1に記載の複層塗膜形成法。The method for forming a multilayer coating film according to claim 1, wherein another clear paint (C) is applied before the active energy ray-curable clear paint (B) is applied.
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