JP3723713B2

JP3723713B2 - Foam

Info

Publication number: JP3723713B2
Application number: JP2000044959A
Authority: JP
Inventors: 達雄坂口; 毅荻野
Original assignee: Mizuno Corp
Current assignee: Mizuno Corp
Priority date: 2000-02-22
Filing date: 2000-02-22
Publication date: 2005-12-07
Anticipated expiration: 2020-02-22
Also published as: JP2001233984A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸放湿性に優れ、水分を吸湿または吸水して発熱し、なおかつ抗菌防臭性を有するポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ゴム系スポンジ等の連続気泡又は半連続気泡を有する発泡体に関するものである。該発泡体は、特に衣料品、帽子の保温材、クッション材及び補形材、靴の中敷き、アッパー部の保温材又はクッション材、ベッド、椅子、ソファ等の保温材、クッション材及び芯材等、あるいは化粧用のパフ等に用いられた場合、人体からの不感蒸泄や水蒸気等の気相の水分を吸湿したり、人体からの汗や外部から浸入する水などの液相の水分を吸水して発熱し、温感を生じるとともにこれら部材を衛生的に保つことが可能である。
【０００２】
【従来の技術】
水分を吸湿、吸水する発泡体については、各種技術が開示されている。たとえば、特開昭55−151034号公報には、保水性発泡ポリウレタンフォームが開示されており、吸水性樹脂として、アクリル系やポリビニルアルコール系等の不溶性の樹脂あるいはヒドロゲルの粉粒体をポリウレタンフォーム生成前の各成分もしくはそれらの混合物中に分散混合し、次いで反応せしめて、気泡壁に上記樹脂粉粒体を分散内臓する連続気泡を有するポリウレタンフォームを得る技術が開示されている。この技術によって得られるポリウレタンフォームは、従来のウレタンフォームと比較して吸水、保水、吸湿、給湿性に優れるとしている。
【０００３】
特開昭63-33434号公報には、フォームラバーの製造法として、ゴムラテックスと吸水性繊維と疎水性繊維とゴムラテックス用の常用配合薬品とを一定割合に配合し、発泡加硫して吸湿、通気性等を保持し、クッション性に優れたフォームラバーを得る技術が開示されている。前記吸水性繊維として、粉砕パルプ、レーヨン等のセルロース系繊維、綿、ビニロン等の親水性繊維、ケン化デンプンポリアクリロニトリルグラフト重合体、デンプンポリアクリル酸グラフト共重合体、架橋セルロース、架橋ポリアクリル酸塩、ケン化酢酸ビニルアクリル酸共重合体、デンプングラフトポリ酢酸ビニル、架橋変性ポリビニルアルコール、架橋ポリエチレンオキシド等の超親水性樹脂の繊維状体、またはこれらの超親水性樹脂を構成する樹脂のモノマーまたはポリマーをポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、塩化ビニリデン系等の疎水性繊維の分子中に導入したもの、またはこれらの疎水性繊維を超親水性樹脂で処理したものが使用されている。
【０００４】
また、特開平9-109305号公報には、吸放湿吸水発熱性繊維と高融点繊維と低融点繊維とからなる複合繊維とを混合してウェブを形成し、このウェブを軟質ポリウレタンフォームシートに重ね、ニードルパンチにより繊維同士及び繊維と軟質ポリエステルウレタンフォームシートを絡ませた後、低融点繊維の融点以上に加熱して繊維相互及び繊維と軟質ポリウレタンフォームシートを融着により結合させる技術が開示されている。この技術により、吸放湿性と保温性に優れ、吸水及び吸湿によって発熱して保温効果をより高め、クッション性も良好な複合材が提案されている。この発明では、使用するポリウレタンフォームシートは厚みが１〜５０mmの範囲で、シートの表面と裏面に吸放湿吸水発熱性繊維が存在し、表面と裏面の吸放湿発熱性繊維がシートの厚み方向につながっている形になっている。
【０００５】
また、従来、架橋アクリル系繊維は、特開平５−１３２８５８：高吸放湿性繊維及びその製造方法（東洋紡績（株））、特開平９−５９８７２：吸湿性架橋アクリル系繊維及び該繊維を用いた繊維構造体（日本エクスラン工業（株））、特開平９−１５８０４０：改善された高吸放湿性繊維及びその製造方法（東洋紡績（株））、特開平１１−８１１３０：架橋アクリル系吸湿繊維及びその製造方法（東邦レーヨン（株））等に開示され、公知である。
【０００６】
上記のうち、特開平９−１５８０４０：改善された高吸放湿性繊維及びその製造方法（東洋紡績（株））では、該繊維が吸湿することで発熱するとしており、標準状態において吸湿した時の発熱量が乾燥繊維１gあたり１３０〜８００calであるとしている。また、特開平５−１３２８５８：高吸放湿性繊維及びその製造方法（東洋紡績（株））、特開平９−５９８７２：吸湿性架橋アクリル系繊維及び該繊維を用いた繊維構造体（日本エクスラン工業（株））、特開平９−１５８０４０：改善された高吸放湿性繊維及びその製造方法（東洋紡績（株））で該繊維は抗菌性を有することが開示されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の技術においては、以下に示す問題があった。すなわち、前記保水性に優れる吸水性樹脂は、ある程度、吸放水の可逆性を有し、加圧下での水分保持性も優れている反面、膨潤しやすい材料であり、一度水分を保持すると、乾燥状態に戻るのに時間がかかり、吸放湿のレスポンスは悪いという問題があった。また、前記吸水性樹脂や親水性繊維、超親水性樹脂の繊維状体、超親水性樹脂を構成する樹脂のモノマーまたはポリマーを含有する疎水性繊維は、吸水、保水、吸放湿については優れているが、樹脂又は繊維自体に着用者が体感できる程度の発熱性が無い。従って、得られるポリウレタンフォーム等は、吸水しやすいが乾燥しにくく、保温性についても気泡中のデッドエアのみに頼ったものであり、寒冷環境下での吸湿、吸水時に冷感を感じるという問題点があった。さらに、衣服、靴、椅子等人体に着用又は接触する用途に用いる場合、人体から排出される物質が前記樹脂中に残留した場合、細菌が発生しやすく、それらの細菌によって不快な臭いが発生するおそれがあった。
【０００８】
また、吸放湿吸水発熱性繊維と軟質ポリウレタンフォームシートとを組み合わせた複合材においては、該吸放湿吸水発熱性繊維がウェブを形成しており、しかもニードルパンチ製法により一体化されるため、使用されるポリウレタンフォームの形状の制約を受ける。すなわち、使用されるポリウレタンフォームは、その厚さが、５０ｍｍを越えると、ニードルパンチ機によるニードリングがほとんど不能になることから、シート状にしか形成できないといった問題があった。従って、シート状ではなく、例えば、ソファーのクッション材の様な１００ｍｍ前後の厚みを有するものや、各種グリップ部に適用されるチューブ状のもの、その他任意の立体形状を得るための加工性等が非常に悪いばかりではなく、該吸放湿吸水発熱性繊維が複合材表面をウェブ状に被覆しているために、フレームラミや接着剤による接着加工が困難であるという問題点を有し、発泡体としての汎用性に欠ける。
【０００９】
本発明は、上記問題点を解決しようとしたものであり、吸放湿性に優れ、水分を吸湿または吸水して発熱し、加工性が良く、汎用性がありなおかつ抗菌防臭性に優れたポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ゴム系スポンジ等の連続気泡又は半連続気泡を有する発泡体を提供するものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る発泡体は、吸放湿吸水発熱性繊維を含有する未発泡合成樹脂を発泡させてなる連続気泡または半連続気泡を有する発泡体であって、前記吸放湿吸水発熱性繊維の少なくとも一部が、気泡を形成している樹脂骨格外部、すなわち気泡部表面に露出していることを特徴とする。
【００１１】
このように、本発明に係る発泡体は、吸放湿吸水発熱性繊維を含有する未発泡合成樹脂を発泡させ、繊維を連続気泡または半連続気泡を有する発泡体樹脂内部に分散内蔵させ、それらの少なくとも一部が気泡を形成している樹脂骨格外部に露出しているため、外気中の水分を吸収することが可能であり、シート状または立体的形状を問わず任意形状に形成することができる。
【００１２】
また、前記吸放湿吸水発熱性繊維は、公定水分率が１６％以上であって、羊毛繊維以上の吸湿発熱性を有することを特徴とする。
【００１３】
さらに、前記吸放湿吸水発熱性繊維が、抗菌防臭性を有するため、該発泡体内における細菌の繁殖を抑制することができ、吸放湿吸水発熱性を損なうことなく長期間清潔に使用することができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明の吸放湿吸水発熱性繊維は、アクリル系繊維にヒドラジン系化合物を用いて架橋構造を導入し、窒素含有量を増加した後、繊維中に残存するニトリル基をカルボシキル基又はカルボシキル基の金属塩に変換することで架橋アクリル系繊維にしたものを繊維のまま使用する。本発明に係る吸放湿吸水発熱性繊維に該架橋アクリル系繊維を用いた場合、該アクリル系繊維自体が抗菌性を有するため、別途抗菌剤等を添加する必要がない。なお、抗菌性を検証する方法としては、従来一般に用いられているシェークフラスコ法にて、白癬菌、大腸菌、緑濃菌、ＭＲＳＡ、レジオネラ等について検証した。
【００１５】
本発明に用いる発泡体の種類は、特に限定されるものではなく、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ゴム系スポンジ等用途により使い分けることが可能である。しかし、湿気や水分がセルを通って内部まで浸透し、内部に分散存在している上記吸放湿吸水発熱性繊維に触れさせる必要があるので、連続気泡又は半連続気泡を有することが必要である。
【００１６】
上記吸放湿吸水発熱性繊維を発泡体の内部に分散存在させ、少なくとも一部が気泡を形成している樹脂骨格外部に露出させるためには、上記各種フォームの液体状の主原料及び整泡剤、発泡剤、触媒、着色剤等の添加剤のいずれかもしくは複数に上記吸放湿吸水発熱性繊維を添加し分散させ発泡させる。
【００１７】
この場合、吸放湿吸水発熱性繊維の繊維長が長すぎると、該繊維同士が絡まり合い、気泡の生成を阻害するおそれがある。従って、前記繊維の繊維長を１０ｍｍ以下にすると、該繊維は均一に発泡樹脂内に分散し、気泡の生成を妨げることなく発泡させることができる。
【００１８】
このように製造した発泡体は、スラブ発泡等の連続法で製造した後にシート状、ブロック状にした後に、抜き加工、グラインダー加工等で任意形状に形成することができる。
【００１９】
また、他の製法として前記発泡体の液体状原料を金型に注入し、金型内で発泡させる不連続法等の方法で所望の形状の発泡体を得ることもできる。この場合、発泡体の表面にいわゆるスキン層が形成され、外気との通気性が低下するおそれがある。従って、金型条件や添加剤を工夫することによってスキン層の形成を押さえたり、形成されたスキン層を除去する方策を採ることが好ましい。
【００２０】
このように、本発明により、吸放湿性に優れ、水分を吸湿または吸水して発熱し、加工性が良く、汎用性がありなおかつ抗菌防臭性に優れた発泡体を得ることができ、広範な分野に応用することが可能である。
【００２１】
【実施例】
本発明の実施例について、適宜図面を用いて説明する。本発明に係る吸放湿吸水発熱性繊維の一つに、東洋紡績（株）製の架橋アクリル系繊維であるブレスサーモ（商標）がある。このブレスサーモの綿状繊維の状態における発熱量を測定した。具体的には、綿状の繊維を８０℃で約６時間乾燥した後に双子型伝導熱量計（仏 SETARAM社製、Ｃ８０熱量計）を使用し、２５℃、８０．５％RHの湿度条件下で測定した。結果は繊維１ｇあたりの熱量は８３８J/g{２００cal/g}で、羊毛綿、ダウン羽毛の３９２〜４６１J/g{８０〜１１０cal/g}と比較してもかなり大きな吸湿熱を得ることができることがわかった。
【００２２】
さらに、ブレスサーモの抗菌性をシェークフラスコ法にて検証した。具体的には、ブレスサーモ綿状繊維を０．７５ｇとリン酸緩衝液（１／１５Ｍｐｈ７．２）７０ｍｌが入った２００ｍｌ容積の三角フラスコに試験菌懸濁液を１０4ＣＦＵ／ｍｌになるように５ｍｌ加え、この三角フラスコを２５℃で振とうし、経時的に菌数を測定し、減菌率を算出した。対象とした菌種は白癬菌、大腸菌、緑濃菌、ＭＲＳＡ、レジオネラである。その結果を示す表１からわかるように、これらすべての菌種に対して抗菌効果があることがわかった。
【表１】

【００２３】
次に、本発明に係る発泡体の状態における吸湿発熱性と抗菌性を検証した。本実施例で用いた発泡体は、主成分が変性ポリオールである主剤と主成分が４、４ジフェニルメタンジイソシアネートである硬化剤を混合して発泡させる二液性発泡ウレタン（国際ケミカル（株）社製）を用いた。
【００２４】
該主剤に、約３mmにカットしたブレスサーモ繊維を前記原料溶液全体の重量に対し１０％の重量になるように調整したものを試料２とする。また、比較試料として、約３mmにカットしたポリエステル繊維を原料溶液全体の重量に対し１０％の重量になるように調整したものを試料３、同様の方法で繊維を含まないポリウレタンフォームを試料４とする。
【００２５】
次に、スライサーを用いて各試料から厚み１０ｍｍの測定用試料を得た。測定用試料２〜３については、裁断面を顕微鏡で観察したところ、前記繊維が均一に発泡体内に分散し、気泡を形成している樹脂骨格表面の一部に、繊維が露出していることが確認できた。各試料の吸湿による発熱量をみるために、図１に示す衣服内シミュレーター装置を用いて吸湿時の発熱量を測定した。
【００２６】
該衣服内シミュレーター装置１は、衣服を着用した人の衣服内の環境を人工的に作りだし、衣服に用いられる生地等の挙動等を測定することができる。該装置は、台２の上面に温湿度センサー３と調温調湿空気８を送り込むホース４と排気するホース４を備えた枠体５を固定し、該枠体５の上部開口部に試料生地６を張着する。なお、本実験においては試料ポリウレタンフォームの裏面の温度変化を測定するために、裏面に温度センサー７が貼着されている。
【００２７】
各測定用資料を該衣服内シミュレーター内に装着後、２０℃、５０％RH環境下において、３０℃、３５％RHの空気を１００００ｃｍ3／分の流量で該シミュレーター内に流し、シミュレーター内温湿度を安定させる。計測を開始５分後に３０℃、９０％RHの空気を同様の流量で１５分間流し続ける。この間試料生地裏面に装着した温度センサーで生地裏面温湿度を１０秒ごとに記録した。その結果を図２に示す。
【００２８】
図２からわかるように、試料２の裏面温度の方が常に高く、ブレスサーモが本来有する吸湿発熱性を発泡体の形態においても有していることがわかる。一方、試料３と４は、ほとんど発熱性を有していないことがわかる。
【００２９】
次に、測定用試料２〜４の抗菌性を前記方法で評価した結果を表２に示す。表２からわかるように、試料３、４は効果がないが、試料２は繊維単体で評価したとき同様に、前記すべての菌種に対して抗菌性を有することがわかる。
【表２】

【００３０】
本実施例においては、発泡体にポリウレタンフォームを用いたが、吸放湿吸水発熱性繊維等が発泡体内部に均一に分散し、その一部が気泡を形成している樹脂骨格表面に露出していれば、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ゴム系スポンジ等の連続気泡又は半連続気泡を有する発泡体すべてにおいて同様の効果が得られると考えられる。
【００３１】
本発明に係る発泡体は、吸放湿吸水発熱性繊維をほぼ均一に分散内包しているので、スラブ発泡等の連続法で製造した後に、二次加工用にシート状、ブロック状にした後に、抜き加工、グラインダー加工等で任意形状を得ることができる。さらに、金型を用いた原料注入発泡等の不連続法等で所望の形状を得ることもできるため、複雑な形状にも適用することが出来る。さらに発泡体樹脂をフレームラミネートが可能なものにすると、生地等との接着加工においても接着手法の選択肢が広がることになり、非常に加工性に優れたものとなる。
【００３２】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る吸放湿吸水発熱性発泡体は、吸放湿性に優れ、水分を吸湿または吸水して発熱し、加工性が良く、汎用性がありなおかつ抗菌防臭性に優れた発泡体である。また、発泡体内に樹脂内部に吸放湿吸水発熱性繊維がほぼ均一に分散内蔵しているので、一次加工後の形状であるシート状、ブロック状のものから、最終製品の用途に応じて、抜き加工、グラインダー加工等で任意形状に形成されたものであっても、均一な発熱性を発揮し得る。
【００３３】
また、該発泡体は、金型を用いた原料注入発泡等の不連続法等で比較的複雑な形状をも得ることもでき、加工性に優れ、非常に広範な用途を有する。従って、該発泡体は、使用時に冷感を感ずることなく、暖かく快適な製品の部材として、衣料品、下着、帽子の保温材、クッション材及び補形材、靴の中敷き、アッパー部の保温材、クッション材、ベッド、椅子、ソファ等の保温材、クッション材及び芯材等、化粧用のパフ等に使用される。
【００３４】
さらに、吸放湿吸水発熱性繊維自体が抗菌防臭性を有している場合において、本発明に係る吸放湿吸水発熱性発泡体は、非常に優れた衛生性をも有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】衣服内シミュレーターの概略図
【図２】ポリウレタンフォームの吸湿発熱の経時的変化を示すグラフ
【符号の説明】
１衣服内シミュレーター装置
２台
３温湿度センサー
４ホース
５枠体
６試料
７温度センサー
８調温調湿空気[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is excellent in moisture absorption / release properties, absorbs moisture or absorbs water, generates heat, and has antibacterial and deodorizing properties, such as polyurethane foam, polystyrene foam, polyethylene foam, polypropylene foam, rubber sponge, etc. It is related with the foam which has. The foam includes, in particular, clothing, heat insulating materials for hats, cushion materials and prosthetic materials, insoles for shoes, heat insulating materials or cushion materials for upper parts, heat insulating materials for beds, chairs, sofas, etc., cushion materials and core materials, etc. When used in cosmetic puffs, etc., it absorbs moisture in the gas phase such as insensitive digestion and water vapor from the human body, and absorbs moisture in the liquid phase such as sweat from the human body and water entering from the outside. As a result, heat is generated and a sense of warmth is produced, and these members can be kept hygienic.
[0002]
[Prior art]
Various technologies have been disclosed for foams that absorb and absorb moisture. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-151034 discloses a water-retaining foamed polyurethane foam. A polyurethane foam is produced by using an insoluble resin such as acrylic or polyvinyl alcohol or a hydrogel powder as a water-absorbing resin. A technique is disclosed in which a polyurethane foam having open cells in which the resin particles are dispersed and incorporated in the cell walls is dispersed and mixed in each of the previous components or a mixture thereof and then reacted. The polyurethane foam obtained by this technology is superior in water absorption, water retention, moisture absorption and moisture supply compared to conventional urethane foam.
[0003]
JP-A-63-33434 discloses a method for producing foam rubber, in which rubber latex, water-absorbing fibers, hydrophobic fibers, and conventional compounding chemicals for rubber latex are blended in a certain ratio, and foam vulcanized to absorb moisture. In addition, a technique for obtaining foam rubber that retains air permeability and has excellent cushioning properties is disclosed. Examples of the water-absorbing fibers include cellulose fibers such as pulverized pulp and rayon, hydrophilic fibers such as cotton and vinylon, saponified starch polyacrylonitrile graft polymer, starch polyacrylic acid graft copolymer, crosslinked cellulose, and crosslinked polyacrylic acid. Salts, saponified vinyl acetate acrylic acid copolymers, starch-grafted polyvinyl acetate, cross-linked polyvinyl alcohol, fibrous bodies of super-hydrophilic resins such as cross-linked polyethylene oxide, or monomers of resins constituting these super-hydrophilic resins Or a polymer introduced into the molecule of a hydrophobic fiber such as polyamide, polyester, acrylic, polyethylene, polypropylene, vinylidene chloride, or those treated with a superhydrophilic resin. It is used.
[0004]
Further, JP-A-9-109305 discloses a web formed by mixing hygroscopic and moisture-absorbing exothermic fibers, high-melting fibers and low-melting fibers, and forming the web into a flexible polyurethane foam sheet. A technique is disclosed in which fibers are entangled with each other and by a needle punch, and after the fibers and soft polyester urethane foam sheet are entangled, the fibers are heated to the melting point of the low melting point fibers or more and the fibers and the flexible polyurethane foam sheet are bonded by fusion. Yes. By this technique, a composite material that has excellent moisture absorption / release properties and heat retention, generates heat due to water absorption and moisture absorption, enhances the heat retention effect, and has good cushioning properties has been proposed. In this invention, the polyurethane foam sheet used has a thickness in the range of 1 to 50 mm, moisture absorbing / releasing moisture exothermic fibers are present on the front and back surfaces of the sheet, and moisture absorbing / releasing moisture exothermic fibers on the front and back surfaces are the thickness of the sheet. It is connected to the direction.
[0005]
Conventionally, crosslinked acrylic fibers are disclosed in JP-A-5-132858: high moisture-absorbing / releasing fiber and manufacturing method thereof (Toyobo Co., Ltd.), JP-A-9-59872: moisture-absorbing crosslinked acrylic fiber and the fiber. Fiber structure (Nippon Exlan Kogyo Co., Ltd.), Japanese Patent Laid-Open No. 9-158040: Improved high moisture-absorbing and releasing fiber and manufacturing method thereof (Toyobo Co., Ltd.), Japanese Patent Laid-Open No. 11-81130: Crosslinked acrylic moisture-absorbing fiber And its manufacturing method (Toho Rayon Co., Ltd.) and the like.
[0006]
Among the above, in JP-A-9-158040: the improved highly hygroscopic fiber and its manufacturing method (Toyobo Co., Ltd.), the fiber absorbs moisture and heat is generated. The calorific value is 130 to 800 cal per gram of dry fiber. JP-A-5-132858: Highly moisture-absorbing / releasing fiber and production method thereof (Toyobo Co., Ltd.), JP-A-9-59872: Hygroscopic crosslinked acrylic fiber and fiber structure using the fiber (Nippon Exlan Industries) (Inc.), JP-A-9-158040: Improved high moisture-absorbing / releasing fiber and its production method (Toyobo Co., Ltd.) discloses that the fiber has antibacterial properties.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, these conventional techniques have the following problems. In other words, the water-absorbent resin having excellent water retention has a reversibility of water absorption and release to some extent and is excellent in moisture retention under pressure, but is a material that easily swells. It took time to return to the state, and there was a problem that the response of moisture absorption and desorption was bad. In addition, the water-absorbing resin, hydrophilic fiber, fibrous body of super-hydrophilic resin, and hydrophobic fiber containing the monomer or polymer of the resin constituting the super-hydrophilic resin are excellent in water absorption, water retention, moisture absorption and desorption. However, the resin or the fiber itself is not exothermic enough to be felt by the wearer. Therefore, the obtained polyurethane foam is easy to absorb water, but difficult to dry, and also depends on only dead air in the air bubbles for heat retention, and there is a problem that it feels cool when absorbing moisture or absorbing water in a cold environment. there were. Furthermore, when used for applications such as clothes, shoes, chairs that are worn on or in contact with the human body, if substances discharged from the human body remain in the resin, bacteria are likely to be generated, and unpleasant odors are generated by these bacteria. There was a fear.
[0008]
Further, in the composite material combining the moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fiber and the flexible polyurethane foam sheet, since the moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fiber forms a web and is integrated by the needle punch manufacturing method, Limited by the shape of the polyurethane foam used. That is, when the thickness of the polyurethane foam used exceeds 50 mm, needling by the needle punch machine becomes almost impossible, and there is a problem that it can be formed only in a sheet form. Therefore, it is not a sheet shape, for example, a material having a thickness of about 100 mm such as a cushion material of a sofa, a tube shape applied to various grip portions, and other workability to obtain an arbitrary three-dimensional shape. Not only is it very bad, but the moisture-absorbing and moisture-absorbing exothermic fiber covers the composite material surface in the form of a web, so it has a problem that it is difficult to bond with a frame laminate or an adhesive, and foam. It lacks versatility as a body.
[0009]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and is a polyurethane foam having excellent moisture absorption / release properties, absorbing or absorbing moisture, generating heat, good workability, versatility and excellent antibacterial and deodorant properties. The present invention provides a foam having open cells or semi-open cells, such as polystyrene foam, polyethylene foam, polypropylene foam, and rubber sponge.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The foam according to the present invention is a foam having open cells or semi-open cells formed by foaming an unfoamed synthetic resin containing moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fibers, At least a part is exposed to the outside of the resin skeleton forming bubbles, that is, the surface of the bubble portion.
[0011]
Thus, the foam according to the present invention foams an unfoamed synthetic resin containing moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing exothermic fibers, and disperses and incorporates the fibers inside the foam resin having open cells or semi-open cells. Since at least a part of the resin is exposed to the outside of the resin skeleton forming bubbles, it is possible to absorb moisture in the outside air, and it can be formed into an arbitrary shape regardless of a sheet shape or a three-dimensional shape. it can.
[0012]
Further, the moisture absorption / release moisture-exothermic fiber has an official moisture content of 16% or more, and has moisture absorption / exothermic property higher than that of wool fiber.
[0013]
Furthermore, since the moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing exothermic fiber has antibacterial and deodorizing properties, it is possible to suppress the growth of bacteria in the foam, and to be used cleanly for a long time without impairing the moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing / heating property. Can do.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The moisture-absorbing and moisture-absorbing exothermic fiber of the present invention introduces a crosslinked structure into an acrylic fiber using a hydrazine compound, increases the nitrogen content, and then converts the nitrile group remaining in the fiber to a carboxyl group or a carboxyl group. What was made into the cross-linked acrylic fiber by converting into a metal salt is used as a fiber. When the crosslinked acrylic fiber is used as the moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing exothermic fiber according to the present invention, since the acrylic fiber itself has antibacterial properties, it is not necessary to add an antibacterial agent or the like separately. In addition, as a method for verifying the antibacterial properties, vermiculitis, Escherichia coli, green bacterium, MRSA, Legionella, and the like were verified by a shake flask method that has been generally used.
[0015]
The type of foam used in the present invention is not particularly limited, and can be properly used depending on applications such as polyurethane foam, polystyrene foam, polyethylene foam, polypropylene foam, rubber sponge, and the like. However, it is necessary to have open cells or semi-open cells because moisture and moisture permeate through the cell to the inside and need to touch the moisture-absorbing / releasing moisture-exothermic fibers present inside. is there.
[0016]
In order to disperse the moisture-absorbing and moisture-absorbing exothermic fibers inside the foam and to expose the resin skeleton from which at least a part of the foam is formed, the liquid main raw materials and the foam stabilizers of the various foams are used. The moisture absorbing / releasing and moisture absorbing exothermic fiber is added to one or a plurality of additives such as an agent, a foaming agent, a catalyst, and a coloring agent, and dispersed and foamed.
[0017]
In this case, if the fiber length of the moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing exothermic fiber is too long, the fibers may be entangled with each other and the generation of bubbles may be inhibited. Therefore, when the fiber length of the fiber is 10 mm or less, the fiber is uniformly dispersed in the foamed resin and can be foamed without hindering the generation of bubbles.
[0018]
The foam produced in this way can be formed into an arbitrary shape by punching, grinder processing, etc. after making it into a sheet or block after being manufactured by a continuous method such as slab foaming.
[0019]
Further, as another production method, a foam having a desired shape can be obtained by a method such as a discontinuous method in which a liquid raw material of the foam is injected into a mold and foamed in the mold. In this case, a so-called skin layer is formed on the surface of the foam, and the air permeability with the outside air may be reduced. Therefore, it is preferable to take measures to suppress the formation of the skin layer or to remove the formed skin layer by devising the mold conditions and additives.
[0020]
As described above, according to the present invention, it is possible to obtain a foam having excellent moisture absorption / release properties, absorbing moisture or absorbing water, generating heat, good workability, versatility, and excellent antibacterial and deodorant properties. It can be applied to fields.
[0021]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings as appropriate. One of the moisture-absorbing and moisture-absorbing exothermic fibers according to the present invention is Breath Thermo (trademark), which is a crosslinked acrylic fiber manufactured by Toyobo Co., Ltd. The calorific value of the breath thermostat in the state of cotton-like fibers was measured. Specifically, after drying the cotton-like fiber at 80 ° C. for about 6 hours, a twin-type conduction calorimeter (manufactured by SETARAM, France, C80 calorimeter) is used and the humidity is 25 ° C. and 80.5% RH. Measured with The result shows that the amount of heat per gram of fiber is 838 J / g {200 cal / g}, and it is possible to obtain much higher heat of moisture absorption than 392 to 461 J / g {80 to 110 cal / g} of wool cotton and down feathers. I understood.
[0022]
Furthermore, the antibacterial properties of breath thermostat were verified by the shake flask method. Specifically, the suspension of the test bacteria is 10 4 CFU / ml in a 200 ml Erlenmeyer flask containing 0.75 g of breath thermocotton fiber and 70 ml of phosphate buffer (1/15 M ph 7.2). 5 ml was added, this Erlenmeyer flask was shaken at 25 ° C., the number of bacteria was measured over time, and the sterilization rate was calculated. The target species are ringworm, Escherichia coli, green bacterium, MRSA, and Legionella. As can be seen from Table 1 showing the results, it was found that there was an antibacterial effect against all these bacterial species.
[Table 1]

[0023]
Next, the moisture absorption exothermic property and antibacterial property in the state of the foam according to the present invention were verified. The foam used in this example is a two-component foamed urethane (made by Kokusai Chemical Co., Ltd.) that foams by mixing a main component whose main component is a modified polyol and a curing agent whose main component is 4,4 diphenylmethane diisocyanate. ) Was used.
[0024]
The main agent, a breath thermo fibers cut to approximately 3mm which was adjusted to the weight of 10% relative to the weight of the entire the raw material solution and the sample 2. Further, as a comparative sample, a polyester fiber cut to about 3 mm and adjusted so as to have a weight of 10% with respect to the total weight of the raw material solution is sample 3, and a polyurethane foam not containing fiber by the same method is sample 4 To do.
[0025]
Next, a measurement sample having a thickness of 10 mm was obtained from each sample using a slicer. Regarding the measurement samples 2 to 3, when the cut surface was observed with a microscope, the fibers were uniformly dispersed in the foamed body, and the fibers were exposed on a part of the resin skeleton surface forming bubbles. Was confirmed. In order to see the amount of heat generated by moisture absorption of each sample, the amount of heat generated during moisture absorption was measured using the in-clothes simulator apparatus shown in FIG.
[0026]
The in-clothes simulator device 1 can artificially create an environment in the clothes of a person wearing the clothes, and can measure the behavior of the fabric used for the clothes. The apparatus fixes a frame body 5 having a temperature / humidity sensor 3 and a hose 4 for supplying temperature-controlled air 8 and an exhaust hose 4 to the upper surface of a table 2, and a sample fabric is formed in an upper opening of the frame 5. 6 is put on. In this experiment, in order to measure the temperature change of the back surface of the sample polyurethane foam, the temperature sensor 7 is attached to the back surface.
[0027]
After each measurement material is installed in the simulator in the clothes, air at 30 ° C. and 35% RH is flowed into the simulator at a flow rate of 10,000 cm 3 / min in an environment of 20 ° C. and 50% RH, and the temperature and humidity inside the simulator are adjusted. Stabilize. Five minutes after the start of measurement, air of 30 ° C. and 90% RH is continuously supplied for 15 minutes at the same flow rate. During this period, the temperature and humidity of the back surface of the fabric were recorded every 10 seconds with a temperature sensor attached to the back surface of the sample fabric. The result is shown in FIG.
[0028]
As can be seen from FIG. 2, the back surface temperature of Sample 2 is always higher, and it can be seen that the breath thermostat inherently has a moisture absorption exothermic property in the form of foam. On the other hand, it can be seen that Samples 3 and 4 have almost no exothermic property.
[0029]
Next, Table 2 shows the results of evaluating the antibacterial properties of the measurement samples 2 to 4 by the above method. As can be seen from Table 2, Samples 3 and 4 have no effect, but it can be seen that Sample 2 has antibacterial properties against all the above-mentioned bacterial species when evaluated with a single fiber.
[Table 2]

[0030]
In this example, polyurethane foam was used for the foam. However, moisture-absorbing and moisture-absorbing exothermic fibers were uniformly dispersed inside the foam, and a part of the foam was exposed on the surface of the resin skeleton forming bubbles. If so, it is considered that the same effect can be obtained in all foams having open cells or semi-open cells such as polystyrene foam, polyethylene foam, polypropylene foam, rubber-based sponge and the like.
[0031]
The foam according to the present invention contains moisture-absorbing and moisture-absorbing and exothermic fibers almost uniformly in a dispersed manner. Therefore, after manufacturing by a continuous method such as slab foaming, after forming into a sheet or block for secondary processing Any shape can be obtained by punching, grinder processing, or the like. Furthermore, since a desired shape can be obtained by a discontinuous method such as raw material injection foaming using a mold, it can be applied to a complicated shape. Further, if the foam resin can be frame-laminated, the choice of the bonding method is widened even in the bonding process with the cloth and the like, and the processability is extremely excellent.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, the moisture-absorbing / releasing moisture-exothermic foam according to the present invention has excellent moisture-absorbing / releasing properties, absorbs or absorbs moisture, generates heat, has good workability, is versatile, and has antibacterial and deodorant properties. Excellent foam. In addition, the moisture absorption and desorption water absorption exothermic fiber is embedded almost uniformly in the resin inside the foam body, so that depending on the use of the final product, from the sheet shape, block shape, which is the shape after the primary processing, Even if formed in an arbitrary shape by punching, grinder processing, etc., uniform exothermic properties can be exhibited.
[0033]
Further, the foam can be obtained in a relatively complicated shape by a discontinuous method such as raw material injection foam using a mold, has excellent workability, and has a very wide range of uses. Therefore, the foam can be used as a member of a warm and comfortable product without feeling a cooling sensation during use, such as clothing, underwear, hat heat insulating material, cushioning material and prosthetic material, shoe insole, and heat insulating material for the upper part. It is used for heat insulating materials such as cushion materials, beds, chairs, sofas, cushioning materials and core materials, and puffs for makeup.
[0034]
Further, in the case where the moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fiber itself has antibacterial and deodorizing properties, the moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic foam according to the present invention also has very excellent hygiene.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a simulator in clothes. FIG. 2 is a graph showing changes over time in moisture absorption heat generation of polyurethane foam.
1 Simulator device in clothes 2 units 3 Temperature / humidity sensor 4 Hose 5 Frame 6 Sample 7 Temperature sensor 8 Temperature-controlled humidity air

Claims

A foam having open cells or semi-open cells formed by foaming an unfoamed synthetic resin containing moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fibers, wherein the fiber length of the moisture absorption / release moisture-absorbing exothermic fibers is 3 mm or more and 10 mm or less. There, the foam at least a part of the moisture-absorbing and desorbing water heating fibers, characterized in that it is exposed to the resin skeleton outside which forms a bubble.

The Hygroscopic water heating fibers, there is the official moisture regain of 16% or more, the foam of claim 1, wherein it has a wool fiber or more heat absorption properties.

The foam according to claim 1 or 2 , wherein the moisture-absorbing / releasing moisture-absorbing exothermic fiber has antibacterial and deodorant properties.