JP3722924B2

JP3722924B2 - Clutch built-in rotating parts

Info

Publication number: JP3722924B2
Application number: JP25663096A
Authority: JP
Inventors: 昌弘栗田; 正和堂本
Original assignee: NTN Corp
Current assignee: NTN Corp
Priority date: 1996-09-27
Filing date: 1996-09-27
Publication date: 2005-11-30
Anticipated expiration: 2016-09-27
Also published as: JPH10103390A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クラッチが内蔵された軸受やプーリユニット等のクラッチ内蔵形回転部品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、全自動洗濯機においては、モータにより駆動される主軸の回転を第１出力軸に伝達してその第１出力軸に取付けたパルセータを回転させ、あるいは上記第１出力軸とその外側に設けられた筒状の第２出力軸のそれぞれに伝達して、パルセータおよび第２出力軸に取付けられた洗濯槽を共に回転させるようにしている。
【０００３】
上記のような全自動洗濯機においては、普通、ハウジングに取付けられた軸受で第２出力軸を回転自在に支持しているため、第１出力軸の回転時に第２出力軸がつれ回るおそれがある。そのつれ回りを防止するため、一方向クラッチとバンドブレーキとを併用して第２出力軸の回転を防止するようにした全自動洗濯機が知られている。
【０００４】
上記一方向クラッチと第２出力軸を回転自在に支持する軸受とは近接した取付けであり、両部品を別々に組立てる設計であると組立てに手間がかかる。
【０００５】
特開昭５４−１０９５５７号公報においては、図９および図１０に示すように、外輪５０と内輪５１との間にボール５２およびスプラグ５３を組込み、そのスプラグ５３を外輪５０および内輪５１の円筒面５４、５５に係脱させるようにしたクラッチ内蔵形軸受が開示されており、そのようなクラッチ内蔵形軸受を用いることにより、上記の問題点を解決することができる。
【０００６】
また、特開昭６１−２２８１５３号公報には、自動車のクランクシャフトの回転を、慣性力が大きく、略一定で回転しようとするオルタネータ等のエンジン補機の回転軸に伝達するベルト伝動装置が記載されている。
【０００７】
上記ベルト伝動装置においては、エンジン補機の回転軸と、その回転軸に支持されたプーリとの間に一方向クラッチを組込み、１回転中において角速度が微小に変動するクランクシャフトの角速度増加時、そのクランクシャフトの回転を回転軸に伝え、クランクシャフトの角速度低下時、回転軸への回転伝達を遮断している。
【０００８】
すなわち、クランクシャフトの角速度増加時、一方向クラッチの係合によりエンジン補機の回転軸とプーリとを結合してクランクシャフトの回転を回転軸に伝え、回転軸の回転がプーリの回転より速くなると、一方向クラッチの係合解除により回転軸をフリー回転させるようにしている。
【０００９】
上記ベルト伝動装置においては、ベルトに対して大きな張力変化が加わるのを防止することができるため、ベルトの寿命低下およびベルトのスリップ音を抑制することができるという特徴を有する。
【００１０】
ところで、上記ベルト伝動装置において、回転軸とプーリとの間に一方向クラッチを直接組込むと、プーリに作用するラジアル荷重やモーメント荷重が一方向クラッチに直接作用することとなり、一方向クラッチを高精度に作動させることができない。また、クラッチの寿命を低下させることにもなる。
【００１１】
そのような問題点は、プーリを軸受で支持することにより解決することができるが、一方向クラッチと軸受とを別々に組込む設計であると組立てに手間がかかる。
【００１２】
そこで、図９および図１０に示すクラッチ内蔵形軸受の軸受外輪５０に代えてプーリを嵌合したクラッチ内蔵形プーリユニットを用いることにすれば組立ての容易化を図ることができる。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図９および図１０に示すクラッチ内蔵形軸受においては、ボール５２とスプラグ５３とを軸方向に位置をずらして設けた構成であるため、クラッチ内蔵形軸受やクラッチ内蔵形プーリユニットの軸方向長さが長いという不都合がある。
【００１４】
この発明の課題は、クラッチ内蔵形軸受やクラッチ内蔵形プーリユニット等の回転部品の軸方向長さのコンパクト化を図ると共に潤滑寿命の向上を図ることである。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、軸に固定されるインナー部材の外径面と、そのインナー部材の外側に設けられた筒状のアウター部材の内径面それぞれに軌道溝と、その両側に内筒面とを設け、インナー部材とアウター部材間には、その両部材に設けられた前記軌道溝に沿って転動自在の複数の転動体と、上記軌道溝の両側に設けられた前記円筒面間に跨がる長さを有する複数のスプラグとを組込み、前記インナー部材とアウター部材の間に組込まれて、上記転動体とスプラグのそれぞれを支持する保持器を、円筒状の保持器本体と、その保持器本体の一側面に取付けられた蓋とで形成し、保持器本体の一側部は複数のグリース封入空間を設け、各グリース封入空間の閉塞部に前記転動体が収容されるポケットを形成し、隣接するグリース封入空間の間にはスプラグが収容されるスプラグ収容部を設け、蓋には、複数の転動体のうちの数個の転動体に対する当接によって保持器の軸方向の移動を防止するストッパを設け、上記スプラグの内・外端の円弧面がインナー部材およびアウター部材の円筒面と係合する方向にそのスプラグを弾性部材で押圧した構成を採用している。
【００１６】
ここで、弾性部材として、ばねリングにスプラグと同数のばね片を切り起こしにより形成したものを用いることができる。この弾性部材は、ばねリングを保持器の側面に取付け、各ばね片を保持器の側面に形成した窓からスプラグ収容部内に挿入してスプラグを押圧する。
【００１７】
また、上記アウター部材は、軸受用のアウターレースであってもよく、プーリであってもよい。アウター部材として、アウターレースを用いると、クラッチ内蔵形軸受が得られ、プーリを用いると、クラッチ内蔵形プーリユニットが得られる。
【００１８】
クラッチ内蔵形プーリユニットの場合、ベルトの安定した案内を行なうため、プーリのインナー部材に対する角度振れの剛性を高めるのが好ましい。角度振れの剛性を高める方法として、転動体と、その移動を案内する内・外の軌道溝間のラジアルすきまを負とする方法と、内・外の軌道溝のそれぞれを転動体と４点で接触させるアンギュラコンタクト形の軌道溝を採用する方法とがある。
【００１９】
【作用】
上記のように、インナー部材の外径面およびアウター部材の内径面に軌道溝と、その両面に円筒面とを設け、軌道溝に沿って転動体を転動自在とし、円筒面に対してスプラグを係脱自在とすることにより、円周方向に並ぶ転動体は、同じく円周方向に並ぶスプラグの両端間に納まることになり、円周方向に並ぶ転動体と円周方向に並ぶスプラグとを保持器の軸方向に位置をずらして設けたものに比較して、軸方向の長さのコンパクト化を図ることができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図１乃至図８に基づいて説明する。
【００２１】
図１乃至図４はクラッチ内蔵形軸受を示す。この軸受は、軸に取付けられるインナー部材としてのインナーレース１と、その外側に設けられたアウター部材としてのアウターレース２と、両レース１、２間に組込まれた保持器３とを有する。
【００２２】
インナーレース１の外径面には軸方向の中央に軌道溝４と、その軌道溝４の両側に円筒面５とが設けられている。
【００２３】
一方、アウターレース２の内径面には軸方向の中央に軌道溝６と、その両側に円筒面７とが設けられている。
【００２４】
図３および図４に示すように保持器３は、合成樹脂から成る円筒形の保持器本体３ａと、同じく合成樹脂から成るリング状の蓋３ｂとから成り、保持器本体３ａの軸方向の一側に複数のピン８が形成され、一方、蓋３ｂにはピン孔９が設けられ、そのピン孔９にピン８を挿入し、ピン８の端部の加熱による塑性変形により、保持器本体３ａと蓋３ｂとを一体化している。
【００２５】
保持器本体３ａには、蓋取付け側の一側部に第１グリース封入空間１０ａと、その第１グリース封入空間１０ａより周方向長さが短かい第２グリース封入空間１０ｂとが周方向に交互に形成されている。第１グリース封入空間１０ａの閉塞部には複数のポケット１１が形成され、一方、第２グリース封入空間１０ｂの閉塞部には１つのポケット１１が設けられている。各ポケット１１には、転動体１２が収容され、各転動体１２は、インナーレース１およびアウターレース２の軌道溝４、６に沿って転動自在とされ、第１グリース封入空間１０ａおよび第２グリース封入空間１０ｂに封入されるグリースによって潤滑される。
【００２６】
ここで、転動体１２は、図示のように、ボールであってもよく、ころであってもよい。その転動体１２の種類に応じて軌道溝４、６の断面状を決定する。
【００２７】
保持器本体３ａには、第１グリース封入空間１０ａと第２グリース封入空間１０ｂとの間に保持器本体３ａの一側面で開口するスプラグ収容部１３が形成されている。
【００２８】
スプラグ収容部１３にはスプラグ１４が収容されている。スプラグ１４は、軌道溝４、６の両側の円筒面５、７に跨がる長さを有し、内端および外端には、上記円筒面５、７と係合可能な円弧面１５が設けられている。
【００２９】
前記蓋３ｂには、第２グリース封入空間１０ｂと対向する位置にストッパ１６が形成され、保持器３は、転動体１２に対するストッパ１６の当接およびポケット１１の反開口側端部に対する当接によって軸方向に移動するのが防止される。
【００３０】
保持器本体３ａの他側面には、前記スプラグ１４を周方向に押圧する弾性部材としてのばねリング１７が保持器本体３ａの他側面に設けたピン１８の加締めにより取付けられている。
【００３１】
ばねリング１７には、前記スプラグ１４と同数のばね片１９が切り起こしにより形成され、各ばね片１９は保持器本体３ａの他側面に設けられた窓２０からスプラグ収容部１３内に挿入されてスプラグ１４を押圧し、その押圧によってスプラグ１４の内・外端の円弧面１５がインナーレース１およびアウターレース２の円筒面５、７に当接している。
【００３２】
なお、インナーレース１を図２の矢印方向に回転させると、そのインナーレース１の円筒面５とスプラグ１４の内端の円弧面１５との接触によって、スプラグ１４が図２に示す状態において右回りの回転モーメントを受け、スプラグ１４の内・外端の円弧面１５の一部がインナーレース１およびアウターレース２の円筒面５、７に係合する。
【００３３】
このため、アウタレース２をハウジング等に固定しておけば、インナーレース１を回り止めすることができると共に、上記アウターレース２をフリーの支持としておけば、インナーレース１の回転をスプラグ１４を介してアウターレース２に伝達することができる。
【００３４】
また、インナーレース１を図２の矢印で示す方向と反対の方向に回転させると、スプラグ１４がばね片１９を弾性変形させる方向に回転して内端の円弧面１５とインナーレース１の円筒面５との間で滑りが生じ、インナーレース１をフリー回転させることができる。
【００３５】
上記のようなクラッチ内蔵形軸受は、全自動洗濯機の洗濯槽を支持する第２出力軸の支持用軸受として用いることができる。
【００３６】
ところで、クラッチ内蔵形軸受は、インナーレース１およびアウターレース２両側の円筒面５、７に跨がる長さのスプラグ１４間に軌道溝４、６に沿って転動する転動体１２間に設けた構成であるため、転動体とスプラグとが軸方向に位置がずれる従来のクラッチ内蔵形軸受に比較して軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
【００３７】
また、インナーレース１およびアウターレース２に作用するラジアル荷重を転動体１２で支持することができるため、スプラグ１４にラジアル荷重が殆ど作用せず、クラッチを精度よく機能させることができ、転動体１２としてころを用いることによって比較的大きなラジアル荷重を受けることができる。
【００３８】
さらに、第２グリース封入空間１０ｂは、保持器３の軸方向の移動を防止するストッパ１６の挿入によってグリースが封入可能な部分の容積が小さく、多量のグリースを封入することができないが、第１グリース封入空間１０ａにはストッパ１６がないため、その第１グリース封入空間１０ａに多量のグリースを封入することができ、潤滑寿命の向上を図ることができる。
【００３９】
また、周方向長さの長い容積の大きい第１グリース封入空間１０ａの閉塞部に複数のポケット１１を設け、容量の小さい第２グリース封入空間１０ｂの閉塞部に１つのポケット１１を形成し、上記第１グリース封入空間１０ａと第２グリース封入空間１０ｂ内にスプラグ収容部１３を設けたことにより、ポケット１１に収納される転動体１２の数とスプラグ収容部１３に収容されるスプラグ１４の数が相違することになる。このため、軸受としての負荷容量とクラッチとしての負荷容量との比について自由な設計が可能となり、使用条件に対応したクラッチ内蔵形軸受を提供することができる。
【００４０】
図５は、この発明の第２の実施の形態を示す。この第２の実施の形態では、先に述べた第１の実施の形態のアウターレース２上にベルト案内用のプーリ３０を取付けている。なお、プーリ３０の内径面に軌道溝と、その両側に円筒面を形成して、アウターレース２を省略してもよい。
【００４１】
図６は図５に示すクラッチ内蔵形プーリユニットの使用例を示し、慣性力が大きく、略一定の速度で回転しようとするオルタネータ４０の回転軸４１にインナーレース１を固定し、そのインナーレース１上のプーリ３０とクランクシャフト４２に取付けられたプーリ４３との間にベルト４４をかけ渡している。
【００４２】
上記のような使用において、角速度が微小変動するクランクシャフト４２の回転により、図２に一点鎖線で示すプーリ３０を同図の時計方向に回転させると、そのクランクシャフト４２の角速度増加時、スプラグ１４がインナーレース１およびアウターレース２の円筒面５、７と係合して、インナーレース１が回転し、クランクシャフト４２の回転がオルタネータ４０の回転軸４１に伝達される。
【００４３】
また、クランクシャフト４２の角速度が低下し、そのクランクシャフト４２の回転速度がオルタネータ４０の回転軸４１の回転速度より低下すると、スプラグ１４が円筒面５、７上を滑り、プーリ３０の回転が回転軸４１に伝達されず、回転軸４１がフリーに回転する。このため、プーリ３０とベルト４４との間でスリップが生じず、ベルト４４の摩耗やベルト４４のスリップ音を抑制することができる。
【００４４】
図５に示すクラッチ内蔵形プーリユニットの使用例において、ボールから成る転動体１２の転動を案内する内・外の軌道溝４、６と転動体１２との間に正のラジアルすきまが形成されていると、アキシャルすきまはそのラジアルすきまの数倍乃至数十倍となり、プーリ３０は軸方向に移動し易い。このため、プーリ３０はインナーレース１に対して角度振れが生じ易く、ベルト４４を安定よく案内することができない。
【００４５】
図７（Ｉ）では、ボールから成る転動体１２の内・外の軌道溝４、６とボール１２との間のラジアルすきまを負のラジアルすきまとしている。このような構成にすると、ボール１２と軌道溝４、６間のアキシャルすきまは小さくなり、インナーレース１に対するプーリ３０の角度振れの剛性を高めることができ、ベルト４４を安定よく案内することができる。
【００４６】
また、図７（II）では、ボールから成る転動体１２の内・外の軌道溝４、６のそれぞれを転動体と２点、合計４点で接触するアンギュラコンタクト形の軌道溝としている。上記のようなアンギュラコンタクト形の軌道溝４、６を採用すると、転動体１２と軌道溝４、６の相互間に形成されるアキシャルすきまは図７（Ｉ）に示す場合よりも小さい値に抑えることができるため、プーリ３０の軸方向の移動量が小さく、インナーレース１に対するプーリ３０の角度振れの剛性をさらに高めることができる。
【００４７】
また、ボール１２に対する軌道溝４、６の接触角が大きいため、スラスト荷重に対する剛性も高めることができる。
【００４８】
図８は保持器３の他の例を示します。この保持器３と先に述べた保持器３とは、第１グリース封入空間１０ａを第２グリース封入空間１０ｂと同じ大きさとし、その第１グリース封入空間１０ａの閉塞部に１つのポケット１１を形成して、ポケット１１の分割ピッチを等配としている。
【００４９】
図８に示す実施の形態においても、第１グリース封入空間１０ａにストッパ１６が存在しないため、第１グリース封入空間１０ａに多量のグリースを封入することができ、潤滑寿命の向上を図ることができる。
【００５０】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、円筒方向に並ぶ複数のスプラグ間に転動体を配置したので、スプラグと転動体とが軸方向のコンパクト化を図ることができると共に、ラジアル荷重は転動体で受けられるため、スプラグに荷重が殆ど作用せず、クラッチを精度よく作動させることができる。
【００５１】
また、転動体とスプラグとを共通の保持器により保持したことにより、部品点数が少なくなり、コストの低減を図ることができる。
【００５２】
さらに、保持器本体の一側部に形成された複数のグリース封入空間のうちの数個のグリース封入空間に蓋に設けたストッパを挿入して保持器の軸方向の移動を防止する構成であるため、残りのグリース封入空間には多量のグリースを封入することができ、潤滑寿命の向上を図ることができる。
【００５３】
請求項２に記載した発明のように、複数のばね片を有するばねリングを弾性部材として用いたことにより、スプラグを個々の弾性部材で押圧する場合に比較して部品点数が少なくなり、組立てが容易であってコストの低減を図ることができる。
【００５４】
請求項３に記載した発明のように、グリース封入空間を周方向長さが異なる２種類のグリース封入空間で形成し、周方向長さの短かいグリース封入空間にのみストッパを挿入したことにより、周方向長さの長いグリース封入空間に多量のグリースを封入することができ、潤滑寿命をより効果的に向上させることができる。
【００５５】
また、周方向長さの長いグリース封入空間の閉塞部に複数のポケットを設けたことにより、転動体とスプラグとの数が相違することになるため、軸受としての負荷容量とクラッチとしてのトルク容量の比について自由に設計することが可能となり、設計の自由度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るクラッチ内蔵形回転部品の第１の実施の形態を示す断面図
【図２】図１のII−II線に沿った断面図
【図３】図１に示す保持器の一部分を示す一部切欠展開図
【図４】同上保持器の一部分を示す分解斜視図
【図５】同上のクラッチ内蔵形回転部品の第２の実施の形態を示す断面図
【図６】同上の使用の一例を示す概略図
【図７】（Ｉ）、（II）は同上転動体の移動を案内する軌道溝の他の例を示す断面図
【図８】同上の保持器の他の例を示す一部切欠展開図
【図９】クラッチ内蔵形軸受の従来例を示す断面図
【図１０】図９のＸ−Ｘ線に沿った断面図
【符号の説明】
１インナーレース
２アウターレース
３保持器
４軌道溝
５円筒面
６軌道溝
７円筒面
１０ポケット
１０ａ第１グリース封入空間
１０ｂ第２グリース封入空間
１１ポケット
１２転動体
１３スプラグ収容部
１４スプラグ
１５円弧面
１６ストッパ
１７ばねリング
１９ばね片[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rotary part with a built-in clutch such as a bearing and a pulley unit with a built-in clutch.
[0002]
[Prior art]
In general, in a fully automatic washing machine, rotation of a main shaft driven by a motor is transmitted to a first output shaft to rotate a pulsator attached to the first output shaft, or provided on the first output shaft and outside thereof. This is transmitted to each of the cylindrical second output shafts so that the pulsator and the washing tub attached to the second output shaft are rotated together.
[0003]
In the fully automatic washing machine as described above, since the second output shaft is normally rotatably supported by a bearing attached to the housing, there is a possibility that the second output shaft may be swung around when the first output shaft rotates. is there. In order to prevent such rotation, a fully automatic washing machine is known in which a one-way clutch and a band brake are used in combination to prevent rotation of a second output shaft.
[0004]
The one-way clutch and the bearing that rotatably supports the second output shaft are mounted close to each other. If the design is to assemble both parts separately, it takes time to assemble.
[0005]
In Japanese Patent Laid-Open No. 54-109557, as shown in FIGS. 9 and 10, a ball 52 and a sprag 53 are assembled between an outer ring 50 and an inner ring 51, and the sprag 53 is connected to the cylindrical surface of the outer ring 50 and the inner ring 51. A clutch built-in type bearing engaged with and disengaged from 54 and 55 is disclosed, and the above-described problems can be solved by using such a clutch built-in type bearing.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. Sho 61-228153 describes a belt transmission device that transmits the rotation of a crankshaft of an automobile to a rotating shaft of an engine auxiliary machine such as an alternator that has a large inertial force and tries to rotate substantially constant. Has been.
[0007]
In the above belt transmission device, a one-way clutch is incorporated between the rotation shaft of the engine accessory and the pulley supported by the rotation shaft, when the angular velocity of the crankshaft whose angular velocity fluctuates slightly during one rotation, The rotation of the crankshaft is transmitted to the rotating shaft, and when the angular speed of the crankshaft decreases, the rotation transmission to the rotating shaft is interrupted.
[0008]
In other words, when the angular speed of the crankshaft increases, the rotation axis of the engine accessory is coupled to the pulley by engaging the one-way clutch to transmit the rotation of the crankshaft to the rotation axis, and the rotation of the rotation shaft becomes faster than the rotation of the pulley. The rotation shaft is freely rotated by releasing the engagement of the one-way clutch.
[0009]
Since the belt transmission device can prevent a large change in tension from being applied to the belt, the belt transmission device has a feature that the life of the belt can be reduced and the belt slip noise can be suppressed.
[0010]
By the way, in the above belt transmission device, when a one-way clutch is directly assembled between the rotating shaft and the pulley, a radial load and a moment load acting on the pulley act directly on the one-way clutch, and the one-way clutch is highly accurate. Cannot be activated. In addition, the life of the clutch is reduced.
[0011]
Such a problem can be solved by supporting the pulley with a bearing. However, if the design is such that the one-way clutch and the bearing are separately assembled, it takes time to assemble.
[0012]
Therefore, if a clutch built-in pulley unit fitted with a pulley is used instead of the bearing outer ring 50 of the clutch built-in bearing shown in FIGS. 9 and 10, assembly can be facilitated.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
Incidentally, in the built-in clutch type bearing shown in FIGS. 9 and 10, since the ball 52 and the sprag 53 are provided with their positions shifted in the axial direction, the axial direction of the built-in clutch type bearing or the built-in clutch type pulley unit is shown. There is an inconvenience that the length is long.
[0014]
An object of the present invention is to reduce the axial length of rotating parts such as a clutch built-in type bearing and a clutch built-in type pulley unit, and to improve the lubrication life.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the present invention, the outer surface of the inner member fixed to the shaft and the inner surface of the cylindrical outer member provided on the outer side of the inner member, a raceway groove, Inner cylinder surfaces are provided on both sides, and between the inner member and the outer member, a plurality of rolling elements that can roll along the raceway grooves provided on both members, and provided on both sides of the raceway grooves. A plurality of sprags having a length extending between the cylindrical surfaces are incorporated, and a cage that is incorporated between the inner member and the outer member and supports each of the rolling elements and the sprags is held in a cylindrical shape. A cage body and a lid attached to one side of the cage body. One side of the cage body is provided with a plurality of grease-filled spaces, and the rolling elements are accommodated in the closed portions of the respective grease-filled spaces. Next to form a pocket A sprag accommodating portion for accommodating a sprag is provided between the grease-enclosed spaces, and a stopper is provided on the lid to prevent the cage from moving in the axial direction by contact with several of the rolling elements. A configuration is adopted in which the arc surface of the inner and outer ends of the sprag is pressed by an elastic member in a direction in which the arc surface engages with the cylindrical surface of the inner member and the outer member.
[0016]
Here, as the elastic member, a spring ring formed by cutting and raising the same number of spring pieces as the sprag can be used. This elastic member attaches a spring ring to the side surface of the cage and inserts each spring piece into a sprag housing portion through a window formed on the side surface of the cage to press the sprag.
[0017]
The outer member may be an outer race for bearings or a pulley. When an outer race is used as the outer member, a clutch built-in type bearing is obtained, and when a pulley is used, a clutch built-in type pulley unit is obtained.
[0018]
In the case of the pulley unit with a built-in clutch, it is preferable to increase the rigidity of the angular deflection of the pulley with respect to the inner member in order to guide the belt stably. As a method of increasing the rigidity of angular deflection, the rolling element and the method of making the radial clearance between the inner and outer raceway grooves to guide the movement negative, and the inner and outer raceway grooves at four points with the rolling element, respectively. There is a method of adopting an angular contact type raceway groove to be contacted.
[0019]
[Action]
As described above, a raceway groove is provided on the outer diameter surface of the inner member and an inner diameter surface of the outer member, and cylindrical surfaces are provided on both sides thereof, and the rolling element is allowed to roll along the raceway groove. , The rolling elements arranged in the circumferential direction are accommodated between both ends of the sprags arranged in the circumferential direction, and the rolling elements arranged in the circumferential direction and the sprags arranged in the circumferential direction are combined. The axial length of the cage can be reduced as compared with the cage provided with the position shifted in the axial direction.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0021]
1 to 4 show a clutch built-in type bearing. This bearing has an inner race 1 as an inner member attached to the shaft, an outer race 2 as an outer member provided on the outer side, and a cage 3 incorporated between both races 1 and 2.
[0022]
The outer race surface of the inner race 1 is provided with a raceway groove 4 at the center in the axial direction and cylindrical surfaces 5 on both sides of the raceway groove 4.
[0023]
On the other hand, the inner race surface of the outer race 2 is provided with a raceway groove 6 at the center in the axial direction and cylindrical surfaces 7 on both sides thereof.
[0024]
As shown in FIGS. 3 and 4, the cage 3 includes a cylindrical cage body 3a made of a synthetic resin and a ring-shaped lid 3b also made of a synthetic resin. A plurality of pins 8 are formed on the side, while a pin hole 9 is provided in the lid 3b. The pin 8 is inserted into the pin hole 9, and the end portion of the pin 8 is plastically deformed by heating. And the lid 3b are integrated.
[0025]
In the cage body 3a, a first grease-filled space 10a and a second grease-filled space 10b whose circumferential length is shorter than the first grease-filled space 10a are alternately arranged in the circumferential direction on one side of the lid mounting side. Is formed. A plurality of pockets 11 are formed in the closed portion of the first grease-filled space 10a, while one pocket 11 is provided in the closed portion of the second grease-filled space 10b. Each pocket 11 accommodates a rolling element 12, and each rolling element 12 is allowed to roll along the raceway grooves 4 and 6 of the inner race 1 and the outer race 2. It is lubricated by the grease enclosed in the grease enclosure space 10b.
[0026]
Here, the rolling element 12 may be a ball or a roller as illustrated. The cross-sectional shape of the raceway grooves 4 and 6 is determined according to the type of the rolling element 12.
[0027]
In the cage main body 3a, a sprag accommodating portion 13 that opens on one side surface of the cage main body 3a is formed between the first grease filled space 10a and the second grease filled space 10b.
[0028]
A sprag 14 is accommodated in the sprag accommodating portion 13. The sprag 14 has a length that extends over the cylindrical surfaces 5 and 7 on both sides of the raceway grooves 4 and 6, and an arcuate surface 15 that can be engaged with the cylindrical surfaces 5 and 7 is formed at the inner end and the outer end. Is provided.
[0029]
The lid 3b is provided with a stopper 16 at a position facing the second grease-filled space 10b. The retainer 3 is brought into contact with the rolling element 12 by contact with the stopper 16 and the pocket 11 by contact with the end opposite to the opening. Axial movement is prevented.
[0030]
A spring ring 17 as an elastic member for pressing the sprag 14 in the circumferential direction is attached to the other side surface of the cage body 3a by caulking a pin 18 provided on the other side surface of the cage body 3a.
[0031]
The spring ring 17 is formed with the same number of spring pieces 19 as the sprags 14 by cutting and raising, and each spring piece 19 is inserted into the sprag accommodating part 13 from a window 20 provided on the other side of the cage body 3a. The sprags 14 are pressed, and the arc surfaces 15 at the inner and outer ends of the sprags 14 are in contact with the cylindrical surfaces 5 and 7 of the inner race 1 and the outer race 2 by the pressing.
[0032]
When the inner race 1 is rotated in the direction of the arrow in FIG. 2, the sprag 14 turns clockwise in the state shown in FIG. 2 due to the contact between the cylindrical surface 5 of the inner race 1 and the arc surface 15 of the inner end of the sprag 14. In response to this rotational moment, a part of the arc surface 15 at the inner and outer ends of the sprag 14 engages with the cylindrical surfaces 5 and 7 of the inner race 1 and the outer race 2.
[0033]
For this reason, if the outer race 2 is fixed to the housing or the like, the inner race 1 can be prevented from rotating, and if the outer race 2 is used as a free support, the rotation of the inner race 1 can be performed via the sprags 14. It can be transmitted to the outer race 2.
[0034]
Further, when the inner race 1 is rotated in the direction opposite to the direction indicated by the arrow in FIG. 2, the sprag 14 rotates in a direction in which the spring piece 19 is elastically deformed, and the arc surface 15 at the inner end and the cylindrical surface of the inner race 1. Slip occurs between the inner race 1 and the inner race 1 can be freely rotated.
[0035]
The clutch built-in type bearing as described above can be used as a bearing for supporting the second output shaft that supports the washing tub of the fully automatic washing machine.
[0036]
By the way, the clutch built-in type bearing is provided between the rolling elements 12 that roll along the raceway grooves 4 and 6 between the sprags 14 extending over the cylindrical surfaces 5 and 7 on both sides of the inner race 1 and the outer race 2. Therefore, the axial length can be reduced as compared with the conventional clutch-type bearing in which the rolling elements and the sprags are displaced in the axial direction.
[0037]
Further, since the radial load acting on the inner race 1 and the outer race 2 can be supported by the rolling elements 12, the radial load hardly acts on the sprags 14, the clutch can be functioned with high accuracy, and the rolling elements 12 can be functioned. As a result, a relatively large radial load can be received.
[0038]
Furthermore, the second grease enclosure space 10b has a small volume where grease can be enclosed by inserting a stopper 16 that prevents the cage 3 from moving in the axial direction, and a large amount of grease cannot be enclosed. Since there is no stopper 16 in the grease enclosure space 10a, a large amount of grease can be enclosed in the first grease enclosure space 10a, and the lubrication life can be improved.
[0039]
A plurality of pockets 11 are provided in the closed portion of the first grease-filled space 10a having a large circumferential length and a large volume, and one pocket 11 is formed in the closed portion of the second grease-filled space 10b having a small capacity, By providing the sprag accommodating portions 13 in the first grease enclosing space 10a and the second grease enclosing space 10b, the number of rolling elements 12 accommodated in the pocket 11 and the number of sprags 14 accommodated in the sprag accommodating portion 13 can be reduced. It will be different. For this reason, it is possible to freely design the ratio between the load capacity as the bearing and the load capacity as the clutch, and it is possible to provide a built-in clutch-type bearing corresponding to the use conditions.
[0040]
FIG. 5 shows a second embodiment of the present invention. In the second embodiment, a belt guiding pulley 30 is attached on the outer race 2 of the first embodiment described above. The outer race 2 may be omitted by forming a raceway groove on the inner diameter surface of the pulley 30 and cylindrical surfaces on both sides thereof.
[0041]
FIG. 6 shows an example of use of the pulley unit with a built-in clutch shown in FIG. 5, in which the inner race 1 is fixed to the rotating shaft 41 of the alternator 40 that has a large inertia force and tries to rotate at a substantially constant speed. A belt 44 is stretched between the upper pulley 30 and a pulley 43 attached to the crankshaft 42.
[0042]
In the use as described above, when the pulley 30 indicated by the alternate long and short dash line in FIG. 2 is rotated in the clockwise direction in FIG. Engages with the cylindrical surfaces 5 and 7 of the inner race 1 and the outer race 2, the inner race 1 rotates, and the rotation of the crankshaft 42 is transmitted to the rotating shaft 41 of the alternator 40.
[0043]
Further, when the angular speed of the crankshaft 42 is decreased and the rotational speed of the crankshaft 42 is lower than the rotational speed of the rotating shaft 41 of the alternator 40, the sprag 14 slides on the cylindrical surfaces 5 and 7, and the rotation of the pulley 30 rotates. Without being transmitted to the shaft 41, the rotating shaft 41 rotates freely. For this reason, slip does not occur between the pulley 30 and the belt 44, and wear of the belt 44 and slip noise of the belt 44 can be suppressed.
[0044]
In the use example of the pulley unit with a built-in clutch shown in FIG. 5, a positive radial clearance is formed between the inner and outer race grooves 4 and 6 that guide the rolling of the rolling element 12 made of a ball and the rolling element 12. In this case, the axial clearance is several times to several tens of times the radial clearance, and the pulley 30 is easy to move in the axial direction. For this reason, the pulley 30 is likely to be angularly swung with respect to the inner race 1, and the belt 44 cannot be stably guided.
[0045]
In FIG. 7 (I), the radial clearance between the inner and outer raceway grooves 4 and 6 of the rolling element 12 made of a ball and the ball 12 is a negative radial clearance. With such a configuration, the axial clearance between the ball 12 and the raceway grooves 4 and 6 is reduced, the rigidity of the angular runout of the pulley 30 with respect to the inner race 1 can be increased, and the belt 44 can be guided stably. .
[0046]
Further, in FIG. 7 (II), the inner and outer raceway grooves 4 and 6 of the rolling element 12 made of a ball are angular contact type raceway grooves that come into contact with the rolling element at two points in total, that is, four points. When the angular contact type raceway grooves 4 and 6 as described above are employed, the axial clearance formed between the rolling element 12 and the raceway grooves 4 and 6 is suppressed to a value smaller than that shown in FIG. Therefore, the amount of movement of the pulley 30 in the axial direction is small, and the rigidity of the angular deflection of the pulley 30 with respect to the inner race 1 can be further increased.
[0047]
Further, since the contact angle of the raceway grooves 4 and 6 with respect to the ball 12 is large, the rigidity against the thrust load can be increased.
[0048]
Fig. 8 shows another example of cage 3. The retainer 3 and the retainer 3 described above have the first grease-filled space 10a the same size as the second grease-filled space 10b, and one pocket 11 is formed in the closed portion of the first grease-filled space 10a. Thus, the division pitch of the pockets 11 is equally distributed.
[0049]
Also in the embodiment shown in FIG. 8, since the stopper 16 does not exist in the first grease enclosure space 10a, a large amount of grease can be enclosed in the first grease enclosure space 10a, and the lubrication life can be improved. .
[0050]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, since the rolling elements are arranged between the plurality of sprags arranged in the cylindrical direction, the sprags and the rolling elements can be made compact in the axial direction, and the radial load is the rolling elements. Since the load is received, almost no load acts on the sprag, and the clutch can be operated with high accuracy.
[0051]
In addition, since the rolling elements and the sprags are held by a common holder, the number of parts can be reduced and the cost can be reduced.
[0052]
Furthermore, it is a structure which prevents the movement of the cage in the axial direction by inserting stoppers provided on the lid into several grease filled spaces among the plurality of grease filled spaces formed on one side of the cage body. Therefore, a large amount of grease can be sealed in the remaining grease sealing space, and the lubrication life can be improved.
[0053]
Since the spring ring having a plurality of spring pieces is used as the elastic member as in the invention described in claim 2, the number of parts is reduced as compared with the case where the sprag is pressed by each elastic member, and the assembly is facilitated. It is easy and the cost can be reduced.
[0054]
As in the invention described in claim 3, the grease enclosure space is formed of two types of grease enclosure spaces having different circumferential lengths, and the stopper is inserted only in the grease enclosure space having a short circumferential length, A large amount of grease can be enclosed in the grease enclosure space having a long circumferential length, and the lubrication life can be improved more effectively.
[0055]
In addition, since the number of rolling elements and sprags is different due to the provision of a plurality of pockets in the closed portion of the grease-filled space having a long circumferential length, the load capacity as a bearing and the torque capacity as a clutch It is possible to design freely with respect to the ratio, and the degree of design freedom can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of a clutch built-in rotary component according to the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG. FIG. 4 is an exploded perspective view showing a part of the retainer. FIG. 5 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the rotating part with a built-in clutch. Schematic diagram showing an example of the use of [Fig. 7] (I), (II) is a cross-sectional view showing another example of a raceway groove for guiding the movement of the rolling element [Fig. 8] [Fig. FIG. 9 is a sectional view showing a conventional example of a built-in clutch bearing. FIG. 10 is a sectional view taken along line XX in FIG.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Inner race 2 Outer race 3 Cage 4 Track groove 5 Cylindrical surface 6 Track groove 7 Cylindrical surface 10 Pocket 10a 1st grease enclosure space 10b 2nd grease enclosure space 11 Pocket 12 Rolling body 13 Sprag accommodating part 14 Sprag 15 Arc surface 16 Stopper 17 Spring ring 19 Spring piece

Claims

A raceway groove is provided on each of the outer diameter surface of the inner member fixed to the shaft and the inner diameter surface of the cylindrical outer member provided on the outer side of the inner member, and inner cylindrical surfaces are provided on both sides thereof. Between the members, there are a plurality of rolling elements that can roll along the raceway grooves provided on both members, and a plurality of lengths that span between the cylindrical surfaces provided on both sides of the raceway grooves. A retainer that is assembled between the inner member and the outer member and supports the rolling element and the sprag is attached to a cylindrical retainer body and one side surface of the retainer body. A plurality of grease-enclosed spaces are formed on one side of the cage body, pockets for accommodating the rolling elements are formed in the closed portions of the respective grease-enclosed spaces, and adjacent grease-enclosed spaces are formed. A sprag is housed between A stopper for preventing the cage from moving in the axial direction by contact with several of the rolling elements, and a circular arc of the inner and outer ends of the sprag. A clutch built-in type rotary component in which the sprag is pressed by an elastic member in a direction in which the surface engages with the cylindrical surfaces of the inner member and the outer member.

The elastic member comprises a spring ring attached to the other side of the cage, and the spring ring is formed by cutting and raising the same number of spring pieces as the sprag, and each spring piece is spragped from a window provided on the other side of the cage body. 2. The clutch built-in rotary component according to claim 1, wherein the sprag is inserted into the storage portion and the sprag is pressed.

The grease-filled space is formed of two types of grease-filled spaces having different circumferential lengths, and a plurality of pockets are provided in a closed portion of the grease-filled space having a long circumferential length, and the grease-filled space having a short circumferential length is provided. The clutch built-in type rotary component according to claim 1 or 2, wherein one pocket is provided in the closed portion, and a stopper is inserted into a grease-filled space having a short circumferential length.