JP3722095B2 - Four-wheel drive vehicle drive system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、四輪駆動車の駆動装置に関し、詳しくは該駆動装置へのオイルポンプの取付構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、四輪駆動車には、エンジンで発生した動力を前後輪に分配するトランスファが設けられる。該トランスファは、例えば、車体幅方向に配置されて前方のエンジンからの動力が入力される入力軸と、該入力軸に直交して車体後方に延びる出力軸と、これら両軸の間に介設された傘歯車機構と、該傘歯車機構を収容すると共に上記出力軸を支持する軸受部が設けられたケースとを有する。
【0003】
その場合に、上記トランスファには、上記ギヤや軸類等を潤滑するための潤滑油をトランスファ内で循環させるオイルポンプが設けられることがある。例えば、特開平6−70458号公報には、トランスファ軸とオイルポンプの駆動軸との間にギヤ列を介設し、トランスファ軸の回転によってオイルポンプを駆動するようにしたものが開示されている。しかしながら、この場合、オイルポンプを駆動するためにギヤ列等の駆動系を新たに設けたことにより、トランスファの大型化やコストアップを生じることとなる。
【0004】
そこで、ギヤ列等を不要とするものとして、例えば、特開平5−77543号公報に、出力軸の一端側にオイルポンプを設け、該オイルポンプを出力軸によって直接駆動するものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された技術では、出力軸は入力軸とほぼ同じ回転数で回転するから、オイルポンプの回転数も比較的低い出力軸の回転数に制限されることとなり、一定の吐出量を得るためには、ポンプを大型化せざるを得ず、トランスファの小型化の妨げとなる。
【0006】
また、例えばトランスファがエンジンよりも車体後方側に配置されている場合、車体前方から流入する冷却風が、エンジンによって妨げられることから、トランスファの温度が上昇しやすく、この結果オイル温度が上昇して粘性が低下するので、オイルクーラ等によってオイルを効果的に冷却する必要がある。特に、例えば車体デザイン上あるいはステアリング系の設計上、出力軸を、車体幅方向に延びるステアリング部材や、車体幅方向に延びるサスクロスメンバの上方に配置せざるを得ないような場合、車体の下面側を通過する冷却風による冷却効果も減少して非常に厳しい熱環境に置かれることとなるから、これに対応するために、オイルポンプの吐出量を十分に確保する必要がある。
【0007】
そこで、本発明は、オイルポンプを大型化させることなく、また、オイルポンプを駆動するための部材を新たに設けることなく、所要のオイルポンプの吐出量を確保することができる四輪駆動車の駆動装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の発明は、車体幅方向に配置されて前方のエンジンからの動力が入力される入力軸と、該入力軸に直交して車体後方に延びる出力軸と、該入力軸から出力軸へ動力を伝達する動力伝達軸と、該動力伝達軸、及び上記出力軸の軸受部を収容するケースとを有すると共に、上記出力軸が車体幅方向に配設されたサスクロスメンバ上で車体幅方向に延びるステアリング部材の上方に位置するように配置された四輪駆動車の駆動装置であって、上記動力伝達軸の軸心上に、該動力伝達軸の回転によって駆動されるように構成され、上記出力軸の軸受部に潤滑油を供給するオイルポンプが設けられていると共に、該オイルポンプから吐出される潤滑油を冷却するオイルクーラが、上記ケースにおける出力軸の軸受部の直上方に設けられており、かつ、上記入力軸と動力伝達軸との間に入力軸の回転を動力伝達軸に増速して伝達する増速手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、オイルクーラを、加熱しやすい出力軸の軸受の直上方に設けたから、オイルクーラと出力軸の軸受部との距離が短縮され、この結果、オイルクーラで冷却された潤滑油を、ほぼ冷却された状態のまま出力軸の軸受部に供給することができ、該軸受部及びその近傍を潤滑油により効果的に冷却することができる。また、動力伝達軸の回転によってオイルポンプが駆動されるから、オイルポンプに動力を伝達するためのギヤ列やこのギヤ列を支持するための軸類等の部材を新たに設ける必要がない。
【0010】
また、動力伝達軸には入力軸の回転が増速して伝達されるから、オイルポンプの回転が高速になってポンプ能力が向上する。すなわち、オイルポンプを大型化させることなく、所要の吐出量を確保することができ、出力軸の軸受部を良好に潤滑することができる。また、オイルクーラにより潤滑油を効果的に冷却することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、入力軸と動力伝達軸とは平行に配設されており、かつ、増速手段は、入力軸に設けられた入力ギヤと、動力伝達軸に設けられて上記入力ギヤに噛合された伝動ギヤとで構成されていことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、入力軸に動力が入力されているときには、該入力軸の回転により動力伝達軸が常に駆動され、オイルポンプが常に作動することとなる。また、前述のように、動力伝達軸には入力軸の回転が増速して伝達されるから、入力軸の回転が低いときからオイルポンプが効果的に作動することとなる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、オイルポンプは、動力伝達軸の一端部に設けられた小径軸部によって駆動されるように構成されていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、オイルポンプは、動力伝達軸の一端部に設けられた小径軸部によって駆動されるから、伝達軸をオイルポンプにそのまま連結するときよりもオイルポンプを小型化することができる。
【0015】
ところで、ケース内には潤滑油が貯溜されるが、該ケース内のギヤが潤滑油に浸るような場合、ギヤが回転すると潤滑油を攪拌することとなる。特に、ステアリング部材やサスクロスメンバの上方に出力軸を配設した場合、入力軸が出力軸より低い位置に設けられることがあり、その場合、該入力軸に設けられた入力ギヤが潤滑油に相対的に深く浸ることとなり、入力ギヤが回転したときに攪拌抵抗が大きくなりやすい。そして、この結果、潤滑油の温度が上昇しやすくなる。
【0016】
そこで、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、入力軸に設けられた入力ギヤの下方に、所定量の潤滑油を貯溜可能な油溜めが、ケースの下部から下方に突出させて設けられ、オイルポンプは該油溜めから潤滑油を吸入することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、ケース内の容積、歯車の数や大きさ、限界油温等に応じて定まる所要の潤滑油量のうち、所定量の潤滑油は油溜め内に貯溜されることとなるから、ケースの下部から下方に突出した油溜めがない場合と比較して、ケース内に貯溜された潤滑油の上面が低下することとなる。すなわち、入力ギヤが潤滑油に浸る深さが減少して攪拌抵抗が減少し、潤滑油の温度上昇が抑制される。換言すれば、潤滑油による冷却効果の向上にさらに寄与する。
【0018】
一方、オイルポンプの作動時も、潤滑油がケース内で循環して拡散している状態にあるから、潤滑油の上面が低下することとなるが、油溜めが低い位置に設けられているから、油面が低下している状態においても確実に潤滑油を吸入することができる。言い換えれば、潤滑油が少量でも油溜めに溜まっている状態であれば、潤滑油をケース内に循環させることができるから、ケース内の容積から必要となる潤滑油量を減少させることができ、この結果、前述のように、入力ギヤが潤滑油に浸る深さが減少して攪拌抵抗が減少し、潤滑油の温度上昇が抑制される。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、オイルポンプから該オイルクーラに潤滑油を供給する油路がパイプを用いて構成されており、かつ、該パイプはケース内の空間に配設されていることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、オイルポンプからオイルクーラに潤滑油を供給する油路をパイプを用いて構成し、該パイプをケース内の空間に配設したから、ケースの外に設けた場合と比較して、例えばエンジン補機等の周辺に配設された機器類に干渉することがなくなり、周辺機器類のレイアウトの自由度が増す。また、周辺機器類が高温となるようなものである場合、それらからの熱の影響を受けにくくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る4輪駆動車の動力伝達経路を示す骨子図である。図中の三角形は軸受を表わす。この4輪駆動車は、車体前部のエンジンルーム内に横置きに配置したエンジン1で前輪を常時駆動するFFの構成を基礎にしている。エンジン1のクランクシャフト2は車体幅方向に延び、該クランクシャフト2にトルクコンバータ3が直列に連結されている。トルクコンバータ3のタービンシャフト4にトランスアクスル5の自動変速機6が直列に連結されている。自動変速機6の出力軸7も車体幅方向に延び、該出力軸7に出力ギヤ8が設けられている。
【0023】
トランスアクスルケース9がエンジン1の左端部に結合されている。トランスアクスルケース9はトルクコンバータ3のケース9aと自動変速機6のケース9bとを含む。トランスアクスルケース9に前輪用の差動装置(フロントデフ)10が収容されている。フロントデフ10のデフケース11にリングギヤ12が組み付けられ、上記出力ギヤ8と噛合している。デフケース11内の左右のピニオンギヤ13L,13Rにそれぞれ車体幅方向に延びる左右の前輪駆動軸14L,14Rが連結されている。各駆動軸14L,14Rに自在継手15,15を介してそれぞれ左右の前輪車軸16L,16Rが連結されている。各車軸16L,16Rにそれぞれ左右の前輪W,W(図3参照)が接続されている。トランスアクスルケース9はデフケース11を回転自在に支持している。
【0024】
トランスアクスルケース9の右側面にトランスファケース21が結合されている。トランスファケース21は前部ケース21aと後部ケース21bとを含む(図2参照)。トランスファケース21は右の前輪駆動軸14Rの右端部を回転自在に支持している。トランスファケース21はまたトランスファ20のトランスファ入力軸22を回転自在に支持している。トランスファ入力軸22は右の前輪駆動軸14Rの周囲に同軸に配置され、フロントデフケース11の右部に連結されている。トランスファ入力軸22の外周面に駆動ギヤ23が組み付けられている。
【0025】
トランスファケース21はさらにアイドル軸24及びトランスファ出力軸25を回転自在に支持している。アイドル軸24は、前輪駆動軸14L,14Rやトランスファ入力軸22等と同様、車体幅方向に延びる。トランスファ出力軸25は、アイドル軸24と直交して車体前後方向に延びる。アイドル軸24に従動ギヤ26が組み付けられ、上記駆動ギヤ23と噛合している。アイドル軸24はハイポイド型リングギヤ27を有し、該リングギヤ27がトランスファ出力軸25の前端部のハイポイド型ピニオンギヤ28と噛合している。トランスファ出力軸25の後端部に自在継手31を介してプロペラシャフト32が連結されている。
【0026】
プロペラシャフト32の後端部に後輪側のピニオン軸33が連結されている。このピニオン軸33はハイポイド型ピニオンギヤ34を有し、該ピニオンギヤ34が後輪用の差動装置(リヤデフ)35のデフケース36に組み付けられたハイポイド型リングギヤ37と噛合している。リヤデフケース36内の左右のピニオンギヤ38L,38Rにそれぞれ車体幅方向に延びる左右の後輪駆動軸39L,39Rが連結されている。各駆動軸39L,39Rに自在継手40,40を介してそれぞれ左右の後輪車軸41L,41Rが連結されている。各車軸41L,41Rにそれぞれ図示しない左右の後輪が接続されている。以上のような構成により、左右の前輪駆動軸14L,14Rで前輪が常時駆動されると共に、トランスファ20を経由して後輪にエンジン出力が伝達される。
【0027】
次に、図3を用いて、トランスファ20周辺に配置される機器との位置関係等について説明する。図3の符号Aで示す側が車体の前方側であり、エンジン1は、前述したように、車体前部のエンジンルームX内に横置きされている。トランスファ20は、エンジン1の車体後方側に配置されている。トランスファ20のトランスファ出力軸25の軸心位置は、出力軸25が車体幅方向に配設された操舵用のステアリングラック50と干渉しないように、該ステアリングラック50やトランスファ入力軸22の軸心位置より高くされている。以下、この構造を適宜ハイマウント構造という。これに対し、出力軸25がステアリングラック50等の下に配置された構造を、ローマウント構造という。該ステアリングラック50の右部からは、ステアリングシャフト50aが車室に向かって延びている(図4参照)。
【0028】
ステアリングラック50の下方には、車体幅方向に延び、前輪用サスペンションを支持するサスクロスメンバ51が配設されている。ここで、このサスクロスメンバ51は、トランスファ出力軸25がステアリングラック50より高い位置に位置することから、従来のようにトランスファ出力軸25との干渉を回避するために左右端部間で例えば鳥居状に折曲させる必要性がなくなり、ほぼ平坦な形状とされている。つまり、ローマウント構造では、サスクロスメンバ51は、車体前方または後方から見た場合、出力軸25を、上方に迂回するように凸形状に折曲していた。よって、左右方向の外力によってたわみ易くなる。これに対し、このハイマウント構造では、サスクロスメンバ51をそのように折曲させなくてよいから、ほぼ平坦にでき、左右方向のたわみが殆どなくなる。この結果、サスクロスメンバ51の左右方向の剛性が向上し、操縦安定性が向上している。また、エンジン1の左右両端面側において、車体前部の構造材であるフロントフレーム52が車体長手方向に延び、そのキックアップ部52aは、ステアリングラック50の高さが低くなったことにより、従来より緩やかに曲げることができる。これによれば、車体前方からの外力に対する剛性が向上する。
【0029】
また、図4に示すように、トランスファ20の左側にはトランスアクスル5が配置されている。エンジン1には、図示しないが、多数の補機類が設けられている。このエンジン1は、後方排気タイプのものであり、エンジン1の後方側側面に排気マニホルド60が取り付けられている。該マニホルド60の下端には、排気ガス浄化装置61が接続され、その先端がトランスファ20の近傍に延びて排気管62が接続されている。その場合に、前述の通りステアリングラック50が相対的に下方に位置することから、この排気管62は、あまり角度をつけずに滑らかに曲げてステアリングラック50の上方を通過させることができる。これによれば、従来のように急角度で曲げてラック50の下方を通過させる必要がなくなり、排気抵抗が減少する等の効果を奏する。
【0030】
このように多くの効果を奏する一方で、トランスファ20がエンジン1の車体後方側に位置することによりただでさえトランスファ20への通気性が悪いのに、出力軸25をステアリングラック50及びサスクロスメンバ51の上方に設けたことで、車体下方を通過する冷却風による冷却効果が減少し、トランスファ周辺、特にトランスファ出力軸25周辺の熱環境が一層厳しくなるという問題が生じる。
【0031】
また、図5に示すように、トランスファ出力軸25がトランスファ入力軸22より高い位置にあるから、トランスファ入力軸22の軸受部29,30、及び、ハイポイド型ピニオンギヤ28を十分に潤滑するためには、トランスファケース20内に、トランスファ出力軸25の高さまで潤滑油を貯溜することが考えられるが、駆動ギヤ23が潤滑油を多く攪拌することとなり、潤滑油が発熱してその温度が上昇しやすくなるという問題が生じる。
【0032】
そこで、本実施の形態では、トランスファケース20におけるトランスファ出力軸25の軸受部29,30の直上方にオイルクーラ70を設けると共に、図2、図5に示すように、該オイルクーラ70に潤滑油を供給するオイルポンプ80をアイドル軸24と同一軸心状に設け、該アイドル軸24の回転によって潤滑油をオイルクーラ70に供給し、該オイルクーラ70で冷却された潤滑油を上記軸受部29,30近傍に供給するようにしている。
【0033】
すなわち、このオイルポンプ80は、図6、図7に示すように、トロコイド式のポンプであり、アイドル軸24の中空部に六角柱状の端部81aが嵌め込まれた回転軸81と、トランスファケース20に固定され、アイドル軸24側の側面に凹部82aが設けられたポンプケ―ス82と、上記回転軸81の端部81aとは反対側の端部に係合されたドライブロータ83と、ポンプケース82の凹部82aに回転可能に嵌合され、該凹部82a内でドライブロータ83によって回転駆動されるドリブンロータ84と、ポンプケース82のアイドル軸24側の側面を閉じるカバー部材85と、ポンプケース82の凹部82a内に固定された係止部材86と、該係止部材86とカバー部材85との間に介設され、カバー部材85をロータ83側に付勢する皿バネ87とを有する。また、ポンプケース82には、潤滑油の吸入用油路82b及び排出用油路82cが設けられている。これによれば、回転軸81がトランスファ入力軸23の回転によって駆動されB方向に回転すると、ドライブロータ83がB方向に回転すると共に、該ドライブロータ83に駆動されてドリブンロータ84がB方向に回転し、その際、ドライブロータ83とドリブンロータ84とで形成される油室Yの容積が変化することにより、潤滑油が給油口82bから吸入されると共に排出口82cから排出されることとなる。その場合に、上記駆動ギヤ23と従動ギヤ26とのギヤ比は、トランスファ入力軸22の回転がアイドル軸24に増速して伝達されるようなギヤ比とされており、これによれば、回転軸81及び両ロータ83,84は入力軸より高速で回転することとなる。
【0034】
一方、上記オイルクーラ70は、冷却水を冷媒とする水冷式のものであり、その上面には、冷却水の供給用パイプ71及び排出用パイプ72が設けられていると共に、下面には、潤滑油の吸入口73及び排出口74が設けられている。また、内部には、詳細な説明は省略するが、冷却水により冷却される多数のフィンが備えられており、該フィンの間を、吸入口73から吸入された潤滑油が通過することにより潤滑油が冷却され、この冷却された潤滑油が排出口74から排出される。
【0035】
トランスファケース20の下部には、所定量の潤滑油を貯溜可能なオイルパン90が設けられている。また、トランスファケース20内の空間には、オイルパン90とオイルポンプ80とを接続する第1油路100と、オイルポンプ80とオイルクーラ70とを接続する第2油路110とがパイプを用いて設けられている。
【0036】
第1油路100は、オイルポンプ80のポンプケース82の油路82bに挿し込まれ、ケース内壁に図示しないブラケットを介して固定された第1パイプ部材101と、該第1パイプ部材101の下端に取り付けられたストレーナ102とを有する。
【0037】
第2油路110は、オイルポンプ80のポンプケース82の油路82cに挿し込まれ、車体前方に延びる第2パイプ部材111と、該第2パイプ部材111の先端から上方に延び車体後方側に折曲する第3パイプ部材112とを有する。これらのパイプ部材111,112は、ケース内壁に図示しないブラケットを介して固定されている。また、該第2油路110は、トランスファケース20の上壁に穿孔され、パイプ部材112の先端からオイルクーラ70方向に延びる油通路113と、該通路113の先端に設けられ、オイルクーラ70の吸入口73に通じる第2通路114とを有する。該第2通路114は、平面視輪溝状とされていると共に、その一部は幅及び深さが大きくされて所定量の潤滑油が貯溜可能な油溜め114aとされている。
【0038】
また、排出口74の下方において、トランスファケース21の上面には、凹部120が設けられ、その底面には、ケース20の内部空間に通じる油路121が設けられている。
【0039】
次に、潤滑油の流通について説明する。なお、オイルポンプ80は、前述したように、トランスファ入力軸22が回転している状態、すなわち車両が走行状態にあるときには、常に作動する。ここで、トランスファケース内20には、トランスファケース21内の容積や、該ケース21内に収容されているギヤの数や大きさ等によって定まる所要の量の潤滑油が貯溜されており、非走行状態においては、潤滑油の上面は符号S1で示す位置にある。
【0040】
オイルポンプ80が作動すると、オイルパン90内の潤滑油が、第1油路100を通って、オイルポンプ80内に流入する。流入した潤滑油は、オイルポンプ80のドライブロータ83及びドリブンロータ84の回転により、第2油路110に排出され、該第2油路110を通って、吸入口73からオイルクーラ70内に流入し、フィンの間を通って冷却された後、排出口74から凹部120に排出され、油路121を通って、トランスファ出力軸25の軸受部29,30に供給されることとなる。供給された潤滑油は、軸受部29,30、トランスファ出力軸25を冷却及び潤滑し、また、ケース21内の各部材を潤滑及び冷却したのちオイルパン90に還流する。また、オイルポンプ作動状態においては、潤滑油がトランスファケース21内の各部に循環している状態であるから、潤滑油の上面は、符号S2で示す位置に低下する。
【0041】
このように、本実施の形態によれば、オイルクーラ70を、加熱しやすいトランスファ出力軸25の軸受29,30の直上に設けたから、オイルクーラ70とトランスファ出力軸25の軸受部29,30との距離が短縮され、この結果、オイルクーラ70で冷却された潤滑油を、ほぼ冷却された状態のままトランスファ出力軸25の軸受部29,30に供給することができ、該軸受部29,30及びその近傍を潤滑油により効果的に冷却することができる。特に、本実施の形態のように、車体前方にエンジン1が配置され、かつ、トランスファ出力軸25が、車体幅方向に延びるサスペンションクロスメンバ51上で車体幅方向に延びるステアリングラック50の上方に位置していることにより、冷却風による冷却があまり期待できないような場合に、大きな効果を発揮する。
【0042】
また、駆動ギヤ23の下方に、所定量の潤滑油を貯溜可能なオイルパン90を、トランスファケース21の下部から下方に突出させて設けたことにより、ケース内の容積、歯車の数や大きさ、限界油温等に応じて定まる所要の潤滑油量のうち、所定量の潤滑油はオイルパン90内に貯溜されることとなるから、トランスファケース21の下部から下方に突出させて設けられたオイルパン90がない場合と比較して、トランスファケース21内に貯溜された潤滑油の上面が低下することとなる。すなわち、トランスファケース21内に収容された駆動ギヤ23等の歯車が潤滑油に浸る深さが減少して攪拌抵抗が減少し、潤滑油の温度上昇が抑制される。換言すれば、潤滑油による冷却効果の向上にさらに寄与する。
【0043】
一方、オイルポンプ80の作動時も、潤滑油がトランスファケース21内で循環して拡散している状態にあるから、潤滑油の上面が低下することとなるが、オイルパン90が低い位置に設けられているから油面が低下している状態においても確実に潤滑油を吸入することができる。言い換えれば、潤滑油が少量でもオイルパン90に溜まっている状態であれば、潤滑油をトランスファケース21内に循環させることができるから、トランスファケース21内の容積から必要となる潤滑油量を減少させることができ、この結果、前述のように、駆動ギヤ23が潤滑油に浸る深さが減少して攪拌抵抗が減少し、潤滑油の温度上昇が抑制される。
【0044】
加えて、オイルクーラ70の近傍に油溜め114aを設けたことにより潤滑経路の途中でも潤滑油が貯溜され、オイルパン90同様、潤滑油面の上面を低下させる効果が得られる。また、油溜め114aとで潤滑油の上面を更に低下させることができ、一層、潤滑油の攪拌抵抗を減少させて冷却効果を向上させることができる。
【0045】
ところで、前述したように周囲の熱環境が厳しい場合においては、オイルクーラが空冷式のものだと潤滑油を十分に冷却することができないが、本実施の形態においては、オイルクーラ70を水冷式のものにしたから、周囲の熱環境が厳しい場合においても、潤滑油を効果的に冷却することができる。
【0046】
また、本実施の形態においては、アイドル軸24の回転によってオイルポンプ80が駆動されるから、オイルポンプ80に動力を伝達するためのギヤ列やこのギヤ列を支持するための軸類等の部材を新たに設ける必要がない。
【0047】
また、アイドル軸24にはトランスファ入力軸22の回転が増速して伝達されるから、オイルポンプ80の回転が高速になってポンプ能力が向上する。すなわち、オイルポンプ80を大型化させることなく、所要の吐出量を確保することができ、トランスファ出力軸25の軸受部29,30等を良好に潤滑することができる。また、十分な量の潤滑油をオイルクーラ70に供給することができ、潤滑油を効果的に冷却することができる。
【0048】
また、トランスファ入力軸22に動力が入力されているときには、トランスファ入力軸22の回転によりアイドル軸24が常に駆動され、オイルポンプ80が常に作動することとなる。また、前述のようにアイドル軸24にはトランスファ入力軸22の回転が増速して伝達されるから、該トランスファ入力軸22の回転が低いときからオイルポンプ80が効果的に作動することとなる。
【0049】
加えて、アイドル軸24の回転をオイルポンプ80に伝達する回転軸81がトランスファ入力軸22より細くされているから、該トランスファ入力軸22をオイルポンプ80にそのまま連結するときよりもオイルポンプ80を小型化することができる。
【0050】
また、オイルポンプ80からオイルクーラ70に潤滑油を供給する油路を、第1,第2パイプ部材111,112を用いて構成し、これらのパイプ部材111,112をトランスファケース21内の空間に配設したから、ケース21の外に設けた場合と比較して、例えばエンジン補機等の周辺に配設された機器類に干渉することがなくなり、周辺機器類のレイアウトの自由度が増す。また、周辺機器類が高温となるようなものである場合、それらからの熱の影響を受けにくくなる。
【0051】
なお、上記実施の形態においては、トランスファ入力軸22の回転を、駆動ギヤ23と従動ギヤ26とでアイドル軸24に増速して伝達するようにしたが、アイドル軸をトランスファ入力軸22に直交するように配置すると共に、これらの間にトランスファ入力軸の回転をアイドル軸に増速して伝達する傘歯車セットを設け、該アイドル軸の一端側にオイルポンプを設けてもよい。
【0052】
また、オイルポンプ80には、回転軸81に代えてアイドル軸24の先端を細くして直接嵌め込むようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、オイルクーラを、加熱しやすい出力軸の軸受の直上方に設けたから、オイルクーラと出力軸の軸受部との距離が短縮され、この結果、オイルクーラで冷却された潤滑油を、ほぼ冷却された状態のまま出力軸の軸受部に供給することができ、該軸受部及びその近傍を潤滑油により効果的に冷却することができる。また、動力伝達軸の回転によってオイルポンプが駆動されるから、オイルポンプに動力を伝達するためのギヤ列やこのギヤ列を支持するための軸類等の部材を新たに設ける必要がない。
【0054】
また、動力伝達軸には入力軸の回転が増速して伝達されるから、オイルポンプの回転が高速になってポンプ能力が向上する。すなわち、オイルポンプを大型化させることなく、十分な吐出量を確保することができ、出力軸の軸受部を良好に潤滑することができる。また、オイルクーラにより潤滑油を効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る4輪駆動装置の機械的構成(動力伝達経路)の骨子図である。
【図2】 同4輪駆動装置のフロントデフ及びトランスファ周辺の断面図である。
【図3】 同4輪駆動装置の車体前部へのレイアウト図である。
【図4】 同4輪駆動装置周辺の斜視図である。
【図5】 同4輪駆動装置の一部破断側面図である。
【図6】 同4輪駆動装置に設けられたオイルポンプの断面図である。
【図7】 図6のC−C線による矢視図である。
【符号の説明】
1 エンジン
20 トランスファケース(ケース)
22 トランスファ入力軸(入力軸)
23 駆動ギヤ(入力ギヤ、増速手段)
24 アイドル軸(動力伝達軸)
25 トランスファ出力軸(出力軸)
26 従動ギヤ(伝動ギヤ、増速手段)
29,30 軸受部
50 ステアリングラック(ステアリング部材)
51 サスクロスメンバ
70 オイルクーラ
80 オイルポンプ
81 回転軸(小径軸部)
90 オイルパン(入力ギヤの下方に設けられた所定量の潤滑油を貯溜可能な油溜め)
100 第1油路
110 第2油路(オイルポンプからオイルクーラに潤滑油を供給する油路)
111 第1パイプ、第2パイプ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a drive device for a four-wheel drive vehicle, and particularly relates to the technical field of a structure for mounting an oil pump to the drive device.
[0002]
[Prior art]
Generally, a four-wheel drive vehicle is provided with a transfer that distributes power generated by an engine to front and rear wheels. The transfer is, for example, an input shaft that is arranged in the vehicle body width direction and receives power from a front engine, an output shaft that extends perpendicularly to the input shaft and extends rearward of the vehicle body, and is interposed between these shafts. And a case provided with a bearing portion that accommodates the bevel gear mechanism and supports the output shaft.
[0003]
In that case, the transfer may be provided with an oil pump for circulating the lubricating oil for lubricating the gears, shafts, and the like in the transfer. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 6-70458 discloses a gear train interposed between a transfer shaft and an oil pump drive shaft so that the oil pump is driven by rotation of the transfer shaft. . However, in this case, since a drive system such as a gear train is newly provided to drive the oil pump, the transfer is increased in size and cost.
[0004]
In view of the above, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-77543 discloses that an oil pump is provided on one end side of an output shaft, and the oil pump is directly driven by the output shaft. .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the technique disclosed in the above publication, since the output shaft rotates at substantially the same rotational speed as the input shaft, the rotational speed of the oil pump is limited to a relatively low rotational speed of the output shaft. In order to obtain the quantity, the pump must be enlarged, which hinders the downsizing of the transfer.
[0006]
In addition, for example, when the transfer is arranged behind the engine, the cooling air flowing from the front of the vehicle is blocked by the engine, so that the temperature of the transfer is likely to rise, and as a result, the oil temperature increases. Since the viscosity decreases, it is necessary to cool the oil effectively by an oil cooler or the like. In particular, when the output shaft must be disposed above the steering member extending in the vehicle body width direction or the suspension member extending in the vehicle body width direction, for example, in the vehicle body design or the steering system design, the lower surface of the vehicle body Since the cooling effect by the cooling air passing through the side is reduced and the heat environment is placed in a very severe thermal environment, it is necessary to sufficiently secure the discharge amount of the oil pump in order to cope with this.
[0007]
Therefore, the present invention provides a four-wheel drive vehicle that can ensure the required oil pump discharge amount without increasing the size of the oil pump and without newly providing a member for driving the oil pump. It is an object to provide a driving device.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the invention according to
[0009]
According to this invention, Since the oil cooler is installed directly above the bearing of the output shaft that is easy to heat, the distance between the oil cooler and the bearing portion of the output shaft is shortened. As a result, the lubricating oil cooled by the oil cooler is almost cooled. It can be supplied to the bearing portion of the output shaft as it is, and the bearing portion and its vicinity can be effectively cooled by the lubricating oil. Also, Since the oil pump is driven by the rotation of the power transmission shaft, there is no need to newly provide members such as a gear train for transmitting power to the oil pump and shafts for supporting the gear train.
[0010]
In addition, since the rotation of the input shaft is transmitted to the power transmission shaft at an increased speed, the rotation of the oil pump becomes faster and the pump capacity is improved. That is, the required discharge amount can be secured without increasing the size of the oil pump, Output shaft bearing Can be well lubricated. Also The Irkura Than Lubricating oil can be cooled effectively.
[0011]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the input shaft and the power transmission shaft are disposed in parallel, and the speed increasing means is an input provided on the input shaft. It is characterized by comprising a gear and a transmission gear provided on the power transmission shaft and meshed with the input gear.
[0012]
According to this invention, when power is input to the input shaft, the power transmission shaft is always driven by the rotation of the input shaft, and the oil pump is always operated. Further, as described above, since the rotation of the input shaft is transmitted to the power transmission shaft at an increased speed, the oil pump is effectively operated when the rotation of the input shaft is low.
[0013]
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the present invention, the oil pump is configured to be driven by a small-diameter shaft portion provided at one end portion of the power transmission shaft. It is characterized by being.
[0014]
According to this invention, since the oil pump is driven by the small-diameter shaft portion provided at one end portion of the power transmission shaft, the oil pump can be made smaller than when the transmission shaft is directly connected to the oil pump. .
[0015]
By the way, the lubricating oil is stored in the case. When the gear in the case is immersed in the lubricating oil, the lubricating oil is stirred when the gear rotates. In particular, when the output shaft is disposed above the steering member or the suspension cross member, the input shaft may be provided at a position lower than the output shaft, and in this case, the input gear provided on the input shaft may serve as lubricating oil. It will be immersed relatively deeply, and when the input gear rotates, the stirring resistance tends to increase. As a result, the temperature of the lubricating oil is likely to rise.
[0016]
Accordingly, the invention according to claim 4 is an oil reservoir capable of storing a predetermined amount of lubricating oil below the input gear provided on the input shaft in the invention according to any one of
[0017]
According to the present invention, a predetermined amount of lubricating oil is stored in the sump among the required amount of lubricating oil determined according to the volume in the case, the number and size of gears, the limit oil temperature, and the like. Therefore, the upper surface of the lubricating oil stored in the case is lowered as compared with the case where there is no oil sump protruding downward from the lower part of the case. That is, the depth at which the input gear is immersed in the lubricating oil is reduced, the stirring resistance is reduced, and the temperature rise of the lubricating oil is suppressed. In other words, it further contributes to the improvement of the cooling effect by the lubricating oil.
[0018]
On the other hand, since the lubricating oil circulates and diffuses in the case even when the oil pump is operated, the upper surface of the lubricating oil is lowered, but the oil sump is provided at a low position. Even when the oil level is lowered, the lubricating oil can be reliably sucked. In other words, as long as a small amount of lubricating oil remains in the oil reservoir, the lubricating oil can be circulated in the case, so the amount of lubricating oil required from the volume in the case can be reduced, As a result, as described above, the depth that the input gear is immersed in the lubricating oil is reduced, the stirring resistance is reduced, and the temperature rise of the lubricating oil is suppressed.
[0019]
The invention according to claim 5 is the invention according to any one of
[0020]
According to the present invention, the oil passage for supplying the lubricating oil from the oil pump to the oil cooler is configured using the pipe, and the pipe is disposed in the space inside the case. Thus, for example, there is no interference with devices arranged around the engine auxiliary machine, and the degree of freedom of layout of the peripheral devices increases. Further, when the peripheral devices are at a high temperature, they are not easily affected by the heat from them.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0022]
FIG. 1 is a skeleton diagram showing a power transmission path of a four-wheel drive vehicle according to an embodiment of the present invention. The triangle in the figure represents a bearing. This four-wheel drive vehicle is based on the FF configuration in which the front wheels are always driven by the
[0023]
A
[0024]
A
[0025]
The
[0026]
A rear wheel
[0027]
Next, with reference to FIG. 3, the positional relationship with devices arranged around the
[0028]
A
[0029]
As shown in FIG. 4, the transaxle 5 is disposed on the left side of the
[0030]
While having many effects as described above, the
[0031]
Further, as shown in FIG. 5, since the
[0032]
Therefore, in the present embodiment, an
[0033]
That is, the
[0034]
On the other hand, the
[0035]
An
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
Further, below the
[0039]
Next, the distribution of the lubricating oil will be described. As described above, the
[0040]
When the
[0041]
As described above, according to the present embodiment, the
[0042]
Further, an
[0043]
On the other hand, since the lubricating oil circulates and diffuses in the
[0044]
In addition, by providing the
[0045]
By the way, when the surrounding thermal environment is severe as described above, the lubricating oil cannot be sufficiently cooled if the oil cooler is an air-cooled type. However, in the present embodiment, the
[0046]
In the present embodiment, since the
[0047]
Further, since the rotation of the
[0048]
When power is being input to the
[0049]
In addition, since the
[0050]
In addition, an oil passage for supplying lubricating oil from the
[0051]
In the above embodiment, the rotation of the
[0052]
Further, the tip of the
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, Since the oil cooler is installed directly above the bearing of the output shaft that is easy to heat, the distance between the oil cooler and the bearing portion of the output shaft is shortened. As a result, the lubricating oil cooled by the oil cooler is almost cooled. It can be supplied to the bearing portion of the output shaft as it is, and the bearing portion and its vicinity can be effectively cooled by the lubricating oil. Also, Since the oil pump is driven by the rotation of the power transmission shaft, there is no need to newly provide members such as a gear train for transmitting power to the oil pump and shafts for supporting the gear train.
[0054]
In addition, since the rotation of the input shaft is transmitted to the power transmission shaft at an increased speed, the rotation of the oil pump becomes faster and the pump capacity is improved. That is, a sufficient discharge amount can be secured without increasing the size of the oil pump. The bearing portion of the output shaft can be well lubricated. Also, Irkura Than Lubricating oil can be cooled effectively.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a skeleton diagram of a mechanical configuration (power transmission path) of a four-wheel drive device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of the periphery of a front differential and a transfer of the four-wheel drive device.
FIG. 3 is a layout diagram of the same four-wheel drive device to the front of the vehicle body.
FIG. 4 is a perspective view of the periphery of the four-wheel drive device.
FIG. 5 is a partially broken side view of the four-wheel drive device.
FIG. 6 is a cross-sectional view of an oil pump provided in the four-wheel drive device.
7 is a view taken along the line CC in FIG. 6;
[Explanation of symbols]
1 engine
20 Transfer case (case)
22 Transfer input shaft (input shaft)
23 Drive gear (input gear, speed increasing means)
24 Idle shaft (power transmission shaft)
25 Transfer output shaft (output shaft)
26 Driven gear (transmission gear, speed increasing means)
29, 30 Bearing part
50 Steering rack (steering member)
51 Suspension member
70 Oil cooler
80 Oil pump
81 Rotating shaft (small diameter shaft)
90 oil pan (oil sump for storing a predetermined amount of lubricating oil provided below the input gear)
100 1st oil passage
110 Second oil passage (oil passage for supplying lubricating oil from the oil pump to the oil cooler)
111 1st pipe, 2nd pipe
Claims (5)
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