JP3719958B2 - In vitro immunosorbent device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体外免疫吸着装置に関するものであり、特に、ヒトのアセチルコリン受容体のポリペプチドを用いることにより自己抗体に特異的に吸着する体外免疫吸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アセチルコリン受容体(AChR)は神経筋伝導の主な受容体である。神経終末から放出されたアセチルコリンと筋肉繊維上のAChRとが結合することにより、筋細胞膜の活動電位を誘導し、筋肉の収縮を生じる。重症筋無力症(MG)の主な発生原因は、筋肉繊維上のAChRの数が減少しあるいは機能を果たせなくなることにより患者の筋肉収縮が影響を受けることであり、深刻な場合は呼吸筋に影響して死に至る(Berkowら, 1992, 第16版, Merck & Co., Inc. Rahway, N.J. 1524-1526)。90%の患者の血液中に自己抗体の発生が見られるが、これらの抗体は主にAChRを認識し、その濃度は1〜100nMである(Lindstromら, 1976, Neurology, 26:1054-1059;Lennon, 1994, Serological diagnosis of myasthenia gravis and the Lambert-Eaton myasthenia syndromes. New York: Dekker, p.149-164)。抗体の種類はほとんどが免疫グロブリンIgGである。自己抗体はAChRの筋内膜上での作用を遮断すると同時に、膜上のAChRを破壊する。このことは、抗AChR抗体がこのような疾病を引き起こす主な原因であることを示している。
【0003】
臨床上、その治療方法には、(1)薬物でAChRの代謝を抑制して、AChの作用時間を増加させる方法(Aquilioniusら, 1983 J. Neurol. Neurosurg. Psych. 46:929)、(2)高用量のコルチコステロイドまたは免疫抑制剤を用いて、自己抗体の発生を減少させる方法(Pascuzziら, 1984, Ann. Neurol. 43:644-659;Goulonら, 1988, Results of a one-year open trial of cyclosporin in ten patients with severe myasthenia gravis. In: Kahan, BD, ed. Cyclosporin: applications in autoimmune disease. Philadephia: Grune & Stratton, p.211; Perezら, 1981, Neurology 31:32-38)、(3)胸腺切除、及び(4)血液中の自己抗体を除去するプラスマフェレーシスが含まれる。つまり、血液循環中の自己抗体を減少させて治療の目的を達成するためのものである。このため、研究者たちは次々に体外循環システムを開発し、免疫吸着の原理を利用して抗体を除去してきた。現在存在する装置には、Immusorba(商標)及びタンパク質Aセファロースがある。前者は電荷引力(electric charge attraction)の原理(米国特許第4,627,915号、第4,432,871号を参照))を利用して特定のタンパク質を除去するものであるが、抗体に対する特異性がない。後者の作用原理ではタンパク質AがIgGの定常部(constant region)の断片(Fc)に結合できるため、全てのIgGに吸着できる(米国特許第5,753,227号参照)。しかし、MGを引き起こす自己抗体は全てのIgGの1万分の1を占めるのみであり、タンパク質Aを吸着剤とすることは、効果に限りがあるだけでなく、装置が吸着し過ぎて飽和になり易くなるため、剥離(strip)を行う工程が別途必要となり、あるいは装置の交換までも必要となり、コストの上で不利である。
【0004】
したがって、自己免疫疾患を有効に治療するとともにコストを大幅に削減できる、自己抗体に特異的に吸着する装置が必要とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特定の物質に特異的に吸着する体外免疫吸着装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上により、本発明は自己抗体が認識するAChRを利用して、遺伝子工学の方法で発現し、大量生産が可能であるほか、自己抗体に対して特異性を有し、血漿中の他のタンパク質成分に影響せず、MGの治療について直接的な効果を有することができる。
【0007】
したがって、本発明の局面は、特定の物質に特異的に吸着する体外免疫吸着装置を提供することである。該体外免疫吸着装置は、(a)基質と、(b)前記基質に連結しあるいは前記基質を充填し、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の断片、エピトープ、抗体ないし抗体断片、またはその派生物、相同体、類似物、融合物、ないし機能上の同等物を含む、前記特定の物質に対して特異的である抱合体とを含む。
【0008】
本発明の他の局面は、特定の物質に特異的に吸着する体外免疫吸着キットを提供することである。該体外免疫吸着キットは、(a)血球及び血漿を血液から分離する血漿分離器と、(b)(b1)基質、及び(b2)前記基質に連結しあるいは前記基質を充填し、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の断片、エピトープ、抗体ないし抗体断片、またはその派生物、相同体、類似物、融合物、ないし機能上の同等物を含む、前記特定の物質に対して特異的である抱合体を含む、特定の物質に特異的に吸着する体外免疫吸着装置と、(c)分離した血球及び免疫吸着装置で吸着した血漿を混合して体内に送り返す還流装置とを含む。
【0009】
本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(1)特異的に特定の物質に吸着する体外免疫吸着装置であって、
(a)基質と、
(b)前記基質に結合しあるいは前記基質を充填する、前記特定の物質に特異的である抱合体と、
を含み、前記抱合体はペプチド、ポリペプチドないしタンパク質の断片、エピトープ、抗体ないし抗体断片、またはその派生物、相同体、類似物、融合物、または機能上の同等物を含むことを特徴とする体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(2)前記抱合体はさらに免疫グロブリンの定常部断片(Fc)と融合することができることを特徴とする、上記(1)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(3)前記抱合体は受容体であることを特徴とする、上記(2)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(4)前記受容体はさらに免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と融合することを特徴とする、上記(3)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(5)前記受容体はアセチルコリン受容体を含むことを特徴とする、上記(4)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(6)前記受容体はアセチルコリン受容体の細胞外ドメインを含むことを特徴とする、上記(5)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(7)前記受容体はさらに免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と融合できることを特徴とする、上記(6)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(8)前記特定の物質は、抗体、抗原、または有害物質を含むことを特徴とする上記(1)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(9)前記抗体は自己抗体であることを特徴とする、上記(8)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(10)前記自己抗体は自己免疫疾患の患者に生じる抗体であることを特徴とする、上記(9)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(11)前記自己免疫疾患は、重症筋無力症、甲状腺炎、エリテマトーデス、または関節リウマチを含むことを特徴とする、上記(10)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(12)前記自己免疫疾患は重症筋無力症であることを特徴とする、上記(11)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(13)前記自己抗体は抗アセチルコリン受容体抗体を含むことを特徴とする、上記(12)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(14)前記抱合体は中間物または化学反応によって前記基質に連結しあるいは前記基質を充填することを特徴とする、上記(1)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(15)前記中間物は、アガロース、セファロース、デキストラン、セルロース、キチン、キトサン、及び上述の物質の派生物、有機または無機の多孔性材料、磁気ビーズ、あるいはマイクロビーズを含むことを特徴とする、上記(14)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(16)前記化学反応は臭化シアンの連結反応を含むことを特徴とする、上記(14)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係る体外免疫吸着装置においては、(17)前記装置はカラムまたは中空繊維であることを特徴とする、上記(1)記載の体外免疫吸着装置であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(18)特異的に特定の物質に吸着する体外免疫吸着キットであって、
(a)血球及び血漿を血液から分離させる血漿分離器と、
(b)(b1)基質と、(b2)前記特定の物質に特異的である抱合体とを含む特異的に特定の物質に吸着する体外免疫吸着装置と(前記抱合体は、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質の断片、エピトープ、抗体ないし抗体断片、またはその派生物、相同体、類似物、融合物、あるいは機能上の同等物を含む)、
(c)分離した血球及び免疫吸着体で吸着した血漿を混合して体内に送り返す還流装置と、
を含むことを特徴とする体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0027】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(19)前記抱合体はさらに免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と融合できることを特徴とする、上記(18)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0028】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(20)前記抱合体は受容体であることを特徴とする、上記(19)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(21)前記受容体はさらに免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と融合できることを特徴とする、上記(20)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0030】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(22)前記受容体はアセチルコリン受容体を含むことを特徴とする、上記(21)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(23)前記受容体はアセチルコリン受容体の細胞外ドメインを含むことを特徴とする、上記(22)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0032】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(24)前記受容体はさらに免疫グロブリンの定常部の断片と融合できることを特徴とする、上記(22)または(23)に記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0033】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(25)前記特定の物質は、抗体、抗原、または有害物質を含むことを特徴とする、上記(18)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0034】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(26)前記抗体は自己抗体であることを特徴とする、上記(25)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0035】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(27)前記自己抗体は自己免疫疾患の患者に生じる抗体であることを特徴とする、上記(26)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0036】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(28)前記自己免疫疾患は、重症筋無力症、甲状腺炎、エリテマトーデス、または関節リウマチを含むことを特徴とする、上記(27)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0037】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(29)前記自己免疫疾患は重症筋無力症であることを特徴とする、上記(28)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0038】
また、本発明に係る体外免疫吸着キットにおいては、(30)前記自己抗体は抗アセチルコリン受容体抗体を含むことを特徴とする、上記(29)記載の体外免疫吸着キットであることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の上述と他の目的、特徴、及び長所を一層明瞭にするため、以下に好ましい実施例を挙げ、図を参照にしながら詳しく説明する。
【0040】
アセチルコリン受容体(AChR)の構造はα2βγδのサブユニットより形成される膜蛋白複合体(membrane protein complex)であり、2個のαサブユニットはAChまたはα-ブンガロトキシン(蛇毒タンパクの一種)に結合することができる。αサブユニットの細胞外ドメインには合計121個のアミノ酸が存在するが、そのうち67〜76のアミノ酸部位は抗体及び疾病の発生を最も誘発し易く、この部分は主要免疫抗原部(main immuno-genic region;MIR)と称する(Tzartos, S.J.ら, 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2899-2903 ; Barkas, T.ら, 1988, J. Biol. Chem. 363:5916-5920)。MG患者の身体が得た抗AChR抗体のうち、60%はこの部分または付近で認識する(Lindstrom, J.ら, 1988, Adv. Immunol. 42:233-284 ;Schonbeck, S.ら, 1990, Int. Rev. Neurobiol. 32:175-200)。抗MIRの単クローン抗体をマウスの体内に注入しても筋無力症の症状を誘発しうる。その上、大多数の抗MIR抗体はMIRの立体配座を認識できるのみであり、変性タンパク質上のMIRを認識できる抗体はごく少数である。しかし、その親和力は自然のAChRよりはるかに低く、αサブユニットのECDはMG治療の重要なカギであることを示している。
【0041】
本発明はAChRαサブユニットのECDを遺伝子工学の方法でヒトIgC1のFc部位に融合する。形成された融合タンパク質は可溶性が増加するだけでなく、AChRα-ECDの構造を安定させることもできる。また、Fcの部位にジスルフィド結合の位置を保留するため、(AChR α-ECD-Fc)2のダイマーを形成することができ、自然に存在するα2立体配座に類似するため、自己抗体に認識されやすく、自己抗体に対する結合力を増加することができる。また、(AChR α-ECD-Fc)2の他の長所は、このようなFcを含む融合タンパク質が、タンパク質Aのアフィニティークロマトグラフィーを利用して精製することにより得られた高純度の融合タンパク質であることである。本発明はバキュロウイルスのタンパク質発現システムを選択して、AChRα-ECD-Fcの融合タンパク質を発現する。このシステムは真核細胞ウイルスの発現システムの一種であり、AChR α-ECD-Fc遺伝子を有する組換えバキュロウイルスを昆虫細胞に感染させると、大量のAChR α-ECD-Fc融合タンパク質を製造することができる。このような発現システムには以下の長所がある。(1)大量の外来遺伝子を生産することができる。(2)タンパク質の修飾作用が哺乳動物の細胞と類似している。(3)ウイルスの操作に安全性がある。(4)生成した外来遺伝子タンパク質を培地に放出し、精製し易くすることができる。
【0042】
体外循環の免疫吸着装置は、様々な吸着剤を利用して免疫吸着の目的を達成する。初期の頃は、タンパク質Aをセファロース上に固定し(Terman D.S.ら, J. Immunol., 124:795, (1980);New England J. Med., 305:1195(1981))、免疫グロブリンまたは免疫複合体に特異的に吸着できるが、このようなタンパク質Aは黄色ブドウ球菌から来ているため、人体に対して毒性があり、操作の過程で剥離して人体に入った場合、害を引き起こしやすい。その後、日本のKurodaらはポリビニルアルコール上のトリプトファンまたはフェニルアラニン結合を利用した。このような負電荷を帯びた表面は免疫複合体を吸着することができるが、有害な抗体に対して特異性がなく、有用なタンパク質も一緒に除去してしまう。また、血中のアセチルコリン抗体の濃度が約1〜100nMと低く、現在市場で用いられているタンパク質A-アガロースは全ての免疫グロブリン(約10mg/ml)に対して非特異的に吸着を行うため、カラムが吸着飽和に達しやすい。臨床上使用するときには、同時に2個のカラムを取り付ける必要があり、片方のカラムが吸着を行うとき、既に吸着飽和に達したもう一方のカラムを次の吸着のために洗浄することができるが、洗浄と吸着を繰り返して行うことは経済的ではない。
【0043】
従来の装置における短所を解決するため,本発明は特定の物質に特異的に吸着する体外免疫吸着装置を提供する。この体外免疫吸着装置は、(a)基質と、(b)前記基質に連結しあるいは前記基質を充填する、前記特定の物質に特異的な抱合体とを含む。
【0044】
本発明の体外免疫吸着装置のうち、抱合体とは互いに結合可能な二種類の物質のうちの一つであり、ペプチド、ポリペプチドないしタンパク質の断片、エピトープ、抗体ないし抗体断片、あるいはその派生物、相同体、類似物、融合物、機能上の同等物が含まれる。上述の抱合体は選択的に免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と融合して、大量生産後の精製作業を有利にすることができる。
【0045】
本発明の好ましい実施例において、適合するポリペプチドには自己抗体に特異的に認識されるいかなるポリペプチド、ペプチドないしタンパク質の断片、エピトープ、派生物、相同体、類似物、融合物、機能上の同等物も含まれる。このような抗原-抗体の結合、エピトープの選択などは、当業者が熟知するものである。本発明の好ましい実施例において、ポリペプチドにはアセチルコリン受容体が含まれ、特にアセチルコリン受容体の細胞外ドメイン(ECD)が好ましい。同様に、上述のポリペプチドは、免疫グロブリンの定常部の断片(Fc)と選択的に融合することができ、ポリペプチドの溶解度を増加できる一方、立体配座を安定させる効果を有する。
【0046】
本発明によると、この装置を用いて吸着、除去する特定の物質には、抗体(自己抗体が好ましい)、抗原または有害物質が含まれる。そのうち、有害物質とは、一般にヒトの健康にとって有害である物質を指す。例えば、毒性分子、低密度リポタンパク質(LDL)、超低密度リポタンパク質(VLDL)、フリーラジカル、ウイルス、がん細胞、リポ多糖(LPS)、細菌等が挙げられるが、これらは本発明に限定するものではない。
【0047】
本発明の体外免疫吸着装置は、実際の必要に応じて自己抗体に特異的に認識されるポリペプチドを用いることにより患者の体内の自己抗体を除去することができる。ここでいう患者とは、一般に自己免疫疾患の患者を指す。自己免疫疾患には重症筋無力症、甲状腺炎、エリテマトーデス、関節リウマチなどが含まれるが、これらは本発明に限定するものではない。その他の疾病(菌血病など)については、自己免疫疾患のように抗体により疾病を引き起こす徴候を有していれば、本発明の体外免疫吸着装置を使用することができ、対応するポリペプチドを用いることは、疾病を治療したり和らげたりする目的に有効である。
【0048】
重症筋無力症を例に挙げると、患者の体内に抗アセチルコリン受容体抗体(anti-AchR-Ab)などの自己抗体が生じる。本発明の体外免疫吸着装置をアセチルコリン受容体(特にアセチルコリン受容体の細胞外ドメインが好ましい)に連結し、患者の血液をこの吸着体に通過させれば、病気を引き起こす自己抗体を有効的に吸着することができる。
【0049】
本発明の体外免疫吸着装置によると、抱合体は中間物または化学反応によって基質に連結しあるいは基質を充填することができる。適合する中間物にはセルロース、アガロース、セファロース、デキストラン、キチン、キトサン、および上述の物質の派生物、有機または無機の多孔性材料、磁気ビーズ、マイクロビーズ等が含まれるが、これらは本発明に限定するものではない。ポリペプチド、抗体、またはタンパク質の結合に用いる他の公知の中間物には商用化された製品が含まれ、本発明の連結の目的に用いることができる。一方、公知の臭化シアン(CNBr)反応を含む化学反応の方法を用いて本発明の抱合体及び基質を結合することもできる。また、一般のカラムのほか、本発明の装置は中空繊維などを含むこともできる。
【0050】
本発明の体外免疫吸着装置は他の組み合わせ部品を結合して体外免疫吸着キットを形成することができる。図1は本発明の体外免疫吸着キットの原理及び応用を示す略図である。図によると、患者の血液がaから流出し、血漿分離器を通過して血漿bと血球cの二つの部分に分かれる。それから、血漿bはAChRα-Fc-セファロースカラムを経て、患者の血漿中の抗AChR抗体が装置に吸着する。血漿中の他の抗体及びタンパク質はdの管路から流出し、血球c部分と合流してe管路に至り、患者の体内に戻る。これにより、非特異的な吸着による血漿成分の異常流失を防ぐことができる。
【0051】
以下、具体的な実施例によって本発明についてさらに説明するが、これらの実施例は例を挙げて説明するためのものであって、本発明の目的を限定するものではない。
【0052】
【実施例】
実施例1:AChRα-ECD-Fc融合タンパク質遺伝子の構築
図2を参照する。アセチルコリン受容体を大量に発現できるヒトの横紋筋肉腫細胞株(CCRC 60113)を10%の熱失活したウシ胎児血清(FBS)、L-グルタミン2mmol/l、ペニシリン100単位/ml、プロマイシン100μg/mlを含むDMEM培養液で培養し、37℃で5%の二酸化炭素を含む湿気のある培養箱内で培養した。Sf21昆虫細胞を10%の熱失活したウシ胎児血清のTNM-FH培養液(Gibco社製)中で培養し、27℃の培養箱で培養した。
【0053】
Ultraspec(商標)RNA(Biotec Lab社製)1mlを35mmの培養皿に直接加えて、既に形成した単層のRD細胞を溶解し、ピペットで細胞溶解液を充分混合した。均質化した後、クロロホルム0.2mlを加え、15秒間激しく振ってから氷の上に置いた。遠心分離した後、慎重に水溶液層を清潔なチューブに移し、イソプロパノールとRNATack(商標)ビーズを加えてRNAを沈殿させた。最後にDEPC水を用いて精製したRNAを析出した。
【0054】
10μgの総RNAを取り出して、総体積が38μlのDEPC水中に溶かし、DNAプライマー(100μg/μl)3μlを加えて均一に混ぜた。この混合物を65℃で5分間培養した後、温度をゆっくりと室温に下げてプライマーをRNA上に付着し易くした。Strata Script RNase H-逆転写酵素1μl及びその他操作マニュアルで取り上げられた薬品を、総体積が50μlになるまで加えた。この混合物を37℃で1時間培養し、それから90℃で5分間培養して、第1DNA鎖を形成した。そして、第1DNA鎖5μgを鋳型として用い、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)でAChRα細胞外ドメインのDNAを拡大した。この拡大反応したプライマーには、フォーワードプライマー5'-CTCGAGACCACCATGGAGCCCTGGCCTCTC-3'及びリバースプライマー5'-GGATCCCAGGCGCTGCATGACGAAG-3'が含まれる。PCR条件は以下の通りであった。第1回、94℃で5分間;54℃で30秒;72℃で2分間、その後2〜30回行い、条件は94℃で30秒、54℃で30秒、及び72℃で2分間であった。最後の反応は72℃で10分間行った。PCR断片をPCRIIベクターに挿入し、BamHI酵素で切断することにより正確なクローンを厳選し、PCRII/AChRα-ECDと命名した。
【0055】
AChRα断片をPCRII/AChRα-ECDよりBamHI制限酵素で切断した後、AChRα-ECD断片をゲル精製して、ヒト免疫グロブリンIgG1Fc部を有する改良した昆虫ウイルス発現ベクターpBachIgG1Fc中に挿入し、AChRα-ECDの3'-端とIgC1Fcの5'-端を接合して本発明のpBac-AChRα-ECD-hIgC1Fc(Ana-P3)ベクターを生成した。このベクターは中華民国89年(2000年)6月14日に中華民国食品工業発展研究所菌種中心(寄託番号:CCRC 940305)に、及び2001年5月18日に米国のATCC(PTA-3382)に寄託した。
【0056】
実施例2:バキュロウイルスシステムを利用した組換えタンパク質の発現
(1)組換えウイルスの製造
ガ類幼虫細胞株Sf21細胞106個を35mm培養皿で一晩培養した。まず、標的遺伝子を含むpBac-AChRα-ECD-hIg1Fcベクター0.5μgとBacPAK6ウイルスDNA100ngを軽く混合してから、Bacfectinを加え、均一に混合した後、室温で15分間静置した。一晩培養した細胞上の血清を含むTNM-FH培養液を吸い取った後、ウシ胎児血清を含まない培養液2mlを加えて2回洗浄し、ウシ胎児血清を含まない培養液を1.5ml加えた。混合したBacfectin試剤及びDBA混合液をゆっくりたらして軽く混ぜ、27℃の培養箱内で5時間反応させた後、ウシ胎児血清を含む培地1.5mlを加えてから27℃の培養箱内に72時間放置した。
【0057】
(2)組換えウイルスの有無の確定
組換えウイルス原液1μlを取り出し、10倍の洗浄剤バッファーA(detergent buffer A:成分はKCl50mM、Tween20、Tris-HCl 0.45%、pH8.4 10mM、グリシン0.1mg/ml、及びNP-40 0.45%)及びプロテアーゼK(Sigma社製)を加えて、総体積が100μlになるまで脱イオン水を加えた。全ての試剤を均一に混合した後、60℃で1時間ウイルスタンパク変性作用を行い、切断してから、100℃で10分間ウイルスDNA変性作用を行った。ウイルスDNAは20℃で保存しあるいは5μl取り出してPCR分析に用いることができる。
【0058】
(3)プラークアッセイ法
6穴培養プレートの各穴にガ類幼虫細胞株Sf21細胞106個を置き、一晩培養した。TNM-FH培養液を吸い取った後、慎重に培養プレートの中央から培養液で希釈したウイルス液(10-4〜10-8)200μlをゆっくりとたらし、細胞を完全な単層構造に維持し、室温で1時間培養した。10〜15分毎に培養プレートを振り、細胞が均一且つ完全にウイルス液に覆われるようにした。感染期間に、まず滅菌した低融点のアガロースゲル溶液2%及びウシ胎児血清10%を含む培養液を37℃で等体積ずつ混合し、ウイルス液のウイルスが作用し終わってから、慎重にウイルス液を吸い取り、培養プレート壁にそってアガロースゲル混合液を2ml加えた。室温下で凝固させた後、FCS10%を含む培養液1mlを加え、培養プレートを27℃の培養箱内に置いてプラークが現れるまで5日間培養した。はっきりしたプラークを観察しようとする場合、アガロースゲル層にリン酸緩衝食塩水(PBS)で調製した0.25%(w/v)のニュートラルレッド溶液1mlを加えて、27℃で光を避けて2〜4時間培養した後、上澄み液を吸い取り、培養プレートを逆さにして陰で一晩乾燥させる。このとき単層の活細胞が赤色に染まっており、簡単に肉眼でプラークを観察しその数を計算することができる。
【0059】
(4)ウイルス力価及び濃度の拡大
(A)低濃度ウイルス液の調製
25cm2の細胞培養フラスコに1×106のSf21細胞株を一晩培養し、培養液を吸い取った後、培養液で希釈したウイルス液0.5mlをゆっくりたらし(ウイルスと細胞の比率は1より小さい)、室温下で1時間放置し、10〜15分毎に培養プレートを振った。ウイルス液を吸い取った後、培養液5mlを加え、培養フラスコを27℃の培養箱内に放置して5〜7日間培養した。細胞が完全にウイルスに感染し細胞変性の溶解現象が生じてから培養液を収集し、分けて4℃及び-70℃で保存し、プラークアッセイ法でウイルス定量を行った。
【0060】
(B)中濃度ウイルス液の調製
75cm2の細胞培養フラスコに5×106のSf21細胞株を入れて一晩培養した。培養液を吸い取った後、低濃度に希釈したウイルス液1mlをゆっくりたらし(ウイルスと細胞の比率は1より小さい)、室温下で1時間培養し、10〜15分毎に培養プレートを数回振った。ウイルス液を吸い取った後、培養液10mlを加え、培養フラスコを27℃の培養箱に放置して5〜7日間培養した。細胞が完全にウイルスに感染し細胞変性の溶解現象が生じてから培養液を収集し、分けて4℃及び-70℃で保存し、プラークアッセイ法でウイルス定量を行った。
【0061】
実施例3:AChR α-ECD-Fc融合タンパク質の発現及び精製
Sf21細胞株を回転フラスコで細胞密度1〜2×105/mlから培養を開始した。約3〜4日後、細胞密度は1〜2×106/mlであり、タンパク質発現量が最高であるウイルス感染細胞(ウイルスと細胞の比率は5〜10)一株を加え、28℃の培養箱内に放置して3〜5日間培養した。細胞が完全にウイルス感染し細胞変性の溶解減少が生じてから培養液を収集し、タンパク質Aのアフィニティークロマトグラフィーによりタンパク質を精製した。
【0062】
バキュロウイルスシステムによるヒトの可溶性AChR α-Fc融合タンパク質の製造については、ヒトG1型免疫グロブリンFc部分を有しているため、タンパク質Aファルマシアのカラムを用いて精製を行う。まず、タンパク質Aファルマシアカラムを調製し、ペリスタルティックポンプを用いて4℃で精製しようとするタンパク液を導入し、完全に結合させてから、10〜20倍のタンパク質Aアガロースゲルカラム体積のTris-HC1バッファーpH7.0 50mlで洗浄した。最後に、5倍のカラム体積のGlycine-HClバッファーpH3.0 0.1Mでタンパクを析出した。1mlずつ1MのTris-HClバッファー(pH9.0)0.1mlを含む各マイクロ遠心チューブ内に収集した。得たタンパク精製液を透析バッグに注入して、1倍のPBSバッファーで塩類を析出し、電気泳動でタンパク純度を確定し、タンパク質分析キット(Bio-Rad社製)でタンパク質濃度を定量した。最後に0.22μmの繊維ろ過膜に通せば、無菌使用が可能である。
【0063】
実施例4:電気泳動分離及び免疫ブロッティングアッセイ法
精製後のタンパク質を、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10%のポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動分離を行った。サンプルを0.15Mのβ-メルカプトエタノールを含む(還元群)及び含まない(非還元群)溶液に入れ、ゲルを加える前に沸騰温度で5分間煮沸した。電気泳動の完了後、クーマシーブリリアントブルーを用いて染色した。免疫ブロッティングアッセイ法は、上述のSDS-PAGE方法により精製したタンパク質を分離してから、タンパク質をニトロセルロース膜上に転染することである。膜をTris-HCl 50M、脱脂乳5%を含むNaCl 0.15Mで処理した。マウス抗ヒトAChR α抗体(Serotec社製)1μg/mlをプローブとして4℃で一晩反応させ、脱脂乳1%を含むバッファーで4回洗浄した後、ヤギ抗マウス免疫グロブリンを西洋わさびペルオキシダーゼに結合させることにより膜を反応させた。ECLシステム(Amersham社製)を用いて結合した抗体を検出した。その結果を図4に示す。
【0064】
実施例5:AChRα-ECD-Fcの認識
(1)抗体によるAChRα-ECD-Fcの認識
精製したAChRα-ECD-Fcまたはヒト免疫グロブリン(10μg/ml)を4℃で一晩反応させて、96穴マイクロタイタープレート上に吸着させた。0.05%のTween20を含むPBS(PBST)で反応プレートを2回洗浄し、それから各穴に10%のウシ胎児血清を含むPBSを加えて温室で2時間反応させた。1列目のマイクロタイタープレートに100倍希釈のマウス抗ヒトAChRα抗体(Serotec社製)を加え、10%のウシ胎児血清を含むPBSを用いて1:3の希釈倍率で希釈した。各穴における総体積を100μlとし、室温で2時間培養した。西洋わさびペルオキシダーゼに結合したヤギ抗マウス免疫グロブリン(Sigma社製)を用いて結合したマウス抗ヒトAChR α抗体を検出し、37℃で1時間作用させた。PBSTで6回洗浄し、ABTS溶液100μlを基質として加え、色が現れてから20分後にELISA判読機で405nmの吸光値を読み取った。ABTS溶液は、ABTS 0.548μg/mlにクエン酸バッファーを溶かして、0.002%のH2O2を加えたものである。クエン酸バッファーは1.05%のクエン酸、1.42%の重リン酸ナトリウム(Na2HPO4)を含むpH4.0のバッファーである。結果を図5(A)に示す。
【0065】
(2)血清によるAChR α-EC-Fcの認識
マイクロタイタープレートに吸着したAChR α-ECD-Fc10μg/mlまたは対照群の融合タンパク質を、使用前に10%のFBSを含むPBSで2時間処理し、PBSTで2回洗浄した。マイクロタイタープレート上にMG患者と正常なヒトの血清をそれぞれ加えて、10%のFBS/PBSで希釈し、室温で2時間反応させ、PBSTで4回洗浄した。それから、1:1000の10%のFBSを含むPBSの西洋わさびペルオキシダーゼが結合したヤギ抗ヒトκ軽鎖50μl加えた。続けてマイクロタイタープレートを室温で1時間反応させた後、PBSTで洗浄した。各穴にABTS基質100μl加えた。色が現れた後、ELISA判読機内に置いて405nmの吸光値を読み取った。結果を図5(B)に示す。
【0066】
実施例6:AChR α-ECD-Fcの固定化
実施例3で調製したAChR α-ECD-Fc 10mgを透析バッグに入れ、カップリングバッファー(coupling buffer;NaCL 0.5M、NaHCO3 0.1M、pH9.0)を加えて一晩透析した。透析液を3回置換した後、CNBr活性化セファロース(4B Fast flow,Pharmacia)4mlと回転プレート上で2時間反応させた。反応し終わったゲルを数分間静置して沈殿させ、上澄み液の一部を取ってOD280を測定した。OD280が0に近づくとき、反応が完了したことを示す。それから、カップリングバッファー20mlでゲルを洗浄してから1Mのエタノールアミン15mlを加え、室温で2時間反応させた。未反応群を封鎖し、ろ過器でエタノールアミンをゆっくり除去してから、NaCl 0.5M、酢酸ナトリウムバッファー0.1M、pH4.0及びカップリングバッファーをそれぞれゲル体積の各10倍の量を用いて、交代してゲルを3回洗浄した。毎回の洗浄において、ゲルと溶液とを約5〜10分間接触させた。このようにして、非共有結合のAChR α-ECD-Fcを放出し、完璧なAChRα-ECD-Fc-セファロースを調製し、20%のアルコール中において4℃で保存することができる。
【0067】
実施例7:AChRα-ECD-Fc-セファロース及び抗体の結合力
(1)抗AChRα抗体の結合力についての試験
抗AChRα単クローン抗体を細胞の培養によって大量生産した後、タンパク質Aを精製してから、タンパク質定量化キット(Bio-Rad)で定量化した。AChRα-ECD-Fc-セファロース100μlを1.5mlの遠心チューブ内に入れ、PBSで10回洗浄した。それから、抗AChR α抗体200μgを加えて室温下で回転プレート上で30分間反応させた。セファロースが沈殿してから、上澄み液を取り、再びPBSを用いて10回洗浄した。最後にクエン酸(pH2.3)0.1Mを用いて結合した抗AChRα抗体を洗い、各部分の抗AChRα抗体含量を定量化して、AChRα-ECD-Fc-セファロースの結合力を評価した。
【0068】
(2)血清中の抗AChR α抗体の結合力について
本実施例では、模擬体内の自己抗体の環境下で本発明の吸着装置が抗体を除去する能力について評価した。抗AChR α抗体240/300μgをそれぞれ20mlのウシ胎児血清(実験群)及びTrisバッファー(対照群)と混合した後、0.45μmのろ過膜でろ過し、ペリスタルティックポンプでAChRα-ECD-Fc-セファロースカラム(流速1ml/分)を導入し、10倍の体積のPBSですすぎ、クエン酸(pH2.3)0.1Mで結合した抗AChR α抗体を洗浄し、各部分のタンパク質と抗AChRα抗体の濃度をそれぞれ検出し、血清が流れたときにおけるAChRα-ECD-Fc-セファロースの実際の結合能力を測定した。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
血清及びバッファー中における抗体の吸着力の比較
注:FBS:ウシ胎児血清;Tris:トリス〈ヒドロキシメチル〉アミノメタンバッファー
【0070】
結果:
RDはヒト横紋筋腫細胞であり、アセチルコリン受容体を発現することができる。遺伝子バンクより得た情報によりPCRのプライマーを設計し、AChRαの細胞外ドメインをTAクローニング法(Invitrogen社)でクローニングしてPCRIIベクターを導入した。AChRα-ECDの遺伝子は735bpであり、PCRII/AChRα-ECDの遺伝子配列から分析して、2種類の異なる配列のAChRα-ECDを得た。一つは43個目のアミノ酸が(バリン)がないものであり(図3)、もう一つは59個目のアミノ酸の位置に一段25個のアミノ酸配列を挿入したものである。AChRαの立体配座の保持を考慮するため、第一種の配列を選択して以後の実験の基礎とした。それからAChRα-ECDをクローニングしてpBachIgG1Fcに供給し、pBac-AChRα-ECD-hIgG1Fcのプラスチドを生成した。このプラスチドはBac6線形ウイルスDNAと相同組換え作用を行うことにより組換えウイルスを製造することができる。
【0071】
線形のウイルスDNAとpBac-AChRα-ECD-hIgG1Fcとをtransfectinの存在下で同時に昆虫細胞を移入した。3日後、細胞がウイルスに感染して変性を生じたことが見られた。上澄み液を収集した後、タンパク質A-アガロースを免疫沈澱物として、SDS-PAGEにより分析した。分子量53kDaの位置にタンパク質バンドが見られ、AChRα-ECD-Fcであると推定した。ウイルスの上澄み液で重ねて感染させてウイルス濃度を拡大することにより、プラークアッセイ法でウイルス力価を測定するとともに、単一プラークを取り出し、PCRで組換えウイルスを確認することができた。
【0072】
大量のAChRα-ECD-Fcを得るために、本発明は容積1Lの回転フラスコを用いてAChRα-ECD-Fcを生成した。ウイルス感染量は約5〜10(M.O.2:5〜10)である。感染3日後の生成量は約1〜2μg/mlであった。上澄み液を収集した後、ろ過し、流速1ml/分でタンパク質A-アガロースカラムを供給し、PBSでカラムを洗浄した後、グリシン(pH2.3)0.1MでAChRα-ECD-Fcを析出した。PBSによる透析の後、濃縮ろ過し、-20℃で保存した。精製後のAChRα-ECD-Fcをウェスタンブロットで確認し、還元及び非還元の状態で、市販の抗AChR抗体を用いて検出した。その結果、還元状態では53kDaであり、非還元状態では100kDaであった(図4参照)。このことは、本発明が発現するAChRα-ECD-Fcがダイマーを形成したことを示す。このような構造はアセチルコリン受容体の自然構造(α2βγδ)に似ており、抗AChR抗体の結合に有利である。
【0073】
AChRα-ECD-FcとCTLA-Fc(細胞表面抗原の一種)を96穴培養プレートでそれぞれ結合させ、抗ヒトAChR抗体で検出した。図5(A)では、抗ヒトAChR抗体がAChRα-ECD-Fcを特異的に認識できるのみであって、関連しないCTLA4-Fcタンパク質を認識することができないことを示している。このことは、本発明が発現するAChRα-ECD-Fcが依然として自然構造を有することを示している。同様に、重症筋無力症患者と正常なヒトの血清を用いて検査を行ったところ、患者の血清には顕著な結合能力があり、正常なヒトの血清は背景値が低いだけであった。
【0074】
以上により、本発明が発現するAChRα-ECD-Fcにより、自己免疫疾患患者の体内の抗AChR抗体に有効に結合することができる。
【0075】
AChRα-ECD-Fc10mg及びCNBr活性化セファロース4mgを用いてカップリング反応を行い、AChRα-ECD-Fc-セファロースを製造した。未カップリングのAChRα-ECD-Fcの量により、カップリング率が約85%であることを推算した。カップリング後のAChRα-ECD-Fcの抗体に対する吸着効率を評価するため、AChRα-ECD-Fcセファロース1mlを取り出し、抗AChRα抗体300μgと混合した後、抗AChRα抗体に対する結合力について試験を行った。分析後、未結合の抗体が50μgであったことから、AChRα-ECD-Fc-セファロース1mlの結合力は250μgであることが示された。
【0076】
AChRα-ECD-Fc-セファロースが血液中の抗AChRα抗体に対して吸着作用があるかどうかを検出するため、固定量の抗AChRα抗体をウシ胎児血清中に加えて、この装置の実際の応用における実行可能性について模擬試験を行った。抗AChRα抗体のウシ胎児血清20mlを混合して、ポンプでAChRα-ECD-Fc-セファロースカラムを供給した。それからELISA法を用いて、装置に導入する前後の抗AChRα抗体量をそれぞれ検出した。表1により、導入前後を比較して、約65%の抗体が装置に吸収されたことが示された。このことは、血液中の抗AChRα抗体の除去にこの装置を応用することができることを示している。同時に、抗AChRα抗体の一般のバッファー中での結合能力を比較すると、約87%の抗体が吸着されていた。このことは、血清の存在下においても、AChRα-ECD-Fc-セファロースの抗AChRα抗体に対する吸着力がほとんど変わらず、依然として約75%の吸着能力を有していることを示している。したがって、重症筋無力症患者に応用して治療の効果を達成することができる。
【0077】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、遺伝子工学で調製した抱合体と基質との連結を利用した体外免疫吸着装置を開示する。この抱合体は患者体内の特定の物質に対して特異的であるため、実質上、健康を害する特定の物質を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の体外免疫吸着装置の原理及び応用の略図である。
【図2】 AChRα-Fc発現ベクターの構築フローである。
【図3】 AChRα-ECDのDNA及び推論したアミノ酸配列を示す。IgG1Fcと融合タンパク質を形成するとき、688-702bp部分にリンカー(GSREF)が一段多く現れる。
【図4】 ウェスタンブロットを示す。3種類のタンパク質AChR α-ECD-Fc、HuIgG、及びCTLA4-Fcのうち、(A)は非還元型処理、(B)は還元型処理であり、抗AChRα抗体をプローブとして特異的認識についての試験を行った。
【図5】 酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)により、AChRα-Fcの構造を確定したものである。(A)はマイクロタイタープレート上でAChRα-Fc及びCTCA4-Fc(10μg/ml)をそれぞれ結合し、市販のマウス抗ヒトAChR抗体を系列希釈して得た吸光度であり、(B)はマイクロタイタープレート上でAChRα-Fcを結合し、多様な希釈倍数の正常なヒトと患者の血清をそれぞれ加えて得た吸光度である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an in vitro immunoadsorbent device, and more particularly to an in vitro immunoadsorbent device that specifically adsorbs to autoantibodies by using a human acetylcholine receptor polypeptide.
[0002]
[Prior art]
The acetylcholine receptor (AChR) is the main receptor for neuromuscular conduction. The binding of acetylcholine released from nerve endings with AChR on muscle fibers induces the action potential of the muscle cell membrane and causes muscle contraction. The main cause of myasthenia gravis (MG) is that the muscle contraction of the patient is affected by a decrease in the number of AChRs on the muscle fibers or the inability to function. Influenced to death (Berkow et al., 1992, 16th edition, Merck & Co., Inc. Rahway, NJ 1524-1526). Although autoantibody development is seen in the blood of 90% of patients, these antibodies primarily recognize AChR and have concentrations of 1-100 nM (Lindstrom et al., 1976, Neurology, 26: 1054-1059; Lennon, 1994, Serological diagnosis of myasthenia gravis and the Lambert-Eaton myasthenia syndromes. New York: Dekker, p.149-164). Most of the antibodies are immunoglobulin IgG. Autoantibodies block the action of AChR on the endomysium and simultaneously destroy the AChR on the membrane. This indicates that anti-AChR antibodies are the main cause of such diseases.
[0003]
Clinically, the therapeutic method includes (1) a method in which AChR metabolism is suppressed by a drug to increase the action time of ACh (Aquilionius et al., 1983 J. Neurol. Neurosurg. Psych. 46: 929), (2 ) Methods for reducing the development of autoantibodies using high doses of corticosteroids or immunosuppressants (Pascuzzi et al., 1984, Ann. Neurol. 43: 644-659; Goulon et al., 1988, Results of a one-year open trial of cyclosporin in ten patients with severe myasthenia gravis.In: Kahan, BD, ed.Cyclosporin: applications in autoimmune disease.Philadephia: Grune & Stratton, p.211; (3) Thymectomy, and (4) Plasmapheresis to remove autoantibodies in the blood. In other words, the purpose of treatment is achieved by reducing autoantibodies in the blood circulation. For this reason, researchers have developed extracorporeal circulation systems one after another and removed antibodies using the principle of immunoadsorption. Currently existing devices include Immusorba ™ and protein A sepharose. The former removes a specific protein using the principle of electric charge attraction (see US Pat. Nos. 4,627,915 and 4,432,871). There is no specificity. In the latter principle of action, protein A can bind to all IgG fragments because it can bind to the constant region fragment (Fc) of IgG (see US Pat. No. 5,753,227). However, autoantibodies that cause MG only account for 1 / 10,000 of all IgG, and using protein A as an adsorbent is not only limited in effectiveness, but the device becomes too adsorbed and becomes saturated. Since it becomes easy, a process of performing stripping is separately required, or it is necessary to replace the apparatus, which is disadvantageous in terms of cost.
[0004]
Therefore, there is a need for a device that specifically adsorbs autoantibodies that can effectively treat autoimmune diseases and can greatly reduce costs.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an in vitro immunosorbent apparatus that specifically adsorbs a specific substance.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As described above, the present invention utilizes AChR recognized by autoantibodies, is expressed by genetic engineering methods, can be mass-produced, has specificity for autoantibodies, and other proteins in plasma. Can have a direct effect on the treatment of MG without affecting the ingredients.
[0007]
Accordingly, an aspect of the present invention is to provide an in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs a specific substance. The in vitro immunosorbent device comprises (a) a substrate, (b) linked to or filled with the substrate, a peptide, polypeptide or protein fragment, epitope, antibody or antibody fragment, or derivative thereof, And conjugates that are specific for the particular substance, including homologues, analogs, fusions, or functional equivalents.
[0008]
Another aspect of the present invention is to provide an in vitro immunosorbent kit that specifically adsorbs to a specific substance. The in vitro immunosorbent kit comprises (a) a plasma separator for separating blood cells and plasma from blood, (b) (b1) a substrate, and (b2) linked to or filled with the substrate, Conjugates specific for said specific substance, including peptides or fragments of proteins, epitopes, antibodies or antibody fragments, or derivatives, homologues, analogues, fusions or functional equivalents thereof An in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs to a specific substance, and (c) a reflux device that mixes separated blood cells and plasma adsorbed by the immunoadsorbent device and sends them back into the body.
[0009]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (1) an in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs to a specific substance,
(A) a substrate;
(B) a conjugate that is specific for the particular substance that binds to or fills the substrate;
Wherein the conjugate comprises a peptide, polypeptide or protein fragment, epitope, antibody or antibody fragment, or derivative, homologue, analogue, fusion, or functional equivalent thereof. It is an in vitro immunosorbent device.
[0010]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (2) the in vitro immunoadsorbent according to (1) above, wherein the conjugate can be further fused with an immunoglobulin constant region fragment (Fc). It is a device.
[0011]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (3) the in vitro immunosorbent device according to (2) above, wherein the conjugate is a receptor.
[0012]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (4) the in vitro immunoadsorbent device according to (3) above, wherein the receptor is further fused with a fragment (Fc) of an immunoglobulin constant region. It is characterized by being.
[0013]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (5) the in vitro immunoadsorbent device according to (4) above, wherein the receptor includes an acetylcholine receptor.
[0014]
In the in vitro immunosorbent apparatus according to the present invention, (6) the in vitro immunoadsorbent apparatus according to (5) above, wherein the receptor includes an extracellular domain of an acetylcholine receptor. And
[0015]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (7) the in vitro immunosorbent device according to (6) above, wherein the receptor can be further fused with a fragment (Fc) of an immunoglobulin constant region. It is characterized by being.
[0016]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (8) the in vitro immunosorbent device according to (1) above, wherein the specific substance contains an antibody, an antigen, or a harmful substance. Features.
[0017]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (9) the in vitro immunosorbent device according to (8) above, wherein the antibody is an autoantibody.
[0018]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (10) the in vitro immunosorbent device according to (9) above, wherein the autoantibody is an antibody produced in a patient with an autoimmune disease. Features.
[0019]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (11) the autoimmune disease includes myasthenia gravis, thyroiditis, lupus erythematosus, or rheumatoid arthritis, It is an immunoadsorption device.
[0020]
In addition, in the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (12) the in vitro immunoadsorbent device according to (11) above, wherein the autoimmune disease is myasthenia gravis .
[0021]
In the in vitro immunosorbent apparatus according to the present invention, (13) the in vitro immunoadsorbent apparatus according to (12), wherein the autoantibody includes an anti-acetylcholine receptor antibody. .
[0022]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (14) the in vitro body according to (1), wherein the conjugate is linked to or filled with the substrate by an intermediate or a chemical reaction. It is an immunoadsorption device.
[0023]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (15) the intermediate is agarose, sepharose, dextran, cellulose, chitin, chitosan, derivatives of the above substances, organic or inorganic porous materials, magnetic materials The in vitro immunosorbent device according to (14) above, comprising beads or microbeads.
[0024]
In addition, in the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (16) the in vitro immunosorbent device according to (14), wherein the chemical reaction includes a cyanogen bromide ligation reaction, To do.
[0025]
In the in vitro immunosorbent device according to the present invention, (17) the in vitro immunosorbent device according to (1) above, wherein the device is a column or a hollow fiber.
[0026]
The in vitro immunoadsorption kit according to the present invention is (18) an in vitro immunoadsorption kit that specifically adsorbs to a specific substance,
(A) a plasma separator for separating blood cells and plasma from blood;
(B) an in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs to a specific substance, including (b1) a substrate, and (b2) a conjugate that is specific to the specific substance (the conjugate is a peptide or polypeptide , Including protein fragments, epitopes, antibodies or antibody fragments, or derivatives, homologues, analogs, fusions, or functional equivalents thereof),
(C) a reflux device that mixes separated blood cells and plasma adsorbed by an immunoadsorbent and sends it back into the body;
It is characterized by being an in vitro immunoadsorption kit characterized by including.
[0027]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (19) the in vitro immunoadsorption kit according to (18) above, wherein the conjugate can be further fused with a fragment (Fc) of an immunoglobulin constant region. It is characterized by being.
[0028]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (20) the in vitro immunoadsorption kit according to (19) above, wherein the conjugate is a receptor.
[0029]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (21) the in vitro immunoadsorption kit according to (20) above, wherein the receptor can be further fused with an immunoglobulin constant region fragment (Fc). It is characterized by being.
[0030]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (22) the in vitro immunoadsorption kit according to (21) above, wherein the receptor comprises an acetylcholine receptor.
[0031]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (23) the in vitro immunoadsorption kit according to (22) above, wherein the receptor includes an extracellular domain of an acetylcholine receptor. And
[0032]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (24) the in vitro immunoadsorption according to (22) or (23) above, wherein the receptor can be further fused with a fragment of a constant region of an immunoglobulin. It is a kit.
[0033]
In addition, in the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (25) the in vitro immunoadsorption kit according to (18) above, wherein the specific substance includes an antibody, an antigen, or a harmful substance. It is characterized by.
[0034]
In addition, in the in vitro immunosorbent kit according to the present invention, (26) the in vitro immunosorbent kit according to (25) above, wherein the antibody is an autoantibody.
[0035]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (27) the in vitro immunoadsorption kit according to (26) above, wherein the autoantibody is an antibody produced in a patient with an autoimmune disease. Features.
[0036]
In the in vitro immunosorbent kit according to the present invention, (28) the autoimmune disease includes myasthenia gravis, thyroiditis, lupus erythematosus, or rheumatoid arthritis, It is an immunoadsorption kit.
[0037]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (29) the in vitro immunoadsorption kit according to (28), wherein the autoimmune disease is myasthenia gravis .
[0038]
In the in vitro immunoadsorption kit according to the present invention, (30) the in vitro immunoadsorption kit according to (29) above, wherein the autoantibody comprises an anti-acetylcholine receptor antibody. .
[0039]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to further clarify the above and other objects, features, and advantages of the present invention, a preferred embodiment will be described below and described in detail with reference to the drawings.
[0040]
The structure of acetylcholine receptor (AChR) is α 2 It is a membrane protein complex formed from βγδ subunits, and two α subunits can bind to ACh or α-bungarotoxin (a kind of snake venom protein). There are a total of 121 amino acids in the extracellular domain of the α subunit, of which 67 to 76 amino acid sites are most likely to induce the development of antibodies and diseases, and this part is the main immunogenic portion (main immunogenic region). region; MIR) (Tzartos, SJ et al., 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 2899-2903; Barkas, T. et al., 1988, J. Biol. Chem. 363: 5916-5920). Of the anti-AChR antibodies obtained by the body of MG patients, 60% recognize in this part or nearby (Lindstrom, J. et al., 1988, Adv. Immunol. 42: 233-284; Schonbeck, S. et al., 1990, Int. Rev. Neurobiol. 32: 175-200). Injection of anti-MIR monoclonal antibodies into mice can also induce myasthenia symptoms. In addition, the majority of anti-MIR antibodies can only recognize the MIR conformation, and very few antibodies can recognize MIR on denatured proteins. However, its affinity is much lower than natural AChR, indicating that the ECD of the α subunit is an important key for MG treatment.
[0041]
In the present invention, the ECD of the AChRα subunit is fused to the Fc site of human IgC1 by a genetic engineering method. The formed fusion protein not only increases the solubility, but can also stabilize the structure of AChRα-ECD. In addition, since the position of the disulfide bond is retained at the Fc site, (AChR α-ECD-Fc) 2 Can form a dimer of naturally occurring α 2 Since it is similar to the conformation, it can be easily recognized by autoantibodies, and the binding power to autoantibodies can be increased. In addition, (AChR α-ECD-Fc) 2 Another advantage is that the Fc-containing fusion protein is a high-purity fusion protein obtained by purification using protein A affinity chromatography. The present invention selects the baculovirus protein expression system to express the AChRα-ECD-Fc fusion protein. This system is a kind of eukaryotic virus expression system. When insect cells are infected with a recombinant baculovirus containing AChR α-ECD-Fc gene, a large amount of AChR α-ECD-Fc fusion protein is produced. Can do. Such an expression system has the following advantages. (1) A large amount of foreign genes can be produced. (2) Protein modification is similar to mammalian cells. (3) The virus operation is safe. (4) The produced foreign gene protein can be released into the medium to facilitate purification.
[0042]
The extracorporeal circulation immunoadsorption device achieves the purpose of immunoadsorption using various adsorbents. Early on, protein A was immobilized on Sepharose (Terman DS et al., J. Immunol., 124: 795, (1980); New England J. Med., 305: 1195 (1981)) Although it can be adsorbed specifically to the complex, such protein A is derived from Staphylococcus aureus, so it is toxic to the human body and is prone to harm if it peels off during the operation and enters the human body . Later, Kuroda et al. In Japan utilized tryptophan or phenylalanine linkages on polyvinyl alcohol. Such negatively charged surfaces can adsorb immune complexes, but have no specificity for harmful antibodies and also remove useful proteins. In addition, the concentration of acetylcholine antibody in the blood is as low as about 1 to 100 nM, and the protein A-agarose currently used in the market adsorbs nonspecifically to all immunoglobulins (about 10 mg / ml). The column is likely to reach adsorption saturation. For clinical use, it is necessary to install two columns at the same time, and when one column performs adsorption, the other column that has already reached adsorption saturation can be washed for the next adsorption, Repeating washing and adsorption is not economical.
[0043]
In order to solve the shortcomings of conventional devices, the present invention provides an in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs a specific substance. This in vitro immunosorbent device includes (a) a substrate, and (b) a conjugate specific to the specific substance, which is linked to the substrate or is filled with the substrate.
[0044]
Among the in vitro immunosorbent devices of the present invention, a conjugate is one of two types of substances that can bind to each other, and is a peptide, polypeptide or protein fragment, epitope, antibody or antibody fragment, or derivative thereof. , Homologues, analogs, fusions, functional equivalents. The conjugates described above can be selectively fused with immunoglobulin constant region fragments (Fc) to favor purification operations after mass production.
[0045]
In a preferred embodiment of the invention, a suitable polypeptide includes any polypeptide, peptide or protein fragment, epitope, derivative, homologue, analogue, fusion, functional, which is specifically recognized by an autoantibody. Equivalents are also included. Those skilled in the art are familiar with such antigen-antibody binding, epitope selection, and the like. In a preferred embodiment of the invention, the polypeptide includes an acetylcholine receptor, particularly the extracellular domain (ECD) of the acetylcholine receptor. Similarly, the above-described polypeptides can be selectively fused with immunoglobulin constant region fragments (Fc), increasing the solubility of the polypeptides, while having the effect of stabilizing the conformation.
[0046]
According to the present invention, specific substances that are adsorbed and removed using this device include antibodies (preferably autoantibodies), antigens or harmful substances. Of these, harmful substances generally refer to substances that are harmful to human health. Examples include toxic molecules, low density lipoprotein (LDL), very low density lipoprotein (VLDL), free radicals, viruses, cancer cells, lipopolysaccharide (LPS), bacteria, etc., but these are limited to the present invention. Not what you want.
[0047]
The in vitro immunosorbent device of the present invention can remove autoantibodies from a patient's body by using a polypeptide that is specifically recognized by the autoantibodies according to actual needs. A patient as used herein generally refers to a patient with an autoimmune disease. Autoimmune diseases include myasthenia gravis, thyroiditis, lupus erythematosus, rheumatoid arthritis, etc., but these are not limited to the present invention. For other diseases (such as bacteremia), the in vitro immunosorbent device of the present invention can be used as long as it has a sign of causing the disease by an antibody like an autoimmune disease, and the corresponding polypeptide Use is effective for the purpose of treating or relieving the disease.
[0048]
Taking myasthenia gravis as an example, autoantibodies such as anti-acetylcholine receptor antibodies (anti-AchR-Ab) are produced in the patient's body. If the in vitro immunosorbent device of the present invention is linked to an acetylcholine receptor (especially, the extracellular domain of the acetylcholine receptor is preferred) and the patient's blood is passed through this adsorbent, it effectively absorbs autoantibodies that cause disease. can do.
[0049]
According to the in vitro immunosorbent device of the present invention, the conjugate can be linked to or filled with a substrate by an intermediate or chemical reaction. Suitable intermediates include cellulose, agarose, sepharose, dextran, chitin, chitosan, and derivatives of the above substances, organic or inorganic porous materials, magnetic beads, microbeads, etc. It is not limited. Other known intermediates used to bind polypeptides, antibodies, or proteins include commercialized products and can be used for the purposes of linking in the present invention. On the other hand, the conjugate and substrate of the present invention can also be bound using a known chemical reaction method including cyanogen bromide (CNBr) reaction. In addition to a general column, the apparatus of the present invention can also include hollow fibers and the like.
[0050]
The in vitro immunoadsorption device of the present invention can be combined with other combination parts to form an in vitro immunoadsorption kit. FIG. 1 is a schematic diagram showing the principle and application of the in vitro immunoadsorption kit of the present invention. According to the figure, the patient's blood flows out of a, passes through the plasma separator, and is divided into two parts, plasma b and blood cell c. Then, plasma b passes through the AChRα-Fc-Sepharose column, and the anti-AChR antibody in the patient's plasma is adsorbed to the device. Other antibodies and proteins in the plasma flow out of the d line, join with the blood cell c part, reach the e line, and return to the patient's body. Thereby, abnormal loss of plasma components due to non-specific adsorption can be prevented.
[0051]
Hereinafter, the present invention will be further described with reference to specific examples. However, these examples are provided for illustrative purposes and do not limit the object of the present invention.
[0052]
【Example】
Example 1: Construction of AChRα-ECD-Fc fusion protein gene
Refer to FIG. 10% heat-inactivated fetal bovine serum (FBS), L-
[0053]
1 ml of Ultraspec ™ RNA (manufactured by Biotec Lab) was directly added to a 35 mm culture dish to lyse the already formed monolayer of RD cells, and the cell lysate was thoroughly mixed with a pipette. After homogenization, 0.2 ml of chloroform was added and shaken vigorously for 15 seconds before placing on ice. After centrifugation, the aqueous solution layer was carefully transferred to a clean tube and RNA was precipitated by adding isopropanol and RNATack ™ beads. Finally, purified RNA was precipitated using DEPC water.
[0054]
10 μg of total RNA was taken out and dissolved in DEPC water having a total volume of 38 μl, and 3 μl of DNA primer (100 μg / μl) was added and mixed uniformly. After culturing this mixture at 65 ° C. for 5 minutes, the temperature was slowly lowered to room temperature to facilitate the adhesion of the primer onto the RNA. Strata Script RNase H-
[0055]
After cleaving the AChRα fragment from PCRII / AChRα-ECD with BamHI restriction enzyme, the AChRα-ECD fragment was gel purified and inserted into an improved insect virus expression vector pBachIgG1Fc having a human immunoglobulin IgG1Fc portion. The pBac-AChRα-ECD-hIgC1Fc (Ana-P3) vector of the present invention was generated by joining the 3′-end and the 5′-end of IgC1Fc. This vector was established on June 14, 1989 in the Republic of China Food Industry Development Research Center (CCRC 940305) and on May 18, 2001 in the US ATCC (PTA-3382). ).
[0056]
Example 2: Recombinant protein expression using baculovirus system
(1) Production of recombinant virus
Moth larva cell
[0057]
(2) Confirmation of presence or absence of recombinant virus
Take out 1 μl of recombinant virus stock solution and 10 times detergent buffer A (detergent buffer A: components are
[0058]
(3) Plaque assay method
In each well of a 6-well culture plate, moth larva cell
[0059]
(4) Expansion of virus titer and concentration
(A) Preparation of low concentration virus solution
[0060]
(B) Preparation of medium concentration virus solution
75cm 2 5 × 10 in a cell culture flask 6 Of Sf21 cell lines and cultured overnight. After sucking up the culture solution, slowly drop 1 ml of diluted virus solution (the ratio of virus to cells is less than 1), incubate at room temperature for 1 hour, and cultivate the culture plate several times every 10-15 minutes Shake. After sucking out the virus solution, 10 ml of the culture solution was added, and the culture flask was left in a 27 ° C. culture box and cultured for 5 to 7 days. After the cells were completely infected with virus and cytolytic lysis occurred, the culture solution was collected, stored separately at 4 ° C and -70 ° C, and virus quantification was performed by plaque assay.
[0061]
Example 3: Expression and purification of AChR α-ECD-Fc fusion protein
Cell density 1-2x10 for Sf21 cell line in a rotating flask Five Culture was started from / ml. After about 3-4 days, the cell density is 1-2 × 10 6 One virus-infected cell with a maximum protein expression level of 5 ml / ml (the ratio of virus to cell is 5 to 10) was added and left in a 28 ° C. culture box for 3 to 5 days. The culture was collected after the cells were completely infected with the virus and cytolytic degeneration was reduced, and the protein was purified by protein A affinity chromatography.
[0062]
Production of human soluble AChR α-Fc fusion protein by the baculovirus system is carried out using a protein A Pharmacia column because it has a human G1-type immunoglobulin Fc portion. First, prepare a Protein A Pharmacia column, introduce the protein solution to be purified using a peristaltic pump at 4 ° C, allow it to bind completely, and then add 10 to 20 times the Protein A agarose gel column volume of Tris- Washed with 50 ml of HC1 buffer pH 7.0. Finally, proteins were precipitated with 5 column volumes of Glycine-HCl buffer pH 3.0 0.1M. One ml was collected in each microcentrifuge tube containing 0.1 ml of 1M Tris-HCl buffer (pH 9.0). The obtained protein purified solution was poured into a dialysis bag, salts were precipitated with 1 × PBS buffer, protein purity was determined by electrophoresis, and protein concentration was quantified with a protein analysis kit (Bio-Rad). Finally, it can be used aseptically by passing it through a 0.22 μm fiber filtration membrane.
[0063]
Example 4: Electrophoretic separation and immunoblotting assay
The purified protein was subjected to electrophoretic separation using a 10% polyacrylamide gel containing sodium dodecyl sulfate (SDS). Samples were placed in solutions containing 0.15 M β-mercaptoethanol (reducing group) and not (non-reducing group) and boiled at boiling temperature for 5 minutes before adding the gel. After completion of electrophoresis, staining was performed using Coomassie Brilliant Blue. The immunoblotting assay method is to separate a protein purified by the above-described SDS-PAGE method, and then transfer the protein onto a nitrocellulose membrane. The membrane was treated with Tris-HCl 50M and NaCl 0.15M containing 5% skim milk. Mouse anti-human AChR α antibody (manufactured by Serotec) 1 μg / ml as a probe, reacted overnight at 4 ° C., washed 4 times with a buffer containing 1% skim milk, and then bound goat anti-mouse immunoglobulin to horseradish peroxidase To react the membrane. The bound antibody was detected using an ECL system (Amersham). The results are shown in FIG.
[0064]
Example 5: Recognition of AChRα-ECD-Fc
(1) Recognition of AChRα-ECD-Fc by antibodies
Purified AChRα-ECD-Fc or human immunoglobulin (10 μg / ml) was reacted overnight at 4 ° C. and adsorbed on a 96-well microtiter plate. The reaction plate was washed twice with PBS containing 0.05% Tween 20 (PBST), and PBS containing 10% fetal bovine serum was added to each well and allowed to react in the greenhouse for 2 hours. A 100-fold diluted mouse anti-human AChRα antibody (manufactured by Serotec) was added to the first row of microtiter plates, and diluted at a dilution ratio of 1: 3 using PBS containing 10% fetal bovine serum. The total volume in each well was 100 μl and incubated at room temperature for 2 hours. Mouse anti-human AChRα antibody bound was detected using goat anti-mouse immunoglobulin (manufactured by Sigma) bound to horseradish peroxidase and allowed to act at 37 ° C. for 1 hour. After washing 6 times with PBST, 100 μl of ABTS solution was added as a substrate, and 20 minutes after the color appeared, the absorbance value at 405 nm was read with an ELISA reader. ABTS solution is prepared by dissolving citrate buffer in ABTS 0.548μg / ml and adding 0.002% H 2 O 2 Is added. The citrate buffer is 1.05% citrate, 1.42% sodium biphosphate (Na 2 HPO Four PH 4.0 buffer. The results are shown in FIG.
[0065]
(2) Recognition of AChR α-EC-Fc by serum
AChR α-ECD-
[0066]
Example 6: Immobilization of AChR α-ECD-Fc
10 mg of AChR α-ECD-Fc prepared in Example 3 was placed in a dialysis bag, and coupling buffer (NaCL 0.5M, NaHCO Three 0.1M, pH 9.0) was added and dialyzed overnight. The dialysate was replaced three times, and then reacted with 4 ml of CNBr activated Sepharose (4B Fast flow, Pharmacia) on a rotating plate for 2 hours. The reacted gel is allowed to settle for a few minutes, and a portion of the supernatant is removed to remove OD. 280 Was measured. OD 280 When approaches 0, the reaction is complete. Then, after washing the gel with 20 ml of coupling buffer, 15 ml of 1M ethanolamine was added and reacted at room temperature for 2 hours. After blocking the unreacted group and slowly removing ethanolamine with a filter, NaCl 0.5M, sodium acetate buffer 0.1M, pH 4.0 and coupling buffer were each used in an
[0067]
Example 7: Binding power of AChRα-ECD-Fc-Sepharose and antibody
(1) Test for binding strength of anti-AChRα antibody
After mass-producing the anti-AChRα monoclonal antibody by cell culture, protein A was purified and then quantified with a protein quantification kit (Bio-Rad). 100 μl of AChRα-ECD-Fc-Sepharose was placed in a 1.5 ml centrifuge tube and washed 10 times with PBS. Then, 200 μg of anti-AChRα antibody was added and allowed to react on a rotating plate at room temperature for 30 minutes. After sepharose precipitated, the supernatant was taken and washed again 10 times with PBS. Finally, the bound anti-AChRα antibody was washed with 0.1 M citric acid (pH 2.3), and the content of anti-AChRα antibody in each part was quantified to evaluate the binding power of AChRα-ECD-Fc-Sepharose.
[0068]
(2) Binding power of anti-AChR α antibody in serum
In this example, the ability of the adsorption device of the present invention to remove antibodies in the environment of autoantibodies in the simulated body was evaluated. Anti-AChR α antibody 240 / 300μg was mixed with 20ml fetal bovine serum (experimental group) and Tris buffer (control group), respectively, filtered through 0.45μm filter membrane, and AChRα-ECD-Fc-Sepharose with peristaltic pump Introduce a column (flow rate of 1 ml / min), rinse with 10 volumes of PBS, wash the anti-AChRα antibody bound with 0.1M citric acid (pH 2.3), and concentrate the protein and anti-AChRα antibody in each part Were detected, and the actual binding ability of AChRα-ECD-Fc-Sepharose when the serum flowed was measured. The results are shown in Table 1.
[0069]
[Table 1]
Comparison of antibody adsorption in serum and buffer
Note: FBS: fetal bovine serum; Tris: Tris <hydroxymethyl> aminomethane buffer
[0070]
result:
RD is a human rhabdomyosarcoma cell and can express the acetylcholine receptor. PCR primers were designed based on the information obtained from the gene bank, and the extracellular domain of AChRα was cloned by the TA cloning method (Invitrogen) to introduce the PCRII vector. The gene of AChRα-ECD is 735 bp, and AChRα-ECD of two different sequences was obtained by analyzing from the gene sequence of PCRII / AChRα-ECD. One is the one in which the 43rd amino acid has no (valine) (FIG. 3), and the other is the one in which the first 25 amino acid sequences are inserted at the position of the 59th amino acid. In order to consider the retention of the AChRα conformation, the first sequence was selected and used as the basis for further experiments. AChRα-ECD was then cloned and supplied to pBachIgG1Fc to generate a plastid of pBac-AChRα-ECD-hIgG1Fc. This plastid can produce a recombinant virus by performing homologous recombination with Bac6 linear virus DNA.
[0071]
Insect cells were simultaneously transfected with linear viral DNA and pBac-AChRα-ECD-hIgG1Fc in the presence of transfectin. After 3 days, it was seen that the cells were infected with the virus and caused degeneration. After collecting the supernatant, protein A-agarose was analyzed as an immunoprecipitate by SDS-PAGE. A protein band was observed at a molecular weight of 53 kDa, and it was estimated to be AChRα-ECD-Fc. The virus concentration was expanded by overlapping infection with the supernatant of the virus, and the virus titer was measured by the plaque assay method, and a single plaque was taken out, and the recombinant virus could be confirmed by PCR.
[0072]
In order to obtain large quantities of AChRα-ECD-Fc, the present invention produced AChRα-ECD-Fc using a 1 L volume rotating flask. The amount of virus infection is about 5-10 (MO2: 5-10). The amount produced 3 days after infection was about 1-2 μg / ml. The supernatant was collected and then filtered, and a protein A-agarose column was supplied at a flow rate of 1 ml / min. After washing the column with PBS, AChRα-ECD-Fc was precipitated with glycine (pH 2.3) 0.1M. After dialysis with PBS, the solution was concentrated, filtered, and stored at -20 ° C. The purified AChRα-ECD-Fc was confirmed by Western blot and detected using a commercially available anti-AChR antibody in a reduced and non-reduced state. As a result, it was 53 kDa in the reduced state and 100 kDa in the non-reduced state (see FIG. 4). This indicates that AChRα-ECD-Fc expressed by the present invention formed a dimer. Such a structure is the natural structure of the acetylcholine receptor (α 2 It is similar to βγδ) and is advantageous for binding of anti-AChR antibodies.
[0073]
AChRα-ECD-Fc and CTLA-Fc (a kind of cell surface antigen) were bound to each other in a 96-well culture plate and detected with an anti-human AChR antibody. FIG. 5 (A) shows that the anti-human AChR antibody can only specifically recognize AChRα-ECD-Fc and not an unrelated CTLA4-Fc protein. This indicates that AChRα-ECD-Fc expressed by the present invention still has a natural structure. Similarly, when tested using myasthenia gravis patients and normal human sera, the patient's sera had significant binding capacity and normal human sera had only a low background value.
[0074]
As described above, AChRα-ECD-Fc expressed by the present invention can effectively bind to an anti-AChR antibody in the body of an autoimmune disease patient.
[0075]
AChRα-ECD-Fc-Sepharose was produced by coupling reaction using 10 mg of AChRα-ECD-Fc and 4 mg of CNBr-activated Sepharose. Based on the amount of uncoupled AChRα-ECD-Fc, it was estimated that the coupling rate was about 85%. In order to evaluate the adsorption efficiency of the AChRα-ECD-Fc after the coupling to the antibody, 1 ml of AChRα-ECD-Fc Sepharose was taken out and mixed with 300 μg of the anti-AChRα antibody, and then the binding force against the anti-AChRα antibody was tested. After analysis, the amount of unbound antibody was 50 μg, indicating that the binding force of 1 ml of AChRα-ECD-Fc-Sepharose was 250 μg.
[0076]
In order to detect whether AChRα-ECD-Fc-Sepharose has an adsorption effect on anti-AChRα antibody in blood, a fixed amount of anti-AChRα antibody is added to fetal calf serum in the practical application of this device. A mock test was conducted on feasibility. 20 ml of fetal bovine serum of anti-AChRα antibody was mixed, and an AChRα-ECD-Fc-Sepharose column was supplied by a pump. Then, the amount of anti-AChRα antibody before and after introduction into the apparatus was detected using ELISA. Table 1 shows that about 65% of the antibody was absorbed by the device before and after introduction. This indicates that this device can be applied to the removal of anti-AChRα antibody in blood. At the same time, when the binding ability of the anti-AChRα antibody in a general buffer was compared, about 87% of the antibody was adsorbed. This indicates that the adsorption ability of AChRα-ECD-Fc-Sepharose to the anti-AChRα antibody hardly changes even in the presence of serum, and still has an adsorption ability of about 75%. Therefore, it can be applied to myasthenia gravis patients to achieve therapeutic effects.
[0077]
In the present invention, preferred embodiments have been disclosed as described above. However, the present invention is not limited to the present invention, and any person who is familiar with the technology can make various modifications within the spirit and scope of the present invention. Variations and moist colors can be added, so the protection scope of the present invention is based on what is specified in the claims.
[0078]
【The invention's effect】
The present invention discloses an in vitro immunosorbent device that utilizes a linkage between a conjugate prepared by genetic engineering and a substrate. Because this conjugate is specific for a particular substance in the patient, it can substantially remove a particular substance that is harmful to health.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of the principle and application of an in vitro immunosorbent device of the present invention.
FIG. 2 is a construction flow of an AChRα-Fc expression vector.
FIG. 3 shows the DNA of AChRα-ECD and the deduced amino acid sequence. When forming a fusion protein with IgG1Fc, one more linker (GSREF) appears in the 688-702 bp region.
FIG. 4 shows a Western blot. Of the three proteins AChR α-ECD-Fc, HuIgG, and CTLA4-Fc, (A) is non-reduced treatment, (B) is reduced treatment, and specific recognition using anti-AChRα antibody as a probe A test was conducted.
FIG. 5 shows the structure of AChRα-Fc determined by enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA). (A) is the absorbance obtained by serially diluting a commercially available mouse anti-human AChR antibody by binding AChRα-Fc and CTCA4-Fc (10 μg / ml) on a microtiter plate, and (B) is the microtiter. This is the absorbance obtained by binding AChRα-Fc on the plate and adding normal human and patient sera in various dilutions.
Claims (18)
(a)基質と、
(b)前記基質に結合しあるいは前記基質を充填する、前記特定の物質に特異的に吸着する抱合体と、
を含み、前記抱合体は、アセチルコリン受容体αサブユニット細胞外ドメイン‐免疫グロブリン定常領域融合タンパク質( ACR α -ECD-Fc )を含むことを特徴とする体外免疫吸着装置。An in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs to a specific substance,
(A) a substrate;
(B) a conjugate that specifically binds to the specific substance and binds to or fills the substrate;
And the conjugate comprises an acetylcholine receptor α subunit extracellular domain-immunoglobulin constant region fusion protein ( ACR α -ECD-Fc ) .
(a)血球及び血漿を血液から分離させる血漿分離器と、
(b)(b1)基質と、(b2)前記特定の物質に特異的に吸着する抱合体であってアセチルコリン受容体αサブユニット細胞外ドメイン‐免疫グロブリン定常領域融合タンパク質( ACR α -ECD-Fc )を含む抱合体と、を含む特異的に特定の物質に吸着する体外免疫吸着装置と、
(c)分離した血球及び免疫吸着装置で吸着した血漿を混合して体内に送り返す還流装置と、
を含むことを特徴とする体外免疫吸着キット。An in vitro immunoadsorption kit that specifically adsorbs to a specific substance,
(A) a plasma separator for separating blood cells and plasma from blood;
(B) (b1) substrate, and (b2) a conjugate that specifically adsorbs to the specific substance, and is an acetylcholine receptor α subunit extracellular domain-immunoglobulin constant region fusion protein ( ACR α -ECD-Fc And an in vitro immunosorbent device that specifically adsorbs to a specific substance,
(C) a refluxing device that mixes separated blood cells and plasma adsorbed by an immunosorbent device and sends them back into the body;
An in vitro immunosorbent kit comprising:
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