JP3717773B2 - Inkjet printing method and printing fabric - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応性染料を用いたインクジェット捺染方法、及び該方法によって得られる捺染布帛に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、布帛に図柄を印捺する方法としては、スクリーン捺染法，ローラ捺染法，ロータリースクリーン捺染法，転写捺染法等が用いられてきたが、図柄の変更毎にスクリーン枠，彫刻ローラ，転写紙等を用意する必要があり、これらスクリーン枠，彫刻ローラ，転写紙の作成はかなり高価であるため、かなりのロットを生産しなれば不経済であるという問題点とともに、ファッションの多様化に迅速に対応出来ないという欠点を有しており、これらの欠点を解決するために、スキャナー等で原図を読み取り、コンピュータで画像処理を行い、その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発されてきた。
【０００３】
上記のインクジェット捺染方法においては、被捺染布帛の素材に応じて反応性染料，分散染料，酸性染料，直接染料等、適切な染料を選択し、これらの三原色の染料（シアン、マゼンタ、イエロー）に加えて黒色（墨色／ブラック）の染料を用い、これらを組み合わせて様々な色合いを表現していた。
また、上記の方法に加え、特開平６−５７６５４号公報や特開平７−３６６６号公報に記載の如く、基本三原色及び黒以外の特別な色の染料を用いて色相範囲を広げ、表現力を向上させるための技術が開発されてきた。
【０００４】
上述の様な方法により、鮮やかな色合いの捺染布帛が得られる様になるが、所謂シェーディング色と呼ばれるくすんだ色、例えばくすんだ青緑色を使ってさらに表現力を向上せしめる場合には、青緑（シアン）染料インクと黒色染料インクとを、それぞれの色のインクジェットノズルから布帛上の所望の位置に吐出してドット状に染着せしめ、その際に黒色染料インクの打点密度を適宜増減することによって柄のくすみ具合を調整し、捺染を行っていた。
【０００５】
なお、上記の「くすみ（シェーディング）」とは、元の色（上記の例の場合、シアン）に対し明度、即ち色相範囲［ＣＩＥ１９７６（Ｌ*，ａ*，ｂ*）空間］において定義される知覚色度指数Ｌ*の値と、彩度、即ち上記ａ*及びｂ*の三つの値のうちの何れか一つ以上の値の絶対値が小さくなるような色相変化をいうものである。
【０００６】
上記の様な捺染方法は、当然ながら反応性染料インクを用いて綿・麻・テンセル（コートルズ・ファイバーズ・ホールディングス・リミテッド社の登録商標）等のセルロース系繊維、また羊毛を代表とする獣毛や絹等の様な蛋白質繊維、あるいはポリアミド系繊維といった、反応性染料可染繊維に捺染を施す場合にも同様であり、様々な試みがなされてきた。
【０００７】
反応性染料インクでのインクジェット捺染には、反応基としてスルファトエチルスルフォン基、ビニルスルフォン基、モノクロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、ジクロロトリアジン基、モノピリジニオトリアジン基、ジフルオロモノクロロピリミジン基、トリクロロピリミジン基等のうちの少なくとも一種を一つ以上有する染料が使用されるが、通常はこれらの中でも繊維反応基としてモノクロロトリアジン基を持つ反応性染料（モノクロロトリアジン系反応性染料という）が広く用いられている。
【０００８】
しかしながら、黒色のモノクロロトリアジン系反応性染料を用いて捺染を行った場合、黒の濃度が十分に得られず、所謂リアルブラックと言われるカラスの濡れ羽の様な色が表現できないため、黒色のみ安価で濃染が可能なビニルスルフォン系反応性染料（以下、ビニルスルフォン系反応性染料という）を用いていたが、その場合は他の染料と混色して印捺したくすみ（シェーディング）部分の発色が安定しないという問題を有していた。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであって、反応性染料可染繊維をインクジェット方式にて捺染するにあたり、黒色の濃染性と、くすみ表現の発色安定性の両者を達成し得る方法の提供を目的とするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、三原色の反応性染料インクに加え、ビニルスルフォン系黒色反応性染料を含有するインク、及びモノクロロトリアジン系黒色反応性染料を含有するインクを用い、少なくとも上記の五種以上の染料インクを用いて布帛に印捺することを特徴とするインクジェット捺染方法によって達成される。
【００１１】
そして、上記の方法にて捺染された布帛は、捺染柄において黒で表現する箇所にビニルスルフォン系黒色反応性染料インクが付与され、他の色（イエロー，シアン，マゼンタの三原色等）と混色してくすみ（シェーディング）を表現する箇所にモノクロロトリアジン系黒色反応性染料インクが付与される様印捺されていることが肝要である。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態の一例を説明する。なお、本発明において「知覚色度指数」とは、色相範囲［ＣＩＥ１９７６（Ｌ*，ａ*，ｂ*）空間］において定義されるＬ*，ａ*，ｂ*の各値をいうものとする。
【００１３】
また、本発明における布帛とは、織物，編み物，不織布等の形態であって、且つセルロース系繊維、蛋白質繊維、ポリアミド系繊維等の様に反応性染料によって着色され得る素材からなるものである。
【００１４】
そして、上記の「ビニルスルフォン系黒色反応性染料インク」とは、黒色の反応性染料において繊維反応基としてビニルスルフォン基を有する染料の精製・希釈を行ってインクとしたものであり、また同様に「モノクロロトリアジン系黒色反応性染料インク」とは、繊維反応基としてモノクロロトリアジン基を有する染料をからなる黒色反応性染料インクをいう。
【００１５】
本発明における黒色とは、通常の発色・固着処理を施し乾燥せしめた後の布帛上での知覚色度指数が下記の範囲の値を示す色をいうものとする。
【００１６】
ビニルスルフォン系黒色反応性染料インク
１７．０ ≦ Ｌ* ≦ ２１．０
−０．５ ≦ ａ* ≦ １．５
−０．５ ≦ ｂ* ≦ ０．５
【００１７】
モノクロロトリアジン系黒色反応性染料インク
２１．０ ≦ Ｌ* ≦ ２３．０
−０．５ ≦ ａ* ≦ １．５
−０．５ ≦ ｂ* ≦ ０．５
【００１８】
次いで、上記の「三原色の反応性染料インク」はシアン反応性染料インク、マゼンタ反応性染料インク、イエロー反応性染料インクの三種類をいうものであり、それぞれの染料の反応基については特に限定されるものではないが、一般的な処理条件で捺染及び発色・固着処理を施した場合において、布帛上でそれぞれ下記の範囲の彩度（知覚色度指数ａ*及びｂ*）を示すものを使用する。
【００１９】
この様に、黒色インクとしては、ビニルスルフォン系黒色反応性染料インク、及びモノクロロトリアジン系灰色反応性染料インクの二種を用い、また、その他にイエローインク，マゼンタインク，シアンインクといった三原色インクを用い、少なくともこれら五種類をタンクに充填してインクジェット捺染装置に搭載するのである。
【００２１】
なお、本発明において染料を希釈する媒体としては、スクリーン捺染等の従来の一般的捺染や従来のインクジェット捺染等に用いられるものが使用可能であって、水、又は水と有機溶剤との混合物が挙げられるが、水を用いるのが一般的である。また、染料インクには各種の分散剤，界面活性剤，粘度調整剤，表面張力調整剤，ｐＨ調整剤，電導度調整剤，乾燥防止剤，染着性向上剤，噴射性向上剤等を必要に応じて添加する。
【００２２】
捺染を施される布帛は、必要に応じて染料固着剤，浸透防止剤，滲み防止剤等の処理剤にて前処理を行い、さらに染料インクを付与された布帛は、後処理として８０〜１２０℃で乾燥し、次いで染料に応じた方法で染料を固着させ、洗浄，乾燥が行われる。
【００２３】
デジタル画像の原図（原画）に基づいて染料インクを布帛に印捺するにあたっては、シアン，マゼンタ，イエローの三原色反応性染料インクをそれぞれ所望の部位に印捺すると同時に、濃い黒色（リアルブラック）を印捺したい部位には上記のビニルスルフォン系黒色反応性染料インクが付与されるようにインクジェット捺染装置の吐出を制御し、かつ上記三原色インク等との混色効果によりくすんだ色調（シェーディング色）を印捺したい部位には上記のモノクロロトリアジン系黒色反応性染料インクが付与されるようにインクジェット捺染装置の吐出を制御する。
【００２４】
この様に、本発明においては黒色インクとしてビニルスルフォン系黒色反応性染料インクとモノクロロトリアジン系黒色反応性染料インクの二種を使用することが肝要であり、従来の何れか一方のみを用いた方法に比べ、本発明の上記組み合わせによって目的である黒色の濃染性と、くすませた色の発色安定性を同時に実現することが可能になるのである。
【００２５】
なお、本発明に使用するインクジェット捺染の方式としては、（１）ノズル内に発熱抵抗素子を埋め込み、その発熱によりインクを沸騰せしめ、その泡の圧力によりインクを吐出せしめるバブルジェット（登録商標）方式、（２）圧電素子に電気信号を加えて変形させインク室の体積変化を励起してインク粒子を吐出せしめるピエゾ方式等のオンデマンドタイプ（必要時吐出）、（３）超音波振動しているノズルからインクを加圧連続噴射させて粒子化せしめ、粒子を荷電量に制御一定電解中を通過偏向させ、記録，非記録粒子に分けて記録する荷電制御方式等のコンティニュアスタイプ（常時吐出）といった方法が適用可能であるが、インクを吐出して布帛に付与せしめる方式であれば特に限定されるものではない。
【００２６】
また、三原色（シアン，マゼンタ，イエロー）、黒色二種の計５色の染料インクに加え、求められる捺染品位に応じて上記各色の淡色インクや、バイオレット、オレンジ、グリーン等の特色を追加して使用しても良い。
【００２７】
【実施例】
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
【００２８】
本発明のインクジェット捺染に用いる布帛としては、経糸４０番手単糸，緯糸４０番手単糸（英式綿番手）からなる経密度１１０本／インチ，緯密度１５５本／インチの綿平織物を常法にて毛焼き，糊抜き，精練，漂白，シルケットの処理を施したものを用いた。
【００２９】
そして、この布帛に、下記処方の前処理液をパディングした後、直ちにマングルでピックアップ率７０％に搾液し、１２０℃で２分間乾燥し、一般的な撥水処理を施した。
【００３０】
（前処理液処方）
スミフルオイルＥＭ２１ ０．３重量％
（住友化学工業株式会社製フッ素系撥水剤）
重曹 ２．０重量％
水 ９７．７重量％
【００３１】
（実施例１）
続いて、下記処方１に示す五種類のインクを用い、インクジェット捺染装置にて印捺を行った。
なお、捺染柄としては、黒色の部分とシェーディング色の部分の両者を有する図案を採用し、（ａ）ビニルスルフォン系黒色染料インクのみが吐出されて黒色にプリントされる箇所（単色ブラック部）、（ｂ）三原色インクのうちの何れか一色以上とモノクロロトリアジン系黒色染料インクが混色されてシェーディング色にプリントされる箇所（混色シェーディング部）の２パターンが得られる様、インクジェットノズルからのインクの吐出制御を行った。
【００３２】
＜処方１＞
（モノクロロトリアジン系イエロー反応性染料インク）
C.I.Reactive Yellow 2 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系マゼンタ反応性染料インク）
C.I.Reactive Red 24 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系シアン反応性染料インク）
C.I.Reactive Blue 15 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（ビニルスルフォン系黒色反応性染料インク）
C.I.Reactive Black 5 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系黒色反応性染料インク）
C.I.Reactive Black 8 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
【００３３】
その後、上記布帛を１２０℃にて２分間乾燥した後、９１％ＲＨの蒸気中で２０分間蒸熱処理を施し、続いて洗浄・乾燥して実施例１の製品とした。
【００３４】
（比較例１）
次に、下記処方２に示す四種類のインクを用い、インクジェット捺染装置にて印捺を行った。なお、捺染柄としては実施例１と全く同じ図案を採用した。
【００３５】
＜処方２＞
（モノクロロトリアジン系イエロー反応性染料インク）
C.I.Reactive Yellow 2 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系マゼンタ反応性染料インク）
C.I.Reactive Red 24 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系シアン反応性染料インク）
C.I.Reactive Blue 15 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系黒色反応性染料インク）
C.I.Reactive Black 8 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
【００３６】
その後、上記布帛を１２０℃にて２分間乾燥した後、９１％ＲＨの蒸気中で２０分間蒸熱処理を施し、続いて洗浄・乾燥して比較例１の製品とした。
【００３７】
（比較例２）
さらに、下記処方３に示す四種類のインクを用い、インクジェット捺染装置にて印捺を行った。なお、捺染柄としては実施例１と全く同じ図案を採用した。
【００３８】
＜処方３＞
（モノクロロトリアジン系イエロー反応性染料インク）
C.I.Reactive Yellow 2 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系マゼンタ反応性染料インク）
C.I.Reactive Red 24 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（モノクロロトリアジン系シアン反応性染料インク）
C.I.Reactive Blue 15 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
（ビニルスルフォン系黒色反応性染料インク）
C.I.Reactive Black 5 ２０．０重量％
水 ８０．０重量％
【００３９】
その後、上記布帛を１２０℃にて２分間乾燥した後、９１％ＲＨの蒸気中で２０分間蒸熱処理を施し、続いて洗浄・乾燥して比較例２の製品とした。
【００４０】
この様にして製造した実施例１と比較例１の製品に関し、単色ブラック部においてそれぞれ任意の五箇所の明度（上記Ｌ*の値）を測定し、算術平均値を算出した（表１）。
【００４１】
【表１】
さらに、実施例１と比較例２の製品に関し、混色シェーディング部における任意の五箇所についてＬ*，ａ*及びｂ*の値を測定し、各値のばらつき［最大値−最小値，標準偏差：σ＝｛（ｎΣｘ2−(Σｘ)2）／ｎ(ｎ−１)｝1/2，及び分散：σ2＝｛ｎΣｘ2−(Σｘ)2｝／ｎ(ｎ−１)］を算出した。
【００４３】
【表２】
上記の結果、比較例１に比べて実施例１の方がＬ*値が低く、濃色であることが判った。さらに、シェーディング部においては比較例２に比べて実施例１の方がばらつきが小さく、発色の安定性が高いことが判明した。
この様に、黒色インクとして一色しか使用しない比較例１，比較例２に比べ、ビニルスルフォン系黒色反応性染料を含有するインク、及びモノクロロトリアジン系黒色反応性染料を含有するインクの二種を用いる本発明方法の方が、黒色の濃染及びシェーディング色の色相安定の面で優れていることが判った。
【００４５】
【発明の効果】
以上の説明の様に、本発明のインクジェット捺染方法によれば、反応性染料インクを用いて捺染を行うにあたり、黒の濃色化が実現し、またくすませたシェーディング色の発色のばらつき低減するので、表現力が拡大し且つ生産性が向上するというという効果を奏するのである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet printing method using a reactive dye, and a printed fabric obtained by the method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, screen printing methods, roller printing methods, rotary screen printing methods, transfer printing methods, and the like have been used as methods for printing designs on fabrics. Screen frames, engraving rollers, transfer papers are used every time a design is changed. These screen frames, engraving rollers, and transfer paper are very expensive, so it is uneconomical to produce a considerable number of lots. In order to solve these drawbacks, a technique has been developed in which an original drawing is read by a scanner or the like, image processing is performed by a computer, and the result is printed by an ink jet method.
[0003]
In the above inkjet printing method, appropriate dyes such as reactive dyes, disperse dyes, acid dyes and direct dyes are selected according to the material of the fabric to be printed, and these three primary color dyes (cyan, magenta, yellow) are selected. In addition, black (black / black) dyes were used, and these were combined to express various shades.
In addition to the above method, as described in JP-A-6-57654 and JP-A-7-3666, the hue range is expanded by using dyes of special colors other than the basic three primary colors and black, and the expressive power is increased. Techniques for improving have been developed.
[0004]
By the above-described method, a printed fabric with a vivid color can be obtained. If the dull color called a shading color, for example, dull blue-green, is used to further improve the expressive power, (Cyan) dye ink and black dye ink are ejected from ink jet nozzles of the respective colors to desired positions on the cloth to be dyed in dots, and the dot density of the black dye ink is increased or decreased as appropriate. By adjusting the dullness of the pattern, printing was performed.
[0005]
The “dullness (shading)” is defined with respect to the original color (cyan in the above example) in the lightness, that is, the hue range [CIE 1976 (L * , a * , b * ) space]. This means a hue change in which the absolute value of one or more of the three values of the perceptual chromaticity index L * and the saturation, that is, the above a * and b * is small.
[0006]
Of course, the above-mentioned printing method uses a reactive dye ink, cellulosic fibers such as cotton, hemp, and tencel (registered trademark of Coatles Fibers Holdings Limited), and animal hair represented by wool. The same applies to the printing of reactive dyeable fibers such as protein fibers such as silk and silk, or polyamide fibers, and various attempts have been made.
[0007]
For inkjet printing with reactive dye ink, sulfatoethyl sulfone group, vinyl sulfone group, monochlorotriazine group, monofluorotriazine group, dichlorotriazine group, monopyridiniotriazine group, difluoromonochloropyrimidine group, trichloro are used as reactive groups. Although dyes having at least one of at least one of pyrimidine groups are used, usually reactive dyes having monochlorotriazine groups as fiber reactive groups (monochlorotriazine-based reactive dyes) are widely used. ing.
[0008]
However, when printing with black monochlorotriazine-based reactive dye, black density cannot be obtained sufficiently, so it is not possible to express the color like crow's wet feathers called so-called real black, so only black A vinyl sulfone reactive dye (hereinafter referred to as a vinyl sulfone reactive dye), which is cheap and capable of deep dyeing, was used. In that case, the color of the dull (shading) portion printed by mixing with other dyes Had the problem of being unstable.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above problems, and when printing reactive dyeable fibers by an ink jet method, it is possible to achieve both black darkness and dull color stability. The purpose is to provide a method.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The object is to use at least the above five or more types of dye inks using an ink containing a vinyl sulfone black reactive dye and an ink containing a monochlorotriazine black reactive dye in addition to the three primary color reactive dye inks. It is achieved by an ink jet printing method characterized by printing on a fabric using
[0011]
The fabric printed by the above method is provided with a vinyl sulfone-based black reactive dye ink at a place expressed in black on the printed pattern, and mixed with other colors (three primary colors of yellow, cyan, magenta, etc.). It is important that the monochromotriazine-based black reactive dye ink is printed on the portion expressing the dullness (shading).
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of a specific embodiment of the present invention will be described. In the present invention, the “perceptual chromaticity index” means each value of L * , a * , b * defined in the hue range [CIE1976 (L * , a * , b * ) space]. .
[0013]
The fabric in the present invention is in the form of a woven fabric, a knitted fabric, a non-woven fabric, or the like, and is made of a material that can be colored with a reactive dye, such as a cellulose fiber, a protein fiber, or a polyamide fiber.
[0014]
The above-mentioned “vinyl sulfone-based black reactive dye ink” is an ink obtained by purifying and diluting a dye having a vinyl sulfone group as a fiber reactive group in a black reactive dye. The “monochlorotriazine-based black reactive dye ink” refers to a black reactive dye ink comprising a dye having a monochlorotriazine group as a fiber reactive group.
[0015]
The black color in the present invention refers to a color whose perceived chromaticity index on the fabric after having been subjected to normal coloring / fixing treatment and dried is in the following range.
[0016]
Vinyl sulfone-based black reactive dye ink 17.0 ≦ L * ≦ 21.0
-0.5 ≤ a * ≤ 1.5
-0.5 ≤ b * ≤ 0.5
[0017]
Monochlorotriazine-based black reactive dye ink 21.0 ≦ L * ≦ 23.0
-0.5 ≤ a * ≤ 1.5
-0.5 ≤ b * ≤ 0.5
[0018]
Next, the “reactive dye ink of the three primary colors” refers to three types of cyan reactive dye ink, magenta reactive dye ink, and yellow reactive dye ink, and the reactive groups of each dye are particularly limited. Although it is not a thing, when the printing and the color development / fixing treatment are performed under the general processing conditions, those having the following saturations (perceptual chromaticity index a * and b * ) on the fabric are used. To do.
[0019]
In this way, as the black ink, two kinds of vinyl sulfone black reactive dye ink and monochlorotriazine gray reactive dye ink are used, and three primary color inks such as yellow ink, magenta ink and cyan ink are also used. At least these five types are filled in a tank and mounted on an ink jet printing apparatus.
[0021]
As the medium for diluting the dye in the present invention, those used for conventional general printing such as screen printing and conventional ink jet printing can be used, and water or a mixture of water and an organic solvent is used. Although it is mentioned, it is common to use water. Dye inks require various dispersants, surfactants, viscosity modifiers, surface tension modifiers, pH adjusters, conductivity modifiers, drying inhibitors, dyeing improvers, jetting improvers, etc. Add as appropriate.
[0022]
The fabric subjected to printing is pretreated with a treatment agent such as a dye fixing agent, a penetration inhibitor, and a bleeding inhibitor as necessary, and a fabric to which dye ink is further applied is 80 to 120 as a posttreatment. It is dried at 0 ° C., then the dye is fixed by a method corresponding to the dye, washed and dried.
[0023]
When printing a dye ink on a fabric based on an original image (original image) of a digital image, the three primary color reactive dye inks of cyan, magenta, and yellow are respectively printed on desired portions, and at the same time, dark black (real black) is printed. The discharge of the inkjet printing apparatus is controlled so that the vinyl sulfone black reactive dye ink is applied to the part to be printed, and a dull color tone (shading color) is printed by the color mixing effect with the three primary color inks. The ejection of the ink jet printing apparatus is controlled so that the above-described monochlorotriazine-based black reactive dye ink is applied to a portion to be printed.
[0024]
Thus, in the present invention, it is important to use two kinds of black sulfone-based black reactive dye ink and monochlorotriazine-based black reactive dye ink as a black ink, and a method using only one of the conventional methods. Compared to the above, the above combination of the present invention makes it possible to simultaneously achieve the dark black dyeing property and the color stability of the dull color.
[0025]
The inkjet printing method used in the present invention includes (1) a bubble jet (registered trademark) method in which a heating resistance element is embedded in a nozzle, the ink is boiled by the heat generation, and the ink is discharged by the pressure of the bubbles. (2) On-demand type such as a piezo method that ejects ink particles by applying an electric signal to the piezoelectric element to deform it and excite the volume change of the ink chamber (3) Ultrasonic vibration Continuous type (such as a charge control method) in which ink is continuously sprayed from nozzles to form particles, the particles are controlled by charge amount, deflected through constant electrolysis, and divided into recorded and non-recorded particles. However, the method is not particularly limited as long as it is a method in which ink is ejected and applied to the fabric.
[0026]
Also, in addition to the three primary colors (cyan, magenta, yellow) and black, a total of five types of dye ink, depending on the printing quality required, the above-mentioned light-color inks and special colors such as violet, orange, and green are added. May be used.
[0027]
【Example】
Next, based on an Example, this invention is demonstrated concretely.
[0028]
As the fabric used in the inkjet printing of the present invention, a plain cotton fabric having a warp density of 110 yarns / inch and a weft density of 155 yarns / inch consisting of 40 warp single yarns and 40 weft single yarns (English cotton count) is a conventional method. The ones that had been subjected to hair roasting, desizing, scouring, bleaching and mercerizing were used.
[0029]
And after padding the pretreatment liquid of the following prescription on this fabric, it was immediately squeezed with a mangle to a pickup rate of 70%, dried at 120 ° C. for 2 minutes, and subjected to a general water repellent treatment.
[0030]
(Pretreatment liquid formulation)
Sumiflu Oil EM21 0.3% by weight
(Fluorine-based water repellent manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
Baking soda 2.0% by weight
97.7% by weight of water
[0031]
(Example 1)
Subsequently, printing was performed with an ink jet printing apparatus using five types of ink shown in Formula 1 below.
As the printed pattern, a design having both a black portion and a shaded color portion is adopted, and (a) a place where only the vinyl sulfone black dye ink is ejected and printed in black (monochromatic black portion), (B) Ejection of ink from inkjet nozzles so that two patterns of a portion (mixed color shading portion) where one or more of the three primary color inks and monochrome rotriazine black dye ink are mixed and printed in a shaded color are obtained. Control was performed.
[0032]
<Prescription 1>
(Monochlorotriazine yellow reactive dye ink)
CIReactive Yellow 2 20.0 wt%
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based magenta reactive dye ink)
CIReactive Red 24 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based cyan reactive dye ink)
CIReactive Blue 15 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Vinyl sulfone black reactive dye ink)
CIReactive Black 5 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine black reactive dye ink)
CIReactive Black 8 20.0% by weight
80.0% by weight of water
[0033]
Thereafter, the fabric was dried at 120 ° C. for 2 minutes, then subjected to steaming for 20 minutes in steam of 91% RH, subsequently washed and dried to obtain the product of Example 1.
[0034]
(Comparative Example 1)
Next, printing was performed using an ink jet printing apparatus using four types of inks shown in Formula 2 below. The same design as in Example 1 was used as the textile pattern.
[0035]
<Prescription 2>
(Monochlorotriazine yellow reactive dye ink)
CIReactive Yellow 2 20.0 wt%
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based magenta reactive dye ink)
CIReactive Red 24 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based cyan reactive dye ink)
CIReactive Blue 15 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine black reactive dye ink)
CIReactive Black 8 20.0% by weight
80.0% by weight of water
[0036]
Thereafter, the fabric was dried at 120 ° C. for 2 minutes, then steamed in 91% RH steam for 20 minutes, then washed and dried to obtain the product of Comparative Example 1.
[0037]
(Comparative Example 2)
Furthermore, printing was performed with an ink jet printing apparatus using four types of inks shown in the following prescription 3. The same design as in Example 1 was used as the textile pattern.
[0038]
<Prescription 3>
(Monochlorotriazine yellow reactive dye ink)
CIReactive Yellow 2 20.0 wt%
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based magenta reactive dye ink)
CIReactive Red 24 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Monochlorotriazine-based cyan reactive dye ink)
CIReactive Blue 15 20.0% by weight
80.0% by weight of water
(Vinyl sulfone black reactive dye ink)
CIReactive Black 5 20.0% by weight
80.0% by weight of water
[0039]
Thereafter, the fabric was dried at 120 ° C. for 2 minutes, then steamed in 91% RH steam for 20 minutes, then washed and dried to obtain a product of Comparative Example 2.
[0040]
For the products of Example 1 and Comparative Example 1 produced in this way, the brightness (value of L * ) at any five locations in the monochromatic black portion was measured, and the arithmetic average value was calculated (Table 1).
[0041]
[Table 1]
Furthermore, regarding the products of Example 1 and Comparative Example 2, the values of L * , a *, and b * were measured at any five locations in the mixed color shading portion, and variations [maximum value−minimum value, standard deviation: σ = {(nΣx 2 − (Σx) 2 ) / n (n−1)} 1/2 , and dispersion: σ 2 = {nΣx 2 − (Σx) 2 } / n (n−1)] were calculated .
[0043]
[Table 2]
As a result, it was found that Example 1 had a lower L * value and a darker color than Comparative Example 1. Furthermore, in the shading portion, it was found that the variation in Example 1 was smaller than that in Comparative Example 2, and the color development stability was high.
As described above, compared with Comparative Example 1 and Comparative Example 2 in which only one color is used as the black ink, two types of ink containing a vinyl sulfone black reactive dye and an ink containing a monochlorotriazine black reactive dye are used. It was found that the method of the present invention was superior in terms of hue stability of black dark dyeing and shading color.
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the ink-jet printing method of the present invention, when printing is performed using a reactive dye ink, darkening of black is realized, and the variation in coloration of the dull shading color is reduced. As a result, the effects of expanding expressive power and improving productivity are achieved.
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