JP3716191B2 - 多断面系統状態におけるデータ管理方式 - Google Patents

多断面系統状態におけるデータ管理方式 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統需給運用計画システムと他運用計画系システムの統合システムにおいて、多断面での系統状態データのデータ共有やシステムの処理性能向上を実現させる多断面系統状態におけるデータ管理方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力系統需給運用計画システムと他運用計画系システムでは、計算処理する時間断面数が異なるため、それぞれのシステムで処理される時間断面数分だけイベントデータ(開閉器情報、設備の上下限制約情報、運開廃止情報など)や数値データ(発電機出力、総需要値など)についてデータ定義を行い、それぞれのシステムでデータ管理を実施していた。
まず、電力系統需給運用計画システムのイベントデータや数値データのデータ定義と管理方法について説明する。電力系統需給運用計画システムでは、将来のある特定期間における連続時間を処理期間とし、データ項目毎に処理時間断面数分のデータ構造を定義し、データ設定や計算処理を実施していた。
【0003】
図12は、従来の多断面系統状態におけるデータ作成を示すブロック図であり、電力系統需給運用計画システムにおける1年間の需給バランスの検討を行う年間計画計算で用いられるデータ設定方法である。
図12において、1は多断面系統状態におけるデータを作成するための入力データであり、数値データである総需要値、発電機出力値及び制約違反値と、イベントデータである開閉器入切情報と、多断面に展開するための月日時情報などがある。2は多断面系統状態におけるデータを作成する入力データ展開モジュールである。3は多断面系統状態におけるデータで、多断面に展開された系統状態データである。
【0004】
次に、図12の動作について説明する。
入力データ展開モジュール2が、総需要値、発電機出力値、多断面月日時情報及び開閉器入切情報などの入力データ1を読込み、多断面月日時情報で指定された時間断面数分だけ、それぞれデータ展開を行う。開閉器入切情報などのイベントデータについては、開閉器毎にそれぞれの時間断面にデータ展開を行う。そのデータ展開した結果が、多断面系統状態におけるデータ3になる。
【0005】
次に、他運用計画系システムのデータ定義と管理方法について説明する。
他運用計画系システムの系統状態データは、電力系統需給運用計画システムと異なる時間断面単位で定義されている。例えば、1年間の計算処理の場合、電力系統需給運用計画システムでは、通算時間の8760断面(24断面×365日)または8784断面(24時間×366日)単位に計算処理を行うが、他運用計画系システムでは、昼間帯、夜間帯といった1日2断面を1年間行う、つまり730断面(2断面×365日)または732断面(2断面×366日)単位に計算処理を行っていく場合がある。他運用計画システムと電力系統需給運用計画システムでは、このように処理時間断面数が異なるため、システム独自に時間断面数のデータ定義を行い、データ設定や計算処理を実施していた。
【0006】
このように、電力系統需給運用計画システムと他運用計画系システムでは時間断面数が異なるため、従来システムでは、それぞれでデータ定義や管理方法が異なっており、統合システムにおいても、システム個別にデータ定義や計算処理を実施していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなデータ定義や管理方法では、電力系統需給運用計画システムと他運用計画系システムの統合システムを構築する際に、それぞれのシステムでデータ定義が異なるため、システム間でのデータ共有が難しく、データ連携を行う場合は、データ構造変換処理などの別処理を作成しなければならず、単純に利用することが難しいという問題があった。
【0008】
また、電力系統需給運用計画システムの年間計画計算のように、8760断面の計算処理を実施した場合、開閉器入切情報や上下限制約情報などのイベントデータを、8760断面分データ設定する必要があり、実際の年間計画計算以前の多断面系統状態におけるデータ設定処理や、データ初期化処理などの前処理にかなりの時間がかかるという問題があった。
【0009】
また、電力系統需給運用計画システムの年間計画計算、月間計画計算、週間計画計算、翌日計画計算などの多くの計算処理を、1つのシステム上で実施する場合、年間計画から月間計画へ、または月間計画から週間計画へというような計画計算間の引継ぎデータと、各計算処理での個別データが必要であり、時間断面毎にこれら全てのデータのデータ定義を行う必要がある。全ての計算処理が必要なデータを時間断面毎に定義すると、冗長データをもつことになり、ハードウェア内のハードディスクやメモリなどの有限な資源を大量に消費し、処理性能の劣化につながるという問題もあった。
【0010】
さらに、開閉器入切情報や上下限制約情報などのイベントデータは、断面毎に変化するデータではなく、指定された有効期間内について継続的に設定されたデータである。このようなデータを多断面で処理する場合、各断面がどの有効期間内のデータに相当するのかが分かればよく、多断面での系統状態データ作成時に、断面毎にイベントデータを展開することは、処理時間の遅延につながり、かつ断面毎に各開閉器の入切情報といった個別のイベントデータを保持することは、多断面のデータ領域が肥大化になるという問題もあった。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電力系統需給運用計画システムと他運用計画系システムの統合システムを構築する際に、多断面での系統状態データのデータ共有を実現させ、かつ処理性能の高速化を目指すことができる多断面系統状態におけるデータ管理方式を得ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる多断面系統状態におけるデータ管理方式においては、系統状態データを用いてそれぞれ計算処理を行う第一の運用計画システム及び第二の運用計画システムで共通に定義された共通系統状態データと、計算処理で使用される複数の時間断面が定義された時間断面情報とが入力され、共通系統状態データを複数の時間断面の各時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する入力データ展開手段を備え、計算処理は、入力データ展開手段によって形成された多断面系統状態におけるデータを用いて行われるものである。
【0013】
また、複数の時間断面は、連続時間を模擬するように定義されるものである。
【0014】
また、複数の時間断面は、不連続な時間を模擬するように定義されるものである。
【0015】
さらに、入力データ展開手段には、第一の運用計画システムまたは第二の運用計画システムに固有に用いられる固有系統状態データが入力されると共に、入力データ展開手段は、入力された固有系統状態データを時間断面情報によって定義された複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成するものである。
【0016】
また、系統状態データは、有効期間内で一定値が設定されたイベントデータを含むと共に、イベントデータからデータ値が変化しない連続した時間断面を集約したイベント状態データを形成するイベント状態作成手段を備え、入力データ展開手段は、イベント状態作成手段によって形成されたイベント状態データを複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成するイベント状態展開手段を含むものである。
【0017】
また、系統状態データは、数値データを含むと共に、入力データ展開手段は、数値データを複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する数値データ展開手段を含むものである。
【0018】
さらにまた、入力データ展開手段によって複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータから、単時間断面の系統状態データを抽出する単断面抽出手段を備えたものである。
【0019】
また、複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータの各時間断面の系統状態データの先頭アドレスを合せたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
図1において、11は総需要値、12は設備の発電機出力値、13は設備の制約違反値を示す数値データである。14は展開する多断面における各断面の月日時情報(時間断面情報)である。15は開閉器の入切を示す開閉器入切情報、16は設備がもつ上下限制約情報、17は設備がもつ運開廃止情報であり、11〜17で入力データを構成する。11〜13、15〜17は電力系統需給運用計画システム(第一の運用計画システム)と他運用計画系システム(第二の運用計画システム)の各システムで共通に定義された系統状態データ(共通系統状態データ)である。2は細分化された系統状態データである入力データを読込み、指定された多断面に系統状態データを展開する入力データ展開モジュール(入力データ展開手段)である。3は多断面系統状態におけるデータで、指定した断面に対し、断面ごとに系統状態データが設定された多断面に展開された系統状態データである。
【0021】
実施の形態1では、電力系統需給運用計画システム(第一の運用計画システム)と他運用計画系システム(第二の運用計画システム)の各システムで共通な系統状態データについて、細分化してデータ定義を行うようにした。
図2は、この発明の実施の形態1による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
【0022】
次に、実施の形態1の多断面系統状態におけるデータを作成する方法について図2に従って説明する。
まず、系統状態データの入力値を設定する。ステップS1で、総需要値11と発電機出力値12などの数値データや、開閉器入切情報15と上下限制約情報16などのイベントデータをマンマシンインターフェースから入力データとして設定する。なお、数値データについては、他システムによって計算される場合もある。次に、ステップS2において、計算処理で使用される処理断面数を決定し、処理断面数分のデータ領域を確保する。同時に、展開する多断面月日時データを各断面に設定する。ステップS3において、断面ごとに、多断面月日時データを参照し、入力データの中から該当断面のデータを読込み、それを該当断面に展開する。このような処理を作成する処理断面数分だけ1断面ずつ処理していく。多断面系統状態におけるデータを作成した後は、ステップS4において、各システムによる系統状態データを用いた計算処理を実行する。ステップS4については、各システムで処理を自由に選択できる。
以上のように説明した処理の流れが、実施の形態1の多断面系統状態におけるデータ作成処理の流れである。
【0023】
このように、実施の形態1によれば、システム間で共通な系統状態データを細分化し、定義した入力データを使用して、多断面系統状態におけるデータを作成することで、各システムで共通のデータ定義を利用することができ、データの共有化が可能になる。
【0024】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
図3において、3、11〜17は図1におけるものと同一のものである。18はイベントデータから作成されたイベント状態データ、21はイベントデータからイベント状態データ18を作成するモジュールであるイベント状態作成モジュール(イベント状態作成手段)、22はイベント状態データ18を多断面に展開するモジュールであるイベント状態展開モジュール(イベント状態展開手段)、23は数値データを多断面に展開する数値データ展開モジュール(数値データ展開手段)である。
【0025】
実施の形態2は、イベントデータからイベント状態データ18を作成するイベント状態作成モジュール21と、イベント状態データ18を多断面に展開するイベント状態展開モジュール22と、数値データを多断面に展開する数値データ展開モジュール23を、実施の形態1の構成に追加したものである。これら追加モジュールによって、新たに作成されるデータがイベント状態データ18と、多断面にイベント状態データを考慮した多断面系統状態におけるデータ3である。
【0026】
図3において、開閉器入切情報15、上下限制約情報16及び運開廃止情報17は、イベントデータであり、有効期間内について一定値が設定されている。イベント状態作成モジュール21は、開閉器入切情報15、上下限制約情報16、運開廃止情報17などのイベントデータを入力データとして読込み、イベント状態データ18を作成するものである。
【0027】
イベント状態データ18は、各イベントデータにおいて、データが変化しない連続時間断面をイベント状態として集約したものである。イベント状態展開モジュール22は、イベント状態データ18を入力データとして読込み、指定された多断面系統状態におけるデータ3に対して、該当の時間断面にイベント状態番号を展開するものである。
【0028】
総需要値11、発電機出力値12、制約違反値13などのデータは、単純な数値データであり、多断面へ展開する時間断面数分入力または計算されたデータである。数値データ展開モジュール23は、総需要値11、発電機出力値12、制約違反値13などの数値データを、入力データとして読込み、指定された多断面に対して、該当の時間断面に数値データを展開するものである。
【0029】
図4は、この発明の実施の形態2による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態2によるイベントデータからイベント状態データ作成の動作を説明するフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態2によるイベント状態データの多断面展開の動作を説明するフローチャートである。
図7は、この発明の実施の形態2による数値データの多断面展開の動作を説明するフローチャートである。
【0030】
次に、実施の形態2の多断面系統状態におけるデータを作成する方法について図4、図5、図6及び図7に従って説明する。
まず、図4について説明する。ステップS11で、開閉器入切情報15や上下限制約情報16などのイベントデータを、入力データとして設定する。同様にステップS12で、総需要値11や発電機出力値12などの数値データを入力データとして設定する。イベントデータについては、ステップS13で、各イベントデータにおいてデータが変化しない連続時間断面をイベント状態と定義する。これらのイベント状態を集めてイベント状態データ18を作成する。次に、ステップS2において、計算処理で使用する処理断面数を決定し、処理断面数分のデータ領域を確保する。ステップS31で、イベント状態データ18の多断面展開を実行し、該当の時間断面にイベント状態番号を展開する。ステップS32では、数値データの多断面展開を実行し、該当の時間断面に数値データを展開する。
【0031】
以上のように、系統状態データをイベントデータと数値データに分割し、多断面展開を断面毎に実施していく。多断面系統状態におけるデータを作成した後は、ステップS4において、各システムによる系統状態データを用いた計算処理を実行する。ステップS4については、各システムで処理を自由に選択できる。
以上のように説明した処理の流れが、イベント状態データを考慮した多断面系統状態におけるデータ作成処理の流れである。
【0032】
次に、図4のステップS13のイベントデータからイベント状態データ作成に関する詳細フローチャートを図5によって説明する。
イベントデータからイベント状態データを作成する場合、まずステップS131において、展開するイベントデータ数を取得する。ステップS132では、展開するイベントデータの全有効期間を読込み、それぞれ比較してイベント状態を求め、イベント状態番号を順次設定していく。以上のように説明した処理の流れを、イベントデータ数分繰返し作成したものをイベント状態データとする。
【0033】
次に、図4のステップS31のイベント状態データの多断面展開に関する詳細フローチャートを図6によって説明する。
イベント状態データを多断面に展開する場合、まず、ステップS311において、処理する多断面月日時データを取得し、展開する時間断面を求める。ステップS312では、展開する時間断面にイベント状態データの該当するイベント状態番号を取得し、そのイベント状態番号を展開する時間断面に設定する。以上のように説明した処理の流れを、展開するイベントデータ数分だけ繰返す。
【0034】
次に、図4のステップS32の数値データの多断面展開に関する詳細フローチャートを図7によって説明する。
数値データを多断面に展開する場合、まず、ステップS321において処理する多断面月日時データを取得し、展開する時間断面を求める。ステップS322では、展開する時間断面に該当する時間断面の数値データを取得し、展開する時間断面に設定する。以上の処理の流れを、展開する数値データ数分だけ繰返す。
【0035】
このように、実施の形態2によれば、開閉器の入切情報、設備の上下限制約情報、運開/廃止情報などのイベントデータについて、多断面展開する前にイベント状態データを作成し、状態番号を利用して多断面展開することで、全開閉器の入切情報といったデータを時間断面数分保持する必要がなく、多断面系統状態におけるデータを冗長にもつ必要がなくなり、データ領域を小さくすることが可能になる。
また、イベントデータと単純な数値データを分割してデータ定義することでデータ管理についても容易になる。
さらに、時間断面毎にイベントデータを処理する場合に、イベント状態番号からイベントデータを参照することが可能になるため、データ検索時間が短縮でき、イベントデータに対する処理の高速化を実現することが可能となる。
【0036】
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
図8において、3、11〜15、18、21〜23は図3におけるものと同一のものである。19はシステム個別の入力データ(固有系統状態データ)の数値データである基準電圧値、20はシステム個別の入力データのイベントデータである潮流制約情報である。
【0037】
実施の形態3は、システム個別の入力データである基準電圧値19、潮流制約情報20などシステム個別の数値データやイベントデータを考慮したイベント状態データ18を作成し、システム個別データを多断面に展開した多断面系統状態におけるデータ3としたものである。
図9は、この発明の実施の形態3による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
【0038】
次に、実施の形態3の多断面系統状態におけるデータを作成する方法について図9に従って説明する。
まず、ステップS11とステップS12で、イベントデータと数値データに関して、入力データを設定する。次に、各システムでのみ使用するようなシステム個別データを定義し、ステップS14で、他データと同様に入力データを設定する。ステップS13、ステップS2、ステップS31及びステップS32は、実施の形態2と同様の処理を行うため説明を省略する。
ステップS33において、システム共通のイベントデータや数値データの多断面展開の後に、システム個別データの多断面展開を行う。データ展開方法は、システム共通データと同様に展開する。以上の処理の流れが、実施の形態3の多断面系統状態におけるデータ作成処理の流れである。
【0039】
このように、実施の形態3によれば、システム間で共通なデータとシステム固有のシステム個別データを組合せて多断面展開することで、各システムで任意に多断面へのデータ追加が可能となり、さまざまな組合せのデータ展開が実現できる。また、従来、システム共通とシステム個別とに分割して定義していた系統状態データを、時間断面単位に一緒に処理できるため、系統状態データの管理を容易にすることもできる。
【0040】
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
図10において、11〜18、21〜23は図3におけるものと同一のものである。31は不連続断面における系統状態データである。
実施の形態4は、不連続断面における系統状態データ31を追加したものである。図3の多断面系統状態におけるデータ3は、連続断面で模擬されているが、図10の不連続断面における系統状態データ31は、各月1日の開始時間のみの断面データで、不連続な時間を模擬したものである。
【0041】
次に、実施の形態4の不連続断面における系統状態データを作成する方法について説明する。
図10の不連続断面における系統状態データ31を作成する場合は、まず実施の形態2と同様に、イベントデータや数値データを入力データとして設定し、イベントデータについては、イベント状態データ18を作成する。次に、系統状態データを展開する多断面の月日時データを作成する際に、連続時間を設定するのではなく、作成したい月日時の時間データ(例えば、4月1日0時、5月1日0時、6月1日0時・・・)を、多断面月日時データに設定する。各断面でのデータ展開方法については、実施の形態2と同様の処理のため説明を省略する。
以上のように説明した処理の流れが、不連続断面における系統状態データ作成処理の流れである。
【0042】
実施の形態4によれば、このように多断面を1断面ずつ作成しているため、多断面月日時データに日付を連続で設定することで連続断面を、任意の日付を設定することで不連続断面を、作成することが可能である。この結果、各システムで必要な時間断面を指定することで、不必要な断面を作成せずに多断面系統状態におけるデータを利用することが可能になる。
また、予め作成した時間断面のデータ領域の先頭アドレスを合わせることにより、連続時間断面を意識しない単時間断面としての計算処理が可能になる。
前段処理にて作成した多断面系統状態におけるデータのある時間断面データを、後段処理が使用する場合、多断面系統状態におけるデータを固定的なファイルとして作成すると、後段処理が使用する際に、全断面データをファイルからメモリファイルやローカル変数といったシステムデータ領域に展開する必要がある。多断面系統状態におけるデータは、作成した時間断面数に比例して大きくなるため、このような場合、後段処理側は、必要以上のデータ領域を確保する必要があり、利用に不便が生じる。
前段処理が、多断面系統状態におけるデータを最初からメモリファイルや配列構造のローカル変数として作成すると、後段処理は、必要な時間断面を、作成したローカル変数の配列インデックス(該当配列の先頭アドレス)を合わせるだけで、取得することが可能となり、連続時間断面を意識しない単時間断面としての計算処理が可能になる。例えば、図10において、5月1日0時の時間断面のみが必要な場合は、配列の720番目にある系統状態データを取得すれば、計算処理が可能になる。
このように、従来のように必ずしも固定的なファイルとしてデータ領域を定義する必要がなく、メモリファイルや配列構造のローカル変数というように各システムでデータ定義媒体を自由に選択することが可能となり、リソースの節約や、システムの処理性能による最適なデータ領域の選択が可能になる。
【0043】
実施の形態5.
実施の形態1から実施の形態4では、多断面系統状態におけるデータの管理方法を説明した。実施の形態5では、多断面にて設定された系統状態データをオンライン系システムのように単断面で計算処理を行うシステムで利用する方法について説明する。
図11は、この発明の実施の形態5による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
図11において、3、11〜18、21〜23は図3におけるものと同一のものである。24は多断面系統状態におけるデータ3から単断面における系統状態データを抽出する単断面抽出モジュール(単断面抽出手段)、25は単断面における系統状態データを用いて、計算処理するオンライン系システムの計算モジュールである。32は単断面抽出モジュール24によって抽出された単断面における系統状態データである。
実施の形態5は、実施の形態2を示す図3のブロック図に、多断面データから単断面データを抽出する単断面抽出モジュール24と、抽出された単断面における系統状態データ32と、単断面における系統状態データ32を入力データとして処理するオンライン系システムの計算モジュール25を追加したものである。
【0044】
次に、実施の形態5の動作について説明する。
図11の単断面における系統状態データ32を作成する場合は、まず電力系統需給計画運用システムや他運用計画系システムによって作成、または計算処理された多断面系統状態におけるデータ3から必要な断面を単断面抽出モジュール24にて抽出する。オンライン系システムの計算モジュール25は、抽出された単断面における系統状態データ32を入力データとして計算処理を行う。
【0045】
このように、実施の形態5によれば、電力系統需給計画運用システムや他運用計画系システムで作成された多断面での系統状態データをオンライン系システムで使用する単断面での系統状態データへ変換することで、計画系とオンライン系の両システムでのデータ共有が可能になる。
【0046】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
系統状態データを用いてそれぞれ計算処理を行う第一の運用計画システム及び第二の運用計画システムで共通に定義された共通系統状態データと、計算処理で使用される複数の時間断面が定義された時間断面情報とが入力され、共通系統状態データを複数の時間断面の各時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する入力データ展開手段を備え、計算処理は、入力データ展開手段によって形成された多断面系統状態におけるデータを用いて行われるので、第一のシステム及び第二のシステムで共通の系統状態データの定義を利用することができ、データの共有化が可能になる。
【0047】
また、複数の時間断面は、連続時間を模擬するように定義されるので、連続時間を模擬して計算処理を行うことができる。
また、複数の時間断面は、不連続な時間を模擬するように定義されるので、不連続な時間を模擬して計算処理を行うことができる。
【0048】
さらに、入力データ展開手段には、第一の運用計画システムまたは第二の運用計画システムに固有に用いられる固有系統状態データが入力されると共に、入力データ展開手段は、入力された固有系統状態データを時間断面情報によって定義された複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成するので、システム固有の系統状態データをシステム毎に定義して用いることができる。
【0049】
また、系統状態データは、有効期間内で一定値が設定されたイベントデータを含むと共に、イベントデータからデータ値が変化しない連続した時間断面を集約したイベント状態データを形成するイベント状態作成手段を備え、入力データ展開手段は、イベント状態作成手段によって形成されたイベント状態データを複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成するイベント状態展開手段を含むので、イベントデータについて効率よく管理することができる。また、系統状態データは、数値データを含むと共に、入力データ展開手段は、数値データを複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する数値データ展開手段を含むので、数値データについて効率よく管理することができる。
【0050】
さらにまた、入力データ展開手段によって複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータから、単時間断面の系統状態データを抽出する単断面抽出手段を備えたので、単時間断面の系統状態データをオンライン系のシステムで利用することができる。
また、複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータの各時間断面の系統状態データの先頭アドレスを合せたので、計算処理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2によるイベントデータからイベント状態データ作成の動作を説明するフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2によるイベント状態データの多断面展開の動作を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態2による数値データの多断面展開の動作を説明するフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態3による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による多断面系統状態におけるデータ作成の動作を説明するフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態4による不連続断面のおける系統状態管理方法を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態5による多断面系統状態におけるデータ管理方式を示すブロック図である。
【図12】 従来の多断面系統状態におけるデータ作成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 系統状態入力データ、2 入力データ展開モジュール、
3 多断面系統状態におけるデータ、11 総需要値、12 発電機出力値、
13 制約違反値、14 多断面月日時情報、15 開閉器入切情報、
16 上下限制約情報、17 運開廃止情報、18 イベント状態データ、
19 基準電圧値、20 潮流制約情報、21 イベント状態作成モジュール、
22 イベント状態展開モジュール、23 数値データ展開モジュール、
24 単断面抽出モジュール、25 オンライン系システムの計算モジュール、
31 不連続断面における系統状態データ、
32 単断面における系統状態データ。

Claims (8)

  1. 系統状態データを用いてそれぞれ計算処理を行う第一の運用計画システム及び第二の運用計画システムで共通に定義された共通系統状態データと、上記計算処理で使用される複数の時間断面が定義された時間断面情報とが入力され、上記共通系統状態データを上記複数の時間断面の各時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する入力データ展開手段を備え、上記計算処理は、上記入力データ展開手段によって形成された多断面系統状態におけるデータを用いて行われることを特徴とする多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  2. 上記複数の時間断面は、連続時間を模擬するように定義されることを特徴とする請求項1記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  3. 上記複数の時間断面は、不連続な時間を模擬するように定義されることを特徴とする請求項1記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  4. 上記入力データ展開手段には、上記第一の運用計画システムまたは上記第二の運用計画システムに固有に用いられる固有系統状態データが入力されると共に、上記入力データ展開手段は、上記入力された固有系統状態データを時間断面情報によって定義された複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  5. 上記系統状態データは、有効期間内で一定値が設定されたイベントデータを含むと共に、上記イベントデータからデータ値が変化しない連続した時間断面を集約したイベント状態データを形成するイベント状態作成手段を備え、上記入力データ展開手段は、上記イベント状態作成手段によって形成されたイベント状態データを上記複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成するイベント状態展開手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  6. 上記系統状態データは、数値データを含むと共に、上記入力データ展開手段は、上記数値データを上記複数の時間断面に展開して、多断面系統状態におけるデータを形成する数値データ展開手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  7. 上記入力データ展開手段によって上記複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータから、単時間断面の系統状態データを抽出する単断面抽出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
  8. 上記複数の時間断面に展開された多断面系統状態におけるデータの各時間断面の系統状態データの先頭アドレスを合せたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の多断面系統状態におけるデータ管理方式。
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