JP3713006B2

JP3713006B2 - Cutting method of existing pile and cutting device therefor

Info

Publication number: JP3713006B2
Application number: JP2002276912A
Authority: JP
Inventors: 忠良石橋; 敏彦新堀; 春雄佐藤; 章一古山; 豊佐藤; 充孝笠
Original assignee: East Japan Railway Co
Current assignee: East Japan Railway Co
Priority date: 2002-09-24
Filing date: 2002-09-24
Publication date: 2005-11-02
Anticipated expiration: 2022-09-24
Also published as: JP2004116021A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設杭の長さ方向の一部を撤去する場合などに適用可能な、既設杭の切断方法、及びその切断装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
建築物や土木構造物の基礎を構成するため、あるいは地盤改良などのために、地中に杭が打ち込まれていることがある。このような建築物や土木構造物を解体してその場所に新しい建築物や土木構造物を構築しようとする場合や、地中にシールド工法によってトンネルを構築する場合など、地中に埋設されている既設杭を撤去する必要が生じることがある。
例えば、都市部などにおいては、シールドの通過予定路線途上に既設杭が埋まったまま残されている場合がある。この場合、シールドを通過させる前に、この既設杭を撤去しておく必要がある。
【０００３】
既設杭の撤去方法としては、既設杭の側周の地盤の摩擦抵抗を無くすかあるいは軽減し、既設杭のみを引き上げる方法がある。この種の技術は、例えば特許文献１などに開示されている。
【０００４】
しかし、この方法では、既設杭の長さが長い場合、地盤の掘削深さやケーシングの打ち込み深さが長くなり、多大な労力や費用を要する。
これに対し、既設杭の一部のみを撤去すれば済む場合には、その撤去すべき部分の下端において既設杭を切断し、その切断高さより上方を撤去すればよい。
また、既設杭の全部を撤去すれば済む場合にも、既設杭の杭体を輪切りにしてこれらを順次撤去すれば、一度に撤去する杭体の切断片は小さいので、撤去に用いる施工機械が小規模なもので済む。
【０００５】
しかしながら、既設杭を、地中に埋設された状態のままで切断するためには、従来、既設杭の側周の地盤を掘削して空中に露出させる必要があり、施工に大きな労力を要していた。
また、既設杭の側周に沿ってケーシングを圧入し、このケーシングと既設杭の側周面との空隙を利用して、ウォータージェットを用いて切断を行う場合には、既設杭に内蔵された鉄筋や鉄骨などを切削するのに、かなりの切断時間を要していた。
【０００６】
【特許文献１】
特開平６−４１９６０号公報（図１〜図３）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、地中に埋設された既設杭を、地表面より下方において簡便に切断することのできる、既設杭の切断方法、及びその切断装置を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項１に記載の発明である既設杭の切断方法は、例えば図１〜図５に示すように、所定のかぶりコンクリート厚を持たせた状態に軸方向補強材（軸方向鉄筋）１ｒ，２ｒを内蔵する既設杭１，２の軸に沿って、その上端から、既設杭１，２の切断しようとする切断高さ１Ｃ，２Ｃより下方まで到達する貫通孔１Ｈ，２Ｈを穿設し、この貫通孔１Ｈ，２Ｈにその上端から前記切断高さ１Ｃ，２Ｃまで切断装置１０，２０を挿入し、この切断装置１０，２０を前記貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓに対して固定し、前記切断装置１０，２０に備えられたカッタ（ワイヤソー）１１ｃ，（ディスクカッタ）２１ｃで前記貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから前記既設杭１，２をその外側に向かう方向に、前記既設杭１，２の軸方向補強材１ｒ，２ｒに到達するまで切削して、該軸方向補強材１ｒ，２ｒを切断し、前記切断高さ１Ｃ，２Ｃのうちカッタ１１ｃ，２１ｃにより切削されずに残された部位のコンクリートに力を加えて割裂させること
を特徴とする。
ここで、上記既設杭とは、場所打ち鉄筋コンクリート杭やコンクリート充填鋼管杭、または、工場などで製作されるＰＣ杭、ＰＨＣ杭、ＳＣ杭などの既製コンクリート杭、のことを指す。
また、既設杭１，２の軸に沿って貫通孔１Ｈ，２Ｈを穿設するためには、オーガスクリューやコアドリルなどの穿孔機械を用いる。
【０００９】
請求項１に記載の発明によれば、所定のかぶりコンクリート厚を持たせた状態に軸方向補強材を内蔵する既設杭に貫通孔を穿設し、この貫通孔に切断装置を挿入して貫通孔の内周面に対して固定し、切断装置に備えられたカッタで貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、前記既設杭の軸方向補強材に到達するまで切削して、該軸方向補強材を切断し、前記切断高さのうちカッタにより切削されずに残された部位のコンクリートに力を加えて割裂させるので、既設杭を地盤中の所望の高さで切断する際に、既設杭の外周に沿う地盤を掘削機械などで掘削して杭体の切断部位を空中に露出させる必要がない。しかも、既設杭の切断高さにおいて軸方向補強材を確実に切断できるとともに、カッタで切削されずに残された部位のコンクリートに衝撃力などを与えて割裂させることで、既設杭の全断面をカッタで切削する場合に比して、切断作業の効率を上げることができる。
【００１０】
この結果として、地表面より深い支持層まで延在する既設杭や、太径の既設杭を撤去する場合には、既設杭をその高さ方向に適宜長さ毎に切断し、各切断片を順次地盤の上方へ引き上げることで、既設杭全体を一度に引き上げる場合に比較して、杭の自重や杭と地盤との間の摩擦力に抗して杭体を上方へ移動させるために必要な力が小さくて済み、既設杭を撤去するための施工機械が小規模なもので済む。
また、既設杭の全長のうち、一部のみを撤去すればよい場合には、その撤去すべき部位の下端において既設杭を切断し、この切断高さより上方の杭体のみを引き上げて撤去すれば良いので、既設杭の撤去に要する労力や費用を軽減できる。
【００１３】
請求項２に記載の発明は、例えば図１〜図５に示すように、既設杭１，２の軸に沿って穿設された貫通孔１Ｈ，２Ｈに挿入され、この貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから前記既設杭１，２の外側に向かう方向にこの既設杭１，２を切削して、これを切断するために用いられる既設杭の切断装置１０，２０であって、
前記貫通孔１Ｈ，２Ｈ内に収納可能であり、かつこの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから前記既設杭１，２をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体１１，２１と、
前記切断装置本体１１，２１を前記貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓに固定し、またこの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから解放可能なグリッパ１２，２２と
が備えられており、
前記切断装置本体１１は、前記グリッパ１２に対して回動自在に取り付けられた回転板１１ｄと、
前記回転板１１ｄに対して回動自在に、かつ、該回転板１１ｄの側縁部に取り付けられることにより前記貫通孔１Ｈの中心軸の周りを、この貫通孔の内周面１Ｈｓ近傍に沿って公転可能な回転軸１１ａと、
前記回転軸１１ａを中心としてこの回転軸１１ａと直交する水平面内で回動可能なアーム１１ｂと、
前記アーム１１ｂの側面に沿って回動可能な環状のワイヤソー１１ｃと
を備えること
を特徴とする。
ここで、上記既設杭とは、場所打ち鉄筋コンクリート杭やコンクリート充填鋼管杭、または、工場などで製作されるＰＣ杭、ＰＨＣ杭、ＳＣ杭などの既製コンクリート杭、のことを指す。
【００１４】
請求項２に記載の発明によれば、貫通孔内に収納可能であり、かつこの内周面から既設杭をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体と、切断装置本体を貫通孔の内周面に固定し、またこの内周面から解放可能なグリッパとが備えられており、前記切断装置本体は、前記グリッパに対して回動自在に取り付けられた回転板と、前記回転板に対して回動自在に、かつ、該回転板の側縁部に取り付けられることにより前記貫通孔の中心軸の周りを、この貫通孔の内周面近傍に沿って公転可能な回転軸と、前記回転軸を中心としてこの回転軸と直交する水平面内で回動可能なアームと、前記アームの側面に沿って回動可能な環状のワイヤソーとを備えるので、既設杭の軸に沿って、その上端から、既設杭の切断しようとする切断高さより下方まで到達する貫通孔を穿設し、この貫通孔にその上端から切断高さまで切断装置を挿入し、この切断装置を貫通孔の内周面に対して固定し、切断装置に備えられたカッタで貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に切削することで、請求項１に記載の発明と同様の効果が得られる。しかも、回転軸が、貫通孔の中心軸の周りを、この貫通孔の内周面近傍に沿って公転可能であり、この回転軸を中心としてこの回転軸と直交する水平面内でアームが回動可能であるので、回転軸に対して貫通孔の中心軸と反対側にアームが向くとき、アームの先端が貫通孔の中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸の径をできるだけ小さくし、また貫通孔の断面内に収まる範囲でアームの長さをできるだけ長く製作して、貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、貫通孔の直径にほぼ等しい距離だけワイヤソーで切削することができる。
【００１７】
請求項３に記載の発明は、例えば図５に示すように、請求項２に記載の既設杭の切断装置２０において、
前記切断装置本体２１は、前記グリッパ２２に対して回動自在に取り付けられた回転板２１ｄと、
前記回転板２１ｄに対して、その直径に沿って摺動自在に取り付けられることにより、前記貫通孔２Ｈの断面内の任意の位置に移動可能な回転軸２１ａと、
前記回転軸２１ａに取り付けられ、この回転軸２１ａの回転により回動するディスクカッタ２１ｃと
を備えること
を特徴とする。
【００１８】
請求項３に記載の発明によれば、請求項２に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、切断装置本体に備えられ、ディスクカッタが取り付けられた回転軸が、前記回転板に対して、その直径に沿って摺動自在に取り付けられることにより、貫通孔の断面内の任意の位置に移動可能であるので、回転軸が貫通孔の内周面に最も近づくとき、ディスクカッタの刃先が貫通孔の中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸の径をできるだけ小さくし、また貫通孔の断面内に収まる範囲でディスクカッタの径をできるだけ大きく製作して、貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、貫通孔の半径にほぼ等しい距離だけワイヤソーで切削することができる。
また、ディスクカッタが回転軸に取り付けられているので、切断装置本体の構造が簡単なものとなる。
【００１９】
請求項４に記載の発明である既設杭の切断方法は、例えば図６〜図１０に示すように、既設杭３の外周に沿って、その上部から、既設杭３の切断しようとする切断高さ３Ｃまで到達するケーシング４を挿入し、
前記ケーシング４の下端に沿って、かつ、前記既設杭３の切断しようとする切断位置を前記ケーシング４の下端の略一周にわたって囲むように配置された環状のワイヤソー３１を前記ケーシング４の片側から上方に引き上げて、このケーシング４の反対側においてこのワイヤソー３１を前記既設杭３の側面に圧接する状態に移動させ、
さらに前記ワイヤソー３１を徐々に引き上げつつ、このワイヤソー３１を回動させて、前記既設杭３をその側面の片側から反対側へと切削し、切断すること
を特徴とする。
ここで、既設杭の外周に沿ってケーシングを挿入する際に、ウォータージェットなどを用いると、その挿入を円滑に行うことができる。
また、上記既設杭とは、場所打ち鉄筋コンクリート杭やコンクリート充填鋼管杭、または、工場などで製作されるＰＣ杭、ＰＨＣ杭、ＳＣ杭、鋼管杭などのことを指す。
【００２０】
請求項４に記載の発明によれば、既設杭の外周に沿って、その上部から、既設杭の切断しようとする切断高さまで到達するケーシングを挿入し、ケーシングの下端に沿って、かつ、前記既設杭の切断しようとする切断位置を前記ケーシングの下端の略一周にわたって囲むように配置された環状のワイヤソーをケーシングの片側から上方に引き上げて、このケーシングの反対側においてこのワイヤソーを既設杭の側面に圧接する状態に移動させ、さらにワイヤソーを徐々に引き上げつつ、このワイヤソーを回動させて、既設杭をその側面の片側から反対側へと切削し、切断するので、ウォータージェットなどを用いて切断を行う場合に比して、既設杭の切断を確実に、短時間の作業で行うことができる。
【００２１】
請求項５に記載の発明は、例えば図７に示すように、既設杭３の外周に沿って挿入されたケーシング４の下端に設置され、このケーシング４の下端の高さにおいて前記既設杭３を切削し、切断するために用いられる既設杭の切断装置３０であって、
前記ケーシング４の下端部に沿って、かつ、前記既設杭３の切断しようとする切断位置を前記ケーシング４の下端の略一周にわたって囲むように配置された環状のワイヤソー３１と、
前記ケーシング４の側面に、このケーシングの高さ方向に取り付けられたレール３２と、
前記レール３２に沿って上昇して前記ワイヤソー３１を引き上げ、かつ前記ワイヤソー３１を回動させることが可能な駆動手段３３と
を備えること
を特徴とする。
【００２２】
請求項５に記載の発明によれば、請求項４に記載の発明と同様の効果が得られる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の既設杭の切断方法、及びその切断装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
以下、各実施の形態において、切断対象とする既設杭１〜３は、軸方向鉄筋（１ｒ，２ｒ）を内蔵する鉄筋コンクリート杭１〜３である。
【００２４】
〔第１の実施の形態〕
図１は、本実施の形態の既設杭の切断方法、及びこの既設杭の切断方法に用いる切断装置１０を示す、縦断面図である。図２、図３はそれぞれ、図１におけるＡ−Ａ’断面図、Ｂ−Ｂ’断面図である。
また、図４（ａ）〜（ｄ）に、本実施の形態の既設杭の切断方法の手順を示す。
【００２５】
まず、本実施の形態の既設杭の切断方法で用いられている既設杭の切断装置１０について説明する。
既設杭の切断装置１０は、図１〜図４に示すように、既設杭１，２の軸に沿って穿設された貫通孔１Ｈに挿入され、この貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓから既設杭１の外側に向かう方向にこの既設杭１を切削して、これを切断するために用いられるものであって、貫通孔１Ｈ内に収納可能であり、かつこの内周面１Ｈｓから既設杭１をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体１１と、切断装置本体１１を貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓに固定し、またこの内周面１Ｈｓから解放可能なグリッパ１２とが備えられて、概略構成されている。
【００２６】
切断装置本体１１は、図１に示すように、上下一対のグリッパ１２，１２の間に組み立てられている。
上下一対のグリッパ１２，１２には、それぞれ、各グリッパ１２に対して回動自在に回転板１１ｄが取り付けられている。
そして、図１に示すように、上下一対の回転板１１ｄ，１１ｄの間に挟まれた状態に回転軸１１ａが取り付けられている。回転軸１１ａは、回転板１１ｄ，１１ｄに対して回転自在に、回転板１１ｄの側縁部に取り付けられている。これによって、回転軸１１ａは、貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓに沿うように公転しながら、自身の軸周りに自転可能となっている。
【００２７】
さらに、図１に示すように、回転軸１１ａの途上に、アーム１１ｂが取り付けられている。回転軸１１ａが自転することによって、アーム１１ｂが回転軸１１ａを中心として回転するようになっている。
回転軸１１ａの、アーム１１ｂが取り付けられている部分には、図示しないギヤ（図示省略）が内蔵されており、このギヤと咬合するように、ワイヤソー（カッタ）１１ｃがアーム１１ｂの側面に沿って摺動自在に取り付けられている。
【００２８】
グリッパ１２には、それ自身を貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓに固定し、またこの内周面１Ｈｓから解放させるモータが内蔵されているとともに、グリッパ１２に対して回転板１１ｄを回転させるモータが内蔵されている（図示省略）。
また、回転板１１ｄには、これに対して回転軸１１ａを回転させるモータ、及び、回転軸１１ａに内蔵されたギヤを回転させるモータが内蔵されている（図示省略）。このギヤが回転することにより、アーム１１ｂの側面に沿ってワイヤソーが摺動する。
これらのモータは、上側のグリッパ１２に繋がれた吊下ケーブル１３中に内蔵された電線を通じて、地上の制御装置から操作されるようになっている。
【００２９】
この既設杭の切断装置１０を利用した、既設杭１の切断方法について説明する。
まず、軸方向鉄筋１ｒと帯鉄筋１ｈとが内蔵された鉄筋コンクリートからなる既設杭１（図４（ａ）参照）に、その切断しようとする切断高さ１Ｃより下方まで到達するように、地上から穿孔機械で、既設杭の切断装置１０の径よりも大きい貫通孔１Ｈを穿設する（図４（ｂ）参照）。
次いで、この貫通孔１Ｈの上端から、既設杭の切断装置１０を挿入し、切断高さ１Ｃまで吊下ケーブル１３で吊り下ろす。このとき、図３に示すように、切断装置本体１１のアーム部１１ｂは、貫通孔１Ｈの内部に収まる方向に向けておく。
【００３０】
この切断高さ１Ｃにおいて、グリッパ１２で切断装置本体１１を貫通孔１Ｈの内周面１１Ｈｓに固定する。この状態で、回転板１１ｄをグリッパに対して回転させつつ、回転軸１１ａの回転板１１ｄに対する向きを徐々に変えて、アーム部１１ｂの側面を貫通孔１Ｈの内周面に圧接させ、ギヤを回転させてワイヤソー１１ｃで貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓを切削していく。
そして、図３に破線で示すように、既設杭１の軸方向鉄筋１ｈに到達するまで、貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓを切削する（図４（ｃ）参照）。
【００３１】
次いで、回転軸１１ａを回転させて、アーム部１１ｂを貫通孔１Ｈの内周面より内側に収めたのち、吊下ケーブル１３で既設杭の切断装置１０を地上へ引き上げる（図４（ｄ）参照）。
その後、地上から既設杭１に衝撃力を与え、切断高さ１Ｃのうちワイヤソー１１ｃにより切削されずに残された部位のコンクリートを割裂させる。そして、既設杭１のうち切断高さ１Ｃより上部を、揚重機械で引き上げる。
【００３２】
〔第２の実施の形態〕
図５は、本実施の形態の既設杭の切断方法、及びこの既設杭の切断方法に用いる切断装置２０を示す、縦断面図である。
本実施の形態の既設杭の切断方法の手順は、図５（ａ）〜図５（ｃ）に示すように、第１の実施の形態の既設杭の切断方法とほぼ同様である。
すなわち、既設杭２の軸に沿って、その切断しようとする切断高さ２Ｃより下方まで到達する貫通孔２Ｈを穿設し、この貫通孔２Ｈにその上端から切断高さ２Ｃまで切断装置２０を挿入する。この切断装置２０を前記貫通孔２Ｈの内周面２Ｈｓに対して固定し、切断装置２０に備えられたディスクカッタ（カッタ）２１ｃで貫通孔２Ｈの内周面をその外側に向かう方向に、この既設杭２Ｈの軸方向鉄筋２ｒに到達するまで切削する。そして、切断高さ２Ｃのうちディスクカッタ２１ｃで切削されずに残された部位のコンクリートに力を加えて割裂させるものである。
【００３３】
本実施の形態の既設杭の切断方法で用いられている既設杭の切断装置２０は、第１の実施の形態の既設杭の切断装置１０と同様、図５に示すように、貫通孔２Ｈ内に収納可能であり、かつこの内周面２Ｈｓから既設杭１をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体２１と、切断装置本体２１を貫通孔２Ｈの内周面２Ｈｓに固定し、またこの内周面２Ｈｓから解放可能なグリッパ２２とが備えられて、概略構成されたものである。
【００３４】
切断装置本体２１は、図５に示すように、上下一対のグリッパ２２，２２の間に組み立てられている。
上下一対のグリッパ２２，２２には、それぞれ、各グリッパ２２に対して回動自在に回転板２１ｄが取り付けられている。
そして、図１に示すように、上下一対の回転板２１ｄ，２１ｄの間に挟まれた状態に回転軸２１ａが取り付けられている。回転軸２１ａは、回転板２１ｄ，２１ｄに対して、その直径に沿って摺動自在に取り付けられている。これによって、回転軸２１ａは、貫通孔２Ｈの断面内の任意の位置に移動可能となっている。
【００３５】
さらに、図５に示すように、回転軸２１ａの途上には、この回転軸２１ａの回転により回動するディスクカッタ２１ｃが取り付けられている。
【００３６】
グリッパ２２には、それ自身を貫通孔２Ｈの内周面２Ｈｓに固定し、またこの内周面２Ｈｓから解放させるモータが内蔵されているとともに、グリッパ２２に対して回転板２１ｄを回転させるモータが内蔵されている（図示省略）。
また、回転板２１ｄには、これに対して回転軸２１ａを摺動させるモータ、及び、回転軸２１ａを自転させるモータが内蔵されている（図示省略）。
これらのモータは、上側のグリッパ２２に繋がれた吊下ケーブル２３中に内蔵された電線を通じて、地上の制御装置から操作されるようになっている。
【００３７】
〔第３の実施の形態〕
図６〜図１０は、本実施の形態の既設杭の切断方法の手順、及びこの既設杭の切断方法に用いられている既設杭の切断装置３０を示すもので、それぞれ（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【００３８】
まず、本実施の形態の既設杭の切断方法で用いられている既設杭の切断装置３０について説明する。
本実施の形態の既設杭の切断装置３０は、図７に示すように、既設杭３の外周に沿って挿入されるケーシング４の下端に設置され、このケーシング４の下端の高さにおいて既設杭３を切削し、切断するために用いられるものであって、ケーシング４の下端部に沿って配置された環状のワイヤソー３１と、ケーシング４の側面に、このケーシングの高さ方向に取り付けられたレール３２と、レール３２に沿って上昇して前記ワイヤソー３１を引き上げ、かつ前記ワイヤソー３１を回動させることが可能な駆動手段３３とが備えるれて、概略構成されている。
【００３９】
この既設杭の切断装置３０を利用した、既設杭３の切断方法について説明する。
まず、既設杭３（図６参照）の外周に沿って、その上部から、既設杭３の切断しようとする切断高さ３Ｃまで到達するように、上記既設杭の切断装置３０が取り付けられたケーシング４を挿入する（図７参照）。
次いで、ケーシング４の下端に沿って配置された環状のワイヤソー３１を前記ケーシング４の片側から上方に引き上げて、このケーシング４の反対側においてこのワイヤソー３１を既設杭３の側面に圧接する状態に移動させる（図８参照）。
さらにワイヤソー３１を徐々に引き上げつつ、このワイヤソー３１を回動させて、既設杭３をその側面の片側から反対側へと切削していく（図９参照）。ワイヤソー３１によって既設杭３の全断面が切削されると、切断が終了したことになる（図１０参照）。図９（ａ），図１０（ａ）における斜線部分は、ワイヤソー３１による切削がなされた部分を示す。
【００４０】
第１の実施の形態及び第２の実施の形態に記載の既設杭の切断方法によれば、既設杭１，２に貫通孔１Ｈ，２Ｈを穿設し、この貫通孔１Ｈ，２Ｈに切断装置１０，２０を挿入して貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓに対して固定し、切断装置１０，２０に備えられたワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから既設杭１，２をその外側に向かう方向に切削するので、既設杭１，２を地盤中の所望の高さで切断する際に、既設杭１，２の外周に沿う地盤を掘削機械などで掘削して杭体の切断部位を空中に露出させる必要がない。
【００４１】
この結果として、地表面より深い支持層まで延在する既設杭や、太径の既設杭を撤去する場合には、既設杭をその高さ方向に適宜長さ毎に切断し、各切断片を順次地盤の上方へ引き上げることで、既設杭全体を一度に引き上げる場合に比較して、杭の自重や杭と地盤との間の摩擦力に抗して杭体を上方へ移動させるために必要な力が小さくて済み、既設杭を撤去するための施工機械が小規模なもので済む。
また、既設杭の全長のうち、一部のみを撤去すればよい場合には、その撤去すべき部位の下端において既設杭を切断し、この切断高さより上方の杭体のみを引き上げて撤去すれば良いので、既設杭の撤去に要する労力や費用を軽減できる。
【００４２】
また、切断高さ１Ｃ，２Ｃにおいて、ワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから既設杭１，２をその外側に向かう方向に、この既設杭１，２の軸方向鉄筋１ｒ，２ｒに到達するまで切削するので、既設杭１，２の切断高さ１Ｃ，２Ｃにおいて軸方向鉄筋１ｒ，２ｒを確実に切断できるとともに、ワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで切削されずに残された部位のコンクリートに衝撃力を与えて割裂させることで、既設杭１，２の全断面をワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで切削する場合に比して、切断作業の効率を上げることができる。
【００４３】
また、第１の実施の形態及び第２の実施の形態に記載の既設杭の切断装置１０，２０によれば、貫通孔１Ｈ，２Ｈ内に収納可能であり、かつこの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから既設杭１，２をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体１１，２１と、切断装置本体１１，２１を貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓに固定し、またこの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから解放可能なグリッパ１２，２２とが備えられているので、既設杭１，２の軸に沿って、その上端から、既設杭１，２の切断しようとする切断高さ１Ｃ，２Ｃより下方まで到達する貫通孔１Ｈ，２Ｈを穿設し、この貫通孔１Ｈ，２Ｈにその上端から切断高さ１Ｃ，２Ｃまで切断装置１０，２０を挿入し、この切断装置１０，２０を貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓに対して固定し、切断装置１０，２０に備えられたワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで貫通孔１Ｈ，２Ｈの内周面１Ｈｓ，２Ｈｓから既設杭１，２をその外側に向かう方向に切削することで、請求項１に記載の発明と同様の効果が得られる。
【００４４】
また、第１の実施の形態に記載の既設杭の切断装置１０によれば、切断装置本体１１に備えられた回転軸１１ａが、貫通孔１Ｈの中心軸の周りを、この貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓ近傍に沿って公転可能であり、この回転軸１１ａを中心としてこの回転軸１１ａと直交する水平面内でアーム１１ｂが回動可能であるので、回転軸１１ａに対して貫通孔１Ｈの中心軸と反対側にアーム１１ｂが向くとき、アーム１１ｂの先端が貫通孔１Ｈの中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸１１ａの径をできるだけ小さくし、また貫通孔１Ｈの断面内に収まる範囲でアーム１１ｂの長さをできるだけ長く製作して、貫通孔１Ｈの内周面１Ｈｓから既設杭１をその外側に向かう方向に、貫通孔１Ｈの直径にほぼ等しい距離だけワイヤソー１１ｃで切削することができる。
【００４５】
また、第２の実施の形態に記載の既設杭の切断装置２０によれば、切断装置本体２１に備えられ、ディスクカッタ２１ｃが取り付けられた回転軸２１ａが、貫通孔２Ｈの断面内の任意の位置に移動可能であるので、回転軸２１ａが貫通孔２Ｈの内周面２Ｈｓに最も近づくとき、ディスクカッタ２１ｃの刃先が貫通孔２Ｈの中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸２１ａの径をできるだけ小さくし、また貫通孔２Ｈの断面内に収まる範囲でディスクカッタ２１ｃの径をできるだけ大きく製作して、貫通孔２Ｈの内周面２Ｈｓから既設杭をその外側に向かう方向に、貫通孔２Ｈの半径にほぼ等しい距離だけワイヤソー１１ｃで切削することができる。
また、ディスクカッタ２１ｃが回転軸２１ａに取り付けられているので、切断装置本体２１の構造が簡単なものとなる。
【００４６】
また、第３の実施の形態に記載の既設杭の切断方法、及びその切断装置３０によれば、既設杭３の外周に沿って、その上部から、既設杭３の切断しようとする切断高さ３Ｃまで到達するケーシング４を挿入し、ケーシング４の下端に沿って配置された環状のワイヤソー３１をケーシング４の片側から上方に引き上げて、このケーシング４の反対側においてこのワイヤソー３１を既設杭３の側面に圧接する状態に移動させ、さらにワイヤソー３１を徐々に引き上げつつ、このワイヤソー３１を回動させて、既設杭３をその側面の片側から反対側へと切削し、切断するので、ウォータージェットなどを用いて切断を行う場合に比して、既設杭３の切断を確実に、短時間の作業で行うことができる。
【００４７】
なお、本発明の既設杭の切断方法、及びその切断装置は、上記の各実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、第１の実施の形態及び第２の実施の形態では、切断高さ１Ｃ，２Ｃにおいて、ワイヤソー１１ｃまたはディスクカッタ２１ｃで既設杭１，２の全断面を切削せず、その外周に切削されずに残された部分のコンクリートに力を与えて割裂させ、既設杭１，２を切断しているが、貫通孔の径や、既設杭の軸方向鉄筋の位置などに応じて、可能であれば、第１の実施の形態及び第２の実施の形態に記載した既設杭の切断装置により、既設杭の全断面を切削して切断しても良い。その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【００４８】
【発明の効果】
請求項１に記載の発明によれば、所定のかぶりコンクリート厚を持たせた状態に軸方向補強材を内蔵する既設杭に貫通孔を穿設し、この貫通孔に切断装置を挿入して貫通孔の内周面に対して固定し、切断装置に備えられたカッタで貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、前記既設杭の軸方向補強材に到達するまで切削して、該軸方向補強材を切断し、前記切断高さのうちカッタにより切削されずに残された部位のコンクリートに力を加えて割裂させるので、既設杭を地盤中の所望の高さで切断する際に、既設杭の外周に沿う地盤を掘削機械などで掘削して杭体の切断部位を空中に露出させる必要がない。しかも、既設杭の切断高さにおいて軸方向補強材を確実に切断できるとともに、カッタで切削されずに残された部位のコンクリートに衝撃力などを与えて割裂させることで、既設杭の全断面をカッタで切削する場合に比して、切断作業の効率を上げることができる。
【００４９】
この結果として、地表面より深い支持層まで延在する既設杭や、太径の既設杭を撤去する場合には、既設杭をその高さ方向に適宜長さ毎に切断し、各切断片を順次地盤の上方へ引き上げることで、既設杭全体を一度に引き上げる場合に比較して、杭の自重や杭と地盤との間の摩擦力に抗して杭体を上方へ移動させるために必要な力が小さくて済み、既設杭を撤去するための施工機械が小規模なもので済む。
また、既設杭の全長のうち、一部のみを撤去すればよい場合には、その撤去すべき部位の下端において既設杭を切断し、この切断高さより上方の杭体のみを引き上げて撤去すれば良いので、既設杭の撤去に要する労力や費用を軽減できる。
【００５１】
請求項２に記載の発明によれば、貫通孔内に収納可能であり、かつこの内周面から既設杭をその外側に向かう方向に切削可能な切断装置本体と、切断装置本体を貫通孔の内周面に固定し、またこの内周面から解放可能なグリッパとが備えられており、前記切断装置本体は、前記グリッパに対して回動自在に取り付けられた回転板と、前記回転板に対して回動自在に、かつ、該回転板の側縁部に取り付けられることにより前記貫通孔の中心軸の周りを、この貫通孔の内周面近傍に沿って公転可能な回転軸と、前記回転軸を中心としてこの回転軸と直交する水平面内で回動可能なアームと、前記アームの側面に沿って回動可能な環状のワイヤソーとを備えるので、既設杭の軸に沿って、その上端から、既設杭の切断しようとする切断高さより下方まで到達する貫通孔を穿設し、この貫通孔にその上端から切断高さまで切断装置を挿入し、この切断装置を貫通孔の内周面に対して固定し、切断装置に備えられたカッタで貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に切削することで、請求項１に記載の発明と同様の効果が得られる。しかも、回転軸が、貫通孔の中心軸の周りを、この貫通孔の内周面近傍に沿って公転可能であり、この回転軸を中心としてこの回転軸と直交する水平面内でアームが回動可能であるので、回転軸に対して貫通孔の中心軸と反対側にアームが向くとき、アームの先端が貫通孔の中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸の径をできるだけ小さくし、また貫通孔の断面内に収まる範囲でアームの長さをできるだけ長く製作して、貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、貫通孔の直径にほぼ等しい距離だけワイヤソーで切削することができる。
【００５３】
請求項３に記載の発明によれば、請求項２に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、切断装置本体に備えられ、ディスクカッタが取り付けられた回転軸が、前記回転板２１ｄに対して、その直径に沿って摺動自在に取り付けられることにより、貫通孔の断面内の任意の位置に移動可能であるので、回転軸が貫通孔の内周面に最も近づくとき、ディスクカッタの刃先が貫通孔の中心軸から最も遠い位置に到達する。
したがって、回転軸の径をできるだけ小さくし、また貫通孔の断面内に収まる範囲でディスクカッタの径をできるだけ大きく製作して、貫通孔の内周面から既設杭をその外側に向かう方向に、貫通孔の半径にほぼ等しい距離だけワイヤソーで切削することができる。
また、ディスクカッタが回転軸に取り付けられているので、切断装置本体の構造が簡単なものとなる。
【００５４】
請求項４に記載の発明によれば、既設杭の外周に沿って、その上部から、既設杭の切断しようとする切断高さまで到達するケーシングを挿入し、ケーシングの下端に沿って、かつ、前記既設杭の切断しようとする切断位置を前記ケーシングの下端の略一周にわたって囲むように配置された環状のワイヤソーをケーシングの片側から上方に引き上げて、このケーシングの反対側においてこのワイヤソーを既設杭の側面に圧接する状態に移動させ、さらにワイヤソーを徐々に引き上げつつ、このワイヤソーを回動させて、既設杭をその側面の片側から反対側へと切削し、切断するので、ウォータージェットなどを用いて切断を行う場合に比して、既設杭の切断を確実に、短時間の作業で行うことができる。
【００５５】
請求項５に記載の発明によれば、請求項４に記載の発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る既設杭の切断方法、及びその切断装置の一例を示す縦断面図である。
【図２】図１におけるＡ−Ａ’断面図である。
【図３】図２におけるＢ−Ｂ’断面図である。
【図４】本発明に係る既設杭の切断方法の手順を示す縦断面図である。
【図５】本発明に係る既設杭の切断方法、及びその切断装置の他の一例を示す縦断面図である。
【図６】本発明に係る既設杭の切断方法のさらに他の一例の手順の第１段階を示すもので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【図７】本発明に係る既設杭の切断方法のさらに他の一例の手順の第２段階を示すもので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【図８】本発明に係る既設杭の切断方法のさらに他の一例の手順の第３段階を示すもので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【図９】本発明に係る既設杭の切断方法のさらに他の一例の手順の第４段階を示すもので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【図１０】本発明に係る既設杭の切断方法のさらに他の一例の手順の第５段階を示すもので、（ａ）は横断面図、（ｂ）は縦断面図である。
【符号の説明】
１〜３既設杭
１ｒ，２ｒ軸方向補強材（軸方向鉄筋）
１Ｈ，２Ｈ貫通孔
１Ｈｓ，２Ｈｓ内周面
１Ｃ〜３Ｃ切断高さ
４ケーシング
１０，２０，３０切断装置
１１，２１切断装置本体
１２，２２グリッパ
１１ａ，２１ａ回転軸
１１ｂアーム
１１ｃカッタ（ワイヤソー）
２１ｃカッタ（ディスクカッタ）
３１ワイヤソー
３２レール
３３駆動手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for cutting an existing pile, and a cutting apparatus for the method, which can be applied to removing a part of the existing pile in the length direction.
[0002]
[Prior art]
A pile may be driven into the ground to construct the foundation of a building or civil structure, or to improve the ground. When such a building or civil engineering structure is dismantled and a new building or civil engineering structure is to be constructed at that location, or when a tunnel is built in the ground by the shield method, it is buried in the ground. It may be necessary to remove existing piles.
For example, in an urban area or the like, there are cases where an existing pile is left buried in a route on which a shield is scheduled to pass. In this case, it is necessary to remove this existing pile before passing the shield.
[0003]
As a method for removing the existing pile, there is a method in which the friction resistance of the ground around the side of the existing pile is eliminated or reduced, and only the existing pile is pulled up. This type of technology is disclosed in, for example, Patent Document 1.
[0004]
However, in this method, when the length of the existing pile is long, the excavation depth of the ground and the driving depth of the casing become long, and much labor and cost are required.
On the other hand, when only a part of the existing pile needs to be removed, the existing pile may be cut at the lower end of the part to be removed, and the upper part may be removed from the cutting height.
In addition, even if it is sufficient to remove all the existing piles, if the pile bodies of the existing piles are cut into pieces and then removed sequentially, the cut pieces of the pile bodies to be removed at a time are small, so the construction machine used for removal Small scale is enough.
[0005]
However, in order to cut the existing piles embedded in the ground, it has been necessary to excavate the ground around the side of the existing piles to expose them in the air. It was.
In addition, when the casing is press-fitted along the side periphery of the existing pile and the space between the casing and the side peripheral surface of the existing pile is used for cutting using a water jet, the casing is built into the existing pile. It took a considerable amount of time to cut rebars and steel frames.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-6-41960 (FIGS. 1 to 3)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The subject of this invention is providing the cutting method of the existing pile which can cut | disconnect the existing pile embed | buried under the ground below the ground surface, and its cutting device.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the method for cutting an existing pile according to claim 1 is, for example, as shown in FIGS.Axial reinforcements (axial rebars) 1r and 2r are built in with a predetermined cover concrete thickness.Along the axes of the existing piles 1 and 2, through holes 1H and 2H reaching from below the cutting heights 1C and 2C to be cut of the existing piles 1 and 2 are drilled from the upper ends thereof, and this through hole 1H , 2H, the cutting devices 10 and 20 are inserted from the upper end to the cutting heights 1C and 2C, the cutting devices 10 and 20 are fixed to the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H, and The cutters (wire saw) 11c and (disc cutter) 21c provided in the cutting devices 10 and 20 are arranged so that the existing piles 1 and 2 are directed outward from the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H.The existing piles 1 and 2 are cut until they reach the axial reinforcing members 1r and 2r, and the axial reinforcing members 1r and 2r are cut, and the cutting heights 1C and 2C are cut by the cutters 11c and 21c. Applying force to split the remaining part of the concrete.
It is characterized by.
  Here, the above-mentioned existing piles refer to cast-in-place reinforced concrete piles, concrete-filled steel pipe piles, or ready-made concrete piles such as PC piles, PHC piles, and SC piles manufactured in factories.
  Moreover, in order to drill the through holes 1H and 2H along the axes of the existing piles 1 and 2, a drilling machine such as an auger screw or a core drill is used.
[0009]
  According to the invention described in claim 1,Axial reinforcement is built in with the specified cover concrete thicknessA through hole is drilled in the existing pile, a cutting device is inserted into the through hole and fixed to the inner peripheral surface of the through hole, and the existing pile is removed from the inner peripheral surface of the through hole with a cutter provided in the cutting device. In the direction towards the outsideCutting until the axial reinforcing material of the existing pile is reached, cutting the axial reinforcing material, and applying a force to the concrete remaining in the cutting height without being cut by the cutter, splitting MakeTherefore, when cutting an existing pile at a desired height in the ground, it is not necessary to excavate the ground along the outer periphery of the existing pile with a drilling machine or the like to expose the cut portion of the pile body in the air.Moreover, the axial reinforcing material can be cut reliably at the cutting height of the existing pile, and the entire cross section of the existing pile can be split by applying impact force etc. to the concrete in the remaining part without being cut by the cutter. Compared to cutting with a cutter, the efficiency of the cutting operation can be increased.
[0010]
As a result, when removing existing piles that extend to a deeper support layer than the ground surface or existing large-diameter piles, the existing piles are cut into lengths in appropriate lengths, and each piece is cut. It is necessary to move the pile body upward against the self-weight of the pile and the frictional force between the pile and the ground compared to when pulling up the entire existing pile at once by pulling up the ground sequentially. The force is small and the construction machine for removing the existing piles is small.
In addition, if only a part of the total length of the existing pile is to be removed, the existing pile is cut at the lower end of the portion to be removed, and only the pile body above the cutting height is lifted and removed. Since it is good, the labor and cost required to remove the existing piles can be reduced.
[0013]
  Claim2The invention described in FIG. 1 is inserted into through holes 1H and 2H drilled along the axes of the existing piles 1 and 2, as shown in FIGS. 1 to 5, for example, and the inner peripheral surfaces of the through holes 1H and 2H The existing pile cutting devices 10 and 20 used for cutting the existing piles 1 and 2 in a direction from 1Hs and 2Hs toward the outside of the existing piles 1 and 2 and cutting them.
  Cutting device main bodies 11 and 21 that can be stored in the through holes 1H and 2H, and can cut the existing piles 1 and 2 from the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs in a direction toward the outside,
  Gripper 12 and 22 which fix the said cutting device main bodies 11 and 21 to the internal peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the said through-holes 1H and 2H, and are releasable from these internal peripheral surfaces 1Hs and 2Hs,
Equipped withAnd
  The cutting device body 11 includes a rotating plate 11d that is rotatably attached to the gripper 12, and
  By being attached to the side edge of the rotary plate 11d so as to be rotatable with respect to the rotary plate 11d, the periphery of the central axis of the through hole 1H is along the vicinity of the inner peripheral surface 1Hs of the through hole. A revolving shaft 11a capable of revolving;
  An arm 11b rotatable around a rotation axis 11a in a horizontal plane perpendicular to the rotation axis 11a;
  An annular wire saw 11c rotatable along the side surface of the arm 11b;
Having
It is characterized by.
  Here, the above-mentioned existing piles refer to cast-in-place reinforced concrete piles, concrete-filled steel pipe piles, or ready-made concrete piles such as PC piles, PHC piles, and SC piles manufactured in factories.
[0014]
  Claim2According to the invention described in the above, the cutting device main body that can be stored in the through hole and that can cut the existing pile from the inner peripheral surface in the direction toward the outside, and the cutting device main body on the inner peripheral surface of the through hole And a gripper releasable from the inner peripheral surface.The cutting device body is attached to a rotating plate rotatably attached to the gripper and to the side edge of the rotating plate so as to be rotatable with respect to the rotating plate. A rotating shaft capable of revolving around the central axis of the through hole along the vicinity of the inner peripheral surface of the through hole, an arm rotatable in a horizontal plane perpendicular to the rotating shaft around the rotating shaft, An annular wire saw rotatable along the side of the armSo, along the axis of the existing pile, drill a through-hole that reaches below the cutting height of the existing pile from the upper end, and insert a cutting device into this through-hole from the upper end to the cutting height The cutting device is fixed to the inner peripheral surface of the through hole, and the existing pile is cut from the inner peripheral surface of the through hole toward the outside with a cutter provided in the cutting device. Effects similar to those of the described invention can be obtained.In addition, the rotation axis can revolve around the central axis of the through hole along the vicinity of the inner peripheral surface of the through hole, and the arm rotates in a horizontal plane perpendicular to the rotation axis with the rotation axis as the center. Since it is possible, when the arm faces the opposite side of the central axis of the through hole with respect to the rotation axis, the tip of the arm reaches the position farthest from the central axis of the through hole.
Therefore, make the diameter of the rotating shaft as small as possible and make the arm as long as possible within the cross section of the through hole, and penetrate the existing pile from the inner peripheral surface of the through hole to the outside. It can be cut with a wire saw by a distance approximately equal to the diameter of the hole.
[0017]
  Claim3For example, as shown in FIG.2In the existing pile cutting device 20 described in
  The cutting device body 21 includes:A rotating plate 21d rotatably attached to the gripper 22,
  By being slidably attached along the diameter of the rotating plate 21d,A rotating shaft 21a movable to an arbitrary position in the cross section of the through hole 2H;
  A disk cutter 21c attached to the rotary shaft 21a and rotated by the rotation of the rotary shaft 21a;
Having
It is characterized by.
[0018]
  Claim3According to the invention described in claim2In addition to obtaining the same effect as the invention described in (1), a rotary shaft that is provided in the cutting device main body and to which a disk cutter is attached is provided.By being slidably attached along the diameter of the rotating plate,Since it can move to an arbitrary position in the cross section of the through hole, the cutting edge of the disk cutter reaches the farthest position from the central axis of the through hole when the rotation shaft is closest to the inner peripheral surface of the through hole.
  Therefore, make the diameter of the rotating shaft as small as possible and make the diameter of the disc cutter as large as possible within the cross-section of the through hole, and penetrate the existing pile from the inner peripheral surface of the through hole to the outside. It can be cut with a wire saw by a distance approximately equal to the radius of the hole.
  Further, since the disc cutter is attached to the rotating shaft, the structure of the cutting device main body is simplified.
[0019]
  The cutting method of the existing pile which is invention of Claim 4 is a cutting height which is going to cut the existing pile 3 from the upper part along the outer periphery of the existing pile 3 as shown, for example in FIGS. Insert the casing 4 reaching 3C,
  Along the lower end of the casing 4And so that the cutting position of the existing pile 3 to be cut is surrounded over the entire circumference of the lower end of the casing 4.The arranged annular wire saw 31 is pulled up from one side of the casing 4 and moved to a state in which the wire saw 31 is pressed against the side surface of the existing pile 3 on the opposite side of the casing 4.
  Further, the wire saw 31 is rotated while gradually lifting the wire saw 31, and the existing pile 3 is cut from one side of the side surface to the opposite side and cut.
It is characterized by.
  Here, when inserting a casing along the outer periphery of an existing pile, if a water jet etc. are used, the insertion can be performed smoothly.
  The existing piles refer to cast-in-place reinforced concrete piles, concrete-filled steel pipe piles, PC piles, PHC piles, SC piles, steel pipe piles manufactured at factories and the like.
[0020]
  According to invention of Claim 4, the casing which reaches | attains the cutting height which is going to cut | disconnect an existing pile is inserted from the upper part along the outer periphery of an existing pile, and along the lower end of a casingAnd so that the cutting position of the existing pile to be cut is surrounded over the entire circumference of the lower end of the casing.Pull up the arranged annular wire saw from one side of the casing, move the wire saw to press against the side of the existing pile on the opposite side of the casing, and rotate the wire saw while gradually lifting the wire saw Since the existing pile is cut from one side of the side to the other side and cut, the existing pile can be cut more reliably and in a shorter time than when cutting using a water jet or the like. It can be carried out.
[0021]
  The invention according to claim 5 is installed at the lower end of the casing 4 inserted along the outer periphery of the existing pile 3 as shown in FIG. 7, for example. An existing pile cutting device 30 used for cutting and cutting,
  Along the lower end of the casing 4And so that the cutting position of the existing pile 3 to be cut is surrounded over the entire circumference of the lower end of the casing 4.An annular wire saw 31 disposed;
  A rail 32 attached to the side surface of the casing 4 in the height direction of the casing;
  Drive means 33 capable of moving up along the rail 32 to pull up the wire saw 31 and to rotate the wire saw 31;
Having
It is characterized by.
[0022]
  Claim5According to the invention described in claim4The same effect as the invention described in (1) can be obtained.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Below, the cutting method of the existing pile of this invention and embodiment of the cutting device are described with reference to drawings.
Hereinafter, in each embodiment, the existing piles 1 to 3 to be cut are reinforced concrete piles 1 to 3 in which axial reinforcing bars (1r, 2r) are built.
[0024]
[First Embodiment]
Drawing 1 is a longitudinal section showing cutting method 10 of an existing pile of this embodiment, and cutting device 10 used for a cutting method of this existing pile. 2 and 3 are an A-A ′ sectional view and a B-B ′ sectional view in FIG. 1, respectively.
Moreover, the procedure of the cutting method of the existing pile of this Embodiment is shown to Fig.4 (a)-(d).
[0025]
First, the existing pile cutting device 10 used in the existing pile cutting method of the present embodiment will be described.
As shown in FIGS. 1 to 4, the existing pile cutting device 10 is inserted into a through hole 1 </ b> H drilled along the axes of the existing piles 1 and 2, and is installed from the inner peripheral surface 1 </ b> Hs of the through hole 1 </ b> H. The existing pile 1 is cut in the direction toward the outside of the pile 1 and used to cut the pile. The pile 1 can be stored in the through-hole 1H, and the existing pile 1 from the inner peripheral surface 1Hs. Is provided with a cutting device main body 11 capable of cutting in a direction toward the outside thereof, and a gripper 12 that fixes the cutting device main body 11 to the inner peripheral surface 1Hs of the through hole 1H and can be released from the inner peripheral surface 1Hs. In general, it is structured.
[0026]
As shown in FIG. 1, the cutting device main body 11 is assembled between a pair of upper and lower grippers 12 and 12.
A rotating plate 11d is attached to the pair of upper and lower grippers 12, 12 so as to be rotatable with respect to each gripper 12.
And as shown in FIG. 1, the rotating shaft 11a is attached to the state pinched | interposed between a pair of upper and lower rotating plates 11d and 11d. The rotating shaft 11a is attached to the side edge of the rotating plate 11d so as to be rotatable with respect to the rotating plates 11d and 11d. Thereby, the rotating shaft 11a can rotate around its own axis while revolving along the inner peripheral surface 1Hs of the through hole 1H.
[0027]
Furthermore, as shown in FIG. 1, the arm 11b is attached to the middle of the rotating shaft 11a. As the rotating shaft 11a rotates, the arm 11b rotates about the rotating shaft 11a.
A portion (not shown) of the rotary shaft 11a to which the arm 11b is attached has a built-in gear (not shown), and a wire saw (cutter) 11c extends along the side surface of the arm 11b so as to mesh with the gear. It is slidably attached.
[0028]
The gripper 12 has a built-in motor that fixes itself to the inner peripheral surface 1Hs of the through hole 1H and releases it from the inner peripheral surface 1Hs, and a motor that rotates the rotating plate 11d with respect to the gripper 12. Built-in (not shown).
The rotating plate 11d includes a motor for rotating the rotating shaft 11a and a motor for rotating a gear built in the rotating shaft 11a (not shown). As the gear rotates, the wire saw slides along the side surface of the arm 11b.
These motors are operated from a control device on the ground through an electric wire built in a suspension cable 13 connected to the upper gripper 12.
[0029]
A method for cutting the existing pile 1 using the existing pile cutting device 10 will be described.
First, from the ground, the existing pile 1 (see FIG. 4 (a)) made of reinforced concrete in which the axial reinforcing bar 1r and the band reinforcing bar 1h are built is reached from below the cutting height 1C to be cut. A through-hole 1H larger than the diameter of the existing pile cutting device 10 is drilled with a drilling machine (see FIG. 4B).
Next, the existing pile cutting device 10 is inserted from the upper end of the through hole 1H, and is suspended by the suspension cable 13 to a cutting height of 1C. At this time, as shown in FIG. 3, the arm portion 11b of the cutting device main body 11 is oriented in a direction that fits inside the through hole 1H.
[0030]
At the cutting height 1C, the cutting device main body 11 is fixed to the inner peripheral surface 11Hs of the through hole 1H by the gripper 12. In this state, while rotating the rotating plate 11d with respect to the gripper, the direction of the rotating shaft 11a with respect to the rotating plate 11d is gradually changed so that the side surface of the arm portion 11b is in pressure contact with the inner peripheral surface of the through hole 1H. The inner peripheral surface 1Hs of the through hole 1H is cut with the wire saw 11c by rotating.
And as shown with a broken line in FIG. 3, the internal peripheral surface 1Hs of the through-hole 1H is cut until it reaches the axial reinforcement 1h of the existing pile 1 (refer FIG.4 (c)).
[0031]
Subsequently, after rotating the rotating shaft 11a and accommodating the arm part 11b inside the inner peripheral surface of the through-hole 1H, the existing pile cutting device 10 is pulled up to the ground by the suspension cable 13 (see FIG. 4D). ).
Then, an impact force is given to the existing pile 1 from the ground, and the concrete of the part left without being cut by the wire saw 11c in the cutting height 1C is split. And the upper part from cutting height 1C among the existing piles 1 is pulled up with a lifting machine.
[0032]
[Second Embodiment]
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing a cutting method of an existing pile according to the present embodiment and a cutting device 20 used for the cutting method of the existing pile.
The procedure of the existing pile cutting method of this embodiment is substantially the same as the existing pile cutting method of the first embodiment, as shown in FIGS. 5 (a) to 5 (c).
That is, along the axis of the existing pile 2, a through hole 2H reaching below the cutting height 2C to be cut is drilled, and the cutting device 20 is inserted into the through hole 2H from the upper end to the cutting height 2C. insert. The cutting device 20 is fixed to the inner peripheral surface 2Hs of the through-hole 2H, and the disc cutter (cutter) 21c provided in the cutting device 20 moves the inner peripheral surface of the through-hole 2H toward the outside. Cutting is performed until it reaches the axial rebar 2r of the existing pile 2H. Then, a force is applied to the portion of the concrete remaining in the cutting height 2C that is not cut by the disc cutter 21c to split it.
[0033]
The existing pile cutting device 20 used in the existing pile cutting method of the present embodiment is similar to the existing pile cutting device 10 of the first embodiment, as shown in FIG. A cutting device main body 21 capable of being stored in the inner peripheral surface 2Hs and capable of cutting the existing pile 1 in a direction toward the outside thereof, and the cutting device main body 21 is fixed to the inner peripheral surface 2Hs of the through hole 2H. A gripper 22 releasable from the inner peripheral surface 2Hs is provided and is schematically configured.
[0034]
As shown in FIG. 5, the cutting device main body 21 is assembled between a pair of upper and lower grippers 22 and 22.
A pair of upper and lower grippers 22, 22 is provided with a rotating plate 21 d so as to be rotatable with respect to each gripper 22.
And as shown in FIG. 1, the rotating shaft 21a is attached in the state pinched | interposed between a pair of upper and lower rotating plates 21d and 21d. The rotating shaft 21a is slidably attached to the rotating plates 21d and 21d along its diameter. Thereby, the rotating shaft 21a can be moved to an arbitrary position in the cross section of the through hole 2H.
[0035]
Further, as shown in FIG. 5, a disc cutter 21c that is rotated by the rotation of the rotary shaft 21a is attached to the rotary shaft 21a.
[0036]
The gripper 22 has a built-in motor that fixes itself to the inner peripheral surface 2Hs of the through-hole 2H and releases it from the inner peripheral surface 2Hs, and a motor that rotates the rotating plate 21d with respect to the gripper 22. Built-in (not shown).
The rotating plate 21d includes a motor that slides the rotating shaft 21a and a motor that rotates the rotating shaft 21a (not shown).
These motors are operated from a control device on the ground through electric wires built in a suspension cable 23 connected to the upper gripper 22.
[0037]
[Third Embodiment]
FIGS. 6-10 shows the procedure of the cutting method of the existing pile of this Embodiment, and the cutting device 30 of the existing pile used for the cutting method of this existing pile, (a) is a cross section, respectively. FIG. 4B is a longitudinal sectional view.
[0038]
First, the existing pile cutting device 30 used in the existing pile cutting method of the present embodiment will be described.
As shown in FIG. 7, the existing pile cutting device 30 according to the present embodiment is installed at the lower end of the casing 4 inserted along the outer periphery of the existing pile 3. 3 is used for cutting and cutting, an annular wire saw 31 disposed along the lower end of the casing 4, and a rail attached to the side surface of the casing 4 in the height direction of the casing 32 and a drive means 33 that can be raised along the rail 32 to pull up the wire saw 31 and rotate the wire saw 31, and is schematically configured.
[0039]
A method for cutting the existing pile 3 using the existing pile cutting device 30 will be described.
First, along the outer periphery of the existing pile 3 (see FIG. 6), the casing in which the existing pile cutting device 30 is attached so as to reach the cutting height 3C at which the existing pile 3 is to be cut from the upper part thereof. 4 is inserted (see FIG. 7).
Next, the annular wire saw 31 arranged along the lower end of the casing 4 is pulled upward from one side of the casing 4 and moved to a state where the wire saw 31 is pressed against the side surface of the existing pile 3 on the opposite side of the casing 4. (See FIG. 8).
Further, the wire saw 31 is rotated while the wire saw 31 is gradually pulled up, and the existing pile 3 is cut from one side of the side surface to the opposite side (see FIG. 9). When the entire cross section of the existing pile 3 is cut by the wire saw 31, the cutting is finished (see FIG. 10). 9 (a) and 10 (a), the hatched portion indicates a portion cut by the wire saw 31.
[0040]
According to the cutting method of the existing pile described in the first embodiment and the second embodiment, the through holes 1H and 2H are drilled in the existing piles 1 and 2, and the cutting device is formed in the through holes 1H and 2H. 10 and 20 are inserted and fixed to the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H, and the inner peripheral surfaces of the through holes 1H and 2H by the wire saw 11c or the disc cutter 21c provided in the cutting devices 10 and 20 Since the existing piles 1 and 2 are cut from 1Hs and 2Hs in the direction toward the outside, when cutting the existing piles 1 and 2 at a desired height in the ground, the ground along the outer periphery of the existing piles 1 and 2 There is no need to dig with a drilling machine to expose the cut part of the pile body in the air.
[0041]
As a result, when removing existing piles that extend to a deeper support layer than the ground surface or existing large-diameter piles, the existing piles are cut into lengths in appropriate lengths, and each piece is cut. It is necessary to move the pile body upward against the self-weight of the pile and the frictional force between the pile and the ground compared to when pulling up the entire existing pile at once by pulling up the ground sequentially. The force is small and the construction machine for removing the existing piles is small.
In addition, if only a part of the total length of the existing pile is to be removed, the existing pile is cut at the lower end of the portion to be removed, and only the pile body above the cutting height is lifted and removed. Since it is good, the labor and cost required to remove the existing piles can be reduced.
[0042]
Further, at the cutting heights 1C and 2C, the existing piles 1 and 2 are arranged in the direction from the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H toward the outside by the wire saw 11c or the disk cutter 21c. Since cutting is performed until it reaches the axial rebars 1r and 2r, the axial rebars 1r and 2r can be reliably cut at the cutting heights 1C and 2C of the existing piles 1 and 2 and not cut by the wire saw 11c or the disk cutter 21c. By applying an impact force to the remaining part of the concrete and splitting it, the efficiency of the cutting operation can be increased as compared with the case where the entire cross section of the existing piles 1 and 2 is cut with the wire saw 11c or the disk cutter 21c. it can.
[0043]
Moreover, according to the existing pile cutting devices 10 and 20 described in the first embodiment and the second embodiment, they can be stored in the through holes 1H and 2H, and the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs. The cutting device main bodies 11 and 21 capable of cutting the existing piles 1 and 2 in the direction toward the outside, and the cutting device main bodies 11 and 21 are fixed to the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H. Since the grippers 12 and 22 releasable from the peripheral surfaces 1Hs and 2Hs are provided, the cutting height 1C at which the existing piles 1 and 2 are to be cut from the upper ends along the axes of the existing piles 1 and 2 Through holes 1H and 2H reaching below C, 2C are inserted, and cutting devices 10 and 20 are inserted into the through holes 1H and 2H from their upper ends to cutting heights 1C and 2C. Paired with the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H By cutting the existing piles 1 and 2 from the inner peripheral surfaces 1Hs and 2Hs of the through holes 1H and 2H with the wire saw 11c or the disk cutter 21c provided in the cutting devices 10 and 20, The same effect as that of the first aspect of the invention can be obtained.
[0044]
Moreover, according to the existing pile cutting device 10 described in the first embodiment, the rotary shaft 11a provided in the cutting device main body 11 moves around the central axis of the through hole 1H. Since the arm 11b can be revolved along the vicinity of the peripheral surface 1Hs, and the arm 11b can rotate in a horizontal plane perpendicular to the rotation shaft 11a around the rotation shaft 11a, the center of the through hole 1H with respect to the rotation shaft 11a When the arm 11b faces away from the axis, the tip of the arm 11b reaches the farthest position from the central axis of the through hole 1H.
Therefore, the diameter of the rotating shaft 11a is made as small as possible, and the length of the arm 11b is made as long as possible within the cross section of the through hole 1H, and the existing pile 1 is removed from the inner peripheral surface 1Hs of the through hole 1H. Can be cut by the wire saw 11c by a distance substantially equal to the diameter of the through hole 1H.
[0045]
Further, according to the existing pile cutting device 20 described in the second embodiment, the rotary shaft 21a provided in the cutting device main body 21 and having the disc cutter 21c attached thereto is an arbitrary one in the cross section of the through hole 2H. Since the rotary shaft 21a is closest to the inner peripheral surface 2Hs of the through hole 2H, the cutting edge of the disc cutter 21c reaches the position farthest from the central axis of the through hole 2H.
Therefore, the diameter of the rotating shaft 21a is made as small as possible, and the diameter of the disc cutter 21c is made as large as possible within the cross-section of the through-hole 2H, and the existing pile is moved outward from the inner peripheral surface 2Hs of the through-hole 2H. The wire saw 11c can be cut in a direction that is substantially equal to the radius of the through hole 2H.
Moreover, since the disc cutter 21c is attached to the rotating shaft 21a, the structure of the cutting device main body 21 is simplified.
[0046]
Moreover, according to the cutting method of the existing pile described in 3rd Embodiment, and its cutting device 30, the cutting height which it is going to cut the existing pile 3 from the upper part along the outer periphery of the existing pile 3 The casing 4 reaching 3C is inserted, the annular wire saw 31 arranged along the lower end of the casing 4 is pulled upward from one side of the casing 4, and the wire saw 31 is attached to the existing pile 3 on the opposite side of the casing 4. Since the wire saw 31 is rotated while the wire saw 31 is gradually pulled up while being moved to a state where it is pressed against the side surface, the existing pile 3 is cut from one side of the side surface to the opposite side and cut. Compared with the case where it cuts using, the existing pile 3 can be cut | disconnected reliably by a short-time operation | work.
[0047]
Note that the existing pile cutting method and the cutting device of the present invention are not limited to the above-described embodiments, and various improvements and design changes are made without departing from the spirit of the present invention. Also good.
For example, in the first embodiment and the second embodiment, at the cutting heights 1C and 2C, the entire cross-sections of the existing piles 1 and 2 are not cut by the wire saw 11c or the disk cutter 21c but are cut to the outer periphery thereof. However, depending on the diameter of the through hole and the position of the axial rebar of the existing pile, etc. For example, the entire pile of the existing pile may be cut and cut by the existing pile cutting device described in the first embodiment and the second embodiment. In addition, it is needless to say that specific detailed structures and the like can be appropriately changed.
[0048]
【The invention's effect】
  According to the invention described in claim 1,Axial reinforcement is built in with the specified cover concrete thicknessA through hole is drilled in the existing pile, a cutting device is inserted into the through hole and fixed to the inner peripheral surface of the through hole, and the existing pile is removed from the inner peripheral surface of the through hole with a cutter provided in the cutting device. In the direction towards the outsideCutting until the axial reinforcing material of the existing pile is reached, cutting the axial reinforcing material, and applying a force to the concrete remaining in the cutting height without being cut by the cutter, splitting MakeTherefore, when cutting an existing pile at a desired height in the ground, it is not necessary to excavate the ground along the outer periphery of the existing pile with a drilling machine or the like to expose the cut portion of the pile body in the air.Moreover, the axial reinforcing material can be cut reliably at the cutting height of the existing pile, and the entire cross section of the existing pile can be split by applying impact force etc. to the concrete in the remaining part without being cut by the cutter. Compared to cutting with a cutter, the efficiency of the cutting operation can be increased.
[0049]
As a result, when removing existing piles that extend to a deeper support layer than the ground surface or existing large-diameter piles, the existing piles are cut into lengths in appropriate lengths, and each piece is cut. It is necessary to move the pile body upward against the self-weight of the pile and the frictional force between the pile and the ground compared to when pulling up the entire existing pile at once by pulling up the ground sequentially. The force is small and the construction machine for removing the existing piles is small.
In addition, if only a part of the total length of the existing pile is to be removed, the existing pile is cut at the lower end of the portion to be removed, and only the pile body above the cutting height is lifted and removed. Since it is good, the labor and cost required to remove the existing piles can be reduced.
[0051]
  Claim2According to the invention described in the above, the cutting device main body that can be stored in the through hole and that can cut the existing pile from the inner peripheral surface in the direction toward the outside, and the cutting device main body on the inner peripheral surface of the through hole And a gripper releasable from the inner peripheral surface.The cutting device body is attached to a rotating plate rotatably attached to the gripper and to the side edge of the rotating plate so as to be rotatable with respect to the rotating plate. A rotating shaft capable of revolving around the central axis of the through hole along the vicinity of the inner peripheral surface of the through hole, an arm rotatable in a horizontal plane perpendicular to the rotating shaft around the rotating shaft, An annular wire saw rotatable along the side of the armSo, along the axis of the existing pile, drill a through-hole that reaches below the cutting height of the existing pile from the upper end, and insert a cutting device into this through-hole from the upper end to the cutting height The cutting device is fixed to the inner peripheral surface of the through hole, and the existing pile is cut from the inner peripheral surface of the through hole toward the outside with a cutter provided in the cutting device. Effects similar to those of the described invention can be obtained.In addition, the rotation axis can revolve around the central axis of the through hole along the vicinity of the inner peripheral surface of the through hole, and the arm rotates in a horizontal plane perpendicular to the rotation axis with the rotation axis as the center. Since it is possible, when the arm faces the opposite side of the central axis of the through hole with respect to the rotation axis, the tip of the arm reaches the position farthest from the central axis of the through hole.
Therefore, make the diameter of the rotating shaft as small as possible and make the arm as long as possible within the cross section of the through hole, and penetrate the existing pile from the inner peripheral surface of the through hole to the outside. It can be cut with a wire saw by a distance approximately equal to the diameter of the hole.
[0053]
  Claim3According to the invention described in claim2In addition to obtaining the same effect as the invention described in (1), a rotary shaft that is provided in the cutting device main body and to which a disk cutter is attached is provided.By being slidably attached along the diameter of the rotating plate 21d,Since it can move to an arbitrary position in the cross section of the through hole, the cutting edge of the disk cutter reaches the farthest position from the central axis of the through hole when the rotation shaft is closest to the inner peripheral surface of the through hole.
  Therefore, make the diameter of the rotating shaft as small as possible and make the diameter of the disc cutter as large as possible within the cross-section of the through hole, and penetrate the existing pile from the inner peripheral surface of the through hole to the outside. It can be cut with a wire saw by a distance approximately equal to the radius of the hole.
  Further, since the disc cutter is attached to the rotating shaft, the structure of the cutting device main body is simplified.
[0054]
  According to invention of Claim 4, the casing which reaches | attains the cutting height which is going to cut | disconnect an existing pile is inserted from the upper part along the outer periphery of an existing pile, and along the lower end of a casingAnd so that the cutting position of the existing pile to be cut is surrounded over the entire circumference of the lower end of the casing.Pull up the arranged annular wire saw from one side of the casing, move the wire saw to press against the side of the existing pile on the opposite side of the casing, and rotate the wire saw while gradually lifting the wire saw Since the existing pile is cut from one side of the side to the other side and cut, the existing pile can be cut more reliably and in a shorter time than when cutting using a water jet or the like. It can be carried out.
[0055]
  Claim5According to the invention described in claim4The same effect as the invention described in (1) can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of an existing pile cutting method and a cutting apparatus therefor according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line A-A ′ in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along the line B-B ′ in FIG. 2;
FIG. 4 is a longitudinal sectional view showing a procedure of a method for cutting an existing pile according to the present invention.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing another example of the existing pile cutting method and the cutting apparatus according to the present invention.
FIGS. 6A and 6B show a first stage of a procedure of still another example of a method for cutting an existing pile according to the present invention, wherein FIG. 6A is a transverse sectional view and FIG. 6B is a longitudinal sectional view.
FIGS. 7A and 7B show a second stage of a procedure of still another example of the method for cutting an existing pile according to the present invention, wherein FIG. 7A is a transverse sectional view and FIG. 7B is a longitudinal sectional view.
FIGS. 8A and 8B show a third stage of still another example of the method for cutting an existing pile according to the present invention, wherein FIG. 8A is a transverse sectional view and FIG. 8B is a longitudinal sectional view.
FIGS. 9A and 9B show a fourth stage of the procedure of still another example of the method for cutting an existing pile according to the present invention, wherein FIG. 9A is a transverse sectional view and FIG. 9B is a longitudinal sectional view.
FIGS. 10A and 10B show a fifth stage of the procedure of still another example of the method for cutting an existing pile according to the present invention, wherein FIG. 10A is a transverse sectional view and FIG. 10B is a longitudinal sectional view.
[Explanation of symbols]
1-3 Existing pile
1r, 2r Axial reinforcement (axial rebar)
1H, 2H through hole
1Hs, 2Hs inner surface
1C-3C cutting height
4 Casing
10, 20, 30 Cutting device
11,21 Cutting device body
12,22 Gripper
11a, 21a Rotating shaft
11b arm
11c Cutter (wire saw)
21c Cutter (disc cutter)
31 Wire saw
32 rails
33 Drive means

Claims

Along the axis of the existing pile that contains the axial reinforcing material in a state with a predetermined cover concrete thickness, a through hole that reaches from the upper end to below the cutting height at which the existing pile is to be cut is drilled. The cutting device is inserted into the through hole from the upper end to the cutting height, the cutting device is fixed to the inner peripheral surface of the through hole, and the inner periphery of the through hole is cut by a cutter provided in the cutting device. Cutting the existing pile from the surface in the direction toward the outside until reaching the axial reinforcing material of the existing pile, cutting the axial reinforcing material, without being cut by the cutter of the cutting height A method of cutting an existing pile characterized by splitting the concrete in the remaining part by applying force .

It is inserted into a through-hole drilled along the axis of the existing pile, and is used to cut this existing pile in a direction from the inner peripheral surface of this through-hole toward the outside of the existing pile, and cut this A cutting device for existing piles,
A cutting device main body that can be stored in the through hole, and that can cut the existing pile from the inner peripheral surface in a direction toward the outside;
A gripper that fixes the cutting device main body to the inner peripheral surface of the through hole and is releasable from the inner peripheral surface is provided .
The cutting device body includes a rotating plate that is rotatably attached to the gripper;
Rotation that is rotatable with respect to the rotating plate and revolves around the central axis of the through hole along the vicinity of the inner peripheral surface of the through hole by being attached to a side edge of the rotating plate. The axis,
An arm rotatable in a horizontal plane perpendicular to the rotation axis about the rotation axis;
An annular wire saw rotatable along the side of the arm;
<br/> cutting device existing piles, characterized in that it comprises a.

In the existing pile cutting device according to claim 2 ,
The cutting device body includes a rotating plate that is rotatably attached to the gripper;
A rotary shaft that can be moved to an arbitrary position within the cross-section of the through hole by being slidably attached along the diameter of the rotary plate ;
An existing pile cutting apparatus comprising: a disk cutter attached to the rotating shaft and rotated by rotation of the rotating shaft.

Insert the casing that reaches the cutting height of the existing pile from the upper part along the outer periphery of the existing pile,
An annular wire saw arranged along the lower end of the casing and surrounding the cutting position of the existing pile over the entire circumference of the lower end of the casing is pulled upward from one side of the casing, On the opposite side of the casing, this wire saw is moved to a state in pressure contact with the side surface of the existing pile,
Further, the wire saw is rotated while gradually lifting the wire saw, and the existing pile is cut from one side of the side to the opposite side, and then cut.

It is installed at the lower end of the casing inserted along the outer periphery of the existing pile, and is a cutting device for an existing pile used for cutting and cutting the existing pile at the height of the lower end of the casing,
An annular wire saw disposed so as to surround the cutting position of the existing pile along the lower end portion of the casing and substantially surround the lower end of the casing ;
A rail attached to the side surface of the casing in the height direction of the casing;
An existing pile cutting device comprising: drive means capable of raising along the rail to pull up the wire saw and rotating the wire saw.