JP3711771B2 - タッチパネル制御装置及びタッチパネルの座標検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子手帳などの手書き入力機器の入力装置として用いられるタッチパネルにおいて、特に2枚の抵抗膜シートを有し、抵抗膜方式により押圧点に対応した電圧を座標位置として検出するタッチパネル制御装置及びタッチパネルの座標検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子手帳などの手書き入力機器では、入力装置としてタッチパネルを用いるものがある。タッチパネルは、パネルに表示されているメニューを指などで押すことによって入力操作を行うものであり、抵抗膜方式、光学方式、静電容量方式などに分けられる。ここでは、抵抗膜方式のタッチパネルについて説明する。
【0003】
図4に従来の抵抗膜方式のタッチパネルの構成を示す。また、図5にタッチパネルを押す強さとA/D変換器を動作させてから電圧が期待値に達するまでの時間との関係を示す。
【0004】
図4に示すように、抵抗膜方式のタッチパネルは、2枚の抵抗膜シート1,2を有し、一方のシートに電圧をかけ、他方のシートにより、押圧点(パネル面上で指やペンなどが触れられているポイント)の電圧を座標位置として検出するものである。この場合、X,Y軸の座標は時分割に電圧をかけて検出する。つまり、まず、抵抗膜シート2に電圧をかけ、抵抗膜シート1から押圧点のX座標としての電圧値を検出した後、抵抗膜シート1に電圧をかけ、抵抗膜シート2から押圧点のY座標としての電圧値を検出する。
【0005】
ここで、電圧をかけ始めてから、パネル面上で指やペンなどが触れられているポイントの電圧を安定した期待値として検出できるまでには、ある程度の時間を要する。この時間は、図5に示すように、タッチパネルを強く押した場合と、タッチパネルを押す力が弱い場合とで差がある。タッチパネルを強く押している場合には、電圧値が期待値に達するまでの時間が十分短い。したがって、所定のタイミングで電圧値を検出(サンプリング)した場合に、期待値としての電圧を正確に得ることができる。しかし、タッチパネルを押す力が弱いと、電圧値が期待値に達するまでに時間がかかるため、同じタイミングで電圧値を検出した場合に、期待値としての電圧を正確に得ることができない。
【0006】
そこで、従来の方式では、タッチパネルの抵抗膜シート1,2のそれぞれに対して、正方向と逆方向に電圧をかけることで、このような問題を解消している。
【0007】
すなわち、図4に示すように、抵抗膜シート1,2には、それぞれ正方向と逆方向に電圧をかけるためのスイッチ11〜17が設けられている。スイッチ11,13,15,17はそれぞれ電源Vccに接続され、スイッチ12,14,16,18はそれぞれGNDに接続されている。
【0008】
これらのスイッチ11〜17に▲1▼〜▲8▼の数字を付して説明すると、抵抗膜シート2に対しては、▲4▼,▲7▼のスイッチのみを閉じることによって、図中の左から右への方向(正方向)に電圧をかけることができ、▲3▼,▲8▼のスイッチのみを閉じることによって、図中の右から左への方向(逆方向)に電圧をかけることができる。また、抵抗膜シート1に対しては、▲1▼,▲6▼のスイッチのみを閉じることによって、図中の上から下への方向(正方向)に電圧をかけることができ、▲2▼,▲5▼のスイッチのみを閉じることによって、図中の下から上への方向(逆方向)に電圧をかけることができる。
【0009】
このようなスイッチの制御により、X,Yの座標毎に、正方向に電圧をかけた場合の値と、逆方向から電圧をかけた場合の値の両方を取り、この2つの電圧値が示す座標値が一定範囲以内に納まっている場合にのみ、この座標値を有効とする。これにより、タッチパネルが弱く押されているときに、タッチパネルにかけられた電圧が期待値に達する前に検出された電圧値を無効として、正しく取り込めなかった座標(ノイズ)を除外する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来、タッチパネルのX,Y座標ともに、正方向と逆方向に電圧をかけ、その2つの電圧値の比較から、不正確な座標(ノイズ)を検出して除外するようにしていた。しかしながら、このような方法では、2枚の抵抗膜シートのそれぞれに正方向と逆方向に電圧を時分割で印加しなければならないため、1つの抵抗膜シートに4個、計8個のスイッチを必要とする。このため、部品点数が多くなり、回路が大きくなるなどの問題があった。
【0011】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、部品点数を増やすことなく、タッチパネルが弱く押された場合などに生じる不正確な座標の検出を可能とし、常に安定した入力座標を得ることのできるタッチパネル制御装置及びタッチパネルの座標検出方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るタッチパネル制御装置は、2枚の抵抗膜シートを対向させ、一方の抵抗膜シートに電圧をかけ、他方の抵抗膜シートから押圧点に対応した電圧値を取り出す抵抗膜方式のタッチパネル制御装置であって、前記一方の抵抗膜シートに電圧を印加し、電圧印加から第1の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第1の電圧検出手段と、前記第1の電圧検出手段による電圧検出後、当該抵抗膜シートの電荷を抜いてから、再び同方向に電圧を印加し、電圧印加から前記第1の時間より長い第2の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第2の電圧検出手段と、前記第1、第2の電圧検出手段によって検出された2つの電圧値の差が所定の範囲を超えた場合、前記検出された各電圧値を無効にする制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るタッチパネルの座標検出方法は、2枚の抵抗膜シートを対向させ、一方の抵抗膜シートに電圧をかけ、他方の抵抗膜シートから押圧点に対応した電圧値を取り出す抵抗膜方式のタッチパネルの座標検出方法であって、前記一方の抵抗膜シートに電圧を印加し、電圧印加から第1の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第1の電圧検出ステップと、前記第1の電圧検出ステップによる電圧検出後、当該抵抗膜シートの電荷を抜いてから、再び同方向に電圧を印加し、電圧印加から前記第1の時間より長い第2の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第2の電圧検出ステップと、前記第1、第2の電圧検出ステップによって検出された2つの電圧値の差が所定の範囲を超えた場合、前記検出された各電圧値を無効にする制御ステップとを具備したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態に係るタッチパネルの構成を示す図である。
【0018】
このタッチパネルは、2枚の抵抗膜シート1,2を対向させ、一方の抵抗膜シートに電圧をかけ、他方の抵抗膜シートから押圧点に対応した電圧値を取り出す抵抗膜方式のタッチパネルである。抵抗膜シート1,2は、例えばガラスまたはポリエステル・フィルム上にITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜をコートした透明電極材からなる。この2枚の抵抗膜シート1,2の電極面を対向させ、その片面に2枚の電極の接触を防ぐための絶縁ドット・スペーサを形成してタッチパネルを構成する。このパネル面を指やペンなどで押すと、電極間が短絡し、そこに生じる電圧を検出することで、押圧点の位置座標を得ることができる。
【0019】
ここで、本実施形態において、抵抗膜シート1の両端には、スイッチ21およびスイッチ23が設けられている。スイッチ21は電源Vccと接続され、スイッチ23はGNDに接続されており、このスイッチ21,23を閉じることで、抵抗膜シート1に正方向(図中の上から下方向)の電圧が印加される。同様に、抵抗膜シート2の両端には、スイッチ24およびスイッチ22が設けられている。スイッチ24は電源Vccと接続され、スイッチ22はGNDに接続されており、このスイッチ24,22を閉じることで、抵抗膜シート2に正方向(図中の左から右方向)の電圧が印加される。
【0020】
X,Y軸の座標は、時分割により交互に検出する。つまり、抵抗膜シート2に電圧をかけて、抵抗膜シート1から押圧点のX座標に対応した電圧値を取り出して検出する。次に、抵抗膜シート1に電圧をかけて、抵抗膜シート2から押圧点のY座標に対応した電圧値を取り出して検出する。
【0021】
図2に、このタッチパネルに用いられる制御装置の構成を示す。
【0022】
このタッチパネル制御装置は、例えば磁気ディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって実現される。
【0023】
図2に示すように、このタッチパネル制御装置には、A/D変換器31、制御部32、記憶部33、タイマ34が設けられている。
【0024】
A/D変換器31は、タッチパネルの抵抗膜シート1,2から取り出されるX,Y座標のアナログ電圧信号を入力とし、これをディジタル信号に変えて制御部32に出力する。制御部32は、タッチパネルの位置検出処理をソフトウェアにて実行するものであり、所定の処理手順に従ってスイッチ切換え信号を出力することにより抵抗膜シート1,2に時分割に電圧を印加し、A/D変換器31を通じて、押圧点に対応したX,Y軸の座標位置を検出する。その際、電圧のチャージ時間を変えて、同じ方向から電圧をかけることによって、2回分の電圧検出を行い、その検出結果に基づいてタッチパネルが弱く押された場合などに生じる不正確な座標(ノイズ)を検出して無効とする処理を行う。
【0025】
記憶部33は、例えばRAMなどの書き換え可能なメモリからなる。この記憶部33には、1回目の電圧検出によって得られた電圧値(X軸またはY軸の座標)を格納するための第1の座標格納部33aと、2回目の電圧検出によって得られた電圧値(X軸またはY軸の座標)を格納するための第2の座標格納部33bが設けられている。また、タイマ34は、電圧のチャージ時間などを計るためのものである。
【0026】
既に説明したように、抵抗膜シート1,2のそれぞれに電圧をかけ始めてから、パネル面上で指やペンなどが触れられているポイントの電圧を安定した期待値として検出できるまでには、ある程度の時間を要する。この時間は、図5に示すように、タッチパネルを強く押した場合と、タッチパネルを押す力が弱い場合とで差がある。
【0027】
この場合、電圧を検出する時間(電圧検出時間)は一定であるため、タッチパネルを押す力の具合によって、検出した電圧値が期待値からずれることになる。電圧値が規定値からずれると、タッチパネル上で検出されたポイントの座標位置が、指やペンなどで押している位置と異なって認識されてしまい、ノイズとして現れることになる。
【0028】
そこで、本実施形態では、抵抗膜シート1,2のそれぞれに対し、電圧のチャージ時間を変えて同じ方向から電圧をかけることにより、各電圧印加毎に検出された押圧点に対応した電圧値の差から不正確な座標を検出して除外するようにしている。以下に、その具体的な処理動作について説明する。
【0029】
図3はタッチパネルの位置検出処理の動作を示すフローチャートである。なお、この位置検出処理は、図2に示す制御部32によって実行される。
【0030】
今、図1に示すタッチパネルの抵抗膜シート1,2の両端に設けられたスイッチ21〜24に▲1▼〜▲4▼の数字を付して説明すると、制御部32は、▲2▼,▲4▼のスイッチをオンとし、その他のスイッチをオフとするようなスイッチ切換え信号を出力することにより、抵抗膜シート2に正方向の電圧をかける(ステップS1)。その際、タイマ34を起動して、A時間だけ待つ(ステップS2)。この待ち時間Aは、通常の押下によって、その押圧点での電圧値が期待値まで上昇するのに要する平均的な時間(図5に示す検出時間に相当)であり、予め決められている。
【0031】
待ち時間Aが経過すると、制御部32は、抵抗膜シート1から押圧点に対応した電圧値をA/D変換器31を通じて入力することにより、これをX軸方向の座標として検出し、そのときの電圧値(X座標値)をData1として、記憶部33に設けられた第1の座標格納部33aに格納する(ステップS3)。
【0032】
次に、制御部32は、抵抗膜シート2に対して、再び同じ方向に電圧をかけて、X軸方向の電圧検出を行う(ステップS4〜S6)。この場合、図3のフローチャートには特に示していないが、▲2▼,▲4▼のスイッチを一旦OFFすることにより、前記ステップS1での電圧印加によって抵抗膜シート2に貯まった電荷を全て抜いてから、再び▲2▼,▲4▼のスイッチのみをONして、抵抗膜シート2をチャージする(ステップS4)。
【0033】
再チャージ後、B時間待ってから電圧検出を行う(ステップS5)。この待ち時間Bは、前記待ち時間Aよりも遅く設定されている。B時間待った後、制御部32は、抵抗膜シート1から押圧点に対応した電圧値をA/D変換器31を通じて入力することにより、X軸方向の座標として検出し、そのときの電圧値(X座標値)をData2として、記憶部33に設けられた第2の座標格納部33bに格納する(ステップS6)。
【0034】
このようにして、異なった電圧のチャージ時間でX軸方向の電圧検出を行った後、制御部32は各電圧印加毎に検出された電圧値を用いてノイズであるかどうかの判定を行う。
【0035】
すなわち、制御部32は、記憶部33の第1の座標格納部33aから1回目の電圧検出によって得られたData1を読み出すと共に、第2の座標格納部33aから2回目の電圧検出によって得られたData2を読み出し、|Data1−Data2|なる計算を行って両者の差分を取り、この差分値が予め決められたノイズ許容範囲内にあるかどうかをチェックする(ステップS7)。
【0036】
ここで、Data1とData2は、異なるチャージ時間でかけられた電圧の検出値である。したがって、タッチパネルが弱く押されるなどして、電圧が期待値になる前の上がり途中で検出されたとすると、Data1とData2に差が生じることになる。
【0037】
前記ステップS7の結果、両者の差分値がノイズ許容範囲内を超える場合には、制御部32はタッチパネルが弱く押された場合での不正確な座標と判断し、今回取り込んだ各電圧値を無効とする(ステップS7→S17)。X座標取得の際にその電圧値が無効になった場合には、Y座標の検出を行わずに、次のポイントの座標取得に移る。
【0038】
また、前記ステップS7の結果、両者の差分値がノイズ許容範囲内にある場合には、制御部32は正確な座標と判断し、今回取り込んだ各電圧値を有効として、X軸方向の座標を得る(ステップS7→S8)。この場合、(Data1+Data2)/2なる計算を行って、両データの平均値を最終的なX軸方向の座標とする。
【0039】
X座標が有効と判断された場合は、続いてY座標の取得に移る。Y座標の取得も、前記X座標の場合と同様であり、タッチパネルが弱く押さえられている場合での検出結果は無効とする。
【0040】
すなわち、Y座標を取得する場合には、まず、記憶部33の第1の座標格納部33aおよび第2の座標格納部33bを初期化しておく。この状態で、制御部32は、▲1▼,▲3▼のスイッチをオンとし、その他のスイッチをオフとするようなスイッチ切換え信号を出力することにより、抵抗膜シート1に正方向の電圧をかける(ステップS9)。そして、タイマ34の起動により、A時間経過したら(ステップS10)、抵抗膜シート2から押圧点に対応した電圧値をA/D変換器31を通じて入力することにより、これをY軸方向の座標として検出し、そのときの電圧値(Y座標値)をData1として、記憶部33に設けられた第1の座標格納部33aに格納する(ステップS11)。
【0041】
次に、制御部32は、抵抗膜シート1に対して、再び同じ方向に電圧をかけて、Y軸方向の電圧検出を行う(ステップS12〜S14)。この場合、▲1▼,▲3▼のスイッチを一旦OFFすることにより、前記ステップS9での電圧印加によって抵抗膜シート1に貯まった電荷を全て抜いてから、再び▲1▼,▲3▼スイッチのみをONして、抵抗膜シート1をチャージする(ステップS12)。
【0042】
B時間経過後(ステップS13)、制御部32は、抵抗膜シート2から押圧点に対応した電圧値をA/D変換器31を通じて入力することにより、Y軸方向の座標として検出し、そのときの電圧値(Y座標値)をData2として、記憶部33に設けられた第2の座標格納部33bに格納する(ステップS14)。
【0043】
このようにして、異なった電圧のチャージ時間でY軸方向の電圧検出を行った後、制御部32は各電圧印加毎に検出された電圧値を用いてノイズであるかどうかの判定を行う。
【0044】
すなわち、制御部32は、記憶部33の第1の座標格納部33aから1回目の電圧検出によって得られたData1を読み出すと共に、第2の座標格納部33aから2回目の電圧検出によって得られたData2を読み出し、|Data1−Data2|なる計算を行って両者の差分を取り、この差分値が予め決められたノイズ許容範囲内にあるかどうかをチェックする(ステップS15)。
【0045】
この結果、両者の差分値がノイズ許容範囲内を超える場合には、制御部32はタッチパネルが弱く押された場合での不正確な座標と判断し、今回取り込んだ各電圧値を無効とする(ステップS15→S17)。また、両者の差分値がノイズ許容範囲内にある場合には、制御部32は正確な座標と判断し、今回取り込んだ各電圧値を有効として、Y軸方向の座標を得る(ステップS15→S16)。この場合、(Data1+Data2)/2なる計算を行って、両データの平均値を最終的なY軸方向の座標とする。
【0046】
このように、X座標、Y座標共に、電圧のチャージ時間を変えて同一方向に電圧をかけて、各電圧印加毎の電圧値を取り込むことにより、それらの電圧差からタッチパネルが弱く押された場合での不正確な座標(ノイズ)を判断して無効とすることにより、常に正確な座標のみを入力位置として外部に出力することができる。
【0047】
また、このような方法によって不正確な座標(ノイズ)を判断することで、従来のように逆方向に電圧をかけるためのスイッチを不要とし、その分、部品点数を減らして回路を縮小化することができる。
【0048】
なお、前記実施形態では、1回目の電圧検出の後に、抵抗膜シートに貯まった電荷を抜いてから、再び同一方向の電圧をかけて2回目の電圧検出を行うようにしたが、例えば1回の電圧の印加により、そのときの電圧値を時間差をおいて検出するようにしても良い。この場合、電圧の増加が止まっていれば、電圧が期待値に達しているものと判断できる。すなわち、2回の検出によって得られる各電圧値の差が許容範囲内にあれば、電圧が期待値に達しており、有効である判断でき、許容範囲を超えていれば、電圧が期待値にたっしていないため、無効と判断することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、電圧印加から電圧検出までの時間を変えて同一方向に電圧をかけて、それぞれ検出した電圧値を取り込み、その差からタッチパネルが弱く押された場合の不正確な座標(ノイズ)を判断して無効とすることができ、安定した座標を取得することができる。また、逆方向に電圧をかける必要がないため、正方向と逆方向の両方に電圧を印加する方式に比べて、スイッチ数を減らして回路を縮小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの構成を示す図。
【図2】前記タッチパネルに用いられる制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】前記タッチパネルの位置検出処理の動作を示すフローチャート。
【図4】従来のタッチパネルの構成を示す図。
【図5】タッチパネルを押す強さとA/D変換器を動作させてから電圧が期待値に達するまでの時間との関係を示す図。
【符号の説明】
1…抵抗膜シート
2…抵抗膜シート
21〜24…スイッチ
31…A/D変換器
32…制御部
33…記憶部
33a…第1の座標格納部
33b…第2の座標格納部
34…タイマ
Claims (2)
- 2枚の抵抗膜シートを対向させ、一方の抵抗膜シートに電圧をかけ、他方の抵抗膜シートから押圧点に対応した電圧値を取り出す抵抗膜方式のタッチパネル制御装置において、
前記一方の抵抗膜シートに電圧を印加し、電圧印加から第1の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第1の電圧検出手段と、
前記第1の電圧検出手段による電圧検出後、当該抵抗膜シートの電荷を抜いてから、再び同方向に電圧を印加し、電圧印加から前記第1の時間より長い第2の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第2の電圧検出手段と、
前記第1、第2の電圧検出手段によって検出された2つの電圧値の差が所定の範囲を超えた場合、前記検出された各電圧値を無効にする制御手段と
を具備したことを特徴とするタッチパネル制御装置。 - 2枚の抵抗膜シートを対向させ、一方の抵抗膜シートに電圧をかけ、他方の抵抗膜シートから押圧点に対応した電圧値を取り出す抵抗膜方式のタッチパネルの座標検出方法において、
前記一方の抵抗膜シートに電圧を印加し、電圧印加から第1の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第1の電圧検出ステップと、
前記第1の電圧検出ステップによる電圧検出後、当該抵抗膜シートの電荷を抜いてから、再び同方向に電圧を印加し、電圧印加から前記第1の時間より長い第2の時間経過後に押圧点に対応した電圧値を検出する第2の電圧検出ステップと、
前記第1、第2の電圧検出ステップによって検出された2つの電圧値の差が所定の範囲を超えた場合、前記検出された各電圧値を無効にする制御ステップと
を具備したことを特徴とするタッチパネルの座標検出方法。
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