JP3710317B2 - 積層造形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は積層造形装置に関し、例えば、粉末を利用する粉末焼結法やインクジェット法などによって立体構造物を製作する装置に適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】
立体構造物を製作する方法として、製作対象物の形状データを3次元座標軸上のある座標軸に直交する平面でスライスした各層毎の2次元スライスデータを得、その2次元スライスデータに基づいて、下位層又は上位層の形状から各層の形状を徐々に形成(積層形成)することを通じて、所望する立体構造物を製作する積層造形法がある。そして、積層造形法の中には、粉末を利用する粉末焼結法やインクジェット法などもある。
【0003】
粉末焼結法は、積層原料として粉末を使用し、光線加熱によって粉末粒子を相互に結合させて積層造形を行う方法である。例えば、粉末の流動性を利用して、水平に移動するローラやブレード刃などによって薄い層を形成し、その層の2次元スライスデータに応じて加熱用の光線をその層に選択的に照射し、その層の形状を形成する。
【0004】
インクジェット法にはバインダ法及び堆積法があるが、インクジェットバインダ法でも、積層原料として粉末を使用する。インクジェットバインダ法は、結合用の液材の滴下によって粉末粒子を相互に結合させて積層造形を行う方法である。例えば、粉末の流動性を利用して、水平に移動するローラやブレード刃などによって薄い層を形成し、その層の2次元スライスデータに応じて結合用の液材をその層に選択的に滴下し、その層の形状を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粉末焼結法においては、2次元スライスデータに応じた加熱用の光線の選択的な照射は、光ビームの走査(スキャン)によっているので、1層分の形状の作成にも長時間を要し、当然に、所望する立体構造物の全体形状の作成にも長時間を要する。また、ランダムスキャンやラスタスキャンやベクトルスキャンのいずれを採用している場合であっても、スキャン中における光ビームの断続を要することもあり、その断続制御が複雑になり易い。さらに、スキャンニング構成は、2次元座標上のいずれの位置に対しても応じられる構成であるため、構成が複雑である共に、その位置精度に対する要求が高いために高価なものとなり易い。
【0006】
また、インクジェットバインダ法においては、2次元スライスデータに応じた液材の選択的な滴下は、滴下用のノズルの走査(スキャン)によっているので、1層分の形状の作成にも長時間を要し、当然に、所望する立体構造物の全体形状の作成にも長時間を要する。また、ノズルのスキャン中において適宜滴下を断続することを要し、その断続制御が複雑になり易い。さらに、スキャンニング構成は、2次元座標上のいずれの位置に対しても応じられる構成であるため、構成が複雑である共に、その位置精度に対する要求が高く、高価なものとなり易い。
【0007】
上述した粉末焼結法は、光硬化樹脂を積層材料としている光造形法と、光線を積層材料に選択的に照射するという点では同様である。そのため、現状の粉末焼結法では光強度の面から採用されていないが、光造形法で提案されているマスクを利用する面露光方式を、粉末焼結法にも適用することが考えられる。面露光方式を適用した場合には、作成時間の短縮化が期待される。
【0008】
従来の光造形法の場合、2次元スライスデータに応じた透過パターンを有するマスクは、従来は、ガラスなどの剛性を有する透光性板状部材の一面に透過パターンを形成したものとなっている。立体構造物を光造形法で形成するためには、多くのマスクが必要となる。
【0009】
しかし、その時点で対象となっている層に応じたマスクを、剛性を有する複数のマスクの中から選択して、光硬化樹脂層に対向させる構成は、複雑、大型化し、光造形装置全体をも複雑、大型化する。また、剛性を有する透光性板状部材でなるマスクを作成する構成自体も、複雑、大型化し易い。そのため、光造形を行う構成と、マスクを作成する構成とを別個のユニットとするようなことも多く、この点からも、光造形装置の全体構成を複雑、大型化し易く、また、マスク作成ユニットから、光造形ユニットへのマスク転送構成なども必要となる。
【0010】
このような課題は、面露光方式を粉末焼結法に仮に適用したとしても同様に生じるであろう。
【0011】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、製作対象物の作成に要する時間が短い、しかも、構成を簡易、小型にし得る、積層材料として粉末を適用している積層造形装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、第1の本発明は、光に感応して相互に焼結結合する焼結用粉末材料に対してマスクを介して露光光を照射して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、(1)透明シートと被転写層とを有する被転写層塗布リボンを用いた印刷処理によって上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層を除去して、上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、(2)作成されたマスクを露光位置に搬送制御するマスク搬送制御手段とを有し、上記マスク作成手段は、同一のマスクパターンに係る1又は複数層のマスクとして1個のマスクを作成するものであり、上記マスク搬送制御手段は、その時点での露光対象の焼結用粉末材料層に応じ、上記被転写層塗布リボンの搬送を制御してその層のマスクパターンに係るマスクを露光対象の焼結用粉末材料層に対向させるものであることを特徴とする。また、第2の本発明は、光に感応して相互に焼結結合する焼結用粉末材料に対してマスクを介して露光光を照射して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、(1)透明シートと被転写層とを有する被転写層塗布リボンを用いた印刷処理によって上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層を除去して、上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、(2)作成されたマスクを露光位置に搬送制御するマスク搬送制御手段とを有し、上記マスク作成手段が、同一及び相似のマスクパターンに係る1又は複数層のマスクとして1個のマスクを作成するものであり、上記マスク搬送制御手段は、その時点での露光対象の焼結用粉末材料層に応じ、上記被転写層塗布リボンの搬送を制御してその層のマスクパターンに係るマスクを露光対象の焼結用粉末材料層に対向させるものであると共に、(3)上記マスクでのマスクパターンの大きさと、上記露光対象の焼結用粉末材料層に係るマスクパターンの大きさとの比率に応じて、露光光の有効断面積を変化させる露光光断面積可変手段を上記露光対象の焼結用粉末材料層とそれに対向する上記マスクとの間に設けたことを特徴とする。
【0013】
また、第3の本発明は、結合用液材の供給によって相互に結合する被結合用粉末材料に対してマスクを介して上記結合用液材を供給して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、(1)上記結合用液材を通過し得るベースシートと上記結合用液材を通過し得ない被覆層とを有するリボンを用いた印刷処理によって上記リボンから部分的に被覆層を除去して、上記リボンから部分的に被覆層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、(2)作成されたマスクを上記結合用液材の供給位置に搬送制御するマスク搬送制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による積層造形装置の第1の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第1の実施形態の積層造形装置は、焼結造形法の範疇に属するものである。
【0015】
ここで、図1が、第1の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)の全体構成を示す概略構成図である。
【0016】
図1において、この粉末焼結造形装置1は、大きくは、マスクを作成すると共に所定位置にマスクを搬送するマスク作成搬送部10、面露光に必要な平行光(平行光束)を形成する平行光照射部20、各層の露光材料層の形成や位置制御を行う被露光物形成部30、及び、当該積層造形装置1の全体制御などを行う制御部40から構成されている。
【0017】
マスク作成搬送部10は、被転写層塗布リボン11、被転写層塗布リボン供給部(以下、単にリボン供給部と呼ぶ)12、被転写層塗布リボン巻取部(以下、単にリボン巻取部と呼ぶ)13、印刷部14、並びに、被転写層塗布リボン進行方向変換ローラ(以下、単にリボン進行方向変換ローラと呼ぶ)15及び16を有している。
【0018】
被転写層塗布リボン11は、透明シート11a上に被転写層11bが例えば熱転写可能(加熱によって剥離可能)に塗布されているものである。この実施形態の場合、被転写層塗布リボン11の一方の構成要素である透明シート11aは、焼結用の光束(露光光)を透過し得るものであり、これに対して、被転写層塗布リボン11の他方の構成要素である被転写層11bは、露光光の透過を阻止するものである。
【0019】
なお、第1の実施形態の場合、積層材料としては、焼結結合される粉末を適用している。被転写層11bは、光線を吸収して露光光の透過を阻止するものであっても良く、また、光線を反射して露光光の透過を阻止するものであっても良い。前者の場合には、被転写層11bとして例えばインク層を適用でき、後者の場合には、被転写層11bとして例えば金属薄膜層を適用できる。粉末焼結法では、露光光は粉末を焼結できる程度のパワーを必要とするので、被転写層11bは、光線を反射して露光光の透過を阻止するものの方が好ましいであろう。
【0020】
リボン供給部12は、以上のような被転写層塗布リボン11を引き出し可能に巻回しているものである。リボン巻取部13は、制御部40の制御下で一方向にのみ回転可能な、しかも、回転量を微細に制御できるモータ(例えばパルスモータ)を備え、被転写層塗布リボン11の巻き取りを実行することを通じて、リボン供給部12からの被転写層塗布リボン11の引き出しを実行するものである。
【0021】
なお、リボン巻取部13による被転写層塗布リボン11の巻き取りは、後述するように、マスクの搬送を意味する。
【0022】
一対のリボン進行方向変換ローラ15(進行方向の上流側)及び16(進行方向の下流側)は、リボン供給部12からリボン巻取部13への被転写層塗布リボン11の進行経路上に、離間して設けられているものである。例えば、リボン進行方向変換ローラ15及び16はそれぞれ、被転写層塗布リボン11の進行方向を反時計回り方向に90度変換するものである。一対のリボン進行方向変換ローラ15及び16間の被転写層塗布リボン11の部分は、露光対象の後述する焼結用粉末層に対向する。
【0023】
印刷部14は、リボン供給部12からリボン進行方向変換ローラ15への進行経路上の中間部に設けられている。印刷部14は、例えば、熱転写印刷ヘッドを備え、制御部40の制御下で印刷動作するものである。この印刷動作を通じて、被転写層塗布リボン11から被転写層が部分的に除去され、この部分的な除去パターンが後述するように、面露光でのマスク(マスクパターン)として用いられる。なお、印刷部14は、詳述を避けるが、被転写層塗布リボン11から除去された被転写層が付着する用紙や用紙リボンなどの印刷媒体や、その印刷媒体の搬送機構なども備えている。
【0024】
平行光照射部20は、光源21、集光レンズ22、光シャッタ23、ピンホール24、コリメータレンズ25及びプリズム26を備えている。なお、光源21、集光レンズ22、光シャッタ23、ピンホール24、コリメータレンズ25、及び、プリズム26の入射面の光軸は一致している。また、集光レンズ22、コリメータレンズ25、及び、プリズム26は、後述する焼結用粉末が焼結結合するのに必要な波長成分をほぼ減衰させることなく透過させるものである。
【0025】
光源21は、露光光となる均一パワーを有する面光を射出するものである。光源21としては、例えば、光パワーが相対的に大きい複数のCO2レーザ光源を2次元マトリクス状に配列すると共に、それらの2次元マトリクス状の複数のCO2レーザ光源からの射出光を平滑化して均一パワーを有する面光にするものを適用できる。また、光源21としては、平行光を照射できるものが好ましく、以下では、平行光と呼ぶ。
【0026】
集光レンズ22は、光源21からの平行光を集光(集束)させるものであり、例えば、温度によるバックフォーカス変動などがプラスチックレンズより少ないガラスレンズを適用することが好ましい。
【0027】
光シャッタ23は、制御部40の制御下で開閉動作し、集光レンズ22を介した光束(集束光)の通過、非通過を制御するものであり、例えば、電磁シャッタを適用できる。この光シャッタ23の1回の開放時間は、1層分の形状の形成に必要な露光時間と同一な時間に選定されている。
【0028】
ピンホール24は、集光レンズ22の出射側焦平面、かつ、コリメータレンズ25の入射側焦平面に設けられているものである。ピンホール24は、絞り機能を担っている。
【0029】
コリメータレンズ25は、ピンホール24からの光束(発散光)を平行光に変換するものである。光源21からの平行光の有効な光束面積が、露光に必要な平行光の有効な光束面積と異なっている場合であっても、集光レンズ22、ピンホール24及びコリメータレンズ25の機能により、露光に必要な平行光の有効な光束面積を得ることができるようになる。なお、コリメータレンズ25としても、例えば、温度によるバックフォーカス変動などがプラスチックレンズより少ないガラスレンズを適用することが好ましい。また、光源21から射出された光束が平行光でなくても、集光レンズ22、ピンホール24及びコリメータレンズ25の機能により、露光に必要な平行光を得ることができる。
【0030】
プリズム26は、この実施形態の場合、平行光の進行方向を偏向する偏向手段として設けられている。この実施形態の場合、偏向角は時計回り方向に90度である。なお、プリズム26に、平行光を、その直交面における一方向の有効幅を他方向の有効幅と異なるようにさせる機能を担うようにさせても良い。このプリズム26からの出射光(平行光)が面露光に必要な光束として、マスク(被転写層塗布リボン11の部分)を介して焼結用粉末層に照射される。
【0031】
被露光物形成部30は、構造物取付基板31、枠体32、焼結用粉末33、基板上下動部34及び粉末供給部35などからなる。
【0032】
構造物取付基板31は、この基板31上に粉末焼結法による立体構造物(図1でのハッチ部分)が形成されるものである。
【0033】
枠体32は、構造物取付基板31の周囲を間隙なく囲むように設けられているものである。この枠体32と構造物取付基板31とによって、焼結用粉末33が収容される空間が形成される。
【0034】
焼結用粉末33は、露光光の受光によって、その粉末粒子が相互に結合するものである。焼結用粉末33としては、ワックス粉末、樹脂粉末、金属粉末、セラミックス粉末などのいずれであっても良いが、面露光方式であるため、焼結温度などが低いワックス粉末や樹脂粉末が好ましい。
【0035】
基板上下動部34は、制御部40の制御下で、構造物取付基板31を上下動させるものである。基板上下動部34による構造物取付基板31の上下動の最小単位は、1層分の焼結用粉末層の厚さ分の移動を実現できるものとなっている。
【0036】
粉末供給部35は、水平に移動するローラやブレード刃などを備えている。粉末供給部35は、制御部40の制御下で、構造物取付基板31と枠体32とで形成されている空間に焼結用粉末33を追加供給し、これをローラやブレード刃でならすことにより、その時点での露光対象の1層分の焼結用粉末層を形成させるものである。
【0037】
制御部40は、上述したように、当該粉末焼結造形装置1の全体制御を行うものであり、例えば、いわゆるパソコン程度のコンピュータを適用できる。制御部40は、機能的には、製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する層データ形成機能部(例えばプログラムでなる)41や、その2次元スライスデータに基づいて立体構造物を粉末焼結造形する際の造形制御機能部(例えばプログラムでなる)42を有している。なお、3次元形状データを形成するCAD機能自体を制御部40が有していても良く、また、他の装置(例えばCAD装置)で形成された3次元形状データを記録媒体を介したり転送されたりして取り込めるものであっても良い。さらに、制御部40は、他の装置(例えばCAD装置)から2次元スライスデータの段階のデータが与えられるものであっても良い。
【0038】
なお、図1では示していないが、この粉末焼結造形装置1においては、外乱光による悪影響を防止するように光学系要素は、適宜、円筒状や筐形状の枠体で囲繞されている。また、被転写層塗布リボン11の被転写層11bとして、光線を反射して露光光の透過を阻止するものを適用した場合には、反射戻り光を吸収させるような構成も必要となる。例えば、露光光が偏光光であれば、プリズム26に代えて、偏光ビームスプリッタを適用すると共に、その出射側に1/4波長板を設け、偏光ビームスプリッタで露光光と戻り光との光路を分離し、分離された戻り光の吸収体を偏光ビームスプリッタの戻り光の出射側に設ければ良い。
【0039】
また、図1では示していないが、構造物取付基板31と枠体32とで形成されている空間に焼結用粉末33を追加供給してならした際に、その空間からこぼれ落ちた焼結用粉末33を収容する収容部などが設けられていても良い。
【0040】
以下、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1の動作について説明する。ここで、制御部40が実行する製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する動作は、従来と同様であるので、その説明は省略する。
【0041】
そこで、図2のフローチャートを参照しながら、粉末焼結造形を実際に行う際の装置動作を説明する。
【0042】
制御部40は、粉末焼結造形を実際に行う際の装置動作の制御を開始すると(造形制御機能部42での処理を開始すると)、まず、層パラメータNを初期値1に設定する(ステップS1)。なお、初期状態においては、光シャッタ23は閉成されている。
【0043】
その後、制御部40は、基板上下動部34や粉末供給部35を制御して、N層目の焼結用粉末層を形成すると共に、そのN層目の焼結用粉末層とこの層に対向する被転写層塗布リボン11との距離を所定距離にする(ステップS2)。
【0044】
次に、制御部40は、N層マスクパターンと、(N−1)層マスクパターンとが同一であるか否かを確認する(ステップS3)。同一でない場合には、N層に係る2次元スライスデータを取り出し、リボン巻取部13及び印刷部14を制御して、印刷処理を通じて、被転写層塗布リボン11上にN層マスクを作成すると共に、そのN層マスクをN層目の焼結用粉末層に対向する位置に位置させる(ステップS4)。
【0045】
N層マスクの作成、搬送が終了すると、又は、N層マスクパターンと(N−1)層マスクパターンとが同一であってステップS3で肯定結果が得られると、制御部40は、光シャッタ23を1層分の露光に必要な時間だけ開放させ、N層目の焼結用粉末層に対するN層マスクを介した露光を実行させる(ステップS5)。この露光によって、N層目の焼結用粉末層では、N層マスクを介して受光した部分の粉末が相互に結合される。
【0046】
その後、制御部40は、最終層(Nmax層)の露光が終了したか否かを確認し(ステップS6)、最終層の露光が終了していなければ層パラメータNを1インクリメントした後(ステップS7)、上述したステップS2の処理に戻り、最終層に対する露光も終了すると、一連の制御動作を終了する。なお、制御部40は、一連の制御動作を終了すると、音や、表示装置に対するメッセージ表示などで処理終了を利用者に報知する。
【0047】
これにより、利用者は、構造物取付基板31と枠体32とで形成されている空間内に造形された立体構造物を取り出すことになる。なお、この取り出しなどをも自動化するようにしても良い。
【0048】
この第1の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)1によれば、以下の効果を奏することができる。
【0049】
第1の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)1では、粉末焼結法でありながら、面露光方法を採用しているので、1回の露光で1層分の形状形成を行うことができ、その結果、所望の立体構造物を迅速に造形することができる。
【0050】
従来の粉末焼結造形装置では、光ビームのスキャンニング構成や、光ビームの断続構成が必要であったが、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1ではこのような構成は不要である。光ビームの断続制御は複雑であるが、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1のような露光時間だけの開放制御は簡単である。
【0051】
また、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1によれば、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、マスク作成構成やマスク搬送構成を簡単、小型のものにし得、その結果、装置全体の構成をも簡単、小型のものにし得る。
【0052】
さらに、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1によれば、印刷部として印刷ヘッドの可動型のものを適用した場合には、N層の焼結用粉末層の露光と並行して、(N+1)層のマスクの作成を行うことも可能である。
【0053】
さらにまた、第1の実施形態の粉末焼結造形装置1によれば、印刷処理を通じてマスクを作成するので、マスクパターンが印刷された印刷媒体が得られ、制御部内でデータとしてマスクパターンを管理できるだけでなく、利用者は印刷媒体によってもマスクパターンを管理することができる。
【0054】
(B)第2の実施形態
次に、本発明による積層造形装置の第2の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第2の実施形態の積層造形装置も、焼結造形法の範疇に属するものである。この第2の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)も、1層分の形状を、マスクを介した面露光で形成するものである。
【0055】
上述した第1の実施形態に係る図1は、第2の実施形態の粉末焼結造形装置の全体構成を示す概略構成図と見ることができる。しかし、第2の実施形態の粉末焼結造形装置は第1の実施形態のものと以下の点で異なっている。
【0056】
第1の実施形態の場合、被転写層塗布リボン11は一方向にのみ走行し得るものであったが、第2の実施形態では、被転写層塗布リボン11は両方向に走行し得るものである。すなわち、この第2の実施形態の場合、リボン巻取部13は巻き取り方向の被転写層塗布リボンの走行(順方向の走行と呼ぶ)にはそのための駆動力を与えると共に、その逆方向の走行には軸部が空回りして逆方向の走行を許容するものであり、一方、リボン供給部12は、被転写層塗布リボンの順方向の走行には軸部が空回りして順方向の走行を許容すると共に、その逆方向の走行には走行のための駆動力を与えるものである。
【0057】
第2の実施形態の粉末焼結造形装置では、被転写層塗布リボン11が両方向に走行し得るので、制御部40の処理も異なっている。
【0058】
図3(A)は、この第2の実施形態の制御部40における層データ形成機能部(例えばプログラムでなる)41による処理を示すフローチャートである。
【0059】
制御部40は、製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する(ステップS11)。この方法は、従来と同様である。その後、各層の2次元スライスデータを比較して同一形状に係る2次元スライスデータの層をグループ化してグループデータを形成し(ステップS12)、層データ形成処理を終了する。
【0060】
ここで、グループデータは、図3(B)に示すように、グループ識別番号と、グループに属する層番号と、2次元スライスデータとであり、後述するマスク位置データもグループデータに追加される。グループ識別番号は、例えば、そのグループに属する層番号の最小値が小さいものほど若い番号が付与される。
【0061】
図4は、この第2の実施形態の制御部40における造形制御機能部(例えばプログラムでなる)42による処理を示すフローチャートである。
【0062】
制御部40は、粉末焼結造形を実際に行う際の装置動作の制御を開始すると、まず、グループパラメータ(グループ識別番号となる)Mを初期値1に設定する(ステップS21)。
【0063】
その後、M番目グループの2次元スライスデータを取り出し、リボン巻取部13及び印刷部14を制御して、印刷処理を通じて、被転写層塗布リボン11上にM番目グループの各層用マスクを作成すると共に、そのマスクの被転写層塗布リボン11上の位置データをグループデータに追加する(ステップS22)。その後、最終番目グループ(識別番号Mmax)のマスクを作成したかを確認し(ステップS23)、作成していなければグループパラメータMを1インクリメントして上述したステップS22に戻る(ステップS24)。
【0064】
なお、マスク作成時には、リボン巻取部13だけが被転写層塗布リボン11の走行を実行させるので、各グループに係るマスクは、重なり合うことなく作成される。
【0065】
全てのグループに係るマスクの作成が終了すると(ステップS23で肯定結果)、制御部40は、層パラメータNを初期値1に設定する(ステップS25)。
【0066】
その後、制御部40は、基板上下動部34や粉末供給部35を制御して、N層目の焼結用粉末層を形成させると共に、そのN層目の焼結用粉末層とこの層に対向する被転写層塗布リボン11との距離を所定距離にする(ステップS26)。
【0067】
次に、制御部40は、N層が属するグループを認識し、さらに、そのグループのマスクの被転写層塗布リボン11上の位置を認識し、その後、リボン供給部12又はリボン巻取部13を駆動させて、そのグループのマスクをN層目の焼結用粉末層に対向する位置に位置させる(ステップS27、S28)。
【0068】
そして、制御部40は、光シャッタ23を1層分の露光に必要な時間だけ開放させ、N層目の焼結用粉末層に対するマスクを介した露光を実行させる(ステップS29)。
【0069】
その後、制御部40は、最終層(Nmax層)の露光が終了したか否かを確認し(ステップS30)、最終層の露光が終了していなければ層パラメータNを1インクリメントした後(ステップS31)、上述したステップS26の処理に戻り、最終層に対する露光も終了すると、一連の制御動作を終了する。
【0070】
この第2の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)によっても、面露光方法を採用し、かつ、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0071】
これに加えて、同一の2次元スライスデータに係る層のマスクは1個だけ作成するようにしたので、マスク作成効率が良く、造形全体の処理時間を第1の実施形態以上に短縮することが期待でき、また、被転写層塗布リボンの効率的な使用を達成できる。
【0072】
(C)第3の実施形態
次に、本発明による積層造形装置の第3の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第3の実施形態の積層造形装置も、焼結造形法の範疇に属するものである。この第3の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)も、1層分の形状を、マスクを介した面露光で形成するものである。
【0073】
図5は、この第3の実施形態の粉末焼結造形装置の全体構成を示す概略構成図であり、上述した図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
【0074】
図5及び図1との比較から明らかなように、この第3の実施形態の粉末焼結造形装置では、制御部40の制御下で、マスク像の大きさを変換するズームレンズ27が、露光対象の焼結用粉末層及びそれに対向する被転写層塗布リボン11の部分(マスク)との間に設けられている。
【0075】
なお、この第3の実施形態でも、第2の実施形態と同様に、リボン供給部12又はリボン巻取部13の駆動力によって被転写層塗布リボン11は両方向に走行し得るものである。
【0076】
被転写層塗布リボン11の両方向の走行性や、ズームレンズ27の追加によって、この第3の実施形態の制御部40の処理は、第1や第2の実施形態の制御部40の処理とは異なっている。
【0077】
図6(A)は、この第3の実施形態の制御部40における層データ形成機能部(例えばプログラムでなる)41による処理を示すフローチャートである。
【0078】
制御部40は、製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する(ステップS41)。この方法は、従来と同様である。その後、各層の2次元スライスデータを比較して同一又は相似形状に係る2次元スライスデータの層をグループ化してグループデータを形成し(ステップS42)、層データ形成処理を終了する。
【0079】
ここで、グループデータは、図6(B)に示すように、グループ識別番号と、グループに属する全ての層の2次元スライスデータの中で最大形状の2次元スライスデータと、グループに属する層番号と、その層番号に対応付けられた縮小率であり、後述するマスク位置データもグループデータに追加される。グループ識別番号は、例えば、そのグループに属する層番号の最小値が小さいものほど若い番号が付与される。また、縮小率は、最大形状の2次元スライスデータに対するその層の2次元スライスデータの比率である。
【0080】
なお、最小形状の2次元スライスデータと、それを基準とした拡大率を格納するようにしても良く、また、中間の大きさの2次元スライスデータと、それを基準とした縮小率又は拡大率を格納するようにしても良い。以下の説明は、最大形状の2次元スライスデータを基準とした場合で説明を行う。
【0081】
図7は、この第3の実施形態の制御部40における造形制御機能部(例えばプログラムでなる)42による処理を示すフローチャートである。
【0082】
制御部40は、粉末焼結造形を実際に行う際の装置動作の制御を開始すると、まず、グループパラメータ(グループ識別番号となる)Mを初期値1に設定する(ステップS51)。
【0083】
その後、M番目グループの最大形状の2次元スライスデータを取り出し、リボン巻取部13及び印刷部14を制御して、印刷処理を通じて、被転写層塗布リボン11上にM番目グループ用のマスクを作成すると共に、そのマスクの被転写層塗布リボン11上の位置データをグループデータに追加する(ステップS52)。その後、最終番目グループ(識別番号Mmax)のマスクを作成したかを確認し(ステップS53)、作成していなければグループパラメータMを1インクリメントして上述したステップS52に戻る(ステップS54)。
【0084】
全てのグループに係るマスクの作成が終了すると(ステップS53で肯定結果)、制御部40は、層パラメータNを初期値1に設定する(ステップS55)。
【0085】
その後、制御部40は、基板上下動部34や粉末供給部35を制御して、N層目の焼結用粉末層を形成させると共に、そのN層目の焼結用粉末層とこの層に対向する被転写層塗布リボン11との距離を所定距離にする(ステップS56)。
【0086】
次に、制御部40は、N層が属するグループを認識し、さらに、そのグループのマスクの被転写層塗布リボン11上の位置を認識し、その後、リボン供給部12又はリボン巻取部13を駆動させて、そのグループのマスクをN層目の焼結用粉末層に対向する位置に位置させ、また、N層に係る縮小率を認識してズームレンズ27による変倍率をその縮小率に合わせ込む(ステップS57〜S59)。
【0087】
そして、制御部40は、光シャッタ23を1層分の露光に必要な時間だけ開放させ、N層目の焼結用粉末層に対するマスク及びズームレンズ27を介した露光を実行させる(ステップS60)。
【0088】
その後、制御部40は、最終層(Nmax層)の露光が終了したか否かを確認し(ステップS61)、最終層の露光が終了していなければ層パラメータNを1インクリメントした後(ステップS62)、上述したステップS56の処理に戻り、最終層に対する露光も終了すると、一連の制御動作を終了する。
【0089】
この第3の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)によっても、面露光方法を採用し、かつ、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0090】
これに加えて、同一又は相似の2次元スライスデータに係る層のマスクは1個だけ作成するようにしたので、マスク作成効率が良く、粉末焼結造形全体の処理時間を第1や第2の実施形態以上に短縮することが期待でき、また、被転写層塗布リボンの効率的な使用を達成できる。
【0091】
なお、この第3の実施形態の変形として、1回の露光時間の中でも、ズームレンズ27の変倍率を僅かに変更させることを通じて、各層のエッジの曲面をも所望する形状にし得ることが期待できる。この場合には、2次元スライスデータにはエッジ形状データを含めることを要する。
【0092】
(D)第4の実施形態
次に、本発明による積層造形装置の第4の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第4の実施形態の積層造形装置も、焼結造形法の範疇に属するものである。この第4の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)も、1層分の形状を、マスクを介した面露光で形成するものである。
【0093】
図8は、この第4の実施形態の粉末焼結造形装置の一部構成を示す概略構成図であり、上述した図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
【0094】
図8及び図1との比較から明らかなように、この第4の実施形態の粉末焼結造形装置では、マスク像の大きさを固定的に縮小変換する集光レンズ28が、露光対象の焼結用粉末層及びそれに対向する被転写層塗布リボン11の部分(マスク)との間に設けられている。すなわち、集光レンズ28は、マスクを介した露光光の有効断面積を縮小して焼結用粉末層に照射するように機能するものである。
【0095】
さらに言い換えると、集光レンズ28は、マスクに到達した露光光の単位面積当りの光強度より、焼結用粉末層に照射された際の露光光の単位面積当りの光強度を大きくするように機能するものである。
【0096】
この第4の実施形態における制御部40の制御動作は、上述した第1又は第2の実施形態と同様であって良い。
【0097】
この第4の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)によっても、面露光方法を採用し、かつ、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、第1又は第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0098】
これに加えて、集光レンズ28を設けて焼結用粉末層での単位面積当たりの受光光量を増大させるようにしているので、光源21からの露光光の単位面積当たりの光量を小さくできて光源21として簡易、低コストのものを適用できたり、また、マスクに照射される露光光の単位面積当たりの光量を小さくできてマスクの露光光照射による劣化や破損を防止できたりするという効果をも得ることができる。また、光量増大によって露光時間の短縮化も期待できる。
【0099】
(E)第5の実施形態
次に、本発明による積層造形装置の第5の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第5の実施形態の積層造形装置も、焼結造形法の範疇に属するものである。この第5の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)も、1層分の形状を、マスクを介した面露光で形成するものである。
【0100】
図9は、この第5の実施形態の粉末焼結造形装置の一部構成を示す概略構成図であり、上述した図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
【0101】
上述した第1の実施形態は、光源21から、焼結用粉末層の面全体に対する露光光(面光)を照射するものであったが、この第5の実施形態は、焼結用粉末層の面の一方の座標軸(この方向をX方向とする:図9の紙面の法線方向)に沿った線状の露光光を照射する光源21を適用している。そのため、集光レンズ22、光シャッタ23、ピンホール24、コリメータレンズ25及びプリズム26もX方向に対する光学的な操作は実行しないものである。この第5の実施形態の場合、プリズム26はプリズム移動機構29によって、X方向と直交するY方向に移動可能なものであり、これにより、X方向に沿う線状の露光光を、焼結用粉末層のY方向に走査できるようになされている。
【0102】
この第5の実施形態における制御部40の制御動作は、上述した第1(又は第2)の実施形態とほぼ同様である。異なる点は、上述した図2のステップS5の露光が、線状の露光光のY方向への走査を伴う点である。
【0103】
この第5の実施形態の積層造形装置(粉末焼結造形装置)によっても、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、このことに伴う効果は第1及び第2の実施形態と同様である。
【0104】
これに加えて、露光光として線状のものを適用し、線状の露光光をその直交方向に走査して焼結用粉末層に対する露光を行うようにしたので、光源21をはじめとした光学構成を第1の実施形態より小型なものとし得る。
【0105】
(F)第6の実施形態
次に、本発明による積層造形装置の第6の実施形態を図面を参照しながら詳述する。この第6の実施形態の積層造形装置は、インクジェットバインダ法の範疇に属するものである。
【0106】
ここで、図10が、第6の実施形態の積層造形装置(インクジェットバインダ造形装置)の全体構成を示す概略構成図である。
【0107】
図10において、このインクジェットバインダ造形装置2は、大きくは、マスクを作成すると共に所定位置にマスクを搬送するマスク作成搬送部50、バインド用液材を供給する液材供給部60、各層の被結合材料層の形成や位置制御を行う被結合材料層形成部70、及び、当該積層造形装置2の全体制御などを行う制御部80から構成されている。
【0108】
マスク作成搬送部50は、被転写層塗布リボン51、被転写層塗布リボン供給部(以下、単にリボン供給部と呼ぶ)52、被転写層塗布リボン巻取部(以下、単にリボン巻取部と呼ぶ)53、印刷部54、並びに、被転写層塗布リボン進行方向変換ローラ(以下、単にリボン進行方向変換ローラと呼ぶ)55及び56を有している。
【0109】
被転写層塗布リボン51は、液材通過シート51a上に被転写層51bが例えば熱転写可能(加熱によって剥離可能)に塗布されているものである。この実施形態の場合、被転写層塗布リボン51の一方の構成要素である液材通過シート51aは、バインド用の液材を通過し得るものであり、これに対して、被転写層塗布リボン51の他方の構成要素である被転写層51bは、バインド用の液材を通過し得ないものである。なお、第6の実施形態の場合、積層材料としては、バインド用の液材によって結合される粉末を適用している。液材通過シート51aとしては、例えば多孔質シートを適用できる。また、液材通過シート51aとしては、シート上面にバインド用液材が載った程度ではバインド用液材を通過させず、通過のためのある程度の力を必要とするものであることが好ましい。
【0110】
リボン供給部52は、以上のような被転写層塗布リボン51を引き出し可能に巻回しているものである。リボン巻取部53は、制御部80の制御下で一方向にのみ回転可能な、しかも、回転量を微細に制御できるモータ(例えばパルスモータ)を備え、被転写層塗布リボン51の巻き取りを実行することを通じて、リボン供給部52からの被転写層塗布リボン51の引き出しを実行するものである。
【0111】
なお、リボン巻取部53による被転写層塗布リボン51の巻き取りは、後述するように、マスクの搬送を意味する。
【0112】
一対のリボン進行方向変換ローラ55(進行方向の上流側)及び56(進行方向の下流側)は、リボン供給部52からリボン巻取部53への被転写層塗布リボン51の進行経路上に、離間して設けられているものである。例えば、リボン進行方向変換ローラ55は、被転写層塗布リボン51の進行方向を反時計回り方向に90度変換するものであり、リボン進行方向変換ローラ56は、被転写層塗布リボン51の進行方向を時計回り方向に90度変換するものである。一対のリボン進行方向変換ローラ55及び56間の被転写層塗布リボン51の部分は、バインド処理対象の後述する被結合粉末層に対向する。
【0113】
印刷部54は、リボン供給部52からリボン進行方向変換ローラ55への進行経路上の中間部に設けられている。印刷部54は、例えば、熱転写印刷ヘッドを備え、制御部80の制御下で印刷動作するものである。この印刷動作を通じて、被転写層塗布リボン51から被転写層が部分的に除去され、この部分的な除去パターンが後述するように、バインド処理時でのマスク(マスクパターン)として用いられる。マスクにおける被転写層が部分的に除去された所は、多孔質シート51aだけでなっているので、バインド用液材を通過し得る。
【0114】
液材供給部60は、液材保持出力部61と液材供給駆動部62とを有する。液材保持出力部61と液材供給駆動部62とは、制御部80の制御下で、マスク部分の全面に対して、バインド用液材を供給するものである。
【0115】
例えば、液材保持出力部61がバインド用液材を表面張力などで保持しているスポンジ部材でなり、液材供給駆動部62がこのスポンジ部材をマスクに押圧することでバインド用液材をマスクを通過させる押圧部材であっても良い。また、液材保持出力部61がバインド用液材を表面に付着している転動ローラでなり、液材供給駆動部62がこの転動ローラをマスク上を転動させることでバインド用液材をマスクを通過させるローラ転動部材であっても良い。さらに例えば、液材保持出力部61が複数のノズルを2次元状に配列したものであり、液材供給駆動部62がこれらノズルからバインド用液材を噴射させることでバインド用液材をマスクを通過させる噴射駆動部材であっても良い。
【0116】
被結合材料層形成部70は、構造物取付基板71、枠体72、被結合用粉末73、基板上下動部74、粉末供給部75及びマスク接触非接触駆動部76などからなる。
【0117】
構造物取付基板71は、この基板71上にインクジェットバインダ法による立体構造物が形成されるものである。
【0118】
枠体72は、構造物取付基板71の周囲を間隙なく囲むように設けられているものである。この枠体72と構造物取付基板71とによって、被結合用粉末73が収容される空間が形成される。
【0119】
被結合用粉末73は、バインド用液材によって、その粉末粒子が相互に結合するものである。被結合用粉末73としては、例えばセラミックス粉末を適用できる。
【0120】
基板上下動部74は、制御部80の制御下で、構造物取付基板71を上下動させるものである。基板上下動部74による構造物取付基板71の上下動の最小単位は、1層分の被結合用粉末層の厚さ分の移動を実現できるものとなっている。
【0121】
粉末供給部75は、水平に移動するローラやブレード刃などを備えている。粉末供給部75は、制御部80の制御下で、構造物取付基板71と枠体72とで形成されている空間に被結合用粉末73を追加供給し、これをローラやブレード刃でならすことにより、その時点での結合対象の1層分の被結合用粉末層を形成させるものである。
【0122】
マスク接触非接触駆動部76は、構造物取付基板71、枠体72、被結合用粉末73、基板上下動部74などの全体を上下動させて、その時点での結合対象の1層分の被結合用粉末層とマスクとを接触させたり離間させたりするものである。
【0123】
制御部80は、上述したように、当該インクジェットバインダ造形装置2の全体制御を行うものであり、例えば、いわゆるパソコン程度のコンピュータを適用できる。制御部80は、機能的には、製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する層データ形成機能部(例えばプログラムでなる)81や、その2次元スライスデータに基づいて立体構造物をインクジェットバインダ造形する際の造形制御機能部(例えばプログラムでなる)82を有している。
【0124】
以下、第1の実施形態のインクジェットバインダ造形装置2の動作について説明する。
【0125】
ここで、制御部80が実行する製作対象物の3次元形状データを2次元スライスデータに変換する動作は、従来と同様であるので、その説明は省略する。
【0126】
そこで、図11のフローチャートを参照しながら、インクジェットバインダ造形を実際に行う際の装置動作を説明する。
【0127】
制御部80は、装置動作の制御を開始すると(造形制御機能部82での処理を開始すると)、まず、層パラメータNを初期値1に設定する(ステップS71)。なお、初期状態においては、マスク接触非接触駆動部76によって、その時点での結合対象の1層分の被結合用粉末層とマスクとは非接触になっている。
【0128】
その後、制御部80は、基板上下動部74や粉末供給部75などを制御して、N層目の被結合用粉末層を形成すると共に、そのN層目の被結合用粉末層とこの層に対向する被転写層塗布リボン51との距離を所定距離にする(ステップS72)。
【0129】
次に、制御部80は、N層マスクパターンと、(N−1)層マスクパターンとが同一であるか否かを確認する(ステップS73)。同一でない場合には、N層に係る2次元スライスデータを取り出し、リボン巻取部53及び印刷部54を制御して、印刷処理を通じて、被転写層塗布リボン51上にN層マスクを作成すると共に、そのN層マスクをN層目の被結合用粉末層に対向する位置に位置させる(ステップS74)。
【0130】
N層マスクの作成、搬送が終了すると、又は、N層マスクパターンと(N−1)層マスクパターンとが同一であってステップS73で肯定結果が得られると、制御部80は、マスク接触非接触駆動部76を制御して、その時点での結合対象の1層分の被結合用粉末層とマスクとを接触させた後、液材供給駆動部62を制御して、液材保持出力部61からバインド用液材をマスクに向けて出力させ、N層目の被結合用粉末層に対するN層マスクを介したバインド用液材の供給を実行させる(ステップS75)。この液材の供給によって、N層目の被結合用粉末層では、N層マスクを介して液材が供給された部分の粉末が相互に結合される。なお、液材の供給終了後には、マスク接触非接触駆動部76によって、被結合用粉末層とマスクとが離間される。
【0131】
その後、制御部80は、最終層(Nmax層)に対する液材の供給が終了したか否かを確認し(ステップS76)、最終層に対する液材の供給が終了していなければ層パラメータNを1インクリメントした後(ステップS77)、上述したステップS72の処理に戻り、最終層に対する液材の供給も終了すると、一連の制御動作を終了する。
【0132】
利用者は、最終層に対する液材の供給も終了したときには、構造物取付基板71と枠体72とで形成されている空間内に造形された立体構造物を取り出すことになる。なお、この取り出しなどをも自動化するようにしても良い。
【0133】
この第6の実施形態の積層造形装置(インクジェットバインダ造形装置)2によれば、以下の効果を奏することができる。
【0134】
第6の実施形態の積層造形装置(インクジェットバインダ造形装置)2では、インクジェットバインダ法でありながら、マスクを利用して、1回の液材供給動作で1層分の形状形成を行うことができ、その結果、所望の立体構造物を迅速に造形することができる。
【0135】
また、第6の実施形態のインクジェットバインダ造形装置2によれば、マスクとして印刷処理後の被転写層塗布リボンを適用しているので、マスク作成構成やマスク搬送構成を簡単、小型のものにし得、その結果、装置全体の構成をも簡単、小型のものにし得る。
【0136】
さらに、第6の実施形態のインクジェットバインダ造形装置2によれば、印刷部として印刷ヘッドの可動型のものを適用した場合には、N層の被結合用粉末層に対する液材供給光と並行して、(N+1)層のマスクの作成を行うことも可能である。
【0137】
さらにまた、第6の実施形態のインクジェットバインダ造形装置2によれば、印刷処理を通じてマスクを作成するので、マスクパターンが印刷された印刷媒体が得られ、制御部内でデータとしてマスクパターンを管理できるだけでなく、利用者は印刷媒体によってもマスクパターンを管理することができる。
【0138】
(G)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても、種々変形の余地を示したが、さらに、以下のような変形例をも挙げることができる。すなわち、被転写層塗布リボンを用いた印刷処理を通じて、被転写層塗布リボン上に、各層に係るマスクを形成するという点が最も大きな特徴であり、この点を除けば各種の変形が可能である。
【0139】
上記各実施形態においては、印刷ヘッドとして熱転写型のものを適用することを想定しているが、被転写層塗布リボンから被転写層を部分的に印刷媒体に転写できるものであれば他の形式のものであっても良い。例えば、加圧式の印刷ヘッドであっても良い。
【0140】
また、第1〜第5の実施形態においては、焼結用粉末に対して上方より露光光を照射するものを示したが、下方や側方から露光光を照射するものであっても良い。
【0141】
さらに、第1〜第5の実施形態においては、同一マスクが複数の焼結用粉末層に対しする露光で用いられるものを示したが、マスクパターンが同一の層であっても、各層毎に別個のマスクを作成するようにしても良い。粉末焼結法の場合には、光造形法より一般に露光光のパワーが大きいため、マスクの損傷などを考慮して、上記のようにすることも好ましい。
【0142】
さらにまた、第2及び第3の実施形態における2次元スライスデータの同一又は相似は、露光光の光軸を中心とした形状での同一又は相似を想定しているが、このような位置関係を満足しない同一又は相似を含めるようにしても良い。この場合には、露光対象の焼結用粉末層のXY平面での位置をも適宜制御するようにすれば良い。
【0143】
また、第3の実施形態ではズームレンズ27を備えて露光光の有効断面積を任意に可変できるものを示し、第4の実施形態では集光レンズ28を備えて露光光の有効断面積を固定的に変化させるものを示したが、ズームレンズ及び集光レンズの双方を有するようにしても良い。
【0144】
さらに、第6の実施形態においては、制御部80の処理が第1の実施形態と類似したものであったが、第2の実施形態と類似した制御を実行するようにしても良い。
【0145】
さらにまた、第6の実施形態においては、マスクを転写式の印刷方法で作成するものを示したが、他の印刷方式でマスクを作成するようにしても良い。
【0146】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、製作対象物の作成に要する時間が短い、しかも、構成を簡易、小型にし得る積層造形装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の概略全体構成を示す図面である。
【図2】第1の実施形態の造形制御機能部の処理を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態の層データ形成機能部の処理を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態の造形制御機能部の処理を示すフローチャートである。
【図5】第3の実施形態の概略全体構成を示す図面である。
【図6】第3の実施形態の層データ形成機能部の処理を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施形態の造形制御機能部の処理を示すフローチャートである。
【図8】第4の実施形態の概略全体構成を示す図面である。
【図9】第5の実施形態の概略全体構成を示す図面である。
【図10】第6の実施形態の概略全体構成を示す図面である。
【図11】第6の実施形態の造形制御機能部の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…積層造形装置(粉末焼結造形装置)、2…積層造形装置(インクジェットバインダ造形装置)、10、50…マスク作成搬送部、11、51…被転写層塗布リボン、12、52…被転写層塗布リボン供給部、13、53…被転写層塗布リボン巻取部、14、54…印刷部、15、16、55、56…被転写層塗布リボン進行方向変換ローラ、20…平行光照射部、21…光源、22、28…集光レンズ、23…光シャッタ、24…ピンホール、25…コリメータレンズ、26…プリズム、27…ズームレンズ、29…プリズム移動機構、30…被露光物形成位置制御部、31、71…構造物取付基板、32、72…枠体、33…焼結用粉末、34、74…基板上下動部、35、75…粉末供給部、40、80…制御部、41、81…層データ形成機能部、42、82…造形制御機能部、60…液材供給部、61…液材保持出力部、62…液材供給駆動部、70…被結合材料層形成部、73…被結合用粉末、76…マスク接触非接触駆動部。
Claims (4)
- 光に感応して相互に焼結結合する焼結用粉末材料に対してマスクを介して露光光を照射して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、
透明シートと被転写層とを有する被転写層塗布リボンを用いた印刷処理によって上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層を除去して、上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、
作成されたマスクを露光位置に搬送制御するマスク搬送制御手段とを有し、
上記マスク作成手段は、同一のマスクパターンに係る1又は複数層のマスクとして1個のマスクを作成するものであり、
上記マスク搬送制御手段は、その時点での露光対象の焼結用粉末材料層に応じ、上記被転写層塗布リボンの搬送を制御してその層のマスクパターンに係るマスクを露光対象の焼結用粉末材料層に対向させるものである
ことを特徴とする積層造形装置。 - 光に感応して相互に焼結結合する焼結用粉末材料に対してマスクを介して露光光を照射して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、
透明シートと被転写層とを有する被転写層塗布リボンを用いた印刷処理によって上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層を除去して、上記被転写層塗布リボンから部分的に被転写層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、
作成されたマスクを露光位置に搬送制御するマスク搬送制御手段とを有し、
上記マスク作成手段が、同一及び相似のマスクパターンに係る1又は複数層のマスクとして1個のマスクを作成するものであり、
上記マスク搬送制御手段は、その時点での露光対象の焼結用粉末材料層に応じ、上記被転写層塗布リボンの搬送を制御してその層のマスクパターンに係るマスクを露光対象の焼結用粉末材料層に対向させるものであると共に、
上記マスクでのマスクパターンの大きさと、上記露光対象の焼結用粉末材料層に係るマスクパターンの大きさとの比率に応じて、露光光の有効断面積を変化させる露光光断面積可変手段を上記露光対象の焼結用粉末材料層とそれに対向する上記マスクとの間に設けた
ことを特徴とする積層造形装置。 - 結合用液材の供給によって相互に結合する被結合用粉末材料に対してマスクを介して上記結合用液材を供給して製作対象物の1層分の形状を形成し、この1層分の形状形成処理を繰り返し行うことで所望する製作対象物を造形する積層造形装置であって、
上記結合用液材を通過し得るベースシートと上記結合用液材を通過し得ない被覆層とを有するリボンを用いた印刷処理によって上記リボンから部分的に被覆層を除去して、上記リボンから部分的に被覆層が除去された部分を上記マスクとして作成するマスク作成手段と、
作成されたマスクを上記結合用液材の供給位置に搬送制御するマスク搬送制御手段と
を有することを特徴とする積層造形装置。 - 上記マスク作成手段は、同一のマスクパターンに係る1又は複数層のマスクとして1個のマスクを作成するものであり、
上記マスク搬送制御手段は、その時点での液材供給対象の被結合用粉末材料層に応じ、上記リボンの搬送を制御してその層のマスクパターンに係るマスクを液材供給対象の被結合用粉末材料層に対向させるものである
ことを特徴とする請求項3に記載の積層造形装置。
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