JP3710268B2 - Bending method and bending apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工方法および曲げ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プレスブレーキなどの曲げ加工機を用いて板状のワークのV曲げ加工を行う際には、ワークの塑性変形に関わる挙動が材料の特性値によって変化し、このためにたとえ同一材料であってもロット間でその特性値のばらつきによって曲げ角度が大きく変化してしまうことが知られている。このことから、駆動金型の追い込み量を精度良く制御することは極めて困難であり、実際の曲げ加工においては、熟練のオペレータの勘に頼ることが多いのが実情であった。
【0003】
そこで、このような問題点に対処するために、曲げ工程中にワークの曲げ角度を検出し、この検出される曲げ角度に基づき駆動金型の最終追い込み量を制御するようにしたプレスブレーキがいろいろと提案され、実用化されてきている。
【0004】
例えば特開平6−328136号公報にて提案されているものでは、曲げ工程の途中で一旦上下の金型を離間移動させて除荷し、その除荷の前後においてワークの曲げ角度を計測することによりワークのスプリングバック角度を求め、この求められるスプリングバック角度と、金型を離間移動させる前のワークの曲げ角度とから最終的な追い込み量を演算するようにされている。
【0005】
また、例えば特開平7−265957号公報にて提案されているものでは、曲げ加工途中で金型がワークを加圧している状態でワークの曲げ角度を計測し、この計測結果に基づき駆動金型の最終追い込み量を演算するようにされている。この場合、スプリングバック角度のデータを予めワークの材質,板厚毎に層別して記憶させておき、この記憶データを用いてワークの曲げ角度に対する追い込み量の関係を補正するようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記前者(特開平6−328136号公報)の方法では、スプリングバック角度を計測するのに、曲げ工程の途中で一旦上下の金型を相対的に離間移動させるようにしているために、ワークが非対称形状の場合に、除荷時にワークが倒れて金型とワークとの接触点がずれる可能性があることから、何らかの手段でワークの倒れを防ぐ必要があるという問題点がある。
【0007】
一方、前記後者(特開平7−265957号公報)の方法によれば、加圧状態でワークの曲げ角度を計測していることから、前述のワークの倒れの問題を解消することができる。しかし、図9に示されているように、スプリングバック角度は、実際にはロット間の材料特性値のばらつきにより若干のばらつきを有しているので、より高精度の曲げ加工を実現するには、このスプリングバック角度を精度良く推定もしくは検出することが必要となる。なお、この図9は、6種類の同種で異ロットの冷延鋼板における種々の曲げ角度でのスプリングバック角度を示したものであって、ロット間の材料特性値のばらつきによりスプリングバック角度が±0.3°程度ばらつくことを示している。
【0008】
また、この後者の公報に記載の方法では、予め記憶されているワークの曲げ角度に対する追い込み量の関係を補正するだけであるので、最終追い込み量の推定精度が劣る場合がある。すなわち、図10に示されるように、駆動金型の追い込み量と曲げ角度との関係は曲げ加工されるワーク素材の機械的性質の代用特性であり、このワーク素材の変更により曲げ精度が大きな影響を受けることになる。したがって、予め記憶されている材料の機械的性質に近い材料の曲げ加工を行う場合には、この方法でも精度良く曲げ加工を行うことができるが、機械的性質が大きく異なる材料の場合には追い込み量と曲げ角度との関係が大きく異なることとなって、曲げ角度精度が悪くなる恐れがある。
【0009】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、材料のロット間での材料特性値にばらつきがあってもスプリングバック角度および駆動金型の最終追い込み位置を精度良く推定し、これによって極めて高い角度精度を有する曲げ加工を実現することのできる曲げ加工方法および曲げ加工装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、第1発明による曲げ加工方法は、
駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工方法において、
ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を求めるとともに前記駆動金型の最終追い込み位置を求め、この求められた最終追い込み位置まで前記駆動金型を駆動することを特徴とするものである。
【0011】
本発明においては、ワークの曲げ加工に際して、まず最初の仮追い込み位置まで駆動金型が駆動されてその位置でワークの実曲げ角度が検出され、この後次の仮追い込み位置まで更に駆動金型が駆動されてその位置で再度ワークの実曲げ角度が検出される。このようにして少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度が検出されると、これら各仮追い込み位置に対応する各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係に基づいて、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度が求められるとともに、駆動金型の最終追い込み位置が求められる。本発明によれば、同一材質におけるロット間での特性値のばらつきを考慮した場合に、スプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値であるn値(加工硬化指数)の代用特性として、少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係が用いられ、この関係に基づきスプリングバック角度を求めるようにされている。また、同様に、この少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係に基づき、言い換えれば材料の機械的性質の代用特性値である追い込み量と曲げ角度との関係を考慮して、目標となる曲げ角度が得られる最終追い込み位置を曲線近似もしくは直線近似により求めるようにされている。したがって、例えば材料のロット間での材料特性値にばらつきがあってもスプリングバック角度および駆動金型の最終追い込み位置を精度良く推定することが可能である。
【0012】
次に、前記第1発明による曲げ加工方法を具体的に実現するための第2発明による曲げ加工装置は、
駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
(a)ワークの加工条件毎のそのワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係を記憶する記憶手段、
(b)ワークの曲げ加工中の曲げ角度を検出する角度検出手段、
(c)前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置にて前記角度検出手段により検出されるワークの実曲げ角度の変化分およびそれら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と、前記記憶手段に記憶されている追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係よりワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度を演算するとともに前記駆動金型の最終追い込み位置を演算する演算手段および
(d)前記駆動金型を前記仮追い込み位置まで駆動した後に前記最終追い込み位置まで駆動する金型駆動手段
を備えることを特徴とするものである。
【0013】
本発明においては、予め記憶手段に、ワークの加工条件毎のそのワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係が記憶されている。ワークの曲げ加工に際しては、まず金型駆動手段により最初の仮追い込み位置まで駆動金型が駆動されてその位置で角度検出手段によりワークの実曲げ角度が検出され、この後次の仮追い込み位置まで更に駆動金型が駆動されてその位置で再度ワークの実曲げ角度が検出される。このようにして少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度が検出されると、前記記憶手段に記憶されている、追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係よりワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度が演算され、この演算されるスプリングバック角度と、各仮追い込み位置に対応する各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係とに基づいて、前記駆動金型の最終追い込み位置が演算される。そして、この演算された最終追い込み位置まで駆動金型が駆動されて曲げ加工が終了する。こうして、少なくとも2箇所の角度検出位置にて検出される実曲げ角度に基づいてワークのスプリングバック角度および駆動金型の最終追い込み位置が推定されるので、前記第1発明と同様、材料のロット間での材料特性値にばらつきがある場合でも、スプリングバック角度および最終追い込み位置を精度良く推定することができ、この最終追い込み位置に基づいて曲げ加工が実行されるので、極めて高精度の曲げ加工を実現することが可能となる。
【0014】
本発明において、前記少なくとも2箇所の仮追い込み位置は、前記記憶手段に記憶されているワークの曲げ角度に対する駆動金型の追い込み量の関係およびワークの曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係から演算され得る。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による曲げ加工方法および曲げ加工装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1には、本発明の一実施例に係る曲げ加工装置のシステム構成図が示されている。
【0017】
本実施例の曲げ加工装置(プレスブレーキ)においては、固定テーブル1上にダイベース2が固着されるとともに、このダイベース2上に下型3が取付けられ、この下型3に対向してその下型3に対し近接離隔するように昇降駆動されるラム4の下部に上型5が取付けられている。曲げ加工されるべき板状のワークWは下型3と上型5との間に挿入され、このワークWの端部をバックストップ装置6に突き当てた状態でラム4を下降させてそのワークWを下型3と上型5とで挟圧することによって、ワークWの曲げ加工が行われるようにされている。
【0018】
前記固定テーブル1の前部には、ワークWの曲げ工程中にそのワークWの曲げ角度を検出する角度検出ユニット7が設けられている。この角度検出ユニット7は、ワークWの折り曲げ外面にスリット光を投光する光源8と、この光源8によりワークWの外面に形成された線状投光像を撮像するCCDカメラ9とを含み、このCCDカメラ9により取り込まれた画像を画像処理することによってワークWの曲げ角度を検出するものである。なお、この角度検出ユニット7は固定テーブル1の前方だけでなく後方にも設けることができ、このように固定テーブル1の両側に設けてワークの2つの折り曲げ外面の曲げ角度を検出することによって角度検出精度の向上を図ることができる。
【0019】
前記CCDカメラ9によって取り込まれた画像は図示されないモニターテレビに映し出されるとともに、画像データとして曲げ角度演算部10にて処理される。そして、この曲げ角度演算部10における演算によってワークWの曲げ角度が算出され、その演算結果がNC装置11に入力される。このNC装置11は、ワークWの曲げ条件(加工条件)毎の追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対する複数のスプリングバック角度の関係、およびワークの曲げ角度に対する複数の金型追い込み量の関係等を記憶する記憶手段12を備えるとともに、この記憶手段12に記憶されているデータと、ワークWの曲げ条件(材質,板厚,曲げ形状,金型形状,機械情報等)とに基づき上型5の仮の追い込み位置および最終追い込み位置(下死点)を演算する演算手段13を備えている。
【0020】
ところで、板状のワークWを曲げ加工する際に生じるスプリングバック(弾性による戻り)角度は、材料の引張強さ,縦弾性係数,加工硬化指数(n値)等に相関があるとされているが、同一材質におけるロット間での特性値のばらつきのみを考えれば、このスプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値はn値であると考えられる。なお、図2には、冷延鋼板においてn値とスプリングバック角度との相関を調べた結果が示されている。一方、図3に示されているように、n値と材料の曲げ半径とには高い相関があることが分っており、また図4に示されるように、ワークWの曲げ半径が異なると、同じ下死点(上型の追い込み位置)におけるワークWの曲げ角度に変化が生じることが分っている。すなわち、ある下死点において、ワークの曲げ角度が小さな材料は、曲げ半径は大きく、n値が大きく、結果的にスプリングバック角度が大きくなるという関係が成り立つことになる。このことから、所定位置においてワークWの曲げ角度を検出することでスプリングバック角度を推定することが可能となり、この結果に基づいて駆動金型である上型5の追い込み量を制御することで、材料のばらつきに依らずに高い寸法精度の曲げを実現することが可能となる。
【0021】
本実施例では、スプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値である前記n値の代用特性として、少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分dDと各実曲げ角度の変化分dθとの比dD/dθを算出し、この比dD/dθとスプリングバック角度θs との関係に基づいて、目標曲げ角度におけるスプリングバック角度を算出するようにされている。
【0022】
また、前述のようにして求められる目標曲げ角度におけるスプリングバック角度と、少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分dDと各実曲げ角度の変化分dθとの関係とに基づいて、目標曲げ角度が得られる最終追い込み位置(下死点)を算出するようにされている。
【0023】
次に、本実施例における金型追い込み量の制御フローを図5に示されるフローチャートにしたがって順次説明する。
【0024】
S1:予め入力されて記憶手段12に記憶されているワークWの曲げ条件(材質,板厚,曲げ形状,金型形状,機械情報等)を読み込む。
S2:ワークWの曲げ角度θに対する金型追い込み量Dの関係(図6参照)およびワークWの目標曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係からデフォルト(NC装置が有している初期値)の関係式を選択して上下両金型を近接移動させたときの仮追い込み位置、言い換えれば角度検出位置をn箇所(n≧2)演算する。なお、これら仮追い込み位置は、ワークWを曲げ過ぎない範囲で、少なくとも1箇所は目標曲げ角度にできるだけ近い位置であるのが望ましい。
【0025】
S3〜S5:オペレータによりワークWをセットして曲げ加工を開始し、n箇所の仮追い込み位置のうちの最初の仮追い込み位置まで上型5を下型3に対して近接移動させる。そして、この仮追い込み位置に到達すると、角度検出ユニット7によってワークWの曲げ角度を検出する。
S6:角度検出回数Nがnに達していない場合(N<n)には、第2の仮追い込み位置まで再度上型5を移動させ、この第2の仮追い込み位置にて再度ワークWの曲げ角度を検出する。なお、この処理はN=nになるまで繰り返し行う。
【0026】
S7:上述のn箇所の角度検出結果から、追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比を算出する。例えばn=2の場合には、2点の角度検出位置での追い込み量の差dDと検出角度の差dθとの比dD/dθを算出する。そして、予め記憶されている比dD/dθに対するスプリングバック角度θs の関係、言い換えればdD/dθ〜θs 曲線(図7参照)を用いて、上述のように算出された比dD/dθに相当するスプリングバック角度θs を求める。こうして、目標曲げ角度でのスプリングバック角度θs を推定する。ここで、前記比dD/dθを算出する際に、角度検出位置(仮追い込み位置)が2箇所(n=2)の場合には、曲げ角度θに対する金型追い込み量Dの関係を示すグラフ上において、2つの検出値に基づきそれら2点を通る直線を求めることにより比dD/dθを求めることができる。また、角度検出位置(仮追い込み位置)が3箇所以上(n≧3)の場合には、3つの検出値に基づき最小自乗法等の手法を用いて比dD/dθを求めることができる。なお、図7は、比dD/dθに対するスプリングバック角度θs の関係を実験値データとともに示したものである。
【0027】
S8:上述のn箇所の角度検出結果より得られる追い込み量の変化分dD(=d1 −d2 )と実曲げ角度の変化分dθ(θ1 −θ2 )との関係および上述のようにして求められた目標曲げ角度θT に対するスプリングバック角度θS を用いて、目標曲げ角度θT が得られる最終追い込み位置dT を求める(図8参照)。ここで、この最終追い込み位置dT を算出する際、角度検出位置(仮追い込み位置)が2箇所(n=2)の場合には、曲げ角度θに対する金型追い込み量Dの関係を示すグラフ(図8参照)上において、2つの検出値に基づきそれら2点を通る直線を求めることにより前記最終追い込み位置dT を求めることができる。また、角度検出位置(仮追い込み位置)が3箇所以上(n≧3)の場合には、3つ以上の検出値に基づき最小自乗法等の手法を用いて最終追い込み位置dT を求めることができる。
【0028】
S9:推定された最終追い込み位置dT に基づいて上型5をその位置まで再度駆動する。
S10:加工を終了してフローを終了する。
【0029】
このフローで示される処理は、毎回の曲げ工程毎に行われても良いが、材料ロットが変更される時等といった任意の工程でオペレータが補正操作を指示することもできる。
【0030】
本実施例においては、曲げ角度を検出する角度検出手段として、スリット光を投光する光源と、線状投光像を撮像するCCDカメラとよりなる角度検出装置を用いるものを説明したが、この角度検出手段としては、他に、静電容量式のも の、光電式のもの、接触式のものなどいろいろなタイプのものを採用することができる。
【0031】
本実施例では、下型(ダイ)を固定式のものとして上型(パンチ)を駆動させる所謂オーバードライブタイプのプレスブレーキに適用したものを説明したが、本発明は、上型を固定式にして下型を駆動させる所謂アンダードライブタイプのプレスブレーキに対して適用できるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る曲げ加工装置のシステム構成図である。
【図2】図2は、n値とスプリングバック角度との相関を示すグラフである。
【図3】図3は、n値と材料の曲げ半径との相関を示すグラフである。
【図4】図4は、同一下死点における曲げ半径と曲げ角度との関係を説明する図である。
【図5】図5は、金型追い込み量の制御フローを示すフローチャートである。
【図6】図6は、曲げ角度に対する追い込み量の関係を示すグラフである。
【図7】図7は、dD/dθに対するスプリングバック角度の関係を示すグラフである。
【図8】図8は、最終追い込み位置dT の求め方を説明するグラフである。
【図9】図9は、ワーク角度とスプリングバック角度の関係を示すグラフである。
【図10】図10は、曲げ角度に対する追い込み量の関係が材料に応じて異なることを説明するグラフである。
【符号の説明】
1 固定テーブル
2 ダイベース
3 下型
4 ラム
5 上型
6 バックストップ装置
7 角度検出ユニット
8 光源
9 CCDカメラ
10 曲げ角度演算部
11 NC装置
12 記憶手段
13 演算手段
W ワーク[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bending method and a bending device for bending a plate-like workpiece by pressing it with a driving die and a fixed die.
[0002]
[Prior art]
In general, when V-bending a plate-shaped workpiece using a bending machine such as a press brake, the behavior related to the plastic deformation of the workpiece varies depending on the material property value. For this reason, even if the same material is used. However, it is known that the bending angle changes greatly due to variations in the characteristic values between lots. For this reason, it is extremely difficult to control the driving amount of the driving mold with high accuracy, and in actual bending, the actual situation is that it often depends on the intuition of a skilled operator.
[0003]
In order to deal with such problems, there are various press brakes that detect the bending angle of the workpiece during the bending process and control the final driving amount of the driving mold based on the detected bending angle. It has been proposed and put into practical use.
[0004]
For example, in the one proposed in Japanese Patent Laid-Open No. 6-328136, the upper and lower molds are once moved apart during the bending process to unload, and the bending angle of the workpiece is measured before and after the unloading. Thus, the spring back angle of the work is obtained, and the final driving amount is calculated from the obtained spring back angle and the bending angle of the work before moving the mold apart.
[0005]
For example, in what is proposed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-265957, the bending angle of the workpiece is measured in a state where the die pressurizes the workpiece in the middle of bending, and the driving die is based on the measurement result. The final driving amount is calculated. In this case, the data of the springback angle is stored in advance for each material and thickness of the work, and the stored data is used to correct the relationship of the driving amount with respect to the bending angle of the work.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the former method (Japanese Patent Laid-Open No. 6-328136), the upper and lower molds are once moved relatively apart during the bending process to measure the springback angle. When the workpiece has an asymmetric shape, there is a possibility that the workpiece may fall during unloading and the contact point between the mold and the workpiece may be shifted. Therefore, it is necessary to prevent the workpiece from falling down by some means.
[0007]
On the other hand, according to the latter method (Japanese Patent Laid-Open No. 7-265957), since the bending angle of the workpiece is measured in a pressurized state, the above-mentioned problem of the workpiece falling can be solved. However, as shown in FIG. 9, the springback angle actually has a slight variation due to the variation in material property values between lots. Therefore, it is necessary to accurately estimate or detect the springback angle. FIG. 9 shows the springback angles at various bending angles in cold rolled steel sheets of the same type and different lots, and the springback angle is ±± due to variations in material property values between lots. It shows a variation of about 0.3 °.
[0008]
Further, since the method described in the latter publication only corrects the relationship of the driving amount with the bending angle of the workpiece stored in advance, the estimation accuracy of the final driving amount may be inferior. That is, as shown in FIG. 10, the relationship between the driving amount of the driving mold and the bending angle is a substitute characteristic of the mechanical properties of the workpiece material to be bent, and the bending accuracy is greatly affected by the change of the workpiece material. Will receive. Therefore, when bending a material that is close to the mechanical properties of the material stored in advance, this method can also bend the material with high accuracy. The relationship between the amount and the bending angle is greatly different, and the bending angle accuracy may be deteriorated.
[0009]
The present invention has been made to solve such problems, and accurately estimates the springback angle and the final drive-in position of the drive mold even if there are variations in material property values among lots of materials. Thus, an object of the present invention is to provide a bending method and a bending apparatus capable of realizing bending with extremely high angular accuracy.
[0010]
[Means for solving the problems and actions / effects]
In order to achieve the above-mentioned object, the bending method according to the first invention comprises:
In a bending method in which a plate-shaped workpiece is clamped by a driving mold and a fixed mold to perform bending,
During bending of the workpiece, the actual bending angle of the workpiece is detected at at least two temporary driving positions of the drive mold, and the relationship between the change in the driving amount and the change in the actual bending angle at each temporary driving position. Based on the above, the spring back angle of the workpiece is obtained using data relating to the behavior of the spring back under the bending processing conditions stored in advance, and the final drive position of the drive mold is obtained, and the obtained final drive position The drive mold is driven up to.
[0011]
In the present invention, when bending a workpiece, the driving mold is first driven to the first temporary driving position, and the actual bending angle of the workpiece is detected at that position, and then the driving mold is further moved to the next temporary driving position. When driven, the actual bending angle of the workpiece is detected again at that position. When the actual bending angle of the workpiece is detected at at least two temporary driving positions in this manner, the relationship between the change amount of each driving amount corresponding to each temporary driving position and the change amount of each actual bending angle is used. Thus, the spring back angle of the workpiece is obtained using data relating to the behavior of the spring back under the bending processing conditions stored in advance, and the final driving position of the drive mold is obtained. According to the present invention, when the variation of the characteristic value between lots in the same material is taken into consideration, at least 2 as a substitute characteristic of the n value (work hardening index) that is the characteristic value that has the greatest influence on the springback angle. The relationship between the amount of change in each driving amount and the amount of change in each actual bending angle at the temporary driving position of the location is used, and the springback angle is obtained based on this relationship. Similarly, based on the relationship between the change in each drive amount and the change in each actual bending angle at the at least two temporary drive positions, in other words, the drive amount that is a substitute characteristic value of the mechanical properties of the material, In consideration of the relationship with the bending angle, the final driving position where the target bending angle is obtained is obtained by curve approximation or linear approximation. Therefore, for example, even if there are variations in material characteristic values between lots of materials, it is possible to accurately estimate the springback angle and the final driving position of the drive mold.
[0012]
Next, a bending apparatus according to the second invention for specifically realizing the bending method according to the first invention comprises:
In a bending apparatus that performs bending by pressing a plate-shaped workpiece between a driving mold and a fixed mold,
(A) A memory for storing the relationship of the drive-in amount of the driving mold with respect to the bending angle of the workpiece for each processing condition of the workpiece and the relationship of the springback angle with respect to the ratio between the change in the drive-in amount and the change in the actual bending angle. means,
(B) an angle detection means for detecting a bending angle during bending of the workpiece;
(C) Changes in the actual bending angle of the workpiece detected by the angle detection means at at least two temporary driving positions of the drive mold, and changes in the driving amount associated with each of the temporary driving positions, and the storage The spring back angle at the target bending angle of the workpiece is calculated from the relationship of the spring back angle with respect to the ratio of the change in the drive amount stored in the means and the change in the actual bending angle, and the final drive position of the drive mold And (d) mold driving means for driving the driving mold to the final driving position after driving the driving mold to the temporary driving position.
[0013]
In the present invention, the spring back is stored in advance in the storage means for the relationship between the amount of driving of the drive mold with respect to the bending angle of the workpiece for each processing condition of the workpiece and the ratio between the amount of change in the driving amount and the amount of change in the actual bending angle. The relationship between angles is stored. When bending a workpiece, first, the driving die is driven to the first temporary driving position by the mold driving means, and the actual bending angle of the workpiece is detected by the angle detecting means at that position, and then to the next temporary driving position. Further, the driving mold is driven, and the actual bending angle of the workpiece is detected again at that position. When the actual bending angle of the workpiece is detected at at least two temporary driving positions in this manner, the spring back with respect to the ratio of the change in the driving amount and the change in the actual bending angle stored in the storage means. The springback angle at the target bending angle of the workpiece is calculated from the angle relationship, and the calculated springback angle and the change in each driving amount and the change in each actual bending angle corresponding to each temporary driving position are calculated. Based on the relationship, the final driving position of the drive mold is calculated. Then, the drive mold is driven to the calculated final driving position, and the bending process is completed. Thus, since the springback angle of the workpiece and the final drive-in position of the drive mold are estimated based on the actual bending angles detected at at least two angle detection positions, as in the first invention, between the lots of materials, Even if there are variations in the material property values at, the springback angle and the final driving position can be accurately estimated, and bending is performed based on this final driving position. It can be realized.
[0014]
In the present invention, the at least two temporary drive-in positions can be calculated from the relationship of the drive-in amount of the drive mold with respect to the bending angle of the workpiece stored in the storage means and the relationship of the springback angle with respect to the bending angle of the workpiece. .
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, specific embodiments of a bending method and a bending apparatus according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0016]
FIG. 1 shows a system configuration diagram of a bending apparatus according to an embodiment of the present invention.
[0017]
In the bending apparatus (press brake) of the present embodiment, a
[0018]
An
[0019]
The image captured by the
[0020]
By the way, it is said that the springback (return by elasticity) angle generated when bending the plate-like workpiece W is correlated with the tensile strength, longitudinal elastic modulus, work hardening index (n value), etc. of the material. However, considering only the variation in characteristic values between lots of the same material, it is considered that the characteristic value that has the greatest effect on the springback angle is the n value. FIG. 2 shows the result of examining the correlation between the n value and the springback angle in the cold-rolled steel sheet. On the other hand, as shown in FIG. 3, it is known that there is a high correlation between the n value and the bending radius of the material, and when the bending radius of the workpiece W is different as shown in FIG. It has been found that the bending angle of the workpiece W changes at the same bottom dead center (upper position of the upper die). In other words, at a certain bottom dead center, a material having a small bending angle of the workpiece has a large bending radius, a large n value, and a large spring back angle as a result. From this, it becomes possible to estimate the springback angle by detecting the bending angle of the workpiece W at a predetermined position, and by controlling the driving amount of the
[0021]
In this embodiment, as substitute characteristics of the n value, which is the characteristic value that has the greatest influence on the springback angle, the amount of change dD of each driving amount and the amount of change dθ of each actual bending angle at at least two temporary driving positions. calculating a ratio dD / d [theta] with, based on the relationship between the ratio dD / d [theta] and the spring back angle theta s, it is adapted to calculate the spring-back angle in the target bending angle.
[0022]
Further, based on the springback angle at the target bending angle obtained as described above, and the relationship between the change amount dD of each driving amount and the change amount dθ of each actual bending angle at at least two temporary driving positions, The final driving position (bottom dead center) at which the target bending angle is obtained is calculated.
[0023]
Next, the control flow of the die drive-in amount in this embodiment will be described sequentially according to the flowchart shown in FIG.
[0024]
S1: Read the bending condition (material, plate thickness, bending shape, mold shape, machine information, etc.) of the workpiece W which is input in advance and stored in the storage means 12.
S2: Relational expression of default (initial value possessed by the NC device) from the relationship of the die drive amount D to the bending angle θ of the workpiece W (see FIG. 6) and the relationship of the springback angle to the target bending angle of the workpiece W When n is selected and the upper and lower molds are moved close to each other, the temporary driving position, in other words, the angle detection position is calculated at n positions (n ≧ 2). In addition, it is desirable that at least one of these temporary driving positions is as close as possible to the target bending angle within a range where the workpiece W is not excessively bent.
[0025]
S3 to S5: The work W is set by the operator and bending is started, and the
S6: When the number of detected angles N has not reached n (N <n), the
[0026]
S7: A ratio between the change amount of the follow-up amount and the change amount of the actual bending angle is calculated from the above-described angle detection results at n places. For example, in the case of n = 2, the ratio dD / dθ between the difference dD in the driving amount at the two angle detection positions and the difference dθ in the detection angle is calculated. Then, using the relationship of the springback angle θ s to the ratio dD / dθ stored in advance, in other words, the ratio dD / dθ calculated as described above, using the dD / dθ to θ s curve (see FIG. 7). The corresponding springback angle θ s is obtained. Thus, the springback angle θ s at the target bending angle is estimated. Here, when the ratio dD / dθ is calculated, if there are two angle detection positions (temporary driving positions) (n = 2), the graph shows the relationship of the die driving amount D with respect to the bending angle θ. The ratio dD / dθ can be obtained by obtaining a straight line passing through these two points based on the two detected values. When the angle detection position (temporary driving position) is three or more (n ≧ 3), the ratio dD / dθ can be obtained using a method such as the least square method based on the three detection values. FIG. 7 shows the relationship of the springback angle θ s to the ratio dD / dθ together with experimental value data.
[0027]
S8: The relationship between the change amount dD (= d 1 −d 2 ) of the follow-up amount obtained from the angle detection result at the above-mentioned n locations and the change amount dθ (θ 1 −θ 2 ) of the actual bending angle, and as described above. using springback angle theta S to a target bending angle theta T obtained Te, obtaining the final thrust position d T of the target bending angle theta T is obtained (see FIG. 8). Here, the graph showing this when calculating the final thrust position d T, the angle detection position if (tentative thrust position) at two positions (n = 2), the bending relationship mold thrust amount D for the angle theta ( 8 refer) on, it is possible to obtain the final thrust position d T by obtaining a straight line passing through those two points based on the two detection values. When the angle detection position (temporary driving position) is three or more (n ≧ 3), the final driving position d T can be obtained using a method such as a least square method based on three or more detection values. it can.
[0028]
S9: Based on the estimated final driving position d T , the
S10: Finish processing and end the flow.
[0029]
The processing shown in this flow may be performed for each bending process, but the operator can instruct the correction operation in any process such as when the material lot is changed.
[0030]
In the present embodiment, as the angle detection means for detecting the bending angle, the one using an angle detection device including a light source that projects slit light and a CCD camera that captures a linear projection image has been described. Various other types of angle detection means such as a capacitance type, a photoelectric type, and a contact type can be adopted.
[0031]
In this embodiment, the lower die (die) is fixed and the upper die (punch) is applied to a so-called overdrive type press brake. However, in the present invention, the upper die is fixed. Needless to say, the present invention can be applied to a so-called underdrive type press brake for driving the lower die.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram of a bending apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing a correlation between an n value and a springback angle.
FIG. 3 is a graph showing a correlation between an n value and a bending radius of a material.
FIG. 4 is a diagram illustrating a relationship between a bending radius and a bending angle at the same bottom dead center.
FIG. 5 is a flowchart showing a control flow of a mold drive-in amount.
FIG. 6 is a graph showing a relationship of a driving amount with respect to a bending angle.
FIG. 7 is a graph showing a relationship of a springback angle with respect to dD / dθ.
Figure 8 is a graph illustrating how to obtain a final thrust position d T.
FIG. 9 is a graph showing a relationship between a workpiece angle and a springback angle.
FIG. 10 is a graph for explaining that the relationship between the amount of thrust and the bending angle varies depending on the material.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を求めるとともに前記駆動金型の最終追い込み位置を求め、この求められた最終追い込み位置まで前記駆動金型を駆動することを特徴とする曲げ加工方法。In a bending method in which a plate-shaped workpiece is clamped by a driving mold and a fixed mold to perform bending,
During bending of the workpiece, the actual bending angle of the workpiece is detected at at least two temporary driving positions of the drive mold, and the relationship between the change in the driving amount and the change in the actual bending angle at each temporary driving position. Based on the above, the spring back angle of the workpiece is obtained using data relating to the behavior of the spring back under the bending processing conditions stored in advance, and the final drive position of the drive mold is obtained, and the obtained final drive position Bending method characterized by driving said driving mold.
(a)ワークの加工条件毎のそのワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係を記憶する記憶手段、
(b)ワークの曲げ加工中の曲げ角度を検出する角度検出手段、
(c)前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置にて前記角度検出手段により検出されるワークの実曲げ角度の変化分およびそれら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と、前記記憶手段に記憶されている追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係よりワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度を演算するとともに前記駆動金型の最終追い込み位置を演算する演算手段および
(d)前記駆動金型を前記仮追い込み位置まで駆動した後に前記最終追い込み位置まで駆動する金型駆動手段
を備えることを特徴とする曲げ加工装置。In a bending apparatus that performs bending by pressing a plate-shaped workpiece between a driving mold and a fixed mold,
(A) A memory for storing the relationship of the drive-in amount of the driving mold with respect to the bending angle of the workpiece for each processing condition of the workpiece and the relationship of the springback angle with respect to the ratio between the change in the drive-in amount and the change in the actual bending angle. means,
(B) an angle detection means for detecting a bending angle during bending of the workpiece;
(C) Changes in the actual bending angle of the workpiece detected by the angle detection means at at least two temporary driving positions of the drive mold, and changes in the driving amount related to the temporary driving positions, and the storage The spring back angle at the target bending angle of the workpiece is calculated from the relationship of the spring back angle to the ratio of the change in the drive amount stored in the means and the change in the actual bending angle, and the final drive position of the drive mold And (d) a bending apparatus that drives the driving mold to the final driving position and then drives the driving mold to the final driving position.
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