JP3709954B2 - Electric transmission and its shift control method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動式変速装置およびその変速制御方法に係り、特に、ギアシフトおよびクラッチの断続を電気的に行なう電動式変速装置およびその変速制御方法に関する。さらに具体的に言えば、変速過程でクラッチが切断状態にあるときにエンジン回転数が予定の変化を示すと、クラッチを駆動する駆動モータの制御を、常時とは異なる内容で実行するようにした電動式変速装置およびその変速制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラッチペダル(あるいはクラッチレバー)およびシフトチェンジレバーの双方を操作してギアシフトを行なう従来の変速装置に対して、ギアシフトをモータによって電気的に行なう電動式変速装置が、特開平5−39865号公報に開示されている。上記した従来技術では、駆動モータによりシフトドラムを双方向に間歇回転させ、これによって所望のシフトフォークを作動させてギアシフトを行なっている。これに対して、クラッチの断続もモータにより同時に行なうことが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような場合、従来の手動式変速装置を考えると、ギアがスムーズにシフトしない場合であっても、シフト操作を繰り返すことで最終的にはシフトチェンジを完了させることができる。また、シフトチェンジ後におけるクラッチ接続がスムーズに行なえるか否かも、ドライバのクラッチ操作に大きく依存する。
【0004】
このように、従来の手動式変速装置では、シフト操作を繰り返すことなくシフトチェンジを完了させられるか否か、あるいはクラッチ接続をスムーズに行なえるか否かといった操作性の良否の多くが、ドライバの操作方法に大きく依存している。換言すれば、ドライバの学習効果によって良好な操作性を得ることができる。
【0005】
これに対して、クラッチおよびシフトチェンジレバーの双方をモータで駆動する場合は、ドライバの操作内容に依存する部分がない。したがって、ギアシフトができない場合や、クラッチ接続がスムーズ、またはドライバの意思に応じて行なわれないと、ドライバに違和感を与えてしまう可能性があった。
【0006】
例えば、クラッチの断続およびシフトチェンジをモータで行なう変速装置を使用する場合、シフトアップ時は、ドライバはアクセルを戻した後でシフトアップスイッチをオン操作し、その後、変速動作が完了してクラッチが再接続された後でアクセルを開ける操作を行なう。しかしながら、ドライバによっては、アクセルを戻すことなくシフトアップスイッチをオン操作したり、クラッチが再接続される前にアクセルを開ける場合も考えられる。
【0007】
同様に、シフトダウン時も、アクセルを戻してシフトダウンスイッチをオン操作し、その後、変速動作が完了してクラッチが再接続された後でアクセルの操作状態となる。しかしながら、ドライバによっては、シフトダウン時にエンジン回転数をシフトダウン後のエンジン回転数に合せるために空吹かしする場合も考えられる。このように、シフトチェンジ中のアクセル操作はドライバによって異なることが考えられるため、それに合せた各種の制御が要求される。
【0008】
本発明の目的は、上記した課題を解決し、良好な操作性が得られる電動式変速装置およびその変速制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明では、電動式変速装置において、クラッチの断続が変速軸の回動に連動して行なわれるようにすると共に、駆動モータによる変速軸の回転方向および速度を、常時は第1の制御内容に基づいて制御し、クラッチが切断状態にあるときにエンジン回転数が予定の変化を示すと、前記第1の制御内容とは異なる第2の制御内容に基づいて制御するようにした。
【0010】
上記した構成によれば、変速制御中にドライバがアクセルを操作すると、その操作に応じた第2の制御が実行されるので、ドライバのアクセル操作に呼応した良好な変速制御が可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の電動式変速装置が搭載される車両の操作部の平面図である。
【0012】
操作部には、電動変速用のシフトアップスイッチ51およびシフトダウンスイッチ52と、前照灯の向きを切り換えるディマースイッチ53と、前照灯の点灯/非点灯を切り換えるライティングスイッチ54と、エンジンのスタートスイッチ55およびストップスイッチ56とが設けられている。本実施形態では、前記各シフトスイッチ51、52を押下してオン操作するごとに、シフトポジションがそれぞれ1段づつ上下にシフトする。
【0013】
図2は、本発明の一実施形態である電動式変速装置の駆動系の主要部の構成を示した部分断面図である。
【0014】
電気アクチュエータとしての駆動モータ1は、減速ギア機構2を介してシフトスピンドル3を正逆転方向へ回動させる。シフトスピンドル3の回転位置(角度)は、その一端に設けられたアングルセンサ28によって検知される。シフトスピンドル3から垂直に伸びたクラッチアーム6の一端には、シフトスピンドル3の回転運動を直進運動に変換する変換機構8が設けられている。変換機構8は、駆動モータ1によってシフトスピンドル3がニュートラル位置から回動されると、その回動方向とは無関係に、変速クラッチ5の接続を回動過程で解除し、再びニュートラル位置まで逆向きに回動される過程で接続状態に戻す。クラッチアーム6および変換機構8は、シフトスピンドル3が予定角度(例えば、±6度)まで回動された時点で変速クラッチ5の接続が解除されるように構成されている。
【0015】
シフトスピンドル3に固定されたマスターアーム7の一端は、シフトドラム軸8に設けられたクラッチ機構9と係合し、駆動モータ1によってシフトスピンドル3が回動されると、その回動方向に応じた方向へシフトドラム10を回動させる。マスターアーム7およびクラッチ機構9は、シフトスピンドル3がニュートラル位置からいずれかの方向へ回動されたときはシフトスピンドル3と係合してシフトドラム10を回動し、ニュートラル位置へ戻る方向へ回動されたときは、係合状態を解除してシフトドラム10を当該位置にとどめるようなクラッチ機構を構成する。
【0016】
各シフトフォーク11の先端は、図4に関して後述する各スリーブ30の外周溝31に係合し、シフトドラム10の回動に応じて各シフトフォーク11が軸方向に平行移動されると、シフトドラム10の回転方向および回転角度に応じて、いずれかのスリーブがメーンシャフト4上で平行移動する。
【0017】
図4は、前記スリーブ30の斜視図であり、メーンシャフト(図示省略)に対して軸方向に摺動可能な状態で挿貫されている。スリーブ30の外周側面には、前記シフトフォークの先端が係合される溝31が円周方向に沿って形成されている。スリーブ30の軸穴の外周部には、図5に関して後述するギア40の凹側ダボ42と係合する複数の凸側ダボ32が、環状フランジ33と共に一体的に形成されている。
【0018】
図5は、前記ギア40の斜視図であり、メーンシャフト(図示省略)上の所定位置に回転自在に軸支されている。ギア40の軸穴の外周部には、前記スリーブ30の凸側ダボ32と係合する複数の凹側ダボ42が、環状フランジ43と一体的に形成されている。図3は、前記スリーブ30およびギア40が各ダボ32、42によって相互に係合した状態を示した概念図である。
【0019】
一方、図9、10は、それぞれ従来のスリーブ38およびギア48の斜視図であり、スリーブ38では、複数の凸側ダボ39が、ギアの軸穴と同軸状にそれぞれ独立して設けられている。しかしながら、各凸側ダボ39を独立的に構成しようとすると、十分な強度を確保するためには各凸側ダボ39の底面積を比較的大きくしなければならない。このため、従来技術では凸側ダボ39およびギア40のダボ穴49の回転方向に関する幅の占める割合が大きくなり、凸側ダボ39は、図示したように、4つ程度を設けていた。
【0020】
図12は、従来のスリーブ38の凸側ダボ39とギア48のダボ穴49との相対的な位置関係を模式的に表現した図であり、ダボ穴49の回転方向の幅D2は凸側ダボ39の幅D1の約2倍程度であった。このため、凸側ダボ39がダボ穴49内に係合(ダボイン)できない期間Taが、ダボインできる期間Tbに比べて長かった。
【0021】
これに対して、本実施形態では各凸側ダボ32が環状フランジ33によって一体的に形成されているので、図13に示したように、十分な強度を保ったまま凸側ダボ32の回転方向の幅D3およびギア40の凹側ダボ42の幅D4を十分に短くすることができる。このため、凸側ダボ32をダボ穴46にダボインできない期間Taを、ダボインできる期間Tbに比べて短くすることができ、ダボインできる確率を向上させることが可能になる。
【0022】
また、本実施形態では、ダボ穴46の回転方向の幅D5と凸側ダボ32の幅D3との差を狭くすることができるので、両者の係合後における遊びを小さくすることができ、変速ショックや変速ノイズの低減が可能になる。
【0023】
さらに、本実施形態では、図6に示したように、凸側ダボ32のテーパを凸状に湾曲させる一方で、図7に示したように、凹側ダボ42のテーパを直線状にしたので、図8に示したように、各ダボ32、42を軸方向に線接触させることができる。このため、応力の集中を防止することができ、ダボ強度を実質的に向上させると共に、耐久性や耐摩耗性の向上が可能になる。
【0024】
このような構成において、前記スリーブ30がシフトフォーク11によって予定位置まで平行移動され、スリーブ30の凸側ダボ32がギア40のダボ穴46にダボインすると、良く知られるように、メーンシャフト4に対して空転状態で支持されていたギアがスリーブによって当該メーンシャフト4に係合されて同期回転する。この結果、クラッチシャフトからカウンタシャフト(共に図示せず)に伝達された回転力が、当該ギアを介してメーンシャフト4に伝達される。
【0025】
なお、図示は省略するが、本発明が制御対象とする電動式変速装置の搭載される車両のエンジンは4サイクルであり、クランクシャフトからメインシャフトへの動力伝達系には、クランク軸上の遠心クラッチおよびメインシャフト上のクラッチを介してエンジンの動力が伝達される。したがって、エンジン回転数が所定値以下の場合は、遠心クラッチがメインシャフト上のクラッチへの動力伝達をカットしている。したがって、車両停止中であればギアを何速へもシフトすることが可能になる。
【0026】
図14は、本発明の一実施形態である電動式変速装置の制御系の主要部の構成を示したブロック図であり、図15は、図14に示したECU100の構成例を示したブロック図である。
【0027】
図14において、ECU100のMOTOR(+)端子およびMOTOR(−)端子には前記駆動モータ1が接続され、センサ信号端子S1,S2,S3には、それぞれ車速を検知する車速センサ26、エンジン回転数を検知するNe センサ27および前記シフトスピンドル3の回転角度を検知する前記アングルセンサ28が接続されている。変速指令端子G1,G2には、前記シフトアップスイッチ51およびシフトダウンスイッチ52が接続されている。
【0028】
バッテリ21は、メインヒューズ22、メインスイッチ23およびヒューズボックス24を介してECU100のMAIN端子に接続されると共に、フェールセーフ(F/S)リレー25およびヒューズボックス24を介してVB端子にも接続されている。フェールセーフ(F/S)リレー25の励磁コイル25aはRELAY端子に接続されている。
【0029】
ECU100内では、図15に示したように、前記MAIN端子およびRELAY端子が電源回路106に接続され、電源回路106はCPU101に接続されている。前記センサ信号端子S1,S2,S3は、インターフェース回路102を介してCPU101の入力端子に接続されている。前記変速指令端子G1,G2は、インターフェース回路103を介してCPU101の入力端子に接続されている。
【0030】
スイッチング回路105は、それぞれ直列接続されたFET▲1▼,FET▲2▼およびFET▲3▼,FET▲4▼を相互に並列接続して構成され、並列接続の一端は前記VB端子に接続され、他端はGND端子に接続されている。FET▲1▼,FET▲2▼の接続点はMOTOR(−)端子に接続され、FET▲3▼,FET▲4▼の接続点はMOTOR(+)端子に接続されている。各FET▲1▼〜FET▲4▼は、CPU101によってプリドライバ104を介して選択的にPWM制御される。CPU101は、メモリ107に記憶された制御アルゴリズムに基づいて各FET▲1▼〜FET▲4▼を制御する。
【0031】
次いで、本発明の電動変速装置による変速制御方法を、図16〜21のフローチャートおよび図22の動作タイミングチャートを参照して説明する。
【0032】
ステップS10では、いずれかのシフトスイッチがオン操作されたか否かが判定され、オン操作されたと判定されると、ステップS11では、オン操作されたシフトスイッチが、シフトアップスイッチ51およびシフトダウンスイッチ52のいずれであるかが判定される。ここで、シフトアップスイッチ51がオン操作されたと判定されるとステップS13へ進み、シフトダウンスイッチ52がオン操作されたと判定されると、ステップS12において、エンジン回転数Ne を変数Ne1として記憶した後にステップS13へ進む。
【0033】
ステップS13では、オン操作されたシフトスイッチに応じて、ECU100内の前記スイッチング回路105を構成する各FETが、図22の時刻t1 から選択的にPWM制御される。すなわち、シフトアップスイッチ51がオン操作されていれば、FET▲1▼、▲3▼を遮断したまま、FET▲2▼、▲4▼が100%のデューティー比でPWM制御される。この結果、駆動モータ1はシフトアップ方向への回動を開始し、これに連動してシフトスピンドル3もシフトアップ方向への回動を開始する。
【0034】
一方、シフトダウンスイッチ52がオン操作されていれば、FET▲2▼、▲4▼を遮断したまま、FET▲1▼、▲3▼が100%のデューティー比でPWM制御される。この結果、駆動モータ1は、前記シフトアップ方向とは逆向きのシフトダウン方向へ回動を開始し、これに連動してシフトスピンドル3もシフトダウン方向への回動を開始する。
【0035】
このように、デューティー比を100%に設定すると、シフトスピードを速くすることができ、クラッチを素早く切り離すことができる。なお、本実施形態では、シフトスピンドルが5〜6度だけ回動するとクラッチが切れるように設計されている。
【0036】
ステップS14では、第1タイマ(図示せず)が計時を開始し、ステップS15では、前記シフトスピンドル3の回動角度θ0 が前記アングルセンサ28によって検知される。ステップS16では、検知された回動角度θ0 が第1基準角度θREF (本実施形態では、±14度)を超えた(+14度以上または−14度以下;以後、単に±××度以上と表現する)か否かが判定される。
【0037】
ここで、回動角度θ0 が±14度以上と判定されると、シフトフォーク11によって平行移動されたスリーブが正規の挿嵌(ダボイン)位置まで達している可能性が高いのでステップS17へ進むが、±14度以上に達していないと、スリーブが正規の挿嵌位置まで達していないと判断できるので、後述するステップS30へ進む。
【0038】
スリーブが正規の挿嵌位置まで平行移動されことが、時刻t2 において、前記回動角度θ0 に基づいて検知されると、ステップS17では前記第1タイマがリセットされる。ステップS18では、回動中の駆動モータ1に制動をかけるために、オン操作されたシフトスイッチに応じて、前記スイッチング回路105の各FETが選択的にPWM制御される。
【0039】
すなわち、シフトアップ中であれば、FET▲2▼、▲3▼は遮断したまま、FET▲1▼、▲4▼が100%のデューティー比でPWM制御される。一方、シフトダウン中であれば、FET▲1▼、▲3▼は遮断したまま、FET▲2▼、▲4▼が100%のデューティー比でPWM制御される。この結果、駆動モータ1が短絡されて回転負荷となるので、シフトスピンドル3のシフトアップ方向またはシフトダウン方向への駆動トルクに制動作用が働き、シフトスピンドル3がストッパに当接する際の衝撃を弱めることができ、強度的にもノイズ的にも有利になる。なお、ストッパに当接する際のシフトスピンドル3の回転角度は18度である。
【0040】
図17のステップS19では、制動時間を規定するための第2タイマが計時を開始し、ステップS20では、第2タイマの計時時間が15msを超えたか否かが判定される。第2タイマの計時時間が15ms超えるまではステップS21へ進み、後に詳述するエンジン回転数(Ne )制御が実行される。その後、時刻t3 において、計時時間が15msを超えると、ステップS22へ進んで第2タイマがリセットされる。
【0041】
ステップS23では、オン操作されたシフトスイッチに応じて前記スイッチング回路105の各FETが選択的にPWM制御される。すなわち、シフトアップ中であれば、FET▲1▼、▲3▼を遮断したまま、FET▲2▼、▲4▼が70%のデューティー比でPWM制御される。一方、シフトダウン中であれば、FET▲2▼、▲4▼を遮断したまま、FET▲1▼、▲3▼が70%のデューティー比でPWM制御される。この結果、スリーブがギア側へ比較的弱いトルクで押し付けられるので、ダボインまでに各ダボに加わる負荷が軽減されるうえ、ダボイン状態を確実に保持できるようになる。
【0042】
ステップS24では第3タイマが計時を開始し、ステップS25では、第3タイマの計時時間が70msを超えたか否かが判定される。計時時間が70msを超えていなければ、ステップS26へ進んでNe 制御が実行される。また、計時時間が70msを超えていると、ステップS27では前記第3タイマがリセットされ、ステップS27では、時刻t4 において、後述するクラッチON制御が開始される。
【0043】
なお、本実施形態における前記第3タイマのタイムアップ時間は、前記図13に関して説明した、ダボインできない期間Taに基づいて決定されている。すなわち、上記タイムアップ時間(70ms)は、少なくとも期間Taが経過する時間は押し付け制御が実行されるように設定されている。この間、凸側ダボと凹側ダボとが当接されることになるが、デューティー比が70%まで減ぜられているので、各ダボに加わる負荷は小さく、強度的に有利になる。
【0044】
また、第3タイマのタイムアップ時間は固定値に限らず、例えばギアが1〜3速の範囲であれば70msでタイムアップし、4〜5速の範囲であれば90msでタイムアップするといったように、ギアの関数として可変的に設定されるようにしても良い。
【0045】
一方、図16の前記ステップS16において、回転角度θ0 が第1基準値未満であると判定されると、当該処理は図18のステップS30へ進む。ステップS30では、前記第1タイマによる計時時間が200msを超えたか否かが判定され、初めは超えていないと判定されるので、ステップS31でNe 制御を実行した後に図16のステップS16へ戻る。
【0046】
その後、第1タイマの計時時間が200msを超え、今回のシフトチェンジが失敗に終ったと判断されると、ステップS32において第1タイマがリセットされる。ステップS33では、後述する再突入カウンタのカウント値が参照され、リセット状態(=0)であれば、再突入制御が未実行であると判断されてステップS34へ進み、後述する再突入制御が初めて実行される。これは、シフトチェンジに時間がかかると運転者に違和感を抱かせる場合があるからである。
【0047】
一方、再突入カウンタがセット状態(=1)であれば、再突入制御を実行したにもかかわらずシフトチェンジが成功しなかったものと判定され、シフトチェンジを行なうことなくクラッチを接続するためにステップS35へ進む。ステップS35では再突入カウンタがリセットされ、ステップS36では、後述するクラッチON制御が実行される。
【0048】
次いで、図19のフローチャートを参照して前記再突入制御の制御方法を説明する。再突入制御とは、シフトフォークによって軸方向へ平行移動されるスリーブが正規の嵌合位置まで移動できなかった場合に、移動トルクを一時的に減じた後で再び所定トルクを加えて再移動(突入)を試みる処理である。
【0049】
ステップS40では、PWM制御下にあるFET、すなわちシフトアップ中であればFET▲2▼、▲4▼、シフトダウン中であればFET▲1▼、▲3▼のデューティー比が20%に減じられる。この結果、シフトフォーク11によってスリーブに加えられる駆動トルクが弱まる。
【0050】
ステップS41では第4タイマが計時を開始し、ステップS42では、第4タイマの計時時間が20msを超えたか否かが判定される。計時時間が20msを超えていなければ、ステップS43へ進んでNe 制御が実行される。また、計時時間が20msを超えると、ステップS44では第4タイマがリセットされ、ステップS45では、前記再突入カウンタがセットされる。その後、当該処理は図16の前記ステップS13へ戻り、駆動モータ1が再び100%のデューティー比でPWM制御されるので、スリーブには当初の大きなトルクが加えられることになる。
【0051】
本実施形態では、上記したようにシフトチェンジが正常に行われないと、スリーブの押しつけトルクを一時的に弱めた後、再び強いトルクで押し付けるようにしたので、スリーブの再突入が容易に行えるようになる。
【0052】
次いで、前記Ne 制御およびクラッチON制御の動作を詳細に説明する前に、各制御の趣旨および概略動作を、図23、24を参照して説明する。
【0053】
図22に示したように、本実施形態では、時刻t1 でシフトスピンドルの回動を開始すると、時刻t11でクラッチの接続が解除され、時刻t3 でシフトスピンドルの回動が完了する。その後、時刻t4 まで押しつけ制御を実行した後、クラッチの接続制御へ移行する。
【0054】
このとき、変速ショックを和らげるためにはクラッチを低速で接続する、換言すればシフトスピンドル3の回転速度を遅くする必要がある。一方、変速速度はシフトスピンドル3の回転速度に依存するため、素早い変速を実現するためには、シフトスピンドル3の回転速度を早くする必要がある。
【0055】
そこで、本発明では上記した2つの条件を同時に満足すべく、図22に示したように、時刻t4 からt5 までの、クラッチ接続される角度範囲の近傍まではシフトスピンドル3を高速回転させ、時刻t5 以降の、クラッチが接続状態へ至る角度範囲ではシフトスピンドル3を低速回転させることにした。このような2段リターン制御により、本実施形態では変速ショックの低減と変速時間の短縮とを両立している。
【0056】
さらに、本実施形態では各ドライバのアクセル操作に応じて、クラッチの接続タイミングを最適なタイミングに制御している。図23、24は、それぞれシフトアップおよびシフトダウン時に実行されるクラッチON制御およびNe 制御によってシフトスピンドル位置θ0 およびエンジン回転数Ne が変化する様子を示した図である。
【0057】
図23に示したように、シフトアップ時は、アクセルを戻してシフトアップスイッチ51をオン操作し、その後、変速動作が実行されてクラッチが再接続された後でアクセルを開けることが一般的であるが、その際のエンジン回転数Ne は実線aで示した通りに変化する。このとき、シフトスピンドルは実線A,Bで示した通りに制御される。
【0058】
しかしながら、ドライバによっては、アクセルを戻すことなくシフトアップスイッチ51を操作したり、クラッチが再接続される前にアクセルを開ける場合も考えられ、このような場合、ドライバは速やかなシフトチェンジを望んでいるのでクラッチを素早く接続することが望ましい。
【0059】
そこで、本実施形態では、エンジン回転数Ne が実線bのように変化した場合には、ドライバがアクセルを戻すことなくシフトアップスイッチ51を操作したと判定し、また、エンジン回転数Ne が実線cのように変化した場合には、クラッチが接続されるタイミングよりも早くアクセルが開かれたと判定し、それぞれ、実線C,Dで示したように、クラッチを直ちに接続するクイックリターン制御を実行するようにした。
【0060】
一方、図24に示したように、シフトダウン時もアクセルを戻してシフトダウンスイッチ52をオン操作し、その後、変速動作が実行されてクラッチが再接続された後でアクセルを開けることが一般的であり、その際のエンジン回転数Ne は実線aで示した通りに変化する。このとき、シフトスピンドルは実線A,Bで示した通りに2段制御される。
【0061】
しかしながら、シフトダウン時にエンジンが空吹かしされる場合もあり、このような場合には、クラッチを素早く接続してもシフトショックが少ないので、素早くクラッチ接続することが望ましい。
【0062】
そこで、本実施形態では、エンジン回転数Ne が実線b,cのように変化した場合には、ドライバがエンジンが空吹かししたと判定し、それぞれ、実線C,Dで示したようなクイックリターン制御を実行するようにした。
【0063】
次いで、上記した2段リターン制御およびクイックリターン制御を実現するNe 制御およびクラッチON制御の動作を詳細に説明する。図20は、前記ステップS21、S26、S31、S43で実行されるNe 制御の制御方法を示したフローチャートである。
【0064】
ステップS50では、今回のエンジン回転数Ne が計測される。ステップS51では、これまでに計測されたエンジン回転数Ne のピークホールド値Nepおよびボトムホールド値Nebが、前記今回のエンジン回転数Ne に基づいて更新される。ステップS52では、シフトアップ中およびシフトダウン中のいずれであるかが判定され、シフトアップ中であればステップS56へ進み、シフトダウン中であればステップS53へ進む。
【0065】
ステップS56では、前記ステップS50で検知された今回のエンジン回転数Ne と前記ステップS51で更新されるボトムホールド値Nebとの差分(Ne −Neb)が50rpm 以上であるか否かが判定される。
【0066】
当該判定は、シフトアップ時にアクセルが閉じられているか否かの判定であり、前記差分が50rpm 以上であれば、ドライバがアクセルを戻すことなくシフトアップスイッチ51を操作したか、あるいはクラッチが接続されるタイミングよりも早くアクセルが開かれたものと判定される。この場合は、クラッチを直ちに接続すべくステップS55へ進み、クイックリターンフラグFをセットした後に当該処理を終了する。また、差分が50rpm 未満であれば、通常の制御を継続すべく、クイックリターンフラグFをセットすることなく、当該エンジン回転数制御を終了する。
【0067】
一方、前記ステップS52においてシフトダウン中と判定されると、ステップS53では、前記今回のエンジン回転数Ne と前記ステップS12で記憶されたエンジン回転数Ne1との差(Ne −Ne1)が300rpm 以上であるか否かが判定され、前記差分が300rpm 以上であれば、さらにステップS54において、前記ステップS51で更新されるピークホールド値Nepと今回のエンジン回転数Ne との差(Nep−Ne )が50rpm 以上であるか否かが判定される。
【0068】
当該判定は、シフトダウン時にドライバがエンジンを空吹かししたか否かの判定であり、前記ステップS53、54の判定がいずれ肯定であると、シフトダウン時にドライバが空吹かしをしたと判定されてステップS55へ進み、前記クイックリターンクフラグFをセットした後に当該処理を終了する。
【0069】
図21は、前記ステップS28、S36で実行されるクラッチON制御の制御方法を示したフローチャートである。
【0070】
ステップS70では、車速が略0であるか否かが判定される。本実施形態では、車速が3km/h以下であれば略0と判定してステップS72へ進み、シフトスピンドル3の目標角度θT にニュートラル位置をセットした後にステップS73へ進む。これは、車両が略停止した状態でのシフトであり、このような場合にはシフトショックが生じないことから、素早くシフトチェンジする方が望ましいためである。
【0071】
また、前記ステップS70において、車速が3km/h以上と判定されると、ステップS71において、シフトスピンドル3の回動がストッパによって制限される角度(本実施形態では、±18度)から6度だけ戻った第2基準角度(すなわち、±12度)を目標角度θT にセットした後にステップS73へ進む。ステップS73では、アングルセンサ28によって現在のシフトスピンドル3の回転角度θ0 が検知され、ステップS74では、前記Ne 制御が実行される。
【0072】
ステップS75では、比例積分微分(PID)制御用のPID加算値が求められる。すなわち、前記ステップS73で検知された現在の回転角度θ0 および目標角度θT の差分(θ0 −θT )として表される比例(P)項、P項の積分値である積分(I)項およびP項の微分値である微分(D)項が、それぞれ求められて加算される。ステップS76では、前記求められたPID加算値に基づいて、PWM制御のデューティー比が決定され、ステップS77において、PWM制御が実行される。
【0073】
図25は、前記PID加算値とデューティー比との関係を示した図であり、PID加算値の極性が正であれば、その値に応じて正のデューティー比が選択され、PID加算値の極性が負であれば、その値に応じて負のデューティー比が選択される。ここで、デューティー比の極性は、PWM制御されるFETの組み合わせを示し、例えば50%のデューティー比とは、FET▲2▼,FET▲4▼が50%のデューティー比でPWM制御されることを意味し、−50%とデューティー比とは、FET▲1▼,FET▲3▼が50%のデューティー比でPWM制御されることを意味する。
【0074】
ステップS78では、第6タイマの計時時間が100msを超えたか否かが判定され、最初は第6タイマが計時を開始していないのでステップS79へ進む。ステップS79では、第5タイマの計時が開始される。ステップS80では、第5タイマの計時時間が10msを超えたか否かが判定され、初めは超えていないのでステップS73へ戻り、前記ステップS73〜S80の各処理が繰り返される。
【0075】
その後、図22の時刻t5 において、第5タイマの計時時間が10msを超えると、ステップS81では第5タイマがリセットされ、ステップS82では、クイックリターンクフラグFがセット状態にあるか否かが判定される。ここで、クイックリターンクフラグFがセット状態にあると、ステップS83では、クイックリターン制御を実行すべく、現在の目標角度から2ないし4度だけ減じた角度が新たな目標角度として登録され、クイックリターンクフラグFがセット状態ではないと、ステップS84において、現在の目標角度から0.2度だけ減じた角度が新たな目標角度として登録される。
【0076】
ステップS85では、目標角度がニュートラル角度に近いか否かが判定され、目標角度がニュートラル角度に十分に近付くまで前記ステップS73〜S85の処理が繰り返される。その後、目標角度がニュートラル角度に十分に近付くと、ステップS86では、目標角度としてニュートラル角度が登録され、ステップS87では、第6タイマが計時を開始する。
【0077】
一方、前記ステップS78において、第6タイマの計時時間が100msを超えたと判定されると、ステップS90では、第6タイマがリセットされる。ステップS91では、クイックリターンクフラグFがリセットされ、ステップS92では、スイッチング回路105のPWM制御が終了される。
【0078】
なお、高速走行時または高エンジン回転時にギアがニュートラル状態からシフトされると、比較的大きなエンジンブレーキが作用してエンジンに過大な負荷が加わる。そこで、本実施形態では車速が10km/h以上またはエンジン回転数が3000rpm以上であると、シフトアップスイッチ51がオン操作されても前記図16の制御を阻止する変速禁止システムが設けられている。
【0079】
図11は、前記変速禁止システムの機能ブロック図である。ニュートラル検知部81は、ギアがニュートラル位置にあると“H”レベルの信号を出力する。車速判定部82は、車速が10km/h以上であると“H”レベルの信号を出力する。エンジン回転数判定部83は、エンジン回転数が3000rpm以上であると“H”レベルの信号を出力する。
【0080】
OR回路84は、車速判定部82またはエンジン回転数判定部83の出力が“H”レベルであると“H”レベルの信号を出力し、AND回路85は、OR回路84の出力およびニュートラル検知部81の出力が“H”レベルであると“H”レベルの信号を出力する。変速禁止部86は、AND回路85の出力が“H”レベルであると、シフトアップスイッチ51がオン操作されても前記図16の制御を阻止する。
【0081】
但し、1速からの加速中で、車速が10km/h以上あるいはエンジン回転数が3000rpm以上で誤ってニュートラルへシフトしてしまった場合は再加速に時間がかかってしまうので、上記した変速禁止システムを付加するのであれば、車速走行中(例えば、車速が3km/h以上)の場合にはニュートラルへのシフトを禁止するシステムを更に付加しても良い。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、ドライバがアクセルを戻すことなくシフトアップスイッチをオン操作したり、クラッチが再接続される前にアクセルを開いた場合、あるいはシフトダウン時にエンジンが空吹かしされた場合など、変速制御中にドライバがアクセルを操作すると、それに合せてクラッチが接続されるので、ドライバの意思に応じた違和感のない変速が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動式変速装置が搭載される車両の操作部の平面図である。
【図2】本発明の一実施形態である電動式変速装置の駆動系の主要部の構成を示した部分断面図である。
【図3】スリーブとギアとが係合した状態の概念図である。
【図4】本発明のスリーブの斜視図である。
【図5】本発明のギアの斜視図である。
【図6】スリーブの凸側ダボ32の部分拡大図である。
【図7】ギアの凹側ダボ42の部分拡大図である。
【図8】凸側ダボ32と凹側ダボ42との係合状態を示した図である。
【図9】従来のスリーブの斜視図である。
【図10】従来のギアの斜視図である。
【図11】変速禁止システムの機能ブロック図である。
【図12】従来のスリーブとギアとの係合タイミングを模式的に示した図である。
【図13】本発明のスリーブとギアとの係合タイミングを模式的に示した図である。
【図14】本発明の一実施形態である電動式変速装置の制御系の主要部の構成を示したブロック図であ
【図15】図14に示したECU100の構成例を示したブロック図である。
【図16】本発明の一実施形態のフローチャート(その1)である。
【図17】本発明の一実施形態のフローチャート(その2)である。
【図18】本発明の一実施形態のフローチャート(その3)である。
【図19】本発明の一実施形態のフローチャート(その4)である。
【図20】本発明の一実施形態のフローチャート(その5)である。
【図21】本発明の一実施形態のフローチャート(その6)である。
【図22】本発明のよるシフトスピンドルの動作タイミングチェートである。
【図23】本発明のよるシフトスピンドルおよびエンジン回転数の動作タイミングチェート(シフトアップ時)である。
【図24】本発明のよるシフトスピンドルおよびエンジン回転数の動作タイミングチェート(シフトダウン時)である。
【図25】PID加算値とデューティー比との関係を示した図である。
【符号の説明】
1…駆動モータ
2…減速ギア機構
3…シフトスピンドル
5…変速クラッチ
10…シフトドラム
11…シフトフォーク
28…アングルセンサ
30…スリーブ
40…ギア
51…シフトアップスイッチ
52…シフトダウンスイッチ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electric transmission and a transmission control method thereof, and more particularly, to an electric transmission and a transmission control method thereof that electrically perform gear shifting and clutch engagement / disconnection. More specifically, if the engine speed shows a planned change when the clutch is in the disengaged state during the shifting process, the control of the drive motor that drives the clutch is executed with a different content than usual. The present invention relates to an electric transmission and a transmission control method thereof.
[0002]
[Prior art]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-39865 discloses an electric transmission that electrically shifts a gear by a motor, compared to a conventional transmission that shifts a gear by operating both a clutch pedal (or clutch lever) and a shift change lever. It is disclosed. In the above-described conventional technology, the shift drum is intermittently rotated in both directions by the drive motor, thereby operating a desired shift fork to perform gear shift. On the other hand, it is conceivable that the clutch is engaged and disengaged simultaneously by the motor.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In such a case, considering a conventional manual transmission, even if the gear does not shift smoothly, the shift change can be repeated to finally complete the shift change. In addition, whether or not the clutch can be smoothly connected after the shift change depends greatly on the clutch operation of the driver.
[0004]
As described above, in the conventional manual transmission, much of the operability of whether or not the shift change can be completed without repeating the shift operation or whether or not the clutch can be smoothly connected is determined by the driver. It largely depends on the operation method. In other words, good operability can be obtained by the learning effect of the driver.
[0005]
On the other hand, when both the clutch and the shift change lever are driven by a motor, there is no portion depending on the operation content of the driver. Therefore, there is a possibility that the driver may feel uncomfortable if the gear shift cannot be performed, or if the clutch is not smoothly connected or not according to the driver's intention.
[0006]
For example, when using a speed change device that uses a motor to engage and change the clutch, at the time of upshifting, the driver turns on the upshift switch after returning the accelerator, and then the shifting operation is completed and the clutch is engaged. After reconnecting, open the accelerator. However, some drivers may turn on the shift-up switch without returning the accelerator, or may open the accelerator before the clutch is reconnected.
[0007]
Similarly, at the time of downshifting, the accelerator is returned and the downshift switch is turned on. After that, after the shift operation is completed and the clutch is reconnected, the accelerator is operated. However, depending on the driver, it is conceivable that the engine is blown in order to match the engine speed to the engine speed after the downshift at the time of the downshift. As described above, since the accelerator operation during the shift change may be different depending on the driver, various controls corresponding to the accelerator operation are required.
[0008]
An object of the present invention is to solve the above-described problems and to provide an electric transmission device and a transmission control method thereof that can obtain good operability.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, according to the present invention, in the electric transmission, the engagement and disengagement of the clutch is performed in conjunction with the rotation of the transmission shaft, and the rotational direction and speed of the transmission shaft by the drive motor are controlled. The control is normally performed based on the first control content. If the engine speed indicates a planned change when the clutch is in the disengaged state, the second control content is different from the first control content. I tried to control it.
[0010]
According to the configuration described above, when the driver operates the accelerator during the shift control, the second control corresponding to the operation is executed, so that a favorable shift control corresponding to the driver's accelerator operation is possible.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a plan view of an operation unit of a vehicle on which the electric transmission of the present invention is mounted.
[0012]
The operation section includes an upshift switch 51 and a downshift switch 52 for electric gear shifting, a dimmer switch 53 for switching the direction of the headlamp, a lighting switch 54 for switching on / off of the headlamp, and an engine start. A switch 55 and a stop switch 56 are provided. In this embodiment, each time the shift switches 51 and 52 are pressed and turned on, the shift position is shifted up and down by one step.
[0013]
FIG. 2 is a partial cross-sectional view showing the configuration of the main part of the drive system of the electric transmission that is an embodiment of the present invention.
[0014]
A drive motor 1 as an electric actuator rotates a shift spindle 3 in the forward and reverse directions via a reduction gear mechanism 2. The rotational position (angle) of the shift spindle 3 is detected by an angle sensor 28 provided at one end thereof. At one end of the clutch arm 6 extending vertically from the shift spindle 3, a conversion mechanism 8 for converting the rotational movement of the shift spindle 3 into a straight movement is provided. When the shift spindle 3 is rotated from the neutral position by the drive motor 1, the conversion mechanism 8 releases the connection of the transmission clutch 5 during the rotation process and reverses to the neutral position again regardless of the rotation direction. Return to the connected state in the process of being rotated. The clutch arm 6 and the conversion mechanism 8 are configured so that the shift clutch 5 is disconnected when the shift spindle 3 is rotated to a predetermined angle (for example, ± 6 degrees).
[0015]
One end of the master arm 7 fixed to the shift spindle 3 is engaged with a clutch mechanism 9 provided on the shift drum shaft 8. When the shift spindle 3 is rotated by the drive motor 1, it corresponds to the rotation direction. The shift drum 10 is rotated in the above direction. When the shift spindle 3 is rotated in any direction from the neutral position, the master arm 7 and the clutch mechanism 9 are engaged with the shift spindle 3 to rotate the shift drum 10 and rotate in a direction to return to the neutral position. When moved, the clutch mechanism is configured to release the engaged state and keep the shift drum 10 at the position.
[0016]
The tip of each shift fork 11 engages with an outer peripheral groove 31 of each sleeve 30 described later with reference to FIG. 4, and when each shift fork 11 is translated in the axial direction in accordance with the rotation of the shift drum 10, the shift drum One of the sleeves translates on the main shaft 4 in accordance with the rotation direction and the rotation angle of 10.
[0017]
FIG. 4 is a perspective view of the sleeve 30, and is inserted through the main shaft (not shown) in a state in which it can slide in the axial direction. On the outer peripheral side surface of the sleeve 30, a groove 31 is formed along the circumferential direction to engage the tip of the shift fork. A plurality of convex dowels 32 that engage with a concave dowel 42 of the gear 40 described later with reference to FIG. 5 are formed integrally with the annular flange 33 on the outer peripheral portion of the shaft hole of the sleeve 30.
[0018]
FIG. 5 is a perspective view of the gear 40, which is rotatably supported at a predetermined position on a main shaft (not shown). A plurality of concave dowels 42 that engage with the convex dowels 32 of the sleeve 30 are formed integrally with the annular flange 43 on the outer periphery of the shaft hole of the gear 40. FIG. 3 is a conceptual diagram showing a state in which the sleeve 30 and the gear 40 are engaged with each other by the dowels 32 and 42.
[0019]
9 and 10 are perspective views of a conventional sleeve 38 and gear 48, respectively. In the sleeve 38, a plurality of convex dowels 39 are independently provided coaxially with the shaft hole of the gear. . However, if each convex dowel 39 is configured independently, the bottom area of each convex dowel 39 must be relatively large in order to ensure sufficient strength. For this reason, in the prior art, the ratio of the width in the rotation direction of the convex dowels 39 and the dowel holes 49 of the gear 40 is large, and there are about four convex dowels 39 as shown.
[0020]
FIG. 12 is a diagram schematically showing the relative positional relationship between the convex dowel 39 of the conventional sleeve 38 and the dowel hole 49 of the gear 48. The width D2 of the rotation direction of the dowel hole 49 is a convex dowel. It was about twice the width D1 of 39. For this reason, the period Ta during which the convex dowel 39 cannot engage (dowel in) the dowel hole 49 is longer than the period Tb during which the dowel can be doweled.
[0021]
In contrast, in the present embodiment, each convex dowel 32 is integrally formed by the annular flange 33. Therefore, as shown in FIG. 13, the rotation direction of the convex dowel 32 while maintaining sufficient strength. Width D3 and the width D4 of the concave dowel 42 of the gear 40 can be sufficiently shortened. For this reason, the period Ta during which the convex dowel 32 cannot be doweled into the dowel hole 46 can be made shorter than the period Tb during which doweling can be performed, and the probability of doweling can be improved.
[0022]
Further, in the present embodiment, the difference between the rotation direction width D5 of the dowel hole 46 and the width D3 of the convex dowel 32 can be reduced, so that play after the engagement between the two can be reduced and the speed change can be achieved. Shock and gear shifting noise can be reduced.
[0023]
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 6, while the taper of the convex dowel 32 is curved in a convex shape, the taper of the concave dowel 42 is made linear as shown in FIG. As shown in FIG. 8, the dowels 32 and 42 can be brought into line contact in the axial direction. For this reason, concentration of stress can be prevented, the dowel strength can be substantially improved, and durability and wear resistance can be improved.
[0024]
In such a configuration, when the sleeve 30 is translated to the predetermined position by the shift fork 11 and the convex dowel 32 of the sleeve 30 is doweled into the dowel hole 46 of the gear 40, as is well known, The gears supported in the idle state are engaged with the main shaft 4 by the sleeve and rotate synchronously. As a result, the rotational force transmitted from the clutch shaft to the counter shaft (both not shown) is transmitted to the main shaft 4 through the gear.
[0025]
Although illustration is omitted, the engine of the vehicle on which the electric transmission controlled by the present invention is mounted has four cycles, and the power transmission system from the crankshaft to the main shaft has a centrifugal on the crankshaft. Engine power is transmitted through the clutch and the clutch on the main shaft. Therefore, when the engine speed is equal to or lower than the predetermined value, the centrifugal clutch cuts off the power transmission to the clutch on the main shaft. Therefore, the gear can be shifted to many speeds when the vehicle is stopped.
[0026]
FIG. 14 is a block diagram showing a configuration of a main part of a control system of the electric transmission according to an embodiment of the present invention, and FIG. 15 is a block diagram showing a configuration example of the ECU 100 shown in FIG. It is.
[0027]
In FIG. 14, the drive motor 1 is connected to the MOTOR (+) terminal and the MOTOR (−) terminal of the ECU 100, and the vehicle speed sensor 26 for detecting the vehicle speed and the engine speed are respectively connected to the sensor signal terminals S1, S2, and S3. The Ne sensor 27 for detecting the angle and the angle sensor 28 for detecting the rotation angle of the shift spindle 3 are connected. The shift up switch 51 and the shift down switch 52 are connected to the shift command terminals G1 and G2.
[0028]
The battery 21 is connected to the MAIN terminal of the ECU 100 via the main fuse 22, the main switch 23, and the fuse box 24, and is also connected to the VB terminal via the fail safe (F / S) relay 25 and the fuse box 24. ing. The exciting coil 25a of the fail safe (F / S) relay 25 is connected to the RELAY terminal.
[0029]
In the ECU 100, as shown in FIG. 15, the MAIN terminal and the RELAY terminal are connected to the power supply circuit 106, and the power supply circuit 106 is connected to the CPU 101. The sensor signal terminals S1, S2, S3 are connected to the input terminal of the CPU 101 via the interface circuit 102. The shift command terminals G1 and G2 are connected to an input terminal of the CPU 101 via the interface circuit 103.
[0030]
The switching circuit 105 is configured by connecting FET (1), FET (2) and FET (3), FET (4) connected in series to each other in parallel, and one end of the parallel connection is connected to the VB terminal. The other end is connected to the GND terminal. The connection points of FET (1) and FET (2) are connected to the MOTOR (−) terminal, and the connection points of FET (3) and FET (4) are connected to the MOTOR (+) terminal. Each FET (1) to FET (4) is selectively PWM controlled by the CPU 101 via the pre-driver 104. The CPU 101 controls the FETs {circle around (1)} to FET {circle around (4)} based on the control algorithm stored in the memory 107.
[0031]
Next, the shift control method by the electric transmission of the present invention will be described with reference to the flowcharts of FIGS. 16 to 21 and the operation timing chart of FIG.
[0032]
In step S10, it is determined whether or not any shift switch has been turned on. If it is determined that the shift switch has been turned on, in step S11, the shift switch that has been turned on is the shift-up switch 51 and the shift-down switch 52. Is determined. If it is determined that the upshift switch 51 is turned on, the process proceeds to step S13. If it is determined that the downshift switch 52 is turned on, in step S12, the engine speed Ne is stored as a variable Ne1. Proceed to step S13.
[0033]
In step S13, each FET constituting the switching circuit 105 in the ECU 100 corresponds to the time t in FIG. 22 according to the shift switch that has been turned on. 1 Is selectively PWM controlled. That is, if the upshift switch 51 is turned on, the FETs {circle around (2)} and {circle around (4)} are PWM-controlled at a duty ratio of 100% while the FETs {circle around (1)} and {circle around (3)} are cut off. As a result, the drive motor 1 starts to rotate in the upshift direction, and in conjunction with this, the shift spindle 3 also starts to rotate in the upshift direction.
[0034]
On the other hand, if the shift down switch 52 is turned on, the FETs {circle around (1)} and {circle around (3)} are PWM controlled at a duty ratio of 100% while the FETs {circle around (2)} and {circle around (4)} are cut off. As a result, the drive motor 1 starts to rotate in the shift-down direction opposite to the shift-up direction, and in conjunction with this, the shift spindle 3 also starts to rotate in the shift-down direction.
[0035]
Thus, when the duty ratio is set to 100%, the shift speed can be increased and the clutch can be quickly disconnected. In this embodiment, the clutch is designed to be disengaged when the shift spindle rotates by 5 to 6 degrees.
[0036]
In step S14, a first timer (not shown) starts measuring time, and in step S15, the rotation angle θ of the shift spindle 3 is measured. 0 Is detected by the angle sensor 28. In step S16, the detected rotation angle θ 0 Is the first reference angle θ REF (In this embodiment, it is determined whether or not it exceeds ± 14 degrees) (+14 degrees or more or −14 degrees or less; hereinafter, simply expressed as ± XX degrees or more).
[0037]
Where the rotation angle θ 0 Is determined to be ± 14 ° or more, it is highly possible that the sleeve translated by the shift fork 11 has reached the normal insertion (davoyne) position, and thus the process proceeds to step S17. However, the sleeve reaches ± 14 ° or more. Otherwise, it can be determined that the sleeve has not reached the proper insertion position, and thus the process proceeds to step S30 described later.
[0038]
When the sleeve is translated to the normal insertion position, the time t 2 The rotation angle θ 0 Is detected, the first timer is reset in step S17. In step S18, each of the FETs of the switching circuit 105 is selectively PWM controlled according to the shift switch that is turned on in order to brake the rotating drive motor 1.
[0039]
That is, during the shift-up, the FETs {circle over (1)} and {circle around (4)} are PWM controlled at a duty ratio of 100% while the FETs {circle around (2)} and {circle around (3)} are cut off. On the other hand, during the downshift, the FETs {circle around (1)} and {circle around (3)} are blocked and the FET {circle around (2)} and {circle around (4)} are PWM controlled at a duty ratio of 100%. As a result, the drive motor 1 is short-circuited and becomes a rotational load, so that the braking action acts on the drive torque of the shift spindle 3 in the shift-up direction or the shift-down direction, and the impact when the shift spindle 3 comes into contact with the stopper is weakened. It is advantageous in terms of strength and noise. Note that the rotation angle of the shift spindle 3 when contacting the stopper is 18 degrees.
[0040]
In step S19 of FIG. 17, the second timer for defining the braking time starts counting, and in step S20, it is determined whether or not the counting time of the second timer has exceeded 15 ms. Until the time measured by the second timer exceeds 15 ms, the process proceeds to step S21, and engine speed (Ne) control, which will be described in detail later, is executed. Then time t Three When the measured time exceeds 15 ms, the process proceeds to step S22 and the second timer is reset.
[0041]
In step S23, each FET of the switching circuit 105 is selectively PWM controlled according to the shift switch that is turned on. That is, during the shift-up, the FETs {circle around (2)} and {circle around (4)} are PWM controlled at a duty ratio of 70% while the FETs {circle around (1)} and {circle around (3)} are cut off. On the other hand, during downshifting, the FETs {circle over (1)} and {circle over (3)} are PWM-controlled with a duty ratio of 70% while the FETs {circle around (2)} and {circle around (4)} are cut off. As a result, since the sleeve is pressed against the gear side with a relatively weak torque, the load applied to each dowel before the dowel is reduced, and the dowel-in state can be reliably maintained.
[0042]
In step S24, the third timer starts measuring time, and in step S25, it is determined whether or not the time measured by the third timer has exceeded 70 ms. If the measured time does not exceed 70 ms, the process proceeds to step S26 and Ne control is executed. If the timed time exceeds 70 ms, the third timer is reset in step S27, and in step S27, the time t Four Then, clutch ON control described later is started.
[0043]
Note that the time-up time of the third timer in the present embodiment is determined based on the period Ta during which doweling cannot be performed as described with reference to FIG. That is, the time-up time (70 ms) is set so that the pressing control is executed at least during the time when the period Ta elapses. During this time, the convex dowels and the concave dowels are brought into contact with each other. However, since the duty ratio is reduced to 70%, the load applied to each dowel is small, which is advantageous in terms of strength.
[0044]
Further, the time-up time of the third timer is not limited to a fixed value. For example, if the gear is in the 1st to 3rd speed range, the time is up to 70 ms, and if the gear is in the 4th to 5th speed range, the time is up to 90 ms. In addition, it may be variably set as a function of the gear.
[0045]
On the other hand, in step S16 of FIG. 0 Is determined to be less than the first reference value, the process proceeds to step S30 in FIG. In step S30, it is determined whether or not the time measured by the first timer has exceeded 200 ms. Since it is initially determined that the time has not exceeded, the control returns to step S16 in FIG. 16 after executing Ne control in step S31.
[0046]
Thereafter, when it is determined that the time measurement of the first timer exceeds 200 ms and the current shift change has failed, the first timer is reset in step S32. In step S33, a count value of a re-entry counter, which will be described later, is referred to. If the reset state (= 0), it is determined that re-entry control has not been executed, and the process proceeds to step S34. Executed. This is because if the shift change takes time, the driver may feel uncomfortable.
[0047]
On the other hand, if the re-entry counter is in the set state (= 1), it is determined that the shift change is not successful even though the re-entry control is executed, and the clutch is engaged without performing the shift change. Proceed to step S35. In step S35, the re-entry counter is reset, and in step S36, clutch ON control described later is executed.
[0048]
Next, the control method of the re-entry control will be described with reference to the flowchart of FIG. In the re-entry control, when the sleeve that is translated in the axial direction by the shift fork cannot move to the normal fitting position, the moving torque is temporarily reduced, and then the predetermined torque is applied again to move again ( This is a process of trying to enter.
[0049]
In step S40, the duty ratio of the FETs under PWM control, that is, FETs {circle around (2)} and {circle around (4)} during shifting up, and FETs {circle around (1)} and {circle around (3)} during shifting down are reduced to 20%. . As a result, the drive torque applied to the sleeve by the shift fork 11 is weakened.
[0050]
In step S41, the fourth timer starts timing, and in step S42, it is determined whether or not the time measured by the fourth timer has exceeded 20 ms. If the measured time does not exceed 20 ms, the process proceeds to step S43 and Ne control is executed. If the timed time exceeds 20 ms, the fourth timer is reset in step S44, and the re-entry counter is set in step S45. Thereafter, the processing returns to step S13 in FIG. 16, and the drive motor 1 is PWM-controlled again with a duty ratio of 100%, so that a large initial torque is applied to the sleeve.
[0051]
In this embodiment, if the shift change is not normally performed as described above, the sleeve pressing torque is temporarily weakened and then pressed again with a strong torque so that the sleeve can be easily re-entered. become.
[0052]
Next, before describing the operations of the Ne control and the clutch ON control in detail, the gist and outline of each control will be described with reference to FIGS.
[0053]
As shown in FIG. 22, in this embodiment, the time t 1 When the shift spindle starts to rotate at time t 11 At time t Three This completes the rotation of the shift spindle. Then time t Four After performing the pushing control until the clutch connection control is started.
[0054]
At this time, in order to reduce the shift shock, it is necessary to connect the clutch at a low speed, in other words, to reduce the rotation speed of the shift spindle 3. On the other hand, since the shift speed depends on the rotation speed of the shift spindle 3, it is necessary to increase the rotation speed of the shift spindle 3 in order to realize a quick shift.
[0055]
Therefore, in the present invention, in order to satisfy the above two conditions at the same time, as shown in FIG. Four To t Five Until the vicinity of the angle range where the clutch is connected, the shift spindle 3 is rotated at a high speed, and the time t Five Thereafter, the shift spindle 3 is rotated at a low speed in an angle range where the clutch reaches the engaged state. With this two-stage return control, the present embodiment achieves both reduction of shift shock and reduction of shift time.
[0056]
Further, in the present embodiment, the clutch connection timing is controlled to the optimum timing in accordance with the accelerator operation of each driver. 23 and 24 show the shift spindle position θ by clutch ON control and Ne control executed at the time of upshifting and downshifting, respectively. 0 FIG. 5 is a diagram showing how the engine speed Ne changes.
[0057]
As shown in FIG. 23, when shifting up, it is common to return the accelerator to turn on the shift-up switch 51, and then open the accelerator after the shift operation is performed and the clutch is reconnected. However, the engine speed Ne at that time changes as shown by the solid line a. At this time, the shift spindle is controlled as indicated by solid lines A and B.
[0058]
However, some drivers may operate the upshift switch 51 without returning the accelerator, or may open the accelerator before the clutch is reconnected. In such a case, the driver wants a quick shift change. Therefore, it is desirable to connect the clutch quickly.
[0059]
Therefore, in the present embodiment, when the engine speed Ne changes as indicated by the solid line b, it is determined that the driver has operated the upshift switch 51 without returning the accelerator, and the engine speed Ne is indicated by the solid line c. When the change occurs, it is determined that the accelerator is opened earlier than the timing at which the clutch is connected, and quick return control for immediately connecting the clutch is executed, as indicated by solid lines C and D, respectively. I made it.
[0060]
On the other hand, as shown in FIG. 24, it is general that the accelerator is returned and the shift down switch 52 is turned on also at the time of the shift down, and then the accelerator is opened after the shift operation is executed and the clutch is reconnected. The engine speed Ne at that time changes as shown by the solid line a. At this time, the shift spindle is controlled in two stages as indicated by solid lines A and B.
[0061]
However, the engine may be blown idly at the time of downshift. In such a case, even if the clutch is quickly connected, there is little shift shock, so it is desirable to quickly connect the clutch.
[0062]
Therefore, in this embodiment, when the engine speed Ne changes as indicated by solid lines b and c, the driver determines that the engine has blown, and quick return control as indicated by solid lines C and D, respectively. Was made to run.
[0063]
Next, the operation of Ne control and clutch ON control for realizing the above-described two-stage return control and quick return control will be described in detail. FIG. 20 is a flowchart showing a Ne control control method executed in steps S21, S26, S31, and S43.
[0064]
In step S50, the current engine speed Ne is measured. In step S51, the peak hold value Nep and the bottom hold value Neb of the engine speed Ne measured so far are updated based on the current engine speed Ne. In step S52, it is determined whether the shift is up or down. If the shift is up, the process proceeds to step S56. If the shift is down, the process proceeds to step S53.
[0065]
In step S56, it is determined whether or not the difference (Ne−Neb) between the current engine speed Ne detected in step S50 and the bottom hold value Neb updated in step S51 is 50 rpm or more.
[0066]
This determination is a determination of whether or not the accelerator is closed at the time of upshifting. If the difference is 50 rpm or more, the driver has operated the upshift switch 51 without returning the accelerator or the clutch is engaged. It is determined that the accelerator is opened earlier than the timing. In this case, the process proceeds to step S55 to immediately connect the clutch, and after the quick return flag F is set, the process ends. If the difference is less than 50 rpm, the engine speed control is terminated without setting the quick return flag F to continue normal control.
[0067]
On the other hand, if it is determined in step S52 that the gear is being shifted down, in step S53, the difference (Ne−Ne1) between the current engine speed Ne and the engine speed Ne1 stored in step S12 is 300 rpm or more. If the difference is 300 rpm or more, in step S54, the difference (Nep-Ne) between the peak hold value Nep updated in step S51 and the current engine speed Ne is 50 rpm. It is determined whether or not this is the case.
[0068]
The judgment is a shift down Sometimes it is a determination as to whether or not the driver has blown off the engine. Also Positive and shift down Sometimes it is determined that the driver has blown the air, and the process proceeds to step S55. After the quick return flag F is set, the process is terminated.
[0069]
FIG. 21 is a flowchart showing a control method of clutch ON control executed in steps S28 and S36.
[0070]
In step S70, it is determined whether or not the vehicle speed is substantially zero. In the present embodiment, if the vehicle speed is 3 km / h or less, it is determined that the vehicle speed is substantially 0, and the process proceeds to step S72 where the target angle θ of the shift spindle 3 is determined. T After setting the neutral position to, the process proceeds to step S73. This is because the shift is in a state where the vehicle is substantially stopped, and in such a case, a shift shock is not generated.
[0071]
If it is determined in step S70 that the vehicle speed is 3 km / h or more, in step S71, the rotation of the shift spindle 3 is limited to 6 degrees from the angle (± 18 degrees in this embodiment) limited by the stopper. Return the second reference angle (ie, ± 12 degrees) to the target angle θ T After setting, the process proceeds to step S73. In step S73, the current rotation angle θ of the shift spindle 3 is detected by the angle sensor 28. 0 Is detected, and in step S74, the Ne control is executed.
[0072]
In step S75, a PID addition value for proportional integral derivative (PID) control is obtained. That is, the current rotation angle θ detected in step S73. 0 And target angle θ T Difference (θ 0 −θ T ), The integral (I) term that is the integral value of the P term, and the differential (D) term that is the differential value of the P term are respectively obtained and added. In step S76, the duty ratio of PWM control is determined based on the obtained PID addition value, and in step S77, PWM control is executed.
[0073]
FIG. 25 is a diagram showing the relationship between the PID addition value and the duty ratio. If the polarity of the PID addition value is positive, the positive duty ratio is selected according to the value, and the polarity of the PID addition value is determined. If is negative, a negative duty ratio is selected according to the value. Here, the polarity of the duty ratio indicates a combination of FETs that are PWM controlled. For example, a duty ratio of 50% means that FETs {2} and {4} are PWM controlled with a duty ratio of 50%. The meaning of −50% and duty ratio means that the FETs {1} and {3} are PWM controlled with a duty ratio of 50%.
[0074]
In step S78, it is determined whether or not the time measured by the sixth timer has exceeded 100 ms. Since the sixth timer has not started time measurement at first, the process proceeds to step S79. In step S79, timing of the fifth timer is started. In step S80, it is determined whether or not the time measured by the fifth timer has exceeded 10 ms. Since the time has not exceeded at first, the process returns to step S73, and the processes in steps S73 to S80 are repeated.
[0075]
Thereafter, time t in FIG. Five When the time measured by the fifth timer exceeds 10 ms, the fifth timer is reset in step S81, and in step S82, it is determined whether or not the quick return flag F is set. If the quick return flag F is in the set state, in step S83, an angle obtained by subtracting 2 to 4 degrees from the current target angle is registered as a new target angle in order to execute the quick return control. If the return flag F is not set, an angle obtained by subtracting 0.2 degrees from the current target angle is registered as a new target angle in step S84.
[0076]
In step S85, it is determined whether or not the target angle is close to the neutral angle, and the processes in steps S73 to S85 are repeated until the target angle is sufficiently close to the neutral angle. Thereafter, when the target angle is sufficiently close to the neutral angle, in step S86, the neutral angle is registered as the target angle, and in step S87, the sixth timer starts measuring time.
[0077]
On the other hand, if it is determined in step S78 that the time measured by the sixth timer has exceeded 100 ms, the sixth timer is reset in step S90. In step S91, the quick return flag F is reset, and in step S92, the PWM control of the switching circuit 105 is terminated.
[0078]
When the gear is shifted from the neutral state during high speed running or high engine rotation, a relatively large engine brake is applied and an excessive load is applied to the engine. Therefore, in the present embodiment, there is provided a shift prohibiting system that prevents the control of FIG. 16 even when the shift-up switch 51 is turned on when the vehicle speed is 10 km / h or more or the engine speed is 3000 rpm or more.
[0079]
FIG. 11 is a functional block diagram of the shift prohibiting system. The neutral detection unit 81 outputs an “H” level signal when the gear is in the neutral position. The vehicle speed determination unit 82 outputs an “H” level signal when the vehicle speed is 10 km / h or higher. The engine speed determination unit 83 outputs an “H” level signal when the engine speed is 3000 rpm or more.
[0080]
The OR circuit 84 outputs an “H” level signal when the output of the vehicle speed determination unit 82 or the engine speed determination unit 83 is “H” level, and the AND circuit 85 outputs the output of the OR circuit 84 and the neutral detection unit. When the output of 81 is “H” level, an “H” level signal is output. If the output of the AND circuit 85 is at “H” level, the shift prohibiting unit 86 prevents the control of FIG. 16 even if the upshift switch 51 is turned on.
[0081]
However, if the vehicle speed is 10 km / h or more or the engine speed is 3000 rpm or more and the vehicle is erroneously shifted to neutral during acceleration from the first speed, the re-acceleration takes time. If the vehicle is traveling at a vehicle speed (for example, when the vehicle speed is 3 km / h or more), a system for prohibiting a shift to neutral may be further added.
[0082]
【The invention's effect】
According to the present invention, when the driver turns on the upshift switch without returning the accelerator, opens the accelerator before the clutch is reconnected, or when the engine is blown at the time of downshifting, etc. When the driver operates the accelerator during the control, the clutch is connected accordingly, so that it is possible to perform a shift without a sense of incongruity according to the driver's intention.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an operation unit of a vehicle on which an electric transmission of the present invention is mounted.
FIG. 2 is a partial cross-sectional view showing a configuration of a main part of a drive system of an electric transmission that is an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a conceptual diagram of a state in which a sleeve and a gear are engaged.
FIG. 4 is a perspective view of a sleeve of the present invention.
FIG. 5 is a perspective view of the gear of the present invention.
FIG. 6 is a partially enlarged view of a convex dowel 32 of a sleeve.
FIG. 7 is a partially enlarged view of the concave dowel 42 of the gear.
FIG. 8 is a view showing an engagement state between a convex dowel 32 and a concave dowel 42. FIG.
FIG. 9 is a perspective view of a conventional sleeve.
FIG. 10 is a perspective view of a conventional gear.
FIG. 11 is a functional block diagram of a shift prohibition system.
FIG. 12 is a diagram schematically illustrating a conventional engagement timing between a sleeve and a gear.
FIG. 13 is a diagram schematically showing the timing of engagement between a sleeve and a gear according to the present invention.
FIG. 14 is a block diagram showing a configuration of a main part of a control system of an electric transmission that is an embodiment of the present invention.
15 is a block diagram showing a configuration example of an ECU 100 shown in FIG.
FIG. 16 is a first flowchart of the embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a second flowchart of the embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a third flowchart of the embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a flowchart (part 4) according to the embodiment of the present invention;
FIG. 20 is a flowchart (No. 5) according to the embodiment of the present invention;
FIG. 21 is a flowchart (No. 6) according to the embodiment of the present invention;
FIG. 22 is an operation timing chart of the shift spindle according to the present invention.
FIG. 23 is an operation timing chart (during shift up) of the shift spindle and the engine speed according to the present invention.
FIG. 24 is an operation timing chart (during downshift) of the shift spindle and the engine speed according to the present invention.
FIG. 25 is a diagram showing a relationship between a PID addition value and a duty ratio.
[Explanation of symbols]
1 ... Drive motor
2 ... Reduction gear mechanism
3 ... Shift spindle
5. Shifting clutch
10 ... shift drum
11 ... shift fork
28 ... Angle sensor
30 ... Sleeve
40 ... Gear
51. Shift-up switch
52. Shift down switch

Claims (2)

駆動モータによって回動される変速軸と、前記変速軸の回転位置を検知するアングルセンサと、前記変速軸の回動に連動してクラッチを断続する伝達機構と、前記変速軸の回動に連動してギアを切り換える変速機構とを具備した電動式変速装置の変速制御方法であって、
シフトアップ時にアクセルが戻されない第1条件が成立したか否かを判定する手順と、
シフトアップ時のクラッチ接続前にアクセルが開かれる第2条件が成立したか否かを判定する手順と、
シフトダウン時にエンジンが空吹かしされる第3条件が成立したか否かを判定する手順と、
クラッチの切断状態から接続状態への移行時に、前記駆動モータによる変速軸の回転速度を、常時は第1の速度で回転させ、前記第1ないし第3条件のいずれかが成立すると、前記第1の速度よりも速い第2の速度で回転させる手順とを含むことを特徴とする電動式変速装置の変速制御方法。
A transmission shaft that is rotated by a drive motor, an angle sensor that detects a rotational position of the transmission shaft, a transmission mechanism that engages and disengages a clutch in conjunction with the rotation of the transmission shaft, and an interlock that is associated with the rotation of the transmission shaft. And a speed change control method for an electric transmission including a speed change mechanism for switching gears,
A procedure for determining whether or not a first condition in which the accelerator is not returned at the time of shift up is satisfied;
A procedure for determining whether or not a second condition for opening the accelerator before clutch engagement at the time of shift up is satisfied;
A procedure for determining whether or not a third condition for idling the engine during downshifting is satisfied;
At the time of transition from the disengaged state to the engaged state of the clutch, the rotational speed of the transmission shaft by the drive motor is always rotated at the first speed, and when any of the first to third conditions is satisfied, the first And a step of rotating at a second speed higher than the speed of the speed change control method for the electric transmission.
駆動モータによって回動される変速軸と、前記変速軸の回転位置を検知するアングルセンサと、前記変速軸の回動に連動してクラッチを断続する伝達機構と、前記変速軸の回動に連動してギアを切り換える変速機構とを具備した電動式変速装置であって、
クラッチを断続する際の前記変速軸の回転方向および速度に関する第1の制御内容、および前記第1の制御内容とは異なる第2の制御内容を記憶した記憶手段と、
前記各制御内容に基づいて前記駆動モータを予定速度で予定方向へ回動する制御手段と、
シフトアップ時にアクセルが戻されない第1条件を検知する手段と、
シフトアップ時のクラッチ接続前にアクセルが開かれる第2条件を検知する手段と、
シフトダウン時にエンジンが空吹かしされる第3条件を検知する手段とをさらに具備し、
前記第1の制御内容は、クラッチの切断状態から接続状態への移行時に、前記駆動モータによる変速軸の回転速度を第1の速度で回転させる内容を含み、
前記第2の制御内容は、クラッチの切断状態から接続状態への移行時に、前記駆動モータによる変速軸の回転速度を、前記第1ないし第3条件のいずれかが成立すると前記第1の速度よりも速い第2の速度で回転させる内容を含むことを特徴とする電動式変速装置。
A transmission shaft that is rotated by a drive motor, an angle sensor that detects a rotational position of the transmission shaft, a transmission mechanism that engages and disengages a clutch in conjunction with the rotation of the transmission shaft, and an interlock that is associated with the rotation of the transmission shaft. And an electric transmission including a transmission mechanism for switching gears,
Storage means for storing a first control content related to the rotation direction and speed of the transmission shaft when the clutch is engaged and a second control content different from the first control content;
Control means for rotating the drive motor in a predetermined direction at a predetermined speed based on each control content;
Means for detecting a first condition in which the accelerator is not returned when shifting up;
Means for detecting a second condition in which the accelerator is opened before clutch engagement at the time of upshifting;
Means for detecting a third condition in which the engine is blown idle during downshifting;
The first control content includes the content of rotating the rotational speed of the transmission shaft by the drive motor at the first speed when the clutch is shifted from the disconnected state to the connected state.
The second control content is that when the clutch is shifted from the disengaged state to the engaged state, the rotational speed of the transmission shaft by the drive motor is determined from the first speed if any of the first to third conditions is satisfied. And an electric transmission including the content of rotating at a higher second speed .
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