JP3708471B2 - Adhesive sheet and adhesive structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材と、その基材の裏面に固定的に配置された接着層とを備え、被着体の被着面に接着される接着シートであって、前記接着層は、前記被着面に接着された状態で前記接着層と前記被着面との間に外部と連通するチャンネルを形成する、接着シートの改良に関する。
本発明によれば、フッ素樹脂や金属層を含み、比較的水蒸気透過性が低い基材を用い、アウトガスが発生しやすい材料(ポリカーボネート等)を含んでなる被着体に接着した場合でも、アウトガスによるシートの膨れ(被着体に接着された接着シートと被着体との間にガスが滞留し、接着シートの基材表面から膨らみが視認される現象)を効果的に防ぐことができる、接着シートを提供することができる。
【0002】
【従来の技術】
これまで、基材と、その基材の裏面に固定的に配置された接着剤を含有する接着層とを備える接着シートにおいて、前記接着層の表面(接着面)に接着剤からなる凸部を形成したものが広く知られている。この様な凸部を形成すれば、実際の(真実の)接着面積を比較的小さい範囲に制御し、再剥離性を高めることが可能である。
また、上記の様な凸部は、接着シートを被着面に接着した状態で、接着層と被着面と間に外部と連通するチャンネルを形成する様に、接着面に配置されるのが好ましい。この様にすれば、接着シートとそれを貼り付けた被着体の被着面との間に空気が貼り込まれ(巻き込まれ)た場合に、空気が貼り込まれた部分に生じる、いわゆる「気泡」を容易に取り除くことができる。すなわち、接着シートと被着面との間に巻き込れた気泡は、接着シートの圧着操作によって、上記チャンネルを通じて容易に外部に逃がすことができる。
【0003】
上記の様な接着シートについては、たとえば、登録実用新案2503717号公報、登録実用新案2587198号公報、国際特許公開WO93/05123号公報、特開平11−209704号公報等に開示されている。ここで、接着面に上記の様な凸部を有する、凹凸接着面を形成する方法の1例について説明する。
【0004】
まず、所定の凹凸構造を有する剥離面を持つライナーを用意する。このライナーの剥離面に、粘着性ポリマーを含む塗料(接着層形成用の接着剤塗料)を塗布、乾燥して接着層を形成する。これにより、接着層のライナーと接する面(これが、接着シートにおける接着面となる。)に、ライナーの凹凸構造(ネガ構造)を転写し、接着面に所定の構造(ポジ構造)を有する凹凸接着面を形成する。接着面の凹凸は、(a)被着体に接触する複数の凸部と、(b)互いに隣接する凸部間に形成され、被着体と上記凸部とが接触した際に外部と連通する溝とを含んでなる様に、予め設計される。
なお、上記の様な接着シートの凹凸接着面を有する接着層において、その厚み、溝の深さ、溝の配置間隔は、気泡抜け性等の効果を損なわない範囲で適宜決めることが提案されている。たとえば、接着層の厚さは、通常0.01〜0.2mmの範囲である。また、溝の深さは、通常5〜200μmの範囲である。溝の配置間隔は、通常0.1〜11mmの範囲である。
【0005】
一方、通常の接着シート(接着面が平坦であるもの。)を、ある種のプラスチック(ポリカーボネート等)に貼り付けた場合、プラスチックより何等かのガス(水蒸気等)が発生して「アウトガスによる膨れ」が発生することもあった。上記の様な凹凸接着面を有する接着シートを用いれば、上記登録実用新案2503717号公報、登録実用新案2587198号公報等にも開示されている様に、アウトガスによるシートの膨れを防ぐことも、場合によっては可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の様なアウトガスによるシートの膨れが発生する場合、次の様な点も考慮しなければ、膨れを防止することはできないことが判明した。
接着シートの基材が、被着体から発生した水蒸気等のアウトガスに対する高い透過性を有する場合は、屋外で比較的長期間使用する等、比較的高温環境下で連続使用され、ガス発生量が多くなっても、ほとんどのガスが接着層のチャンネルを通じて抜け、チャンネルを通じては抜けそこなったガスは基材を透過して逸散することができる。一方、接着シートの基材が金属蒸着層を含む場合等、ガス透過性が低い場合、ガス発生量が多くなると、チャンネルを通じて抜けそこなったガスは基材を透過することができず、接着シートと被着体との間に滞留し、膨れが発生することが判明した。
【0007】
この様な場合、上記登録実用新案2503717号公報、登録実用新案2587198号公報等でも、実施例として具体的に開示されている様な、比較的大きな容積のチャンネルはガス抜き効率を高めるのには有利ではあった。しかしながら、その反面、被着体との真実の接着面積が小さくなり、接着を保持する効果が低下し、実際には、接着シートの剥離が生じ、アウトガスによる膨れが発生してしまうことが判明した。
なお、この様な比較的高温環境下で連続使用した場合でも膨れが発生しない様にするには、85℃の様な高温の加速環境試験においても、アウトガスによる膨れが発生しない様に、接着面の凹凸構造を設計することが重要であることも判明した。
【0008】
したがって、本発明の目的は、ポリカーボネート等の吸湿しやすい物質を含んでなる被着体に接着した状態で、屋外で比較的長期間(すなわち、比較的高温環境下で連続的に)使用した場合でも、また、それらに加えて水蒸気透過性の比較的低い基材を用いて接着シートを形成した場合でも、被着体からのアウトガスによるシートの膨れを効果的に防ぐことができる、接着シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、基材と、その基材の裏面に固定的に配置された接着層とを備え、被着体の被着面に接着される接着シートであって、
前記接着層は、前記被着面に接着される接着面に所定の間隔をもって互いに離されて配置された時に、前記溝と前記被着面とが画定する外部と連通するチャンネルを形成する、接着シートにおいて、
前記溝の配置間隔が10〜520μmであり、
前記接着層は、温度85℃、シェア周波数1rad/秒において1×10 4 〜9×10 4 dyne/cm 2 (1〜9kPa)の動的弾性率を有し、好ましくは、20℃で1×10 4 〜1×10 6 dyne / cm 2 の圧縮弾性率を有し、
前記チャンネルは、前記接着シートを前記被着体に接着して85℃で30分間加熱した後でも存在することを特徴とする、接着シートを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(接着層の構造)
本発明の接着シートの接着層は、被着面に接着された状態で、接着層の溝と前記被着面とが画定する外部と連通するチャンネルを備える構造を備え、
(1)互いに略平行に配置された前記溝の配置間隔が10〜520μmであり、
(2)前記チャンネルは、前記接着シートを前記被着体に接着して85℃で30分間加熱した後でも存在し、チャンネルが外部と連通していることを特徴とする。前記溝は、接着剤からなる複数の凸部によって画定されている。すなわち、接着層は、前記溝に囲まれた接着剤からなる凸部を有する。
【0011】
接着層において、前記溝の配置間隔が10μm未満である場合、チャンネル1つ当たりの接着領域の面積(真実接着面積)が小さくなりすぎ、屋外で比較的長期間(すなわち、比較的高温環境下で連続的に)使用した場合、接着を保持する効果が低下して接着シートの剥離が生じ、アウトガスによる膨れが発生する。反対に、前記溝の配置間隔が520μmを超える場合、単位真実接着面積当たりのチャンネルの数が小さくなりすぎ、チャンネルのガス抜き効率を高めるのには不利である。この様な観点からは、前記溝の配置間隔は、好適には50〜515μm、特に好適には100〜510μmである。
溝の配置間隔とは、接着面に平行な方向に沿って測定した、互いに隣接する溝どうしの間の距離である。接着面に垂直な方向の溝の断面において、溝は上記測定方向に沿って所定の寸法の幅を有する。溝の配置間隔は、その溝の幅方向中心と、その溝と隣接する溝の幅方向中心との間の距離である。
【0012】
通常、接着層の溝は、接着面に平行な面に含まれる1つの方向(第1方向)に沿って略平行に、ほぼ規則的に配置された1組の複数の溝を備えている。また、接着面に水平な面に含まれる別の1つの方向(第2方向)に沿って略平行にほぼ規則的に配置され、前記第1方向に平行な溝と交差する別の組の溝を備えることもできる。この様な場合、たとえば、2組の溝が互いに直交し、接着面に、碁盤目状の幾何学模様を描く線に沿って形成され、被着体に接着された接着シートの外周端において、少なくとも1つの、好適には複数の溝が外部と連通する様に開口を形成することができる。この様に2組の溝を備える場合、前記溝の配置間隔は、上記2つ組のそれぞれにおいて測定された配置間隔の平均値である。なお、上記2つの方向とは異なる方向に沿って配置された複数の溝を含む別な組が、さらに存在する場合も同様に、すべての組において測定された配置間隔の平均値をもって、溝の配置間隔として定義する。
【0013】
接着面に垂直な方向から観察された溝の平面視形状は、通常、一定の幅(接着面に水平な方向の短軸寸法)を有する直線(縞またはベルト)である。たとえば、前述の様に互いに直交する2組の溝を含む場合、その様な直線が碁盤目を形成する。また、3組以上の溝を含む場合の具体例として、たとえば、2組が互いに直交し、接着面に碁盤目状模様を描く線に沿って形成され、その碁盤目を構成する1つの長方形の対角線の一方又は両方に沿って、3組めの、または3及び4組めの溝が配置されるものが挙げられる。また、それぞれの組が互いに平行な溝からなり、互いに60度の角度をもって交差する3組の溝を組合せても良い。これらの場合、溝に囲まれた凸部の平面視形状は三角形である。
本発明の効果を損なわない限り、溝の幅は、溝の延在方向に沿って変動していても良い。たとえば、溝の延在方向に沿って所定の長さおきに、広がったり、狭まったりしていても良い。
【0014】
前記チャンネルの容積は、前記接着シートを前記被着体に接着した初期に測定された値In、及び前記被着体に接着して85℃で30分間加熱した後に測定された値Ahがともに、見かけの接着面積1mm2当たりの測定値で、1×105〜2×107μm3の範囲であるのが好ましい。初期の値(In)が上記有効な範囲であることはもちろん、85℃で30分間加熱した後もチャンネルが過度に縮小したりせず、加熱後値Ahも、上記有効な範囲であれば、アウトガスによるシートの膨れを効果的に防ぐことができる。
【0015】
初期値Inまたは加熱後値Ahのどちらか一方が、見かけの接着面積1mm2当たりの測定値で1×105μm3の未満であると、チャンネル容積が小さすぎ、チャンネルのガス抜き効率を有効に高められず、アウトガスによるシートの膨れを効果的に防ぐことができないおそれがある。反対に、InまたはAhのどちらか一方が、見かけの接着面積1mm2当たりの測定値で2×107μm3を超えると、真実接着面積が小さくなりすぎ、接着シートの剥離が生じてアウトガスによる膨れが発生するおそれがある。この様な観点からは、上記In及びAhがともに、見かけの接着面積1mm2当たりの測定値で、より好ましくは2×105〜1×107μm3特に好ましくは5×105〜5×106μm3の範囲である。
【0016】
なお、本明細書において、「見かけの接着面積」とは、接着シートによって被覆された被着面の面積である。すなわち、前記接着層の凸部の頂面が被着面と接着する「(真実)接着領域」と、接着層の溝の部分に相当し、実際には接着されていない「非接着領域」とを合わせて、「見かけの接着面積」と見なす、ということである。
【0017】
上記チャンネル容積は、被着体に接着シートが接着された後において、接着層の溝の寸法や真実接着面積を測定し、その測定値を用いて算術的に計算できる。この様な溝の寸法や、真実接着面積は、たとえば、顕微鏡と画像処理装置とを組合せて使用し、測定することができる。なお、この様な測定方法の好適な1例については、後述の実施例を参照されたい。
【0018】
接着層のその他の寸法は、上記説明した溝等の寸法(容積)が上記の範囲にある様に適宜決定される。たとえば、接着層の厚さは、通常10〜200μm、好適には15〜100μmであり、溝の深さ(接着面から基材の方向に向かって測定した溝の底までの距離)は、通常10〜100μmである。
ところで、本発明の接着シートの様に、接着面に所定の間隔をもって離されて互いに平行に配置された複数の溝が存在する場合、被着面に接着された状態で、基材表面から溝の繰り返しパターンが視認されやすい。特に、金属層を含み基材が金属光沢を有する等の場合、この様なパターン視認が顕著になることが分った。そこで、検討した結果、溝の深さや溝の配置間隔がある範囲内で小さいほど、パターン視認を効果的に防止できることが判明した。したがって、この様な観点も踏まえて、溝の深さや溝の配置間隔を設計するのが好ましい。すなわち、溝の深さは、好適には11〜50μm、特に好適には12〜20μmである。前記溝の配置間隔は、パターン視認とシート膨れの両方を効果的に防止するには、好適には50〜400μm、特に好適には100〜300μmである。
【0019】
一方、溝の形状も、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。たとえば、接着面に垂直な方向の溝の断面において、略矩形(台形を含む)、略半円形、略半楕円形である。さらに、溝を画定する凸部の形状も特に限定されない。たとえば、接着面に垂直な方向の溝の断面において、略矩形、略半円形、略半楕円形である。たとえば、凸部の接着面に垂直な方向の断面における形状が、略矩形である場合、凸部の三次元形状は、通常、四角柱等の角柱、円柱(楕円柱も含む)、四角錐台等の角錐台、円錐台(楕円錐台も含む)等である。
【0020】
凸部の頂面(被着面に対する接着面)は、略平坦であっても良いし、頂面のほぼ中心に略平坦な頂面の面積よりも小さな水平断面積を有する少なくとも1つの小突起を有していても良い。なお、この様な小突起は、凸部と一体的に形成され、接着層の接着剤からなることもできるし、ガラスやポリマーからなる微小球(ビーズ)を凸部に埋め込んで小突起を形成しても良い。
【0021】
接着層は、通常、後述する様な接着剤を含む塗料を、塗布し、固化して形成する。固化手段には、乾燥、硬化、冷却(塗料が溶融液の場合)等が使用できる。塗布手段は、ロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーター等を用いた塗布や、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷手段である。
接着層は、接着層の溝等の寸法が異なること以外は、従来と同様にして、所定の凹凸構造を有する剥離面を持つライナー剥離面に、接着剤塗料を塗布して形成するのが良い。これにより、接着層のライナーと接する面(接着シートの接着面)に、ライナーの凹凸構造(ネガ構造)を転写し、接着面に所定の構造(ポジ構造)を有する凹凸接着面を容易に形成することができる。また、この様にすることは、接着層を基材裏面に設けた後、ライナーを圧接し、ライナー凹凸構造を接着面に転写するのに比べて、接着層の溝を含む凹凸構造の変形を効果的に防止できる点で有利である。すなわち、被着体に接着後に上記凹凸構造が変形し、チャンネルがつぶれたりして消失することを効果的に防ぐことができる。
【0022】
ライナーも、接着層に転写されるべき凹凸構造の寸法が異なる以外は、従来のものと同様のものが使用できる。たとえば、ライナーは、紙またはプラスチックフィルムから形成される。紙ライナーは、通常、紙の表面に、ポリエチレンコート、シリコーンコート等の剥離コート(剥離層)を積層して形成される。また、シリコーン剥離コートを積層する場合、通常、紙の上にクレーコート、ポリエチレンコート等のアンダーコートを積層した後、剥離コートを積層する。ライナーの凹凸構造は、通常、剥離コートを積層した後、凹凸転写ツールを剥離面に圧接させて形成することができる。
【0023】
(接着剤)
前述の様に、接着層の凸部は接着剤から形成される。接着剤は、通常、粘着性ポリマーを含有する。粘着性ポリマーの他に、結晶性ポリマー等の非粘着性ポリマーを含有しても良い。
接着層の接着剤は、好適には粘着性ポリマーと架橋剤とを含有する。架橋剤の含有量は、粘着性ポリマー100質量部に対して、通常0.1〜5質量部、好適には0.15〜3質量部の範囲である。架橋剤の量が少なすぎると、被着体に貼付けた後で、熱や圧力等の外部刺激により、または経時で自然に、接着層の凸部が変形し、チャンネルがつぶれたりして消失するおそれがある。反対に、架橋剤の量が多すぎると、接着層の接着力(剥離強度)が低下し、屋外で比較的長期間使用した場合に、接着を保持する効果が低下し、アウトガスによるシート膨れを防止できないおそれがある。
【0024】
本発明において使用される粘着性ポリマーは、常温で粘着性を示し、感圧接着剤として使用可能なポリマーである。この様なポリマーとしては、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル等が使用できる。また、従来公知の感圧接着剤と同様に、粘着性ポリマーとともに粘着付与剤を使用することもできる。
【0025】
粘着性ポリマーの合成の1例について、アクリル系ポリマーを例にとって説明する。まず、第1モノマーとして、アクリル性不飽和酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等)を用意する。この第1モノマーと、第2モノマーとしてのアクリルモノマーとを混合し、モノマー混合物を調製する。第2モノマーとしては、アルキルアクリレート、例えば、イソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート等が使用できる。モノマー混合物中に含まれる第1モノマーと第2モノマーとの(重量)比は、好適には、1:99〜10:90の範囲である。
この様にして調製したモノマー混合物を、通常の重合方法、たとえば、溶液重合、乳化重合、塊状重合等により重合して、所定の分子量の粘着性ポリマーを合成する。粘着性ポリマーの分子量は、所定の粘着性が発揮される範囲であれば良く、通常は重量平均分子量で、10,000〜100,000の範囲である。
【0026】
粘着性ポリマーを架橋させる場合、たとえば、イソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、アミド化合物、ビスアミド化合物(イソフタロイルビス(2−メチルアジリジン)等の二塩基酸のビスアジリジン誘導体)等を、架橋剤として使用することができる。
【0027】
接着層の弾性率は、溝(チャンネル)の消失を防止し、かつ剥離強度を不要に低下させない様にするのが良い。たとえば、温度85℃、シェア周波数1rad/秒における動的弾性率が1×104〜9×104dyne/cm2(1〜9kPa)であるのが好ましい。接着層の動的弾性率が高すぎる場合、被着面に対する接着シートの接着性が低下するおそれがある。反対に動的弾性率が低すぎると接着層のチャンネル保持効果が低下するおそれがある。この様な観点から、接着シートの接着層の動的弾性率(85℃における)は、特に好適には2×104〜8×104dyne/cm2(2〜8kPa)である。
なお、「動的弾性率」は、レオメトリックス社製RSAII粘弾性スペクトロメ−タ−を用いて85℃で測定した動的弾性率である。すなわち、1rad/秒の周波数の剪断歪を与えながら、−80℃から150℃の範囲で温度を変化させ、動的弾性率の温度依存性を測定し、85℃における測定値をもって動的弾性率とする。
【0028】
また、接着層の圧縮弾性率は特に限定されないが、溝(チャンネル)の消失を防止し、かつ剥離強度を過度に低下させない様にするのに好適には、1×104〜1×106dyne/cm2の範囲が良い。なお、「圧縮弾性率」は、レオメトリックス社製RSAII粘弾性スペクトロメ−タ−を用いて20℃で測定した圧縮弾性率である。すなわち、1rad/秒の周波数の圧縮歪みを与えながら、−80℃から150℃の範囲で温度を変化させ、弾性率の温度依存性を測定し、20℃における測定値をもって圧縮弾性率とする。
【0029】
接着層は、本発明の効果(特に、アウトガスによる膨れ防止効果)を損なわない限り、粘着性ポリマーや架橋剤以外の成分を含むことができる。たとえば、ポリマーから形成された弾性微小球を含有することができる。弾性微小球が粘着性ポリマーを含んでなる場合、接着層の被着体との接着を高めることもできる。また、接着層がガラス微小球を含有する場合、接着シートの接着を完了する前に、接着シートを被着体の上に載せた状態で横滑りさせて位置決めを容易にする、いわゆるスライダビリティ(ease of slide)を効果的に高められる。ガラス微小球の直径は、通常、接着層の凸部の、接着面の平面寸法の最大値(たとえば、接着面が長方形である場合、その対角線の長さ)よりも小さいのが良い。
【0030】
さらに、粘着性ポリマー以外のポリマー、たとえば、結晶性ポリマー(通常、常温、約25℃では非粘着性)を含有させることもできる。結晶性ポリマーは、接着層に、スライダビリティ、加熱剥離容易性(加熱すると、剥離強度が低くなる性質)等を付与することもできる。結晶性ポリマーとしては、たとえば、ポリカプロラクトン等のポリエステルや、ポリエステルをイソシアネート化合物で鎖延長して得たポリウレタン等が使用できる。
【0031】
(基材)
本発明の接着シートでは、基材は限定されない。特に、水蒸気等のガス透過率の比較的低い基材を用いた場合でも、本発明によれば、屋外使用が可能な接着シートを提供できる。
水蒸気等のガス透過率の低い基材は、通常、JIS Z0208に準拠して測定された基材の透湿度が0.01〜30[g/m2・24時間−厚さ30μm−40℃・90%RH]の範囲であるものである。この様に水蒸気透過率が比較的低い基材は、湿気(外部からの水蒸気)が接着シートの表面(基材表面)を通って被着体まで到達し、被着体が吸湿することを効果的に防止できる。ところが、水蒸気透過率が比較的低い基材と、従来の接着シートの接着層とを組合せた場合、被着体からのアウトガスによるシート膨れが発生しやすい。したがって、この様な低水蒸気透過率の基材を用いる場合、本発明に従い、前述の様な接着層を使用すべきである。
基材の透湿度は、好適には0.1〜25[g/m2・24時間−厚さ30μm−40℃・90%RH]、特に好適には1〜20[g/m2・24時間−厚さ30μm−40℃・90%RH]の範囲である。この様な低透湿度の基材としては、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニリデン及びポリオレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1つを含有する低透湿度の樹脂層、または金属層を含むフィルムが挙げられる。ポリオレフィンとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が使用できる。
本発明において好適に使用できる基材の1例として、フッ素樹脂(フッ素系樹脂)を含有する層を含んでなるものを挙げることができる。フッ素樹脂を含有する層を含んでなる基材は、接着シートの耐候性を効果的に高めることができるが、水蒸気透過率が比較的低く、従来の接着シートの接着層をそのまま転用した場合、アウトガスによるシート膨れが発生しやすい。したがって、フッ素樹脂を含有する層を含む基材を用いる場合、本発明にしたがい、前述の様な接着層を使用すべきである。
【0032】
この様な基材は、たとえば、外気と直接接する最表層に、フッ素樹脂を含有するクリアコート層や保護層を含む基材である。この様な基材は、通常、フッ素樹脂、またはフッ素樹脂以外の樹脂や、金属層を含む支持層の上に、フッ素樹脂を含有するクリアコート層や保護層を積層して形成される。
クリアコート層、保護層等のフッ素樹脂層は、通常、フッ素樹脂を含有する塗料を、通常の方法により塗布、固化(乾燥、硬化等)して形成できる。フッ素樹脂は、例えばフッ化ビニリデン、6フッ化プロピレン、4フッ化エチレン、3フッ化塩化エチレン等のフッ素系モノマーを少なくとも1つ含有する出発モノマーを重合して得たポリマーからなる。また、上記出発モノマーは、フッ素系モノマー以外に、他の共重合可能なモノマー、たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のアクリル系モノマーを含有することもできる。
【0033】
また、フッ素樹脂層は、フッ素樹脂以外に、非フッ素樹脂を含有することもできる。非フッ素樹脂としては、アクリル系樹脂が好ましい。なお、この様な場合、樹脂全体に占めるフッ素樹脂の割合は、通常55質量%以上、好適には60質量%以上である。フッ素樹脂が少なすぎると耐候性が低下するおそれがある。
フッ素樹脂層の厚みは、通常1〜300μmの範囲、好適には3〜200μmの範囲である。
【0034】
上記フッ素樹脂層が積層される支持層で用いられる樹脂は、上記フッ素樹脂の他、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等である。また。支持層に含まれる金属層は、アルミニウム、スズ、クロム、銅、金、銀等の金属を蒸着して形成した薄膜や、金属箔である。また、これらの樹脂層と金属層とを積層した多層フィルムを、支持層として用いても良い。
支持層全体の厚みは、特に限定されず、通常5μm〜1mmである。
【0035】
本発明において好適に使用できる基材の別な例として、金属層を含んでなるものを挙げることができる。金属層を含んでなる基材は、接着シートにメタリック性の外観を付与することができるが、水蒸気透過率がほとんどなく、従来の接着シートの接着層をそのまま転用した場合、アウトガスによるシート膨れが発生しやすい。したがって、金属層を含む基材を用いる場合、本発明にしたがい、前述の様な接着層を使用すべきである。
【0036】
金属層を含む基材は、通常、樹脂を含む支持層の表面または裏面に金属層を積層した多層フィルムである。また、金属層の上に、さらに、クリアコート層や保護層等の最外層を設けて、2つの層の間に金属層を挟んだ形の積層構造を有する基材を用いるのが好ましい。なお、上記の様な3層の積層構造に加えて、別の層を付加することもできる。
金属層は、アルミニウム、スズ、クロム、銅、金、銀等の金属を蒸着して形成した薄膜や、金属箔が使用できる。
金属層の厚みは特に限定されないが、通常50nm〜500μmである。
【0037】
金属層が積層される支持層は、通常、前述の様なフッ素樹脂、または非フッ素樹脂(アクリル樹脂等)を含む樹脂層である。支持層の厚みは、特に限定されず、通常5μm〜1mmである。
クリアコート層、保護層等の最外層は、通常、フッ素樹脂やアクリル樹脂を含有する塗料を、通常の方法により塗布、固化(乾燥、硬化等)して形成できる。最外層の厚さも、特に限定されないが、通常1〜500μmである。
【0038】
(被着体)
本発明による接着構造において用いられる被着体は、特に限定されない。しかしながら、本発明によれば、アウトガスが比較的多量に発生しやすい被着体であっても、シートの膨れを効果的に防止できる。したがって、比較的吸湿しやすい物質を含んでなり、かつ屋外で比較的長期間(すなわち、比較的高温環境下で連続的に)使用される被着体を使用する場合に、本発明の接着層は特に顕著な効果を発揮する点で好ましい。
比較的吸湿しやすい被着体は、たとえば、ASTM D570に準拠した方法により、23℃の水中に24時間浸漬した後の重量増加率を測定して決定した吸水率が0.2%以上であり、水蒸気等のアウトガスが発生しやすいものである。
【0039】
この様な被着体として、たとえば、ポリカーネート等の吸湿度が比較的高く、水蒸気等のアウトガスが発生しやすいプラスチックが挙げられる。
ポリカーボネートを被着体として用いる場合、そのグレード、厚さは特に限定されない。たとえば、厚さは通常2〜10mmである。この様なポリカーボネートを含む被着体とは、たとえば、自動二輪車両のタンク等の部品、看板の基板等の構成部品として用いられるものである。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
アクリル系粘着性ポリマーを100質量部含有する溶液に、架橋剤としてビスアミド化合物を0.3質量部添加して接着剤溶液を得た。なお、アクリル系粘着性ポリマーは、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びアクリル酸を主成分とするモノマー混合物を重合して得たアクリル系共重合体であった。上記架橋剤は、アクリル系粘着性ポリマーのカルボキシル基と反応し、接着層中で粘着性ポリマーを架橋するものであった。
なお、85℃における接着層の動的弾性率は、4×104dyne/cm2(4.0kPa)であった。なお、動的弾性率は、レオメトリックス社製ダイナミックアナライザー(型番)RDAIIを用い、動的粘弾性測定法によりシェアモードにて測定された粘弾性スペクトルから読み取った。シェア周波数は1rad/秒であった。
【0041】
上記接着剤溶液を、所定の形状及び寸法の凹凸が形成された剥離面を有するライナーの剥離面上に塗布し、90℃、5分間の条件で乾燥させ、ライナー上に、厚さが30μmの接着層を形成した。この接着層と基材とをドライラミネートし、本例の接着シートを得た。なお、基材は、厚さが50μmのポリフッ化ビニリデンフィルムに、アルミニウムの蒸着層(厚さ約50nm)を積層して形成したものであった。接着層は、このアルミニウム蒸着面上に固定した。
【0042】
本例で使用した基材の透湿度は15[g/m2・24時間−厚さ30μm−40℃・90%RH]であった。基材の透湿度は、JIS Z0208に準拠して次の様にして測定された。まず、内容積200cm3のアルミ缶を用意し、その中に2gの塩化カルシウムを入れた。次に透湿度を測定する基材を試料として用意し、上記アルミ缶の開口部を試料で塞ぎ、シーリング剤で、缶と試料とを接着して密封した。その密封した缶を、40℃、90%RHの恒温恒湿オーブン内に24時間静置し、密封缶の増加質量を測定し、透湿度に換算した。ここで使用したアルミ缶は斎藤製缶(株)製の円柱状アルミ缶、同じく塩化カルシウムは関東科学(株)製の水分測定用塩化カルシウム、同じくシーリング剤はコニシ(株)の変成シリコーン系シーリング剤(品番:MPX−1)、同じく恒温恒湿機はヤマト科学(株)製の恒温恒湿機(品番:IH−42M)であった。
【0043】
上記ライナーは、紙の両面にポリエチレンからなるアンダーコートを積層し、そのアンダーコート上にシリコーン剥離コートを積層した、厚さが180μmの紙ライナーであった。剥離面には、接着層に転写されるべき溝に対応する複数の突条からなる凸部が、互いに交差する様に、碁盤目を描く線に沿って連続して配置されていた。その突条の高さは15μm(接着面から測定した溝の深さも15μmになる。)であった。隣接する突条間の中心間距離(接着層に形成された溝の配置間隔に相当する。)は200μmであった。また、突条の垂直断面形状は略台形であり、これに対応して接着層の溝の形状は、垂直断面形状が略台形になった。
【0044】
上記の様にして得た接着シートが被着体に接着された時に形成されるチャンネル容積を、次の様にして決定した。
まず、上記基材に換えて、厚さが50μmの光透過性のポリ塩化ビニルフィルムを用いた以外は上記と同様して、測定用シートを作製した。
この測定用シートからライナーを剥離し、スライドガラス表面上に接着面を向けて置き、2kgのロ−ラ−で3往復させてシートを圧着して測定用試料とした。この測定用試料において、前記溝と前記被着面とが画定したすべてのチャンネルは、シートの端部において外部と連通していた。
測定用シートを圧着直後、スライドガラスの測定用シートが接着した側と反対側の面から白色光を照らし、偏光板を通して観察する。接着剤とガラス表面が接着した領域は黒っぽく見え、非接着領域は白っぽく見える。この観察結果を、画像処理装置を用いて解析し、非接着領域の面積を測定する。この非接着領域の面積が、チャンネルの被着面側の面積(P)である。
【0045】
一方、上記測定用試料を用いて、今度は、測定用シートの基材側から白色光を照らし、上記同様にして観察する。接着層がガラス面に接着した領域は黒っぽく見え、非接着領域は白っぽく見える。この観察結果を上記と同様にして解析し、非接着領域の面積を測定する。この非接着領域の面積が、チャンネルの接着層側の面積(溝の底の面積=Q)である。
【0046】
さらに、接着後の測定用シートの垂直断面(被着面に垂直な方向の断面)を顕微鏡で観察し、チャンネルの高さ(H)を測定する。
これらの測定値から、算術的に(計算式(P+Q)×H/2を用い)、見かけの接着面積1mm2当たりのチャンネルの容積を計算したところ、1.3×106μm3(1.3×10−3mm3)であった。この値を、本例の接着シートにおける、被着体に接着した初期に測定されたチャンネル容積の値Inとした。
【0047】
一方、前記上記測定用試料を85℃で30分間加熱後、上記と同様にしてチャンネルの容積(見かけの接着面積1mm2当たり)を求めた。その結果、1.2×106μm3(1.2×10−3mm3)であった。この値を、本例の接着シートにおける、被着体に接着して85℃で30分加熱した後に測定されたチャンネル容積の値Ahとした。
なお、上記測定において、スライドガラスとして、Matsunami(株)社製の品番S−1111を用い、画像処理装置として、日本アビオニクス(株)社製、型番:EXCEL TVIP−4100を用いた。
【0048】
一方、前述の様にして得た本例の接着シートを、ポリカーボネート板(帝人化成製、品番PC8121、厚さ3mm)に、上記チャンネル容積測定の場合と同様の条件で圧着し、常温(約25℃)で1日養生した。養生後、65℃および85℃にそれぞれ設定されたオーブン中で、30分間加熱した。加熱後、オーブンから取り出し、基材側から接着シート表面の膨れ度合いを観察した。
観察の結果、65℃加熱後、及び85℃の加熱後も、膨れはまったく観察されなかった。
【0049】
(実施例2)
接着層に形成された溝の配置間隔が254μm、チャンネル容積の初期値Inが1.4×106μm3になる様に、ライナー剥離面の凹凸の寸法を変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。なお、本例の接着シートでは、チャンネル容積の加熱後の値Ahは1.2×106μm3であった。また、接着面から測定した溝の深さは、16μmであった。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃加熱後、及び85℃加熱後でも、膨れはまったく観察されなかった。
【0050】
(実施例3)
接着層に形成された溝の配置間隔が508μm、チャンネル容積の初期値Inが8.7×105μm3−になる様に、ライナー剥離面の凹凸の寸法を変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。なお、本例の接着シートでは、チャンネル容積の加熱後の値Ahは8.0×105μm3であった。また、接着面から測定した溝の深さは、18μmであった。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃加熱後、及び85℃加熱後でも、膨れはまったく観察されなかった。
【0051】
(比較例1)
接着層に形成された溝の配置間隔が1,270μm、チャンネル容積の初期値Inが2.3×106μm3になる様に、ライナー剥離面の凹凸の寸法を変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。なお、本例の接着シートでは、チャンネル容積の加熱後の値Ahは2.1×106μm3であった。また、接着面から測定した溝の深さは、27μmであった。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃では膨れはまったく観察されなかったが、85℃加熱後には多数の膨れが観察され、外観が著しく損なわれていた。
【0052】
(比較例2)
接着層に形成された溝の配置間隔が600μm、チャンネル容積の初期値Inが1.4×107μm3になる様に、ライナー剥離面の凹凸の寸法を変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。また、接着面から測定した溝の深さは、50μmであった。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃では微細な膨れが観察されるに留まったが、85℃加熱後には多数の膨れが観察され、外観が著しく損なわれていた。
【0053】
本例の接着シートでは、比較的大きな容積のチャンネルを形成可能である。したがって、被着体から発生したガスは比較的抜けやすいと考えられる。しかしながら、溝間隔が比較的大きく、かつチャンネルの容積が比較的大きいので、接着面積(真実接着面積)が実施例1に比べてかなり小さくなり、その結果、加熱温度が上昇し、ガスの発生速度が比較的高くなると、膨れが発生してしまうことが分った。
【0054】
(比較例3)
基材を、金属蒸着層を持たないポリ塩化ビニルフィルム(厚さは50μm)に変え、ライナーを平坦な剥離面を有するものに変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃および85℃の両温度において、加熱後に多数の膨れが観察され、外観が著しく損なわれていた。
【0055】
(実施例4)
接着層に形成された溝の配置間隔が450μm、チャンネル容積の初期値Inが1.5×107μm3になる様に、ライナー剥離面の凹凸の寸法を変えた以外は、実施例1と同様にして、本例の接着シートを得た。なお、本例の接着シートでは、チャンネル容積の加熱後の値Ahは1.4×107μm3であった。また、接着面から測定した溝の深さは、25μmであった。
本例の接着シートを実施例1と同様にして、前出のポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、オーブン中で30分間加熱した時の接着シート表面の膨れ度合いを観察した。観察の結果、65℃加熱後、及び85℃加熱後でも、膨れはまったく観察されなかった。
【0056】
(パターン視認テスト)
実施例1〜4、比較例1及び2の接着シートについて、前述の場合と同様にして、ポリカーボネート板に圧着し、常温(約25℃)で1日養生した後、基材表面から目視で観察し、溝の繰り返しパターンが視認されるか否かを調べた。
その結果、溝間隔が比較的大きな実施例3、実施例4、比較例1及び2の接着シートでは、溝の繰り返しパターンが視認された。一方、溝間隔が比較的小さな実施例1及び2の接着シートでは、溝の繰り返しパターンはほとんど視認されないことが分った。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an adhesive sheet that includes a base material and an adhesive layer that is fixedly disposed on the back surface of the base material, and is adhered to the adherend surface of the adherend. The present invention relates to an improvement in an adhesive sheet in which a channel communicating with the outside is formed between the adhesive layer and the adherend surface in a state of being adhered to the attachment surface.
According to the present invention, even when a substrate containing a fluororesin or metal layer and having a relatively low water vapor permeability is adhered to an adherend containing a material (such as polycarbonate) that is likely to generate outgas, Can effectively prevent sheet swelling (a phenomenon in which gas stays between the adherend and the adherend adhered to the adherend, and the swelling is visually recognized from the substrate surface of the adhesive sheet), An adhesive sheet can be provided.
[0002]
[Prior art]
Up to now, in an adhesive sheet comprising a base material and an adhesive layer containing an adhesive fixedly disposed on the back surface of the base material, the surface of the adhesive layer (adhesive surface) has a convex portion made of an adhesive. What is formed is widely known. By forming such a convex portion, it is possible to control the actual (true) adhesion area within a relatively small range and to improve the removability.
Further, the convex portions as described above are arranged on the adhesive surface so as to form a channel communicating with the outside between the adhesive layer and the adherend surface in a state where the adhesive sheet is adhered to the adherend surface. preferable. In this way, when air is stuck between the adhesive sheet and the adherend surface of the adherend to which the adhesive sheet is stuck, the so-called "" Bubbles can be easily removed. That is, the air bubbles entrained between the adhesive sheet and the adherend surface can be easily released to the outside through the channel by the crimping operation of the adhesive sheet.
[0003]
The adhesive sheet as described above is disclosed in, for example, Registered Utility Model No. 2503717, Registered Utility Model No. 2587198, International Patent Publication No. WO93 / 05123, JP-A-11-209704, and the like. Here, an example of a method for forming a concavo-convex adhesive surface having the above-described convex portions on the adhesive surface will be described.
[0004]
First, a liner having a release surface having a predetermined uneven structure is prepared. A paint containing an adhesive polymer (adhesive paint for forming an adhesive layer) is applied to the release surface of the liner and dried to form an adhesive layer. As a result, the uneven structure (negative structure) of the liner is transferred to the surface of the adhesive layer that contacts the liner (this is the adhesive surface of the adhesive sheet), and the uneven structure has a predetermined structure (positive structure) on the adhesive surface. Form a surface. The unevenness of the bonding surface is formed between (a) a plurality of convex portions that contact the adherend and (b) adjacent convex portions, and communicates with the outside when the adherend and the convex portions contact each other. It is designed in advance so as to include a groove.
In addition, in the adhesive layer having the uneven adhesive surface of the adhesive sheet as described above, it has been proposed that the thickness, the depth of the groove, and the arrangement interval of the grooves are appropriately determined within a range that does not impair the effect of air bubble removal. Yes. For example, the thickness of the adhesive layer is usually in the range of 0.01 to 0.2 mm. The depth of the groove is usually in the range of 5 to 200 μm. The interval between the grooves is usually in the range of 0.1 to 11 mm.
[0005]
On the other hand, when a normal adhesive sheet (with a flat adhesive surface) is attached to some kind of plastic (polycarbonate, etc.), some kind of gas (water vapor, etc.) is generated from the plastic, and “blowing due to outgassing occurs. Sometimes occurred. If an adhesive sheet having an uneven adhesive surface as described above is used, as disclosed in the registered utility model 2503717, the registered utility model 2587198, etc., it is also possible to prevent the sheet from swelling due to outgas. Depending on the situation.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, it has been found that when the sheet is swollen due to outgas as described above, the swollenness cannot be prevented without considering the following points.
When the base material of the adhesive sheet has high permeability to outgas such as water vapor generated from the adherend, it is continuously used in a relatively high temperature environment, such as being used outdoors for a relatively long time, and the amount of gas generated is At most, most of the gas escapes through the channel of the adhesive layer, and the gas that has failed to escape through the channel can permeate the substrate and dissipate. On the other hand, when the gas permeability is low, such as when the base material of the adhesive sheet includes a metal vapor deposition layer, if the amount of gas generated increases, the gas that has escaped through the channel cannot pass through the base material, and the adhesive sheet It was found that the liquid stays between the substrate and the adherend and swells.
[0007]
In such a case, a channel having a relatively large volume, as specifically disclosed in the above-mentioned registered utility model No. 2503717, registered utility model No. 2587198, etc., increases the gas venting efficiency. It was advantageous. However, on the other hand, it has been found that the true adhesion area with the adherend is reduced, the effect of holding the adhesion is reduced, and in fact, the adhesive sheet is peeled off and the outgassing swells. .
In order to prevent blistering even when continuously used in such a relatively high temperature environment, the adhesive surface should not be swollen by outgassing even in a high-temperature accelerated environment test such as 85 ° C. It was also found that it is important to design the uneven structure.
[0008]
Therefore, the object of the present invention is when used outdoors for a relatively long period of time (that is, continuously in a relatively high temperature environment) in a state where it adheres to an adherend containing a substance that easily absorbs moisture, such as polycarbonate. However, in addition to these, even when an adhesive sheet is formed using a base material having a relatively low water vapor permeability, an adhesive sheet that can effectively prevent swelling of the sheet due to outgas from the adherend is provided. It is to provide.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is an adhesive sheet that includes a base material and an adhesive layer that is fixedly disposed on the back surface of the base material, and is bonded to the adherend surface of the adherend. ,
The adhesive layer forms a channel that communicates with the outside defined by the groove and the adherend surface when the adhesive layer is disposed at a predetermined distance from the adherend surface to be adhered to the adherend surface. In the sheet,
The groove spacing is 10 to 520 μm,
The adhesive layer is 1 × 10 at a temperature of 85 ° C. and a shear frequency of 1 rad / sec. 4 ~ 9x10 4 dyne / cm 2 (1-9 kPa) dynamic modulus, preferably 1 × 10 at 20 ° C. 4 ~ 1x10 6 dyne / cm 2 Having a compression modulus of
The channel provides the adhesive sheet, which is present even after the adhesive sheet is bonded to the adherend and heated at 85 ° C. for 30 minutes.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Adhesive layer structure)
The adhesive layer of the adhesive sheet of the present invention comprises a structure comprising a channel communicating with the outside defined by the groove of the adhesive layer and the adherend surface in a state of being adhered to the adherend surface,
(1) The arrangement interval of the grooves arranged substantially parallel to each other is 10 to 520 μm,
(2) The channel is present even after the adhesive sheet is bonded to the adherend and heated at 85 ° C. for 30 minutes, and the channel communicates with the outside. The groove is defined by a plurality of convex portions made of an adhesive. That is, the adhesive layer has a convex portion made of an adhesive surrounded by the groove.
[0011]
In the adhesive layer, when the spacing between the grooves is less than 10 μm, the area of the adhesive region per channel (actual adhesive area) becomes too small, and it is outdoors for a relatively long time (that is, in a relatively high temperature environment). When used continuously), the effect of maintaining adhesion is reduced, peeling of the adhesive sheet occurs, and swelling due to outgas occurs. On the other hand, if the spacing between the grooves exceeds 520 μm, the number of channels per unit true bonding area becomes too small, which is disadvantageous for increasing the degassing efficiency of the channels. From such a viewpoint, the interval between the grooves is preferably 50 to 515 μm, particularly preferably 100 to 510 μm.
The groove disposition interval is a distance between adjacent grooves measured along a direction parallel to the bonding surface. In the cross section of the groove in the direction perpendicular to the bonding surface, the groove has a width of a predetermined dimension along the measurement direction. The arrangement interval of the grooves is a distance between the center in the width direction of the groove and the center in the width direction of the groove adjacent to the groove.
[0012]
Usually, the groove | channel of the contact bonding layer is provided with the set of several groove | channels arrange | positioned substantially regularly along one direction (1st direction) contained in the surface parallel to an adhesive surface substantially parallel. Further, another set of grooves that are substantially regularly arranged substantially parallel to another direction (second direction) included in a plane parallel to the bonding surface and intersect the grooves parallel to the first direction. Can also be provided. In such a case, for example, two sets of grooves are orthogonal to each other, formed on a bonding surface along a line that draws a grid-like geometric pattern, and at the outer peripheral edge of the adhesive sheet bonded to the adherend, The opening can be formed so that at least one, preferably a plurality of grooves, communicates with the outside. When two sets of grooves are provided in this way, the arrangement interval of the grooves is an average value of the arrangement intervals measured in each of the two sets. In addition, when another set including a plurality of grooves arranged along a direction different from the above two directions is present, similarly, the average value of the arrangement intervals measured in all the sets is used. It is defined as an arrangement interval.
[0013]
The planar shape of the groove observed from the direction perpendicular to the bonding surface is usually a straight line (stripes or belt) having a certain width (short axis dimension in the direction horizontal to the bonding surface). For example, when two sets of grooves perpendicular to each other are included as described above, such a straight line forms a grid. Further, as a specific example in the case of including three or more sets of grooves, for example, two sets are orthogonal to each other and formed along a line that draws a grid pattern on the bonding surface, and one rectangular shape constituting the grid pattern Those in which a third set, or a third and a fourth set of grooves are disposed along one or both of the diagonals. Further, each set may be formed of grooves parallel to each other, and three sets of grooves intersecting at an angle of 60 degrees may be combined. In these cases, the planar view shape of the convex part surrounded by the groove is a triangle.
As long as the effect of the present invention is not impaired, the width of the groove may vary along the extending direction of the groove. For example, it may be widened or narrowed every predetermined length along the extending direction of the groove.
[0014]
The volume of the channel has both a value In measured at the initial stage when the adhesive sheet is bonded to the adherend and a value Ah measured after the adhesive sheet is bonded to the adherend and heated at 85 ° C. for 30 minutes. Apparent bonding area 1mm21 × 10 per measured value5~ 2x107μm3It is preferable that it is the range of these. Of course, the initial value (In) is in the above effective range, the channel does not excessively shrink after heating at 85 ° C. for 30 minutes, and the post-heating value Ah is also in the above effective range. Swelling of the sheet due to outgas can be effectively prevented.
[0015]
Either the initial value In or the post-heating value Ah is an apparent bonding area of 1 mm.21 × 10 per measured value5μm3If it is less than 1, the channel volume is too small, the degassing efficiency of the channel cannot be effectively increased, and there is a possibility that the swelling of the sheet due to outgas cannot be effectively prevented. On the other hand, either In or Ah has an apparent bonding area of 1 mm.22 × 10 per measured value7μm3If it exceeds 1, the true adhesion area becomes too small, peeling of the adhesive sheet may occur, and there is a risk of swelling due to outgas. From such a point of view, both the above In and Ah have an apparent bonding area of 1 mm.2Per measured value, more preferably 2 × 105~ 1x107μm3Particularly preferably 5 × 105~ 5x106μm3Range.
[0016]
In the present specification, the “apparent adhesion area” is the area of the adherend surface covered with the adhesive sheet. That is, the “(true) adhesion region” where the top surface of the convex portion of the adhesive layer adheres to the adherend surface, and the “non-adhesion region” that corresponds to the groove portion of the adhesive layer and is not actually adhered. Are regarded as “apparent bonding area”.
[0017]
The channel volume can be calculated arithmetically by measuring the dimension of the groove of the adhesive layer and the true adhesion area after the adhesive sheet is adhered to the adherend, and using the measured values. Such groove dimensions and true adhesion areas can be measured, for example, by using a combination of a microscope and an image processing apparatus. For a suitable example of such a measurement method, refer to the examples described later.
[0018]
Other dimensions of the adhesive layer are appropriately determined so that the dimensions (volume) of the grooves and the like described above are in the above range. For example, the thickness of the adhesive layer is usually 10 to 200 μm, preferably 15 to 100 μm, and the depth of the groove (distance from the adhesive surface to the bottom of the groove measured in the direction of the substrate) is usually 10-100 μm.
Incidentally, like the adhesive sheet of the present invention, when there are a plurality of grooves that are spaced apart from each other at a predetermined interval on the adhesive surface and arranged in parallel with each other, the grooves from the substrate surface are adhered to the adherend surface. It is easy to see the repeated pattern. In particular, it has been found that such pattern recognition becomes remarkable when the substrate includes a metal layer and has a metallic luster. Therefore, as a result of investigation, it has been found that the smaller the depth of the groove and the arrangement interval of the grooves within a certain range, the more effectively the pattern visual recognition can be prevented. Therefore, it is preferable to design the groove depth and the groove arrangement interval in consideration of such a viewpoint. That is, the depth of the groove is preferably 11 to 50 μm, particularly preferably 12 to 20 μm. The spacing between the grooves is preferably 50 to 400 μm, and particularly preferably 100 to 300 μm, in order to effectively prevent both pattern recognition and sheet swelling.
[0019]
On the other hand, the shape of the groove is not particularly limited as long as the effect of the present invention is not impaired. For example, the cross section of the groove in the direction perpendicular to the bonding surface is substantially rectangular (including trapezoid), substantially semicircular, and substantially semielliptical. Furthermore, the shape of the convex portion that defines the groove is not particularly limited. For example, in the cross section of the groove in the direction perpendicular to the bonding surface, it is approximately rectangular, approximately semicircular, or approximately semielliptical. For example, when the shape of the cross section in the direction perpendicular to the bonding surface of the convex portion is substantially rectangular, the three-dimensional shape of the convex portion is usually a rectangular column such as a quadrangular prism, a cylinder (including an elliptical column), or a square frustum. Such as a truncated pyramid, a truncated cone (including an elliptical truncated cone), and the like.
[0020]
The top surface of the convex portion (adhesive surface to the adherend surface) may be substantially flat, or at least one small protrusion having a horizontal cross-sectional area smaller than the area of the substantially flat top surface at substantially the center of the top surface. You may have. Such small protrusions are formed integrally with the protrusions, and can be made of an adhesive for the adhesive layer, or small protrusions are formed by embedding microspheres (beads) made of glass or polymer in the protrusions. You may do it.
[0021]
The adhesive layer is usually formed by applying and solidifying a paint containing an adhesive as described later. As the solidifying means, drying, curing, cooling (when the paint is a melt), and the like can be used. The coating means is a printing means such as coating using a roll coater, knife coater, bar coater, die coater, etc., screen printing, gravure printing or the like.
The adhesive layer may be formed by applying an adhesive paint on a liner release surface having a release surface having a predetermined concavo-convex structure in the same manner as in the prior art, except that the dimensions of the groove and the like of the adhesive layer are different. . As a result, the concavo-convex structure (negative structure) of the liner is transferred to the surface of the adhesive layer in contact with the liner (adhesive surface of the adhesive sheet), and an uneven adhesive surface having a predetermined structure (positive structure) is easily formed on the adhesive surface. can do. In addition, in this manner, after the adhesive layer is provided on the back surface of the substrate, the liner is pressed, and the concavo-convex structure including the groove of the adhesive layer is deformed compared to the case where the liner concavo-convex structure is transferred to the adhesive surface. This is advantageous in that it can be effectively prevented. That is, it is possible to effectively prevent the concavo-convex structure from being deformed after being bonded to the adherend, and the channel from being crushed and disappearing.
[0022]
A liner similar to the conventional one can be used except that the size of the uneven structure to be transferred to the adhesive layer is different. For example, the liner is formed from paper or plastic film. The paper liner is usually formed by laminating a release coat (release layer) such as a polyethylene coat and a silicone coat on the paper surface. Moreover, when laminating | stacking a silicone release coat, normally after laminating | stacking undercoats, such as a clay coat and a polyethylene coat, on a paper, a release coat is laminated | stacked. The concavo-convex structure of the liner can usually be formed by laminating a release coat and then pressing the concavo-convex transfer tool against the release surface.
[0023]
(adhesive)
As described above, the convex portion of the adhesive layer is formed from an adhesive. The adhesive usually contains an adhesive polymer. In addition to the adhesive polymer, a non-adhesive polymer such as a crystalline polymer may be contained.
The adhesive of the adhesive layer preferably contains an adhesive polymer and a crosslinking agent. Content of a crosslinking agent is 0.1-5 mass parts normally with respect to 100 mass parts of adhesive polymers, Preferably it is the range of 0.15-3 mass parts. If the amount of the cross-linking agent is too small, after sticking to the adherend, the convex part of the adhesive layer deforms due to external stimuli such as heat and pressure, or naturally over time, and the channel collapses and disappears. There is a fear. On the other hand, if the amount of the crosslinking agent is too large, the adhesive strength (peeling strength) of the adhesive layer is reduced, and when used outdoors for a relatively long period of time, the effect of maintaining adhesion is reduced and sheet swell due to outgassing is reduced. There is a risk that it cannot be prevented.
[0024]
The tacky polymer used in the present invention is a polymer that exhibits tackiness at room temperature and can be used as a pressure-sensitive adhesive. As such a polymer, an acrylic polymer, polyurethane, polyolefin, polyester or the like can be used. Moreover, a tackifier can also be used with a tacky polymer similarly to a conventionally well-known pressure sensitive adhesive.
[0025]
An example of the synthesis of an adhesive polymer will be described by taking an acrylic polymer as an example. First, an acrylic unsaturated acid (for example, acrylic acid, methacrylic acid, itaconic acid, maleic acid, etc.) is prepared as the first monomer. The first monomer and the acrylic monomer as the second monomer are mixed to prepare a monomer mixture. As the second monomer, alkyl acrylates such as isooctyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, isononyl acrylate and the like can be used. The (weight) ratio of the first monomer to the second monomer contained in the monomer mixture is preferably in the range of 1:99 to 10:90.
The monomer mixture thus prepared is polymerized by a usual polymerization method such as solution polymerization, emulsion polymerization, bulk polymerization and the like to synthesize an adhesive polymer having a predetermined molecular weight. The molecular weight of the adhesive polymer may be in a range where predetermined adhesiveness is exhibited, and is usually in the range of 10,000 to 100,000 in terms of weight average molecular weight.
[0026]
When cross-linking adhesive polymers, for example, dibasic acid bisaziridines such as isocyanate compounds, melamine compounds, poly (meth) acrylate compounds, epoxy compounds, amide compounds, bisamide compounds (isophthaloylbis (2-methylaziridine), etc. Derivatives) and the like can be used as cross-linking agents.
[0027]
Elastic modulus of adhesive layerIsIt is preferable to prevent the disappearance of the grooves (channels) and prevent the peel strength from being lowered unnecessarily. For example, the dynamic elastic modulus at a temperature of 85 ° C. and a shear frequency of 1 rad / sec is 1 × 104~ 9x104dyne / cm2(1-9 kPa) is preferred. When the dynamic elastic modulus of the adhesive layer is too high, the adhesiveness of the adhesive sheet to the adherend surface may be reduced. On the other hand, if the dynamic elastic modulus is too low, the channel holding effect of the adhesive layer may be reduced. From such a viewpoint, the dynamic elastic modulus (at 85 ° C.) of the adhesive layer of the adhesive sheet is particularly preferably 2 × 10.4~ 8x104dyne / cm2(2 to 8 kPa).
The “dynamic elastic modulus” is a dynamic elastic modulus measured at 85 ° C. using an RSAII viscoelastic spectrometer manufactured by Rheometrics. That is, while giving a shear strain of a frequency of 1 rad / sec, the temperature was changed in the range of −80 ° C. to 150 ° C., the temperature dependence of the dynamic elastic modulus was measured, and the dynamic elastic modulus was measured at 85 ° C. And
[0028]
Further, the compression elastic modulus of the adhesive layer is not particularly limited, but preferably 1 × 10 to prevent the disappearance of the groove (channel) and to prevent the peel strength from being excessively reduced.4~ 1x106dyne / cm2The range of is good. The “compressive modulus” is a compressive modulus measured at 20 ° C. using an RSAII viscoelastic spectrometer manufactured by Rheometrics. That is, while giving a compressive strain at a frequency of 1 rad / sec, the temperature is changed in the range of −80 ° C. to 150 ° C., the temperature dependence of the elastic modulus is measured, and the measured value at 20 ° C. is taken as the compressive elastic modulus.
[0029]
The adhesive layer can contain components other than the adhesive polymer and the crosslinking agent as long as the effects of the present invention (particularly, the effect of preventing swelling due to outgassing) are not impaired. For example, it can contain elastic microspheres formed from a polymer. When the elastic microsphere contains an adhesive polymer, the adhesion of the adhesive layer to the adherend can be enhanced. In addition, when the adhesive layer contains glass microspheres, the so-called slidability (ease) that facilitates positioning by sliding the adhesive sheet on the adherend before the adhesive sheet is completely bonded. of slide) can be effectively improved. The diameter of the glass microsphere is usually preferably smaller than the maximum value of the planar dimension of the adhesive surface of the convex portion of the adhesive layer (for example, the length of the diagonal line when the adhesive surface is rectangular).
[0030]
Furthermore, a polymer other than the adhesive polymer, for example, a crystalline polymer (usually non-adhesive at normal temperature and about 25 ° C.) can be contained. The crystalline polymer can also provide the adhesive layer with slidability, heat-peelability (a property that the peel strength decreases when heated), and the like. As the crystalline polymer, for example, polyester such as polycaprolactone, polyurethane obtained by extending the polyester with an isocyanate compound, and the like can be used.
[0031]
(Base material)
In the adhesive sheet of the present invention, the substrate is not limited. In particular, even when a substrate having a relatively low gas permeability such as water vapor is used, the present invention can provide an adhesive sheet that can be used outdoors.
A substrate having a low gas permeability such as water vapor usually has a moisture permeability of 0.01 to 30 g / m as measured according to JIS Z0208.2· 24 hours-thickness 30 µm-40 ° C · 90% RH]. In this way, the substrate having a relatively low water vapor transmission rate is effective in that moisture (water vapor from the outside) reaches the adherend through the surface of the adhesive sheet (substrate surface) and absorbs moisture. Can be prevented. However, when a base material having a relatively low water vapor transmission rate is combined with an adhesive layer of a conventional adhesive sheet, sheet swelling due to outgas from the adherend tends to occur. Therefore, when using such a substrate having a low water vapor transmission rate, an adhesive layer as described above should be used according to the present invention.
The moisture permeability of the substrate is preferably 0.1 to 25 [g / m.2· 24 hours-30 µm thickness-40 ° C · 90% RH], particularly preferably 1 to 20 [g / m2· 24 hours-thickness 30 µm-40 ° C · 90% RH]. Examples of such a substrate with low moisture permeability include a low moisture permeability resin layer containing at least one selected from the group consisting of fluororesin, polyvinylidene chloride and polyolefin, or a film including a metal layer. Examples of the polyolefin that can be used include polyethylene, polypropylene, ionomer, and ethylene-vinyl acetate copolymer.
As an example of a substrate that can be suitably used in the present invention, a substrate comprising a layer containing a fluororesin (fluorine resin) can be exemplified. A substrate comprising a layer containing a fluororesin can effectively increase the weather resistance of the adhesive sheet, but the water vapor transmission rate is relatively low, and when the adhesive layer of a conventional adhesive sheet is diverted as it is, Sheet swelling due to outgas is likely to occur. Therefore, when using a substrate including a layer containing a fluororesin, an adhesive layer as described above should be used in accordance with the present invention.
[0032]
Such a base material is, for example, a base material including a clear coat layer or a protective layer containing a fluororesin on the outermost layer that is in direct contact with the outside air. Such a substrate is usually formed by laminating a clear coat layer or a protective layer containing a fluororesin on a fluororesin, a resin other than the fluororesin, or a support layer including a metal layer.
The fluororesin layers such as the clear coat layer and the protective layer can be usually formed by applying and solidifying (drying, curing, etc.) a paint containing a fluororesin by an ordinary method. The fluororesin is made of a polymer obtained by polymerizing a starting monomer containing at least one fluoromonomer such as vinylidene fluoride, hexafluoropropylene, tetrafluoroethylene, trifluoroethylene chloride, and the like. In addition to the fluorine-based monomer, the starting monomer can also contain other copolymerizable monomers, for example, acrylic monomers such as methyl methacrylate and ethyl methacrylate.
[0033]
The fluororesin layer can also contain a non-fluororesin in addition to the fluororesin. As the non-fluorine resin, an acrylic resin is preferable. In such a case, the ratio of the fluororesin to the entire resin is usually 55% by mass or more, preferably 60% by mass or more. When there is too little fluororesin, there exists a possibility that a weather resistance may fall.
The thickness of the fluororesin layer is usually in the range of 1 to 300 μm, preferably in the range of 3 to 200 μm.
[0034]
Resins used in the support layer on which the fluororesin layer is laminated are acrylic resin, vinyl chloride resin, polyester resin, polyurethane resin, epoxy resin and the like in addition to the fluororesin. Also. The metal layer included in the support layer is a thin film formed by vapor-depositing a metal such as aluminum, tin, chromium, copper, gold, silver, or a metal foil. Moreover, you may use the multilayer film which laminated | stacked these resin layers and metal layers as a support layer.
The thickness of the entire support layer is not particularly limited, and is usually 5 μm to 1 mm.
[0035]
Another example of a substrate that can be suitably used in the present invention is one comprising a metal layer. A base material comprising a metal layer can impart a metallic appearance to the adhesive sheet, but has almost no water vapor transmission rate, and when the adhesive layer of a conventional adhesive sheet is diverted as it is, the sheet swells due to outgassing. Likely to happen. Therefore, when using a substrate including a metal layer, an adhesive layer as described above should be used in accordance with the present invention.
[0036]
The base material containing a metal layer is usually a multilayer film in which a metal layer is laminated on the front or back surface of a support layer containing a resin. Further, it is preferable to use a base material having a laminated structure in which an outermost layer such as a clear coat layer or a protective layer is further provided on the metal layer and the metal layer is sandwiched between the two layers. In addition to the three-layer structure as described above, another layer can be added.
As the metal layer, a thin film formed by vapor-depositing a metal such as aluminum, tin, chromium, copper, gold, silver, or a metal foil can be used.
Although the thickness of a metal layer is not specifically limited, Usually, it is 50 nm-500 micrometers.
[0037]
The support layer on which the metal layer is laminated is usually a resin layer containing a fluororesin as described above or a non-fluororesin (such as an acrylic resin). The thickness of a support layer is not specifically limited, Usually, 5 micrometers-1 mm.
The outermost layers such as the clear coat layer and the protective layer can be usually formed by applying and solidifying (drying, curing, etc.) a paint containing a fluororesin or an acrylic resin by a usual method. The thickness of the outermost layer is not particularly limited, but is usually 1 to 500 μm.
[0038]
(Adherent)
The adherend used in the adhesive structure according to the present invention is not particularly limited. However, according to the present invention, even if the adherend is likely to generate a relatively large amount of outgas, the sheet can be effectively prevented from swelling. Therefore, the adhesive layer of the present invention is used when an adherend comprising a substance that is relatively hygroscopic and used outdoors for a relatively long period of time (that is, continuously in a relatively high temperature environment). Is preferable in that it exhibits a particularly remarkable effect.
The adherend which is relatively easy to absorb moisture has a water absorption of 0.2% or more determined by measuring the rate of weight increase after being immersed in water at 23 ° C. for 24 hours, for example, by a method according to ASTM D570. , Outgas such as water vapor is likely to occur.
[0039]
As such an adherend, for example, a plastic having a relatively high moisture absorption, such as polycarbonate, and easily generating outgas such as water vapor can be cited.
When polycarbonate is used as an adherend, its grade and thickness are not particularly limited. For example, the thickness is usually 2 to 10 mm. Such an adherend containing polycarbonate is used, for example, as a component such as a tank of a motorcycle or a component of a sign board.
[0040]
【Example】
Example 1
To a solution containing 100 parts by mass of an acrylic adhesive polymer, 0.3 parts by mass of a bisamide compound as a crosslinking agent was added to obtain an adhesive solution. The acrylic adhesive polymer was an acrylic copolymer obtained by polymerizing a monomer mixture mainly composed of butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate and acrylic acid. The crosslinking agent reacts with the carboxyl group of the acrylic adhesive polymer to crosslink the adhesive polymer in the adhesive layer.
The dynamic elastic modulus of the adhesive layer at 85 ° C. is 4 × 10.4dyne / cm2(4.0 kPa). The dynamic elastic modulus was read from a viscoelastic spectrum measured in a shear mode by a dynamic viscoelasticity measurement method using a dynamic analyzer (model number) RDAII manufactured by Rheometrics. The share frequency was 1 rad / sec.
[0041]
The adhesive solution is applied onto a release surface of a liner having a release surface on which irregularities of a predetermined shape and dimensions are formed, and dried at 90 ° C. for 5 minutes, and the thickness is 30 μm on the liner. An adhesive layer was formed. This adhesive layer and the substrate were dry laminated to obtain an adhesive sheet of this example. The base material was formed by laminating a vapor deposition layer of aluminum (thickness: about 50 nm) on a polyvinylidene fluoride film having a thickness of 50 μm. The adhesive layer was fixed on this aluminum vapor deposition surface.
[0042]
The moisture permeability of the base material used in this example is 15 [g / m.2-24 hours-30 μm thickness-40 ° C, 90% RH]. The moisture permeability of the substrate was measured as follows according to JIS Z0208. First, the internal volume is 200cm3An aluminum can was prepared, and 2 g of calcium chloride was put therein. Next, a substrate for measuring moisture permeability was prepared as a sample, the opening of the aluminum can was closed with the sample, and the can and the sample were adhered and sealed with a sealing agent. The sealed can was left in a constant temperature and humidity oven at 40 ° C. and 90% RH for 24 hours, and the increased mass of the sealed can was measured and converted to moisture permeability. The aluminum can used here is a cylindrical aluminum can manufactured by Saito Can Co., Ltd., the calcium chloride is calcium chloride for moisture measurement manufactured by Kanto Kagaku Co., Ltd., and the sealing agent is a modified silicone sealant manufactured by Konishi Co., Ltd. The agent (part number: MPX-1) and the constant temperature and humidity machine were the constant temperature and humidity machine (part number: IH-42M) manufactured by Yamato Scientific Co., Ltd.
[0043]
The liner was a paper liner having a thickness of 180 μm, in which an undercoat made of polyethylene was laminated on both sides of paper, and a silicone release coat was laminated on the undercoat. On the peeling surface, convex portions made up of a plurality of protrusions corresponding to the grooves to be transferred to the adhesive layer were continuously arranged along a line drawing a grid. The height of the protrusion was 15 μm (the depth of the groove measured from the bonding surface was also 15 μm). The distance between the centers of adjacent protrusions (corresponding to the arrangement interval of grooves formed in the adhesive layer) was 200 μm. Further, the vertical cross-sectional shape of the ridge was substantially trapezoidal, and the corresponding cross-sectional shape of the groove of the adhesive layer was substantially trapezoidal.
[0044]
The channel volume formed when the adhesive sheet obtained as described above was adhered to the adherend was determined as follows.
First, a measurement sheet was prepared in the same manner as described above except that a light-transmitting polyvinyl chloride film having a thickness of 50 μm was used instead of the substrate.
The liner was peeled from the measurement sheet, the adhesive surface was placed on the surface of the slide glass, the sheet was reciprocated three times with a 2 kg roller, and a measurement sample was obtained. In this measurement sample, all the channels defined by the groove and the adherend surface were in communication with the outside at the end of the sheet.
Immediately after the measurement sheet is pressure-bonded, white light is illuminated from the surface of the slide glass opposite to the side to which the measurement sheet is adhered, and observed through the polarizing plate. The area where the adhesive and the glass surface are bonded appears black, and the non-bonded area appears whitish. This observation result is analyzed using an image processing apparatus, and the area of the non-adhesion region is measured. The area of this non-adhesion region is the area (P) on the adherend side of the channel.
[0045]
On the other hand, using the measurement sample, white light is illuminated from the substrate side of the measurement sheet and observed in the same manner as described above. The area where the adhesive layer is adhered to the glass surface appears blackish, and the non-adhesive area appears whitish. This observation result is analyzed in the same manner as described above, and the area of the non-adhesion region is measured. The area of the non-adhesion region is the area of the channel on the adhesive layer side (groove bottom area = Q).
[0046]
Furthermore, the vertical cross section (cross section in the direction perpendicular to the adherend surface) of the measurement sheet after bonding is observed with a microscope, and the height (H) of the channel is measured.
From these measurements, the apparent adhesion area is 1 mm, arithmetically (using the formula (P + Q) × H / 2).2When the volume of the per channel is calculated, 1.3 × 106μm3(1.3 × 10-3mm3)Met. This value was defined as the value In of the channel volume measured in the initial stage of bonding to the adherend in the adhesive sheet of this example.
[0047]
On the other hand, after the sample for measurement was heated at 85 ° C. for 30 minutes, the volume of the channel (apparent adhesion area 1 mm was obtained in the same manner as above.2Sought). As a result, 1.2 × 106μm3(1.2 × 10-3mm3)Met. This value was defined as the value Ah of the channel volume measured after adhering to the adherend and heating at 85 ° C. for 30 minutes in the adhesive sheet of this example.
In the above measurement, part number S-1111 manufactured by Matsunami Co., Ltd. was used as the slide glass, and model number: EXCEL TVIP-4100 manufactured by Nippon Avionics Co., Ltd. was used as the image processing apparatus.
[0048]
On the other hand, the adhesive sheet of this example obtained as described above was pressure-bonded to a polycarbonate plate (manufactured by Teijin Chemicals, product number PC811, thickness 3 mm) under the same conditions as in the above channel volume measurement, and the room temperature (about 25 C.) for 1 day. After curing, it was heated for 30 minutes in an oven set to 65 ° C. and 85 ° C., respectively. After heating, it was taken out from the oven, and the degree of swelling of the adhesive sheet surface was observed from the substrate side.
As a result of observation, no swelling was observed after heating at 65 ° C. and after heating at 85 ° C.
[0049]
(Example 2)
The interval between the grooves formed in the adhesive layer is 254 μm, and the initial value In of the channel volume is 1.4 × 106μm3Thus, the adhesive sheet of this example was obtained in the same manner as in Example 1 except that the size of the unevenness on the liner release surface was changed. In the adhesive sheet of this example, the value Ah of the channel volume after heating is 1.2 × 106μm3Met. Moreover, the depth of the groove | channel measured from the adhesion surface was 16 micrometers.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of observation, no swelling was observed even after heating at 65 ° C and after heating at 85 ° C.
[0050]
(Example 3)
The interval between the grooves formed in the adhesive layer is 508 μm, and the initial value In of the channel volume is 8.7 × 105μm3-Thus, the adhesive sheet of this example was obtained in the same manner as in Example 1 except that the size of the unevenness on the liner release surface was changed. In the adhesive sheet of this example, the value Ah of the channel volume after heating is 8.0 × 105μm3Met. Moreover, the depth of the groove | channel measured from the adhesion surface was 18 micrometers.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of observation, no swelling was observed even after heating at 65 ° C and after heating at 85 ° C.
[0051]
(Comparative Example 1)
The interval between the grooves formed in the adhesive layer is 1,270 μm, and the initial value In of the channel volume is 2.3 × 106μm3Thus, the adhesive sheet of this example was obtained in the same manner as in Example 1 except that the size of the unevenness on the liner release surface was changed. In the adhesive sheet of this example, the value Ah of the channel volume after heating is 2.1 × 106μm3Met. Further, the depth of the groove measured from the adhesion surface was 27 μm.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of observation, no blistering was observed at 65 ° C., but a large number of blisters were observed after heating at 85 ° C., and the appearance was remarkably impaired.
[0052]
(Comparative Example 2)
The interval between the grooves formed in the adhesive layer is 600 μm, and the initial value In of the channel volume is 1.4 × 107μm3Thus, the adhesive sheet of this example was obtained in the same manner as in Example 1 except that the size of the unevenness on the liner release surface was changed. The depth of the groove measured from the adhesion surface was 50 μm.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of the observation, only a fine bulge was observed at 65 ° C., but a large number of bulges were observed after heating at 85 ° C., and the appearance was remarkably impaired.
[0053]
In the adhesive sheet of this example, a relatively large volume channel can be formed. Therefore, it is considered that the gas generated from the adherend is relatively easy to escape. However, since the groove interval is relatively large and the volume of the channel is relatively large, the adhesion area (actual adhesion area) is considerably smaller than that in Example 1, and as a result, the heating temperature is increased and the gas generation rate It has been found that blistering occurs when the height is relatively high.
[0054]
(Comparative Example 3)
The adhesion of this example was the same as in Example 1 except that the substrate was changed to a polyvinyl chloride film (thickness: 50 μm) having no metal vapor deposition layer and the liner was changed to one having a flat release surface. A sheet was obtained.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of observation, a large number of blisters were observed after heating at both 65 ° C. and 85 ° C., and the appearance was remarkably impaired.
[0055]
Example 4
The interval between the grooves formed in the adhesive layer is 450 μm, and the initial value In of the channel volume is 1.5 × 107μm3Thus, the adhesive sheet of this example was obtained in the same manner as in Example 1 except that the size of the unevenness on the liner release surface was changed. In the adhesive sheet of this example, the value Ah of the channel volume after heating is 1.4 × 107μm3Met. Moreover, the depth of the groove | channel measured from the adhesion surface was 25 micrometers.
In the same manner as in Example 1, the adhesive sheet of this example was pressure-bonded to the above polycarbonate plate, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then swelled on the surface of the adhesive sheet when heated in an oven for 30 minutes. The degree was observed. As a result of observation, no swelling was observed even after heating at 65 ° C and after heating at 85 ° C.
[0056]
(Pattern visibility test)
The adhesive sheets of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2 were pressure-bonded to a polycarbonate plate in the same manner as described above, cured at room temperature (about 25 ° C.) for 1 day, and then visually observed from the substrate surface. Then, it was examined whether or not the repeated pattern of the groove was visually recognized.
As a result, in the adhesive sheets of Example 3, Example 4, and Comparative Examples 1 and 2 in which the groove interval was relatively large, a groove repeating pattern was visually recognized. On the other hand, it was found that in the adhesive sheets of Examples 1 and 2 in which the groove interval was relatively small, the groove repeated pattern was hardly visible.
Claims (6)
前記接着層は、接着面に所定の間隔をもって互いに離されて配置された複数の溝を有し、被着体の被着面に接着された時に前記溝と前記被着面とが画定する外部と連通するチャンネルを形成する、接着シートにおいて、
前記溝の配置間隔が10〜520μmであり、
前記接着層は、温度85℃、シェア周波数1rad/秒において1×10 4 〜9×10 4 dyne/cm 2 の動的弾性率を有し、
前記チャンネルは、前記接着シートを前記被着体に接着して85℃で30分間加熱した後でも存在することを特徴とする、接着シート。A base material, and an adhesive layer fixedly disposed on the back surface of the base material,
The adhesive layer has a plurality of grooves arranged on the adhesive surface and spaced apart from each other by a predetermined distance, and the outer surface is defined by the groove and the adherend surface when adhered to the adherend surface of the adherend. In an adhesive sheet that forms a channel communicating with
The groove spacing is 10 to 520 μm,
The adhesive layer has a dynamic elastic modulus of 1 × 10 4 to 9 × 10 4 dyne / cm 2 at a temperature of 85 ° C. and a shear frequency of 1 rad / sec .
The adhesive sheet is characterized in that the channel is present even after the adhesive sheet is bonded to the adherend and heated at 85 ° C. for 30 minutes.
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