【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、スクータ型自動二輪車に好適のステアリング装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、スクータ型自動二輪車のステアリング装置として、従来、図４８に示すものがある。これは、前輪４０１を軸支する左右一対のフォーク本体４０２，４０２の上端同士をブラケット４０３で固定し、該ブラケット４０３にステアリングシャフト４０４を固定するとともに、該シャフト４０４の上端にＴ型状のハンドル４０５を装着した構造のものである。このハンドル４０５は、ハンドル本体４０５ａの中央下部に連結部４０５ｂを溶接してなるものであり、該連結部４０５ｂの下部をスリ割り状に形成して該連結部４０５ｂにステアリングシャフト４０４が挿入されボルト４０６で締め付け固定されている。なお、４０７はステアリングシャフ４０４を軸支するヘッドパイプであり、４０５ｃは溶接された補強ガセットである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のステアリング装置では、ハンドル本体４０５ａの下側に前部車体カバー４０８の上面が位置し、ボルト４０６が内方に位置することから、ハンドル４０５の着脱作業を行うには前部車体カバー４０８を一旦取り外さなければならず、ハンドル回りの整備性が低いという問題がある。また上記従来構造では、ハンドル４０５の溶接部，ボルト取付け部等にブレーキケーブル類が接触して傷付き易いという問題もある。
【０００４】
一方、本件出願人は、上述のＴ型ハンドルを大型スクータに採用することを検討している。しかしながら、従来タイプのものをそのまま大型車に採用するとハンドル廻りの剛性が不足する懸念がある。
【０００５】
ここで、ハンドル廻りの剛性を高めるには、図４９に示すように、左, 右フォーク本体４１０をアンダブラケット４１１を貫通させて上方に延長し、該各延長端及びステアリングシャフト４１２の上端をアッパブラケット４１３で固定するとともに、該アッパブラケット４１３にホルダ片４１４を介してハンドル本体４１５をボルト締め固定した構造を採用することが考えられる。しかしながら、上記フォーク本体を延長してハンドル廻りを補強する構造では、該構造の前部車体カバー内に占めるスペースが大きくなり、前部車体カバー内にトランク室や補機配置スペースを確保するのが困難になるという問題が生じる。
【０００６】
本発明は上記従来の状況に鑑みてなされたもので、前部車体カバーを外すことなくハンドルの着脱作業を行うことができるとともに、ケーブル類の傷付きを回避でき、さらにはハンドル廻りの剛性を確保しながらトランク室や補機配置スペースを確保できる自動二輪車のステアリング装置を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、前輪を支持するフロントフォークの上端にヘッドパイプで枢支され、かつ前部車体カバーで囲まれたステアリングシャフトを固定し、該ステアリングシャフトの上端部にハンドルを装着した自動二輪車のステアリング装置において、上記ステアリングシャフトの上端部を前部車体カバーから上方に突出させるとともに該上端部の外周面に雄テーパ面を形成し、ハンドルホルダをアッパホルダとアンダホルダとに分割し、該アンダホルダを、上記ハンドルを上記アッパホルダとでボルト締め固定するハンドル取付け座と、上記ステアリングシャフトの上端部が挿通されるステアリングシャフト取付孔を有する筒状の固定部とを一体形成したものとし、該固定部のステアリングシャフト取付孔の内周面に上記ステアリングシャフトの雄テーパ面に嵌合する雌テーパ面を形成し、該ステアリングシャフトの上端にナットを螺着して上記固定部を上記ステアリングシャフトに締め付け固定したことを特徴としている。
【０００８】
請求項２の発明は、請求項１において、前部車体カバーのステアリングシャフト貫通孔が、上記ヘッドパイプにステアリングシャフトを支持固定するためのナットより大径に形成されており、かつハンドルカバーの下面で覆われていることを特徴としている。
【０００９】
【作用】
請求項１の発明では、ステアリングシャフトの上端部を前部車体カバーから突出するとともに、該突出部にハンドルホルダを装着したので、前部車体カバーを外すことなくハンドルの着脱作業を容易に行うことができ、ハンドル回りの組付け性，整備性を向上できる。またステアリングシャフトの上端に螺着したナットでハンドルホルダを締め付け固定したので、従来のような溶接部やボルト取付け部の横方向への出っ張りをなくすことができ、ケーブル類の接触による損傷を防止できる。
【００１０】
さらに上記ハンドルホルダとステアリングシャフトとをテーパ嵌合し、該ハンドルホルダを上記ナットにより締結したので、嵌合面積を増大できる分だけ締結強度を向上でき、大型スクータに採用する場合に必要なハンドル廻りの剛性を確保できる。その結果、従来のフォーク本体を延長してアッパブラケットで固定する場合に比べて小型化でき、前部車体カバー内にトランク室や補機配置スペースを確保し易い。
【００１１】
請求項２の発明では、前部車体カバーのステアリングシャフト貫通孔をステアリングシャフト支持固定用のナットより大径に形成したので、該ナットを締め付けたり，弛めたりする作業を上記貫通孔から容易に行うことができる。これにより前部車体カバーを外すことなくフロントフォーク，ステアリングシャフト全体を着脱することが可能となり、整備性，作業性をさらに向上できる。また上記貫通孔はハンドルカバーで覆われているので、外方から見えることもなく外観の悪化を防止できる。
【００１２】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図に基づいて説明する。
図１ないし図４７は、本発明の一実施例によるスクータ型自動二輪車を説明するための図であり、図１は自動二輪車の左側面図、図２は動力ユニットの懸架部分を示す左側面図、図３は図２のIII-III 線断面図、図４〜図６はそれぞれパイプの製造方法を説明するための工程図、図７はステアリング装置の左側面図、図８はハンドル取付け部分を示す断面図、図９〜図１３はそれぞれ動力ユニットの平面図，左側面図，背面図、右側面図，一部断面平面図、図１４〜図１７はそれぞれラジエータの配置構造を示す左側面図，平面図，正面図，平面図、図１８は車体カバーの正面図、図１９はフロントフレームの左側面図、図２０はラジエータの冷却構造を示す左側面図、図２１はフロントカバーの断面側面図、図２２はレッグシールドの背面図、図２３はメインスイッチ部分の断面図、図２４〜図２６はそれぞれ収納装置を説明するための断面図、図２７，図２８はフートボートの平面図，断面図、図２９，図３０はサイドカバーの左側面図，断面背面図、図３１，図３２はグラブバーの断面図，側面図、図３３はシート後部を示す一部断面図、図３４はリアキャリアを示す左側面図、図３５〜図３９はそれぞれシート装置を説明するための斜視図，側面図，平面図，断面側面図，一部断面側面図、図４０はフューエルリッドの分解斜視図、図４１はガスダンパの動作を示す構成図、図４２〜図４５はそれぞれスタンド装置を説明するための平面図，左側面図，概略構成図，模式図、図４６はシートヒンジブラケットの断面図、図４７はスタンド本体の動作を示す概念図である。なお、本実施例の左右，前後とは乗車状態で見た左右，前後をいう。
【００１３】
図において、１は本実施例のスクータ型自動二輪車であり、これは車体フレーム２の略中央下部にスイング式動力ユニット３を枢支するとともに、上部にシート４を搭載し、車体の周囲を車体カバー１ａで囲んだ概略構造のものである。
【００１４】
上記車体カバー１ａは樹脂製のもので、フロントカバー６，及びレッグシールド７からなり、上記車体フレーム２のヘッドパイプ５の外周部を囲む前部車体カバー６´と、該レッグシールド７の下部に配設され足載部を構成するフートボード８と、該フートボード８の下面に配置されたアンダカバー９と、上記シート４の左, 右下方から上記動力ユニット３の上方を覆うサイドカバー１０とを備えている。
【００１５】
上記車体フレーム２は、以下の構造となっている。
上記ヘッドパイプ５の中央部には車体後方に斜め下方に延びる１本のメインフレーム１１が接続されている。該メインフレーム１１の下端には左, 右一対のサイドフレーム１２，１２の前端が接続されており、該各サイドフレーム１２は車体後方に斜め下方に延びた後、後方に略水平に直線状に延びている。
【００１６】
また上記へッドパイプ５のメインフレーム１１より下部には左, 右一対のダウンチューブ１３，１３の前端が接続されている。この各ダウンチューブ１３は車体後方に下方に延びる傾斜部（前側部）１３ａと、該傾斜部１３ａの下端から後方に略水平に直線状に延びる直線部（下側部）１３ｂと、該直線部１３ｂの後端から斜め上方に延びる屈曲部１３ｃとから構成されている。
【００１７】
上記各サイドフレーム１２の後端部１２ａと、上記各ダウンチューブ１３の屈曲部１３ｃとは懸架ブラケット１４により一体に接続固定されている。この各懸架ブラケット１４には後方に略直線状に延びるリアフレーム１５の前端が接続されており、該リアフレーム１５の上面には該フレーム１５の前端から後方斜め上方に延びた後、略垂直下方に延びる支持パイプ１６が接続されている。
【００１８】
上記左, 右の懸架ブラケット１４の上部間には平面視で大略Ｕ字状をなす懸架リンク１７が架設されており、該懸架リンク１７の左右アーム部１７ａ，１７ａは上記懸架ブラケット１４にゴムダンパ１８を介在させてボルト１９で締結されている。この懸架リンク１７の基部１７ｂに上記動力ユニット３がピボット軸２０により上下揺動可能に枢支されており、該ピボット軸２０と懸架リンク１７との間にはゴムブッシュ２１が圧入されている。
【００１９】
また上記懸架ブラケット１４とピボット軸２０の右端部とは１本のコンプレッションロッド２２で連結されている。このコンプレッションロッド２２は棒部材２２ａの両端に円筒部材２２ｂ，２２ｃを接続したもので、一方側の円筒部材２２ｂは上記懸架ブラケット１４の下部にボルト２３で固定されており、他方側の円筒部材２２ｃは上記ピボット軸２０に固定されている。上記懸架ブラケット１４のボルト２３，１９間に上記サイドフレーム１２の後端部１２ａが接続されており、このサイドフレーム１２の接続により前後方向力に対する剛性の向上を図っている。また上記各円筒部材２２ｂ，２２ｃとボルト２３，ピボット軸２０との間にはゴムブッシュ２４が介設されており、該ゴムブッシュ２４の半径方向中央には周方向に延びる空隙部２４ａが形成されている。これにより加減速時等の入力に応じてばね定数が変化し、防振性の向上を図りながら、駆動，制動によるエンジン挙動の防止を図っている。
【００２０】
上記サイドフレーム１２とダウンチューブ１３の屈曲部同士は縦パイプ２５により接続されており、また左右サイドフレーム１２の屈曲部同士，及び直線部同士は横パイプ２６により接続されている。この縦パイプ２５はプレスにより打ち抜き形成された平板２５´を筒体に成形して製造されたものである。
【００２１】
即ち、図４〜６に示すように、上記縦パイプ２５の周方向展開寸法（周長）ａを有する平板２５´を用意し、上記サイドフレーム１２，ダウンチューブ１３と縦パイプ２５との当接面ｂを展開した形状ｂ´となるように平板２５´の図示左，右端部を打ち抜き、この平板２５´を円筒体に成形した後、突き合わせ部２５ａ´，２５ａ´同士を溶接して製造されたものである。また上記縦パイプ２５には治具孔２５ｂ，水抜き孔２５ｃが形成されており、この各孔２５ｂ，２５ｃは上記平板２５´の両端部の打ち抜きと同時に形成したものである。なお、平板２５´として上記周長ａより幅の広い板を用意し、これを上記左，右端部打ち抜きと同時にａ寸法に打ち抜いても勿論かまわない。また上記横パイプ２６も縦パイプ２５と同様にして製造されたものである。
【００２２】
次に本実施例のステアリング装置について説明する。
上記ヘッドパイプ５にはステアリングシャフト３０が挿入されている。該ステアリングシャフト３０は上記ヘッドパイプ５の上下端に配設された軸受３１，３１により軸支されており、上側の軸受３１はステアリングシャフト３０に螺着されたダブルナット３２により締め付け固定されている。また上記ステアリングシャフト３０の下端にはフロントフォーク３３が固定されており、該フロントフォーク３３の下端で前輪３４が軸支されている。
【００２３】
上記ステアリングシャフト３０の上端には操向ハンドル３５が装着されている。この操向ハンドル３５はアンダホルダ３６ａとアッパホルダ３６ｂとからなる上下２分割式のハンドルホルダ３６に大略Ｕ字状のハンドル本体３７をボルト締め固定して構成されている。上記アンダホルダ３６ａはステアリングシャフト３０の上部が挿通される筒状の固定部３６ｃにハンドル取付け座３６ｄを一体形成したもので、該固定部３６ｃのステアリングシャフト取付孔３８の上部内周面には雌テーパ面３８ａが形成されている。また上記ステアリングシャフト３０の上端部外周面には上記雌テーパ面３８ａに嵌合する雄テーパ面３９が形成されており、半球状の結合キー４０で廻り止めされている。そして上記ステアリングシャフト３０の上端にはナット４１が螺着されており、該ナット４１により上記アンダホルダ３６ａは締め付け固定されている。なお、４０ａはキー挿通溝である。
【００２４】
また上記ステアリングシャフト３０の上部はレッグシールド７の上合面に形成された貫通孔４２を挿通してハンドルカバー４３内に突出している。該貫通孔４２は上記ダブルナット３２より大径に形成されており、かつ若干の隙間ａをあけてハンドルカバー４３の下面で覆われている。なお、ハンドルカバー４３は、正面視で上記ハンドル本体３７に沿った略Ｕ字状をなしている。
【００２５】
上記操向ハンドル３５の右, 左グリップ４４にはそれぞれ前輪ディスクブレーキレバー（図示せず），後輪ドラムブレーキレバー４５が装着され、また左グリップ４４にはホーン，ターンシグナル等のハンドルスイッチ４６が装着されている。このうち前輪ブレーキホース，ハンドルスイッチリード線等はハンドルカバー４３内に配索されている。上記後輪ブレーキケーブル４７はハンドルカバー４３の外側に配索されており、該ハンドルカバー４３の外側前方を通ってフロントカバー６内のダウンチューブ１３に沿って配索されている。また上記後輪ブレーキケーブル４７は上記ダウンチューブ１３の傾斜部１３ａの下部，及び直線部１３ｂの後部に装着されたガイドクランプ（図示せず）で前後動自在に支持されており、さらに延長端部は上記動力ユニット３の前端部に固定されている。このように後輪ブレーキケーブル４７をハンドルカバー４３の外側に配索することにより、局部的な屈曲を避けてケーブル４７の曲げＲを大きくとることができ、ブレーキ操作時の摺動抵抗を小さくできる。またハンドルカバー４３をコンパクにすることができるので、外観の向上を図ることができるとともに、後述するフロントカバー６に配置された各種メータ類の視認性を向上できる。また上記後輪ブレーキケーブル４７をダウンチューブ１３に沿って配索するとともに、後端部を動力ユニット３に固定したので、該ユニット３の上下揺動により生じるケーブルの前後移動を円滑に吸収することができる。
【００２６】
上記スイング式動力ユニット３はエンジン本体５０にＶベルトドライブ式無段変速装置５１を一体的に接続したもので、該動力ユニット３の後端部に後輪５２が軸支されている。また上記動力ユニット３の後端部にはリヤクッション５３の下端が軸支されており、該リヤクッション５３の上端は上記リヤフレーム１５に取付けブラケット５４を介して軸支されている。
【００２７】
上記エンジン本体５０はこれの気筒軸を前方に傾斜させた水冷式４サイクル単気筒エンジンであり、これはクランクケース５５にシリンダブロック５６，シリンダヘッド５７を積層してボルトで締結し、上記シリンダブロック５６のシリンダボア内にピストン５８を摺動自在に挿入するとともに、該ピストン５８をコンロッド５９でクランク軸６０のクランクピン６１に連結した構造のものである。上記シリンダヘッド５７の合面に形成された燃焼凹部５７ａには吸気ポート６２，排気ポート６３が開口しており、該各開口にはこれを開閉する吸気バルブ６４，排気バルブ６５が配設されている。この吸気バルブ６４，排気バルブ６５の上端にはこれを押圧駆動するカム軸６６が配置されており、該カム軸６６はタイミングチェーン６７を介して上記クランク軸６０で回転駆動される。なお、６８は上記タイミングチェーン６７の張力を自動調整するオートテンショナである。
【００２８】
また上記シリンダヘッド５７の下壁の排気ポート６３には排気管４８が接続されており、該排気管４８は車体右側部に導出されここから後方に延びており、後端にはマフラ（図示せず）が接続されている。さらにシリンダヘッド５７の上壁の吸気ポート６２には吸気管を介してキャブレタ４９が接続されており、該キャブレタ４９はシリンダブロック５６の上壁に固定されている（図１４，図１５参照）。このキャブレタ４９には車体左側部の伝動ケース上に配置されたエアクリーナ（図示せず）が接続されている。
【００２９】
上記クランク軸６０の右側端部には発電機６９が装着されており、左側端部には上記無段変速装置５１の駆動プーリ７０が装着されている。上記発電機６９の内側にはリングギヤ７１がワンウエイクラッチ（図示せず）を介して装着されており、該リングギヤ７１には上記クランクケース５５の上面に配置されたスタータモータ７２の出力ギヤ７２ａが減速ギヤ７３を介して噛合している。
【００３０】
上記クランクケース５５内の下部には冷却水ポンプ駆動軸７４が、また該駆動軸７４とクランク軸６０との間にはオイルポンプ駆動軸７５がそれぞれクランク軸６０と平行に配置されている。該クランク軸６０のリングギヤ７１の内側にはドライブギヤ７６が装着されており、該ドライブギヤ７６は上記駆動プーリ７０の反対側に位置している。このドライブギヤ７６にはアイドラギヤ７７を介して冷却水ポンプ駆動ギヤ７８が噛合しており、該アイドラギヤ７７には上記オイルポンプ駆動軸７５が固定されている。そしてオイルポンプ７９は上記駆動プーリ７０と反対側のクランクケース５５内の中央下部に配設されており、冷却水ポンプ８０は駆動プーリ７０側のクランクケース５５の下部外壁に配設されている。
【００３１】
上記クランク軸６０の右側軸受８１とクランクウェブ６０ａとの間には潤滑油の不浄物を濾過するロータリフィルタ８２が装着されている。また上記クランク軸６０の右側部分には、軸方向に延びるメインオイル通路８３と、該メインオイル通路８３の内端から半径方向に延び上記ロータリフィルタ８２の入口に連通する第１オイル通路８４と、該ロータリフィルタ８２の出口からクランクピン６１に向かって斜めに延びる第２オイル通路８５とが形成されている。
【００３２】
上記エンジンユニット５０の潤滑油経路は以下の構造となっている。
上記クランクケース５５の下部に形成されたオイルパン８６からオイルポンプ７９により吸引された潤滑油は、クランクケース５５に一体形成されたメインギャラリ８７に圧送され、ここからクランク軸経路，カム軸経路に分岐される。該クランク軸経路では、上記メインギャラリ８７からクランクケース５５の内壁に一体形成されたオイル通路８９，及び該ケース５５の右合面に装着されたクランクケースカバー８８の外壁に一体形成されたオイル通路９０ａ，９０ｂを通ってオイル室９０ｃに圧送される。そしてオイル室９０ｃからクランク軸６０のメインオイル通路８３，第１オイル通路８４を通ってロータリフィルタ８２に圧送され、ここから第２オイル通路８５を通ってクランクピン６１から大端部，ピストン摺動面等に供給され、この後オイルパン８６に回収される。また、上記カム軸経路では、上記メインギャラリ８７からシリンダヘッド，シリンダをクランクケースに固定するヘッドボルトの挿通孔（図示せず）を通ってシリンダヘッド５７の潤滑油孔９１ａからオイル室９１ｂに圧送される。そしてオイル室９１ｂからカム軸６６の軸心及び軸直交方向に連通形成されたオイル孔６６ａ，６６ｂを通ってカム摺動面等に供給されるとともに、カム軸６６の軸受９２等を通ってタイミングチェーン室９３に供給され、この後オイルパン８６に回収される（図１２，図１３の→印参照）。
【００３３】
上述のようにロータリフィルタ８２をクランク軸６０のクランクウェブ６０ａと右側軸受８１との間に配置したので、該フィルタ８２からクランクピン６１への第２オイル通路８５を径方向に延びる１つの直線孔により形成することができ、オイル通路の加工本数の削減を図ることができ、加工コストを低減できる。ちなみに従来は、ロータリフィルタを軸受の外側に配置しており、このため該フィルタとクランクピンとを連通するオイル通路として、軸方向に延びる孔と径方向に延びる孔との２本が必要があった。
【００３４】
上記クランクケース５５は左右２分割構造のもので、左側クランクケース５５ａには伝動ケースの内壁面を構成する伝動ケース本体９４が一体形成されている。該ケース本体９４の合面には伝動ケースの外壁面を構成する伝動ケースカバー９５がボルト締め固定されており、これによりベルト室Ｖが形成されている。このベルト室Ｖの前部に上記駆動プーリ７０が、また後部に従動軸９６で支持された従動プーリ９７が配置されており、両プーリ７０，９７間にはＶベルト９８が巻回されている。上記駆動プーリ７０の内側シーブ７０ａはウエイト９９に作用する遠心力により軸方向に移動するようになっている。また上記従動軸９６の左側部には遠心クラッチ１００が装着されており、該従動軸９６には中間軸１０１を介して後輪軸１０２が連結されている。
【００３５】
側面視で見ると上記伝動ケース本体９４，及び伝動ケースカバー９５の両プーリ７０，９７間部分ｂはＶベルト９８の配設に必要なサイズより上方，下方に膨出形成されており、これによりＶベルト９８が上下振れを生じてもケース内壁に当たることはなく、ばたつき音を防止するとともに接触による損傷を防止している。
【００３６】
上記伝動ケースカバー９５の外側にはケース内で生じる騒音の外方発散を抑制する樹脂製ケースカバー１０４が装着されている。該樹脂製ケースカバー１０４は前側カバー１０５と後側カバー１０６との２分割構造のものである。上記伝動ケースカバー９５の前部には駆動プーリ７０側にへこむ凹部９５ａが形成されており、該凹部９５ａと前側カバー１０５の前部とで形成された空間がクリーナボックス１０７となっている。また上記伝動ケースカバー９５の凹部９５ａにはクリーナボックス１０７からベルト室Ｖ内に冷却風を導入する取入口１０３が形成されており、該取入口１０３の周縁部と上記前側カバー１０５との間にエレメント１０８が挟持された状態に配設されており、前側カバー１０５と凹部９５ａとはボルト締め固定されている。
【００３７】
上記前側カバー１０５の後端部は、後側カバー１０６の前部外側を覆うように後方に延長されている。該延長部の後端には上記クリーナボックス１０７内に冷却風を導入する吸引口１０９が一体形成されており、該吸引口１０９の開口縁には二股状のねずみ返し部１０９ａが一体形成されている。また吸引口１０９の開口には複数のリブ１０５ａが上下方向に間隔をあけ、かつ下向きに傾斜させて配設されており、該リブ１０５ａは上記前側カバー１０５に一体形成されている。これにより上記吸引口１０９からクリーナボックス１０７内に水，ほこり等が進入するのを防止している。
【００３８】
上記車体フレーム２の前部にはラジエータ１１６が配設されている。このラジエータ１１６はコア部１１６ａの左右側部にタンク部１１６ｂを配置するとともに後面に電動ファン１１７を配置した構造のものである。上記ラジエータ１１６は、上記左, 右のダウンチューブ１３の傾斜部（縦辺部）１３ａの後側で、かつ後述するフートボード８のセンタトンネル８ａの前部内に配置されており、またラジエータ１１６の各タンク部１１６ｂが車体正面視で上記傾斜部１３ａとラップするように配置されている。
【００３９】
上記右側タンク部１１６ｂの上面に給水ホース１１８の下端が接続されており、該給水ホース１１８の上端の給水口１１８ａは上記ヘッドパイプ５の左側部に配置されており、該給水口１１８ａにはラジエータキャップ１１９が装着されている。また上記左側タンク部１１６ｂの下端には冷却水供給ホース１２０の前端が接続されており、該供給ホース１２０の後端は上記冷却水ポンプ８０の吸引口に接続されている。上記シリンダヘッド５７の上面中央部に形成された冷却水排出口にはサーモスタット８０ａを介設してリターンホース１２１の後端が接続されており、該ホース１２１の前端は右側タンク部１１６ｂの上端に接続されている。なお、１２２は冷却水補充用のリカバリタンクであり、これは右側ダウンチューブ１３の直線部１３ｂ上に配置固定されている。
【００４０】
また、上記シリンダヘッド５７の上面右側部に形成された冷却水排出口には上記キャブレタ４９に冷却水の一部を供給する冷却ホース１２３が接続されており、これによりアイシングによるキャブレタの作動不良を防止している。また該キャブレタ４９の前面中央部には冷却水の戻りホース１２４が接続されており、該戻りホース１２４は上記リターンホース１２１の上流端に接続されている。そして上記キャブレタ４９の冷却水通路（図示せず）の途中にはエア抜きスクリュウ１１５が挿着されており、該スクリュウ１１５はラジエータ１１６等の全冷却水通路の最上部に位置している。
【００４１】
上記エンジンユニット５０の冷却水経路は以下の構造となっている。
冷却水ポンプ８０によりラジエータ１１６から吸引した冷却水は、シリンダブロック５６の下面から該ブロック周壁に形成されたウオータジャケット（図示せず）に供給され、ここからシリンダヘッド５７に形成されたウオータジャケットに供給される。このウオータジャケットを通った冷却水はシリンダヘッド５７の冷却水排出口からサーモスタット８０ａを経てリターンホース１２１からラジエータ１１６のタンク部１１６ｂに戻され、コア部１１６ａで冷却された後、再び冷却水ポンプ８０で吸引される。一方、上記シリンダヘッド５７からの冷却水の一部は冷却ホース１２３からキャブレタ４９内の冷却水通路に供給され、スロットル弁（図示せず）等の周囲を回って戻りホース１２４から上記リターンホース１２１に排出される。
【００４２】
次に、本実施例の車体カバー１ａについて詳細に説明する。
上記前部車体カバー６´を構成するフロントカバー６の前面左, 右側部には走行風導入開口１２５が形成されており、該開口周縁は車体後方に折り曲げられており、これにより筒状の延長部１２５ａが形成されている。この延長部１２５ａはフロントカバー６の下部の剛性を向上する補強部材としても機能している。
【００４３】
また上記フロントカバー６内の上記導入開口１２５に臨む部分にはインナフェンダ１２６が配設されており、該インナフェンダ１２６は、下部ブラケット１２９，フロントフレーム１３１等に固定されている。
【００４４】
上記インナフェンダ１２６は、左右側壁１２６ａと天壁１２６ｂとからなるトンネル状のもので、上記天壁１２６ｂの前縁は上記延長部１２５ａの上側に位置し、後部はラジエータ１１６に向けて下方に湾曲形成されている。該天壁１２６ｂの下端にはアンダカバー９の上方延長部９ｄが続いており、該上方延長部９ｄには導入口９ｅが形成されている。これにより上記インナフェンダ１２６及び上方延長部９ｄは上記導入開口１２５から導入された走行風をラジエータ１１６のコア部１１６ａに向けて案内する導風機能と、雨水，泥等がフロントカバー６内に侵入するのを防止する泥除け機能を果すようになっている。
【００４５】
また上記フロントカバー６の下方には前輪３４の上方を覆う可動フェンダ３４ａが位置しており、上記走行風導入口９ｅは前輪３４の後方に隠れている。上記可動フェンダ３４ａの上面中央部には下向きのフェンダ凹部３４ｂが形成されており、上記フロントカバー６下面の上記フェンダ凹部３４ｂに対向する部分には上向きのフロント凹部６ｂが形成されている。これにより上記フロント凹部６ｂとフェンダ凹部３４ｂとで走行風導入する導入通路Ａが形成されており、該通路Ａは上記インナフェンダ１２６，アンダカバー９の上方延長部９ｄとで走行風をラジエータ１１６に導入するようになっている。
【００４６】
上記インナフェンダ１２６の下方でかつ走行風導入開口１２５に対向する位置にホーン１２７が配置されている。該ホーン１２７は支持部材１２８に取付けられており、該支持部材１２８は上記インナフェンダ１２６の天壁１２６ｂを貫通してヘッドパイプ５に溶接された下部ブラケット１２９に固定されている。これによりホーン音は上記導入開口１２５から前方に発音するようになっている。
【００４７】
また、図２０に示すように、上記アンダカバー９の底面９ｄのラジエータ１１６の後側部分には冷却風排出口９ｂが形成されている。また上排気口９ｂの後縁から導風壁９ｃが上記ラジエータ１１６の上部に向かって斜め上方に傾斜しつつ延びており、該導風壁９ｃは上記ラジエータ１１６からの冷却風を上記排出口９ｂに案内するように機能する。これによりラジエータ１１６に供給された走行風はアンダカバー９の底面９ｄと路面との間に生じる負圧によって吸引され、上記排出口９ｂから外方に放出される。
【００４８】
上記ヘッドパイプ５の上部には前方に突出する上部ブラケット１３０が、下部には上記下部ブラケット１２９が溶接により固定されており、該両ブラケット１２９，１３０には鋼管製のフロントフレーム１３１が固定されている。このフロントフレーム１３１は側面視で大略Ｃ字状に屈曲形成された前フレーム１３２と、該前フレーム１３２に接続された後フレーム１３３とからなり、該フロントフレーム１３１に上記フロントカバー６がボルト締め固定されている。
【００４９】
上記フロントカバー６の上縁６ｃは車体前方から見て大略Ｕ字状をなすように起立形成されており、該上縁６ｃの外側にはこれに沿って乗員の前方を覆うウインドシールド１３４の下縁１３４ａがボルト１３４ｂにより固定されている。また上記フロントカバー６の前端中央に形成された開口６ｄにはヘッドライト１３５が、左, 右上端部に形成された開口６ｅにはフラッシャライト１３６，１３６がそれぞれ装着されており、この各ライト１３５〜１３６は上縁６ｃの下部に沿って配置されており、フロントカバー６にボルト締め固定されている。
【００５０】
上記ウインドシールド１３４，及び各ライト１３５〜１３６は、フロントカバー６のフロントフレーム１３１への固定部１３１ａ，１３１ｂに近接して配置されており、また該フロントカバー６の各部品の取付け部，及びその周囲は図示していないが他の部分より厚肉に形成され、さらにリブ等が一体形成されている。このようにウインドシールド１３４，各ライト１３５，１３６，及び機器類１３７等の各部品をフロントカバー６に直接固定し、該カバー６をフロントフレーム１３１に固定するとともに、上記各部品の近傍にフロントカバー６の固定部を配置した構造となっている。これにより各部品の重量をフロントカバー６，フロントフレーム１３１で分散させて支持することができ、強度，剛性を確保できる。また上記各部品をフロントカバー６に直接固定したので、該部品とフロントカバー６との合わせ面を精度良く合わせることができ、外観及び組み付け性を向上できる。即ち、従来は、上記重量物である各部品はフレームに固定するのが一般的である。このため該フレームにフロントカバーを装着する際の取付け誤差により各部品とフロントカバーとの合わせ面がずれ易く見栄えが悪化するという問題があり、また組付け作業に手間がかかるという問題があった。
【００５１】
上記フロントカバー６の上縁６ｃとヘッドライト開口６ｄの上縁との間には人の手が挿入可能な大きさのメンテナンス開口１４０が形成されており、また上記上縁６ｃの左, 右下縁部分には該開口１４０より小さいメンテナンス開口１４１，１４１がそれぞれ形成されている。そして上記フロントカバー６の前面には帯板を大略Ｕ字状に屈曲成形してなるメンテナンスカバー（トリムカバー）１４２が着脱可能に装着されている。このメンテナンスカバー１４２により上記各メンテナンス開口１４０，１４１、及び上記ウインドシールド１３４の下縁１３４ａの各ボルト１３４ｂは覆われている。ここで、上記ヘッドライト１３５のバルブ交換，各メータ類の結線，メータワイヤの取り替え，等のメンテナンスを行うには、メンテナンスカバー１４２を外し、メンテナンス開口１４０，１４１から手や治具を挿入して行う。またエーミングはフロントカバー６の下面から手を差し入れて行うこととなる（図２１参照）。
【００５２】
上記フロントカバー６の後面には上記レッグシールド７がヘッドパイプ５の上部ブラケット１３０等に固定されて装着されており、該レッグシールド７は、収納部を構成する縦壁部７ａと該縦壁部７ａの下端から斜め下方に延びるトンネル部７ｂと該トンネル部７ｂの下端から左, 右側方に延び、足載部の一部を構成するフート部７ｃ，７ｃとから構成されており、上記トンネル部７ｂ内に上記メインフレーム１１，及び左右サイドフレーム１２の接続部分が位置している。
【００５３】
上記縦壁７ａの上端にはインナパネル７ｈが接続されており、該インナパネル７ｈと縦壁７ａとの境界部に上記貫通孔４２が形成され、またインナパネル７ｈにスピードメータ，タコメータ等の機器類１３７が配設されている。
【００５４】
また上記縦壁７ａの上端略中央部には取付け座７ｄが垂直面をなすように凹設されており、該取付け座７ｄにメインスイッチ１５０が配設されている。図２３（ａ），（ｂ）に示すように、上記取付け座７ｄには挿入孔７ｅが形成されており、該挿入孔７ｅの周縁には車体前方に延びる一対の係合片７ｆが一体に突出形成されている。上記メインスイッチ１５０はキーシリンダ１５０ａと、該シリンダ１５０ａのオン・オフ位置等を表示するスイッチキャップ１５１とからなり、上記キーシリンダ１５０ａの後端部は上記ヘッドパイプ５の上部ブラケット１３０により支持されており、従ってキーシリンダ１５０ａは上記レッグシールド７と共通のブラケットに固定されている。
【００５５】
上記スイッチキャップ１５１は、円筒体１５１ａの前端にフランジ部１５１ｂを一体形成するとともに、円筒体１５１ａの後端に一対の突起片１５１ｃを一体形成した構造のものである。該スイッチキャップ１５１はフランジ部１５１ｂの内周を上記キーシリンダ１５０ａの前部に一体形成された嵌合部１５０ｂに嵌合させるとともに、上記円筒体１５１ａに軸方向に延びるように形成された係合スリット１５１ｄ内に軸方向に延びるよう形成された突起条１５０ｃを係合させることにより周方向に位置決め固定されている。そして上記フランジ部１５１ｂは取付け座７ｄの挿入孔７ｅの周縁に当接しており、上記突起片１５１ｃは取付け座７ｄの係合片７ｆに係合している。これにより上記スイッチキャップ１５１はこれの軸心が取付壁７ｄに垂直となるように該取付け座７ｄに固定されており、かつ軸方向への移動が規制されている。
【００５６】
また、上記スイッチキャップ１５１のフランジ部１５１ｂには、キースイッチの位置を示すＯＮ，ＯＦＦ，ＯＰＥＮ，ＬＯＣＫの文字が表示されている。本実施例スクータは、キースイッチをＯＮ位置に回動するとヘッドライトが点灯する常時点灯方式を採用し、かつＯＰＥＮ位置に回動するとシートロックが解除されるようになっている。そしてキースイッチをＯＰＥＮ位置に回動した後、手を離すとキースイッチはＯＦＦ位置に自動復帰するようになっている。従って本実施例ではシートを開いた時はヘッドライトは自動的に消灯するので、消灯忘れによるバッテリあがりを防止できる。
【００５７】
上記レッグシールド７には収納装置が設けられている。この収納装置は、該レッグシールド７の縦壁７ａの車幅方向中央部から右側部分を車体前方に膨出することにより箱状のトランク凹部１５２を一体形成するとともに、上記縦壁７ａの左側部分を切り欠いてトランク開口１５３を形成し、該トランク開口１５３に別途形成されたトランク部材１５４を配設して構成されている。
【００５８】
上記トランク凹部１５２の車体前方に位置する前壁１５２ａの左端部は上記ヘッドパイプ５の後側を囲むように湾曲形成されており、天壁１５２ｂの中央部は上記メインスイッチ１５０の下側を囲むように湾曲形成されている。また上記トランク凹部１５２の底壁１５２ｃには挿通孔１５２ｄが形成されており、該トランク凹部１５２内には挿通孔１５２ｄを挿通して上述のラジエータ１１６のキャップ１１９を有する給水口１１８ａが臨んでいる。この挿通孔１５２ｄにはキャップ１５５が着脱可能に配設されており、該キャップ１５５はこれの下縁を軸方向に切り欠いて形成された係合爪１５５ａを上記挿通孔１５２ｄの周縁に係合させることにより装着されている。
【００５９】
上記トランク部材１５４の開口は上記トランク開口１５３より大きく形成されており、該開口の下縁１５４ａは上記トランク開口１５３の下縁より下方に、また上縁１５４ｂはトランク開口１５３の上縁より上方に位置し、さらに左縁１５４ｅはトランク開口１５３の左縁より外側に位置している。また上記トランク部材１５４の開口周縁にはフランジ部１５４ｃが一体形成されており、該フランジ部１５４ｃには周方向に沿って複数のボス１５４ｄが一体形成されている。このボス１５４ｄ内には上記レッグシールド７の裏面に一体形成された突起部１５６が嵌合挿入され、その先端部が溶着されており、これによりトランク部材１５４はレッグシールド７に固定されている。また上記トランク部材１５４の右端縁は上記トランク凹部１５２の左端縁に上記突起部１５６を溶着することにより接合されており、これによりトランク部材１５４とトランク凹部１５２とは連通し、かつ一体に接続されている。
【００６０】
上記トランク凹部１５２の開口及びトランク開口１５３には両開口を開閉するリッド１５７が配設されている。このリッド１５７は、これの下縁をヒンジ１５８を介してトランク凹部１５２の開口下縁，及びトランク開口１５３の下縁に回動自在に支持するとともに、上記リッド１５７の中央上端部にロック部材１５９を配設したものである。このロック部材１５９は、図２６に示すように、キーシリンダ１５９ａをホルダ１５９ｂとナット１６０で上記リッド１５７に締め付け固定した構造のものである。また上記トランク凹部１５２にはこれの天壁１５２ｂを下側に屈曲形成してなる係合部１５２ｆが形成されており、また該係合部１５２ｆの後部には切り欠き孔を介して半円状の支持凹部１５２ｇが形成されている。そして上記係合部１５２ｆに上記キーシリンダ１５９ａのロック爪１５９ｃが係脱可能に係合しており、上記支持凹部１５２ｇによりキーシリンダ１５９ａは周方向の動きが規制されている。
【００６１】
このように上記収納装置では、キー付きリッド１５７が配設されたトランク凹部１５２内にラジエータ１１６の給水口１１８ａを配置したので、いたずらを防止できるとともに、冷却水の注水作業を容易に行うことができる。ちなみに、従来のように、車体カバー内に給水口を配置する場合は、給水するたびに車体カバーを取り外す必要があり、手間のかかる作業となる。また車体カバーにリッドを配置する場合は、いたずら防止用のキーを別途設ける必要があり、コストが上昇するとともに、リッドが外方から見えることから見栄えが悪いという問題がある。さらにトランク凹部１５２を構成するレッグシールド７，及びラジエータ１１６の給水ホース１１８とも車体フレーム２に固定したので、給水口１１８ａとトランク凹部１５２の挿通孔１５２ｄとの位置精度を向上できる。
【００６２】
上記レッグシールド７の下端には上記フートボード８の前端が接続されており、該フートボード８の下面には上記アンダカバー９が接続されている。上記フートボード８は、上記レッグシールド７のトンネル部７ｂ，及び左右のフート部７ｃ，７ｃに続いて後方に直線状に延びるトンネル部８ａ，及びフート部８ｂ，８ｂを一体形成してなり、このトンネル部８ａ内に左右サイドフレーム１２が配置されており、上記両フート部８ｂの下方にダウンチューブ１３の直線部１３ｂが配置されている。
【００６３】
上記フートボード８の右側フート部８ｂの前後方向中央部には、該フート部８ｂを下方に膨出してなる箱状の収納凹部１６１が一体形成されている。この収納凹部１６１の上面開口には蓋部材１６２がフック１６３に係脱することにより開閉可能に配設されており、該蓋部材１６２はフート部８ｂと面一に形成されている。上記収納凹部１６１内の中央部にはバッテリ１６４が、前部にはヒーズ等の電装部品１６５が、後部には上述のリカバリタンク１２２の注入口１２２ａが配置されている。また上記フート部８ｂの上面には足載マット（図示せず）が敷設されており、該マットにより上記蓋部材１６２は覆われている。
【００６４】
このように上記収納凹部１６１内にバッテリ１６４，電装部品１６５，及びリカバリタンク１２２の注入口１２２ａを集中して配置したので、点検整備を容易に行うことができる。また上記フート部８ｂの蓋部材１６２はマットで覆われているので、外方から見えないので外観を向上できるとともにいたずらを防止できる。さらにフート部８ｂに収納凹部１６１を一体形成したので、該部分の剛性を向上できる。また収納凹部１６１内にリカバリタンク１２２の注入口１２２ａのみを配置し、本体部は収納凹部１６１の外方に位置させたので、収納凹部１６１及び蓋部材１６２を小さくできる。なお、従来は、バッテリ，電装部品等を車体カバー内に個別に分散させて配置しており、点検作業を行うごとにカバー類を脱着する必要があり、手間のかかる作業となっていた。
【００６５】
また、上記フートボード８のトンネル部８ａの中央部には物入開口１６６が切り欠き形成されており、該開口周縁には段落ち状のフランジ部１６６ａが一体形成されている。この開口内には別途形成された物入れ箱１６７が着脱可能に挿入配置されており、該物入れ箱１６７の上縁に一体形成されたフランジ部１６７ａはボルト１６７ｂによりフートボード８及びサイドカバー１０と共締め固定されている。上記物入開口１６６にはリッド１６８が開閉自在に配設されており、該リッド１６８の前縁はヒンジ結合されており、後部にはキー付きロック部材１６８ａが装着されており、さらに上記リッド１６８はトンネル部８ａと面一になっている。
【００６６】
上記物入れ箱１６７を取り外すことにより、物入開口１６６から手を差し入れてエンジンユニット５０，ラジエータ１１６の電動ファン１１７等の整備を行うことができる。また物入れ箱１６とサイドカバー１０とが共締めされているので部品点数が少なくて済む。
【００６７】
上記フートボード８の後端にはサイドカバー１０の前端が接続されている。該サイドカバー１０の上部には上記シート４が配設されており、該シート４は、後述するように前部座席４ａと該前部座席４ａより一段高い後部座席４ｂとからなり、底板４ｃにクッション４ｄを配置し、該クッション４ｄを表皮４ｅで覆った構造のものである。上記サイドカバー１０は左，右一対の下部サイドカバー１７０と、左右一体型の上部サイドカバー１７１と、左右一体型の前部サイドカバー１７２とで構成された３分割構造のものである。上記下部サイドカバー１７０は動力ユニット３の左右側方を覆うとともに後輪５２の上方を覆っており、該下部サイドカバー１７０と上部サイドカバー１７１の前部間には後部乗員の足載部１７０ａが位置している。上記上部サイドカバー１７１はシート４の後部座席４ｂの下方を覆うように斜め上方に延びており、該上部サイドカバー１７１の後端面にはテールランプ，ストップランプ，フラッシャランプを一体化した標識ライト１７１ａが配設されている。また上記前部サイドカバー１７２は上記シート４の前部座席４ａの下方を覆っており、フートボード８と共締め固定されている。
【００６８】
また上記サイドカバー１０内の後部座席４ｂの下方には収納ボックス１７４が配設されている。この収納ボックス１７４はヘルメット等が収納可能な大きさ，形状からなるもので、上記リヤフレーム１５間に架け渡してボルト締め固定されており、該収納ボックス１７４の開口縁部１７４ａは上記シート４の底板４ｃで覆われている。この開口縁部１７４ａに臨む底壁４ｃ部分は上方に凸状に膨出形成されており、これによりヘルメット頂部の逃げスペースを確保している。
【００６９】
上記上部サイドカバー１７１の上縁部には、図３０（ａ）に示すように、前後方向に延び、かつ車体前方に前下がりに傾斜し、シート側縁部４ｄが進入する凹状溝１７５が一体形成されている。この凹状溝１７５は、該サイドカバー１７１の外面をなす外側面１７５ａの上端から下方に屈曲形成され、さらに上記収納ボックス１７４の開口縁部１７４ａの上方を囲むシール部（内側壁）１７５ｃが一体に延長形成されている。このシール部１７５ｃの上面には上記シート４の底板４ｃに装着されたウエザーストリップ１７６が当接しており、これによりシート４と上部サイドカバー１７１との間，及び収納ボックス１７４との間はシールされている。そして上記凹状溝１７５の外側壁部１７５ｂは上記シート４の長手方向中央部から後部にかけて該シート４の側縁部４ｄ外方を覆っており、該側縁部４ｄの下端は凹溝部１７５ｂ内に位置している。また上記凹状溝１７５の内側壁１７５ｄは上記収納ボックス１７４の開口縁部１７４ａの外方を覆っている。
【００７０】
図３０（ｂ），図３３に示すように、上記上部サイドカバー１７１の後部にはアルミダイキャスト製のグラブバー１７３が配設されている。このグラブバー１７３は後部座席４ｂの左右側部及び後端面を囲む大略コ字状のもので、上述の凹状溝１７５の一部分を構成する外側壁１７３ｂとこれの下端から内方に屈曲して延びる底壁１７３ｃとを有し、外側面１７３ａはサイドカバー１７１の外側面１７５ａと連続面をなしている。左右の外側壁１７３ｂの後端部間にはクロスメンバ１７３ｄが一体に接続形成されている。上記外側壁１７３ｂの前部に一体形成された底壁１７３ｃは支持パイプ１６の前後方向中央部にブラケット１７６を介してボルト締め固定されている。また上記クロスメンバ１７３ｄの左右端部は上記支持パイプ１６の後端部にブラケット１７８を介してボルト締め固定されており、該クロスメンバ１７３ｄの車幅方向中央には上記シート４のロック装置１７９が固定されている。
【００７１】
上記上部サイドカバー１７１のグラブバー１７３との重なり部分は内側に凹設されており、これにより上部サイドカバー１７１の外面とグラブバー１７３の外面とは連続面をなすように面一となっている。また上記グラブバー１７３の外側壁１７３ｂは上記シート４の側縁部４ｄを覆っており、該側縁部４ｄの下端は上記底壁１７３ｃに対向している。
【００７２】
上記グラブバー１７３の外側壁１７３ｂの後端部には、図３１，図３２に示すように、ヘルメットホルダ１８０が一体形成されており、該ホルダ１８０は上記外側壁１７３ｂを一部切り欠いて形成されたものである。このホルダ１８０にヘルメット１８１の止め金１８１ａを装着することにより、盗難の防止を図りながら、雨水の侵入を回避できるとともにサイドカバー１０への傷付きを防止できる。即ち、装着状態のヘルメット１８１は金属製のグラブバー１７３に当接し、サイドカバー１０には当接しにくいとともにヘルメット開口が下向きになることから、サイドカバー１０が傷付くことはなく、かつヘルメット１８１内に雨水が入り込むこともない。またホルダ１８０をグラブバー１７３に一体形成したのでコストの点においても安価である。なお、従来は、サイドカバーの上縁にホルダを設ける構造であることから、ヘルメットはサイドカバーに直接当たり、かつ上向きになり易いという問題がある。
【００７３】
また、図３４に示すように、シート４の後上方には、ボックス１８３が載置されたリヤキャリア１８２が配設されている。該リヤキャリア１８２は、矩形状のパイプ１８２ａ間に複数の補強板（図示せず）架け渡して接続したもので、上記パイプ１８２ａの左, 右後端部に固着された第１支持部材１８４，及び中央部に固着された第２支持部材１８５により支持されている。この第２支持パイプ１８５は上記グラブバー１７３の後端内壁にブラケット１８６を介してボルト締め固定されており、上記第１支持パイプ１８４は上記支持パイプ１６の両端に配設された上記ブラケット１７８間に架設されたフレームパイプ１８７に接続されている。
【００７４】
上記リヤキャリア１８２の前端部はグラブバー１７３の後端上面１７３ｆの上方に位置するように延長形成されており、該延長部１８２ｂに後部座席用バックレスト１８８が着脱可能に装着されている。このバックレスト１８８はこれの車幅方向両端部に脚部１８９を突設してなり、該脚部１８９が上記延長部１８２ｂに取付けられている。本実施例では、車体フレーム２を構成する支持パイプ１６，及び該パイプ１６に固定されたグラブバー１７３にリアキャリア１８２を固定し、該キャリア１８２にバックレスト１８８を取付けたので、例えば従来のように車体フレームに取付けステーを介してバックレストを取付けたり、あるいはシートに取付けたりする場合に比べて構造が簡単であり、しかも余分な取付けスペースを不要にできるのでサイドカバー内の空間を大きくとることができる。また上記バックレスト１８８を容易に脱着でき、取り外した場合は上記延長部１８２ｂを荷台スペースとして利用できるとともに、外した場合の痕跡がなく見栄えの悪化を回避できる。
【００７５】
次に本実施例のシート装置について説明する。
上記シート４の前部座席（メインシート）４ａの後端には一段高い後部座席（タンデムシート）４ｂが形成されており、両シート４ａ，４ｂの境界部には縦壁部１９０が形成されている。該縦壁部１９０には前部バックレスト１９１が配設されている。このバックレスト１９１は乗員の腰部を支持することにより乗り心地の向上を図るためのもので、乗員の身長等に応じて前後方向に移動可能に調整できるようになっている。
【００７６】
上記縦壁部１９０の車幅方向中央部には車体前方に突出する凸部１９２が一体に凸設されている。また上記バックレスト１９１の背面には、上記凸部１９２の前面１９２ａ，左右側面１９２ｂ，１９２ｂ，及び上面１９２ｃを囲む凹部１９１ａが凹設されている。上記凸部１９２の前方突出量は、後述する移動調整機構１９３によるバックレスト１９１の前方最大移動量よりも若干大きく設定されており、これにより上記バックレスト１９１の背面とこれの前方への移動に伴う縦壁部１９０との間に生じる隙間を埋めている。
【００７７】
上記移動調整機構１９３は、以下の構造となっている。
上記バックレスト１９１の背面部にはこれの凹部１９１ａを囲むようにフレーム板１９４が配設されており、該フレーム板１９４には取付けステー１９５が装着されている。この取付けステー１９５は車幅方向に延びる板本体１９５ａの左, 右端部に後方に延びる棒状のステー板１９５ｂを一体形成したもので、上記板本体１９５ａがフレーム板１９４にボルト締め固定されている。なお、上記フレーム板１９４をバックレスト１９１の凹部１９１ａを囲むように形成したので、該バックレスト１９１自体の剛性を高めることができ、腰部を支持する際の安定感，ホールド感を向上できる。
【００７８】
一方、上記凸部１９２の左, 右端部には上記ステー板１９５ｂが挿入可能なガイド孔１９６が形成されており、該ガイド孔１９６内には角筒状のガイド部１９７が形成されている。このガイド部１９７は、これの底部を上記底板４ｃの左, 右側端部４ｃ´により構成するとともに、左, 右側部及び天井部をコ字状に形成されたカイド部材１９８により構成されており、該ガイド部材１９８の外表面には複数の補強リブ１９８ａが一体形成されている。また上記底板４ｃの左, 右側端部４ｃ´の上記ステー板１９５ｂに対向する部分にはこれの移動方向に所定間隔をあけてボルト孔１９９が形成されており、該ボルト孔１９９に挿入されたボルト２００により上記ステー板１９５ｂは締結されている。これにより上記バックレスト１９１はこれのステー板１９５ｂの前部がガイド部１９７により支持されており、後部がボルト２００により固定されている。ここで上述の収納ボックス１７４の天壁を構成する上記底板４ｃの前壁部分は、上記凸部１９２の前面１９２ａに沿って途中まで延びここから車幅方向中央部分を上方に膨出形成し、上記左右側端部４ｃ´だけ水平に形成しており、これによりヘルメットの頂部との干渉を回避している。
【００７９】
上記移動調整機構１９３によれば、バックレスト１９１に取付けステー１９５を固定し、シート４の凸部１９２にガイド部１９７を設け、該ガイド部１９７内に上記取付けステー１９５のステー板１９５ａを差し込むとともに、該ステー板１９５ａの後端をボルト２００で固定したので、このボルト２００を脱着するだけの簡単な作業でバックレスト１９１の位置調整を行うことができ、また取付けステー１９５とガイド部１９７だけで構成したので、構造を簡略化できるとともに部品点数を必要最小限の抑えることができ、コストを低減できる。またクッション厚を減らすこともないので乗り心地が悪化することもない。
【００８０】
上記シート４の前端下部にはシートヒンジ２０５が配設されており、該ヒンジ２０５を支点としてシート４は上下方向に揺動するようになっている。このシートヒンジ２０５は、上記左, 右サイドフレーム１２，１２間に架け渡して立設された鳥居状の高架ブラケット２０６にヒンジブラケット２０７を固定し、上記シート底板４ｃの前端下部に支持ブラケット２０８を固定し、該両ブラケット２０７，２０８をヒンジピン２０９により連結して構成されている。また上記シート４の後端下部にはＵ字状のロック部材２１０が締結されており、該ロック部材２１０は上述のロック装置１７９により施錠，解錠される。
【００８１】
ここで上記支持ブラケット２０８は図４６に示すように、水平線Ｂに対して車体右側（図示左側）が高くなるように傾斜している。上記シート４は上記ヒンジピン２０９が水平になるように支持されているが、支持ブラケット２０８が右上りになっていることから閉状態では右上りに配置される。これは後述するシートガスダンパ２２５が若干車体左寄りに１本配置されていることから、シート開時に右下りとなるおそれがあり、これを回避するためである。なお、上記シート４は閉時にはロック装置１７９によってロックされることから、上記右上りは略水平に補正される。
【００８２】
上記シート４の前部座席４ａの前端部の車幅方向中央部は上方に膨出形成されており、該膨出部４ｅは運転者が脚部で挟持するニーグリップ機能を果している。
【００８３】
また上記シート４の前部座席４ａの下部には、車体フレーム２に取付け固定された燃料タンク２１１が配設されている。該タンク２１１の前端上部には給油口２１１ａが突出形成されており、該給油口２１１ａにはキャップ２１２が着脱可能に装着されている。そして上記シート４の上記膨出部４ｅの前端面には給油開口２１３が形成されている。この給油開口２１３は、シート４の底板４ｃの前端部２１４を上向きに傾斜させて形成されたものである。ここで上記前端部２１４を上向きに起立させたことにより該部分のクッション４ｄの厚さは薄肉となるが、この部分には乗員の身体が当接しないので乗り心地を悪化させることはない。また、上記上向き起立により、上述の膨出部４ｅが形成されたものである。
【００８４】
上記給油開口２１３には該開口を開閉するフューエルリッド２１５が配設されている。このフューエルリッド２１５は板金製のインナパネル２１６とアウタパネル２１７とからなり、該インナパネル２１６の下部は上記支持ブラケット２０８にボルト２１８で固定されており、上部は上記底板４ｃの前端部２１４に一体形成されたリブ部２１４ａにボルト２１９で固定されている。上記アウタパネル２１７の下縁はインナパネル２１６の下縁にヒンジピン２２０により開閉自在に連結されている。また上記インナパネル２１６の上端部にはアウタパネル２１７を施錠，解錠するロック部材２２１が配設されている。
【００８５】
上記インナパネル２１６には開口２１６ａが形成されており、該開口２１６ａの開口縁は内側に屈曲して円筒状に延びている。そして該開口２１６ａ内には上記燃料タンク２１１の給油口２１１ａが挿入配置されている。また該給油口２１１ａとインナパネル２１６の開口２１６ａとの間にはブーツ２２２が配設されており、これにより燃料が外部に流出するのを防止しており、該ブーツ２２２内に溢れた燃料はチューブ２２３で回収されるようになっている。
【００８６】
ここで、上記シート４を車体フレーム２に装着するにあたっては、まずシート４のロック部材２１０をグラブバー１７３に固定されたロック装置１７９に施錠して位置決め固定し、この状態で給油開口２１３から上記シート４の前端をシートヒンジ２０５の支持ブラケット２０８に位置合わせを行いながらボルト２２４で固定する（図３３，図３９参照）。このように上記シート４の前端面に給油開口２１３を形成し、該開口２１３の近傍下部にヒンジ２０５を配置したので、シート４を取付ける際の前後，左右方向の位置決めを精度良くかつ容易に行うことができ、ひいてはシート４とサイドカバー１０，グラブバー１７３と合わせ精度を向上できるとともに、収納ボックス１７４とのシール面の合わせ精度を向上できる。その結果、シート４とサイドカバー１０との合わせ面をつめた設計が可能となり、隙間やずれのない車体ボディを形成でき、外観の向上を図ることができる。即ち、従来は、シート後端のロック部材を位置決めした状態でシート前端をヒンジに取付けることができないことから、サイドカバーとの合わせ精度が低く、両者の間に隙間が生じ易いという問題があった。
【００８７】
上記シート４と車体フレーム２との間にはガスダンパ２２５が配設されている。該ダンパ２２５はシート開閉時の労力を軽減し、かつ開いた状態に保持するためのものである。上記ガスダンパ２２５はシリンダ２２６内にピストン（図示せず）を摺動自在に挿入し、該ピストンにピストンロッド２２７の一端を固定し、該ロッド２２７の他端を上記シリンダ２２６から突出して構成されている。
【００８８】
上記ダンパ２２５は、上記燃料タンク２１１の上壁２１１ｂとシート底板４ｃとの間に、かつ該底板４ｃに沿って前後方向に略水平に配置されている。また上記燃料タンク２１１の上壁２１１ｂの車幅方向略中央部には前後方向に延びる凹部２１１ｃが凹設されており、該凹部２１１ｃ内に上記ダンパ２２５が収納配置されている。上記ダンパ２２５のピストンロッド２２７は上記リアフレーム１５の前端に固定されたブラケット２２８に回動可能に連結されている。そして上記シリンダ２２６は底板４ｃの下面に固定されたブラケット２２９に回動可能に連結されており、該シリンダ２２６のシート側連結部は上記ピストンロッド２２７の車体連結部より車体前方のシートヒンジ２０５寄りで、かつヒンジ２０５より上方に位置している。
【００８９】
次に上記自動二輪車１のスタンド装置について説明する。
上記ダウンチューブ１３の直線部１３ｂの中央部には１本の脚部を有するサイドスタンド（図示せず）が配設されており、後端部にはメインスタンド２３５が配設されている。このメインスタンド２３５は左, 右の脚部２３６ａ，２３６ｂを有するスタンド本体２３６にヒンジブラケット２３７を接続し、該左脚部２３６ａに足踏部材２３８を接続して構成されている。上記ヒンジブラケット２３７は、上記左右直線部１３ｂ間に下向きに架け渡して接続されたスタンドフレーム２３９のブラケット２４０にヒンジピン２４１を介して連結されている。これにより上記スタンド本体２３６は起立位置Ａと動力ユニット３のクランクケース５５の下面に当接する収納位置Ｂとの間で上下揺動可能となっている。
【００９０】
上記スタンド本体２３６とブラケット２４０との間には該スタンド本体２３６を収納方向に常時付勢するスプリング（図示せず）が配設されている。また上記ブラケット２４０にはスタンド本体２３６の回動を起立位置Ａにて規制するストッパ部材２４２が接続されており、上記ヒンジブラケット２３７のストッパ部材２４２に当接する部分には幅広の凸部２４３が一体形成されている。
【００９１】
上記スタンド本体２３６の両脚部２３６ａ，２３６ｂにはクロスバー２４４が接続されており、該クロスバー２４４は収納位置Ｂにおいて下方に突出するように湾曲形成されている。そして該クロスバー２４４の車幅方向中央に上記クランクケース５５の下面に当接するゴムローラ部材２４５が配設されている。このゴムローラ部材２４５は上記クロスバー２４４に接続された左右支持板２４６ａ，２４６ｂ間にピン２４７を介して回転自在に支持されている。
【００９２】
そして上記動力ユニット３の上記ローラ部材２４５が当接する部分には前後方向に延びる厚肉部２４８が形成されており、該厚肉部２４８には逃げ面２４９が形成されている。この逃げ面２４９は、動力ユニット３の上下揺動に伴うスタンド本体２３６の路面高さの減少を抑制する曲面形状を有しており、具体的には上記動力ユニット３のピボット軸２０からゴムローラ部材当接部までを半径とする円弧Ｃに対し、前側部分ほど上方に位置する曲面をなしている。即ち動力ユニット３が静止位置（図４３〜図４５の実線参照）から伸びきり位置（図４３〜図４５の一線鎖線参照），及び最圧沈み位置（図４３〜図４５の二点鎖線参照）に揺動すると、スタンド本体２３６は上記揺動による路面高さの減少が抑制される方向に、つまり上方に揺動することとなり、よってバンク角θ´の減少を回避している。
【００９３】
上記逃げ面２４９を概念的に示す図４７に基づいて説明すれば、該逃げ面２４９の上記ローラ部材当接部より前側部分は上記円弧Ｃより上方に位置し、後側部分は下方に位置している。
【００９４】
次に、本実施例の作用効果について説明する。
本実施例の車体フレーム２では、ヘッドパイプ５の上部にメインフレーム１１を接続し、該メインフレーム１１の後端に後方に直線状に延びる左右一対のサイドフレーム１２，１２を接続し、さらに上記ヘッドパイプ５の下部に左右一対のダウンチューブ１３を接続し、該ダウンチューブ１３の屈曲部１３ｃと上記サイドフレーム１２の後端部１２ａとを懸架ブラケット１４で連結したので、大型スクータに採用する場合の車体フレームの剛性を確保することができる。
【００９５】
またヘッドパイプ５に１本のメインフレーム１１を接続したので、２本のメインフレームを接続する場合に比べてヘッドパイプ回りに空きスペースを確保でき、これによりレッグシールド７内に収納部を設ける場合の容積を大きくとることができる。また上記左右のサイドフレーム１２の直線部と、左右のダウンチューブ１３の直線部１３ｂとで足載部を形成したので、フートボード８のトンネル部に容量の大きい物入箱１６７を配置できる。
【００９６】
上記サイドフレーム１２とダウンチューブ１３との屈曲部同士を縦パイプ２５で連結したので、フレーム剛性をさらに向上できる。さらに懸架ブラケット１４のサイドフレーム１２接続部の上部に懸架リンク１７を、下部にコンプレッションロッド２２を連結し、両者の連結部で動力ユニット３を支持したので、該動力ユニット３の支持剛性を向上できる。
【００９７】
本実施例の縦パイプ２５の製造方法では、縦パイプ２５の周方向展開寸法ａを有する平板２５´の両端部を、上記サイドフレーム１２，ダウンチューブ１３と縦パイプ２５との当接面ｂを展開した形状ｂ´に打ち抜き、該平板２５´を円筒状に形成した後、この突き合わせ部２５ａ´同士を溶接して製造したので、該縦パイプ２５の当接面ａを上記サイドフレーム１２，ダウンチューブ１３に突き合わせて溶接する際の合い面精度を向上でき、従来のパイプの端面を切断加工して曲面を形成する場合に比べて取付け時の寸法精度を向上できる。また上記平板２５´の打ち抜きと同時に治具孔２５ｂ，水抜き孔２５ｃを形成したので、従来の孔あけ加工を不要にでき、製造コストを低減できる。
【００９８】
本実施例のステアリング装置では、ステアリングシャフト３０の上部をフロントカバー６の貫通孔４２から外方に突出し、この突出部に操向ハンドル３５のハンドルホルダ３６を装着したので、上記フロントカバー６を外すことなくハンドル３５の着脱作業を行うことができ、ハンドル回りの組付け性，整備性を向上できる。また上記ステアリングシャフト３０の上端にナット４１を螺着し、該ナット４１でハンドルホルダ３６を締め付け固定したので、従来の溶接したり，ボルト取付け部を突設したりする場合の出っ張りを不要にでき、ケーブル類の接触による損傷を防止できる。
【００９９】
上記ハンドルホルダ３６に雌テーパ面３８を形成し、該雌テーパ面３８にステアリングシャフト３０の雄テーパ面３９を嵌合させて結合したので、大型スクータに採用する場合の締結強度を向上でき、車体重量に対する剛性を確保できる。従来の２本のフロントフォークを上方に延長して結合する場合に比べて収納部の容積を大きくとることができる。
【０１００】
また上記フロントカバー６の貫通孔４２をダブルナット３２より大径に形成したので、該ナット３２の脱着作業を上記貫通孔４２から容易に行うことができ、これによりフロントカバー６を外すことなくフロントフォーク３３，ステアリングシャフト３０を着脱でき、整備性，作業性をさらに向上できる。また上記貫通孔４２はハンドルカバー４３の下面で覆われているので、外方から見えることもなく外観の悪化を防止できる。
【０１０１】
本実施例のエンジンユニット５０では、クランク軸６０のドライブギヤ７６にアイドラギヤ７７を介して冷却水ポンプ駆動ギヤ７８を連結し、該アイドラギヤ７７でオイルポンプ駆動軸７５を駆動するようにしたので、オイルポンプ駆動ギヤを省略でき、部品点数を削減できるとともに小型化に対応できる。
【０１０２】
またアイドラギヤ７７でオイルポンプ７９を駆動するようにしたので、冷却水ポンプ８０の減速比とは関係なくオイルポンプ７９のギヤ比を設定でき、この点からも小型化に対応できる。
【０１０３】
さらにまた、上記構成としたので、オイルポンプ７９を無断変速装置５１の駆動プーリ７０の反対側で、かつクランクケース５５の中央下部に配置することが可能となり、これにより潤滑油吸込み口をオイルパン８６の中央下端に配置できる。その結果、オイル通路を簡略化できるとともに、油面が変動した場合にエアを吸い込むというポンプの吸い込みロスを防止できる。
【０１０４】
また、本実施例の無段変速装置５１の冷却装置では、伝動ケースカバー９５の前部に凹設された凹部９５ａと前側カバー１０５とでクリーナボックス１０７を形成し、該前側カバー１０５の後端部に冷却風を導入する吸引口１０９を形成したので、既存の部品を利用してクリーナボックス１０７を構成でき、従来のように別体のキャップや仕切板を設ける場合に比べて部品点数を削減できるとともに、構造を簡略化でき、コストを低減できる。しかもこの場合、伝動ケースカバー９５に凹部９５ａを形成したので、それだけ伝動ケースカバー９５の剛性が高まり、振動，騒音の発生を抑制できる。
【０１０５】
また上記前側カバー１０５と伝動ケースカバー９５とをエレメント１０８を挟持するように共締め固定したので、上記前側カバー１０５を外すだけでエレメント１０８の交換，掃除を行うことができる。
【０１０６】
さらに上記前側カバー１０５の吸引口１０９は進行方向と反対側に開口しているので、車体前側に吸引口を設ける場合に比べて走行風による水，ほこりが進入し難く、しかも上記吸引口１０９にねずみ返し部１０９ａ，リブ１０６ａを配置したので、水，ほこりの進入をさらに抑制でき、エレメント１０８の寿命を延長できる。
【０１０７】
本実施例のラジエータ１１６の配置構造によれば、該ラジエータ１１６をフートボード８のセンタトンネル８ａの前部内に配置したので、走行風を確保できるとともに、センタトンネル８ａ部分の空きスペースを有効利用して配置でき、従来の前部車体カバー内に配置する場合に比べて該カバー内の内装部品の配置レイアウトに対する自由度を向上でき、ひいては収納部の容積を大きくとることができる。またエンジンユニット５０に近接して配置できるので、給水ホース１１８，リターンホース１２１の配索が短縮できる分だけ却水抵抗を小さくでき、この点からも冷却効率を向上できる。また上記センタトンネル８ａが排風機能を果すとともに通風通路を大きくとれるので、冷却効率をさらに向上できる。
【０１０８】
上記ラジエータ１１６を左右ダウンチューブ１３の傾斜部（縦辺部）１３ａ間の後側に配置したので、前輪３４の回動軌跡（図１７の一点鎖線参照）に干渉することなく配置でき、ひいてはホイールベースを短くでき、またホイールベースをそのままとした場合には足載部の前後方向スペースを拡大できる。また上記ラジエータ１１６の前面は左右ダウンチューブ１３により保護されるので外力による損傷を防止でき、かつ地上高さを確保することができる。
【０１０９】
上記ラジエータ１１６の左右タンク部１１６ｂを上記ダウンチューブ１３の傾斜部１３ａにラップさせたので、センタトネンル８ａ及び左，右ダウンチューブ１３，１３の車幅寸法を広げることなくコア部１１６ａの上下方向寸法を大きく設定して有効面積を大きくでき、冷却効率を向上できる。
【０１１０】
上記エンジンユニット５０の上部にキャブレタ４９を配置し、該キャブレタ４９にエンジンからの冷却水（温水）を供給するとともに、該キャブレタ４９のラジエータ１１６を含む全冷却水通路の最上部にエア抜きスクリュウ１１５を配設したので、アイシングの防止を図りながら冷却水通路に溜まった空気を容易に抜くことができ、従来のホース類を脱着してエア抜きする場合に比べて作業を改善できる。
【０１１１】
本実施例の走行風導入構造によれば、フロントカバー６の前面左, 右側部に走行風導入開口１２５を形成し、該導入開口１２５からラジエータ１１６に向けて走行風を案内するインナフェンダ１２６及びアンダカバー９の上方延長部９ｄを配設したので、空気抵抗を小さくできるとともに整流効果があり、外観の向上を図りながらラジエータ１１６への冷却風を効率良く導入できる。また上記導風開口１２５に続く延長部１２５ａはフロントカバー６の下部分の補強部材として機能し、該部分の剛性を高めることができる。
【０１１２】
上記インナフェンダ１２６内に導入開口１２５に対向するようホーン１２７を配置したので、ホーン音量を大きく発することができ、従来のホーン用スリットを別途設ける場合に比べフロントカバー６上部への水入りを防止できるとともに外観の悪化を回避できる。
【０１１３】
また、アンダカバー９のラジエータ１１６後部に排出口９ｂを形成し、該排出口９ｂの後縁からラジエータ１１６に向かって斜め前方に起立する導風壁９ｃを形成したので、上記アンダカバー９の後方下部に生じる負圧を有効利用して排風効率を向上でき、ひいてはラジエータ１１６への冷却風を増大できる。また上記排出口９ｂ，及び導風壁９ｃは外方から見えないので外観の悪化を防止できるとともに、上記導風壁９ｃを設けたので排風熱によるエンジンユニット５０等への影響を回避でき、かつ泥水等の付着も防止できる。
【０１１４】
本実施例の車体構造によれば、フロントカバー６の上縁６ｃとヘッドライト開口６ｄの上縁との間にメンテナンス開口１４０を形成し、該メンテナンス開口１４０及びウインドシールド１３４の下縁１３４ａをメンテナンスカバー１４２で覆ったので、フロントカバー６を外すことなく上記メンテナンス開口１４０からヘッドライト１３５のバルブ交換や各種メータ類の結線を行うことができ、作業性を向上できる。
【０１１５】
この場合、上記フロントカバー６のメンテナンス開口形成部分が上部ほど後方に位置するよう斜め上方に傾斜しているので、上記メンテナンス開口の平面投影面積、つまり上方から作業する場合の有効面積が大きくなり、この点からも作業性を向上できる。
【０１１６】
また上記ウインドシールド１３４の下縁１３４ａの取付けボルト１３４ｂはメンテナンスカバー１４２で覆われており、しかもメンテナンスカバー１４２には意匠効果を高めるための模様を施すことができるので、外観の向上を図ることができる。
【０１１７】
本実施例のメインスイッチ取付け構造によれば、レッグシールド７の取付け座７ｄに挿入孔７ｅを形成するとともに該挿入孔７ｅの周縁に係合片７ｆを一体形成し、スイッチキャップ１５１のフランジ部１５１ｂを上記挿入孔７ｅの周縁に当接させるとともに、円筒体１５１ａの突起片１５１ｃを上記係合片７ｆに係合させたので、スイッチキャップ１５１とレッグシールド７の取付け座７ｄとの軸方向における隙間をなくすことができ、外観を向上できる。
【０１１８】
また、キーシリンダ１５０ａ及びレッグシールド７を共通の車体ブラケットに固定したので、両者間の取付誤差が小さくなり、この点からも上記スイッチキャップとレッグシールド７の取付け座７ｄとの軸方向隙間が小さくなる。
【０１１９】
また、挿入孔７ｅをスイッチキャップ１５１の円筒体１５１ａより大径に形成し、係合片７ｅを弾力性を有するものとしたので、挿入孔７ｅとスイッチキャップ１５１との軸直角方向の誤差を吸収できる。
【０１２０】
本実施例の収納装置では、レッグシールド７の縦壁７ａの車幅方向右側部を車体前方に膨出させてトランク凹部１５２を一体形成し、左側部にトランク開口１５３を切り欠き形成し、該トランク開口１５３に別途形成されたトランク部材１５４を装着したので、トランク容量を大幅にアップすることができ収納機能を向上できる。また上記トランク部材１５４の下縁１５４ａを上記トランク開口１５３の下縁より下方に、また上縁１５４ｂをトランク開口１５３の上縁より上部に位置させたので、トランク容量の増大を図りながら収納物の落ちこぼれを防止できる。
【０１２１】
また上記トランク開口１５３，及びトランク凹部１５２の開口に、ロック部材１５９が装着されたリッド１５７を配設し、レッグシールド７のトランク凹部１５２に上記ロック部材１５９のロック爪１５９ｃが係合する係合部１５２ｆを一体形成するとともに、ロック部材１５９の後端部を支持する支持凹部１５２ｇを一体形成したので、ロック部材１５９をレッグシールド７で支持することができ、ロック強度を向上できるとともに、ロック爪１５９ｃと係合部１５２ｆとの位置精度を向上でき、長期間使用しても施錠を確実に行うことができる。
【０１２２】
なお、上記実施例では、レッグシールド７の左側部にのみ別体のトランク部材１５４を配置したが、本発明では収納部全体を別体のトランク部材で構成してもよくこの場合はトランク容量をさらに増大できる。
【０１２３】
本実施例のサイドカバー処理構造によれば、上部サイドカバー１７１の上縁部に前後方向に延びる受け部１７５を凹設し、該受け部１７５の外壁部１７５ａでシート４の側縁部４ｄを覆うとともに、内壁部１７５ｂのシール部１７５ｃで収納ボックス１７４の開口縁１７４ａを覆ったので、シート４の下方に手を入れることができず悪戯や盗難を防止できる。また上記受け部１７５とシート４の側縁部４ｄとはラビリンス構造となっているので、雨水や洗車水による収納ボックス１７４内への水入りを防止でき、さらに上記受け部１７５は車体前方に前下がりに傾斜しているので、雨水や洗車水が入り込んでも容易に排水することができる。
【０１２４】
上記上部サイドカバー１７１の後部にグラブバー１７３を配設し、該グラブバー１７３の外側壁１７３ａでシート４の側縁部４ｄを覆うとともに、該グラブバー１７３の外面と上記サイドカバー１７１の外面とが面一となるように配設したので、悪戯や水入りを防止できるとともに、車体外面が連続面となることから乗降時に邪魔になるものがなく、乗降性を改善できるとともに外観を向上できる。
【０１２５】
本実施例のシート装置では、シート４の前部座席４ａ後端の縦壁部１９０に前方に突出する凸部１９２を一体形成し、バックレスト１９１の背面に上記凸部１９２を囲む大きさの凹部１９１ａを凹設し、上記凸部１９２の突出量をバックレスト１９１の前方移動量より大きくしたので、バックレスト１９１を移動させた場合には、該背面と上記縦壁部１９０との隙間は凸部１９２により隠れることから外観の悪化を防止でき、また隙間を別体のカバーで隠す場合のコスト上昇を抑制できる。また上記シート４の縦壁部１９０側に凸部１９２を形成したので、バックレスト側を凸部を設ける場合のようなバックレストの側方への広がりを回避でき、乗員の乗車姿勢を安定でき、しかも上記縦壁部１９０の後方下部の空間が狭まることもないので収納ボックス１７４への影響を回避できる。
【０１２６】
本実施例の給油構造によれば、シート４の前端面に、これの底板４ｃの前端部２１４を上向きに起立形成するとともに左右側部を上向きの傾斜させて給油開口２１３を形成し、該開口２１３にこれを開閉するフューエルリッド２１５を配設し、該給油開口２１３内に燃料タンク２１１の給油口２１１ａを配置したので、重量物のシート４を開閉することなく給油を行うことができる。また給油口２１１ａをシート４の前端に配置したので、この前端部２１４のクッション厚が薄くなっても乗り心地への影響はなく、しかもニーグリップ機能を有するとともにシート内側の空間を有効利用することができ、シート高さを高くすることなく必要タンク容量を確保できる。さらにシート４の前端下部に車体フレームに固定されたシートヒンジ２０５が配置されており、このためリッド２１５と給油口２１１ａとの位置合わせを精度よく行うことができる。
【０１２７】
また、上記シート４と車体フレーム２との間にダンパ２２５を配設し、該ダンパ２２５のピストンロッド２２７をリアフレーム１５に連結し、シリンダ２２６をシート４の底板４ｃに連結するとともに、該連結部を上記ピストンロッド２２７の連結部より車体前方に位置させ、かつシートヒンジ２０５寄りに位置させたので、シートの開閉労力を軽減を図りながら、ダンパ２２５の揺動ストロークを小さくできる。またダンパ自体をコンパクトに構成できることから、配置スペースを縮小でき、ひいては燃料タンク２１１の容量を確保できる。
【０１２８】
また上記ダンパ２２５はシートヒンジ２０５寄りで、かつ燃料タンク２１１の上壁２１１ｂに凹設された凹部２１１ｃ内に収納配置されてるので、該凹部２１１ｃによる燃料容量への影響は小さく、また収納ボックス１７４の容量や荷物の出し入れに影響を与えることもない。またダンパ２２５を車幅方向略中央部に配置したので、１本のダンパだけでシートの開閉時のがたつきを防止できる。
【０１２９】
そして本実施例のスタンド装置では、動力ユニットがθだけ上方（右方）に揺動すると、車体の路面高さはΔＨだけ低くなるが、スタンド本体２３６が逃げ面２４９に沿って上方にΔＬだけ揺動するので、スタンド本体２３６の右端部の路面高さの低下は軽減される。
【０１３０】
このように本スタンド装置では、スタンド本体２３６にゴムローラ部材２４５を回転自在に装着し、前側部分，後側部分がピボット軸２０を中心とした円弧より上方，下方に位置する曲面をなす逃げ面２４９を形成したので、動力ユニット３の揺動によるスタンド本体２３６の路面高さの減少を抑制でき、これによりバンク角θ´の減少を軽減でき、車両姿勢を安定化できる。また上記ローラ部材２４５を車幅方向中央に配置したので、一側部に配置する場合に比べて両脚部２３６ａ，２３６ｂの傾きを防止できる。さらにローラ部材２４５を回転自在としたので擦れによる摩耗を抑制でき、寿命を延長できる。
【０１３１】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る自動二輪車のステアリング装置によれば、ステアリングシャフトの上端にハンドルホルダをテーパ嵌合し、該ステアリングシャフトの上端にナットを螺着して上記ハンドルホルダを固定したので、フロントカバーを外すことなくステアリングシャフトの脱着が可能となり、整備性，組付け性を向上できるとともに、ケーブル類の傷付きを回避できる効果があり、また締結強度を確保してステアリング装置の大型化に対応でき、ステアリング周囲のレイアウト上の自由度を向上できる効果がある。
【０１３２】
請求項２の発明では、前部車体カバーのステアリングシャフト貫通孔をステアリングシャフト支持固定用のナットより大径にするとともに、ハンドルカバーの下面で覆ったので、外観の悪化を回避しながら、前部車体カバーを外すことなくステアリング系全体の脱着が可能となり、整備性，組付け性をさらに向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例によるスクータ型自動二輪車の左側面図である。
【図２】上記実施例の動力ユニットの懸架部分を示す左側面図である。
【図３】図２のIII −III 線断面図である。
【図４】上記実施例の縦パイプを示す側面図である。
【図５】上記縦パイプの製造方法を示す工程図である。
【図６】上記縦パイプの展開図である。
【図７】上記実施例のステアリング装置の左側面図である。
【図８】上記ステアリングシャフトの取付け構造を示す断面図である。
【図９】上記実施例の動力ユニットの平面図である。
【図１０】上記動力ユニットの左側面図である。
【図１１】上記動力ユニットの平面図である。
【図１２】上記動力ユニットの右側面図である。
【図１３】上記動力ユニットの一部断面平面図である。
【図１４】上記実施例のラジエータ配置構造を示す左側面図である。
【図１５】上記配置構造の平面図である。
【図１６】上記ラジエータを正面から見た概略構成図である。
【図１７】上記ラジエータを平面から見た概略構成図である。
【図１８】上記実施例の車体カバーの正面図である。
【図１９】上記実施例のフロントフレームを示す左側面図である。
【図２０】上記実施例のラジエータ冷却構造を示す左側面図である。
【図２１】上記実施例のフロントカバーの断面図である。
【図２２】上記実施例のレッグシールドの背面図である。
【図２３】上記レッグシールドのメインスイッチ取付け部分を示す断面図である。
【図２４】上記レッグシールドの収納部を示す断面図である。
【図２５】上記レッグシールドの収納部を示す断面図である。
【図２６】上記レッグシールドのロック部材を示す断面図である。
【図２７】上記フートボードの足載部分の平面図である。
【図２８】上記フートボードの足載部分の断面図である。
【図２９】上記実施例のサイドカバーの左側面図である。
【図３０】上記サイドカバー上縁部分の断面図である。
【図３１】上記グラブバーの断面図である。
【図３２】上記グラブバー後部を示す側面図である。
【図３３】上記実施例のシート後部を示す断面側面図である。
【図３４】上記実施例シートのリヤキャリアを示す側面図である。
【図３５】上記シートの斜視図である。
【図３６】上記シートのバックレストを示す側面図である。
【図３７】上記シートのバックレスト調整機構を示す構成図である。
【図３８】上記調整機構の断面側面図である。
【図３９】上記シート前部を示す断面側面図である。
【図４０】上記実施例のフューエルリッドの分解斜視図である。
【図４１】上記シートのダンパを示す構成図である。
【図４２】上記実施例のスタンド装置を示す平面図である。
【図４３】上記スタンド装置の左側面図である。
【図４４】上記スタンド装置の逃げ面を示す構成図である。
【図４５】上記スタンド装置の模式図である。
【図４６】上記実施例のシートヒンジを示す図である。
【図４７】上記実施例におけるスタンド装置の移動状態を示す概念図である。
【図４８】従来のステアリング装置を示す図である。
【図４９】従来のその他のステアリング装置を示す図である。
【符号の説明】
５ ヘッドパイプ
６ フロントカバー
３０ フロントシャフト
３３ フロントフォーク
３４ 前輪
３５ ハンドル
３６ ハンドルホルダ
３８ 雌テーパ面
３９ 雄テーパ面
４１ ナット[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a steering apparatus suitable for a scooter type motorcycle.
[0002]
[Prior art]
For example, a conventional steering device for a scooter type motorcycle is shown in FIG. This is because the upper ends of a pair of left and right fork bodies 402, 402 that pivotally support the front wheel 401 are fixed by a bracket 403, a steering shaft 404 is fixed to the bracket 403, and a T-shaped handle is attached to the upper end of the shaft 404. 405 is attached. The handle 405 is formed by welding a connecting portion 405b to the lower center of the handle body 405a. The lower portion of the connecting portion 405b is formed in a slit shape, and the steering shaft 404 is inserted into the connecting portion 405b. It is fastened and fixed at 406. Reference numeral 407 denotes a head pipe that pivotally supports the steering shaft 404, and reference numeral 405c denotes a welded reinforcing gusset.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described conventional steering device, the upper surface of the front body cover 408 is located below the handle body 405a and the bolt 406 is located inward. The cover 408 has to be removed once, and there is a problem that the maintainability around the handle is low. The conventional structure also has a problem that the brake cables come into contact with the welded portion of the handle 405, the bolt mounting portion, etc. and are easily damaged.
[0004]
On the other hand, the present applicant is considering adopting the above-mentioned T-shaped handle for a large scooter. However, if the conventional type is used in a large vehicle as it is, there is a concern that the rigidity around the handle will be insufficient.
[0005]
Here, in order to increase the rigidity around the steering wheel, as shown in FIG. 49, the left and right fork main bodies 410 are extended upward through the under bracket 411, and the upper ends of the extended ends and the upper end of the steering shaft 412 are connected to the upper side. It is conceivable to adopt a structure in which the handle body 415 is bolted and fixed to the upper bracket 413 via the holder piece 414 while being fixed by the bracket 413. However, in the structure in which the fork body is extended to reinforce the area around the steering wheel, the space occupied in the front body cover of the structure increases, and it is possible to secure a space for arranging a trunk chamber and auxiliary equipment in the front body cover. The problem becomes difficult.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described conventional situation. The handle can be attached / detached without removing the front body cover, the cables can be prevented from being damaged, and the rigidity around the handle can be increased. An object of the present invention is to provide a steering device for a motorcycle capable of securing a trunk room and an auxiliary machine arrangement space while securing the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the steering shaft pivotally supported by the head pipe and surrounded by the front body cover is fixed to the upper end of the front fork that supports the front wheel, and the steering wheel is attached to the upper end portion of the steering shaft. In the steering device for a motorcycle, the upper end of the steering shaft protrudes upward from the front body cover. The upper end A male taper surface is formed on the outer peripheral surface of the handle holder. Is divided into an upper holder and an under holder, and the under holder has a cylindrical mounting portion having a handle mounting seat for bolting and fixing the handle with the upper holder, and a steering shaft mounting hole through which the upper end of the steering shaft is inserted. And the fixed part A female tapered surface is formed on the inner peripheral surface of the steering shaft mounting hole to be fitted to the male tapered surface of the steering shaft, and a nut is screwed onto the upper end of the steering shaft. Fixing part to the steering shaft It is characterized by being fastened and fixed.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the steering shaft through hole of the front body cover is formed with a larger diameter than a nut for supporting and fixing the steering shaft to the head pipe, and the lower surface of the handle cover It is characterized by being covered with.
[0009]
[Action]
In the first aspect of the invention, since the upper end portion of the steering shaft protrudes from the front vehicle body cover and the handle holder is mounted on the protrusion portion, the handle can be easily attached and detached without removing the front vehicle body cover. It is possible to improve the assembly and maintenance around the handle. In addition, since the handle holder is fastened and fixed with a nut screwed to the upper end of the steering shaft, it is possible to eliminate the lateral protrusion of the welded part and bolt mounting part as in the past, and to prevent damage due to contact of cables. .
[0010]
Furthermore, since the handle holder and the steering shaft are taper-fitted and the handle holder is fastened by the nut, the fastening strength can be improved by the amount that the fitting area can be increased, and the steering wheel necessary for use in a large scooter is required. Can be secured. As a result, the size of the fork main body can be reduced compared with the case where the conventional fork main body is extended and fixed with the upper bracket, and the space for arranging the trunk chamber and the auxiliary equipment is easily secured in the front body cover.
[0011]
In the invention of claim 2, since the steering shaft through hole of the front body cover is formed larger in diameter than the nut for supporting and fixing the steering shaft, the operation of tightening or loosening the nut can be easily performed from the through hole. It can be carried out. As a result, the front fork and the entire steering shaft can be attached and detached without removing the front body cover, and the maintainability and workability can be further improved. Further, since the through hole is covered with the handle cover, the appearance can be prevented from being deteriorated without being seen from the outside.
[0012]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
1 to 47 are views for explaining a scooter type motorcycle according to an embodiment of the present invention. FIG. 1 is a left side view of the motorcycle, and FIG. 2 is a left side view showing a suspension portion of a power unit. 3 is a cross-sectional view taken along the line III-III of FIG. 2, FIGS. 4 to 6 are process diagrams for explaining a method of manufacturing a pipe, FIG. 7 is a left side view of the steering device, and FIG. 9 to 13 are a plan view, a left side view, a rear view, a right side view, a partial sectional plan view of the power unit, and FIGS. 14 to 17 are left side views showing a radiator arrangement structure, respectively. , Plan view, front view, plan view, FIG. 18 is a front view of the vehicle body cover, FIG. 19 is a left side view of the front frame, FIG. 20 is a left side view showing the cooling structure of the radiator, and FIG. Figure 22 shows the rear view of the leg shield 23 is a sectional view of the main switch portion, FIGS. 24 to 26 are sectional views for explaining the storage device, FIGS. 27 and 28 are plan views and sectional views of the footboat, and FIGS. 29 and 30 are side covers. 31 and 32 are cross-sectional views and side views of the grab bar, FIG. 33 is a partial cross-sectional view showing the rear portion of the seat, FIG. 34 is a left-side view showing the rear carrier, and FIGS. FIG. 40 is a perspective view, a side view, a plan view, a sectional side view, a partial sectional side view, FIG. 40 is an exploded perspective view of a fuel lid, and FIG. 41 is a configuration diagram showing the operation of the gas damper. 45 is a plan view, a left side view, a schematic configuration diagram, and a schematic diagram for explaining the stand device, FIG. 46 is a sectional view of the seat hinge bracket, and FIG. 47 is a conceptual diagram showing the operation of the stand body. In the present embodiment, left and right and front and rear refer to left and right and front and rear as viewed in the riding state.
[0013]
In the figure, reference numeral 1 denotes a scooter type motorcycle according to the present embodiment, which pivotally supports a swing type power unit 3 at a substantially lower center portion of a vehicle body frame 2 and is equipped with a seat 4 at an upper portion, It has a schematic structure surrounded by a cover 1a.
[0014]
The vehicle body cover 1a is made of resin, and includes a front cover 6 and a leg shield 7, and includes a front vehicle body cover 6 'surrounding the outer periphery of the head pipe 5 of the vehicle body frame 2 and a lower portion of the leg shield 7. A footboard 8 which is disposed and forms a footrest; an undercover 9 disposed on the lower surface of the footboard 8; a side cover 10 which covers the upper side of the power unit 3 from the lower left and right sides of the seat 4; It has.
[0015]
The body frame 2 has the following structure.
A single main frame 11 is connected to the center of the head pipe 5 and extends obliquely downward to the rear of the vehicle body. The front end of a pair of left and right side frames 12, 12 is connected to the lower end of the main frame 11, and each side frame 12 extends obliquely downward to the rear of the vehicle body and then linearly extends substantially horizontally to the rear. It extends.
[0016]
Further, the front ends of a pair of left and right down tubes 13 and 13 are connected to the head pipe 5 below the main frame 11. Each of the down tubes 13 has an inclined portion (front side portion) 13a extending downward to the rear of the vehicle body, a linear portion (lower side portion) 13b extending substantially horizontally and linearly rearward from the lower end of the inclined portion 13a, and the linear portion. It is comprised from the bending part 13c extended diagonally upward from the rear end of 13b.
[0017]
The rear end portions 12 a of the side frames 12 and the bent portions 13 c of the down tubes 13 are integrally connected and fixed by a suspension bracket 14. Each of the suspension brackets 14 is connected to the front end of a rear frame 15 extending substantially linearly rearward. The upper surface of the rear frame 15 extends rearward and obliquely upward from the front end of the frame 15 and then extends substantially vertically downward. A support pipe 16 extending in the direction is connected.
[0018]
Between the upper portions of the left and right suspension brackets 14, suspension links 17 having a substantially U shape in a plan view are installed, and left and right arm portions 17 a and 17 a of the suspension links 17 are attached to the suspension brackets 14 with rubber dampers 18. Are fastened with bolts 19. The power unit 3 is pivotally supported on the base portion 17 b of the suspension link 17 by a pivot shaft 20 so as to be swingable up and down, and a rubber bush 21 is press-fitted between the pivot shaft 20 and the suspension link 17.
[0019]
The suspension bracket 14 and the right end of the pivot shaft 20 are connected by a single compression rod 22. The compression rod 22 is formed by connecting cylindrical members 22b and 22c to both ends of a rod member 22a. One cylindrical member 22b is fixed to the lower part of the suspension bracket 14 with a bolt 23, and the other cylindrical member 22c. Is fixed to the pivot shaft 20. The rear end portion 12a of the side frame 12 is connected between the bolts 23 and 19 of the suspension bracket 14, and the side frame 12 is connected to improve the rigidity against the longitudinal force. A rubber bush 24 is interposed between the cylindrical members 22b and 22c, the bolt 23, and the pivot shaft 20. A gap 24a extending in the circumferential direction is formed at the center of the rubber bush 24 in the radial direction. ing. As a result, the spring constant changes according to the input during acceleration / deceleration and the like, and the engine behavior due to driving and braking is prevented while improving the vibration isolation.
[0020]
The bent portions of the side frame 12 and the down tube 13 are connected by a vertical pipe 25, and the bent portions of the left and right side frames 12 and the straight portions are connected by a horizontal pipe 26. The vertical pipe 25 is manufactured by forming a flat plate 25 'punched and formed into a cylindrical body by pressing.
[0021]
That is, as shown in FIGS. 4 to 6, a flat plate 25 ′ having a circumferential development dimension (peripheral length) a of the vertical pipe 25 is prepared, and the side frame 12, the down tube 13 and the vertical pipe 25 are in contact with each other. The flat left and right end portions of the flat plate 25 'are punched out so that the surface b becomes a developed shape b', the flat plate 25 'is formed into a cylindrical body, and then the butted portions 25a' and 25a 'are welded together. It is a thing. The vertical pipe 25 is formed with a jig hole 25b and a drain hole 25c. The holes 25b and 25c are formed simultaneously with the punching of both end portions of the flat plate 25 '. Of course, it is possible to prepare a plate having a width wider than the circumferential length a as the flat plate 25 'and punch it into the dimension a simultaneously with the punching of the left and right end portions. The horizontal pipe 26 is manufactured in the same manner as the vertical pipe 25.
[0022]
Next, the steering device of the present embodiment will be described.
A steering shaft 30 is inserted into the head pipe 5. The steering shaft 30 is pivotally supported by bearings 31, 31 disposed at the upper and lower ends of the head pipe 5, and the upper bearing 31 is fastened and fixed by a double nut 32 screwed to the steering shaft 30. . A front fork 33 is fixed to the lower end of the steering shaft 30, and a front wheel 34 is pivotally supported at the lower end of the front fork 33.
[0023]
A steering handle 35 is attached to the upper end of the steering shaft 30. The steering handle 35 is configured by bolting and fixing a substantially U-shaped handle body 37 to a vertically split handle holder 36 composed of an under holder 36a and an upper holder 36b. The under holder 36a is formed by integrally forming a handle mounting seat 36d on a cylindrical fixing portion 36c through which the upper portion of the steering shaft 30 is inserted, and a female taper is formed on the inner peripheral surface of the upper portion of the steering shaft mounting hole 38 of the fixing portion 36c. A surface 38a is formed. Further, a male taper surface 39 fitted to the female taper surface 38 a is formed on the outer peripheral surface of the upper end portion of the steering shaft 30, and is prevented from rotating by a hemispherical coupling key 40. A nut 41 is screwed onto the upper end of the steering shaft 30, and the under holder 36 a is fastened and fixed by the nut 41. Reference numeral 40a denotes a key insertion groove.
[0024]
The upper portion of the steering shaft 30 is inserted through a through hole 42 formed in the upper joint surface of the leg shield 7 and protrudes into the handle cover 43. The through hole 42 has a larger diameter than the double nut 32 and is covered with the lower surface of the handle cover 43 with a slight gap a. The handle cover 43 is substantially U-shaped along the handle body 37 in a front view.
[0025]
A front wheel disc brake lever (not shown) and a rear wheel drum brake lever 45 are respectively attached to the right and left grips 44 of the steering handle 35, and a handle switch 46 such as a horn and a turn signal is attached to the left grip 44. It is installed. Among these, the front wheel brake hose, the handle switch lead wire and the like are routed in the handle cover 43. The rear wheel brake cable 47 is routed outside the handle cover 43, and is routed along the down tube 13 in the front cover 6 through the outside front of the handle cover 43. The rear wheel brake cable 47 is supported by a guide clamp (not shown) attached to the lower portion of the inclined portion 13a of the down tube 13 and the rear portion of the straight portion 13b so as to be movable back and forth, and an extended end portion. Is fixed to the front end of the power unit 3. By arranging the rear wheel brake cable 47 outside the handle cover 43 in this way, it is possible to increase the bending R of the cable 47 while avoiding local bending, and to reduce the sliding resistance during brake operation. . In addition, since the handle cover 43 can be made compact, the appearance can be improved and the visibility of various meters arranged on the front cover 6 described later can be improved. Further, since the rear wheel brake cable 47 is routed along the down tube 13 and the rear end portion is fixed to the power unit 3, the cable can be smoothly absorbed in the longitudinal movement caused by the vertical swing of the unit 3. Can do.
[0026]
The swing type power unit 3 is obtained by integrally connecting a V-belt drive type continuously variable transmission 51 to an engine body 50, and a rear wheel 52 is pivotally supported at the rear end portion of the power unit 3. Further, the lower end of the rear cushion 53 is pivotally supported at the rear end portion of the power unit 3, and the upper end of the rear cushion 53 is pivotally supported by the rear frame 15 via a mounting bracket 54.
[0027]
The engine main body 50 is a water-cooled four-cycle single-cylinder engine in which the cylinder axis thereof is tilted forward. The cylinder block 56 and the cylinder head 57 are stacked on the crankcase 55 and fastened with bolts. A piston 58 is slidably inserted into 56 cylinder bores, and the piston 58 is connected to a crank pin 61 of a crankshaft 60 by a connecting rod 59. An intake port 62 and an exhaust port 63 are opened in a combustion recess 57a formed on the mating surface of the cylinder head 57, and an intake valve 64 and an exhaust valve 65 for opening and closing the opening are provided in each opening. Yes. A cam shaft 66 that presses and drives the intake valve 64 and the exhaust valve 65 is disposed on the upper end of the intake valve 64 and the exhaust valve 65, and the cam shaft 66 is rotationally driven by the crankshaft 60 via a timing chain 67. Reference numeral 68 denotes an auto tensioner that automatically adjusts the tension of the timing chain 67.
[0028]
An exhaust pipe 48 is connected to an exhaust port 63 on the lower wall of the cylinder head 57. The exhaust pipe 48 is led out to the right side of the vehicle body and extends rearward from the exhaust pipe 48. A muffler (not shown) is disposed at the rear end. Connected). Further, a carburetor 49 is connected to the intake port 62 on the upper wall of the cylinder head 57 via an intake pipe, and the carburetor 49 is fixed to the upper wall of the cylinder block 56 (see FIGS. 14 and 15). The carburetor 49 is connected to an air cleaner (not shown) disposed on the transmission case on the left side of the vehicle body.
[0029]
A generator 69 is attached to the right end of the crankshaft 60, and a drive pulley 70 of the continuously variable transmission 51 is attached to the left end. A ring gear 71 is attached to the inside of the generator 69 via a one-way clutch (not shown), and an output gear 72a of a starter motor 72 disposed on the upper surface of the crankcase 55 is decelerated to the ring gear 71. The gears 73 are engaged via a gear 73.
[0030]
A cooling water pump drive shaft 74 is disposed in the lower part of the crankcase 55, and an oil pump drive shaft 75 is disposed in parallel with the crankshaft 60 between the drive shaft 74 and the crankshaft 60. A drive gear 76 is attached to the inside of the ring gear 71 of the crankshaft 60, and the drive gear 76 is located on the opposite side of the drive pulley 70. A cooling water pump drive gear 78 is engaged with the drive gear 76 via an idler gear 77, and the oil pump drive shaft 75 is fixed to the idler gear 77. The oil pump 79 is disposed at the lower center of the crankcase 55 on the side opposite to the drive pulley 70, and the cooling water pump 80 is disposed on the lower outer wall of the crankcase 55 on the drive pulley 70 side.
[0031]
Between the right bearing 81 of the crankshaft 60 and the crank web 60a, a rotary filter 82 for filtering unclean materials of the lubricating oil is mounted. The right side portion of the crankshaft 60 has a main oil passage 83 extending in the axial direction, a first oil passage 84 extending radially from the inner end of the main oil passage 83 and communicating with the inlet of the rotary filter 82, A second oil passage 85 extending obliquely from the outlet of the rotary filter 82 toward the crank pin 61 is formed.
[0032]
The lubricating oil path of the engine unit 50 has the following structure.
Lubricating oil sucked by an oil pump 79 from an oil pan 86 formed in the lower part of the crankcase 55 is pumped to a main gallery 87 formed integrally with the crankcase 55, and from here to a crankshaft path and a camshaft path. Branch off. In the crankshaft path, an oil passage 89 integrally formed on the inner wall of the crankcase 55 from the main gallery 87, and an oil passage integrally formed on the outer wall of the crankcase cover 88 mounted on the right mating surface of the case 55. The oil is passed through the oil chamber 90c through 90a and 90b. The oil chamber 90c is pumped to the rotary filter 82 through the main oil passage 83 and the first oil passage 84 of the crankshaft 60. From there, the piston end slides from the crank pin 61 through the second oil passage 85 to the large end. Is supplied to the surface, etc., and then collected in the oil pan 86. In the camshaft path, the main gallery 87 passes through a cylinder head and a head bolt insertion hole (not shown) for fixing the cylinder to the crankcase, and is pumped from the lubricating oil hole 91a of the cylinder head 57 to the oil chamber 91b. Is done. The oil chamber 91b is supplied to the cam sliding surface through the oil holes 66a and 66b formed in communication with the axis of the cam shaft 66 and the direction orthogonal to the axis, and the timing is passed through the bearing 92 of the cam shaft 66. It is supplied to the chain chamber 93 and then collected in the oil pan 86 (see the → marks in FIGS. 12 and 13).
[0033]
Since the rotary filter 82 is disposed between the crank web 60a of the crankshaft 60 and the right bearing 81 as described above, one straight hole extending in the radial direction through the second oil passage 85 from the filter 82 to the crank pin 61. The number of oil passages processed can be reduced, and the processing cost can be reduced. Incidentally, conventionally, a rotary filter is arranged outside the bearing, and for this reason, two oil passages, that is, a hole extending in the axial direction and a hole extending in the radial direction, are required as an oil passage for communicating the filter and the crank pin. .
[0034]
The crankcase 55 has a left and right split structure, and a transmission case main body 94 constituting an inner wall surface of the transmission case is integrally formed with the left crankcase 55a. A transmission case cover 95 that constitutes the outer wall surface of the transmission case is fastened to the mating surface of the case main body 94 with a bolt, whereby a belt chamber V is formed. The driving pulley 70 and a driven pulley 97 supported by a rear driven shaft 96 are disposed in the front portion of the belt chamber V, and a V-belt 98 is wound between the pulleys 70 and 97. . The inner sheave 70 a of the drive pulley 70 is moved in the axial direction by a centrifugal force acting on the weight 99. A centrifugal clutch 100 is mounted on the left side of the driven shaft 96, and a rear wheel shaft 102 is connected to the driven shaft 96 via an intermediate shaft 101.
[0035]
When viewed from the side, the portion b between the pulleys 70 and 97 of the transmission case main body 94 and the transmission case cover 95 is formed to bulge upward and downward from the size necessary for the arrangement of the V belt 98. Even if the V belt 98 shakes up and down, it does not hit the inner wall of the case, preventing fluttering noise and preventing damage due to contact.
[0036]
A resin case cover 104 that suppresses outward divergence of noise generated in the case is attached to the outside of the transmission case cover 95. The resin case cover 104 has a two-part structure of a front cover 105 and a rear cover 106. A recess 95 a that is recessed toward the drive pulley 70 is formed in the front portion of the transmission case cover 95, and a space formed by the recess 95 a and the front portion of the front cover 105 is a cleaner box 107. An inlet 103 for introducing cooling air from the cleaner box 107 into the belt chamber V is formed in the recess 95 a of the transmission case cover 95, and between the peripheral edge of the inlet 103 and the front cover 105. The element 108 is disposed in a sandwiched state, and the front cover 105 and the recess 95a are fixed by bolting.
[0037]
The rear end portion of the front cover 105 extends rearward so as to cover the front outer side of the rear cover 106. A suction port 109 for introducing cooling air into the cleaner box 107 is integrally formed at the rear end of the extension portion, and a bifurcated screw-back portion 109a is integrally formed at the opening edge of the suction port 109. Yes. A plurality of ribs 105 a are arranged in the opening of the suction port 109 with an interval in the vertical direction and inclined downward, and the ribs 105 a are integrally formed with the front cover 105. This prevents water, dust, and the like from entering the cleaner box 107 from the suction port 109.
[0038]
A radiator 116 is disposed at the front portion of the vehicle body frame 2. The radiator 116 has a structure in which a tank portion 116b is disposed on the left and right sides of the core portion 116a and an electric fan 117 is disposed on the rear surface. The radiator 116 is disposed on the rear side of the inclined portion (vertical side portion) 13a of the left and right down tubes 13 and in the front portion of the center tunnel 8a of the footboard 8 described later. Each tank part 116b is disposed so as to wrap with the inclined part 13a in a front view of the vehicle body.
[0039]
The lower end of the water supply hose 118 is connected to the upper surface of the right tank portion 116b, and the water supply port 118a at the upper end of the water supply hose 118 is disposed on the left side of the head pipe 5. The water supply port 118a has a radiator. A cap 119 is attached. The front end of the cooling water supply hose 120 is connected to the lower end of the left tank portion 116b, and the rear end of the supply hose 120 is connected to the suction port of the cooling water pump 80. The rear end of the return hose 121 is connected to the cooling water discharge port formed at the center of the upper surface of the cylinder head 57 via a thermostat 80a. The front end of the hose 121 is connected to the upper end of the right tank portion 116b. It is connected. A recovery tank 122 for replenishing cooling water is disposed and fixed on the straight portion 13b of the right down tube 13.
[0040]
Further, a cooling hose 123 for supplying a part of the cooling water to the carburetor 49 is connected to the cooling water discharge port formed on the right side of the upper surface of the cylinder head 57, thereby preventing malfunction of the carburetor due to icing. It is preventing. A cooling water return hose 124 is connected to the center of the front surface of the carburetor 49, and the return hose 124 is connected to the upstream end of the return hose 121. An air vent screw 115 is inserted in the middle of a cooling water passage (not shown) of the carburetor 49, and the screw 115 is positioned at the top of all the cooling water passages such as the radiator 116.
[0041]
The cooling water path of the engine unit 50 has the following structure.
Cooling water sucked from the radiator 116 by the cooling water pump 80 is supplied from a lower surface of the cylinder block 56 to a water jacket (not shown) formed on the peripheral wall of the block, and from here to a water jacket formed on the cylinder head 57. Supplied. The cooling water passing through the water jacket is returned from the cooling water discharge port of the cylinder head 57 through the thermostat 80a to the tank portion 116b of the radiator 116 from the return hose 121, cooled by the core portion 116a, and then cooled again. Sucked in. On the other hand, a part of the cooling water from the cylinder head 57 is supplied from the cooling hose 123 to the cooling water passage in the carburetor 49 and goes around the throttle valve (not shown) and the like from the return hose 124 to the return hose 121. To be discharged.
[0042]
Next, the vehicle body cover 1a of the present embodiment will be described in detail.
A traveling wind introduction opening 125 is formed in the front left and right sides of the front cover 6 constituting the front body cover 6 ', and the periphery of the opening is bent toward the rear of the vehicle body. A portion 125a is formed. The extension portion 125a also functions as a reinforcing member that improves the rigidity of the lower portion of the front cover 6.
[0043]
Further, an inner fender 126 is disposed in a portion of the front cover 6 facing the introduction opening 125, and the inner fender 126 is fixed to the lower bracket 129, the front frame 131, and the like.
[0044]
The inner fender 126 has a tunnel shape including left and right side walls 126 a and a ceiling wall 126 b, the front edge of the ceiling wall 126 b is located above the extension portion 125 a, and the rear portion is curved downward toward the radiator 116. Is formed. An upper extension 9d of the under cover 9 continues to the lower end of the top wall 126b, and an introduction port 9e is formed in the upper extension 9d. As a result, the inner fender 126 and the upper extension 9d guide the traveling wind introduced from the introduction opening 125 toward the core 116a of the radiator 116, and rainwater, mud, etc. enter the front cover 6. It is designed to perform mudguards that prevent it from occurring.
[0045]
A movable fender 34 a that covers the top of the front wheel 34 is located below the front cover 6, and the traveling wind inlet 9 e is hidden behind the front wheel 34. A downward fender recess 34b is formed at the center of the upper surface of the movable fender 34a, and an upward front recess 6b is formed at a portion of the lower surface of the front cover 6 facing the fender recess 34b. Thus, the front recess 6b and the fender recess 34b form an introduction passage A for introducing the traveling wind. The passage A passes the traveling wind to the radiator 116 by the inner fender 126 and the upper extension 9d of the under cover 9. It has come to introduce.
[0046]
A horn 127 is disposed below the inner fender 126 and at a position facing the traveling wind introduction opening 125. The horn 127 is attached to a support member 128, and the support member 128 is fixed to a lower bracket 129 that passes through the top wall 126 b of the inner fender 126 and is welded to the head pipe 5. Thereby, the horn sound is generated forward from the introduction opening 125.
[0047]
Further, as shown in FIG. 20, a cooling air discharge port 9b is formed in the rear portion of the radiator 116 on the bottom surface 9d of the under cover 9. A wind guide wall 9c extends obliquely upward from the rear edge of the upper exhaust port 9b toward the upper portion of the radiator 116, and the wind guide wall 9c transmits the cooling air from the radiator 116 to the discharge port 9b. Function to guide you to. As a result, the traveling wind supplied to the radiator 116 is sucked by the negative pressure generated between the bottom surface 9d of the under cover 9 and the road surface, and is discharged outward from the discharge port 9b.
[0048]
An upper bracket 130 projecting forward is fixed to the upper part of the head pipe 5 and the lower bracket 129 is fixed to the lower part by welding, and a steel pipe front frame 131 is fixed to the brackets 129 and 130. Yes. The front frame 131 includes a front frame 132 bent in a substantially C shape in a side view, and a rear frame 133 connected to the front frame 132. The front cover 6 is fastened to the front frame 131 with bolts. Has been.
[0049]
The upper edge 6c of the front cover 6 is formed upright so as to form a substantially U shape when viewed from the front of the vehicle body, and below the windshield 134 covering the front of the occupant along the upper edge 6c. The edge 134a is fixed by a bolt 134b. A headlight 135 is attached to the opening 6d formed at the center of the front end of the front cover 6, and flasher lights 136 and 136 are attached to the opening 6e formed at the left and upper right ends, respectively. ˜136 are arranged along the lower portion of the upper edge 6 c and are fixed to the front cover 6 by bolting.
[0050]
The windshield 134 and the lights 135 to 136 are disposed in the vicinity of the fixing portions 131a and 131b of the front cover 6 to the front frame 131. Although the periphery is not shown, it is formed thicker than other portions, and ribs and the like are integrally formed. In this way, the parts such as the windshield 134, the lights 135 and 136, and the devices 137 are directly fixed to the front cover 6, the cover 6 is fixed to the front frame 131, and the front cover is provided in the vicinity of the parts. It has a structure in which six fixed portions are arranged. Thus, the weight of each component can be dispersed and supported by the front cover 6 and the front frame 131, and the strength and rigidity can be ensured. Further, since each of the above components is directly fixed to the front cover 6, the mating surfaces of the component and the front cover 6 can be accurately aligned, and the appearance and assembling property can be improved. That is, conventionally, each of the heavy parts is generally fixed to a frame. For this reason, there is a problem that the mating surfaces of the parts and the front cover are liable to be shifted due to an attachment error when the front cover is attached to the frame, and the appearance is deteriorated, and the assembling work is troublesome.
[0051]
A maintenance opening 140 is formed between the upper edge 6c of the front cover 6 and the upper edge of the headlight opening 6d so that a human hand can be inserted. Maintenance openings 141 and 141 smaller than the opening 140 are formed at the edge portions. A maintenance cover (trim cover) 142 formed by bending a band plate in a substantially U shape is detachably mounted on the front surface of the front cover 6. The maintenance cover 142 covers the maintenance openings 140 and 141 and the bolts 134b on the lower edge 134a of the windshield 134. Here, in order to perform maintenance such as bulb replacement of the headlight 135, connection of meters, replacement of meter wires, etc., the maintenance cover 142 is removed, and hands and jigs are inserted from the maintenance openings 140 and 141. Do. Aiming is performed by inserting a hand from the lower surface of the front cover 6 (see FIG. 21).
[0052]
The leg shield 7 is fixed to the rear surface of the front cover 6 and fixed to the upper bracket 130 of the head pipe 5, and the leg shield 7 includes a vertical wall portion 7 a constituting the storage portion and the vertical wall portion. A tunnel portion 7b extending obliquely downward from the lower end of 7a, and foot portions 7c, 7c extending leftward and rightward from the lower end of the tunnel portion 7b and constituting a part of the footrest portion. The connecting portion of the main frame 11 and the left and right side frames 12 is located in 7b.
[0053]
An inner panel 7h is connected to the upper end of the vertical wall 7a, the through hole 42 is formed at the boundary between the inner panel 7h and the vertical wall 7a, and devices such as a speedometer and a tachometer are formed in the inner panel 7h. A class 137 is provided.
[0054]
A mounting seat 7d is recessed at a substantially central portion of the upper end of the vertical wall 7a so as to form a vertical surface, and a main switch 150 is disposed on the mounting seat 7d. As shown in FIGS. 23A and 23B, an insertion hole 7e is formed in the mounting seat 7d, and a pair of engagement pieces 7f extending forward of the vehicle body are integrally formed on the periphery of the insertion hole 7e. Protrusions are formed. The main switch 150 includes a key cylinder 150a and a switch cap 151 that indicates the on / off position of the cylinder 150a. The rear end of the key cylinder 150a is supported by the upper bracket 130 of the head pipe 5. Therefore, the key cylinder 150 a is fixed to a bracket common to the leg shield 7.
[0055]
The switch cap 151 has a structure in which a flange portion 151b is integrally formed at the front end of the cylindrical body 151a, and a pair of protruding pieces 151c are integrally formed at the rear end of the cylindrical body 151a. The switch cap 151 is engaged with a fitting portion 150b formed integrally with the front portion of the key cylinder 150a at the inner periphery of the flange portion 151b, and is engaged with the cylindrical body 151a so as to extend in the axial direction. The protrusions 150c formed so as to extend in the axial direction in the slit 151d are engaged and positioned and fixed in the circumferential direction. The flange portion 151b is in contact with the peripheral edge of the insertion hole 7e of the mounting seat 7d, and the protruding piece 151c is engaged with the engaging piece 7f of the mounting seat 7d. Thus, the switch cap 151 is fixed to the mounting seat 7d so that its axis is perpendicular to the mounting wall 7d, and movement in the axial direction is restricted.
[0056]
On the flange portion 151b of the switch cap 151, characters of ON, OFF, OPEN, and LOCK indicating the position of the key switch are displayed. The scooter of this embodiment employs a constant lighting system in which the headlight is turned on when the key switch is turned to the ON position, and the seat lock is released when the key switch is turned to the OPEN position. Then, after the key switch is rotated to the OPEN position and then released, the key switch automatically returns to the OFF position. Therefore, in this embodiment, when the seat is opened, the headlight is automatically turned off, so that it is possible to prevent the battery from rising due to forgetting to turn it off.
[0057]
The leg shield 7 is provided with a storage device. The storage device integrally forms a box-shaped trunk concave portion 152 by bulging the right portion from the vehicle width direction center portion of the vertical wall 7a of the leg shield 7 to the front of the vehicle body, and the left portion of the vertical wall 7a. The trunk opening 153 is formed by cutting out the trunk opening 153, and the trunk member 154 separately formed in the trunk opening 153 is disposed.
[0058]
The left end portion of the front wall 152a positioned in front of the trunk recess 152 is curved so as to surround the rear side of the head pipe 5, and the central portion of the top wall 152b surrounds the lower side of the main switch 150. It is formed so as to be curved. An insertion hole 152d is formed in the bottom wall 152c of the trunk recess 152, and a water supply port 118a having the cap 119 of the radiator 116 is inserted into the trunk recess 152 through the insertion hole 152d. . A cap 155 is detachably disposed in the insertion hole 152d, and the cap 155 engages an engagement claw 155a formed by notching the lower edge of the cap 155 in the axial direction with the peripheral edge of the insertion hole 152d. It is installed by letting.
[0059]
The opening of the trunk member 154 is formed larger than the trunk opening 153, the lower edge 154 a of the opening is below the lower edge of the trunk opening 153, and the upper edge 154 b is above the upper edge of the trunk opening 153. Furthermore, the left edge 154e is located outside the left edge of the trunk opening 153. Further, a flange portion 154c is integrally formed on the opening periphery of the trunk member 154, and a plurality of bosses 154d are integrally formed along the circumferential direction on the flange portion 154c. A protrusion 156 formed integrally with the back surface of the leg shield 7 is fitted and inserted into the boss 154d, and the tip thereof is welded, whereby the trunk member 154 is fixed to the leg shield 7. The right end edge of the trunk member 154 is joined by welding the projection 156 to the left end edge of the trunk recess 152, whereby the trunk member 154 and the trunk recess 152 are communicated and integrally connected. ing.
[0060]
A lid 157 for opening and closing both openings is provided in the opening of the trunk recess 152 and the trunk opening 153. The lid 157 rotatably supports the lower edge of the lid 157 on the lower edge of the opening of the trunk recess 152 and the lower edge of the trunk opening 153 via the hinge 158, and a lock member 159 on the center upper end of the lid 157. Is provided. As shown in FIG. 26, the lock member 159 has a structure in which a key cylinder 159a is fastened and fixed to the lid 157 with a holder 159b and a nut 160. The trunk recess 152 is formed with an engaging portion 152f formed by bending the top wall 152b downward, and the rear portion of the engaging portion 152f is semicircular via a notch hole. The support recess 152g is formed. The lock claw 159c of the key cylinder 159a is detachably engaged with the engagement portion 152f, and the movement of the key cylinder 159a in the circumferential direction is restricted by the support recess 152g.
[0061]
As described above, in the storage device, since the water supply port 118a of the radiator 116 is disposed in the trunk recess 152 in which the keyed lid 157 is disposed, it is possible to prevent mischief and to easily perform cooling water pouring work. it can. Incidentally, when the water supply port is arranged in the vehicle body cover as in the prior art, it is necessary to remove the vehicle body cover every time water is supplied, which is a laborious operation. In addition, when the lid is arranged on the vehicle body cover, it is necessary to separately provide a key for preventing tampering, which increases the cost and causes the appearance of the lid to be bad from the outside. Furthermore, since the leg shield 7 constituting the trunk recess 152 and the water supply hose 118 of the radiator 116 are also fixed to the vehicle body frame 2, the positional accuracy between the water supply port 118a and the insertion hole 152d of the trunk recess 152 can be improved.
[0062]
The front end of the foot board 8 is connected to the lower end of the leg shield 7, and the under cover 9 is connected to the lower surface of the foot board 8. The footboard 8 is formed by integrally forming a tunnel portion 7b of the leg shield 7 and left and right foot portions 7c, 7c, a tunnel portion 8a and foot portions 8b, 8b extending linearly rearward. The left and right side frames 12 are disposed in the tunnel portion 8a, and the straight portion 13b of the down tube 13 is disposed below both the foot portions 8b.
[0063]
A box-shaped storage recess 161 is integrally formed at the center in the front-rear direction of the right foot 8b of the foot board 8 and is formed by bulging the foot 8b downward. A lid member 162 is disposed in the upper opening of the storage recess 161 so as to be opened and closed by being engaged with and disengaged from the hook 163. The lid member 162 is flush with the foot portion 8b. A battery 164 is disposed at the center of the storage recess 161, an electrical component 165 such as heat is disposed at the front, and an inlet 122a of the recovery tank 122 is disposed at the rear. A footrest mat (not shown) is laid on the upper surface of the foot portion 8b, and the lid member 162 is covered with the mat.
[0064]
Thus, since the battery 164, the electrical component 165, and the inlet 122a of the recovery tank 122 are concentrated in the storage recess 161, inspection and maintenance can be easily performed. Further, since the lid member 162 of the foot portion 8b is covered with a mat, it cannot be seen from the outside, so that the appearance can be improved and tampering can be prevented. Further, since the housing recess 161 is integrally formed with the foot portion 8b, the rigidity of the portion can be improved. Further, since only the inlet 122a of the recovery tank 122 is disposed in the storage recess 161 and the main body is positioned outside the storage recess 161, the storage recess 161 and the lid member 162 can be made small. Conventionally, batteries, electrical parts, and the like are separately distributed in the vehicle body cover, and it is necessary to remove the covers every time an inspection operation is performed.
[0065]
In addition, a material insertion opening 166 is notched in the center of the tunnel portion 8a of the footboard 8, and a stepped flange portion 166a is integrally formed on the periphery of the opening. A separately formed storage box 167 is detachably inserted into the opening, and a flange portion 167a formed integrally with the upper edge of the storage box 167 is jointed with the footboard 8 and the side cover 10 by bolts 167b. Tightened and fixed. A lid 168 is disposed in the material insertion opening 166 so as to be freely opened and closed. A front edge of the lid 168 is hinged, a lock member 168a with a key is attached to the rear portion, and the lid 168 is further mounted. Is flush with the tunnel portion 8a.
[0066]
By removing the storage box 167, a hand can be inserted from the storage opening 166, and the engine unit 50, the electric fan 117 of the radiator 116, and the like can be maintained. Moreover, since the container case 16 and the side cover 10 are fastened together, the number of parts can be reduced.
[0067]
The front end of the side cover 10 is connected to the rear end of the foot board 8. The seat 4 is disposed on the upper side of the side cover 10, and the seat 4 is composed of a front seat 4a and a rear seat 4b that is one step higher than the front seat 4a, as will be described later. A cushion 4d is arranged, and the cushion 4d is covered with an outer skin 4e. The side cover 10 has a three-part structure composed of a pair of left and right lower side covers 170, a left and right integrated upper side cover 171 and a left and right integrated front side cover 172. The lower side cover 170 covers the left and right sides of the power unit 3 and covers the upper part of the rear wheel 52. Between the lower side cover 170 and the front side of the upper side cover 171, a footrest 170a for the rear occupant is provided. positioned. The upper side cover 171 extends obliquely upward so as to cover the lower part of the rear seat 4b of the seat 4, and a sign light 171a integrated with a tail lamp, a stop lamp, and a flasher lamp is formed on the rear end surface of the upper side cover 171. It is arranged. The front side cover 172 covers the lower part of the front seat 4a of the seat 4 and is fastened together with the footboard 8.
[0068]
A storage box 174 is disposed below the rear seat 4 b in the side cover 10. The storage box 174 has a size and shape that can store a helmet or the like, and is spanned between the rear frames 15 and fixed with bolts. An opening edge 174 a of the storage box 174 is formed on the seat 4. It is covered with a bottom plate 4c. A portion of the bottom wall 4c facing the opening edge 174a is bulged upwardly to secure a clearance space at the top of the helmet.
[0069]
As shown in FIG. 30 (a), a concave groove 175 that extends in the front-rear direction and inclines forward and downward and into which the seat side edge 4d enters is integrally formed on the upper edge of the upper side cover 171. Is formed. The concave groove 175 is bent downward from the upper end of the outer surface 175a forming the outer surface of the side cover 171. Further, a seal portion (inner wall) 175c surrounding the opening edge 174a of the storage box 174 is integrally formed. An extension is formed. A weather strip 176 attached to the bottom plate 4c of the seat 4 is in contact with the upper surface of the seal portion 175c, thereby sealing between the seat 4 and the upper side cover 171 and between the storage box 174. ing. The outer wall 175b of the concave groove 175 covers the outside of the side edge 4d of the sheet 4 from the longitudinal center to the rear of the sheet 4, and the lower end of the side edge 4d is in the concave groove 175b. positioned. The inner wall 175 d of the concave groove 175 covers the outside of the opening edge 174 a of the storage box 174.
[0070]
As shown in FIGS. 30B and 33, a grab bar 173 made of aluminum die-casting is disposed at the rear of the upper side cover 171. The grab bar 173 has a substantially U-shape that surrounds the left and right side portions and the rear end surface of the rear seat 4b. The outer wall 173b that forms part of the concave groove 175 described above and a bottom that extends inwardly from the lower end of the outer wall 173b. Wall 173c, and outer surface 173a is continuous with outer surface 175a of side cover 171. A cross member 173d is integrally connected between rear end portions of the left and right outer walls 173b. A bottom wall 173c formed integrally with the front portion of the outer wall 173b is bolted and fixed to the center portion in the front-rear direction of the support pipe 16 via a bracket 176. The left and right end portions of the cross member 173d are bolted and fixed to the rear end portion of the support pipe 16 via a bracket 178. A lock device 179 for the seat 4 is provided at the center of the cross member 173d in the vehicle width direction. It is fixed.
[0071]
The overlapping portion of the upper side cover 171 with the grab bar 173 is recessed inward so that the outer surface of the upper side cover 171 and the outer surface of the grab bar 173 are flush with each other. The outer wall 173b of the grab bar 173 covers the side edge 4d of the seat 4, and the lower end of the side edge 4d faces the bottom wall 173c.
[0072]
As shown in FIGS. 31 and 32, a helmet holder 180 is integrally formed at the rear end of the outer wall 173b of the grab bar 173, and the holder 180 is formed by partially cutting the outer wall 173b. It is a thing. By attaching the clasp 181a of the helmet 181 to the holder 180, intrusion of rainwater can be avoided and damage to the side cover 10 can be prevented while preventing theft. That is, the worn helmet 181 contacts the metal grab bar 173 and does not easily contact the side cover 10 and the helmet opening faces downward, so that the side cover 10 is not damaged and is not in the helmet 181. Rainwater does not enter. Further, since the holder 180 is integrally formed with the grab bar 173, the cost is low. Conventionally, since the holder is provided on the upper edge of the side cover, there is a problem that the helmet directly hits the side cover and tends to face upward.
[0073]
Further, as shown in FIG. 34, a rear carrier 182 on which a box 183 is placed is disposed above the seat 4. The rear carrier 182 is formed by connecting a plurality of reinforcing plates (not shown) between rectangular pipes 182a, and is connected to a first support member 184 fixed to the left and right rear ends of the pipe 182a. And a second support member 185 fixed to the central portion. The second support pipe 185 is bolted to the inner wall of the rear end of the grab bar 173 via a bracket 186, and the first support pipe 184 is interposed between the brackets 178 disposed at both ends of the support pipe 16. It is connected to an installed frame pipe 187.
[0074]
The front end portion of the rear carrier 182 is formed so as to be positioned above the rear end upper surface 173f of the grab bar 173, and a rear seat backrest 188 is detachably attached to the extension portion 182b. The backrest 188 has leg portions 189 protruding from both ends in the vehicle width direction, and the leg portions 189 are attached to the extension portion 182b. In the present embodiment, the rear carrier 182 is fixed to the support pipe 16 constituting the vehicle body frame 2 and the grab bar 173 fixed to the pipe 16, and the backrest 188 is attached to the carrier 182. Compared to the case where the backrest is attached to the body frame via the attachment stay, or the case where the backrest is attached to the seat, the structure is simple, and the extra installation space can be eliminated, so that the space in the side cover can be increased. it can. Further, the backrest 188 can be easily attached and detached. When the backrest 188 is removed, the extension portion 182b can be used as a loading space, and there is no trace when it is removed, so that deterioration of appearance can be avoided.
[0075]
Next, the sheet apparatus of the present embodiment will be described.
A rear seat (tandem seat) 4b is formed at the rear end of the front seat (main seat) 4a of the seat 4, and a vertical wall portion 190 is formed at the boundary between the seats 4a and 4b. Yes. A front backrest 191 is disposed on the vertical wall portion 190. The backrest 191 is intended to improve riding comfort by supporting the waist of the occupant, and can be adjusted to be movable in the front-rear direction according to the height of the occupant.
[0076]
A convex portion 192 projecting forward of the vehicle body is integrally projected from the vehicle width direction central portion of the vertical wall portion 190. Further, a concave portion 191a surrounding the front surface 192a, the left and right side surfaces 192b and 192b, and the upper surface 192c of the convex portion 192 is provided on the back surface of the backrest 191. The forward protrusion amount of the convex portion 192 is set to be slightly larger than the maximum forward movement amount of the backrest 191 by the movement adjusting mechanism 193 described later, and thereby, the backrest 191 is moved rearward and forward. The gap which arises with the accompanying vertical wall part 190 is filled up.
[0077]
The movement adjustment mechanism 193 has the following structure.
A frame plate 194 is disposed on the back surface of the backrest 191 so as to surround the recess 191a, and a mounting stay 195 is attached to the frame plate 194. This mounting stay 195 is formed by integrally forming a rod-like stay plate 195b extending rearward at the left and right ends of a plate main body 195a extending in the vehicle width direction. The plate main body 195a is bolted and fixed to the frame plate 194. In addition, since the frame plate 194 is formed so as to surround the recess 191a of the backrest 191, the rigidity of the backrest 191 itself can be increased, and a sense of stability and a feeling of holding when supporting the waist can be improved.
[0078]
On the other hand, a guide hole 196 into which the stay plate 195b can be inserted is formed at the left and right ends of the convex portion 192, and a rectangular tube-shaped guide portion 197 is formed in the guide hole 196. The guide portion 197 is configured by a guide member 198 in which the bottom portion thereof is configured by the left and right end portions 4c ′ of the bottom plate 4c, and the left, right side portion, and ceiling portion are formed in a U-shape. A plurality of reinforcing ribs 198 a are integrally formed on the outer surface of the guide member 198. Further, bolt holes 199 are formed at predetermined intervals in the moving direction of the left and right end portions 4c ′ of the bottom plate 4c facing the stay plate 195b, and are inserted into the bolt holes 199. The stay plate 195b is fastened by the bolt 200. As a result, the backrest 191 has a front portion of the stay plate 195 b supported by the guide portion 197 and a rear portion fixed by the bolt 200. Here, the front wall portion of the bottom plate 4c constituting the top wall of the storage box 174 extends partway along the front surface 192a of the convex portion 192, and the center portion in the vehicle width direction bulges upward from here. Only the left and right end portions 4c 'are formed horizontally, thereby avoiding interference with the top of the helmet.
[0079]
According to the movement adjusting mechanism 193, the mounting stay 195 is fixed to the backrest 191, the guide portion 197 is provided on the convex portion 192 of the seat 4, and the stay plate 195a of the mounting stay 195 is inserted into the guide portion 197. Since the rear end of the stay plate 195a is fixed with the bolt 200, the position of the backrest 191 can be adjusted with a simple operation of simply removing and attaching the bolt 200, and only with the mounting stay 195 and the guide portion 197. Since it is configured, the structure can be simplified, the number of parts can be minimized, and the cost can be reduced. Also, since the cushion thickness is not reduced, ride comfort does not deteriorate.
[0080]
A seat hinge 205 is disposed at the lower part of the front end of the seat 4, and the seat 4 swings in the vertical direction with the hinge 205 as a fulcrum. The seat hinge 205 has a hinge bracket 207 fixed to a torii-like elevated bracket 206 erected between the left and right side frames 12 and 12, and a support bracket 208 is provided at the lower front end of the seat bottom plate 4c. The brackets 207 and 208 are fixed and connected by a hinge pin 209. Further, a U-shaped lock member 210 is fastened to the lower portion of the rear end of the seat 4, and the lock member 210 is locked and unlocked by the lock device 179 described above.
[0081]
Here, as shown in FIG. 46, the support bracket 208 is inclined so that the right side (the left side in the figure) of the vehicle body becomes higher with respect to the horizontal line B. The seat 4 is supported so that the hinge pin 209 is horizontal, but since the support bracket 208 is located on the upper right, the seat 4 is arranged on the upper right in the closed state. This is because one seat gas damper 225, which will be described later, is disposed slightly on the left side of the vehicle body, and there is a possibility that the seat gas will fall to the right when the seat is opened, in order to avoid this. Since the seat 4 is locked by the lock device 179 when it is closed, the upper right is corrected substantially horizontally.
[0082]
The central portion in the vehicle width direction of the front end portion of the front seat 4a of the seat 4 is formed to bulge upward, and the bulged portion 4e fulfills a knee grip function that the driver holds between the legs.
[0083]
A fuel tank 211 attached and fixed to the vehicle body frame 2 is disposed below the front seat 4 a of the seat 4. An oil supply port 211a is formed to protrude from the upper front end of the tank 211, and a cap 212 is detachably attached to the oil supply port 211a. An oil supply opening 213 is formed on the front end surface of the bulging portion 4 e of the seat 4. The oil supply opening 213 is formed by inclining the front end portion 214 of the bottom plate 4c of the seat 4 upward. Here, by raising the front end portion 214 upward, the thickness of the cushion 4d becomes thin, but the rider's body does not come into contact with this portion, so that the riding comfort is not deteriorated. Further, the above-described bulging portion 4e is formed by the upward standing.
[0084]
The fuel supply opening 213 is provided with a fuel lid 215 that opens and closes the opening. The fuel lid 215 includes a sheet metal inner panel 216 and an outer panel 217. The lower portion of the inner panel 216 is fixed to the support bracket 208 with bolts 218, and the upper portion is integrally formed with the front end portion 214 of the bottom plate 4c. The rib portion 214a is fixed with a bolt 219. The lower edge of the outer panel 217 is connected to the lower edge of the inner panel 216 by a hinge pin 220 so as to be freely opened and closed. A lock member 221 for locking and unlocking the outer panel 217 is disposed at the upper end of the inner panel 216.
[0085]
An opening 216a is formed in the inner panel 216, and an opening edge of the opening 216a is bent inward and extends in a cylindrical shape. In the opening 216a, a fuel supply port 211a of the fuel tank 211 is inserted. Further, a boot 222 is disposed between the fuel supply port 211a and the opening 216a of the inner panel 216, thereby preventing the fuel from flowing out to the outside. The tube 223 is used for collection.
[0086]
Here, when the seat 4 is mounted on the vehicle body frame 2, first, the locking member 210 of the seat 4 is locked and positioned and fixed to the lock device 179 fixed to the grab bar 173, and in this state, the seat is inserted from the oil supply opening 213. 4 is fixed with bolts 224 while aligning the front end of 4 with the support bracket 208 of the seat hinge 205 (see FIGS. 33 and 39). As described above, the oil supply opening 213 is formed in the front end surface of the seat 4 and the hinge 205 is disposed in the lower part in the vicinity of the opening 213. Therefore, positioning in the front-rear and left-right directions when attaching the seat 4 can be performed accurately and easily. As a result, the alignment accuracy of the seat 4, the side cover 10, and the grab bar 173 can be improved, and the alignment accuracy of the sealing surface with the storage box 174 can be improved. As a result, a design in which the mating surfaces of the seat 4 and the side cover 10 are packed together is possible, and a vehicle body can be formed without any gaps or deviations, thereby improving the appearance. That is, conventionally, since the seat front end cannot be attached to the hinge while the seat rear end locking member is positioned, there is a problem that the alignment accuracy with the side cover is low and a gap is easily generated between the two. .
[0087]
A gas damper 225 is disposed between the seat 4 and the vehicle body frame 2. The damper 225 is used to reduce labor when opening and closing the seat and to keep it open. The gas damper 225 is configured such that a piston (not shown) is slidably inserted into a cylinder 226, one end of a piston rod 227 is fixed to the piston, and the other end of the rod 227 protrudes from the cylinder 226. Yes.
[0088]
The damper 225 is disposed substantially horizontally in the front-rear direction between the upper wall 211b of the fuel tank 211 and the seat bottom plate 4c and along the bottom plate 4c. A concave portion 211c extending in the front-rear direction is formed in a substantially central portion of the upper wall 211b of the fuel tank 211 in the vehicle width direction, and the damper 225 is accommodated in the concave portion 211c. The piston rod 227 of the damper 225 is rotatably connected to a bracket 228 fixed to the front end of the rear frame 15. The cylinder 226 is rotatably connected to a bracket 229 fixed to the lower surface of the bottom plate 4c, and the seat side connecting portion of the cylinder 226 is closer to the seat hinge 205 in front of the vehicle body than the vehicle body connecting portion of the piston rod 227. And located above the hinge 205.
[0089]
Next, the stand device of the motorcycle 1 will be described.
A side stand (not shown) having one leg is disposed at the center of the straight portion 13b of the down tube 13, and a main stand 235 is disposed at the rear end. The main stand 235 is configured by connecting a hinge bracket 237 to a stand body 236 having left and right leg portions 236a and 236b, and connecting a foot member 238 to the left leg portion 236a. The hinge bracket 237 is connected via a hinge pin 241 to a bracket 240 of a stand frame 239 that is bridged downward and connected between the left and right linear portions 13b. Thus, the stand main body 236 can swing up and down between the standing position A and the storage position B that contacts the lower surface of the crankcase 55 of the power unit 3.
[0090]
Between the stand main body 236 and the bracket 240, a spring (not shown) that constantly urges the stand main body 236 in the storage direction is disposed. The bracket 240 is connected to a stopper member 242 for restricting the rotation of the stand main body 236 at the standing position A, and a wide convex portion 243 is integrated with a portion of the hinge bracket 237 that contacts the stopper member 242. Is formed.
[0091]
A cross bar 244 is connected to both leg portions 236a and 236b of the stand main body 236, and the cross bar 244 is curved so as to protrude downward at the storage position B. A rubber roller member 245 that contacts the lower surface of the crankcase 55 is disposed at the center of the cross bar 244 in the vehicle width direction. The rubber roller member 245 is rotatably supported via a pin 247 between the left and right support plates 246a and 246b connected to the cross bar 244.
[0092]
A thick portion 248 extending in the front-rear direction is formed at a portion of the power unit 3 where the roller member 245 contacts, and a flank 249 is formed on the thick portion 248. The flank 249 has a curved surface shape that suppresses a decrease in the road surface height of the stand main body 236 when the power unit 3 swings up and down. Specifically, the flank 249 extends from the pivot shaft 20 of the power unit 3 to a rubber roller member. With respect to the arc C having a radius up to the contact portion, a curved surface is formed so that the front side portion is positioned upward. That is, the power unit 3 extends from the stationary position (see the solid line in FIGS. 43 to 45) to the fully extended position (see the dashed line in FIGS. 43 to 45), and the maximum pressure sink position (see the two-dot chain line in FIGS. 43 to 45). The stand main body 236 swings in a direction in which the decrease in the road surface height due to the swing is suppressed, that is, upwards, thereby avoiding a decrease in the bank angle θ ′.
[0093]
Referring to FIG. 47 conceptually showing the flank 249, the front portion of the flank 249 from the roller member contact portion is located above the arc C and the rear portion is located below. ing.
[0094]
Next, the function and effect of this embodiment will be described.
In the vehicle body frame 2 of the present embodiment, a main frame 11 is connected to the upper part of the head pipe 5, a pair of left and right side frames 12, 12 extending linearly rearward is connected to the rear end of the main frame 11, and When a pair of left and right down tubes 13 are connected to the lower part of the head pipe 5 and the bent portion 13c of the down tube 13 and the rear end portion 12a of the side frame 12 are connected by the suspension bracket 14, it is used in a large scooter. The rigidity of the body frame can be ensured.
[0095]
In addition, since one main frame 11 is connected to the head pipe 5, an empty space can be secured around the head pipe as compared with the case where two main frames are connected, thereby providing a storage portion in the leg shield 7. The volume of can be increased. Further, since the footrest part is formed by the straight part of the left and right side frames 12 and the straight part 13b of the left and right down tubes 13, a large-capacity storage box 167 can be arranged in the tunnel part of the footboard 8.
[0096]
Since the bent portions of the side frame 12 and the down tube 13 are connected by the vertical pipe 25, the frame rigidity can be further improved. Furthermore, the suspension link 17 is connected to the upper part of the side frame 12 connection part of the suspension bracket 14 and the compression rod 22 is connected to the lower part, and the power unit 3 is supported by the connection part between them, so that the support rigidity of the power unit 3 can be improved. .
[0097]
In the manufacturing method of the vertical pipe 25 of the present embodiment, both end portions of the flat plate 25 ′ having the circumferential development dimension a of the vertical pipe 25 are formed on the contact surfaces b of the side frame 12, the down tube 13 and the vertical pipe 25. After the punched shape b ′ is punched and the flat plate 25 ′ is formed in a cylindrical shape, the butted portions 25a ′ are welded to each other. The mating surface accuracy at the time of butt-welding to the tube 13 can be improved, and the dimensional accuracy at the time of attachment can be improved as compared with the case where the end surface of a conventional pipe is cut to form a curved surface. Further, since the jig hole 25b and the water drain hole 25c are formed simultaneously with the punching of the flat plate 25 ', the conventional drilling process can be made unnecessary and the manufacturing cost can be reduced.
[0098]
In the steering device of the present embodiment, the upper portion of the steering shaft 30 protrudes outward from the through hole 42 of the front cover 6, and the handle holder 36 of the steering handle 35 is attached to this protruding portion, so the front cover 6 is removed. Therefore, the handle 35 can be attached and detached without any problems, and the assembly and maintenance around the handle can be improved. Further, the nut 41 is screwed to the upper end of the steering shaft 30 and the handle holder 36 is fastened and fixed by the nut 41, so that it is not necessary to have a bulge in the case of conventional welding or projecting a bolt mounting portion. Damage due to contact of cables can be prevented.
[0099]
The handle holder 36 is formed with a female taper surface 38, and the male taper surface 39 of the steering shaft 30 is fitted and joined to the female taper surface 38, so that the fastening strength when employed in a large scooter can be improved. The rigidity against weight can be secured. Compared with the case where two conventional front forks are extended and joined together, the capacity of the storage portion can be increased.
[0100]
Further, since the through hole 42 of the front cover 6 has a larger diameter than the double nut 32, the nut 32 can be easily attached and detached from the through hole 42, thereby allowing the front cover 6 to be removed without removing the front cover 6. The fork 33 and the steering shaft 30 can be attached and detached, and the maintainability and workability can be further improved. Further, since the through hole 42 is covered with the lower surface of the handle cover 43, the appearance can be prevented from being deteriorated without being seen from the outside.
[0101]
In the engine unit 50 of this embodiment, the coolant pump drive gear 78 is connected to the drive gear 76 of the crankshaft 60 via the idler gear 77, and the oil pump drive shaft 75 is driven by the idler gear 77. The pump drive gear can be omitted, the number of parts can be reduced and the size can be reduced.
[0102]
Further, since the oil pump 79 is driven by the idler gear 77, the gear ratio of the oil pump 79 can be set regardless of the reduction ratio of the cooling water pump 80. From this point, it is possible to cope with downsizing.
[0103]
Furthermore, since the above-described configuration is adopted, the oil pump 79 can be disposed on the opposite side of the drive pulley 70 of the continuously variable transmission 51 and at the center lower portion of the crankcase 55, whereby the lubricating oil suction port can be disposed in the oil pan. It can be arranged at the lower center of 86. As a result, the oil passage can be simplified and pump suction loss of sucking air when the oil level fluctuates can be prevented.
[0104]
Further, in the cooling device for continuously variable transmission 51 according to the present embodiment, a cleaner box 107 is formed by a recess 95 a provided in the front of transmission case cover 95 and front cover 105, and the rear end of front cover 105 is formed. Since the suction port 109 for introducing the cooling air is formed in the part, the cleaner box 107 can be configured using existing parts, and the number of parts is reduced compared to the case where a separate cap or partition plate is provided as in the past. In addition, the structure can be simplified and the cost can be reduced. In addition, in this case, since the recess 95a is formed in the transmission case cover 95, the rigidity of the transmission case cover 95 is increased accordingly, and the generation of vibration and noise can be suppressed.
[0105]
In addition, since the front cover 105 and the transmission case cover 95 are fastened together so as to sandwich the element 108, the element 108 can be replaced and cleaned simply by removing the front cover 105.
[0106]
Further, since the suction port 109 of the front cover 105 is opened on the opposite side to the traveling direction, water and dust due to traveling wind are less likely to enter compared to the case where the suction port is provided on the front side of the vehicle body, and the suction port 109 Since the mouse turn-back portion 109a and the rib 106a are arranged, the entry of water and dust can be further suppressed, and the life of the element 108 can be extended.
[0107]
According to the arrangement structure of the radiator 116 of the present embodiment, since the radiator 116 is arranged in the front portion of the center tunnel 8a of the foot board 8, it is possible to secure a traveling wind and to effectively use the empty space in the center tunnel 8a portion. The degree of freedom with respect to the arrangement layout of the interior parts in the cover can be improved as compared with the case of being arranged in the conventional front body cover, and the volume of the storage portion can be increased. Moreover, since it can arrange | position close to the engine unit 50, a water rejection resistance can be made small to the extent that the wiring of the water supply hose 118 and the return hose 121 can be shortened, and cooling efficiency can also be improved from this point. Further, since the center tunnel 8a functions to exhaust air and allows a large ventilation passage, the cooling efficiency can be further improved.
[0108]
Since the radiator 116 is disposed on the rear side between the inclined portions (vertical side portions) 13a of the left and right down tubes 13, the radiator 116 can be disposed without interfering with the rotation locus of the front wheels 34 (see the one-dot chain line in FIG. 17). If the base can be shortened and the wheel base is left as it is, the space in the front-rear direction of the footrest can be expanded. Further, since the front surface of the radiator 116 is protected by the left and right down tubes 13, damage due to external force can be prevented and the ground height can be secured.
[0109]
Since the left and right tank portions 116b of the radiator 116 are wrapped on the inclined portion 13a of the down tube 13, the vertical dimension of the core portion 116a can be increased without increasing the vehicle width of the center tonnell 8a and the left and right down tubes 13, 13. The effective area can be increased by setting a large value, and the cooling efficiency can be improved.
[0110]
A carburetor 49 is arranged on the upper part of the engine unit 50, and cooling water (hot water) is supplied from the engine to the carburetor 49. Therefore, the air accumulated in the cooling water passage can be easily removed while preventing icing, and the work can be improved as compared with the case where the conventional hoses are attached and detached.
[0111]
According to the traveling wind introduction structure of the present embodiment, the traveling wind introduction opening 125 is formed on the front left and right sides of the front cover 6, and the inner fender 126 that guides the traveling wind from the introduction opening 125 toward the radiator 116 and Since the upper extension 9d of the under cover 9 is disposed, air resistance can be reduced and a rectifying effect can be obtained. Cooling air to the radiator 116 can be efficiently introduced while improving the appearance. Further, the extension 125a following the air guide opening 125 functions as a reinforcing member for the lower portion of the front cover 6, and the rigidity of the portion can be increased.
[0112]
Since the horn 127 is arranged in the inner fender 126 so as to face the introduction opening 125, the horn volume can be increased, and water can be prevented from entering the upper portion of the front cover 6 as compared with the case where a conventional horn slit is separately provided. It is possible to avoid deterioration of the appearance.
[0113]
Further, since the discharge port 9b is formed at the rear portion of the radiator 116 of the under cover 9, and the air guide wall 9c that stands obliquely forward from the rear edge of the discharge port 9b toward the radiator 116 is formed, the rear cover 9 The negative pressure generated in the lower portion can be effectively used to improve the exhaust air efficiency, and consequently the cooling air to the radiator 116 can be increased. Further, since the exhaust port 9b and the air guide wall 9c are not visible from the outside, the deterioration of the appearance can be prevented, and since the air guide wall 9c is provided, the influence on the engine unit 50 and the like due to the exhaust heat can be avoided, Moreover, adhesion of muddy water and the like can be prevented.
[0114]
According to the vehicle body structure of the present embodiment, the maintenance opening 140 is formed between the upper edge 6c of the front cover 6 and the upper edge of the headlight opening 6d, and the maintenance opening 140 and the lower edge 134a of the windshield 134 are maintained. Since it is covered with the cover 142, the bulb of the headlight 135 can be exchanged and various meters can be connected from the maintenance opening 140 without removing the front cover 6, and workability can be improved.
[0115]
In this case, since the maintenance opening forming portion of the front cover 6 is inclined obliquely upward so as to be positioned rearward, the planar projection area of the maintenance opening, that is, the effective area when working from above is increased. From this point, workability can be improved.
[0116]
Further, the mounting bolt 134b of the lower edge 134a of the windshield 134 is covered with the maintenance cover 142, and the maintenance cover 142 can be provided with a pattern for enhancing the design effect, so that the appearance can be improved. it can.
[0117]
According to the main switch mounting structure of the present embodiment, the insertion hole 7e is formed in the mounting seat 7d of the leg shield 7, and the engaging piece 7f is integrally formed on the periphery of the insertion hole 7e, so that the flange portion 151b of the switch cap 151 is formed. Since the projection 151c of the cylindrical body 151a is engaged with the engagement piece 7f, the gap between the switch cap 151 and the mounting seat 7d of the leg shield 7 in the axial direction is brought into contact with the peripheral edge of the insertion hole 7e. The appearance can be improved.
[0118]
Further, since the key cylinder 150a and the leg shield 7 are fixed to the common vehicle body bracket, the mounting error between them is reduced. From this point, the axial clearance between the switch cap and the mounting seat 7d of the leg shield 7 is small. Become.
[0119]
Further, since the insertion hole 7e is formed to have a larger diameter than the cylindrical body 151a of the switch cap 151 and the engagement piece 7e has elasticity, an error in the direction perpendicular to the axis between the insertion hole 7e and the switch cap 151 is absorbed. it can.
[0120]
In the storage device of the present embodiment, the right side portion in the vehicle width direction of the vertical wall 7a of the leg shield 7 bulges forward in the vehicle body to integrally form the trunk recess 152, and the trunk opening 153 is cut out and formed on the left side. Since the trunk member 154 separately formed in the trunk opening 153 is attached, the trunk capacity can be greatly increased and the storage function can be improved. Further, since the lower edge 154a of the trunk member 154 is located below the lower edge of the trunk opening 153 and the upper edge 154b is located above the upper edge of the trunk opening 153, the trunk capacity is increased while increasing the trunk capacity. Can prevent spills.
[0121]
Further, a lid 157 to which a lock member 159 is attached is disposed in the trunk opening 153 and the trunk recess 152, and the lock claw 159c of the lock member 159 engages with the trunk recess 152 of the leg shield 7. Since the portion 152f is integrally formed and the support concave portion 152g that supports the rear end portion of the lock member 159 is integrally formed, the lock member 159 can be supported by the leg shield 7, and the lock strength can be improved and the lock claw The positional accuracy between 159c and the engaging portion 152f can be improved, and locking can be performed reliably even after long-term use.
[0122]
In the above embodiment, the separate trunk member 154 is disposed only on the left side of the leg shield 7. However, in the present invention, the entire storage portion may be formed of a separate trunk member. Further increase.
[0123]
According to the side cover processing structure of the present embodiment, the receiving portion 175 extending in the front-rear direction is recessed in the upper edge portion of the upper side cover 171, and the side edge portion 4 d of the seat 4 is formed by the outer wall portion 175 a of the receiving portion 175. In addition, since the opening edge 174a of the storage box 174 is covered with the seal portion 175c of the inner wall portion 175b, a hand cannot be put under the seat 4 and mischief or theft can be prevented. Further, since the receiving portion 175 and the side edge portion 4d of the seat 4 have a labyrinth structure, it is possible to prevent water from entering the storage box 174 due to rain water or car wash water, and the receiving portion 175 is disposed forward of the vehicle body. Since it is inclined downward, it can be easily drained even if rainwater or car wash water enters.
[0124]
A grab bar 173 is disposed at the rear part of the upper side cover 171, the side wall 4 d of the seat 4 is covered with the outer wall 173 a of the grab bar 173, and the outer surface of the grab bar 173 and the outer surface of the side cover 171 are flush with each other. Therefore, it is possible to prevent mischief and entering water, and since the outer surface of the vehicle body is a continuous surface, there is no obstacle to getting on and off, so that it is possible to improve getting on and off and to improve the appearance.
[0125]
In the seat device of the present embodiment, a convex portion 192 that projects forward is integrally formed on the vertical wall portion 190 at the rear end of the front seat 4 a of the seat 4, and the convex portion 192 is surrounded on the back surface of the backrest 191. Since the concave portion 191a is provided and the protruding amount of the convex portion 192 is larger than the forward movement amount of the backrest 191, when the backrest 191 is moved, the gap between the back surface and the vertical wall portion 190 is Since it is hidden by the convex part 192, deterioration of the appearance can be prevented, and an increase in cost when the gap is hidden by a separate cover can be suppressed. Moreover, since the convex part 192 was formed in the vertical wall part 190 side of the said seat 4, the spread to the side of a backrest like the case where a convex part is provided in a backrest side can be avoided, and a passenger | crew's riding posture can be stabilized. In addition, the space behind the vertical wall 190 is not narrowed, so that the influence on the storage box 174 can be avoided.
[0126]
According to the oil supply structure of the present embodiment, the front end surface 214 of the bottom plate 4c is formed upright on the front end surface of the seat 4 and the left and right side portions are inclined upward to form the oil supply opening 213. Since the fuel lid 215 for opening and closing the fuel lid 213 is disposed in the fuel tank 213 and the fuel supply port 211a of the fuel tank 211 is disposed in the fuel supply opening 213, the fuel can be supplied without opening and closing the heavy load seat 4. Further, since the fuel filler port 211a is arranged at the front end of the seat 4, even if the cushion thickness of the front end portion 214 is reduced, there is no influence on the ride comfort, and it has a knee grip function and effectively uses the space inside the seat. The required tank capacity can be secured without increasing the seat height. Further, a seat hinge 205 fixed to the vehicle body frame is disposed at the lower part of the front end of the seat 4, so that the alignment between the lid 215 and the fuel filler 211 a can be performed with high accuracy.
[0127]
Further, a damper 225 is disposed between the seat 4 and the vehicle body frame 2, the piston rod 227 of the damper 225 is connected to the rear frame 15, the cylinder 226 is connected to the bottom plate 4 c of the seat 4, and the connection Since the portion is positioned in front of the vehicle body from the connecting portion of the piston rod 227 and closer to the seat hinge 205, the swing stroke of the damper 225 can be reduced while reducing the opening and closing labor of the seat. Further, since the damper itself can be made compact, the arrangement space can be reduced, and as a result, the capacity of the fuel tank 211 can be secured.
[0128]
Further, since the damper 225 is disposed near the seat hinge 205 and in a recess 211c formed in the upper wall 211b of the fuel tank 211, the impact of the recess 211c on the fuel capacity is small, and the storage box 174 It does not affect the capacity or the loading / unloading of luggage. In addition, since the damper 225 is disposed at a substantially central portion in the vehicle width direction, it is possible to prevent rattling when the seat is opened and closed with only one damper.
[0129]
In the stand device of this embodiment, when the power unit swings upward (rightward) by θ, the road surface height of the vehicle body decreases by ΔH, but the stand body 236 moves upward along the flank 249 by ΔL. Since it swings, the decrease in the road surface height at the right end of the stand body 236 is reduced.
[0130]
As described above, in this stand apparatus, the rubber roller member 245 is rotatably mounted on the stand main body 236, and the flank 249 has a curved surface in which the front part and the rear part are located above and below the arc centered on the pivot shaft 20. Thus, the decrease in the road surface height of the stand main body 236 due to the swinging of the power unit 3 can be suppressed, whereby the decrease in the bank angle θ ′ can be reduced and the vehicle posture can be stabilized. Further, since the roller member 245 is disposed at the center in the vehicle width direction, the inclination of both the leg portions 236a and 236b can be prevented as compared with the case where the roller member 245 is disposed on one side portion. Further, since the roller member 245 is rotatable, wear due to rubbing can be suppressed and the life can be extended.
[0131]
【The invention's effect】
As described above, according to the motorcycle steering apparatus according to the present invention, the handle holder is taper-fitted to the upper end of the steering shaft, and the handle holder is fixed by screwing the nut onto the upper end of the steering shaft. The steering shaft can be attached and detached without removing the front cover, improving maintainability and assemblability, and preventing the cables from being damaged. In addition, securing the fastening strength increases the size of the steering system. It is possible to cope with this, and there is an effect that the degree of freedom in layout around the steering can be improved.
[0132]
In the invention of claim 2, since the steering shaft through hole of the front body cover has a larger diameter than the nut for supporting and fixing the steering shaft and is covered with the lower surface of the handle cover, The entire steering system can be attached / detached without removing the vehicle body cover, which can further improve maintainability and assembly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a left side view of a scooter type motorcycle according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a left side view showing a suspended portion of the power unit of the embodiment.
3 is a cross-sectional view taken along line III-III in FIG.
FIG. 4 is a side view showing a vertical pipe of the embodiment.
FIG. 5 is a process diagram showing a method for manufacturing the vertical pipe.
FIG. 6 is a development view of the vertical pipe.
FIG. 7 is a left side view of the steering device according to the embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a mounting structure of the steering shaft.
FIG. 9 is a plan view of the power unit of the embodiment.
FIG. 10 is a left side view of the power unit.
FIG. 11 is a plan view of the power unit.
FIG. 12 is a right side view of the power unit.
FIG. 13 is a partial cross-sectional plan view of the power unit.
FIG. 14 is a left side view showing the radiator arrangement structure of the embodiment.
FIG. 15 is a plan view of the arrangement structure.
FIG. 16 is a schematic configuration diagram of the radiator as viewed from the front.
FIG. 17 is a schematic configuration diagram of the radiator as viewed from above.
FIG. 18 is a front view of the vehicle body cover of the embodiment.
FIG. 19 is a left side view showing the front frame of the embodiment.
FIG. 20 is a left side view showing the radiator cooling structure of the embodiment.
FIG. 21 is a sectional view of the front cover of the embodiment.
FIG. 22 is a rear view of the leg shield of the embodiment.
FIG. 23 is a cross-sectional view showing a main switch mounting portion of the leg shield.
FIG. 24 is a cross-sectional view showing a storage part of the leg shield.
FIG. 25 is a cross-sectional view showing a storage part of the leg shield.
FIG. 26 is a cross-sectional view showing a lock member of the leg shield.
FIG. 27 is a plan view of a footrest portion of the footboard.
FIG. 28 is a cross-sectional view of a footrest portion of the footboard.
FIG. 29 is a left side view of the side cover of the embodiment.
30 is a cross-sectional view of the upper edge portion of the side cover. FIG.
FIG. 31 is a cross-sectional view of the grab bar.
FIG. 32 is a side view showing the rear part of the grab bar.
FIG. 33 is a cross-sectional side view showing the rear portion of the seat of the embodiment.
FIG. 34 is a side view showing a rear carrier of the embodiment seat.
FIG. 35 is a perspective view of the seat.
FIG. 36 is a side view showing a backrest of the seat.
FIG. 37 is a configuration diagram showing a backrest adjustment mechanism of the seat.
FIG. 38 is a sectional side view of the adjusting mechanism.
FIG. 39 is a sectional side view showing the front portion of the seat.
FIG. 40 is an exploded perspective view of the fuel lid of the embodiment.
FIG. 41 is a configuration diagram showing a damper of the seat.
FIG. 42 is a plan view showing the stand device of the embodiment.
FIG. 43 is a left side view of the stand device.
44 is a configuration diagram showing a flank of the stand device. FIG.
45 is a schematic view of the stand device. FIG.
FIG. 46 is a view showing a seat hinge of the embodiment.
FIG. 47 is a conceptual diagram showing a moving state of the stand device in the embodiment.
FIG. 48 is a diagram showing a conventional steering device.
FIG. 49 is a view showing another conventional steering apparatus.
[Explanation of symbols]
5 Head pipe
6 Front cover
30 Front shaft
33 Front fork
34 Front wheel
35 Handle
36 Handle holder
38 Female taper surface
39 Male taper surface
41 nut
