JP3702535B2 - Prepreg manufacturing method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行する1本もしくは互いに並列して同時に走行する複数本の繊維束を開繊してプリプレグを製造するための方法および装置に関する。詳しくは、例えば炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維からプリプレグシートやヤーンプリプレグを成形する前処理として、予め繊維束を十分開繊してからプリプレグを製造する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、炭素繊維やガラス繊維といった複数本の繊維からなる強化繊維束を互いに平行に引き揃えた後、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル等のマトリクス樹脂を含浸させてシート化したプリプレグが、航空機材料や一般用工業材料の他、例えばゴルフクラブシャフトや釣竿を始めとするスポーツレジャー用途の成形材料として広く利用されつつあることは周知のとおりである。
【0003】
このようなプリプレグの使用用途の多様化にともない、プリプレグ自体としても、極薄プリプレグや熱可塑性樹脂によるプリプレグの需要が急速に拡大し、またプリプレグの品位向上、すなわち厚み斑減少の声が高まってきている。こういった需要を満たすためには、プリプレグを成形する際のマトリクス樹脂含浸前に予め繊維束を開繊して繊維束の厚みを薄くし、繊維束の単糸間にまでマトリクス樹脂が十分浸透しやすくしてやることが必須条件である。
【0004】
かかる従来の開繊方法としては、例えば、図3に示すような特開昭56−43435号公報に記載の方法や、その他にも特開平2−36236号公報や特開平3−251408号公報に記載の方法が提案されている。この従来方法では、パッケージから巻き出され、互いに平行して走行する強化繊維束2を、コーム3を通過させて繊維間ピッチを整えた後、加振源4によって軸方向に振動させるローラ5に押し付け、繊維束2の幅方向に擦ることで開繊を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者等の知見によれば、上記従来技術では、開繊されるべき強化繊維束2の単糸同士が交絡していたり、繊維束自身に撚りが残っている場合には、振動させるローラ5上では繊維束は一旦は開繊するものの、ローラから離れてしばらくすると張力によって再び単糸同士が集束し、繊維束の幅は開繊前とほぼ同じ幅にまで戻ってしまうという結果に至っている。このような繊維束に対して、その後に樹脂含浸工程を加えても、得られるプリプレグはマトリクス樹脂が未含浸となり、実用上使用に耐えられるものではないという問題がある。
【0006】
また、個々の強化繊維2には、弾性率が高くて単糸径が細いため折れ易く毛羽が多発するという理由から、取扱い性を向上させるために、一般的に例えばエポキシ系樹脂のようなサイジング剤が付与されている。このサイジング剤は、いわゆる「糊」の働きをするもので、単糸同士を接着しているため、繊維束を開繊するには妨げとなる。したがって、サイジング剤の接着力に抗して開繊できる何らかの手段を講じなければ、開繊性の向上は期待できない。
【0007】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑み、単糸同士が交絡していたり、撚りが残存している強化繊維束であっても、さらにはサイジング剤が付与されている繊維束であっても、十分に開繊し、かつその幅を維持できるプリプレグの製造方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のプリプレグの製造方法は、複数本の単糸が引き揃えられてなる繊維束を複数個のローラ上に所定角度に屈曲させるとともに、前記複数個のローラのうちの少なくとも1本を前記繊維束の走行方向に対して交差する方向に振動させつつ通過させることにより、前記繊維束を開繊させ、しかる後に合成樹脂を含浸させてプリプレグを製造する方法において、
(A)前記振動させるローラの直後に位置するローラを振動させずにその周面に前記繊維束を押し当て、
(B)次に該振動させないローラの周面に、前記繊維束を前記振動させるローラの周面に接触している繊維束の接触長の2倍以上の接触長さで接触させることにより前記繊維束の開繊状態を維持させることを特徴とする。
【0009】
この場合、前記「振動させるローラの直後に位置するローラ」とは、振動させるローラから振動させないローラまでの繊維束の自由長さ(ローラと接触していない距離)が100mm未満までの範囲内の距離に位置するローラをいうものとする。100mm以上になるとローラの振動による繊維束への開繊効果が弱くなるからである。
【0010】
また、前記振動させないローラに接触している繊維束の接触長は、前記振動ローラと繊維束の接触長の2〜10倍の範囲であるのが好ましい。また、前記振動ローラと前記無振動ローラのうちの少なくとも1本の接糸面を加熱することにより、前記繊維束に付与されているサイジング剤を軟化させつつ開繊するのが好ましい。さらに、前記振動ローラの振動周波数は、1〜100Hzの範囲、振幅は、1〜50mmの範囲で開繊するのが好ましい。そして、前記振動ローラと前記無振動ローラが2組以上設けられているとともに、各組の振動ローラの振動周波数と振幅はそれぞれ異ならせることができるのが好ましい。
【0011】
一方、上記目的を達成するため、本発明のプリプレグの製造装置は、複数本の単糸が引き揃えられてなる繊維束を所定角度に屈曲・支持する複数本のローラと、前記複数本のローラのうちの少なくとも1本を前記繊維束の走行方向に対して交差する方向に振動させる加振手段と、前記繊維束を前記ローラ間を通過させつつ引取る引取手段とを備えたプリプレグの製造装置において、
(A)前記加振手段によって振動させるローラの直後に位置するローラは振動させず、かつ、
(B)前記振動させないローラは、該ローラの周面に接触している繊維束の接触長さが、前記振動させるローラの周面に接触している繊維束の接触長さの2倍以上となる周面長さを有することを特徴とする。
【0012】
ここで、前記振動させないローラに接触している繊維束の接触長は、前記加振手段と接続されている振動ローラと繊維束の接触長の2〜10倍の範囲であるのが好ましい。また、前記振動ローラと前記無振動ローラのうちの少なくとも1本には、その接糸面を加熱する加熱手段が設けられているのが好ましい。また、前記振動ローラと前記無振動ローラは、2組以上有するとともに、各組の振動ローラの振動周波数と振幅を異ならせる振動周波数・振幅調整手段が設けられているのが好ましい。
【0013】
なお、本発明でいう繊維束とは、複数本の単糸が引き揃えられた1本の繊維束でもよいし、この繊維束が複数本互いに平行に引き揃えられてシート状になっている繊維束でもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るプリプレグの製造装置の一実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明に係るプリプレグ製造装置の繊維束開繊部分の概略側面図、図2は該部分の概略斜視図である。
【0016】
図1において、1は、例えば炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維束2が巻き取られている巻取パッケージ、3は複数の繊維束の繊維間ピッチを整えるためのコームである。
【0017】
4aおよび4bは、後述する振動ローラ5a、5bを繊維束2の走行方向と交差する方向である軸方向に振動させるための加振源であり、公知の電磁式加振機を始め、カム等を用いたメカニカル式などを用いることができる。なお、この加振源4a、4bには、その振動周波数と振幅を個々に調整するための図示しない調整手段が設けられている。
【0018】
振動ローラ5a、5bは、強化繊維束2を支持するとともに、上述したようにその走行方向と交差する方向に振動して強化繊維束に開繊作用を与えるもので、その軸を中心にフリーで回転するもの、固定されているものいずれであってもよい。この振動ローラの外径は、開繊効果からいえば小さいほど望ましく、具体的にはφ50mm以下である。
【0019】
次に6a、6bは、振動ローラ5a、5bで開繊された繊維束2の開繊幅を維持するための無振動ローラである。この無振動ローラは開繊後の糸幅を維持するためのものであって、振動ローラ5a、5bのように振動させると糸幅が不安定になったり、毛羽発生を促進する等の悪い結果がでるので、振動せずに固定されていることが重要である。このローラは軸を中心にフリーで回転するもの、駆動されているもの、固定されているものいずれであってもよく、要は繊維束が静止または回転する曲面に適度の押圧力で押し当てられた状態で周回するものであればよい。したがってこのような曲面は、図ようなローラに限らず、半円筒面やその他の形状の曲面であってもよい。この曲面は、開繊後の繊維束の幅を維持するためには繊維束との接触長が大きいほど好ましい。よって、前記振動ローラと繊維束の接触長と比較して、該無振動ローラと繊維束の接触長は2から10倍であるのが好ましい。具体的長さとしては、無振動ローラーと繊維束の接触長を100mm以上にできることが好ましい。
【0020】
また、振動ローラ5a、5bと無振動ローラ6a、6bの間での繊維束の幅の狭まりを最小限に抑えるには、繊維束がどちらのローラにも接触していない長さが短いほど好ましい。具体的には20mm以下となるように、無振動ローラ6a,6bを設置すべきである。
【0021】
これら振動ローラ5a、5bと、無振動の無振動ローラ6a、6bは、それぞれ少なくとも1本づつを1組として備えているものであれば開繊の効果を生じるものであって、2組以上備えていればより一層の開繊効果がある。
【0022】
7は、上記振動ローラおよび無振動ローラの接糸面を加熱することによって、繊維束に付与されているサイジング剤を軟化させるための加熱手段であって、繊維束をサイジング剤の軟化点である343〜373K(70〜100℃)まで加熱できる能力を備えていれば、近赤外線ヒータや中赤外線ヒータ、遠赤外線ヒータ等いずれの加熱手段を用いてもよい。また、上記振動ローラおよび無振動ローラ内部にヒータを埋め込むなど振動ローラおよび無振動ローラ自身を直接加熱してもよく、このような形態も本発明の加熱手段に含まれる。
【0023】
最後に9は、強化繊維束2を振動ローラ5a、5bおよび無振動ローラ6a、6b上を通過させながら図の右方向に引取るための図示しない引取り手段であり、モータ等の適当な駆動手段によって強制回転される回転ドラム、ドライブステーション等を用いることができる。
【0024】
次に、本発明の繊維束の開繊方法の好ましい実施の形態を、上記図1および図2を用いて説明する。
【0025】
まず、強化繊維束2は、巻き出し時の張力が0.1〜5N(約10〜500gf)の範囲になるように巻き出すのが好ましい。張力が高すぎると開繊に不利であり、逆に低すぎると繊維束は蛇行してしまう。また、強化繊維束2の走行速度は小さいほど振動ローラ5a、5bや無振動ローラ6a、6bとの接触時間を長くできるため有利であるが、走行速度が大きくなった場合であっても振動ローラと無振動ローラの組数を増やすことで、適宜対応は可能である。
【0026】
次に、振動ローラ5a、5bの振動周波数は1〜100Hzの範囲の中で大きいほど好ましいが、機構的な制約から5〜20Hzでも十分である。また、振動ローラの振幅は、1〜50mmの範囲でやはり大きいほど好ましいが、振動によって発生する擦過毛羽抑制の点から5〜20mmがより好ましい。
【0027】
【実施例】
本発明の実施例を、上記図面を参照して以下に説明する。
【0028】
実施例1
図1の装置において、強化繊維束2には、開繊前の繊維幅約1mm、単糸数3,000本の高弾性タイプ炭素繊維50本を用い、パッケージ1からの巻き出し張力は1N(約100gf)、走行速度は0.04m/s(約2.5m/分)に設定した。
【0029】
一方、加振源4a、4bには、市販の電磁式加振機(ボクスイ・ブラウン(株)、VG100型)を用いた。
【0030】
次に、振動ローラ5a、5bは各々フリー回転とし、その径は5a、5bともφ30mmとした。そして、各ローラの繊維束との接触長はそれぞれ25mm,40mmとし、いずれもその振動周波数を8Hzに、振幅を10mmに設定した(条件▲1▼)。
【0031】
また、無振動の無振動ローラ6a、6bは、各々フリー回転のローラとした。その無振動ローラの径および繊維との接触長は、それぞれ、6aをφ70mm,100mm、6bをφ100mm,150mmとした(条件▲2▼)。
【0032】
加熱手段7には遠赤外線ヒータを使用し、強化繊維束2の温度がサイジング剤の軟化点である約350K(77℃)になるように設定した。この時ヒータ表面温度は約530K(257℃)であった(条件▲3▼)。
【0033】
このような実施例の開繊の実測結果を示したのが次の表1である。
【0034】
【表1】
この表1によれば、本発明の開繊方法および装置を用いることで、強化繊維束は1mmから6mmまで開繊幅が向上したことがわかる。
【0035】
実施例2
振動ローラ5aの振動周波数を8Hz、振幅を10mmとし、また振動ローラ5bの振動周波数を16Hz、振幅を20mmとした(条件▲1▼)。
【0036】
その他の条件は実施例1と全く同様に設定した。
【0037】
このような実施例の開繊の実測結果を示したのが上記の表1である。この表によれば、開繊後の繊維束幅は7mmで、振動ローラ5bの振動周波数および振幅を増加させたことにより、開繊効果が実施例1よりもさらに1mmアップしたことが分かる。
【0038】
比較例1
図3の従来技術の装置において、振動ローラ5は外径φ30mmのフリー回転とし、繊維束との接触長は10mmとした。そして、その振動周波数を8Hzに、振幅を10mmに設定した(条件▲1▼)。また、フリー回転ローラ8の径はφ20mmとした(条件▲2▼)。なお、加熱手段は使用していない(条件▲3▼)。その他の条件は実施例1と全く同様に設定した。
【0039】
このような比較例の開繊の実測結果を示したのが上記の表1の比較例である。この表によれば、開繊後の繊維束幅は3mmである。すなわち従来技術の方法および装置を用いた場合、実施例1に比べると3mm、実施例2に比べると4mm、それぞれ開繊性が劣っていることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0041】
請求項1および2記載のプリプレグの製造方法によれば、互いに平行に引き揃えられた複数本の繊維束が、複数本のローラ上を所定角度に屈曲しながら通過する際に、ローラの少なくとも1本が前記繊維束の走行方向に対して交差する方向に振動しているため、繊維束と振動ローラ間に発生する擦過力によって十分に開繊される。また、開繊された繊維束は、振動ローラ直後に位置させた振動させないローラの周面上にその接触長さが振動ローラでの接触長の2倍以上で押し当てられるため、繊維束と無振動ローラの間に発生する摩擦力によって、その開繊幅を維持することができる。
【0042】
請求項3および4記載のプリプレグの製造方法によれば、少なくとも1本のローラを加熱することにより、繊維束は、該繊維束に付与されているサイジング剤が軟化する温度まで加熱されるため、単繊維間相互の開繊性が向上する。
【0043】
請求項5および6記載のプリプレグの製造方法によれば、振動ローラと無振動ローラは2組以上存在し、各組の振動ローラの振動周波数および振幅がそれぞれ異なるため、例えば1組目の振動ローラを小振幅、低振動周波数に、2組目の振動ローラを大振幅、高振動周波数といった具合にそれぞれ設定すれば、繊維束は徐々に開繊するため、振動ローラとの擦過で繊維束を痛めずに、無理なく開繊させることができる。また、繊維束の走行速度が大きくなっても、振動ローラと無振動ローラの組数を増やすことで容易に対応できる。
【0044】
請求項7および8記載のプリプレグの製造装置によれば、互いに平行に引き揃えられた複数本の繊維束を、複数本のローラ上に所定角度で屈曲させながら通過させる際に、ローラの少なくとも1本を繊維束の走行方向に対して交差する方向に振動させるため、繊維束と振動ローラ間に発生する擦過力によって繊維束を十分に開繊することができる。また、この開繊された繊維束を振動ローラ直後に設けた、前記繊維束の接触長さが振動させるローラでの接触長さの2倍以上の周面長さを有する振動させないローラ表面に押し当てて引取るため、繊維束と無振動ローラの間に発生する摩擦力によって、開繊された繊維束の開繊幅を維持したまま引取ることができる。
【0045】
請求項9記載のプリプレグの製造装置によれば、少なくとも1本のローラを加熱することが可能となるため、繊維束に付与されているサイジング剤が軟化する温度まで加熱することができ、繊維束の開繊性が向上する。
【0046】
請求項10記載のプリプレグの製造装置によれば、振動ローラと無振動ローラを2組以上備えており、さらに各組の振動ローラの振動周波数および振幅をそれぞれ別々に変化させることが可能なため、例えば1組目の振動ローラを小振幅、低振動周波数に、2組目の振動ローラを大振幅、高振動周波数といった具合にそれぞれ設定すれば、繊維束を徐々に開繊させることが可能となり、振動ローラとの擦過で繊維束を痛めずに無理なく開繊させることが可能となる。また、繊維束の走行速度を大きくしても振動ローラと無振動ローラの組数を増設することで容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリプレグ製造装置の繊維束開繊部の概略側面図である。
【図2】本発明に係るプリプレグ製造装置の繊維束開繊部の概略斜視図である。
【図3】従来装置の繊維束開繊部の概略側面図である。
【符号の説明】
1 :巻取パッケージ
2 :強化繊維束
3 :コーム
4 :加振源
4a:加振源
4b:加振源
5 :振動ローラ
5a:振動ローラ
5b:振動ローラ
6a:無振動ローラ
6b:無振動ローラ
7 :加熱手段
8 :フリー回転ローラ
9 :引取り手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for producing a prepreg by opening one traveling fiber bundle or a plurality of fiber bundles traveling simultaneously in parallel with each other. Specifically, the present invention relates to a method and an apparatus for manufacturing a prepreg after sufficiently opening a fiber bundle in advance as a pretreatment for forming a prepreg sheet or a yarn prepreg from reinforcing fibers such as carbon fibers and glass fibers.
[0002]
[Prior art]
In recent years, prepregs that have been made into sheets by impregnating matrix fibers such as epoxy resins and unsaturated polyesters after aligning reinforcing fiber bundles made of a plurality of fibers such as carbon fibers and glass fibers in parallel with each other have been used as aircraft materials and general As well known industrial materials, it is well known that it is being widely used as a molding material for sports and leisure applications such as golf club shafts and fishing rods.
[0003]
With such diversification of usage of prepregs, the demand for prepregs using ultra-thin prepregs and thermoplastic resins is rapidly expanding as prepregs themselves. ing. In order to meet these demands, the fiber bundle is opened in advance to reduce the thickness of the fiber bundle before impregnation with the matrix resin when molding the prepreg, and the matrix resin penetrates sufficiently between the single yarns of the fiber bundle. It is essential to make it easy to do.
[0004]
As such a conventional fiber opening method, for example, the method described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-43435 as shown in FIG. 3, or other methods disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-36236 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-251408. The described method is proposed. In this conventional method, the reinforcing
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the knowledge of the present inventors, in the above-described prior art, when the single yarns of the reinforcing
[0006]
In addition, the individual reinforcing
[0007]
The present invention is a fiber bundle to which a sizing agent is further applied, even in the case of a reinforcing fiber bundle in which single yarns are entangled or a twist remains, in view of the above-described problems of the prior art. However, an object of the present invention is to provide a prepreg manufacturing method and apparatus capable of sufficiently opening and maintaining the width.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method of manufacturing a prepreg according to the present invention includes bending a fiber bundle formed by aligning a plurality of single yarns at a predetermined angle onto a plurality of rollers, and among the plurality of rollers. In a method for producing a prepreg by allowing at least one of the fibers to pass while vibrating in a direction intersecting the traveling direction of the fiber bundle, thereby opening the fiber bundle and then impregnating with a synthetic resin,
(A) The fiber bundle is pressed against the peripheral surface without vibrating a roller located immediately after the roller to be vibrated,
(B) Next, the fiber bundle is brought into contact with the peripheral surface of the non-vibrating roller with a contact length of at least twice the contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the vibrating roller. It is characterized by maintaining the open state of the bundle.
[0009]
In this case, the “roller located immediately after the vibrating roller” means that the free length of the fiber bundle from the vibrating roller to the non-vibrating roller (distance not in contact with the roller) is less than 100 mm. Let's say a roller located at a distance. This is because the fiber opening effect on the fiber bundle due to the vibration of the roller is weakened when the thickness is 100 mm or more.
[0010]
Moreover, it is preferable that the contact length of the fiber bundle in contact with the non-vibrating roller is in the range of 2 to 10 times the contact length of the vibration roller and the fiber bundle. Further, it is preferable to open the fiber while softening the sizing agent applied to the fiber bundle by heating at least one contact surface of the vibration roller and the non-vibration roller. Further, it is preferable that the vibration frequency of the vibrating roller is opened in the range of 1 to 100 Hz and the amplitude is in the range of 1 to 50 mm. In addition, it is preferable that two or more sets of the vibration roller and the non-vibration roller are provided, and the vibration frequency and amplitude of the vibration roller of each group can be made different from each other.
[0011]
On the other hand, in order to achieve the above object, the prepreg manufacturing apparatus of the present invention includes a plurality of rollers that bend and support a fiber bundle formed by aligning a plurality of single yarns at a predetermined angle, and the plurality of rollers. An apparatus for manufacturing a prepreg, comprising: a vibrating means that vibrates at least one of the fiber bundles in a direction intersecting the traveling direction of the fiber bundle; and a take-up means that pulls the fiber bundle while passing between the rollers. In
(A) The roller located immediately after the roller vibrated by the vibration means does not vibrate; and
(B) The non-vibrating roller has a contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the roller being at least twice the contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the roller to be vibrated. It has the surrounding surface length which becomes.
[0012]
Here, the contact length of the fiber bundle in contact with the non-vibrating roller is preferably in the range of 2 to 10 times the contact length of the vibration roller connected to the vibrating means and the fiber bundle. Moreover, it is preferable that at least one of the vibrating roller and the non-vibrating roller is provided with a heating unit that heats the yarn contact surface. Preferably, the vibration roller and the non-vibration roller have two or more sets, and vibration frequency / amplitude adjusting means for making the vibration frequency and amplitude of each vibration roller different from each other is provided.
[0013]
The fiber bundle referred to in the present invention may be a single fiber bundle in which a plurality of single yarns are aligned, or a fiber in which a plurality of fiber bundles are aligned in parallel with each other to form a sheet. A bunch may be used.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a prepreg manufacturing apparatus according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0015]
FIG. 1 is a schematic side view of a fiber bundle opening portion of a prepreg manufacturing apparatus according to the present invention, and FIG. 2 is a schematic perspective view of the portion.
[0016]
In FIG. 1, 1 is a winding package in which a reinforcing
[0017]
4a and 4b are vibration sources for vibrating
[0018]
The
[0019]
Next, 6a and 6b are non-vibrating rollers for maintaining the spread width of the
[0020]
Further, in order to minimize the narrowing of the width of the fiber bundle between the
[0021]
If these
[0022]
7 is a heating means for softening the sizing agent applied to the fiber bundle by heating the yarn contact surfaces of the vibration roller and the non-vibration roller, and the fiber bundle is a softening point of the sizing agent. Any heating means such as a near-infrared heater, a mid-infrared heater, or a far-infrared heater may be used as long as it has the ability to heat up to 343-373 K (70-100 ° C.). Further, the vibrating roller and the non-vibrating roller itself may be directly heated, for example, by embedding a heater inside the vibrating roller and the non-vibrating roller, and such a form is also included in the heating means of the present invention.
[0023]
Finally, 9 is a take-out means (not shown) for taking the reinforcing
[0024]
Next, a preferred embodiment of the fiber bundle opening method of the present invention will be described with reference to FIG. 1 and FIG.
[0025]
First, the reinforcing
[0026]
Next, the vibration frequency of the
[0027]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the above drawings.
[0028]
Example 1
In the apparatus of FIG. 1, the reinforcing
[0029]
On the other hand, a commercially available electromagnetic exciter (Bokusui Brown Co., Ltd., model VG100) was used as the excitation sources 4a and 4b.
[0030]
Next, the vibrating
[0031]
The non-vibrating
[0032]
A far-infrared heater was used as the heating means 7 and was set so that the temperature of the reinforcing
[0033]
Table 1 below shows the actual measurement results of the opening of such an example.
[0034]
[Table 1]
According to Table 1, it can be seen that the opening width of the reinforcing fiber bundle was improved from 1 mm to 6 mm by using the opening method and apparatus of the present invention.
[0035]
Example 2
The vibration frequency of the
[0036]
Other conditions were set in exactly the same manner as in Example 1.
[0037]
Table 1 above shows the actual measurement results of the opening of such an example. According to this table, the fiber bundle width after opening is 7 mm, and it can be seen that the opening effect is further increased by 1 mm compared to Example 1 by increasing the vibration frequency and amplitude of the
[0038]
Comparative Example 1
In the prior art apparatus of FIG. 3, the vibrating roller 5 was free rotating with an outer diameter of 30 mm, and the contact length with the fiber bundle was 10 mm. The vibration frequency was set to 8 Hz, and the amplitude was set to 10 mm (condition (1)). The diameter of the free
[0039]
It is the comparative example of the above-mentioned Table 1 that shows the actual measurement result of the opening of such a comparative example. According to this table, the fiber bundle width after opening is 3 mm. That is, when the method and apparatus of the prior art are used, it can be seen that the opening property is inferior 3 mm compared to Example 1 and 4 mm compared to Example 2.
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, the following effects can be achieved.
[0041]
According to the method for producing a prepreg according to
[0042]
According to the method for producing a prepreg according to
[0043]
According to the prepreg manufacturing method according to claim 5 and 6, since there are two or more sets of vibration rollers and non-vibration rollers, and the vibration frequency and amplitude of each vibration roller are different, for example, the first vibration roller If the second vibration roller is set to a small amplitude and a low vibration frequency, and the second vibration roller is set to a large amplitude and a high vibration frequency, the fiber bundle is gradually opened, and the fiber bundle is damaged by rubbing with the vibration roller. Without unreasonableness. Moreover, even if the traveling speed of the fiber bundle is increased, it can be easily handled by increasing the number of sets of the vibrating roller and the non-vibrating roller.
[0044]
According to the prepreg manufacturing apparatus according to
[0045]
According to the prepreg manufacturing apparatus of claim 9, since at least one roller can be heated, the sizing agent applied to the fiber bundle can be heated to a temperature at which the fiber bundle is softened. The spreadability is improved.
[0046]
According to the prepreg manufacturing apparatus of claim 10, since two or more sets of vibration rollers and non-vibration rollers are provided, and the vibration frequency and amplitude of each set of vibration rollers can be changed separately, For example, if the first set of vibration rollers is set to a small amplitude and a low vibration frequency, and the second set of vibration rollers is set to a large amplitude and a high vibration frequency, for example, the fiber bundle can be gradually opened. It is possible to open the fiber bundle without difficulty by rubbing with the vibration roller without damaging the fiber bundle. Moreover, even if the traveling speed of the fiber bundle is increased, it can be easily coped with by increasing the number of sets of vibrating rollers and non-vibrating rollers.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic side view of a fiber bundle opening portion of a prepreg manufacturing apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic perspective view of a fiber bundle opening portion of the prepreg manufacturing apparatus according to the present invention.
FIG. 3 is a schematic side view of a fiber bundle opening portion of a conventional apparatus.
[Explanation of symbols]
1: winding package 2: reinforcing fiber bundle 3: comb 4: vibration source 4a: vibration source 4b: vibration source 5:
Claims (10)
(A)前記振動させるローラの直後に位置するローラを振動させずにその周面に前記繊維束を押し当て、
(B)次に該振動させないローラの周面に、前記繊維束を前記振動させるローラの周面に接触している繊維束の接触長の2倍以上の接触長さで接触させることにより前記繊維束の開繊状態を維持させることを特徴とするプリプレグの製造方法。A fiber bundle formed by aligning a plurality of single yarns is bent at a predetermined angle on a plurality of rollers, and at least one of the plurality of rollers intersects the traveling direction of the fiber bundle. In the method of producing a prepreg by opening the fiber bundle by passing it while vibrating in the direction, and then impregnating with a synthetic resin,
(A) The fiber bundle is pressed against the peripheral surface without vibrating a roller located immediately after the roller to be vibrated,
(B) Next, the fiber bundle is brought into contact with the peripheral surface of the non-vibrating roller with a contact length of at least twice the contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the vibrating roller. A method for producing a prepreg, characterized by maintaining an open state of a bundle.
(A)前記加振手段によって振動させるローラの直後に位置するローラは振動させず、かつ、
(B)前記振動させないローラは、該ローラの周面に接触している繊維束の接触長さが、前記振動させるローラの周面に接触している繊維束の接触長さの2倍以上となる周面長さを有することを特徴とするプリプレグの製造装置。A plurality of rollers that bend and support a fiber bundle formed by aligning a plurality of single yarns at a predetermined angle, and at least one of the plurality of rollers intersects the traveling direction of the fiber bundle. In an apparatus for manufacturing a prepreg, comprising: an oscillating means that vibrates in a direction; and a take-up means that pulls the fiber bundle while passing between the rollers.
(A) The roller located immediately after the roller vibrated by the vibration means does not vibrate; and
(B) The non-vibrating roller has a contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the roller being at least twice the contact length of the fiber bundle in contact with the peripheral surface of the roller to be vibrated. An apparatus for producing a prepreg characterized by having a circumferential surface length.
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