JP3699260B2 - Bulky nonwoven fabric and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に多数のカール状物が形成されてなる不織布であって、フィルター、ワイパー、タオル、ウェットティッシュ、包装材、面ファスナー雌材等に有効に利用することができる嵩高性不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から熱収縮率の異なる2以上の繊維層を積層し、各層の熱収縮率差を利用して不織布表面に皺状の凹凸を形成させた様々な不織布が提案されている。例えば、特開昭63−309657号公報には、感熱収縮性繊維と非収縮性繊維とからなり、高圧水流により一体化された不織布であって、感熱収縮性繊維の収縮発現により表面に多数の皺が形成された不織布が開示されている。また、本出願人においても、特開平7−54256号公報には、加熱による最大収縮率が少なくとも50%である高収縮性繊維含む第1繊維層と他の繊維からなる第2繊維層がが繊維間交絡により一体化され、この交絡不織布が熱処理によりその第1繊維層が収縮されて表面に第2繊維層による多数の皺が形成され、見掛けの厚味が上記交絡不織布の厚味の2倍以上を有している嵩高性不織布を提案している。さらに特願平8−268951号には、表面に一方向の畝状の凸部が略平行に多数形成された不織布を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれらの不織布には以下の問題点がある。例えば、特開昭63−309657号公報や特開平7−54256号公報のように皺が細かく密に形成された不織布をワイパーやタオルとして使用した場合、見かけの密度が大きいためゴミや埃、あるいは汚れ等を不織布の内部にまで捕捉することができず、捕捉量に限界がある。
【0004】
また、特願平8−268951号においては、伸長処理により直線上の長い畝状の凸部を形成させているので、上記に比して凸部における繊維の自由度が高く、不織布の内部にまで捕捉することを可能としているが、長い畝状の凸部と垂直方向で拭き取りを行うと極端にゴミや埃、あるいは汚れ等捕捉量が低下する。
【0005】
さらに、これらの不織布を面ファスナー雌材に使用した場合、凹部が多く、凸部の繊維の自由度が小さいため、強い圧力をかけて係合しないと雄材に形成されたフック部材が繊維に引っかかり難い。
したがって、意匠性に優れ、かつ様々な用途に展開可能な機能性不織布が未だ得られていないのが実情である。本発明はかかる実情を鑑みてなされたものであり、嵩高性、表面肌触り性、および機能性を兼ね備えた意匠性に優れた嵩高性不織布およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の嵩高性不織布は、第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されてなる不織布において、第2繊維層を構成する繊維同士が交絡した繊維束となしてランダムな方向に曲がりくねった状態で隆起したカール状物を形成させることにより、上記目的を達成した。かかる不織布の構成により、嵩高性、表面肌触り性、および機能性を兼ね備えた意匠性に優れた嵩高性不織布を得る。
【0007】
本発明の嵩高性不織布において、繊維束の太さは、0.2〜2mmであることが好ましい。
【0008】
本発明の嵩高性不織布において、第1繊維層は、加熱による最大収縮率が少なくとも50%である熱収縮性繊維を少なくとも50重量%含有することが好ましい。
【0009】
本発明の嵩高性不織布は、加熱による最大収縮率が少なくとも50%である熱収縮性繊維を少なくとも50重量%含有する第1繊維層の少なくとも片面に、第1繊維層が熱収縮する温度では実質的に熱収縮しない第2繊維層を積層し、これに高圧流体流を噴射して繊維同士を交絡させると同時に繊維を再配列させて、開孔部と繊維束からなる非開孔部が形成された開孔不織布とした後、加熱処理を施して第1繊維層を熱収縮させて、前記繊維束がランダムな方向に曲がりくねった状態で隆起したカール状物を形成させることにより製造することができる。
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の嵩高性不織布は、第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化されてなる不織布において、第2繊維層の繊維が繊維束となしてランダムな方向に隆起したカール状物を形成していることを特徴とする。図1は本発明の一実施の形態における第2繊維層側から見た斜視図である。第2繊維層を構成する繊維同士が交絡しながら繊維束となし、各繊維束がランダムな方向に曲がりくねった状態で隆起したカール状物を形成している。そのため、大きさや深さの異なる細かな空間が多数形成された構造となっている。図2のような従来の短い畝状となって不規則に密集したような多数の皺が形成し、長い溝状の空間が形成された不織布とは、明らかに意匠性が異なったものである。
【0011】
本発明の第1繊維層に用いられる繊維としては、潜在的に熱収縮性能を有する繊維が含有していれば特に限定されない。潜在的に熱収縮性能を有する繊維としては、例えば、ポリエステル/共重合ポリエステル、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン/エチレン−ブテン−プロピレン3元重合体などの組み合わせからなる見かけ上熱収縮するサイドバイサイド型複合繊維または偏心芯鞘型複合繊維、あるいは共重合ポリエステル、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−プロピレン3元重合体からなる潜在熱収縮性繊維が挙げられる。
【0012】
特に、第1繊維層において、加熱による最大収縮率が少なくとも50%である熱収縮性繊維を少なくとも50重量%含有することが好ましい。より好ましくは、熱による最大収縮率が少なくとも80%である熱収縮性繊維を少なくとも70重量%である。ここでいう最大収縮率とは、加熱された繊維が繊維形状を保ったままの収縮状態での最高の収縮率をいう。熱収縮性繊維の収縮率が50%未満であると収縮が不十分で通常の開孔不織布に近い状態となり、繊維束がランダムな方向に隆起したカール状物を形成した嵩高性不織布を得ることができない。また、80%程度の収縮率を持つ収縮性繊維であっても、他の普通の繊維50%以上と混綿すると所望のカール状物を形成した嵩高性不織布が得られないからである。
【0013】
上記を満たす熱収縮性繊維としては、例えば融解ピーク温度(Tm℃)が130<Tm<145のエチレン−プロピレンランダム共重合体(EP)を少なくとも70重量%以上含むポリマーからなる繊維が好適である。上記融解ピーク温度とはポリマーの示差熱熱量測定(DSC)をおこなうときのDSC曲線が最高値を示すときの温度をいう。融解ピーク温度が130℃未満であるとポリマーがゴム的弾性を示すようになり、繊維のカード通過性が悪くなる。逆に145℃を超えると、繊維の熱収縮性が通常のポリプロピレン程度となってしまうために好ましくない。また、エチレン−プロピレンランダムコポリマーの占める割合が70重量%未満となると、得られる繊維の最大熱収縮率が50%未満となり、好ましくない。エチレン−プロピレンランダムコポリマーと混合するポリマーとしては、エチレン−プロピレン−ブテン-1三元共重合体や、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ポリマーを用いることが望ましい。
【0014】
第1繊維層の態様は、ステープル繊維からなるパラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェブ、ランダムウェブなど何れであってもよいが、繊維層の熱収縮の方向を一方向に集中させるほうが、第2繊維層において、ランダムな方向に隆起したカール状物がより形成されやすくなる。従って、第1繊維層はパラレルウェブであることが望ましい。第1繊維層は、ウェブのままで第2繊維層と積層してもよいが、繊維同士を予め軽く交絡あるいは接合させた不織布状物としておいてもよい。
【0015】
次に、第2繊維層について説明する。第2繊維層は第1繊維層の熱収縮により多数のランダムな方向に隆起したカール状物を形成するものである。したがって、第2繊維層を構成する繊維は、繊維集合物を形成することができ、第1繊維層が収縮する温度において実質的に収縮しないものであれば、素材等は特に限定されない。例えば、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維等から任意に一あるいは二以上選択して使用することができる。より好ましくは、後述する高圧流体流を噴射した際に、繊維交絡性のよい素材を用いるのがよく、中でもレーヨン繊維が好適である。また、繊維形状等も特に限定されず、分割型複合繊維や異形断面を有する繊維等を任意に使用することができる。
【0016】
例えば、最終的に得られる不織布をウェットワイパーとして使用する場合には、第2繊維層をレーヨン繊維等の親水性繊維主体で構成するとよい。また、細かな埃などを拭き取ることを目的とする精密ワイパーや清掃用ワイパーとして使用する場合には、繊度が3デニール以下の合成繊維やナイロン/ポリエステル、ポリエステル/ポリプロピレンの組み合わせからなる分割型複合繊維あるいはポリエステル系繊維を主体で第2繊維層を構成するとよい。また、最終的に得られる不織布の耐摩耗性を向上させるには、第1繊維層中の熱収縮性繊維が熱収縮する温度で溶融可能な繊維を第2繊維層に混合するとよい。
【0017】
第2繊維層の態様は特に限定されず、ステープル繊維からなるパラレルウェブやクロスウェブ、セミランダムウェブ、連続フィラメントからなる長繊維ウェブ、短繊維を湿式抄紙したウェブ、あるいはメルトブロー不織布等を任意に使用することができる。第1繊維層との交絡を強固にするためには、ステープルファイバーからなるウェブを用いることが望ましい。第2繊維層は、ウェブのままで第1繊維層と積層してもよいが、繊維同士を予め軽く交絡あるいは接合させた不織布状物としておいてもよい。
【0018】
そして、第1繊維層と第2繊維層は積層される。両繊維層において、第1繊維層/第2繊維層の目付比が1/5〜3/1となるように積層することが好ましい。より好ましくは1/3〜2/1である。第1繊維層/第2繊維層の目付比が1/5を超えると、第1繊維層の熱収縮応力に第2繊維層が追随にしくくなるため、ランダムな方向に隆起したカール状物を形成させることが難しくなる。目付比が3/1未満であると、不織布全体の柔軟性が阻害されるため好ましくない。また、第2繊維層は第1繊維層の片面もしくは両面に積層することができる。
【0019】
得られた積層体は、高圧流体流を噴射して繊維同士を交絡させると同時に繊維を再配列させて開孔が形成された不織布となす。本発明で用いる「流体」は、繊維同士を交絡させ、かつ繊維を再配列させ得るものであれば限定されないが、工程管理上、特に水を用いることが望ましい。高圧流体流の噴射は、ウェブの繊維が再配列されて不織布に開孔が形成されるような条件で行う。具体的には、開孔形成用の支持体にウェブを置き、ウェブに高圧流体流を噴射して行う。開孔形成用の支持体の形態は特に限定されず、モノフィラメントや金属線を織成して形成したパターンネットや、突起物を設けたロール等、汎用されているものを任意に使用することができる。
【0020】
高圧流体流の噴射は、開孔形成用の支持体上でのみ行ってもよい。また、予め低圧の流体流で予備的に交絡させた後、開孔形成用の支持体上で流体流を噴射してもよい。予備的に交絡させると、得られる不織布の強力は高くなる。
開孔形成用の支持体上に噴射する流体流の圧力は、処理するウェブの目付や予備交絡の有無に応じて設定する必要がある。例えば、20〜100g/m2のウェブを処理する場合、流体流の圧力は30〜100kg/cm2であることが好ましい。30kg/cm2未満では、流体流のエネルギーが不十分で開孔を形成させることが難しい。100kg/cm2を超えると、繊維が飛散して地合が悪くなり、また支持体の素材、形状等によっては支持体の損傷を招くおそれがある。また、予備的な交絡を行う場合は、透水性の支持体にウェブを置き、20〜60kg/cm2の流体流を噴射させるとよい。
【0021】
また開孔形状は特に限定されず、円状、楕円状、菱形状、四角形状等であってもよい。開孔パターンには千鳥状、格子状等が用いられるが、千鳥状がより好ましい。得られる開孔部は孔径0.5mm〜3.0mm、繊維束からなる非開孔部の間隔は3.0mm以下であればよい。孔径が3.0mmを超えると、嵩高で孔開き気味の不織布になり、カール状物が形成し難くなる。0.5mm未満であると熱処理後に孔が消失してしまう。繊維束からなる非開孔部の間隔が3.0mmを超えると、従来の短い畝状となって不規則に密集したような皺の形状に近くなる。
【0022】
得られた開孔不織布は、加熱処理を施され、第1繊維層を収縮させて第2繊維層にランダムな方向に隆起したカール状物が形成される。加熱処理は、第1繊維層内の熱収縮性繊維が収縮する温度で行う。本発明の嵩高性不織布においては、第1繊維層の面積収縮率が15〜85%となるような条件、つまり熱処理後の面積が熱処理前の15〜85%になるような条件で処理するのが好ましい。より好ましい面積収縮率は、40〜80%である。面積収縮率が85%を超えると、繊維束で形成されるカール状物が密集状態となり、適度な空間が得られない。面積収縮率が15%未満であると、目的とするカール状物が得られない。
【0023】
そして、得られた開孔不織布における繊維束からなる非開孔部の大きさが、加熱処理後のカール状物を形成する繊維束の太さに影響する。ランダムな方向に隆起したカール状物を形成している繊維束の太さは、0.2〜2mmが好ましい。より好ましくは0.5〜1.2mmである。繊維束の太さが2mmを超えると、外観上、従来の皺を形成した不織布と変わらず、カール状物のループによって形成される空間が小さくなり、例えばワイパーなどに使用した場合、ゴミや埃、あるいは汚れ等捕捉量が低下する。繊維束の太さが0.2mm未満であると、繊維束の強力が弱くなり、例えばワイパーなどに使用した場合、拭き取り面との摩擦により毛羽立ちが発生したり、繊維がちぎれて発塵したりする。
【0024】
加熱処理により、ランダムな方向に隆起したカール状物を形成した不織布は、前述したように従来の短い畝状となって不規則に密集したような多数の皺が形成された不織布とは、明らかに意匠性が異なったものである。本発明の嵩高性不織布は、従来の多皺性不織布のような長い溝状の空間が形成していないので、不織布表面の抵抗感が少なく、様々な用途に使用できる。例えばワイパーに使用すると、対象面に対する滑り性がよく、特に滑り摩擦抵抗が200g以下であることが好ましい。より好ましくは、100〜150gである。滑り摩擦抵抗が200gを超えると、拭き取り時に重みを感じ、不快感を与える。また、ウェットティッシュやタオルなどの対人向けのワイパーとして使用すると、肌触りが滑らかで、触感に優れている。あるいは、面ファスナー雌材に用いた場合であると、大きさや深さの異なる細かな空間に雄材のフック部材が深く進入し雌材のカール部に強固に係合する。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の内容について実施例を挙げて説明する。なお、得られた不織布の厚み、引張強力、破断伸度、滑り摩擦抵抗、ワイピング性能は以下のとおり測定した。
(厚み) 厚み測定機(商品名:THICKNESS GAUGE モデル CR-60A 株式会社大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cm2 あたり20gの荷重を加えた状態で測定した。
【0026】
(引張強力、破断伸度) JIS L 1096に準じ、幅5cm、長さ15cmの試料片をつかみ間隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用いて引張速度30cm/分で伸長し、切断時の荷重値および伸長率をそれぞれ引張強力、破断伸度とした。
【0027】
(滑り摩擦抵抗) 花王(株)製フローリング用清掃具(拭き取り面積10cm×26cm、柄の長さ34cm、重量235g)を拭き取り面上に載置し、柄の最上部にバネばかりを引っかけ、柄を45度の角度に固定した状態でバネばかりを柄に沿うように引っ張り、清掃具が動き出したときの荷重を滑り摩擦抵抗とした。
【0028】
(ワイピング性能)
▲1▼捕集率: ガラス面上にパン粉0.5gを均一にばらまき、上記清掃具にあらかじめ重量を測定した不織布を取り付け、拭き取り面上に500gの荷重を載置した状態で60cmの距離を移動させ、1往復させた後の不織布重量を測定し、拭き取り前後の重量差を捕集量(g)とした。そして、捕集量/0.5を捕集率(%)とした。
▲2▼保持率: 上記で捕集した状態の清掃具を約10cmの高さから5回落下させ、5回落下後の不織布重量と拭き取り前不織布重量の重量差を保持量とした。そして、保持量/捕集量を保持率とした。
【0029】
(実施例1)
第1繊維層として、融解ピーク温度が136℃のエチレン−プロピレンランダム共重合体からなる繊度2デニール、繊維長51mmの最大熱収縮率92%である熱収縮性繊維(大和紡績(株)製)をセミランダムカード機を用い、目付10g/m2のカードウェブを作製した。
【0030】
第2繊維層として、繊度1.5デニール、繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン(株)製)をセミランダムカード機を用い、目付20g/m2のカードウェブを作製し、第1繊維層の上に積層し、積層ウェブとした。
【0031】
上記積層ウェブを孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルを用いて、第1繊維層を表面側として水圧30kg/cm2の柱状水流を2回、裏面側に水圧20kg/cm2の柱状水流を2回噴射して、ウエブの構成繊維を交絡させた交絡不織布を作製した。
【0032】
そして、上記交絡不織布を開孔形成用の支持体(日本フィルコン(株)製の平織物、25メッシュ)上に第1繊維層がノズル面になるように載置し、水圧30kg/cm2の柱状水流を2回噴射し、開孔処理を施し、90℃で乾燥し、開孔不織布を得た。
【0033】
上記開孔不織布を熱風貫通型加工機を用い、135℃で熱収縮処理を施し、熱収縮性繊維を収縮させることにより、第2繊維層の繊維が繊維束となしてランダムな方向に隆起したカール状物を形成した目付120g/m2の嵩高性不織布を得た。
【0034】
(実施例2)
第2繊維層として、繊度1.5デニール、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート繊維(帝人(株)製)70重量%と、繊度1.5デニール、繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン(株)製)30重量%とを混綿した以外は実施例1と同様の方法で目付115g/m2の嵩高性不織布を得た。
【0035】
(比較例1)
実施例1に用いた積層ウェブを、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルを用いて、第1繊維層を表面側として水圧30kg/cm2の柱状水流を2回、裏面側に水圧20kg/cm2の柱状水流を2回噴射して、ウエブの構成繊維を交絡させた交絡不織布を作製した。そして、交絡不織布を130℃で熱収縮処理を施し、熱収縮性繊維を収縮させて目付95g/m2の不織布となした。
【0036】
(比較例2)
交絡不織布を135℃で熱収縮処理した以外は、比較例1と同様の方法で目付125g/m2の不織布を得た。
【0037】
実施例1、2および比較例1、2の不織布の物性を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例1、2は、第2繊維層の繊維が繊維束となして、ランダムな方向に隆起したカール状物を形成しており、特に実施例1において、カール状物が明瞭に形成されていた。そして、不織布の表面の凹凸が小さいにも関わらず、カール状物のループが空間を保持しており、対象面に対する滑り性がよく、ワイピング性能に優れたものであった。さらに、肌触りが滑らかであった。
【0040】
一方、比較例1、2においては、短い畝状となって不規則に密集したような多数の皺が形成されており、比較例2のほうがより細かい皺を形成していた。これらはいずれも不織布表面に長い溝状の空間が形成しており、凹凸が大きく、対象面に対する十分な滑り性が得られなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の嵩高性不織布は、繊維が繊維束となしてランダムな方向に隆起したカール状物を形成した構造を持ち、従来の短い畝状となって不規則に密集したような多数の皺が形成された不織布とは、明らかに意匠性が異なったものである。
そして、意匠性だけでなく、機能面においても、不織布の表面の凹凸が小さいにも関わらず、カール状物のループが空間を保持しているため、不織布表面の滑り性に優れているだけでなく、異種の物質を担持するのに好適である。
本発明の嵩高性不織布は、フィルター、ワイパー、タオル、ウェットティッシュ、包装材、面ファスナー雌材等に有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の嵩高性不織布の一例。
【図2】従来の嵩高性不織布。
【符号の説明】
1.嵩高性不織布
2.ランダムな方向に隆起したカール状物[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-woven fabric having a large number of curled objects formed on its surface, and can be used effectively for filters, wipers, towels, wet tissues, packaging materials, female hook-and-loop fastener materials, etc. Is.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various nonwoven fabrics have been proposed in which two or more fiber layers having different thermal shrinkage rates are laminated, and wrinkle-like irregularities are formed on the nonwoven fabric surface using the difference in thermal shrinkage rate of each layer. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-309657 discloses a nonwoven fabric composed of heat-sensitive shrinkable fibers and non-shrinkable fibers and integrated by a high-pressure water stream. A non-woven fabric in which wrinkles are formed is disclosed. Also in the present applicant, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-54256 discloses a first fiber layer containing highly shrinkable fibers having a maximum shrinkage ratio of at least 50% by heating and a second fiber layer made of other fibers. The entangled nonwoven fabric is integrated by interlacing, and the first fiber layer is contracted by heat treatment to form a large number of wrinkles due to the second fiber layer on the surface, and the apparent thickness is 2 of the thickness of the entangled nonwoven fabric. It proposes a bulky nonwoven fabric having more than double. Further, Japanese Patent Application No. 8-268951 proposes a non-woven fabric in which a number of ridge-shaped convex portions in one direction are formed substantially in parallel on the surface.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, these nonwoven fabrics have the following problems. For example, when a non-woven fabric in which wrinkles are finely and densely formed as in JP-A-63-309657 and JP-A-7-54256 is used as a wiper or a towel, the apparent density is large, so that Dirt and the like cannot be captured even inside the nonwoven fabric, and the amount of capture is limited.
[0004]
Moreover, in Japanese Patent Application No. 8-268951, since a long ridge-like convex portion on a straight line is formed by an elongation process, the degree of freedom of fibers in the convex portion is higher than the above, and the inside of the nonwoven fabric is However, if wiping is performed in a direction perpendicular to the long bowl-shaped convex portion, the amount of dust, dirt, dirt or the like is extremely reduced.
[0005]
Furthermore, when these non-woven fabrics are used for female hook-and-loop fasteners, there are many recesses and the degree of freedom of the fibers in the projections is small, so that if a strong pressure is not applied, the hook member formed on the male material will be caught by the fibers. hard.
Therefore, it is the actual situation that a functional nonwoven fabric that is excellent in design and can be developed for various uses has not yet been obtained. This invention is made | formed in view of this situation, and it aims at providing the bulky nonwoven fabric excellent in the design property which had bulkiness, surface touch property, and functionality, and its manufacturing method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The bulky nonwoven fabric of the present invention is a nonwoven fabric in which the first fiber layer and the second fiber layer are integrated by entanglement of fibers, and the bundles of fibers constituting the second fiber layer are entangled and randomly The above object was achieved by forming a curled object that was raised in a winding state in any direction. By the configuration of such a nonwoven fabric, a bulky nonwoven fabric excellent in design properties having bulkiness, surface touch and functionality is obtained.
[0007]
In the bulky nonwoven fabric of the present invention, the thickness of the fiber bundle is preferably 0.2 to 2 mm.
[0008]
In the bulky nonwoven fabric of the present invention, the first fiber layer preferably contains at least 50% by weight of heat-shrinkable fibers having a maximum shrinkage ratio by heating of at least 50%.
[0009]
The bulky nonwoven fabric of the present invention is substantially at a temperature at which the first fiber layer is thermally shrunk on at least one side of the first fiber layer containing at least 50% by weight of heat-shrinkable fibers having a maximum shrinkage ratio by heating of at least 50%. A second fiber layer that does not thermally shrink is laminated, and a high-pressure fluid stream is sprayed onto the fiber layer to entangle the fibers, and at the same time, the fibers are rearranged to form a non-perforated portion composed of a perforated portion and a fiber bundle. after a has been apertured nonwoven, a first fibrous layer is thermally contracted by facilities to heat treatment, that the fiber bundle is manufactured by forming a curled product was raised in a state of meandering in random directions Can do.
The contents of the present invention will be specifically described below.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The bulky nonwoven fabric of the present invention is a nonwoven fabric in which the first fiber layer and the second fiber layer are integrated by entanglement of the fibers, and the fibers of the second fiber layer are raised into random directions as fiber bundles. A curled object is formed. FIG. 1 is a perspective view seen from the second fiber layer side in one embodiment of the present invention. The fibers constituting the second fiber layer are entangled with each other to form a fiber bundle, and each of the fiber bundles is curled up in a random direction to form a curled object. For this reason, a large number of fine spaces having different sizes and depths are formed. The conventional non-woven fabric in which a large number of wrinkles that are irregularly densely formed as shown in FIG. 2 are formed and a long groove-like space is formed is clearly different in design. .
[0011]
The fiber used for the first fiber layer of the present invention is not particularly limited as long as the fiber potentially has heat shrink performance. As a fiber having a potential heat shrink performance, for example, it is apparently heat shrinkable composed of a combination of polyester / copolyester, polypropylene / ethylene-propylene copolymer, polypropylene / ethylene-butene-propylene terpolymer, and the like. Examples of the heat-shrinkable fiber include a side-by-side type composite fiber or an eccentric core-sheath type composite fiber, or a copolyester, an ethylene-propylene copolymer, and an ethylene-butene-propylene terpolymer.
[0012]
In particular, the first fiber layer preferably contains at least 50% by weight of heat-shrinkable fibers having a maximum shrinkage ratio by heating of at least 50%. More preferably, the heat shrinkable fiber having a maximum heat shrinkage of at least 80% is at least 70% by weight. The term “maximum shrinkage” as used herein refers to the maximum shrinkage in a contracted state while the heated fiber maintains its fiber shape. When the shrinkage rate of the heat-shrinkable fiber is less than 50%, the shrinkage is insufficient and the state is close to that of a normal open nonwoven fabric, and a bulky nonwoven fabric in which a curled object is formed in which fiber bundles are raised in random directions is obtained. I can't. Moreover, even if the shrinkable fiber has a shrinkage rate of about 80%, if it is mixed with 50% or more of other ordinary fibers, a bulky nonwoven fabric in which a desired curled material is formed cannot be obtained.
[0013]
As the heat-shrinkable fiber satisfying the above, for example, a fiber made of a polymer containing at least 70% by weight or more of an ethylene-propylene random copolymer (EP) having a melting peak temperature (Tm ° C.) of 130 <Tm <145 is suitable. . The melting peak temperature is a temperature at which the DSC curve when performing differential thermal calorimetry (DSC) of the polymer shows the maximum value. When the melting peak temperature is less than 130 ° C., the polymer exhibits rubber-like elasticity, and the fiber card passing property is deteriorated. On the other hand, if the temperature exceeds 145 ° C., the heat shrinkability of the fibers is about the same as that of ordinary polypropylene, which is not preferable. On the other hand, when the proportion of the ethylene-propylene random copolymer is less than 70% by weight, the maximum heat shrinkage of the obtained fiber is less than 50%, which is not preferable. As the polymer to be mixed with the ethylene-propylene random copolymer, it is desirable to use an ethylene-propylene-butene-1 terpolymer or a polyolefin polymer such as polypropylene.
[0014]
The aspect of the first fiber layer may be any of a parallel web made of staple fibers, a cross web, a semi-random web, a random web, and the like. However, it is preferable to concentrate the direction of heat shrinkage of the fiber layer in one direction. In the fiber layer, a curled object raised in a random direction is more easily formed. Therefore, the first fiber layer is preferably a parallel web. The first fiber layer may be laminated with the second fiber layer in the form of a web, but may be a non-woven fabric in which fibers are lightly entangled or joined in advance.
[0015]
Next, the second fiber layer will be described. A 2nd fiber layer forms the curled object which protruded in many random directions by the heat shrink of the 1st fiber layer. Accordingly, the fibers constituting the second fiber layer can form a fiber aggregate, and the material and the like are not particularly limited as long as they do not substantially contract at the temperature at which the first fiber layer contracts. For example, recycled fibers such as rayon, semi-synthetic fibers such as acetate, polyamide fibers such as nylon 6 and nylon 66, polyester fibers such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, polyolefin fibers such as polyethylene and polypropylene, etc. One or more can be selected and used. More preferably, a material having good fiber entanglement is used when a high-pressure fluid flow described later is jetted, and among these, rayon fibers are preferred. Further, the fiber shape and the like are not particularly limited, and a split composite fiber, a fiber having an irregular cross section, and the like can be arbitrarily used.
[0016]
For example, when the finally obtained nonwoven fabric is used as a wet wiper, the second fiber layer is preferably composed mainly of hydrophilic fibers such as rayon fibers. In addition, when used as a precision wiper or cleaning wiper for wiping off fine dust, etc., synthetic fiber with a fineness of 3 denier or less, split-type composite fiber made of a combination of nylon / polyester and polyester / polypropylene Alternatively, the second fiber layer may be mainly composed of polyester fibers. Moreover, in order to improve the abrasion resistance of the finally obtained nonwoven fabric, it is preferable to mix fibers that can be melted at a temperature at which the heat-shrinkable fibers in the first fiber layer are thermally shrunk into the second fiber layer.
[0017]
The aspect of the second fiber layer is not particularly limited, and a parallel web made of staple fibers, a cross web, a semi-random web, a long fiber web made of continuous filaments, a web obtained by wet papermaking of short fibers, or a melt blown nonwoven fabric is arbitrarily used. can do. In order to strengthen the entanglement with the first fiber layer, it is desirable to use a web made of staple fibers. The second fiber layer may be laminated with the first fiber layer as it is, but may be a non-woven fabric in which fibers are lightly entangled or joined in advance.
[0018]
Then, the first fiber layer and the second fiber layer are laminated. In both the fiber layers, it is preferable to laminate so that the basis weight ratio of the first fiber layer / second fiber layer is 1/5 to 3/1. More preferably, it is 1/3 to 2/1. When the basis weight ratio of the first fiber layer / second fiber layer exceeds 1/5, the second fiber layer becomes less likely to follow the heat shrinkage stress of the first fiber layer. It becomes difficult to form. If the basis weight ratio is less than 3/1, the flexibility of the entire nonwoven fabric is hindered, which is not preferable. The second fiber layer can be laminated on one side or both sides of the first fiber layer.
[0019]
The obtained laminate is made into a non-woven fabric having openings formed by injecting high-pressure fluid flow to entangle the fibers and simultaneously rearranging the fibers. The “fluid” used in the present invention is not limited as long as the fibers can be entangled with each other and the fibers can be rearranged, but it is particularly desirable to use water for process control. The injection of the high-pressure fluid flow is performed under such a condition that the fibers of the web are rearranged to form holes in the nonwoven fabric. Specifically, a web is placed on a support for forming holes and a high-pressure fluid flow is jetted onto the web. The form of the support for forming the opening is not particularly limited, and a widely used one such as a pattern net formed by weaving monofilaments or metal wires, or a roll provided with protrusions can be arbitrarily used.
[0020]
The jet of the high-pressure fluid flow may be performed only on the support for forming the opening. Alternatively, after pre-entanglement with a low-pressure fluid flow in advance, the fluid flow may be ejected on a support for forming an opening. When pre-entangled, the strength of the resulting nonwoven fabric increases.
It is necessary to set the pressure of the fluid flow to be jetted on the support for forming the opening according to the basis weight of the web to be processed and the presence or absence of preliminary entanglement. For example, when processing a 20-100 g / m < 2 > web, it is preferable that the pressure of a fluid stream is 30-100 kg / cm < 2 >. If it is less than 30 kg / cm 2 , the energy of the fluid flow is insufficient and it is difficult to form a hole. If it exceeds 100 kg / cm 2 , the fibers are scattered and the formation is deteriorated, and the support may be damaged depending on the material and shape of the support. Moreover, when performing preliminary confounding, it is good to put a web on a water-permeable support body and to jet a fluid flow of 20 to 60 kg / cm 2 .
[0021]
The shape of the opening is not particularly limited, and may be a circle, an ellipse, a rhombus, a quadrangle, or the like. A staggered pattern, a lattice pattern, or the like is used for the aperture pattern, but a staggered pattern is more preferable. The obtained apertures may have a pore diameter of 0.5 mm to 3.0 mm, and the interval between the non-apertures made of fiber bundles may be 3.0 mm or less. When the pore diameter exceeds 3.0 mm, it becomes a bulky and perforated nonwoven fabric, and it becomes difficult to form a curled object. If it is less than 0.5 mm, the holes disappear after the heat treatment. When the interval between the non-opening portions made of the fiber bundle exceeds 3.0 mm, the shape becomes a conventional short cocoon shape and close to the shape of the cocoon that is irregularly densely packed.
[0022]
The obtained apertured nonwoven fabric is subjected to a heat treatment, and the first fiber layer is contracted to form a curled product that is raised in a random direction on the second fiber layer. The heat treatment is performed at a temperature at which the heat-shrinkable fibers in the first fiber layer contract. In the bulky nonwoven fabric of the present invention, the treatment is performed under conditions such that the area shrinkage of the first fiber layer is 15 to 85%, that is, the area after heat treatment is 15 to 85% before heat treatment. Is preferred. A more preferable area shrinkage rate is 40 to 80%. If the area shrinkage rate exceeds 85%, curled objects formed by fiber bundles are in a dense state, and an appropriate space cannot be obtained. If the area shrinkage is less than 15%, the desired curled product cannot be obtained.
[0023]
And the magnitude | size of the non-opening part which consists of a fiber bundle in the obtained open nonwoven fabric influences the thickness of the fiber bundle which forms the curl-like thing after heat processing. As for the thickness of the fiber bundle which forms the curl-like thing raised in the random direction, 0.2-2 mm is preferable. More preferably, it is 0.5 to 1.2 mm. If the thickness of the fiber bundle exceeds 2 mm, the space formed by the curled loops will be small in appearance, and will not be different from the conventional non-woven fabric with wrinkles. Or, the amount of captured dirt is reduced. When the thickness of the fiber bundle is less than 0.2 mm, the strength of the fiber bundle becomes weak. For example, when used for a wiper, fluffing may occur due to friction with the wiping surface, or the fiber may tear and generate dust. To do.
[0024]
A non-woven fabric that forms curls that are raised in a random direction by heat treatment is clearly a non-woven fabric that has a large number of wrinkles that are irregularly densely formed as described above. The design is different. Since the bulky nonwoven fabric of the present invention does not have a long groove-like space as in the conventional multi-woven fabric, there is little resistance on the surface of the nonwoven fabric and it can be used for various applications. For example, when used for a wiper, it is preferable that the sliding property with respect to the target surface is good, and the sliding friction resistance is particularly 200 g or less. More preferably, it is 100-150g. When the sliding friction resistance exceeds 200 g, the weight is felt at the time of wiping, and uncomfortable feeling is given. In addition, when used as a wiper for people such as wet tissue and towels, the touch is smooth and the touch is excellent. Or if it is a case where it uses for a hook_and_loop | surface fastener female material, the hook member of a male material will approach deeply into the fine space from which a magnitude | size and depth differ, and it will firmly engage with the curl part of a female material.
[0025]
【Example】
Hereinafter, the contents of the present invention will be described with reference to examples. The thickness, tensile strength, elongation at break, sliding friction resistance, and wiping performance of the obtained nonwoven fabric were measured as follows.
(Thickness) Using a thickness measuring machine (trade name: THICKNESS GAUGE model CR-60A, manufactured by Daiei Kagaku Seiki Seisakusho Co., Ltd.), measurement was performed with a load of 20 g per 1 cm 2 of the sample.
[0026]
(Tensile strength, elongation at break) In accordance with JIS L 1096, a sample piece having a width of 5 cm and a length of 15 cm is gripped at an interval of 10 cm and stretched at a tensile speed of 30 cm / min using a constant-speed extension type tensile tester. The load value and elongation rate at the time of cutting were taken as tensile strength and breaking elongation, respectively.
[0027]
(Sliding frictional resistance) A flooring cleaning tool (wipe area 10 cm x 26 cm, handle length 34 cm, weight 235 g) made by Kao Co., Ltd. is placed on the wiped surface, and only the spring is hooked on the top of the handle. Was fixed at a 45 degree angle, the spring alone was pulled along the handle, and the load when the cleaning tool started moving was defined as sliding frictional resistance.
[0028]
(Wiping performance)
(1) Collection rate: Spread 0.5 g of bread crumbs uniformly on the glass surface, attach a nonwoven fabric weighed in advance to the above cleaning tool, and place a load of 60 cm on the wiping surface with a distance of 60 cm. The nonwoven fabric weight after moving and reciprocating once was measured, and the weight difference before and after wiping was defined as the collected amount (g). The collection amount / 0.5 was defined as the collection rate (%).
(2) Retention rate: The cleaning tool in the state collected above was dropped five times from a height of about 10 cm, and the weight difference between the weight of the nonwoven fabric after dropping five times and the weight of the nonwoven fabric before wiping was defined as the retained amount. The retention amount / collection amount was defined as the retention rate.
[0029]
(Example 1)
As the first fiber layer, a heat-shrinkable fiber (manufactured by Daiwabo Co., Ltd.) having a fineness of 2 denier made of an ethylene-propylene random copolymer having a melting peak temperature of 136 ° C. and a fiber length of 51 mm and a maximum heat shrinkage rate of 92%. Was used to prepare a card web having a basis weight of 10 g / m 2 .
[0030]
As a second fiber layer, a card web having a basis weight of 20 g / m 2 is produced using a semi-random card machine made of rayon fiber (manufactured by Daiwabo Rayon Co., Ltd.) having a fineness of 1.5 denier and a fiber length of 40 mm. The laminate web was laminated on top.
[0031]
Using the above-mentioned laminated web, a nozzle in which orifices having a hole diameter of 0.1 mm are provided at intervals of 0.6 mm, a columnar water flow with a water pressure of 30 kg / cm 2 is performed twice with the first fiber layer on the front side, and a water pressure of 20 kg on the back side. A entangled nonwoven fabric in which web constituent fibers were entangled by spraying a columnar water flow of / cm 2 twice was produced.
[0032]
Then, the entangled nonwoven fabric was placed on a support for opening formation (a plain woven fabric manufactured by Nippon Filcon Co., Ltd., 25 mesh) so that the first fiber layer became the nozzle surface, and the water pressure was 30 kg / cm 2 . A columnar water stream was jetted twice, subjected to pore opening treatment, and dried at 90 ° C. to obtain an apertured nonwoven fabric.
[0033]
The above-mentioned open nonwoven fabric was subjected to heat shrink treatment at 135 ° C. using a hot air penetration type processing machine, and the heat shrinkable fibers were shrunk, so that the fibers of the second fiber layer became a fiber bundle and raised in a random direction. A bulky nonwoven fabric having a weight per unit area of 120 g / m 2 was obtained.
[0034]
(Example 2)
As the second fiber layer, 70% by weight of a polyethylene terephthalate fiber having a fineness of 1.5 denier and a fiber length of 51 mm (manufactured by Teijin Ltd.) and a rayon fiber having a fineness of 1.5 denier and a fiber length of 40 mm (manufactured by Daiwabo Rayon Co., Ltd.) ) A bulky nonwoven fabric having a basis weight of 115 g / m 2 was obtained in the same manner as in Example 1 except that 30% by weight was blended.
[0035]
(Comparative Example 1)
The laminated web used in Example 1 was subjected to a columnar water flow twice with a water pressure of 30 kg / cm 2 with the first fiber layer as the surface side using a nozzle in which orifices having a hole diameter of 0.1 mm were provided at intervals of 0.6 mm. A entangled nonwoven fabric was produced by injecting a columnar water flow having a water pressure of 20 kg / cm 2 twice on the back side to entangle the constituent fibers of the web. Then, the entangled nonwoven fabric was subjected to a heat shrink treatment at 130 ° C., and the heat shrinkable fiber was shrunk to obtain a nonwoven fabric having a basis weight of 95 g / m 2 .
[0036]
(Comparative Example 2)
A nonwoven fabric having a basis weight of 125 g / m 2 was obtained in the same manner as in Comparative Example 1 except that the entangled nonwoven fabric was subjected to heat shrinkage treatment at 135 ° C.
[0037]
Table 1 shows the physical properties of the nonwoven fabrics of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2.
[0038]
[Table 1]
[0039]
In Examples 1 and 2, the fibers of the second fiber layer are formed into fiber bundles to form a curled object that is raised in a random direction. In particular, in Example 1, the curled object is clearly formed. It was. And although the unevenness | corrugation of the surface of a nonwoven fabric was small, the loop of the curled object was holding space, the slipperiness with respect to the target surface was good, and it was excellent in wiping performance. Furthermore, the touch was smooth.
[0040]
On the other hand, in Comparative Examples 1 and 2, a large number of wrinkles that are short and crowded irregularly were formed, and Comparative Example 2 formed finer wrinkles. In any of these, a long groove-like space was formed on the surface of the nonwoven fabric, the irregularities were large, and sufficient slipperiness with respect to the target surface could not be obtained.
[0041]
【The invention's effect】
The bulky nonwoven fabric of the present invention has a structure in which fibers are bundled to form a curled product that is raised in a random direction. The formed nonwoven fabric is clearly different in design.
And not only in terms of design, but also in terms of function, the loop of the curled object maintains a space despite the small unevenness of the surface of the nonwoven fabric. And suitable for carrying different kinds of substances.
The bulky nonwoven fabric of the present invention can be effectively used for filters, wipers, towels, wet tissues, packaging materials, female hook-and-loop female materials, and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of a bulky nonwoven fabric according to the present invention.
FIG. 2 shows a conventional bulky nonwoven fabric.
[Explanation of symbols]
1. Bulky nonwoven fabric2. Curled objects raised in random directions
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