JP3696496B2 - Composite optical component and composite optical unit using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの記録または再生に用いられる光ピックアップに搭載される複合光学ユニット、及びこの複合光学ユニットに用いられる複合光学部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
複合光学ユニットとして、光ディスク装置に搭載される光ディスクを記録あるいは再生するために、光ディスクにレーザ光を照射し、光ディスクからの戻り光を受光する受発光一体型の複合光学ユニットが知られている。
【0003】
光ディスク装置が多様化する中で、光ディスクに対する記録または再生用のレーザ光に、波長が780nm帯の半導体レーザによるレーザ光、波長が650nm帯の半導体レーザによるレーザ光、さらには波長が405nm帯の半導体レーザによる青色発光のレーザ光などを用いた、さまざまな光ディスクが増えている。
例えば、CD(コンパクト・ディスク)、CD−R(追記型CD)、DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)等の光ディスクに情報を記録したり、光ディスクの情報記録面の情報を再生するために光ピックアップが用いられ、このピックアップに複合光学ユニットが搭載されている。
【0004】
近年、CD等に比べて記録密度の高い光ディスクであるDVDを記録・再生するDVD装置が製品化されて普及し、このDVD装置に搭載する光ピックアップも小型化・軽量化がなされている。
また、DVD装置では、CD(CD−Rを含む。)との互換性も要求されている。そのために、DVD用のレーザ光源(650nm帯)と、CD用のレーザ光源(780nm)の波長の異なる2波長半導体レーザを1個備えたものもある。
【0005】
出願人は、光ディスクにレーザ光を照射し、光ディスクからの戻り光を受光する光ピックアップに適用して好適な複合光学ユニットを提案した(特願平11−282153号)。
図5及び図6に示すように、複合光学ユニット150は、半導体レーザ152と受光部材154とからなる受発光一体型光学素子と、複合光学部品155と、これらの部材152、154、155が一体に取付固定されるハウジング151とからなっている。そして、複合光学ユニット150は、半導体レーザ152から出射された波長が650nm帯のレーザ光により図示しない光ディスクに記録または再生するのに用いられている。
【0006】
上記受光部材154は、PINフォトダイオード等からなり、接続する外部接続端子154bを介して電源電圧の供給や光電変換された出力信号の外部出力に供されている。
【0007】
上記複合光学部品155は、平行に配置された入射面155aと出射面155bとを有する直方体状部155cと、入射面155aと連結するように一体形成した傾斜面部155dと、直方体状部155cの側壁から突設した突出部155eとから構成されている。出射面155bには回折格子155fが形成されている。傾斜面部155dの表面には光学薄膜がコーティングされた反射面155d1となっている。突出部155eの先端には出射面155e1が形成されている。このように、反射面155d1は複合光学部品155の外部との境界面に形成されている。入射面155a、出射面155b及び出射面155e1も同様に複合光学部品155の外部との境界面に形成されている。
【0008】
上記ハウジング151は、アルミダイキャストからなり、その左側の部分には半導体レーザ152を位置決めして取り付けるための取付穴151bが形成され、その右側の部分には複合光学部品155の取付用の取付穴151cが穴部151aと連結して形成されている。取付穴151cの右側端部には複合光学部品155を取り付けるための突き当て面151c1が形成されている。さらに、ハウジング151の外周の中央部には貫通孔151dが形成されている。貫通孔151dを覆う外壁面には受光部材154が位置決めして取り付けられている。一方、ハウジング151の右端面には、開口部151fが形成されている。
【0009】
そして、この複合光学ユニット150を組み込んだ光ピックアップは、光ディスクに対向して配置され、光ディスク面と直交する方向であるフォーカス方向及び光ディスクの半径方向であるトラッキング方向に可動する対物レンズを備えている。
【0010】
上述した提案された複合光学ユニット150の構成において、光ディスクを再生するときには、半導体レーザ152から出射したレーザ光152aは、複合光学部品155の入射面155aを透過した後、回折格子155fを透過し、出射面155bから出射される。そして、そのレーザ光152aは、立ち上げミラーによってその向きが略90度変えられて対物レンズに入射する。さらに、対物レンズを通過したレーザ光152aは対物レンズの集光作用により、光ディスクの情報記録面に結像される。
【0011】
その後、光ディスクで反射されたレーザ光(戻り光)152aは、対物レンズ、立ち上げミラー、コリメータレンズの戻り光路を通過した後、回折格子155fに入射し、所定の回折角に回折されたものとなる。レーザ光152aはさらに複合光学部品155に形成した反射面155d1により反射され、その反射光は出射面155e1から受光部材154の受光位置Pに向かって出射される。このとき、受光部材154に入射されたレーザ光152aは光電変換されることにより光ディスクの情報記録面の信号に応じて光電変換された再生信号が形成され、受光部材154に接続した外部接続端子154bから出力される。また、受光素子に入射されたレーザ光152aの一部はフォーカス及びトラッキング制御のために用いられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記光ピックアップ中に高密度な回折格子155fを利用することにより、光ピックアップ或いは複合光学ユニットの小型化・軽量化をさらに図ることが考えられる。しかし、高密度な回折格子155fを採用すると、図5に示すように、熱等による半導体レーザ152の波長変動により回折光の回折角度が広がる方向へ大きく変化してしまうおそれがあった。温度が上昇すると半導体レーザ152の波長が長くなり、図5中の点線m1で示したように半導体レーザ152側に受光位置Pが常温から40℃の変化で約8μm位置ずれしてしまう。
【0013】
また、図6に示すように、半導体レーザ152からレーザ光532を出射し続けていると、ヒートシンクによる放熱にもかかわらず、半導体レーザ152が温度上昇し、この半導体レーザ152を取付けた複合光学ユニット全体も常温から40℃近く温度上昇し、そのために複合光学部品155が線膨張により変形する。その結果として、図6の点線n1で示したように、反射面部155dは半導体レーザ152側にずれ、その結果として、レーザ光(戻り光)152aの受光位置Pも半導体レーザ152側に約6μm位置ずれしてしまう。
【0014】
したがって、半導体レーザ152の波長変動による受光位置Pの位置ずれと、線膨張による受光位置Pの位置ずれとが同じ方向となるので、40℃の温度変化でトータル約14μmの位置ずれとなってしまう。
そのために、受光部材154の受光素子にレーザ光(戻り光)152aが十分に入射せず、トラッキング方向やフォーカス方向の光電信号による光ピックアップの位置を精度良く制御できないおそれがあった。
【0015】
本発明の目的は、半導体レーザの温度が上昇したときなど熱変動したときでも、レーザ光を受光する受光部材に対する受光位置のずれを少なくした複合光学部品、及びそれを用いた複合光学ユニットを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題の少なくとも1つを解決するための第1の解決手段として、レーザダイオードから出射したレーザ光が入射される入射面部が形成されるとともに、入射面部と対向して形成され入射面部に入射されたレーザ光を出射し且つ出射されたレーザ光の戻り光が入射される入出射面部が形成された複合光学部品において、入出射面部には戻り光を所定方向に回折する回折部が形成されるとともに、レーザ光の光軸を挟んだ一方の側壁には、光軸に対して傾斜する斜面であって回折部で回折された回折光を光軸を横切って一方の側壁とは反対側の他方の側壁方向へ反射される反射面部が形成され、他方の側壁には反射面部で反射された反射光を受光部へ設けて出射する出射面部が形成されたものである。
【0017】
また、第2の解決手段として、レーザダイオードは、発振波長が異なりレーザ光の光軸が互いに平行となる複数の発光源を備え、回折部には、各発光源から出射されたレーザ光に対応する各反射光を受光部の同一位置に結像させる格子パターンが形成されたものである。
【0018】
また、第3の解決手段として、反射面部は、回折部で回折された回折光を臨界角以上で入射するように傾斜させたものである。
【0019】
また、第4の解決手段として、反射面部にはシリンドリカル面を形成した。
【0020】
また、第5の解決手段として、出射面部には、反射面で反射された反射光を受光部に向けて屈折させてレーザダイオードから出射したレーザ光の光軸と直交する方向に出射する傾斜面が形成される。
【0021】
また、第6の解決手段として、複合光学ユニットにおいて、両端に第1と第2の開口部を有し、側壁に第3の開口部を有する筒状のハウジングを備え、第1の開口部内にはレーザ光を内部に出射するレーザダイオードを取付け、第2の開口部内にはレーザ光をディスクに向けて出射し、その戻り光を受光する複合光学部品を取付け、第3の開口部内には複合光学部品の反射面部で反射し出射面部から出射した光を受光する受光部を取付けたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態である複合光学ユニットについて、図1乃至図3に基づいて以下に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態である複合光学ユニット50を含む光学装置すなわち光ピックアップ100を示す一部断面図である。光ピックアップ100の所定の位置に複合光学ユニット50が固定されている。この複合光学ユニット50は受発光一体型光学素子であり、レーザ光により光ディスクDに記録された情報を再生したり、あるいは光ディスクDに対して情報を記録するのに用いられる。
【0024】
光ピックアップ100は光ディスクDに対面して配置されており、光ディスクD面と直交する方向であるフォーカス(F)方向及び光ディスクDの半径方向であるトラッキング(T)方向に可動支持された対物レンズ101を備えている。
なお、本実施の形態では、光ディスクDはDVDである。
【0025】
複合光学ユニット50は、主として、発光源としての半導体レーザ52と、受光部54と、複合光学部品55と、これらの部材が一体に取付固定されるハウジング51とからなっている。
【0026】
半導体レーザ52は、金属製の円板状の基板部52aと、基板部52aの一方の平面部52a1から突設した直方体状の基台(ヒートシンク)52bと、基台52bの側壁面の端部に位置決めされて固着された発光素子すなわちレーザダイオード53と、基台52bを包含するように基板部52aの一方の平面部52a1に取付け固定された金属製の筒状をしたキャップ部52eとを有している。こうして、基板部52aと先端の開口部にガラス板(図示せず)を取付けたキャップ部52eとで囲まれた第1のパッケージ内の密閉された空間にレーザダイオード53が配置されるようになっている。なお、レーザダイオード53から出射するレーザ光の波長は650nm帯である。
【0027】
そして、レーザダイオード53から出射されるレーザ光L1の光軸は基板部52aの一方の平面部52a1と直交する方向に設けたガラス板を透過するようになっている。また、基板部52aの一方の平面部52a1とは反対側の他方の平面部52a2からは外部接続端子52gが突設してあり、この外部接続端子52gを介してレーザダイオード53への駆動電流の供給等を行っている。
【0028】
上記受光部54は、PINフォトダイオード等からなる受光素子56を内蔵した第2のパッケージ54aとこのパッケージ54aから両側に突設した外部接続端子54bとを有している。外部接続端子54bを介して、受光素子56用の電源電圧を供給したり、受光素子56で光電変換された出力信号を外部に出力したりできるようになっている。
【0029】
上記複合光学部品55は、高透過性を有する樹脂製などの透明体からなり、両端面が互いに平行に配置された入射面部55aと入出射面部55bとを有する基体部55cと、入射面部55aと連結するように入出射面部55b側に傾斜した反射面部55dと、反射面部55dの、レーザ光L1の光軸を挟んだ反対側に、ほぼ対称な傾斜形状をした傾斜面部55eとを有している。また、基体部55cの入出射面部55b側の側端部には係合部55jが形成され、後述するハウジングとの取付け基準部分になっている。さらに、出射面55bには所定のピッチを有する回折格子55fが形成されている。反射面部55dの表面には図示しない光学薄膜がコーティングされることによって、その内壁面には反射面55d1が形成されている。また、傾斜面部55eには出射面55e1が形成されている。このように、上記反射面55d1は複合光学部品55の外部との境界面に形成され、同様に、入射面部55a、入出射面部55b及び出射面55e1も複合光学部品55の外部との境界面に形成されるようになっている。
なお、本実施の形態では、樹脂製の複合光学部品55は成形型を用いた成形等により一体形成されていて、複合光学部品55の出射面55bには回折格子55fとなる連続した複数の凹凸部分が複合光学部品55の成形と同時に一体形成されている。
【0030】
上記ハウジング51は、アルミダイキャスト製等の金属製のブロックからなり、その図中左側の端部には半導体レーザ52を配置するための第1の取付孔51aが形成され、ここに半導体レーザ52を位置決めして取り付けられるようになっている。また、ハウジング51の右端面には、開口部51fが形成されている。ハウジング51の右側の端部には複合光学部品55を取付けるための第2の取付孔51cが第1の取付孔51aと連結するように形成されている。また、ハウジング51の第2の取付孔51cの内壁には上記複合光学部品55の係合部55jを取付けるための突き当て面51c2が形成されている。さらに、ハウジング51の長手方向(図中横方向)の側壁中央部分には貫通孔51dが形成されている。さらに、貫通孔51dを覆う外壁には受光部54を位置決めして取り付けるための取付部51eが凹状に形成されている。
なお、上記の金属製のブロックは円柱状、直方体状、あるいは、他の多角形の柱状のものなどを用いれば良い。また、金属製のブロックはアルミダイキャスト製に限らず、亜鉛ダイキャスト、マグネシウム合金あるいは他の金属などから構成されるものでも良い。
【0031】
次に、ハウジング51への半導体レーザ52、受光部材54、及び複合光学部品55の組み立てについて説明する。
【0032】
まず、複合光学部品55は、その基体部55cがハウジング51の第2の取付孔51cに挿入され、ハウジング51に位置決めされ、接着剤等を介してその係合部55jがハウジング51の突き当て面51c2に固着される。このとき、複合光学部品55に設けた回折格子55fを形成した出射面55bがハウジング51の第1の取付孔51cから露出するようになっている。
【0033】
次に、半導体レーザ52は、キャップ部52e側がハウジング51の第1の取付孔51a内に挿入されるとともに、基板部52aにおける一方の平面部52a1側の外縁部を嵌合することによって、ハウジング51に位置決めされ接着剤等で固着される。
【0034】
また、受光部材54は、その受光素子56がハウジング51の貫通孔51dに対向するように所定の位置でハウジング51に形成した取付部51eに位置決めされ接着剤等で固着される。
なお、受光部材54は半導体レーザ52に対して90度の角度をなして配置されている。また、受光部材54は予め、所定の基準光学系により、レーザダイオード53から出射されるレーザ光L1の戻り光L2が回折格子55fで所定の回折角θ1で回折され、反射面部55の反射面55d1で反射したときに、受光素子56の受光位置Pに導かれるように調整された後、取付部51eに固着されるものである。
【0035】
光ピックアップ100には、半導体レーザ52のレーザ光L1の光軸上に、その光軸を一致させて配置されたコリメータレンズ102と、レーザ光L1の光軸と略45度傾けて配置した立ち上げミラー103とが固着されている。
【0036】
次に、光ディスクDの再生動作について説明する。
上述した構成において、光ディスクDを再生するときには、半導体レーザ52のレーザダイオード53から出射したレーザ光L1は、複合光学部品55の入射面部55aを透過した後、入出射面部55bから出射される。そして、そのレーザ光L1は、コリメータレンズ102によって平行光となり、その平行光となったレーザ光L1は立ち上げミラー103によってその向きが略90度変えられて対物レンズ101に入射する。対物レンズ101を通過したレーザ光L1は対物レンズ101の集光作用により、光ディスクDの情報記録面に結像される。
【0037】
その後、光ディスクDで反射されたレーザ光(戻り光)L2は、再び対物レンズ101を透過し、立ち上げミラー103で反射し、コリメータレンズ102を透過した後、複合光学部品55の回折格子55fに入射する。そして、所定の回折角θ1に回折された回折光L3になる。回折光L3はさらに複合光学部品55の反射面55d1により反射され、その反射光L4は出射面55e1から受光部材54の受光素子56の受光位置Pに向かって出射される。このとき、受光素子56に入射されたレーザ光(反射光L4)が光電変換されることにより光ディスクDの情報記録面の信号に応じた電流出力を電圧信号に変換した再生信号が形成され、受光部54の外部接続端子54bから出力される。また、受光素子56に入射された反射光L4の一部はフォーカス及びトラッキング制御のために用いられる。
【0038】
次に、光ピックアップ100の複合光学ユニット50において、温度上昇した際の光ディスクDからの戻り光の光学系について説明する。
図2に示すように、半導体レーザ52から出射したレーザ光L1が半導体レーザ52自身が熱上昇すると、その発振波長が約658nmから約664nmと長波長方向に変化する。
それに伴なって、ディスクDに反射して光ピックアップ100の複合光学ユニット50に戻った戻り光L2は、回折格子55fでの回折角θ1が、戻り光L2の波長λと、回折格子55fのピッチtとの関係を示すと、t=λ/sinθ1 となる。
したがって、この戻り光L2の変化Δλによる回折角θ1の変化Δθ1は、
Δθ1 = Δλ・tanθ1/λ となるので、出射する戻り光L2の回折角θ1が大きくなる。
したがって、半導体レーザ52の波長変動により、レーザ光(回折光L3)は図中点線で示した光路で反射面部55dに入射する。
【0039】
さらに、反射面部55dで反射された反射光L4が出射面部55eを通って受光部材54の受光素子56に図中の点線で示した光路で入射する。
【0040】
一方、図3に示すように、この複合光学ユニット50において、温度上昇した際の複合光学部品55の状態を説明すると、複合光学部品55はハウジング51の係合部55jを基準にして線膨張により膨張変形する。
したがって、図中の点線で示すように、反射面部55dが外方に膨張することにより、反射光L4は通常よりも入射面部55a側に位置ずれした光路を通り、同じく線膨張した出射面部55eを通って受光部54の受光素子56に到達する。
【0041】
したがって、温度上昇した際の複合光学ユニット50の光学系では、基体部55cが熱によって線膨張されることに伴なう受光位置Pのずれと、レーザ光L1の発振波長の変動に伴なう受光位置Pとのずれが相対的にキャンセルされる方向となる。
【0042】
以上説明したように、図1に示す本実施形態の複合光学部品によれば、熱により半導体レーザ52のレーザ光L1の発振波長が変動した場合、従来、回折部55bによる回折角が変化し受光位置Pがずれたが、複合光学部品55の光軸(基体部55cの中心軸)を挟んだ一方の側壁に反射面部55dが形成され、回折部55fで回折された回折光L3が光軸を挟む反対側から受光部54へ出射され、基体部55cが熱によって線膨張されることに伴なう受光位置Pのずれと、レーザ光l1の発振波長の変動に伴なう受光位置Pとのずれが相対的にキャンセル方向にあるため、熱変動による受光位置Pのずれを少なくすることができる。
【0043】
また、反射面部55dは、回折部55fで回折されて入射した戻り光L2に対して回折光L3として臨界角以上で入射するように傾斜させたことにより、その境界面で全反射し、回折光L3を光損失なく出射することができる。
【0044】
また、反射面部55dには、シリンドリカル面を形成したことにより、光ピックアップにおける複合光学ユニット50のフォーカス方向の位置を制御するために用いられる非点収差を発生させる光学部品、例えばシリンドリカルレンズを新たに設ける必要がなく、位置調整の必要性がなく、部品点数をも少なくすることができる。
【0045】
また、複合光学部品55には半導体レーザ52から出射したレーザ光L1が入射する入射面部55a及び出射する入出射面部55bを有し、入出射面部55bには光ディスクDで反射した戻り光L2を回折する回折格子55fを設け、回折格子55fで回折された回折光L3を反射させる反射面55d1を設け、さらに反射面55d1で反射した反射光L4を受光部材54に出射する出射面55e1を設け、さらにレーザ光L4をさらに半導体レーザ52と略90度となるように配置した受光部54の受光位置Pに導くことにより、半導体レーザ52と受光部54をハウジング51に対して90度の角度をなすように配置でき、複合光学ユニット50を実用的な大きさまでに小型化・薄型化することができる。
【0046】
なお、本実施の形態では、半導体レーザ52として、レーザダイオード53から出射するレーザ光L1の波長がDVD用のものを使用したが、これに限らず、例えば、CD用のレーザダイオードを有した半導体レーザを用いることにより、CD対応の複合光学ユニットを同様に構成することができる。また、DVD、CD用以外の波長を有するレーザダイオードを備えた半導体レーザ、例えば青色半導体レーザを用いてもかまわない。
【0047】
次に、本発明の一実施形態の変形例について図4に基づいて説明する。
本実施形態の変形例では、発振波長の異なるレーザダイオードをそれぞれ有する2波長半導体レーザを備え、DVDとCDの双方を記録あるいは再生する光ピックアップ用の複合光学ユニットの一例を示すものである。
【0048】
複合光学ユニット60は、主として、発光源としての2波長半導体レーザ62と、それに対応した受光部64と、複合光学部品65と、これらの部材62、64、65が一体に取付固定されるハウジング51とを有している。
【0049】
2波長半導体レーザ62は、DVD用のレーザ波長を発振するレーザダイオード53の他に、CD用のレーザ波長(780nm帯)を発振する第2のレーザダイオード63を備えており、形状的には上述した半導体レーザ52とほぼ同様である。
したがって、2波長半導体レーザ62は、2つのレーザダイオード53、63が図示しない基台(ヒートシンク)に搭載され、各レーザダイオード53、63からそれぞれ出射する各レーザ光L5、L6の光軸が互いに平行となるように配置している。
【0050】
上記複合光学部品65は高透過性を有する樹脂製などからなり、両端面が互いに平行に配置された入射面部65aと入出射面部65bとを有する基体部65cと、入射面部65aと連結するように入出射面部65b側に傾斜した反射面部65dと、反射面部65dの、各レーザ光L5、L6の光軸を挟んだ反対側に、ほぼ対称な傾斜形状をした傾斜面部65eとを有している。また、基体部65cの入出射面部65b側の側端部には係合部65jが形成され、ハウジング51との取付け基準部分になっている。さらに、入出射面部65bには、各レーザ光L5、L6に対応する各反射光を受光部64の同一受光位置に結像させる格子パターン70が形成されている。
複合光学部品65の反射面部65dは、その表面に図示しない光学薄膜がコーティングされることによって、その内壁面に反射面65d1が形成されている。その反射面65d1に2つの異なるレーザ光による各回折光L8、L9であっても受光部64の受光素子66の同一の受光位置Pに導くようになっている。また、傾斜面部65eには出射面65e1が形成されている。
【0051】
上記格子パターン70は、受光部64の受光位置PからDVD用のレーザ光L5とCD用のレーザ光L6を格子パターン70に向かって出射したと仮定したときに、回折格子の特性により、波長の長い光ほど回折格子で回折された光は回折角が大きくなって外側に広がり、回折角θ3が大きい方の光であるCD用のレーザ光の光軸を複合光学部品65の格子パターン70で回折されるレーザ光L6の光軸と一致させるようにしている。また、回折角θ4が小さい方の光であるDVD用のレーザ光L5の光軸を複合光学部品55の格子パターン70で回折されるレーザ光L5の光軸と一致させるように、その格子パターン70を複合光学部品55上に形成している。
【0052】
使用される受光部64も、上記受光部54とほぼ構造が同じであり、PINフォトダイオード等からなり、DVD用及びCD用の2波長半導体レーザから出射されるそれぞれ波長の異なるレーザ光の双方を光電変換可能な受光素子66を内蔵している。
【0053】
次に、DVD(図示せず)及びCDの再生動作について説明する。
【0054】
上述した構成において、DVDを再生するときには、上述した一実施形態の再製動作と同じであり、説明を省略する。
【0055】
CDを再生するときには、2波長半導体レーザ62のレーザダイオード63から出射したレーザ光L6は、複合光学部品65の入射面部65aを透過した後、入出射面部65bから光ディスク(CD)に出射される。
そのレーザ光L6は対物レンズ101に入射し、対物レンズ101の集光作用により、CDの情報記録面に結像される(図1参照)。
【0056】
その後光ディスク(CD)で反射されたレーザ光(戻り光)は、再び対物レンズ101を透過した後、格子パターン70に入射し、所定の回折角で回折された回折光L9となる。さらに回折光L9は複合光学部品65に形成した反射面65dにより反射されて受光部64の受光素子66における受光位置Pに入射する。
このとき、受光素子56に入射されたレーザ光は光電変換されることによりCDの情報記録面の信号に応じた電流出力を電圧信号に変換した再生信号が形成され、受光部64の外部接続端子から出力される。また、受光部64に入射されたレーザ光の一部はフォーカス及びトラッキング制御のために用いられる。
【0057】
次に、この変形例における複合光学ユニットにおいて、2波長半導体レーザ62が熱により温度上昇した際の光ディスクDからの戻り光の光学系について説明する。
先ず、2波長半導体レーザ62からCD用のレーザ光L6が出射された場合、複合光学部品65の入出射面部65dから光ディスク(CD)に向けて出射し、そのディスク面で反射した戻り光が再び複合光学部品65に入射するが、波長変動(発振波長が約785nmから約794nm)により長波長方向に変化するため、格子パターン70で通常より大きな回折角で反射面部65dに向かう。
そのため、反射面部65dに到達した戻り光の回折光は、通常の反射位置よりも側壁側に位置ずれする。しかしながら、線膨張した基体部65cは、その取付け基準面部分となる係合部65jに対して外方に膨張するため、上記戻り光が基体部65c内を出射部65eに向けて透光し、受光部64で受光した際には、ほとんど通常の受光位置Pに到達し、その位置ずれが生じないようになっている。
これらは、2波長半導体レーザから上記と異なる発振波長のレーザ光(DVD等)がそれぞれ出射された場合でも同じである。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、DVD用及びCD用の波長の異なるレーザダイオード53及び63をそれぞれ有する2波長半導体レーザ62を設け、さらに2波長半導体レーザ62から出射したレーザ光L5、L6を平行な光路となるようにしたので、構造も簡素化でき、複合光学ユニット60を安価に構成できる。
なお、ビームスプリッタのような光路を合波する新たな光学部品を追加しなくても良い。
【0059】
以上説明してきた変形例である複合光学部品によれば、2波長レーザは、発振波長が異なり光軸が互いに平行となる2個の発光源を備え、回折部には、各発光源から出射された光に対応する各反射光を受光部の同一位置に結像させる格子パターンが形成されたことにより、1つの複合光学部品で複数個の発振波長を用いる光学装置に対応でき、1つの受光部64のみを調整して位置決めすればよく、作業工程を簡単にすることができる。
【0060】
また、本発明の複合光学ユニットは、光ピックアップへの適用のみに限らず、発光部(光源)から光を出射し、戻り光を受光する受発光一体型光学素子として、他の光学装置にも適用が可能である。
【0061】
【発明の効果】
以上のように説明した本発明の複合光学部品によると、レーザダイオードから出射したレーザ光が入射される入射面部が形成されるとともに、入射面部と対向して形成され入射面部に入射されたレーザ光を出射し且つ出射されたレーザ光の戻り光が入射される入出射面部が形成された複合光学部品において、入出射面部には戻り光を所定方向に回折する回折部が形成されるとともに、レーザ光の光軸を挟んだ一方の側壁には、その光軸に対して傾斜する斜面であって回折部で回折された回折光を光軸を横切って一方の側壁とは反対側の他方の側壁方向へ反射される反射面部が形成され、他方の側壁には反射面部で反射された反射光を受光部へ向けて出射する出射面部が形成されていることにより、熱の影響で、レーザ光の発振波長が変動し、且つ線膨張で複合光学部品が変形しても取付け位置に対して出射光の受光位置の変化を少なくすることができ、熱変動などの外部環境による影響を受けないものにすることができる。
【0062】
また、レーザダイオードは、発振波長が異なりレーザ光の光軸が互いに平行となる複数の発光源を備え、回折部には、各発光源から出射された光に対応する各反射光を受光部の同一位置に結像させる格子パターンが形成されたことにより、1つの複合光学部品で複数個の発振波長を用いる光学装置に対応でき、1つの受光部のみを調整して位置決めすればよく、作業工程を簡単にすることができる。
【0063】
また、反射面部は、回折部材で回折された回折光を臨界角以上で入射するように傾斜させたことにより、戻り光に対する光損失を少なくし、戻り光のほとんどを反射することができる。
【0064】
また、反射面部には、シリンドリカル面を形成したことにより、非点収差を発生させるためのシリンドリカルレンズを新たに別部材として設ける必要がない。
【0065】
また、出射面部には、反射面で反射された反射光を受光部に向けて屈折させてレーザダイオードから出射したレーザ光の光軸と直交する方向に出射する傾斜面が形成されたことにより、レーザダイオード及び受光部を互いに直交する方向に配設することができるため、複合光学ユニットの小型化と設計変更の自由度を増すことができる。
【0066】
さらにまた、本発明の複合光学ユニットにおいては、両端に第1と第2の開口部を有し、側壁に第3の開口部を有する筒状のハウジングを備え、第1の開口部内にはレーザ光を内部に出射するレーザダイオードを取付け、第2の開口部内にはレーザ光をディスクに向けて出射し、その戻り光を受光する複合光学部品を取付け、第3の開口部内には複合光学部品の反射面部で反射し出射面部から出射した光を受光する受光部を取付けたことにより、回折部による戻り光の受光位置が前方へずれるが、反射面部は線膨張により後方へずれるので、相対的にキャンセルされた受光位置となるので、熱による影響があっても受光部分の位置ずれを少なくする複合光学ユニットとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である複合光学ユニットを含む光ピックアップの一部断面図である。
【図2】上記複合光学ユニットにおいて、半導体レーザから出射したレーザ光の波長変動に起因する光学系の変化を説明するための説明図である。
【図3】上記複合光学ユニットにおいて、複合光学部品の線膨張に起因する光学系の変化を説明するための説明図である。
【図4】上記一実施形態である複合光学ユニットの変形例を示す一部断面図である。
【図5】従来の光ピックアップに搭載された複合光学ユニットにおいて、半導体レーザから出射したレーザ光の波長変動に起因する光学系の変化を説明するための説明図である。
【図6】従来の上記複合光学ユニットにおいて、複合光学部品の線膨張に起因する光学系の変化を説明するための説明図である。
【符号の説明】
50 複合光学ユニット
51、61 ハウジング
52、62 発光源(半導体レーザ)
53、63 レーザダイオード
54、64 受光部
55、65 複合光学部品
55a、65a 入射面部
55b、65b 入出射面部
55f、65f 回折格子(回折部材)
55d 反射面部
55d1 傾斜面
55e 傾斜面部(出射面部)
55e1 傾斜面
56、66 受光素子
70 格子パターン
D 光ディスク
L1 レーザ光
L2 戻り光
L3、L8、L9 回折光
L4 反射光
P 受光位置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite optical unit mounted on an optical pickup used for recording or reproduction of an optical disc, and a composite optical component used for the composite optical unit.
[0002]
[Prior art]
As a composite optical unit, there is known a light receiving / emitting integrated optical unit that irradiates an optical disc with laser light and receives return light from the optical disc in order to record or reproduce an optical disc mounted on an optical disc apparatus.
[0003]
In the diversification of optical disk devices, laser light for recording or reproduction on an optical disk includes laser light from a semiconductor laser having a wavelength of 780 nm, laser light from a semiconductor laser having a wavelength of 650 nm, and semiconductors having a wavelength of 405 nm. There are an increasing number of various optical disks that use blue laser light emitted from lasers.
For example, an optical pickup for recording information on an optical disc such as a CD (compact disc), a CD-R (recordable CD), a DVD (digital versatile disc), or reproducing information on the information recording surface of the optical disc. The composite optical unit is mounted on this pickup.
[0004]
In recent years, DVD devices for recording / reproducing DVDs, which are optical discs having a higher recording density than CDs or the like, have been commercialized, and optical pickups mounted on the DVD devices have been reduced in size and weight.
Also, DVD devices are required to be compatible with CDs (including CD-Rs). For this purpose, there are some which have one two-wavelength semiconductor laser having different wavelengths of a DVD laser light source (650 nm band) and a CD laser light source (780 nm).
[0005]
The applicant has proposed a composite optical unit suitable for application to an optical pickup that irradiates an optical disc with laser light and receives return light from the optical disc (Japanese Patent Application No. 11-282153).
As shown in FIGS. 5 and 6, the composite
[0006]
The
[0007]
The composite
[0008]
The
[0009]
An optical pickup incorporating the composite
[0010]
In the configuration of the proposed composite
[0011]
Thereafter, the laser light (return light) 152a reflected by the optical disk passes through the return light path of the objective lens, the rising mirror, and the collimator lens, and then enters the diffraction grating 155f and is diffracted to a predetermined diffraction angle. Become. The laser beam 152a is further reflected by the reflecting surface 155d1 formed on the composite
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, it may be possible to further reduce the size and weight of the optical pickup or the composite optical unit by using a high-density diffraction grating 155f in the optical pickup. However, when the high-density diffraction grating 155f is employed, there is a possibility that the diffraction angle of the diffracted light is greatly changed in the direction in which the diffraction angle spreads due to the wavelength variation of the
[0013]
Further, as shown in FIG. 6, when the
[0014]
Therefore, since the positional shift of the light receiving position P due to the wavelength variation of the
Therefore, the laser beam (return light) 152a is not sufficiently incident on the light receiving element of the
[0015]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a composite optical component in which a shift of a light receiving position with respect to a light receiving member that receives a laser beam is reduced even when the semiconductor laser temperature fluctuates and a composite optical unit using the same. There is to do.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
As a first solving means for solving at least one of the above problems, an incident surface portion on which laser light emitted from a laser diode is incident is formed, and is formed opposite to the incident surface portion and incident on the incident surface portion. In the composite optical component in which the incident / exit surface portion on which the laser beam is emitted and the return light of the emitted laser beam is incident is formed, a diffraction portion that diffracts the return light in a predetermined direction is formed on the incident / exit surface portion In addition, on one side wall sandwiching the optical axis of the laser beam, the other side of the slope that is inclined with respect to the optical axis and diffracted by the diffracting portion across the optical axis is opposite to the one side wall. A reflection surface portion that is reflected in the side wall direction is formed, and an emission surface portion that emits the reflected light reflected by the reflection surface portion to the light receiving portion is formed on the other side wall.
[0017]
As a second solution, the laser diode includes a plurality of light sources whose oscillation wavelengths are different and the optical axes of the laser beams are parallel to each other, and the diffractive portion corresponds to the laser light emitted from each light source. A lattice pattern for forming an image of each reflected light at the same position of the light receiving portion is formed.
[0018]
As a third solution, the reflecting surface portion is inclined so that the diffracted light diffracted by the diffraction portion is incident at a critical angle or more.
[0019]
As a fourth solution, a cylindrical surface is formed on the reflection surface portion.
[0020]
Further, as a fifth solving means, the outgoing surface portion is inclined such that the reflected light reflected by the reflective surface is refracted toward the light receiving portion and is emitted in a direction perpendicular to the optical axis of the laser light emitted from the laser diode. Is formed.
[0021]
As a sixth solution, the composite optical unit includes a cylindrical housing having first and second openings on both ends and a third opening on the side wall. Attaches a laser diode that emits laser light inside, attaches a composite optical component that emits laser light toward the disk and receives the return light in the second opening, and composites in the third opening A light receiving portion that receives light reflected from the reflection surface portion of the optical component and emitted from the emission surface portion is attached.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A composite optical unit according to an embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
[0023]
FIG. 1 is a partial cross-sectional view showing an optical apparatus, that is, an
[0024]
The
In the present embodiment, the optical disc D is a DVD.
[0025]
The composite
[0026]
The
[0027]
The optical axis of the laser light L1 emitted from the
[0028]
The
[0029]
The composite
In this embodiment, the composite
[0030]
The
The metal block may be a cylindrical shape, a rectangular parallelepiped shape, or another polygonal columnar shape. Further, the metal block is not limited to aluminum die cast, but may be composed of zinc die cast, magnesium alloy, or other metal.
[0031]
Next, assembly of the
[0032]
First, the
[0033]
Next, the
[0034]
The
The
[0035]
The
[0036]
Next, the reproducing operation of the optical disc D will be described.
In the configuration described above, when the optical disk D is reproduced, the laser light L1 emitted from the
[0037]
Thereafter, the laser light (return light) L2 reflected by the optical disk D is transmitted again through the objective lens 101, reflected by the rising
[0038]
Next, in the composite
As shown in FIG. 2, when the laser light L1 emitted from the
Accordingly, the return light L2 reflected by the disk D and returned to the composite
Therefore, the change Δθ1 in the diffraction angle θ1 due to the change Δλ in the return light L2 is
Since Δθ1 = Δλ · tan θ1 / λ, the diffraction angle θ1 of the outgoing return light L2 increases.
Therefore, due to the wavelength variation of the
[0039]
Further, the reflected light L4 reflected by the reflecting
[0040]
On the other hand, as shown in FIG. 3, in the composite
Therefore, as shown by the dotted line in the figure, the reflecting
[0041]
Therefore, in the optical system of the composite
[0042]
As described above, according to the composite optical component of the present embodiment shown in FIG. 1, when the oscillation wavelength of the laser light L1 of the
[0043]
Further, the reflecting
[0044]
In addition, since a cylindrical surface is formed on the
[0045]
The composite
[0046]
In the present embodiment, as the
[0047]
Next, the modification of one Embodiment of this invention is demonstrated based on FIG.
The modification of the present embodiment shows an example of a composite optical unit for an optical pickup that includes a two-wavelength semiconductor laser having laser diodes having different oscillation wavelengths and records or reproduces both DVDs and CDs.
[0048]
The composite
[0049]
The two-
Therefore, in the two-
[0050]
The composite
The
[0051]
When the
[0052]
The
[0053]
Next, DVD (not shown) and CD playback operations will be described.
[0054]
In the above-described configuration, when a DVD is played back, it is the same as the remanufacturing operation of the above-described embodiment, and a description thereof will be omitted.
[0055]
When reproducing a CD, the laser beam L6 emitted from the
The laser beam L6 is incident on the objective lens 101 and is focused on the information recording surface of the CD by the focusing action of the objective lens 101 (see FIG. 1).
[0056]
Thereafter, the laser light (returned light) reflected by the optical disk (CD) passes through the objective lens 101 again, enters the
At this time, the laser light incident on the
[0057]
Next, an optical system for returning light from the optical disc D when the temperature of the two-
First, when the laser light L6 for CD is emitted from the two-
For this reason, the diffracted light of the return light that has reached the reflecting
These are the same even when laser light (DVD or the like) having an oscillation wavelength different from the above is emitted from the two-wavelength semiconductor laser.
[0058]
As described above, in this embodiment, the same effects as those of the first embodiment are obtained, and the dual-
It is not necessary to add a new optical component such as a beam splitter that combines the optical paths.
[0059]
According to the composite optical component which is the modified example described above, the two-wavelength laser includes two light-emitting sources having different oscillation wavelengths and parallel optical axes, and the diffraction unit emits light from each light-emitting source. By forming a grating pattern for imaging each reflected light corresponding to the reflected light at the same position of the light receiving unit, it is possible to correspond to an optical device using a plurality of oscillation wavelengths with one composite optical component. It is only necessary to adjust and
[0060]
Further, the composite optical unit of the present invention is not limited to application to an optical pickup, but is also applied to other optical devices as a light receiving / emitting integrated optical element that emits light from a light emitting unit (light source) and receives return light. Applicable.
[0061]
【The invention's effect】
According to the composite optical component of the present invention described above, the incident surface portion on which the laser beam emitted from the laser diode is incident is formed, and the laser beam formed opposite to the incident surface portion and incident on the incident surface portion. In the composite optical component in which the incident / exit surface portion on which the return light of the emitted laser light is incident is formed, a diffraction portion that diffracts the return light in a predetermined direction is formed on the incident / exit surface portion, and the laser One side wall across the optical axis of the light is a slope that is inclined with respect to the optical axis and the diffracted light diffracted by the diffraction section crosses the optical axis and is opposite to the one side wall. A reflection surface portion that is reflected in the direction is formed, and an emission surface portion that emits the reflected light reflected by the reflection surface portion toward the light receiving portion is formed on the other side wall. The oscillation wavelength fluctuates, One be linear multi-optic deformation in expansion can be reduced change in the light receiving position of the emitted light with respect to the mounting position, it can be made to be not affected by external environment such as heat variations.
[0062]
Further, the laser diode includes a plurality of light emitting sources having different oscillation wavelengths and the optical axes of the laser beams being parallel to each other, and the diffraction unit receives each reflected light corresponding to the light emitted from each light emitting source. Since the grating pattern to be imaged at the same position is formed, it is possible to cope with an optical device using a plurality of oscillation wavelengths with one composite optical component, and only one light receiving portion needs to be adjusted and positioned. Can be easy.
[0063]
Further, the reflecting surface portion is inclined so that the diffracted light diffracted by the diffractive member is incident at a critical angle or more, thereby reducing light loss with respect to the return light and reflecting most of the return light.
[0064]
Further, since a cylindrical surface is formed on the reflection surface portion, it is not necessary to newly provide a cylindrical lens for generating astigmatism as a separate member.
[0065]
Further, the emission surface portion is formed with an inclined surface that refracts the reflected light reflected by the reflection surface toward the light receiving portion and emits the light in a direction perpendicular to the optical axis of the laser light emitted from the laser diode. Since the laser diode and the light receiving unit can be arranged in directions orthogonal to each other, the size of the composite optical unit can be reduced and the degree of freedom in design change can be increased.
[0066]
Furthermore, the composite optical unit of the present invention includes a cylindrical housing having first and second openings on both ends and a third opening on the side wall, and a laser is disposed in the first opening. A laser diode that emits light to the inside is attached, a composite optical component that emits laser light toward the disk and receives the return light is attached in the second opening, and a composite optical component in the third opening By attaching a light receiving part that receives light reflected from the reflecting surface part and received from the emitting surface part, the light receiving position of the return light by the diffractive part shifts forward, but the reflecting surface part shifts backward due to linear expansion. Therefore, the composite optical unit can reduce the positional deviation of the light receiving portion even if it is affected by heat.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial cross-sectional view of an optical pickup including a composite optical unit according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram for explaining a change in an optical system caused by a wavelength variation of laser light emitted from a semiconductor laser in the composite optical unit.
FIG. 3 is an explanatory diagram for explaining a change in an optical system caused by linear expansion of a composite optical component in the composite optical unit.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view showing a modification of the composite optical unit according to the embodiment.
FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining a change in an optical system caused by a wavelength variation of a laser beam emitted from a semiconductor laser in a composite optical unit mounted on a conventional optical pickup.
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining a change in an optical system caused by linear expansion of a composite optical component in the conventional composite optical unit.
[Explanation of symbols]
50 Compound optical unit
51, 61 Housing
52, 62 Light emission source (semiconductor laser)
53, 63 Laser diode
54, 64 Light receiving part
55, 65 Compound optical components
55a, 65a Incident surface part
55b, 65b Input / output surface part
55f, 65f diffraction grating (diffraction member)
55d Reflective surface
55d1 inclined surface
55e Inclined surface (outgoing surface)
55e1 inclined surface
56, 66 Light receiving element
70 lattice pattern
D Optical disc
L1 laser light
L2 Return light
L3, L8, L9 Diffracted light
L4 reflected light
P Light receiving position
Claims (6)
前記入出射面部には前記戻り光を所定方向に回折する回折部が形成されるとともに、前記レーザ光の光軸を挟んだ一方の側壁には、前記光軸に対して傾斜する斜面であって前記回折部で回折された回折光を前記光軸を横切って前記一方の側壁とは反対側の他方の側壁方向へ反射される反射面部が形成され、前記他方の側壁には前記反射面部で反射された反射光を受光部へ向けて出射する出射面部が形成されていることを特徴とする複合光学部品。An incident surface portion on which the laser light emitted from the laser diode is incident is formed, and the laser light incident on the incident surface portion formed opposite to the incident surface portion is emitted and the returned laser light is returned. In the composite optical component in which the light incident / exit surface portion on which light is incident is formed,
A diffraction part that diffracts the return light in a predetermined direction is formed on the incident / exit surface part, and one side wall sandwiching the optical axis of the laser light is an inclined surface that is inclined with respect to the optical axis. A reflection surface portion is formed that reflects the diffracted light diffracted by the diffraction portion across the optical axis toward the other side wall opposite to the one side wall, and is reflected by the reflection surface portion on the other side wall. A composite optical component, wherein an exit surface portion for emitting the reflected light toward the light receiving portion is formed.
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