JP3695823B2 - 配置決定方法及び配置決定支援装置 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は筐体内に収納された複数の機器や電子部品等の内蔵物を効率的に冷却するために該当内蔵物の配置を決定する配置決定方法及び配置決定支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば大型の電力機器を収納する配電盤等の大型筐体やPCB(印刷配線基板)やCPUボードやHDD等の小型の電子部品を収納する小型筐体のなかには、収納された電力機器や電子部品を冷却するためにファンで筐体内を強制冷却するものもある。
【0003】
このような場合、実際に装置を製造する前に、筐体内に内蔵物を配置した設計図を用いて熱流体シミュレーションを実施して、筐体内の空気の流れと、筐体内の各部の温度分布の予測を行う。
【0004】
具体的には、図7に示すように、概念設計と基本設計と詳細設計とを行う。概念設計においては、筐体内の内蔵物を自然空冷するか、強制空冷するか、冷房等の強制冷却するか等の冷却方式を決定する。
【0005】
基本設計においては、筐体内に内蔵物の3次元的な基本配置を決定し、この3次元基本配置に基づいて空気の流れと温度分布とのシミュレーションと、シミュレーション結果の検証を行う。そして、詳細設計においては、筐体内に内蔵物を実際に配置して、例えはファン等を駆動して実際の空気の流れを実現して例えば空気の流れの仕様を満たすか否かを検証する。また、筐体内の各位置の温度を実測してやはり温度分布の仕様を満たすか否かを検証していた。
【0006】
しかし、図7における基本設計段階で、詳細な筐体内における内蔵物の3次元基本配置が最初から一義的に定まることは極めて希である。そのため、図8に示すように、筐体内の電子部品等の内蔵物及びファン等の2次元の大まかな仮配置(ラフスケッチ)を作成して、この2次元の仮配置(ラフスケッチ)を基本配置として図7に示す空気の流れと温度分布のシミュレーションを実施していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、仮配置(ラフスケッチ)に基づいてシミュレーションを行ってシミュレーション結果である空気の流れと温度分布を得る手法においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0008】
すなわち、シミュレーション結果である空気の流れや温度分布の客観的評価基準は存在していないので、そのシミュレーションの基となる仮配置(ラフスケッチ)を実際の筐体内の内蔵物の配置に採用するか否かは熟練した技術者の判断に依存している。
【0009】
したがって、シミュレーションの基となる仮配置(ラフスケッチ)の決定に際しても、熟練した技術者の判断に依存している。その結果、筐体内の内蔵物配置に不慣れな者は、簡単に最良の空気の流れや温度分布が得られる内蔵物配置を決定できない問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、データベースに記憶された過去に作成された仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の採用・不採用の事例を用いて、新規に作成された仮の内蔵物配置に基づいて算出されたパターン属性化された内蔵物配置と筐体内の流れ場との間の類似度から、入力された仮配置の採用・不採用の客観的評価基準を得ることかでき、この評価基準を用いることによって、たとえ不慣れな設計者であっても、仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる配置決定方法及び配置決定支援装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために本発明の配置決定方法においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算して各位置におけるパターン属性化された流れ場を求め、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、評価結果に基づいて前記仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定している。
【0012】
また、本発明の配置決定支援装置においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算する複素ポテンシャル算出手段と、この算出された複素ポテンシャルから、各位置におけるパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段とを備えたものである。
また、別の発明の配置決定方法においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を求め、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、この評価結果に基づいて仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定する。
また、別の発明の配置決定支援装置においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段とを備えたものである。
【0013】
さらに、別の発明においては、上述した配置決定支援装置における評価手段を、類似度及び採用実績をそれぞれ説明変数及び目的変数とし、事例データベースに記憶された各類似度を用いて類似度の採用母集団及び不採用母集団を求める判別分析出手段と、仮の内蔵物配置の類似度の各母集団からの各統計的距離を算出する統計的距離算出手段と、統計的距離算出手段にて算出された各統計的距離に基づいて内蔵物配置の採用に関する評価値を算出する評価値算出手段とで構成している。
【0014】
このように構成された配置決定方法及び配置決定支援装置においては、設計者が一つの仮の内蔵物配置を入力すると、この仮の内蔵物配置は内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換される。なお、この属性値とは、例えば筐体内における内蔵物の各位置における発熱度や耐熱性や致命度等の内蔵物的自体が有する属性である。
【0015】
また、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルが算出される。具体的には、筐体における吸気口,排気口,遮蔽板,ファン等の位置や風量等の流れに関する計算条件を設計者が入力したり、予めメモリ等に記憶されている計算条件を自動的に読出して、これらを用いて複素ポテンシャルが算出される。この算出された複素ポテンシャルから、筐体内をマトリックス状態に区切った各位置の流れ場が求まる。
【0016】
そして、この算出された流れ場と入力された仮の内蔵物配置との類似度が算出される。この類似度が高いことは、例えば、筐体内における発熱度分布や耐熱性分布や致命度分布に対応した流れ場が得られることを意味する。
【0017】
一方、過去に実際に採用されたり、又は採用されなかった各内蔵物配置の類似度が事例データベースに記憶保持されている。そして、この事例データベースに記憶された各類似度と採用実績との関係と、仮の内蔵物配置の類似度との関係とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価が得られる。例えば、類似度がどの程度の値であれば、該当内蔵物配置が採用されるかの指標が得られる。
【0018】
したがって、この評価結果に基づいて簡単に仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定できる。
また、この仮の内蔵物配置の採用・不採用を、算出した類似度と事例データベースに記憶保持されている採用又は不採用の類似度との関係で決定するが、この場合の採用・不採用の客観的評価値を、事例データベースに記憶保持されている採用又は不採用の類似度から統計的に得られる採用母集団.不採用母集団とかららの統計的距離に基づいて決定している。
【0019】
したがって、入力された仮の内蔵物配置の採用・不採用の決定に関して、設計者の人為的判断の入る余地が極力減少し、たとえ不慣れな設計者であっても仮の内蔵物配置に対す思考錯誤を実行することによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は実施形態に係わる配置決定方法及が採用された配置決定支援装置の概略構成を示すブロック図である。
【0021】
この配置決定支援装置はコンピュータ等の情報処理装置で構成されており、この配置決定支援装置のHDD内には、設計者がCRT表示装置1aやキーボード1bやマウス等からなるマンマシン装置1を介して入力した例えば図8に示す2次元の内蔵物配置(ラフスケッチ)2を記憶するラフスケッチ・データベース3と、過去に実際に採用されたり、又は採用されなかった各内蔵物配置の類似度と該当内蔵物配置の採用実績とを記憶する事例データベース4と、最終の採用・不採用の決定時に用いた統計データを評価知識として記憶する評価知識データベース5等が形成されている。
【0022】
また、この配置決定支援装置のアプリケーションプログラム上には、属性値入力部6a,計算条件入力部6b,内蔵物配置パターン属性化部7,複素ポテンシャル算出部8,流れ場算出部9,類似度算出部10,評価部11及び事例書込部12等が形成されている。
【0023】
さらに、評価部11内には、判別分析部13,統計的距離算出部14及び評価値算出部15が形成されている。
次に、各部6a〜15の具体的動作を順番に説明する。
【0024】
ラフスケッチ・データベース3内には、マンマシン装置1を介して設計者が入力した筐体内に収納される電気機器や電子部品等の収納物の仮の2次元の各収納物配置(ラフスケッチ)2が記憶されている。
【0025】
内蔵物配置パターン属性化部7は、ラフスケッチ・データベース3に記憶された今回新規に入力した仮の収納物配置(ラフスケッチ)2を読取る。そして、読取った仮の収納物配置(ラフスケッチ)2をマンマシン装置1を介して属性値入力部6aから入力した属性値に基づいてパターン属性値Pi に変換する。
【0026】
このパターン属性値Pi の作成方法を図2(a),(b)を用いて説明する。3次元の筐体を前記仮の2次元の収納物配置(ラフスケッチ)の位置で切断し2次元で表して、この2次元の筐体をマトリックス状に仕切った場合における各位置(メッシュ)に対して、内蔵物自体が有する属性値が割付けられる。例えば、各位置(メッシュ)番号を1〜Kとし、属性の種類をiとすると、各位置の属性値はPikとなる。
【0027】
よって、筐体内に収納された収納物の配置全体に対するパターン属性値Pi は、1番からK番までの各位置の属性値Pikの集合となる。
Pi =[Pi1,…,Pik,…,PiK] …(1)
したがって、属性の種類iが1の場合(i=1)は、パターン属性値Pi (P1 )は図2(a)に示す配置パターンになり、属性の種類iが2の場合(i=2)は、パターン属性値Pi (P2 )は図2(b)に示す配置パターンになる。
【0028】
属性の種類iの具体例は、内蔵物の各位置における発熱度や耐熱性や致命度等である。そして、図3(a)は属性の種類が致命度(i=1)の場合のパターン属性値P1 を示す図である。この場合、各位置の致命度を1,2,3,4の4段階に分類し、値が高い方が、低い方に比較して、例えば同一温度条件下においては、早く損傷することを示す。具体的には、FMEA(故障モード影響解析)手法を用いて得られた値(致命度)を1番からK番の各位置(メッシュ)に割付ける。
【0029】
また、図3(b)は属性の種類が発熱密度(i=2)の場合のパターン属性値P2 を示す図である。この場合は、内蔵物を実際に稼働させた場合における各位置の発熱密度が相対値で示されている。
【0030】
複素ポテンシャル算出部8は、マンマシン装置1を介して計算条件入力部6bから入力された流れに関する計算条件を用いて筐体内の流れに関する速度ポテンシャルφと流れ関数ψとからなる複素ポテンシャルW(z)を算出する。
【0031】
複素ポテンシャル算出部8は、マンマシン装置1を介して計算条件入力部6bから入力された流れに関する計算条件を用いて筐体内の流れに関する速度ポテンシャルφと流れ関数ψとからなる複素ポテンシャルW(z)を算出する。
W(z)=φ+jψ …(2)
j:虚数単位 但し、z=x+jy
φ:速度ポテンシャル ψ:流れ関数
具体的には、計算条件として、筐体内における、吸気口,排気口,ファン,遮蔽板等の設置位置で示される特定位置の複素ポテンシャルW(z)を境界条件として使用する。例えはQを風量とすると、吸気口における複素ポテンシャルW(z)は、図4に示すように、
W(z)=(Q/2π) logz
となり、また、排気口の複素ポテンシャルW(z)は、
W(z)=(Q/2π) logz
となり、さらに、ファンの複素ポテンシャルW(z)は、
W(z)=Q/2πz
となる。
【0032】
このような基本的複素ポテンシャルW(z)を重ね合わせることによって、筐体内の全体の複素ポテンシャルW(z)が得られる。
流れ場算出部9は、複素ポテンシャル算出部8で算出された全体の複素ポテンシャルW(z)から筐体内におけるマトリックス状に区分された各位置におけるパターン属性化された流れ場Ph を算出する。
Ph =[Ph1,…,Phk,…,PhK] …(3)
具体的には、下記(4)式が成立するので、
【0033】
【数1】
二次元(x,y)平面方向における各速度成分u,vが得られる。このように表された速度ポテンシャル及び流れ関数を流れ場Phkとする。
【0034】
図3(c)はパターン属性化された流れ場Ph のマトリックス状に区分された各位置の流れ場Phkの具体例としての速度ポテンシャルφを示す。
類似度算出部10は、流れ場算出部9で算出されたパターン属性化された流れ場Ph と、内蔵物配置パターン属性化部7で作成されたパターン属性化された
仮の内蔵物配置Pi との類似度Fihを(5) 式で算出する。
【0035】
Fih=(Pi ・Ph )/(‖Pi ‖・‖Ph‖)…(5)
但し、‖Pi ‖,‖Ph‖はユークリッドノルムであり、下記のように定定義されている。
【0036】
【数2】
【0037】
このように算出された類似度Fihが高いことは、前述したように、筐体内における設計者にて指定された属性種類としての発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等に対応したパータン属性化された内蔵物配置のパターンが今回算出した筐体の流れ場のパターンに近似していることを示す。したがって、類似度Fihが高い方が、今回入力した仮の内蔵物配置が、発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等を考慮したより良い内蔵物配置に近くなることを示す。
【0038】
類似度算出部10は算出した類似度Fihを評価部11へ送出する。
一方、事例データベース4内には、この配置決定支援装置を用いて過去に算出された各内蔵物配置の類似度Fと該当類似度Fの内蔵物配置が実際に採用されか不採用であったかを示す採用実績Gとが記憶されている。採用された場合はG=1であり、不採用の場合はG=0である。
【0039】
内蔵物配置のパータン属性値が発熱度分布と耐熱性分布等のように複数の属性に基づいて複数種類作成された場合(i=1,i=2,…)は、当然類似度Fih(F1h,F2h)も複数存在する。また、流れ場も上述した速度ポテンシャル以外にも流れの方向等の複数種類の流れ場が存在する。したがって、類似度Fihは属性iの種類と流れ場の種類hとの複数種類の組合せが存在する。
【0040】
複数種類の類似度Fih(i=1,2,3.…,h=1,2,3.…)と採用実績Gihの組Cm
Cm =[F12m ,F21m ,Gihm ]T
により一つの事例データが形成される。但し、m(m=1,2,3 , …,M) は事例毎に付された番号である。また、Tは転置を意味する。
【0041】
したがって、事例データベース4内には各事例毎に、前述したCm が下記のフォーマットで記憶されている。
C=[C1 ,C2 ,…,Cm ,…,CM ]
評価部11は類度度算出部10が算出した類似度Fihを、事例データベース4内に記憶された各類似度と採用実績との対Cに基づいて、この類似度Fihの算出元の仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う。
【0042】
次に、この評価部11における評価動作の詳細を説明する。
先ず、一つの流れ場に対してどの属性が最も対応しているかを選択する必要がある。具体的には、どの種類の類似度Fihを用いて、今回入力した仮の内蔵物配置に対する採用・不採用の評価を行うかを決定する。
【0043】
次に、この判別分析における説明変数として使用可能な類似度Fihを選択する手順を説明する。
各類似度Fihと採用実績Gに対して、全事例を用いた分散分析を用いて、目的変数と相関の高い類似度Fihを説明変数の候補とする。分散分析に際しては、級間偏差平方和S1 と級内偏差平方和S2 を以下のように定義して用いる。
【0044】
【数3】
を満たす類似度Fihを説明変数の候補とする。
【0045】
次に、多重共線性が生じないように、説明変数候補(類似度Fih,類似度Fi'h')相互間の単相関係数a(i,h,i',h')を算出した上で、無相関の検定により説明変数候補(Fih,Fi'h')相互間の相関が小さいパータン属性を選択する。なお、単相関係数a(i,h,i',h')は、
【0046】
【数4】
が満たされるならば、母集団に対して無相関でないため類似度Fihと類似度Fi'h'とのいずれか一方を説明変数として採用する。
【0047】
以上説明した手順で、最終的に採用する類似度Fihの種類を選択する。例えば、属性の種類として、発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等が存在し、流れ場の種類として、速度ポテンシャルや流れの方向がある。この場合、例えば、図3(c)に示す速度ポテンシャルの流れ場に対しては図3(b)に示す発熱密度の属性(i=2)が最もよく対応する。
【0048】
なお、選択されるパターン属性は収集された事例より異なる場合もある。
次に、採用事例及び不採用事例に関する偏差平方和・積分行列Sのq,r要素を
【0049】
【数5】
として表され、このプール後の積分・共分散行列Qを評価知識データベース5へ一旦格納しておく。
【0050】
但し、q,r (=1,2,3,…,s) は選択した説明変数に対して、新たに付与した識別番号である。
そして、今回算出した類似度Fihが事例データベースから得られた採用事例群及び不採用事例群からの各統計的距離である各マハラノビス汎距離d(1) ,d(0) を下式で求める。
【0051】
【数6】
但し、Qqr-1は、Qの逆行列のq,r要素を示す。
そこで、基本的には、下記のアルゴリズムを用いて今回の内蔵物配置に対する採用・不採用を判断すれぱよい。
【0052】
if(d(1) −d(0)) <0 then 採用
if(d(1) −d(0)) >0 then 不採用
if(d(1) −d(0)) =0 then 判別不能
実際には、各マハラノビス汎距離d(1) ,d(0) を
Z(1) =exp(−0.5d(1) 2 )/(2π5/2 |Q|0.5 )
Z(0) =exp(−0.5d(0) 2 )/(2π5/2 |Q|0.5 )
の各確率表現形式に変換し、その構成比Z(1) ´をマンマシン装置1に表示して設計者に知らせる。
【0053】
Z(1) ´=100・Z(1) /(Z(1) +Z(0) ) (%)
したがって、設計者はこの評価値Z(1) ´で採用・不採用の最終判断を行えばよい。
【0054】
事例書込部12は、設計者によって、マンマシン装置1を介して最終的に決定された今回の仮の内蔵物配置に対する採用・不採用の情報G及び類似度Fihを事例データベース4に書込む。
【0055】
次に、この配置決定支援装置の全体の動作を図5のフロー図を用いて説明する。この装置全体の処理動作は、大きく分けて、経験的知識の抽出フローと配置決定支援フローとで構成されている。
【0056】
配置決定支援フローにおいては、S(ステップ)1にて設計者が内蔵物毎のパターン属性値を入力し、次に仮の内蔵物配置を入力する(S2)。すると、内蔵物配置のパターン属性化が実施される(S3)。そして、設計者が吸気口、排気口,遮蔽板、フアン等の流れに関する計算条件を入力すると(S4)、複素ポテンシャル及びパターン属性化された流れ場が得られる(S5)。
【0057】
次に類似度Fihが算出され、この類似度Fihと評価知識データベース5に記憶された統計データに基づいて仮の内蔵物配置に対する評価計算が実行される(S7)。
【0058】
設計者は、評価結果を判断して、採用する場合は該当仮の内蔵物配置を基本配置とする(S9)。不採用の場合は、S2に戻り、仮の内蔵物配置をやり直す。一方、経験的評価知識抽出フローにおいては、既にラフスケッチ・データベース3に記憶されている内蔵物配置に対してS3でパターン属性化し、S5で複素ポテンシャル及びパターン属性化された流れ場を得て、類似度を算出して(S6)、事例データベース4を用いて該当類似度に対する判別分析を実施し(S10)、その結果を統計データとして評価知識データベース5へ書込む。
【0059】
そして、図6に示すように、決定された二次元の内蔵物配置の基となる三次元の内蔵物配置をマンマシン装置1のCRT表示装置に三次元的に表示すると共に、計算に用いた二次元の内蔵物配置の断面位置を表示する。
【0060】
また、同一画面に、該当断面における吸入口21から排気口22までの風の流れ23を表示することも可能である。さらに、先に算出した評価値Z(1) ´を棒グラフ表示することも可能で降る。
【0061】
このように構成された配置決定支援装置においては、設計者がマンマシン装置1を介して一つ仮の内蔵物配置を入力すると、この仮の内蔵物配置は内蔵物自体か有する属性値で示すパターン属性値Pi に変換される。一方、筐体内の複素ポテンシャルW(z)が算出され、この複素複素ポテンシャルかららマトリックス状態に区切った各位置の流れ場が求まる。そして、この流れ場と仮の内蔵物配置との類似度Fihが算出される。
【0062】
一方、過去に作成された各内蔵物配置の類似度Fihと採用実績Gとが事例データベース4に記憶保持されている。そして、この事例データベースに記憶された各類似度Fと採用実績Gとの関係を統計的に求めて、この統計データが評価値データベース5に記憶される。
【0063】
そして、今回求めた、仮の内蔵物配置の類似度と評価値データベース5に記憶された類似度の統計データに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価が得られる。
【0064】
したがって、設計者はこの評価結果に基づいて簡単に仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定できる。
仮の内蔵物配置の採用・不採用の決定に関して、人為的判断の入る余地が極力減少し、たとえ不慣れな設計者であっても仮の内蔵物配置に対す試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【0065】
このように、従来は熟練者に依存していた内蔵物配置の決定が、不慣れな一般設計者でも可能になる。また、経験的評価知識をコンピュータで扱えるように統計データとして評価知識データベース5に記憶保持しているので、設計技術の継承にも有効である。さらに、一般設計者は本支援装置を用いることにより、経験的な評価知識を学習できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の配置決定方法及び配置決定支援装置においては、データベースに記憶された過去の仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の採用・不採用の事例を用いて、新規に作成された仮の内蔵物配置に基づいて算出されたパターン属性化された内蔵物配置と筐体内の流れ場との間の類似度から、入力された仮の内蔵物配置の採用・不採用の客観的評価基準を得ている。
【0067】
したがって、この評価基準を用いることによって、たとえ不慣れな設計者であっても、仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)作成に対する試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わる配置決定方法を採用した配置決定支援装置の概略構成を示すブロック図
【図2】 同配置決定支援装置で用いる仮の内蔵物配置のパターン属性を示す図
【図3】 筐体内の各位置における属性値及び速度ポテンシャルを示す図
【図4】 筐体内の各特異点位置における流れを示す図
【図5】 同配置決定支援装置の全体動作を示す流れ図
【図6】 同配置決定支援装置のマンマシン装置に表示された評価結果を示す図
【図7】 一般的な内蔵物配置の決定手順を示す図
【図8】 筐体内の仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)を示す図
【符号の説明】
1…マンマシン装置、2…内蔵物配置、3…ラフスケッチデータベース、4…事例データベース、5…評価知識データベース、6a…属性値入力部、6b…計算条件入力部、7…内蔵物配置パターン属性化部、8…複素ポテンシャル算出部、9…流れ場算出部、10…類似度算出部、11…評価部、12…事例書込部、13…判定分析部、14…統計的距離算出部、15…評価値算出部
【発明の属する技術分野】
本発明は筐体内に収納された複数の機器や電子部品等の内蔵物を効率的に冷却するために該当内蔵物の配置を決定する配置決定方法及び配置決定支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば大型の電力機器を収納する配電盤等の大型筐体やPCB(印刷配線基板)やCPUボードやHDD等の小型の電子部品を収納する小型筐体のなかには、収納された電力機器や電子部品を冷却するためにファンで筐体内を強制冷却するものもある。
【0003】
このような場合、実際に装置を製造する前に、筐体内に内蔵物を配置した設計図を用いて熱流体シミュレーションを実施して、筐体内の空気の流れと、筐体内の各部の温度分布の予測を行う。
【0004】
具体的には、図7に示すように、概念設計と基本設計と詳細設計とを行う。概念設計においては、筐体内の内蔵物を自然空冷するか、強制空冷するか、冷房等の強制冷却するか等の冷却方式を決定する。
【0005】
基本設計においては、筐体内に内蔵物の3次元的な基本配置を決定し、この3次元基本配置に基づいて空気の流れと温度分布とのシミュレーションと、シミュレーション結果の検証を行う。そして、詳細設計においては、筐体内に内蔵物を実際に配置して、例えはファン等を駆動して実際の空気の流れを実現して例えば空気の流れの仕様を満たすか否かを検証する。また、筐体内の各位置の温度を実測してやはり温度分布の仕様を満たすか否かを検証していた。
【0006】
しかし、図7における基本設計段階で、詳細な筐体内における内蔵物の3次元基本配置が最初から一義的に定まることは極めて希である。そのため、図8に示すように、筐体内の電子部品等の内蔵物及びファン等の2次元の大まかな仮配置(ラフスケッチ)を作成して、この2次元の仮配置(ラフスケッチ)を基本配置として図7に示す空気の流れと温度分布のシミュレーションを実施していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、仮配置(ラフスケッチ)に基づいてシミュレーションを行ってシミュレーション結果である空気の流れと温度分布を得る手法においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0008】
すなわち、シミュレーション結果である空気の流れや温度分布の客観的評価基準は存在していないので、そのシミュレーションの基となる仮配置(ラフスケッチ)を実際の筐体内の内蔵物の配置に採用するか否かは熟練した技術者の判断に依存している。
【0009】
したがって、シミュレーションの基となる仮配置(ラフスケッチ)の決定に際しても、熟練した技術者の判断に依存している。その結果、筐体内の内蔵物配置に不慣れな者は、簡単に最良の空気の流れや温度分布が得られる内蔵物配置を決定できない問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、データベースに記憶された過去に作成された仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の採用・不採用の事例を用いて、新規に作成された仮の内蔵物配置に基づいて算出されたパターン属性化された内蔵物配置と筐体内の流れ場との間の類似度から、入力された仮配置の採用・不採用の客観的評価基準を得ることかでき、この評価基準を用いることによって、たとえ不慣れな設計者であっても、仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる配置決定方法及び配置決定支援装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために本発明の配置決定方法においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算して各位置におけるパターン属性化された流れ場を求め、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、評価結果に基づいて前記仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定している。
【0012】
また、本発明の配置決定支援装置においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算する複素ポテンシャル算出手段と、この算出された複素ポテンシャルから、各位置におけるパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段とを備えたものである。
また、別の発明の配置決定方法においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を求め、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、この評価結果に基づいて仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定する。
また、別の発明の配置決定支援装置においては、新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、算出された類似度とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段とを備えたものである。
【0013】
さらに、別の発明においては、上述した配置決定支援装置における評価手段を、類似度及び採用実績をそれぞれ説明変数及び目的変数とし、事例データベースに記憶された各類似度を用いて類似度の採用母集団及び不採用母集団を求める判別分析出手段と、仮の内蔵物配置の類似度の各母集団からの各統計的距離を算出する統計的距離算出手段と、統計的距離算出手段にて算出された各統計的距離に基づいて内蔵物配置の採用に関する評価値を算出する評価値算出手段とで構成している。
【0014】
このように構成された配置決定方法及び配置決定支援装置においては、設計者が一つの仮の内蔵物配置を入力すると、この仮の内蔵物配置は内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換される。なお、この属性値とは、例えば筐体内における内蔵物の各位置における発熱度や耐熱性や致命度等の内蔵物的自体が有する属性である。
【0015】
また、筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルが算出される。具体的には、筐体における吸気口,排気口,遮蔽板,ファン等の位置や風量等の流れに関する計算条件を設計者が入力したり、予めメモリ等に記憶されている計算条件を自動的に読出して、これらを用いて複素ポテンシャルが算出される。この算出された複素ポテンシャルから、筐体内をマトリックス状態に区切った各位置の流れ場が求まる。
【0016】
そして、この算出された流れ場と入力された仮の内蔵物配置との類似度が算出される。この類似度が高いことは、例えば、筐体内における発熱度分布や耐熱性分布や致命度分布に対応した流れ場が得られることを意味する。
【0017】
一方、過去に実際に採用されたり、又は採用されなかった各内蔵物配置の類似度が事例データベースに記憶保持されている。そして、この事例データベースに記憶された各類似度と採用実績との関係と、仮の内蔵物配置の類似度との関係とに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価が得られる。例えば、類似度がどの程度の値であれば、該当内蔵物配置が採用されるかの指標が得られる。
【0018】
したがって、この評価結果に基づいて簡単に仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定できる。
また、この仮の内蔵物配置の採用・不採用を、算出した類似度と事例データベースに記憶保持されている採用又は不採用の類似度との関係で決定するが、この場合の採用・不採用の客観的評価値を、事例データベースに記憶保持されている採用又は不採用の類似度から統計的に得られる採用母集団.不採用母集団とかららの統計的距離に基づいて決定している。
【0019】
したがって、入力された仮の内蔵物配置の採用・不採用の決定に関して、設計者の人為的判断の入る余地が極力減少し、たとえ不慣れな設計者であっても仮の内蔵物配置に対す思考錯誤を実行することによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は実施形態に係わる配置決定方法及が採用された配置決定支援装置の概略構成を示すブロック図である。
【0021】
この配置決定支援装置はコンピュータ等の情報処理装置で構成されており、この配置決定支援装置のHDD内には、設計者がCRT表示装置1aやキーボード1bやマウス等からなるマンマシン装置1を介して入力した例えば図8に示す2次元の内蔵物配置(ラフスケッチ)2を記憶するラフスケッチ・データベース3と、過去に実際に採用されたり、又は採用されなかった各内蔵物配置の類似度と該当内蔵物配置の採用実績とを記憶する事例データベース4と、最終の採用・不採用の決定時に用いた統計データを評価知識として記憶する評価知識データベース5等が形成されている。
【0022】
また、この配置決定支援装置のアプリケーションプログラム上には、属性値入力部6a,計算条件入力部6b,内蔵物配置パターン属性化部7,複素ポテンシャル算出部8,流れ場算出部9,類似度算出部10,評価部11及び事例書込部12等が形成されている。
【0023】
さらに、評価部11内には、判別分析部13,統計的距離算出部14及び評価値算出部15が形成されている。
次に、各部6a〜15の具体的動作を順番に説明する。
【0024】
ラフスケッチ・データベース3内には、マンマシン装置1を介して設計者が入力した筐体内に収納される電気機器や電子部品等の収納物の仮の2次元の各収納物配置(ラフスケッチ)2が記憶されている。
【0025】
内蔵物配置パターン属性化部7は、ラフスケッチ・データベース3に記憶された今回新規に入力した仮の収納物配置(ラフスケッチ)2を読取る。そして、読取った仮の収納物配置(ラフスケッチ)2をマンマシン装置1を介して属性値入力部6aから入力した属性値に基づいてパターン属性値Pi に変換する。
【0026】
このパターン属性値Pi の作成方法を図2(a),(b)を用いて説明する。3次元の筐体を前記仮の2次元の収納物配置(ラフスケッチ)の位置で切断し2次元で表して、この2次元の筐体をマトリックス状に仕切った場合における各位置(メッシュ)に対して、内蔵物自体が有する属性値が割付けられる。例えば、各位置(メッシュ)番号を1〜Kとし、属性の種類をiとすると、各位置の属性値はPikとなる。
【0027】
よって、筐体内に収納された収納物の配置全体に対するパターン属性値Pi は、1番からK番までの各位置の属性値Pikの集合となる。
Pi =[Pi1,…,Pik,…,PiK] …(1)
したがって、属性の種類iが1の場合(i=1)は、パターン属性値Pi (P1 )は図2(a)に示す配置パターンになり、属性の種類iが2の場合(i=2)は、パターン属性値Pi (P2 )は図2(b)に示す配置パターンになる。
【0028】
属性の種類iの具体例は、内蔵物の各位置における発熱度や耐熱性や致命度等である。そして、図3(a)は属性の種類が致命度(i=1)の場合のパターン属性値P1 を示す図である。この場合、各位置の致命度を1,2,3,4の4段階に分類し、値が高い方が、低い方に比較して、例えば同一温度条件下においては、早く損傷することを示す。具体的には、FMEA(故障モード影響解析)手法を用いて得られた値(致命度)を1番からK番の各位置(メッシュ)に割付ける。
【0029】
また、図3(b)は属性の種類が発熱密度(i=2)の場合のパターン属性値P2 を示す図である。この場合は、内蔵物を実際に稼働させた場合における各位置の発熱密度が相対値で示されている。
【0030】
複素ポテンシャル算出部8は、マンマシン装置1を介して計算条件入力部6bから入力された流れに関する計算条件を用いて筐体内の流れに関する速度ポテンシャルφと流れ関数ψとからなる複素ポテンシャルW(z)を算出する。
【0031】
複素ポテンシャル算出部8は、マンマシン装置1を介して計算条件入力部6bから入力された流れに関する計算条件を用いて筐体内の流れに関する速度ポテンシャルφと流れ関数ψとからなる複素ポテンシャルW(z)を算出する。
W(z)=φ+jψ …(2)
j:虚数単位 但し、z=x+jy
φ:速度ポテンシャル ψ:流れ関数
具体的には、計算条件として、筐体内における、吸気口,排気口,ファン,遮蔽板等の設置位置で示される特定位置の複素ポテンシャルW(z)を境界条件として使用する。例えはQを風量とすると、吸気口における複素ポテンシャルW(z)は、図4に示すように、
W(z)=(Q/2π) logz
となり、また、排気口の複素ポテンシャルW(z)は、
W(z)=(Q/2π) logz
となり、さらに、ファンの複素ポテンシャルW(z)は、
W(z)=Q/2πz
となる。
【0032】
このような基本的複素ポテンシャルW(z)を重ね合わせることによって、筐体内の全体の複素ポテンシャルW(z)が得られる。
流れ場算出部9は、複素ポテンシャル算出部8で算出された全体の複素ポテンシャルW(z)から筐体内におけるマトリックス状に区分された各位置におけるパターン属性化された流れ場Ph を算出する。
Ph =[Ph1,…,Phk,…,PhK] …(3)
具体的には、下記(4)式が成立するので、
【0033】
【数1】
二次元(x,y)平面方向における各速度成分u,vが得られる。このように表された速度ポテンシャル及び流れ関数を流れ場Phkとする。
【0034】
図3(c)はパターン属性化された流れ場Ph のマトリックス状に区分された各位置の流れ場Phkの具体例としての速度ポテンシャルφを示す。
類似度算出部10は、流れ場算出部9で算出されたパターン属性化された流れ場Ph と、内蔵物配置パターン属性化部7で作成されたパターン属性化された
仮の内蔵物配置Pi との類似度Fihを(5) 式で算出する。
【0035】
Fih=(Pi ・Ph )/(‖Pi ‖・‖Ph‖)…(5)
但し、‖Pi ‖,‖Ph‖はユークリッドノルムであり、下記のように定定義されている。
【0036】
【数2】
【0037】
このように算出された類似度Fihが高いことは、前述したように、筐体内における設計者にて指定された属性種類としての発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等に対応したパータン属性化された内蔵物配置のパターンが今回算出した筐体の流れ場のパターンに近似していることを示す。したがって、類似度Fihが高い方が、今回入力した仮の内蔵物配置が、発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等を考慮したより良い内蔵物配置に近くなることを示す。
【0038】
類似度算出部10は算出した類似度Fihを評価部11へ送出する。
一方、事例データベース4内には、この配置決定支援装置を用いて過去に算出された各内蔵物配置の類似度Fと該当類似度Fの内蔵物配置が実際に採用されか不採用であったかを示す採用実績Gとが記憶されている。採用された場合はG=1であり、不採用の場合はG=0である。
【0039】
内蔵物配置のパータン属性値が発熱度分布と耐熱性分布等のように複数の属性に基づいて複数種類作成された場合(i=1,i=2,…)は、当然類似度Fih(F1h,F2h)も複数存在する。また、流れ場も上述した速度ポテンシャル以外にも流れの方向等の複数種類の流れ場が存在する。したがって、類似度Fihは属性iの種類と流れ場の種類hとの複数種類の組合せが存在する。
【0040】
複数種類の類似度Fih(i=1,2,3.…,h=1,2,3.…)と採用実績Gihの組Cm
Cm =[F12m ,F21m ,Gihm ]T
により一つの事例データが形成される。但し、m(m=1,2,3 , …,M) は事例毎に付された番号である。また、Tは転置を意味する。
【0041】
したがって、事例データベース4内には各事例毎に、前述したCm が下記のフォーマットで記憶されている。
C=[C1 ,C2 ,…,Cm ,…,CM ]
評価部11は類度度算出部10が算出した類似度Fihを、事例データベース4内に記憶された各類似度と採用実績との対Cに基づいて、この類似度Fihの算出元の仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う。
【0042】
次に、この評価部11における評価動作の詳細を説明する。
先ず、一つの流れ場に対してどの属性が最も対応しているかを選択する必要がある。具体的には、どの種類の類似度Fihを用いて、今回入力した仮の内蔵物配置に対する採用・不採用の評価を行うかを決定する。
【0043】
次に、この判別分析における説明変数として使用可能な類似度Fihを選択する手順を説明する。
各類似度Fihと採用実績Gに対して、全事例を用いた分散分析を用いて、目的変数と相関の高い類似度Fihを説明変数の候補とする。分散分析に際しては、級間偏差平方和S1 と級内偏差平方和S2 を以下のように定義して用いる。
【0044】
【数3】
を満たす類似度Fihを説明変数の候補とする。
【0045】
次に、多重共線性が生じないように、説明変数候補(類似度Fih,類似度Fi'h')相互間の単相関係数a(i,h,i',h')を算出した上で、無相関の検定により説明変数候補(Fih,Fi'h')相互間の相関が小さいパータン属性を選択する。なお、単相関係数a(i,h,i',h')は、
【0046】
【数4】
が満たされるならば、母集団に対して無相関でないため類似度Fihと類似度Fi'h'とのいずれか一方を説明変数として採用する。
【0047】
以上説明した手順で、最終的に採用する類似度Fihの種類を選択する。例えば、属性の種類として、発熱度分布、耐熱性分布、致命度分布等が存在し、流れ場の種類として、速度ポテンシャルや流れの方向がある。この場合、例えば、図3(c)に示す速度ポテンシャルの流れ場に対しては図3(b)に示す発熱密度の属性(i=2)が最もよく対応する。
【0048】
なお、選択されるパターン属性は収集された事例より異なる場合もある。
次に、採用事例及び不採用事例に関する偏差平方和・積分行列Sのq,r要素を
【0049】
【数5】
として表され、このプール後の積分・共分散行列Qを評価知識データベース5へ一旦格納しておく。
【0050】
但し、q,r (=1,2,3,…,s) は選択した説明変数に対して、新たに付与した識別番号である。
そして、今回算出した類似度Fihが事例データベースから得られた採用事例群及び不採用事例群からの各統計的距離である各マハラノビス汎距離d(1) ,d(0) を下式で求める。
【0051】
【数6】
但し、Qqr-1は、Qの逆行列のq,r要素を示す。
そこで、基本的には、下記のアルゴリズムを用いて今回の内蔵物配置に対する採用・不採用を判断すれぱよい。
【0052】
if(d(1) −d(0)) <0 then 採用
if(d(1) −d(0)) >0 then 不採用
if(d(1) −d(0)) =0 then 判別不能
実際には、各マハラノビス汎距離d(1) ,d(0) を
Z(1) =exp(−0.5d(1) 2 )/(2π5/2 |Q|0.5 )
Z(0) =exp(−0.5d(0) 2 )/(2π5/2 |Q|0.5 )
の各確率表現形式に変換し、その構成比Z(1) ´をマンマシン装置1に表示して設計者に知らせる。
【0053】
Z(1) ´=100・Z(1) /(Z(1) +Z(0) ) (%)
したがって、設計者はこの評価値Z(1) ´で採用・不採用の最終判断を行えばよい。
【0054】
事例書込部12は、設計者によって、マンマシン装置1を介して最終的に決定された今回の仮の内蔵物配置に対する採用・不採用の情報G及び類似度Fihを事例データベース4に書込む。
【0055】
次に、この配置決定支援装置の全体の動作を図5のフロー図を用いて説明する。この装置全体の処理動作は、大きく分けて、経験的知識の抽出フローと配置決定支援フローとで構成されている。
【0056】
配置決定支援フローにおいては、S(ステップ)1にて設計者が内蔵物毎のパターン属性値を入力し、次に仮の内蔵物配置を入力する(S2)。すると、内蔵物配置のパターン属性化が実施される(S3)。そして、設計者が吸気口、排気口,遮蔽板、フアン等の流れに関する計算条件を入力すると(S4)、複素ポテンシャル及びパターン属性化された流れ場が得られる(S5)。
【0057】
次に類似度Fihが算出され、この類似度Fihと評価知識データベース5に記憶された統計データに基づいて仮の内蔵物配置に対する評価計算が実行される(S7)。
【0058】
設計者は、評価結果を判断して、採用する場合は該当仮の内蔵物配置を基本配置とする(S9)。不採用の場合は、S2に戻り、仮の内蔵物配置をやり直す。一方、経験的評価知識抽出フローにおいては、既にラフスケッチ・データベース3に記憶されている内蔵物配置に対してS3でパターン属性化し、S5で複素ポテンシャル及びパターン属性化された流れ場を得て、類似度を算出して(S6)、事例データベース4を用いて該当類似度に対する判別分析を実施し(S10)、その結果を統計データとして評価知識データベース5へ書込む。
【0059】
そして、図6に示すように、決定された二次元の内蔵物配置の基となる三次元の内蔵物配置をマンマシン装置1のCRT表示装置に三次元的に表示すると共に、計算に用いた二次元の内蔵物配置の断面位置を表示する。
【0060】
また、同一画面に、該当断面における吸入口21から排気口22までの風の流れ23を表示することも可能である。さらに、先に算出した評価値Z(1) ´を棒グラフ表示することも可能で降る。
【0061】
このように構成された配置決定支援装置においては、設計者がマンマシン装置1を介して一つ仮の内蔵物配置を入力すると、この仮の内蔵物配置は内蔵物自体か有する属性値で示すパターン属性値Pi に変換される。一方、筐体内の複素ポテンシャルW(z)が算出され、この複素複素ポテンシャルかららマトリックス状態に区切った各位置の流れ場が求まる。そして、この流れ場と仮の内蔵物配置との類似度Fihが算出される。
【0062】
一方、過去に作成された各内蔵物配置の類似度Fihと採用実績Gとが事例データベース4に記憶保持されている。そして、この事例データベースに記憶された各類似度Fと採用実績Gとの関係を統計的に求めて、この統計データが評価値データベース5に記憶される。
【0063】
そして、今回求めた、仮の内蔵物配置の類似度と評価値データベース5に記憶された類似度の統計データに基づいて、仮の内蔵物配置の採用に関する評価が得られる。
【0064】
したがって、設計者はこの評価結果に基づいて簡単に仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定できる。
仮の内蔵物配置の採用・不採用の決定に関して、人為的判断の入る余地が極力減少し、たとえ不慣れな設計者であっても仮の内蔵物配置に対す試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【0065】
このように、従来は熟練者に依存していた内蔵物配置の決定が、不慣れな一般設計者でも可能になる。また、経験的評価知識をコンピュータで扱えるように統計データとして評価知識データベース5に記憶保持しているので、設計技術の継承にも有効である。さらに、一般設計者は本支援装置を用いることにより、経験的な評価知識を学習できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の配置決定方法及び配置決定支援装置においては、データベースに記憶された過去の仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)の採用・不採用の事例を用いて、新規に作成された仮の内蔵物配置に基づいて算出されたパターン属性化された内蔵物配置と筐体内の流れ場との間の類似度から、入力された仮の内蔵物配置の採用・不採用の客観的評価基準を得ている。
【0067】
したがって、この評価基準を用いることによって、たとえ不慣れな設計者であっても、仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)作成に対する試行錯誤を繰返すことによって、簡単に最良の内蔵物配置を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わる配置決定方法を採用した配置決定支援装置の概略構成を示すブロック図
【図2】 同配置決定支援装置で用いる仮の内蔵物配置のパターン属性を示す図
【図3】 筐体内の各位置における属性値及び速度ポテンシャルを示す図
【図4】 筐体内の各特異点位置における流れを示す図
【図5】 同配置決定支援装置の全体動作を示す流れ図
【図6】 同配置決定支援装置のマンマシン装置に表示された評価結果を示す図
【図7】 一般的な内蔵物配置の決定手順を示す図
【図8】 筐体内の仮の内蔵物配置(ラフスケッチ)を示す図
【符号の説明】
1…マンマシン装置、2…内蔵物配置、3…ラフスケッチデータベース、4…事例データベース、5…評価知識データベース、6a…属性値入力部、6b…計算条件入力部、7…内蔵物配置パターン属性化部、8…複素ポテンシャル算出部、9…流れ場算出部、10…類似度算出部、11…評価部、12…事例書込部、13…判定分析部、14…統計的距離算出部、15…評価値算出部
Claims (5)
- 新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、前記筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、
前記筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算して前記各位置におけるパターン属性化された流れ場を求め、
前記それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、
過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、前記仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、
この評価結果に基づいて前記仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定する
ことを特徴とする配置決定方法。 - 新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、前記筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、
前記筐体内における空気の流れに関する複素ポテンシャルを計算する複素ポテンシャル算出手段と、
この算出された複素ポテンシャルから、前記各位置におけるパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、
前記それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、
過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、
この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、前記仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段と
を備えた配置決定支援装置。 - 新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、前記筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換し、
前記筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を求め、
前記それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出し、
過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、前記仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行い、
この評価結果に基づいて前記仮の内蔵物配置の採用・不採用を決定する
ことを特徴とする配置決定方法。 - 新規入力された筐体内における仮の内蔵物配置を、前記筐体内をマトリックス状に仕切った場合の各位置における前記内蔵物自体が有する属性値で示すパターン属性値に変換する内蔵物配置パターン属性化手段と、
前記筐体内における空気の流れに関するパターン属性化された流れ場を算出する流れ場算出手段と、
前記それぞれパターン属性化された内蔵物配置と流れ場との類似度を算出する類似度算出手段と、
過去に作成された各内蔵物配置における類似度と採用実績とを記憶する事例データベースと、
この事例データベースに記憶された類似度と採用実績との関係と、前記算出された類似度とに基づいて、前記仮の内蔵物配置の採用に関する評価を行う評価手段と
を備えた配置決定支援装置。 - 前記評価手段は、
類似度及び採用実績をそれぞれ説明変数及び目的変数とし、前記事例データベースに記憶された各類似度を用いて類似度の採用母集団及び不採用母集団を求める判別分析手段と、
前記仮の内蔵物配置の類似度の前記各母集団からの各統計的距離を算出する統計的距離算出手段と、
この統計的距離算出手段にて算出された各統計的距離に基づいて前記内蔵物配置の採用に関する評価値を算出する評価値算出手段と
を有することを特徴とする請求項2又は4記載の配置決定支援装置。
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