JP3688421B2 - Necking method for aluminum can - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、飲料缶の缶胴部に形成される胴部から蓋部に至るネック部のネッキング(ネックイン加工)方法に関し、特には、缶口部が、211径の缶胴径から204径以下の小径の缶口径に縮径されるアルミニウム缶のネッキング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶胴径に対して缶蓋径が小さなアルミニウム合金製飲料缶においては、そのネック部の形状として段ネック、スムースネック、およびそれらの中間的なネックが、ネッキング加工により形成されている。段ネックは、図12(a)に示すように、缶蓋側14と缶胴側15との間の円錐状のネック部10が縦断面形状において階段状に形成されたものである。他方、スムースネックは、特許出願公表平3 −502551号などで提案されている通り、図12(b)に示すように、ネック部10が縦断面形状において缶蓋側14の円弧16と、缶胴側15の円弧17の間で円錐形に形成されたものである。
【0003】
通常、このネック部を含めたアルミニウム合金製飲料缶の製造は、概ね次の工程でなされている。▲1▼アルミニウム合金コイル(板)をカッピングプレスにより打ち抜きカップ成形、▲2▼カップをプレスにより深絞りおよびしごき(Draw and Ironing)するDI加工により缶胴を成形、▲3▼缶胴の上縁をトリミングし缶の開口端(缶口部)を形成、▲4▼缶の内面塗装および外面印刷塗装しベーキング(焼き付け)、▲5▼ネッキング加工による缶口部絞り=缶口部の縮径、▲6▼缶口部のフランジ(口広げ)成形加工、▲7▼缶口部に缶蓋の巻締。
【0004】
ところで、飲料缶においては、従来よりコストダウン並びに省資源の観点より軽量化が求められており、現在も飲料缶各部の板厚減少努力が続けられている。この点、前記ネッキング加工による缶口部の縮径化も更に進み、350cc、500cc用などの飲料缶では、従来、211径(2inch +11/16inch 径)の缶胴径から、206(2inch +6/16inch径)径の缶口径へと縮径されていたものが、更に211径の缶胴径から、204径(2inch +4/16inch径)あるいは202径(2inch +2/16inch径)以下の、より小径の缶口径へ縮径されるようになっている。
【0005】
この縮径化に対して、ネック部が階段状に形成された前記段ネックタイプは、階段状の前段と後段のネック部の間に曲線状の間隔が存在するため、縮径が進むほどネック部が長くなり、その分材料コストが高くなる。これは、段ネックタイプにおいては、ネック部が縮径加工され缶胴部に缶蓋を巻き締める際に軸方向(缶長手方向)の圧縮荷重に耐えるため、通常、缶胴部に比べて僅かに肉厚が厚くなっているからである。また、段ネックタイプは、ネック部が長くなり、段が多くなるほど見栄えが悪くなるという問題もある。
【0006】
そこで、211径の缶胴径から204径あるいは202径以下の小径の缶口径への縮径化には、前記段ネックよりも前記スムースネックの方が好ましい。スムースネックは、前記図12(b)に示すように、前段のダイスで形成されるネックと後段のダイスで形成されるネックとがスムースに結ばれ、前段と後段との間に間隔を設けないため、ネック部の長さが短くて済み、材料コストが高くなることもなく、見栄えが悪くなることもない。また、缶の軽量化を進める上でも有利である。
【0007】
このスムースネックの形成方法としては、大別すると、ダイス方式によるものと、スピン方式によるものとがある。このうち、ダイス方式では、口絞りダイおよび円柱状の中子を組み合わせて使用して、缶口部を縮径する。一方、スピン方式は、スピニングロールを利用して缶口部を縮径するものである。スピン方式は、ダイス方式に比して、缶に加えられる軸方向の加工力が低いため、缶胴部の肉厚が薄い缶でも缶胴部に座屈が発生する恐れが少ないという長所がある。しかし、スピン方式は、缶口部の内外面が高速でスピニングロールに接触するため、既にコーティングされている缶内外面の塗膜が損傷しやすいという欠点がある。したがって、金型ないし工具形状や構造が比較的簡単であることにもより、スムースネックの形成方法としては、ダイス方式が最も一般的に採用されている。
【0008】
図2にダイス方式による缶のネッキング加工工具の断面図を示す。ダイス方式の加工工具は、ダイス1と中子2とからなる。ダイス1は、缶の口絞りを行うネック形成部5と平行部6との間に、一定の曲率半径を有する遷移部7が設けられており、遷移部7はネック形成部5と平行部6とを滑らかに接続している。ネック形成部5は、矢印に示す缶4の挿入方向に沿って、その直径が小さくなっている。平行部6はネック形成部5から遷移部7を介して缶の挿入方向に延在している。この平行部6に平行になるとともに、ダイス1と同軸になるように、平行部8を有する円柱状中子2が、ダイス1内に挿入されている。なお、ダイス1および円柱状中子2には、各々貫通孔3a、3bが中心部に中心軸3に沿って形成されている。この貫通孔3a、3bに位置決め用の連結棒を嵌めることにより、口絞りダイス1に円柱状中子2が固定されるとともに、平行部6と平行部8との間隔9が適切な間隔となる。
【0009】
このようなダイス方式により、缶のスムースネックを形成する場合、矢印に示す方向に缶4をダイス1に対して相対的に移動させる。そして、缶4の缶口部がネック形成部5に当接した後、平行部6と平行部8との間隔9に入り込み、缶にネック部10が形成される。これにより、缶4の缶口部が縮径される。このダイス方式においては、缶に加わる加工力を低減し、缶胴の座屈を回避するとともに、缶口部でのシワの発生を抑制するために、通常2段階以上の多段階に分けて、前記工程を繰り返し、缶口部を所定の外径に縮径している。
【0010】
図3〜6、図8〜9は、図1のネッキング加工工具を、部分的に拡大した模式図であり、図7、10の缶断面図と合わせて、ダイス方式により、缶口部にスムースネックを形成する様子を順に示している。
【0011】
まず、図3に示すように、缶4をダイス1に対して相対的に移動させると、缶4の缶口部はネック形成部5に当接し、このネック形成部5に沿って湾曲して縮径される。図4に示すように、更に缶4をダイス1に進入させると、缶4の缶口部は、中子2に当接した後、図5に示すようにダイス1の平行部6と中子2の平行部8の隙間内で曲げ戻され、更に図6に示すように、ダイス1の平行部6と中子2の平行部8の隙間内を進行する。これにより、缶4においては、その缶口部から離れた部分においても、ほぼ同様に塑性変形が起こり、缶4のネック部が縮径加工される。この加工後、ダイス1と中子2とを缶4から離し、一回目(一段目)の加工が終了する。加工後の缶4のネック部の断面形状は図7に示すように、凸部11と凹部12とから構成される。
【0012】
次の、二段目のネッキング加工においても、図7の一回目(一段目)の加工が終了した缶4を、図8に示すように、ダイス1に対して相対的に移動させ、ダイス1の平行部6と中子2の平行部8の隙間内に進入させる。この際、二段目のダイス1のネック形成面は、一段目のダイスのネック形成面に対し、ネック部の曲率あるいは直線を一致させるダイス位置にて成形を行う。そして、ダイス1の、ネック形成部5の角度や長さ、遷移部7の曲率半径(r)、或いは平行部6と平行部8の隙間間隔等は、一段目に使用のダイスに対して、縮径量と加工段数から適宜変更および設定されている。缶4が更に奥まで進入すると、図9に示す通り、1段目の加工により生じた缶4のネック部の凹部12と2段目の加工により生じる(はずである)缶4のネック部の凸部とが相殺されて、凹部12は消滅し、1段目の加工によるネック部と2段目の加工により生じる缶4のネック部がなだらかにつながる。
【0013】
図10に示す通り、加工後、ダイス1と中子2とを缶4から離したとき、缶4には、消滅した凹部12に代わり、新たな凹部13が、消滅した凹部12が存在した位置よりも缶口部側に形成される。この工程が、図11に示す通り、通常2段階以上の多段階に分けて繰り返され(図11では缶4のネック部10の縮径が8段階で行われる)、211径の缶胴径から204径以下の、より小径の缶口径へ縮径されるようになっている缶口部にスムースネックが形成されるとともに、缶口部が所定の外径に縮径される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このダイス方式で、211径の缶胴径から204径あるいは202径の缶口径への縮径(スムースネックの成形)を行うと、211径の缶胴径から206径の缶口径への縮径時には生じなかった、ネック部にシワ(プリーツ)を生じさせることがある。
【0015】
通常、ダイス方式においては、前記した通り、ネッキング加工工程を2段階以上の多段階に分けて、缶に加わる加工力を低減し、缶胴の座屈を回避するとともに、缶口部でのシワの発生を抑制している。にも係わらず、ネック部にシワが生じるのは、211径の缶胴径から204径あるいは202径の缶口径への縮径では、それまでの206径への縮径では影響しなかった、材料特性や成形条件あるいは成形品の微妙な違いが、ネック部のシワ発生に効いてくるからである。
【0016】
このネック部のシワが発生すると、外観のみならず、圧壊強度などの缶特性にも影響を与え、缶としての商品価値を無くす問題となる。ただ、このネック部のシワ発生を防止するために、前記材料特性や成形条件を逐一考慮して、スムースネックの成形を行おうとすると、工具や材料の準備や調整、あるいは加工中の工具や材料の操作や動作の調整がかなり煩雑となり、前工程のDI加工や、後工程のフランジ加工にも影響を及ぼし、前記缶の製造工程において重要な、缶の生産性自体を阻害することになる。したがって、211径の缶胴径から204径あるいは202径の缶口径への縮径では、これまで、このネック部のシワ発生を防止する有効な手段が無かったのが実情である。
【0017】
そこで、本発明は、上記の従来技術の問題に鑑み、飲料用などの缶の縮径化に際し、スムースネックの成形加工や缶の製造工程自体の効率を落とすこと無く、ネック部にシワを生じさせずに、軽量化を進める上で最も有利なネック形状であるスムースネックが得られる、アルミニウム缶のネッキング方法を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の要旨は、アルミニウム合金板を缶に成形するについて、DI成形および塗装焼き付け後にネッキングする方法であって、缶素材として、塗装焼き付け後の耐力が250 〜290N/mm2の範囲で、かつ缶のネック部(ネック形成後)の円周方向の耐力が240 〜310N/mm2の範囲となるアルミニウム合金板を用いるとともに、缶口部をダイスによる複数段の加工で縮径してスムースネックを形成する際、2段階目以降のネック形成ダイス面を、前段でのネック形成ダイス面に対し、0.05〜0.15mmの範囲で、缶口側に移動して成形することである。
【0019】
本発明者は、前記ダイス方式によるスムースネックの形成方法において、ネック部にシワ(プリーツ)を生じる原因について究明した。その結果、従来のスムースネックの形成方法は、例えば一段目と二段目など、前段と後段とのダイスをネック部の曲率あるいは直線を一致させるダイス位置で、順次成形し、スムースネックを形成しており、この前段と後段とのダイスのネック形成面を一致させて成形することが、ネック部にシワ(プリーツ)を生じる大きな原因となっていることを突き止めた。
【0020】
即ち、例えば一段目のダイスによるネッキング加工後の缶4のネック部の断面形状は、前記図7に示すように、凸部11bと凹部12とから構成されるが、実際には、成形時には缶は缶底チャイム部(缶底の設置部から缶胴のストレート部につながる部分)あるいは前段以前のネック部において僅かに座屈を生じる。更にネッキングされた缶口部は材料特有の弾性を有している。この座屈やスプリングバック等により、ネッキングされた缶口部は、設定していたネック位置より、若干のズレを生じることになる。これら座屈量やスプリングバック量は、素材強度、缶底部の形状およびネック部強度、形状、更には成形時の潤滑状態とも密接に関係している。
【0021】
より具体的には、図7に示すように、一段目のダイス方式による加工後の凸部11bは、前記座屈やスプリングバックにより、凸部11aへと、ポイントP1 からP2 への、水平方向の長さLだけ変位して(ズレて)いる。したがって、従来のように、この変位ないしズレLを考慮せず、前段と後段とのネック部の曲率あるいは直線を一致させるダイス位置(ネック形成ダイス面の位置が前段と後段とで同じ)で、後段の成形を行うと、それぞれの段で干渉が生じることがあり、これがネック部にシワを発生させる原因となる。
【0022】
この変位量L自体は、0.2mm 以下程度のごくわずかな量である。そして、このネッキングされた缶口部がわずかに変位すること自体は、従来からの211径の缶胴径から206径の缶口径への縮径でも生じていたと考えられる。しかし、逆に、この変位量Lがわずかな量であるがゆえに、従来においては、この変位量Lが、211径の缶胴径から204径あるいは202径の缶口径への縮径において、缶ネック部にシワを発生させる原因となるとは、注目も認識もされていなかった。現に、211径の缶胴径から206径の缶口径への縮径の際にはこの変位量Lによるネック部のシワ発生は、起きてもいないし、問題となってもいない。
【0023】
従い、本発明では、前記凸部11bから凸部11aへの変位量Lに注目し、この変位量を調査し、この水平方向の変位量Lが、0.05〜0.15mmの範囲で缶口部側に向かう量であることを知見した。そして、更に、この変位量Lを保障ないし修正する分だけ、2段目以降のネック形成ダイス面を、前段のネック形成ダイス面より、0.05〜0.15mm缶口側に移動して(高くして)成形すれば、ネック部にシワを発生させること無くネッキング加工が可能であることを知見して、本発明をなしたものである。
【0024】
【発明の実施態様】
ダイス方式により、缶のスムースネックを形成する方法について図1に示す。図1の本発明方法に用いるスムースネック形成用工具は、前記図2で説明した通常のスムースネック形成用工具と構成は基本的に同じである(図1ではダイスと缶のみを開示)。また、本発明スムースネック形成方法も、基本的には、前記図3〜11で説明した通常のスムースネック形成方法と同じである。
【0025】
本発明では、前記図7に示す、1段目のスムースネッキングの際の、缶口側のネック部(縮径部、凸部41)の変位量Lを考慮する点が、従来技術と大きく相違する。即ち、図1(a)に示す通り、1段目のダイス1aのネック形成面5aによる、缶4のスムースネック10aは、図示はしないが、前記変位量Lだけ、缶口側に変位している。従来の加工方法は、図1(c)に示す通り、この変位量を考慮せず、実線で示す2段目のダイス1bのネック形成面5bを、点線で示す1段目のダイス1aのネック形成面5aと一致させるダイス位置で成形を行い、スムースネック10bを形成する。
【0026】
これに対し、本発明では、図1(b)に示す通り、実線で示す2段目のダイス1bのネック形成面5bは、点線で示す1段目のダイス1aのネック形成面5aより、前記缶口側への変位を保障ないし修正する分だけ、水平方向の変位量L=0.05〜0.15mmだけ缶口側へ移動して、2段目のダイス1bのネック形成面5bと、1段目のダイス1aのネック形成面5aを一致させずに成形し、スムースネック10bを形成する。
【0027】
2段目以降のダイスのネック形成面を、前段のダイスのネック形成面より0.05〜0.15mm缶口側に移動させる方法は、図1(b)に示したようにダイスのネック形成面を変えて、実質的にダイスのネック形成面を缶口側に移動させる方法や、図1(d)に示す、ダイスや中子自体を缶口側に移動させる方法、或いは、缶の方のダイスに対するストロークを変え、ダイス面に対する缶の位置を缶底側に移動させ、結果として、2段目以降のダイスのネック形成面を前段のダイスのネック形成面より缶口側に移動させる方法などが適宜選択される。
【0028】
また、この2段目以降のダイスのネック形成面の缶口側への移動量0.05〜0.15mmについて、本発明者が知見したところによれば、図7に示す缶口側の縮径部の(凸部41)の変位量L、即ちネック部位置のズレは、通常のオールアルミDI缶の素材であるA3004等、3000系のアルミニウム合金板の範囲であれば、通常の複数段のダイス方式のネッキングにおいては、0.05〜0.15mmの範囲で生じており、この範囲から逸脱することはまずない。
【0029】
したがって、2段目以降のダイスのネック形成面を前段のダイスのネック形成面より移動させる距離が、0.05mm未満では、潤滑の状態や材料強度の違いによるネック部の位置のズレに対応できず、ネック部にシワを生じる。一方、0.15mmを越えると、前段と後段とのネック部の間が大きくなりすぎ、スムースネックとはならず、段付きネックとなって見栄えの悪いものになり、商品価値が無くなる上、ネック部の長さが長くなるといった不具合を生じる。したがって、2段目以降のダイスのネック形成面を、前段のダイスのネック形成面より缶口側に移動させる量は、0.05〜0.15mmの範囲とする。
【0030】
前記した通り、缶の座屈量やスプリングバック量は、素材強度、缶底部の形状およびネック部強度、形状、更には成形時の潤滑状態とも密接に関係しており、前段と後段とのネック形成面をスムースに結ぶ従来のダイス位置での成形では、それぞれの段で干渉が生じることがあり、ネック部にシワを発生させる。
【0031】
これら示した要因を、全てダイスの設計上や、成形前あるいは成形時の操作、調整で解決し、ネック面を一定として成形することは非常に困難である。例え、ある強度の材料でそれを成功しても、その状態で使用できる強度範囲は著しく狭いもの(素材強度で±5N/mm2程度) であり、異なる強度の材料を用いればダイスを交換しなければならないといった不具合が生じる。現実的には、強度の違う材料( 素材強度で15〜20N/mm2 )を同じラインで生産することがあるため、この点は大きな問題となる。
【0032】
したがって、主として、2段目以降のダイス面の調整のみにより、ネック部のシワ発生を防止できる本発明は、前記ダイスの設計や、成形前あるいは成形時の操作、調整で、ネック部のシワ発生を防止する煩雑さや缶製造工程の生産性を阻害しない点からも有利である。
【0033】
次に、本発明における缶素材であるアルミニウム合金板の特性の意義ないし限定理由について説明する。まず、缶素材強度は缶の特性を維持ないし保障する上で重要な因子である。例えネック部にシワを生じない缶ができたとしても、缶に必要な耐圧強度を保持していなければ缶としての機能を果たさない。また、逆に、缶に必要な強度を保持していても、前記したDI缶の成形加工やネッキング加工自体が困難では、生産性の点から実用的とは言えない。
【0034】
この点、缶に必要な座屈強度または耐圧強度を満足するためには、アルミニウム合金板の耐力が250 N/mm2 以上であることが必要であり、一方、ネッキング加工の成形加工性確保のためには、アルミニウム合金板の耐力が290N/mm2以下である必要がある。したがって、缶素材のアルミニウム合金板の強度(耐力)は、塗装焼き付け(ベーキング)後で250 〜290N/mm2の範囲とする。通常ベーキングは210 ℃×10分の条件で行われるので、本発明に必要なアルミニウム合金板の耐力を有しているか否かの判断は、この条件でアルミニウム合金板をベーキング後に耐力をJIS 法により測定すれば良い。
【0035】
また、缶ネック部の強度は、素材(強度)、成形加工率(カッピング、DI)、塗装焼き付けなどの条件に影響を受ける。特に、素材強度(耐力)が高いと、座屈強度または耐圧強度の高い缶となるが、ネック部の強度も高いものとなる。このネック部の強度は、本発明の解決課題としているネック部のシワ発生と密接に関係している。即ち、ネック部の強度が高い方が、ネック部のシワを生じやすくなる。ネック部のシワは、ネック成形加工に伴う一種の座屈現象であり、ネック部強度が高いほどシワを形成しやすい。したがって、前記ネッキングの加工条件からだけではなく、ネック部の強度設定からもネック時のシワを防止するようにすることが重要となる。
【0036】
より具体的には、缶のネック部の円周方向の強度が310N/mm2を越える場合、前記本発明のネッキング条件で加工しても、シワ発生の抑制は困難となる。また、成形加工性が低下し、ネッキング加工自体も困難となる。一方、240N/mm2未満のネック部の円周方向の強度では、ネッキングの際、前段以前のネック部において、弾性座屈が大きくなり、必然的にスムースネックとはならず、段のついたネック形状となるため好ましくない。したがって、ネック部の円周方向の強度(耐力)は240 〜310N/mm2の範囲とする。
【0037】
したがって、本発明に用いる缶素材としては、オールアルミDI缶としての成形加工性や耐食性等の缶素材としての基本要求特性を満たすとともに、本発明の塗装焼き付け後の耐力が250 〜290N/mm2の範囲で、かつ、缶のネック部(ネック成形後)の円周方向の耐力が240 〜310N/mm2の範囲を満たすことが必要である。このためのアルミニウム合金板としては、オールDI缶の素材として汎用されているA3004等の3000系アルミニウム合金が好ましい。但し、オールアルミDI缶用のA3004アルミニウム合金でも、合金成分や熱処理により、引張強さには大きな幅があり、例えば硬質材(H19)では、DI加工前で260 〜310 N/mm2 程度の耐力の幅があるので、前記本発明の2つの強度特性を満たすための調整が必要である。
【0038】
なお、本発明で言うスムースネックとは、前記した通り、図12(b)に示す前段のダイスで形成されるネックと後段のダイスで形成されるネックをスムースに結び、前段と後段との間に間隔を設けないスムースネックのことを言う。ただ、スムースネックのタイプとしては、通常の図12(b)のタイプの他に、外に凸な円弧を有するタイプや、内に凸な円弧を有するタイプとしても可である。
【0039】
【実施例】
図12(b)に示すタイプのスムースネックを製作すべく、表1に示す3種類の材料強度およびネック部強度を有する3000系アルミニウム合金圧延板(板厚0.300 mm)を用い、通常のDI加工を行い、211径のDI缶(ネック厚さ0.160 mm、側壁厚0.100 mm、接地径48mm)を作製した。この缶を塗装焼き付け相当のベーキング(210 ℃×10分) を行ったのち、図2に示すスムースネッキング用工具を用い、8段の加工にて211径の缶胴径から、202径の缶口径へのネッキングを行った。ネッキングは表1に示す条件で各50缶行い、ネック部の状況を調査した。その結果も合わせて表1に示す。なお、表1の素材強度は、前記ベーキング(210 ℃×10分) を行った後の素材の耐力である。
【0040】
また、ダイスの条件について、ネック形成面(口絞り部)の角度は8段とも30°とし、遷移部の曲率半径rは1段目の5.73mmから8段目の8.255mm まで、平行部径は1段目のφ64.772mmから8段目のφ55.118mmまで順次変化させ、開口部径(口絞り部径)は1〜3段目をφ69.522mm、4〜8段目をφ69.472mmとしたダイスを各々用いた。
【0041】
更に、ネッキングの条件について、缶口部径は1段目から8段目まで図11に示す縮径量(缶口部径)で順次変化させた。そして、ネッキングの際、本発明例は表1に示すダイス移動量で、図1(d)に示すように、2段目以降の各段のダイス位置を缶口側に移動させた。なお、ダイス移動量が0のものは、従来のスムースネックの形成方法で、図1(c)に示すように、例えば一段目と二段目など、前段と後段とのネック部の曲率あるいは直線(ダイスのネック形成面)を一致させるダイス位置で成形する方法である。
【0042】
本実施例では、得られた缶の特性は、本発明例および従来例、比較例を問わず、耐圧強度で6.6kg/cm2 以上、座屈強度で140kgf以上のものが得られ、缶の特性としては問題がなかった。
【0043】
しかし、表1のネック部の状況から明らかな通り、No.1、5 、9 の従来例では、いずれもネック部にシワが発生している。これに対し、No.2、3 、6 、7 、10、11の本発明例では、いずれもネック部にシワは発生せず、211径の缶胴径から、202径の缶口径への縮径において、良好なスムースネックが得られている。また、2段目以降の各段のダイス位置を、本発明の上限0.15mmを超えて缶口側に移動した、比較例No.4、8 、12では、ネック部にシワは発生していないものの、ネック部に段が生じた段付きネックとなってしまっている。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ネッキング方法によれば、飲料用などのアルミニウム缶の縮径化に際し、ネック部にシワを生じさせずに、軽量化を進める上で最も有利なネック形状であるスムースネックを得ることができる。しかも、これを成形条件を大幅に変えることなく、また、成形加工自体の効率を落とすこと無く達成できる点で工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアルミニウム缶のネッキング加工方法を示し、図1(a)は1段目のネッキング加工における缶口部の変形過程、図1(b)、(d)は2段目のダイスと1段目のダイスとの位置関係、図1(c)は比較の為に従来技術の2段目のダイスと1段目のダイスとの位置関係、を各々示す説明図である。
【図2】通常のアルミニウム缶のネッキング加工用工具を示す断面図である。
【図3】アルミニウム缶のネッキング加工用工具を拡大して示す断面図であり、1段目のネッキング加工における缶口部の最初の変形過程を示す図である。
【図4】1段目のネッキング加工における缶口部の2番目の変形過程を示す図である。
【図5】1段目のネッキング加工における缶口部の3番目の変形過程を示す図である。
【図6】1段目のネッキング加工における缶口部の4番目の変形過程を示す図である。
【図7】1段目のネッキング加工終了後の缶口部を示す断面図である。
【図8】2段目のネッキング加工における缶口部の1番目の変形過程を示す図である。
【図9】2段目のネッキング加工における缶口部の2番目の変形過程を示す図である。
【図10】2段目のネッキング加工終了後の缶口部を示す断面図である。
【図11】多段階(8段)のネッキング加工における缶口部の径の変化を示す説明図である。
【図12】缶ネック部の断面図であり、図10(a)は段付きネック、図10(b)はスムースネックを示す図である。
【符号の説明】
1:ダイス 2:中子
3:中心線 4:アルミニウム缶
5:ダイスネック形成部 6:ダイス平行部
7:ダイス遷移部 8:中子平行部
9:間隔 10:ネック部(缶口部)
11:凸部 12、13:凹部[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a necking (neck-in process) method for a neck portion extending from a body portion to a lid portion formed in a can body portion of a beverage can, and in particular, the can mouth portion has a diameter of 211 to 204 diameters. The present invention relates to a method for necking an aluminum can that is reduced in diameter to the following small diameter.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in an aluminum alloy beverage can whose can lid diameter is smaller than the can body diameter, a step neck, a smooth neck, and an intermediate neck thereof are formed by necking as shapes of the neck portion. As shown in FIG. 12A, the stepped neck is formed by forming a
[0003]
Usually, the production of an aluminum alloy beverage can including the neck portion is generally performed in the following steps. (1) Aluminum alloy coil (plate) is punched by cupping press, cup molding is performed, (2) Can body is formed by DI processing by deep drawing and ironing the cup, (3) Upper edge of can body To form the opening end (can mouth part) of the can, (4) painting of the inner surface of the can and outer surface printing and baking (baking), (5) can mouth part drawing by necking = reduction of the diameter of the can mouth part, (6) Flange (mouth opening) molding process of can mouth part, (7) Can lid is wrapped around can mouth part.
[0004]
By the way, beverage cans have been required to be lighter from the viewpoint of cost reduction and resource saving, and efforts to reduce the thickness of each part of the beverage cans are continuing. In this respect, the diameter of the can mouth portion is further reduced by the necking process, and in beverage cans for 350 cc, 500 cc, etc., the conventional can diameter from 211 diameter (2 inch +11/16 inch diameter) is 206 (2 inch + 6 / What was reduced to a 16-inch diameter can diameter is a smaller diameter of 211 (can be 2 inches + 4/16 inch diameter) or 202 diameters (2 inches + 2/16 inch diameter) or less than 211 can diameters. The diameter of the can is reduced.
[0005]
In contrast to this reduction in diameter, the stepped neck type in which the neck portion is formed in a staircase shape has a curved interval between the front and rear neck portions of the step shape. The part becomes longer, and the material cost increases accordingly. This is because, in the case of the step neck type, the neck part is reduced in diameter and when the can lid is wrapped around the can body part, it can withstand the compressive load in the axial direction (can longitudinal direction). This is because the wall thickness is increased. Further, the step neck type has a problem that the neck portion becomes longer, and the appearance becomes worse as the step is increased.
[0006]
Therefore, the smooth neck is preferable to the step neck to reduce the diameter of the can body diameter of 211 to a small diameter of 204 or 202. In the smooth neck, as shown in FIG. 12B, the neck formed by the front die and the neck formed by the rear die are smoothly connected, and no gap is provided between the front and rear stages. Therefore, the length of the neck portion is short, the material cost is not increased, and the appearance is not deteriorated. Moreover, it is advantageous also in promoting weight reduction of the can.
[0007]
As a method of forming this smooth neck, it can be roughly classified into a die method and a spin method. Among these, in the die system, the diameter of the can mouth portion is reduced by using a combination of an aperture die and a cylindrical core. On the other hand, the spin method uses a spinning roll to reduce the diameter of the can mouth portion. The spin method has an advantage in that the axial force applied to the can is low compared to the dice method, so that even a can with a thin can body is less likely to buckle in the can body. . However, since the inner and outer surfaces of the can mouth portion are in contact with the spinning roll at a high speed, the spin method has a drawback that the coated film on the inner and outer surfaces of the can already coated is easily damaged. Therefore, the die method is most commonly employed as a method for forming the smooth neck because the mold or tool shape and structure are relatively simple.
[0008]
FIG. 2 shows a cross-sectional view of a die necking canning tool. The die type processing tool includes a die 1 and a
[0009]
When a smooth neck of the can is formed by such a die method, the
[0010]
FIGS. 3 to 6 and FIGS. 8 to 9 are schematic views in which the necking processing tool of FIG. 1 is partially enlarged, and in combination with the can cross-sectional views of FIGS. The manner of forming the neck is shown in order.
[0011]
First, as shown in FIG. 3, when the
[0012]
Also in the next second stage necking, the can 4 after the first (first stage) processing in FIG. 7 is moved relative to the
[0013]
As shown in FIG. 10, when the
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
However, when this die method is used to reduce the diameter of the 211 can body diameter to 204 diameter or 202 diameter can mouth diameter (smooth neck forming), the 211 diameter can body diameter can be changed to the 206 diameter can diameter. Wrinkles (pleats) may be generated in the neck portion, which did not occur when the diameter was reduced.
[0015]
Normally, in the die method, as described above, the necking process is divided into two or more stages to reduce the processing force applied to the can, avoid buckling of the can body, and prevent wrinkles at the can mouth. Is suppressed. Nevertheless, wrinkles occur in the neck part because the diameter of the can body diameter from 211 diameter to the diameter of 204 or 202 diameter can not be affected by the diameter reduction to 206 diameter until then. This is because subtle differences in material properties, molding conditions, or molded products are effective in generating wrinkles at the neck.
[0016]
When this neck wrinkle occurs, not only the appearance but also the characteristics of the can such as the crushing strength are affected, and the commercial value as a can is lost. However, in order to prevent the occurrence of wrinkles in the neck part, if the smooth neck is to be formed in consideration of the material characteristics and molding conditions one by one, the preparation and adjustment of the tool or material, or the tool or material being processed The operation and the adjustment of the operation become considerably complicated, which affects the DI process in the previous process and the flange process in the subsequent process, and hinders the productivity of the can, which is important in the can manufacturing process. Therefore, the actual situation is that there has been no effective means for preventing the neck portion from wrinkling when the diameter of the can body is reduced from the diameter of 211 to the diameter of 204 or 202.
[0017]
Therefore, in view of the above-described problems of the prior art, the present invention causes wrinkles in the neck portion without reducing the efficiency of the smooth neck molding process or the can manufacturing process itself when reducing the diameter of a beverage can. Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for necking an aluminum can that can provide a smooth neck which is the most advantageous neck shape for reducing weight.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the gist of the present invention is a method of forming an aluminum alloy plate into a can by necking after DI molding and paint baking, and the can material has a yield strength after paint baking of 250 to 290N / mm 2 Range, and the circumferential strength of the neck of the can (after neck formation) is 240 to 310 N / mm 2 When forming a smooth neck by reducing the diameter of the can mouth by multiple stages of processing with a die, the neck forming die surface in the second and subsequent stages is used as the neck forming die in the previous stage. In the range of 0.05 to 0.15 mm with respect to the surface, it is moved to the can mouth side and molded.
[0019]
The present inventor has investigated the cause of wrinkles (pleats) in the neck portion in the smooth neck forming method using the die method. As a result, the conventional method of forming a smooth neck is to form a smooth neck by sequentially forming the front and rear dies, such as the first and second tiers, at the die position where the curvature of the neck or the straight line coincides. It has been found that forming the neck formation surfaces of the dies at the front and rear dies together is a major cause of wrinkles (pleats) at the neck.
[0020]
That is, for example, the cross-sectional shape of the neck portion of the
[0021]
More specifically, as shown in FIG. 7, the
[0022]
This displacement L itself is a very small amount of about 0.2 mm or less. The slight displacement of the necked can mouth portion itself is thought to have occurred even when the conventional can diameter of 211 diameters was reduced to the 206 diameter of the can mouth diameter. However, on the contrary, since the displacement L is a slight amount, conventionally, the displacement L is reduced when the can diameter is reduced from the 211 diameter can barrel diameter to the 204 diameter or 202 diameter can diameter. It has not been noticed or recognized to cause wrinkles in the neck. In fact, when the diameter of the can body diameter is reduced from 211 to 206, the neck portion is not wrinkled due to the displacement L, and there is no problem.
[0023]
Therefore, in the present invention, paying attention to the displacement L from the
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows a method for forming a smooth neck of a can by a die method. The smooth neck forming tool used in the method of the present invention shown in FIG. 1 has basically the same configuration as the normal smooth neck forming tool described in FIG. 2 (only the die and can are disclosed in FIG. 1). The smooth neck formation method of the present invention is basically the same as the normal smooth neck formation method described with reference to FIGS.
[0025]
The present invention is greatly different from the prior art in that the displacement amount L of the neck portion (reduced diameter portion, convex portion 41) on the can mouth side in the first-stage smooth necking shown in FIG. 7 is considered. To do. That is, as shown in FIG. 1A, the
[0026]
On the other hand, in the present invention, as shown in FIG. 1B, the
[0027]
The method of moving the neck formation surface of the second and subsequent dies to the 0.05 to 0.15 mm can side from the neck formation surface of the previous die is to change the neck formation surface of the die as shown in FIG. The method of substantially moving the neck forming surface of the die to the can mouth side, the method of moving the die or the core itself to the can mouth side, as shown in FIG. Change the stroke, move the can position relative to the die surface to the can bottom side, and as a result, move the neck formation surface of the second and subsequent dies to the can mouth side from the neck formation surface of the previous die, etc. Selected.
[0028]
Further, according to the findings of the present inventor about the amount of movement 0.05 to 0.15 mm of the neck forming surface of the second and subsequent dies to the can mouth side, the reduced diameter portion on the can mouth side shown in FIG. If the displacement amount L of the (convex portion 41), that is, the deviation of the neck portion position is within the range of 3000 series aluminum alloy plates such as A3004 which is a material of a normal all aluminum DI can, a normal multi-stage die method In the necking in the range of 0.05 to 0.15 mm, it is unlikely to deviate from this range.
[0029]
Therefore, if the distance to move the neck formation surface of the second and subsequent dies from the neck formation surface of the previous dies is less than 0.05 mm, it is not possible to cope with the displacement of the neck portion due to the difference in lubrication and material strength. And wrinkles at the neck. On the other hand, if it exceeds 0.15mm, the gap between the front and rear necks will be too large, it will not be a smooth neck, it will become a stepped neck and will not look good, there will be no commercial value, and the neck part This causes a problem that the length of the is increased. Therefore, the amount by which the neck forming surface of the second and subsequent dies is moved to the can mouth side from the neck forming surface of the preceding die is in the range of 0.05 to 0.15 mm.
[0030]
As described above, the amount of buckling and springback of the can is closely related to the strength of the material, the shape of the bottom of the can and the strength and shape of the neck, and the lubrication state at the time of molding. In the conventional molding at a die position that smoothly connects the forming surface, interference may occur at each step, and wrinkles are generated at the neck portion.
[0031]
It is very difficult to form the neck surface with a constant neck surface by solving all of these factors in the design of the die, before or during the operation and adjustment during the forming. Even if it succeeds with a material of a certain strength, the strength range that can be used in that state is extremely narrow (material strength ± 5 N / mm 2 However, if materials with different strengths are used, there is a problem that the dies must be replaced. Realistically, materials with different strengths (15-20N / mm in material strength) 2 ) May be produced on the same line, this is a big problem.
[0032]
Therefore, the present invention, which can prevent the occurrence of wrinkles in the neck portion mainly by adjusting the die surface after the second stage, is the occurrence of wrinkles in the neck portion by the design of the die and the operation and adjustment before or during molding. This is also advantageous from the point of not complicating the complexity and preventing the productivity of the can manufacturing process.
[0033]
Next, the meaning or reason for limitation of the characteristics of the aluminum alloy plate which is a can material in the present invention will be described. First, the strength of the can material is an important factor in maintaining or ensuring the characteristics of the can. Even if a can that does not cause wrinkles in the neck portion is produced, it does not function as a can unless the can has the required pressure resistance. Conversely, even if the strength required for the can is maintained, it is not practical from the viewpoint of productivity if the above-described DI can molding and necking are difficult.
[0034]
In this respect, in order to satisfy the buckling strength or pressure resistance required for the can, the proof stress of the aluminum alloy plate is 250 N / mm. 2 On the other hand, in order to ensure the formability of necking, the proof stress of the aluminum alloy plate is 290 N / mm 2 Must be: Therefore, the strength (proof strength) of the aluminum alloy plate of the can material is 250 to 290 N / mm after paint baking (baking) 2 The range. Normally, baking is performed at 210 ° C for 10 minutes. Therefore, whether or not the aluminum alloy sheet has the proof stress necessary for the present invention is determined based on the JIS method after baking the aluminum alloy sheet under this condition. It only has to be measured.
[0035]
In addition, the strength of the can neck is affected by conditions such as material (strength), molding rate (cupping, DI), paint baking, and the like. In particular, when the material strength (yield strength) is high, the can has high buckling strength or high pressure strength, but the neck portion also has high strength. The strength of the neck portion is closely related to the generation of wrinkles in the neck portion, which is a problem to be solved by the present invention. That is, the higher the strength of the neck portion, the more easily the neck portion is wrinkled. The neck wrinkle is a kind of buckling phenomenon associated with the neck forming process, and the higher the neck portion strength, the easier the wrinkle is formed. Therefore, it is important to prevent wrinkling at the time of necking not only from the necking processing conditions but also from the strength setting of the neck part.
[0036]
More specifically, the circumferential strength of the neck of the can is 310 N / mm 2 In the case of exceeding the above, even if the processing is performed under the necking conditions of the present invention, it is difficult to suppress the generation of wrinkles. In addition, molding processability is lowered, and necking itself becomes difficult. Meanwhile, 240N / mm 2 Less than the neck strength in the circumferential direction is preferable because, when necking, elastic buckling is increased in the neck portion before the previous stage, which is inevitably not a smooth neck but a stepped neck shape. Absent. Therefore, the circumferential strength (proof strength) of the neck part is 240 to 310 N / mm. 2 The range.
[0037]
Therefore, the can material used in the present invention satisfies the basic required characteristics as a can material such as moldability and corrosion resistance as an all-aluminum DI can, and the proof stress after paint baking of the present invention is 250 to 290 N / mm. 2 And the circumferential strength of the neck of the can (after neck formation) is 240 to 310 N / mm 2 It is necessary to satisfy the range. The aluminum alloy plate for this purpose is preferably a 3000 series aluminum alloy such as A3004, which is widely used as a material for all DI cans. However, even the A3004 aluminum alloy for all aluminum DI cans has a large range of tensile strength due to alloy components and heat treatment. For example, with hard materials (H19), 260 to 310 N / mm before DI processing. 2 Since there is a range of proof strength, adjustment to satisfy the two strength characteristics of the present invention is necessary.
[0038]
As described above, the smooth neck referred to in the present invention smoothly connects the neck formed by the former die and the neck formed by the latter die shown in FIG. This refers to a smooth neck that does not have a gap. However, as a smooth neck type, in addition to the normal type shown in FIG. 12B, a type having an outwardly convex arc or a type having an inwardly convex arc is also possible.
[0039]
【Example】
In order to produce a smooth neck of the type shown in FIG. 12 (b), a 3000 series aluminum alloy rolled plate (thickness 0.300 mm) having three kinds of material strength and neck strength shown in Table 1 was used, and normal DI processing was performed. Then, a 211-diameter DI can (neck thickness 0.160 mm, side wall thickness 0.100 mm, grounding diameter 48 mm) was produced. This can was baked (210 ° C x 10 minutes) equivalent to painting and baking, and then using a smooth necking tool shown in FIG. Necked to. Necking was performed for each 50 cans under the conditions shown in Table 1, and the condition of the neck portion was investigated. The results are also shown in Table 1. The material strength in Table 1 is the yield strength of the material after the baking (210 ° C. × 10 minutes).
[0040]
In addition, regarding the die conditions, the angle of the neck forming surface (mouth restrictor) is 30 ° in all 8 steps, and the radius of curvature r of the transition portion is from 5.73 mm in the 1st step to 8.255 mm in the 8th step. Is gradually changed from φ64.772mm of the first stage to φ55.118mm of the eighth stage, and the aperture diameter (diaphragm diameter) is 1st to 6th stage φ69.522mm, 4th to 8th stage φ69.472mm Each die was used.
[0041]
Further, regarding the necking conditions, the diameter of the can mouth portion was sequentially changed from the first stage to the eighth stage by the reduced diameter amount (can mouth part diameter) shown in FIG. At the time of necking, the example of the present invention was moved by the dice shown in Table 1, and as shown in FIG. 1 (d), the dice position of each stage after the second stage was moved to the can mouth side. A die moving amount of 0 is a conventional method of forming a smooth neck, as shown in FIG. 1 (c), for example, the curvature or straight line of the neck portion of the front stage and the rear stage, such as the first stage and the second stage. In this method, molding is performed at a die position that matches the neck forming surface of the die.
[0042]
In this example, the characteristics of the can obtained were 6.6 kg / cm in terms of pressure strength regardless of the present invention example, the conventional example, and the comparative example. 2 As described above, a buckling strength of 140 kgf or more was obtained, and there was no problem as a characteristic of the can.
[0043]
However, as is clear from the situation of the neck portion in Table 1, all of the conventional examples No. 1, 5, and 9 have wrinkles in the neck portion. On the other hand, in the present invention examples No. 2, 3, 6, 7, 10, and 11, no wrinkles are generated in the neck portion, and the diameter of the can body diameter of 211 is reduced to the diameter of the can diameter of 202. A good smooth neck is obtained in diameter. Further, in Comparative Examples Nos. 4, 8, and 12 in which the die position of each stage after the second stage is moved to the can mouth side exceeding the upper limit of 0.15 mm of the present invention, no wrinkle is generated in the neck portion. However, the neck has a stepped neck with a step.
[0044]
[Table 1]
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the necking method of the present invention, when reducing the diameter of an aluminum can for beverages or the like, smoothness which is the most advantageous neck shape for promoting weight reduction without causing wrinkles in the neck portion. You can get a neck. Moreover, the industrial value is great in that this can be achieved without significantly changing the molding conditions and without reducing the efficiency of the molding process itself.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a method for necking an aluminum can according to the present invention. FIG. 1 (a) shows a deformation process of a can mouth part in the first stage necking, and FIGS. 1 (b) and (d) show a second stage The positional relationship between the die and the first-stage die, and FIG. 1C are explanatory diagrams showing the positional relationship between the second-stage die and the first-stage die of the prior art for comparison.
FIG. 2 is a sectional view showing a normal tool for necking an aluminum can.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a tool for necking an aluminum can, and is a diagram showing a first deformation process of the can mouth portion in the first stage necking.
FIG. 4 is a diagram showing a second deformation process of the can mouth portion in the first stage necking.
FIG. 5 is a diagram showing a third deformation process of the can mouth portion in the first stage of necking.
FIG. 6 is a diagram showing a fourth deformation process of the can mouth portion in the first stage necking.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing the can mouth portion after the first stage of necking has been completed.
FIG. 8 is a diagram showing a first deformation process of the can mouth portion in the second stage of necking.
FIG. 9 is a diagram showing a second deformation process of the can mouth portion in the second stage of necking.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing the can mouth portion after completion of the second stage of necking.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing changes in the diameter of the can mouth portion in multi-stage (8-stage) necking.
12A and 12B are cross-sectional views of a can neck portion, in which FIG. 10A shows a stepped neck and FIG. 10B shows a smooth neck.
[Explanation of symbols]
1: Dice 2: Core
3: Center line 4: Aluminum can
5: Die neck formation part 6: Dice parallel part
7: Dice transition part 8: Core parallel part
9: Interval 10: Neck part (can mouth part)
11:
Claims (3)
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