JP3682107B2 - Waterproof coating method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下地に対して複層傾斜構造の防水層を形成する塗膜防水工法に関するものであり、建築物の屋根、庇、バルコニー、ベランダ、厨房、浴室、洗面所、便所、地下室の二重壁や床、各種水槽、サッシ廻り及び二重床等の防水工法として有用なものであり、土木・建築分野で広く利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物に行われている防水工法は、アスファルト防水工法、シート防水工法及び塗膜防水工法等に大別される。
これらの防水工法のうち、アスファルト防水工法は、防水に対する信頼性が高いものの、施工には熱源を必要とするため労働者及び環境への悪影響があること、複雑な納まりに対応し難いこと、熟練した施工技術が必要であること、及び防水層が厚く自重が重いこと等の欠点を有しており、屋上及び室内の大面積の床の防水には有用であるものの、建築物の細部にわたる防水をカバーすることは困難である。
シート防水工法は、施工が比較的簡便である反面、シームレスな防水面が得られないこと、小面積部や出入隅等複雑な形状を有する部位への施工が困難なこと及びジョイント部に起因する故障が多いこと等の欠点を有する。
塗膜防水工法は、上記防水工法の問題を改善する工法として、現在種々の建築物の防水に採用されている。しかしながら、これらの塗膜防水工法うち、ウレタン樹脂を使用する工法は、使用する樹脂のセルフレベリングに由来して施工性に優れ、厚膜で施工することが可能で、又その塗膜が強靱性及び仕上り感に優れているものの、耐候性及び耐熱水性等の耐久性が十分でない。一方、水和凝固型塗膜防水材と呼ばれる水性エマルションを用いた防水工法は、エチレン酢酸ビニルエマルションとアクリルエマルションを使用する工法に大別されるが、エチレン酢酸ビニル系エマルションを使用する工法では、自閉性等の特長を有する反面、これに起因して耐水性、耐アルカリ性及び耐熱水性等が十分でない。
これらに対して、アクリルエマルションを使用する工法は、耐候性、耐熱水性、耐水性及び耐アルカリ性に優れ、とりわけアクリルゴムエマルション系のものは弾性及び耐久性の点でより優れている。
【0003】
しかしながら、アクリルエマルションを使用する塗膜防水工法は、伸び率の大きい塗膜を形成するエマルションを使用する場合においては、下地ひび割れ追従性に優れるものの、塗膜がタックを有するものであったり、又耐外傷性に劣るという問題を有するものであった。他方、塗膜のタック及び耐外傷性を改善するために、伸び率の小さい塗膜を形成するエマルションを使用する場合は、塗膜のタック及び外傷性を高めることが可能となるが、下地のひび割れ追従性が充分でなく、亀裂により塗膜が破断してしまうことがあった。
これらの問題を解決する防水工法として、剪断弾性係数の小さい塗膜を下地に対して下側防水層として形成し、さらにこの塗膜上に剪断弾性係数の大きい防水層を形成して、いわゆる複層傾斜構造の防水層を形成させる工法が提案されている(特開平7−11744号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記複層傾斜構造の防水層を形成させる工法では、塗膜防水用組成物の種類、特に構成成分の重合体の種類によっては、下地ひび割れ追従性に優れる場合とそうでない場合とがあったり、又塗膜の強靱性や耐外傷性も充分である場合とそうでない場合とがあったりして、塗膜防水工法として充分に確立しているとはいえないものであった。
本発明者らは、上記複層傾斜構造の防水層を形成させる工法を確立すべく鋭意検討を行ったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記複層傾斜構造の防水層を形成させる工法において、特定のアクリル系重合体のエマルション、無機質水硬性物質及びフィラーからなる組成物を使用し、該組成物を下地に塗布して伸び率の大きい防水層を形成し、次いで該防水層の上に該防水層より伸び率の小さい防水層を形成する組成物を塗布・積層することにより、得られる防水層が下地ひび割れ追従性、強靱性及び耐外傷性に優れることを見出し本発明を完成した。
尚、本明細書においては、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートといい、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸という。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
◎塗膜防水用組成物
○エマルション
本発明で使用する塗膜防水用組成物を構成するエマルションは、(a)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートから選ばれた1種以上の単量体、(b)(メタ)アクリル酸及び(c)グリシジル(メタ)アクリレートを必須構成単量体とする重合体を界面活性剤により水に乳化分散させたものであり、以下それぞれの成分について説明する。
【0007】
(a)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート
本発明における炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、iso−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、オキソヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、オキソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート及びオキソデシル(メタ)アクリレート等が挙げれられる。炭素数が4より小さいアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、耐アルカリ性の点で好ましくなく、他方炭素数が10を越えるものは、耐寒性が低下するので好ましくない。
所望単量体を含めた全単量体中の上記単量体の割合は、30〜98重量%であり、更に好適には40〜90重量%である。この割合が30重量%を下回ると塗膜の下地ひび割れ追従性、耐水性及び耐アルカリ性が劣るものとなり、一方、98重量%を越えると塗膜にタックが生じるばかりか、十分な塗膜強度を得ることができない。
【0008】
(b)(メタ)アクリル酸
本発明で用いる(メタ)アクリル酸は、重合体において他の必須構成単量体成分であるグリシジル(メタ)アクリレートとの架橋成分として働き、又、エマルションと無機質水硬性物質を混合した場合、無機質水硬性物質中のカルシウムイオン等の多価金属イオンとカルボキシル基との内部架橋を形成して、塗膜に強靱性を付与し、更には混練安定性を付与する分散剤としても働く。
これらの全単量体中の割合は、0.1〜3重量%の範囲である。この割合が0.1重量%に満たない場合は接着性が低下し、得られる塗膜の強靱性及び耐外傷性が低下してしまったり、タックが生じる。一方、3重量%を越える場合には、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が極端に低下し、又、塗膜のタックが増大するため好ましくない。
【0009】
(c)グリシジル(メタ)アクリレート
本発明で用いるグリシジル(メタ)アクリレートは、重合体における架橋成分として働き、塗膜に強靱性を付与する。
グリシジル(メタ)アクリレートは、全単量体中に0.1〜5重量%の任意の範囲で使用されるが、好ましくは0.1〜3重量%の範囲で使用することが重合操作の面から好ましい。グリシジル(メタ)アクリレートが0.1重量%に満たない場合は、接着性が低下し、得られる塗膜の強靱性及び耐外傷性が低下してしまったり、タックが生じてしまい、一方5重量%を越え使用すると、塗膜の強靱性が大きすぎるばかりか、重合操作上凝集物が生じ易く、好ましくない。
【0010】
(d)その他の単量体
本発明において使用される重合体では、上記必須単量体に加え、それらと共重合可能な不飽和エチレン結合を有する単量体を、重合体の諸物性を制御するための所望単量体として必要に応じて使用することができ、具体的には、スチレン、アクリロニトリル及び酢酸ビニル等が挙げられる。これらは、全単量体に対し、1〜70重量%とすることが好ましい。又、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート等の炭素数が3以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートも所望単量体として用いることができるが、得られる塗膜の物性に悪影響を生じない範囲内、具体的には全単量体に対し、0.1〜28重量%とすることが望ましい。
又、防水塗膜に強靱性を付与するために、重合体における架橋成分として、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等を適宜使用することもできる。
【0011】
(e)ガラス転移温度
本発明で用いる重合体は、上記単量体を重合して得られるガラス転移温度(以下Tgという)が−20℃以下の重合体である。Tgが−20℃を越えるものは、下地ひび割れ追従性に劣り、接着性が低下し、又、多くの場合、耐水性が不良になるために好ましくない。
重合体のTgとは、無定型重合体の各種性質が急変する温度で、この温度以下では、重合体の無定型部分の分子セグメント運動が凍結されるような温度であるり、重合体を構成する個々の単独モノマーの単独重合体について既に知られているTgから、次の計算式によって算出される。
【0012】
【式1】
1 CA CB CN──── = ───── + ───── ・・・ ─────Tg TgA TgB TgN
【0013】
CA;重合体における単量体Aの重量分率
CB;重合体における単量体Bの重量分率


CN;重合体における単量体Nの重量分率
TgA;単量体A単独重合体のTg(絶対温度)
TgB;単量体B単独重合体のTg(絶対温度)


TgN;単量体N単独重合体のTg絶対温度)
ここで、CA+CB+・・・+CN=1である。
【0014】
Tgが−20℃以下の単独重合体の主な例を挙げると(括弧内はTg)、ポリエチルアクリレート(−22℃)、ポリ−n−ブチルアクリレート(−54℃)、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)等があり、これらと共重合可能なモノマーからなりTgが−20℃以下になる重合体としては、ポリアクリル酸メチル(8℃)、ポリスチレン(87℃)、ポリ酢酸ビニル(30℃)、ポリメタクリル酸メチル(130℃)等がある(これら以外の重合体のTgについては、丸善(株)発行の化学便覧等を参照)。
共重合体のTgの計算例を示すと、ブチルアクリレート70重量部とスチレン30重量部との共重合体のTgは、前記式より−23℃となる。
以上のように、本発明方法におけるエマルションに用いられる重合体のTgは−20℃以下であり、かかる柔らかい重合体を使用することにより、防水材として厚塗りした時、成膜時にひび割れ、亀裂等が生じることがない。
【0015】
(f)エマルション
本発明において用いられるエマルションは、前記単量体を水中でカチオン性又はノニオン性界面活性剤の存在下に常法により重合して容易に得ることができ、通常は得られるエマルションの重合体固形分濃度が30〜70重量%になるように行われる。
又、このエマルションのpH値は7〜10であることが安定性の面より好ましく、アンモニア、水溶性アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いて、エマルションのpH値を調整しておくことが好ましい。ただし、弱酸性又は酸性領域でも、安定性の良いエマルションであれば、本発明の目的にそのままで十分に利用できる。
本発明に用いるエマルションには、その他の成分、例えば消泡剤を配合することができる。消泡剤としては、オクチルアルコール、カプリルアルコール、アウリルアルコールおよびシクロヘキサノール等の一般に使用される消泡剤が使用できる。消泡剤の配合割合としては、重合体固形分に対して、0.1〜5重量%が好ましい。
【0016】
(g)界面活性剤
本発明に用いるエマルションの製造に使用される界面活性剤は、ノニオン性又はカチオン性の界面活性剤の中から、任意に用いることができる。アニオン性の界面活性剤は、塗膜の耐水性を低下させるので、常時水に接触する本発明の用途には不適である。
本発明に使用し得るカチオン性界面活性剤としては種々のものがあり、具体的には、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド及びトリメチルステアリルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオレイルアミン、トリオクチルアミン、N−メチルモルフォリン、ジメチルベンジルアミン及びポリオキシエチレンアルキルアミン等の3級アミン等が挙げられる。
本発明におけるノニオン性界面活性剤としては、通常のアクリル系エマルションで使用されるものであれば、何れのものも使用できる。具体例を挙げれば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル及びポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンのアルキル又はアルキルフェノールエーテル、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエート及びソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル並びにグリセリンモノ脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの界面活性剤のうち、特に重合安定性、機械的・化学的安定性が良好となる点で、HLB値15以上のポリエチレンオキサイド系ノニオン界面活性剤を使用することが好ましい。
界面活性剤の配合量は、エマルションに対して要求される性質に応じて変わりうるが、エマルションの安定性を向上させるには、界面活性剤の配合量が多いことが好ましく、乾燥性及び塗膜の耐水性を向上させるためには、配合量が少ない方が好ましい。好適な配合量は、これらのバランスを考慮して定めればよく、エマルション中の重合体に対して、好ましくは1〜10重量%の範囲内で目的に応じて決められる。
【0017】
◎無機質水硬性物質
無機質水硬性物質は、前記エマルションと混合することにより、得られる塗膜を強靱にすると共に、塗膜の耐水性、湿潤面に対する接着性及び乾燥成膜性を向上させる。無機質水硬性物質としては、各種セメント、無水及び半水石膏、生石灰並びに亜鉛華等が挙げられる。これらの中でもセメントが好ましく、普通ポルトランドセメント、アルミナセメント、早強セメント、超早強セメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、白色セメント、シリカセメント、コロイドセメント及び特殊セメント等がある。これらの中でも、普通ポルトランドセメント及びアルミナセメントが好ましく、アルミナセメントを使用することが、耐酸性、耐温水性等に優れているためより好ましい。無機質水硬性物質は、2種類以上を併用することも可能である。
【0018】
◎フィラー
本発明で使用する組成物は、上記エマルション、無機質水硬性物質に加え、さらにフィラーを配合してなるものである。フィラーは、骨材を主成分とするもので、さらに骨材と増粘剤からなるものを使用することが好ましい。
【0019】
(a)骨材
骨材は、前記エマルション及び無機質水硬性物質とを混合する場合において、粘度調製及び増量を目的として好ましく使用されるものである。骨材としては、乾燥硅砂、珪石粉、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、石膏、珪藻土、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ等のポゾラン材料、天然及び合成シリカ、並びにガラス又は有機樹脂のビーズ及びバルーン等といった一般汎用の充填材を挙げることができる。
これらの中でも、組成物の緻密性と練上り粘度の最適化を図ることができるため、乾燥硅砂とその他の充填材とを組合せることが好ましい。乾燥硅砂とは、珪酸分に富んだ石英砂の総称であり、産地により化学成分、吸水率等が異なるが、本発明に適した乾燥硅砂としては、吸水率が低く、48〜500メッシュの粒度を有するものが好ましい。その他の充填材としては、炭酸カルシウム又は/及びクレーの組み合わせが好ましく、得られる塗膜が耐酸性及び耐アルカリ性に優れたものとなるため、クレーを使用することがより好ましい。
乾燥硅砂とその他の充填材の割合としては、乾燥硅砂:その他の充填材=0.5:9.5〜9.5:0.5(重量比)が好ましく、物性及び作業性を考慮して決定することができる。
【0020】
(b)増粘剤
増粘剤は、前記エマルション、無機質水硬性物質及び骨材を混合する場合において、増粘性付与及び立上り面への施工の際の垂れを防止することを目的にして好ましく使用されるものである。増粘剤としては、増粘剤、タレ防止剤及び揺変剤等と称される一般的なものが使用可能であり、繊維材料を使用することが好ましい。繊維材料の具体例としては、塩基性硫酸マグネシウム、セピオライト(結晶性マグネシウム珪酸塩粘土鉱物)及びゾノライト(結晶性珪酸カルシウム)等のアスベスト以外の無機系繊維等があり、これらの中でもセピオライトが好ましい。セピオライト繊維とは、含水珪酸マグネシウムを主成分とする天然の繊維状粘土鉱物を特殊加工したものであり、繊維長さ5〜50μm及び繊維径0.2μm以下のものが好ましい。
この他の増粘剤の例としては、シリカ及びベントナイト等の無機系増粘剤、エチルセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース等の水溶性セルロース化合物、多糖類及びザンサンガム等の天然有機増粘剤、並びにポリビニルアルコール等のポリビニル系化合物、ポリアクリル酸ソーダ等のアクリル系化合物、ポリエチレンオキサイド等の合成有機増粘剤が挙げられる。
増粘剤は2種類以上を併用することも可能である。
増粘剤の配合割合としては、無機質水硬性物質及び骨材の合計量に対して、8重量部以下とすることが塗装作業を良好にできるため好ましい。
【0021】
(c)その他の配合物
本発明で使用される骨材及び増粘剤以外のその他のフィラーのとしては、減水及び流動調整を目的とした流動化剤、減水剤及び高性能減水剤等、可使時間を得るための遅延を目的としたクエン酸、クエン酸ソーダ、グルコン酸及びホウ酸等のセメント用遅延剤、硬化促進を目的とした塩化カルシウム及びアルミン酸塩等のセメント用硬化促進剤、炭素繊維、ポリプロピレン繊維等の補強用短繊維等を、施工性及び得られる塗膜の性能を阻害しない範囲内で使用することができる。
【0022】
(d)無機質水硬性物質とフィラーの割合
無機質水硬性物質とフィラーの割合としては、無機質水硬性物質100重量部に対して、フィラーが50〜600重量部となる割合が好ましく、より好ましくは200〜500重量部である。この割合が50重量部未満では、無機質水硬性物質が過剰となるため、塗膜の柔軟性が損なわれる場合があり、他方600重量部を越える場合は、塗膜の強靱性が充分でなくなることがある。
【0023】
○塗膜防水用組成物の製造
本発明で使用する塗膜防水用組成物は、前記したエマルション、無機質水硬性物質及びフィラーを常法に従い混合することにより得られる。
この場合、下側防水層及び上側防水層を形成するための組成物としては、下側防水層を形成するための組成物が、無機質水硬性物質及びフィラーの合計量100重量部に対して、重合体が30〜300重量部、より好ましくは40〜200重量部からなるものを使用し、又上側防水層を形成するための組成物が、無機質水硬性物質及びフィラーの合計量100重量部に対して、重合体が10〜200重量部、より好ましくは15〜150重量部からなるものを使用し、かつ上側防水層を形成するための組成物中の重合体量が下側防水層中のそれよりも小さいものが好ましい。下側防水層を形成するための組成物中の重合体の割合が30重量部に満たない場合は、塗膜の柔軟性が充分でなくなり、他方300重量部を越えると、塗膜の強靱性が充分でなくなる。又、上側防水層を形成するための組成物中の重合体の割合が10重量部未満となると、変形に対する追従能力が著しく損なわれることがあり、他方200重量部を越えるとタックの発生や、傾斜効果の低減が見られる場合がある。
【0024】
◎塗膜防水工法
本発明の塗膜防水工法は、上記塗膜防水用組成物を使用して、下地に対して複数の防水層を形成させる工法であり、この場合使用する組成物として、得られる下側防水層の伸び率が上側防水層より大きくなるよう構成して、塗膜にいわゆる複層傾斜構造を形成させるものである。このような防水層を形成させることにより、防水層により高度なひび割れ追従性を付与することが可能となる。尚、本発明において、下側防水層及び上側防水層の伸び率とは、同じ膜厚において、JISA6021(屋根用塗膜防水材に規定する引張試験)に従い測定した値である。下側防水層の上側防水層に対する伸び率は、下側防水層の伸び率の方が大きければ良いが、好ましくは下側防水層と上側防水層の伸び率の差を50%以上にすることが好ましい。
下側防水層及び上側防水層の伸び率は、塗膜防水用組成物の構成成分である重合体、無機質水硬性物質及びフィラーにおける、それぞれの種類及び配合割合によって適宜調整すればよいが、無機質水硬性物質及びフィラーに対する重合体の配合割合によって調整することが好ましい。
【0025】
○下地
本発明が対象とする下地の種類は、特に限定されず、セメントコンクリート及びモルタルを初めとして、スレート、金属、ガラス及びプラスチック等のあらゆる建築材料に対して施工することができる。この場合、下地との接着性を強固なものとするため、表面処理剤、下記に示す下塗材等をあらかじめ塗布しておくことが好ましい。
組成物を施工するに当たり、防水を行う下地の表面凹凸、隙間及び欠損等に対して、シーリング材、ポリマーセメントモルタル、エポキシ樹脂パテ及び本発明で使用する組成物等で処理し、下地面を平滑にすることが好ましい。
【0026】
○塗布方法
組成物の塗工方法としては、通常の方法を採用すればよく、下地に対して、例えば、刷毛、ウールローラー、マスチックローラー、こて又はレーキ等により塗布したり、エアレス又はエアスプレー等により吹き付ける方法が挙げられる。
【0027】
組成物の粘度は、塗布方法により異なるが、300cps以上(B型粘度計、12回転、ローターNo.4、20℃での測定)ものを使用することが施工性上好ましく、より好ましくは1,000〜50,000cpsである。粘度が300cpsより小さいと、一度に厚塗りすることが困難になることがあり、又高粘度となると、施工性に不具合を生じる。施工現場において、使用する組成物の粘度が所定粘度より高い場合は、水で希釈して粘度を調整することもできる。
【0028】
防水層を形成させる際には、ポリエステル、ガラス等のクロス及びメッシュ等を用いて補強することも可能であり、下地面又は下側防水層と上側防水層の界面に敷設し、ひび割れ追従性、疲労等に対する抵抗性を高めることができる。
【0029】
○膜厚
下側防水層及び上側防水層の膜厚としては、300μm以上であることが好ましく、より好ましくは500〜3,000μmである。この厚さが300μmに満たないと、下地ひび割れ追従性が低下し、塗膜本来の機能を損なう場合があり、他方この値が大きすぎると、下地ひびひび割れ追従性等が向上するものの、乾燥性等に劣る場合がある。
下側防水層と上側防水層のそれぞれの厚さは、適用する下地及び目的等に応じて任意に決定すればよいが、下側防水層を、上側防水層より厚く形成するとが、より高度なひび割れ追従性を得ることができるため好ましい。
【0030】
○下塗材
本発明では、使用する組成物と下地との接着性及び接着耐久性等を向上させるために、下地に下塗材(プライマー)を塗布することが好ましい。下塗材は、下地の種類及び使用箇所に応じて選定することが可能であり、溶剤系又は水系エポキシ樹脂プライマー、防錆プライマー等を使用することができる。
【0031】
○上塗材
本発明では、美観の向上及び保護を目的として、防水層の上に上塗材を施工することも可能である。上塗材としては、水系、溶剤系及び無溶剤系のアクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、並びにエポキシ樹脂等が使用可能である。又、押さえを目的として、セメントモルタル、ポリマーセメントモルタル又はセメントコンクリートを上塗りすることも可能である。セメントコンクリートを打設する際には、防水材の損傷防止を目的に、シート材料を用いることが好ましい。
【0032】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。尚、各例における「部」は、「重量部」を意味する。
◎塗膜防水用組成物の製造
○エマルションの製造
(1)エマルションAの製造
内容積20リットルの攪拌機を備えたステンレス製反応釜中に、イオン交換水103.5部を入れ、内温を80℃に加温した後、2−エチルヘキシルアクリレート37部、n−ブチルアクリレート37部、アクリル酸1部、グリシジルメタアクリレート1部、スチレン24部、アゾビスアミノプロパン塩酸塩0.5部及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB18.5)3部からなる混合液を、攪拌下で連続的に滴下し、一方で、重合触媒として2,2’−アゾビス−2−アミノジプロパン1部を攪拌下で連続的に滴下して、重合反応を行った。7時間後に重合反応を完了したところ、固形分濃度50重量%の重合体を含有するエマルションを得た。得られた重合体のTgは−44.1℃であった。これをエマルションAとする。
【0033】
(2)エマルションBの製造
単量体として、2−エチルヘキシルアクリレート73部、アクリル酸1部、グリシジルメタアクリレート1部及びメチルメタクリレート25部を使用した以外は実施例1と同様に重合を行い、固形分濃度50重量%の重合体を含有するエマルションを得た。得られた重合体のTgは−56.0℃であった。これをエマルションBという。
【0034】
(3)エマルションCの製造
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート23部、アクリル酸1部、グリシジルメタクリレート1部、スチレン75部とした以外は実施例1と同様の方法で重合を行い、固形分濃度50重量%の重合体を含有するエマルションを得た。得られた重合体のTgは29.9℃であった。これをエマルションCという。
【0035】
(4)エマルションDの製造
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート37部、n−ブチルアクリレート37部及びスチレン26部とした以外は実施例1と同様の方法で重合を行い、固形分濃度50重量%の重合体を含有するエマルションを得た。得られた重合体のTgは−44.1℃であった。これをエマルションDという。
【0036】
(5)エマルションE
市販のノニオン性界面活性剤で分散されたエチレン酢酸ビニルエマルション(固形分53%、Tg−20℃)を用いた。これをエマルションEという。
【0037】
○塗膜防水用組成物の製造
表1及び表2に示した種類及び量のエマルション、無機質水硬性物質及びフィラーを用いて攪拌混合し、塗膜防水用組成物を得た。
得られた各組成物について、以下に示す方法で下地ひび割れ追従性を測定した。又JISA6021に従い引張強さ及び伸び率を測定した。それらの結果を表1及び表2に示す。
【0038】
◎評価
○下地ひび割れ追従性試験
スレート板(70×150×4mm、裏面に切込み)に、得られた塗膜防水用組成物を乾燥厚みが1mmとなるよう吹付け、20℃、60%R.H.の条件下で7日乾燥養生して、試験体を作製した。
得られた試験体について、横方法の切込みに沿ってスレートを割り(防水塗膜までは達しない)、20℃の条件で長さ方向に1分間に5mmの引張速度で引張試験を行い、塗膜にピンホール等が発生した時のひび割れ幅を測定し、ひび割れ追従性とした。
【0039】
○引張試験
離型剤を塗布した塩ビ板に、得られた塗膜防水用組成物を乾燥厚みが1mmとなるよう吹付け、20℃、60%R.H.の条件下で7日乾燥養生して、試験体を作製した。
養生後に塩ビ板から塗膜を剥がし、ダンベル状3号形を打ち抜き、標線間距離を20mmとし、20℃の条件で1分間に200mmの引張速度で引張試験を行い、塗膜が破断した時の最大荷重及び標線間距離から、引張強さ及び破断時の伸び率を測定した。
【0040】
【表1】

Figure 0003682107
【0041】
【表2】
Figure 0003682107
【0042】
◎実施例1
スレート板及び離型剤を塗布した塩ビ板に対して、上記下地ひび割れ追従性試験及び引張強さ試験と同様にして、乾燥厚みが0.7mmとなるように組成物No.1を吹き付け上記と同様に養生した後、得られた塗膜上に乾燥厚みが0.5mmとなるように組成物No.2を吹き付け上記と同様に養生して、防水層を得た。
得られた防水層について、上記と同様の方法で下地ひび割れ追従性試験及び引張試験を行った。それらの結果を表3に示す。下側防水層の伸び率を、上側防水層のそれより大きくなる様施工することにより、下地ひび割れ追従性に優れるものであった。
【0043】
◎実施例2〜4
実施例1と同様の方法により、表3に示す塗膜防水用組成物を使用して、表3に示す厚みになるよう施工した。
得られた防水層について、実施例1と同様に下地ひび割れ追従性試験及び引張試験を行った。それらの結果を表3に示す。
下側防水層の伸び率を、上側防水層のそれより大きくなる様施工したいずれの例においても、ひび割れ追従性に優れるものであった。
【0044】
【表3】
Figure 0003682107
【0045】
◎比較例1〜3
実施例1と同様の方法により、表4に示す塗膜防水用組成物を使用して、表4に示す厚みになるよう施工した。
得られた防水層について、実施例1と同様に下地ひび割れ追従性試験及び引張試験を行った。それらの結果を表4に示す。
・比較例1
下側防水層の伸び率が上側防水層のそれより小さくなるよう施工した比較例1では、下地の応力を緩和することができず、下地ひび割れ追従性に乏しいものであり、複層にした効果が得られなかった。
・比較例2
下側防水層の伸び率が上側防水層のそれより大きくなるよう施工したものであっても、使用する重合体のTgが−20℃より大きいものを使用したため、下地ひび割れ追従性に乏しいものであった。
・比較例3
下側防水層の伸び率が上側防水層のそれより大きくなるよう施工したものであっても、本発明の重合体の必須構成単量体の(メタ)アクリル酸及びグリシジル(メタ)アクリレートを欠く重合体を使用した比較例3では、下地ひび割れ追従性には優れるものの、塗膜の強靱性に乏しく、又表面が柔らかいため、耐外傷性にも劣るものであった。
・比較例4
下側防水層の伸び率が上側防水層のそれより大きくなるよう施工したものであり、使用する重合体のTgが−20℃であっても、本発明で使用する重合体とは異なるエチレン酢酸ビニル樹脂を使用したものでは、下地ひび割れ追従性に乏しいものであった。
【0046】
【表4】
Figure 0003682107
【0047】
【発明の効果】
本発明の塗膜防水工法によれば、水性の組成物を使用するため施工者に対して安全であると共に、得られる防水層が下地ひび割れ追従性、強靱性及び耐外傷性に優れ、又タックが少なく、耐疲労性及び接着性等にも優れる信頼性の高い防水層を提供することができ、各種建築物の防水工法として有用なものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a waterproof coating method for forming a waterproof layer having a multi-layered inclined structure on a base, and includes a roof of a building, a fence, a balcony, a veranda, a kitchen, a bathroom, a toilet, a toilet, and a basement. It is useful as a waterproofing method for heavy walls and floors, various water tanks, sashes and double floors, and can be widely used in the civil engineering and construction fields.
[0002]
[Prior art]
Waterproofing methods applied to buildings are roughly classified into asphalt waterproofing methods, sheet waterproofing methods, and coating film waterproofing methods.
Among these waterproofing methods, the asphalt waterproofing method is highly reliable for waterproofing, but it requires a heat source for construction, so it has an adverse effect on workers and the environment, it is difficult to cope with complicated accommodation, Although it is useful for waterproofing large floors on the rooftop and indoors, it has the disadvantages of requiring the necessary construction technology and the thick waterproof layer and its own weight. It is difficult to cover.
The sheet waterproofing method is relatively easy to install, but a seamless waterproof surface cannot be obtained, and it is difficult to apply to parts with complex shapes such as small areas and entrance / exit corners, and joint parts. It has drawbacks such as many failures.
The coating film waterproofing method is currently employed for waterproofing various buildings as a method of improving the above-mentioned waterproofing method. However, among these waterproofing coating methods, the method using urethane resin is excellent in workability due to the self-leveling of the resin used, it can be applied with thick film, and the coating film is tough. In addition, although the finish feeling is excellent, durability such as weather resistance and hot water resistance is not sufficient. On the other hand, the waterproofing method using an aqueous emulsion called a hydrated coagulation type waterproofing membrane is roughly divided into a method using an ethylene vinyl acetate emulsion and an acrylic emulsion, but in a method using an ethylene vinyl acetate emulsion, While having features such as autistic properties, water resistance, alkali resistance and hot water resistance are not sufficient due to this.
On the other hand, the construction method using an acrylic emulsion is excellent in weather resistance, hot water resistance, water resistance and alkali resistance, and particularly, an acrylic rubber emulsion type is more excellent in elasticity and durability.
[0003]
However, in the case of using an emulsion that forms a coating film with a high elongation rate, the waterproof coating method using an acrylic emulsion is excellent in ground crack followability, but the coating film has a tack, It had the problem that it was inferior to trauma resistance. On the other hand, in order to improve the tack and trauma resistance of the coating film, when using an emulsion that forms a coating film having a low elongation rate, it becomes possible to increase the tack and trauma of the coating film. The crack followability was not sufficient, and the coating film was sometimes broken by the crack.
As a waterproofing method for solving these problems, a coating film having a low shear elastic modulus is formed as a lower waterproof layer with respect to the base, and a waterproof layer having a large shear elastic modulus is further formed on the coating film, so-called compounding. A method for forming a waterproof layer having a layered structure has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 7-11744).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method for forming a waterproof layer having the above-mentioned multi-layered gradient structure, depending on the type of the waterproof coating composition, in particular, the type of the constituent polymer, there are cases where the base crack is excellent and the other is not. In addition, there are cases where the toughness and the trauma resistance of the coating film are sufficient, and there are cases where it is not so, and it cannot be said that the coating film waterproofing method has been sufficiently established.
The present inventors diligently studied to establish a construction method for forming a waterproof layer having the above-described multi-layered inclined structure.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In the construction method for forming the waterproof layer having the above-mentioned multi-layered gradient structure, the present inventors used a composition comprising a specific acrylic polymer emulsion, an inorganic hydraulic substance and a filler, and applied the composition to a base. Forming a waterproof layer with a high elongation rate, and then applying and laminating a composition that forms a waterproof layer with a lower elongation rate than the waterproof layer on the waterproof layer, the resulting waterproof layer can follow the underlying crack The present invention has been completed by finding that it has excellent properties, toughness and trauma resistance.
In the present specification, acrylate and / or methacrylate is referred to as (meth) acrylate, and acrylic acid and / or methacrylic acid is referred to as (meth) acrylic acid.
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
◎ Waterproof coating composition
○ Emulsion
The emulsion constituting the coating waterproofing composition used in the present invention is (a) one or more monomers selected from alkyl (meth) acrylates having an alkyl group having 4 to 10 carbon atoms, (b) A polymer having (meth) acrylic acid and (c) glycidyl (meth) acrylate as essential constituent monomers is emulsified and dispersed in water with a surfactant. Each component will be described below.
[0007]
(A) Alkyl (meth) acrylate having an alkyl group having 4 to 10 carbon atoms
Specific examples of the alkyl (meth) acrylate having an alkyl group having 4 to 10 carbon atoms in the present invention include n-butyl (meth) acrylate, iso-butyl (meth) acrylate, sec-butyl (meth) acrylate, n- Amyl (meth) acrylate, iso-amyl (meth) acrylate, n-hexyl (meth) acrylate, n-heptyl (meth) acrylate, oxoheptyl (meth) acrylate, n-octyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) ) Acrylate, n-nonyl (meth) acrylate, oxononyl (meth) acrylate, n-decyl (meth) acrylate, oxodecyl (meth) acrylate, and the like. (Meth) acrylates having an alkyl group with a carbon number of less than 4 are not preferred from the viewpoint of alkali resistance, while those having a carbon number of more than 10 are not preferred because the cold resistance decreases.
The ratio of the said monomer in all the monomers including a desired monomer is 30 to 98 weight%, More preferably, it is 40 to 90 weight%. If this ratio is less than 30% by weight, the coating will have poor base crack resistance, water resistance and alkali resistance. On the other hand, if it exceeds 98% by weight, not only will the film be tacky, but the coating film will have sufficient strength. Can't get.
[0008]
(B) (Meth) acrylic acid
(Meth) acrylic acid used in the present invention functions as a crosslinking component with glycidyl (meth) acrylate, which is another essential constituent monomer component in the polymer, and when an emulsion and an inorganic hydraulic substance are mixed, It forms an internal bridge between a polyvalent metal ion such as calcium ion in a hydraulic substance and a carboxyl group, imparts toughness to the coating film, and also acts as a dispersant for imparting kneading stability.
The proportion in these total monomers is in the range of 0.1 to 3% by weight. When this ratio is less than 0.1% by weight, the adhesiveness is lowered, and the toughness and the trauma resistance of the obtained coating film are lowered or tackiness occurs. On the other hand, when it exceeds 3% by weight, the water resistance and alkali resistance of the coating film are extremely lowered, and the tackiness of the coating film is increased, which is not preferable.
[0009]
(C) Glycidyl (meth) acrylate
The glycidyl (meth) acrylate used in the present invention functions as a crosslinking component in the polymer and imparts toughness to the coating film.
Glycidyl (meth) acrylate is used in an arbitrary range of 0.1 to 5% by weight in the total monomers, but preferably used in the range of 0.1 to 3% by weight in terms of polymerization operation. To preferred. When the glycidyl (meth) acrylate is less than 0.1% by weight, the adhesiveness is lowered, and the toughness and the trauma resistance of the resulting coating film are reduced, or tackiness is caused. If it is used in excess of%, not only is the toughness of the coating film too large, but agglomerates are likely to occur in the polymerization operation, which is not preferred.
[0010]
(D) Other monomers
In the polymer used in the present invention, in addition to the above essential monomers, a monomer having an unsaturated ethylene bond copolymerizable therewith is used as a desired monomer for controlling various physical properties of the polymer. It can be used as needed, and specifically includes styrene, acrylonitrile, vinyl acetate and the like. These are preferably 1 to 70% by weight based on the total monomers. In addition, (meth) acrylate having an alkyl group having 3 or less carbon atoms, such as methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, iso-propyl (meth) acrylate, etc. is also a desired monomer. However, it is desirable that the content be within a range where the physical properties of the resulting coating film are not adversely affected, specifically 0.1 to 28% by weight with respect to the total monomers.
Moreover, in order to provide toughness to a waterproof coating film, N-methylol acrylamide, N-butoxymethyl acrylamide, etc. can also be used suitably as a crosslinking component in a polymer.
[0011]
(E) Glass transition temperature
The polymer used in the present invention is a polymer having a glass transition temperature (hereinafter referred to as Tg) of −20 ° C. or less obtained by polymerizing the above monomer. When Tg exceeds −20 ° C., it is not preferable because it is inferior in cracking of the base crack, lowers the adhesiveness, and often has poor water resistance.
The Tg of the polymer is a temperature at which various properties of the amorphous polymer change suddenly. Below this temperature, the temperature is such that the molecular segment motion of the amorphous part of the polymer is frozen, or the polymer is composed. From the Tg already known for the homopolymer of each individual monomer, the following formula is used.
[0012]
[Formula 1]
1 CA CB CN ──── = ───── + ───── ・ ・ ・ ───── Tg TgA TgB TgN
[0013]
CA; weight fraction of monomer A in polymer
CB: weight fraction of monomer B in polymer


CN: weight fraction of monomer N in polymer
TgA; Tg of monomer A homopolymer (absolute temperature)
TgB: Monomer B homopolymer Tg (absolute temperature)


TgN; Tg absolute temperature of monomer N homopolymer)
Here, CA + CB +... + CN = 1.
[0014]
Principal examples of homopolymers having a Tg of −20 ° C. or less (Tg in parentheses) are polyethyl acrylate (−22 ° C.), poly-n-butyl acrylate (−54 ° C.), poly-2-ethylhexyl. There are acrylates (-85 ° C) and the like, and polymers composed of monomers copolymerizable therewith with Tg of -20 ° C or lower include polymethyl acrylate (8 ° C), polystyrene (87 ° C), polyvinyl acetate. (30 ° C.), polymethyl methacrylate (130 ° C.), etc. (For the Tg of other polymers, see the chemical handbook issued by Maruzen Co., Ltd.).
When the calculation example of Tg of a copolymer is shown, Tg of a copolymer of 70 parts by weight of butyl acrylate and 30 parts by weight of styrene is −23 ° C. from the above formula.
As described above, the Tg of the polymer used for the emulsion in the method of the present invention is −20 ° C. or less, and by using such a soft polymer, when thickly applied as a waterproofing material, cracks, cracks, etc. during film formation Will not occur.
[0015]
(F) Emulsion
The emulsion used in the present invention can be easily obtained by polymerizing the monomer in water in the presence of a cationic or nonionic surfactant by a conventional method, and usually the polymer solid content of the obtained emulsion The concentration is 30 to 70% by weight.
Further, the pH value of this emulsion is preferably 7 to 10 from the viewpoint of stability, and the pH value of the emulsion should be adjusted using ammonia, water-soluble amine, sodium hydroxide, potassium hydroxide or the like. Is preferred. However, even in a weakly acidic or acidic region, a stable emulsion can be used as it is for the purpose of the present invention.
In the emulsion used in the present invention, other components such as an antifoaming agent can be blended. As the antifoaming agent, commonly used antifoaming agents such as octyl alcohol, capryl alcohol, auryl alcohol and cyclohexanol can be used. As a mixture ratio of an antifoamer, 0.1 to 5 weight% is preferable with respect to polymer solid content.
[0016]
(G) Surfactant
The surfactant used for the production of the emulsion used in the present invention can be arbitrarily used from nonionic or cationic surfactants. An anionic surfactant reduces the water resistance of the coating film, and is therefore unsuitable for use in the present invention where it always comes into contact with water.
There are various types of cationic surfactants that can be used in the present invention. Specifically, trimethyloctadecyl ammonium chloride, trimethyldodecyl ammonium chloride, trimethyl hexadecyl ammonium chloride, alkyldimethylbenzylammonium chloride, distearyldimethylammonium. Quaternary ammonium salts such as chloride and trimethylstearylammonium chloride, dimethyloctylamine, dimethyldecylamine, dimethyllaurylamine, dimethylmyristylamine, dimethylpalmitylamine, dimethylstearylamine, dimethyloleylamine, trioctylamine, N-methylmorpholine And tertiary amines such as dimethylbenzylamine and polyoxyethylene alkylamine It is.
As the nonionic surfactant in the present invention, any nonionic surfactant may be used as long as it is used in a normal acrylic emulsion. Specific examples include polyoxyethylene cetyl ether, polyoxyethylene stearyl ether, polyoxyethylene oleyl ether, polyoxyethylene octylphenol ether and polyoxyethylene nonylphenol ether polyoxyethylene alkyl or alkylphenol ether, sorbitan monostearate Sorbitan fatty acid esters such as sorbitan monolaurate, sorbitan distearate, sorbitan monooleate and sorbitan trioleate, polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters such as polyoxyethylene sorbitan monolaurate, polyethylene glycol fatty acid esters and glycerin mono fatty acid esters Etc. Among these surfactants, it is preferable to use a polyethylene oxide nonionic surfactant having an HLB value of 15 or more, particularly in view of good polymerization stability and mechanical / chemical stability.
The blending amount of the surfactant may vary depending on the properties required for the emulsion, but in order to improve the stability of the emulsion, it is preferable that the blending amount of the surfactant is large, and the drying property and the coating film In order to improve the water resistance, it is preferable that the blending amount is small. A suitable blending amount may be determined in consideration of these balances, and is preferably determined in accordance with the purpose within a range of 1 to 10% by weight with respect to the polymer in the emulsion.
[0017]
◎ Inorganic hydraulic substance
When mixed with the emulsion, the inorganic hydraulic substance strengthens the resulting coating film, and improves the water resistance of the coating film, adhesion to wet surfaces, and dry film-forming properties. Examples of inorganic hydraulic substances include various cements, anhydrous and hemihydrate gypsum, quicklime, and zinc white. Among these, cement is preferable, and ordinary portland cement, alumina cement, early-strength cement, ultra-early-strength cement, moderately hot portland cement, sulfate-resistant portland cement, fly ash cement, blast furnace cement, white cement, silica cement, colloidal cement and There are special cements. Among these, ordinary Portland cement and alumina cement are preferable, and it is more preferable to use alumina cement because it is excellent in acid resistance, hot water resistance and the like. Two or more inorganic hydraulic substances can be used in combination.
[0018]
◎ Filler
The composition used in the present invention is obtained by further blending a filler in addition to the emulsion and the inorganic hydraulic substance. The filler is mainly composed of aggregates, and it is preferable to use fillers composed of aggregates and thickeners.
[0019]
(A) Aggregate
The aggregate is preferably used for the purpose of adjusting the viscosity and increasing the amount when the emulsion and the inorganic hydraulic substance are mixed. Aggregates include dry dredged sand, silica powder, talc, calcium carbonate, kaolin, clay, gypsum, diatomaceous earth, silica fume, fly ash, blast furnace slag, and other pozzolanic materials, natural and synthetic silica, and glass or organic resin beads and balloons. And general-purpose fillers such as.
Among these, since it is possible to optimize the denseness and kneading viscosity of the composition, it is preferable to combine dry cinnabar and other fillers. Dry dredged sand is a general term for quartz sand rich in silicic acid, and its chemical composition, water absorption rate, etc. vary depending on the production area. However, dry dredged sand suitable for the present invention has a low water absorption rate and a particle size of 48 to 500 mesh. Those having the following are preferred. As other fillers, a combination of calcium carbonate and / or clay is preferable, and since the resulting coating film has excellent acid resistance and alkali resistance, it is more preferable to use clay.
As a ratio of dry cinnabar and other fillers, dry cinnabar: other fillers = 0.5: 9.5 to 9.5: 0.5 (weight ratio) is preferable, considering physical properties and workability. Can be determined.
[0020]
(B) Thickener
The thickener is preferably used for the purpose of imparting thickening and preventing sagging during construction on the rising surface when the emulsion, the inorganic hydraulic substance and the aggregate are mixed. As the thickener, general materials called thickeners, sagging inhibitors and thixotropic agents can be used, and it is preferable to use a fiber material. Specific examples of the fiber material include inorganic fibers other than asbestos such as basic magnesium sulfate, sepiolite (crystalline magnesium silicate clay mineral), and zonolite (crystalline calcium silicate). Among these, sepiolite is preferable. Sepiolite fiber is a specially processed natural fibrous clay mineral mainly composed of hydrous magnesium silicate, and preferably has a fiber length of 5 to 50 μm and a fiber diameter of 0.2 μm or less.
Examples of other thickeners include inorganic thickeners such as silica and bentonite, water-soluble cellulose compounds such as ethylcellulose, methylcellulose and hydroxyethylcellulose, natural organic thickeners such as polysaccharides and xanthan gum, and polyvinyl alcohol. And synthetic organic thickeners such as polyethylene oxide and the like, polyvinyl compounds such as polyacrylic acid soda, and the like.
Two or more thickeners can be used in combination.
The blending ratio of the thickener is preferably 8 parts by weight or less with respect to the total amount of the inorganic hydraulic substance and the aggregate because the coating operation can be performed well.
[0021]
(C) Other compounds
Other fillers other than aggregates and thickeners used in the present invention include a fluidizing agent, a water reducing agent and a high performance water reducing agent for the purpose of water reduction and flow adjustment, a delay for obtaining a usable time. Retarders for cement such as citric acid, sodium citrate, gluconic acid and boric acid for the purpose of hardening, hardening accelerators for cement such as calcium chloride and aluminate for the purpose of promoting hardening, carbon fiber, polypropylene fiber, etc. A reinforcing short fiber or the like can be used within a range that does not impair the workability and the performance of the obtained coating film.
[0022]
(D) Ratio of inorganic hydraulic substance and filler
As a ratio of the inorganic hydraulic substance and the filler, a ratio in which the filler is 50 to 600 parts by weight is preferable with respect to 100 parts by weight of the inorganic hydraulic substance, and more preferably 200 to 500 parts by weight. If this proportion is less than 50 parts by weight, the inorganic hydraulic substance becomes excessive, so that the flexibility of the coating film may be impaired. On the other hand, if it exceeds 600 parts by weight, the toughness of the coating film becomes insufficient. There is.
[0023]
○ Manufacture of waterproofing coating compositions
The waterproof coating composition used in the present invention can be obtained by mixing the emulsion, the inorganic hydraulic substance and the filler according to a conventional method.
In this case, as a composition for forming the lower waterproof layer and the upper waterproof layer, the composition for forming the lower waterproof layer is based on 100 parts by weight of the total amount of the inorganic hydraulic substance and the filler. The polymer comprises 30 to 300 parts by weight, more preferably 40 to 200 parts by weight, and the composition for forming the upper waterproof layer has a total amount of 100 parts by weight of the inorganic hydraulic substance and filler. On the other hand, the polymer is used in an amount of 10 to 200 parts by weight, more preferably 15 to 150 parts by weight, and the amount of the polymer in the composition for forming the upper waterproof layer is in the lower waterproof layer. Smaller ones are preferred. When the proportion of the polymer in the composition for forming the lower waterproof layer is less than 30 parts by weight, the flexibility of the coating film becomes insufficient, and when it exceeds 300 parts by weight, the toughness of the coating film Is not enough. Further, when the proportion of the polymer in the composition for forming the upper waterproof layer is less than 10 parts by weight, the ability to follow deformation may be remarkably impaired, while when it exceeds 200 parts by weight, the occurrence of tack, There may be a reduction in the tilt effect.
[0024]
◎ Waterproof coating method
The coating film waterproofing method of the present invention is a method of forming a plurality of waterproof layers on the ground using the coating film waterproofing composition, and the lower waterproof layer obtained as a composition to be used in this case Is formed so as to be larger than the upper waterproof layer, and a so-called multilayer inclined structure is formed on the coating film. By forming such a waterproof layer, it becomes possible to impart a high degree of crack followability to the waterproof layer. In addition, in this invention, the elongation rate of a lower side waterproof layer and an upper side waterproof layer is the value measured according to JISA6021 (tensile test prescribed | regulated to the coating-film waterproof material for roofs) in the same film thickness. The elongation ratio of the lower waterproof layer to the upper waterproof layer should be larger than that of the lower waterproof layer, but preferably the difference in elongation between the lower waterproof layer and the upper waterproof layer should be 50% or more. Is preferred.
The elongation rate of the lower waterproof layer and the upper waterproof layer may be appropriately adjusted depending on the type and the mixing ratio of the polymer, the inorganic hydraulic substance and the filler that are constituents of the waterproof coating composition. It is preferable to adjust by the blending ratio of the polymer to the hydraulic substance and the filler.
[0025]
○ Base
The kind of the foundation | substrate which this invention makes object is not specifically limited, It can construct with respect to all building materials, such as slate, a metal, glass, and a plastics, including cement concrete and mortar. In this case, it is preferable to apply a surface treatment agent, an undercoat material described below, etc. in advance in order to strengthen the adhesion to the base.
When constructing the composition, the surface irregularities, gaps and defects of the base to be waterproofed are treated with a sealing material, polymer cement mortar, epoxy resin putty and the composition used in the present invention to smooth the base surface. It is preferable to make it.
[0026]
○ Application method
As a coating method of the composition, a normal method may be adopted. For example, the composition is applied to the base with a brush, a wool roller, a mastic roller, a trowel, a lake, or the like, or sprayed by airless or air spray. A method is mentioned.
[0027]
Although the viscosity of the composition varies depending on the coating method, it is preferable in view of workability to use 300 cps or more (B-type viscometer, 12 revolutions, rotor No. 4, measurement at 20 ° C.), more preferably 1, 000 to 50,000 cps. If the viscosity is less than 300 cps, it may be difficult to apply a thick coat at once, and if the viscosity is high, the workability may be impaired. When the viscosity of the composition to be used is higher than a predetermined viscosity at the construction site, the viscosity can be adjusted by diluting with water.
[0028]
When forming the waterproof layer, it is also possible to reinforce using a cloth such as polyester, glass and mesh, and laying at the interface between the base surface or the lower waterproof layer and the upper waterproof layer, the crack followability, Resistance to fatigue and the like can be increased.
[0029]
○ Film thickness
The thickness of the lower waterproof layer and the upper waterproof layer is preferably 300 μm or more, more preferably 500 to 3,000 μm. If this thickness is less than 300 μm, the underlying crack followability may deteriorate and the original function of the coating film may be impaired. On the other hand, if this value is too large, the underlying crack followability and the like will improve, but the drying property May be inferior.
The thickness of each of the lower waterproof layer and the upper waterproof layer may be arbitrarily determined according to the base and purpose to be applied. However, if the lower waterproof layer is formed thicker than the upper waterproof layer, it is more sophisticated. It is preferable because crack followability can be obtained.
[0030]
○ Prime material
In the present invention, it is preferable to apply a primer (primer) to the base in order to improve the adhesiveness and adhesion durability between the composition to be used and the base. The undercoating material can be selected according to the type of base and the location of use, and solvent-based or water-based epoxy resin primers, rust preventive primers, and the like can be used.
[0031]
○ Coating material
In the present invention, it is also possible to apply a top coating material on the waterproof layer for the purpose of improving and protecting the beauty. As the top coating material, water-based, solvent-based and solvent-free acrylic resins, acrylic urethane resins, acrylic silicon resins, fluororesins, and epoxy resins can be used. In addition, for the purpose of pressing, cement mortar, polymer cement mortar, or cement concrete can be overcoated. When placing cement concrete, it is preferable to use a sheet material for the purpose of preventing damage to the waterproof material.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples. Note that “part” in each example means “part by weight”.
◎ Manufacture of waterproofing coating compositions
○ Emulsion production
(1) Production of emulsion A
In a stainless steel reaction kettle equipped with a stirrer with an internal volume of 20 liters, 103.5 parts of ion-exchanged water was added and the internal temperature was heated to 80 ° C., followed by 37 parts of 2-ethylhexyl acrylate and 37 parts of n-butyl acrylate. A mixture of 1 part acrylic acid, 1 part glycidyl methacrylate, 24 parts styrene, 0.5 part azobisaminopropane hydrochloride and 3 parts polyoxyethylene nonylphenyl ether (HLB18.5) was continuously stirred. On the other hand, 1 part of 2,2′-azobis-2-aminodipropane as a polymerization catalyst was continuously dropped under stirring to carry out a polymerization reaction. When the polymerization reaction was completed after 7 hours, an emulsion containing a polymer having a solid content of 50% by weight was obtained. The polymer obtained had a Tg of -44.1 ° C. This is Emulsion A.
[0033]
(2) Production of emulsion B
Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that 73 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 1 part of acrylic acid, 1 part of glycidyl methacrylate and 25 parts of methyl methacrylate were used as monomers, and a solid content concentration of 50% by weight was obtained. An emulsion containing coalesced was obtained. The polymer obtained had a Tg of −56.0 ° C. This is called emulsion B.
[0034]
(3) Production of emulsion C
Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that 23 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 1 part of acrylic acid, 1 part of glycidyl methacrylate and 75 parts of styrene were used as monomers, and a polymer having a solid content concentration of 50% by weight was obtained. An emulsion containing was obtained. The obtained polymer had a Tg of 29.9 ° C. This is called emulsion C.
[0035]
(4) Production of emulsion D
Emulsion containing polymer having a solid content concentration of 50% by weight, polymerized in the same manner as in Example 1 except that 37 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 37 parts of n-butyl acrylate and 26 parts of styrene were used as monomers. Got. The polymer obtained had a Tg of -44.1 ° C. This is called emulsion D.
[0036]
(5) Emulsion E
An ethylene vinyl acetate emulsion (solid content 53%, Tg-20 ° C.) dispersed with a commercially available nonionic surfactant was used. This is referred to as Emulsion E.
[0037]
○ Manufacture of waterproofing coating compositions
Stirring and mixing were carried out using emulsions, inorganic hydraulic substances and fillers of the types and amounts shown in Tables 1 and 2 to obtain a waterproof coating composition.
About each obtained composition, the base crack crack followability was measured by the method shown below. In addition, tensile strength and elongation were measured according to JIS A6021. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0038]
◎ Evaluation
○ Underground crack tracking test
The obtained waterproof coating composition was sprayed on a slate plate (70 × 150 × 4 mm, cut on the back surface) to a dry thickness of 1 mm, 20 ° C., 60% R.D. H. A test specimen was prepared by drying and curing for 7 days under the above conditions.
For the obtained specimen, slate was divided along the incision in the transverse direction (not reaching the waterproof coating), and a tensile test was performed at a tensile speed of 5 mm per minute in the length direction at 20 ° C. The crack width when a pinhole or the like was generated in the film was measured to determine the crack followability.
[0039]
○ Tensile test
The resulting coating film waterproofing composition was sprayed onto a polyvinyl chloride plate coated with a release agent so that the dry thickness was 1 mm, and 20 ° C., 60% R.D. H. A test specimen was prepared by drying and curing for 7 days under the above conditions.
When the coating is peeled off from the PVC plate after curing, the dumbbell-shaped No. 3 is punched out, the distance between the marked lines is 20 mm, a tensile test is performed at a tensile rate of 200 mm per minute under the condition of 20 ° C., and the coating breaks From the maximum load and the distance between the marked lines, the tensile strength and the elongation at break were measured.
[0040]
[Table 1]
Figure 0003682107
[0041]
[Table 2]
Figure 0003682107
[0042]
Example 1
In the same manner as in the above-mentioned base crack follow-up test and tensile strength test, the composition No. 1 was sprayed and cured in the same manner as described above, and then composition No. 1 was applied so that the dry thickness was 0.5 mm on the obtained coating film. 2 was sprayed and cured in the same manner as above to obtain a waterproof layer.
About the obtained waterproof layer, the foundation crack followable | trackability test and the tension test were done by the method similar to the above. The results are shown in Table 3. By constructing so that the elongation rate of the lower waterproof layer is larger than that of the upper waterproof layer, it was excellent in ground crack followability.
[0043]
Examples 2-4
In the same manner as in Example 1, the coating film waterproofing composition shown in Table 3 was used, and the construction shown in Table 3 was performed.
The obtained waterproof layer was subjected to a base crack followability test and a tensile test in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
In any of the examples where the lower waterproof layer was constructed such that the elongation rate of the lower waterproof layer was larger than that of the upper waterproof layer, the crack followability was excellent.
[0044]
[Table 3]
Figure 0003682107
[0045]
◎ Comparative Examples 1-3
By the same method as in Example 1, the coating film waterproofing composition shown in Table 4 was used, and the construction shown in Table 4 was performed.
The obtained waterproof layer was subjected to a base crack followability test and a tensile test in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Comparative example 1
In Comparative Example 1 constructed so that the elongation rate of the lower waterproof layer is smaller than that of the upper waterproof layer, the stress of the base cannot be relieved, and the base cracks are poor in follow-up cracking. Was not obtained.
Comparative example 2
Even if the construction is such that the elongation rate of the lower waterproof layer is greater than that of the upper waterproof layer, the polymer used has a Tg of greater than -20 ° C, so that it has poor follow-up cracking. there were.
Comparative example 3
Even when constructed so that the elongation rate of the lower waterproof layer is larger than that of the upper waterproof layer, it lacks (meth) acrylic acid and glycidyl (meth) acrylate as essential constituent monomers of the polymer of the present invention. In Comparative Example 3 using a polymer, although excellent in cracking resistance to ground cracks, the coating film was poor in toughness, and the surface was soft, so that it was inferior in external resistance.
Comparative example 4
It was constructed so that the elongation rate of the lower waterproof layer was larger than that of the upper waterproof layer, and even if the polymer used had a Tg of -20 ° C, it was different from the polymer used in the present invention. In the case of using a vinyl resin, the followability of the base crack was poor.
[0046]
[Table 4]
Figure 0003682107
[0047]
【The invention's effect】
According to the coating film waterproofing method of the present invention, since it uses an aqueous composition, it is safe for the contractor, and the resulting waterproof layer has excellent base cracking resistance, toughness and damage resistance, and tackiness. Therefore, it is possible to provide a highly reliable waterproof layer that is excellent in fatigue resistance and adhesion, and is useful as a waterproofing method for various buildings.

Claims (2)

下地に対して複数の防水層を形成させる塗膜防水工法において、下記塗膜防水用組成物によって各防水層を形成させ、且つ下側防水層の伸び率が上側防水層より大きく、下側防水層と上側防水層の伸び率の差が50%以上になるように、各防水層を形成させる前記塗膜防水用組成物の組成を選択することからなる塗膜防水工法。
塗膜防水用組成物:(a)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートから選ばれた1種以上の単量体、(b)(メタ)アクリル酸及び(c)グリシジル(メタ)アクリレートを必須構成単量体とし、全単量体に対するそれぞれの割合が(a)30〜98重量%、(b)0.1〜3重量%及び(c)0.1〜5重量%であり、かつガラス転移温度が−20℃以下である重合体をカチオン性又はノニオン性の界面活性剤により水に乳化分散させてなるエマルション、無機質水硬性物質及びフィラーからなる組成物。
In the waterproof coating method for forming a plurality of waterproof layers on the ground, each waterproof layer is formed by the following waterproof coating composition, and the elongation rate of the lower waterproof layer is larger than that of the upper waterproof layer. A coating waterproofing method comprising selecting the composition of the waterproofing composition for forming each waterproof layer so that the difference in elongation between the layer and the upper waterproof layer is 50% or more .
Coating waterproofing composition : (a) one or more monomers selected from alkyl (meth) acrylates having an alkyl group having 4 to 10 carbon atoms, (b) (meth) acrylic acid and (c) glycidyl (Meth) acrylate is an essential constituent monomer, and the respective proportions to the total monomer are (a) 30 to 98% by weight, (b) 0.1 to 3% by weight, and (c) 0.1 to 5% by weight. %, And a composition comprising an emulsion obtained by emulsifying and dispersing a polymer having a glass transition temperature of −20 ° C. or less in water with a cationic or nonionic surfactant, an inorganic hydraulic substance, and a filler.
下側防水層を形成するための塗膜防水用組成物における重合体の割合が、無機質水硬性物質及びフィラーの合計量100重量部に対して30〜300重量部であり、上側防水層を形成するための塗膜防水用組成物における重合体の割合が、無機質水硬性物質及びフィラーの合計量100重量部に対して10〜200重量部であって、かつ下側防水層を形成するための前記組成物中の重合体の前記割合よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の塗膜防水工法。  The proportion of the polymer in the coating waterproofing composition for forming the lower waterproof layer is 30 to 300 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the total amount of the inorganic hydraulic substance and the filler, and the upper waterproof layer is formed. The ratio of the polymer in the composition for waterproofing the coating film is 10 to 200 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the total amount of the inorganic hydraulic substance and the filler, and for forming the lower waterproof layer The coating film waterproofing method according to claim 1, wherein the coating film waterproofing method is smaller than the ratio of the polymer in the composition.
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