JP3680662B2 - Inverter power supply equipment - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明はインバーター電源によりモーターを駆動するインバーター電源機器に関する。詳しくは電源回路部にコンデンサにより倍電圧整流回路を設けたインバーター電源機器に関するものであり、主としてエアコン、洗濯機、冷蔵庫の家電用インバーター電源機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題により二酸化炭素の削減が強く求められ、家電機器においても消費電力量の削減、つまり省エネが強く求められ1999年4月より改正省エネ法が施工されている。
【0003】
従来、電源回路部に倍電圧整流回路を用いたインバーター電源機器では、その倍電圧整流回路の倍電圧整流用コンデンサには小形で大容量値が得られ比較的安価なアルミ電解コンデンサが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の倍電圧整流回路を用いたインバーター電源機器の倍電圧整流コンデンサには大きなリップル電流が流れるため、従来のアルミ電解コンデンサでは損失率が大きいため自己発熱・温度上昇が大きく、また長期印加による劣化で損失率が増加し容量値が徐々に減少する。
【0005】
以上のように、アルミ電解コンデンサは損失率の増加と容量値減少の影響による有限寿命部品であり、これが長期信頼性を決める要因となっている。そのため、損失を低下させるため電解液の改良(特開平9―275039号公報、特開平9−129511号公報参照)及びアルミニウム電極エッチング箔の改良(特開平9−167720号公報参照)等の取り組みにより、改善がみられるものの著しく損失が低下(例えば半分以下)したとは言いがたいのが現状である。
【0006】
従って、損失が小さく耐リップル性能が良好で、長期信頼性の優れた倍電圧整流用コンデンサを用いた省エネ効果の大きいインバーター電源機器が求められている。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するものであり、損失率値が小さく、耐リップル性能が良好で、かつ長期信頼性の優れた倍電圧整流用コンデンサにより省エネ効果を発揮できるインバーター電源機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、第1手段として、インバーター電源機器の最大出力時に倍電圧整流用コンデンサ端子間の電圧リップル比率が20〜100%となるインバーター電源機器において、前記倍電圧整流用コンデンサが両面金属化フィルムと非金属化フィルムを重ねるか、または片面金属化フィルム2枚を重ねて構成され、そのフィルム厚さが1〜3μmの極薄フィルムからなり、その金属化フィルムはアルミニウム蒸着膜で形成され、その膜抵抗値が5〜30Ω/cm であり、電極引出し用メタリコンとの接触部近傍のアルミニウム蒸着膜上に亜鉛蒸着膜を形成し、この亜鉛蒸着膜と前記電極引出し用メタリコンとの接触部近傍の前記亜鉛蒸着膜の膜抵抗値を1.5〜10Ω/cm とした倍電圧整流用コンデンサであって、前記倍電圧整流用コンデンサに商用周波数のリップルに応じた振動において、金属化フィルム層間の絶縁油が前記金属化フィルムに追従して前記フィルム層間に前記絶縁油が介在し前記振動を緩和し、前記絶縁油の粘度が100℃において90mm /s以上の動粘度であるインバーター電源機器からなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記構成により本発明のインバーター電源機器は、倍電圧整流用コンデンサをアルミ電解コンデンサから金属化フィルムコンデンサにしたことにより、極めて損失が小さくなり耐リップル性能が良好となる。
【0010】
また、その金属化フィルム厚を1〜3μmの極薄フィルムにすることにより、従来使用のアルミ電解コンデンサと体積を同等以下となる。
【0011】
また、金属化フィルムをアルミニウム蒸着膜で形成し、その膜抵抗値を5〜30Ω/cmの薄膜化にすることにより高耐圧化が実現できる。
【0012】
また、電極引出し用メタリコンとの接触部近傍のアルミニウム蒸着膜上に、亜鉛蒸着膜を形成する2層蒸着膜を形成し、その亜鉛蒸着膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmにしたことにより、メタリコン接触部の耐電流性能が向上する良好な作用を有する。
【0013】
更には、動粘度が100℃において90mm/s以上を有した絶縁油を外装ケース内に充填することにより、更なる高耐圧化を有する作用がある。
【0014】
次に本発明の実施の形態について図面を用いて具体的に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1(a)、(b)はそれぞれコンデンサ誘電体フィルムの第1の巻取り構成と第2の巻取り構成を示した図である。1a、1bはそれぞれ片面にアルミニウム蒸着膜から成るアルミニウム電極2を有する片面金属化フィルムであり、3は両面にアルミニウム電極2を有する両面金属化PETフィルムであり、4は非金属化合わせPETフィルムである。
【0016】
フィルム材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレン(PE)、ポリイミド(PI)等のフィルムを、単独または組み合わせることにより使用可能であるが、特性性能、作業性、形状、経済性等の観点からPETフィルムが最も優れている。
【0017】
フィルム厚みは、耐電圧、印加電圧波形とリップル率、形状、経済性等の面より判断して1μm以上3μm以下(重量法厚み)が適当である。
【0018】
電極の材料としては、アルミニウムとしその膜抵抗値を5〜30Ω/cmとしている。その他の電極の材料として亜鉛、亜鉛とアルミニウム合金、ニッケル及び銅も考えられるが、生産性、経済性、耐湿性能、自己回復性能より判断してアルミニウムが最も好ましい。
【0019】
また、膜抵抗値として、一般的にアルミニウム電極の場合1.5〜5Ω/cmを用いる場合が多い。これは、アルミニウム電極の場合、商用周波数(50Hz,60Hz)の交流電圧印加の電気機器用コンデンサを主用途として使用される場合が多く、膜抵抗値を高くすると、交流電圧の長期印加により巻取りフィルム電極間の部分放電による電極飛散が発生しやすくなり結果として容量減少につながる現象になるため、耐圧性能を維持すると同時に適正な範囲が選定されているためである。
【0020】
しかし、倍電圧整流用コンデンサの場合の印加電圧は、リップル分が含有されるものの直流電圧印加であり、交流電圧印加のように部分放電による影響を受けることがない。従って、より蒸着膜抵抗値を高く、つまり蒸着膜の厚みを薄くすることができる。
【0021】
つまりフィルムに絶縁欠陥部があった場合、その絶縁欠陥部近傍の蒸着膜層を電気的飛散により絶縁復帰させるいわゆる自己回復作用は、蒸着膜抵抗値が高いつまり蒸着膜層が薄い場合には、その蒸着膜を飛散させる電気的エネルギーが少なくてすみ、良好な自己回復性を実現することが可能であり、その結果、フィルムの絶縁耐力を増すことが可能である。従ってフィルムの電位傾度の向上を図ることができ、コンデンサの小形化に大きく寄与することができる。
【0022】
以下、フィルム厚みを1〜3μmに、及びアルミニウム電極2の膜抵抗値5〜30Ω/cmに設定した理由について、図面2を用いて、試験結果とともに説明する。
【0023】
図2(a)は、実施の形態1における電極膜抵抗値と昇圧破壊電圧値の試験結果の説明図である。
【0024】
図2(a)の横軸はアルミニウム電極2の膜抵抗値であり、縦軸は倍電圧整流用コンデンサに印加する直流電圧の昇圧破壊値を示し、この時の試験条件は、常温、常湿で直流電圧昇圧スピードは、10秒間に20Vである。
【0025】
試験試料は、フィルム厚みが0.7μm、1.0μm、1.5μm、2.0μm、3.0μm、それに4.0μmの6種類のフィルム厚みで、そのアルミニウム電極2の膜抵抗を1.5Ω/cm、2.5Ω/cm、5Ω/cm、7.5Ω/cm、10Ω/cm、20Ω/cm、30Ω/cm、50Ω/cm、それに80Ω/cmまで変化させた9種類の膜抵抗値フィルムを作製し、図1(b)の構成であるアルミニウム両面金属化PETフィルム3と非金属化合わせPETフィルム4で、それぞれ巻回し容量値275μFのコンデンサ試料を製作した。
【0026】
図2(a)に、その両面金属化PETフィルム3、非金属化合わせPETフィルム4のフィルム厚みと、両面金属化PETフィルム3のアルミニウム電極2の膜抵抗値による構成で素子を製作した試料で、数量n=10個の昇圧破壊試験の結果をプロットした結果を示す。
【0027】
なお、プロットした値が膜抵抗値1.5Ω/cm、2.5Ω/cmでは重なるため、図2(a)では見やすくするために、ずらして図示している。
【0028】
倍電圧整流用コンデンサの定格電圧の範囲は、低い定格電圧で150V、高い定格電圧で250Vである。その耐電圧は、JIS C 5141規定のサージ試験電圧を満足させるため、定格電圧を50V上回る耐電圧を最低限確保させる必要がある。すなわち低い定格電圧150Vで耐電圧200V、高い定格電圧250Vで300Vをそれぞれ確保する必要があることとなる。
【0029】
図2(a)の電極膜抵抗値と昇圧破壊電圧値との試験結果に示すように、各フィルム厚みとも膜抵抗値を5Ω/cm以上にすると昇圧破壊値が向上しており、その中でもフィルム厚み1μmで膜抵抗値を5Ω/cmにすると、低い定格電圧150Vの耐電圧である200V以上を確保しており、同様に、フィルム厚みを2μm以上にすると高い定格電圧250Vの耐電圧である300V以上を確保していることがわかる。
【0030】
これは、膜抵抗値が5Ω/cm以上になると蒸着膜電極が薄膜化となり、フィルム絶縁欠陥があった場合その部分の電極飛散が良好となり絶縁回復しやすくなる。つまり自己回復作用が良好となり結果としてコンデンサの昇圧破壊電圧値が向上し高耐圧化が可能となるためである。
【0031】
フィルム厚みが1μm未満である0.7μmの試料では、低い定格電圧150Vの耐電圧200Vでも確保することが困難である。1μm未満の極薄フィルムは、その生産上及びコンデンサの生産上からも、極薄フィルムのための量産化製造技術が確立されたとは言いがたく、品質性能の安定した試料を製作することは容易でなく、またフィルム厚みが薄くなるとフィルム単価が高価なものとなるため、従来のアルミ電解コンデンサとの経済性の点でも優位性がなくなる。
【0032】
逆に、更にフィルム厚みを増せば単位厚み当たりの耐電圧値が緩く低電圧となるため、当然フィルムの耐電圧が増す結果となり耐電圧の信頼性が向上することになる反面、フィルム厚みが3μmを越えるとコンデンサの体積が増し、従来のアルミ電解コンデンサよりも体積・形状が大きくなるため、インバーター電源機器の取り付け上、不都合が生じ実用的ではない。
【0033】
従って倍電圧整流用金属化フィルムコンデンサのフィルム厚み範囲は、耐電圧の信頼性、体積、経済性の点から1〜3μmが適切であり、そのフィルム厚みは、インバーター電源機器の仕様(印加電圧、温度、寿命保証時間)により決定し設計される。
【0034】
また、アルミニウム蒸着電極2の抵抗値を30Ω/cm以下にした理由について、図2(b)を用いて、試験結果とともに説明する。
【0035】
図2(b)は実施の形態1の膜抵抗値における過負荷連続耐用試験結果の説明図である。
【0036】
横軸はアルミニウム電極2の膜抵抗値で、縦軸は過負荷連続耐用試験1000時間後の容量変化率と誘電損失tanδ値を示す。
【0037】
この過負荷連続耐用試験の条件は、試験温度65℃とし印加電圧をゼロ電位からの波高値電圧V0−Pをフィルム厚み1μm当たりの電位傾度150V/μmに設定し、周波数60Hzの脈流波形のリップル電圧VP―Pを電圧のリップル含有率がVP―P/V0−P=70%になるように印加し、1000時間経過後の容量変化率と誘電損失tanδ値を測定したものである(図4参照)。
【0038】
なお、プロットした値が各膜抵抗値で重なるため、図2(b)では見やすくするために、ずらして図示している。
【0039】
試験試料は、フィルム厚みが1.0μm、2.0それに3.0μmの3種類のフィルム厚みで、そのアルミニウム電極2の膜抵抗を1.5Ω/cm、2.5Ω/cm、5Ω/cm、7.5Ω/cm、10Ω/cm、20Ω/cm、30Ω/cm、50Ω/cm、それに80Ω/cmまで変化させた9種類の膜抵抗値フィルムを用いて、アルミニウム電極2を設けた両面金属化PETフィルム3と非金属化合わせPETフィルム4を巻回(図1(b)参照)して容量値275μFのコンデンサ素子とし、このコンデンサ素子を収納する外装ケース内に100℃, 90mm/sの動粘度を有するポリブテン油を充填したコンデンサ試料を各n=10個を製作した。
【0040】
このコンデンサ試料について、過負荷連続耐用試験を行い、その測定した結果を図2(b)にプロットし示した。
【0041】
その結果、電極膜2の抵抗値を30Ω/cmを越えると容量変化率、誘電損失tan δ値とも劣化傾向を示していることが判る。この劣化現象は、電極膜2の抵抗値を30Ω/cm以上の薄膜化にすると、電極膜内の電流密度が増すため、リップル電流による自己発熱・温度上昇が増し、フィルムの熱劣化及び損失値の上昇による影響によりコンデンサとしての熱的長期信頼性が劣る影響のためである。
【0042】
従ってアルミニウム電極2の蒸着膜抵抗値を30Ω/cm以下とする必要があり、前述した耐電圧の信頼性とも考えあわせると、電極膜2の蒸着膜抵抗値の範囲を5〜30Ω/cmにするのが好ましい。
【0043】
尚、本実施の形態1では、図1(b)に示す両面金属化PETフィルム3と非金属化合わせPETフィルム4の巻取り構成の試料について説明したが、図1(a)に示す片面金属化PETフィルム1a、1bの巻取り構成の試料でも同様な試験結果と効果が得られる。
【0044】
図3は、家電インバーター電源機器において代表的なインバータエアコンの倍電圧整流回路を用いた基本回路図を示す。
【0045】
その構成は、交流電源21よりリアクトル22を介して、ダイオード5a〜5dから成る整流部5が接続され、さらに倍電圧整流用コンデンサ6、7が接続され、さらに平滑用コンデンサ8を介して、インバーター制御部23が接続され、それにコンプレッサーモーター部24が接続されるものである。
【0046】
その動作は、交流電源21より供給される交流電圧は、電流ロスである力率を調整するリアクトル22を介して交流電圧を整流部5におけるダイオード5a〜5dにより直流電圧に変換され、その直流電圧を倍電圧整流用コンデンサ6、7の2個により倍電圧化し、その倍電圧化された印加電圧を平滑用コンデンサ8により平滑化し、その後インバーター制御部23により周波数制御を行い、コンプレッサーモーター部24の回転数を制御するものである。
【0047】
図4は、上述のインバーターエアコンの倍電圧整流回路を用いた倍電圧整流用コンデンサ6、7の電圧波形の説明図である。倍電圧整流用コンデンサ6,7の印加電圧V0−Pは、図4に示す脈流波形を持つリップル(VP−P)を含有しており、ゼロ電位に交流分VP−Pと直流分(V0−P―VP−P)が重畳した印加電圧波形を持っている。
【0048】
この印加電圧波形で、電圧リップル比率r=VP−P/V0−Pで求められる。従って、電圧リップル比率rが大きい程、フィルムコンデンサの損失特性の優位差を発揮しやすく、本実施の形態の効果が大きくなる。その理由は、従来のアルミ電解コンデンサは、誘電体となるアルミ皮膜と電解液の損失値が、フィルムコンデンサの誘電体であるフィルムの損失値と比較して著しく大きいという特徴がある。本実施の形態1におけるフィルムコンデンサの誘電損失tanδ値は0.15〜0.25%の範囲であるのに対し、従来使用のアルミ電解コンデンサの誘電損失tanδ値は1.0〜1.3%と大きい値である。
【0049】
つまり電圧リップル比率rが大きい程、倍電圧整流用コンデンサに流れる電流も大きいため、誘電損失tanδ値の差が大きく影響し自己発熱も大きくなる。従って、誘電損失tanδ値の大きい程耐リップル性が悪く消費電力が大きくなり、本実施の形態である金属化フィルム倍電圧整流用コンデンサの場合には、誘電損失tanδ値が小さいため、消費電力の低減を図る効果を発揮できることとなる。
【0050】
特にインバーターエアコン電源機器の場合は、最大出力時の電圧リップル比率rが大きいため倍電圧性流用コンデンサに流れる電流が大きいため、誘電損失tanδ値が小さい金属化フィルム倍電圧整流コンデンサを採用することにより、特に優位性を発揮できることとなる。当然同様にインバーターエアコンだけでなく、リップル分比率の大きい電圧が印加される他のインバーター電源機器の全てが対象となり、消費電力の低減を図る効果が得られる。
【0051】
(実施の形態2)
図5(a),(b)は、それぞれ本発明の実施の形態2における第1の巻取り構成図と第2の巻取り構成図である。実施の形態1のアルミニウム電極2の蒸着形態を改良したものであり、11a,11bは、それぞれ片面にアルミニウム電極2を有し、さらにアルミニウム電極2上の電極引出し用メタリコンとの接触部を含む近傍に亜鉛蒸着膜から成る亜鉛電極9を形成した片面金属化フィルムであり、同様に13は、両面にアルミニウム電極2上の電極引出し用メタリコンとの接触部を含む近傍に亜鉛電極9を形成した両面金属化PETフィルムである。
【0052】
つまり実施の形態1において、図1(a)、(b)で示したアルミニウム電極2上に、電極引出し用メタリコンとの接触部を含む近傍に亜鉛電極9を形成し厚くしたものであり、この蒸着膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmとしたものである。
【0053】
これは、ヘビーエッジ構造といわれるものであり段付き蒸着のことを意味し、メタリコン接触部分との耐電流性能を向上させるため設けるものであり、特に高リップルで高電位傾度設計化では、有効な手段である。
【0054】
膜抵抗値の範囲を1.5〜10Ω/cmにした理由は、以下の通りである。
【0055】
図5(b)の第2の巻取り構成で示すように、両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4で巻取り構成され、その対向電極のアルミニウム電極2の蒸着膜抵抗値を5〜30Ω/cmとし、メタリコン接触部近傍の亜鉛電極9の蒸着膜抵抗値を1.0〜20Ω/cmまで変化させた厚さ1μmと3μmの両面金属化PETフィルム13と非金属化PETフィルム4を巻回し、容量値275μFの試料でJIS C 5141規定のサージ試験方法により、フィルム1μm当たりの印加される印加電圧を、DC150V/μmに試験電圧を設定してサージ印加電圧回数1000回の試験評価をした結果を図6に示す。
【0056】
図6は、上記JIS C 5141規定のサージ試験結果で印加回数1000回後の測定した結果をプロットした説明図であり、横軸は試験試料の亜鉛電極9の蒸着膜抵抗値を示し、縦軸に誘電損失tan δ値を示している。
【0057】
ここでは、横軸の膜抵抗値が1.5Ω/cm、2.5Ω/cm、5Ω/cm、7.5Ω/cm、10Ω/cm、20Ω/cm、30Ω/cm、50Ω/cm、それに80Ω/cmまで変化させた9種類の膜抵抗値フィルムを用いて行った場合の誘電損失tanδ値をプロットしている。
【0058】
なお、図6では同一膜抵抗値におけるtanδ値(△,▲)をずらして図示しているが、重なると見にくいため、ずらして図示している。
【0059】
フィルム厚み1μm、3μmの試料とも亜鉛電極9の膜抵抗値が10Ω/cmを越えると蒸着膜層が薄いために、電極取り出しとなるメタリコン接触部との電流密度が増すため、接触不具合によるtanδ特性値の劣化傾向がみられることがわかった。また逆に1.5Ω/cm未満の低抵抗値にすると、蒸着生産時の熱影響によるフィルムの熱収縮が発生し、いわゆる熱負け現象の不具合により、フィルム試料を製作することができないため量産性のないことが判明した。
【0060】
また、このメタリコン接触部近傍に亜鉛電極9を形成する段付き蒸着を行うためには、一般的に亜鉛または亜鉛とアルミニウムの合金を蒸着金属として使用し、アルミニウム単独で使用することは少ない。これは、亜鉛または亜鉛とアルミニウムの合金蒸着の方が製造工法上のコストが安価なためでである。
【0061】
以上実施の形態2においては、実施の形態1によるアルミニウム電極2上に、電極引出し用メタリコンとの接触部を含む近傍に亜鉛電極9を形成し厚くしたものであり、この膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmとすることにより、電極引出し用メタリコンとフィルム接触部の耐電流密度の低減を図ることに効果がある。
【0062】
尚、実施の形態2において、図5(b)に示す両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4の巻取り構成の試料について説明したが、図(a)に示す片面金属化PETフィルム11a、11bの巻取り構成についても同様な結果、効果が得られる。
【0063】
(実施の形態3)
次に上記実施の形態1,2における倍電圧整流用コンデンサが外装ケースを有する場合について、この外装ケース内に充填された絶縁油の動粘度による優位性を見出し、その詳細について説明する。
【0064】
つまり、動粘度が100℃おいて90mm/s以上の粘度を有した絶縁油を、コンデンサの外装ケース内に充填することにより、より高電位傾度設計が可能であり、より安定した信頼性を確保することが判明した。これについて、実験結果とともに説明する。
【0065】
一般的に湿式コンデンサの絶縁油は、金属化フィルムコンデンサ素子への浸透性、熱放散性、素子ガス吸収性それに生産性を考慮して、(表1)に示す絶縁油の中でも比較的に低粘度(20mm/s以下、100℃)の絶縁油を充填するのが一般的である。
【0066】
【表1】

Figure 0003680662
【0067】
金属化フィルムコンデンサ素子内には、素子の外周部や端面から経時的に絶縁油の浸透が進行する。これはコンデンサが通電時、交流電圧印加の場合(商用周波数50Hz,60Hz)は、周波数に応じてコンデンサ素子が締りと緩みを繰り返しフィルムが振動することにより浸透を促すためと考えられている。
【0068】
また、直流電圧印加の場合も、静電吸引作用がありフィルム層間にしだいに浸透して行く。従って絶縁油も電極フィルム層間への浸透により誘電体フィルム間の絶縁体として介在することとなる。
【0069】
従って、絶縁油も絶縁耐力が良好で電極フィルム層間の電界を緩和できれば、より高電位傾度設計が可能となりコンデンサの小形化に寄与する効果が得られることとなる。
【0070】
図7は、実施の形態2で示した図5(b)の第2の巻取り構成にて、対向電極内のアルミニウム電極2の膜抵抗値を5〜30Ω/cmとし、メタリコン接触部近傍の亜鉛電極9の膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmである厚さ1μmと3μmであるそれぞれ両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4で巻回したコンデンサ素子を製作し、外装ケース(図示せず)内に(表1)に示した12種類の各種粘度毎の絶縁油を充填し密封したコンデンサ試料を各10個製作し、前述の過負荷連続耐用試験を1000時間後の容量変化率と誘電損失tanδ値を示した説明図である。
【0071】
図6の横軸は、コンデンサ試料の絶縁油の100℃における動粘度値を示し、縦軸に連続耐用試験1000時間後の容量変化率と誘電損失tanδ値を示しプロットしたものである。
【0072】
試験条件は、試験温度65℃、ゼロ電位からの波高値電圧V0−Pをフィルム1μm当たりの印加される印加電圧をDC150V/μmに試験電圧を設定し、電圧リップル率r=70%に設定し試験を行った。
【0073】
図6の結果から明らかなように、100℃で90mcm/s以上の高粘度の絶縁油を充填することにより容量変化率、誘電損失tanδ値とも劣化傾向が少なく、安定した特性が得られることがわかる。
【0074】
これは低粘度(20mm/s以下、100℃)の絶縁油の場合、電極フィルム層間に絶縁油が浸透した時に、通電により周波数及び印加波形のリップルに応じて電極フィルムも振動し、それに応じて絶縁油も振動しやすい。しかし高粘度の絶縁油の場合、例えば周波数10Hz以下の十分遅い振動には絶縁油が追従するが、周波数50Hz以上の速い振動つまり商用周波数には高い抵抗力を示し、追従し得なくなり、振動しにくく電界も緩和されやすいものと推定される。
【0075】
従って、電極フィルム層間に高粘度の絶縁油が介在することにより、電極フィルム層間の振動も緩和されるため電界の集中も緩和されやすく、安定した性能が維持できるためである。
【0076】
なお高粘度の絶縁油は、いわゆる「水あめ」状の絶縁流体であれば何でもよくポリブテン等の重合油、シリコン油、エポキシサイド、植物油等が使用可能である。
【0077】
また、これらの絶縁油を単独でも複数種類を混合しても用いることができ、各種の酸化防止剤やエポキシサイド添加剤を添加することも可能である。本発明の絶縁油は流体で高い粘度を有することが条件である。
【0078】
次に、以上の本実施の形態3により得られた試料を、従来のアルミ電解コンデンサと比較した評価試験結果について説明する。
【0079】
本実施の形態の試料は第5図(b)に示すように対向電極内にアルミニウム電極2を有し、そのメタリコン近傍に亜鉛蒸着電極9を有した両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4の巻取り構成にて、対向電極のアルミニウム電極2の膜抵抗値を5〜30Ω/cmとし、メタリコン近傍の亜鉛蒸着電極9の膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmとした1〜3μm厚の両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4を2枚重ねてシワの発生及び空気を巻きこまないように巻回し、その端面に電極引出しのためのメタリコン(図示せず)を施し、容量値275μFのコンデンサ素子を製作する。
【0080】
次に、上記コンデンサ素子を圧力式保安装置構造(例えば金属ケースに蛇腹加工を施したベローズ構造)の有した集合体に結線する。その集合体が収納された外装ケース内に動粘度が100℃において90mm/s以上を有するポリブテン絶縁油を充填し密封された金属化フィルムコンデンサ試料を製作した。
【0081】
その集合体の外形寸法は、従来のアルミ電解コンデンサにおいて倍電圧整流用コンデンサの定格電圧が250Vで代表容量値定格360μFのものと比較すると、フィルム厚み1.8μm以下で両面金属化PETフィルム13と非金属化PETフィルム4とで構成することにより同等以下の形状及び体積にすることができる。
【0082】
図8は、本実施の形態の中で、両面金属化PETフィルム13と非金属化合わせPETフィルム4のフィルム厚みを1.8μmに設計した金属化フィルムコンデンサ試料と、従来のアルミ電解コンデンサで定格250V 360μFとを比較した連続耐用試験結果のグラフ説明図である。横軸に試験時間を示し、縦軸に容量変化率と誘電損失tanδ値を示したものである。
【0083】
これら上記の試料をそれぞれJIS C 5141で示された高温負荷試験回路にて、図4で示すように印加電圧V0−P =250Vとし、最大許容リップル電流5.8Aの1.3倍である7.5Aのリップル電流が流れるようにリップル印加電圧VP−Pを調整し、かつ試験温度65℃で連続耐用試験を実施した。
【0084】
それらの容量変化率とtanδ値の推移の試験結果を、図8にプロットし示した。その結果、アルミ電解コンデンサは次第に誘電損失率tanδ劣化、容量減少をきたし試験時間1200時間で破壊に至ったのに対し、本実施の形態の金属化フィルムコンデンサは、試験時間2000時間を経過するも全く特性劣化がなく安定しており、極めて信頼性の高い倍電圧整流用金属化フィルムコンデンサとなることが言える。
【0085】
この連続耐用試験結果より、金属化フィルムコンデンサは低損失であるため、高リップル対応設計が可能となり、低容量設計が可能である。
【0086】
従って、容量値を20〜50%小さくできるため小形化が可能で、損失が小さく省エネ効果を発揮できるインバーター電源機器を提供できる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載のインバーター電源機器によれば倍電圧整流用コンデンサを従来使用のアルミ電解コンデンサから金属化フィルムコンデンサにしたことにより、極めて損失が小さく耐リップル性能が良好で省エネ効果を発揮できる長期信頼性に優れたインバーター電源機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の実施の形態1における第1の巻取り構成図
(b)同実施の形態1における第2の巻取り構成図
【図2】 (a)同実施の形態1における電極膜抵抗値と昇圧破壊電圧値の説明図
(b)同実施の形態1における電極膜抵抗値と連続耐用試験の説明図
【図3】 インバーター電源機器の代表例であるインバーターエアコン用の基本回路説明図
【図4】 倍電圧整流用コンデンサの電圧波形の説明図
【図5】 (a)同実施の形態2における第1の巻取り構成図
(b)同実施の形態2における第2の巻取り構成図
【図6】 同実施の形態2におけるサージ試験の説明図
【図7】 同実施の形態3における連続耐用試験の説明図
【図8】 実施の形態3におけるアルミ電解コンデンサと比較した連続耐用試験の説明図
【符号の説明】
1a、1b 片面金属化フィルム
2 アルミニウム電極
3 両面金属化PETフィルム
4 非金属化合わせPETフィルム
5 整流部
5a、5b、5c、5d ダイオード
6、 7 倍電圧整流用コンデンサ
8 平滑用コンデンサ
9 亜鉛電極
11a、11b 片面金属化PETフィルム
13 両面金属化PETフィルム
21 交流電源
22 リアクトル
23 インバーター制御部
24 コンプレッサーモーター部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to an inverter power supply device that drives a motor by an inverter power supply. More specifically, the present invention relates to an inverter power supply device in which a voltage doubler rectifier circuit is provided in a power supply circuit unit, and mainly relates to an inverter power supply device for home appliances of an air conditioner, a washing machine, and a refrigerator.
[0002]
[Prior art]
  In recent years, reduction of carbon dioxide has been strongly demanded due to global environmental problems, and reduction of power consumption, that is, energy saving has been strongly demanded in home appliances, and the revised Energy Saving Law has been implemented since April 1999.
[0003]
  Conventionally, in an inverter power supply device using a voltage doubler rectifier circuit in a power supply circuit part, a small and large capacitance value and relatively inexpensive aluminum electrolytic capacitor is used for the voltage doubler rectifier capacitor of the voltage doubler rectifier circuit. Yes.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
  However, since a large ripple current flows through the voltage doubler rectifier capacitor of the inverter power supply equipment using the above conventional voltage doubler rectifier circuit, the loss rate of the conventional aluminum electrolytic capacitor is large, so the self-heating and temperature rise are large, and the long-term The loss rate increases due to deterioration due to application, and the capacitance value gradually decreases.
[0005]
  As described above, an aluminum electrolytic capacitor is a finite-life component due to an increase in loss rate and a decrease in capacitance value, and this is a factor that determines long-term reliability. Therefore, due to efforts such as improvement of the electrolytic solution (refer to Japanese Patent Laid-Open Nos. 9-275039 and 9-129511) and improvement of the aluminum electrode etching foil (refer to Japanese Patent Laid-Open No. 9-167720) in order to reduce the loss. Although it is improved, it is difficult to say that the loss has been significantly reduced (for example, less than half).
[0006]
  Accordingly, there is a demand for an inverter power supply device having a large energy saving effect using a voltage doubler rectifier capacitor having low loss, good ripple resistance, and excellent long-term reliability.
[0007]
  The present invention solves the above problems, and provides an inverter power supply device that can exhibit an energy saving effect by a voltage doubler rectifier capacitor that has a small loss rate value, good ripple resistance, and excellent long-term reliability. For the purpose.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, the present invention provides a first means,In the inverter power supply device in which the voltage ripple ratio between the voltage doubler rectification capacitor terminals is 20 to 100% at the maximum output of the inverter power supply device, the double voltage rectification capacitor overlaps the double-sided metallized film and the nonmetallized film, Alternatively, it is composed of two single-sided metallized films, and is composed of an ultrathin film having a film thickness of 1 to 3 μm. The metallized film is formed of an aluminum deposited film, and its film resistance is 5 to 30 Ω / cm. 2 A zinc vapor deposition film is formed on the aluminum vapor deposition film in the vicinity of the contact portion with the electrode extraction metallicon, and the film resistance value of the zinc vapor deposition film in the vicinity of the contact portion between the zinc vapor deposition film and the electrode extraction metallicon is determined. 1.5-10Ω / cm 2 The voltage doubler rectifier capacitor, wherein the insulation oil between the metallized film layers follows the metallized film in the vibration according to the ripple of the commercial frequency in the voltage doubler rectifier capacitor. The oil intervenes to reduce the vibration, and the viscosity of the insulating oil is 90 mm at 100 ° C. 2 Inverter power supply equipment with kinematic viscosity greater than / sIt consists of
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  With the above configuration, the inverter power supply device of the present invention has a very small loss and good ripple resistance performance because the voltage doubler rectifying capacitor is changed from an aluminum electrolytic capacitor to a metallized film capacitor.
[0010]
  Moreover, by making the metallized film thickness into an ultra-thin film having a thickness of 1 to 3 μm, the volume is equal to or less than that of a conventionally used aluminum electrolytic capacitor.
[0011]
  Moreover, a metallized film is formed with an aluminum vapor deposition film, and the film resistance value is 5 to 30 Ω / cm.2A high breakdown voltage can be realized by making the film thinner.
[0012]
  In addition, a two-layer deposited film for forming a zinc deposited film is formed on the aluminum deposited film in the vicinity of the contact portion with the electrode extraction metallicon, and the resistance value of the deposited zinc film is 1.5 to 10 Ω / cm.2By having made it, it has the favorable effect | action which the current-proof performance of a metallicon contact part improves.
[0013]
  Furthermore, the kinematic viscosity is 90 mm at 100 ° C.2By filling the outer case with insulating oil having a / s or more, there is an effect of further increasing the pressure resistance.
[0014]
  Next, embodiments of the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
[0015]
  (Embodiment 1)
  FIGS. 1A and 1B are views showing a first winding configuration and a second winding configuration of a capacitor dielectric film, respectively. 1a and 1b are single-sided metallized films each having an aluminum electrode 2 made of an aluminum deposited film on one side, 3 is a double-sided metallized PET film having an aluminum electrode 2 on both sides, and 4 is a non-metallized laminated PET film. is there.
[0016]
  Film materials such as polyethylene terephthalate (PET), polyethylene naphthalate (PEN), polypropylene (PP), polyphenylene sulfide (PPS), polyethylene (PE), polyimide (PI) can be used alone or in combination. However, the PET film is most excellent from the viewpoint of characteristic performance, workability, shape, economy, and the like.
[0017]
  The film thickness is suitably 1 μm or more and 3 μm or less (weight method thickness) in view of the withstand voltage, applied voltage waveform and ripple rate, shape, economy and the like.
[0018]
  The electrode material is aluminum and the film resistance is 5 to 30 Ω / cm.2It is said. As other electrode materials, zinc, zinc and aluminum alloy, nickel and copper may be considered, but aluminum is most preferable in view of productivity, economy, moisture resistance, and self-healing performance.
[0019]
  In addition, the film resistance value is generally 1.5 to 5 Ω / cm in the case of an aluminum electrode.2Is often used. In the case of an aluminum electrode, a capacitor for electrical equipment that applies AC voltage at commercial frequencies (50 Hz, 60 Hz) is often used as a main application. When the membrane resistance value is increased, winding is performed by applying AC voltage for a long time. This is because electrode scattering due to partial discharge between the film electrodes is likely to occur, resulting in a phenomenon that leads to a decrease in capacity, so that an appropriate range is selected while maintaining the pressure resistance performance.
[0020]
  However, the applied voltage in the case of the voltage doubler rectifier capacitor is a DC voltage application although it contains a ripple component, and is not affected by a partial discharge unlike an AC voltage application. Accordingly, the resistance value of the deposited film can be further increased, that is, the thickness of the deposited film can be reduced.
[0021]
  In other words, when there is an insulation defect in the film, the so-called self-healing action that restores insulation by electrical scattering of the vapor deposition film layer near the insulation defect is high when the vapor deposition film resistance is high, that is, when the vapor deposition film layer is thin, Electric energy for scattering the deposited film can be reduced, and a good self-recovery property can be realized. As a result, the dielectric strength of the film can be increased. Accordingly, the potential gradient of the film can be improved, which can greatly contribute to the downsizing of the capacitor.
[0022]
  Hereinafter, the film thickness is 1 to 3 μm, and the film resistance value of the aluminum electrode 2 is 5 to 30 Ω / cm.2The reason for setting to the above will be described together with the test results with reference to FIG.
[0023]
  FIG. 2A is an explanatory diagram of test results of the electrode film resistance value and the boost breakdown voltage value in the first embodiment.
[0024]
  In FIG. 2A, the horizontal axis represents the film resistance value of the aluminum electrode 2, and the vertical axis represents the step-up breakdown value of the DC voltage applied to the voltage doubler rectifying capacitor. The test conditions at this time are normal temperature and normal humidity. The DC voltage boosting speed is 20 V for 10 seconds.
[0025]
  The test samples had film thicknesses of 0.7 μm, 1.0 μm, 1.5 μm, 2.0 μm, 3.0 μm, and 4.0 μm, and six film thicknesses, and the film resistance of the aluminum electrode 2 was 1.5Ω. / cm22.5Ω / cm25Ω / cm27.5Ω / cm210Ω / cm220Ω / cm2, 30Ω / cm2, 50Ω / cm2And 80Ω / cm29 types of film resistance value films that were changed to the above, and each sample was wound with an aluminum double-sided metallized PET film 3 and a non-metallized laminated PET film 4 as shown in FIG. Was made.
[0026]
  FIG. 2 (a) shows a sample in which an element was fabricated with a structure based on the film thickness of the double-sided metallized PET film 3 and the non-metallized laminated PET film 4 and the film resistance value of the aluminum electrode 2 of the double-sided metallized PET film 3. The result of having plotted the result of the pressurization fracture test of quantity n = 10 piece is shown.
[0027]
  The plotted value is a membrane resistance value of 1.5 Ω / cm.22.5Ω / cm2In FIG. 2 (a), they are shifted so as to be easy to see.
[0028]
  The rated voltage range of the voltage doubler rectifying capacitor is 150 V at a low rated voltage and 250 V at a high rated voltage. As for the withstand voltage, in order to satisfy the surge test voltage specified in JIS C 5141, it is necessary to ensure a withstand voltage that exceeds the rated voltage by 50 V at a minimum. In other words, it is necessary to secure a withstand voltage of 200 V at a low rated voltage of 150 V and 300 V at a high rated voltage of 250 V, respectively.
[0029]
  As shown in the test result of the electrode film resistance value and the boost breakdown voltage value in FIG. 2A, the film resistance value is 5 Ω / cm for each film thickness.2With the above, the pressure breakdown value is improved, and among them, the film resistance is 5 Ω / cm at a film thickness of 1 μm.2As a result, it is confirmed that a withstand voltage of 200 V or higher, which is a low rated voltage of 150 V, is secured, and similarly, when the film thickness is 2 μm or more, a withstand voltage of 300 V or more, which is a high rated voltage of 250 V, is secured.
[0030]
  This is a membrane resistance of 5 Ω / cm2If it becomes above, a vapor deposition film electrode will become thin film, and when there exists a film insulation defect, the electrode scattering of the part will become favorable and it will become easy to recover | recover insulation. That is, the self-recovery action is good, and as a result, the boosting breakdown voltage value of the capacitor is improved and a high breakdown voltage can be achieved.
[0031]
  With a 0.7 μm sample having a film thickness of less than 1 μm, it is difficult to ensure even a low rated voltage of 150V and a withstand voltage of 200V. For ultra-thin films of less than 1 μm, it is hard to say that mass production technology for ultra-thin films has been established in terms of production and capacitor production, and it is easy to produce samples with stable quality performance. In addition, when the film thickness is reduced, the unit price of the film becomes expensive, so that there is no advantage in terms of economy with the conventional aluminum electrolytic capacitor.
[0032]
  On the contrary, if the film thickness is further increased, the withstand voltage value per unit thickness becomes low and the voltage becomes low, so naturally the withstand voltage of the film is increased and the reliability of the withstand voltage is improved, but the film thickness is 3 μm. If it exceeds 1, the volume of the capacitor will increase, and the volume and shape will become larger than the conventional aluminum electrolytic capacitor.
[0033]
  Accordingly, the film thickness range of the metallized film capacitor for voltage doubler rectification is suitably 1 to 3 μm from the viewpoint of the reliability of the withstand voltage, the volume, and the economical efficiency, Designed by temperature and lifetime guarantee time).
[0034]
  The resistance value of the aluminum vapor deposition electrode 2 is 30 Ω / cm.2The reason for the following will be described together with the test results with reference to FIG.
[0035]
  FIG. 2B is an explanatory diagram of the overload continuous durability test result at the membrane resistance value of the first embodiment.
[0036]
  The horizontal axis represents the film resistance value of the aluminum electrode 2, and the vertical axis represents the capacity change rate and the dielectric loss tan δ value after 1000 hours of the overload continuous durability test.
[0037]
  The condition for this overload continuous durability test is that the test temperature is 65 ° C. and the applied voltage is the peak voltage V from zero potential.0-PIs set to a potential gradient of 150 V / μm per 1 μm of film thickness, and a ripple voltage V of a pulsating current waveform with a frequency of 60 Hz.PPThe voltage ripple content is VPP/ V0-PThe capacitance change rate and the dielectric loss tan δ value after 1000 hours were measured (see FIG. 4).
[0038]
  Since the plotted values overlap with each other, the film resistance values are shifted in FIG.
[0039]
  The test sample has three film thicknesses of 1.0 μm, 2.0 and 3.0 μm, and the film resistance of the aluminum electrode 2 is 1.5 Ω / cm.22.5Ω / cm25Ω / cm27.5Ω / cm210Ω / cm220Ω / cm2, 30Ω / cm2, 50Ω / cm2And 80Ω / cm2Using the nine kinds of film resistance value films changed to the above, the double-sided metallized PET film 3 provided with the aluminum electrode 2 and the non-metallized laminated PET film 4 were wound (see FIG. 1B) to obtain a capacitance value. A capacitor element of 275 μF is used, and 100 ° C. and 90 mm in an outer case that houses the capacitor element.2n = 10 capacitor samples each filled with polybutene oil having a kinematic viscosity of / s were prepared.
[0040]
  This capacitor sample was subjected to an overload continuous durability test, and the measurement results were plotted in FIG.
[0041]
  As a result, the resistance value of the electrode film 2 is 30 Ω / cm.2It can be seen that both the capacitance change rate and the dielectric loss tan δ value show a tendency to deteriorate when the value exceeds. This deterioration phenomenon causes the resistance value of the electrode film 2 to be 30 Ω / cm.2With the above thinning, the current density in the electrode film increases, so self-heating and temperature rise due to ripple current increase, and thermal long-term reliability as a capacitor is inferior due to thermal degradation of the film and increase in loss value. Because of the impact.
[0042]
  Therefore, the resistance value of the deposited film of the aluminum electrode 2 is 30Ω / cm.2When considering the reliability of the withstand voltage described above, the range of the deposited film resistance value of the electrode film 2 is 5 to 30 Ω / cm.2Is preferable.
[0043]
  In addition, in this Embodiment 1, although the sample of the winding structure of the double-sided metallized PET film 3 and the nonmetallized laminated PET film 4 shown in FIG. 1B was described, the single-sided metal shown in FIG. Similar test results and effects can be obtained with samples having a wound configuration of the modified PET films 1a and 1b.
[0044]
  FIG. 3 is a basic circuit diagram using a voltage doubler rectifier circuit of a typical inverter air conditioner in a home appliance inverter power supply device.
[0045]
  The configuration is such that an AC power source 21 is connected to a rectifying unit 5 including diodes 5a to 5d via a reactor 22, a voltage doubler rectifying capacitors 6 and 7 are further connected, and a smoothing capacitor 8 is further connected to an inverter. A control unit 23 is connected to which a compressor motor unit 24 is connected.
[0046]
  As for the operation, the AC voltage supplied from the AC power source 21 is converted into a DC voltage by the diodes 5a to 5d in the rectifying unit 5 through the reactor 22 that adjusts the power factor which is a current loss, and the DC voltage Is doubled by two voltage rectifier capacitors 6 and 7, and the applied voltage that has been doubled is smoothed by the smoothing capacitor 8, and then the frequency is controlled by the inverter control unit 23. The number of revolutions is controlled.
[0047]
  FIG. 4 is an explanatory diagram of voltage waveforms of the voltage doubler rectifier capacitors 6 and 7 using the voltage doubler rectifier circuit of the inverter air conditioner described above. Applied voltage V of capacitors 6 and 7 for voltage doubler rectification0-PIs a ripple (VPP) And AC component V to zero potentialPPAnd DC component (V0-P―VPP) Has an applied voltage waveform superimposed.
[0048]
  With this applied voltage waveform, the voltage ripple ratio r = VPP/ V0-PIs required. Therefore, the greater the voltage ripple ratio r, the more easily the dominant difference in the loss characteristics of the film capacitor is exhibited, and the effect of the present embodiment becomes greater. The reason is that the conventional aluminum electrolytic capacitor has a characteristic that the loss value of the aluminum film as a dielectric and the electrolytic solution is remarkably larger than the loss value of the film as the dielectric of the film capacitor. The dielectric loss tan δ value of the film capacitor in the first embodiment is in the range of 0.15 to 0.25%, whereas the dielectric loss tan δ value of the conventionally used aluminum electrolytic capacitor is 1.0 to 1.3%. And a large value.
[0049]
  In other words, the larger the voltage ripple ratio r, the larger the current flowing through the voltage doubler rectifying capacitor. Therefore, the larger the dielectric loss tan δ value, the worse the ripple resistance and the greater the power consumption.In the case of the metallized film voltage doubler rectifier capacitor according to the present embodiment, the dielectric loss tan δ value is small. The effect of aiming at reduction can be exhibited.
[0050]
  In particular, in the case of inverter air conditioner power supply devices, the voltage ripple ratio r at the maximum output is large, so that the current flowing through the voltage doubler capacitor is large, so by adopting a metallized film voltage doubler rectifier capacitor with a small dielectric loss tanδ value. In particular, the superiority can be exhibited. Of course, not only the inverter air conditioner but also all other inverter power supply devices to which a voltage having a large ripple ratio is applied are targeted, and the effect of reducing power consumption can be obtained.
[0051]
  (Embodiment 2)
  5A and 5B are a first winding configuration diagram and a second winding configuration diagram, respectively, according to Embodiment 2 of the present invention. 11a and 11b each have an aluminum electrode 2 on one side, and further include a contact portion with an electrode lead metallicon on the aluminum electrode 2 in the form of vapor deposition of the aluminum electrode 2 according to the first embodiment. 1 is a single-sided metallized film having a zinc electrode 9 formed of a zinc vapor-deposited film. Similarly, 13 is a double-sided surface in which a zinc electrode 9 is formed in the vicinity including a contact portion with an electrode lead metallicon on the aluminum electrode 2 on both sides. It is a metallized PET film.
[0052]
  That is, in the first embodiment, the zinc electrode 9 is formed on the aluminum electrode 2 shown in FIGS. 1A and 1B in the vicinity including the contact portion with the electrode drawing metallicon, and is thickened. Deposition film resistance value is 1.5-10Ω / cm2It is what.
[0053]
  This is called a heavy edge structure, meaning stepped vapor deposition, and is provided to improve the current resistance performance with the metallicon contact part. It is especially effective for high potential gradient design with high ripple. Means.
[0054]
  The range of the membrane resistance value is 1.5 to 10 Ω / cm2The reason for this is as follows.
[0055]
  As shown in the second winding configuration in FIG. 5 (b), it is wound up with a double-sided metallized PET film 13 and a non-metallized laminated PET film 4, and the deposited film resistance value of the aluminum electrode 2 of the counter electrode is determined. 5-30Ω / cm2And the deposited film resistance value of the zinc electrode 9 in the vicinity of the metallicon contact portion is 1.0 to 20 Ω / cm2A double-sided metallized PET film 13 and a non-metallized PET film 4 having a thickness of 1 μm and 3 μm, which have been changed to 1 μm, are wound, and a sample having a capacitance value of 275 μF is applied per 1 μm of film by a surge test method defined in JIS C 5141. FIG. 6 shows the results of test evaluation with the applied voltage set to DC 150 V / μm and the number of surge applied voltages 1000 times.
[0056]
  FIG. 6 is an explanatory diagram in which the measurement result after 1000 times of application in the surge test result stipulated in JIS C 5141 is plotted, the horizontal axis indicates the deposited film resistance value of the zinc electrode 9 of the test sample, and the vertical axis Shows the dielectric loss tan δ value.
[0057]
  Here, the membrane resistance value on the horizontal axis is 1.5 Ω / cm.22.5Ω / cm25Ω / cm27.5Ω / cm210Ω / cm220Ω / cm2, 30Ω / cm2, 50Ω / cm2And 80Ω / cm2The dielectric loss tan δ values are plotted in the case of using nine types of film resistance value films changed to
[0058]
  In FIG. 6, the tan δ values (Δ, ▲) at the same film resistance value are shifted, but they are shifted because they are difficult to see if they overlap.
[0059]
  The film resistance value of the zinc electrode 9 is 10 Ω / cm for both samples having a film thickness of 1 μm and 3 μm.2Since the deposited film layer is too thin, the current density with the metallicon contact portion from which the electrode is taken out increases, and it has been found that the tan δ characteristic value tends to deteriorate due to contact failure. Conversely, 1.5Ω / cm2When the resistance value is lower than the value, heat shrinkage of the film occurs due to the heat effect during the vapor deposition production, and it has been found that the film sample cannot be produced due to a defect of so-called heat loss phenomenon, so that there is no mass productivity.
[0060]
  Further, in order to perform stepped vapor deposition for forming the zinc electrode 9 in the vicinity of the metallicon contact portion, zinc or an alloy of zinc and aluminum is generally used as a vapor deposition metal, and aluminum alone is rarely used. This is because zinc or an alloy of zinc and aluminum is cheaper in terms of manufacturing method.
[0061]
  In the second embodiment, the zinc electrode 9 is formed on the aluminum electrode 2 according to the first embodiment in the vicinity including the contact portion with the electrode drawing metallicon and is thickened. 5-10Ω / cm2By doing so, it is effective in reducing the current resistance density of the metal extraction for electrode extraction and the film contact portion.
[0062]
  In the second embodiment, the sample of the winding configuration of the double-sided metallized PET film 13 and the non-metallized laminated PET film 4 shown in FIG. 5B has been described, but the single-sided metalized PET shown in FIG. Similar results can be obtained with the winding configuration of the films 11a and 11b.
[0063]
  (Embodiment 3)
  Next, in the case where the voltage doubler rectifying capacitor in the first and second embodiments has an outer case, the superiority due to the kinematic viscosity of the insulating oil filled in the outer case will be found and the details will be described.
[0064]
  In other words, the kinematic viscosity is 90 mm at 100 ° C.2It has been found that a higher potential gradient design is possible by filling the outer casing of the capacitor with an insulating oil having a viscosity of not less than / s, thereby ensuring more stable reliability. This will be described together with the experimental results.
[0065]
  In general, the insulating oil for wet capacitors is relatively low among the insulating oils shown in (Table 1) in consideration of permeability to metalized film capacitor elements, heat dissipation, element gas absorption, and productivity. Viscosity (20mm2/ s or less, 100 ° C.) is generally filled with insulating oil.
[0066]
[Table 1]
Figure 0003680662
[0067]
  In the metallized film capacitor element, the penetration of the insulating oil progresses with time from the outer peripheral part or end face of the element. This is considered to promote penetration when the capacitor is energized and AC voltage is applied (commercial frequency 50 Hz, 60 Hz), and the capacitor element repeatedly tightens and loosens according to the frequency, and the film vibrates.
[0068]
  In addition, even when a DC voltage is applied, there is an electrostatic attraction action, which gradually penetrates between film layers. Accordingly, the insulating oil also intervenes as an insulator between the dielectric films due to penetration between the electrode film layers.
[0069]
  Therefore, if the insulating oil also has a good dielectric strength and can relax the electric field between the electrode film layers, a higher potential gradient can be designed and an effect contributing to the miniaturization of the capacitor can be obtained.
[0070]
  7 shows a film resistance value of the aluminum electrode 2 in the counter electrode of 5 to 30 Ω / cm in the second winding configuration of FIG. 5B shown in the second embodiment.2And the film resistance value of the zinc electrode 9 in the vicinity of the metallicon contact portion is 1.5 to 10 Ω / cm.2Capacitor elements wound with a double-sided metallized PET film 13 and a non-metallized laminated PET film 4 having a thickness of 1 μm and 3 μm, respectively, are manufactured and shown in Table 1 in an outer case (not shown). 10 is an explanatory diagram showing the capacity change rate and dielectric loss tan δ value after 1000 hours of the above-mentioned overload continuous durability test, in which 10 capacitor samples each filled with 12 kinds of insulating oils with various viscosities and sealed are manufactured. .
[0071]
  The horizontal axis of FIG. 6 shows the kinematic viscosity value of the insulating oil of the capacitor sample at 100 ° C., and the vertical axis shows the capacity change rate and dielectric loss tan δ value after 1000 hours of continuous durability test.
[0072]
  The test conditions were a test temperature of 65 ° C. and a peak voltage V from zero potential.0-PThe test voltage was set to DC 150 V / μm, and the voltage ripple rate r was set to 70%.
[0073]
  As is apparent from the results of FIG. 6, 90 mcm at 100 ° C.2It can be seen that filling the insulating oil with a high viscosity of not less than / s has a low tendency to deteriorate both the capacity change rate and the dielectric loss tan δ value, and stable characteristics can be obtained.
[0074]
  This is a low viscosity (20mm2In the case of insulating oil of / s or less, 100 ° C.), when the insulating oil penetrates between the electrode film layers, the electrode film vibrates according to the frequency and the ripple of the applied waveform when energized, and the insulating oil easily vibrates accordingly. . However, in the case of high-viscosity insulating oil, for example, the insulating oil follows sufficiently slow vibration at a frequency of 10 Hz or less, but shows high resistance to fast vibration at a frequency of 50 Hz or more, that is, commercial frequency, and cannot follow, vibrates. It is estimated that the electric field is difficult to relax.
[0075]
  Therefore, the presence of high-viscosity insulating oil between the electrode film layers also reduces the vibration between the electrode film layers, so that the concentration of the electric field is easily reduced and stable performance can be maintained.
[0076]
  The high-viscosity insulating oil may be any so-called “water candy” insulating fluid, and polymer oil such as polybutene, silicon oil, epoxy side, vegetable oil, etc. can be used.
[0077]
  These insulating oils can be used alone or in combination with a plurality of types, and various antioxidants and epoxy side additives can be added. The insulating oil of the present invention is required to have a high viscosity as a fluid.
[0078]
  Next, an evaluation test result in which the sample obtained by the third embodiment is compared with a conventional aluminum electrolytic capacitor will be described.
[0079]
  As shown in FIG. 5 (b), the sample of the present embodiment has an aluminum electrode 2 in the counter electrode, and a double-sided metallized PET film 13 having a zinc vapor-deposited electrode 9 in the vicinity of the metallicon. In the winding configuration of the PET film 4, the film resistance value of the aluminum electrode 2 of the counter electrode is 5 to 30Ω / cm.2And the film resistance value of the zinc vapor deposition electrode 9 near the metallicon is 1.5 to 10 Ω / cm2The two-sided metallized PET film 13 having a thickness of 1 to 3 μm and the non-metallized laminated PET film 4 are overlapped and wound so as not to generate wrinkles and air, and a metallicon for drawing an electrode on the end face (see FIG. A capacitor element having a capacitance value of 275 μF is manufactured.
[0080]
  Next, the capacitor element is connected to an assembly having a pressure type safety device structure (for example, a bellows structure in which a metal case is subjected to bellows processing). The kinematic viscosity is 90 mm at 100 ° C. in the outer case containing the assembly.2A metallized film capacitor sample filled and sealed with polybutene insulating oil having a / s or greater was fabricated.
[0081]
  The outer dimensions of the aggregate are as follows: the conventional aluminum electrolytic capacitor has a voltage doubler rectifying capacitor rated voltage of 250 V and a representative capacitance value of 360 μF. By configuring with the non-metallized PET film 4, the shape and volume can be made equal or less.
[0082]
  FIG. 8 shows a metallized film capacitor sample in which the thickness of the double-sided metallized PET film 13 and the nonmetallized laminated PET film 4 is designed to be 1.8 μm and a conventional aluminum electrolytic capacitor. It is graph explanatory drawing of the continuous durability test result which compared with 250V360microF. The horizontal axis indicates the test time, and the vertical axis indicates the capacity change rate and the dielectric loss tan δ value.
[0083]
  Each of these samples was subjected to a high temperature load test circuit shown in JIS C 5141 as shown in FIG.0-P  Ripple applied voltage V so that 7.5A ripple current flows, which is 1.3 times the maximum allowable ripple current 5.8A.PPAnd a continuous durability test was conducted at a test temperature of 65 ° C.
[0084]
  The test results of the change in the capacity change rate and the tan δ value are plotted in FIG. As a result, the aluminum electrolytic capacitor gradually deteriorated in dielectric loss ratio tan δ and decreased in capacity, and was destroyed in a test time of 1200 hours, whereas the metalized film capacitor of this embodiment had a test time of 2000 hours. It can be said that the metallized film capacitor for voltage doubler rectification is extremely reliable without any deterioration of characteristics.
[0085]
  From the results of this continuous durability test, the metalized film capacitor has a low loss, so it can be designed to cope with high ripples and can be designed with a low capacitance.
[0086]
  Therefore, since the capacity value can be reduced by 20 to 50%, it is possible to provide an inverter power supply device that can be miniaturized and that has a small loss and can exhibit an energy saving effect.
[0087]
【The invention's effect】
  According to the inverter power supply device according to claim 1, since the voltage doubler rectifier capacitor is changed from a conventionally used aluminum electrolytic capacitor to a metallized film capacitor, long-term reliability with extremely low loss and good ripple resistance performance and energy saving effect can be achieved. Inverter power supply equipment with excellent performance can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a first winding configuration diagram according to Embodiment 1 of the present invention.
  (B) Second winding configuration diagram in the first embodiment
2A is an explanatory diagram of an electrode film resistance value and a boost breakdown voltage value in Embodiment 1. FIG.
  (B) Explanatory drawing of electrode film resistance value and continuous durability test in the first embodiment
FIG. 3 is a basic circuit explanatory diagram for an inverter air conditioner, which is a typical example of an inverter power supply device
FIG. 4 is an explanatory diagram of a voltage waveform of a capacitor for voltage doubler rectification.
FIG. 5A is a first winding configuration diagram in the second embodiment.
  (B) Second winding configuration diagram in the second embodiment
FIG. 6 is an explanatory diagram of a surge test in the second embodiment
FIG. 7 is an explanatory diagram of a continuous durability test in the third embodiment
FIG. 8 is an explanatory diagram of a continuous durability test compared with the aluminum electrolytic capacitor in the third embodiment.
[Explanation of symbols]
  1a, 1b Single-sided metallized film
  2 Aluminum electrode
  3 Double-sided metallized PET film
  4 Non-metallized PET film
  5 Rectifier
  5a, 5b, 5c, 5d diode
  6, 7 capacitor for voltage rectification
  8 Smoothing capacitor
  9 Zinc electrode
  11a, 11b Single-sided metallized PET film
  13 Double-sided metallized PET film
  21 AC power supply
  22 Reactor
  23 Inverter control unit
  24 Compressor motor section

Claims (1)

インバーター電源機器の最大出力時に倍電圧整流用コンデンサ端子間の電圧リップル比率が20〜100%となるインバーター電源機器において、前記倍電圧整流用コンデンサが両面金属化フィルムと非金属化フィルムを重ねるか、または片面金属化フィルム2枚を重ねて構成され、そのフィルム厚さが1〜3μmの極薄フィルムからなり、その金属化フィルムはアルミニウム蒸着膜で形成され、その膜抵抗値が5〜30Ω/cmIn the inverter power supply device in which the voltage ripple ratio between the voltage doubler rectification capacitor terminals is 20 to 100% at the maximum output of the inverter power supply device, the double voltage rectification capacitor overlaps the double-sided metallized film and the nonmetallized film, Alternatively, it consists of two single-sided metallized films, and is composed of an ultra-thin film having a film thickness of 1 to 3 μm. The metallized film is formed of an aluminum deposited film, and its film resistance is 5 to 30 Ω / cm. 2 であり、電極引出し用メタリコンとの接触部近傍のアルミニウム蒸着膜上に亜鉛蒸着膜を形成し、この亜鉛蒸着膜と前記電極引出し用メタリコンとの接触部近傍の前記亜鉛蒸着膜の膜抵抗値を1.5〜10Ω/cmA zinc vapor deposition film is formed on the aluminum vapor deposition film in the vicinity of the contact portion with the electrode drawing metallicon, and the film resistance value of the zinc vapor deposition film in the vicinity of the contact portion between the zinc vapor deposition film and the electrode drawing metallicon is determined. 1.5-10Ω / cm 2 とした倍電圧整流用コンデンサであって、前記倍電圧整流用コンデンサに商用周波数のリップルに応じた振動において、金属化フィルム層間の絶縁油が前記金属化フィルムに追従して前記フィルム層間に前記絶縁油が介在し前記振動を緩和し、前記絶縁油の粘度が100℃において90mmThe voltage doubler rectifier capacitor, wherein the insulation oil between the metallized film layers follows the metallized film in the vibration according to the ripple of the commercial frequency in the voltage doubler rectifier capacitor. The oil intervenes to reduce the vibration, and the viscosity of the insulating oil is 90 mm at 100 ° C. 2 /s以上の動粘度であるインバーター電源機器。Inverter power supply equipment with kinematic viscosity greater than / s.
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