JP3676905B2 - Engine fuel supply system - Google Patents
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの燃料供給装置の従来技術として図7に示すものがある。これは、本発明と同様、キャブレータ101のミキシングボディ102にベンチュリ通路103を内設し、ミキシングボディ102にフロート室104を付設し、フロート室104に液体燃料ノズル105を連通させ、液体燃料ノズル出口106をベンチュリ通路103に臨ませてある。
【0003】
この従来技術では、キャブレータ101の吸気上流側にガスミキサ134を直列に接続し、このガスミキサ134にガス燃料ノズル107を設け、ガス燃料ノズル出口108をガスミキサ134のベンチュリ通路135に臨ませ、液体燃料とガス燃料との供給を切り替えることができるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば次の問題がある。
▲1▼キャブレータ101のベンチュリ通路103とガスミキサ134のベンチュリ通路135とが直列になるため、2段階の絞り抵抗によって吸気抵抗が増大し、吸気の充填効率が低下して、出力が低下する。
▲2▼キャブレータ101の吸気上流側にガスミキサ134が位置するため、キャブレータ101のベンチュリ通路103内に導入される吸気流に乱れが生じ、液体燃料の調量精度が低下する。
▲3▼キャブレータ101とガスミキサ134とを用いるため、装置が大型化する。
【0005】
本発明の課題は、次の点にある。▲1▼高出力を得ること。▲2▼液体燃料の調量精度を高くすること。▲3▼装置を小型化すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
第1発明は、図1または図6に示すように、キャブレータ1のミキシングボディ2にベンチュリ通路3を内設し、ミキシングボディ2にフロート室4を付設し、フロート室4に液体燃料ノズル5を連通させ、液体燃料ノズル出口6をベンチュリ通路3に臨ませた、エンジンの燃料供給装置において、次のようにしたことを特徴とする。
【0007】
上記ミキシングボディ2にガス燃料ノズル7を設け、上記液体燃料ノズル出口6とガス燃料ノズル出口8とを同じベンチュリ通路3に臨ませ、液体燃料とガス燃料との供給を切り替えることができるようにし、
レギュレータ32からガス燃料ノズル7へのガス燃料の供給を遮断するガス燃料弁33をミキシングボディ2に装着し、ガス燃料供給中はガス燃料弁33が開弁され、液体燃料供給中はガス燃料弁33が閉弁されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
更に、ガス燃料ノズル7をベンチュリ通路3に向けて下向きにし、レギュレータ32からガス燃料供給ノズル7にガス燃料を導入するガス燃料導入通路11をミキシンングボディ2内に設け、ガス燃料ノズル7の上方にガス燃料ノズル7よりも通路断面積の大きな膨張室12を設け、この膨張室12を介してガス燃料供給通路11とガス燃料ノズル7とを連通させ、膨張室12に臨む、ガス燃料供給通路11の通路出口11aにガス燃料弁33の弁座33aを配置したことを特徴とする。
【0009】
(第2発明)
第2発明は、図1または図6に示すように、第1発明において、ガス燃料弁33をリニアアクチュエータ33bと、このリニアアクチュエータ33bの出力杆33cの先端に取り付けた弁体33dと、前記弁座33aとで構成し、リニアアクチュエータ33bにより弁体33dを膨張室12内で往復動させることにより、ガス燃料弁33を開閉作動させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】
(第1発明)
第1発明は次の作用効果を奏する(図1または図6参照)。
ガスミキサが不要になるので、吸気抵抗を小さくでき、充填効率が高くなり、高出力が得られる。
キャブレータ1の吸気上流側にガスミキサを設ける必要がないので、キャブレータ1のベンチュリ通路3内を通過する吸気流に乱れが生じにくく、液体燃料の調量精度を高くできる。
ガスミキサが不要になるので、装置を小型にできる。
【0011】
ガス燃料弁33をミキシングボディ2に装着するので、ガス燃料から液体燃料に切り替えた場合、ガス燃料弁33よりも下流に残った少量のガス燃料がベンチュリ通路3に吸い出された後は、ガス燃料がベンチュリ通路3に吸い出されることがないので、液体燃料への切り替え後、短時間で液体燃料の混合気濃度が適正化され、運転状態や排気ガス特性の悪化を抑制できる。
【0012】
液体燃料でエンジン始動を行う場合にチョーク弁27が全閉近くになっていても、ガス燃料弁33が閉弁しているので、ベンチュリ通路3内で発生する大きな負圧はレギュレータ32には及ばず、レギュレータ32内のダイヤフラム等の損傷を防止できる。
【0013】
キャブレータ1にガス燃料弁33を装着しているため、ガス供給通路39中へのガス燃料弁33の取り付け忘れが起こりにくい。
【0014】
ガス燃料ノズル7の上方に膨張室12を設けているので、液体燃料供給中、液体燃料を含む吸気がガス燃料ノズル7に侵入しても、この吸気の流速は膨張室12内で低下し、大きな液滴は自重で落下する。そして、この液滴は下向きのガス燃料ノズル7からベンチュリ通路3に戻る。また、ガス燃料弁33の弁座33aがガス燃料導入通路11の通路出口11aに配置してあるため、液体燃料はガス燃料導入通路11には侵入しない。このため、液体燃料供給中、液体燃料がガス燃料供給通路39中にほとんど溜まることがない。ガス燃料供給通路39中に液体燃料が溜まると、ガス燃料の供給を開始する場合に、ガス燃料供給通路39から液体燃料がベンチュリ通路3内に押し出され、液状のまま燃焼室に流れ込み、失火がおこるおそれがある。本発明では、ガス燃料供給通路39中に液体燃料がほとんど溜まることがないので、このような失火を防止できる。
【0015】
(第2発明)
第2発明は、第1発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する(図1または図6参照)。
膨張室12を弁室として有効利用できるので、ガス燃料弁33をキャブレータ1にコンパクトに装着できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5は本発明の第1実施形態に係る火花点火式エンジンを説明する図である。このエンジンの構成は次の通りである。すなわち、図5に示すように、シリンダブロック50の上側にシリンダヘッド51を組み付け、クランク軸軸線52の向きを前後方向と見て、シリンダブロック50とシリンダヘッド51の前側に調時伝動ケース53を組み付けている。シリンダブロック50の横側に動弁カムケース54を付設し、この動弁カムケース54の前側を調時伝動ケース53に接続している。シリンダヘッド51の横側に吸気マニホルド55を組み付け、その後部にキャブレータ1を取り付けている。
【0017】
キャブレータ1の構成は次の通りである。図1に示すように、キャブレータ1のミキシングボディ2にベンチュリ通路3を内設し、ミキシングボディ2にフロート室4を付設し、フロート室4に液体燃料ノズル5を連通させ、液体燃料ノズル出口6をベンチュリ通路3に臨ませている。
【0018】
フロート室4はミキシングボディ2の下側に配置し、内部にフロート36を収容し、フロート36に付設したニードル弁37でフロート室4への液体燃料供給口40を開閉するようになっている。ミキシングボディ2にはエアベント42を設け、ミキシングボディ2の吸気上流側の吸気通路(図外)とフロート室4とをエアベント42で連通させている。
【0019】
ミキシングボディ2からフロート室4内にノズル収容ボス41を垂設し、このノズル収容ボス41内に液体燃料ノズル5を内嵌し、液体燃料ノズル5の上端部をベンチュリ通路3内に突出させている。液体燃料ノズル5の下側には液体燃料計量ジェット56を配置してある。燃料フロート室4の内底部に液体燃料入口13を形成し、この液体燃料入口13でフロート室4と液体燃料ノズル5とを連通させている。フロート室4の下部には液体燃料入口13を開閉する液体燃料弁14を横向きに配置してある。図2に示すように、ベンチュリ通路3の吸気上流側にはチョーク弁27を配置し、吸気下流側にはスロットル弁22を配置してある。
【0020】
この実施形態では、高出力を得るため、図1に示すように、ミキシングボディ2にガス燃料ノズル7を設け、液体燃料ノズル出口6とガス燃料ノズル出口8とを同じベンチュリ通路3に臨ませ、液体燃料とガス燃料との供給を切り替えることができるようにしてある。このようにすると、ガスミキサが不要になるので、吸気抵抗を小さくでき、充填効率が高くなり、高出力が得られる。また、キャブレータ1の吸気上流側にガスミキサを設ける必要がないので、キャブレータ1のベンチュリ通路3内を通過する吸気流に乱れが生じにくく、液体燃料の調量精度を高くできる。また、ガスミキサが不要になるので、装置を小型にできる。
【0021】
この実施形態では、図3に示すように、液体燃料供給源16からフロート室4に液体燃料を供給するため、液体燃料供給通路43を設け、この液体燃料供給通路43に液体燃料供給源16側から順に、液体燃料コック44、液体燃料フィルタ45、電動の液体燃料ポンプ15を配置してある。また、ガス燃料供給源31からキャブレータ1にガス燃料を供給するため、ガス燃料供給路39を設け、このガス燃料供給路39にガス燃料供給源31側から順に、ガス燃料フィルタ46、電磁式の上流側ガス燃料弁47、レギュレータ32、電磁式の下流側ガス燃料弁33を配置してある。レギュレータ32はベーパライザも兼ねており、内部でガス燃料の気化を促進できるようにしてある。
【0022】
この実施形態では、ガス燃料と液体燃料との供給を切り替えるため、図3に示すように、キースイッチ28のON位置49に燃料切り替え手段26を接続し、この燃料切り替え手段26に液体燃料弁14と2個のガス燃料弁47・33とを連携させている。そして、燃料切り替え手段26がガス燃料供給状態で、キースイッチ28がエンジン始動位置29又はON位置49に入っている場合には、2個のガス燃料弁47・33が通電によって開弁状態を維持し、ベンチュリ通路3へのガス燃料の供給がなされる。この際、液体燃料弁14は非通電状態となって閉弁状態を維持し、ベンチュリ通路3への液体燃料の供給はなされない。
【0023】
一方、燃料切り替え手段26が液体燃料供給状態で、キースイッチ28がエンジン始動位置29又はON位置49に入っている場合には、液体燃料弁14は通電によって開弁状態を維持し、ベンチュリ通路3への液体燃料の供給がなされる。この際、2個のガス燃料弁47・33は非通電状態となって閉弁状態を維持し、ベンチュリ通路3へのガス燃料の供給はなされない。尚、キースイッチ28のON位置49には点火装置63を接続しており、キースイッチ28をON位置49又はエンジン始動位置29に入れると点火装置63が作動する。
【0024】
この実施形態では、ガス燃料の調量精度を高くするため、図2に示すように、液体燃料ノズル出口6を臨ませた通路部分の内径9よりも大きい内径10の通路部分にガス燃料ノズル出口8を臨ませている。このようにすると、ガス燃料ノズル出口8を臨ませた通路部分で発生する負圧は液体燃料ノズル出口6を臨ませた通路部分で発生する負圧よりも小さいので、質量の小さいガス燃料の吸引に適合し、ガス燃料の調量精度を高くできる。
【0025】
この実施形態では、図2に示すように、液体燃料ノズル出口6よりも吸気上流側にガス燃料ノズル出口8を配置したので、液体燃料ノズル5からベンチュリ通路3に吸引された液体燃料は吸気方向上手側のガス燃料ノズル7内には侵入しにくい。
【0026】
この実施形態では、液体燃料への切り替え後、短時間で液体燃料の混合気濃度が適正化されるようにするため、レギュレータ32からガス燃料ノズル7へのガス燃料の供給を遮断するガス燃料弁33をミキシングボディ2に装着し、ガス燃料供給中はガス燃料弁33が開弁され、液体燃料供給中はガス燃料弁33が閉弁されるようにした。
【0027】
このような構成によれば、ガス燃料弁33をミキシングボディ2に装着するので、ガス燃料から液体燃料に切り替えた場合、ガス燃料弁33よりも残った少量のガス燃料がベンチュリ通路3に吸い出された後は、ガス燃料がベンチュリ通路3に吸い出されることがないので、液体燃料への切り替え後、短時間で液体燃料の混合気濃度が適正化され、運転状態や排気ガス特性の悪化を抑制できる。
【0028】
また、液体燃料でエンジン始動を行う場合にチョーク弁27が全閉近くになっていても、ガス燃料弁33が閉弁しているので、ベンチュリ通路3内で発生する大きな負圧はレギュレータ32には及ばず、レギュレータ32内のダイヤフラム等の損傷を防止できる。
【0029】
また、キャブレータ1にガス燃料弁33を装着しているため、ガス燃料通路39中へのガス燃料弁33の取り付け忘れが起こりにくい。
【0030】
この実施形態では、ガス燃料供給通路39中に液体燃料が溜まるのを防止するため、ガス燃料ノズル7をベンチュリ通路3に向けて下向きにし、レギュレータ32からガス燃料供給ノズル7にガス燃料を導入するガス燃料導入通路11をミキシンングボディ2内に設け、ガス燃料ノズル7の上方にガス燃料ノズル7よりも通路断面積の大きな膨張室12を設け、この膨張室12を介してガス燃料供給通路11とガス燃料ノズル7とを連通させ、膨張室12に臨む、ガス燃料供給通路11の通路出口11aにガス燃料弁33の弁座33aを配置した。
【0031】
このような構成によれば、ガス燃料ノズル7の上方に膨張室12を設けているので、液体燃料供給中、液体燃料を含む吸気がガス燃料ノズル7に侵入しても、この吸気の流速は膨張室12内で低下し、大きな液滴は自重で落下する。そして、この落下した液滴は下向きのガス燃料ノズル7からベンチュリ通路3に戻る。また、ガス燃料弁33の弁座33aがガス燃料導入通路11の通路出口11aに配置してあるため、液体燃料はガス燃料導入通路11には侵入しない。このため、液体燃料供給中、液体燃料がガス燃料供給通路39中にほとんど溜まることがない。ガス燃料供給通路39中に液体燃料が溜まると、ガス燃料の供給を開始する場合に、ガス燃料供給通路39から液体燃料がベンチュリ通路3内に押し出され、液状のまま燃焼室に流れ込み、失火がおこるおそれがある。本発明では、ガス燃料供給通路39中に液体燃料がほとんど溜まることがないので、このような失火を防止できる。
【0032】
この実施形態では、ガス燃料弁33をリニアアクチュエータ33bと、このリニアアクチュエータ33bの出力杆33cの先端に取り付けた弁体33dと、前記弁座33aとで構成し、リニアアクチュエータ33bによる弁体33dを膨張室12内で往復動させることにより、ガス燃料弁33を開閉作動させるようにした。このような構成によれば、膨張室12を弁室として有効利用できるので、ガス燃料弁33をキャブレータ1にコンパクトに装着できる。
【0033】
この実施形態では、膨張室12を介してガス燃料導入通路11とガス燃料ノズル7とを折れ曲がり状に接続した。このようにすると、折れ曲がり状に接続したガス燃料導入通路11とガス燃料ノズル7の接続個所に膨張室12があるので、折れ曲がり部分の通路抵抗を小さくして、ガス燃料をスムーズに通過させることができ、ガス燃料の調量精度が高まる。
【0034】
この実施形態では、ガス燃料への切り替え時に運転状態や排気ガス特性が悪化するのを抑制するため、図1に示すように、フロート室4と液体燃料ノズル5との間に液体燃料入口13を設け、この液体燃料入口13を開閉する液体燃料弁14を設け、液体燃料供給中は液体燃料弁14が開弁され、ガス燃料供給中は液体燃料弁14が閉弁されるようにした。このようにすると、液体燃料からガス燃料に切り替えた場合、液体燃料ノズル5に残った少量の液体燃料がベンチュリ通路3に吸い出された後は、液体燃料がベンチュリ通路3に吸い出されることがないので、ガス燃料への切り替え後、短時間でガス燃料の混合気濃度が適正化され、運転状態や排気ガス特性の悪化を抑制できる。
【0035】
この実施形態では、フロート36のニードル弁37が摩耗するのを防止するため、図3に示すように、ガス燃料供給中も液体燃料ポンプ15を作動させて、液体燃料供給源16の液体燃料をキャブレータ1のフロート室4に供給するようにしてある。このようにすると、図1に示すように、ガス燃料供給中にフロート室4の液体燃料が蒸発してエアベント42等から流出しても、フロート室4には液体燃料ポンプ15で液体燃料が補充されるので、フロート室4が空になることがない。フロート室4が空になると、エンジンの振動でフロート36が激しく上下動し、フロート36のニードル弁37が損傷するが、この実施形態では、フロート室4が空になることがないので、フロート36のニードル弁37が損傷するのを防止できる。液体燃料ポンプ15は、燃料切り替え手段26を介することなく、直接にキースイッチ28のON位置49に接続させているので、ガス燃料供給中も液体燃料ポンプ15は作動する。
【0036】
この実施形態では、ガス燃料によるエンジン始動をスムーズに行わせるため、図4に示すように、ミキシングボディ2の外側に弁開度設定レバー17を設け、この弁開度設定レバー17に受け止め部18を設け、この弁開度設定レバー17をガス始動設定姿勢19とガス始動解除姿勢20とに切り替えることができるようにし、弁開度設定レバー17をガス始動設定姿勢19に切り替えて、その受け止め部18でスロットル入力レバー21を受け止めると、スロットル弁22が所定開度23のガス始動適性姿勢24となり、他方、弁開度設定レバー17をガス始動解除姿勢20に切り替えると、その受け止め部18がスロットル入力レバー21と干渉しない位置まで退くようにした。
【0037】
このようにすると、ガス燃料によるエンジン始動時に、スロットル弁22を所定開度23のガス始動適性姿勢24にすることができる。ガス燃料によるエンジン始動時に、スロットル弁22の開度が小さすぎると、燃焼室に供給される混合気の量が不足し、他方、スロットル弁22の開度が大きすぎると、燃焼室に供給される混合気の濃度が薄くなりすぎて、エンジン始動をスムーズに行えない場合があるが、この実施形態では、スロットル弁22をガス始動適性姿勢24にすることができるので、ガス燃料によるエンジン始動をスムーズに行うことができる。
【0038】
また、ガス燃料によるエンジン始動が終了し、弁開度設定レバー17をガス始動解除姿勢20に切り替えると、受け止め部18がスロットル入力レバー21と緩衝しない位置まで退くので、ガス燃料による通常運転時や、液体燃料によるエンジン始動時や通常運転時には、弁開度設定レバー17がスロットル弁22の連動の妨げになることがない。すなわち、スロットル弁22を全範囲にわたって開閉できる。
【0039】
この実施形態では、スロットル弁22の全開方向に回動しようとするスロットル入力レバー21を受け止め部18で受け止めるようにしてある。調速操作手段64を高速側に操作すると、メカニカルガバナ65のガバナスプリング61のスプリング力62でスロットル入力レバー21はスロットル弁22の全開方向に付勢される。また、ガス始動適性姿勢24となるスロットル弁22の開度23は、このキャブレータ1を適性するエンジンに応じて設定する。この実施形態では、スロットル弁22の全閉姿勢の開度を0゜とし、全開姿勢の開度を90゜として前記開度23を30゜に設定してある。
【0040】
この実施形態では、ガス燃料によるエンジン始動を簡単な操作で行えるようにするため、図3に示すように、弁開度設定レバー17を電動のアクチュエータ25に連動連結し、燃料切り替え手段26がガス燃料供給状態になっており、チョーク弁27の開度が所定値以上である場合には、キースイッチ28がエンジン始動位置29に投入された時に、スタータ30が作動するとともに、アクチュエータ25が作動して、弁開度設定レバー17をガス始動設定姿勢19に連動するようにした。このようにすると、ガス燃料によるエンジン始動が適切な場合、すなわちチョーク弁27の開度が所定値以上の場合には、キースイッチ28をエンジン始動位置29に投入するだけで、スタータ30とアクチュエータ25とを作動させることができるので、ガス燃料によるエンジン始動操作を簡単に行うことができる。
【0041】
この実施形態では、キースイッチ28をエンジン始動位置29からON位置49にするとスタータ30は停止し、所定の設定時間経過後、アクチュエータ25で弁開度設定レバー17はガス始動解除姿勢20に戻される。
【0042】
図3に示すように、チョーク弁27はプッシュプルワイヤ57を介してチョーク操作具58に連動連結し、このチョーク操作具58にリミットスイッチ59を臨ませ、チョーク弁27の開度が設定値になった時に、チョーク操作具58がリミットスイッチ59に接当するようにし、チョーク弁27の開度が所定値以上であるか、所定値未満であるかを検出できるようにしてある。そして、燃料切り替え手段26とリミットスイッチ59とキースイッチ28のエンジン始動位置29とを制御手段60を介してスタータ30とアクチュエータ25に連携させ、上記のような制御を行う。制御手段60にはマイコンを用いる。
【0043】
この実施形態では、ガス燃料によるエンジン始動が不適切な場合には、エンジン始動が行われないようにするため、図3に示すように、燃料切り替え手段26がガス燃料供給状態になっており、チョーク弁27の開度が所定値未満である場合には、キースイッチ28がエンジン始動位置29に投入されても、スタータ30が作動しないようにしている。このようにすると、ガス燃料によるエンジン始動が不適切な場合、すなわちチョーク弁27の開度が所定値未満の場合、スタータ30が作動しないので、エンジンを始動することができない。チョーク弁27の開度が所定値未満の状態でガス燃料によるエンジン始動が行われると、ガス燃料の混合気が濃くなりすぎて排気ガス特性が悪化するおそれがあるが、この実施形態では、チョーク弁27の開度が所定値未満の場合には、スタータ30が作動しないので、排気ガス特性の悪化を防止できるとともに、チョーク弁27の開度が不適切であることを使用者に報知できる。このような制御は、制御手段60によって行う。
【0044】
この実施形態では、液体燃料によるエンジン始動をスムーズに行わせるため、図3に示すように、燃料切り替え手段26が液体燃料供給状態になっている場合には、キースイッチ28がエンジン始動位置29に投入されると、スタータ30は作動するが、アクチュエータ25は作動せず、弁開度設定レバー17がガス始動解除姿勢20を維持するようにした。
【0045】
このようにすると、図4に示すように、液体燃料によるエンジン始動時には、弁開度設定レバー17がガス始動解除姿勢20に維持されるので、燃焼室への液体燃料の混合気の供給がスロットル弁22の開度制限によって邪魔されることがなく、液体燃料によるエンジン始動をスムーズに行うことができる。このような制御は、制御手段60によって行う。
【0046】
図6に示す第2実施形態は、ガス燃料弁33の形状が相違することを除き、第1実施形態と同じ構造を備えている。図6中、第1実施形態と同一の要素には、同一の符号を付しておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のエンジンに用いるキャブレータの縦断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】第1実施形態のエンジンに用いる燃料供給装置の斜視図である。
【図4】第1実施形態のエンジンに用いるキャブレータの要部平面図で、図4(A)は弁開度設定レバーがガス始動設定姿勢となっている図、図4(B)は弁開度設定レバーがガス始動解除姿勢となっている図である。
【図5】第1実施形態のエンジンの要部平面図である。
【図6】第2実施形態の図1相当図である。
【図7】従来技術に係るキャブレータの縦断面図である。
【符号の説明】
1…キャブレータ、2…ミキシングボディ、3…ベンチュリ通路、4…フロート室、5…液体燃料ノズル、6…液体燃料ノズル出口、7…ガス燃料ノズル、8…ガス燃料ノズル出口、11…ガス燃料供給通路、11a…通路出口、12…膨張室、31…ガス燃料供給源、32…レギュレータ、33…ガス燃料弁、33a…弁座、33b…リニアアクチュエータ、33c…出力杆、33d…弁体。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine fuel supply apparatus.
[0002]
[Prior art]
FIG. 7 shows a conventional engine fuel supply apparatus. As in the present invention, the
[0003]
In this prior art, a
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The above prior art has the following problems.
(1) Since the
(2) Since the
(3) Since the
[0005]
The subject of this invention exists in the following point. (1) Obtain high output. (2) Increase the metering accuracy of the liquid fuel. (3) To reduce the size of the device.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
(First invention)
In the first invention, as shown in FIG. 1 or FIG. 6, a
[0007]
The
A
[0008]
Further, the gas fuel nozzle 7 is directed downward toward the
[0009]
( Second invention )
As shown in FIG. 1 or FIG. 6, the second invention is the first invention, wherein the
[0010]
[Action and effect of the invention]
(First invention)
1st invention has the following effect (refer FIG. 1 or FIG. 6).
Since no gas mixer is required, the intake resistance can be reduced, the charging efficiency is increased, and a high output can be obtained.
Since it is not necessary to provide a gas mixer on the intake upstream side of the
Since no gas mixer is required, the apparatus can be made compact.
[0011]
Since the
[0012]
Even when the
[0013]
Since the
[0014]
Since the
[0015]
( Second invention )
The second invention has the following effects in addition to the effects of the first invention (see FIG. 1 or FIG. 6).
Since the
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIGS. 1-5 is a figure explaining the spark ignition type engine which concerns on 1st Embodiment of this invention. The configuration of this engine is as follows. That is, as shown in FIG. 5, the
[0017]
The configuration of the
[0018]
The
[0019]
A nozzle housing boss 41 is suspended from the mixing
[0020]
In this embodiment, in order to obtain a high output, as shown in FIG. 1, a gas fuel nozzle 7 is provided in the mixing
[0021]
In this embodiment, as shown in FIG. 3, in order to supply the liquid fuel from the liquid
[0022]
In this embodiment, in order to switch the supply of gas fuel and liquid fuel, as shown in FIG. 3, a fuel switching means 26 is connected to the
[0023]
On the other hand, when the fuel switching means 26 is in the liquid fuel supply state and the
[0024]
In this embodiment, in order to increase the metering accuracy of the gas fuel, as shown in FIG. 2, the gas fuel nozzle outlet is provided in the passage portion having an
[0025]
In this embodiment, as shown in FIG. 2, since the gas
[0026]
In this embodiment, a gas fuel valve that shuts off the supply of gas fuel from the
[0027]
According to such a configuration, since the
[0028]
In addition, when the engine is started with liquid fuel, even if the
[0029]
Further, since the
[0030]
In this embodiment, in order to prevent liquid fuel from accumulating in the gas
[0031]
According to such a configuration, since the
[0032]
In this embodiment, the
[0033]
In this embodiment, the gas
[0034]
In this embodiment, a
[0035]
In this embodiment, in order to prevent the
[0036]
In this embodiment, in order to smoothly start the engine with gas fuel, as shown in FIG. 4, a valve
[0037]
In this way, the
[0038]
Further, when the engine start with the gas fuel is finished and the valve opening
[0039]
In this embodiment, the
[0040]
In this embodiment, in order to start the engine with gas fuel by a simple operation, as shown in FIG. 3, the valve
[0041]
In this embodiment, when the
[0042]
As shown in FIG. 3, the
[0043]
In this embodiment, when the engine start with gas fuel is inappropriate, the fuel switching means 26 is in a gas fuel supply state as shown in FIG. When the opening of the
[0044]
In this embodiment, in order to smoothly start the engine with liquid fuel, as shown in FIG. 3, when the fuel switching means 26 is in the liquid fuel supply state, the
[0045]
In this way, as shown in FIG. 4, when the engine is started with liquid fuel, the valve
[0046]
The second embodiment shown in FIG. 6 has the same structure as the first embodiment except that the shape of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a carburetor used in an engine according to a first embodiment.
2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIG.
FIG. 3 is a perspective view of a fuel supply device used in the engine of the first embodiment.
4 is a plan view of a main part of a carburetor used in the engine of the first embodiment, FIG. 4 (A) is a view in which a valve opening degree setting lever is in a gas start setting posture, and FIG. 4 (B) is a valve opening state. It is a figure in which the degree setting lever is in a gas start release posture.
FIG. 5 is a plan view of an essential part of the engine of the first embodiment.
FIG. 6 is a view corresponding to FIG. 1 of the second embodiment.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view of a carburetor according to the prior art.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
上記ミキシングボディ ( 2 ) にガス燃料ノズル ( 7 ) を設け、上記液体燃料ノズル出口 ( 6 ) とガス燃料ノズル出口 ( 8 ) とを同じベンチュリ通路 ( 3 ) に臨ませ、液体燃料とガス燃料との供給を切り替えることができるようにし、
レギュレータ ( 32 ) からガス燃料ノズル ( 7 ) へのガス燃料の供給を遮断するガス燃料弁 ( 33 ) をミキシングボディ ( 2 ) に装着し、ガス燃料供給中はガス燃料弁 ( 33 ) が開弁され、液体燃料供給中はガス燃料弁 ( 33 ) が閉弁されるようにし、 ガス燃料ノズル(7)をベンチュリ通路(3)に向けて下向きにし、レギュレータ(32)からガス燃料供給ノズル(7)にガス燃料を導入するガス燃料導入通路(11)をミキシンングボディ(2)内に設け、ガス燃料ノズル(7)の上方にガス燃料ノズル(7)よりも通路断面積の大きな膨張室(12)を設け、この膨張室(12)を介してガス燃料供給通路(11)とガス燃料ノズル(7)とを連通させ、膨張室(12)に臨む、ガス燃料供給通路(11)の通路出口(11a)にガス燃料弁(33)の弁座(33a)を配置したことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。 And internally provided a venturi passage (3) into a mixing body (2) of the carburetor (1), and attached float chamber (4) into a mixing body (2), communicating the liquid fuel nozzle (5) in the float chamber (4) In the fuel supply device for the engine with the liquid fuel nozzle outlet ( 6 ) facing the venturi passage ( 3 ) ,
The mixing body ( 2 ) is provided with a gas fuel nozzle ( 7 ) , the liquid fuel nozzle outlet ( 6 ) and the gas fuel nozzle outlet ( 8 ) face the same venturi passage ( 3 ) , and the liquid fuel and the gas fuel To be able to switch the supply of
Attached to the regulator gas fuel valve from (32) to cut off the supply of gas fuel to the gas fuel nozzle (7) (33) a mixing body (2), in the gas fuel supply gas fuel valve (33) is opened During the liquid fuel supply, the gas fuel valve ( 33 ) is closed, the gas fuel nozzle (7) is directed downward toward the venturi passage (3), and the gas fuel supply nozzle (7 The gas fuel introduction passage (11) for introducing the gas fuel to the mixing body (2) is provided in the mixing body (2), and an expansion chamber (having a larger passage cross-sectional area than the gas fuel nozzle (7) (above the gas fuel nozzle (7)) 12), the gas fuel supply passage (11) and the gas fuel nozzle (7) communicate with each other through the expansion chamber (12), and the passage of the gas fuel supply passage (11) faces the expansion chamber (12). The valve seat (33a) of the gas fuel valve (33) is arranged at the outlet (11a). Engine fuel supply device.
Priority Applications (1)
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JP10373697A JP3676905B2 (en) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | Engine fuel supply system |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10373697A JP3676905B2 (en) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | Engine fuel supply system |
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JPH10299521A JPH10299521A (en) | 1998-11-10 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10373697A Expired - Lifetime JP3676905B2 (en) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | Engine fuel supply system |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3676905B2 (en) |
-
1997
- 1997-04-22 JP JP10373697A patent/JP3676905B2/en not_active Expired - Lifetime
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