JP3676530B2 - Drilling bucket equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械の掘削バケット装置に係り、特に、先端上面部に超硬質粒子を分散、鋳ぐるみして摩耗寿命の長いツースを用いた掘削バケット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベル等の建設機械の掘削用バケットのツースは図1に示すように、バケット1の先端部に固設された複数個のツース取付用アダプタ2に、それぞれ刃部となるツース3がピン4を介して取着されている。
【0003】
図8はツース取付用アダプタ2を挿入して取着した従来のツース20の側面断面図、図9は平面図、図10は図8のB−B断面図である。
図8および図9において、ツース30の先端部21は食い込みを良くするために尖った形状にしてあり、基端部に向かって順次高さを増すほぼV字形状をしている。そして、後端部にはツース取付用アダプタ2に挿入する挿入穴32およびピン4を挿入するピン穴33が設けられている。ツース30の断面形状は図10に示すように矩形断面である。
ツース30を取着するときは、ツース取付用アダプタ2に挿入穴32に挿入し、ピン穴33にピン4を挿入してツース取付用アダプタ2に貫通し、抜け止めとしている。
【0004】
ツースについては従来から各種の提案がなされているが、その一例としては特開平7−303956号および実公平7−2742号がある。
【0005】
本特許出願人が先に出願している特開平7−303956号は、ツース鋳造時に、ツースの先端上面部に超硬質粒子を分散、鋳ぐるむ製造方法に関するものであり、ツース上面部の摩耗寿命の向上を目的としたものである。
【0006】
また、本特許出願人が先に出願している実公平7−2742号は、ツースの幅方向において中間部は厚肉で、その外側は薄肉にしたほぼ十字型の断面形状とし、摩耗を幅方向の両端から生じさせて中間部を摩耗しにくくし、シャープエッジを確保して切れ味を持続させようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に岩質が硬いときには図11に示すようにバケット1を岩盤面30に対して傾け、最外側のツース30Aを岩に集中的に食い込ませてくずす作業を行う。そのため図12のバケット全体のツースの摩耗状態を示す図の斜線部に示すようにバケット1の両外側のツース30Aと30Eが早期に摩耗する。しかも外側が早く摩耗して片べりし、図13に示すようにツース30の側面に穴34があいてツース取付用アダプタ2が損傷する。
また、図14に示すようにツース30の挿入穴32(図8に示す)の入口部の上面35は岩や砂が矢印Kのように流れるため、削られて摩耗し、図15に示すようにP部が摩耗してツース取付用アダプタ2が露出し、この部分を損傷せしめるとの問題がある。
【0008】
上記の問題点に対しては、前記の特開平7−303956号および実公平7−2742号は効果を発揮しない。
【0009】
本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、ツース側面部の片べりを少なくするとともに、ツース取付用アダプタの挿入穴の入口部の摩耗寿命を延長してツース取付用アダプタを損傷する恐れの少ない、寿命の長い掘削バケット装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記の目的を達成するために、本発明に係る掘削バケット装置の第1発明は、建設機械の掘削用バケットの先端に固設されたツース取付用アダプタと、このアダプタの基端部に挿入して取着し、側面視が先端部から基端部に向かって順次高さを増すほぼV字形状のツースとを備えた掘削バケット装置において、ツースの幅方向の両端部の上下に、側面視で先端部から基端部に向かって順次高さを増していき基端部近傍で該高さを減らす第1の壁部を設けるとともに、ツース取付用アダプタが挿入される挿入口の上下の縁部に、所要の高さの第2の壁部を設け、さらに両側面の中央部にツース先端部の幅より広い幅になるような隆起部を有する掘削用ツースを設けた構成としたものである。
上記構成によれば、ツース側面の肉厚が厚くなって摩耗代が増加し、かつ、表面積が広くなって発熱を抑えることができるため、側面の摩耗寿命が大幅に長くなり、従ってツースの寿命は大幅に延長される。また、第2の壁部を設けたので、挿入穴の入口部の磨耗寿命が大幅に向上し、ツース取付用アダプタを損傷する恐れは減少する。
【0011】
第2発明は、第1発明の構成において、前記ツースは鋳造品であり、その両側面に設けた前記隆起部は、超硬質粒子を分散鋳ぐるみした構成を有することを特徴とする。
上記構成によれば、両側面の隆起部には硬化層が形成され、第1発明の作用効果に加えて側面の摩耗寿命はさらに長くなり、摩耗によってツースに穴があいてツース取付用アダプタを損傷するという恐れは大幅に減少する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る掘削バケット装置の実施例について、図面を参照して詳述する。
図2はツースの側面断面図、図3は平面図、図4は斜視図であり、図5は図2のA−A断面図である。
図2および図4において、ツース3は側面視が、先端部から基端部に向かって順次高さを増すほぼV字形状をしており、基端部にはツース取付用アダプタ2を挿入する挿入穴5およびピン4を挿入するピン穴6が設けられている。
図2乃至図5に示すように、ツース3の幅方向の両端部の上下には先端部から基端部に向かって順次高さを増す壁部10A,10B,10Cおよび10Dが設けられるとともに、両側面の中央部にはツース3の先端部の幅W1より広い幅W2になるような隆起部11A,11Bが設けられている。
【0014】
本ツースは鋳造品であり、図4に示す隆起部11Bの頂点の稜線部、すなわちハッチング部(図示しないが反対側の隆起部11Aも同様である)には、鋳造時に超硬質粒子を分散鋳ぐるみにして硬化層を形成している。
【0015】
以下に、硬化層の形成方法について説明する。
図6は鋳型の平面断面図であり、鋳型20は鋳型21,22から構成され、ツース3用の空隙部27を形成している。
鋳型21の両側面には複数個の保持部材23が配置されている。そして、保持部材23の一部は空隙部27に突出するとともに、他部は鋳型21に埋め込まれている。この保持部材23は軟鋼、銅、ニッケルあるいは樹脂等の溶湯に溶融可能な材料が使用されている。保持部材23には、タングステン炭化物(たとえばW2 C)系の超硬合金粒24と黒鉛粉末25からなる硬化層形成材26が充填されている。
【0016】
上記のような鋳型20に鋳鋼溶湯を注入する。溶湯を注入すると保持部材23は溶融し、内部の硬化層形成材26は溶湯と接触する。つぎに比重の大きいタングステン炭化物系の超硬合金粒24はその表面が少し溶湯に溶解しつつ主に下方に移動して分散し、黒鉛粉末25は主として溶湯に固溶して拡散する。これら分散、拡散は溶湯の冷却・凝固によりほぼ完了し、ツース3の鋳造品が得られる。
【0017】
図7は鋳造後のツース3の模式的平面断面図であり、母材13の中には前述の超硬合金粒24および黒鉛粉末25の分散、拡散部に部分的硬化層14が形成される。
そのため、ツース3の両側面の中央部から先端部にかけて硬度が向上するとともに、表面積が増大しているために発熱が抑えられ、摩耗代も増加するため大幅な摩耗寿命の向上が図られる。
したがって、ツース3の側面が摩耗して穴があき、ツース取付用アダプタ2を損傷する恐れは大幅に減少する。
【0018】
図2乃至図4に示すように、ツース3の基端部に設けられた挿入穴5の入口部の上下の縁部には高さHの壁部12A、12Bが設けられている。これによって挿入穴5の入口部の摩耗寿命は大幅に向上する。そのため、この部分に摩耗により穴があき、ツース取付用アダプタ2を損傷する恐れは減少する。
【0019】
したがって、ツース3の全体寿命は大幅に向上し(従来のものに比して2.5倍の寿命が予想される)、ツース3の交換頻度も減少して大幅なコストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツースを装着したバケットの斜視図である。
【図2】本発明のツースの側面断面図である。
【図3】同、平面図である。
【図4】同、斜視図である。
【図5】図2のA−A断面図である。
【図6】本発明のツースを鋳造する鋳型の平面断面図である。
【図7】図6の鋳型により鋳造されたツース3の平面断面図である。
【図8】従来のツースの側面断面図である。
【図9】同、平面図である。
【図10】図6のB−B断面図である。
【図11】バケットによる岩盤掘削作業の説明図である。
【図12】バケット全体のツースの摩耗状況を示す平面図である。
【図13】片べりしたツースの平面図である。
【図14】ツース上面の摩耗状況の説明図である。
【図15】ツース上面の摩耗状況を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 バケット
2 ツース取付用アダプタ
3 ツース
5 挿入穴
10A,10B,10C,10D,12A,12B 壁部
11A,11B 隆起部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an excavation bucket apparatus for construction machines such as a hydraulic excavator, and more particularly to an excavation bucket apparatus using a tooth having a long wear life by dispersing and casting ultra-hard particles on an upper surface portion of a tip.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 1, the tooth of a bucket for excavation of a construction machine such as a hydraulic excavator is provided with a plurality of
[0003]
8 is a side sectional view of a
8 and 9, the
When attaching the
[0004]
Various proposals have been made for tooth, and examples thereof include Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-303756 and Japanese Utility Model Publication No. 7-2742.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-303956 filed earlier by the present patent applicant relates to a manufacturing method in which ultra-hard particles are dispersed and cast on the upper surface of the tip of the tooth during the casting of the tooth. The purpose is to improve the service life.
[0006]
In addition, Japanese Utility Model Application No. 7-2742 previously filed by the applicant of the present patent application has an approximately cross-shaped cross-sectional shape in which the middle portion is thick in the width direction of the tooth and the outside thereof is thin, and wear is reduced. It is generated from both ends of the direction so that the middle part is not easily worn, and a sharp edge is secured to maintain the sharpness.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, generally, when the rock is hard, as shown in FIG. 11, the
Further, as shown in FIG. 14, the
[0008]
With respect to the above problems, the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 7-303956 and 7-2742 are not effective.
[0009]
The present invention has been made by paying attention to the above-mentioned problems, and reduces the side slip of the tooth and extends the wear life of the inlet portion of the insertion hole of the tooth mounting adapter to damage the tooth mounting adapter. It is an object of the present invention to provide a long-life drilling bucket device that is less likely to occur.
[0010]
[Means for solving the problems and effects]
In order to achieve the above object, a first invention of a digging bucket apparatus according to the present invention is a tooth mounting adapter fixed to the tip of a digging bucket of a construction machine, and is inserted into a base end portion of the adapter. In the excavation bucket apparatus provided with a substantially V-shaped tooth that increases in height from the distal end portion toward the proximal end portion in a side view, And providing a first wall portion that gradually increases in height from the distal end portion toward the proximal end portion and reduces the height in the vicinity of the proximal end portion , and upper and lower edges of the insertion opening into which the tooth mounting adapter is inserted. in part, provided with a second wall portion of the required height, and further has a configuration in which a drilling tooth having a raised portion such that the width wider than the width of the tooth tip in the center of both side surfaces is there.
According to the above arrangement increases the wear allowance thickness of the tooth side is thicker, and it is possible to suppress the heat generation table area becomes wider, wear life aspect becomes much longer, thus tooth of Lifespan is greatly extended. Further, since the second wall portion is provided, the wear life of the inlet portion of the insertion hole is greatly improved, and the risk of damaging the tooth mounting adapter is reduced.
[0011]
The second invention is, in the configuration of the first invention, wherein the tooth is a casting, said raised portion provided on both side surfaces thereof is characterized by having the structure insert casting dispersed ultrahard particles.
According to the above configuration, the hardened layer is formed on the raised portions on both side surfaces, the wear life of the side surfaces is further increased in addition to the effects of the first invention, and there is a hole in the tooth due to wear, and the adapter for attaching the tooth The risk of damage is greatly reduced.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the excavation bucket device according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
2 is a side sectional view of the tooth, FIG. 3 is a plan view, FIG. 4 is a perspective view, and FIG. 5 is a sectional view taken along the line AA of FIG.
2 and 4, the
As shown in FIGS. 2 to 5,
[0014]
This tooth is a cast product, and super hard particles are dispersedly cast at the time of casting in the ridge line portion at the apex of the raised
[0015]
Below, the formation method of a hardened layer is demonstrated.
FIG. 6 is a plan sectional view of the mold, and the
A plurality of holding
[0016]
A molten cast steel is poured into the
[0017]
FIG. 7 is a schematic plan sectional view of the
Therefore, the hardness is improved from the center part to the tip part of both side surfaces of the
Therefore, the possibility that the side surface of the
[0018]
As shown in FIGS. 2 to 4,
[0019]
Therefore, the overall life of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a bucket equipped with a tooth.
FIG. 2 is a side cross-sectional view of the tooth of the present invention.
FIG. 3 is a plan view of the same.
FIG. 4 is a perspective view of the same.
5 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 6 is a plan sectional view of a mold for casting the tooth of the present invention.
7 is a cross-sectional plan view of the
FIG. 8 is a side sectional view of a conventional tooth.
FIG. 9 is a plan view of the same.
10 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a rock excavation work using a bucket.
FIG. 12 is a plan view showing a state of tooth wear on the entire bucket.
FIG. 13 is a plan view of a tooth that has been slipped.
FIG. 14 is an explanatory diagram of a wear state on the upper surface of the tooth.
FIG. 15 is a perspective view showing a state of wear on the upper surface of the tooth.
[Explanation of symbols]
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