JP3672370B2 - Ophthalmic lens material containing a UV-absorbing polymer having no polymerizable group and method for producing the same - Google Patents

Ophthalmic lens material containing a UV-absorbing polymer having no polymerizable group and method for producing the same Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、眼用レンズ材料及びその製造方法に係り、特に優れた透明性を有すると共に、煮沸処理等を行なっても、紫外線吸収性成分が溶出して、紫外線吸収作用が低減することのない、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含有するレンズ材料に関し、またそのような優れた特性を有する眼用レンズ材料を有利に製造する方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、白内障等の手術により水晶体を取り除いた後、視力を回復させるために、通常、視力矯正用の眼内レンズやコンタクトレンズ等の眼用レンズが用いられてきているが、それら通常の眼用レンズでは、眼の水晶体が本来持っている性質、即ち紫外線を殆ど透過させないという性質が充分に付与されておらず、そのために、本来、水晶体にて吸収されるべき紫外線等が網膜に到達し、網膜を損傷するのではないかという危惧が生じていた。
【0003】
そこで、最近では、特開昭60−38411号公報、特開昭63−185969号公報、特開平1−299560号公報、特開平2−63463号公報等において、紫外線を吸収し得るモノマーを共重合せしめてなる眼用レンズ材料が種々提案され、検討されているが、それらの眼用レンズ材料は、何れも、それに含有せしめられている紫外線吸収性の成分が分解され易く、不安定なものであるところから、変質や溶出等の問題が生じ易く、特に医療用として使用するには、好ましいものではなかったのである。
【0004】
また、このような問題点の解消を図り得る眼用レンズとして、本願出願人は、先に、特開平4−190318号公報において、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーを結合含有するビニル系共重合体からなる紫外線吸収性眼用レンズを明らかにしたが、更なる検討の結果、かかるレンズにしても、コンタクトレンズの消毒に通常に採用される煮沸操作において、その煮沸の後に、レンズの紫外線吸収力が低下しており、紫外線吸収性成分の溶出の抑制は不充分であることが明らかとなった。
【0005】
さらに、特開平7−90184号公報には、眼用レンズ材料としても用いられ得る、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収性モノマーを結合含有する紫外線吸収性重合体を所定の合成樹脂に配合せしめてなる耐薬品性樹脂組成物が、開示されている。しかしながら、そこに示される組成物にあっても、用いられる紫外線吸収性モノマー自体の合成上の問題に加えて、それが、合成樹脂と紫外線吸収性重合体とを単に混合して、換言すれば別個に準備された二つのポリマーを混合して得られるものであるところから、前記合成樹脂に対する紫外線吸収性重合体の配合が均一に行なわれ難く、従って均一組成を実現することが困難であって、透明性に欠ける他、所期の紫外線吸収作用が発揮され難いという問題を有していたのである。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、眼用レンズ材料を構成する他の含有成分との相溶性が優れていると共に、得られた眼用レンズ材料から溶出し難い、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを用いることにより、特に医療用としても好適な紫外線吸収性や透明性に優れた有用な眼用レンズ材料を提供することにあり、またそのような優れた特性を有する眼用レンズ材料を有利に製造する方法を提供することにもある。
【0007】
【解決手段】
そして、本発明は、そのような課題を解決すべく、下記化2:
【化2】

Figure 0003672370
で表わされるトリアゾール化合物と、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとを共重合せしめて得られた、数平均分子量が5000〜10万で、且つ重合性基を有していない紫外線吸収性ポリマーを用い、それを、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを含有せしめた重合性成分に混合してなる混合物を、重合することにより得られるポリマーブレンド体からなることを特徴とする重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマ−を含む眼用レンズ材料を、その要旨とするものである。
【0008】
すなわち、かかる本発明に従う重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマ−を含む眼用レンズ材料にあっては、紫外線吸収性成分として含有せしめられている、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマー(以下、紫外線吸収性ポリマーという)が、前記化2で表わされるトリアゾール化合物と、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマー(以下、A群モノマーと略称する)とを共重合せしめて得られたものであり、また、眼用レンズ材料を構成する重合体を与える重合性成分が、該紫外線吸収性ポリマーと同様な、A群モノマーの少なくとも1種を含有するものであるところから、該重合性成分、更にはそれを重合して得られる重合体に対する、前記紫外線吸収性ポリマーの相溶性が著しく向上せしめられ得ることとなり、しかも、そのような紫外線吸収性ポリマーの存在下における該重合性成分の重合であることにより、前記紫外線吸収性ポリマーは、その数平均分子量が5000〜10万である比較的大きな分子であっても、前記重合性成分の重合によって生じる重合体とよく混じり合って、均一に分布せしめられ得るのである。そして、そのように、前記紫外線吸収性ポリマーと前記重合性成分の重合体とが均一に混ざり合って、均一組成となることにより、本発明に従う紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料は、透明性の優れたものとなるのである。
【0009】
また、前記紫外線吸収性ポリマーは、前記重合性成分を重合して得られる重合体に対する相溶性が向上せしめられているところから、それら紫外線吸収性ポリマーと該重合性成分の重合体との間の相互作用(相互保持力)が大きくなって、それにより、得られる眼用レンズ材料からの紫外線吸収性ポリマーの溶出が惹起され難くなる特徴が発揮される。更に、それに加えて、本発明において用いられる紫外線吸収性ポリマーは、前記重合性成分に対する溶解性が向上せしめられていることによって、より大きな分子量の紫外線吸収性ポリマーを配合することが可能となるのである。そして、そのような大きな分子量の紫外線吸収性ポリマーを採用する場合には、紫外線吸収性ポリマーの眼用レンズ材料からの溶出が、より一層防止され得ることとなる。
【0010】
さらに、前記紫外線吸収性ポリマーを構成しているトリアゾール化合物は、前記化2にて示されているように、その部分構造において、アクリロイル基(又はメタクリロイル基)が、炭素数2若しくは3のオキシアルコキシ構造、より具体的にはオキシエトキシ構造やオキシプロポキシ構造を介して、フェニル基に結合せる構造を有しており、これによっても、このトリアゾール化合物を結合含有せしめた紫外線吸収性ポリマーと前記重合性成分の重合体との相溶性が有利に維持せしめられるという点で優れている。また、そのようなエーテル結合構造を有するトリアゾール化合物は、合成しやすいという利点も有している。
【0011】
なお、本発明にあっては、紫外線吸収性成分が、モノマーの形態ではなく、ポリマーの形態で添加され、そして該ポリマーの存在下に、眼用レンズ材料を構成する重合性成分の重合を行なうことを特徴とするものであり、これによって、そのようなモノマー形態の紫外線吸収性成分を直接に重合性成分に共重合せしめる場合よりも、得られる眼用レンズ材料からの紫外線吸収性成分の溶出が効果的に抑制され得ることが認められている。その理由は未だ充分に解明されていないが、紫外線吸収性モノマーと眼用レンズ材料を構成する重合性成分とを共重合せしめて得られる眼用レンズ材料にあっては、紫外線吸収性モノマー成分が、眼用レンズ材料の網目状分子構造の一部を構成しているところから、煮沸処理等によって、該網目状分子構造が紫外線吸収性モノマー成分の部分において切断されることにより、そのような切断された紫外線吸収性モノマー成分を含む分子単位は、眼用レンズ材料を構成する高分子の網目状分子構造による捕捉も期待されずに、眼用レンズ材料から容易に溶出するようになるのに対して、本発明に従う眼用レンズ材料にあっては、紫外線吸収性ポリマーが眼用レンズ材料を構成している前記重合性成分の重合体の網目状分子構造と互いに絡み合っていることにより、煮沸処理等によって紫外線吸収性ポリマーが切断されても、該煮沸処理等にても切断されることのない該重合性成分の重合体の網目状分子構造に引っ掛かるようにして保持され、その溶出が阻止されるものと考えられ、以て有効な紫外線吸収特性を発揮するのではないかと推定されている。
【0012】
また、本発明は、上述の如き紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料を有利に得るために、(a)前記化2で表わされるトリアゾール化合物の1モルに対して、前記A群モノマーの少なくとも1種を、0.25〜4モルの割合において混合する工程と、(b)この得られた混合物を共重合して、数平均分子量が5000〜10万で、且つ重合性基を有していない紫外線吸収性ポリマーを得る工程と、(c)該紫外線吸収性ポリマーの0.1〜20重量部と、前記A群モノマーの少なくとも1種を含有せしめた重合性成分の80〜99.9重量部とを、全量が100重量部となるように混合せしめる工程と、(d)この得られた紫外線吸収性ポリマーを含む混合物に含有される前記重合性成分を重合して、ポリマーブレンド体を得る工程とからなることを特徴とする重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料の製造方法をも、その要旨とするものである。
【0013】
そして、このような本発明に従う紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料の製造方法にあっては、先ず、紫外線吸収性成分たる所定のモノマーを重合させてなる紫外線吸収性ポリマーを得て、次いで、この得られた紫外線吸収性ポリマーを眼用レンズ材料を与える重合性成分に均一に混合せしめ、そして該紫外線吸収性ポリマーの存在下において、かかる重合性成分を重合せしめることによって、眼用レンズ材料を与えるポリマーブレンド体とされるものであるところから、得られる眼用レンズ材料には、前記紫外線吸収性ポリマーが前記重合性成分の重合体中に均一に分布せしめられることとなり、以て前述の如き優れた特性が発揮されるのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
ところで、上記の如き優れた特性を有する、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料を製造するに際しては、先ず、紫外線吸収性の成分であるトリアゾール化合物に対して、前記A群モノマーたる、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択されるモノマーの少なくとも1種を所定の割合において共重合せしめて、該紫外線吸収性ポリマーが準備されることとなるが、そこで用いられる上記トリアゾール化合物は、得られる眼用レンズ材料に紫外線吸収作用を付与するためのものであって、前記化2で表される化合物であるならば、如何なるものも採用され得るものである。なお、そのようなトリアゾール化合物の具体例としては、前記化2におけるR1 、R2 が、それぞれメチル基であり、n=2である、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾールや、前記化2におけるR1 がエチル基、R2 がメチル基であり、n=2である、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−エチル−2H−ベンゾトリアゾール、或いは前記化2におけるR1 がヘキシル基、R2 がメチル基であり、n=2である、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−ヘキシル−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることが出来る。また、このようなトリアゾール化合物は、従来から公知の各種の手法によって、容易に合成され得るものであり、例えば特開平4−190318号公報に記載されている方法等に従って製造され得るものである。
【0015】
また、このトリアゾール化合物と共重合せしめられる、前記A群モノマーの具体例として、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステルに関しては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることが出来、またアクリルアミド類に関しては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等を挙げることが出来、更にN−ビニルラクタム類に関しては、N−ビニルピロリドン、α−メチレン−N−メチルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等を挙げることが出来る。なお、ここで言う「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の二つの意味を表している。
【0016】
なお、前記トリアゾール化合物の1モルに対する、前記A群モノマーの共重合割合は、一般に、0.25〜4モルとされる。けだし、この共重合割合が0.25モルより少ない場合には、得られるポリマーと重合性成分とを混合する際に、互いの相溶性が悪くなり、また4モルよりも多くなると、トリアゾール化合物が相対的に少なくなるところから、紫外線吸収作用が弱くなり、好ましくないからである。
【0017】
また、かかるトリアゾール化合物とA群モノマーとの共重合は、従来から公知の手法に従って行なわれ得、具体的には塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法が適宜に採用される。より詳細には、例えば、溶液重合法の場合には、前記の如き割合にて配合せしめられた前記トリアゾール化合物とA群モノマーとを、それらモノマーや生成するポリマーを溶解し得る適当な溶媒中において、重合開始剤の存在下で、重合反応を行なうことにより、共重合させるのである。この重合反応において用いられる溶媒としては、従来から公知の、例えば酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類等を挙げることが出来る。
【0018】
さらに、重合反応を開始させる目的で添加される重合開始剤には、従来から公知の各種のものが用いられ得、具体的には、ベンゾイルパーオキシド等の有機過酸化物、或いはt−ブチルアゾニトリルや2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等の例示することが出来る。なお、かかる重合開始剤の添加割合は、前記トリアゾール化合物とA群モノマーの合計量の100重量部に対して0.001〜5重量部程度とされる。更にまた、そのような重合反応は、一般に40〜50℃の温度下において、数時間〜数十時間程度の条件下で行なわれるものである。
【0019】
このような重合操作によって、前記トリアゾール化合物とA群モノマーとからなる、重合性を有しない紫外線吸収性ポリマーが得られることとなるのであるが、ここで、重合性基を有しないとは、不飽和結合の如き重合反応に関与する置換基を有していないことを意味している。また、この重合操作により得られる紫外線吸収性ポリマーは、数平均分子量が、5000〜10万となるようにされ、好ましくは5000〜5万となるようにされる。けだし、本発明にて用いられる紫外線吸収性ポリマーの数平均分子量が5000より小さい場合には、得られた眼用レンズ材料に煮沸等の処理を施すと、前記紫外線吸収性ポリマーが溶出し易くなり、その結果として、眼用レンズ材料に付与せしめられている紫外線吸収作用の低下が惹起され易くなるからであり、また、かかる数平均分子量が10万より大きい場合には、紫外線吸収性ポリマーの分子の大きさが大きくなり過ぎて、眼用レンズ材料を構成する、後述する重合性成分、更にはその重合体との相溶性が低下するために、眼用レンズ材料の透明性が損なわれるからである。なお、この紫外線吸収性ポリマーの数平均分子量を目的とする5000〜10万に調節するためには、前記重合反応を行なうに際して、従来から公知の重合度調節方法を採用することが出来、例えば連鎖移動剤(重合度調節剤)を添加して連鎖移動反応を惹起せしめる方法等を挙げることが出来る。そして、この重合度調節方法において用いられる連鎖移動剤としては、四塩化炭素、チオール誘導体等を挙げることが出来る。
【0020】
次いで、このようにして得られた紫外線吸収性ポリマーは、更に、その構成成分たるA群モノマー、即ちアクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択されるモノマーを含有する重合性成分に混合、溶解せしめられ、紫外線吸収性ポリマーと重合性成分との混合物とされた後、該重合性成分を重合せしめることにより、目的とする眼用レンズ材料を与える有効なポリマーブレンド体が形成されるのである。
【0021】
なお、ここで、前記紫外線吸収性ポリマーの存在下において重合せしめられて、目的とする眼用レンズ材料を与える重合性成分は、前記紫外線吸収性ポリマーの一成分たる、A群モノマーを、構成成分として含有していることを必要とする。何故なら、そのようなA群モノマーを含有していることにより、該紫外線吸収性ポリマーとの相溶性が有利に向上せしめられ得るからである。そして、前記重合性成分中における、該A群モノマーの含有割合は、一般に、80〜99.9重量部程度とされる。
【0022】
勿論、このA群モノマーの一部を、従来から眼用レンズ材料を与える重合体を構成する公知のモノマー成分(B群モノマー)に置き換えて、重合性成分中に含有せしめることは、可能である。このB群モノマーの具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等の直鎖状、分岐鎖状、環状のアルキル(メタ)アクリレート類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ−tert−ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフッ素含有(メタ)アクリレート類;ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート等のシリコン含有(メタ)アクリレート類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート類;アミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、トリメチルスチレン、tert−ブチルスチレン、パーブロモスチレン、ジメチルアミノスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体類;4−ビニルベンジル−2′,2′,2′−トリフルオロエチルエーテル、4−ビニルベンジル−2′,2′,3′,3′,4′,4′,4′−ヘプタフルオロブチルエーテル、4−ビニルベンジル−3′,3′,3′−トリフルオロプロピルエーテル等のフッ素含有スチレン誘導体類;トリメチルシリルスチレン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン等のシリコン含有スチレン誘導体類等を挙げることが出来る。また、これらの中から選択した1種若しくは2種以上のモノマーを重合して、マクロモノマーと成したものを用いることも、可能である。
【0023】
そして、これらB群モノマーは、目的とする眼用レンズ材料に応じて、適宜に選択されて使用され、例えば、眼用レンズ材料として酸素透過性のよいレンズ材料を得ようとすれば、シリコン含有(メタ)アクリレート類、シリコン含有スチレン誘導体類等のシリコン含有モノマーやフッ素含有アルキル(メタ)アクリレート類等が主に好ましく選択され得るのであり、また、レンズを補強するために強度的に良好な眼用レンズ材料を得ようとしたり、得ようとする眼用レンズの硬度を調節しようとすれば、アルキル(メタ)アクリレート類や、スチレンを含めたスチレン誘導体類または(メタ)アクリル酸等が主に好ましく選択され、使用されることとなる。
【0024】
さらに、レンズを脂質等の汚れに対して汚れ難くするためには、フッ素含有アルキル(メタ)アクリレート類やフッ素含有スチレン誘導体類等のフッ素含有モノマーが好ましく選択されるものであり、更にレンズに親水性を付与したり、含水性の柔軟な眼用レンズを得ようとすれば、水酸基含有(メタ)アクリレート類、メタアクリルアミド類、アミノアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸等の親水性基を有する重合性成分が好ましく選択される。更にまた、高屈折率の眼用レンズの材料を得ようとするには、芳香族環を含有するモノマー、例えば、スチレン誘導体や芳香族環含有(メタ)アクリレート類等が好ましく選択され、使用されることとなる。
【0025】
また、前記重合性成分には、一般に、任意成分として架橋剤が添加せしめられて、生成する重合体内に架橋構造が導入される。この架橋剤を使用する効果は、得られる眼用レンズ材料に三次元架橋構造が形成されることにより、材料の物性が強靭になり、その機械的強度や硬度が向上せしめられると共に、均一で透明且つ白濁がなく歪みのない光学性に富む眼用レンズ材料が得られることであるが、更にまた、その他の架橋効果、例えば耐薬品性、耐熱性、形状安定性等の耐久性を向上させたり、紫外線吸収性成分(紫外線吸収性ポリマー)の溶出を少なくしたりする効果も奏するものである。そして、そのような架橋剤としては、通常使用されているものが何れも採用され得、具体的には、4−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、3−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等を挙げることが出来る。また、このような架橋剤の少量を共重合せしめることによって、ポリメチル(メタ)アクレリートの如きポリマーに重合性基を導入せしめたものを、架橋剤と同様な成分として用いても、何等差支えない。
【0026】
ところで、本発明において、前記重合性成分の添加量は、前記紫外線吸収性ポリマーの0.1〜20重量部に対して、全量が100重量部となるように、80〜99.9重量部とされるが、かかる添加量が80重量部より少ない場合には、例えば透明性等の眼用レンズ材料としての機能が低下することとなり、またかかる添加割合が99.9重量部よりも多い場合には、得られる眼用レンズ材料の紫外線吸収作用が劣ることとなって、好ましくない。
【0027】
また、かかる重合性成分に前記紫外線吸収性ポリマーを溶解せしめてなる混合物において、該重合性成分の重合は、好ましくは塊状重合操作によって行なわれ、以て該重合性成分の重合体と該紫外線吸収性ポリマーとのポリマーブレンド体が形成されて、眼用レンズ材料として有利に用いられることとなる。勿論、この塊状重合以外の他の重合手法を採用してもよいことは、言うまでもないところである。
【0028】
その他、上記重合性成分の重合には、一般に採用されている通常の条件や操作が採用され得るものであり、例えば、ラジカル重合開始剤を配合した後、室温から130℃まで、およそ十数時間かけて順次昇温し、重合を完結させる方式(加熱重合)や、光重合開始剤を配合した後、光重合開始剤の吸収帯に応じた波長の光線(例えば、紫外線)を照射して重合を行なう方式(光重合)を採用することが出来、またそれら加熱重合と光重合を組み合わせて行なうことも出来る。そして、加熱重合を行なう場合には、恒温槽または恒温室内で加熱してもよいし、マイクロ波のような電磁波を照射してもよく、その加熱は段階的に加熱してもよい。また、光重合させる場合は、増感剤を更に添加することも可能である。
【0029】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、以下の実施例の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0030】
先ず、下記表1に示される成分・組成に従う紫外線吸収性ポリマーA〜Cを、それぞれ調製した。より具体的には、紫外線吸収性ポリマーAを調製する場合を例にとると、リービッヒ冷却管及び温度計を取り付けた三口の丸底フラスコに、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾール:0.49g(0.05mol)と、トルエン(試薬特級):80mLとを入れ、次いでリービッヒ冷却管に通水した後、スターラーで三口の丸底フラスコの内容物を撹拌しながら、オイルバス中で80℃に加温した。前記2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾールがトルエンに完全に溶解して、透明になったところで、メチルメタクリレート:5.0g(0.05mol)、及び反応開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル:0.26gを添加した後、反応容器を加湿しながら、80℃で、24時間反応させた。その後、メタノール中へ反応液を滴下して、目的とする紫外線吸収性ポリマーを沈殿させた。更に、ここで得られた紫外線吸収性ポリマーの沈殿をグラスフィルターで濾別し、乾燥した後、トルエンに溶解させて、再度メタノール中に滴下し、再沈殿させることにより精製した。また、紫外線吸収性ポリマーB及びCの場合にあっても、上記と同様にして調製した。
【0031】
そして、このようにして得られた紫外線吸収性ポリマーA、B、Cの数平均分子量、紫外・可視光吸収スペクトルを測定して、その結果を、下記表1に併せ示した。
【0032】
なお、数平均分子量の測定には、カラムオーブン860−CO型(日本分光工業株式会社製)、HPLCポンプPU−980型(日本分光工業株式会社製)、インテリジェントRIディテクター830−RI(日本分光工業株式会社製)及びデガッサーDG−980−50(日本分光工業株式会社製)を組み合わせた装置を用いて、ポリスチレン換算分子量として測定した。ここで、HPLC用カラムとしては、 Finepak SIL CI8T-5 型(日本分光工業株式会社製)を用い、分析用溶媒としてはテトロヒドロフランを用いた。また、紫外・可視光吸収スペクトルの測定には、先ず、得られた紫外吸収性ポリマーA〜Cのそれぞれを、クロロホルムに溶解せしめて、濃度が50ppmとなるように、紫外線吸収性ポリマー溶液を調製した。そして、この得られた紫外線吸収性ポリマー溶液について、UV−2200型自記分光光度計(株式会社島津製作所製)を用いて、紫外線吸光度を測定して、紫外線の最大吸収波長(λmax )及び最大吸収波長における吸光度を求めた。
【0033】
Figure 0003672370
【0034】
次いで、上記で得られた紫外線吸収性ポリマーA〜Cを用い、その存在下において、下記表2に示される重合性成分を重合せしめることにより、本発明例の眼用レンズ材料を調製した。即ち、先ず、下記表2に示される如き成分・組成に従って、それぞれ、所定の紫外線吸収性ポリマーと重合性成分(モノマー)とを組み合わせ、更に架橋剤及び重合開始剤を添加して、均一な配合液を調製し、次にガラス製試験管に、かかる配合液を注入し、密栓をした。そして、35℃の恒温水槽中で48時間予備重合し、次いで50℃で8時間重合させた。その後、60℃に保たれた循環乾燥器内に試験管を移し、この循環乾燥器内の温度を、5℃/1時間の割合において110℃まで昇温せしめ、更に110℃に保ったまま、試験管内の重合性材料を、8時間、加熱重合させてから、室温まで徐冷して、棒状のポリマーブレンド体(眼用レンズ材料)を得た。
【0035】
一方、比較例として、紫外線吸収性ポリマーの代わりに、紫外線吸収性モノマーである2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾール(HMBMB)そのものを用いる以外は、前記本発明例の眼用レンズ材料を得た場合と同様に重合して、該紫外線吸収性モノマーと所定の重合性成分とを共重合せしめた共重合体からなる眼用レンズ材料を得た。
【0036】
なお、本発明例1〜2及び比較例において、眼用レンズ材料を製造する際に添加せしめられるPMMAは、メチルメタクレートと少量のエチレングリコールジメタクリレートとを共重合せしめて得られる、重合性基を有するポリメチルメタクリレートであって、このPMMAを添加することによって、化学的架橋点が増加することにより、得られる眼用レンズ材料の形状安定性、耐久性及び機械的強度が向上せしめられることとなる。
【0037】
そして、このようにして得られた各眼用レンズ材料を裁断して、切削研磨による機械的加工を施して、厚さ:0.2mmの試料片を調製した。その後、この試験片の透明性及び紫外線透過率について調べ、その結果を、下記表2に併せ示した。但し、本発明例3及び5の眼用レンズ材料については、透明性のみ調べた。また、試験片の透明性については、肉眼で観察を行なって、試験片が透明であるもの:○、部分的に不透明であるもの:△、全体が不透明であるもの:×の三段階で評価した。更に、試験片の紫外線透過率は、煮沸処理前の試験片及び煮沸処理後の試験片について、測定した。詳細には、煮沸処理前の試験片としては、無処理の試験片を用い、また煮沸処理後の試験片としては、蒸留水中で24時間煮沸した後、60℃のエタノール中に72時間浸漬した試験片を用いた。そして、UV−2200型自記分光光度計(株式会社島津製作所製)を用いて、それら試験片の紫外線透過率を測定した。
【0038】
【表2】
Figure 0003672370
【0039】
かかる表2の結果から明らかなように、本発明に従う重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料は、優れた透明性を有していることが認められる。また、煮沸処理を行なった後の紫外線透過率が、煮沸処理前の紫外線透過率と殆ど変わらないものであるところから、本発明に係る紫外線吸収性ポリマーは、眼用レンズから溶出し難いものであることが、容易に理解されるのである。一方、比較例の眼用レンズ材料にあっては、紫外線吸収性の成分として、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3′−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾールが共重合されているのであるが、煮沸処理後の紫外線透過率は、煮沸処理前の紫外線透過率よりも高い値を示した。即ち、比較例の眼用レンズ材料にあっては、それに含有せしめられている紫外線吸収性成分が、煮沸処理を行なうことで、容易に溶出していることが理解されるのである。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料によれば、含有せしめられている紫外線吸収性ポリマーと所定の重合性成分を重合して得られる重合体との相溶性が優れているところから、均一組成の、透明性に優れた眼用レンズが有利に得られるだけでなく、眼用レンズからの紫外線吸収性ポリマーの溶出が殆どなく、高い安全性を有し、以て安定性に優れた医療用の眼内レンズやコンタクトレンズが有利に提供されるのである。
【0041】
また、本発明に従う、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料においては、該紫外線吸収性ポリマーの構成成分として、前記化2に示されるトリアゾール化合物が用いられているが、そのようなトリアゾール化合物が合成の容易なものであることは勿論、それの共重合によっても、得られる紫外線吸収性ポリマーと重合性成分との相溶性が効果的に維持され得て、該重合性成分を重合して得られる重合体の組成の均一化が、より一層向上せしめられ得るのである。
【0042】
さらに、本発明に従う、重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料の製造方法によれば、該紫外線吸収性ポリマーが眼用レンズ材料内において効果的に且つ均一に分布せしめられ得て、以て上記の如き優れた特性を有する眼用レンズ材料が、有利に提供され得ることとなる。[0001]
【Technical field】
The present invention relates to an ophthalmic lens material and a method for producing the same, and has particularly excellent transparency, and even when a boiling treatment or the like is performed, an ultraviolet-absorbing component does not elute and an ultraviolet-absorbing action is not reduced. The present invention relates to a lens material containing a UV-absorbing polymer having no polymerizable group, and to a method for advantageously producing an ophthalmic lens material having such excellent characteristics.
[0002]
[Background]
Conventionally, ophthalmic lenses such as an intraocular lens and a contact lens for correcting vision have been used to recover vision after removing the crystalline lens by an operation such as cataract. The lens for the eye does not have the property that the eye lens originally has, that is, the property of hardly transmitting ultraviolet rays. Therefore, the ultraviolet rays that should be absorbed by the lens reach the retina. There was concern that the retina might be damaged.
[0003]
Therefore, recently, in JP-A-60-38411, JP-A-63-185969, JP-A-1-299560, JP-A-2-63463, etc., a monomer capable of absorbing ultraviolet rays is copolymerized. Various ophthalmic lens materials have been proposed and studied, but any of these ophthalmic lens materials is unstable because the UV-absorbing components contained therein are easily decomposed. From a certain point, problems such as alteration and elution are likely to occur, which is not preferable for use in medical use.
[0004]
Further, as an ophthalmic lens capable of solving such problems, the applicant of the present application previously disclosed a vinyl copolymer containing a benzotriazole-based UV-absorbing monomer in JP-A-4-190318. As a result of further studies, in the boiling operation normally employed for disinfecting contact lenses, the ultraviolet absorption power of the lens after boiling was clarified. It was revealed that the suppression of elution of the UV-absorbing component was insufficient.
[0005]
Further, JP-A-7-90184 discloses an anti-resistant material obtained by blending a predetermined synthetic resin with an ultraviolet-absorbing polymer that contains a benzotriazole-based ultraviolet-absorbing monomer that can be used as an ophthalmic lens material. A chemical resin composition is disclosed. However, even in the composition shown there, in addition to the problem of synthesis of the UV absorbing monomer itself used, it is simply mixed with the synthetic resin and the UV absorbing polymer. Since it is obtained by mixing two separately prepared polymers, it is difficult to uniformly mix the UV-absorbing polymer with the synthetic resin, and thus it is difficult to achieve a uniform composition. In addition to lack of transparency, it has the problem that the intended ultraviolet ray absorbing action is hardly exhibited.
[0006]
[Solution]
Here, the present invention has been made against the background of such circumstances, and the problem to be solved is that the compatibility with other components constituting the ophthalmic lens material is excellent. By using an ultraviolet-absorbing polymer that does not easily elute from the obtained ophthalmic lens material and does not have a polymerizable group, it provides a useful ophthalmic lens material excellent in ultraviolet-absorbing property and transparency that is particularly suitable for medical use. It is also an object of the present invention to provide a method for advantageously producing an ophthalmic lens material having such excellent characteristics.
[0007]
[Solution]
In order to solve such a problem, the present invention provides the following chemical formula 2:
[Chemical formula 2]
Figure 0003672370
And at least one monomer selected from the group consisting of acrylic acid or methacrylic acid alkyl ester or hydroxyalkyl ester, acrylamides and N-vinyl lactams, of acrylic acid or methacrylic acid Obtained by copolymerizing a UV-absorbing polymer having a number average molecular weight of 5,000 to 100,000 and not having a polymerizable group, the acrylic acid or methacrylic acid having 1 to 1 carbon atoms. Obtained by polymerizing a mixture comprising a polymerizable component containing at least one monomer selected from the group consisting of alkyl esters or hydroxyalkyl esters, acrylamides, and N-vinyl lactams. A polymerizable group comprising a polymer blend obtained from No UV-absorbing polymer - the ocular lens material comprising is intended to its gist.
[0008]
That is, in the ophthalmic lens material containing the ultraviolet-absorbing polymer having no polymerizable group according to the present invention, the ultraviolet-absorbing polymer having no polymerizable group, which is contained as an ultraviolet-absorbing component ( (Hereinafter referred to as UV-absorbing polymer) is a triazole compound represented by the above chemical formula 2 and an acrylic ester or methacrylic acid alkyl ester or hydroxyalkyl ester having 1 to 3 carbon atoms, acrylamides and N-vinyl lactams. Polymerizability obtained by copolymerizing at least one monomer selected from the group consisting of (hereinafter abbreviated as "Group A monomer") and giving a polymer constituting an ophthalmic lens material The component contains at least one type A monomer similar to the ultraviolet absorbing polymer. Therefore, the compatibility of the ultraviolet absorbing polymer with respect to the polymerizable component and further to the polymer obtained by polymerizing the polymerizable component can be remarkably improved, and in the presence of such an ultraviolet absorbing polymer. By the polymerization of the polymerizable component, the ultraviolet absorbing polymer may be a polymer produced by polymerization of the polymerizable component, even if it is a relatively large molecule having a number average molecular weight of 5000 to 100,000. They can be mixed and evenly distributed. And as such, the ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorbing polymer according to the present invention is transparent by uniformly mixing the ultraviolet absorbing polymer and the polymer of the polymerizable component into a uniform composition. It becomes the thing with the outstanding property.
[0009]
In addition, the ultraviolet absorbing polymer has improved compatibility with a polymer obtained by polymerizing the polymerizable component, and therefore, between the ultraviolet absorbing polymer and the polymer of the polymerizable component. The interaction (mutual holding force) is increased, thereby exhibiting a feature that elution of the UV-absorbing polymer from the obtained ophthalmic lens material is hardly caused. In addition to this, the UV-absorbing polymer used in the present invention can be blended with a UV-absorbing polymer having a higher molecular weight by improving the solubility in the polymerizable component. is there. And when employ | adopting such a large molecular weight ultraviolet absorptive polymer, the elution from the ophthalmic lens material of an ultraviolet absorptive polymer can be prevented further.
[0010]
Further, as shown in the chemical formula 2, the triazole compound constituting the ultraviolet absorbing polymer has an acryloyl group (or methacryloyl group) having 2 or 3 carbon atoms in the partial structure. The structure, more specifically, has a structure that is bonded to a phenyl group through an oxyethoxy structure or an oxypropoxy structure. It is excellent in that the compatibility of the component with the polymer can be advantageously maintained. Moreover, the triazole compound which has such an ether bond structure also has the advantage that it is easy to synthesize | combine.
[0011]
In the present invention, the ultraviolet-absorbing component is added not in the form of a monomer but in the form of a polymer, and in the presence of the polymer, the polymerizable component constituting the ophthalmic lens material is polymerized. This makes it possible to elute the UV-absorbing component from the resulting ophthalmic lens material, rather than directly copolymerizing the UV-absorbing component in such a monomer form with the polymerizable component. It has been observed that can be effectively suppressed. The reason is not yet fully understood, but in an ophthalmic lens material obtained by copolymerizing an ultraviolet absorbing monomer and a polymerizable component constituting the ophthalmic lens material, the ultraviolet absorbing monomer component is Since the part of the reticulated molecular structure of the ophthalmic lens material is constituted, the reticulated molecular structure is cleaved at the UV-absorbing monomer component part by boiling or the like, so that such cleavage The molecular unit containing the UV-absorbing monomer component is easily eluted from the ophthalmic lens material without being expected to be captured by the molecular network structure of the polymer constituting the ophthalmic lens material. In the ophthalmic lens material according to the present invention, the ultraviolet absorbing polymer is entangled with the network molecular structure of the polymer of the polymerizable component constituting the ophthalmic lens material. Therefore, even if the UV-absorbing polymer is cleaved by boiling treatment or the like, it is held so as to be caught by the network molecular structure of the polymer of the polymerizable component that is not cut by the boiling treatment or the like. The elution is considered to be prevented, and it is estimated that effective ultraviolet absorption characteristics may be exhibited.
[0012]
In order to advantageously obtain an ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorbing polymer as described above, the present invention provides (a) at least one of the group A monomers per 1 mol of the triazole compound represented by the formula 2. A step of mixing one kind at a ratio of 0.25 to 4 mol, and (b) copolymerizing the obtained mixture to have a number average molecular weight of 5,000 to 100,000 and having a polymerizable group. And (c) 0.1 to 20 parts by weight of the ultraviolet absorbing polymer, and 80 to 99.9% by weight of the polymerizable component containing at least one of the group A monomers. And (d) polymerizing the polymerizable component contained in the resulting mixture containing the ultraviolet absorbing polymer to obtain a polymer blend. Process and Also a method of manufacturing an ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorbing polymer not having a polymerizable group, characterized in that Ranaru is for its gist.
[0013]
And in the manufacturing method of the ophthalmic lens material containing such an ultraviolet absorbing polymer according to the present invention, first, an ultraviolet absorbing polymer obtained by polymerizing a predetermined monomer as an ultraviolet absorbing component is obtained, and then The obtained UV-absorbing polymer is uniformly mixed with a polymerizable component that gives an ophthalmic lens material, and the polymerizable component is polymerized in the presence of the UV-absorbing polymer to thereby form an ophthalmic lens material. Therefore, in the obtained ophthalmic lens material, the UV-absorbing polymer is uniformly distributed in the polymer of the polymerizable component. Such excellent characteristics are exhibited.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
By the way, when producing an ophthalmic lens material having an ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group and having excellent characteristics as described above, first, the triazole compound as an ultraviolet absorbing component is subjected to the A. A predetermined proportion of at least one monomer selected from the group consisting of acrylic acid or methacrylic acid, alkyl ester or hydroxyalkyl ester having 1 to 3 carbon atoms, acrylamides, and N-vinyl lactams as a group monomer In this case, the UV-absorbing polymer is prepared, and the triazole compound used therein is for imparting an ultraviolet-absorbing action to the obtained ophthalmic lens material. Any compound can be used as long as it is a compound represented by 2. In addition, as a specific example of such a triazole compound, R in Chemical Formula 2 is used. 1 , R 2 Are methyl groups and n = 2, 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-tert-butylphenyl] -5-methyl-2H-benzotriazole Or R in Chemical Formula 2 1 Is an ethyl group, R 2 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-t-butylphenyl] -5-ethyl-2H-benzotriazole, wherein is a methyl group and n = 2, or R in Chemical Formula 2 1 Is a hexyl group, R 2 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-t-butylphenyl] -5-hexyl-2H-benzotriazole, wherein is a methyl group and n = 2 I can list them. Such triazole compounds can be easily synthesized by various conventionally known methods, and can be produced, for example, according to the method described in JP-A-4-190318.
[0015]
Further, as specific examples of the group A monomer copolymerized with the triazole compound, regarding an alkyl ester or hydroxyalkyl ester of acrylic acid or methacrylic acid having 1 to 3 carbon atoms, methyl (meth) acrylate, Examples include ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, and hydroxyethyl (meth) acrylate, and acrylamides include acrylamide, N-methylacrylamide, N, N-dimethylacrylamide, and the like. Further, regarding N-vinyl lactams, N-vinyl pyrrolidone, α-methylene-N-methyl pyrrolidone, N-vinyl caprolactam and the like can be mentioned. Here, “(meth) acrylate” means two meanings of “acrylate” and “methacrylate”.
[0016]
In addition, generally the copolymerization ratio of the said A group monomer with respect to 1 mol of the said triazole compounds shall be 0.25-4 mol. However, when the copolymerization ratio is less than 0.25 mol, the compatibility of the obtained polymer and the polymerizable component is deteriorated, and when it exceeds 4 mol, the triazole compound is reduced. This is because the ultraviolet absorption action is weakened because it is relatively less, which is not preferable.
[0017]
Further, the copolymerization of the triazole compound and the group A monomer can be carried out according to a conventionally known method, and specifically, a bulk polymerization method, a solution polymerization method, a suspension polymerization method, an emulsion polymerization method or the like is appropriately used. Adopted. More specifically, for example, in the case of the solution polymerization method, the triazole compound and the group A monomer blended in the proportions as described above are mixed in an appropriate solvent capable of dissolving the monomers and the polymer to be formed. The copolymerization is carried out by conducting a polymerization reaction in the presence of a polymerization initiator. Examples of the solvent used in this polymerization reaction include conventionally known esters such as methyl acetate and ethyl acetate, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene, ketones such as acetone, cyclohexane and methyl ethyl ketone, and tetrahydrofuran. And ethers.
[0018]
Furthermore, as the polymerization initiator added for the purpose of initiating the polymerization reaction, various conventionally known polymerization initiators can be used. Specifically, an organic peroxide such as benzoyl peroxide, or t-butylazo Illustrative examples include azo compounds such as nitrile and 2,2′-azobisisobutyronitrile. In addition, the addition ratio of this polymerization initiator shall be about 0.001-5 weight part with respect to 100 weight part of the total amount of the said triazole compound and A group monomer. Furthermore, such a polymerization reaction is generally carried out under conditions of several hours to several tens of hours at a temperature of 40 to 50 ° C.
[0019]
By such a polymerization operation, an ultraviolet-absorbing polymer having no polymerizability composed of the triazole compound and the group A monomer can be obtained. It means that it does not have a substituent involved in the polymerization reaction such as a saturated bond. The ultraviolet absorbing polymer obtained by this polymerization operation has a number average molecular weight of 5,000 to 100,000, preferably 5,000 to 50,000. However, when the number-average molecular weight of the UV-absorbing polymer used in the present invention is smaller than 5000, when the obtained ophthalmic lens material is subjected to a treatment such as boiling, the UV-absorbing polymer is likely to be eluted. As a result, a decrease in the ultraviolet absorption action imparted to the ophthalmic lens material is likely to occur, and when the number average molecular weight is greater than 100,000, the molecules of the ultraviolet absorbing polymer This is because the size of the lens becomes too large, and the compatibility of the polymerizable component, which will be described later, and further the polymer constituting the ophthalmic lens material is reduced, so that the transparency of the ophthalmic lens material is impaired. is there. In order to adjust the number average molecular weight of the UV-absorbing polymer to 5,000 to 100,000 for the purpose, a conventionally known polymerization degree adjusting method can be employed when the polymerization reaction is performed. Examples thereof include a method in which a transfer agent (polymerization degree modifier) is added to cause a chain transfer reaction. And as a chain transfer agent used in this polymerization degree adjustment method, carbon tetrachloride, a thiol derivative, etc. can be mentioned.
[0020]
Subsequently, the ultraviolet absorbing polymer thus obtained is further divided into a constituent group A monomer, that is, an alkyl ester or hydroxyalkyl ester of acrylic acid or methacrylic acid having 1 to 3 carbon atoms, acrylamides. And a polymerizable component containing a monomer selected from the group consisting of N-vinyl lactams, mixed and dissolved to form a mixture of an ultraviolet absorbing polymer and a polymerizable component, and then the polymerizable component is polymerized. This forms an effective polymer blend that provides the desired ophthalmic lens material.
[0021]
Here, the polymerizable component that is polymerized in the presence of the UV-absorbing polymer to give a target ophthalmic lens material is composed of a group A monomer as one component of the UV-absorbing polymer. It is necessary to contain as. This is because the compatibility with the ultraviolet absorbing polymer can be advantageously improved by containing such a group A monomer. And the content rate of this A group monomer in the said polymeric component is generally about 80-99.9 weight part.
[0022]
Of course, it is possible to replace a part of the group A monomer with a known monomer component (group B monomer) that constitutes a polymer that gives an ophthalmic lens material and to incorporate it in the polymerizable component. . Specific examples of this group B monomer include linear, branched, and cyclic alkyl (meth) acrylates such as n-butyl (meth) acrylate, tert-butyl (meth) acrylate, and isobutyl (meth) acrylate; 2,2,2-trifluoroethyl (meth) acrylate, 2,2,3,3-tetrafluoropropyl (meth) acrylate, 2,2,3,3,3-pentafluoropropyl (meth) acrylate, 2, 2,2-trifluoro-1-trifluoromethylethyl (meth) acrylate, 2,2,3,3-tetrafluoro-tert-pentyl (meth) acrylate, 2,2,3,4,4,4-hexa Fluorine-containing (meth) acrylates such as fluorobutyl (meth) acrylate; pentamethyldisiloxanylmethyl (meth) acrylate, Silicon-containing (meth) acrylates such as tamethyldisiloxanylpropyl (meth) acrylate, methylbis (trimethylsiloxy) silylpropyl (meth) acrylate, tris (trimethylsiloxy) silylpropyl (meth) acrylate; hydroxyethyl (meth) Hydroxyl-containing (meth) acrylates such as acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, and hydroxybutyl (meth) acrylate; aminoalkyl (meth) acrylates such as aminoethyl (meth) acrylate and N-methylaminoethyl (meth) acrylate Aromatic ring-containing (meth) acrylates such as benzyl (meth) acrylate; o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, p-ethylstyrene, o-hydroxystyrene, m- Styrene derivatives such as hydroxystyrene, p-hydroxystyrene, trimethylstyrene, tert-butylstyrene, perbromostyrene, dimethylaminostyrene, α-methylstyrene; 4-vinylbenzyl-2 ′, 2 ′, 2′-trifluoro Ethyl ether, 4-vinylbenzyl-2 ', 2', 3 ', 3', 4 ', 4', 4'-heptafluorobutyl ether, 4-vinylbenzyl-3 ', 3', 3'-trifluoropropyl Fluorine-containing styrene derivatives such as ether; and silicon-containing styrene derivatives such as trimethylsilylstyrene and tris (trimethylsiloxy) silylstyrene. Moreover, it is also possible to use what formed the macromonomer by superposing | polymerizing 1 type, or 2 or more types of monomers selected from these.
[0023]
These B group monomers are appropriately selected and used according to the target ophthalmic lens material. For example, if a lens material having good oxygen permeability is used as the ophthalmic lens material, the silicon-containing monomer is contained. Silicone-containing monomers such as (meth) acrylates and silicon-containing styrene derivatives, fluorine-containing alkyl (meth) acrylates, and the like can be preferably selected, and the eye has a good strength to reinforce the lens. When trying to obtain lens materials for the eye or to adjust the hardness of the ophthalmic lens to be obtained, alkyl (meth) acrylates, styrene derivatives including styrene or (meth) acrylic acid are mainly used. It is preferably selected and used.
[0024]
Furthermore, fluorine-containing monomers such as fluorine-containing alkyl (meth) acrylates and fluorine-containing styrene derivatives are preferably selected in order to make the lens difficult to be stained against dirt such as lipid. Hydrophilic properties such as hydroxyl group-containing (meth) acrylates, methacrylamides, aminoalkyl (meth) acrylates, (meth) acrylic acid, etc. A polymerizable component having a group is preferably selected. Furthermore, in order to obtain a material for an ophthalmic lens having a high refractive index, a monomer containing an aromatic ring, for example, a styrene derivative or an aromatic ring-containing (meth) acrylate is preferably selected and used. The Rukoto.
[0025]
Moreover, a crosslinking agent is generally added to the polymerizable component as an optional component, and a crosslinked structure is introduced into the resulting polymer. The effect of using this cross-linking agent is that a three-dimensional cross-linked structure is formed in the resulting ophthalmic lens material, which enhances the physical properties of the material, improves its mechanical strength and hardness, and is uniform and transparent. In addition, it is possible to obtain an ophthalmic lens material that is free of white turbidity and has high optical properties, but further improves other crosslinking effects such as chemical resistance, heat resistance, and shape stability. In addition, the effect of reducing the elution of the ultraviolet absorbing component (ultraviolet absorbing polymer) is also exhibited. And as such a crosslinking agent, what is normally used can be employ | adopted, Specifically, 4-vinyl benzyl (meth) acrylate, 3-vinyl benzyl (meth) acrylate, ethylene glycol di ( Examples include meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, and allyl (meth) acrylate. Further, it is possible to use a polymer having a polymerizable group introduced into a polymer such as polymethyl (meth) acrylate by copolymerizing a small amount of such a crosslinking agent as a component similar to the crosslinking agent.
[0026]
By the way, in this invention, the addition amount of the said polymeric component is 80-99.9 weight part so that the whole quantity may be 100 weight part with respect to 0.1-20 weight part of the said ultraviolet-absorbing polymer. However, when the amount added is less than 80 parts by weight, for example, the function as an ophthalmic lens material such as transparency is deteriorated, and when the amount added is more than 99.9 parts by weight. Is not preferable because the ophthalmic lens material obtained has poor ultraviolet absorption.
[0027]
Further, in the mixture obtained by dissolving the ultraviolet absorbing polymer in the polymerizable component, the polymerization of the polymerizable component is preferably carried out by a bulk polymerization operation, and thus the polymer of the polymerizable component and the ultraviolet absorbing polymer. A polymer blend with a functional polymer is formed and is advantageously used as an ophthalmic lens material. Of course, it goes without saying that a polymerization method other than the bulk polymerization may be adopted.
[0028]
In addition, for the polymerization of the polymerizable component, generally used usual conditions and operations can be adopted. For example, after blending a radical polymerization initiator, it is from room temperature to 130 ° C. for about several tens of hours. The temperature is increased over time to complete the polymerization (heating polymerization), and after blending a photopolymerization initiator, the light is irradiated with light of a wavelength (for example, ultraviolet rays) corresponding to the absorption band of the photopolymerization initiator. The method (photopolymerization) which performs can be employ | adopted, and it can also carry out combining these heat polymerization and photopolymerization. And when performing heat polymerization, you may heat in a thermostat or a constant temperature room, you may irradiate electromagnetic waves like a microwave, and the heating may be heated in steps. In addition, in the case of photopolymerization, a sensitizer can be further added.
[0029]
【Example】
Examples of the present invention will be shown below to clarify the present invention more specifically. However, the present invention is not limited by the description of such examples. Needless to say. In addition to the following examples, it should be understood that various changes, modifications, improvements, and the like can be added based on the knowledge of those skilled in the art without departing from the spirit of the present invention. is there.
[0030]
First, ultraviolet absorbing polymers A to C according to the components and compositions shown in Table 1 below were prepared. More specifically, in the case of preparing the UV-absorbing polymer A, for example, 2- [2'-hydroxy-5 '-([beta]) is added to a three-necked round bottom flask equipped with a Liebig condenser and a thermometer. -Methacryloyloxyethoxy) -3'-t-butylphenyl] -5-methyl-2H-benzotriazole: 0.49 g (0.05 mol) and toluene (special grade reagent): 80 mL, and then into a Liebig condenser After passing water, the contents of the three-necked round bottom flask were stirred and heated to 80 ° C. in an oil bath. The 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-tert-butylphenyl] -5-methyl-2H-benzotriazole was completely dissolved in toluene and became transparent. By the way, after adding 5.0 g (0.05 mol) of methyl methacrylate and 2,2′-azobisisobutyronitrile: 0.26 g as a reaction initiator, while humidifying the reaction vessel at 80 ° C., The reaction was performed for 24 hours. Thereafter, the reaction solution was dropped into methanol to precipitate the intended ultraviolet absorbing polymer. Further, the precipitate of the UV-absorbing polymer obtained here was filtered off with a glass filter, dried, dissolved in toluene, dropped again in methanol, and purified by reprecipitation. Further, even in the case of ultraviolet absorbing polymers B and C, they were prepared in the same manner as described above.
[0031]
The number-average molecular weights and ultraviolet / visible light absorption spectra of the ultraviolet absorbing polymers A, B and C thus obtained were measured, and the results are also shown in Table 1 below.
[0032]
For the measurement of the number average molecular weight, column oven 860-CO type (manufactured by JASCO Corporation), HPLC pump PU-980 type (manufactured by JASCO Corporation), intelligent RI detector 830-RI (JASCO Corporation) It was measured as a molecular weight in terms of polystyrene using an apparatus that combines Degasser DG-980-50 (manufactured by JASCO Corporation). Here, Finepak SIL CI8T-5 type (manufactured by JASCO Corporation) was used as the HPLC column, and Tetrohydrofuran was used as the analytical solvent. For the measurement of the ultraviolet / visible light absorption spectrum, first, each of the obtained ultraviolet absorbing polymers A to C is dissolved in chloroform to prepare an ultraviolet absorbing polymer solution so that the concentration becomes 50 ppm. did. And about this obtained ultraviolet absorptive polymer solution, UV absorption was measured using UV-2200 type self-recording spectrophotometer (made by Shimadzu Corporation), and the maximum absorption wavelength (λmax) and maximum absorption of ultraviolet rays were measured. Absorbance at wavelength was determined.
[0033]
Figure 0003672370
[0034]
Subsequently, the ultraviolet ray absorbing polymers A to C obtained above were used, and in the presence thereof, the polymerizable components shown in Table 2 below were polymerized to prepare an ophthalmic lens material of the present invention example. That is, first, in accordance with the components and compositions shown in Table 2 below, a predetermined ultraviolet absorbing polymer and a polymerizable component (monomer) are combined, and a cross-linking agent and a polymerization initiator are further added to form a uniform blend. A liquid was prepared, and then the compounded liquid was poured into a glass test tube and sealed. And it preliminarily polymerized for 48 hours in a 35 degreeC thermostat, and then it superposed | polymerized at 50 degreeC for 8 hours. Thereafter, the test tube was transferred into a circulating dryer maintained at 60 ° C., and the temperature in the circulating dryer was increased to 110 ° C. at a rate of 5 ° C./1 hour, and further maintained at 110 ° C. The polymerizable material in the test tube was heated and polymerized for 8 hours and then slowly cooled to room temperature to obtain a rod-shaped polymer blend (ophthalmic lens material).
[0035]
On the other hand, as a comparative example, instead of the ultraviolet absorbing polymer, 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-t-butylphenyl] -5, which is an ultraviolet absorbing monomer, is used. Except for using methyl-2H-benzotriazole (HMBMB) itself, it is polymerized in the same manner as in the case of obtaining the ophthalmic lens material of the above-mentioned example of the present invention, and the ultraviolet absorbing monomer and a predetermined polymerizable component are copolymerized. An ophthalmic lens material made of a squeezed copolymer was obtained.
[0036]
In the inventive examples 1 and 2 and the comparative example, the PMMA added when producing the ophthalmic lens material is a polymerizable group obtained by copolymerizing methyl methacrylate and a small amount of ethylene glycol dimethacrylate. The addition of this PMMA increases the chemical cross-linking point, thereby improving the shape stability, durability and mechanical strength of the resulting ophthalmic lens material; Become.
[0037]
Each ophthalmic lens material thus obtained was cut and subjected to mechanical processing by cutting and polishing to prepare a sample piece having a thickness of 0.2 mm. Thereafter, the test piece was examined for transparency and ultraviolet transmittance, and the results are shown in Table 2 below. However, only the transparency of the ophthalmic lens materials of Invention Examples 3 and 5 was examined. In addition, the transparency of the test piece is evaluated by three stages: observation with the naked eye, where the test piece is transparent: ○, partially opaque: Δ, and entirely opaque: x. did. Furthermore, the ultraviolet transmittance of the test piece was measured for the test piece before the boiling treatment and the test piece after the boiling treatment. Specifically, as a test piece before boiling treatment, an untreated test piece was used, and as a test piece after boiling treatment, it was boiled in distilled water for 24 hours and then immersed in ethanol at 60 ° C. for 72 hours. A test piece was used. And the ultraviolet-ray transmittance of these test pieces was measured using UV-2200 type self-recording spectrophotometer (made by Shimadzu Corporation).
[0038]
[Table 2]
Figure 0003672370
[0039]
As is apparent from the results in Table 2, it is recognized that the ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group according to the present invention has excellent transparency. Further, since the ultraviolet transmittance after the boiling treatment is almost the same as the ultraviolet transmittance before the boiling treatment, the ultraviolet absorbing polymer according to the present invention is hardly eluted from the ophthalmic lens. Something is easily understood. On the other hand, in the ophthalmic lens material of the comparative example, 2- [2′-hydroxy-5 ′-(β-methacryloyloxyethoxy) -3′-t-butylphenyl] -5 is used as an ultraviolet absorbing component. Although -methyl-2H-benzotriazole was copolymerized, the ultraviolet transmittance after the boiling treatment showed a higher value than the ultraviolet transmittance before the boiling treatment. That is, it can be understood that in the ophthalmic lens material of the comparative example, the UV-absorbing component contained therein is easily eluted by boiling.
[0040]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the ophthalmic lens material including the ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group according to the present invention, the ultraviolet absorbing polymer contained and the predetermined polymerizable component are polymerized. In addition to the excellent compatibility with the polymer obtained in this way, not only can an ophthalmic lens with a uniform composition and excellent transparency be advantageously obtained, but also the elution of the UV-absorbing polymer from the ophthalmic lens can be achieved. There is almost no medical intraocular lens or contact lens that is highly safe and has excellent stability.
[0041]
Further, in the ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group according to the present invention, the triazole compound represented by the chemical formula 2 is used as a component of the ultraviolet absorbing polymer. Such a triazole compound can be easily synthesized, and the copolymerization of the triazole compound can effectively maintain the compatibility between the resulting UV-absorbing polymer and the polymerizable component. The homogenization of the composition of the polymer obtained by polymerizing the components can be further improved.
[0042]
Furthermore, according to the method for producing an ophthalmic lens material containing an ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group according to the present invention, the ultraviolet absorbing polymer is effectively and uniformly distributed in the ophthalmic lens material. As a result, the ophthalmic lens material having the excellent characteristics as described above can be advantageously provided.

Claims (2)

下記化1:
Figure 0003672370
で表わされるトリアゾール化合物と、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとを共重合せしめて得られた、数平均分子量が5000〜10万で、且つ重合性基を有していない紫外線吸収性ポリマーを用い、それを、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを含有せしめた重合性成分に混合してなる混合物を、重合することにより得られるポリマーブレンド体からなることを特徴とする重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマ−を含む眼用レンズ材料。
Following 1:
Figure 0003672370
And at least one monomer selected from the group consisting of acrylic acid or methacrylic acid alkyl ester or hydroxyalkyl ester, acrylamides and N-vinyl lactams, of acrylic acid or methacrylic acid Obtained by copolymerizing a UV-absorbing polymer having a number average molecular weight of 5,000 to 100,000 and not having a polymerizable group, the acrylic acid or methacrylic acid having 1 to 1 carbon atoms. Obtained by polymerizing a mixture comprising a polymerizable component containing at least one monomer selected from the group consisting of alkyl esters or hydroxyalkyl esters, acrylamides, and N-vinyl lactams. A polymerizable group comprising a polymer blend obtained from No UV-absorbing polymer - ocular lens material comprising a.
請求項1記載の重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料の製造方法であって、
前記化1で表わされるトリアゾール化合物の1モルに対して、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを、0.25〜4モルの割合において混合する工程と、
この得られた混合物を共重合して、数平均分子量が5000〜10万で、且つ重合性基を有していない紫外線吸収性ポリマーを得る工程と、
該紫外線吸収性ポリマーの0.1〜20重量部と、アクリル酸またはメタクリル酸の、炭素数が1〜3であるアルキルエステル若しくはヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド類及びN−ビニルラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーを含有せしめた重合性成分の80〜99.9重量部とを、全量が100重量部となるように混合せしめる工程と、
この得られた紫外線吸収性ポリマーを含む混合物に含有される前記重合性成分を重合して、ポリマーブレンド体を得る工程と、
からなることを特徴とする重合性基を有しない紫外線吸収性ポリマーを含む眼用レンズ材料の製造方法。
A method for producing an ophthalmic lens material comprising an ultraviolet absorbing polymer having no polymerizable group according to claim 1,
Selected from the group consisting of acrylic acid or methacrylic acid alkyl ester or hydroxyalkyl ester having 1 to 3 carbon atoms, acrylamides and N-vinyl lactams with respect to 1 mole of the triazole compound represented by Chemical Formula 1 Mixing at least one monomer in a proportion of 0.25 to 4 moles;
Copolymerizing the obtained mixture to obtain a UV-absorbing polymer having a number average molecular weight of 5000 to 100,000 and having no polymerizable group;
Selected from the group consisting of 0.1 to 20 parts by weight of the UV-absorbing polymer and an alkyl ester or hydroxyalkyl ester of acrylic acid or methacrylic acid having 1 to 3 carbon atoms, acrylamides and N-vinyl lactams A step of mixing 80 to 99.9 parts by weight of the polymerizable component containing at least one monomer, so that the total amount becomes 100 parts by weight;
Polymerizing the polymerizable component contained in the resulting mixture containing the ultraviolet absorbing polymer to obtain a polymer blend;
The manufacturing method of the ophthalmic lens material containing the ultraviolet absorptive polymer which does not have a polymeric group characterized by comprising.
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