JP3671226B2 - 高次脳機能障害検査用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルツハイマー病等の高脳機能障害を有するか否かを検査するたために用いられる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルツハイマー病等の高脳機能障害を有する者は、視力や視野、立体視などの初期視知覚能力や物体認知は保たれるのに対し、視空間認知及び注意の側面が障害されやすいという特徴があることが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。そこで、上記の特徴を考慮すれば、被験者に対して視線の移動を伴う実験を行い、当該実験結果に基づいて視覚による注意の分布を検討することにより、当該被験者がアルツハイマー病等の高脳機能障害を有するか否かを検査することが可能である。
【0003】
【非特許文献1】
メンデス(Mendez MF)・トムサック(Tomsak RL)・レムラー(Remler B)著、「ディスオーダーズ オブ ザ ビジュアル システム イン アルツハイマーズ ディジィズ(Disorders of the visual system in Altzheiheimer’s disease)」、ジェイクリン ニューロオプサルモル(JClin Neuroophthalmol) 10、62−69、1990
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、被験者の視覚による注意が散漫する傾向にあるため、上記のような検査にあたってより正確な結果を得るには、被験者の視覚による注意をある一定の位置に意識的に固定させる必要があり、具体的には、被験者を検査を行う画面上の検査領域略中央へ固視させる必要がある。しかし、上述のとおり、被験者の中には、検査領域略中央に意識的に固視することが困難な者がおり、適切に検査を受けることができず、より正確な結果を得ることができないという不具合が生じる。
【0005】
本発明は、以上のような不具合に鑑みて、被験者自身に比較的簡単な操作をさせて前記検査領域の略中央位置に意識的に固視させ、より正確な検査結果を得ることが期待できる高脳機能障害検査用装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の高脳機能障害検査用装置は、被験者に情報処理装置の画面上に設定した検査領域の任意位置に表示される情報を認識させ、その認識した情報の正答率に基づいて当該被験者がアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するための高次脳機能障害検査用装置であって、前記検査の開始にあたって被験者を前記検査領域の略中央位置に意識的に固視させるために、前記画面上にポインタを表示するポインタ表示手段と、前記画面上での入力位置や座標を指定する入力機器の操作により前記ポインタを移動させるポインタ移動手段と、前記検査領域の略中央位置に注視点を表示する注視点表示手段と、前記ポインタ移動手段によって移動したポインタが前記注視点に重ね合わさった場合にその旨を認識する重合認識手段と、前記入力機器の移動範囲を所定の範囲内に規制する規制手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
ここで、「検査領域」とは、前記注視点及び前記ポインタ等が表示される前記画面内の一定範囲に表示される領域であり、上記画面内のある一定範囲に表示されるもの、または画面の枠全体に表示されるものをも含む概念である。
【0008】
このようなものであれば、前記検査を行うに際して、被験者が自己の操作によって前記画面上のポインタを移動させて、同ポインタを同画面略中央に表示される注視点に重ね合わせる作業を行うため、この作業の間、被験者は操作対象のポインタを注視し続け、その注視はコントロールされることになる。そして、ポインタと注視点が重なり合った時に、被験者を検査領域の略中央位置に意識的に注視させることができ、検査領域の略中央位置への固視を比較的簡単な操作を介して確実に行うことができる。また、前記入力機器の操作が分からない者や何らかの障害を有するために入力機器を上手く操作できない者が多いことを考慮して、入力機器の移動範囲が一定の範囲内に規制される規制手段を設けているため、そのような者が検査を受ける場合であっても、ポインタを注視点に重ね合わせる操作を比較的スムーズに行うことが期待できる。
【0009】
具体的な実施の態様としては、前記入力機器がマウスであり、前記規制手段が、前記マウスの平面上の移動範囲を規制し、マウスの操作による前記ポインタの移動を前記検査領域内に制限するようにマウスを一定範囲内で包囲する所定の高さ寸法を設けた枠体であることが好ましい。このようなものであれば、前記枠体によってマウスの平面上の移動範囲を一定範囲内に確実に規制することができ、前記ポインタが検査領域を越えることを未然に防止することが可能となり、ポインタを前記注視点に重ね合わせる作業をよりスムーズに行うことが期待できる。
【0010】
特に、前記枠体が、前記マウスの下側に配置されるマウスパッドに一体的に設けたものであれば、枠体がマウスパッドと別体である場合と比較して、枠体の取り扱いの便を向上することができる。
【0012】
また、被験者に情報処理装置の画面上に設定した検査領域の任意位置に表示される情報を認識させ、その認識した情報の正答率に基づいて当該被験者がアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するための高次脳機能障害検査用装置であって、前記検査の開始にあたって被験者を前記検査領域の略中央位置に意識的に固視させるために、前記画面上にポインタを表示するポインタ表示手段と、前記画面上での入力位置や座標を指定する入力機器をの操作により前記ポインタを移動させるポインタ移動手段と、前記検査領域の略中央位置に注視点を表示する注視点表示手段と、前記入力機器を介して前記ポインタが移動して前記注視点に重ね合わさった場合にその旨を認識する重合認識手段と、前記ポインタが前記検査領域を越える場合にその旨を被験者に報知する報知手段とを備えているものであっても構わない。このようなものであれば、前記と同様に、被験者を検査領域の略中央位置に確実に固視させることが比較的容易にできる。加えて、障害を有しているために前記入力機器を上手く操作できない者が多いことを考慮して、ポインタが検査領域を越える場合に被験者にその旨を報知する報知手段を設けているため、ポインタを検査領域内において移動させることを簡単な手段で要求することができ、ポインタを注視点に重ね合わせる操作を比較的スムーズに行うことが期待できる。
【0013】
具体的に、前記報知手段が、前記ポインタが前記検査領域を越える場合に光や文字等の視認可能な情報を同画面内に表示して前記被験者に報知するものであれば、被験者が、マウスの画面上の表示を介して間接的に自己のマウスの誤作動を認識することができ、マウスを操作し直すことを期待できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
この高度脳機能障害検査用装置1は、情報処理装置であるパーソナルコンピュータ及び周辺機器等からなり、画面Wを表示するディスプレイ2と、前記画面W上での座標を指定する入力機器たるマウス3等を備えたものである。そして、被験者Aに対して、画面W上に設定した検査領域Cの任意位置に表示される情報であるターゲットTを認識させ、その認識したターゲットTの正答率に基づき注意の分布を検討することによって、当該被験者Aがアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するために適用されるものである。
【0016】
ディスプレイ2及びマウス3は当該分野で広く知られている構造のものを用いることができるので、詳細な説明を割愛する。
【0017】
さらに、この情報処理装置1は、図2に示すように、CPU41と、ストレージ42と、入出力インターフェース43等とを具備するものであり、前記入出力インターフェース43を介して、前記ディスプレイ2及び前記マウス3等に接続された制御部4を備えている。
【0018】
制御部4は、図3に示すように、ストレージ42に格納されているプログラムをCPU41が実行することにより、前記ディスプレイ2及び前記マウス3等の周辺ハードリソースと協働して、注視点表示手段51、ポインタ表示手段52、ポインタ移動手段53、重合認識手段たる重合検知手段54、注視点・ポインタ消滅手段55、注視点再表示手段56、ターゲット表示手段57として機能する。
【0019】
注視点表示手段51は、図4に示すように、前記画面Wの前記検査領域Cの略中央位置に例えば視覚約1.0度×1.0度の緑色(同図にパターン状で示す)の四角形状の注視点Rを表示するとともに、注視点Rを表示した旨の情報である表示情報をポインタ表示手段52に出力するものである。
【0020】
ポインタ表示手段52は、前記注視点表示手段51から表示情報を受け取った場合に、前記注視点Rの上下何れかの位置(例えば3度から5度の範囲)にランダムにポインタPを表示するものである。このポインタPは、例えば図4に示すように、視覚約1.0度×1.0度の赤色(同図に塗りつぶした状態で示す)の四角形状のものであり、縦横寸法を前記注視点Rよりも若干小さく設定したものである。なお、注視点RとポインタPはほぼ同時に検査領域Cに表示されるように設定している。勿論時間差でそれぞれを表示するものであっても構わない。
【0021】
ポインタ移動手段53は、前記マウス3の移動に伴ってマウス3の位置情報であるマウス位置情報を検知し、当該情報に基づいて前記ポインタPの位置をマウス3の移動距離に対応して移動させるものである。
【0022】
重合検知手段54は、前記ポインタ移動手段53によって移動したポインタPが前記注視点Rに重ね合わさった場合にその旨の情報である重合情報を検知し、当該重合情報を後述の注視点・ポインタ消滅手段55に出力するものである。
【0023】
注視点・ポインタ消滅手段55は、前記重合認識手段54から前記重合情報を受け取った場合に、注視点R及びポインタPを検査領域Cから一旦消失させるとともに、当該消失させた旨を情報を消滅情報として後述の注視点再表示手段56に出力するものである。
【0024】
注視点再表示手段56は、前記注視点・ポインタ消失手段56から消滅情報を受け取った場合に、前記注視点Rを前記ディスプレイ2の検査領域C内の左右いずれかの所定位置に再度表示するとともに、再度表示した旨の情報である再表示情報をターゲット表示手段57に出力するものである。
【0025】
ターゲット表示手段57は、前記注視点再表示手段56から再表示情報を受け取った場合に、一定の遅延期間後に前記ディスプレイ2の検査領域C内の所定箇所にターゲットTを表示するものである。このターゲットTは、例えば一桁の白色の数字であって、輝度が約40cd/m2、大きさが視覚1.0度のものを用いている。このように、ターゲットTとして数字を用いているのは、視覚認知障害が顕著なアルツハイマー病患者であっても比較的短い表示時間で読みが容易であること、形態が単純であるため文字間の複雑性に差が少ないこと、抽象図形や光点刺激と比較して被験者の注意を引き易く、また、口頭での反応が可能であるためキー押し等の反応によらなくてもよい等の理由による。なお、後述するように、再表示情報を受け取った場合であっても、ターゲットTを表示しない場合がある。
【0026】
次に前記各機能を中心に検査の流れの一例を図5に示すフローチャート及び図6に示す検査領域Cに表示される画面フローを参照して以下に説明する。なお、後述するように、本検査は複数回の試行を行うものであるが、以下はその1試行例を示すものである。
【0027】
先ず、被験者Aをディスプレイから約60cm離れた位置に座らせた状態で、図6の画面W1に示すように、前記注視点表示手段51が検査領域C内に略中央位置に注視点Rを表示する(図5(S1))。次いで、前記ポインタ表示手段52がポインタPを注視点Rの下側の位置に表示すると(同図(S2)、図6(W2))、被験者Aはマウス3を操作して、前記ポインタ移動手段53によりポインタPを移動して注視点Rに重ね合わせる作業を行う。そして、ポインタPが注視点Rに重なった時点で前記重合検知手段54が前記重合情報を検知し(図5(S3))、前記注視点・ポインタ消滅手段55により注視点R及びポインタPを検査領域C上から一旦消され(同図(S4))、図6の画面W3に示すように、注視点再表示手段56が検査領域Cの左側に注視点R・ポインタPを再び表示する(図5(S5))。引き続き、前記ターゲット表示手段57が200msの遅延期間をおいてターゲットTを所定位置に表示する(同図(S6)、図6(W4))。
【0028】
上記のような1試行例を複数通り行うことによって、本検査による結果を得ることができる。具体的には、例えば、前記ターゲットTの表示位置TPを図7のように左視野3点(中心から水平線上に視覚2.5度、5.0度、7.5度)、右視野3点(中心から水平線上に視覚2.5度、5.0度、7.5度)及び中央の7点とし、試行間間隔2.0秒で、各ターゲットTの表示位置につき10回繰り返す。1実験セッションは、注視点Rの移動方向(左右2方向)×ターゲットTの表示位置(7点)×繰り返し数(10回)+ターゲットTが表示されない試行(40回)の計180試行(1試行の実施時間は約5秒)を行う。また、注視点Rが再表示してからターゲットTが表示されるまでの遅延期間は200ms、400ms、800msと変化させ、注視点Rを移動させない場合との比較を行う。
【0029】
以上のような検査を通して、被験者AがターゲットTの数字を口頭で答え、その正答率に基づいて、注意の分布を検討することによって当該被験者Aが高脳機能障害を有するか否かを検出することができる。
【0030】
また、本実施形態では、図1又は図8に示すように、前記マウス3の移動範囲を規制する本発明の規制手段たる枠体6を設けている。
【0031】
枠体6は、マウス3の操作による前記ポインタPの移動を前記検査領域C内に制限するように、所定の高さ寸法を有する壁部61によってマウス3を一定範囲内で包囲する例えば合成樹脂から成形された中空略四角形状のものである。この枠体6は、前記マウス3の下側に配置されるマウスパッド7の周縁の略全域に沿って一体的に設けたものであり、マウス3の平面上の移動範囲を規制するものである。
【0032】
このように、本実施形態に係る高脳機能障害検査用装置1は、被験者Aに情報処理装置の画面W上に設定した検査領域Cの任意位置に表示されるターゲットTを認識させ、その認識したターゲットTの正答率に基づいて当該被験者Aがアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するためのものであって、前記検査の開始にあたって被験者Aを前記検査領域Cの略中央位置に意識的に固視させるために、前記画面W上にポインタPを表示するポインタ表示手段52と、マウス3の操作により前記ポインタPを移動させるポインタ移動手段53と、前記検査領域Cの略中央位置に注視点Rを表示する注視点表示手段51と、前記ポインタ移動手段53によって移動したポインタPが前記注視点Rに重ね合わさった場合にその旨を認識する重合検知手段54を具備するものである。このため、前記検査を行うに際して、被験者Aが自己の操作によって前記画面W上のポインタPを移動させて、同ポインタPを同画面略中央に表示される注視点Rに重ね合わせる作業の間、被験者Aは操作対象のポインタPを注視し続け、その注視はコントロールされることになる。その結果、ポインタPと注視点Rが重なり合った時に、被験者Aを検査領域Cの略中央位置に意識的に注視させることができ、検査領域Cの略中央位置への固視を比較的簡単な操作を介して確実に行うことができる。加えて、前記マウス3の移動範囲を所定の範囲内に規制する枠体6を備えているため、被験者Aが前記マウス3を上手く操作できない場合であっても、マウス3の移動範囲が枠体6によって、前記マウス3の平面上の移動範囲を規制することができ、前記ポインタPが検査領域Cを越えることを未然に防止することが可能となり、ポインタPを前記注視点Rに重ね合わせる作業をよりスムーズに行うことが期待できる。
【0033】
特に、前記枠体6が、前記マウス3の下側に配置されるマウスパッド7に一体的に設けたものであれば、枠体6の取り扱いの便を向上することができる。
【0034】
なお、各部の具体的構成については上記実施形態に限られるものではない。例えば、枠体6は、マウスパッド7に一体的に取り付けたものでなく、別体のものとし、マウスパッド7の上面、又は机の天板の上面等に直接載置してマウス3の周囲を包囲するものであっても上記の効果を損なうことなく好適に使用することができる。また、入力機器は、トラックパッドやトラックボール等画面上での入力位置や座標を指定することが可能なものであればよい。この場合、画面上のポインタの移動範囲を一定の範囲内に規制するための適宜の手段を設けておけばよい。また、ポインタ及び注視点の形状や大きさは適宜に変更したものであっても構わない。また、ターゲットとして、数字の他に、文字や図形等を用いても構わない。
【0035】
また、前記ポインタが前記検査領域を越える場合にその旨を被験者に報知する報知手段を備えていてもよい。このようなものであれば、被験者が前記マウスを上手く操作できない場合であっても、ポインタが検査領域を越える場合に被験者がその旨を認識することができるため、ポインタを注視点に重ね合わせる操作を比較的スムーズに行うことが期待できる。具体的に、前記報知手段が、前記ポインタが前記検査領域を越える場合に光や文字等の視認可能な情報を同画面内に表示して前記被験者に報知するものであれば、被験者が、マウスの画面上の表示を介して自己のマウスの誤作動を認識することができ、マウスの適正な操作を期待できる。なお、報知手段として、ポインタが検査領域を越える場合に警告音等何らかの音を発して被験者に報知するものであっても構わない。
【0036】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記検査を行うに際して、被験者が自己の操作によって前記画面上のポインタを移動させて、同ポインタを同画面略中央に表示される注視点に重ね合わせる作業の間、被験者は操作対象のポインタを注視し続け、その注視はコントロールされることになる。そして、ポインタと注視点が重なり合った時に、被験者を検査領域の略中央位置に意識的に注視させることができる。このように、検査領域の略中央位置への固視を比較的簡単な操作を介して確実に行うことができる。しかも、前記入力機器を上手く操作できない者が検査を受ける場合であっても、入力機器の移動範囲が一定の範囲内に規制されるので、ポインタを注視点に重ね合わせる操作を比較的スムーズに行うことが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る高脳機能障害検査用装置の全体斜視図。
【図2】 同実施形態に係る高脳機能障害検査用装置の機器構成図。
【図3】 同実施形態に係る高脳機能障害検査用装置の機能ブロック図。
【図4】 同実施形態において画面に表示される検査領域の一例。
【図5】 同実施形態に係る高脳機能障害検査用装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【図6】 同実施形態における検査領域の画面フロー。
【図7】 同実施形態におけるディスプレイの検査領域に表示される画面の模式図。
【図8】 同実施形態に係る高脳機能障害検査用装置の要部拡大図。
【符号の説明】
1…高脳機能障害検査用装置
3…マウス(入力機器)
6…枠体(規制手段)
7…マウスパッド
8…重り(規制手段)
A…被験者
C…検査領域
P…ポインタ
R…注視点
T…ターゲット(検査領域の任意位置に表示される情報)
W…画面

Claims (5)

  1. 被験者に情報処理装置の画面上に設定した検査領域の任意位置に表示される情報を認識させ、その認識した情報の正答率に基づいて当該被験者がアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するための高次脳機能障害検査用装置であって、
    前記検査の開始にあたって被験者を前記検査領域の略中央位置に意識的に固視させるために、前記画面上にポインタを表示するポインタ表示手段と、前記画面上での入力位置や座標を指定する入力機器の操作により前記ポインタを移動させるポインタ移動手段と、前記検査領域の略中央位置に注視点を表示する注視点表示手段と、前記ポインタ移動手段によって移動したポインタが前記注視点に重ね合わさった場合にその旨を認識する重合認識手段と、前記入力機器の移動範囲を所定の範囲内に規制する規制手段とを備えていることを特徴とする高次脳機能障害検査用装置。
  2. 前記入力機器がマウスであり、前記規制手段が、前記マウスの平面上の移動範囲を規制し、マウスの操作による前記ポインタの移動を前記検査領域内に制限するようにマウスを一定範囲内で包囲する所定の高さ寸法を設けた枠体であることを特徴とする請求項1記載の高次脳機能障害検査用装置。
  3. 前記枠体が、前記マウスの下側に配置されるマウスパッドに一体的に設けたものであることを特徴とする請求項2記載の高次脳機能障害検査用装置。
  4. 被験者に情報処理装置の画面上に設定した検査領域の任意位置に表示される情報を認識させ、その認識した情報の正答率に基づいて当該被験者がアルツハイマー病等の高次脳機能障害を有するか否かを検査するための高次脳機能障害検査用装置であって、
    前記検査の開始にあたって被験者を前記検査領域の略中央位置に意識的に固視させるために、前記画面上にポインタを表示するポインタ表示手段と、前記画面上での入力位置や座標を指定する入力機器をの操作により前記ポインタを移動させるポインタ移動手段と、前記検査領域の略中央位置に注視点を表示する注視点表示手段と、前記入力機器を介して前記ポインタが移動して前記注視点に重ね合わさった場合にその旨を認識する重合認識手段と、前記ポインタが前記検査領域を越える場合にその旨を被験者に報知する報知手段とを備えていることを特徴とする高次脳機能障害検査用装置。
  5. 前記報知手段が、前記ポインタが前記検査領域を越える場合に光や文字等の視認可能な情報を同画面内に表示して前記被験者に報知するものであることを特徴とする請求項4記載の高次脳機能障害検査用装置。
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