JP3670343B2

JP3670343B2 - Retroreflective structure and manufacturing method thereof

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Publication number: JP3670343B2
Application number: JP15030895A
Authority: JP
Inventors: 淳一斉藤
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニュファクチャリングカンパニー
Priority date: 1995-06-16
Filing date: 1995-06-16
Publication date: 2005-07-13
Anticipated expiration: 2020-07-13
Also published as: WO1997000357A1; JPH091715A; AU6385296A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、再帰反射性構造体及びその製法に関する。さらに詳しく述べると、本発明は、コンクリート壁等の凹凸表面を保有する被着体と該被着体の表面に施された再帰反射性シートとの一体化構造体、そしてそのような構造体を製造する方法に関する。本発明の再帰反射性構造体は、特に、被着体の表面に存在する凹凸等や、被着体の内部に含まれる水分、アルカリ性薬剤等に原因した悪影響を被ることがない。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、交通標識として、あるいはガードレール、トラフィックコーン等の構築物のために、再帰反射性シートと呼ばれる特殊な構造の反射シートが用いられていることは周知の通りである。この反射シートは、接着剤層を介して各種の被着体に貼り付けられるもので、その被着体に再帰反射性を付与し、よって、夜間において、その被着体の視認性を向上させる働きがある。かかる反射シートは、その内部に含まれる再帰反射性要素の形態に依存して、プリズム型（キューブコーナー型）反射シート、カプセルレンズ型（微小球レンズ型）反射シートなどを包含する。なお、以下において、この再帰反射性シートのことを簡単に「反射シート」とも呼ぶ。
【０００３】
反射シートが貼り付けられる被着体は、上記からも理解されるように、通常、道路標識板等の平板、トラフィックコーン等の曲面体などであり、換言すると、比較的に平滑な表面を有している物品である。他方において、高速道路のカーブ地点、踏切地点等の道路の危険地点では、自動車運転手、その他にその危険地点を夜間でもはっきりと視認させるために、その危険地点の物品、通常コンクリート構築物の壁面に反射シートを貼り付けることも行われている。なお、このような反射シートの利用方法については、「踏切注意柵、高輝度反射シート用」（平成３年度、ＪＲ東日本社発行）を参照されたい。
【０００４】
ところが、一般に、コンクリート構築物の壁面は、凹凸の程度が大きいので、その壁面と反射シートとの間に接着剤のみを介在させただけで反射シートを貼り付けた場合、壁面の凹凸が原因となる反射シートのひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生し、その結果、壁面全面にわたって、均一かつ高い反射輝度を付与することができない。このような表面欠陥の発生を防ぐために、コンクリート壁面に反射シート貼り付け前に、その壁面をサンディング、パテ埋め等で前処理することにより、壁面を平滑化させることも行われている。しかし、この前処理方法は、壁面の平滑化作業に手間と時間がかかるという不都合を有している。また、この方法をも含めて従来の方法は、反射シートが接着剤層を介してコンクリート壁面に密着しているので、コンクリート中の水分、例えば水蒸気やアルカリ性薬剤等の物質が、反射シートと壁面との間に滞留すること又は反射シート内部に浸透することに原因する、反射シートの膨れ、あるいはその膨れによる反射シートの剥がれ、といった不都合も有している。
【０００５】
上記のような表面に凹凸を有する被着体に対して反射シートを貼り付ける場合の不都合、そして被着体中に含まれる物質の反射シートに及ぼす悪影響を解決するために、反射シートをアルミニウム板に貼り付け、そのアルミニウム板をボルト等の固定具でコンクリート壁面に取り付ける方法も行われている。しかしながら、このような方法では、現場の壁面の形状及び寸法に合わせてアルミニウム板を切断し、さらにそれに合わせて反射シートを裁断し、加工する作業が必要であり、やはり手間と時間がかかるという不都合を解消することができない。また、この方法では、固定具の欠損等で壁面からアルミニウム板が外れ落ちることも考えられ、安全性の面からも好ましくない。
【０００６】
また、被着体中に含まれる物質の反射シートに及ぼす悪影響を解決するために、その物質の反射シートへの移行を阻止するための手段を反射シートに含ませる方法も行われている。例えば、特開平３−９８３７号公報は、再帰反射性シートの内部に好ましくはポリエステル、ナイロン、ポリビニリデンジクロライド、エチレンビニルアルコール、フルオロポリマー、金属フィルム等からなる可塑剤抵抗性障壁層（約０．２５〜１０ミルの厚さ）を存在させて、被着体（“基体”なる表現を使用）中の有害な薬剤、例えば可塑剤や着色剤からシートを保護することを開示している。また、特開平５−１３１５８９号公報は、再帰反射性シートの接着剤層の中間に好ましくはポリエステル樹脂、アクリル樹脂、弗素樹脂等からなる可塑剤移行阻止フィルム（約１０〜２５μｍの厚さ）をサンドイッチして、被着体が可塑剤を多量に含む物質、例えば塩化ビニル樹脂の成形体である場合に、可塑剤がシート側に移行するのを防止することを開示している。
【０００７】
しかしながら、上記のような可塑剤等の移行を阻止する障壁層又はフィルムを用いる方法は、反射シートを貼り付ける被着体を制限するという問題を有している。すなわち、上記した反射シートはいずれも、トラフィックコーン等の平滑な表面を有する被着体、特に曲面体に貼り付けることを企図しているので、被着体の表面に凹凸がある場合に発生する問題点を認識していない。例えば、被着体がコンクリート製の物品である場合、その物品の表面の凹凸と反射シートの底面とで形成される微細な間隙にコンクリート中の有害な成分、例えば水分やアルカリ性薬剤等の物質が滞留すること、また、そのような成分の滞留によりあるいはその成分のシート内部への浸透により反射シートが膨れたり劣化したりすること、を回避することができない。さらに、かかる従来の反射シートでは、反射シートが貼り付けられた被着体表面の凹凸が原因となる、シートの再帰反射性面上のひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生することを防止することができず、また、反射シート貼り付け後の被着体全面にわたって均一かつ高い反射輝度を保証することができない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、特に、被着体の表面に存在する凹凸等や、被着体の内部に含まれる水分、アルカリ性薬剤等に原因した悪影響を被ることがない再帰反射性構造体を提供することを目的とする。
【０００９】
また、本発明は、上記のような再帰反射性構造体を単純な工程のみで容易に製造する方法を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その一つの面において、再帰反射性要素を有する再帰反射性シートと、該再帰反射性シートをその背面部分で接着手段を介して固定的に支承した被着体とを含む再帰反射性構造体であって、
前記接着手段が、前記再帰反射性シートの背面部分に密着せしめられた第１の接着剤からなる接着剤層と、該接着剤層を保持した可撓性支持体と、該支持体の接着剤層非保有面にパターン状に選択的に施された第２の接着剤からなる接着部とを有しており、そして、前記被着体の表面と、前記接着部と、前記支持体の接着部保有面とにより形成された空間は、その空間の一部を構成する通気性開口を介して外部雰囲気と連通していることを特徴とする再帰反射性構造体を提供する。
【００１１】
また、本発明は、そのもう一つの面において、再帰反射性要素を有する再帰反射性シートと、該再帰反射性シートをその背面部分で接着手段を介して固定的に支承した被着体とを含む再帰反射性構造体を製造するに当たって、
前記再帰反射性シートの背面部分に前記接着手段の可撓性支持体を第１の接着剤からなる接着剤層を介して貼付し、
得られたシート／支持体複合体を前記被着体の形状及び寸法に合わせて所定のサイズに裁断し、
前記裁断工程で得られたシート／支持体複合体片の接着剤層非保有面に対して、前記被着体の表面と前記支持体の接着剤層非保有面との間に形成された空間が、その空間の一部を構成する通気開口を介して外部雰囲気と連通可能であるように、第２の接着剤をパターン状に選択的に施して前記接着手段の接着部を形成すること、
を含んでなることを特徴とする再帰反射性構造体の製造方法を提供する。
【００１２】
本発明の実施において、再帰反射性シートは、この技術分野において一般的に用いられている構造を有することができ、また、したがって、従来の技法に従って製造することができる。具体的には、再帰反射性要素は、プリズム、ガラス微小球レンズなどを含んで構成することができ、また、したがって、再帰反射性シートは、プリズム型反射シート、カプセル型反射シート、封入レンズ型反射シート、露出レンズ型反射シートなどであることができる。このような反射シートは商業的に入手可能であり、例えば、プリズム型反射シートは、米国３Ｍ社からプリズム型反射シート３９７０Ｇ（品番）として入手可能である。
【００１３】
反射シートをその再帰反射面とは反対の背面部分で被着体で支承するための接着手段は、前記した通り、第１の接着剤からなる接着剤層と該接着剤層を保持した可撓性支持体とを有する。ここで使用する支持体は、被着体のいろいろな形状に適合してその被着体に反射シートを適切に貼り付けるのに十分な可撓性を有することが好ましく、また、その厚さは、少なくとも、下地となる被着体の表面の凹凸を再現することがない程度であることが好ましい。支持体は、好ましくは、プラスチックフィルムであり、その厚さは、好ましくは、２００〜５０００μｍである。
【００１４】
上記した支持体の接着剤層非保有面（被着体の表面に対向する面、接着部保有面ともいう）には、上記接着剤層と同一もしくは異なる第２の接着剤からなる接着部がパターン状に選択的に形成される。ここで、接着部の形成は、被着体の表面と、接着部と、支持体の接着部保有面との間に空間が形成され、しかもその一部でもって通気性開口が形成され、この開口を介して前記空間と外部雰囲気とが連通可能である限り、特に限定されるものではない。接着部は、好ましくは、少なくとも１本のストライプ状接着剤層を用いて、すなわち、接着剤層を少なくとも１本のストライプ（帯）の形で塗布することにより、任意のパターンで支持体に施すことによって形成することができる。
【００１５】
再帰反射性シートと組み合わせて用いられる被着体は、特に限定されるものではない。しかし、本発明の再帰反射性構造体は、被着体としてその表面に凹凸を有する物品、例えばコンクリート製の物品を選択した時に顕著な効果を奏するであろう。
【００１６】
【作用】
封入された再帰反射性要素を有する再帰反射性シートでは、例えば夜間、そのシートに走行中の自動車等の光（例えばヘッドライトの光）が照射されると、反射光線の大部分が回帰し、その存在を運転手等が容易に認識することができる。また、この反射シートを装備した本発明の再帰反射性構造体では、接着手段がプラスチックフィルム等の可撓性支持体を含むので、コンクリート壁等の凹凸表面を有する被着体の表面に貼り付けられた再帰反射性シートの再帰反射面に、その被着体の表面の凹凸が原因となるひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生することを防止し、また、反射シート貼り付け後の被着体全面にわたって、均一かつ高い反射輝度を付与することができる。また、フィルム支持体と壁面との間に介在する接着部が、外部雰囲気と連絡している通気性開口を有する空間を形成するように備えつけられているので、コンクリートに含まれる水分やアルカリ性薬剤等の物質が、反射シートと被着体との間に滞留すること及び反射シート内部に浸透することを防止し、それらによる反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止できる。
【００１７】
【実施例】
以下、本発明の好ましい態様を添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載する態様のみに限定されるものではないことを理解されたい。
図１は、本発明による再帰反射性構造体の１例を示したものであり、プリズム型反射シートを被着体としてのコンクリート製物品と組み合わせた例である。再帰反射性構造体５０は、図示されるように、再帰反射性シート（反射シート）１０と、反射シート１０をその背面部分で接着手段（接着剤層２、可撓性支持体３及び接着部４を含む）を介して固定的に支承した被着体５とを含んで構成される。なお、図示の例では特に、可撓性支持体３としてプラスチックフィルムを使用し、被着体５として図示のように表面に凹凸を有するコンクリート壁を使用した。プラスチックフィルム３とコンクリート壁５の間には空間６が存在し、また、この空間は、図３の斜視図で図示して説明するように、通気性開口７を介して外部雰囲気と連通している。
【００１８】
再帰反射性シート１０は、プリズム型反射シートであり、本例では、米国３Ｍ社製のプリズム型反射シート３９７０Ｇ（品番）を使用した。また、この反射シートに代えて、図２に示しかつ以下に説明するように封入レンズ型反射シートを使用してもよく、さもなければ、カプセルレンズ型反射シート、露出レンズ型反射シート等の常用の反射シートを使用してもよい。
【００１９】
図１の再帰反射性シート１０は、その一方の面がほぼ平坦な再帰反射面１１であり、その反対の面に多数個の概ね三角錘状の凹凸部１２を有しているプリズム体１と、そのプリズム体１の凹凸部表面側に空気層１３を密封するように、その凹凸部と接着された結合層１４とからなっている。また、この再帰反射性シート１０の厚みは、特に限定されないというものの、通常、約１００〜５００μｍの範囲である。
【００２０】
再帰反射性シート１０は、それを封入レンズ型（微小球レンズ型）反射シートとする場合、先に引用した特開平５−１３１５８９号公報に記載の反射シートに準じて、図２に示すような構成とすることができる。すなわち、図示の反射シートの場合、２０は透明なトップフィルム、２１は透明な結合層、２２は透明な支持層、そして２３は微小球レンズである。微小球レンズ２３は、ガラスなどの透明微小球から構成することができる。また、支持層２２の中には、微小球レンズ２３から所定の距離をおいて配置された反射部材（図示せず）が含まれている。
【００２１】
反射シート１０をコンクリート壁５に貼り付けるための接着手段は、図示される通り、プラスチックフィルム３と、反射シート１０をフィルム３の一方の主要面３１上に接着する接着剤層２と、フィルム３の他方の主要面３２とコンクリート壁５の表面との間に介在させ、外部と連絡している通気性開口７（図３参照）を有する空間６を形成している接着部４とからなる。ここで、接着剤層２は、通常、市販の反射シートに予め搭載されている接着剤層をそのまま使用できる。また、接着剤層を有しない反射シートの場合、そのシートの接着面に接着剤を塗布することにより、所望の接着剤層を設けることもできる。
【００２２】
本発明による再帰反射性構造体においてその接着手段の一員として用いられるプラスチックフィルムは、凹凸表面を有する被着体の表面に貼り付けられた反射シートの再帰反射面に、その表面の凹凸が原因となるひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生することを防止し、かつ、被着体内部に含まれる水分（水蒸気）やアルカリ性薬剤等の物質が、反射シートに浸透することを防止する働きを有する。また、かかるプラスチックフィルムの使用は、アルミニウム等の金属材料の薄板を介在させて貼り付ける場合に比べて、反射シート付きフィルムを裁断し、加工することが容易であり、また、そのようにして形成された最終構造体の軽量化を図ることが容易である。
【００２３】
プラスチックフィルムとしては、充分な機械的強度、例えば引張強度を有するものであれば、通常知られているプラスチックフィルムを任意に使用できる。例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン等の耐衝撃性にすぐれるポリマーを主成分として含んでなるプラスチックフィルムを有利に使用できる。また、エラストマー、ゴム等の改質剤を含み、耐衝撃性の改良されたポリスチレン系フィルム、アクリル系フィルムも使用できる。
【００２４】
本発明において用いられるプラスチックフィルムは、好適には、ポリエステルフィルムである。なぜならば、ポリエステルフィルムは、引っ張り又は引き裂きに対する強度、そして耐薬品性にすぐれており、上記表面欠陥の発生、及び被着体内部の物質の反射シートへの浸透の防止がさらに容易であるからである。また、このフィルムは耐熱収縮性にもすぐれているので、外気温の上昇に伴うフィルムの収縮により、被着体から反射シートがフィルムごと剥がれ落ちることも防止できる。このような、ポリエステルフィルムは、具体的には、アイ・シー・アイ・ジャパン（株）社から入手可能な「メリネックス＃３３９」（商品名）、東洋紡績（株）社から入手可能な「クリスパー」（商品名）等を包含する。
【００２５】
また、上記のようなポリエステルフィルムに代えて、ガスバリヤー性の改良されたポリエステルフィルムも使用することができる。このフィルムは、被着体内部の揮発性物質の反射シートへの浸透の防止性能をよりいっそう高めることができる点で有用である。このようなガスバリヤー性ポリエステルフィルムは、例えば、ポリエチレンイソフタレートコポリマーを含むフィルム、ポリエチレンテレフタレートと他の成分とのブレンドフィルム等である。
【００２６】
プラスチックフィルムの厚さは、反射シート１０や被着体５の物質などのファクターに応じて広く変更できるというものの、好適には２００〜５０００μｍ、特に好適には２５０〜２０００μｍの範囲である。フィルムの厚さが２００μｍより薄いと、被着体の凹凸表面の影響が再帰反射面に及ばないようにするには強度的に不充分になるおそれがあり、反対に５０００μｍより厚いと、凹凸表面への追従性が低下し、その結果被着体への反射シート付きフィルムの接着が困難になる傾向がある。また、フィルムの厚さが厚すぎると、湾曲している被着体表面への貼り付けが困難な場合がある。
【００２７】
用いられるプラスチックフィルムの引張り強度は、好適には５００〜３０００ kgf／cm²、特に好適には１５００〜２５００ kgf／cm²の範囲である。フィルムの引張り強度が低すぎると、反射シートをプラスチックフィルムに貼り付ける工程で、貼り付け作業が困難になる傾向があり、反対に高すぎると、自動車等の物体が本発明の構造体に接触し、部分的に反射シート付きフィルムが被着体から剥がれた場合に、その剥がれた個所から反射シート付きフィルムの剥がれが全体に伝播するおそれがある。
【００２８】
プラスチックフィルムは、透明フィルムまたは着色フィルムのいずれであってもよく、好ましくは、白色に着色されたフィルムである。これは、光透過性を有するプリズム型反射シートの場合に、壁面の色を反射することによる外観を損なうこと、および反射輝度が低下することを防止できるからである。フィルムの白色度は、明度Ｙ値で表した場合、８０〜９０の範囲が好ましい。このような白色プラスチックフィルムは、ポリマーと白色顔料とを含む材料から形成できる。白色顔料には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、シリカ等の無機粉末が使用できる。
【００２９】
反射シート付きプラスチックフィルムを形成するために、接着剤層が設けられる。この接着剤層は、通常の接着剤を使用して形成できる。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、天然又は合成ゴム等の接着材料を含む接着剤を常用の塗布技術を使用して、反射シート及び（又は）プラスチックフィルムに塗布することによって、形成することができる。好適な接着剤は、アクリル系接着剤、特に好適にはアクリル系感圧接着剤である。このような接着剤は、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムに対する接着性が良好である。特にポリエステルフィルムに対して接着性が良好なアクリル系感圧接着剤は、イソオクチルアクリレートとアクリル酸との共重合体を主成分とする接着剤である。この接着剤層の厚さは、種々のファクターに応じて広く変更し得るというものの、通常、３０〜１２０μｍの範囲である。
【００３０】
本発明による再帰反射性構造体においてその接着手段の一員として用いられる接着部の詳細は、図１及びその他の図面を参照して説明する以下の記載から、容易に理解されるであろう。
先ず図１及び図３を参照するに、接着部４は、プラスチックフィルム３と被着体としてのコンクリート壁５の表面との間に介在し、外部雰囲気と連絡している通気性開口７を有する空間６を形成するように備えつけられる。このように構成することにより、被着体内部の物質なかで比較的に気化しやすいものは、反射シートと被着体との間に滞留することなく外部へ放出される。したがって、反射シートと被着体との間にガスが滞留することによる反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止できる。また、気化されにくいものは、上記空間６内に滞留するけれども、反射シート内部へは浸透しない。したがって、それらのガスによる反射シート自体の膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止できる。
【００３１】
上記した接着部５と空間６は、例えば、図４に示すようなパターン形状でそれぞれ備えつけることができる。すなわち、矩形状のフィルム３の反射シート（図示せず）が貼り付けられる側とは反対側の主要面３２上に、その４辺に沿ってストライプ状に接着剤を塗布してなる帯状接着部４１と、面３２のほぼ中央部の１個所にスポット状（略楕円形）に接着剤を塗布してなるスポット接着部４２とを備えつけ、但し１辺３Ａの一部には接着剤を塗布しないで、被着体にフィルム３が貼り付けられた時に通気性開口７（図３参照）を形成する接着剤非塗布部分３３を設ける。また、主要面３２上の接着剤が塗布されていない領域６１は、フィルム３が被着体に貼り付けられた時に、空間６を形成する。
【００３２】
図４の場合、接着剤非塗布部分３３を設けない他の３つの角部３４では、帯状接着剤４１の端部どうしが接しない隙間を有するように接着剤が塗布されているが、これらの隙間は、被着体にフィルムが貼り付けられた際には、接着剤の流動により塞がれてもよい。しかしながら、非塗布部分３３は、フィルム３が貼り付けられた時に塞がれずに、通気性開口７を形成できるような充分な幅をもって設けられることが必要である。
【００３３】
帯状接着部４１及びスポット接着部４２における接着剤の塗布厚さは、通常、１〜２０mmの範囲であり、好ましくは、５〜１５mmの範囲である。接着剤の塗布厚さが上記した下限よりも小さすぎると、反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止することができないおそれがあり、反対に上記した上限よりも大きすぎると、雨水やほこりなどがこの空間内に侵入し、反射シートが膨れたり、その膨れにより反射シートが剥がれるおそれがある。
【００３４】
また、フィルム３は、接着剤非塗布部分３３が設けられた１辺３Ａが外部と接するように、被着体に貼り付ける必要がある。例えば、複数枚のフィルム３を並列に並べて貼付ける場合は、図５に示すようにすべきである。すなわち、通気性開口となる非塗布部分３３が設けられているフィルム３の１辺３Ａは、隣接して貼り付けられる別のフィルム３のいずれの辺とも接しない。
【００３５】
さらに、４枚のフィルム３を配置する場合は、図６に示すようにすることができる。図示の例の場合、各フィルム３の１辺３Ａに設けられた非塗布部分３３は、横方向に開口するように配置されている。
さらにまた、９枚のフィルム３を配置する場合は、図７に示すようにすることができる。すなわち、中央に配置されるフィルム３（Ｃ）の周囲に、８枚のフィルム３（Ａ）〜３（Ｄ）が配置され、各非塗布部分３３は、各フィルムが被着体に貼り付けられた時に、それぞれ通気性開口を形成する。ここで、フィルム３（Ａ）及び３（Ｄ）の非塗布部分３３は外部と接し、それぞれ非塗布部分から、外部と直接連絡している通気性開口が形成される。また、フィルム３（Ｂ）の非塗布部分３３（ａ）は隣接するフィルム３（Ｃ）の非塗布部分３３（ｂ）と連絡し、同じフィルム３（Ｃ）の非塗布部分３３（ｃ）は隣接する同形のフィルム３（Ｃ）の非塗布部分３３（ｄ）と連絡するように配置され、各非塗布部分３３（ａ）〜３３（ｄ）から形成される各通気性開口はそれぞれが連通しているので、フィルム３（Ｃ）の非塗布部分３３（ｅ）から形成される通気性開口を通じて外部雰囲気と連絡している。
【００３６】
接着剤非塗布部分、すなわち、通気性開口は、外部雰囲気と連絡していればいずれの方向に開口していてもよい。しかしながら、被着体の表面が垂直なコンクリート壁面のような垂直面である場合は、図８に示すように、横方向（水平方向）に開口する非塗布部分３３（ｘ）又は下向き（地面の方向）に開口する非塗布部分３３（ｙ）が好適である。これにより、形成される通気性開口から雨水、ほこり等が上記空間内に侵入することを防止することができる。
【００３７】
また、接着剤非塗布部分、すなわち、通気性開口が設けられる位置は、上記したようなフィルムの角部近傍に限らず、図９に示される非塗布部分３３（ｚ）のように、フィルム３の１辺３Ａの中央部に設けることもできる。
さらに、接着剤非塗布部分、すなわち、通気性開口の数は、今まで説明してきたようにフィルム１枚に付き１個の例に限らず、必要に応じて２個もしくはそれ以上の数で設けることもできる。２個以上の非塗布部分３３を設けるには、例えば、図１０及び図１１に示されるようにしてこれを行うことができる。これらの例では、帯状接着剤層４１を図示のパターンで組み合わせることによって、４個（図１０）又は８個（図１１）の幅広の非塗布部分３３を設けている。
【００３８】
プラスチックフィルム上に備え付けられる接着部の面積は、通常、フィルムの全面積に対して１０〜９０％、好適には１５〜８０％、特に好適には２０〜５０％の範囲である。接着部の面積が小さすぎると、被着体に対する接着力が不充分となるおそれがあり、反対に接着部の面積が広すぎると、フィルムと被着体との間に形成される空間の容積が小さくなり、反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止する効果が減少する傾向がある。
【００３９】
接着部の接着剤は、上記した接着剤層と同様に通常の接着剤が使用できる。好適には、エポキシ系接着剤又はシリコーン系接着剤である。これらの接着剤は、少ない接着面積で高い接着力を得ることが容易であり、また、被着体内部の水分やアルカリ性薬剤等の物質が接着部と被着体との界面にまで染み出してきた場合にも、接着を保持する性能にすぐれている。エポキシ系接着剤として、好適には、ポリアミド系化合物を硬化剤として含むエポキシ系接着剤である。このようなエポキシ系接着剤は、コンクリート及びポリエステルフィルムの両方に対する接着性が特に良好である。このようなエポキシ系接着剤は、具体的には、小西ボンド（株）社製「ボンドＥ２５０」（商品名）などを包含する。
【００４０】
また、シリコーン系接着剤として、好適には、変成シリコーンポリマーを主成分としたシリコーン系接着剤である。このような接着剤は、具体的には、小西ボンド（株）社製「ＭＰＸ−１」（商品名）などを包含する。
本発明の再帰反射性構造体を製造するに当って、好ましくは、その一方の面がほぼ平坦な再帰反射面である再帰反射性シートを、その他方の面を被着体表面に向けてその被着体表面上に貼り付ける場合において、下記の各工程を記載の順序で行うことができる。
（ａ）反射シートを、その他方の面を向けるようにして、プラスチックフィルムの一方の主要面上に接着剤層を介して貼り付け、反射シート付きフィルムを形成する工程、
（ｂ）被着体表面の大きさ及び形状に合わせて、先の工程で得られた反射シート付きフィルムを裁断し、加工する工程、
（ｃ）裁断、加工済みの反射シート付きフィルムの他方の主要面上に、被着体に貼り付けた時に、外部雰囲気と連通可能な通気性開口を有する空間を形成するように、接着部を設ける工程、
（ｄ）設けられた接着部の通気性開口が外部雰囲気と連通するように、上記反射シート付きフィルムを上記被着体表面上に貼り付ける工程。
【００４１】
この方法によれば、フィルムと反射シートとをそれらの全面にわたって均一に接着することが容易に可能であり、よって再帰反射性シートの貼付構造体の形成が容易になる。
上記の方法とは異なり、先にフィルムを被着体に接着部を介して貼り付けた後、そのフィルム上に反射シートを貼り付けることもできるが、この場合、フィルムと反射シートとを全面にわたって均一に接着することが困難になる傾向がある。
【００４２】
本発明の実施において、再帰反射性構造体の一員として用いられる被着体は、特に限定されるものではないけれども、今までの説明から容易に理解されるように、被着体が例えばコンクリート壁などのようなコンクリート製物品である場合に適している。すでに説明したように、通常のコンクリート壁面は、凹凸の程度が大きく、かつ、コンクリート中には水分やアルカリ性薬剤等の物質が含まれており、これらに由来する問題点が本発明により解決できるからである。
【００４３】
被着体、特にコンクリート壁の壁面の凹凸の程度は、測定面における最大高さ（山）と最大深さ（谷）との差で規定した場合、通常、１〜１０mmの範囲である。このような凹凸の程度は、例えば、コンクリートに混入される砂利の粒度によって決定される。このような砂利の粒度は、通常、ＪＩＳＡ５００５に規定される砕石１５０５〜５００５の範囲である。ここで、「砕石１５０５」で規定される粒度は、砂利に含まれる最大粒径が１５mm、最小粒径が５mmであることを表している。また「砕石５００５」で規定される粒度は、砂利に含まれる最大粒径が５０mm、最小粒径が５mmであることを表している。
【００４４】
また、コンクリート壁面以外に、その表面に凹凸があり、または、その内部にその部分から表面への移行性が高い物質が含まれている被着体、例えば、モルタル壁、アスファルト路面などに対しても、本発明を有利に適用することができる。
再帰反射性構造体の製造
図１、図３及び図４に示すような構成を有する再帰反射性構造体を製造し、その特性を評価した。
【００４５】
再帰反射性シート１０として米国３Ｍ（株）社製「３９７０Ｇ」を、プラスチックフィルム３としてアイ・シー・アイ・ジャパン（株）社製のポリエステルフィルム「メリネックス＃３３９」（厚みが２５０μｍ、明度がＹ値８３、ＭＤ方向の引張り強度が１５５０ kgf／cm²、ＴＤ方向の引張り強度が１７５０ kgf／cm²）を、接着部４として小西ボンド（株）社製のエポキシ系接着剤「ボンドＥ２５０」を、それぞれ用い、被着体５であるコンクリート壁に貼り付けた。貼り付け方法は、反射シート付きフィルムを形成し、その反射シート付きフィルムを加工した後に被着体に貼り付ける方法を採用した。また、接着剤層２は、本例で使用の反射シート１０に予め搭載されているアクリル系感圧接着剤層をそのまま使用した。所望とする再帰反射性構造体が得られた。
本例で得られた構造体では、上記のようにして再帰反射性シートを貼り付けたので、コンクリート壁（凹凸表面を有する被着体）の表面に貼り付けられた反射シートの再帰反射面に、その表面の凹凸が原因となるひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生することなく、反射シート貼り付け後の被着体全面にわたって、均一かつ高い反射輝度を付与することができた。また、コンクリートに含まれる水分やアルカリ性薬剤等の物質が、反射シートと被着体との間に滞留すること及び反射シート内部に浸透することが防止され、それらによる反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを、長期にわたり防止できた。また、上記のような方法での貼り付け作業により、全体の作業時間を従来の方法に比べて短縮することができた。
【００４６】
【発明の効果】
以上の詳細な説明から理解されるように、本発明によれば、接着手段がプラスチックフィルム等の可撓性支持体を含むので、コンクリート壁等の凹凸表面を有する被着体の表面に貼り付けられた再帰反射性シートの再帰反射面に、その被着体の表面の凹凸が原因となるひび割れ、凹凸等の表面欠陥が発生することを防止し、また、反射シート貼り付け後の被着体全面にわたって、均一かつ高い反射輝度を付与することができる。また、フィルム支持体と壁面との間に介在する接着部が、外部雰囲気と連絡している通気性開口を有する空間を形成するように備えつけられているので、コンクリートに含まれる水分やアルカリ性薬剤等の物質が、反射シートと被着体との間に滞留すること及び反射シート内部に浸透することを防止し、それらによる反射シートの膨れ、及びその膨れによる反射シートの剥がれを防止できる。さらに、上記のような接着手段は、裁断、加工作業も容易であるので、貼り付け作業に手間と時間がかからず、従来の欠点である煩雑さを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による再帰反射性構造体の好ましい１例を示した断面図である。
【図２】本発明による再帰反射性構造体のもう１つの好ましい例を示した断面図である。
【図３】本発明による再帰反射性構造体の好ましい１例を示した斜視図である。
【図４】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部の１つの好ましいパターンを示した底面図である。
【図５】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のもう１つの好ましいパターンを示した底面図である。
【図６】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のさらにもう１つの好ましいパターンを示した底面図である。
【図７】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のさらにもう１つの好ましいパターンを示した底面図である。
【図８】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部の別の好ましいパターンを示した底面図である。
【図９】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のさらに別の好ましいパターンを示した底面図である。
【図１０】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のさらにまた別の好ましいパターンを示した底面図である。
【図１１】本発明の再帰反射性構造体において形成される接着部のさらにまた別の好ましいパターンを示した底面図である。
【符号の説明】
１…プリズム体
２…接着剤層
３…支持体
４…接着部
５…被着体
６…空間
１０…再帰反射性シート
１１…再帰反射面
１２…凹凸部
１３…空気層
１４…結合層
２０…トップフィルム
２１…結合層
２２…支持層
２３…微小球レンズ
５０…再帰反射性構造体[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a retroreflective structure and a manufacturing method thereof. More specifically, the present invention relates to an integrated structure of an adherend having an uneven surface such as a concrete wall and a retroreflective sheet applied to the surface of the adherend, and such a structure. It relates to a method of manufacturing. In particular, the retroreflective structure of the present invention does not suffer from adverse effects caused by unevenness present on the surface of the adherend, moisture contained in the adherend, alkaline chemicals, and the like.
[0002]
[Prior art]
It is well known that a reflective sheet having a special structure called a retroreflective sheet is conventionally used as a traffic sign or a structure such as a guardrail or a traffic cone. This reflective sheet is affixed to various adherends via an adhesive layer, imparts retroreflective properties to the adherend, and thus improves the visibility of the adherend at night. There is work. Such a reflection sheet includes a prism type (cube corner type) reflection sheet, a capsule lens type (microsphere lens type) reflection sheet, and the like, depending on the form of the retroreflective element included in the reflection sheet. In the following, this retroreflective sheet is also simply referred to as a “reflective sheet”.
[0003]
As can be understood from the above description, the adherend to which the reflection sheet is attached is usually a flat plate such as a road sign board or a curved body such as a traffic cone. In other words, it has a relatively smooth surface. It is an article. On the other hand, at road risk points such as highway curve points and railroad crossing points, in order to clearly see the hazard points at night in addition to car drivers, on the articles of the risk points, usually on the walls of concrete structures. A reflection sheet is also pasted. For details on how to use such a reflective sheet, please refer to “Cross-railing caution fence for high-intensity reflective sheet” (published by JR East Corporation in 1991).
[0004]
However, in general, the wall surface of a concrete structure has a large degree of unevenness. Therefore, when the reflective sheet is pasted only by interposing only the adhesive between the wall surface and the reflective sheet, the unevenness of the wall surface is caused. Surface defects such as cracks and irregularities in the reflection sheet occur, and as a result, uniform and high reflection luminance cannot be imparted over the entire wall surface. In order to prevent the occurrence of such surface defects, the wall surface is also smoothed by pretreatment of the wall surface with sanding, putty filling or the like before the reflection sheet is attached to the concrete wall surface. However, this pretreatment method has the disadvantage that it takes time and effort to smooth the wall surface. In addition, the conventional method including this method is such that the reflective sheet is in close contact with the concrete wall surface through the adhesive layer, so that moisture such as water vapor or alkaline chemicals in the concrete is In addition, there is a disadvantage that the reflection sheet swells or the reflection sheet peels off due to the swell.
[0005]
In order to solve the disadvantages of sticking a reflective sheet to an adherend having an uneven surface as described above, and the adverse effects of substances contained in the adherend on the reflective sheet, the reflective sheet is made of an aluminum plate. A method of attaching the aluminum plate to a concrete wall surface with a fixing tool such as a bolt is also performed. However, in such a method, it is necessary to cut the aluminum plate in accordance with the shape and size of the wall surface in the field, and further cut and process the reflective sheet in accordance therewith, which again takes time and labor. Can not be resolved. Further, in this method, it is possible that the aluminum plate is detached from the wall surface due to a defect of the fixture or the like, which is not preferable from the viewpoint of safety.
[0006]
In addition, in order to solve the adverse effect of the substance contained in the adherend on the reflection sheet, a method of including in the reflection sheet means for preventing the substance from transferring to the reflection sheet is also performed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-9837 discloses a plasticizer-resistant barrier layer (about 0.000) preferably made of polyester, nylon, polyvinylidene dichloride, ethylene vinyl alcohol, fluoropolymer, metal film, or the like inside the retroreflective sheet. Present to protect the sheet from harmful agents, such as plasticizers and colorants, in the adherend (using the expression “substrate”). Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-131589 discloses a plasticizer transition prevention film (thickness of about 10 to 25 μm) preferably made of polyester resin, acrylic resin, fluorine resin or the like in the middle of the adhesive layer of the retroreflective sheet. It is disclosed that when the adherend is a substance containing a large amount of plasticizer, for example, a molded body of vinyl chloride resin, the plasticizer is prevented from moving to the sheet side.
[0007]
However, the method using a barrier layer or film that prevents the migration of a plasticizer or the like as described above has a problem that the adherend to which the reflection sheet is attached is limited. That is, any of the above-described reflecting sheets is intended to be attached to an adherend having a smooth surface such as a traffic cone, particularly a curved body, and therefore occurs when the surface of the adherend is uneven. The problem is not recognized. For example, when the adherend is an article made of concrete, harmful components in the concrete, such as moisture and alkaline chemicals, are present in the fine gap formed by the irregularities on the surface of the article and the bottom surface of the reflective sheet. It cannot be avoided that the reflection sheet swells or deteriorates due to the retention of such components or the penetration of the components into the sheet. Furthermore, in such a conventional reflective sheet, it is possible to prevent the occurrence of surface defects such as cracks and irregularities on the retroreflective surface of the sheet caused by irregularities on the surface of the adherend to which the reflective sheet is attached. Further, uniform and high reflection luminance cannot be ensured over the entire adherend after the reflection sheet is pasted.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to solve the problems of the prior art as described above, and in particular due to unevenness present on the surface of the adherend, moisture contained in the adherend, alkaline chemicals, etc. It is an object of the present invention to provide a retroreflective structure that does not suffer from the adverse effects.
[0009]
Moreover, this invention is providing the method of manufacturing easily the above retroreflective structures only with a simple process.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In one aspect, the present invention includes a retroreflective sheet having a retroreflective element, and an adherend on which the retroreflective sheet is fixedly supported by an adhesive means on a back surface portion thereof. A sex structure,
The adhesive means comprises an adhesive layer made of a first adhesive adhered to the back surface portion of the retroreflective sheet, a flexible support holding the adhesive layer, and an adhesive for the support An adhesive portion made of a second adhesive selectively applied in a pattern on the layer non-holding surface, and adhesion of the surface of the adherend, the adhesive portion, and the support The space formed by the part holding surface provides a retroreflective structure characterized in that it communicates with an external atmosphere through a breathable opening constituting a part of the space.
[0011]
In another aspect of the present invention, there is provided a retroreflective sheet having a retroreflective element on another surface thereof, and an adherend on which the retroreflective sheet is fixedly supported by an adhesive means on a back surface portion thereof. In manufacturing a retroreflective structure including:
Affixing the flexible support of the adhesive means to the back surface portion of the retroreflective sheet via an adhesive layer made of a first adhesive,
The obtained sheet / support composite is cut into a predetermined size according to the shape and dimensions of the adherend,
The space formed between the surface of the adherend and the non-adhesive surface of the support relative to the non-adhesive surface of the sheet / support composite piece obtained in the cutting step However, the second adhesive is selectively applied in a pattern so as to be able to communicate with the external atmosphere through a ventilation opening that constitutes a part of the space, thereby forming an adhesive portion of the adhesive means,
A process for producing a retroreflective structure is provided.
[0012]
In the practice of the present invention, the retroreflective sheet can have a structure commonly used in the art and can therefore be manufactured according to conventional techniques. Specifically, the retroreflective element can be configured to include a prism, a glass microsphere lens, and the like, and accordingly, the retroreflective sheet includes a prism type reflective sheet, a capsule type reflective sheet, and an encapsulated lens type. It may be a reflection sheet, an exposed lens type reflection sheet, or the like. Such a reflection sheet is commercially available. For example, a prism type reflection sheet is available as a prism type reflection sheet 3970G (product number) from 3M USA.
[0013]
As described above, the adhesive means for supporting the reflective sheet with the adherend on the back surface portion opposite to the retroreflective surface is an adhesive layer made of the first adhesive and a flexible holding the adhesive layer. Having a sex support. The support used here preferably has sufficient flexibility to adapt to various shapes of the adherend and adequately attach the reflective sheet to the adherend, and its thickness is It is preferable that at least the unevenness of the surface of the adherend serving as a base is not reproduced. The support is preferably a plastic film, and the thickness is preferably 200 to 5000 μm.
[0014]
The adhesive layer non-retaining surface of the support (the surface facing the surface of the adherend, also referred to as the adhesive portion retaining surface) has an adhesive portion made of a second adhesive that is the same as or different from the adhesive layer. It is selectively formed in a pattern. Here, the formation of the adhesive portion is such that a space is formed between the surface of the adherend, the adhesive portion, and the adhesive portion holding surface of the support, and a part of the space forms a breathable opening. There is no particular limitation as long as the space can communicate with the external atmosphere through the opening. The adhesive part is preferably applied to the support in an arbitrary pattern by using at least one stripe-shaped adhesive layer, that is, by applying the adhesive layer in the form of at least one stripe (band). Can be formed.
[0015]
The adherend used in combination with the retroreflective sheet is not particularly limited. However, the retroreflective structure of the present invention will have a remarkable effect when an article having irregularities on its surface, such as an article made of concrete, is selected as the adherend.
[0016]
[Action]
In a retroreflective sheet having an encapsulated retroreflective element, for example, at night, when the sheet is irradiated with light from a running automobile or the like (for example, light from a headlight), most of the reflected light beam returns, The driver can easily recognize the presence. Further, in the retroreflective structure of the present invention equipped with this reflective sheet, the adhesive means includes a flexible support such as a plastic film, so that it is affixed to the surface of an adherend having an uneven surface such as a concrete wall. The surface of the retroreflective sheet is prevented from generating surface defects such as cracks and irregularities due to the unevenness of the surface of the adherend, and the adherend after applying the reflective sheet Uniform and high reflection luminance can be imparted over the entire surface. In addition, since the adhesive portion interposed between the film support and the wall surface is provided so as to form a space having a breathable opening communicating with the external atmosphere, moisture contained in the concrete, alkaline agent, etc. It is possible to prevent the substance from staying between the reflecting sheet and the adherend and penetrating into the reflecting sheet, and to prevent the reflecting sheet from bulging and the reflecting sheet from peeling off due to the swelling.
[0017]
【Example】
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. It should be understood that the present invention is not limited to the embodiments described below.
FIG. 1 shows an example of a retroreflective structure according to the present invention, in which a prism type reflection sheet is combined with a concrete article as an adherend. As shown in the drawing, the retroreflective structure 50 includes a retroreflective sheet (reflective sheet) 10 and an adhesive means (adhesive layer 2, flexible support 3 and adhesive part) on the back surface portion of the reflective sheet 10. 4) and the adherend 5 that is fixedly supported through the structure. In the illustrated example, in particular, a plastic film was used as the flexible support 3 and a concrete wall having irregularities on the surface as shown in the figure was used as the adherend 5. A space 6 exists between the plastic film 3 and the concrete wall 5, and this space communicates with an external atmosphere through a breathable opening 7 as illustrated and described in the perspective view of FIG. 3. Yes.
[0018]
The retroreflective sheet 10 is a prism-type reflective sheet, and in this example, a prism-type reflective sheet 3970G (product number) manufactured by 3M USA was used. Further, in place of this reflection sheet, an encapsulated lens type reflection sheet may be used as shown in FIG. 2 and described below, otherwise, a capsule lens type reflection sheet, an exposed lens type reflection sheet, etc. The reflective sheet may be used.
[0019]
The retroreflective sheet 10 of FIG. 1 is a retroreflective surface 11 whose one surface is substantially flat, and a prism body 1 having a large number of roughly triangular pyramid-shaped irregularities 12 on the opposite surface. The prism body 1 is composed of a bonding layer 14 bonded to the uneven portion so as to seal the air layer 13 on the surface of the uneven portion. Moreover, although the thickness of this retroreflective sheet 10 is not specifically limited, Usually, it is the range of about 100-500 micrometers.
[0020]
When the retroreflective sheet 10 is an encapsulated lens type (microsphere lens type) reflective sheet, as shown in FIG. 2 according to the reflective sheet described in JP-A-5-131589 cited above. It can be configured. That is, in the illustrated reflection sheet, 20 is a transparent top film, 21 is a transparent bonding layer, 22 is a transparent support layer, and 23 is a microsphere lens. The microsphere lens 23 can be composed of transparent microspheres such as glass. The support layer 22 includes a reflecting member (not shown) disposed at a predetermined distance from the microsphere lens 23.
[0021]
As shown in the drawing, the adhesive means for attaching the reflective sheet 10 to the concrete wall 5 includes a plastic film 3, an adhesive layer 2 that adheres the reflective sheet 10 onto one main surface 31 of the film 3, and the film 3. The adhesive portion 4 is formed between the other main surface 32 and the surface of the concrete wall 5 and forms a space 6 having a breathable opening 7 (see FIG. 3) communicating with the outside. Here, as the adhesive layer 2, an adhesive layer that is usually mounted in advance on a commercially available reflective sheet can be used as it is. Moreover, in the case of the reflective sheet which does not have an adhesive bond layer, a desired adhesive bond layer can also be provided by apply | coating an adhesive agent to the adhesive surface of the sheet | seat.
[0022]
The plastic film used as a member of the adhesive means in the retroreflective structure according to the present invention is caused by the unevenness of the surface on the retroreflective surface of the reflective sheet attached to the surface of the adherend having the uneven surface. It prevents the occurrence of surface defects such as cracks and irregularities, and prevents substances such as moisture (water vapor) and alkaline chemicals contained in the adherend from penetrating into the reflective sheet. In addition, the use of such a plastic film makes it easier to cut and process the film with a reflective sheet, as compared with the case of attaching with a thin plate of a metal material such as aluminum. It is easy to reduce the weight of the final structure.
[0023]
As the plastic film, a conventionally known plastic film can be arbitrarily used as long as it has sufficient mechanical strength, for example, tensile strength. For example, a plastic film comprising a polymer having excellent impact resistance such as polyester, polyvinyl chloride, polyolefin, polycarbonate, polyvinylidene fluoride as a main component can be advantageously used. In addition, a polystyrene film or an acrylic film that contains a modifier such as elastomer or rubber and has improved impact resistance can also be used.
[0024]
The plastic film used in the present invention is preferably a polyester film. This is because the polyester film has excellent strength against pulling or tearing and chemical resistance, and it is easier to prevent the occurrence of the surface defects and the penetration of substances inside the adherend into the reflective sheet. is there. Moreover, since this film is also excellent in heat-shrinkage resistance, it is possible to prevent the reflective sheet from peeling off from the adherend together with the film due to the shrinkage of the film accompanying an increase in the outside air temperature. Specific examples of such polyester films are “Melinex # 339” (trade name) available from IC Japan Ltd. and “Chrisper” available from Toyobo Co., Ltd. "(Product name).
[0025]
Moreover, it can replace with the above polyester films and can also use the polyester film with improved gas barrier property. This film is useful in that the performance of preventing the penetration of volatile substances inside the adherend into the reflective sheet can be further enhanced. Examples of such a gas barrier polyester film include a film containing a polyethylene isophthalate copolymer, a blend film of polyethylene terephthalate and other components, and the like.
[0026]
Although the thickness of the plastic film can be widely changed depending on factors such as the material of the reflection sheet 10 and the adherend 5, it is preferably in the range of 200 to 5000 μm, particularly preferably in the range of 250 to 2000 μm. If the thickness of the film is less than 200 μm, it may be insufficient in strength to prevent the influence of the uneven surface of the adherend from reaching the retroreflective surface, and conversely if it is thicker than 5000 μm, the uneven surface As a result, the adherence of the film with a reflective sheet to the adherend tends to be difficult. Moreover, when the thickness of a film is too thick, it may be difficult to attach the curved adherend surface.
[0027]
The tensile strength of the plastic film used is preferably 500 to 3000 kgf / cm.², Particularly preferably 1500-2500 kgf / cm²Range. If the tensile strength of the film is too low, the attaching process tends to be difficult in the process of attaching the reflective sheet to the plastic film. On the other hand, if it is too high, objects such as automobiles will contact the structure of the present invention. When the film with a reflective sheet is partially peeled off from the adherend, the peeling of the film with a reflective sheet may be propagated from the part where the film is peeled off.
[0028]
The plastic film may be either a transparent film or a colored film, and is preferably a film colored in white. This is because, in the case of a prismatic reflection sheet having light transparency, it is possible to prevent the appearance of the wall surface from being reflected and the appearance of the reflected light from being deteriorated and the reflection luminance from being lowered. The whiteness of the film is preferably in the range of 80 to 90 when expressed in terms of brightness Y value. Such a white plastic film can be formed from a material containing a polymer and a white pigment. As the white pigment, inorganic powders such as calcium carbonate, barium sulfate, titanium dioxide, and silica can be used.
[0029]
In order to form a plastic film with a reflective sheet, an adhesive layer is provided. This adhesive layer can be formed using a normal adhesive. For example, an adhesive containing an adhesive material such as an acrylic resin, an epoxy resin, a polyurethane resin, a polyvinyl chloride resin, a silicone resin, natural or synthetic rubber is applied to a reflective sheet and / or a plastic film using a conventional coating technique. It can be formed by coating. Suitable adhesives are acrylic adhesives, particularly preferably acrylic pressure sensitive adhesives. Such an adhesive has good adhesion to a plastic film such as a polyester film. In particular, an acrylic pressure-sensitive adhesive having good adhesion to a polyester film is an adhesive mainly composed of a copolymer of isooctyl acrylate and acrylic acid. The thickness of the adhesive layer can be widely changed according to various factors, but is usually in the range of 30 to 120 μm.
[0030]
Details of the bonding portion used as a member of the bonding means in the retroreflective structure according to the present invention will be easily understood from the following description described with reference to FIG. 1 and other drawings.
First, referring to FIG. 1 and FIG. 3, the bonding portion 4 has a breathable opening 7 that is interposed between the plastic film 3 and the surface of the concrete wall 5 as an adherend and communicates with the external atmosphere. It is provided so as to form a space 6. By comprising in this way, what is comparatively easily vaporized among substances inside the adherend is released to the outside without staying between the reflective sheet and the adherend. Therefore, it is possible to prevent swelling of the reflection sheet due to gas staying between the reflection sheet and the adherend, and peeling of the reflection sheet due to the swelling. Moreover, although the thing which is hard to evaporate stays in the said space 6, it does not osmose | permeate the inside of a reflective sheet. Therefore, it is possible to prevent the reflection sheet itself from being swollen by the gas, and peeling of the reflection sheet due to the swelling.
[0031]
The bonding part 5 and the space 6 described above can be provided in a pattern shape as shown in FIG. 4, for example. That is, a strip-shaped adhesive portion formed by applying an adhesive in stripes along the four sides on the main surface 32 opposite to the side on which the reflective sheet (not shown) of the rectangular film 3 is attached. 41 and a spot adhesive portion 42 formed by applying an adhesive in a spot shape (substantially oval) at one location in the substantially central portion of the surface 32, provided that no adhesive is applied to a part of one side 3A. Thus, an adhesive non-application portion 33 is provided which forms the air permeable opening 7 (see FIG. 3) when the film 3 is attached to the adherend. Moreover, the area | region 61 where the adhesive agent on the main surface 32 is not apply | coated forms the space 6 when the film 3 is affixed on a to-be-adhered body.
[0032]
In the case of FIG. 4, in the other three corners 34 where the adhesive non-application part 33 is not provided, the adhesive is applied so as to have a gap where the ends of the belt-like adhesive 41 do not contact each other. The gap may be blocked by the flow of the adhesive when the film is attached to the adherend. However, the non-application portion 33 needs to be provided with a sufficient width so that the air-permeable opening 7 can be formed without being blocked when the film 3 is attached.
[0033]
The application thickness of the adhesive in the belt-like adhesive portion 41 and the spot adhesive portion 42 is usually in the range of 1 to 20 mm, and preferably in the range of 5 to 15 mm. If the coating thickness of the adhesive is too smaller than the lower limit described above, the reflective sheet may not be swollen, and the reflective sheet may not be peeled off due to the swollen, and conversely if it is larger than the above upper limit, Rain water, dust, etc. may enter this space, and the reflective sheet may swell or the reflective sheet may peel off due to the swelling.
[0034]
Moreover, it is necessary to affix the film 3 to a to-be-adhered body so that 1A 3A in which the adhesive agent non-application part 33 was provided may contact the exterior. For example, when a plurality of films 3 are arranged and pasted in parallel, they should be as shown in FIG. That is, one side 3A of the film 3 provided with the non-application portion 33 serving as a breathable opening does not contact any side of another film 3 that is attached adjacently.
[0035]
Further, when four films 3 are arranged, the arrangement can be as shown in FIG. In the case of the illustrated example, the non-application part 33 provided on one side 3A of each film 3 is arranged so as to open in the lateral direction.
Furthermore, when nine films 3 are arranged, it can be as shown in FIG. That is, eight films 3 (A) to 3 (D) are arranged around the film 3 (C) arranged in the center, and each non-coated portion 33 is adhered to the adherend. Each form a breathable opening. Here, the non-application part 33 of the films 3 (A) and 3 (D) is in contact with the outside, and a breathable opening that is in direct communication with the outside is formed from each non-application part. Moreover, the non-application part 33 (a) of the film 3 (B) communicates with the non-application part 33 (b) of the adjacent film 3 (C), and the non-application part 33 (c) of the same film 3 (C) Arranged so as to communicate with the non-application part 33 (d) of the adjacent same-shaped film 3 (C), each of the breathable openings formed from the non-application parts 33 (a) to 33 (d) communicates with each other. Therefore, it communicates with the external atmosphere through a breathable opening formed from the non-coated portion 33 (e) of the film 3 (C).
[0036]
The adhesive non-application portion, that is, the air permeable opening may be opened in any direction as long as it communicates with the external atmosphere. However, when the surface of the adherend is a vertical surface such as a vertical concrete wall surface, as shown in FIG. 8, the non-coated portion 33 (x) opening in the horizontal direction (horizontal direction) or downward (on the ground) A non-coated portion 33 (y) opening in the direction) is preferable. Thereby, it is possible to prevent rainwater, dust and the like from entering the space from the formed air-permeable opening.
[0037]
Further, the position where the adhesive non-application portion, that is, the air permeable opening is provided is not limited to the vicinity of the corner portion of the film as described above, but the film 3 as in the non-application portion 33 (z) shown in FIG. It can also be provided at the center of one side 3A.
Further, the number of the non-adhesive portions, that is, the number of the air permeable openings is not limited to one example per one film as described above, but is provided by two or more as necessary. You can also. In order to provide two or more non-application portions 33, this can be performed, for example, as shown in FIGS. In these examples, four (FIG. 10) or eight (FIG. 11) wide non-application portions 33 are provided by combining the belt-like adhesive layers 41 in the illustrated pattern.
[0038]
The area of the adhesive part provided on the plastic film is usually in the range of 10 to 90%, preferably 15 to 80%, particularly preferably 20 to 50% with respect to the total area of the film. If the area of the adhesion part is too small, the adhesion force to the adherend may be insufficient. Conversely, if the area of the adhesion part is too wide, the volume of the space formed between the film and the adherend And the effect of preventing the reflection sheet from swelling and the reflection sheet from peeling off due to the swelling tends to decrease.
[0039]
As the adhesive for the adhesive portion, a normal adhesive can be used in the same manner as the adhesive layer described above. An epoxy adhesive or a silicone adhesive is preferable. These adhesives are easy to obtain a high adhesive force with a small adhesive area, and substances such as moisture and alkaline chemicals inside the adherend ooze out to the interface between the adhesive portion and the adherend. In this case, it has excellent performance for maintaining adhesion. As the epoxy adhesive, an epoxy adhesive containing a polyamide compound as a curing agent is preferable. Such epoxy adhesives have particularly good adhesion to both concrete and polyester films. Such epoxy adhesives specifically include “Bond E250” (trade name) manufactured by Konishi Bond Co., Ltd.
[0040]
The silicone adhesive is preferably a silicone adhesive mainly composed of a modified silicone polymer. Such an adhesive specifically includes “MPX-1” (trade name) manufactured by Konishi Bond Co., Ltd.
In producing the retroreflective structure of the present invention, preferably, a retroreflective sheet having one surface substantially flat is a retroreflective sheet and the other surface is directed to the adherend surface. When affixing on the adherend surface, the following steps can be performed in the order described.
(A) a process of forming a film with a reflective sheet by attaching the reflective sheet to the other surface with an adhesive layer on one main surface so that the other surface is directed;
(B) A step of cutting and processing the film with a reflective sheet obtained in the previous step according to the size and shape of the adherend surface,
(C) An adhesive portion is formed on the other main surface of the cut and processed film with a reflective sheet so as to form a space having a breathable opening capable of communicating with the external atmosphere when attached to the adherend. Providing step,
(D) The process of sticking the said film with a reflective sheet on the said to-be-adhered body surface so that the air permeable opening of the provided adhesion part may connect with external atmosphere.
[0041]
According to this method, it is possible to easily bond the film and the reflective sheet uniformly over the entire surface thereof, and therefore, it is easy to form the retroreflective sheet pasting structure.
Unlike the above method, after the film is first attached to the adherend via the adhesive portion, a reflective sheet can be attached to the film. In this case, the film and the reflective sheet are spread over the entire surface. It tends to be difficult to bond uniformly.
[0042]
In the practice of the present invention, the adherend used as a member of the retroreflective structure is not particularly limited. However, as can be easily understood from the above description, the adherend is, for example, a concrete wall. This is suitable for concrete articles such as As already explained, ordinary concrete wall has a large degree of unevenness, and the concrete contains substances such as moisture and alkaline chemicals, and the problems caused by these can be solved by the present invention. It is.
[0043]
The degree of unevenness of the adherend, particularly the wall surface of the concrete wall, is usually in the range of 1 to 10 mm when defined by the difference between the maximum height (mountain) and the maximum depth (valley) on the measurement surface. The degree of such unevenness is determined by, for example, the particle size of gravel mixed into concrete. The particle size of such gravel is usually in the range of crushed stones 1505 to 5005 defined in JIS A5005. Here, the particle size defined by “crushed stone 1505” represents that the maximum particle size contained in gravel is 15 mm and the minimum particle size is 5 mm. The particle size defined by “crushed stone 5005” indicates that the maximum particle size contained in gravel is 50 mm and the minimum particle size is 5 mm.
[0044]
In addition to the concrete wall, the adherend has irregularities on its surface or contains a substance having a high migration property from the part to the surface, such as a mortar wall or asphalt road surface. In addition, the present invention can be advantageously applied.
Production of retroreflective structures
Retroreflective structures having configurations as shown in FIGS. 1, 3 and 4 were manufactured and their characteristics were evaluated.
[0045]
“3970G” manufactured by 3M Corp. as the retroreflective sheet 10 and polyester film “Melenex # 339” manufactured by IC Japan Ltd. as the plastic film 3 (thickness is 250 μm, brightness is Y) Value 83, MD direction tensile strength 1550 kgf / cm²The tensile strength in the TD direction is 1750 kgf / cm²) Was bonded to the concrete wall as the adherend 5 using an epoxy adhesive “bond E250” manufactured by Konishi Bond Co., Ltd. as the bonding part 4. As a pasting method, a film with a reflective sheet was formed, and after the film with a reflective sheet was processed, a method of pasting on an adherend was adopted. Further, as the adhesive layer 2, an acrylic pressure-sensitive adhesive layer mounted in advance on the reflective sheet 10 used in this example was used as it was. The desired retroreflective structure was obtained.
In the structure obtained in this example, since the retroreflective sheet was attached as described above, the retroreflective surface of the reflective sheet attached to the surface of the concrete wall (the adherend having an uneven surface) was applied. The surface of the adherend after application of the reflection sheet was able to provide uniform and high reflection luminance without causing surface defects such as cracks and unevenness due to the unevenness of the surface. Further, it is possible to prevent substances such as moisture and alkaline chemicals contained in the concrete from staying between the reflective sheet and the adherend and penetrating into the reflective sheet. It was possible to prevent the reflection sheet from being peeled off for a long time. In addition, the overall work time can be shortened compared with the conventional method by the pasting work by the method as described above.
[0046]
【The invention's effect】
As can be understood from the above detailed description, according to the present invention, since the adhesive means includes a flexible support such as a plastic film, it is attached to the surface of an adherend having an uneven surface such as a concrete wall. The surface of the retroreflective sheet is prevented from generating surface defects such as cracks and irregularities due to the unevenness of the surface of the adherend, and the adherend after applying the reflective sheet Uniform and high reflection luminance can be imparted over the entire surface. In addition, since the adhesive portion interposed between the film support and the wall surface is provided so as to form a space having a breathable opening communicating with the external atmosphere, moisture contained in the concrete, alkaline agent, etc. It is possible to prevent the substance from staying between the reflecting sheet and the adherend and penetrating into the reflecting sheet, and to prevent the reflecting sheet from bulging and the reflecting sheet from peeling off due to the swelling. Furthermore, since the bonding means as described above are easy to cut and process, the pasting work does not take time and effort, and the conventional drawbacks can be avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a preferred example of a retroreflective structure according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing another preferred example of a retroreflective structure according to the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a preferred example of a retroreflective structure according to the present invention.
FIG. 4 is a bottom view showing one preferred pattern of adhesive portions formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 5 is a bottom view showing another preferable pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 6 is a bottom view showing still another preferred pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 7 is a bottom view showing still another preferred pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 8 is a bottom view showing another preferable pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 9 is a bottom view showing still another preferable pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 10 is a bottom view showing still another preferable pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
FIG. 11 is a bottom view showing still another preferable pattern of an adhesive portion formed in the retroreflective structure of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Prism body
2 ... Adhesive layer
3 ... Support
4 ... Adhesive part
5 ... Adherent
6 ... space
10 ... Retroreflective sheet
11 ... Retroreflective surface
12: Concavity and convexity
13 ... Air layer
14 ... bonding layer
20 ... Top film
21 ... Bonding layer
22 ... Support layer
23 ... Microsphere lens
50. Retroreflective structure

Claims

In a retroreflective structure including a retroreflective sheet having a retroreflective element, and an adherend on which the retroreflective sheet is fixedly supported by an adhesive means on the back surface portion thereof,
The adhesive means comprises an adhesive layer made of a first adhesive adhered to the back surface portion of the retroreflective sheet, a flexible support holding the adhesive layer, and an adhesive for the support An adhesive portion made of a second adhesive selectively applied in a pattern on the layer non-holding surface, and adhesion of the surface of the adherend, the adhesive portion, and the support A retroreflective structure characterized in that a space formed by the part holding surface communicates with an external atmosphere through a breathable opening constituting a part of the space.

The retroreflective structure according to claim 1, wherein the support is a plastic film and has a thickness of 200 to 5000 μm.

The retroreflective structure according to claim 1 or 2, wherein the adhesive portion has at least one striped adhesive layer.

The retroreflective structure according to any one of claims 1 to 3, wherein the adherend is a concrete wall.

In producing a retroreflective structure including a retroreflective sheet having a retroreflective element, and an adherend on which the retroreflective sheet is fixedly supported by an adhesive means on a back surface portion thereof,
Affixing the flexible support of the adhesive means to the back surface portion of the retroreflective sheet via an adhesive layer made of a first adhesive,
The obtained sheet / support composite is cut into a predetermined size according to the shape and dimensions of the adherend,
The space formed between the surface of the adherend and the non-adhesive surface of the support relative to the non-adhesive surface of the sheet / support composite piece obtained in the cutting step However, the second adhesive is selectively applied in a pattern so as to be able to communicate with the external atmosphere through a ventilation opening that constitutes a part of the space, thereby forming an adhesive portion of the adhesive means,
A process for producing a retroreflective structure comprising: