JP3666374B2 - Automatic transmission control device for vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される自動変速機を変速制御する車両用自動変速機制御装置に関するもので、特に、変速初期の変速ショックを低減するための車両用自動変速機制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用自動変速機制御装置に関連する先行技術文献としては、特開平9−222164号公報にて開示されたものが知られている。このものでは、変速段切換え動作におけるイナーシャ相開始前の変速初期において、変速歯車機構の摩擦係合要素に対して加えられる油圧が時間と共に増減、かつ、油圧の増減率が時間と共に変化されている。これにより、摩擦係合要素の個体差や経時変化等により変化するイナーシャ相開始前の変速初期の変速ショックを低減することができるとしている。
【0003】
ここで、イナーシャ相とは、自動変速機の入力軸(タービン)回転数と出力軸回転数との変速比が変化状態である期間を言う。また、イナーシャ相開始前の変速初期とは、自動変速機が制御指令に基づく変速過渡の油圧制御を実行している変速中で、入力軸回転数と出力軸回転数との変速比が変化し始める以前の期間を言う。実際の変速制御に伴う油圧制御では、摩擦係合要素を所望のタイミングで係合開始することができるように、制御指令によってATF(Automatic Transmission Fluid:自動変速機用作動油)が摩擦係合要素に予め急速充填され、この急速充填後、ATFが摩擦係合要素側に一定の待機圧で充填完了されるまで待って増圧制御に移行され、摩擦係合要素の係合が開始されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動変速機の変速歯車機構に設けられた摩擦係合要素には製造上の公差等に基づく個体差や経時変化による寸法変化、更には、摩擦係数やばね定数の変動等がある。例えば、摩擦係合要素としてのクラッチの隙間寸法が個体差や経時変化により異なることでクラッチストローク差が生じ、自動変速機の変速時の油圧制御におけるATFの充填状態が変化することとなる。
【0005】
ところが、前述のものでは、イナーシャ相開始条件が成立するまでの変速初期では摩擦係合要素に対する油圧を上昇または下降し続け、イナーシャ相開始条件が成立するまでの入力軸回転数の挙動は制御指令値に反映されないため、イナーシャ相開始前の変速初期における変速ショックの低減効果が現われ難いという不具合があった。
【0006】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、イナーシャ相開始前の変速初期における入力軸回転数の挙動に応じて摩擦係合要素に対する油圧を上昇/下降させることで個体差や経時変化に対処でき、変速ショックを的確に低減可能な車両用自動変速機制御装置の提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の車両用自動変速機制御装置によれば、内燃機関からの回転力を入力する入力軸と駆動輪側に回転力を出力する出力軸との間に設けられた変速歯車機構の摩擦係合要素が係合状態切換手段によって変速段の切換に対応して係合状態が切換えられるよう選択され、この選択された摩擦係合要素に加えられる油圧が、制御指令出力手段からの制御指令値に基づき油圧制御手段によって制御される。この変速段切換え動作におけるイナーシャ相開始前の変速初期において、制御指令出力手段によって内燃機関の運転状態における所定の設定条件の判定後、目標入力軸回転数を変速終了時の目標入力軸回転数に近づけるよう変化される。そして、目標入力軸回転数の変化に合わせて実際の入力軸回転数が追従されるよう制御指令値が油圧制御手段に対して出力され、摩擦係合要素に加える油圧がF/B(フィードバック)制御される。こののち、実際の入力軸回転数が変化開始したときには、摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったものになっているとして、制御指令出力手段によって目標入力軸回転数が現在の入力軸回転数に一旦、戻されたのち、この目標入力軸回転数が変速終了時の目標入力軸回転数に近づけられる。これにより、変速歯車機構の摩擦係合要素に個体差や経時変化等があっても、実際の入力軸回転数の挙動に応じた制御指令値に基づき摩擦係合要素に加えられる油圧が適合されることとなり、目標入力軸回転数が好適に遷移され、これに対して実際の入力軸回転数が追従されることとなり、特に、イナーシャ相開始時の変速初期における変速ショックが的確に低減される。
【0009】
請求項2の車両用自動変速機制御装置によれば、更に、学習補正手段で設定条件が判定されたのちにおける実際の入力軸回転数の変化を早めるため、制御指令値が高圧側に向けて学習補正される。これにより、イナーシャ相開始前の変速初期における摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったよう好適に上昇され、変速ショックが的確に低減され応答性が安定される。
【0010】
請求項3の車両用自動変速機制御装置によれば、更に、学習補正手段で設定条件が判定されたのちにおける実際の入力軸回転数の変化を遅くするため、制御指令値が低圧側に向けて学習補正される。これにより、イナーシャ相開始前の変速初期における摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったよう好適に下降され、変速ショックが的確に低減され応答性が安定される。
【0011】
請求項4の車両用自動変速機制御装置では、目標入力軸回転数を変速終了時の目標入力軸回転数へ近づける際の遷移状況が、内燃機関の運転状態を決定する種々のパラメータに応じて適宜、変えられる。これにより、目標入力軸回転数を変速終了時の目標入力軸回転数へ近づける際に、内燃機関の運転状態が反映されることとなり、変速ショックが的確に低減される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用自動変速機制御装置の全体構成を示す概略図である。
【0014】
図1において、車両に搭載され電子制御される内燃機関1は、自動変速機2、ディファレンシャルギヤ3を介して駆動輪4に接続されている。5は内燃機関制御用ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)であり、内燃機関制御用ECU5には内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)1aの機関回転数Neを検出する機関回転数センサ6、車速Vを後述の変速歯車機構11の出力軸13の出力軸回転数Noに基づき検出する車速センサ7、内燃機関1の図示しないスロットルバルブのスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ8及び内燃機関1に導入される吸気量QAを検出する吸気量センサ9からの各センサ信号が入力されている。
【0015】
内燃機関制御用ECU5からは、これら入力情報に基づき決定された燃料噴射量、点火時期に基づく指令が内燃機関1に出力される。そして、図示しない燃料供給装置、火花点火装置が作動され、内燃機関1の回転に応じた燃料の供給及び燃焼が行われ、内燃機関1の駆動制御が実行される。
【0016】
自動変速機2は、トルクコンバータ10と変速歯車機構11とからなり、内燃機関1にて発生されるトルクは、内燃機関1の出力軸1a、トルクコンバータ10を経て変速歯車機構11の入力軸12に伝達される。この入力軸12に伝達されたトルクは、変速歯車機構11の選択された変速段に応じて増減され出力軸13、ディファレンシャルギヤ3を経て駆動輪4に伝達され、車両が走行される。なお、本実施例における自動変速機2の変速歯車機構11に内蔵された図示しない複数の摩擦係合要素及び複数の摩擦係合要素の係合状態または解放状態によって回転要素の拘束状態が決定される遊星歯車機構による変速機構については、周知の構成であるため、その詳細な説明を省略する。
【0017】
14は自動変速機制御用ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)であり、自動変速機制御用ECU14には内燃機関1の出力軸1aの機関回転数Neを検出する機関回転数センサ6、車速Vを検出する車速センサ7、スロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ8及び変速歯車機構11の入力軸12の入力軸回転数(トルクコンバータ10のタービン回転数)Ntを検出する入力軸回転数センサ18からの各センサ信号が入力されている。また、コントロールバルブ15には、自動変速機2のATF(自動変速機用作動油)の温度であるATF油温値THATFを検出するATF油温センサ17が配設され、このATF油温センサ17からのATF油温値THATF信号が自動変速機制御用ECU14に入力されている。これら入力情報に基づき自動変速機制御用ECU14で決定された指令がコントロールバルブ15に出力される。このコントロールバルブ15から適宜、供給されるATFの油圧制御によって変速歯車機構11における各摩擦係合要素が作動され所望の変速が実現される。
【0018】
コントロールバルブ15には、自動変速機制御用ECU14の指令によって変速段毎に制御油圧を供給する経路を切換える2本の変速制御用ソレノイド15a,15b、制御油圧の大きさを制御するライン圧制御用ソレノイド16が配設されている。なお、本実施例では、2本の変速制御用ソレノイド15a,15bを用いる構成としたが、変速段数やコントロールバルブ15内部の構成に応じて、変速制御用ソレノイドの本数を増やしてもよい。また、変速中のATFの急速な充填、排出のためのタイミングを調節するソレノイドを追加してもよい。更に、ライン圧制御用ソレノイド16としては、制御油圧を可変自在な機構であればよく、デューティソレノイドやリニアソレノイド等を用いることができる。
【0019】
なお、内燃機関制御用ECU5及び自動変速機制御用ECU14は、周知の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCPU、制御プログラムを格納したROM、各種データを格納するRAM、B/U(バックアップ)RAM、入出力回路及びそれらを接続するバスライン等からなる論理演算回路として構成されている。また、内燃機関制御用ECU5と自動変速機制御用ECU14とは通信ライン19で結ばれ、制御情報や指令を双方向に通信できるようになっている。この通信ライン19は、LAN(Local Area Network)のような多重通信機構を用いてもよく、また、通信毎に必要なポートを接続する配線であってもよい。
【0020】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用自動変速機制御装置で使用されている自動変速機制御用ECU14における変速制御の処理手順を示す図2のフローチャートに基づき、図3及び図4を参照して説明する。ここで、図3は車速Vとスロットル開度TVOとをパラメータとする自動変速機2の変速段を示す変速線図である。図4は図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態を示すタイムチャートであり、図4(a)はアップシフト時、図4(b)はダウンシフト時を示す。
【0021】
なお、この変速制御ルーチンは、自動変速機制御用ECU14による自動変速機2の変速段を決定する周知の変速制御処理の別ルーチンに基づき、図3の変速線図で実線にて示すアップシフト変速線または破線にて示すダウンシフト変速線のうち何れかの変速線を車速−スロットル開度による座標点が横切ったときに変速有りと判定され、変速指令が出力されると自動変速機制御用ECU14にて実行開始される(図4(a)の時刻t0 、図4(b)の時刻t00)。
【0022】
図2において、まず、ステップS101で、自動変速機2の決定された変速段に対応する変速制御に係わる所定の摩擦係合要素に対する急速充填制御処理が実行される。次にステップS102に移行して、ステップS101の急速充填制御処理による設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T1 経過後、またはスリップ量Slpが予め設定された所定量αを越えているかが判定される。この急速充填制御処理とは、変速制御に係わる所定の摩擦係合要素の図示しない電磁弁を高圧側にして、そのピストンが移動自在な状態となるまで油圧シリンダにATFを急速充填する処理である。また、スリップ量Slpは機関回転数Neと入力軸回転数Ntとの偏差の絶対値、即ち、|Ne−Nt|にて定義される。なお、上記スリップ量Slpを出力軸回転数Noに変速前ギヤ比gr1を乗算した値と入力軸回転数Ntとの偏差の絶対値、即ち、|No・gr1−Nt|にて定義してもよい。全ての処理切換判断にフェイルセーフを考え設定時間を経過した時、次の処理に移行する。
【0023】
ステップS102の判定条件が成立せず、設定時間Ctrl-Timeが所定時間T1 経過せず、または|Ne−Nt|≦αの不等式が成立し、未だ急速充填制御処理が必要であるときにはステップS101に戻り、同様の処理が繰返し実行される。一方、ステップS102の判定条件が成立、即ち、設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T1 経過後、または|Ne−Nt|>αの不等式が成立するときには急速充填制御処理を終了すると共にこれに続く充填制御処理開始と判定される(図4(a)の時刻t1 、図4(b)の時刻t01)。
【0024】
そして、ステップS103に移行し、ステップS101の急速充填制御処理に引続き、変速制御に係わる所定の摩擦係合要素の図示しない電磁弁を所定デューティ比にて油圧シリンダに徐々にATFを充填する充填制御処理が実行される。次にステップS104に移行して、ステップS103の充填制御処理による設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過後、またはスリップ量Slpが予め設定された所定量βを越えているかが判定される。ステップS104の判定条件が成立せず、設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過せず、または|Ne−Nt|≦βの不等式が成立し、未だ充填制御処理が必要であるときにはステップS103に戻り、同様の処理が繰返し実行される。
【0025】
一方、ステップS104の判定条件が成立、即ち、設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過後、または|Ne−Nt|>βの不等式が成立するときにはイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理開始と判定される(図4(a)の時刻t2 、図4(b)の時刻t02)。そして、ステップS105に移行し、イナーシャ相開始前のF/B(フィードバック)制御(1)処理が実行される。このイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理では、このF/B制御開始時の入力軸回転数Ntがイナーシャ相開始時の目標入力軸回転数に近づくよう目標入力軸回転数Ntrが算出され、この目標入力軸回転数Ntrに追従させるよう実際の入力軸回転数NtをF/B制御する処理であり、例えば、PID(Proportional Integral Differential Control:比例・積分・微分制御)制御が用いられる。なお、イナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理としては、PID制御に限定されるものではなく、PI制御、PD制御、P制御でもよく、この他の制御理論に基づく種々の方法を適宜、用いることができる。
【0026】
次にステップS106に移行して、ステップS105のイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理によるスリップ量Slpが予め設定された所定量γを越えているかが判定される。ステップS106の判定条件が成立せず、即ち、|Ne−Nt|≦γの不等式が成立し、未だイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理が必要であるときにはステップS105に戻り、同様の処理が繰返し実行される。
【0027】
一方、ステップS106の判定条件が成立、即ち、|Ne−Nt|>γの不等式が成立するときにはイナーシャ相開始と判定される(図4(a)の時刻t3 、図4(b)の時刻t03)。そして、ステップS107に移行し、イナーシャ相のF/B制御(2)処理が実行される。このイナーシャ相のF/B制御(2)処理では、このF/B制御開始時の入力軸回転数Ntが徐々に変速終了時の目標入力軸回転数に近づくよう目標入力軸回転数Ntrが算出され、この目標入力軸回転数Ntrに追従させるよう実際の入力軸回転数NtをF/B制御する処理であり、例えば、PID制御が用いられる。なお、イナーシャ相のF/B制御(2)処理としても、PID制御に限定されるものではなく、PI制御、PD制御、P制御でもよく、この他の制御理論に基づく種々の方法を適宜、用いることができる。
【0028】
次にステップS108に移行して、イナーシャ相終了であるかが判定される。このイナーシャ相終了判定は、次の不等式(1)によって判定される。ここで、gr2は変速後ギヤ比、δは判定閾値である。
【0029】
【数1】
Nt−gr2・No<δ ・・・(1)
【0030】
ステップS108の判定条件が成立せず、即ち、Nt−gr2・No≧δの不等式が成立し、未だイナーシャ相であるときにはステップS107に戻り、同様の処理が繰返し実行される。そして、ステップS108の判定条件が成立、即ち、Nt−gr2・No<δの不等式が成立し、イナーシャ相が終了であるときには本ルーチンを終了する。
【0031】
次に、図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態を示す図4の第1の変形例について、図5を参照して説明する。ここで、図5(a)はアップシフト時、図5(b)はダウンシフト時を示す。なお、本変形例で図2の処理によって図4と同様な遷移状態である部分については、その説明を省略する。
【0032】
図2のステップS103の充填制御処理が実行され、ステップS104で設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過後、またはスリップ量Slpが予め設定された所定量βを越えたとき、即ち、|Ne−Nt|>βの不等式が成立するときにはイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理開始時刻と判定される(図5(a)の時刻t2 、図5(b)の時刻t02)。この変形例における、ステップS105のF/B制御(1)処理では、機械的要因によりPID制御におけるゲインを大きくできないときや物理的要因によりPID制御におけるゲインが大きくても反応しないときに対処するものである。
【0033】
即ち、機械的要因としては、例えば、変速歯車機構11の摩擦係合要素における油圧シリンダ内を作動されるピストンの摩擦特性等があり、また、物理的要因としては、例えば、ATFの温度特性等が挙げられる。これらの要因に対処するため、本変形例ではF/B制御(1)処理開始直後から目標入力軸回転数Ntrがステップ的に大きく変動されている。これにより、イナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理が好適に実行され、実際の入力軸回転数Ntがより適切に遷移されることで、変速ショックを的確に低減することができる。
【0034】
次に、図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態の第2の変形例について、図6を参照して説明する。ここで、図6(a)はアップシフト時、図6(b)はダウンシフト時を示す。なお、本変形例で図2の処理によって図4と同様な遷移状態である部分については、その説明を省略する。
【0035】
図2のステップS103の充填制御処理が実行され、ステップS104で設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過後、またはスリップ量Slpが予め設定された所定量βを越えたとき、即ち、|Ne−Nt|>βの不等式が成立するときにはイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理開始時刻と判定される(図6(a)の時刻t2 、図6(b)の時刻t02)。この変形例においては、F/B制御(1)処理開始直後から目標入力軸回転数Ntrが大きく変動され、かつ、イナーシャ相開始判定時にもそのときの目標入力軸回転数Ntrが維持されている。
【0036】
即ち、本変形例における目標入力軸回転数Ntrは、F/B制御(1)処理開始直後にステップ的に大きく変動され、イナーシャ相開始時に実際の入力軸回転数Ntに一致されることなく、F/B制御(2)処理が実行開始される。そして、入力軸回転数Ntが徐々に変速終了時の目標入力軸回転数に近づくよう目標入力軸回転数Ntrが算出され、この目標入力軸回転数Ntrに追従させるよう実際の入力軸回転数NtがF/B制御されている。これにより、イナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理及びイナーシャ相におけるF/B制御(2)処理がより好適に実行され、実際の入力軸回転数Ntがより適切に遷移されることで、変速ショックを的確に低減することができる。
【0037】
次に、図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態の第3の変形例について、図7を参照して説明する。ここで、図7(a)はアップシフト時、図7(b)はダウンシフト時を示す。なお、本変形例で図2の処理によって図4と同様な遷移状態である部分については、その説明を省略する。
【0038】
図2のステップS103の充填制御処理が実行され、ステップS104で設定時間Ctrl-Timeが予め設定された所定時間T2 経過後、またはスリップ量Slpが予め設定された所定量βを越えたとき、即ち、|Ne−Nt|>βの不等式が成立するときにはイナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理開始時刻と判定される(図7(a)の時刻t2 、図7(b)の時刻t02)。この変形例においては、F/B制御(1)処理開始直後から目標入力軸回転数Ntrが徐々に変動され、かつ、イナーシャ相開始判定時にもそのときの目標入力軸回転数Ntrが維持されている。
【0039】
即ち、本変形例における目標入力軸回転数Ntrは、F/B制御(1)処理開始直後から徐々に変動され、イナーシャ相開始時に実際の入力軸回転数Ntに一致されることなく、F/B制御(2)処理が実行開始される。そして、入力軸回転数Ntが徐々に変速終了時の目標入力軸回転数に近づくよう目標入力軸回転数Ntrが算出され、この目標入力軸回転数Ntrに追従させるよう実際の入力軸回転数NtがF/B制御されている。これにより、イナーシャ相開始前のF/B制御(1)処理及びイナーシャ相におけるF/B制御(2)処理がより好適に実行され、実際の入力軸回転数Ntがより適切に遷移されることで、変速ショックを的確に低減することができる。
【0040】
このように、本実施例の車両用自動変速機制御装置は、内燃機関1からの回転力を入力する入力軸12と、駆動輪4側に回転力を出力する出力軸13と、入力軸12と出力軸13との間に設けられ、油圧によって係合される複数の摩擦係合要素及び複数の摩擦係合要素の係合状態または解放状態によって回転要素の拘束状態が決定される遊星歯車機構を有する変速歯車機構11と、複数の摩擦係合要素の中から変速段の切換に対応して解放状態から係合状態、または係合状態から解放状態に切換える摩擦係合要素を選択する自動変速機制御用ECU14にて達成される係合状態切換手段と、前記係合状態切換手段によって選択された摩擦係合要素に加える油圧を制御するコントロールバルブ15、自動変速機制御用ECU14にて達成される油圧制御手段と、前記油圧制御手段に対して油圧制御のための制御指令値を出力する自動変速機制御用ECU14にて達成される制御指令出力手段とを具備し、前記制御指令出力手段は、変速段切換え動作におけるイナーシャ相開始前の変速初期で内燃機関1の運転状態における所定の設定条件の判定後、目標入力軸回転数Ntrを変速終了時の目標入力軸回転数に近づけ、この目標入力軸回転数Ntrに実際の入力軸回転数Ntが追従するよう制御指令値を前記油圧制御手段に対して出力し、摩擦係合要素に加わる油圧をF/B(フィードバック)制御したのち、実際の入力軸回転数Ntが変化開始したときには、目標入力軸回転数Ntrを一旦、現在の入力軸回転数に等しくしたのち、再度、目標入力軸回転数Ntrを変速終了時の目標入力軸回転数に近づけ、この目標入力軸回転数Ntrに実際の入力軸回転数Ntが追従するよう制御指令値をコントロールバルブ15、自動変速機制御用ECU14にて達成される油圧制御手段に対して出力し、摩擦係合要素に加わる油圧をF/B制御するものである。
【0041】
つまり、自動変速機制御用ECU14によって、変速段の切換に対応して係合状態または解放状態が切換えられる摩擦係合要素が選択され、この選択された摩擦係合要素に加えられる油圧が制御指令値に基づき制御される。この変速段切換え動作におけるイナーシャ相開始前の変速初期において、内燃機関1の運転状態における所定の設定条件として充填制御処理が実行され、設定時間Ctrl-Timeが所定時間T2 経過後、またはスリップ量Slpが所定量βを越えると、目標入力軸回転数Ntrを変速終了時の目標入力軸回転数に近づけるよう変化される。そして、目標入力軸回転数Ntrの変化に合わせて実際の入力軸回転数Ntが追従されるよう制御指令値が出力され、摩擦係合要素に加える油圧がF/B制御される。こののち、実際の入力軸回転数Ntが変化開始したときには、摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったものになっているとして、目標入力軸回転数Ntrが現在の入力軸回転数に一旦、戻されたのち、この目標入力軸回転数Ntrが変速終了時の目標入力軸回転数に近づけられる。これにより、変速歯車機構11の摩擦係合要素に個体差や経時変化等があっても、実際の入力軸回転数Ntの挙動に応じた制御指令値に基づき摩擦係合要素に加えられる油圧が適合されることとなり、目標入力軸回転数Ntrが好適に遷移され、これに対して実際の入力軸回転数が追従されることとなり、特に、イナーシャ相開始時の変速初期における変速ショックを的確に低減することができる。
【0043】
そして、本実施例の車両用自動変速機制御装置は、更に、設定条件の判定時点から実際の入力軸回転数Ntが変化するまでの時間では、制御指令値が高圧側となるよう学習補正する学習補正手段を具備するものである。つまり、設定条件が判定されたのちにおける実際の入力軸回転数Ntの変化を早めるため、制御指令値が高圧側に向けて学習補正される。これにより、イナーシャ相開始前の変速初期における摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったよう好適に上昇され、変速ショックを的確に低減し、応答性を安定することができる。
【0044】
また、本実施例の車両用自動変速機制御装置は、更に、設定条件の判定時点までに実際の入力軸回転数Ntが変化するときには、制御指令値が低圧側となるよう学習補正する学習補正手段を具備するものである。つまり、設定条件が判定されたのちにおける実際の入力軸回転数Ntの変化を遅くするため、制御指令値が低圧側に向けて学習補正される。これにより、イナーシャ相開始前の変速初期における摩擦係合要素に加わる油圧が変速に見合ったよう好適に下降され、変速ショックを的確に低減し、応答性を安定することができる。
【0045】
加えて、本実施例の車両用自動変速機制御装置は、目標入力軸回転数Ntrが内燃機関1の運転状態を決定する種々のパラメータに応じて変化されるものである。つまり、目標入力軸回転数Ntrを変速終了時の目標入力軸回転数へ近づける際の遷移状況は、内燃機関1の運転状態を決定する種々のパラメータ、例えば、車速V、スロットル開度TVO、機関発生トルク等に応じて適宜、変えられる。これにより、目標入力軸回転数Ntrを変速終了時の目標入力軸回転数へ近づける際に、このときの内燃機関1の運転状態が反映されることとなり、変速ショックを的確に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用自動変速機制御装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用自動変速機制御装置で使用されている自動変速機制御用ECUにおける変速制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用自動変速機制御装置で用いられている車速とスロットル開度とをパラメータとする自動変速機の変速段を示す変速線図である。
【図4】 図4は図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図5】 図5は図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態の第1の変形例を示すタイムチャートである。
【図6】 図6は図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態の第2の変形例を示すタイムチャートである。
【図7】 図7は図2の処理に対応する各種制御量の遷移状態の第3の変形例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 自動変速機
4 駆動輪
7 車速センサ
11 変速歯車機構
12 入力軸
13 出力軸
14 自動変速機制御用ECU(電子制御ユニット)
18 入力軸回転数センサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicular automatic transmission control device that controls a shift of an automatic transmission mounted on a vehicle, and more particularly to a vehicular automatic transmission control device for reducing a shift shock at the initial stage of a shift. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a prior art document related to a vehicle automatic transmission control device, one disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-222164 is known. In this case, in the initial stage of the shift before the start of the inertia phase in the shift stage switching operation, the hydraulic pressure applied to the friction engagement element of the transmission gear mechanism increases and decreases with time, and the increase / decrease rate of the hydraulic pressure changes with time. . As a result, it is possible to reduce a shift shock at the beginning of the shift before the start of the inertia phase, which changes due to individual differences in friction engagement elements, changes with time, and the like.
[0003]
Here, the inertia phase refers to a period in which the gear ratio between the input shaft (turbine) rotation speed and the output shaft rotation speed of the automatic transmission is in a changing state. The initial gear shift before the start of the inertia phase means that the gear ratio between the input shaft rotation speed and the output shaft rotation speed changes during a shift in which the automatic transmission is performing a hydraulic control of a shift transition based on a control command. Say the period before you start. In hydraulic control associated with actual shift control, ATF (Automatic Transmission Fluid) is used as a friction engagement element in accordance with a control command so that the engagement of the friction engagement element can be started at a desired timing. After the quick filling, the ATF is transferred to the pressure increasing control after the filling to the friction engagement element side is completed with a constant standby pressure, and the engagement of the friction engagement element is started. .
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the friction engagement element provided in the transmission gear mechanism of the automatic transmission includes individual differences based on manufacturing tolerances and the like, dimensional changes due to aging, and further changes in friction coefficient and spring constant. For example, when the gap size of the clutch as the friction engagement element varies depending on individual differences or changes with time, a clutch stroke difference occurs, and the ATF filling state in the hydraulic control at the time of shifting of the automatic transmission changes.
[0005]
However, in the above, the hydraulic pressure for the friction engagement element continues to increase or decrease at the initial stage of shifting until the inertia phase start condition is satisfied, and the behavior of the input shaft rotation speed until the inertia phase start condition is satisfied is a control command. Since this is not reflected in the value, there is a problem that the effect of reducing the shift shock in the initial stage of the shift before the start of the inertia phase hardly appears.
[0006]
Therefore, the present invention has been made to solve such a problem, and by increasing / decreasing the hydraulic pressure with respect to the friction engagement element according to the behavior of the input shaft rotation speed at the initial stage of the shift before the start of the inertia phase, An object of the present invention is to provide an automatic transmission control device for a vehicle that can cope with a change with time and can accurately reduce a shift shock.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the automatic transmission control apparatus for a vehicle of
[0009]
Claim 2 According to the vehicle automatic transmission control apparatus, the control command value is further learned and corrected toward the high pressure side in order to accelerate the change in the actual input shaft speed after the setting condition is determined by the learning correction means. The As a result, the hydraulic pressure applied to the frictional engagement element at the beginning of the shift before the start of the inertia phase is suitably increased so as to match the shift, and the shift shock is accurately reduced and the responsiveness is stabilized.
[0010]
[0011]
Claim 4 In the vehicular automatic transmission control apparatus, the transition state when the target input shaft rotational speed is brought close to the target input shaft rotational speed at the end of shifting is appropriately changed according to various parameters that determine the operating state of the internal combustion engine. It is done. As a result, when the target input shaft rotation speed is brought close to the target input shaft rotation speed at the end of the shift, the operating state of the internal combustion engine is reflected, and the shift shock is accurately reduced.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described based on examples.
[0013]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the overall configuration of a vehicle automatic transmission control apparatus according to an embodiment of the present invention.
[0014]
In FIG. 1, an
[0015]
The internal combustion
[0016]
The automatic transmission 2 includes a
[0017]
[0018]
The
[0019]
The internal combustion
[0020]
Next, based on the flowchart of FIG. 2 showing the procedure of the shift control in the automatic
[0021]
This shift control routine is based on another routine of known shift control processing for determining the shift stage of the automatic transmission 2 by the automatic
[0022]
In FIG. 2, first, in step S101, a quick filling control process for a predetermined friction engagement element related to the shift control corresponding to the determined shift speed of the automatic transmission 2 is executed. Next, the process proceeds to step S102, and whether the set time Ctrl-Time by the quick filling control process in step S101 has passed a predetermined time T1 or whether the slip amount Slp exceeds a predetermined amount α. Determined. The rapid filling control process is a process of rapidly filling ATF into a hydraulic cylinder until a piston is movable by setting a solenoid valve (not shown) of a predetermined friction engagement element related to shift control to a high pressure side. . The slip amount Slp is defined by the absolute value of the deviation between the engine speed Ne and the input shaft speed Nt, that is, | Ne−Nt |. The slip amount Slp may be defined by the absolute value of the deviation between the value obtained by multiplying the output shaft rotational speed No by the gear ratio gr1 before shifting and the input shaft rotational speed Nt, that is, | No · gr1−Nt |. Good. When the set time elapses considering fail safe for all process switching judgments, the process proceeds to the next process.
[0023]
If the determination condition of step S102 is not satisfied, the set time Ctrl-Time does not elapse the predetermined time T1, or if the inequality | Ne−Nt | ≦ α is satisfied and the rapid filling control process is still necessary, the process proceeds to step S101. Returning, the same processing is repeatedly executed. On the other hand, when the determination condition in step S102 is satisfied, that is, when the predetermined time T1 has elapsed since the set time Ctrl-Time or when the inequality | Ne−Nt |> α is satisfied, the rapid filling control process is terminated. Subsequently, it is determined that the filling control process starts (time t1 in FIG. 4A, time t01 in FIG. 4B).
[0024]
Then, the process proceeds to step S103, and following the quick filling control process of step S101, a filling control for gradually filling ATF into a hydraulic cylinder with a predetermined duty ratio by a solenoid valve (not shown) of a predetermined friction engagement element related to the shift control. Processing is executed. Next, the process proceeds to step S104, and it is determined whether the set time Ctrl-Time by the filling control process in step S103 has elapsed a predetermined time T2 or whether the slip amount Slp exceeds the predetermined amount β. Is done. When the determination condition of step S104 is not satisfied, the set time Ctrl-Time has not passed the predetermined time T2, or the inequality | Ne−Nt | ≦ β is satisfied and the filling control process is still necessary. Returning to step S103, the same processing is repeatedly executed.
[0025]
On the other hand, when the determination condition in step S104 is satisfied, that is, after the preset time Ttrl-Time has passed a predetermined time T2 or when the inequality | Ne−Nt |> β is satisfied, the F / B before the start of the inertia phase. Control (1) It is determined that the process is started (time t2 in FIG. 4 (a), time t02 in FIG. 4 (b)). And it transfers to step S105 and F / B (feedback) control (1) process before an inertia phase start is performed. In the F / B control (1) process before the start of the inertia phase, the target input shaft speed Ntr is set so that the input shaft speed Nt at the start of the F / B control approaches the target input shaft speed at the start of the inertia phase. This is a process for performing F / B control on the actual input shaft rotational speed Nt so as to follow the target input shaft rotational speed Ntr. For example, PID (Proportional Integral Differential Control) control is used. It is done. Note that the F / B control (1) process before the start of the inertia phase is not limited to PID control, and may be PI control, PD control, or P control. Various methods based on other control theories may be used. It can be used as appropriate.
[0026]
Next, the routine proceeds to step S106, where it is determined whether the slip amount Slp by the F / B control (1) processing before the start of the inertia phase in step S105 exceeds a predetermined amount γ. If the determination condition of step S106 is not satisfied, that is, if the inequality | Ne−Nt | ≦ γ is satisfied and the F / B control (1) process before the start of the inertia phase is still necessary, the process returns to step S105 and the same. The process is executed repeatedly.
[0027]
On the other hand, when the determination condition in step S106 is satisfied, that is, when the inequality | Ne−Nt |> γ is satisfied, it is determined that the inertia phase starts (time t3 in FIG. 4A and time t03 in FIG. 4B). ). Then, the process proceeds to step S107, and inertia phase F / B control (2) processing is executed. In the inertia phase F / B control (2) process, the target input shaft rotational speed Ntr is calculated so that the input shaft rotational speed Nt at the start of the F / B control gradually approaches the target input shaft rotational speed at the end of the shift. In this process, the actual input shaft rotational speed Nt is F / B controlled to follow the target input shaft rotational speed Ntr. For example, PID control is used. Note that the inertia phase F / B control (2) process is not limited to PID control, and may be PI control, PD control, or P control. Various methods based on other control theories may be appropriately selected. Can be used.
[0028]
Next, the process proceeds to step S108, where it is determined whether the inertia phase has ended. This inertia phase end determination is determined by the following inequality (1). Here, gr2 is a gear ratio after shifting, and δ is a determination threshold value.
[0029]
[Expression 1]
Nt-gr2 · No <δ (1)
[0030]
If the determination condition of step S108 is not satisfied, that is, the inequality of Nt−gr2 · No ≧ δ is satisfied and the inertia phase is still in effect, the process returns to step S107, and the same processing is repeatedly executed. Then, when the determination condition of step S108 is satisfied, that is, the inequality of Nt−gr2 · No <δ is satisfied and the inertia phase is ended, this routine is ended.
[0031]
Next, a first modified example of FIG. 4 showing transition states of various control amounts corresponding to the processing of FIG. 2 will be described with reference to FIG. Here, FIG. 5A shows an upshift, and FIG. 5B shows a downshift. In the present modification, the description of the portion in the transition state similar to that in FIG.
[0032]
The filling control process of step S103 of FIG. 2 is executed, and after the preset time Ctrl-Time has elapsed in step S104, or when the slip amount Slp exceeds the preset predetermined amount β, that is, , | Ne−Nt |> β inequality is established, the F / B control before the start of the inertia phase (1) is determined as the processing start time (time t2 in FIG. 5A, time in FIG. 5B). t02). In the F / B control (1) process of step S105 in this modification, a measure is taken when the gain in the PID control cannot be increased due to a mechanical factor or when the PID control has a large gain due to a physical factor and does not respond. It is.
[0033]
That is, the mechanical factor includes, for example, the friction characteristic of a piston operated in the hydraulic cylinder in the friction engagement element of the
[0034]
Next, a second modification of the transition state of various control amounts corresponding to the processing of FIG. 2 will be described with reference to FIG. Here, FIG. 6A shows an upshift, and FIG. 6B shows a downshift. In the present modification, the description of the portion in the transition state similar to that in FIG.
[0035]
The filling control process of step S103 of FIG. 2 is executed, and after the preset time Ctrl-Time has elapsed in step S104, or when the slip amount Slp exceeds the preset predetermined amount β, that is, , | Ne−Nt |> β is determined to be the F / B control (1) processing start time before the start of the inertia phase (time t2 in FIG. 6 (a), time in FIG. 6 (b)). t02). In this modification, the target input shaft rotational speed Ntr varies greatly immediately after the start of the F / B control (1) process, and the target input shaft rotational speed Ntr at that time is maintained even when the inertia phase start determination is made. .
[0036]
That is, the target input shaft rotational speed Ntr in this modification greatly varies stepwise immediately after the start of the F / B control (1) process, and does not coincide with the actual input shaft rotational speed Nt at the start of the inertia phase. The F / B control (2) process is started. Then, the target input shaft speed Ntr is calculated so that the input shaft speed Nt gradually approaches the target input shaft speed at the end of the shift, and the actual input shaft speed Nt is made to follow the target input shaft speed Ntr. Is F / B controlled. Thereby, the F / B control (1) process before the start of the inertia phase and the F / B control (2) process in the inertia phase are more preferably executed, and the actual input shaft rotational speed Nt is more appropriately transitioned. Thus, the shift shock can be accurately reduced.
[0037]
Next, a third modification of the transition state of various control amounts corresponding to the processing of FIG. 2 will be described with reference to FIG. Here, FIG. 7A shows an upshift, and FIG. 7B shows a downshift. In the present modification, the description of the portion in the transition state similar to that in FIG.
[0038]
The filling control process of step S103 in FIG. 2 is executed, and after the preset time Ctrl-Time has elapsed in step S104, or when the slip amount Slp exceeds the preset predetermined amount β, that is, , | Ne−Nt |> β is satisfied, the F / B control before the start of the inertia phase (1) is determined as the processing start time (time t2 in FIG. 7 (a), time in FIG. 7 (b)). t02). In this modification, the target input shaft rotational speed Ntr is gradually changed from immediately after the start of the F / B control (1) process, and the target input shaft rotational speed Ntr at that time is maintained even when the inertia phase start determination is made. Yes.
[0039]
That is, the target input shaft rotational speed Ntr in this modification is gradually changed immediately after the start of the F / B control (1) process, and does not coincide with the actual input shaft rotational speed Nt at the start of the inertia phase. The execution of the B control (2) process is started. Then, the target input shaft rotational speed Ntr is calculated so that the input shaft rotational speed Nt gradually approaches the target input shaft rotational speed at the end of the shift, and the actual input shaft rotational speed Nt is made to follow the target input shaft rotational speed Ntr. Is F / B controlled. Thereby, the F / B control (1) process before the start of the inertia phase and the F / B control (2) process in the inertia phase are more preferably executed, and the actual input shaft rotational speed Nt is more appropriately transitioned. Thus, the shift shock can be accurately reduced.
[0040]
As described above, the automatic transmission control device for a vehicle according to the present embodiment includes the
[0041]
That is, the automatic
[0043]
The automatic transmission control device for a vehicle according to the present embodiment further performs learning correction so that the control command value is on the high pressure side during the time from when the set condition is determined until the actual input shaft speed Nt changes. Learning correction means is provided. That is, the control command value is learned and corrected toward the high pressure side in order to accelerate the change in the actual input shaft speed Nt after the setting condition is determined. As a result, the hydraulic pressure applied to the frictional engagement element in the initial stage of the shift before the start of the inertia phase is suitably increased so as to match the shift, and the shift shock can be accurately reduced and the response can be stabilized.
[0044]
In addition, the vehicle automatic transmission control device according to the present embodiment further performs learning correction for learning correction so that the control command value becomes the low pressure side when the actual input shaft rotational speed Nt changes until the determination time of the setting condition. Means. That is, the control command value is learned and corrected toward the low pressure side in order to delay the change in the actual input shaft speed Nt after the setting condition is determined. As a result, the hydraulic pressure applied to the frictional engagement element in the initial stage of the shift before the start of the inertia phase is suitably lowered so as to match the shift, and the shift shock can be accurately reduced and the responsiveness can be stabilized.
[0045]
In addition, in the vehicle automatic transmission control device of the present embodiment, the target input shaft rotational speed Ntr is changed according to various parameters that determine the operating state of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an overall configuration of a vehicle automatic transmission control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a shift control processing procedure in an automatic transmission control ECU used in a vehicle automatic transmission control apparatus according to an embodiment of the present invention;
FIG. 3 is a shift diagram showing a shift stage of the automatic transmission using the vehicle speed and the throttle opening as parameters used in the automatic transmission control device for a vehicle according to an embodiment of the present invention. FIG.
FIG. 4 is a time chart showing transition states of various control amounts corresponding to the processing of FIG.
FIG. 5 is a time chart showing a first modified example of transition states of various control amounts corresponding to the processing of FIG.
6 is a time chart showing a second modified example of transition states of various control amounts corresponding to the processing of FIG.
FIG. 7 is a time chart showing a third modified example of transition states of various control amounts corresponding to the processing of FIG.
[Explanation of symbols]
1 Internal combustion engine
2 Automatic transmission
4 Drive wheels
7 Vehicle speed sensor
11 Transmission gear mechanism
12 Input shaft
13 Output shaft
14 ECU for automatic transmission control (electronic control unit)
18 Input shaft speed sensor
Claims (4)
駆動輪側に回転力を出力する出力軸と、
前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、油圧によって係合される複数の摩擦係合要素及び前記複数の摩擦係合要素の係合状態または解放状態によって回転要素の拘束状態が決定される遊星歯車機構を有する変速歯車機構と、
前記複数の摩擦係合要素の中から変速段の切換に対応して解放状態から係合状態、または係合状態から解放状態に切換える摩擦係合要素を選択する係合状態切換手段と、
前記係合状態切換手段によって選択された前記摩擦係合要素に加える油圧を制御する油圧制御手段と、
前記油圧制御手段に対して油圧制御のための制御指令値を出力する制御指令出力手段とを具備し、
前記制御指令出力手段は、変速段切換え動作におけるイナーシャ相開始前の変速初期で前記内燃機関の運転状態における所定の設定条件の判定後、目標入力軸回転数を変速終了時の目標入力軸回転数に近づけ、この目標入力軸回転数に実際の入力軸回転数が追従するよう前記制御指令値を前記油圧制御手段に対して出力し、前記摩擦係合要素に加わる油圧をフィードバック制御したのち、実際の入力軸回転数が変化開始したときには、前記目標入力軸回転数を一旦、現在の入力軸回転数に等しくしたのち、再度、前記目標入力軸回転数を変速終了時の目標入力軸回転数に近づけ、この目標入力軸回転数に実際の入力軸回転数が追従するよう前記制御指令値を前記油圧制御手段に対して出力し、前記摩擦係合要素に加わる油圧をフィードバック制御することを特徴とする車両用自動変速機制御装置。An input shaft for inputting rotational force from the internal combustion engine;
An output shaft that outputs rotational force to the drive wheel side;
The plurality of friction engagement elements provided between the input shaft and the output shaft and engaged by hydraulic pressure, and the engagement state or release state of the plurality of friction engagement elements determine the constraint state of the rotation element. A transmission gear mechanism having a planetary gear mechanism,
Engagement state switching means for selecting a friction engagement element that switches from the released state to the engaged state, or from the engaged state to the released state, in response to switching of the gear position, from among the plurality of friction engagement elements;
Hydraulic control means for controlling the hydraulic pressure applied to the friction engagement element selected by the engagement state switching means;
Control command output means for outputting a control command value for hydraulic control to the hydraulic control means,
The control command output means sets the target input shaft rotational speed to the target input shaft rotational speed at the end of the shift after determining a predetermined setting condition in the operating state of the internal combustion engine at the initial stage of the shift before the start of the inertia phase in the gear shift operation. The control command value is output to the hydraulic control means so that the actual input shaft rotational speed follows the target input shaft rotational speed, and the hydraulic pressure applied to the friction engagement element is feedback controlled , When the input shaft rotational speed starts to change, the target input shaft rotational speed is once made equal to the current input shaft rotational speed, and then the target input shaft rotational speed is set again to the target input shaft rotational speed at the end of shifting. The control command value is output to the hydraulic control means so that the actual input shaft rotational speed follows the target input shaft rotational speed, and the hydraulic pressure applied to the friction engagement element is fed back. Automatic transmission control system for a vehicle, characterized in that the control.
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