JP3665885B2 - Production method of polysilane - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変性ポリカーボネート等のエンジニアリングプラスチックの出発原料、レジスト材料、電子写真感光体材料などとして重要な、両末端にフェノール基を有するポリシランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来、ポリカーボネートなどのエンジニアリングプラスチックは、ハードコート材としての使用が検討され、また実際に実用化されているものもある。しかしながら、ビスフェノールAポリカーボネートでは硬度が十分ではなく、変性して硬度の向上が図られている。
【0003】
本願発明に係る両末端フェノールポリシランは、ポリシラン骨格を主鎖に有するポリカーボネートやポリエステルを提供する際の出発原料として用いることができ、それによりポリカーボネート等の硬度向上が可能で、より有用なハードコート材料を提供することができる。さらに、得られたポリシラン骨格ポリカーボネート等は、ポリシランの感光特性や電荷輸送特性を有し、光・電子機能を有する新しいタイプのハードコート材を実現できる有用な原料となる。
【0004】
しかしながら、このような変性ポリカーボネート等の製造を可能とする両末端にフェノール基を有するポリシランは検討されておらず、その製造方法も知られていなかった。
【0005】
さらに、ハードコート材等として各種用途に最適な特性を有する変性ポリカーボネート等を実現するために、ポリシラン部位の重合度を制御した上で、両末端にフェノール基を導入する製造方法も当然のことながら知られていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のごとき従来技術の現状に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、両末端に水素原子を有するポリシランと、水酸基を保護したビニル基を有するフェノール誘導体とを、有機金属触媒存在下にヒドロシリル化反応させ、その後に脱保護することによって、所望のポリシランを製造する方法を見出した。
【0007】
また、両末端に水素原子を有するポリシランを得る際に、特定の金属を陽極として用いる電極反応、あるいは特定のLi塩および金属ハロゲン化物の共存下に特定の金属による還元反応を用いることにより、ポリシラン部位の重合度を制御した上で、ハードコート材等として各種用途に最適な特性を有する変性ポリカーボネート等を実現する両末端フェノールポリシランを得る製造方法を見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記に示すとおりの両末端にフェノール基を有するポリシランの製造方法を提供するものである。
【0009】
1.両末端にフェノール基を有するポリシランの製造方法であって、一般式
【0010】
【化11】
【0011】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Rはそれぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:nは、2〜10000である)
で表される両末端に水素原子を有するポリシランと、一般式
【0012】
【化12】
【0013】
(式中、R1は水酸基の保護基であり、アルキル基、アルコキシアルキル基、シリル基、アシル基、アルキルチオアルキル基またはアルキルスルホキシ基を表す:保護された水酸基の位置は、p−位またはm−位である:R2は、単結合、アルキレン基または2価の芳香族炭化水素基を表す)
で表される水酸基を保護したビニル基含有フェノール誘導体とを、有機金属触媒存在下に反応させることにより、一般式
【0014】
【化13】
【0015】
(式中、R、R1、R2、保護された水酸基の位置、ならびにnは、出発原料に対応して、上記に同じである)
で表されるポリシランを得た後、保護基を脱離させることにより、一般式
【0016】
【化14】
【0017】
(式中、R、R2、水酸基の位置ならびにnは、出発原料に対応して、上記に同じである)で表される両末端にフェノール基を有するポリシランを製造する方法。
【0018】
2.一般式
【0019】
【化15】
【0020】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Rはそれぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:nは、2〜10000である)
で表される両末端に水素原子を有するポリシランが、一般式
【0021】
【化16】
【0022】
(式中、mは1〜3である:Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合には6つのRが、それぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)
で表されるジハロシランを、MgまたはMg系合金を陽極とし、Li塩を支持電解質とし、通電助剤として金属ハロゲン化物を用いるかまたは用いずに、溶媒として非プロトン性溶媒を使用する電極反応に供した後、一般式
【0023】
【化17】
【0024】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す)
で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに電極反応を行うことによって得られることを特徴とする上記項1に記載の方法。
【0025】
3.一般式
【0026】
【化18】
【0027】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Rはそれぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:nは、2〜10000である)
で表される両末端に水素原子を有するポリシランが、一般式
【0028】
【化19】
【0029】
(式中、mは1〜3である:Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合には6つのRが、それぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)
で表されるジハロシランを、非プロトン性溶媒中、Li塩および金属ハロゲン化物の共存下、MgまたはMg系合金により還元した後、一般式
【0030】
【化20】
【0031】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す)
で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに還元反応を行うことによって得られることを特徴とする上記項1に記載の方法。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の出発原料は、一般式
【0033】
【化21】
【0034】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Rはそれぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:nは、2〜10000である)
で表される両末端に水素原子を有するポリシランである。式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。アルキル基としては、炭素数1〜10のものが挙げられ、これらの中でも炭素数1〜6のものがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、アニシル基、炭素数1〜10のアルキル基を少なくとも1つ置換基として有するフェニル基、p−アルコキシフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1〜10のものが挙げられ、炭素数1〜6のものがより好ましい。シリル基としては、ケイ素数1〜10のものが挙げられ、その中でもケイ素数1〜6のものがより好ましい。Rが上記のシリル基である場合には、ケイ素原子上の置換基はアルキル基、アリール基、アルコキシ基等、水素原子以外の置換基である。Rはそれぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい。
【0035】
一般式(1)で表される両末端に水素原子を有するポリシランは、(1)特定の金属を陽極に用いる電極反応(電極還元合成法:特開平7−309953号公報)、(2)特定のLi塩および金属ハロゲン化物の共存下に特定の金属を用いて還元的に重合させる合成法(化学重合法)、(3)金属ナトリウムなどのアルカリ金属を用いて、トルエン等の溶媒中で溶媒の還流下程度の高温で還元的に脱塩素縮合重合させる方法(キッピング法:J.Am.Chem.Soc.,103(1981)7352)等で合成することができる。
【0036】
(1)の電極還元合成法および(3)のキッピング法は公知の方法であり、(2)の化学重合法は新規な方法である。
【0037】
両末端に水素原子を有するポリシランの重合度はポリシラン主鎖骨格を有する変性ポリカーボネートの特性に大きな影響を与えるので、両末端に水素原子を有するポリシランの合成法としては、重合度の制御が容易で、低重合度のポリシランも合成可能な電極還元合成法か化学重合法が好ましい。
【0038】
電極還元合成法によって、両末端に水素原子を有するポリシランを製造するには、一般式
【0039】
【化22】
【0040】
(式中、mは1〜3である:Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合には6つのRが、それぞれ同一であってもあるいは2つ以上が相異なってもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)で表されるジハロシランの1種または2種以上を、MgまたはMg系合金を陽極とし、Li塩を支持電解質とし、通電助剤として金属ハロゲン化物を用いるかまたは用いずに、溶媒として非プロトン性溶媒を使用する電極反応に供した後、一般式
【0041】
【化23】
【0042】
(式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す)で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに電極反応に供する。
【0043】
上記一般式(5)および(6)において、Rの詳細は、一般式(1)と同様である。また、Xは、ハロゲン原子(Cl、Br、I、F)を表し、ハロゲン原子としては、Clが好ましい。
【0044】
反応に際しては、ジハロシランを溶媒に溶解して使用する。溶媒としては、非プロトン性溶媒が広く使用でき、より具体的には、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル系の溶媒およびプロピレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレンなどが例示される。これらの溶媒は、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用できる。溶媒としては、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンがより好ましい。溶媒中のジハロシランの濃度は、通常0.05〜20mol/l程度であり、好ましくは0.2〜15mol/l程度であり、特に好ましくは0.3〜13mol/l程度である。
【0045】
使用する支持電解質としては、LiCl、LiNO3、Li2CO3、LiClO4などのリチウム塩が例示される。これらの支持電解質は、単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。これら支持電解質の中でも、LiClが最も好ましい。
【0046】
溶媒中の支持電解質の濃度は、通常0.05〜5mol/l程度であり、好ましくは0.1〜3mol/l程度であり、特に好ましくは0.15〜2mol/l程度である。
【0047】
また、通電性の向上を図るために、通電助剤を用いてもよい。通電助剤としては、 FeCl2、FeCl3、FeBr2、FeBr3、AlCl3、AlBr3、ZnCl2、SnCl2、CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl2、SmI2などが好ましいものとして例示される。これらの通電助剤は、単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。これらの通電助剤の中でも、AlCl3、FeCl2、FeCl3、CoCl2、CuCl2などがより好ましい。溶媒中の通電助剤の濃度は、通常0.01〜6mol/l程度であり、より好ましくは0.03〜4mol/l程度であり、特に好ましくは0.05〜3mol/l程度である。
【0048】
陽極としては、MgまたはMgを主成分とする合金を使用する。Mgを主成分とする合金としては、例えばAlを3〜10%程度含有するものが挙げられる。陰極としては、電流を通じ得る物質であれば特に限定されないが、SUS304、316などのステンレス鋼;Mg、Cu、Zn、Sn、Al、Ni、Coなどの各種金属類;炭素材料などが例示される。
【0049】
通電量は、ジハロシラン中のハロゲン原子を基準として、1F/mol程度以上あればよく、通電量を調整することにより、分子量の制御が可能となる。
【0050】
反応時の温度は、通常−20℃から使用する溶媒の沸点までの温度範囲にあり、好ましくは−10〜50℃程度であり、特に好ましくは−5℃〜30℃程度である。
【0051】
通電終了後、一般式(6)で表されるモノハロヒドロシランを加え、さらに電極反応を行うが、加えるモノハロヒドロシランの量は、ジハロシランの1当量以上あればよい。通電量は、モノハロヒドロシランを基準として、1F/mol程度以上あればよい。
【0052】
反応終了後、反応液に水およびエーテル、トルエン等の有機溶媒を加えて抽出することにより、両末端に水素原子を有するポリシランを単離することができる。
【0053】
一方、化学重合法によって、両末端に水素原子を有するポリシランを製造するには、非プロトン性溶媒中、特定のLi塩および金属ハロゲン化物の共存下、MgまたはMg系合金と上記一般式(5)で表されるジハロシランを撹拌することによってポリシランを合成し、次に、上記一般式(6)で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに撹拌することによって、両末端に水素原子を有するポリシランを得る。
【0054】
非プロトン性溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,4−ジオキサン、塩化メチレンなどの極性溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサンなどの非極性溶媒が例示される。これらの溶媒は、単独でも、或いは2種以上の混合物としても使用できる。溶媒としては、極性溶媒の単独、2種以上の極性溶媒の混合物、極性溶媒と非極性溶媒との混合物が好ましい。極性溶媒と非極性溶媒との混合物を使用する場合には、前者:後者=1:0.01〜20程度とすることが好ましい。単独で或いは他の溶媒との混合物として使用する極性溶媒としては、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンがより好ましい。
【0055】
溶媒中のジハロシランの濃度は、通常0.05〜20mol/l程度であり、好ましくは0.2〜15mol/l程度であり、特に好ましくは0.3〜13mol/l程度である。
【0056】
特定のLi塩としては、LiCl、LiNO3、Li2CO3、LiClO4などが例示される。これらのLi塩は、単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。これらLi塩の中でも、LiClが最も好ましい。
【0057】
溶媒中のLi塩の濃度は、通常0.05〜5mol/l程度であり、好ましくは0.1〜3mol/l程度であり、特に好ましくは0.15〜2mol/l程度である。
【0058】
また、特定の金属ハロゲン化物としては、FeCl2、FeCl3、FeBr2、FeBr3、AlCl3、AlBr3、ZnCl2、SnCl2、CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl2、SmI2などが好ましいものとして例示される。これらの金属ハロゲン化物は、単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。これらの金属ハロゲン化物の中でも、FeCl2がより好ましい。溶媒中の金属ハロゲン化物の濃度は、通常0.01〜6mol/l程度であり、好ましくは0.03〜4mol/l程度であり、特に好ましくは0.05〜3mol/l程度である。
【0059】
MgまたはMg系合金の形状は、反応が行える限り特に限定されないが、例えば粉体、粒状、リボン状、切削片状、塊状、棒状、平板状などが例示され、その中でも比表面積の大きな粉体、粒状、リボン状、切削片状が好ましい。使用するMgまたはMg系合金の量は、Mgの場合は使用するジハロシランとモノハロヒドロシランの合計に対して2倍等量以上あればよく、Mg系合金の場合は、Mgの含有量が使用するジハロシランとモノハロヒドロシランに対して2倍等量以上あればよい。MgまたはMg系合金中のMgの量がジハロシランとモノハロヒドロシランの2倍等量より多い場合は反応時間が短縮されるため、好ましくは3倍等量以上、特に好ましくは5倍等量以上である。
【0060】
撹拌時間は、使用するMgまたはMg系合金、Li塩、金属ハロゲン化物の量などにより異なりうるが、通常30分程度以上とすればよい。反応時間を調整することにより、分子量の制御が可能となる。
【0061】
反応時の温度は、通常−20℃から使用する溶媒の沸点までの温度範囲であり、好ましくは−10〜50℃程度であり、特に好ましくは−5℃〜30℃程度である。
【0062】
ジハロシランの重合反応終了後、モノハロヒドロシランを加えてさらに撹拌する。撹拌時間は、使用するMgまたはMg系合金、Li塩、金属ハロゲン化物の量などにより異なりうるが、通常30分程度以上とすればよい。
【0063】
反応は、例えば、密閉可能な反応容器に一般式(5)で表されるジハロシランおよびLi塩、金属ハロゲン化物、ならびにMgまたはMg系合金を溶媒とともに収容し、好ましくは機械的もしくは磁気的に撹拌して反応を行わせる方法などにより行った後、一般式(6)で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに撹拌することにより行うことができる。反応容器の形状は、密閉できる構造であれば特に限定されない。
【0064】
反応終了後、反応液に水およびエーテル、トルエン等の有機溶媒を加えて抽出することにより、両末端に水素原子を有するポリシランを単離することができる。
【0065】
次に、単離した両末端に水素原子を有するポリシランを、有機溶媒中で、上記一般式(2)で表される水酸基を保護したビニル基を有するフェノール誘導体と、有機金属触媒存在下にヒドロシリル化反応させることによって、ポリシランの両末端にフェノール基を導入する。
【0066】
水酸基を保護したビニル基を有するフェノール誘導体としては、例えば、p−アセトキシスチレン、m−アセトキシスチレンなどが挙げられる。また、ビニル基を有するフェノール誘導体としては、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−アリルフェノール、m−アリルフェノールなどが挙げられる。水酸基の保護法についても、既知の方法を用いればよく、例えば、R1として、メチル基、エチル基などのアルキル基による方法(Org.Synth.,Coll.Vol.4,836(1963))、メトキシメチル基、ブトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基などのアルコキシアルキル基による方法(Tetrahedron Lett.,661(1978))、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのシリル基による方法(Tetrahedron Lett.,3527(1970))、アセチル基などのアシル基による方法(Tetrahedron Lett.,2431(1979))、メチルチオメチル基などのアルキルチオアルキル基による方法(Tetrahedron Lett.,533(1977))、メタンスルホキシ基、p−トルエンスルホキシ基などのアルキルスルホキシ基による方法(J.Org.Chem.,32,1058(1967))を用いて水酸基を保護するものが挙げられる。
【0067】
溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、トルエン、キシレン、ベンゼン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサンなどが例示される。これらの溶媒は、単独でも、或いは2種以上の混合物としても使用できる。
【0068】
有機金属触媒としては、ヘキサクロロ白金酸、ジクロロ−ビス(2,4,6−トリメチルピリジン)白金酸などの白金触媒、クロロ−トリ(トリフェニルホスフィン)ロジウムなどのロジウム触媒、ニッケルアセチルアセトナートなどのニッケル触媒などが挙げられる。
【0069】
溶媒中、両末端に水素原子を有するポリシランの濃度は0.1〜3mol/l程度である。
【0070】
溶媒中の水酸基を保護したビニル基を有するフェノール誘導体の濃度は、使用するポリシランの分子量によって異なるが、ポリシラン濃度の通常0.1〜2倍程度である。
【0071】
有機金属触媒の濃度は、通常0.01g/l以上あればよい。
【0072】
反応温度は使用するフェノール誘導体およびポリシランの種類によって異なるが、−10℃から使用する溶媒の還流温度の範囲内である。
【0073】
反応を実施するに際しては、密閉可能な反応容器をアルゴン置換し、溶媒、水酸基を保護したビニル基を有するフェノール誘導体、有機金属触媒を収容する。次に、両末端に水素原子を有するポリシラン溶液を、冷却下、ゆっくりと滴下する。初期の反応が収まった後、反応を完結させるために加熱してもよい。反応時間は、フェノール誘導体および有機金属触媒の種類、量などにより異なるが、通常12時間以上あればよい。
【0074】
反応終了後、反応液に水およびエーテル、トルエン等の有機溶媒を加えて抽出することにより、上記一般式(3)で表される両末端に水酸基を保護したフェノール基を有するポリシランを単離することができる。
【0075】
このポリシランにおける水酸基の脱保護を行うことにより、上記一般式(4)で表される両末端にフェノール基を有するポリシランが得られる。水酸基の脱保護の方法は、保護基の種類によって異なるが、塩酸、硫酸、硝酸またはp−トルエンスルホン酸などの有機酸で処理し、0.1〜48時間程度撹拌すればよい。
【0076】
また、このようにして得られた、上記一般式(4)で表される両末端にフェノール基を有するポリシラン中には、保護基の残査物および有機金属触媒などが不純物として含まれることがあるが、メタノール、エタノール、水およびこれらの混合溶媒で洗浄することによって容易に除去できる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、下記のような顕著な効果が達成される。
【0078】
(a)本発明の方法によって得られた両末端フェノールポリシランを用いれば、ポリシラン骨格を主鎖に有するポリカーボネートやポリエステルが製造可能となり、ポリカーボネート等の硬度が向上し、より有用なハードコート材料を提供することができる。
【0079】
(b)本発明の方法によって得られた両末端フェノールポリシランを用いて得られたポリシラン骨格ポリカーボネート等は、ポリシランの感光特性や電荷輸送特性を有し、光・電子機能を有する新しいタイプのハードコート材を実現できる。
【0080】
(c)電極還元合成法や化学重合法を用いることにより、両末端フェノールポリシランの重合度を制御でき、ハードコート材等として各種用途に最適な特性を有する変性ポリカーボネート等を実現することが可能となった。
【0081】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
【0082】
以下の実施例1〜6は、電極還元合成法による両末端に水素原子を有するポリシランの合成を示す。
【0083】
実施例1
Mg製陽極(電極面積63cm2)およびステンレス鋼(SUS304)製陰極(電極面積63cm2)を装着した内容積800mlの電解槽に、無水塩化リチウム(LiCl)17g、無水塩化第一鉄(FeCl2)10gを収容した後、脱酸素した乾燥アルゴンで電解槽を置換した。次に、予めナトリウム−ベンゾフェノンケチルで乾燥したテトラヒドロフラン(THF)650ml、蒸留により精製したメチルフェニルジクロロシラン64g(0.33mol)を加えた。反応溶液を撹拌し、反応温度20℃に保ちつつ、定電流電源により通電した。通電はメチルフェニルジクロロシランを基準として2.5F/molの通電量となるように行った。次に、メチルフェニルクロロシラン10.3g(0.066mol)を加え、さらに通電を行った。通電はメチルフェニルクロロシランを基準として1.0F/molの通電量となるように行った。
【0084】
通電終了後、エーテル500ml、水300mlを加えて抽出した後、エーテル層を濃縮することにより、生成物を単離した。生成物の分子量を測定したところ、重量平均分子量11000(平均重合度92程度)であった。生成物の構造解析を行ったところ、両末端に水素原子を有するポリシランであることが確認できた。
【0085】
実施例2
前段の通電量をメチルフェニルジクロロシランを基準として2.0F/molとする以外は、実施例1と同様に行った。重量平均分子量は6000(平均重合度50程度)であった。
【0086】
実施例3
前段の通電量をメチルフェニルジクロロシランを基準として1.5F/molとする以外は、実施例1と同様に行った。重量平均分子量は1350(平均重合度11程度)であった。
【0087】
実施例4
原料のジハロシランとしてp−エチルフェニルメチルジクロロシラン73g(0.33mol)を使用する以外は実施例1と同様に行った。重量平均分子量は23500(平均重合度159程度)であった。
【0088】
実施例5
原料のジハロシランとしてメチルフェニルジクロロシラン57g(0.30mol)およびジメチルジクロロシラン3.8g(0.03mol)の混合物を使用する以外は実施例1と同様に行った。重量平均分子量は8200(平均重合度72程度)であった。
【0089】
実施例6
原料のジハロシランとしてメチルフェニルジクロロシラン31g(0.16mol)およびシクロヘキシルメチルジクロロシラン32g(0.16mol)を使用する以外は実施例3と同様に行った。重量平均分子量は1520(平均重合度12程度)であった。
【0090】
以下の実施例7〜12は、化学重合法による両末端に水素原子を有するポリシランの合成を示す。
【0091】
実施例7
三方コックを装着した内容積1Lのナスフラスコに、粒状のマグネシウム60g、無水塩化リチウム(LiCl)16g、無水塩化第一鉄(FeCl2)9.6gを収容し、50℃で1mmHgに加熱減圧して、収容物を乾燥した後、乾燥アルゴンガスを反応器内に導入し、さらに、予めナトリウム−ベンゾフェノンケチルで乾燥したテトラヒドロフラン(THF)600mlを加え、室温で約30分撹拌した。これに、予め蒸留により精製したメチルフェニルジクロロシラン64g(0.33mol)をシリンジで加え、室温で約5時間撹拌した。次に、メチルフェニルクロロシラン10.3g(0.066mol)を加えてさらに3時間撹拌した。
【0092】
反応終了後、エーテル500ml、水300mlを加えて抽出した後、エーテル層を濃縮することにより、生成物を単離した。生成物の分子量を測定したところ、重量平均分子量2200(平均重合度18程度)であった。生成物の構造解析を行ったところ、両末端に水素原子を有するポリシランであることが確認できた。
【0093】
実施例8
メチルフェニルジクロロシランを投入してからの撹拌時間を7時間とする以外は、実施例7と同様に行った。重量平均分子量は5500(平均重合度46程度)であった。
【0094】
実施例9
メチルフェニルジクロロシランを投入してからの撹拌時間を10時間とする以外は、実施例7と同様に行った。重量平均分子量は12300(平均重合度103程度)であった。
【0095】
実施例10
原料のジハロシランとしてp−エチルフェニルメチルジクロロシラン73g(0.33mol)を使用する以外は実施例7と同様に行った。重量平均分子量は1800(平均重合度12程度)であった。
【0096】
実施例11
原料のジハロシランとしてメチルフェニルジクロロシラン57g(0.30mol)およびジメチルジクロロシラン3.8g(0.03mol)の混合物を使用する以外は実施例8と同様に行った。重量平均分子量は4200(平均重合度37程度)であった。
【0097】
実施例12
原料のジハロシランとしてメチルフェニルジクロロシラン31g(0.16mol)およびシクロヘキシルメチルジクロロシラン32g(0.16mol)を使用する以外は実施例8と同様に行った。重量平均分子量は6100(平均重合度50程度)であった。
【0098】
以下の実施例13〜17は、両末端にフェノール基を有するポリシランの合成を示す。
【0099】
実施例13
(ヒドロシリル化反応)
滴下ロート、還流管、撹拌器を装着した内容積1Lの反応器に、乾燥アルゴンガスを導入した後に、予めナトリウム−ベンゾフェノンケチルで乾燥したTHF150ml、ヘキサクロロ白金酸1g、p−アセトキシスチレン10gを加えた。次に、実施例1で合成したポリシラン20gをTHF150mlに溶解させた溶液をゆっくりと滴下し、約24時間室温で撹拌した。
【0100】
反応終了後、反応混合物をエーテル抽出し、エーテル層を無水MgSO4で乾燥した後に濃縮することによって、未精製のポリシラン(アセチル基で保護されたフェノール基が両末端に導入されたポリシラン)25gが得られた。
【0101】
(精製)
未精製ポリシランをTHF20mlに再溶解させ、撹拌した状態でメタノール800mlをゆっくりと滴下し、再沈殿させることによって不純物が除去されたポリシランを白色固体として得ることができた。上澄み液をデカンテーションによって除去し、乾燥したところ、ポリシラン20gが得られた。
【0102】
(脱保護反応)
得られたポリシラン20gにTHF90ml、濃塩酸10mlを加え、60℃で約5時間撹拌した。反応終了後、エーテル200ml、水200mlを加えてエーテル抽出した。エーテル層を水50mlで2回洗浄し、無水MgSO4で乾燥した後に濃縮することによって、未精製のポリシラン(両末端にフェノール基が導入されている)19gが得られた。
【0103】
(精製)
未精製ポリシランを良溶媒THF20mlに再溶解させ、撹拌した状態で貧溶媒メタノール800mlをゆっくりと滴下し、再沈殿させることによって、不純物が除去されたポリシランを白色固体として得ることができた。上澄み液をデカンテーションによって除去し、乾燥したところ、ポリシラン18gが得られた。1H−NMR、IR、UV(図1、2、3参照)により構造解析したところ、両末端にフェノール基が導入されたポリシランであることが確認できた。1H−NMR測定は、JEOL製JNM−GX270を使用し、溶媒として重水素化クロロホルムを用いて行った。IR測定は、JASCO製FTIR−7000を使用し、KBr法で行った。UV測定は、日立製U−3410を使用し、溶媒としてTHFを用いて行った。(以下の実施例も同様にして測定した。)
なお、分子量を測定したところ、重量平均分子量11000(平均重合度92程度)であった。
【0104】
実施例14
両末端に水素原子を有するポリシランとして実施例3で合成したポリシランを使用する以外は実施例13と同様にして反応を行った。但し、精製については、貧溶媒としてメタノールの代わりにメタノール80%と水20%の混合溶媒を使用した。その結果、重量平均分子量1520(平均重合度13程度)の両末端にフェノール基が導入されたポリシランを得ることができた。1H−NMR、IR、UVの各チャートを図4、5、6に示す。
【0105】
実施例15
両末端に水素原子を有するポリシランとして実施例7で合成したポリシランを使用する以外は実施例14と同様にして反応を行った。その結果、両末端にフェノール基が導入されたポリシランを得ることができた。
【0106】
実施例16
両末端に水素原子を有するポリシランとして実施例9で合成したポリシランを使用する以外は実施例13と同様にして反応を行った。その結果、両末端にフェノール基が導入されたポリシランを得ることができた。
【0107】
実施例17
両末端に水素原子を有するポリシランとして実施例12で合成したポリシランを使用する以外は実施例13と同様にして反応を行った。その結果、両末端にフェノール基が導入されたポリシランを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例13で得られたポリシランの1H−NMRチャートである。
【図2】実施例13で得られたポリシランのIRチャートである。
【図3】実施例13で得られたポリシランのUVチャートである。
【図4】実施例14で得られたポリシランの1H−NMRチャートである。
【図5】実施例14で得られたポリシランのIRチャートである。
【図6】実施例14で得られたポリシランのUVチャートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing polysilanes having phenol groups at both ends, which are important as starting materials for engineering plastics such as modified polycarbonate, resist materials, and electrophotographic photosensitive materials.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Conventionally, engineering plastics such as polycarbonate have been studied for use as hard coat materials, and some have been put to practical use. However, the hardness of bisphenol A polycarbonate is not sufficient and is modified to improve the hardness.
[0003]
The both-end phenol polysilane according to the present invention can be used as a starting material when providing a polycarbonate or polyester having a polysilane skeleton in the main chain, thereby making it possible to improve the hardness of the polycarbonate or the like, and a more useful hard coat material Can be provided. Further, the obtained polysilane skeleton polycarbonate and the like are useful raw materials that can realize a new type of hard coat material having photosensitivity and charge transport characteristics of polysilane and having optical and electronic functions.
[0004]
However, polysilanes having phenol groups at both ends that enable the production of such modified polycarbonates have not been studied, and the production method thereof has not been known.
[0005]
Furthermore, in order to realize a modified polycarbonate having optimal properties for various uses as a hard coat material, etc., it is natural that the production method introduces phenol groups at both ends after controlling the degree of polymerization of the polysilane moiety. It was not known.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research in view of the current state of the prior art as described above, the present inventor has found that polysilane having hydrogen atoms at both ends and a phenol derivative having a vinyl group with a hydroxyl group protected in the presence of an organometallic catalyst. The present inventors have found a method for producing a desired polysilane by subjecting to a hydrosilylation reaction followed by deprotection.
[0007]
In addition, when polysilane having hydrogen atoms at both ends is obtained, an electrode reaction using a specific metal as an anode, or a reduction reaction with a specific metal in the presence of a specific Li salt and a metal halide is used. The present inventors have found a production method for obtaining a phenolic polysilane having both terminals that realizes a modified polycarbonate or the like having optimal characteristics for various uses as a hard coat material or the like while controlling the degree of polymerization of the site.
[0008]
That is, the present invention provides a method for producing a polysilane having phenol groups at both ends as shown below.
[0009]
1. A process for producing a polysilane having phenol groups at both ends, having a general formula
[0010]
Embedded image
[0011]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. R may be the same or two or more may be different from each other: n is 2 to 10,000. is there)
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the formula:
[0012]
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[0013]
(Wherein R 1 Is a hydroxyl-protecting group and represents an alkyl group, an alkoxyalkyl group, a silyl group, an acyl group, an alkylthioalkyl group or an alkylsulfoxy group: The position of the protected hydroxyl group is p-position or m-position: R 2 Represents a single bond, an alkylene group or a divalent aromatic hydrocarbon group)
Is reacted with a vinyl group-containing phenol derivative protected with a hydroxyl group in the presence of an organometallic catalyst.
[0014]
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[0015]
(Where R, R 1 , R 2 , The position of the protected hydroxyl group, and n are the same as above, corresponding to the starting material)
After obtaining the polysilane represented by the general formula
[0016]
Embedded image
[0017]
(Where R, R 2 , The position of the hydroxyl group and n are the same as described above corresponding to the starting material), and a method for producing a polysilane having phenol groups at both ends.
[0018]
2. General formula
[0019]
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[0020]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. R may be the same or two or more may be different from each other: n is 2 to 10,000. is there)
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the general formula
[0021]
Embedded image
[0022]
(In the formula, m is 1 to 3; R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, or a silyl group. When m = 1, two R's and when m = 2, In the case of m = 3, six Rs may be the same or two or more may be different from each other: X represents a halogen atom)
In an electrode reaction using an aprotic solvent as a solvent, with Mg or Mg-based alloy as an anode, Li salt as a supporting electrolyte, and with or without using a metal halide as a current-carrying aid. After the general formula
[0023]
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[0024]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. X represents a halogen atom.)
The method according to
[0025]
3. General formula
[0026]
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[0027]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. R may be the same or two or more may be different from each other: n is 2 to 10,000. is there)
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the general formula
[0028]
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[0029]
(In the formula, m is 1 to 3; R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, or a silyl group. When m = 1, two R's and when m = 2, In the case of m = 3, six Rs may be the same or two or more may be different from each other: X represents a halogen atom)
After being reduced with Mg or an Mg-based alloy in the presence of a Li salt and a metal halide in an aprotic solvent.
[0030]
Embedded image
[0031]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. X represents a halogen atom.)
The method according to
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The starting material of the present invention has the general formula
[0033]
Embedded image
[0034]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group or a silyl group. R may be the same or two or more may be different from each other: n is 2 to 10,000. is there)
It is polysilane which has a hydrogen atom at both ends represented by these. In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, or a silyl group. As an alkyl group, a C1-C10 thing is mentioned, Among these, a C1-C6 thing is more preferable. Examples of the aryl group include a phenyl group, anisyl group, a phenyl group having at least one alkyl group having 1 to 10 carbon atoms as a substituent, a p-alkoxyphenyl group, and a naphthyl group. As an alkoxy group, a C1-C10 thing is mentioned, A C1-C6 thing is more preferable. Examples of the silyl group include those having 1 to 10 silicon, and among these, those having 1 to 6 silicon are more preferable. When R is the above silyl group, the substituent on the silicon atom is a substituent other than a hydrogen atom such as an alkyl group, an aryl group, or an alkoxy group. R may be the same or two or more may be different.
[0035]
The polysilanes having hydrogen atoms at both ends represented by the general formula (1) are: (1) electrode reaction using a specific metal as an anode (electrode reduction synthesis method: JP-A-7-309953), (2) specific Synthesis method (chemical polymerization method) in which reductive polymerization is performed using a specific metal in the presence of Li salt and metal halide, (3) Solvent in a solvent such as toluene using an alkali metal such as sodium metal Can be synthesized by a reductive dechlorination condensation polymerization method at a high temperature under reflux (Kipping method: J. Am. Chem. Soc., 103 (1981) 7352).
[0036]
The electrode reduction synthesis method (1) and the kipping method (3) are known methods, and the chemical polymerization method (2) is a novel method.
[0037]
The degree of polymerization of polysilanes having hydrogen atoms at both ends greatly affects the properties of the modified polycarbonate having a polysilane main chain skeleton. The electrode reduction synthesis method or the chemical polymerization method which can synthesize polysilane having a low polymerization degree is preferred.
[0038]
In order to produce polysilanes having hydrogen atoms at both ends by the electrode reduction synthesis method, the general formula
[0039]
Embedded image
[0040]
(In the formula, m is 1 to 3; R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, or a silyl group. When m = 1, two R's and when m = 2, In the case of m = 3, six Rs may be the same or two or more may be different from each other: X represents a halogen atom) In an electrode reaction using Mg or Mg alloy as an anode, Li salt as a supporting electrolyte, and using an aprotic solvent as a solvent with or without using a metal halide as a current-carrying aid. After the general formula
[0041]
Embedded image
[0042]
(In the formula, R represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, or a silyl group. X represents a halogen atom) and is further subjected to an electrode reaction.
[0043]
In the general formulas (5) and (6), details of R are the same as those in the general formula (1). X represents a halogen atom (Cl, Br, I, F), and Cl is preferred as the halogen atom.
[0044]
In the reaction, dihalosilane is dissolved in a solvent and used. As the solvent, aprotic solvents can be widely used. More specifically, ether solvents such as tetrahydrofuran, 1,2-dimethoxyethane, bis (2-methoxyethyl) ether, 1,4-dioxane, and propylene are used. Examples include carbonate, acetonitrile, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, methylene chloride and the like. These solvents can be used singly or as a mixture of two or more. As the solvent, tetrahydrofuran and 1,2-dimethoxyethane are more preferable. The concentration of dihalosilane in the solvent is usually about 0.05 to 20 mol / l, preferably about 0.2 to 15 mol / l, and particularly preferably about 0.3 to 13 mol / l.
[0045]
As the supporting electrolyte to be used, LiCl, LiNO Three , Li 2 CO Three LiClO Four And lithium salts such as These supporting electrolytes may be used alone or in combination of two or more. Of these supporting electrolytes, LiCl is most preferred.
[0046]
The concentration of the supporting electrolyte in the solvent is usually about 0.05 to 5 mol / l, preferably about 0.1 to 3 mol / l, and particularly preferably about 0.15 to 2 mol / l.
[0047]
Moreover, in order to improve electroconductivity, you may use an electricity supply adjuvant. As the current carrying aid, FeCl 2 , FeCl Three , FeBr 2 , FeBr Three AlCl Three , AlBr Three ZnCl 2 , SnCl 2 CoCl 2 , VCl 2 TiCl Four , PdCl 2 , SmCl 2 , SmI 2 Etc. are exemplified as preferable ones. These energization aids may be used alone or in combination of two or more. Among these energization aids, AlCl Three , FeCl 2 , FeCl Three CoCl 2 , CuCl 2 Etc. are more preferable. The density | concentration of the electricity supply adjuvant in a solvent is about 0.01-6 mol / l normally, More preferably, it is about 0.03-4 mol / l, Most preferably, it is about 0.05-3 mol / l.
[0048]
As the anode, Mg or an alloy containing Mg as a main component is used. As an alloy containing Mg as a main component, for example, an alloy containing about 3 to 10% of Al can be cited. The cathode is not particularly limited as long as it is a substance that can conduct current, but stainless steel such as SUS304 and 316; various metals such as Mg, Cu, Zn, Sn, Al, Ni, and Co; and carbon materials are exemplified. .
[0049]
The energization amount may be about 1 F / mol or more based on the halogen atom in the dihalosilane, and the molecular weight can be controlled by adjusting the energization amount.
[0050]
The temperature during the reaction is usually in the temperature range from −20 ° C. to the boiling point of the solvent used, preferably about −10 to 50 ° C., particularly preferably about −5 ° C. to 30 ° C.
[0051]
After the energization is completed, the monohalohydrosilane represented by the general formula (6) is added and an electrode reaction is performed. The amount of the monohalohydrosilane to be added may be 1 equivalent or more of the dihalosilane. The energization amount may be about 1 F / mol or more based on monohalohydrosilane.
[0052]
After completion of the reaction, polysilane having hydrogen atoms at both ends can be isolated by adding water and an organic solvent such as ether and toluene to the reaction solution and extracting it.
[0053]
On the other hand, in order to produce a polysilane having hydrogen atoms at both ends by chemical polymerization, Mg or an Mg-based alloy and the above general formula (5) are used in the presence of a specific Li salt and a metal halide in an aprotic solvent. The polysilane is synthesized by stirring the dihalosilane represented by formula (II), and then the monohalohydrosilane represented by the general formula (6) is added and further stirred to form a polysilane having hydrogen atoms at both ends. obtain.
[0054]
Examples of aprotic solvents include polar solvents such as tetrahydrofuran, 1,2-dimethoxyethane, propylene carbonate, acetonitrile, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, bis (2-methoxyethyl) ether, 1,4-dioxane, methylene chloride; toluene And nonpolar solvents such as xylene, benzene, n-pentane, n-hexane, n-octane, n-decane, and cyclohexane. These solvents can be used singly or as a mixture of two or more. As the solvent, a polar solvent alone, a mixture of two or more polar solvents, and a mixture of a polar solvent and a nonpolar solvent are preferable. When a mixture of a polar solvent and a nonpolar solvent is used, the former: the latter = 1: 0.01-20 is preferable. As a polar solvent used alone or as a mixture with another solvent, tetrahydrofuran and 1,2-dimethoxyethane are more preferable.
[0055]
The concentration of dihalosilane in the solvent is usually about 0.05 to 20 mol / l, preferably about 0.2 to 15 mol / l, and particularly preferably about 0.3 to 13 mol / l.
[0056]
Specific Li salts include LiCl, LiNO Three , Li 2 CO Three LiClO Four Etc. are exemplified. These Li salts may be used alone or in combination of two or more. Of these Li salts, LiCl is most preferred.
[0057]
The concentration of the Li salt in the solvent is usually about 0.05 to 5 mol / l, preferably about 0.1 to 3 mol / l, and particularly preferably about 0.15 to 2 mol / l.
[0058]
In addition, specific metal halides include FeCl 2 , FeCl Three , FeBr 2 , FeBr Three AlCl Three , AlBr Three ZnCl 2 , SnCl 2 CoCl 2 , VCl 2 TiCl Four , PdCl 2 , SmCl 2 , SmI 2 Etc. are exemplified as preferable ones. These metal halides may be used alone or in combination of two or more. Among these metal halides, FeCl 2 Is more preferable. The concentration of the metal halide in the solvent is usually about 0.01 to 6 mol / l, preferably about 0.03 to 4 mol / l, and particularly preferably about 0.05 to 3 mol / l.
[0059]
The shape of Mg or Mg-based alloy is not particularly limited as long as the reaction can be performed, and examples thereof include powder, granule, ribbon shape, cut piece shape, lump shape, rod shape, flat plate shape, etc. Among them, powder having a large specific surface area Granules, ribbons, and cut pieces are preferred. The amount of Mg or Mg-based alloy to be used may be equal to or more than twice the total amount of dihalosilane and monohalohydrosilane to be used in the case of Mg. In the case of Mg-based alloy, the content of Mg is used. What is necessary is just two times or more with respect to dihalosilane and monohalohydrosilane. When the amount of Mg in the Mg or Mg-based alloy is more than twice the equivalent amount of dihalosilane and monohalohydrosilane, the reaction time is shortened, so preferably it is more than 3 times equivalent, particularly preferably more than 5 times equivalent. is there.
[0060]
The stirring time may vary depending on the amount of Mg or Mg-based alloy, Li salt, metal halide used, etc., but it is usually about 30 minutes or longer. The molecular weight can be controlled by adjusting the reaction time.
[0061]
The temperature during the reaction is usually in the temperature range from −20 ° C. to the boiling point of the solvent used, preferably about −10 to 50 ° C., particularly preferably about −5 ° C. to 30 ° C.
[0062]
After completion of the polymerization reaction of dihalosilane, monohalohydrosilane is added and further stirred. The stirring time may vary depending on the amount of Mg or Mg-based alloy, Li salt, metal halide used, etc., but it is usually about 30 minutes or longer.
[0063]
In the reaction, for example, a dihalosilane and a Li salt represented by the general formula (5), a metal halide, and Mg or an Mg-based alloy together with a solvent are contained in a sealable reaction vessel, and preferably mechanically or magnetically stirred. Then, the reaction can be performed by adding a monohalohydrosilane represented by the general formula (6) and further stirring. The shape of the reaction vessel is not particularly limited as long as it can be sealed.
[0064]
After completion of the reaction, polysilane having hydrogen atoms at both ends can be isolated by adding water and an organic solvent such as ether and toluene to the reaction solution and extracting it.
[0065]
Next, the isolated polysilane having hydrogen atoms at both ends is converted into a phenol derivative having a vinyl group in which the hydroxyl group represented by the general formula (2) is protected in an organic solvent, and hydrosilylated in the presence of an organometallic catalyst. By carrying out the conversion reaction, phenol groups are introduced at both ends of the polysilane.
[0066]
Examples of the phenol derivative having a vinyl group in which a hydroxyl group is protected include p-acetoxystyrene and m-acetoxystyrene. Examples of the phenol derivative having a vinyl group include p-hydroxystyrene, m-hydroxystyrene, p-allylphenol, m-allylphenol, and the like. As a method for protecting a hydroxyl group, a known method may be used, for example, R 1 As a method using an alkyl group such as a methyl group or an ethyl group (Org. Synth., Coll. Vol. 4,836 (1963)), an alkoxyalkyl group such as a methoxymethyl group, a butoxymethyl group, a tetrahydropyranyl group, or a tetrahydrofuranyl group. (Tetrahedron Lett., 661 (1978)), a method using a silyl group such as a trimethylsilyl group or t-butyldimethylsilyl group (Tetrahedron Lett., 3527 (1970)), a method using an acyl group such as an acetyl group (Tetrahedron Lett , 2431 (1979)), a method using an alkylthioalkyl group such as a methylthiomethyl group (Tetrahedron Lett., 533 (1977)), a method using an alkylsulfoxy group such as a methanesulfoxy group or p-toluenesulfoxy group (J Org. Chem., 32, 1058 (1967)) is used to protect the hydroxyl group.
[0067]
Solvents include tetrahydrofuran, diethyl ether, 1,2-dimethoxyethane, acetonitrile, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, bis (2-methoxyethyl) ether, 1,4-dioxane, methylene chloride, toluene, xylene, benzene, n- Examples include pentane, n-hexane, n-octane, n-decane, and cyclohexane. These solvents can be used singly or as a mixture of two or more.
[0068]
Examples of the organometallic catalyst include platinum catalysts such as hexachloroplatinic acid and dichloro-bis (2,4,6-trimethylpyridine) platinic acid, rhodium catalysts such as chloro-tri (triphenylphosphine) rhodium, and nickel acetylacetonate. A nickel catalyst etc. are mentioned.
[0069]
In the solvent, the concentration of polysilane having hydrogen atoms at both ends is about 0.1 to 3 mol / l.
[0070]
The concentration of the phenol derivative having a vinyl group with a protected hydroxyl group in the solvent varies depending on the molecular weight of the polysilane used, but is usually about 0.1 to 2 times the polysilane concentration.
[0071]
The concentration of the organometallic catalyst is usually 0.01 g / l or more.
[0072]
The reaction temperature varies depending on the type of phenol derivative and polysilane used, but is within the range of −10 ° C. to the reflux temperature of the solvent used.
[0073]
In carrying out the reaction, the sealable reaction vessel is replaced with argon, and a solvent, a phenol derivative having a vinyl group with a hydroxyl group protected, and an organometallic catalyst are accommodated. Next, a polysilane solution having hydrogen atoms at both ends is slowly added dropwise under cooling. After the initial reaction has subsided, it may be heated to complete the reaction. The reaction time varies depending on the type and amount of the phenol derivative and the organometallic catalyst, but usually only 12 hours or longer.
[0074]
After completion of the reaction, the reaction solution is extracted by adding water, an organic solvent such as ether or toluene, and the polysilane having a phenol group with a hydroxyl group protected at both ends represented by the general formula (3) is isolated. be able to.
[0075]
By deprotecting the hydroxyl group in this polysilane, a polysilane having phenol groups at both ends represented by the general formula (4) is obtained. The method for deprotecting the hydroxyl group varies depending on the type of protecting group, but it may be treated with an organic acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid or p-toluenesulfonic acid and stirred for about 0.1 to 48 hours.
[0076]
Further, the polysilane having phenol groups at both ends represented by the above general formula (4) thus obtained may contain residues of protective groups, organometallic catalysts, and the like as impurities. However, it can be easily removed by washing with methanol, ethanol, water and a mixed solvent thereof.
[0077]
【The invention's effect】
According to the present invention, the following remarkable effects are achieved.
[0078]
(A) If the both-end phenol polysilane obtained by the method of the present invention is used, a polycarbonate or polyester having a polysilane skeleton in the main chain can be produced, and the hardness of the polycarbonate or the like is improved to provide a more useful hard coat material. can do.
[0079]
(B) A polysilane skeleton polycarbonate obtained by using the both-end phenol polysilane obtained by the method of the present invention is a new type of hard coat having photosensitivity and charge transporting characteristics of polysilane and having photo / electronic functions. Material can be realized.
[0080]
(C) By using an electrode reduction synthesis method or a chemical polymerization method, the degree of polymerization of both end phenol polysilanes can be controlled, and it is possible to realize modified polycarbonates and the like having optimal properties for various uses as hard coat materials. became.
[0081]
【Example】
Examples are shown below to further clarify the features of the present invention.
[0082]
Examples 1 to 6 below show the synthesis of polysilanes having hydrogen atoms at both ends by an electrode reduction synthesis method.
[0083]
Example 1
Mg anode (electrode area 63cm 2 ) And stainless steel (SUS304) cathode (electrode area 63 cm) 2 In an electrolytic cell having an internal volume of 800 ml, 17 g of anhydrous lithium chloride (LiCl), anhydrous ferrous chloride (FeCl) 2 ) After accommodating 10 g, the electrolytic cell was replaced with deoxygenated dry argon. Next, 650 ml of tetrahydrofuran (THF) previously dried with sodium-benzophenone ketyl and 64 g (0.33 mol) of methylphenyldichlorosilane purified by distillation were added. The reaction solution was stirred and energized by a constant current power source while maintaining the reaction temperature at 20 ° C. The energization was performed so that the energization amount was 2.5 F / mol based on methylphenyldichlorosilane. Next, 10.3 g (0.066 mol) of methylphenylchlorosilane was added, and further energization was performed. The energization was performed so that the energization amount was 1.0 F / mol based on methylphenylchlorosilane.
[0084]
After completion of energization, 500 ml of ether and 300 ml of water were added for extraction, and then the ether layer was concentrated to isolate the product. When the molecular weight of the product was measured, it was a weight average molecular weight of 11000 (average polymerization degree of about 92). As a result of structural analysis of the product, it was confirmed that the product was a polysilane having hydrogen atoms at both ends.
[0085]
Example 2
The same operation as in Example 1 was performed except that the amount of current in the previous stage was 2.0 F / mol based on methylphenyldichlorosilane. The weight average molecular weight was 6000 (average degree of polymerization of about 50).
[0086]
Example 3
The same operation as in Example 1 was performed except that the amount of energization in the previous stage was 1.5 F / mol based on methylphenyldichlorosilane. The weight average molecular weight was 1350 (average degree of polymerization of about 11).
[0087]
Example 4
The same procedure as in Example 1 was performed except that 73 g (0.33 mol) of p-ethylphenylmethyldichlorosilane was used as a raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 23500 (average degree of polymerization of about 159).
[0088]
Example 5
The same procedure as in Example 1 was conducted, except that a mixture of 57 g (0.30 mol) of methylphenyldichlorosilane and 3.8 g (0.03 mol) of dimethyldichlorosilane was used as the raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 8200 (average degree of polymerization of about 72).
[0089]
Example 6
The same procedure as in Example 3 was performed except that 31 g (0.16 mol) of methylphenyldichlorosilane and 32 g (0.16 mol) of cyclohexylmethyldichlorosilane were used as the raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 1520 (average degree of polymerization of about 12).
[0090]
Examples 7-12 below show the synthesis of polysilanes having hydrogen atoms at both ends by chemical polymerization.
[0091]
Example 7
In a 1 L eggplant flask equipped with a three-way cock, granular magnesium 60 g, anhydrous lithium chloride (LiCl) 16 g, anhydrous ferrous chloride (FeCl 2 ) After containing 9.6 g and heating and reducing the pressure to 1 mmHg at 50 ° C. to dry the contents, dry argon gas was introduced into the reactor, and tetrahydrofuran (THF) previously dried with sodium-benzophenone ketyl 600 ml was added and stirred at room temperature for about 30 minutes. To this, 64 g (0.33 mol) of methylphenyldichlorosilane purified in advance by distillation was added by a syringe and stirred at room temperature for about 5 hours. Next, 10.3 g (0.066 mol) of methylphenylchlorosilane was added and further stirred for 3 hours.
[0092]
After completion of the reaction, 500 ml of ether and 300 ml of water were added for extraction, and the ether layer was concentrated to isolate the product. When the molecular weight of the product was measured, it was a weight average molecular weight of 2200 (average polymerization degree of about 18). As a result of structural analysis of the product, it was confirmed that the product was a polysilane having hydrogen atoms at both ends.
[0093]
Example 8
The same operation as in Example 7 was performed except that the stirring time after adding methylphenyldichlorosilane was 7 hours. The weight average molecular weight was 5500 (average degree of polymerization of about 46).
[0094]
Example 9
The same procedure as in Example 7 was performed except that the stirring time after adding methylphenyldichlorosilane was 10 hours. The weight average molecular weight was 12300 (average degree of polymerization of about 103).
[0095]
Example 10
The same procedure as in Example 7 was performed except that 73 g (0.33 mol) of p-ethylphenylmethyldichlorosilane was used as the raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 1800 (average polymerization degree of about 12).
[0096]
Example 11
The same procedure as in Example 8 was conducted except that a mixture of 57 g (0.30 mol) of methylphenyldichlorosilane and 3.8 g (0.03 mol) of dimethyldichlorosilane was used as the raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 4200 (average polymerization degree of about 37).
[0097]
Example 12
The same procedure as in Example 8 was conducted except that 31 g (0.16 mol) of methylphenyldichlorosilane and 32 g (0.16 mol) of cyclohexylmethyldichlorosilane were used as the raw material dihalosilane. The weight average molecular weight was 6100 (average degree of polymerization of about 50).
[0098]
Examples 13-17 below show the synthesis of polysilanes having phenol groups at both ends.
[0099]
Example 13
(Hydrosilylation reaction)
After introducing dry argon gas into a 1 L reactor equipped with a dropping funnel, a reflux tube and a stirrer, 150 ml of THF, 1 g of hexachloroplatinic acid and 10 g of p-acetoxystyrene previously dried with sodium-benzophenone ketyl were added. . Next, a solution obtained by dissolving 20 g of polysilane synthesized in Example 1 in 150 ml of THF was slowly added dropwise and stirred at room temperature for about 24 hours.
[0100]
After completion of the reaction, the reaction mixture was extracted with ether and the ether layer was dried over anhydrous MgSO. Four After drying, the solution was concentrated to obtain 25 g of unpurified polysilane (polysilane in which phenol groups protected with acetyl groups were introduced at both ends).
[0101]
(Purification)
Unrefined polysilane was redissolved in 20 ml of THF, and 800 ml of methanol was slowly added dropwise with stirring, followed by reprecipitation to obtain polysilane from which impurities were removed as a white solid. When the supernatant was removed by decantation and dried, 20 g of polysilane was obtained.
[0102]
(Deprotection reaction)
To 20 g of the resulting polysilane, 90 ml of THF and 10 ml of concentrated hydrochloric acid were added and stirred at 60 ° C. for about 5 hours. After completion of the reaction, 200 ml of ether and 200 ml of water were added and extracted with ether. The ether layer was washed twice with 50 ml water and anhydrous MgSO Four After drying, the solution was concentrated to obtain 19 g of unpurified polysilane (with phenol groups introduced at both ends).
[0103]
(Purification)
Unrefined polysilane was redissolved in 20 ml of good solvent THF, and 800 ml of poor solvent methanol was slowly added dropwise with stirring, followed by reprecipitation, whereby polysilane from which impurities were removed could be obtained as a white solid. When the supernatant liquid was removed by decantation and dried, 18 g of polysilane was obtained. 1 Structural analysis by H-NMR, IR, and UV (see FIGS. 1, 2, and 3) confirmed that the polysilane had a phenol group introduced at both ends. 1 The H-NMR measurement was performed using JNM-GX270 manufactured by JEOL and using deuterated chloroform as a solvent. IR measurement was performed by KBr method using FTIR-7000 manufactured by JASCO. The UV measurement was performed using Hitachi U-3410 and using THF as a solvent. (The following examples were also measured in the same manner.)
When the molecular weight was measured, the weight average molecular weight was 11,000 (average polymerization degree of about 92).
[0104]
Example 14
The reaction was carried out in the same manner as in Example 13 except that the polysilane synthesized in Example 3 was used as a polysilane having hydrogen atoms at both ends. However, for purification, a mixed solvent of 80% methanol and 20% water was used instead of methanol as a poor solvent. As a result, polysilane having a weight average molecular weight of 1520 (average degree of polymerization of about 13) having phenol groups introduced at both ends could be obtained. 1 Each chart of H-NMR, IR, and UV is shown in FIGS.
[0105]
Example 15
The reaction was performed in the same manner as in Example 14 except that the polysilane synthesized in Example 7 was used as a polysilane having hydrogen atoms at both ends. As a result, a polysilane having phenol groups introduced at both ends could be obtained.
[0106]
Example 16
The reaction was carried out in the same manner as in Example 13 except that the polysilane synthesized in Example 9 was used as a polysilane having hydrogen atoms at both ends. As a result, a polysilane having phenol groups introduced at both ends could be obtained.
[0107]
Example 17
The reaction was carried out in the same manner as in Example 13 except that the polysilane synthesized in Example 12 was used as a polysilane having hydrogen atoms at both ends. As a result, a polysilane having phenol groups introduced at both ends could be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the polysilane obtained in Example 13. 1 It is a 1 H-NMR chart.
2 is an IR chart of the polysilane obtained in Example 13. FIG.
3 is a UV chart of the polysilane obtained in Example 13. FIG.
FIG. 4 shows the polysilane obtained in Example 14. 1 It is a 1 H-NMR chart.
5 is an IR chart of the polysilane obtained in Example 14. FIG.
6 is a UV chart of the polysilane obtained in Example 14. FIG.
Claims (3)
で表される両末端に水素原子を有するポリシランと、一般式
で表される水酸基を保護したビニル基含有フェノール誘導体とを、有機金属触媒存在下に反応させることにより、一般式
で表されるポリシランを得た後、保護基を脱離させることにより、一般式
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the formula:
Is reacted with a vinyl group-containing phenol derivative protected with a hydroxyl group in the presence of an organometallic catalyst.
After obtaining the polysilane represented by the general formula
で表される両末端に水素原子を有するポリシランが、一般式
で表されるジハロシランを、MgまたはMg系合金を陽極とし、Li塩を支持電解質とし、通電助剤として金属ハロゲン化物を用いるかまたは用いずに、溶媒として非プロトン性溶媒を使用する電極反応に供した後、一般式
で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに電極反応を行うことによって得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。General formula
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the general formula
In an electrode reaction using an aprotic solvent as a solvent, with Mg or Mg-based alloy as an anode, Li salt as a supporting electrolyte, and with or without using a metal halide as a current-carrying aid. After the general formula
The method according to claim 1, which is obtained by adding a monohalohydrosilane represented by the formula (1) and further performing an electrode reaction.
で表される両末端に水素原子を有するポリシランが、一般式
で表されるジハロシランを、非プロトン性溶媒中、Li塩および金属ハロゲン化物の共存下、MgまたはMg系合金により還元した後、一般式
で表されるモノハロヒドロシランを加えてさらに還元反応を行うことによって得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。General formula
A polysilane having hydrogen atoms at both ends represented by the general formula
After being reduced with Mg or an Mg-based alloy in the presence of a Li salt and a metal halide in an aprotic solvent.
The method according to claim 1, which is obtained by adding a monohalohydrosilane represented by the following formula and further performing a reduction reaction.
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