JP3663519B2 - Pressure detector - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子制御ブレーキシステムのように複数系統の圧力回路を有する圧力装置に向けて好適な圧力検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のブレーキ系の分野では、最近、ブレーキペダルの操作によって発生したマスタシリンダの液圧を電気信号に変え、その値によってブレーキ液圧を制御する電子制御ブレーキシステムが用いられるようになってきている(特開平4−87867号公報等参照)。
【0003】
ところで、上記したブレーキシステムにおいては、フェイルセーフの観点からマスタシリンダとしてタンデム型のものを用いるのが一般で、この場合は、マスタシリンダの1系統が失陥しても全ホイールのブレーキ液圧を制御できるようにすることが必要となる。そこで従来は、マスタシリンダの2系統の圧力回路のそれぞれに圧力検知装置(圧力センサ)を設置し、マスタシリンダの1系統が失陥した場合は、正常系統の圧力回路内の圧力検知装置から取り込んだ圧力値に基いてブレーキ液圧を制御するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、従来の電子制御ブレーキシステムでは、マスタシリンダの2系統の圧力回路のそれぞれに圧力検知装置を設置しなければならず、これに付随して電気回路も2系統必要となるばかりか、高圧側を判定する圧力判定回路も必要となり、システム全体の複雑大型化が避けられず、コスト負担も増大するという問題があった。したがって、このような問題を解消するには、複数系統の圧力回路に共用可能で、かつ常に最大圧力側の圧力を検知し得る装置があれば良いわけであるが、従来、そのような圧力検知装置は存在せず、前記した問題の解決は困難な状況にあった。
【0005】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、複数系統の圧力回路に共用可能で、かつ常に最大圧力側の圧力を検知し得る圧力検知装置を実現し、もって電子制御ブレーキシステム等の簡略小型化やコスト低減に寄与することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、シリンダ内に複数のピストンを摺動自在にかつ連動可能に配設し、前記シリンダと前記各ピストンとの間または前記各ピストンの相互間に形成された圧力室に、該シリンダに設けたポートを通じて複数系統の圧力回路をそれぞれ接続し、前記複数系統の圧力回路のうち、最大圧力側の圧力を前記各ピストンを介して圧力センサに伝えるようにした圧力検知装置において、前記2つのピストンを並列に配設すると共に、該2つのピストンをレバーを介して前記圧力センサとしてのロードセルに作動連結し、かつ前記レバーと前記ロードセルとの接触点を、該レバーに対する前記2つのピストンの接触点の間の中間点に設定したことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、シリンダ内に複数のピストンを摺動自在にかつ連動可能に配設し、前記シリンダと前記各ピストンとの間または前記各ピストンの相互間に形成された圧力室に、該シリンダに設けたポートを通じて複数系統の圧力回路をそれぞれ接続し、前記複数系統の圧力回路のうち、最大圧力側の圧力を前記各ピストンを介して圧力センサに伝えるようにした圧力検知装置において、2つのピストンを圧力伝達媒体に接触させると共に、該圧力伝達媒体を前記圧力センサに作動連結したことを特徴とする。また、請求項3に係る発明は、前記請求項2に係る発明において、2つのピストンを、中空のピストンと該中空のピストンに嵌挿した中実のピストンとから構成したことを特徴とする。
【0008】
さらに、請求項4に係る発明は、シリンダ内に複数のピストンを摺動自在にかつ連動可能に配設し、前記シリンダと前記各ピストンとの間または前記各ピストンの相互間に形成された圧力室に、該シリンダに設けたポートを通じて複数系統の圧力回路をそれぞれ接続し、前記複数系統の圧力回路のうち、最大圧力側の圧力を前記各ピストンを介して圧力センサに伝えるようにした圧力検知装置において、シリンダの一端側に前記圧力センサに連通する液室を設けると共に、該液室をリザーバに連通し、かつ前記ピストンの移動に応じて前記液室と前記リザーバとの間を連通、遮断する弁を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
請求項1に係る発明においては、複数径路の圧力回路のうち、最大圧力側の圧力に応じて各ピストンが摺動し、レバーを介して圧力センサとしてのロードセルに機械的に最大圧力が伝達される。また、2つのピストンを並列に配設しているので、全体の長さが短くなる。
【0010】
また、請求項2、3に係る発明においては、圧力伝達媒体を介して圧力センサに圧力が伝達される。さらに、請求項4に係る発明において、リザーバに通じる液体に発生する圧力が圧力センサに伝達される。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基いて説明する。
【0012】
図1は、本発明にかゝる圧力検知装置20を含む電子制御ブレーキシステムを示したものである。同図において、1は、車両のブレーキペダル(図示略)の操作に応じて所定の液圧を発生するタンデム型のマスタシリンダ、2は、各車輪に付設されたホイールシリンダで、各ホイールシリンダ2は、マスタシリンダ1から引き出されて、本圧力検知装置20を経由する2系統のマスタシリンダ主回路3,4のそれぞれから分岐された2系統のマスタシリンダ副回路5,6にそれぞれ接続されている。マスタシリンダ主回路3,4は、マスタシリンダ1の液圧を、例えば本実施例の場合、車両の前輪側と後輪側とに分けて供給する役割をなすもので、したがって各マスタシリンダ主回路3,4から分岐された2系統のマスタシリンダ副回路5,6は、前輪側または後輪側の2つのホイールシリンダ2に対して接続されるものとなる。なお、こゝでは説明の便宜のため、ホイールシリンダ2としては、一方のマスタシリンダ主回路3から分岐した一つのマスタシリンダ副回路5に接続されたもののみを示し、以下、このホイールシリンダ2に関係するシステムのみを説明する。
【0013】
本電子制御ブレーキシステムでは、上記マスタシリンダ主回路3に常閉の電磁切換弁7と圧力吸収装置8とを接続すると共に、上記マスタシリンダ副回路5の途中に常開の電磁切換弁9を介装し、これら切換弁7,9の作動をコントローラ10からの信号で制御するようにしている。また、上記マスタシリンダ1とは独立に、コントローラ10からの指令で種々の大きさの圧力を発生する液圧発生装置11を設け、この圧力発生装置11で発生した液圧をブレーキ回路12を通じて上記ホイールシリンダ2へ供給するようにしている。コントローラ10には、本圧力検知装置20内の後述する圧力センサ13と、ホイール2の周りに設けた車輪速センサ14から検知信号が入力されるようになっている。
【0014】
上記コントローラ10は、圧力センサ13からの信号によりマスタシリンダ1の液圧発生を認識すると同時に、切換弁7,9を切換えてホイールシリンダ2に対してマスタシリンダ1を遮断する。また、これと同時に圧力センサ13および車輪速センサ14からの信号に基いて必要なブレーキ圧を演算し、所定のブレーキ圧が得られるように液圧発生装置11を制御する。この時、切換弁7が開かれているので、マスタシリンダ1の液圧はマスタシリンダ主回路3を経て圧力吸収装置8へ導かれ、該装置8内のピストン8aがばね8bの付勢力に抗して後退することで、適度なペダルストロークがドライバへ与えられる。
【0015】
なお、前記液圧発生装置11からホールシリンダ2へ供給される液圧は液圧センサ15により監視されており、コントローラ10は前記液圧センサ15からの信号に基いて液圧発生装置11をフィードバック制御するようになっている。また、システムのフェイルセイフ時は、切換弁7,9が元の状態に復帰するので、マスタシリンダ1の液圧は主回路3および副回路5を通じてホイールシリンダ2へ供給され、ブレーキペダルの操作に応じた所定のブレーキ圧が保証される。
【0016】
しかして、本圧力検知装置20は、有底筒状のシリンダ21と、このシリンダ21内に摺動自在に配設された2つのピストン22,23と、前記した圧力センサ13とを備えている。2つのピストン22と23は、相互に突き合せた状態で直列にシリンダ21内に収納され、また、圧力センサ13は、こゝではロードセルから形成されて、その測定子13aを前記シリンダ21の開口側に配置したピストン23の端面に当接させている。シリンダ21内には、一方のピストン22とシリンダ21の底壁との間に位置して第1の圧力室24が、2つのピストン22と23の相互間に位置して第2の圧力室25がそれぞれ設けられ、一方、シリンダ21の周壁には前記第1、第2の圧力室24,25にそれぞれ連通するポート(入力ポート)26,27が設けられている。
【0017】
そして、第1の圧力室24には、前記一方のマスタシリンダ主回路3から前記入力ポート26を通じてマスタシリンダ1の液圧P1 が導入され、一方、第2の圧力室25には、他方のマスタシリンダ主回路4から入力ポート27を通じて同様の液圧P2 が導入されるようになっている。なお、マスタシリンダ主回路3,4は、前記第1,第2の圧力室24,25およびシリンダ21に設けた出力ポート28,29を経由してホイールシリンダ2側へ延ばされるようになる。
【0018】
上記のように構成した圧力検知装置20においては、ブレーキ系統に失陥がなく2系統のマスタシリンダ主回路3,4内の液圧が同じ場合(P1 =P2 )は、第1の圧力室24と第2の圧力室25との液圧が同じになるため、一方のピストン22は不動で、他方のピストン23がシリンダ21の開口側へ移動し、ロードセル13の測定子13aが押圧されて、第1の圧力室24および第2の圧力室25の液圧が検出される。そして、この検出値は、前記したようにコントローラ10へ送られ、該コントローラ10によってブレーキ圧の制御が行われることになる。
【0019】
一方、前・後のブレーキ系の何れかに失陥が発生し、例えば一方のマスタシリンダ主回路3内の液圧P1 が他方のマスタシリンダ主回路4内の液圧P2 より小さくなった場合(P1 <P2 )は、2つの圧力室24と25の差圧によりシリンダ底側のピストン22がシリンダ21の底に押付けられる一方で、シリンダ開口側のピストン23は第2の圧力室25の液圧でシリンダ21の開口側へ移動し、これによりロードセル13の測定子13aが押圧されて、高圧側の第2の圧力室25の液圧が検出される。
【0020】
また、例えば他方のマスタシリンダ主回路4内の液圧P2 が一方のマスタシリンダ主回路3内の液圧P1 より小さくなった場合(P1 >P2 )は、2つの圧力室24と25の差圧によりシリンダ底側のピストン22がシリンダ開口側のピストン23に押付けられ、この時、両ピストン22,23には第2の圧力室25の液圧も作用しているので、トータルとしてピストン23には、[P2 +(P1 −P2 )=P1 ]の液圧すなわち第1の圧力室24の液圧が作用することになり、ロードセル13によって高圧側の第1の圧力室24の液圧が検出されることになる。
【0021】
このようにして、上記圧力検知装置20によれば、その一つを用いるだけで、2系統の圧力回路(3,4)のうち、常に高圧側の圧力を検出できることになり、その分、電子制御ブレーキシステムの構造は簡単かつ小型となる。また、本実施例(第1実施例)では、シリンダ21内に2つピストン22,23を直列に配設し、一方のピストン23の動きを直接ロードセル13に伝えるようにしたので、圧力検知装置20自体の構造も簡単で、その製作は容易となる。なお、上記マスタシリンダ主回路3,4は、上記実施例のようにマスタシリンダ1の液圧を車両の前・後輪に分配する回路としての使用に代えて、車両の前・後輪に対してX形に分配する回路として使用して良いことはもちろんである。また、本圧力検知装置20は、より多く(3つ以上)のピストンをシリンダ21内に収納することにより、より多系統の圧力回路の圧力検知に適用できるようになる。
【0022】
図2は、上記電子制御ブレーキシステムに適用した、本発明にかゝる圧力検知装置の他の実施例(第2実施例)を示したものである。本第2実施例としての圧力検知装置20Aは、一端開放の2つのボア31,31を設けたシリンダ32を備え、シリンダ32の各ボア31内にピストン33,34をそれぞれ摺動自在に配設し、各ピストン33,34の先端間にレバー(圧力伝達媒体)35を橋渡しすると共に、該レバー35の背面の、長手方向の中心に上記ロードセル13の測定子13aを当接させている。また、シリンダ32内には、各ボア31の底と各ピストン33,34の基端との間に位置して第1の圧力室36、第2の圧力室37がそれぞれ設けられ、さらに、シリンダ32の底壁には前記第1、第2の圧力室36,37にそれぞれ連通するポート(入力ポート)38,39が設けられている。
【0023】
本第2実施例において、第1の圧力室36には、前記一方のマスタシリンダ主回路3から入力ポート38を通じてマスタシリンダ1の液圧P1 が導入され、第2の圧力室37には、他方のマスタシリンダ主回路4から入力ポート39を通じて同様の液圧P2 が導入される。そして、両方のマスタシリンダ主回路3と4内の液圧、すなわち第1の圧力室36と第2の圧力室37との液圧が同じ場合(P1 =P2 )は、2つのピストン33と34に発生する力の和(P1 +P2 )がレバー35を介してロードセル13に入力される。つまり、マスタシリンダ1で発生する液圧によって1個のピストンに発生する推力の2倍の力がロードセル13で検出されることになる。
【0024】
一方、前・後のブレーキ系の何れかに失陥が発生し、例えば他方のマスタシリンダ主回路4内の液圧P2 が一方のマスタシリンダ主回路3内の液圧P1 より小さくなった場合(P1 >P2 )は、レバー35がてこの状態となり、低圧側のピストン34の先端が「支点」、高圧側のピストン33の先端が「力点」、レバー35に対するロードセル13の測定子13aの接触点が「作用点」となる。この場合、作用点は前記支点と力点との丁度中央に位置しているため、高圧側のピストン33(力点)の発生力を1とすれば、ロードセル13には2の力が作用することになり、上記同圧の場合と同様にマスタシリンダ1で発生する液圧によってピストン33に発生する推力の2倍の力がロードセル13で検出されることになる。本第2実施例によれば、2つのピストン33と34を並列に配設したことで、その全長は著しく短縮され、車両構造によってはその設置が容易になる。
【0025】
図3は、本発明の第3実施例を示したものである。本第3実施例としての圧力検知装置20Bは、密閉の一つのボア41を設けたシリンダ42を備え、シリンダ42のボア41内に、2つのピストン43,44を摺動自在に配設すると共に、両ピストン43と44との間に非収縮性の弾性体(例えばゴム)45を配設し、この弾性体45の一端をシリンダ42の周壁内で上記ロードセル13の測定子13aに当接させている。また、シリンダ42内には、該シリンダ42の底と各ピストン43,44の基端との間に位置して第1の圧力室46、第2の圧力室47がそれぞれ設けられ、さらに、シリンダ42の底壁には前記第1、第2の圧力室46,47にそれぞれ連通するポート(入力ポート)48,49が設けられている。
【0026】
本第3実施例において、第1の圧力室46には、前記一方のマスタシリンダ主回路3から入力ポート48を通じてマスタシリンダ1の液圧P1 が導入され、第2の圧力室47には、他方のマスタシリンダ主回路4から入力ポート49を通じて同様の液圧P2 が導入されるようになっている。そして、両方のマスタシリンダ主回路3と4内から第1の圧力室46と第2の圧力室47とに液圧が供給されると、2つのピストン43と44が相互に近接する方向へ移動し、圧力伝達媒体としての弾性体45が両ピストン43と44とにより圧縮されて、その一部がロードセル13の測定子13a側へ膨出し、ロードセル13によって弾性体45に発生する内圧が検出される。しかして、弾性体45の膨出量は高圧側のピストン43または44に発生する力に依存し、したがってロードセル13は高圧側の圧力を検出することになる。
【0027】
図4は、本発明の第4実施例を示したものである。本第4実施例としての圧力検知装置20Cは、密閉の段付ボア51を設けたシリンダ52を備え、シリンダ52のボア51の大径部分51aに中空のピストン53を摺動自在に配設し、このピストン53の中空内に嵌挿した中実のピストン54をボア51の小径部分51bに摺動自在に嵌合させ、さらに、これら2つのピストン53と54の先端を前記ボア51の大径部分51a内に配置した非収縮性の弾性体(例えばゴム)55に当接させている。弾性体55の一端は、シリンダ42の底壁内で上記ロードセル13の測定子13aに当接している。また、シリンダ52内には、シリンダ52の段差または底と各ピストン53,54の基端との間に位置して第1の圧力室56、第2の圧力室57がそれぞれ設けられ、さらに、シリンダ5の周壁には前記第1、第2の圧力室56,57にそれぞれ連通するポート(入力ポート)58,59が設けられている。
【0028】
本第4実施例において、第1の圧力室56には、前記一方のマスタシリンダ主回路3から入力ポート58を通じてマスタシリンダ1の液圧P1 が導入され、第2の圧力室57には、他方のマスタシリンダ主回路4から入力ポート59を通じて同様の液圧P2 が導入されるようになっている。そして、両方のマスタシリンダ主回路3と4内から第1の圧力室56と第2の圧力室57とに液圧が供給されると、2つのピストン53と54が弾性体55側へ移動し、圧力伝達媒体としての弾性体45がピストン53または54により圧縮されて、その一部がロードセル13の測定子13a側へ膨出し、ロードセル13によって弾性体55に発生する内圧が検出される。しかして、弾性体55の膨出量は、上記第3実施例と同様に高圧側のピストン53または54に発生する力に依存し、したがってロードセル13は高圧側の圧力を検出することになる。
【0029】
図5は、本発明の第5実施例を示したものである。本第5実施例としての圧力検知装置20Dは、内面に環状突起61を有するシリンダ62を備え、前記突起61により区画されたシリンダ62内の一方の室63aに2つのピストン64,65を摺動自在にかつ直列に配設し、前記突起61により区画されたシリンダ62内の他方の室63bに弁体66を浮動可能に配設し、さらにシリンダ62内の他方の室63bにポート67を通じて液圧センサ68を接続している。2つのピストン64,65は前記突起61に一端を係止させた第1のばね69により常時はシリンダ62内の一端側(右側)の底に着座する方向へ付勢され、一方、弁体66はシリンダ62の他端側(左側)の底に係止させた第2のばね70により常時は突起61に着座する方向へ付勢されている。
【0030】
弁体66側に位置するピストン65には、その先端から周面に抜ける液通路71が設けられ、この液通路71には、シリンダ62の周壁に設けたポート72を通じてリザーバ73から液体(圧力伝達媒体)74が供給されるようになっている。しかして、弁体66には、前記ピストン65の液通路71の開口部に離着座可能な弁部(ボール)75と貫通孔76とが設けられており、常時は、該弁体66の弁部75がピストン65から離れて、リザーバ73内の液体74が弁体66の貫通孔76を通じて前記シリンダ62内の他方の室(以下、これを液室という)63bに補給されるようになっている。シリンダ62内には、上記第1実施例と同様に一方のピストン64とシリンダ62の底壁との間に位置して第1の圧力室77が、2つのピストン64と65の相互間に位置して第2の圧力室78がそれぞれ設けられ、一方、シリンダ62の周壁には前記第1、第2の圧力室77,78にそれぞれ連通するポート(入力ポート)79,80が設けられている。
【0031】
本第5実施例においては、マスタシリンダ1(図1)の不作動時には、ピストン65と弁体66とが離間しているので、液室63bにはポート72および液通路71を通じてリザーバ73から液体74が供給されている。しかして、シリンダ62内の2つのピストン64,65の動きは前記第1実施例と同様であり、前・後のブレーキ系の何れかに失陥が発生した場合は、ピストン65が高圧側の液圧により弁体66側へ移動する。この結果、該ピストン65の液通路71が弁体66の弁部75によって閉じられ、液室63b内の液圧が高まって、液圧センサ68によって高圧側のマスタシリンダ主回路3または4の液圧が検出される。なお、この時の検出値は、実際の液圧から第1、第2のばね69,70のばね力を減じた値となる。本第5実施例によれば、液室63b内の液体74がマスタシリンダ1の不作動時に大気開放されるので、液体74の経時変化や温度変化が抑制され、検知精度が高まる。
【0032】
図6は、本発明の第6実施例を示したものである。本第6実施例における圧力検知装置20Eの特徴とするところは、上記第5実施例における弁体66を廃し、ピストン65の前方の液室82とリザーバ73とを連通するポート81をピストン65の小径部65aの基端部の周りに開口させた点にある。本第6実施例においては、上記第5実施例と同様に、マスタシリンダ1の不作動時には、液室82内にポート81を通じてリザーバ73から液体74が供給され、一方、前・後のブレーキ系の何れかに失陥が発生した場合は、ピストン65が高圧側の液圧により液室82側へ移動する。この結果、ポート81がピストン65によって閉じられ、液室82内の液圧が高まって、液圧センサ68によって高圧側のマスタシリンダ主回路3または4の液圧が検出される。本第6実施例によれば、弁体66(図5)を廃した分、第5実施例に比べて圧力検知装置20Eの構造は簡単となる。
【0033】
なお、本発明は、上記第3および第4実施例における圧力伝達媒体としての弾性体を流体に、上記第5および第6実施例における圧力伝達媒体としての液体74をゴム等の非収縮性弾性体にそれぞれ代えても良いものである。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明にかゝる圧力検知装置によれば、複数系統の圧力回路の圧力を1つのシリンダ内に導いて、最大圧力側の圧力を検出できるので、例えば電子制御ブレーキシステムに用いた場合に、その簡略小型化やコスト低減に大きく寄与するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である圧力検知装置とこれを適用した電子制御ブレーキシステムを示す系統図である。
【図2】本発明の第2実施例である圧力検知装置の構造を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例である圧力検知装置の構造を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施例である圧力検知装置の構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第5実施例である圧力検知装置の構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第6実施例である圧力検知装置の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ
2 ホイールシリンダ
3,4 マスタシリンダ主回路
11 圧力制御装置
13 ロードセル(圧力センサ)
21、32、42、52、62 シリンダ
22,23、33,34、43,44、53,54、64,65 ピストン
24,25、36,37、46,47、56,57、77,78 圧力室
26,27、38,39、48,49、58,59、79,80 ポート
35 レバー(圧力伝達媒体)
45,55 非収縮性弾性体(圧力伝達媒体)
74 液体(圧力伝達媒体)
68 液圧センサ(圧力センサ)[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a pressure detection device suitable for a pressure device having a plurality of pressure circuits such as an electronically controlled brake system.
[0002]
[Prior art]
For example, in the field of automobile brake systems, recently, an electronically controlled brake system that changes the hydraulic pressure of a master cylinder generated by operating a brake pedal into an electric signal and controls the brake hydraulic pressure based on the value has been used. (See JP-A-4-87867, etc.).
[0003]
By the way, in the brake system described above, it is common to use a tandem type master cylinder from the viewpoint of fail-safe. In this case, even if one system of the master cylinder fails, It is necessary to be able to control. Therefore, conventionally, a pressure detection device (pressure sensor) is installed in each of the two pressure circuits of the master cylinder, and if one of the master cylinders fails, it is taken in from the pressure detection device in the pressure circuit of the normal system. The brake fluid pressure was controlled based on the pressure value.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
That is, in the conventional electronically controlled brake system, a pressure detection device must be installed in each of the two pressure circuits of the master cylinder, and in addition to this, two electric circuits are required. There is also a problem that a pressure judgment circuit for judging the above is required, and the system is inevitably complicated and large, and the cost burden increases. Therefore, in order to solve such a problem, it is only necessary to have a device that can be shared by a plurality of pressure circuits and can always detect the pressure on the maximum pressure side. There was no device, and it was difficult to solve the above problems.
[0005]
The present invention has been made in view of the above-described background, and the subject is to realize a pressure detection device that can be shared by a plurality of pressure circuits and can always detect the pressure on the maximum pressure side, Therefore, it contributes to simplified downsizing and cost reduction of the electronically controlled brake system.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to claim 1 is characterized in that a plurality of pistons are slidably and interlockably disposed in a cylinder, and between the cylinder and each piston or between each piston. A plurality of pressure circuits are connected to the pressure chamber formed in the cylinder through ports provided in the cylinder, and the pressure on the maximum pressure side of the plurality of pressure circuits is transmitted to the pressure sensor via the pistons. In the pressure detecting device, the two pistons are arranged in parallel, and the two pistons are operatively connected to a load cell as the pressure sensor via a lever, and a contact point between the lever and the load cell Is set to an intermediate point between the contact points of the two pistons with respect to the lever .
[0007]
In the invention according to
[0008]
Further, in the invention according to
[0009]
[Action]
In the invention according to claim 1, each piston slides according to the pressure on the maximum pressure side in the pressure circuit of the multiple paths, and the maximum pressure is mechanically transmitted to the load cell as the pressure sensor via the lever. The Moreover, since the two pistons are arranged in parallel, the overall length is shortened.
[0010]
In the inventions according to
[0011]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
[0012]
FIG. 1 shows an electronically controlled brake system including a
[0013]
In this electronically controlled brake system, a normally closed
[0014]
The
[0015]
The hydraulic pressure supplied from the hydraulic
[0016]
Thus, the
[0017]
The
[0018]
In the
[0019]
On the other hand, a failure has occurred in either the front or rear brake system. For example, the hydraulic pressure P 1 in one master cylinder
[0020]
For example, when the hydraulic pressure P 2 in the other master cylinder
[0021]
In this way, according to the
[0022]
FIG. 2 shows another embodiment (second embodiment) of the pressure detecting device according to the present invention applied to the electronically controlled brake system. The pressure detector 20A according to the second embodiment includes a
[0023]
In the second embodiment, the hydraulic pressure P 1 of the master cylinder 1 is introduced into the
[0024]
On the other hand, a failure has occurred in either the front or rear brake system. For example, the hydraulic pressure P 2 in the other master cylinder
[0025]
FIG. 3 shows a third embodiment of the present invention. The
[0026]
In the third embodiment, the hydraulic pressure P 1 of the master cylinder 1 is introduced into the
[0027]
FIG. 4 shows a fourth embodiment of the present invention. The pressure detection device 20C according to the fourth embodiment includes a
[0028]
In the fourth embodiment, the hydraulic pressure P 1 of the master cylinder 1 is introduced into the
[0029]
FIG. 5 shows a fifth embodiment of the present invention. The
[0030]
The
[0031]
In the fifth embodiment, when the master cylinder 1 (FIG. 1) is inoperative, the
[0032]
FIG. 6 shows a sixth embodiment of the present invention. The feature of the
[0033]
In the present invention, the elastic body as the pressure transmission medium in the third and fourth embodiments is a fluid, and the liquid 74 as the pressure transmission medium in the fifth and sixth embodiments is a non-shrinkable elasticity such as rubber. It may be replaced by a body.
[0034]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the pressure detection device according to the present invention, the pressures of a plurality of pressure circuits can be guided into one cylinder and the pressure on the maximum pressure side can be detected. When used in a control brake system, this greatly contributes to the reduction in size and cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system diagram showing a pressure detector according to a first embodiment of the present invention and an electronically controlled brake system to which the pressure detector is applied.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the structure of a pressure detection device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing the structure of a pressure detection device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the structure of a pressure detection device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a structure of a pressure detection device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a structure of a pressure detection device according to a sixth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1
11 Pressure control device
13 Load cell (pressure sensor)
21, 32, 42, 52, 62 cylinders
22,23, 33,34, 43,44, 53,54, 64,65 Piston
24,25,36,37,46,47,56,57,77,78 Pressure chamber
26, 27, 38, 39, 48, 49, 58, 59, 79, 80 ports
35 Lever (pressure transmission medium)
45,55 Non-shrinkable elastic body (pressure transmission medium)
74 Liquid (pressure transmission medium)
68 Hydraulic pressure sensor
Claims (4)
Priority Applications (1)
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