JP3660697B2 - Temperature-sensitive powder and powder cosmetics containing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、曇点を有するアクリル酸重合体又はその架橋ゲルを内包させ、温度により水に対する親和性を変化させることのできる温度感受性粉体、及びこの温度感受性粉体の1種又は2種以上を配合して成る、新規な粉体化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
パウダータイプ或いはケーキ型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等の粉体化粧料は、一般に体質顔料,白色顔料,着色顔料といった粉体の表面を、油剤や界面活性剤などの結合剤で処理して圧縮,固形化して調製される。つまり、化粧料成分中の大部分を粉体が占めるが、粉体の吸湿性,吸油性により汗や皮脂を吸収し、化粧料を皮膚に塗布後時間が経過するにつれて色のくすみや化粧くずれが生じてしまう。そこで、親水性粉体をシリコーン油や界面活性剤などの疎水化剤により処理して撥水性を向上させたり(特公平4−51523,同5−3450,同5−4129,同5−86368等)、フッ素系樹脂で被覆して撥水,撥油性を向上させたり(特開昭61−194010,同60−126210,特公昭61−48803等)して、化粧持ちを向上させる試みがなされていた。
【0003】
一方、粉体化粧料においては水を配合しないか、配合しても極微量に制限されるため、エモリエント剤を含有させたり、コラーゲンやヒアルロン酸,アミノ酸誘導体などの保水性の高い物質をメカノケミカル法等により被覆した粉体を配合したりして(特開昭61−69710,同61−282307,同62−12709等)、粉体化粧料に保湿性を持たせる試みがなされていた。
【0004】
ところが、従来の撥水性粉体を配合した化粧料は、気温が高く高湿度となる夏季に使用するには粉体自体の吸湿性も抑制され、汗に対する抵抗性も大きく、さらに撥油性粉体を配合した場合には皮脂に対する抵抗性も付与され、良好な使用感を呈するのであるが、気温が低く空気の乾燥する冬季に使用すると、粉体の吸湿性が低いため、乾燥感が強くなり妥当な使用感が得られない。逆に、保水性粉体を配合した化粧料では、低温低湿度下の条件ではしっとりした使用感を示すが、高温多湿となり汗をかきやすい夏季にはかえってべたつき感を生じ、化粧くずれが顕著となった。従って、高温高湿となる夏季及び低温低湿となり皮膚も乾燥しやすい冬季と、両シーズンにわたって満足な使用感の得られる化粧料は提供されていなかった。水あり,水無しの両態様において使用できるツーウェイタイプの粉体化粧料も提供されているが、単にスポンジに水を含ませて塗布することを可能としたのみで、塗布時にさっぱりした使用感を与えることができるに過ぎなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の撥水性粉体或いは保水性粉体の欠点を改善するべく、温度により水に対する親和性が変化し、高温多湿となる夏季には親水性が低下して水分保持量が減少し、低温低湿となる冬季には親水性が上昇して保水性の向上する新規な温度感受性粉体を調製し、これを配合して1年を通じて良好な使用感の得られる粉体化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、われわれは粉体化粧料を構成する粉体自体に温度感受性を付与することを試みた。わが国においては、気温の上昇に伴って湿度も上昇する傾向があり、気温に対応して粉体の水に対する親和性を制御することができれば、季節の変動に対応して粉体の保水性を制御することができ、季節に応じて最適な使用感を得ることが可能となる。また、皮膚温の上昇に対応して保水量を減少させることができれば、運動時の発汗に伴う化粧くずれを防ぐことができる。
【0007】
粉体の水に対する親和性に温度感受性を付与する手段として、粉体に曇点を有する高分子化合物を内包させることが有効であると考えた。高分子化合物に曇点を持たせるためには、分子中にアミド基,カルボニル基等の親水性と、直鎖或いは分岐鎖のアルキル基やシクロアルキル基等の疎水性基とを併せ持つモノマーを重合させたり、高分子化合物中に親水性基と疎水性基を導入するといった方法が考えられる。
【0008】
本発明では体温付近に曇点を設定するため、アクリル酸の重合体を用いる。特に、親水性基としてアミドを有し、疎水性基としてN-イソプロピル,N-ペンチル,又はN-シクロヘキシル基を有する重合体が所望の曇点を得るために好ましく、N-イソプロピルアクリルアミド,N-イソプロピルメタクリルアミド,N-ペンチルアクリルアミド,N-ペンチルメタクリルアミド,N-シクロヘキシルアクリルアミド,N-シクロヘキシルメタクリルアミドから選んだ1種又は2種以上のモノマーを重合或いは共重合して得る重合体、或いは前記モノマーの1種又は2種以上と、他の親水性或いは疎水性モノマーの1種又は2種以上との共重合体が、粉体に内包させる重合体として好適である。重合に用いるモノマーの種類と重合比を変化させることにより、所望の曇点を設定することができる。
【0009】
粉体に上記アクリル酸重合体を内包させるには、シリカ,タルク,カオリン等の無機多孔性粉体やポリ酢酸ビニル,ポリN-ビニルピロリドン等の有機多孔性樹脂粉体を上記アクリル酸モノマーの溶液中に浸漬しモノマーを含浸させた後、粉体内において重合反応を進行させる。その際、N,N'-メチレンビスアクリルアミド等の架橋剤を添加し、アクリル酸重合体をさらに架橋してゲルとすることにより、より一層温度による水分保持能の変化を増大させることができる。反応終了後、溶媒による洗浄と乾燥を数回繰り返し、化粧料用粉体とする。多孔性粉体として、中空の粉体を用いると、アクリル酸重合体の内包量を多くすることができるため、より顕著な温度感受性を付与することができ、なお好ましい。また、セルロースやポリスチレン等を壁物質とするマイクロカプセルにも、同様に内包させることができる。
【0010】
得られた曇点を有するアクリル酸重合体内包粉体は、常法に従い粉体化粧料に配合することができる。粉体化粧料は、白粉,パウダーファンデーション,パウダーアイカラー,パウダーチークカラー等の固形粉末化粧料や、ケーキタイプのファンデーション,アイカラー,チークカラー,アイライナー等、水を含ませた塗布具で使用できる粉体化粧料、或いは水ありでも水なしでも使用できるツーウェイタイプの粉体化粧料として提供できる。
【0011】
【作用】
本発明による温度感受性粉体は、曇点以下の温度では粉体に内包されるアクリル酸重合体或いはその架橋ゲルが親水性を示すため、良好な保水性を示す。温度が曇点以上になると、粉体に内包されるアクリル酸重合体或いはその架橋ゲルの親水性は低下し、粉体の保水能は小さくなる。特に、曇点を有するアクリル酸重合体の架橋ゲルを内包させた場合、この温度変化による粉体の保水能の変化は大きい。従って、この温度感受性粉体を配合した粉体化粧料は、気温が曇点以下の場合には良好な保水性を示し、気温が曇点以上の場合には保水性が抑制されて良好な撥水性を示す。また、気温が曇点以下でも、皮膚に塗布し、運動等により皮膚温が上昇した場合には、曇点の設定によっては皮膚温の上昇を感知し、保水性を低下させて化粧くずれを防ぐことができる。
【0012】
【実施例】
さらに本発明について、実施例により詳細に説明する。
【0013】
[実施例1] ポリN-イソプロピルアクリルアミド内包タルク
式1で示されるN-イソプロピルアクリルアミド0.7M水溶液に、過酸化硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムを0.1mg/mlとなるように添加し、この溶液中にタルク粉体を浸漬し、減圧後アルゴン置換により常圧に戻して前記溶液を含浸させた。 ついで20℃で10時間反応させ、タルク粉体の空孔内にて重合体を形成させ、精製水にて数回洗浄後乾燥して得た。
【化1】
【0014】
[実施例2] ポリN-イソプロピルメタクリルアミド内包カオリン
式2で示されるN-イソプロピルメタクリルアミドを上記と同様にカオリン粉体に含浸させ、粉体空孔内にて重合体とし、精製水にて数回洗浄後乾燥して得た。
【化2】
【0015】
[実施例3] ポリN-イソプロピルアクリルアミド架橋ゲル内包中空シリカ
式1のN-イソプロピルアクリルアミド0.7M及びN,N'-メチレンビスアクリルアミド8mM水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、中空シリカ中に含浸させた後重合させてゲル化し、洗浄,乾燥して得た。
【0016】
[実施例4] ポリN-ペンチルアクリルアミド架橋ゲル内包中空シリカ
式3のN-ペンチルアクリルアミド0.7M及びN,N'-メチレンビスアクリルアミド8mM水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、中空シリカ中に含浸させた後重合させてゲル化し、洗浄,乾燥して得た。
【化3】
【0017】
[実施例5] ポリN-シクロヘキシルアクリルアミド架橋ゲル内包中空アルミノシリケート
式4のN-シクロヘキシルアクリルアミド0.7M及びN,N'-メチレンビスアクリルアミド8mM水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、中空アルミノシリケート中に含浸させた後重合させてゲル化し、洗浄,乾燥して得た。
【化4】
【0018】
[実施例6] ポリN-イソプロピルアクリルアミド架橋ゲル内包エチレン酢酸ビニル共重合体粉体
式1のN-イソプロピルアクリルアミド0.7M及びN,N'-メチレンビスアクリルアミド8mM水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、エチレン酢酸ビニル共重合体粉体中に含浸させた後重合させてゲル化し、洗浄,乾燥して得た。
【0019】
[実施例7] N-イソプロピルアクリルアミド・N-ペンチルメタクリルアミド共重合体内包ポリメタクリル酸メチル粉体
式1のN-イソプロピルアクリルアミド及び式5のN-ペンチルメタクリルアミド各0.7M水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液をポリメタクリル酸メチル粉体中に含浸させ、同様に重合させて共重合体とした後、洗浄,乾燥して得た。
【化5】
【0020】
[実施例8] N-イソプロピルアクリルアミド・N-イソプロピルメタクリルアミド共重合体内包ポリアクリル酸メチル粉体
式1のN-イソプロピルアクリルアミド及び式2のN-イソプロピルメタクリルアミド各0.7M水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液を、ポリアクリル酸メチル粉体に含浸させ、同様に重合させて共重合体とし、洗浄,乾燥して得た。
【0021】
[実施例9] N-イソプロピルアクリルアミド・アクリル酸共重合体内包ポリN-ビニルピロリドン粉体
式1のN-イソプロピルアクリルアミド及びアクリル酸各0.7Mの水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液をポリN-ビニルピロリドン粉体に含浸させ、同様に重合させて共重合体とし、洗浄,乾燥して得た。
【0022】
[実施例10] N-イソプロピルアクリルアミド・アクリル酸メチル共重合体内包ポリ酢酸ビニル粉体
式1のN-イソプロピルアクリルアミド及びアクリル酸メチル各0.7Mの水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液をポリ酢酸ビニル粉体に含浸させ、同様に重合させて共重合体とし、洗浄,乾燥して得た。
【0023】
[実施例11] N-ペンチルアクリルアミド・N-シクロヘキシルメタクリルアミド共重合体架橋ゲル内包セルロース壁マイクロカプセル
式3のN-ペンチルアクリルアミド及び式6のN-シクロヘキシルメタクリルアミド各0.7M、N,N'-メチレンビスアクリルアミド8mMの水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液をセルロース壁マイクロカプセルに含浸させ、同様に重合させてゲル化し、洗浄,乾燥して得た。
【化6】
【0024】
[実施例12] N-シクロヘキシルアクリルアミド・N-シクロヘキシルメタクリルアミド共重合体ゲル内包ポリスチレン壁マイクロカプセル
式4のN-シクロヘキシルアクリルアミド及び式6のN-シクロヘキシルメタクリルアミド0.7M、N,N'-メチレンビスアクリルアミド8mMの水溶液に過酸化硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウムを加え、この水溶液をポリスチレン壁マイクロカプセルに含浸させ、同様に重合ゲル化させて共重合体ゲルとし、洗浄,乾燥して得た。
【0025】
[実施例13] パウダーファンデーション
(1)ベンガラ 3.0(重量%)
(2)黄酸化鉄 2.5
(3)黒酸化鉄 0.5
(4)ナイロンパウダー 10.0
(5)酸化チタン 10.0
(6)マイカ 20.0
(7)温度感受性タルク(実施例1) 43.8
(8)流動パラフィン 5.0
(9)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5
(10)ワセリン 2.5
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(12)香料 0.1
製法:(1)〜(7)を混合,粉砕し、高速ブレンダーに移して(8)〜(12)を加えて均一に混合後粉砕して、ふるいを通し粒度を整えた後、金皿に充填し圧縮成型する。
【0026】
[実施例14] ケーキ型ファンデーション
(1)酸化チタン 10.0(重量%)
(2)コロイダルカオリン 20.0
(3)温度感受性中空アルミノシリケート(実施例5) 5.0
(4)温度感受性タルク(実施例1) 34.9
(5)温度感受性中空シリカ(実施例3) 10.0
(6)ベンガラ 0.8
(7)黄酸化鉄 2.5
(8)黒酸化鉄 0.1
(9)スクワラン 10.0
(10)セスキオレイン酸ソルビタン 3.5
(11)グリセリン 3.0
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(13)香料 0.1
製法:(1)〜(8)を混合,粉砕し、高速ブレンダーに移して(11)を添加,混合する。これに別に混合,均一化した(9),(10),(12),(13)を加えて混合,均一化した後粉砕し、ふるいを通して粒度を整えた後金皿に充填し、圧縮成型する。
【0027】
製法:(1)〜(10)を混合,粉砕し、高速ブレンダーに移して(11)〜(14)を加えて均一に混合後粉砕し、ふるいを通し粒度を整えた後、金皿に充填し圧縮成型する。
【0028】
[実施例16] ケーキ型アイカラー
(1)温度感受性タルク(実施例1) 30.0(重量%)
(2)温度感受性ポリアクリル酸メチル粉体(実施例8) 17.8
(3)マイカ 15.0
(4)炭酸マグネシウム 1.0
(5)ステアリン酸マグネシウム 10.0
(6)酸化チタン 5.0
(7)着色顔料 15.0
(8)ソルビタンセスキオレエート 1.0
(9)流動パラフィン 4.0
(10)ラノリン 1.0
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
製法:(1)及び(7)を混合し、(2),(3),(4),(5),(6)を順次添加して混合した後、あらかじめ混合,融解した(8)〜(11)を噴霧して混合する。これを粉砕し、ふるいを通して粒度を整えた後、金皿に充填して圧縮成型する。
【0029】
製法:(1)〜(7)を混合,粉砕し、高速ブレンダーに移して(8)〜(10)を加えて均一に混合後粉砕して、ふるいを通し粒度を整えた後、金皿に充填し圧縮成型する。
【0030】
[実施例18] 固形チークカラー
(1)温度感受性タルク(実施例1) 39.8(重量%)
(2)温度感受性中空シリカ(実施例4) 20.0
(3)温度感受性カオリン(実施例2) 14.0
(4)温度感受性ポリメタクリル酸メチル粉体(実施例7) 6.0
(5)酸化チタン 4.0
(6)ステアリン酸マグネシウム 5.0
(7)コメデンプン 5.0
(8)着色剤 3.0
(9)香料 0.2
(10)流動パラフィン 3.0
製法:(1)〜(8)を均一に混合し展色する。続いて(9),(10)を噴霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した後金皿に充填し、圧縮成型する。
【0031】 [実施例19] ケーキ型アイライナー
(1)温度感受性タルク(実施例1) 42.7(重量%)
(2)温度感受性ポリ酢酸ビニル粉体(実施例10) 12.0
(3)酸化チタン 15.0
(4)炭酸カルシウム 5.0
(5)ステアリン酸マグネシウム 5.0
(6)着色顔料 5.0
(7)流動パラフィン 10.0
(8)ソルビタンセスキオレエート 5.0
(9)香料 0.1
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
製法:(1)〜(6)を混合,粉砕し、高速ブレンダーに移して(8)を添加,混合する。これに別に混合,均一化した(7),(9),(10)を加えて混合,均一化した後粉砕し、ふるいを通して粒度を整えた後金皿に充填し、圧縮成型する。
【0032】
製法:(1)と(8)をブレンダーで混合し、これに(2)〜(7)を加え混合した後調色し、(9)を噴霧し均一に混合する。これを粉砕し、ふるいを通して製品とする。
【0033】
【発明の効果】
本発明の実施例1〜実施例12に係る温度感受性粉体は、粉体空孔内に内包しているアクリル酸重合体又はその架橋ゲルが、31〜32℃の間で曇点を有し、この温度で水に対する親和性が変化するため、保水能が変化する。一例として、実施例3のN-イソプロピルアクリルアミドゲル内包中空シリカについて、温度による保水力の変化を次に示す。実施例3の温度感受性粉体を水に分散させ、吸水させた後ろ過して過剰の水を除去した。この1gを採り、温度及び湿度を一定に保ち、重量変化を測定して粉体の水分量を測定した。湿度は60%とし、温度を20℃,30℃及び40℃の3段階に設定して粉体の保水力を評価した。比較のため、N-イソプロピルアクリルアミドゲルを内包しない中空シリカを比較例1として同様に水分量を測定し、保水力の温度変化を評価した。結果は図1に示した。
【0034】
図1において、20℃,30℃及び40℃における実施例3及び比較例1の各粉体の水分量の変化を、それぞれ(a),(b),及び(c)に示した。20℃及び30℃では、実施例3の粉体は内包するN-イソプロピルアクリルアミドゲルが親水性を示すため、比較例1の粉体に比べて保持する水分保持量が多く、また経時的な減少も小さくなっている。これに対して40℃では、N-イソプロピルアクリルアミドの曇点以上の温度であるため、内包するゲルは疎水性となり、ほとんど水分を保持しなくなる。測定開始2時間後における水分量の温度による変化を図2に示した。実施例3の温度感受性粉体の水分保持量が20℃及び30℃では比較例1に比べて大きいこと、さらに曇点である31℃付近から水分保持量が急激に減少することが示されている。
【0035】
次に、本発明に係る温度感受性粉体を配合した粉体化粧料の使用試験を行った。本発明に係る実施例13〜20について、それぞれパネラー20名に夏季及び冬季にブラインドにて使用させ、官能評価を行わせた。なお、各実施例処方中、温度感受性粉体をアクリル酸重合体或いはその架橋ゲルを内包しない多孔性粉体に代替したものをそれぞれ比較例2〜比較例9とした。官能評価は、「しっとり感」,「べたつき感」,「化粧持ち」の項目について行わせ、「しっとり感」については◎;ある,○;ややある,△;ややない,×;ない、「べたつき感」については◎;ない,○;ややない,△;ややある,×;ある、「化粧持ち」については◎;良い,○;やや良い,△;やや悪い,×;悪いの各4段階で評価させ、各評価を行ったパネラー数にて表1〜表3に示した。
【0036】
【表1】
表1はパウダータイプ,ケーキタイプ及びツーウェイタイプの各ファンデーションの使用試験について示す。表中各実施例使用群において、夏季使用についてはべたつきのないさっぱりした使用感と良好な化粧持ちが得られており、冬季使用についてはすぐれたしっとり感が認められている。特に、ポリN-イソプロピルアクリルアミドゲルを内包する中空シリカ(実施例3)と、ポリN-シクロヘキシルアクリルアミドゲルを内包する中空アルミノシリケート(実施例5)とを配合した実施例14、及びポリN-ペンチルアクリルアミドゲルを内包する中空シリカ(実施例4),ポリN-シクロヘキシルアクリルアミドゲルを内包する中空アルミノシリケート(実施例5),N-シクロヘキシルアクリルアミド・N-シクロヘキシルメタクリルアミド共重合体ゲルを内包するポリスチレンマイクロカプセル(実施例12)を配合する実施例15使用群においては、保水性が高いため、冬季のしっとり感に優れていた。これに対して、比較例2及び比較例3使用群では、冬季使用時のしっとり感があまり得られておらず、夏季になるとべたつき感が顕著となり、化粧持ちも悪くなっている。比較例4使用群においては冬季使用時のしっとり感についての評価が悪い。すなわち、本発明に係るファンデーションでは、化粧料組成物中に配合された温度感受性粉体が32℃付近で親水性を変化させ、これより低温の冬季では保水性が上昇し、反対に高温となる夏季においては親水性が低下して保水量が減少するようになり、季節に応じた良好な使用感が得られるものと考えられる。
【0037】
【表2】
表2はアイカラー及びチークカラーのポイントメイクアップ化粧料についての使用試験結果を示す。実施例16,17及び18使用群では、各評価項目において夏季及び冬季使用時のいずれにおいても良好な評価を得ている。特に、夏季の化粧持ちの良さと、冬季のしっとり感が各比較例に比べて顕著に認められた。
【0038】
【表3】
表3はアイライナー及び粉白粉についての使用試験結果を示す。実施例19のケーキ型アイライナーは特に夏季使用時には水分を吸収しにくく、水や汗に対して化粧くずれを起こしにくいため、比較例8に比べて化粧持ちが顕著に優れていた。また、実施例20の粉白粉も、比較例9に比べて夏季には良好な化粧持ちを示し、冬季には優れたしっとり感が得られていた。
【0039】
以上詳述したように、本発明により、温度変化に対応して水分保持能が変化する粉体を得ることができ、さらにその温度感受性粉体を配合することによって、低温,低湿となる冬季においては良好な保水性を有し、高温,高湿となる夏季においては水分保持量を低下させてべたつき感がなく、化粧持ちの良好な粉体化粧料を提供することができた。この粉体化粧料は、1年間を通じて良好な使用感の得られるものであり、また、運動などにより皮膚温が上昇した場合にも化粧くずれしないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】20℃,30℃及び40℃における、実施例3及び比較例1の水分量の経時的な変化を示す図である。
【図2】測定開始後2時間経過時の、実施例3及び比較例1の水分保持量の温度による変化を示す図である。
【符号の説明】
1 実施例3
2 比較例1[0001]
[Industrial application fields]
The present invention includes a temperature-sensitive powder that can include an acrylic acid polymer having a cloud point or a cross-linked gel thereof, and can change the affinity for water according to temperature, and one or more of the temperature-sensitive powders. The present invention relates to a novel powder cosmetic comprising
[0002]
[Prior art]
Powder cosmetics such as powder-type or cake-type foundations, eye colors, teak colors, etc. are generally treated with binders such as oils and surfactants on the surface of powders such as extenders, white pigments and colored pigments. Prepared by compression and solidification. In other words, the powder accounts for the majority of the cosmetic ingredients, but absorbs sweat and sebum due to the hygroscopic and oil-absorbing properties of the powder, and the color dullness and makeup discoloration over time after the cosmetic is applied to the skin. Will occur. Therefore, hydrophilic powder is treated with a hydrophobizing agent such as silicone oil or surfactant to improve water repellency (Japanese Patent Publication Nos. 4-51523, 5-3450, 5-4129, 5-86368, etc.). Attempts have been made to improve the longevity of cosmetics by coating with a fluorine-based resin to improve water repellency and oil repellency (JP-A 61-194010, JP-A 60-126210, JP-B 61-48803). It was.
[0003]
On the other hand, in powder cosmetics, water is not blended, or even if blended, it is limited to a very small amount. Therefore, emollients are contained, and substances with high water retention such as collagen, hyaluronic acid, amino acid derivatives, etc. Attempts have been made to impart moisture retention to powder cosmetics by blending powders coated by a method or the like (Japanese Patent Laid-Open Nos. 61-69710, 61-282307, 62-12709, etc.).
[0004]
However, cosmetics formulated with conventional water-repellent powders suppress the hygroscopicity of the powder itself and have high resistance to sweat when used in the summer when the temperature is high and the humidity is high. When it is added, resistance to sebum is also given, and a good feeling of use is exhibited, but when used in the winter when the temperature is low and the air is dry, the powder has a low hygroscopic property, so the dry feeling becomes strong. A reasonable feeling of use cannot be obtained. On the other hand, cosmetics containing water-retaining powders show a moist feeling when used under conditions of low temperature and low humidity. became. Accordingly, there has not been provided a cosmetic that provides a satisfactory feeling of use over both the summer when the temperature is high and high, the winter when the temperature is low and the humidity is low, and the skin is easily dried. Two-way type powder cosmetics that can be used in both water-free and water-free modes are also provided, but it is only possible to apply a sponge so that it can be applied with water. It could only be given.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In order to improve the drawbacks of the conventional water-repellent powder or water-retaining powder as described above, the present invention changes the affinity for water depending on the temperature, and the hydrophilicity decreases in the summer when the temperature is high and humid. In winter, when the retention amount decreases and the temperature and humidity are low, a new temperature-sensitive powder with improved hydrophilicity and improved water retention is prepared. The object is to provide body cosmetics.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, we tried to impart temperature sensitivity to the powder itself constituting the powder cosmetic. In Japan, humidity tends to increase as the temperature rises, and if the affinity of powder to water can be controlled according to the temperature, the water retention capacity of the powder can be increased in response to seasonal fluctuations. It can be controlled, and an optimum feeling of use can be obtained according to the season. Moreover, if the amount of water retention can be reduced in response to an increase in skin temperature, makeup loss associated with sweating during exercise can be prevented.
[0007]
As a means for imparting temperature sensitivity to the affinity of the powder for water, it was considered effective to encapsulate a polymer compound having a cloud point in the powder. In order to give the polymer compound a cloud point, a monomer having both hydrophilicity such as amide group and carbonyl group and hydrophobic group such as linear or branched alkyl group or cycloalkyl group is polymerized in the molecule. And a method of introducing a hydrophilic group and a hydrophobic group into the polymer compound.
[0008]
In the present invention, a polymer of acrylic acid is used in order to set a cloud point near the body temperature. In particular, a polymer having an amide as a hydrophilic group and an N-isopropyl, N-pentyl, or N-cyclohexyl group as a hydrophobic group is preferable for obtaining a desired cloud point, and N-isopropylacrylamide, N- Polymer obtained by polymerizing or copolymerizing one or more monomers selected from isopropyl methacrylamide, N-pentyl acrylamide, N-pentyl methacrylamide, N-cyclohexyl acrylamide, N-cyclohexyl methacrylamide, or the above-mentioned monomers A copolymer of one or more of these and one or more of other hydrophilic or hydrophobic monomers is suitable as a polymer to be included in the powder. A desired cloud point can be set by changing the type of monomer used for polymerization and the polymerization ratio.
[0009]
In order to encapsulate the acrylic polymer in the powder, an inorganic porous powder such as silica, talc or kaolin, or an organic porous resin powder such as polyvinyl acetate or poly N-vinylpyrrolidone is used. After being immersed in the solution and impregnated with the monomer, the polymerization reaction is allowed to proceed in the powder. At that time, by adding a cross-linking agent such as N, N′-methylenebisacrylamide and further cross-linking the acrylic acid polymer into a gel, the change in water retention ability due to temperature can be further increased. After completion of the reaction, washing with a solvent and drying are repeated several times to obtain a cosmetic powder. When a hollow powder is used as the porous powder, the amount of the acrylic acid polymer can be increased, so that more remarkable temperature sensitivity can be imparted, and it is still preferable. Moreover, it can be included similarly also in the microcapsule which uses a cellulose, a polystyrene, etc. as a wall substance.
[0010]
The obtained acrylic polymer-encapsulated powder having a cloud point can be blended in a powder cosmetic according to a conventional method. Powder cosmetics are used in solid powder cosmetics such as white powder, powder foundation, powder eye color and powder teak color, and cake-type foundations, eye color, teak color, eyeliner, etc. It can be provided as a powder cosmetic that can be used, or as a two-way type powder cosmetic that can be used with or without water.
[0011]
[Action]
The temperature-sensitive powder according to the present invention exhibits good water retention at temperatures below the cloud point because the acrylic polymer or its cross-linked gel contained in the powder exhibits hydrophilicity. When the temperature is higher than the cloud point, the hydrophilicity of the acrylic acid polymer or its cross-linked gel contained in the powder decreases, and the water retention capacity of the powder decreases. In particular, when a crosslinked gel of an acrylic acid polymer having a cloud point is included, the change in the water retention capacity of the powder due to this temperature change is large. Therefore, the powder cosmetic containing this temperature-sensitive powder exhibits good water retention when the temperature is below the cloud point, and suppresses the water retention when the temperature is above the cloud point and provides good water repellency. Aqueous. Also, even when the temperature is below the cloud point, if it is applied to the skin and the skin temperature rises due to exercise, etc., depending on the cloud point setting, the increase in skin temperature is sensed and the water retention is reduced to prevent makeup slippage. be able to.
[0012]
【Example】
Further, the present invention will be described in detail by examples.
[0013]
[Example 1] Poly N-isopropylacrylamide inclusion talc To a 0.7 M aqueous solution of N-isopropylacrylamide represented by
[Chemical 1]
[0014]
[Example 2] Poly-N-isopropylmethacrylamide-encapsulated kaolin N-isopropylmethacrylamide represented by
[Chemical formula 2]
[0015]
[Example 3] Poly-N-isopropylacrylamide cross-linked gel-encapsulated hollow silica Addition of sodium peroxide sulfate and sodium bisulfite to an aqueous solution of N-isopropylacrylamide 0.7M and N, N'-methylenebisacrylamide 8mM of
[0016]
[Example 4] PolyN-pentylacrylamide cross-linked gel-encapsulated hollow silica Formula 3 N-pentylacrylamide 0.7M and N, N'-methylenebisacrylamide 8mM aqueous solution containing sodium peroxide sulfate and sodium bisulfite were added to form hollow silica. It was impregnated inside, polymerized and gelled, washed and dried.
[Chemical 3]
[0017]
[Example 5] Poly N-cyclohexylacrylamide cross-linked gel-encapsulated hollow aluminosilicate N-cyclohexylacrylamide 0.7M and N, N'-methylenebisacrylamide 8mM aqueous solution containing sodium peroxide sulfate and sodium bisulfite were added to form a hollow It was impregnated in aluminosilicate, polymerized and gelled, washed and dried.
[Formula 4]
[0018]
[Example 6] Poly (N-isopropylacrylamide) crosslinked gel-encapsulated ethylene vinyl acetate copolymer powder Formula 1 N-isopropylacrylamide 0.7 M and N, N'-methylenebisacrylamide 8 mM aqueous solution in sodium peroxide sulfate and hydrogen sulfite Sodium was added, and the mixture was impregnated into ethylene vinyl acetate copolymer powder, polymerized to gel, washed and dried.
[0019]
[Example 7] N-isopropylacrylamide / N-pentylmethacrylamide copolymer-encapsulated polymethyl methacrylate powder Formula 1 N-isopropylacrylamide and Formula 5 N-pentylmethacrylamide each in 0.7M aqueous solution of sulfuric acid peroxide Sodium and sodium hydrogen sulfite were added, this aqueous solution was impregnated into polymethyl methacrylate powder, polymerized in the same manner to obtain a copolymer, and then washed and dried.
[Chemical formula 5]
[0020]
[Example 8] N-isopropylacrylamide / N-isopropylmethacrylamide copolymer-encapsulated polymethyl acrylate powder Sulfuric acid peroxide in 0.7M aqueous solution of N-isopropylacrylamide of
[0021]
[Example 9] N-isopropylacrylamide / acrylic acid copolymer-encapsulated poly-N-vinylpyrrolidone powder N-isopropylacrylamide of
[0022]
[Example 10] N-isopropylacrylamide / methyl acrylate copolymer-encapsulated polyvinyl acetate powder Sodium persulfate and sodium hydrogen sulfite were added to 0.7M each of N-isopropylacrylamide and methyl acrylate aqueous solution of
[0023]
[Example 11] N-pentylacrylamide / N-cyclohexylmethacrylamide copolymer crosslinked gel-encapsulated cellulose wall microcapsule N-pentylacrylamide of
[Chemical 6]
[0024]
[Example 12] N-cyclohexyl acrylamide / N-cyclohexyl methacrylamide copolymer gel-encapsulated polystyrene wall microcapsule N-cyclohexyl acrylamide of
[0025]
[Example 13] Powder foundation
(1) Bengala 3.0 (wt%)
(2) Yellow iron oxide 2.5
(3) Black iron oxide 0.5
(4) Nylon powder 10.0
(5) Titanium oxide 10.0
(6) Mica 20.0
(7) Temperature sensitive talc (Example 1) 43.8
(8) Liquid paraffin 5.0
(9) Octyl dodecyl myristate 2.5
(10) Vaseline 2.5
(11) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(12) Fragrance 0.1
Manufacturing method: Mix and grind (1) to (7), transfer to a high-speed blender, add (8) to (12), mix uniformly, grind, adjust the particle size by passing through a sieve, Fill and compress.
[0026]
[Example 14] Cake type foundation
(1) Titanium oxide 10.0 (wt%)
(2) Colloidal kaolin 20.0
(3) Temperature sensitive hollow aluminosilicate (Example 5) 5.0
(4) Temperature sensitive talc (Example 1) 34.9
(5) Temperature sensitive hollow silica (Example 3) 10.0
(6) Bengala 0.8
(7) Yellow iron oxide 2.5
(8) Black iron oxide 0.1
(9) Squalane 10.0
(10) Sorbitan sesquioleate 3.5
(11) Glycerol 3.0
(12) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(13) Fragrance 0.1
Manufacturing method: (1) to (8) are mixed and pulverized, transferred to a high-speed blender, and (11) is added and mixed. Separately mixed and homogenized (9), (10), (12), (13) are added, mixed, homogenized, pulverized, adjusted to particle size through a sieve, filled into a metal pan, and compression molded. To do.
[0027]
Manufacturing method: Mix and grind (1) to (10), transfer to high-speed blender, add (11) to (14), mix uniformly, grind, adjust the particle size through a sieve, and then fill the metal plate And compression molding.
[0028]
[Example 16] Cake-type eye color
(1) Temperature sensitive talc (Example 1) 30.0 (wt%)
(2) Temperature sensitive polymethyl acrylate powder (Example 8) 17.8
(3) Mica 15.0
(4) Magnesium carbonate 1.0
(5) Magnesium stearate 10.0
(6) Titanium oxide 5.0
(7) Colored pigment 15.0
(8) Sorbitan sesquioleate 1.0
(9) Liquid paraffin 4.0
(10) Lanolin 1.0
(11) Methyl paraoxybenzoate 0.2
Production method: (1) and (7) are mixed, (2), (3), (4), (5), (6) are added in order and mixed, and then mixed and melted in advance (8) to Spray and mix (11). This is pulverized, and after adjusting the particle size through a sieve, it is filled into a metal pan and compression molded.
[0029]
Manufacturing method: Mix and grind (1) to (7), transfer to a high-speed blender, add (8) to (10), mix uniformly, grind, adjust the particle size by passing through a sieve, and then add to a metal pan Fill and compress.
[0030]
[Example 18] Solid cheek color
(1) Temperature sensitive talc (Example 1) 39.8 (wt%)
(2) Temperature sensitive hollow silica (Example 4) 20.0
(3) Temperature sensitive kaolin (Example 2) 14.0
(4) Temperature sensitive polymethyl methacrylate powder (Example 7) 6.0
(5) Titanium oxide 4.0
(6) Magnesium stearate 5.0
(7) Rice starch 5.0
(8) Colorant 3.0
(9) Fragrance 0.2
(10) Liquid paraffin 3.0
Production method: (1) to (8) are uniformly mixed and developed. Subsequently, (9) and (10) are added by spraying, mixed uniformly, passed through a sieve, filled into a metal pan, and compression molded.
[Example 19] Cake-type eyeliner
(1) Temperature sensitive talc (Example 1) 42.7 (% by weight)
(2) Temperature-sensitive polyvinyl acetate vinyl Le powder (Example 10) 12.0
(3) Titanium oxide 15.0
(4) Calcium carbonate 5.0
(5) Magnesium stearate 5.0
(6) Color pigment 5.0
(7) Liquid paraffin 10.0
(8) Sorbitan sesquioleate 5.0
(9) Fragrance 0.1
(10) Methyl paraoxybenzoate 0.2
Manufacturing method: (1) to (6) are mixed and pulverized, transferred to a high-speed blender, and (8) is added and mixed. Separately mixed and homogenized (7), (9) and (10) are added, mixed, homogenized, pulverized, adjusted to particle size through a sieve, filled into a metal pan, and compression molded.
[0032]
Production method: (1) and (8) are mixed with a blender, (2) to (7) are added and mixed, and then the color is adjusted, and (9) is sprayed and mixed uniformly. This is crushed and made into a product through a sieve.
[0033]
【The invention's effect】
In the temperature-sensitive powders according to Examples 1 to 12 of the present invention, the acrylic polymer or the cross-linked gel contained in the powder voids has a cloud point between 31 and 32 ° C. Since the affinity for water changes at this temperature, the water retention capacity changes. As an example, with respect to the N-isopropylacrylamide gel-encapsulated hollow silica of Example 3, the change in water retention capacity with temperature is shown below. The temperature sensitive powder of Example 3 was dispersed in water, absorbed, and filtered to remove excess water. 1 g of this was taken, the temperature and humidity were kept constant, the weight change was measured, and the moisture content of the powder was measured. The humidity was set to 60%, and the temperature was set in three stages of 20 ° C., 30 ° C., and 40 ° C. to evaluate the water retention capacity of the powder. For comparison, the amount of water was measured in the same manner as in Comparative Example 1 for hollow silica that did not contain N-isopropylacrylamide gel, and the temperature change of the water retention capacity was evaluated. The results are shown in FIG.
[0034]
In FIG. 1, changes in the water content of the powders of Example 3 and Comparative Example 1 at 20 ° C., 30 ° C., and 40 ° C. are shown in (a), (b), and (c), respectively. At 20 ° C. and 30 ° C., the N-isopropylacrylamide gel contained in the powder of Example 3 has hydrophilicity, so that it retains more water than the powder of Comparative Example 1, and decreases with time. Is also getting smaller. On the other hand, at 40 ° C., since the temperature is higher than the cloud point of N-isopropylacrylamide, the encapsulated gel becomes hydrophobic and hardly retains moisture. The change of the moisture content with
[0035]
Next, the use test of the powder cosmetics which mix | blended the temperature sensitive powder which concerns on this invention was done. About Examples 13-20 which concern on this invention, 20 panelists were used blindly in summer and winter, respectively, and sensory evaluation was performed. In each example formulation, Comparative Example 2 to Comparative Example 9 were used in which the temperature sensitive powder was replaced with a porous powder not including an acrylic acid polymer or its crosslinked gel. The sensory evaluation is performed on the items of “moist feeling”, “tackiness” and “moisturizing”, and “moistness” is ◎; Yes, ○; Somewhat, △; For “feel”, ◎; No, ○; Somewhat not, △; Somewhat, ×; Yes, For “Make-up”, ◎; Good, ○; Somewhat good, △; Somewhat bad, ×: Bad Table 1 to Table 3 show the number of panelists evaluated and evaluated.
[0036]
[Table 1]
Table 1 shows the usage test of each foundation of powder type, cake type and two-way type. In the use group of each example in the table, a refreshing feeling without stickiness and a good makeup life are obtained for summer use, and an excellent moist feeling is recognized for winter use. Particularly, Example 14 in which hollow silica (Example 3) encapsulating poly N-isopropylacrylamide gel and hollow aluminosilicate (Example 5) enclosing poly N-cyclohexylacrylamide gel were blended, and poly N-pentyl. Hollow silica containing acrylamide gel (Example 4), hollow aluminosilicate containing poly N-cyclohexyl acrylamide gel (Example 5), polystyrene micro containing N-cyclohexyl acrylamide / N-cyclohexyl methacrylamide copolymer gel In the use group of Example 15 in which the capsule (Example 12) was blended, the water retention was high, and thus the moist feeling in winter was excellent. On the other hand, in the use group of Comparative Example 2 and Comparative Example 3, the moist feeling at the time of winter use is not obtained so much, the sticky feeling becomes remarkable in the summer, and the longevity of the makeup is also deteriorated. In the comparative example 4 use group, evaluation about a moist feeling at the time of winter use is bad. That is, in the foundation according to the present invention, the temperature-sensitive powder blended in the cosmetic composition changes hydrophilicity at around 32 ° C., and the water retention increases in the colder winter season, and on the contrary, the temperature becomes high. In summer, the hydrophilicity decreases and the amount of water retained decreases, and it is considered that a good feeling of use according to the season can be obtained.
[0037]
[Table 2]
Table 2 shows the results of a use test on the point makeup cosmetics of eye color and teak color. In the use groups of Examples 16, 17, and 18, good evaluation was obtained in each evaluation item both in summer and in winter. In particular, the good makeup lasting in summer and the moist feeling in winter were remarkably recognized as compared with the comparative examples.
[0038]
[Table 3]
Table 3 shows the use test results for the eyeliner and powdered white powder. The cake-type eyeliner of Example 19 hardly absorbs moisture especially during summer use, and does not easily cause makeup slippage with respect to water or sweat. Moreover, the powdery white powder of Example 20 also showed a good makeup lasting in the summer compared to Comparative Example 9, and an excellent moist feeling was obtained in the winter.
[0039]
As described above in detail, according to the present invention, it is possible to obtain a powder whose moisture retention ability changes in response to a temperature change, and further by blending the temperature sensitive powder, in winter when the temperature is low and humidity is low. In the summer, when it has high water retention and high temperature and high humidity, the moisture retention amount is reduced and there is no stickiness, and a powder cosmetic with a good makeup can be provided. This powder cosmetic can provide a good feeling of use throughout the year, and does not lose its makeup even when the skin temperature rises due to exercise or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing changes over time in water content of Example 3 and Comparative Example 1 at 20 ° C., 30 ° C., and 40 ° C. FIG.
FIG. 2 is a diagram showing a change in moisture retention amount according to temperature in Example 3 and Comparative Example 1 when 2 hours have elapsed after the start of measurement.
[Explanation of symbols]
1 Example 3
2 Comparative Example 1
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