JP3655110B2 - 映像処理方法及び装置並びに映像処理手順を記録した記録媒体 - Google Patents

映像処理方法及び装置並びに映像処理手順を記録した記録媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像処理方法及び装置並びに映像処理手順を記録した記録媒体に係り、特に映像中の文字情報の認識と検出を精度良く行なうようにした映像処理方法及び装置並びに映像処理手順を記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像処理技術の大幅な進歩により映像のデジタル化が図られている。このデジタル化技術によって、有限な資源である電波に多数の番組映像を圧縮して送信する技術が確立された。そのため、現在では、衛星放送を用いて数百を超える番組が配信されるようになってきた。それだけでなく、近い将来には地上波やCATVもデジタル化され、より多くの映像が家庭に配信されるようになる。このような映像番組の数量的な増加は、視聴者に好みの番組の選択を困難にする事態を招きつつある。これを解決するために、映像に含まれる情報を検索キーとして視聴者の好みの番組を検索できるシステムの研究が進んでいる。
【0003】
その一つに、映像の中に含まれている字幕スーパーやテロップといった文字情報を計算機で自動的に読み取り、その単語を検索のキーとする研究が活発に行われている。過去に放映されたいわゆるレガシーと呼ばれる既放送番組は、映像アーカイブとして何百にものぼって貯蔵されており、その映像から字幕スーパーやテロップを計算機により抽出して読み取ることができれば、容易に所望の映像を検索することができる。
【0004】
このような映像中の文字情報は、背景と比較して輝度や彩度が相対的に高い値を有する文字がスーパーインポーズされており、文字の周辺は輝度や彩度を低くした領域により縁取られている。このような、テロップ文字特有の特徴を用いて映像からテロップ文字の位置を検出し、文字部と背景部を分離して文字部を例えばOCR(Optical Character Reader)と呼ばれる文字読み取りシステムに入力し、文字コードを得る研究が行なわれている。
【0005】
しかしながら、OCRは紙類等に印刷された文字を読み取りの対象と考えているため、文字の背景に文字以外の物体の画像が少しでも入っているとその画像の雑音も文字の一部として認識して、誤った文字コードを出力してしまうという問題があった。したがって、映像に含まれる文字情報を背景画像から精度良く切り出す処理が重要となってきており、これまでの研究では文字情報を背景から分離するために文字情報の周辺に対して二値化処理を行ない、輝度または彩度の高い部分を1としその他を0に変換していた。このような二値化処理を行なうことにより例えばテロップ文字のような文字情報の部分を「1」という値を持つ画像として「0」の値を有する背景部分から取り出すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、輝度や彩度が比較的高い値となるテロップ文字も均一の値を持っているわけでなく、二値化の閾値を高めに設定するとテロップ文字が十分抽出できず、また閾値を低めに設定するとテロップ文字がつぶれたり、背景が雑音として余分に抽出されたりし、テロップ認識に悪影響を及ぼすという問題があった。そのため、「大津の方法」(文献1:Otsu. "A threshold selection method from gray-scale histograms", IEEE Trans. Syst Man Cybern., SMC-9, 1, pp.62-66, 1986) と呼ばれる方法により二値化の閾値を自動的に決める方法を導入した研究もあるが、良好な結果が得られていない。「大津の方法」は、文字情報の部分と背景部分とがそれぞれ単色であるものと仮定しており、輝度の分布(ヒストグラム)を計算するときに、輝度の高い方と低い方に峰(モーダル)ができるグラフから最適な閾値を決定するアルゴリズムになっている。このアルゴリズムは、分布を2つのクラスに分けた時に2つのクラスの(級内分散/級間分散)が最小になるように閾値を決定している。
【0007】
また、「大津の方法」に改良を加えた「塩の方法」(文献2:塩 昭夫、背景中文字の検出のための動的2値化処理法、信学論D.pp.863-873,May,1988)では、基本的には大津の方法を用いているが、自然画の中の看板文字であっても切り出せるように、陰影による影響を取り除くために、処理画像を矩形のブロックに分割して、個々のブロックにおいて大津の方法を用いて閾値を決定し、コントラストの高い領域のブロックの閾値のみを採択し、コントラストの低い近傍のブロックにその値を伝播していくことで、個々のブロックでの二値化の閾値を決定する。しかし、両者の方法は、基本的には文字部と背景が単色であることを仮定しており、映像の中にスーパーインポーズされるテロップ文字のように、背景が複雑な輝度を持つ場合は、この仮定が崩れ不適切に閾値が自動設定されるため、テロップ文字がかすれたり、背景の一部が文字として検出されるという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題を解決するため、映像中に文字情報が含まれる場合であってその文字の背景に識別の難しい背景等が存在する場合であっても、種々の輝度や色を有する背景から文字情報だけを精度良く切り出すことができ、OCR等により高精度に読み取り可能な映像処理装置を提供することを目的としている。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の基本構成に係る映像処理方法は、映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理方法であって、前記映像中文字が含まれる可能性のある所定の領域を文字候補領域画像として切り出す切出しステップと、この文字候補領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定ステップと、前記分布決定ステップにより求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定ステップと、前記領域限定ステップにより限定された前記限定領域の情報から、前記分布決定領域により求められた前記分布における平均および分散を推定する推定ステップと、前記推定ステップにより推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出ステップと、前記第1の検出ステップにより検出された前記画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出ステップと、前記第2の検出ステップにより検出された画素の纏まりを前記映像中文字として出力する文字出力ステップと、を備えることを特徴としている。
本発明の第2の基本構成に係る映像処理方法は、映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理方法であって、前記映像中文字が含まれる可能性のある所定の領域を文字候補領域画像として、この文字候補領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定ステップと、前記分布決定ステップにより求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定ステップと、前記領域限定ステップにより限定された前記限定領域の情報から、前記分布決定ステップにより求められた前記分布における平均および分散を推定する推定ステップと、前記推定ステップにより推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出ステップと、前記第1の検出ステップにより検出された前記画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加する第2の検出ステップと、前記第2の検出ステップにより検出された画素の纏まりを前記映像中文字として出力する文字出力ステップと、を備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る映像処理方法は、上記第1および第2の基本構成に係る映像処理方法において、前記映像から取り出された複数枚のフレーム画像を用いて、圧縮された情報を含む1枚のフレーム画像における特定領域の画素、および、前記複数枚のフレーム画像の平均画像における特定領域の画素のいずれか一方を求めて処理用の画像とし、この処理用の画像を用いて前記第1および第2の検出ステップの処理を行なうことを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る映像処理方法は、上記第1および第2の基本構成に係る映像処理方法において、前記限定領域の情報に対して平均と分散を推定する前記推定ステップにおける推定は、ロバスト推定を用いて行なわれることを特徴としている。
【0012】
また、本発明に係る映像処理方法は、上記第1および第2の基本構成に係る映像処理方法において、前記分布決定ステップで文字領域画像より求められる前記色分布の色として、彩度を用いることを特徴としている。
さらに、本発明の第3の基本構成に係る映像処理装置は、映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理装置であって、前記映像中文字を含む所定の領域の部分画像を文字候補領域画像として切り出す画像切り出し手段と、切り出された部分画像から輝度分布および色分布の少なくとも一方を含む分布を算出して求める分布算出手段と、前記分布算出手段により求められた前記分布に基づいて前記映像中文字を構成しているものと推定される特徴を含む分布領域を限定する領域限定手段と、前記領域限定手段により限定された前記分布領域の情報から、前記分布の平均と分散とを推定する平均・分散推定手段と、前記平均・分散推定手段により推定された平均と分散とを用いて所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出手段と、検出された画素の纏まりを前記映像中文字として文字読込手段へ出力する出力手段と、を備えることを特徴としている。
本発明の第4の基本構成に係る映像処理装置は、映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理装置であって、前記映像中文字を含む所定の領域の部分画像を文字候補領域画像として、この文字候補領域画像から輝度分布および色分布の少なくとも一方を含む分布を算出して求める分布算出手段と、前記分布算出手段により求められた前記分布に基づいて前記映像中文字を構成しているものと推定される特徴を含む分布領域を限定する領域限定手段と、前記領域限定手段により限定された前記分布領域の情報から、前記分布の平均と分散とを推定する平均・分散推定手段と、前記平均・分散推定手段により推定された平均と分散とを用いて所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加する第2の検出手段と、検出された画素の纏まりを前記映像中文字として文字読込手段へ出力する出力手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
さらに、本発明第5の基本構成に係る映像処理手順を記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体は、映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理手順を記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体であって、前記映像中文字が含まれる所定の領域を文字領域画像として切り出す切出し手順と、この文字領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定手順と、前記分布決定手順により求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定手順と、前記領域限定手順により限定された前記限定領域の情報から、前記分布の平均および分散を推定する推定手順と、前記推定手順により推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手順と、前記第1の検出手順により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出手順と、前記第2の検出手順により検出された画素の纏まりを前記映像中文字として読み込ませる命令を読込手段へ出力する出力手順と、を含むことを特徴としている。
【0014】
具体的には、本発明では、映像中のテロップ文字の背景は種々の輝度または色を含むことを想定し、テロップ文字領域を切り出すことを可能にした。まず、テロップ文字がスーパーインポーズされている領域を検出し、映像からテロップ文字との背景を含んだ矩形の領域を切り出す。その画像領域の輝度または彩度の分布ヒストグラムを求める。その求めた分布より、テロップ文字から取り出されたと推定される分布の領域を決定する。さらに、その分布領域より、テロップ文字からの輝度分布または彩度分布の平均mと分散σを推定する。ある閾値tを決めて関数f(m,t,σ)(例えばm+tσ)で決定する閾値よりも高い値の画素を、矩形領域の画像から検出し、次に検出された画素の近傍を検査し、ある閾値Tを決めて関数t(m,T,σ)(例えばm+Tσ)で決定する閾値よりも高い値の画素を検出した画素に加え、この手順を繰り返す。
【0015】
新しく検出される画素がなくなったら処理を終了し、検出された画素をテロップ文字の切り出し結果としてOCRで読み取る。この方法により、背景が様々な輝度または色を持っていても安定にテロップ文字だけを切り出すことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態に係る映像処理方法および装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。まず、本発明のもっとも基本的な概念としての第1実施形態に係る映像処理方法について、その概略を示すフローチャートである図1を用いてその処理ステップを説明する。
【0017】
図1において、第1実施形態に係る映像処理方法は、映像中に存在する文字を認識し検出するため映像中文字が含まれる所定の範囲を文字候補領域画像として切り出すステップS1と、この文字候補領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を求めるステップS2と、求められた分布から映像中文字を構成すると推察される特徴を含む領域を限定領域として限定するステップS3と、前記限定領域の情報から、輝度および色分布のうちの少なくとも一方の平均および分散を推定するステップS4と、前記ステップにより推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出ステップS5と、第1の閾値よりも小さな値の第2の閾値より大きい値の画素を第1の検出ステップS5で検出された画素の近傍から検出する第2の検出ステップS6と、検出された画素の纏まりを前記映像中文字として出力するステップS7と、を備えている。前記第2の検出ステップS6は、検出された画素の近傍の画素を検査して前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行なうステップS61と、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加するステップS62と、新しく検出される画素がなくなるまで画素の判定と検出とを繰り返す判断ステップS63と、を含んでいる。
【0018】
上記のような基本的な構成により第1実施形態に係る映像処理方法は、処理対象としての映像の中に例えばテロップやスーパーインポーズ等の文字情報が含まれている場合に、背景の色彩や輝度等に捕らわれることなく文字のみを精度良く抽出することができ、この文字情報をOCR等の読み取り手段により読み取ってこれをインデックスとして用いることにより画像の整理や分類等を容易に行なうことが可能になるという特有の効果を奏する。
【0019】
次に、本発明のより具体的な例としての第2実施形態に係る映像処理方法について、図2ないし図9を参照しながら詳細に説明する。図2は第2実施形態に係る映像処理方法の全体的な処理の流れを示し、図3は映像中文字としてのテロップ文字の位置を検出するステップを詳細に示し、図5は第2実施形態の主要構成要素としての画像からテロップ文字の切り出すステップを詳細に示したものである。
【0020】
図2に示すように、本発明の第2実施形態に係る映像処理方法は大きく分類して4つの処理を含んでいる。まず、ステップ101で例えばMPEG等により圧縮された動画像映像などの一連の映像を入力して、この映像の中から例えば動画像中の1フレーム分の画像のような処理対象となる画像を準備(ステップ102)する。次に、ステップ103で例えばテロップ文字等の映像中文字が含まれている領域を文字列の位置として検出する。ステップ104では、検出されたこの文字列の位置から矩形領域の画像を切り出して、テロップ文字等の映像中文字のみを背景から切り出している。最後に、切り出された文字情報をOCRへ例えば信号出力等により送り、この情報を読み取って文字コードに変換する(ステップ106)。変換された文字コードは例えば画像をインデックス化して画像の整理や分類を行なう際に有効に利用することができる。
【0021】
次に、図3を用いて、文字列の位置の抽出について説明する。映像の種類としては、どんなものを用いても良いが、アナログ映像の場合は、デジタル化する必要がある。この第2実施形態では、MPEG2で圧縮された映像を例に処理の説明をする。なお、MPEG2とは、動画像処理技術分野の標準化を進める専門家グループ(Moving Picture Experts Group)により標準化がなされた符号化方式の呼称であり、転送速度が1.5Mビット/秒程度で主としてCD‐ROM等の蓄積メディアを対象としている1に対して、転送速度が数M〜数十Mビット/秒程度でMPEG1の上位バージョンとなると共に、次世代テレビジョン放送や広帯域ISDNを利用した映像伝送等も適用対象としている。
【0022】
図3において、まず、ステップ201で処理対象としての映像が入力され、ステップ202でこの映像がサンプリングされる。テロップ用の文字は、人が読むのに十分な大きさと十分な時間の長さで映像画面上に現れる。したがって、極端に小さな文字や大きな文字が含まれることはほとんどないばかりでなく、文字列が表示されている時間も最低でも2秒の長さを有している。処理対象画像中にテロップ文字が含まれているか否かを観察するためには、2秒に1回の割合でサンプリングした映像フレームを用いて映像処理を行なったとしても映像中のテロップを見落とすようなことはない。
【0023】
一般に、MPEG2は数十フレーム毎にGOP(Group of pictures )と呼ばれる単位に区切られており、先頭に1フレームというイントラフレームのみで圧縮したフレームを含み、それを参照画像として画像間(インター)で順次圧縮されている。一般にGOPは15フレーム(0.5秒)に設定することが多い。1フレームは取り出すのが容易で復号も早いため、1フレームのみをMPEG2データから復号して処理の対象とするだけでテロップ処理には十分である(ステップ202)。今回、扱うテロップは2秒以上映像中で静止しているという条件を有するものであるため、4枚のMPEG2の1フレームの平均画像を用いてテロップ文字の抽出処理を行う(ステップ203)。4枚の平均画像上では、テロップ部分はそのままで、その他の動きのある部分はモーションブラーが掛かってぼけてしまうので、文字領域を検出するために行うエッジ強調処理で扱いやすくなる。しかし、テロップの部分は静止しているので、文字は明瞭に表示される。MPEG2映像でない場合は、適当にサンプリングしたフレーム画像を数枚用いて平均画像を作成すれば良い。
【0024】
MPEG2の映像から復元された画像は、4:2:0という形式となる。この形式は輝度情報Y、赤色情報Crおよび青色情報Cbより構成されている。4:2:0形式は、256階調の輝度情報のYの画像の大きさに対して256階調の赤色情報Crおよび青色情報Cbの画像の大きさは1/4と小さいため、縦横の解像度をそれぞれ1/2ずつ下げている。これは、人間の視覚分解能は色に対して低いという性質があるためであり、この性質を利用して縦横の解像度を下げて画像の容量を小さくしている。
【0025】
この画像を用いて、文字列位置を抽出する方法について述べる。まず、テロップ文字候補領域を検出する。テロップの文字候補領域は以下の手順で求める。まず、輝度情報であるY画像を1/4(縦横それぞれ1/2)に縮小する。これは文字候補領域及び文字列候補領域の検出は縮小画像で十分であり、計算量を節約するためである。画像の処理量は、画像の大きさにほぼ比例している。赤色情報Crと青色情報Cbの色の情報を利用して色相Hと彩度Sを求める。色の情報としては、ステップ204に示すように、今回は彩度Sを用いた。
【0026】
テロップの文字候補領域を検出するために、文字が背景に比べて輝度が高いという特徴と文字と背景の境界に鋭いエッジが存在するという特徴を用いる。その特徴を表す画像としてY画像の二値画像と、Y画像にSobel演算を施し、ステップ205のようにエッジ強調した画像からステップ206で二値化を行なって二値画像を得る。さらに、ステップ207でエッジ強調した画像の二値画像に対して膨張の処理を行いエッジ領域を広げる。一方、ステップ204で彩度の計算を行なった画像に対してステップ208で輝度の二値化を行ない、輝度(Y)画像の二値画像を求める。
【0027】
次に、ステップ207で求めたエッジの二値化画像の膨張処理を行なった画像とステップ208で得られたY画像の二値画像(208)とから、ステップ209で論理積をとった画像を生成する。このようにすると、テロップ文字のように、輝度が高く周辺にエッジの多い領域のみを検出することができる。彩度の高いテロップ文字に関しては、Y画像の代わりに彩度画像を用いるようにしても良い。なお、Y画像と彩度画像のいずれか一方に限定する必要はなく、両者を併用して文字の抽出を行なっても良い。
【0028】
次に、ステップ210でラベリングを行なって孤立図形として文字領域の候補を抽出する。上述したように、本発明に係る映像処理方法においては文字を読み取ることができることを前提としていることから、極端に大きな文字や小さな文字は処理対象としての文字情報から除外して考えても差し支えないため、ステップ211において抽出した孤立図形の矩形領域の大きさから、明らかに文字でない孤立図形を文字候補領域から除外する。なお、このステップ211においては、孤立図形の大きさを基準として文字情報であるかないかを判断していたが大きさを基準として用いる代わりに、孤立図形の領域内における密集度を判断基準として用いて、文字情報の場合は領域内における密集度が高いことから文字と判断し、その領域がテロップと略同程度の大きさであっても画素の密度が低ければ文字ではなく背景の一部であるものと判断するようにしても良い。また、大きさと密度の両方を判断基準としても良い。
【0029】
次に、検出された文字候補領域を用いて文字列を検出する。文字列候補領域の検出は、文字候補領域を近傍の画素同士を集めてグループ化することで行う。文字候補領域を囲む矩形間で最も近い辺同士の距離が短い方向にグループ化した。今回は横書きなので、水平方向の辺同士の距離が短くなって水平方向にグループ化されているが、縦書きの場合は垂直方向にグループ化すれば良い(ステップ212)。このようにして、グループ化された文字候補領域の集合全体を囲む矩形を文字列候補領域とする。次に、文字列かどうかの判定を行う。ステップ213において、文字候補と同じように大きさの情報を用いると共に、文字列領域の矩形領域の中に文字領域が占める割合が小さいものを文字列候補から除外する。このようにして、ステップ214によりテロップ文字領域が出力される。
【0030】
上述した第2実施形態に係る映像処理方法の処理ステップにおける要旨に相当するステップに対応する画像が図4に示されている。図4は、図3の処理フローの方法によりテロップ文字の位置を検出した例であり、図3におけるステップ201の画像を、ステップ205ないしステップ213に対応させて例示したものである。ステップ201のテロップ文字含む原画像401に対し、エッジ強調すると共にエッジの二値化を行なった画像402、エッジを二値化したものを膨張処理した画像403、原画像401における輝度を二値化した画像404、画像403と404の論理積をとった画像405、文字領域のみが抽出された画像406のそれぞれの例が示されている。
【0031】
論理積をとった像405では、文字を中心とした孤立図形と映像中で孤立図形として捉えられる領域が、4つの矩形領域として抽出されている。次に図3のステップ212のような文字候補図形の連結処理を行なうことにより、文字を中心とする孤立図形のみが文字列として連結されて文字領域のみが抽出された画像406となる。
【0032】
次に、図5を用いてテロップ文字部を背景から切り出す方法について説明する。図5の処理ステップにおいて、ステップ301からステップ304までは文字領域の切り出しを行う処理の流れを示し、ステップ305からステップ309までは文字領域に対して二値化を行なう処理の流れを示している。まず、ステップ301では切り出したテロップ文字を含む矩形画像のエッジ強調を行なってから二値化することによりエッジ部を得ている。エッジ強調の方法としては、この第2実施形態では例えばSobel演算子を用いて行なうようにしているが、エッジ強調には種々の方法がありこれに限定されるものではない。次に、ステップ302において二値化されたエッジ画像を膨張させた画像を作成する。
【0033】
次にステップ303において、膨張画像に該当する画素の輝度及び彩度分布を計算する。この画素はテロップ文字部と縁取り部の値の分布を計算したことになる。したがって、輝度および彩度のそれぞれの峰を有する分布となり、この2つの峰の分布を「大津の方法」により分離すると、ステップ304のように輝度および彩度の高い方がテロップ文字部からの分布として得られる。上記の処理を行なった例として図示説明は控えるが、エッジの強調と二値化を行なった画像に関しては図4の画像403および404に相当する画像が例として考えられる。なお、図6は輝度の分布を示した図である。この領域を限定された分布を用いて平均mと分散σを推定する。図7は、単純に平均と分散を推定した例である。この時、単純に限定領域のすべてのサンプルデータを用いて平均と分散を推定すると雑音の影響で正しい推定ができない場合がある。そのため、ロバスト推定という統計処理を用いて精度の良い平均mと分散σとを求める。ここでは、輝度についても彩度においても同じなので輝度についてのみ例を挙げて説明する。
【0034】
ロバスト推定の一種であるM推定法を用いて、外乱にロバストな輝度分布の推定を行う。以下に最小二乗誤差の拡張であるM推定法について説明する。誤差分布が正規分布に従うとき、最小二乗誤差を最小にするようにパラメータを推定することが最大推定であることが知られている。しかし、現実の世界では観測値に、観測したい事実以外のサンプルが含まれ、それが外乱(アウトライヤー)となることが多い。最小二乗誤差はそのような外乱に敏感で、たとえ外乱が少数でも大きく誤った推定を行ってしまうため、外乱に強い推定方法としてロバスト推定が考案された。ロバスト推定であるM推定の詳細な解説は、文献3(中川徹、小柳巖夫、最小二乗法による実験データの解析)に紹介されているが、ここで、簡単にその方法について説明する。
【0035】
まず、サンプルデータを用いて平均mと分散σを計算する。次に、各サンプルの値iの絶対誤差|i−m|を求める。これを残差と呼び、残差の大きい順にソートする。残差の中央値をとって、その値をsとする。平均から離れた値ほど外乱である可能性が高いため、M推定法では、サンプルデータの値の残差が大きいほど、重みづけwを小さくして掛け合わせた値で平均mと分散σを計算し直す。新しく求まったmを用いて再度、この手順を繰り返すことにより、雑音の影響のない値を計算する。この繰返し計算は、約6回ほどで良いことが知られている。重み付けwは、種々のものが考案されているが、BIWEIGHTと呼ばれる式1によりwを決定する。cは定数で5〜9の値をつける。また、式1のsは残差である。
【0036】
w=[1−(z/cs)22 …式1
M推定法により求められた平均と分散が文字の輝度または彩度の値となる(305)。図8は、図6のデータに対して、ロバスト推定(M推定)で平均と分散を求めた例である。
【0037】
再び図5に戻って、求められた文字部の輝度分布を用いて、比較的安定している輝度の高い画素を文字領域の一部と仮定し、その領域を種に文字領域を拡張させて文字を取り出す。したがって、ステップ306において推定された輝度の平均mと分散σから「m+tσ」よりも高い画像領域をまず抽出し、そして、その画素の8つの近傍を検査し輝度が「m+Tσ」よりも大きな値をとる場合は、文字の領域として併合していく(ステップ307)。新しく検出される画素がなくなったら処理を停止し(ステップ308)、検出された画素をテロップ文字とする(ステップ309)。ここで、Tはtよりも小さな値とする。この処理は、以下の仮定に基づいている。文字列候補領域の中では文字領域以外の場所では「m+tσ」よりも高い輝度を有する領域はない。文字を構成する画素は、「m+Tσ」以上の輝度を有している。文字と背景の境界は「m+Tσ」よりも低い値の輝度で囲まれている。信頼性の高い文字領域を第1の検出ステップにより抽出し、その領域を第2の検出ステップで拡大していくことにより、テロップ領域全体を取得する。
【0038】
図9には、「m+tσ」より高い輝度を有する領域を抽出した結果(901)と、この結果901から「m+Tσ」より高い輝度を持つ近傍の画素を併合した最終結果(902)と、が示されている。このように得られた画素の値を1にその他の領域を0とした二値画を作成し、OCRに読ませて文字コードを得る。背景に雑音のないテロップ文字のため、誤読のない処理結果が得られる。
【0039】
次に、本発明の第3実施形態に係る映像処理装置について、図10を参照しながら説明する。図10において、第3実施形態に係る映像処理装置10は、映像中に存在する文字を認識し検出するため映像中文字を含む一定の領域の部分画像を切り出す画像切り出し手段11と、切り出された部分画像から輝度分布および色分布の少なくとも一方の分布を算出して求める分布算出手段12と、分布算出手段12により求められた分布に基づいて前記映像中文字を構成しているものと推察される特徴を含む分布領域を限定する領域限定手段13と、前記領域限定手段13により限定された前記分布領域の情報から、前記輝度分布および色分布の少なくとも一方平均と分散とを推定する平均・分散推定手段14と、前記平均・分散推定手段14により推定された平均と分散とを用いて所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手段15と、前記第1の検出手段15により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行なって、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく検出される画素がなくなるまで画素の判定と検出とを繰り返す第2の検出手段16と、検出された画素の纏まりを前記映像中文字として文字読込手段へ出力する出力手段17と、を備えている。
【0040】
このような映像処理装置10によれば、上述した第1及び第2実施形態に係る映像処理方法を各構成要素において適用することにより、上述した第1及び第2実施形態に係る映像処理方法と同様の効果を得ることができる。特に、このような第3実施形態に係る映像処理装置をデジタルテレビジョン受像機やOCRを組み込んだビデオインデックスシステム等に適用することにより、より一層の効果をあげることができる。
【0041】
次に、本発明の第4実施形態に係る映像処理手順を記録した記録媒体について、図11および図12を用いて説明する。図11及び図12は第4実施形態に係る記録媒体が用いられるコンピュータシステム20を示している。両図において、コンピュータシステム20は、内部メモリ22を備えるコンピュータ本体21と、キーボードやマウス等の入力装置23と、陰極線管(CRT―Cathode Ray Tube―)等の表示装置24と、プリンタ等の出力装置25と、を備え、コンピュータ本体21には内蔵または外付の記録媒体駆動装置26が設けられている。記録媒体駆動装置26は、図12に示すように、フロッピディスク(FD)ドライブ27,CD‐ROM(Compact Disk-Read Only Memory )ドライブ28,ハードディスク(HD)ドライブ29等を含んでいる。図11に示すように、第4実施形態に係る映像処理手順を記録した記録媒体30は、具体的にはこのような各種の記録媒体駆動装置26に用いられる例えばフロッピディスク31やCD‐ROM32である。なお、これらの記録媒体30は一例であって、この他にもMO(Magnet-Optical)ディスクやジップ等のような種々のものが適用可能である。
【0042】
この第4実施形態に係る映像処理手順を記録した記録媒体30に記録されている手順は、図1に示す第1実施形態の映像処理方法における各処理ステップに対応している。具体的には、映像中に存在する文字を認識し検出するため映像中文字が含まれる所定の範囲を文字領域画像として切り出す手順と、この文字領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を求める手順と、求められた分布から映像中文字を構成すると推察される特徴を含む領域を限定領域として限定する手順と、前記限定領域の情報から、輝度および色分布のうちの少なくとも一方の平均および分散を推定する手順と、前記手順により推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手順と、検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく検出される画素がなくなるまで画素の判定と検出とを繰り返す第2の検出手順と、検出された画素の纏まりを前記映像中文字として読み込ませる命令を読込手段へ出力する手順と、が記録されている。
【0043】
この第4実施形態に係る記録媒体に処理手順を記録しておくことにより、記録媒体30をコンピュータ本体21に内蔵のまたはこれに外付けの記録媒体駆動装置26のスロット等に挿入してデータをコンピュータシステム20に読み込ませることにより本発明を確実かつ容易に実施することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る映像処理方法によれば、映像にインポーズされたテロップ文字を背景が様々な輝度及び色をもっていても文字部だけを精度良く切り出すことができ、その結果OCR等による判読を精度良く行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る映像処理方法の処理ステップを示すフローチャートである。
【図2】本発明の第2実施形態に係る映像処理方法のテロップ抽出処理の概略を示すフローチャートである。
【図3】第2実施形態に係る映像処理方法におけるテロップ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】第2実施形態におけるテロップ位置の抽出例を図3の要部と対応させて示す概略説明図である。
【図5】第2実施形態におけるテロップ文字の背景からの切り出し処理を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態における輝度の分布を示す特性図である。
【図7】輝度の高い領域の分布の平均と分散を示す特性図である。
【図8】ロバスト推定で求めた平均と分散を示す特性図である。
【図9】テロップ文字領域の切り出し例を示す概略説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る映像処理手順を記録した記録媒体が用いられるコンピュータシステムを示す概略斜視図である。
【図12】第4実施形態に係る映像処理手順を記録した記録媒体が用いられるコンピュータシステムを示すブロック図である。
【符号の説明】
S1 画像切り出しステップ
S2 分布算出ステップ
S3 領域限定ステップ
S4 平均・分散推定ステップ
S5 第1の検出ステップ
S6 第2の検出ステップ
S7 映像中文字出力ステップ
10 画像処理装置
11 画像切り出し手段
12 分布算出手段
13 領域限定手段
14 平均・分散推定手段
15 第1の検出手段
16 第2の検出手段
17 出力手段

Claims (8)

  1. 映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理方法であって、
    前記映像中文字が含まれる可能性のある所定の領域を文字候補領域画像として切り出す切出しステップと、
    この文字候補領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定ステップと、
    前記分布決定ステップにより求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定ステップと、
    前記領域限定ステップにより限定された前記限定領域の情報から、前記分布決定領域により求められた前記分布における平均および分散を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップにより推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップにより検出された前記画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出ステップと、
    前記第2の検出ステップにより検出された画素の纏まりを前記映像中文字として出力する文字出力ステップと、
    を備えることを特徴とする映像処理方法。
  2. 映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理方法であって、
    前記映像中文字が含まれる可能性のある所定の領域を文字候補領域画像として、この文字候補領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定ステップと、
    前記分布決定ステップにより求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定ステップと、
    前記領域限定ステップにより限定された前記限定領域の情報から、前記分布決定ステップにより求められた前記分布における平均および分散を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップにより推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップにより検出された前記画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加する第2の検出ステップと、
    前記第2の検出ステップにより検出された画素の纏まりを前記映像中文字として出力する文字出力ステップと、
    を備えることを特徴とする映像処理方法。
  3. 前記映像から取り出された複数枚のフレーム画像を用いて、圧縮された情報を含む1枚のフレーム画像における特定領域の画素、および、前記複数枚のフレーム画像の平均画像における特定領域の画素のいずれか一方を求めて処理用の画像とし、この処理用の画像を用いて前記第1および第2の検出ステップの処理を行なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の映像処理方法。
  4. 前記限定領域の情報に対して平均と分散を推定する前記推定ステップにおける推定は、ロバスト推定を用いて行なわれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の映像処理方法。
  5. 前記分布決定ステップで前記文字領域画像より求められる前記色分布の色として、彩度を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の映像処理方法。
  6. 映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理装置であって、
    前記映像中文字を含む所定の領域の部分画像を文字候補領域画像として切り出す画像切り出し手段と、
    切り出された部分画像から輝度分布および色分布の少なくとも一方を含む分布を算出して求める分布算出手段と、
    前記分布算出手段により求められた前記分布に基づいて前記映像中文字を構成しているものと推定される特徴を含む分布領域を限定する領域限定手段と、
    前記領域限定手段により限定された前記分布領域の情報から、前記分布の平均と分散とを推定する平均・分散推定手段と、
    前記平均・分散推定手段により推定された平均と分散とを用いて所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出手段と、
    検出された画素の纏まりを前記映像中文字として文字読込手段へ出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする映像処理装置。
  7. 映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理装置であって、
    前記映像中文字を含む所定の領域の部分画像を文字候補領域画像として、この文字候補領域画像から輝度分布および色分布の少なくとも一方を含む分布を算出して求める分布算出手段と、
    前記分布算出手段により求められた前記分布に基づいて前記映像中文字を構成しているものと推定される特徴を含む分布領域を限定する領域限定手段と、
    前記領域限定手段により限定された前記分布領域の情報から、前記分布の平均と分散とを推定する平均・分散推定手段と、
    前記平均・分散推定手段により推定された平均と分散とを用いて所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加する第2の検出手段と、
    検出された画素の纏まりを前記映像中文字として文字読込手段へ出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする映像処理装置。
  8. 映像中に存在する文字である映像中文字を認識し検出するための映像処理手順を記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体であって、
    前記映像中文字が含まれる所定の領域を文字領域画像として切り出す切出し手順と、
    この文字領域画像における輝度分布および色分布のうち少なくとも一方を含む分布を求める分布決定手順と、
    前記分布決定手順により求められた前記分布から前記映像中文字を構成すると推定される特徴を含む領域を限定領域として限定する領域限定手順と、
    前記領域限定手順により限定された前記限定領域の情報から、前記分布の平均および分散を推定する推定手順と、
    前記推定手順により推定された前記平均および分散に対して、所定の値を有する第1の閾値による判定を行ない、この第1の閾値よりも高い値を有する画素のみを画像から検出する第1の検出手順と、
    前記第1の検出手順により検出された画素の近傍の画素を検査して、前記第1の閾値よりも小さな値に設定された第2の閾値による判定を行ない、前記近傍の画素の値が前記第2の閾値よりも高い値を有する場合にその画素を検出画素に追加し、新しく判定される画素がなくなるまで画素の判定と追加とを繰り返す第2の検出手順と、
    前記第2の検出手順により検出された画素の纏まりを前記映像中文字として読み込ませる命令を読込手段へ出力する出力手順と、
    を含むことを特徴とする映像処理手順を記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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