JP3649117B2 - Musical sound reproducing apparatus and method, and storage medium - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、予め用意された演奏パターンデータに含まれる複数演奏イベントに従って楽音の再生を行う楽音再生装置及び楽音再生方法並びに記憶媒体に関し、特に一部区間を繰り返し再生するロール再生や一部区間を早送り又はスロー再生する倍速再生などの特殊再生による楽音再生機能を具えた楽音再生装置及び楽音再生方法並びに記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シーケンサと称される楽音再生装置として、電子楽器に搭載されて楽器自体の音源を利用して自動伴奏を行うものや、シーケンサ単独の装置で別途音源や別の電子楽器に接続して自動伴奏あるいは自動演奏(すなわち楽音再生)を行うものが知られている。また、こうしたシーケンサの機能をコンピュータソフトウエアで実現し、コンピュータ内部のサウンドボードや、外部音源を利用して楽音再生を行う技術が既に知られている。これらの楽音再生装置では、予め用意された演奏パターンデータに含まれる複数演奏イベントに従って楽音再生を行っている。こうした楽音再生装置において、曲の中の特定区間、または1つの曲全体を繰り返し再生するロール再生といった特殊再生による楽音再生が実現されている。こうしたロール再生による楽音再生は、特定の曲や特定のフレーズを繰り返し聞きたい場合、または特定のフレーズを練習したい場合などに有益である。また、曲の中の特定区間、または1つの曲すべてを所定の倍速で早送り再生やスロー再生する倍速再生といったような特殊再生による楽音再生も実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の楽音再生装置で行われているロール再生による楽音再生においては所定区間を繰り返し再生し、繰り返し再生を終了すると繰り返し区間に続く演奏イベントから通常再生による楽音再生を開始するものであった。また、倍速再生による楽音再生においては倍速再生中は所定の倍速速度で楽音再生を行い、倍速再生を終了すると倍速再生時に進んだ演奏イベントに続く演奏イベントから通常再生による楽音再生を開始するものであった。このように、従来の楽音再生装置で行っていたロール再生や倍速再生などの特殊再生による楽音再生においては該特殊再生終了後の通常再生による楽音再生を開始する演奏復帰対象の演奏イベントは特殊再生された演奏イベントに続く演奏イベントに固定されていたことから、ユーザはロール再生や早送り再生などの特殊再生による楽音再生を行った後の演奏に変化を付けることができず、特殊再生による楽音再生後は常にありきたりの変化のない演奏が行われるだけであり演奏の面白みに欠ける、という問題点があった。
【0004】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ロール再生や倍速再生といった特殊再生による楽音再生を行った後の通常再生による楽音再生を開始する演奏復帰対象の演奏イベントを特殊再生の再生内容にあわせて変化することによって、いままでにない変化に富んだ演奏をユーザが楽しむことのできる楽音再生装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る楽音再生装置は、タイミングカウンタの出力に対応した演奏イベントに基づき楽音再生を行う楽音再生装置であって、通常再生による楽音再生を開始させる開始手段と、特殊再生による楽音再生を指示する指示手段と、前記通常再生による楽音再生の開始から所定の時間間隔でのカウントを常に行う第1のタイミングカウンタと、前記指示手段からの特殊再生による楽音再生の指示に伴い、当該特殊再生に応じたカウントを行う第2のタイミングカウンタと、前記第1及び第2のタイミングカウンタを選択的に使用して演奏イベントの読み出しを行う読み出し手段とを具え、前記読み出し手段は、前記通常再生による楽音再生の開始に応じて、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタとして前記第1のタイミングカウンタを使用し、前記指示手段による特殊再生による楽音再生の指示に従って、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第1のタイミングカウンタから前記第2のタイミングカウンタへと変更し、また、該特殊再生による楽音再生を終了する際に、演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第2のタイミングカウンタから前記第1のタイミングカウンタへと変更し、特殊再生による楽音再生を終了した時点における前記第1のタイミングカウンタのカウンタ値に対応する演奏イベントから通常再生による楽音再生が継続されるようにすることを特徴とする。
【0006】
本発明によると、第1のタイミングカウンタでは、通常再生による楽音再生の開始から所定の時間間隔でのカウントを常に行い、第2のタイミングカウンタでは、特殊再生による楽音再生の指示に伴い当該特殊再生に応じたカウントを行い、読み出し手段では、通常再生による楽音再生の開始に応じて、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタとして第1のタイミングカウンタを使用し、特殊再生による楽音再生の指示に従って、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを第1のタイミングカウンタから第2のタイミングカウンタへと変更し、また、該特殊再生による楽音再生を終了する際に、演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを第2のタイミングカウンタから第1のタイミングカウンタへと変更し、特殊再生による楽音再生を終了した時点における第1のタイミングカウンタのカウンタ値に対応する演奏イベントから通常再生による楽音再生が継続されるようにすることを特徴としている。このように、第1のタイミングカウンタ及び第2のタイミングカウンタを具備し、第1のタイミングカウンタは所定の時間間隔でのカウントを常に行うようにしたので、特殊再生による楽音再生時においても通常再生による楽音再生を行うためのタイミングカウントの計時が持続される。そして、特殊再生による楽音再生を終了して通常再生による楽音再生に復帰する場合には第1のタイミングカウンタに対応する演奏イベントが読み出されることから、特殊再生による楽音再生を行った時間分だけ進んだ位置から通常再生による楽音再生を行うことができる。このようにして特殊再生による楽音再生の再生内容によって、特殊再生後に行う通常再生による楽音再生の復帰位置を変更するようにしたので、ユーザはいままでにない変化に富んだ演奏を楽しむことができるようになる。
【0007】
本発明は、装置の発明として構成し、実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0009】
図1は、この発明に係る楽音再生装置を内蔵した電子楽器のハード構成全体の一実施例を示すハード構成ブロック図である。この実施の形態においては、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータの制御の下に各種の処理が実行されるようになっている。この実施の形態では、1つのCPU1によって楽音再生に関する各種処理等を行う電子楽器を例に説明する。CPU1は、この演奏指示装置PC全体の動作を制御するものである。このCPU1に対して、通信バス1D(例えば、データ及びアドレスバス)を介してリードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3、MIDIインタフェース(I/F)4、検出回路5、表示回路6、音源回路7、通信インタフェース(I/F)8、外部記憶装置9がそれぞれ接続されている。CPU1はROM2やRAM3に記憶された、あるいは外部記憶装置9から取り込まれた各種プログラム(例えば、楽音再生処理など)及び演奏情報などの各種データ(例えば、演奏パターンデータなど)に基づき、当該電子楽器全体の動作を制御して楽音再生を行うことができる。すなわち、各種プログラムや各種データなどは予めROM2に記憶されるだけでなく、通信ネットワーク8Aから通信インタフェース8を介してハードディスクなどの外部記憶装置9に記憶することができ、CPU1で実行する際に外部記憶装置9からRAM3にロードするようにしてもよい。更に、CPU1には、ロール再生や倍速再生による楽音再生を行う際に用いる演奏テンポを設定するための各種カウンタ(後述するロールカウンタや倍速カウンタ等)、あるいは通常再生(なお、この実施例ではロール再生や倍速再生といった特殊再生以外の一般的な再生を通常再生と呼ぶことにする)による楽音再生を行う際に用いる演奏テンポを設定するためのタイミングカウンタを、各々計時するためのテンポクロックパルスを発生するタイマ1Aが接続されている。また、このようなタイマ1AからのテンポクロックパルスはCPU1に対して処理タイミング命令として与えられたり、あるいはCPU1に対してインタラプト命令として与えられる。CPU1は、これらの命令に従って楽音再生処理などの各種処理を実行する。
【0010】
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種プログラムや演奏パターンデータなどの各種データ等を格納するものである。RAM3は各種データ等を記憶するだけでなく、通常再生による楽音再生の際に用いるタイミングカウンタ、ロール再生による楽音再生の際に用いるロールカウンタ、倍速再生による楽音再生の際に用いる倍速カウンタなどの、CPU1が現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを記憶するメモリとして、あるいはCPU1が所定のプログラムを実行する際に発生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利用される。
【0011】
MIDIインタフェース(I/F)4は、MIDI機器4A等からMIDI規格の楽音情報(MIDIデータ)を当該電子楽器へ入力したり、あるいは当該電子楽器からMIDI規格の楽音情報(MIDIデータ)をMIDI機器4A等へ出力するためのインタフェースである。MIDI機器4Aはユーザによる操作に応じてMIDIデータを発生する機器であればよく、鍵盤型、ギター型、管楽器型、打楽器型、ミブリ型等どのようなタイプの操作子を具えた(若しくは、操作形態からなる)機器であってもよい。
なお、MIDIインタフェース(I/F)4は専用のMIDIインタフェースを用いるものに限らず、RS232−C、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)等の汎用のインタフェースを用いて該MIDIインタフェース(I/F)4を構成するようにしてもよい。この場合、MIDIイベントデータ以外のデータをも同時に送受信するようにしてもよい。MIDIインタフェース4として上記したような汎用のインタフェースを用いる場合、MIDI機器4AはMIDIイベントデータ以外のデータも送受信できるものである。このように、楽音情報に関するデータフォーマットはMIDI形式のデータに限らず、他の形式であってもよく、その場合はMIDIインタフェース4とMIDI機器4Aはそれにあった構成とする。
【0012】
操作子5Aはロール再生や倍速再生などの特殊再生による楽音再生の実行を指示する操作子や、表示装置6A上に表示する各種表示内容を指定する操作子、楽音再生を行う際の各種演奏条件を入力する操作子など、各種の操作子を含んで構成される。例えば、通常再生による楽音再生の開始/停止を指示する「パターン再生開始/停止スイッチ」、ロール再生による楽音再生の開始/停止を指示する「ロール再生開始/停止スイッチ」、倍速再生による楽音再生の開始/停止を指示する「倍速再生開始/停止スイッチ」などの操作子、あるいはロール再生を行う曲の区間や倍速再生時に用いる倍速速度などの各種設定や編集を行うための操作子などを含む。勿論、この他にも音高、音色、効果等を選択・設定・制御するために用いる数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボード、あるいはマウスなどの各種操作子を含んでいてよい。なお、操作子5Aは該電子楽器本体に装備されているものに限らず、該電子楽器に接続可能な操作子であってもよく、操作子として利用できるものであればどのようなものでもよい。検出回路5は、操作子5Aの各操作子の操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報を通信バス1D(例えば、データ及びアドレスバス)を介してCPU1に出力する。表示回路6は楽音再生する曲の楽譜を表す楽譜画面や楽音再生の際に用いる音高、音色、効果などの各種演奏条件を、例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイなどの表示装置6Aに表示するのは勿論のこと、該曲を演奏する際にユーザに対して演奏すべき操作子を指示する演奏支援画面(例えば、ピアノロール表示画面など)あるいはCPU1の制御状態などを表示装置6Aに表示する。
【0013】
音源回路7は、複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、通信バス1D(例えば、データ及びアドレスバス)を経由して与えられた楽音再生対象の演奏パターンデータ等の各種データを入力し、このデータに基づいて楽音信号を発生する。音源回路7から発生された楽音信号は、サウンドシステム7Aを介して発音される。この音源回路7とサウンドシステム7Aの構成には、従来のいかなる構成を用いてもよい。
【0014】
通信インタフェース(I/F)8は、例えばLANやインターネット、電話回線等の有線あるいは無線の通信ネットワーク8Aに接続されており、該通信ネットワーク8Aを介して、サーバコンピュータ(図示せず)等と接続され、当該サーバコンピュータから各種プログラムや各種データ等を電子楽器本体側に取り込むためのインタフェースである。すなわち、ROM2や外部記憶装置9(ハードディスク)等に各種プログラムや各種データが記憶されていない場合に、サーバコンピュータから各種プログラムや各種データをダウンロードするために用いられる。クライアントとなる電子楽器は、通信インターフェース8及び通信ネットワーク8Aを介してサーバコンピュータへと各種プログラムや各種データのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータは、このコマンドを受け、要求された各種プログラムや各種データを、通信ネットワーク8Aを介して本電子楽器へと配信し、本電子楽器が通信インタフェース8を介して、これらの各種プログラムや各種データを受信して外部記憶装置9(ハードディスク)等に蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
【0015】
外部記憶装置9は、楽音再生の際に用いる演奏パターンデータなどの各種データ、あるいはCPU1が実行する各種プログラム及び各種プログラムの制御に関するデータ等を記憶するものである。前記ROM2に各種プログラムが記憶されていない場合、この外部記憶装置9(例えばハードディスク)に各種プログラムを記憶させておき、それを前記RAM3に読み込むことにより、ROM2に各種プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができる。このようにすると、各種プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、外部記憶装置9はハードディスク(HD)に限られず、フロッピィーディスク(FD)、コンパクトディスク(CD−ROM・CD−RAM)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Diskの略)等の着脱自在な様々な形態の外部記録媒体を利用する記憶装置であってもよい。あるいは、半導体メモリなどであってもよい。
【0016】
図1に示した電子楽器では、ROM2やRAM3あるいは外部記憶装置9に演奏パターンデータを多数記憶しておき、ユーザの選択に従って演奏パターンデータを適宜読み出し、該読み出した演奏パターンデータに基づいて楽音を再生することができるようになっている。そこで、楽音再生時に用いる演奏パターンデータのデータ構成について、図2を用いて説明する。図2は、演奏パターンデータのデータフォーマットの一実施例を示す概略図である。
演奏パターンデータは所定の楽音を再生するために用いられるデータであり、従来から知られているSMF(Standard Midi Fileの略)等の所定のファイル形式で記録された複数パート構成のデータである。図2から理解できるように、演奏パターンデータは大きく分けて演奏設定データと演奏データとを含む。演奏設定データは楽音再生の際に用いる各種の再生態様を設定するための情報であり、例えば通常再生時に用いる演奏テンポを規定するテンポデータ、音色を規定する音色データ、音量を規定する音量データなどが含まれる。演奏データは楽音の再生内容を表わす情報であり、各パート(例えば、メロディパート、伴奏パート、リズムパート)毎の、演奏タイミングデータと楽音イベントデータの組みを演奏進行順に記憶する。例えば、演奏データは1小節長の演奏パターンを再生させるための情報であり、8分音符タイミング毎に楽音イベントデータが記憶されている。勿論、演奏データの長さは1小節長のものに限らないし、また8分音符タイミング毎に楽音イベントデータを記録するものに限らずともよい。任意のタイミングで楽音イベントデータを記憶したものであってもよい。
【0017】
演奏タイミングデータは発音や消音などの楽音を再生するための演奏イベントデータを処理すべき時間(すなわち、タイミング)を表わすデータであり、MIDIクロックに準じたクロック数で表すことのできるデータである。該演奏タイミングデータは、楽音イベントデータの発生タイミングを曲の先頭や各小節の先頭からの絶対時間(つまり、絶対的なクロック数)、あるいは1つ前の楽音イベントデータからの相対時間(つまり、相対的なクロック数)で示したデータである。 楽音イベントデータは、発音や消音などの楽曲を再生するための演奏イベントの内容を表わすデータである。演奏イベントの内容にはキーオン、キーオフ、テンポ変更、音色変更などがあり、これらの演奏イベントを基にして楽音再生が行われる。
【0018】
図1に示した電子楽器では、例えばROM2やRAM3あるいは外部記憶装置9等からユーザの選択に従って演奏パターンデータを読み出し、該演奏パターンデータに基づいて楽音再生を行う。すなわち、当該電子楽器ではROM2やRAM3あるいは外部記憶装置9に演奏パターンデータが多数記憶されており、各々の演奏パターンデータを適宜に読み出して再生することで楽音再生を行うようになっている。こうした楽音再生は、電子楽器のCPU1が楽音再生処理を実現する所定のプログラム(ソフトウエア)を実行することにより実施される。そこで、CPU1で実行するロール再生や倍速再生等を含む楽音再生処理について、図を用いて説明する。
【0019】
まず、楽音再生処理全体を制御する「メイン処理」について、図3を用いて説明する。図3は、上述した電子楽器のCPU1で実行される「メイン処理」の一実施例を示すフローチャートである。この「メイン処理」は、電子楽器本体の電源がオンされることによってスタートする。
ステップS1では、当該電子楽器において楽音再生が開始されたか否かを判定する。すなわち、電子楽器に設けられた「パターン再生開始/停止スイッチ」がユーザによって操作されて、該電子楽器に対して楽音再生開始の指示が行われたか否かを判定する。例えば「パターン再生開始/停止スイッチ」のオン操作といったような、楽音再生開始の指示が行われた場合には(ステップS1のYES)、予め選択済みの演奏情報(つまり演奏パターンデータ)の先頭にデータ読み出し位置を決定し、各カウンタ(つまりタイミングカウンタ、ロールカウンタ、倍速カウンタ)の値をリセットして、「再生割込処理」(後述する)を起動する(ステップS2)。既に説明したように、各カウンタは演奏パターンデータに含まれる演奏データ(図2参照)を通常再生や特殊再生毎の所定の時間タイミングで読み出す際に用いる時間を各々計測するカウンタであることから、これらの時間タイミングを正確にカウントするために楽音再生開始時に各カウンタ値のリセット処理を行う。
【0020】
ステップS3では、当該電子楽器で現在楽音を再生中であるか否かの判定を行う。当該電子楽器から楽音が再生されていない場合、すなわち楽音再生中でない場合には(ステップS3のNO)、ロール再生による楽音再生に関する各種の設定を行う(ステップS4)。このロール再生による楽音再生に関する各種設定はどのようなロール再生を該電子楽器に実行させるかといったロール再生の詳細な設定を行うものであり、例えばロール開始タイミング位置から1拍分をロール再生する、ロール開始タイミング前の1拍分をロール再生する、といったロール再生範囲(つまりロール長)などの詳細設定を行う。該ロール再生による楽音再生に関する各種設定が終了すると、次に倍速再生による楽音再生に関する各種の設定を行い(ステップS5)、ステップS6の処理へ行く。この倍速再生による楽音再生に関する各種設定は倍速再生時の楽音再生速度(以下、倍速速度と呼ぶ)の設定を行うものであり、例えば2倍速、あるいは1/2倍速などのような倍速速度の設定を行う。この倍速速度の設定はどのような設定方法を用いてもよいが、例えば2倍速再生の設定を行うための2倍速再生用スイッチや1/2倍速再生の設定を行うための1/2倍速再生用スイッチなどの倍速速度毎の設定を行うための各種スイッチを予め操作子5Aに複数用意しておき、それぞれのスイッチを操作することによって倍速速度を設定することができるようにしてあるとよい。そうすると、ユーザは該スイッチを操作するだけで倍速速度を設定することができるので、初心者であっても簡単に倍速速度の設定を行うことができるようになり有利である。
【0021】
一方、ステップS3において、当該電子楽器から楽音が再生されている場合、すなわち楽音再生中である場合には(ステップS3のYES)、ロール再生による楽音再生の開始が指示されたか否かを判定する(ステップS8)。すなわち、「ロール再生開始/停止スイッチ」がオン操作されて、楽音再生としてロール再生による楽音再生を開始する指定が行われたか否かを判定する。ロール再生による楽音再生の開始が指定されている場合には(ステップS8のYES)、ロールカウンタに対して現在のタイミングカウンタの値を、今回のロール再生における「ロール開始タイミング」として設定して「ロール再生処理」(後述する)を起動する(ステップS9)。
ステップS10では、倍速再生による楽音再生の開始が指示されたか否かを判定する。すなわち、「倍速再生開始/停止スイッチ」がオン操作されて、楽音再生を行う際に倍速再生による楽音再生を開始する指定が行われたか否かを判定する。倍速再生による楽音再生の開始が指定されている場合には(ステップS10のYES)、倍速カウンタに対して現在のタイミングカウンタの値を設定して「倍速再生処理」(後述する)を起動し(ステップS11)、ステップS6の処理へ行く。
【0022】
ステップS6では、「その他の処理」を行う。該「その他の処理」は、例えば、(1)「パターン再生開始/停止スイッチ」の操作によりパターン再生停止が指示された時に発音中の楽音を消音して、起動中の各割込処理(再生割込処理、ロール再生処理、倍速再生処理)を停止する通常再生停止処理、(2)「ロール再生開始/停止スイッチ」の操作によりロール再生停止が指示された時に発音中の楽音を消音して、起動中の「ロール再生処理」を停止するロール再生停止処理、(3)「倍速再生開始/停止スイッチ」の操作により倍速再生停止が指示された時に発音中の楽音を消音して、起動中の「倍速再生処理」を停止する倍速再生停止処理、(4)MIDI機器4Aや操作子5Aを使ってユーザが行うマニュアル演奏の発音処理、などの処理である。更に、各種の設定処理、演奏情報の編集あるいは作成処理などの処理が含まれていてもよい。ステップS7では当該「メイン処理」を終了するか否かの判定が行われ、処理を終了すると判定した場合には(ステップS7のYES)当該「メイン処理」を終了し、処理を終了しないと判定した場合には(ステップS7のNO)ステップS1の処理に戻って当該「メイン処理」を繰り返し実行する。例えば、該電子楽器の電源をオフすると、該「メイン処理」を終了する。
このように、該「メイン処理」では「再生割込処理」による楽音の再生中である場合に「ロール再生開始/停止スイッチ」や「倍速再生開始/停止スイッチ」がオン操作されると、各スイッチのオン操作と同時に「ロール再生処理」や「倍速再生処理」が起動されて、通常再生による楽音再生に変わってロール再生や倍速再生などの特殊再生による楽音再生を行うようになっている。
【0023】
次に、上述した「メイン処理」におけるステップS2で起動する「再生割込処理」について図4を用いて説明する。図4は、再生割込処理の一実施例を示すフローチャートである。この「再生割込処理」は、楽音再生中(通常再生中と特殊再生中)に動作し、電子楽器のタイマ1Aから発生されるクロックタイミング毎に起動される処理である。すなわち、タイマ1Aから発生するクロック周期毎に、上述した「メイン処理」に対して割り込み的に起動される処理である。該処理クロックは、演奏パターンデータのタイミングデータとして記憶されるクロックタイミングではない。例えば、演奏データが8分音符タイミング毎に楽音イベントデータを記憶しているものとした場合、該クロックタイミングは少なくとも8分音符長より短い周期で発生される。また、タイミングカウンタは所定のクロックタイミング間隔毎にカウントされる。
【0024】
ステップS21では、特殊割込処理が起動されていないかを判定する。この特殊割込処理とは、ロール再生による楽音再生を行う「ロール再生処理」や倍速再生による楽音再生を行う「倍速再生処理」などの、通常再生による楽音再生以外の特殊再生による楽音再生を行う処理である。こうした特殊割込処理が起動されていない場合には(ステップS21のYES)、楽音再生中の演奏パターンデータから現在のタイミングカウンタの値に相当するタイミングの楽音イベントデータを読み出して再生処理を行う(ステップS22)。すなわち、通常再生による楽音再生を実行する。そして、通常再生による楽音再生処理を実行するしないに関わらず、タイミングカウンタ値を促進する(ステップS23)。このタイミングカウンタは8分音符毎(演奏パターンデータの分解能毎、すなわち楽音イベントデータの記憶タイミング毎)にカウントされる値を格納するもので、1小節分(すなわち、演奏パターンデータの長さ分)カウントされると内容がリセットされる。つまり、演奏パターンデータを繰り返し再生するようになっている。こうしたタイミングカウンタ値を通常再生による楽音再生処理の際に促進することは勿論であるが、後述するようにロール再生あるいは倍速再生による楽音再生では各々該処理専用のカウンタ(つまりロールカウンタ、倍速カウンタ)を用いるにも関わらず、該タイミングカウンタ値を促進する。このように、特殊割込処理が起動されているにも関わらず、タイミングカウンタ値の促進を持続しておくことによって、ロール再生あるいは倍速再生による楽音再生から通常再生による楽音再生へと復帰した場合に、その時点でのタイミングカウンタ値に対応する楽音イベントデータから通常再生による楽音再生を再開することができるようになる。以上のように、通常再生による楽音再生は、タイミングカウンタの値に対応する楽音イベントデータを演奏パターンデータから読み出し、該楽音イベントデータを再生処理することによって行われる。
【0025】
次に、上述した「メイン処理」におけるステップS9で起動する「ロール再生処理」について図5を用いて説明する。図5は、ロール再生処理の一実施例を示すフローチャートである。この「ロール再生処理」は、ロール再生中(ロール再生の開始指示があってからロール再生の終了指示があるまでの間)に動作し、「再生割込処理」と同様に、タイマ1Aから発生するクロック周期毎に、上述した「メイン処理」に対して割り込み的に起動される処理である。
ステップS31では、再生中の演奏パターンデータから現在のロールカウンタの値に相当するタイミングの楽音イベントデータを読み出して再生処理を行う。すなわち、ロール再生による楽音再生の実行を開始する。そして、予め設定されているロール終了位置まで楽音再生が進んでいない場合には(ステップS32のNO)、ロールカウンタを促進する(ステップS34)。ロール終了位置まで楽音再生が進んでいる場合には(ステップS32のYES)、ロールカウンタに「ロール開始タイミング」を再度設定する(ステップS33)。このロールカウンタは、タイミングカウンタと同じ促進速度でカウントされる。しかし、予め設定されたロール長(例えば、拍数)だけカウントが進行した時には、ロール開始時点のタイミング値(「ロール開始タイミング」)に復帰される。こうすることによって、予め設置された所定区間(つまりロール長)を繰り返し再生するロール再生による楽音再生が実現される。なお、ロール再生の形態はどのようなものであってもよい。
以上のように、ロール再生による楽音再生は、タイミングカウンタと同じ促進速度でカウントされ、設定されたロール長だけカウントした時にロール開始時点のタイミング値に復帰されるロールカウンタの値に対応する楽音イベントデータを演奏パターンデータから読み出し、該楽音イベントデータを再生処理することによって行われる。
【0026】
次に、上述した「メイン処理」におけるステップS11で起動する「倍速再生処理」について図6を用いて説明する。図6は、倍速再生処理の一実施例を示すフローチャートである。この「倍速再生処理」は、倍速再生中(倍速再生の開始指示があってから倍速再生の終了指示があるまでの間)に動作し、「再生割込処理」と同様に、タイマ1Aから発生するクロック周期毎に、上述した「メイン処理」に対して割り込み的に起動される処理である。
ステップS41では、再生中の演奏パターンデータから現在の倍速カウンタの値に相当するタイミングの楽音イベントデータを読み出して処理する。すなわち、倍速再生による楽音再生を実行する。そして、予め設定されている倍速値(例えば、2倍速や1/2倍速等)に応じた値で倍速カウンタを促進する(ステップS42)。倍速カウンタは、設定されている倍速値によりカウンタの促進速度が異なる。例えば、2倍速であれば、タイミングカウンタが1回カウントされる期間に2回カウントされる。1/2倍速であれば、タイミングカウンタが2回カウントされる期間に1回カウントされる。
以上のように、倍速再生による楽音再生は、タイミングカウンタよりも促進速度が速く(あるいは遅く)カウントされる倍速カウンタの値に対応する楽音イベントデータを演奏パターンデータから読み出し、該楽音イベントデータを再生処理することによって行われる。
【0027】
ここで、通常再生、ロール再生、倍速再生による各楽音再生について、具体例を用いてその動作を各々説明する。図7は通常再生、ロール再生、倍速再生による楽音再生処理を各々具体的に説明するための模式図であり、図7(A)は通常再生による楽音再生の動作例、図7(B)はロール再生による楽音再生の動作例、図7(C)は2倍速再生による楽音再生の動作例、図7(D)は1/2倍速再生による楽音再生の動作例をそれぞれ示す。この実施例では説明をわかりやすくするために、通常再生による楽音再生の際には8分音符間隔毎に楽音イベントデータA〜Hを再生する例について説明する。すなわち、演奏パターンデータは8分音符タイミング毎に楽音イベントA〜Hが配置された1小節長のデータであるものとし、また、タイミングカウンタは8分音符毎にカウントされる値「1」〜「8」を格納するものであるとする。
【0028】
まず、図7(A)を用いて通常再生による楽音再生について具体的に説明する。
通常再生による楽音再生は、予め選択されている演奏パターンデータから楽音イベントデータをタイミングカウンタに従って読み出し、該楽音イベントデータを楽音再生処理することによって行われる。そうすると、図7(A)に示すように、楽音イベントデータA〜Hが所定の時間間隔(この例では8分音符)毎に順次に再生されることになる。すなわち、タイミングカウンタが「1」をカウントした場合には、該タイミングカウンタ「1」に対応する楽音イベントデータAが読み出されて楽音再生される。タイミングカウンタが「2」をカウントした場合には、該タイミングカウンタ「2」に対応する楽音イベントデータBが読み出されて楽音再生される。以下、同様にして、タイミングカウンタが「1」ずつカウントアップするたび毎に、各タイミングカウンタ「3」〜「8」に対応する楽音イベントデータC〜Hが順次に読み出されて楽音再生される(図4のステップS22参照)。こうして、隣りあったタイミングカウンタとタイミングカウンタとの時間間隔毎(すなわち8分音符毎)に、各タイミングカウンタに対応する各楽音イベントデータA〜Hが読み出されて楽音再生される。そして、該演奏パターンデータにおける最後の楽音イベントデータHの楽音再生が終了すると(つまり、タイミングカウンタが1小節分カウントした場合)、タイミングカウンタは楽音イベントデータHを読み出した時のタイミングカウンタ「8」から「1」に戻り、該タイミングカウンタ「1」に対応する該演奏パターンデータにおける先頭の楽音イベントデータAに戻って楽音再生は続けられる。こうして、通常再生による楽音再生においては、楽音イベントデータA〜Hまでをタイミングカウンタ毎に繰り返し読み出すことによって、1小節分の楽音再生を繰り返し行うことができるようになっている。このようにして、「ABCDEFGH」の順に楽音再生が行われる。
【0029】
次に、図7(B)を用いてロール再生による楽音再生について具体的に説明する。ただし、ここでは、楽音イベントデータBの再生中にロール再生による楽音再生が開始され、楽音イベントデータC及びDを2回繰り返したところで該ロール再生による楽音再生を終了する動作例を用いて説明する。
ロール再生による楽音再生は、演奏パターンデータから楽音イベントデータをロールカウンタに従って読み出し、該楽音イベントデータを楽音再生処理することによって行われる。図7(B)に示すように、通常再生による楽音再生ではタイミングカウンタに対応する楽音イベントデータA〜Bを読み出して楽音処理する。そして、通常再生による楽音再生中に「ロール再生開始/停止スイッチ」がオン操作されてロール再生の開始が指示されると(図3のステップS8参照)、ロールカウンタに現在のタイミングカウンタの値「3」が設定され、該ロール再生開始タイミング(つまりタイミングカウンタ「3」)から予め設定されたロール長(この実施例ではロール長が4分音符1拍分として設定されているものとし、ここでは楽音イベントC及びDがロール再生される対象イベントとなる)に従ってロール再生による楽音再生を行う(図3のステップS9及び図5参照)。すなわち、ロールカウンタが「3」に対応する楽音イベントデータCが読み出されて楽音再生される。次に、ロールカウンタがカウントされて「4」になると、該ロールカウンタ「4」に対応する楽音イベントデータDが読み出されて楽音再生される。こうして予め設定された所定のロール長分の楽音再生が終了すると(つまり1回目の楽音イベントデータC及びDの楽音再生が終了すると)、ロールカウンタが「4」から「3」に戻り(図5のステップS32及びS33参照)、該タイミングカウンタ「3」に対応する楽音イベントデータCに戻って楽音再生が続けられる。こうして、楽音イベントデータCとDをロールカウンタ毎に繰り返し読み出すことによって、所定の区間における楽音再生を繰り返し行うことができるようになっている。
【0030】
こうしたロール再生は、「ロール再生開始/停止スイッチ」がオフ操作されてロール再生の終了が指示されるまで行われる。ロール再生による楽音再生中、タイミングカウンタはロールカウンタとは別にカウントを続けており、ロール再生終了時にはタイミングカウンタに対応する楽音イベントデータが読み出されて通常再生による楽音再生に戻る。図7(B)に示す位置で「ロール再生開始/停止スイッチ」がオフ操作されてロール再生の終了が指示されると、楽音イベントデータを読み出す際に用いるカウンタがロールカウンタからタイミングカウンタに変更され、タイミングカウンタに対応する楽音イベントデータが読み出されて楽音再生される。図7(B)において、ロール再生終了時におけるタイミングカウンタは「6」であることから、ロール再生終了後はタイミングカウンタ「7」に対応する楽音イベントデータGから通常再生による楽音再生が行われる。こうして、「ABCDCDGH」の順に楽音再生が行われる。なお、従来では、ロール再生終了後はタイミングカウンタ「5」に対応する楽音イベントデータEから通常再生による楽音再生が行われていた。すなわち、「ABCDCDEF」の順に楽音再生が行われていた。
【0031】
次に、図7(C)及び図7(D)を用いて倍速再生による楽音再生について具体的に説明する。ただし、ここでは、楽音イベントデータBの再生中に倍速再生による楽音再生が開始され、図7(C)に示す2倍速再生では楽音イベントデータHまで、図7(D)に示す1/2倍速再生では楽音イベントデータDまで楽音再生したところで該倍速再生による楽音再生を終了する動作例を用いて説明する。
倍速再生による楽音再生は、演奏パターンデータから楽音イベントデータを倍速カウンタに従って読み出し、該楽音イベントデータを楽音再生処理することによって行われる。図7(C)及び図7(D)に示すように、通常再生による楽音再生ではタイミングカウンタに対応する楽音イベントデータA〜Bを読み出して楽音処理する。そして、通常再生による楽音再生中に「倍速再生開始/停止スイッチ」がオン操作されて倍速再生の開始が指示されると(図3のステップS10参照)、倍速カウンタに現在のタイミングカウンタの値「3」が設定され(図3のステップS11参照)、該倍速開始タイミング位置(つまりタイミングカウンタ「3」の位置)から予め設定された倍速速度(この実施例では図7(C)に2倍速の例を、図7(D)に1/2倍速の例を示した)に従って倍速再生による楽音再生を行う。図7(C)に示す2倍速の倍速再生による楽音再生では、倍速カウンタがタイミングカウンタと比較して2倍の速さでカウントされることから、該倍速カウンタに対応する楽音イベントデータC〜Hまでが、通常再生による楽音再生と比較して1/2倍の時間間隔で楽音再生される。すなわち、通常再生による楽音再生に比べて2倍の速度で早送り再生される。一方、図7(D)に示す1/2倍速の倍速再生による楽音再生では、倍速カウンタがタイミングカウンタと比較して1/2倍の速さでカウントされることから、該倍速カウンタに対応する楽音イベントデータC〜Dが、通常再生による楽音再生と比較して2倍の時間間隔で楽音再生される。すなわち、通常再生による楽音再生に比べて1/2倍の速度でスロー再生される。
【0032】
こうした倍速再生は、「倍速再生開始/停止スイッチ」がオフ操作されて倍速再生の終了が指示されるまで行われる。倍速再生による楽音再生中、タイミングカウンタは倍速カウンタとは別にカウントを続けており、倍速再生終了時にはタイミングカウンタに対応する楽音イベントデータが読み出されて通常再生による楽音再生に戻る。図7(C)及び図7(D)に示す位置で「倍速再生開始/停止スイッチ」がオフ操作されて倍速再生の終了が指示されると、楽音イベントデータを読み出す際に用いるカウンタが倍速カウンタからタイミングカウンタに変更され、タイミングカウンタに対応する楽音イベントデータが読み出されて楽音再生される。図7(C)及び図7(D)において、倍速再生終了時のタイミングカウンタは「5」であることから、倍速再生終了後はタイミングカウンタ「6」に対応する楽音イベントデータFから通常再生による楽音再生が行われる。こうして、2倍速の倍速再生では「ABCDEFGHFGH」の順に楽音再生が行われる。一方、1/2倍速の倍速再生では「ABCDFGH」の順に楽音再生が行われる。なお、従来では、2倍速の倍速再生終了後はタイミングカウンタ「1」に対応する楽音イベントデータAから通常再生による楽音再生が行われていた。すなわち、「ABCDEFGHABC」の順に楽音再生が行われていた。また、1/2倍速の倍速再生終了後はタイミングカウンタ「5」に対応する楽音イベントデータEから通常再生による楽音再生が行われていた。すなわち、「ABCDEFG」の順に楽音再生が行われていた。
【0033】
以上のように、ロール再生や倍速再生といった特殊再生による楽音再生時を行う際には通常再生による楽音再生時に用いるタイミングカウンタとは異なるカウントを行うロールカウンタあるいは倍速カウンタを用いる。また、特殊再生による楽音再生時においてもタイミングカウンタのカウントを持続しておき、特殊再生による楽音再生が終了した時にその時点でのタイミングカウンタの値に対応する楽音イベントデータから通常再生による楽音再生を続けて行うようにした。こうすることによって、ユーザは特殊再生の再生内容によってその後に続く通常再生の開始対象とする楽音イベントデータを変更することができることから、ユーザはいままでにない変化に富んだ演奏を楽しむことができるようになる。
【0034】
なお、特殊割込処理で実行される処理(つまり特殊再生による楽音再生処理)は、ロール再生や倍速再生による楽音再生といった実施例に示した処理に限らない。すなわち、通常再生による楽音再生とは異なるタイミング進行で再生制御される特殊再生機能であればどのような楽音再生であってもよい。例えば、実施例として示した以外にも、通常の進行方向とは逆方向に楽音イベントデータを読み出して楽音再生させたり、通常進行ではあるが特定箇所の楽音イベントデータのみを読み飛ばしして楽音再生したり、するなどの特殊な再生が考えられる。
なお、上述した「メイン処理」ではロール再生や倍速再生などの特殊な再生に関する設定を楽音再生中でない場合にのみ設定できる例を示したが(図3のステップS4及びステップS5参照)これに限らず、楽音再生中にそれらの設定を適宜に行うことができるようにしてよいことは言うまでもない。こうすれば、楽音再生中にリアルタイムで設定を変更することができ、ユーザはより変化のある演奏を楽しむことができるようになることから有利である。
【0035】
なお、上記演奏パターンデータのフォーマットは、楽音イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表した『イベント+絶対時間』形式のもの、楽音イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間で表した『イベント+相対時間』形式のものに限らず、他にも音符の音高と符長あるいは休符と休符長で演奏パターンデータを表した『音高(休符)+符長』形式のもの、演奏の最小分解能毎にメモリの領域を確保し、楽音イベントの発生する時刻に対応するメモリ領域に楽音イベントデータを記憶した『ベタ方式』形式のものなど、どのような形式のものでもよい。また、複数チャンネル分の演奏パターンデータが存在する場合は、複数のチャンネルのデータが混在した形式であってもよい。さらに、演奏パターンデータの処理方法は、設定されたテンポに応じて処理周期を変更する方法、処理周期は一定で自動演奏中のタイミングデータの値を設定されたテンポに応じて変更する方法、処理周期は一定で1回の処理において演奏パターンデータ中の演奏タイミングデータの計数の仕方をテンポに応じて変更する方法等、どのようなものであってもよい。また、メモリ上において、時系列の演奏パターンデータが連続する領域に記憶されていてもよいし、飛び飛びの領域に散在して記憶されている演奏パターンデータを、連続するデータとして別途管理するようにしてもよい。すなわち、時系列的に連続する演奏パターンデータとして管理することができればよく、メモリ上で連続して記憶されているか否かは問題ではない。
また、メモリ上において、時系列の演奏パターンデータが連続する領域に記憶されていてもよいし、飛び飛びの領域に散在して記憶されている演奏パターンデータを、連続するデータとして別途管理するようにしてもよい。すなわち、時系列的に連続する演奏パターンデータとして管理することができればよく、メモリ上で連続して記憶されているか否かは問題ではない。
【0036】
本実施例に係る楽音再生装置を電子楽器に適用した場合、電子楽器は鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽器、あるいは打楽器等どのようなタイプの形態でもよい。また、そのような場合に、音源装置、自動演奏装置等を1つの電子楽器本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するように構成されたものにも同様に適用できることはいうまでもない。また、パソコンとアプリケーションソフトウェアという構成であってもよく、この場合処理プログラムを磁気ディスク、光ディスクあるいは半導体メモリ等の記憶メディアから供給したり、ネットワークを介して供給するものであってもよい。すなわち、本発明に係る楽音再生装置のハードウエアをコンピュータを用いて構成し、そこにおいて、楽音再生指示はコンピュータがこの発明に係る楽音再生処理を実現する所定のプログラム(ソフトウエア)を実行することにより実施するようにしてもよい。勿論、この楽音再生処理はコンピュータソフトウエアの形態に限らず、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)によって処理されるマイクロプログラムの形態でも実施可能であり、また、この種のプログラムの形態に限らず、ディスクリート回路又は集積回路若しくは大規模集積回路等を含んで構成された専用ハードウエア装置の形態で実施してもよい。また、本発明に係る楽音再生装置は電子楽器やパーソナルコンピュータの形態のものに限らず、カラオケ装置や電子ゲーム装置や自動演奏ピアノ等、あるいは携帯電話等の携帯型通信端末、あるいはその他のマルチメディア機器等、任意の製品応用形態をとっているものに適用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、ロール再生や倍速再生といった特殊再生時においても通常再生による楽音再生時に用いるタイミングカウンタのカウントを持続しておき、特殊再生が終了した時にその時点でのタイミングカウンタ値に対応する楽音イベントデータから通常再生による楽音再生を行うようにした。これにより、ユーザは特殊再生の再生内容によってその後に続く通常再生の開始対象とする楽音イベントデータを適宜に変更することができるようになり、いままでにない変化に富んだ演奏を楽しむことができるようになる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る楽音再生装置を内蔵した電子楽器のハード構成全体の一実施例を示すハード構成ブロック図である。
【図2】 演奏パターンデータのデータフォーマットの一実施例を示す概略図である。
【図3】 図1に示す電子楽器のCPU1で実行される「メイン処理」の一実施例を示したフローチャートである。
【図4】 再生割込処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】 ロール再生処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】 倍速再生処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図7】 通常再生、ロール再生、倍速再生による楽音再生処理を各々具体的に説明するための模式図であり、図7(A)は通常再生による楽音再生の動作例、図7(B)はロール再生による楽音再生の動作例、図7(C)は2倍速再生による楽音再生の動作例、図7(D)は1/2倍速再生による楽音再生の動作例を示す。
【符号の説明】
1…CPU、1A…タイマ、2…ROM、3…RAM、4…MIDIインタフェース、4A…電子楽器、5…検出回路、5A…操作子、6…表示回路、6A…表示装置、7…音源回路、7A…サウンドシステム、8…通信インタフェース、8A…通信ネットワーク、9…外部記憶装置、1D…データ及びアドレスバス(通信バス)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a musical sound reproducing apparatus, a musical sound reproducing method, and a storage medium for reproducing musical sounds according to a plurality of performance events included in performance pattern data prepared in advance, and in particular, roll reproduction or partial reproduction for reproducing a partial section repeatedly. The present invention relates to a musical sound reproducing apparatus, a musical sound reproducing method, and a storage medium having a musical sound reproducing function by special reproduction such as double speed reproduction for fast forward or slow reproduction.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a musical tone playback device called a sequencer is used in electronic musical instruments to perform automatic accompaniment using the sound source of the instrument itself, or it is automatically connected to a separate sound source or another electronic musical instrument with a sequencer alone device. Those that perform accompaniment or automatic performance (ie, musical sound reproduction) are known. In addition, a technique for realizing such a sequencer function with computer software and reproducing a musical sound using a sound board inside the computer or an external sound source is already known. In these musical tone reproduction apparatuses, musical tone reproduction is performed according to a plurality of performance events included in performance pattern data prepared in advance. In such a musical sound reproducing apparatus, musical sound reproduction by special reproduction such as roll reproduction that repeatedly reproduces a specific section of a musical piece or an entire musical piece is realized. Such musical tone reproduction by roll reproduction is useful when it is desired to repeatedly listen to a specific song or a specific phrase, or to practice a specific phrase. Also, musical tone reproduction by special reproduction such as fast-forward reproduction or slow reproduction in which a specific section of a song or all of one song is played at a predetermined multiple speed is performed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the musical tone reproduction by roll reproduction performed in the conventional musical tone reproducing apparatus, the predetermined section is repeatedly reproduced, and when the repeated reproduction is finished, the musical sound reproduction by the normal reproduction is started from the performance event following the repeated section. . In music playback by double-speed playback, music playback is performed at a specified double speed during double-speed playback, and when double-speed playback ends, music playback by normal playback starts from the performance event that followed the performance event that progressed during double-speed playback. there were. As described above, in musical tone reproduction by special reproduction such as roll reproduction or double speed reproduction performed by a conventional musical sound reproducing apparatus, the performance event to be returned to the performance that starts normal musical reproduction after completion of the special reproduction is special reproduction. Since the performance event is fixed to the performance event that follows the played event, the user cannot change the performance after playing the special sound such as roll playback or fast-forward playback, and the music playback by special playback. After that, there was a problem that the performance was always performed without any change, and the performance was not interesting.
[0004]
The present invention has been made in view of the above-mentioned points. The performance event to be returned to the performance for starting the musical sound reproduction by the normal reproduction after performing the musical sound reproduction by the special reproduction such as roll reproduction or double speed reproduction is the reproduction content of the special reproduction. Therefore, it is an object of the present invention to provide a musical sound reproducing apparatus that allows a user to enjoy a performance rich in change that has never existed.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The musical sound reproducing apparatus according to the present invention is T Imming counter Output A sound reproduction device for reproducing a musical sound based on a performance event corresponding to Starting means for starting music reproduction by normal reproduction; Instructing means for instructing music reproduction by special reproduction, and From the start of music playback by normal playback Predetermined time interval Count in always Do Along with the first timing counter and the instruction to play music by special reproduction from the instruction means, Count according to the special playback With the second timing counter The above First as well as Second timing counter Reading means for selectively reading performance events using The reading means includes the The first timing counter is used as a timing counter used for reading the performance event in response to the start of the musical sound reproduction by the normal reproduction, and the performance event is read in accordance with the instruction of the musical sound reproduction by the special reproduction by the instruction means. The timing counter used for reading the performance event is changed from the first timing counter to the second timing counter, and the musical tone reproduction by the special reproduction is terminated. 2 is changed from the
[0006]
According to the present invention, the first timing counter Now, always count from the start of music playback by normal playback at a predetermined time interval, Second timing counter Then, a count corresponding to the special reproduction is performed in accordance with the instruction of the musical sound reproduction by the special reproduction, and the reading means is a first timing counter used for reading the performance event in response to the start of the musical sound reproduction by the normal reproduction. Using the timing counter, the timing counter used for reading the performance event is changed from the first timing counter to the second timing counter according to the instruction for playing the musical sound by special reproduction, and the musical sound reproduction by the special reproduction is performed. The timing counter used for reading out the performance event is changed from the second timing counter to the first timing counter, and the counter value of the first timing counter at the time when the musical tone reproduction by special reproduction is terminated. Normal playback from the performance event corresponding to It is characterized in that to make the tone reproduction is continued. As described above, the first timing counter and the second timing counter are provided, and the first timing counter has a predetermined time interval. Always count on As described above, even when the musical sound is reproduced by the special reproduction, the timing count for performing the musical sound reproduction by the normal reproduction is maintained. When the musical sound reproduction by special reproduction is finished and the musical sound reproduction by normal reproduction is resumed, the performance event corresponding to the first timing counter is read out, so that the musical sound reproduction by special reproduction is advanced by the time. It is possible to perform music reproduction by normal reproduction from the position. In this way, the return position of the music playback by the normal playback performed after the special playback is changed according to the playback content of the music playback by the special playback, so that the user can enjoy a performance rich in change that has never existed before. It becomes like this.
[0007]
The present invention can be constructed and implemented not only as a device invention but also as a method invention. Further, the present invention can be implemented in the form of a program of a processor such as a computer or a DSP, or can be implemented in the form of a storage medium storing such a program.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
[0009]
FIG. 1 is a hardware configuration block diagram showing an embodiment of the entire hardware configuration of an electronic musical instrument incorporating a musical sound reproducing apparatus according to the present invention. In this embodiment, various processes are executed under the control of a microcomputer comprising a microprocessor unit (CPU) 1, a read only memory (ROM) 2, and a random access memory (RAM) 3. Yes. In this embodiment, an electronic musical instrument that performs various processes related to musical tone reproduction by one
[0010]
The
[0011]
The MIDI interface (I / F) 4 inputs MIDI standard musical tone information (MIDI data) from the
Note that the MIDI interface (I / F) 4 is not limited to a dedicated MIDI interface, but a general-purpose interface such as RS232-C, USB (Universal Serial Bus), IEEE 1394 (I-Triple 1394) or the like. The MIDI interface (I / F) 4 may be configured. In this case, data other than MIDI event data may be transmitted and received simultaneously. When a general-purpose interface as described above is used as the
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
The communication interface (I / F) 8 is connected to a wired or
[0015]
The external storage device 9 stores various types of data such as performance pattern data used during musical tone reproduction, various types of programs executed by the
[0016]
In the electronic musical instrument shown in FIG. 1, a large number of performance pattern data is stored in the
The performance pattern data is data used for reproducing a predetermined musical sound, and is data of a plurality of parts recorded in a predetermined file format such as SMF (Standard Midi File) which is conventionally known. As can be understood from FIG. 2, the performance pattern data is roughly divided into performance setting data and performance data. The performance setting data is information for setting various reproduction modes used for music sound reproduction. For example, tempo data defining a performance tempo used during normal reproduction, timbre data defining a timbre, volume data defining a volume, etc. Is included. The performance data is information representing the reproduction content of the musical sound, and the combination of performance timing data and musical sound event data for each part (for example, melody part, accompaniment part, rhythm part) is stored in the order of performance. For example, the performance data is information for reproducing a performance pattern of one measure length, and musical tone event data is stored for every eighth note timing. Of course, the length of the performance data is not limited to one measure length, and is not limited to recording musical event data at every eighth note timing. Musical sound event data may be stored at an arbitrary timing.
[0017]
The performance timing data is data representing time (that is, timing) for processing performance event data for reproducing musical sounds such as pronunciation and mute, and can be represented by the number of clocks according to the MIDI clock. The performance timing data indicates the generation timing of musical sound event data with respect to the absolute time (that is, the absolute number of clocks) from the beginning of the song or the beginning of each measure, or the relative time from the previous musical sound event data (that is, Relative clock number). The musical sound event data is data representing the contents of a performance event for reproducing a musical piece such as pronunciation and mute. The contents of the performance event include key-on, key-off, tempo change, timbre change, and the like, and musical tone reproduction is performed based on these performance events.
[0018]
In the electronic musical instrument shown in FIG. 1, performance pattern data is read from the
[0019]
First, the “main process” for controlling the entire musical sound reproduction process will be described with reference to FIG. FIG. 3 is a flowchart showing an example of “main processing” executed by the
In step S1, it is determined whether or not musical tone reproduction has been started in the electronic musical instrument. That is, it is determined whether or not a “pattern playback start / stop switch” provided on the electronic musical instrument is operated by the user to instruct the electronic musical instrument to start playing the musical sound. For example, when an instruction to start musical tone reproduction is given, such as turning on the “pattern reproduction start / stop switch” (YES in step S1), the performance information (ie, performance pattern data) selected in advance is placed at the beginning. The data reading position is determined, the values of the counters (that is, the timing counter, roll counter, and double speed counter) are reset, and “reproduction interrupt processing” (described later) is started (step S2). As already described, each counter is a counter that measures each time used when reading performance data (see FIG. 2) included in the performance pattern data at a predetermined time timing for each of normal playback and special playback. In order to accurately count these time timings, each counter value is reset at the start of music reproduction.
[0020]
In step S3, it is determined whether or not a musical sound is currently being reproduced by the electronic musical instrument. When no musical sound is reproduced from the electronic musical instrument, that is, when no musical sound is being reproduced (NO in step S3), various settings relating to musical sound reproduction by roll reproduction are performed (step S4). The various settings relating to the musical sound reproduction by the roll reproduction are for performing detailed settings for the roll reproduction such as what kind of roll reproduction is to be executed by the electronic musical instrument. For example, the roll reproduction is performed for one beat from the roll start timing position. Detailed settings such as a roll playback range (that is, roll length) such as roll playback of one beat before the roll start timing are performed. When the various settings relating to the musical sound reproduction by the roll reproduction are completed, various settings relating to the musical sound reproduction by the double speed reproduction are performed (step S5), and the process proceeds to step S6. The various settings related to the musical sound reproduction by the double speed reproduction are for setting the musical sound reproduction speed (hereinafter referred to as the double speed) at the time of the double speed reproduction. For example, the double speed speed setting such as the double speed or the half speed is set. I do. Any setting method may be used for setting the double speed, but for example, a double speed playback switch for setting the double speed playback and a 1/2 speed playback for setting the half speed playback. It is preferable that a plurality of various switches for setting each double speed, such as a switch for use, are prepared in advance in the
[0021]
On the other hand, if the musical sound is being reproduced from the electronic musical instrument in step S3, that is, if the musical sound is being reproduced (YES in step S3), it is determined whether or not the start of musical sound reproduction by roll reproduction has been instructed. (Step S8). That is, it is determined whether or not the “roll playback start / stop switch” is turned on and designation to start music playback by roll playback is performed as music playback. If the start of musical sound reproduction by roll reproduction is designated (YES in step S8), the current timing counter value is set as the “roll start timing” in the current roll reproduction with respect to the roll counter. “Roll reproduction process” (described later) is started (step S9).
In step S10, it is determined whether or not the start of music sound reproduction by double speed reproduction has been instructed. That is, it is determined whether or not the “double speed playback start / stop switch” is turned on and designation to start music playback by double speed playback is made when music playback is performed. If the start of musical sound reproduction by double speed reproduction is designated (YES in step S10), the current timing counter value is set for the double speed counter and "double speed reproduction processing" (described later) is started ( Step S11) goes to the process of step S6.
[0022]
In step S6, “other processing” is performed. The “other processing” is, for example, (1) When a pattern playback stop is instructed by operating the “pattern playback start / stop switch”, the musical tone being sounded is muted, and each interrupt processing (playback) Normal playback stop processing to stop (interrupt processing, roll playback processing, double speed playback processing), (2) mute the musical tone that is being sounded when roll playback stop is instructed by operating the “roll playback start / stop switch” , Roll playback stop processing to stop the active “roll playback processing”, (3) when the “double speed playback start / stop switch” operation is instructed to stop double speed playback, the musical sound that is sounding is muted and starting Are double-speed playback stop processing for stopping the “double-speed playback processing”, and (4) manual performance sound generation processing performed by the user using the
In this way, in the “main process”, when the “roll playback start / stop switch” and the “double speed playback start / stop switch” are turned on while music is being played back by the “playback interrupt process”, At the same time as the switch is turned on, “roll playback processing” and “double speed playback processing” are started, and instead of the normal tone music playback, music playback by special playback such as roll playback or double speed playback is performed.
[0023]
Next, the “reproduction interrupt process” started in step S2 in the “main process” described above will be described with reference to FIG. FIG. 4 is a flowchart showing an embodiment of the reproduction interrupt process. This “playback interrupt process” is a process that operates during music playback (during normal playback and special playback) and is started at each clock timing generated from the timer 1A of the electronic musical instrument. That is, it is a process that is activated in an interrupted manner with respect to the “main process” described above for each clock cycle generated from the timer 1A. The processing clock is not a clock timing stored as performance pattern data timing data. For example, if the musical performance data is stored at every eighth note timing, the clock timing is generated at a cycle shorter than at least the eighth note length. The timing counter is counted at every predetermined clock timing interval.
[0024]
In step S21, it is determined whether special interrupt processing has been activated. This special interrupt processing is to perform music playback by special playback other than music playback by normal playback, such as "roll playback processing" to play music by roll playback and "double speed playback processing" to play music by double speed playback. It is processing. If such special interrupt processing has not been activated (YES in step S21), the musical event data at the timing corresponding to the current timing counter value is read from the performance pattern data during musical tone reproduction and reproduction processing is performed ( Step S22). That is, the musical tone reproduction by the normal reproduction is executed. Then, the timing counter value is promoted regardless of whether or not the musical tone reproduction process by normal reproduction is executed (step S23). This timing counter stores a value counted every eighth note (every performance pattern data resolution, that is, every musical sound event data storage timing), and is one bar (ie, the length of the performance pattern data). When counted, the contents are reset. That is, the performance pattern data is repeatedly reproduced. Of course, the timing counter value is promoted during the musical sound reproduction process by the normal reproduction. However, as will be described later, in the musical sound reproduction by the roll reproduction or the double speed reproduction, each counter dedicated to the processing (that is, a roll counter or a double speed counter) is used. However, the timing counter value is promoted. In this way, even if special interrupt processing is activated, by continuing to accelerate the timing counter value, the music playback from roll playback or double speed playback is restored to the music playback by normal playback. In addition, it is possible to resume the tone reproduction by the normal reproduction from the tone event data corresponding to the timing counter value at that time. As described above, the musical sound reproduction by the normal reproduction is performed by reading the musical sound event data corresponding to the value of the timing counter from the performance pattern data and reproducing the musical sound event data.
[0025]
Next, the “roll reproduction process” started in step S9 in the “main process” described above will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a flowchart showing an embodiment of the roll reproduction process. This “roll playback process” operates during roll playback (between the start of roll playback and the end of roll playback), and is generated from the timer 1A in the same manner as the “playback interrupt process”. This is a process that is activated in an interrupted manner with respect to the “main process” described above at every clock cycle.
In step S31, musical tone event data at a timing corresponding to the current roll counter value is read from the performance pattern data being reproduced, and reproduction processing is performed. That is, the execution of musical tone reproduction by roll reproduction is started. When the musical tone reproduction has not progressed to the preset roll end position (NO in step S32), the roll counter is promoted (step S34). If the musical tone reproduction has advanced to the roll end position (YES in step S32), the “roll start timing” is set again in the roll counter (step S33). This roll counter is counted at the same acceleration speed as the timing counter. However, when the count is advanced by a preset roll length (for example, the number of beats), the timing value at the roll start time (“roll start timing”) is restored. By doing so, it is possible to realize musical tone reproduction by roll reproduction in which a predetermined section (that is, roll length) set in advance is repeatedly reproduced. Note that any form of roll reproduction may be used.
As described above, the musical sound reproduction by roll reproduction is counted at the same acceleration speed as the timing counter, and the musical sound event corresponding to the value of the roll counter that is returned to the timing value at the time of starting the roll when the set roll length is counted. Data is read from the performance pattern data, and the musical tone event data is reproduced.
[0026]
Next, the “double speed reproduction process” started in step S11 in the “main process” described above will be described with reference to FIG. FIG. 6 is a flowchart showing an embodiment of the double speed reproduction process. This “double speed playback process” operates during double speed playback (between the start of a double speed playback instruction and the end of a double speed playback instruction), and is generated from the timer 1A in the same manner as the “reproduction interrupt process”. This is a process that is activated in an interrupted manner with respect to the “main process” described above at every clock cycle.
In step S41, musical tone event data at a timing corresponding to the value of the current double speed counter is read from the performance pattern data being reproduced and processed. That is, musical tone reproduction by double speed reproduction is executed. Then, the double speed counter is promoted by a value according to a preset double speed value (for example, double speed or half speed) (step S42). In the double speed counter, the counter acceleration speed differs depending on the set double speed value. For example, in the case of double speed, the timing counter is counted twice during the period in which it is counted once. If the speed is ½ times the speed, the timing counter is counted once in a period of counting twice.
As described above, the musical sound reproduction by the double speed reproduction reads the musical sound event data corresponding to the value of the double speed counter that is counted faster (or slower) than the timing counter, and reproduces the musical sound event data. It is done by processing.
[0027]
Here, the operation of each tone reproduction by normal reproduction, roll reproduction, and double speed reproduction will be described using specific examples. FIG. 7 is a schematic diagram for specifically explaining musical sound reproduction processing by normal reproduction, roll reproduction, and double-speed reproduction. FIG. 7A shows an operation example of musical sound reproduction by normal reproduction, and FIG. FIG. 7C shows an operation example of music sound reproduction by double speed reproduction, and FIG. 7D shows an operation example of music sound reproduction by 1/2 speed reproduction. In this embodiment, in order to make the explanation easy to understand, an example in which the musical sound event data A to H are reproduced at every eighth note interval when the musical sound is reproduced by normal reproduction will be described. That is, the performance pattern data is assumed to be one measure length data in which musical tone events A to H are arranged at every eighth note timing, and the timing counter is counted from “1” to “value” counted every eighth note. 8 ”is stored.
[0028]
First, the tone reproduction by the normal reproduction will be specifically described with reference to FIG.
Musical sound reproduction by normal reproduction is performed by reading out musical sound event data from performance pattern data selected in advance according to a timing counter, and performing musical sound reproduction processing on the musical sound event data. Then, as shown in FIG. 7A, the musical tone event data A to H are sequentially reproduced at predetermined time intervals (eighth notes in this example). That is, when the timing counter counts “1”, the musical sound event data A corresponding to the timing counter “1” is read and reproduced. When the timing counter counts “2”, the musical sound event data B corresponding to the timing counter “2” is read and reproduced. In the same manner, every time the timing counter is incremented by “1”, the musical sound event data C to H corresponding to the respective timing counters “3” to “8” are sequentially read and reproduced as musical sounds. (See step S22 in FIG. 4). In this way, at each time interval between adjacent timing counters (ie, every eighth note), each musical tone event data A to H corresponding to each timing counter is read and musical tone is reproduced. When the musical tone reproduction of the last musical tone event data H in the performance pattern data is completed (that is, when the timing counter has counted one measure), the timing counter is the timing counter “8” when the musical tone event data H is read out. From “1”, the musical tone reproduction is continued by returning to the first musical tone event data A in the performance pattern data corresponding to the timing counter “1”. In this way, in the musical tone reproduction by the normal reproduction, the musical tone reproduction for one measure can be repeated by repeatedly reading out the musical tone event data A to H for each timing counter. In this manner, musical tone reproduction is performed in the order of “ABCDEFGH”.
[0029]
Next, musical tone reproduction by roll reproduction will be specifically described with reference to FIG. However, here, an explanation will be given using an operation example in which music playback by roll playback is started during playback of music event data B, and music playback by roll playback is terminated when music event data C and D are repeated twice. .
Musical tone reproduction by roll reproduction is performed by reading musical tone event data from performance pattern data according to a roll counter and performing musical tone reproduction processing on the musical tone event data. As shown in FIG. 7B, in musical tone reproduction by normal reproduction, musical tone event data A to B corresponding to the timing counter are read and musical tone processing is performed. When the “roll playback start / stop switch” is turned on during normal tone playback to instruct the start of roll playback (see step S8 in FIG. 3), the current value of the current timing counter “ 3 ”is set, and the roll length set in advance from the roll reproduction start timing (that is, the timing counter“ 3 ”) (in this embodiment, the roll length is set as one beat of a quarter note. Here, According to the musical sound events C and D, the musical sound is reproduced by roll reproduction (see step S9 in FIG. 3 and FIG. 5). In other words, the musical sound event data C corresponding to the roll counter “3” is read and reproduced. Next, when the roll counter is counted to “4”, the musical sound event data D corresponding to the roll counter “4” is read and reproduced. When the tone reproduction for the predetermined roll length set in advance is completed in this way (that is, when the tone reproduction of the first tone event data C and D is completed), the roll counter returns from “4” to “3” (FIG. 5). Steps S32 and S33), the musical sound reproduction is continued by returning to the musical sound event data C corresponding to the timing counter “3”. Thus, by repeatedly reading the musical sound event data C and D for each roll counter, the musical sound reproduction in a predetermined section can be repeated.
[0030]
Such roll reproduction is performed until the “roll reproduction start / stop switch” is turned off and the end of roll reproduction is instructed. During music reproduction by roll reproduction, the timing counter continues counting separately from the roll counter, and at the end of roll reproduction, musical sound event data corresponding to the timing counter is read, and the musical sound reproduction by normal reproduction returns. When the “roll playback start / stop switch” is turned off at the position shown in FIG. 7B and the end of roll playback is instructed, the counter used to read the musical sound event data is changed from the roll counter to the timing counter. The musical tone event data corresponding to the timing counter is read out and reproduced as musical tone. In FIG. 7B, since the timing counter at the end of the roll reproduction is “6”, the musical sound reproduction by the normal reproduction is performed from the musical sound event data G corresponding to the timing counter “7” after the completion of the roll reproduction. Thus, the musical tone reproduction is performed in the order of “ABCCDGH”. Conventionally, after the roll reproduction is finished, the musical sound reproduction by the normal reproduction is performed from the musical sound event data E corresponding to the timing counter “5”. That is, the musical tone reproduction was performed in the order of “ABCCDDEF”.
[0031]
Next, the tone reproduction by the double speed reproduction will be specifically described with reference to FIGS. 7C and 7D. However, in this case, during the reproduction of the musical sound event data B, the musical sound reproduction by the double-speed reproduction is started. In the double-speed reproduction shown in FIG. 7C, up to the musical sound event data H, the half-times speed shown in FIG. The reproduction will be described with reference to an operation example in which the musical sound reproduction by the double speed reproduction is terminated when the musical sound is reproduced up to the musical sound event data D.
Musical sound reproduction by double speed reproduction is performed by reading out musical sound event data from performance pattern data in accordance with a double speed counter and performing musical sound reproduction processing on the musical sound event data. As shown in FIGS. 7C and 7D, in the sound reproduction by the normal reproduction, the music sound event data A to B corresponding to the timing counter are read out and processed. When the “double speed playback start / stop switch” is turned on during normal tone playback and a start of double speed playback is instructed (see step S10 in FIG. 3), the current speed counter value “ 3 ”is set (see step S11 in FIG. 3), and a double speed set in advance from the double speed start timing position (that is, the position of the timing counter“ 3 ”) (in this embodiment, double speed is shown in FIG. 7C). For example, according to the example shown in FIG. 7 (D), which is an example of 1/2 speed, musical sound reproduction by double speed reproduction is performed. In the musical tone reproduction by the double speed reproduction at the double speed shown in FIG. 7C, the double speed counter is counted twice as fast as the timing counter. Therefore, the musical sound event data C to H corresponding to the double speed counter is counted. Up to this time, the musical sound is reproduced at a time interval of 1/2 times that of the musical sound reproduction by the normal reproduction. That is, fast-forward playback is performed at a speed twice that of normal sound playback. On the other hand, in the musical tone reproduction by the half speed reproduction at ½ speed shown in FIG. 7D, the speed counter is counted at a speed that is ½ times that of the timing counter, so that it corresponds to the speed counter. The musical sound event data C to D are reproduced with a time interval that is twice that of the normal musical reproduction. That is, slow playback is performed at a speed that is ½ times faster than that of normal sound playback.
[0032]
Such double speed reproduction is performed until the “double speed reproduction start / stop switch” is turned off and an instruction to end double speed reproduction is given. The timing counter keeps counting separately from the double speed counter during music playback by double speed playback. When the double speed playback ends, the music event data corresponding to the timing counter is read and the music playback by normal playback is resumed. When the “double speed playback start / stop switch” is turned off at the position shown in FIGS. 7C and 7D to instruct the end of the double speed playback, the counter used when reading the musical sound event data is the double speed counter. Is changed to a timing counter, and musical tone event data corresponding to the timing counter is read out and reproduced as a musical tone. In FIG. 7C and FIG. 7D, the timing counter at the end of the double speed reproduction is “5”. Therefore, after the completion of the double speed reproduction, the musical sound event data F corresponding to the timing counter “6” is reproduced by normal reproduction. Music playback is performed. Thus, in the double speed reproduction at the double speed, the musical sound is reproduced in the order of “ABCDEFGHHFGH”. On the other hand, in the double speed reproduction at 1/2 speed, the musical sound is reproduced in the order of “ABCDFGH”. Conventionally, after the double speed reproduction at the double speed has been completed, the musical sound reproduction by the normal reproduction is performed from the musical sound event data A corresponding to the timing counter “1”. That is, the musical tone is reproduced in the order of “ABCDEFGHHABC”. Also, after the half-speed reproduction at ½ times speed, the tone reproduction by the normal reproduction is performed from the tone event data E corresponding to the timing counter “5”. That is, the musical tone reproduction was performed in the order of “ABCDEFG”.
[0033]
As described above, when performing musical sound reproduction by special reproduction such as roll reproduction or double speed reproduction, the roll counter or double speed counter that performs a different count from the timing counter used during normal sound reproduction is used. In addition, the timing counter count is maintained even during music playback by special playback, and when music playback by special playback is finished, music playback by normal playback is performed from the music event data corresponding to the value of the timing counter at that time. Continued to do. In this way, the user can change the musical sound event data to be started as the normal playback that follows the playback content of the special playback, so that the user can enjoy a variety of performances that have never existed before. It becomes like this.
[0034]
Note that the processing executed in the special interrupt processing (that is, the musical tone reproduction processing by special reproduction) is not limited to the processing shown in the embodiment such as roll reproduction or musical tone reproduction by double speed reproduction. In other words, any musical tone reproduction may be used as long as it is a special reproduction function that is reproduced and controlled at a different timing from that of normal musical tone reproduction. For example, in addition to the examples, the musical event data is read out in the direction opposite to the normal traveling direction to reproduce the musical tone, or the musical tone reproducing is performed by skipping only the musical event data in a specific portion although it is in the normal progression. Special playback such as playing or playing can be considered.
In the “main processing” described above, an example in which settings relating to special reproduction such as roll reproduction and double speed reproduction can be set only when music is not being reproduced is shown (see step S4 and step S5 in FIG. 3). Needless to say, those settings may be appropriately set during the reproduction of the musical sound. This is advantageous because the setting can be changed in real time during the reproduction of the musical sound, and the user can enjoy a performance with more changes.
[0035]
The format of the performance pattern data is the “event + absolute time” format in which the time of occurrence of a musical sound event is expressed in absolute time within a song or measure, and the time of occurrence of a musical sound event is the time from the previous event. It is not limited to the “event + relative time” format shown in Fig. 1. In addition, “pitch (rest) + note length” represents performance pattern data in terms of note pitch and note length or rest and rest length. What type of format is used, such as a “solid-type” format in which a memory area is secured for each minimum performance resolution and the musical sound event data is stored in the memory area corresponding to the time at which the musical sound event occurs It may be a thing. If performance pattern data for a plurality of channels exists, a format in which data for a plurality of channels is mixed may be used. Furthermore, the performance pattern data processing method is a method of changing the processing cycle according to the set tempo, a method of changing the processing cycle constant and the value of timing data during automatic performance according to the set tempo, processing Any method may be used such as a method of changing the method of counting the performance timing data in the performance pattern data in accordance with the tempo in a single process with a fixed period. In addition, in the memory, time-series performance pattern data may be stored in a continuous area, or performance pattern data that is scattered and stored in skipped areas is separately managed as continuous data. May be. That is, it only needs to be managed as performance pattern data that is continuous in time series, and it does not matter whether or not it is continuously stored in the memory.
In addition, in the memory, time-series performance pattern data may be stored in a continuous area, or performance pattern data that is scattered and stored in skipped areas is separately managed as continuous data. May be. That is, it only needs to be managed as performance pattern data that is continuous in time series, and it does not matter whether or not it is continuously stored in the memory.
[0036]
When the musical tone reproducing apparatus according to the present embodiment is applied to an electronic musical instrument, the electronic musical instrument is not limited to a keyboard musical instrument, and may be any type of form such as a stringed musical instrument, a wind instrument, or a percussion instrument. In such a case, the sound source device, the automatic performance device, and the like are not limited to those built in one electronic musical instrument body, and each device is configured separately, and each device is configured using communication means such as a MIDI interface or various networks. Needless to say, the present invention can be similarly applied to a device configured to connect the two. In addition, a configuration of a personal computer and application software may be used. In this case, the processing program may be supplied from a storage medium such as a magnetic disk, an optical disk, or a semiconductor memory, or may be supplied via a network. That is, the hardware of the musical tone reproduction apparatus according to the present invention is configured using a computer, and the musical tone reproduction instruction is executed by the computer executing a predetermined program (software) for realizing the musical tone reproduction process according to the present invention. You may make it implement by. Of course, this musical tone reproduction process is not limited to the form of computer software, but can also be implemented in the form of a microprogram processed by a DSP (digital signal processor), and is not limited to this form of program. You may implement in the form of the dedicated hardware apparatus comprised including the discrete circuit or the integrated circuit or the large-scale integrated circuit. The musical sound reproducing apparatus according to the present invention is not limited to an electronic musical instrument or a personal computer, but a karaoke apparatus, an electronic game apparatus, an automatic piano, a portable communication terminal such as a mobile phone, or other multimedia. You may apply to what has taken arbitrary product application forms, such as an apparatus.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, even during special playback such as roll playback or double speed playback, the count of the timing counter used during music playback by normal playback is maintained, and when the special playback ends, the timing counter value at that time is handled. The music playback by the normal playback was performed from the music event data. As a result, the user can appropriately change the musical sound event data to be started for the subsequent normal playback according to the playback content of the special playback, so that the user can enjoy a variety of performances that have never been seen before. The effect of becoming like this is acquired.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a hardware configuration block diagram showing an example of the entire hardware configuration of an electronic musical instrument having a built-in musical sound reproducing device according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram showing an example of a data format of performance pattern data.
FIG. 3 is a flowchart showing an example of “main processing” executed by the
FIG. 4 is a flowchart illustrating an example of a reproduction interrupt process.
FIG. 5 is a flowchart illustrating an example of roll reproduction processing.
FIG. 6 is a flowchart showing an embodiment of a double speed reproduction process.
FIG. 7 is a schematic diagram for specifically explaining musical sound reproduction processing by normal reproduction, roll reproduction, and double-speed reproduction. FIG. 7A shows an operation example of musical sound reproduction by normal reproduction, and FIG. 7B. FIG. 7C shows an operation example of music sound reproduction by double speed reproduction, and FIG. 7D shows an operation example of music sound reproduction by 1/2 speed reproduction.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
通常再生による楽音再生を開始させる開始手段と、
特殊再生による楽音再生を指示する指示手段と、
前記通常再生による楽音再生の開始から所定の時間間隔でのカウントを常に行う第1のタイミングカウンタと、
前記指示手段からの特殊再生による楽音再生の指示に伴い、当該特殊再生に応じたカウントを行う第2のタイミングカウンタと、
前記第1及び第2のタイミングカウンタを選択的に使用して演奏イベントの読み出しを行う読み出し手段と
を具え、
前記読み出し手段は、前記通常再生による楽音再生の開始に応じて、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタとして前記第1のタイミングカウンタを使用し、前記指示手段による特殊再生による楽音再生の指示に従って、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第1のタイミングカウンタから前記第2のタイミングカウンタへと変更し、また、該特殊再生による楽音再生を終了する際に、演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第2のタイミングカウンタから前記第1のタイミングカウンタへと変更し、特殊再生による楽音再生を終了した時点における前記第1のタイミングカウンタのカウンタ値に対応する演奏イベントから通常再生による楽音再生が継続されるようにすることを特徴とする楽音再生装置。A musical tone reproducing apparatus for tone reproduction based on the performance event corresponding to the output of Thailand timing counter,
Starting means for starting music reproduction by normal reproduction;
Instructing means for instructing musical sound reproduction by special reproduction,
Always a first timing counter that counts in the normal predetermined time interval from the start of the musical sound playback by the playback,
A second timing counter that performs a count according to the special reproduction in accordance with the instruction of the musical sound reproduction by the special reproduction from the instruction means ;
Comprising a <br/> and reading means for reading the performance event by selectively using said first and second timing counter,
The reading means uses the first timing counter as a timing counter used for reading the performance event in response to the start of the musical sound reproduction by the normal reproduction, and follows the musical sound reproduction instruction by the special reproduction by the instruction means. The timing counter used for reading the performance event is changed from the first timing counter to the second timing counter, and the performance event is read when the musical tone reproduction by the special reproduction is finished. The timing counter to be used is changed from the second timing counter to the first timing counter, and from the performance event corresponding to the counter value of the first timing counter at the time when the musical tone reproduction by the special reproduction is finished, the normal reproduction is performed. To continue playing music Tone reproducing apparatus, characterized in that that.
前記第2のタイミングカウンタは、所定の区間を繰り返し再生するように所定の時間間隔の計時を繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の楽音再生装置。The instructing means is for instructing music reproduction by roll reproduction to reproduce at least a predetermined section,
2. The musical sound reproducing apparatus according to claim 1 , wherein the second timing counter repeatedly measures a predetermined time interval so as to repeatedly reproduce a predetermined section.
前記第2のタイミングカウンタは、所定の倍速で再生するように所定の時間間隔を変更して計時を行うことを特徴とする請求項1に記載の楽音再生装置。The instructing means is for instructing music sound reproduction by at least double speed reproduction for reproduction at a predetermined double speed,
2. The musical sound reproducing apparatus according to claim 1 , wherein the second timing counter performs time measurement by changing a predetermined time interval so as to reproduce at a predetermined double speed.
通常再生による楽音再生を開始させるステップと、
特殊再生による楽音再生を指示するステップと、
前記通常再生による楽音再生の開始から所定の時間間隔での第1のタイミングカウンタのカウントを常に進めるステップと、
特殊再生による楽音再生の指示に伴い、当該特殊再生に応じたカウントを第2のタイミングカウンタで進めるステップと、
前記第1及び第2のタイミングカウンタを選択的に使用して演奏イベントの読み出しを行うステップであって、前記通常再生による楽音再生の開始に応じて該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタとして前記第1のタイミングカウンタを使用し、前記特殊再生による楽音再生の指示に従って、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第1のタイミングカウンタから前記第2のタイミングカウンタへと変更し、また、該特殊再生による楽音再生を終了する際に、演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第2のタイミングカウンタから前記第1のタイミングカウンタへと変更し、特殊再生による楽音再生を終了した時点における前記第1のタイミングカウンタのカウンタ値に対応する演奏イベントから通常再生による楽音再生が継続されるようにするものと
を具えた楽音再生方法。A musical tone reproducing method for performing tone reproduction based on the performance event corresponding to the output of Thailand timing counter,
A step of starting music playback by normal playback;
A step of instructing music playback by special playback;
Always advancing the count of the first timing counter at a predetermined time interval from the start of music sound reproduction by the normal reproduction ;
A step of advancing the count corresponding to the special reproduction by the second timing counter in accordance with the instruction of the musical sound reproduction by the special reproduction;
A step of selectively reading the performance event by using the first and second timing counters as the timing counter used for reading the performance event in response to the start of the musical sound reproduction by the normal reproduction. Using a first timing counter, changing a timing counter used for reading the performance event from the first timing counter to the second timing counter in accordance with an instruction to play a musical tone by the special playback, When the musical sound reproduction by the special reproduction is finished, the timing counter used for reading the performance event is changed from the second timing counter to the first timing counter, and the musical sound reproduction by the special reproduction is finished. The counter value of the first timing counter Tone reproduction method tone reproduction equipped with <br/> as to be continued from the performance event in the normal reproduction to respond.
通常再生による楽音再生を開始させる手順と、
特殊再生による楽音再生を指示する手順と、
前記通常再生による楽音再生の開始から所定の時間間隔での第1のタイミングカウンタのカウントを常に進める手順と、
特殊再生による楽音再生の指示に伴い、当該特殊再生に応じたカウントを第2のタイミングカウンタで進める手順と、
前記第1及び第2のタイミングカウンタを選択的に使用して演奏イベントの読み出しを行う手順であって、前記通常再生による楽音再生の開始に応じて該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタとして前記第1のタイミングカウンタを使用し、前記特殊再生による楽音再生の指示に従って、該演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第1のタイミングカウンタから前記第2のタイミングカウンタへと変更し、また、該特殊再生による楽音再生を終了する際に、演奏イベントを読み出すために用いるタイミングカウンタを前記第2のタイミングカウンタから前記第1のタイミングカウンタへと変更し、特殊再生による楽音再生を終了した時点における前記第1のタイミングカウンタのカウンタ値に対応する演奏イベントから通常再生による楽音再生が継続されるようにするものと
を実行させることを特徴する。 A computer read-readable storage medium, it stores a program for executing the performing the tone reproduction based on the performance event corresponding to the output of Thailand timing counter in the computer, the program in the computer,
The procedure for starting music playback by normal playback,
A procedure for instructing music playback by special playback,
A procedure in which the count of the first timing counter is always advanced at a predetermined time interval from the start of the musical sound reproduction by the normal reproduction ;
In accordance with an instruction for music sound reproduction by special reproduction, a procedure for advancing the count corresponding to the special reproduction by the second timing counter;
A procedure for reading performance events selectively using the first and second timing counters, wherein the timing counter is used as a timing counter for reading the performance events in response to the start of musical tone reproduction by the normal reproduction. Using a first timing counter, changing a timing counter used for reading the performance event from the first timing counter to the second timing counter in accordance with an instruction to play a musical tone by the special playback, When the musical sound reproduction by the special reproduction is finished, the timing counter used for reading the performance event is changed from the second timing counter to the first timing counter, and the musical sound reproduction by the special reproduction is finished. Corresponds to the counter value of the first timing counter As to ensure that the musical tone reproduction is continued by the normal playback from the performance event that
It is characterized by having executed.
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