JP3648995B2 - Slow-release potash fertilizer - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緩効性カリ肥料に関する。
【0002】
【従来の技術】
植物の生育にとって肥料は欠かせないものであり、中でも窒素、燐酸、カリウムは三大成分として育成に合わせて施肥される。このような肥料は土壌に施され、潅水に溶解し植物の根から少しずつ時間をかけて吸収される。
【0003】
しかし、植物の吸収は数日から数週間かけて行われるので、この間に吸収されずに流れ去ってしまうものもある。水に溶けやすい肥料ではこのように流れ去る分が多く、このような肥料では少量ずつ何回も手間をかけて施肥する必要があった。
【0004】
そこで、このような手間を省くことが可能なように、近年、1回の施肥で長期間にわたって作物を育成することができる肥料、すなわち土壌中で徐々に溶出して肥効が長期間持続する肥料(緩効性肥料)が要望されるようになってきた。
【0005】
緩効性肥料としては、上記三大肥料要素を単独に含むものや複合して含むもの、あるいは補助要素を同時に含むもの等種々のものが提案され、製造されている。これら三大肥料の中でも、カリウムは、生育の初期には少量でよいが、結実期には多量に必要とされ、緩効性カリ肥料が重要視されている。
【0006】
従来から、緩効性カリ肥料として、植物の根から分泌するクエン酸水溶液には溶けるが水に対して難溶であるク溶性カリ肥料が用いられている。なお、ク溶とは2wt%クエン酸水溶液に可溶であることをいう。このような水に難溶なク溶性カリ肥料は、潅水による流出が防止されるとともに、根から分泌されるクエン酸には溶解するので、根の発育にともなって分泌するクエン酸が増加するに従い、その吸収量も増加する。したがって、理想的な緩効性を示す。
【0007】
このようなク溶性の緩効性カリ肥料としては、例えば、特開昭55−5785号公報に開示されたものがある。この公報には、火力発電所の排ガス集塵装置から回収されるフライアッシュに炭酸カリや苛性カリなどのカリウム源を加え、この配合原料を800から1100℃で焼成し、固相反応によってフライアッシュ成分とカリウム分とを化合させたク溶性の緩効性カリ肥料が示されている。
【0008】
この緩効性カリ肥料は、フライアッシュとカリウム源とを主成分とし、この両者にAl23、アルカリ土類金属酸化物、Fe23などが結合した焼結体であり、K2Oを22%程度含み、K2Oが高い比率でク溶化されており、水溶性のK2Oがわずかしか存在せず、良好な緩効性を示すことが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような緩効性カリ肥料は、主成分であるK2OとSiO2にAl23に、アルカリ土類金属酸化物、またはFe23などが結合した各種の結晶からなるものであり、これらはそれぞれ溶解性が異なっている。したがって、このような肥料を施肥すると、経時的に溶出成分が異なることが生じ、安定的に肥料成分が供給されないおそれがある。したがって、作物によっては、所望の肥効が長期間持続するという緩効性肥料に要求される特性が満たされない場合が生じる。
【0010】
また、上記緩効性カリ肥料は、焼結により製造されるものであり、固相反応により結晶化されるものであるから、その焼成条件や原料であるフライアッシュの組成等が変化すると、生成する結晶の種類、存在割合、得られる結晶の結晶性等が大きく変化し、それにともなって溶解性が大幅に変化する。したがって、適度な緩効性を有するものを製造しようとする場合には、カリ以外の原料の組成および焼成条件を厳密に制御する必要があり、製造しにくいという問題点がある。
【0011】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、広い組成範囲で安定した緩効性を発揮することができる緩効性カリ肥料を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1発明は、K2O、SiO2、およびCaOを必須成分とし、Al23、MgO、MnO、FetOを選択成分とし、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系の結晶と、K2Oを含むガラス体とを主体とすることを特徴とする緩効性カリ肥料を提供する。
【0013】
第2発明は、第1発明において、一旦溶融後に固化されたことを特徴とする緩効性カリ肥料を提供する。
【0014】
第3発明は、第1発明または第2発明において、K2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が20〜70モル%であり、K2Oが5〜30モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が75モル%以下であることを特徴とする緩効性カリ肥料を提供する。
【0015】
第4発明は、第3発明において、K2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が30〜60モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が10〜65モル%であることを特徴とするとを特徴とする請求項3に記載の緩効性カリ肥料を提供する。
【0016】
第5発明は、第4発明において、K2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が35〜55モル%でありCaO、MgO、MnOおよびFetOの和が15〜60モル%であることを特徴とするとを特徴とする緩効性カリ肥料を提供する。
【0017】
なお、本発明において、FetOは、鉄酸化物の総称であって、FeOおよびFe23の両方を含むものである。また、マンガン酸化物は、通常、MnOであるが、本発明ではマンガンは必ずしも2価に限定されるものではない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、K2O、SiO2、およびCaOを必須成分とし、Al23、MgO、MnO、FetOを選択成分とする緩効性カリ肥料を前提とし、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系結晶と、K2Oを含むガラス体とを主体とすることを要件とする。このような構成によれば、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶が、K2Oを含むK2O−CaO−SiO2系結晶をガードする状態となるためK2Oを含む結晶の溶解が抑制され、さらにK2Oを含むガラス体の存在によりK2Oがより緩やかに溶解し、適切な緩効性を示す。また、肥料を構成する結晶の結晶系が固定的であるため、安定性が高く、広い組成範囲で緩効性を発揮させることができる。さらに、結晶とガラス体との混合体であるから、全て結晶化するよりも製造が容易である。
【0019】
このような結晶およびガラス体を存在させるためには、典型的には、原料を一旦溶融させてから冷却することにより一部を結晶化させる。この場合には、平衡状態に近い状態で結晶を析出させることができる。本発明の成分系の場合には、溶融した後の冷却過程で、CaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系結晶が晶出しやすい。そして、MgO、MnOおよびFeOの他の2価金属の酸化物は、CaOのサイトに置換固溶してこれらの結晶に入り込むと考えられる。
【0020】
本発明において、実質的にK2Oを含まない上記CaO−SiO2系の結晶としては、2CaO・SiO2、CaO・SiO2等が挙げられ、K2Oを含むK2O−CaO−SiO2系結晶としては、K2O・CaO・SiO2、2K2O・CaO・3SiO2、K2O・3CaO・6SiO2、2K2O・CaO・6SiO2等が挙げられる。組成および冷却条件を制御することにより、これらの結晶のいずれかを晶出させることができる。
【0021】
このように、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系結晶と、K2Oを含むガラスとから実質的になるカリ肥料を得るためには、K2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が20〜70モル%であり、K2Oが5〜30モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が75モル%以下である組成範囲が好ましい。上述したように、MgO、MnOおよびFeOの他の2価金属の酸化物は、CaOのサイトに置換固溶してこれらの結晶に入り込み、Al23はSiO2と同様の作用を有すると考えられるから、これらをグループ分けし、K2O−CaO−SiO2系状態図を基にして結晶化のしやすさを判断することができ、これらを考慮して、図1で示す上記組成範囲を好ましい範囲とした。ただし、この範囲に限定されず、その範囲外の組成であっても冷却条件を制御することにより、本発明の結晶およびガラスの混合体を形成することができる。なお、図1において各成分の割合はモル%であり、MeOは、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計を示すものである。また、また、Al23、MgO、MnO、FetOは選択成分であり、必ずしも含まれていなくてもよい。
【0022】
また、上記範囲の中で、SiO2とAl23との和が30〜60モル%、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が65〜10モル%の範囲がさらに好ましく、SiO2とAl23との和が35〜55モル%、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が60〜15モル%の範囲が一層好ましい。SiO2とAl23との和が35〜55モル%、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が60〜15モル%の範囲であれば特に肥料として好ましい緩効性を得ることができる。
【0023】
2Oの含有量の好ましい範囲を5〜30モル%にしたのは、肥料としての有効性を考慮した結果である。すなわち、5モル%未満であると施肥量が多量になりすぎ好ましくなく、また、30モル%以上となると溶解性が高くなりすぎる傾向にあるからである。
【0024】
本発明の緩効性カリ肥料の原料は、上記酸化物を主体とするものであれば特に限定されるものではないが、高炉スラグ、あるいは高炉銑に脱珪、脱リン、脱硫を施した後のスラグを好適に用いることができる。これらスラグは鉄鋼の製錬および精錬過程で副生物として多量に発生するものであり、安定的な供給が可能である。このようなスラグは、SiO2を20〜60wt%程度、Al23を数wt%程度、CaOを数wt%程度から50wt%程度、MgO、MnOおよびFeOを合計で5〜30wt%程度含み、その他の成分がほぼ15wt%以下含まれている。
【0025】
このようなスラグにカリウム源を加えることにより、本発明の緩効性カリ肥料が得られる。カリウム源も特に限定されるものではないが、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム塩、またはカリ長石のようなカリウム含有鉱物を好適に用いることができる。
【0026】
本発明の緩効性カリ肥料は、本発明を満たす成分の原料を例えば1300〜1500℃程度の温度で溶融させ、少なくとも800〜900℃程度の温度まで150〜300℃/hr程度の速度で徐冷して一部結晶化させ、その後急冷して残部をガラス化することにより得ることができる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
高炉銑を脱珪処理した際に生じたスラグ(脱珪スラグ)に炭酸カリウムを添加した後、約1500℃に加熱して均一な溶融体とし、1200℃まで長時間かけて徐冷し、その後急冷し固化して表1のAに示す組成の試料を得た。なお、この際の組成は図1において点Aに対応する。ここで、図1のプロットは、表1に重量%で示されている各成分の値をモル含有量に換算し、この各成分のモル含有量の合計値を求め、その合計量に対する各成分のモル含有量を計算した値に基づいている。
【0028】
得られた試料をX線回折に供したところ、主な結晶として、K2O・CaO・SiO2、2CaO・SiO2、CaO・SiO2が同定された。他にも微量の結晶の存在が確認されたが同定することはできなかった。また、X線回折により、結晶の残りがガラス体であることが確認された。ここでは、光学顕微鏡で、異なる組織ごとに、微小部X線回折により構造解析して光学的顕微鏡で判別できる各組織が主として結晶質であるかまたは非晶質であるかを判定し、光学顕微鏡写真から各組織の面積率を求めるといった方法により求めた非晶質の面積率をガラスの量とした。その結果、ガラス体の割合が24%であることが確認された。ガラス体を分析した結果、カリウムの存在が認められた。
【0029】
この試料を破砕し、K2Oのク溶率および水溶率を測定した。その結果、ク溶性K2O(c−K2O)が20.9%、水溶性K2O(w−K2O)が1.0%であり、緩効性肥料として適切な値を示すことが確認された。
【0030】
(実施例2)
脱珪スラグに炭酸カリウムを添加した後、約1300℃に加熱して均一な溶融体とし、850℃まで長時間かけて徐冷し、その後急冷し固化して表1のBに示す組成の試料を得た。なお、この際の組成は図1において点Bに対応する。
【0031】
得られた試料をX線回折に供したところ、主な結晶として、CaO・SiO2、2K2O・CaO・3SiO2、2K2O・CaO・6SiO2が同定された。他にも微量の結晶の存在が確認されたが同定することはできなかった。また、X線回折により、結晶の残りがガラス体であることが確認された。ここでも実施例1と同様に、光学顕微鏡で、異なる組織ごとに、微小部X線回折により構造解析して光学的顕微鏡で判別できる各組織が主として結晶質であるかまたは非晶質であるかを判定し、光学顕微鏡写真から各組織の面積率を求めるといった方法により求めた非晶質の面積率をガラスの量とした。その結果、ガラス体の割合が12%であることが確認された。ガラス体を分析した結果、カリウムの存在が認められた。
【0032】
この試料を破砕し、K2Oのク溶率および水溶率を測定した。その結果、ク溶性K2O(c−K2O)が20.0%、水溶性K2O(w−K2O)が0.6%であり、緩効性肥料として適切な値を示すことが確認された。
【0033】
(実施例3)
高炉銑を脱珪処理した際に生じたスラグ(脱珪スラグ)に炭酸カリウムを添加した後、約1400℃に加熱して均一な溶融体とし、600℃まで長時間かけて徐冷し、その後急冷し固化して表1のCに示す組成の試料を得た。なお、この際の組成は図1において点Cに対応する。
【0034】
得られた試料をX線回折に供したところ、主な結晶として、K2O・CaO・SiO2、2CaO・SiO2、2K2O・CaO・SiO2が同定された。他にも微量の結晶の存在が確認されたが同定することはできなかった。また、X線回折により、結晶の残りがガラス体であることが確認された。ここでも実施例1と同様に、光学顕微鏡で、異なる組織ごとに、微小部X線回折により構造解析して光学的顕微鏡で判別できる各組織が主として結晶質であるかまたは非晶質であるかを判定し、光学顕微鏡写真から各組織の面積率を求めるといった方法により求めた非晶質の面積率をガラスの量とした。その結果、ガラス体の割合が11%であることが確認された。ガラス体を分析した結果、カリウムの存在が認められた。
【0035】
この試料を破砕し、K2Oのク溶率および水溶率を測定した。その結果、ク溶性K2O(c−K2O)が10.3%、水溶性K2O(w−K2O)が2.6%であり、緩効性肥料として適切な値を示すことが確認された。
【0036】
(実施例4)
高炉銑を脱珪処理した際に生じたスラグ(脱珪スラグ)に炭酸カリウムを添加した後、約1350℃に加熱して均一な溶融体とし、600℃まで長時間かけて徐冷し、その後急冷し固化して表1のDに示す組成の試料を得た。なお、この際の組成は図1において点Dに対応する。
【0037】
得られた試料をX線回折に供したところ、主な結晶として、K2O・CaO・SiO2、2CaO・SiO2、2K2O・CaO・SiO2が同定された。他にも微量の結晶の存在が確認されたが同定することはできなかった。また、X線回折により、結晶の残りがガラス体であることが確認された。ここでも実施例1と同様に、光学顕微鏡で、異なる組織ごとに、微小部X線回折により構造解析して光学的顕微鏡で判別できる各組織が主として結晶質であるかまたは非晶質であるかを判定し、光学顕微鏡写真から各組織の面積率を求めるといった方法により求めた非晶質の面積率をガラスの量とした。その結果、ガラス体の割合7%であることが確認された。ガラス体を分析した結果、カリウムの存在が認められた。
【0038】
この試料を破砕し、K2Oのク溶率および水溶率を測定した。その結果、ク溶性K2O(c−K2O)が14.7%、水溶性K2O(w−K2O)が1.3%であり、緩効性肥料として適切な値を示すことが確認された。
【0039】
(実施例5)
表2に示す組成を有し、K2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系の結晶と、K2Oを含むガラス体とからなり、粒径が2〜4mmの肥料試料a〜fを準備し、これら試料のカリウム溶出試験を行った。これらの組成を図1にプロットする。
【0040】
溶解試験は以下の手順で行った。まず、上記各試料について、0.5gを2%クエン酸アンモニウム溶液10ml中で15分間振盪溶解させる。次いで、上澄みを採取した後2%クエン酸アンモニウム溶液10mlを再度添加し振盪させる。以上の操作を16回繰り返し、各回の採取液中のカリウム量を原子吸光法で測定した。その結果を図2に示す。図2の溶出率は、各回のカリ溶出量の累計を各試料中のカリウム分に対する比率として求めたものである。
【0041】
図2に示すように、試料の組成によってカリウムの溶出率に大きな差が生じ、MeO成分が多いほどクエン酸アンモニウム溶液へのカリウムの溶出率が大きくなることが確認された。また、この図から判断すると、試料fはカリウムの溶出速度が極めて小さく、溶出が非常に長期に亘って持続するので、水稲の元肥に使用することが可能であるが、水稲の追肥や短期作物用には溶出速度が小さすぎると考えられる。一方、試料aはカリウムの溶出速度が極めて速く、溶出の持続期間が短く、畑作用として使用することは可能であるが、元肥や水稲の追肥や短期作物用には溶解速度が大きすぎると考えられる。試料b、c、d、eは、水稲の追肥や短期作物用として適度な緩効性を有しており、他の用途にも適用可能と考えられる。これらは、SiO2とAl23との和が35〜55モル%、CaO、MgO、MnOおよびFeOの和が15〜60モル%の範囲内にあり、この範囲において、肥料として特に好ましい緩効性が得られていることが確認された。
【0042】
【表1】

Figure 0003648995
【0043】
【表2】
Figure 0003648995
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、K2O、SiO2、Al23、CaO、ならびにMgO、MnOおよびFetOからなる群から選択された1種または2種以上を主体とし、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系結晶と、K2Oを含むガラス体とから実質的になるカリ肥料が提供されるので、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶が、K2Oを含むK2O−CaO−SiO2系結晶をガードする状態となる。したがって、K2Oを含む結晶の溶解が抑制され、さらにK2Oを含むガラス体の存在によりK2Oがより緩やかに溶解し、適切な緩効性を示す。また、肥料を構成する結晶の結晶系が固定的であるため、安定性が高く、広い組成範囲で緩効性を発揮させることができる。さらに、結晶とガラス体との混合体であるから、全て結晶化するよりも製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカリ肥料の好ましい組成範囲を示す図。
【図2】実施例3におけるカリウムの溶解試験の結果を示すグラフ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a slow-release potash fertilizer.
[0002]
[Prior art]
Fertilizers are indispensable for the growth of plants. Above all, nitrogen, phosphoric acid, and potassium are fertilized as the three major ingredients. Such fertilizers are applied to the soil, dissolved in the irrigation and absorbed from the plant roots over time.
[0003]
However, since plant absorption takes place over several days to weeks, there are some that flow away without being absorbed during this time. Fertilizers that are easily soluble in water often flow away in this way, and such fertilizers have to be fertilized several times in small amounts.
[0004]
Therefore, in order to save such trouble, in recent years, a fertilizer that can grow a crop over a long period of time by one fertilization, that is, gradually eluting in the soil, and the fertilization effect lasts for a long period of time. Fertilizers (slow release fertilizers) have been demanded.
[0005]
Various slow-release fertilizers have been proposed and manufactured, such as those containing the above three major fertilizer elements alone, those containing them in combination, or those containing auxiliary elements simultaneously. Among these three large fertilizers, a small amount of potassium may be used at the initial stage of growth, but a large amount is required during the fruiting period, and slow-release potash fertilizer is regarded as important.
[0006]
Conventionally, a slow-release potash fertilizer that is soluble in a citric acid aqueous solution secreted from the roots of a plant but hardly soluble in water has been used. The term “soluble” means that it is soluble in a 2 wt% citric acid aqueous solution. Such water-soluble potash fertilizer, which is sparingly soluble in water, is prevented from flowing out by irrigation and dissolves in citric acid secreted from the root, so as the citric acid secreted with the growth of the root increases, The amount absorbed is also increased. Therefore, it shows an ideal slow-release.
[0007]
An example of such a soluble slow-release potash fertilizer is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-5785. In this publication, a potassium source such as potassium carbonate or caustic potash is added to fly ash recovered from an exhaust gas dust collector of a thermal power plant, this blended raw material is baked at 800 to 1100 ° C., and a fly ash component is obtained by solid phase reaction. A slow soluble potash fertilizer that combines potassium and potassium is shown.
[0008]
This slow-release potash fertilizer is a sintered body in which fly ash and a potassium source are the main components, and Al 2 O 3 , alkaline earth metal oxide, Fe 2 O 3, etc. are bonded to both, and K 2 O It is described that K 2 O is dissolved at a high ratio, and there is little water-soluble K 2 O, which shows good slow-release properties.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, such slow-release potash fertilizer is composed of various crystals in which Al 2 O 3 , alkaline earth metal oxides, Fe 2 O 3, etc. are bonded to the main components K 2 O and SiO 2. These have different solubility. Therefore, when such a fertilizer is fertilized, the eluted components may be different over time, and the fertilizer components may not be stably supplied. Therefore, depending on the crop, there may be a case where the characteristics required for a slow-acting fertilizer that a desired fertilization effect lasts for a long time is not satisfied.
[0010]
The slow-release potash fertilizer is produced by sintering and is crystallized by a solid-phase reaction. Therefore, it is generated when the firing conditions or the composition of fly ash as a raw material changes. The kind of crystal, the existing ratio, the crystallinity of the obtained crystal, and the like change greatly, and the solubility greatly changes accordingly. Therefore, when it is intended to produce a product having moderate slow-release properties, it is necessary to strictly control the composition of raw materials other than potash and the firing conditions, which makes it difficult to produce.
[0011]
This invention is made | formed in view of this situation, Comprising: It aims at providing the slow release potash fertilizer which can exhibit the slow release stable in the wide composition range.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, first invention, K 2 O, the SiO 2, and CaO as essential components, and Al 2 O 3, MgO, MnO , the Fe t O a selected component, substantially K 2 O There is provided a slow-acting potash fertilizer characterized by comprising mainly a CaO—SiO 2 -based crystal containing no K, a K 2 O—CaO—SiO 2 -based crystal and a glass body containing K 2 O.
[0013]
The second invention provides a slow-release potash fertilizer characterized in that, in the first invention, it is once solidified after melting.
[0014]
The third invention is the first invention or the second invention, K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, SiO 2 and Al 2 O 3 the sum is 20 to 70 mol%, K 2 O is from 5 to 30 mol%, CaO, MgO, slow-release potassium fertilizer sum of MnO and Fe t O is equal to or less than 75 mol% I will provide a.
[0015]
The fourth invention is, in the third invention, the sum of the K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, SiO 2 and Al 2 O 3 30 a 60 mol%, CaO, MgO, sum of MnO and Fe t O to provide a slow release potassium fertilizer according to claim 3, wherein when, characterized in that 10 to 65 mol%.
[0016]
The fifth invention, in the fourth invention, K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 35 55 is the mole% CaO, MgO, sum of MnO and Fe t O to provide a slow release potassium fertilizer, wherein when, characterized in that 15 to 60 mol%.
[0017]
In the present invention, Fe t O is a general term for iron oxides, and includes both FeO and Fe 2 O 3 . Further, the manganese oxide is usually MnO, but in the present invention, manganese is not necessarily limited to divalent.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described.
In the present invention, K 2 O, SiO 2, and CaO as essential components, Al 2 O 3, MgO, and MnO, assumes slow release potassium fertilizer and Fe t O the selection component, substantially K 2 O and CaO-SiO 2 based crystal containing no and the K 2 O-CaO-SiO 2 based crystal, and the requirements to be mainly composed of a glass body containing K 2 O. According to such a configuration, substantially K 2 O and CaO-SiO 2 based crystal is not included, K 2 O-CaO-SiO 2 based crystallized to become a state of the guard K 2 containing K 2 O Dissolution of crystals containing O is suppressed, and K 2 O dissolves more slowly due to the presence of a glass body containing K 2 O, and exhibits appropriate slow-release properties. Moreover, since the crystal system of the crystals composing the fertilizer is fixed, the stability is high, and a slow effect can be exhibited in a wide composition range. Furthermore, since it is a mixture of a crystal and a glass body, the production is easier than crystallization.
[0019]
In order to make such crystals and glass bodies exist, typically, the raw material is once melted and then cooled to be partially crystallized. In this case, crystals can be precipitated in a state close to an equilibrium state. In the case of the component system of the present invention, CaO—SiO 2 -based crystals and K 2 O—CaO—SiO 2 -based crystals are easily crystallized in the cooling process after melting. Then, it is considered that oxides of other divalent metals such as MgO, MnO and FeO are substituted and dissolved in CaO sites and enter these crystals.
[0020]
In the present invention, the substantially K 2 O does not include the above CaO-SiO 2 based crystal, include 2CaO · SiO 2, CaO · SiO 2 , etc., K 2 O-CaO-SiO containing K 2 O the 2 crystal, K 2 O · CaO · SiO 2, 2K 2 O · CaO · 3SiO 2, K 2 O · 3CaO · 6SiO 2, 2K 2 O · CaO · 6SiO 2 and the like. Any of these crystals can be crystallized out by controlling the composition and cooling conditions.
[0021]
Thus, to obtain substantially the K 2 O containing no CaO-SiO 2 based crystal, and K 2 O-CaO-SiO 2 based crystal, potash fertilizer consisting essentially of a glass containing K 2 O the, K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 is 20 to 70 mol%, K 2 O is from 5 to 30 mol%, CaO, MgO, the composition range sum is less than 75 mol% of MnO and Fe t O preferred. As described above, other divalent metal oxides of MgO, MnO and FeO are substituted and dissolved in CaO sites and enter these crystals, and Al 2 O 3 has the same action as SiO 2. Therefore, these can be grouped, and the crystallization easiness can be judged based on the K 2 O—CaO—SiO 2 phase diagram, and the above composition shown in FIG. The range was set as a preferable range. However, the present invention is not limited to this range, and the crystal and glass mixture of the present invention can be formed by controlling the cooling conditions even if the composition is outside this range. The ratio of the components in FIG. 1 is the mole%, MeO is indicative CaO, MgO, a total of MnO and Fe t O. Further, also, Al 2 O 3, MgO, MnO, the Fe t O are optional components it may not be necessarily included.
[0022]
Further, among the above-mentioned range, the sum is 30 to 60 mol% of SiO 2 and Al 2 O 3, CaO, MgO , sum of MnO and Fe t O is more preferably in the range of 65 to 10 mol%, SiO 2 the sum is 35 to 55 mol% of Al 2 O 3, CaO, MgO , sum of MnO and Fe t O is the more preferred range of 60 to 15 mol%. Sum 35-55 mol% of SiO 2 and Al 2 O 3, CaO, MgO , that the sum of MnO and Fe t O is to obtain a desirable slow-release as particularly fertilizer be in the range of 60 to 15 mol% it can.
[0023]
The preferable range of the content of K 2 O is 5 to 30 mol% is a result of considering the effectiveness as a fertilizer. That is, if it is less than 5 mol%, the amount of fertilizer becomes too large, which is not preferable, and if it exceeds 30 mol%, the solubility tends to be too high.
[0024]
The raw material of the slow-release potash fertilizer of the present invention is not particularly limited as long as it is mainly composed of the above oxide, but after desiliconization, dephosphorization, and desulfurization of blast furnace slag or blast furnace slag. Slag can be used suitably. These slags are generated in large quantities as by-products during the smelting and refining process of steel, and can be supplied stably. Such slag contains about 20 to 60 wt% of SiO 2 , about several wt% of Al 2 O 3 , about several wt% to about 50 wt% of CaO, and about 5 to 30 wt% in total of MgO, MnO and FeO. The other components are contained in an amount of approximately 15 wt% or less.
[0025]
The slow-release potash fertilizer of the present invention can be obtained by adding a potassium source to such slag. The potassium source is not particularly limited, however, potassium salts such as potassium carbonate, potassium bicarbonate and potassium sulfate, or potassium-containing minerals such as potassium feldspar can be suitably used.
[0026]
The slow-release potash fertilizer of the present invention melts the raw materials of the components satisfying the present invention at a temperature of, for example, about 1300 to 1500 ° C., and slowly cools it to a temperature of at least about 800 to 900 ° C. at a rate of about 150 to 300 ° C./hr. Then, it can be obtained by partially crystallizing and then rapidly cooling to vitrify the remainder.
[0027]
【Example】
(Example 1)
Potassium carbonate is added to slag (desiliconized slag) produced when the blast furnace is desiliconized, then heated to about 1500 ° C. to form a uniform melt, and gradually cooled to 1200 ° C. over a long period of time. The sample was quenched and solidified to obtain a sample having the composition shown in A of Table 1. The composition at this time corresponds to point A in FIG. Here, the plot of FIG. 1 converts the value of each component shown by weight% in Table 1 into molar content, calculates | requires the total value of molar content of this each component, and calculates each component with respect to the total amount. Based on the calculated molar content of.
[0028]
When the obtained sample was subjected to X-ray diffraction, K 2 O · CaO · SiO 2 , 2CaO · SiO 2 , and CaO · SiO 2 were identified as main crystals. In addition, the presence of a trace amount of crystals was confirmed but could not be identified. Further, it was confirmed by X-ray diffraction that the remainder of the crystal was a glass body. Here, with an optical microscope, for each different structure, it is determined whether each structure that can be discriminated with an optical microscope by structural analysis by microscopic X-ray diffraction is mainly crystalline or amorphous. The amorphous area ratio obtained by a method of obtaining the area ratio of each structure from the photograph was used as the amount of glass. As a result, it was confirmed that the ratio of the glass body was 24%. As a result of analyzing the glass body, the presence of potassium was observed.
[0029]
This sample was crushed, and the K 2 O solubility and water solubility were measured. As a result, the soluble K 2 O (c-K 2 O) is 20.9% and the water-soluble K 2 O (w-K 2 O) is 1.0%, which is an appropriate value as a slow-release fertilizer. It was confirmed to show.
[0030]
(Example 2)
After adding potassium carbonate to desiliconized slag, it is heated to about 1300 ° C. to make a uniform melt, slowly cooled to 850 ° C. over a long period of time, then rapidly cooled and solidified, and a sample having the composition shown in B of Table 1 Got. The composition at this time corresponds to point B in FIG.
[0031]
When the obtained sample was subjected to X-ray diffraction, CaO · SiO 2 , 2K 2 O · CaO · 3SiO 2 , and 2K 2 O · CaO · 6SiO 2 were identified as main crystals. In addition, the presence of a trace amount of crystals was confirmed but could not be identified. Further, it was confirmed by X-ray diffraction that the remainder of the crystal was a glass body. Here again, as in Example 1, for each different structure in the optical microscope, whether each structure that can be distinguished by the optical microscope by structural analysis by microscopic X-ray diffraction is mainly crystalline or amorphous. The amorphous area ratio obtained by a method of obtaining the area ratio of each tissue from an optical micrograph was taken as the amount of glass. As a result, it was confirmed that the ratio of the glass body was 12%. As a result of analyzing the glass body, the presence of potassium was observed.
[0032]
This sample was crushed, and the K 2 O solubility and water solubility were measured. As a result, the soluble K 2 O (c-K 2 O) is 20.0% and the water-soluble K 2 O (w-K 2 O) is 0.6%, which is an appropriate value as a slow-release fertilizer. It was confirmed to show.
[0033]
(Example 3)
Potassium carbonate is added to slag (desiliconized slag) generated when the blast furnace is desiliconized, then heated to about 1400 ° C to form a uniform melt, gradually cooled to 600 ° C over a long period of time, and then The sample was rapidly cooled and solidified to obtain a sample having the composition shown in C of Table 1. The composition at this time corresponds to point C in FIG.
[0034]
When the obtained sample was subjected to X-ray diffraction, K 2 O · CaO · SiO 2 , 2CaO · SiO 2 , and 2K 2 O · CaO · SiO 2 were identified as main crystals. In addition, the presence of a trace amount of crystals was confirmed but could not be identified. Further, it was confirmed by X-ray diffraction that the remainder of the crystal was a glass body. Here again, as in Example 1, for each different structure in the optical microscope, whether each structure that can be distinguished by the optical microscope by structural analysis by microscopic X-ray diffraction is mainly crystalline or amorphous. The amorphous area ratio obtained by a method of obtaining the area ratio of each tissue from an optical micrograph was taken as the amount of glass. As a result, it was confirmed that the ratio of the glass body was 11%. As a result of analyzing the glass body, the presence of potassium was observed.
[0035]
This sample was crushed, and the K 2 O solubility and water solubility were measured. As a result, the soluble K 2 O (c-K 2 O) is 10.3% and the water-soluble K 2 O (w-K 2 O) is 2.6%, which is an appropriate value as a slow-release fertilizer. It was confirmed to show.
[0036]
(Example 4)
Potassium carbonate is added to the slag (desiliconized slag) generated when the blast furnace is desiliconized, and then heated to about 1350 ° C. to form a uniform melt, which is gradually cooled to 600 ° C. over a long period of time. The sample was quenched and solidified to obtain a sample having the composition shown in D of Table 1. The composition at this time corresponds to the point D in FIG.
[0037]
When the obtained sample was subjected to X-ray diffraction, K 2 O · CaO · SiO 2 , 2CaO · SiO 2 , and 2K 2 O · CaO · SiO 2 were identified as main crystals. In addition, the presence of a trace amount of crystals was confirmed but could not be identified. Further, it was confirmed by X-ray diffraction that the remainder of the crystal was a glass body. Here again, as in Example 1, for each different structure in the optical microscope, whether each structure that can be distinguished by the optical microscope by structural analysis by microscopic X-ray diffraction is mainly crystalline or amorphous. The amorphous area ratio obtained by a method of obtaining the area ratio of each tissue from an optical micrograph was taken as the amount of glass. As a result, it was confirmed that the ratio of the glass body was 7%. As a result of analyzing the glass body, the presence of potassium was observed.
[0038]
This sample was crushed, and the K 2 O solubility and water solubility were measured. As a result, the soluble K 2 O (c-K 2 O) is 14.7% and the water-soluble K 2 O (w-K 2 O) is 1.3%, which is an appropriate value as a slow-release fertilizer. It was confirmed to show.
[0039]
(Example 5)
Having the composition shown in Table 2, it consists of a CaO-SiO 2 based crystal containing no K 2 O, and K 2 O-CaO-SiO 2 based crystal, the glass body containing K 2 O, particle size Prepared 2 to 4 mm fertilizer samples a to f, and potassium elution tests of these samples were performed. These compositions are plotted in FIG.
[0040]
The dissolution test was performed according to the following procedure. First, 0.5 g of each sample is dissolved by shaking in 10 ml of 2% ammonium citrate solution for 15 minutes. Then, after collecting the supernatant, 10 ml of 2% ammonium citrate solution is added again and shaken. The above operation was repeated 16 times, and the amount of potassium in each collected solution was measured by an atomic absorption method. The result is shown in FIG. The elution rate in FIG. 2 is obtained by calculating the total amount of potassium elution at each time as a ratio to the potassium content in each sample.
[0041]
As shown in FIG. 2, it was confirmed that there was a large difference in the dissolution rate of potassium depending on the composition of the sample, and that the dissolution rate of potassium in the ammonium citrate solution increased as the MeO component increased. Judging from this figure, since the elution rate of potassium is extremely small and elution lasts for a very long time, the sample f can be used for the original fertilizer of paddy rice. The elution rate is considered to be too low for use. On the other hand, sample a has an extremely high potassium elution rate and a short duration of elution, and can be used as a field effect. It is done. Samples b, c, d and e have moderate slow-release properties for topdressing of paddy rice and short-term crops, and are considered to be applicable to other uses. It is the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 is 35 to 55 mol%, CaO, MgO, to the sum of MnO and FeO in the range of 15 to 60 mol%, in this range, particularly preferred slow as fertilizer It was confirmed that efficacy was obtained.
[0042]
[Table 1]
Figure 0003648995
[0043]
[Table 2]
Figure 0003648995
[0040]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, and mainly MgO, 1 kind selected from a group consisting of MnO and Fe t O or two or more a substantially K 2 O of CaO-SiO 2 system not containing crystals, and K 2 O-CaO-SiO 2 based crystal, since potash fertilizer is provided which consists essentially of a glass body containing K 2 O , substantially K 2 O and CaO-SiO 2 based crystal is not included, a state that guard the K 2 O-CaO-SiO 2 based crystal containing K 2 O. Therefore, dissolution of crystals containing K 2 O is suppressed, and K 2 O dissolves more slowly due to the presence of a glass body containing K 2 O, and exhibits an appropriate slow effect. Moreover, since the crystal system of the crystals composing the fertilizer is fixed, the stability is high, and a slow effect can be exhibited in a wide composition range. Furthermore, since it is a mixture of a crystal and a glass body, the production is easier than crystallization.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a preferred composition range of a potash fertilizer according to the present invention.
2 is a graph showing the results of a potassium dissolution test in Example 3. FIG.

Claims (5)

2O、SiO2、およびCaOを必須成分とし、Al23、MgO、MnO、FetOを選択成分とし、実質的にK2Oを含まないCaO−SiO2系の結晶と、K2O−CaO−SiO2系の結晶と、K2Oを含むガラス体とを主体とすることを特徴とする緩効性カリ肥料。
ただし、FetOは、FeOおよびFe23の両方を含むものである。
K 2 O, SiO 2 , and CaO as essential components, Al 2 O 3 , MgO, MnO, and Fe t O as selective components, and a CaO—SiO 2 -based crystal substantially free of K 2 O; A slow-release potash fertilizer characterized by comprising mainly a 2 O—CaO—SiO 2 crystal and a glass body containing K 2 O.
However, Fe t O is intended to include both FeO and Fe 2 O 3.
一旦溶融後に固化されたことを特徴とする請求項1に記載の緩効性カリ肥料。The slow-release potash fertilizer according to claim 1, which is solidified after melting once. 2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が20〜70モル%であり、K2Oが5〜30モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が75モル%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩効性カリ肥料。 K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 is 20 to 70 mol%, K 2 O There is a 5 to 30 mol%, CaO, MgO, slow-release potassium fertilizer according to claim 1 or claim 2 sum of MnO and Fe t O is equal to or less than 75 mol%. 2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が30〜60モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が10〜65モル%であることを特徴とする請求項3に記載の緩効性カリ肥料。 K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 is 30 to 60 mol%, CaO, MgO , slow-release potassium fertilizer according to claim 3, the sum of MnO and Fe t O is characterized in that 10 to 65 mol%. 2O、SiO2、Al23、CaO、MgO、MnOおよびFetOの合計量に対して、SiO2とAl23との和が35〜55モル%であり、CaO、MgO、MnOおよびFetOの和が15〜60モル%であることを特徴とする請求項4に記載の緩効性カリ肥料。 K 2 O, SiO 2, Al 2 O 3, CaO, MgO, relative to the total amount of MnO and Fe t O, the sum of SiO 2 and Al 2 O 3 is 35 to 55 mol%, CaO, MgO , slow-release potassium fertilizer of claim 4 in which the sum of MnO and Fe t O is characterized in that 15 to 60 mol%.
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