JP3648570B2 - 可聴周波数領域での聴覚検査装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は可聴周波数領域での聴覚検査装置に関し、特には、聴覚検査実施者の指示あるいは要求に反応できない個人に適用可能な可聴周波数領域での聴覚検査装置に関するものである。この聴覚検査装置は、乳幼児の聴覚機能の計測に適用可能であり、検査者と被検査者とのコミュニケーションが必要な方法あるいはシステムよりもさらに早く年齢段階での聴覚評価を可能にするものである。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
【0002】
周波数と音圧レベル(sound pressure level)が類似したプライマリ音、あるいは単にプライマリとして知られる2音の単一周波数正弦波音(sinusoidal tone)を同時に聴かせ、多数の可聴相互モジュレーション合成歪音を創出する手法は何百年も知られている。可聴合成歪音は、現在のところそのメカニズムは解明されていないが、耳内での非線形プロセス(nonlinear process)によって創出されるものである。典型的には、使用されるプライマリ音の両周波数は、約1:1.2の比である。通常は、周波数の低い方をf1とし、高い方をf2と表している。耳によって発生される相互モジュレーション歪音のうち、特に周波数は(2f1−f2)のものは、この音が提供される被検者に聴こえるのが普通である。
【0003】
1979年、デビッド・ケンプ博士は、蝸牛(内耳)によって合成される歪音は、プライマリ音提供時に耳管(ear canal)内に高感度マイクを挿入することで健聴者の耳内で検出・測定可能であることを証明した。その後、ケンプ博士と彼の同僚及び多数の国の数多くの研究者は、データを収集し、可測歪音の不存在は、2音のプライマリ音及び歪音に占められる可聴スペクトル領域での聴覚障害に関与することを証明した。そのような試験は、励起合成歪音(EDP:evoked distortion product))法を採用した研究文献にしばしば引用されている。
【0004】
可聴歪音の物理的特性及び可測特性の発見以前において、ケンプ博士は1978年に、彼の言う内耳からの「反射(reflection)」の形態で戻ってくるインパルス信号の非線形バージョンの検出可能性を証明していた。この反響インパルス信号は、インパルス音を聴かせたほぼ直後に発生した。一連のインパルス音を聴かせ、反響音の線形成分を排除するための平均化手法及び他の信号処理方法を採用することで、被検者の聴覚機能を評価する実用的な技術が開発された。その後にケンプ博士は、非線形反響音のスペクトル特性と時間領域特性の測定システムを考案し、さらに、研究者に前記のごとき試験を実施させるように、(オトダイナミックス社製)装置を利用可能にした。インパルス/反響音技術はこれらの研究の唯一の手段ではないが、幅広く採用されるに至り、特に、乳幼児及び子供の研究室聴力測定において幅広く採用されている。
【0005】
本発明は、ケンプ博士の米国特許第4.374,526号と第4,884,447号にて開示されたインパルス/反響音法は採用していないが、種々な観点からその改良方法であると考えることが可能である。本発明は、インパルス/反響音法よりも素早く結果を提供し、先行技術に基づく種々な方法よりもさらに効果的に乳幼児や子供達を対象とした聴覚障害児スクリーニングに適用が可能であり、研究所による前記のごときインパルス/反響音法の補助的手法として採用するのに好都合である。
【0006】
図1において、前記先行技術を利用したEDP試験を紹介している。典型的には、小型ラウドスピーカに類似し、それぞれ2音の一方を提供する2器の小型トランスジューサ12によって2音のプライマリ音が被検者に提供される。EDPは被検者の耳管(ear canal)16内に高感度マイクを設置することで計測され、マイクの出力はスペクトル分析器あるいは波形分析器に入力される。あるいは、マイクの出力は、適当な増幅処理後に、アナログ/デジタル変換器の入力端子に入力され、マイクの出力波形のバイナリ−エンコード表示に変換され、この表示は、デジタルコンピュータプログラムによって分析され、マイク出力信号のスペクトルが決定される。
【0007】
プライマリ音の提供に使用される2器のトランスジューサの使用は、マルチ音が電気的形態にて入力端子に入力され、トランスジューサの非線形活動による出力音の成分としての相互モジュレーション合成歪音を発生させるときに、1器のトランスジューサのみの場合の特性を矯正するために必要となるものである。これらの歪音成分の中で、耳によって創出されるものと同一の周波数にて相互モジュレーション合成歪音が発生するであろう。トランスジューサの相互モジュレーション歪音は、耳によって創出される歪音の計測を妨害するであろう。
EDP法の現行の性能限度は、正常な耳内での放出音要素測定の複雑性によってもたらされている。1対のプライマリ音ペアが被検者に提供されると、EDPは検出されないか、あるいは非常に低レベルとなるかのいずれかである。この場合、検査実施者は被検者の聴覚系障害が存在するとの結論を導きだすかも知れない。事実、EDPのレベルは、現在知られたいかなる方法によっても予期できない特殊な形態にて、どの被検者においても周波数と共に変化するものである。従って、EDPのみの計測は検査者を間違った判断に導く恐れがある。現在まで、この問題を解決する方法は、相対的に時間を要し、EDP法と比較して効率が劣るインパルス/反響音法を使用するか、あるいは、大量の連続的周波数でEDP法を実施することだけであった。
【0008】
可聴周波数領域に広がった周波数におけるプライマリ音ペアによって創出されたEDPを測定する先行技術装置において、1回に1プライマリ音ペアを提供し、そのペアによって創出された単一EDPを測定することでその結果は得られる。乳幼児や子供達に関するかぎり、彼らは検査を妨害するように動いたり、音をたてたりしがちであり、利用可能な検査結果を得ることができないため、先行技術を利用した検査は、満足できるデータが得られるまで、長時間実施されなければならないものであった。
【0009】
よって、本発明の主要な目的は、単一EDPの検出と測定を行う先行技術EDPとの比較で、マルチ周波数において同時に聴覚機能に関しての情報を取得させる聴覚検査のための聴覚検査装置を提供することである。
【0010】
本発明の別目的は、EDP検査においてマルチ型ペアのプライマリ音が採用されるとき、妨害相互モジュレーション合成音が各トランスジューサによって発生されるプライマリ音の非線形相互作用によって引き起こされ、EDPを隠遮し、あるいはその測定を妨害する相互モジュレーション合成音が生じる可能性を排除する聴覚検査装置を提供することである。
【0011】
本発明の別目的は、先行技術試験よりも迅速な聴覚検査が可能であり、検査終了までそれほど時間を必要とせず、取得データの信頼性を損なわずに各検査の費用を低減させる聴覚検査装置を提供することである。
【0012】
本発明の別目的は、EDP法による検査の信頼度を増加させる聴覚検査装置を提供することである。
【0013】
本発明の別目的は、被検者の聴覚機能の測定に関して合理的範囲で、且つ充分である時間にEDP検査時間を自動的に設定することで、EDPの効率を改善させる聴覚検査装置を提供することである。
【0014】
本発明の別目的は、訓練をさほど必要とせず、便利に操作が可能な、子供の聴覚検査に利用することができるスクリーニング装置の設計を可能ならしめる聴覚検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明においては、マルチ型単一周波数音は、先行技術のものとは異なり、2器のトランスジューサのそれぞれによって提供される。これらの各トランスジューサは1音の単一周波数音のみを提供する。一方のトランスジューサは、複数のf1プライマリ音を提供するように採用され、各プライマリ音は可聴周波数帯の異なる位置に存在しており、他方のトランスジューサは、対応する複数のf2プライマリ音を提供し、これら各プライマリ音は、その対応するf1に関係する周波数を有しており、そのペアによるEDPの創出に適するように周波数比を設定する。各セットの各プライマリ音に対する適した周波数の選択によって、同一トランスジューサによって発生されるマルチ型プライマリ音の相互作用による多数の相互モジュレーション合成音の存在によって引き起こされる問題とは遭遇せずに、複数のペアが同時に耳に提供される。これによって、1プライマリ音ペアにカバーされている周波数領域のみや、その結果として得られる単一CDTのみならず、可聴周波数領域を網羅した聴覚機能に関する情報を同時に提供する単一検査の実行が可能になる。
【0016】
各トランスジューサによって発生される周波数は、この手順によって求められるEDPと同じ周波数での相互モジュレーション合成音の創出を回避させる比となるように両周波数は選択されなければならない。
【0017】
さらに、複数のEDPの検出及び測定が同時に行われ、特に、単一周波数でのEDPの不存在、あるいは弱いEDPが検査者の判断を狂わせることがないような検査が可能である。
【発明の実施の形態】
【0018】
本発明のこれら及び他の目的、並びに特徴は、添付図面を参照に付した以下の詳細な説明からさらに充分に理解されるであろう。
【0019】
図3を利用して、本発明の聴覚検査装置における聴力測定法を説明する。ステップ20において、サンプルレート(fs:sample rate)、及び、FFTの長さLを表すパワー(power)2が選択される。ステップ22において、3つのL−ポイントバッファーが確立され、ゼロが各バッファーの各位置に配置される。説明のため、これらのバ ッファー1(68)、バッファー2(70)、及びパーム(Perm)として示す。ステップ24において、プライマリ音ペア(kはペア数)周波数は、fsとLの選択の結果で決定されるそれらディスクリート(discrete)周波数から選択され、fs/Lの整数倍である。例えば、選択されたサンプルレートが20,000Hzであり、Lの値が1024と選択されれば、そのディスクリート分析周波数は19.53Hzの整数倍となる。
【0020】
ステップ26において、テーブルが作成され、k選択f1音のLサンプルの瞬間値を含むバイナリメモリ装置内に保存される。ステップ28において、k選択f2音の瞬間値のテーブルが作成されて保存される。これらのテーブルは、プライマリ音を被検者の耳に提供する2器のトランスジューサ64と66とに、入力信号を提供するために使用される。これらの2つのテーブルの各々は、このサンプル内の1024のエントリーを含み、一方のテーブルの各エントリーは、各ペアのkf1(低周波数)音の瞬間値の総計であり、他方のテーブルは、各ペアのkf2(高周波数)音の瞬間値の総計である。各周波数成分の総計に対する影響度は以下のように計算される。
【0021】
値(前記影響度を数値化した値)=sin(サンプル数×ビン数(bin number)×2×PI/1024)
【0022】
s[n]=Asin(2 nj/L)
【0023】
式中、s[n]は、そのサンプル数に対してテーブル内へ加えられるべき量であり、nは、1から1024までのテーブル内の位置であり、jは、fs/Lのj番目のハーモニック(harmonic)であり、Aは、望む振幅(amplitude)である。
【0024】
これらのテーブルの内容は連続的に読み取られ、ステップ32のデジタル/アナログ変換器58と60に送られる。各変換器の出力は、アナログ波形として表されている対応するテーブルの記載内容となり、被検者の耳管内あるいはその入口付近の電気−音響トランスジューサ64と66の入力端子に送られる。本発明によれば、各テーブルは、2器の独立したトランスジューサの一方に対する入力波形を形成し、これによって、耳によって創出される対象合成歪音の周波数でトランスジューサ内の相互モジュレーション合成歪音を創出可能である音響信号内の周波数成分を独立的に分離することができる。
【0025】
ステップ36において、フレームカウンターは2つの目的で進行中のフレーム数を把握するのに使用される。まずこれは、プロセスモードとサンプリングモードとの間で、バッファー1(68)とバッファー2(70)との交換に使用される。次に、カウンターは、所定数のフレームの処理が終了したときに、計測の終了を検知するのに使用される。ステップ38において、本システムは、アナログ/デジタル変換器62を介してマイク56からの信号のL−ポイント分をサンプル抽出する。これらのポイントはバッファー1(68)あるいはバッファー2(70)のどちらかに保存される。どちらのバッファーが使用されるかは、フレームカウンターが奇数であるか偶数であるかによって決定される。フレームカウンターが奇数であれば、値はバッファー1(68)に保存され、フレームカウンターが偶数であれば、サンプルポイントはバッファー2(70)に保存される。これによって、バッファー1(68)とバッファ2(70)は交互に使用可能となり、他のバッファー内の値が処理されている間に充填可能となる。
【0026】
次に、バッファ1内の値を処理する手法について説明 する。先ず、ステップ40において、本システムは、サンプルL−ポイントが同時進行的に保存されていないバッファーであるバッファー1に保存されている信号のファーストフーリエ変換(Fast Fourier Transform;以下、FFTという)を実行する。ステップ42において、このL−ポイントフレームは、トランシエントノイズ(transient noise)に関して分析される。この分析は受領されたフレームのFFTをまず計算し、求めるEDPを囲むM周波数成分の大きさを測定することで行われる。トランシエントノイズの測定は、例えば、これら隣接した成分の最大のもの、あるいはそれらのRMS平均値でもよい。ステップ44において、検出されたトランシエントノイズが閾値(threshold)を越えるなら、バッファー1のデータは廃棄され、本システムは、ステップ38のバッファー2内へ配置されつつあるマイク信号のポイントが終結するようなサンプル抽出を待つことになる。トランシエントノイズが閾値を越えなければ、ステップ46のシステムはバッファー1内のフレームから計算されたコンプレックスFFTをパームバッファー内に存在する値に加え、そのフレームカウンターをインクレメント(increment)させる。ステップ47において、本システムは望む有効数のフレームが達成されたか否かをチェックし、もし、達成されていなければ、ステップ48において、バッファー2がサンプルで充填されるのを待ち、ステップ36の手法を実施する。所定数のフレームが達成されていれば、その結果はステップ49で表示され、ステップ50で処理が終了する。
【0027】
1024のサンプルで稼働するFFTに基づく前例の音響信号の取得手順は、各々1024のサンプル(長さ)で2つのバッファー1,2を交互に充填するようにセットアップされるであろう。バッファー数、サンプルレート、及び実施されるFFTの長さは、相互に関連するものであるが、本発明の特徴から逸脱せずに、本例のものと大きく異なる値を有するように選択することも可能である。モトローラ社のDSP56001デジタル信号プロセッサーチップが使用され、ステップ40のFFTが実行されるとき、FFTの結果を取得するのにかかる時間は、バッファーを充填するのに必要な時間よりも短く、従って、分析されないデータは取得されることがない。もちろん、同様な速度でFFTを実行できるどのデジタル信号プロセッサーでも使用可能ではある。FFTがバッファー1の内容で実行されている間は、他方のバッファー2はアナログ/デジタル変換器の出力から充填されている。
【0028】
比1:2:4.....2nでプライマリ音を採用することの利点は、これらの音を耳に提供している単一トランスジューサ内で形成された相互モジュレーション合成音がnf1+mf2,n,m=0±1,±2.....にて降下することである。これらの合成歪音は、対象のものと区別可能である。従って、この比が好ましいが、満足できる結果を提供する他のマルチ型低プライマリ音あるいは高プライマリ音の組合せも可能である。
【0029】
本発明においては、情報は広域周波数に対して素早く入手可能である。特に、ほんの2、3秒で充分であることが発見されている。本発明に従って検査される子供は、全検査が完了するまでにほんの2、3秒間静止していればよいが、多数のEDPの連続的で個別の測定による検査が5分から10分間を必要とすることは普通のことであり、あるいは、インパルス/反響音法による検査が数分間必要なことは普通のことである。従って、本発明は、病院での聴覚スクリーニングのコストを低減させる秘めた能力を有しており、健康福祉コストを低減させるのに貢献することであろう。
【0030】
検査時間を、聴覚機能の信頼性の高い判定に必要であって充分な時間に制限する目的での前述手順を、複数セットのプライマリ音によって発生される全EDPのレベルを連続的で、しかも同時にモニターする手段として、代用的に採用することが可能である。このモニターは、手術の結果による可能性のある手術中の聴覚機能の変化を連続的に観察するのが望ましいところの、いくらかの外科手術中、例えば、前室神経(vestibular nerve)の切開のごとき手術中には特に重要であろう。
【0031】
所定数のフレーム後に終了可能な前述の手順は、所定の基準が達成された後に交互に終了可能である。この順応的停止手順は、被検者の聴覚機能の充分な情報が入手された後に、さらに検査が継続されることを防止する。
【0032】
前述の発明は好適実施例を基に解説されているが、多様な変更及び改良が当業者には可能であろう。そのような変更及び改良は全て、本請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、EDP法に基づいた検査を実施するための先行技術に採用される装置の略図である。
【図2】図2は、先行技術のEDP検査によって決定されるプライマリ音の周波数及びその強度(magnitude)と、2f1−f2で得られる歪成分の略式グラフである。
【図3】図3は、本発明の聴覚検査装置を実施するための手順を表すフローチャートである。
【図4】図4は、図2において表されているものとある意味において同様な、多様なEDPを耳内で発生させるために、本発明のトランスジューサに適用可能なプライマリ音の多数の形状のうちの1音の略式グラフである。
【図5(a)】図5(a)は、各トランスジューサが個々に駆動されたときに発生する信号の周波数と振幅(amplitude)との関係を示すグラフであり、太線は望ましいプライマリ周波数を表し、細線はトランスジューサによって発生される歪を表している。
【図5(b)】図5(b)は、各トランスジューサが個々に駆動されたときに発生する信号の周波数と振幅(amplitude)との関係を示すグラフであり、太線は望ましいプライマリ周波数を表し、細線はトランスジューサによって発生される歪を表している。
【図5(c)】図5(c)は、2器のトランスジューサが同時に駆動されたときに測定される信号の周波数と振幅との関係を示すグラフであり、その周波数成分は、EDPと共に、細破線で示されている図5(a)と(b)に示されているものを含んでいる。
【図6】図6は、本発明の聴覚検査装置の1実施例に使用する機能要素の略図である。
【符号の説明】
【0034】
64 トランスジューサ1
66 トランスジューサ2
68 バッファー1
70 バッファー2
Claims (7)
- 可聴周波数領域での聴覚検査装置であって、
被検者の耳に複数のプライマリ音を同時的に提供する第1トランスジューサを含み、各プライマリ音は単一周波数正弦波音であり、前記複数のプライマリ音は異なる周波数の音を含んでおり、
被検者の耳に複数のプライマリ音を同時的に提供する第2トランスジューサをさらに含んでおり、該複数のプライマリ音は異なる周波数の音を含んでおり、
前記複数のプライマリ音のペアによって発生される合成歪音を測定する手段をさらに含んでおり、各該プライマリ音のペアは、前記第1トランスジューサによって提供される1プライマリ音と、前記第2トランスジューサによって提供される1プライマリ音とを含んでおり、前記複数のプライマリ音の前記周波数は、不都合な相互モジュレーション合成歪音の発生を避けるように選択される
ことを特徴とする可聴周波数領域聴覚検査装置。 - 前記第1トランスジューサによって提供される前記複数のプライマリ音はf1周波数プライマリ音であり、各該f1プライマリ音は可聴周波数領域の異なる位置に存在することを特徴とする請求項1記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置。
- 前記第2トランスジューサによって提供される前記複数のプライマリ音はf2周波数プライマリ音であり、各該f2プライマリ音はf1プライマリ音に対応し、f1プライマリ音とf2プライマリ音のそれぞれのペアの周波数比を合成歪音の発生に適したものとすることを特徴とする請求項2記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置。
- 周波数f1と周波数f2の比は約1:1.2であることを特徴とする請求項3記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置。
- 請求項1記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置であって、
a)FFTの実行に使用するために、サンプルレートfsとフレーム長Lとを選択する手段と、
b)マイクによって拾われた信号のLポイントをサンプル抽出し、該サンプル抽出されたLポイントを2バッファーのうちの1バッファーに保存する手段とをさらに含み、該1バッファーは、同一バッファーが連続サンプルの抽出に使用されないように交互に選択され、
c)サンプル抽出されたポイントが前記2バッファーのうちの前記1バッファーに同時進行式に保存されている際に、該2バッファーの他方のバッファーに保存されたサンプル抽出されたLポイントに対してFFTを実行する手段と、
d)望むサンプル数が得られるまで、前記(b)と(c)の手段を利用したステップを反復する手段と、
をさらに含んでいることを特徴とする可聴周波数領域での聴覚検査装置。 - 請求項5記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置であって、
FFTの実行後に、トランシエントノイズのFFTスペクトルを分析する手段と、
前記FFTスペクトルのトランシエントノイズが所定の閾値を越えるような前記サンプル抽出されたLポイントを廃棄する手段と、
をさらに含んでいることを特徴とする可聴周波数領域での聴覚検査装置。 - 各周波数と前記第1トランスジューサと前記第2トランスジューサとによって提供されるどの他の周波数との比も1:2nとなることを特徴とする請求項1記載の可聴周波数領域での聴覚検査装置。
Applications Claiming Priority (3)
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Publications (2)
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