JP3644774B2 - Sewing machine threading device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミシン針の針孔に縫糸を自動的に通すミシンの糸通し装置として、例えば特開平5−7684号公報に記載の装置が知られている。
【0003】
この装置は、3本針のロックミシンに適用したものであり、図20にその構成を概略的に示しているように、針棒101に平行に配置され上下動可能に設けられた糸通し棒111と、この糸通し棒111に設けられ糸通し棒111の軸心を中心として回動可能なフック保持部材112と、を有し、このフック保持部材112の先端に糸通し用フック120が設けられている。また、針棒101には位置決めスッパ109が固定されており、糸通し棒111には上記位置決めスッパ109に当接可能且つ上下動可能な位置決め部材113が設けられている。
【0004】
ここで、糸通しの際に、糸通し用フック120を、使用する縫針4,5,6の各針孔4a,5a,6aの何れかに対応させるには、図示しないレバー部材を手動にて回動させる。すると、この回動により糸通し棒111と共に位置決め部材113が上下動して該位置決め部材113が位置決めスッパ109に当接し、糸通し用フック120の高さ位置を縫針4,5,6の何れか一つに選択対応させると共に、糸通し用フック120の回動半径rを変化させて前記縫針4,5,6の何れか一つに選択対応させる。
【0005】
この状態で、フック保持部材112を手動にて回動させると、糸通し用フック120のフック部120bが、図21(a)に示されるように、選択された縫針5の針孔5a内に進入する。この時、図示しない糸ゴマから導いた糸56をフック保持部材112の糸案内部112cに案内し、選択された縫針5の針孔5aの前側に保持してフック部120bに引っ掛ける。
【0006】
その後、図21(b)に示されるように、糸通し用フック120を後方へ後退させて元の位置に戻すと、フック部120bが糸56を引っ掛けながら針孔5bから後退し、糸56を針孔5a内に通すことができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術の場合、糸通し用フック120のフック部120bを縫針5の針孔5aに進入させた後、フック部120bから糸が抜けないように手操作にて糸を保持する必要があり、しかもこの保持は、針孔5aの手前側でフック部120bへ糸を引っ掛け、さらにフック部120bが後退して針孔5aに糸が通るまで行う必要があり、且つ糸端へ適度な張力を加えながら行う必要があった。このため、この作業は技能に頼るところとなり、また糸56を保持する手の位置にはルーパーや布端切断用のメス等の装置が配置されているので、作業の邪魔になり、糸通しミスが発生しやすい。
【0008】
また、フック部120bは、図21に示されるように、下方に開放されている。このため、図21(b)に示されるように、フック部120bが後退することにより針孔5aを通った糸56は、図21(c)に示されるように、糸通し用フック120が上昇を開始するとフック部120bから外れ、針孔5aの後方でループ状になり、糸端が針孔5aから後方へ抜けない状態になる。この状態では縫製開始が不可能となるため、手操作にてループ状になった糸56を針孔5aから引き出して、糸端を針孔5aから抜き取る必要があるが、縫針5aの後方には押え等が配置してあるため、糸通し作業を困難なものとしている。
【0009】
そこで本発明は、糸通しの際に手操作にて糸を保持する必要がなく操作性を向上できると共に、該糸通しを確実に行うことができ信頼性を向上できるミシンの糸通し装置を提供することを目的とする。本発明のさらに他の目的は、以下の実施形態の説明から明かである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のミシンの糸通し装置は、針を固定し上下動可能な針棒と、この針棒と略平行に設けられた糸通し棒と、この糸通し棒を上下動させる糸通し棒上下動手段と、前記糸通し棒に設けられ閉ループを形成する閉ループ形成手段と、前記糸通し棒上下手段によって作動されて前記閉ループをミシンの前後方向に移動可能な閉ループ駆動手段と、を有し、前記閉ループは、前記閉ループ駆動手段によりミシンの前方へ移動した時に針孔を通過すると共に該閉ループが広がり、前記閉ループ駆動手段によりミシンの後方へ移動した時に該閉ループが縮小し、且つ前記針孔を通過した後に、該閉ループが略垂直方向から略水平方向に回転して広がる交差撚り形状を有していることを特徴としている。
【0011】
このような構成を有する請求項1のミシンの糸通し装置によれば、糸通し棒上下動手段によって閉ループ駆動手段が作動され、この作動によって閉ループ形成手段がミシンの前方に移動され、この移動によって、閉ループ形成手段により形成されている閉ループが針孔に進入する。この時、該閉ループは、針孔の形状に対応するように略垂直方向に縮小されて針孔に進入する。そして、針孔を該閉ループが通過すると、略垂直方向に縮小されていたものが広がるが、その交差撚り形状によって略垂直方向から回転して略水平方向にて広がる。この時、閉ループの広げられている開口部の面積は、上下方向から見て大きいため、この開口部に容易に縫糸が上方から通される。そして、閉ループ駆動手段により閉ループ形成手段がミシンの後方に移動されると、該閉ループは縮小し、通されている縫糸を保持しながら針孔から後退する。そして、糸通し棒上下動手段により糸通し棒が上昇されると、該糸通し棒に設けられている閉ループ形成手段も上昇し、この時糸端は針孔から完全に抜き取られて糸通しが完了する。従って、糸通しの際に手操作にて糸を保持する必要がなく、且つ糸通しが確実になされるようになる。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項2のミシンの糸通し装置は、請求項1に加えて、閉ループが回転する際に、この回転を補助する捩じり力を該閉ループに付与する捩じり力付与手段を備えていることを特徴としている。
【0013】
このような構成を有する請求項2のミシンの糸通し装置によれば、閉ループが交差撚り形状により回転する際に、捩じり力付与手段によって、この回転を補助する捩じり力が該閉ループに付与されるため、閉ループが、より良好に精度良く水平方向に回転して広がるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図10は本発明の一実施形態におけるミシンの糸通し装置を表したものであり、この糸通し装置は3本針のロックミシンに適用されている。
【0015】
符号9は糸通し装置の各機構部品を取り付けるための糸通しベース板9を示しており、この糸通しベース板9は、針棒1の左方に配置されてミシンフレーム2に固定されている(図1及び図4参照)。この糸通しベース板9は、前後及び左右に直交する2つの側壁9A,9Bからなり、左右方向に配置された側壁9Aには左右カム板16が取り付けられており、前後方向に配置された側壁9Bには前後カム板20が取り付けられている。
【0016】
なお、本明細書において、ミシンの左右方向或いはミシンの前後方向という場合は、図4、図11及び図12に矢印を付して示した方向をいい、以下これを単に左右方向或いは前後方向として説明する。
【0017】
針棒1は、ミシンフレーム2の支持部2a及び2bに上下動可能に取り付けられている。この針棒1の下端部には、針留3を介して3本の縫針4,5,6が着脱可能に装着されている。各縫針4,5,6は、図4、図11及び図12に示すように、それぞれ上下方向、ミシンの前後方向及びミシンの左右方向の異なった位置に配置されているため、針孔4a,5a,6aも同様に異なった位置にある。
【0018】
針棒1には、ミシンモータからの駆動力が主軸、クランク機構(何れも図示せず)及びリンク機構7を介して伝達され、針棒1の略中間に固定されリンク機構7に連結された針棒抱き8により上下方向へ往復動されるように構成されている。
【0019】
糸通し棒取付板11は、図6に示すように、上下の腕部11e,11f及び左右の腕部11g,11hを有しており、各腕部11e〜11hにそれぞれ貫通孔11a,11b,11c,11dが形成されている。この糸通し棒取付板11の腕部11hには、右方向へ突出する前後ガイド軸22が固定されている。
【0020】
糸通し棒10は、上記糸通し棒取付板11の上下の貫通穴11a,11bへ挿入されており、該糸通し棒取付板11に対して上下動可能にされている。
【0021】
糸通し棒取付板11の左右方向の貫通穴11c,11dには、糸通し支点軸12が挿入されており、この糸通し支点軸12の左右端と糸通し棒取付板11の腕部11g,11hとの間には、Eリング13がそれぞれ装着されている。従って、糸通し棒取付板11は、その上下端が前後方向に揺動するように糸通し支点軸12の軸心を支点として回動可能とされ、且つ糸通し支点軸12に対して左右方向に移動不能にされている。
【0022】
糸通しメタル14には、図7に示すように、前後方向と左右方向に直交した貫通穴14a,14bがそれぞれ設けられている。左右方向の貫通穴14aには上記糸通し支点軸12が挿入されており、螺子14cにより該糸通し支点軸12が糸通しメタル14に固定されている。糸通しメタル軸15は、糸通しベース板9或いは図示しないミシンフレームへ回転可能に支持されており、上記左右カム板16を貫通して前方に突出されている。この糸通しメタル軸15の前方端は、座金17を介して上記糸通しメタル14の前後方向の貫通穴14bに挿入されており、螺子14dにより糸通しメタル14に固定されている。
【0023】
従って、左右カム板16及び糸通し棒10は、それぞれの上下端が左右に揺動するように糸通しメタル軸15の軸心を中心として回動可能にされている。
【0024】
上記左右カム板16には、円弧状のガイド溝16aが形成されており、上記糸通しベース板9に突設されたガイドピン54がこのガイド溝16aへ挿入され、このガイドピン54と左右カム板16との間にEリング18が介在されている。このガイド溝16a及びガイドピン54は、左右カム板16が糸通しメタル軸15を中心として回動する際に、この左右カム板16の回動を規制するためのものである。また、Eリング18は、左右カム板16の前後方向の動きを規制するためのものである。
【0025】
左右カム板16の中央部にはガイド溝16bが形成されており、このガイド溝16bに、糸通し棒10に突設された左右ガイド軸19が係合している。従って、糸通し棒10は、左右カム板16と連動して糸通しメタル軸15の軸心を中心として回動し、その上下端が左右方向へ揺動可能となっている。
【0026】
糸通しベース板9の前後方向の側壁9Bの上部には、カム軸21が突設されており、前後カム板20の上部に形成された貫通穴(図示せず)にこのカム軸21が挿入され、カム軸21と前後カム板20の間にはEリング51が介在されている。従って、前後カム板20は、カム軸21の軸心を支点として前後方向へ揺動可能にされ、且つ左右方向への移動が阻止されている。
【0027】
前後カム板20の中央付近には、直線状のガイド溝20bが形成されており、このガイド溝20bに、糸通し棒取付板11に突設された前後ガイド軸22が挿入されている。従って、前後カム板20が前後方向に揺動すると、糸通し棒取付板11及び糸通し棒10も前後カム板20と共に前後方向に揺動される。
【0028】
糸通しベース板9の左右には貫通穴9a,9bがそれぞれ形成されており、この貫通穴9a,9bに対して、切換軸50が図示しないEリングを介して回動可能かつ左右方向に移動不能に挿入されている。この切換軸50の一端には、外周部にローレットが形成された切換摘み25(位置選択手段)が固定されている。この切換軸50は作業者が回転させることにより、糸通し棒10の下端位置を左右方向に揺動させて、使用する針へ対応させるものである。すなわち、例えば切換摘み25のローレット溝のうちの使用する縫針4,5,6に対応する溝を、糸通しベース板9に取り付けられた切換バネ53の先端部53aに係合させることにより、切換軸50の回転位置を固定して糸通し棒10の下端位置を使用する針へ対応させることができる(詳しくは後述)。
【0029】
切換軸50は、貫通穴9a,9bの間で中空円筒形状の切換カム52に挿入されている。図5にこの切換カム52の周辺部が拡大して示されている。この切換カム52にはU字溝52aが形成されており、さらにガイド溝52bが形成された凸部52cが突設されている。
【0030】
切換軸50には切換カム軸23が貫設されており、この切換カム軸23の一端は、上述した切換カム52のU字溝52aに係合している。切換カム軸23の他端は、左右カム板16の下方に形成されたガイド溝16cに係合しており、切換カム52のガイド溝52bには、前後カム板20の下方に突設されたガイドピン24が係合している。従って、切換軸50を回転すると、ガイド溝16cの形状に従って左右カム板16が糸通しメタル軸15を中心として回動すると共に、ガイド溝52b及びガイドピン24により前後カム板20がカム軸21を中心として回動する。
【0031】
なお、ガイド溝16b、ガイド溝16c、左右ガイド軸19及び切換カム軸23等により左右揺動手段が、ガイド溝20b、前後ガイド軸22、ガイドピン24、ガイド溝52b等により前後揺動手段が、ぞれぞれ構成されている。
【0032】
糸通しレバー26は、上方腕部26cと下方腕部26dとを有し、これら両腕部26c,26dにそれぞれ形成された貫通穴26a,26bに糸通し棒10が上下方向へ摺動可能に挿入されている。
【0033】
糸通し棒10には、糸通しレバー26の上方腕部26cと糸通し棒取付板11の上方腕部11eとの間にEリング27が装着されており、このEリング27と糸通しレバー26の上方腕部26cとの間及びEリング27と糸通し棒取付板11の上方腕部11eとの間に、糸通し棒バネ28,29がそれぞれ設けられている。糸通し棒バネ28は糸通しレバー26を上方に付勢し、糸通し棒バネ29は糸通し棒取付板11を下方に付勢し、これによって、糸通し棒取付板11の下方腕部11f及び糸通しレバー26の下方腕部26dを密着させる構成になされている。
【0034】
なお、糸通しレバー26、糸通し棒バネ28、Eリング27等により糸通し棒上下動手段S1が構成されている。
【0035】
糸通し棒10の下方には、図1に示されるように、糸通しワイヤー31(閉ループ形成手段)が一点鎖線により示されているが、この糸通しワイヤー31は駆動手段(閉ループ駆動手段)30によりワイヤーガイド32から押し出されて前方へ移動して図示した一点鎖線の形状となる(詳しくは後述)。上記駆動手段30は、駆動部30Aと作動部30Bとを有し、駆動部30Aは糸通しベース板9の上部へ取り付けられている。一方、作動部30Bは、糸通し棒10の下端に設けられたワイヤーメタル取付板35に螺子41,42により抱き締め固定されており、回転方向(長手方向軸線を中心とする回転方向)の運動が規制されている。
【0036】
上記駆動手段30は、糸通しワイヤー31、ワイヤーガイド32、ワイヤーメタル33、ワイヤー軸34、ワイヤーメタル取付板35、アウターワイヤー36等により構成されている。
【0037】
上記糸通しワイヤー31は線材状のものであり、図10、図13(a)に示されるように、該線材状のものを折り返し、その先端側(図示右側;折り返しのある側)部分31aが根元側(図示左側)部分31bに対して90°撚られた構成になされている。すなわち、糸通しワイヤー31は、先端側部分31aが根元側部分31bに対して90°撚られた交差撚り部31cを有している。そして、先端側部分31aが、菱形のパンタグラフ状の閉ループを有するように構成されている。該糸通しワイヤー31の材質としては、上記パンタグラフ状の閉ループ31aに、例えば外力が加わってパンタグラフ形状が縮小されても外力が開放されれば元のパンタグラフ形状に復帰すると共に、上記閉ループ31aに、例えば外力が加わって該閉ループ31aが根元側部分31bに対して捩じられてもこの外力が開放されれば元の配置関係、すなわち根元側部分31bに対して90°撚られた関係に復帰するようなものが採用されている。
【0038】
上記糸通しワイヤー31の根元側部分31bは、図10に示されるように、パイプ状のワイヤー軸34に挿入されてかしめ固定されている。このワイヤー軸34は鍔付き段軸となっており、その鍔部34aの外周には切欠溝34bが形成されている。そして、この切欠溝34bと上記閉ループ31a、根元側部分31bとの配置関係は、図10に示されるように、切欠溝34bが上方を向いた時に、閉ループ31aが上下方向(垂直方向)に存在し(従って閉ループ31aの開口方向は水平方向となる)、根元側部分31bが水平方向に存在する配置関係になされている。
【0039】
上記糸通しワイヤー31が挿入されるワイヤーガイド32はパイプ状をなし、図8、図9に示されるように、内周が略円形をなす本体部分32bと、内周が縦長の長孔形状をなす先端部32aと、から構成されている。そして、この先端部32aの外部に対する開口部32aaは、図11に示した針孔4a,5a,6aに対応する(略合致する)縦長形状になされており(図8(b)参照)、糸通しワイヤー31の移動経路を規制する構成になされている。また、ワイヤーガイド32の中間部32bは、開口部32aaが針孔4a,5a,6aに対向し得るように、後方から前方に屈曲するL字状を呈している。
【0040】
ワイヤーガイド32は、図8(a)に示されるように、インサートリング37を介して中空円筒状のワイヤーメタル33に固定されている。このワイヤーメタル33の内周であって上方より90°回転した位置には、図8(a)、図9に示されるように、軸線方向に平行に延在し上記切欠溝34bが摺動可能な凸部33bが形成されている。この凸部33bは、上述した閉ループ31aの撚り方向と一致する方向に形成されている。すなわち、図9において、上記閉ループ31の撚り方向が根元側部分31bに対して反時計方向に90°回転した方向であるならば、凸部33bの形成位置は、上方から反時計方向に90°回転した位置となっている。
【0041】
上記ワイヤー軸34は、図8(a)、図9に示されるように、ワイヤーメタル33内に挿入され、該ワイヤーメタル33内に形成されたガイド孔33cに軸線方向に往復運動可能に支持されている。一方、このワイヤー軸34の先端部にかしめ固定されている糸通しワイヤー31は、ワイヤーガイド32内に挿入されている。すなわち、閉ループ31aの先端部が、図13(b)に示されるように、ワイヤーガイド32の先端部32aの開口部32aaから若干突出し、閉ループ31aの大部分がワイヤーガイド32の先端部32a内に位置して垂直方向(上下方向)に縮小され、これら以外の部分がワイヤーガイド32の本体部分32b内に位置するように挿入されている。
【0042】
この時、ワイヤー軸34は、図9の反時計方向に90°回転されてその切欠溝34bが、図8(a)、図9に示されるように、凸部33bに係合しているため、糸通しワイヤー31の根元側部分31bは、図13(c)に示されるように、捩じり力が付加されて90°捩られて、閉ループ31aと同方向を向いた状態となっている。
【0043】
ここで、上記ワイヤー軸34、鍔部34a、切欠溝34b、凸部33b等により、閉ループ31aが回転する際に、この回転を補助する捩じり力を該閉ループ31aに付与する捩じり力付与手段Yが構成されている。
【0044】
上記ワイヤー軸34の鍔部34aと上記ワイヤーメタル33のガイド孔33aとの間には、該ワイヤー軸34に巻き付くようにワイヤー軸バネ39が設けられており、このワイヤー軸バネ39により、ワイヤー軸34及び糸通しワイヤー31が図8(a)の左側に付勢され、図8(a)に示される状態となっている。なお、鍔部34aは、ワイヤー軸34の往復運動時にワイヤーメタル33の内壁部に対して摺動しワイヤー軸34をガイドする機能も有している。
【0045】
アウターワイヤー36は、周知の被覆付きの小径ワイヤー線による駆動力伝達手段で、自動車の制動装置等に使用されているものであり、被覆両端のワイヤー線ガイド部36a,36b、ピストン部36c,36d、ワイヤー線36e等から構成されている。
【0046】
ピストン部36c及びワイヤー線ガイド部36aは上記駆動部30Aを構成し、ワイヤー線ガイド部36aは、糸通しベース板9の上部に形成された貫通穴(図示せず)に挿入されて、ナット40により糸通しベース板9に固定されている。
【0047】
上記ワイヤー線36eは、両端のワイヤー線ガイド部36a,36bに形成された貫通孔に挿入されて、ピストン部36c,36dと一体的となっており、その長手方向に移動する際に、該ワイヤー線ガイド部36a,36bと共に移動する構成になされている。
【0048】
そして、通常の状態では、ピストン部36dがワイヤー線ガイド部36b及びワイヤー軸34と当接しており、この時上述したワイヤー軸バネ39が自由長さとなっている。
【0049】
また、上記ワイヤー線ガイド部36aはピストン部36cと密着し、図示しないバネ等により上方へ付勢されている。従って、ピストン部36cを例えば指で下方へ押圧すると、糸通しワイヤー31の閉ループ31aがワイヤーガイド32から押し出され、指をピストン部36cから離すと閉ループ31aがワイヤーガイド32内に収納される構成になされている。
【0050】
ところで、上述した糸通しベース板9の前後方向の側壁9Bの上下には支持部9f,9gが形成されている。これら各支持部9f,9gには貫通穴9d,9eが形成されており、これら各貫通穴9d,9eに指ガード軸43が回転可能に取り付けられている。この指ガード軸43には、その上端部にEリング45が固定されていると共に、このEリング45と糸通しベース板9の支持部9fとの間に、針棒抱きストッパー44が固定されている。すなわち、この針棒抱きストッパー44は、Eリング45により上方への移動が規制された状態で、指ガード軸43と共に回転する構成になされている。
【0051】
指ガード軸43にはまた、糸通しベース板9の支持部9gより下方側にEリング47が固定されていると共に、このEリング47と糸通しベース板9の支持部9gとの間に、波座金46が介挿されている。この波座金46は、指ガード軸43を下方に加圧することにより針棒抱きストッパー44を糸通しベース板9の支持部9fに押圧する作用を有している。なお、指ガード軸43の下端部に固定されている指ガード48は、針元への指の進入を防止する進入防止装置である。
【0052】
指ガード軸43にはまた、糸通しベース板9の支持部9gより上方側にガイドピン55が突設されていると共に、このガイドピン55と支持部9gとの間に、巻バネ49が介挿されている。この巻バネ49の一端は上記ガイドピン55に、他端は上記支持部9gに、それぞれ係合しており、指ガード48を初期位置(図示した位置)に位置させるようにその回転方向(図3の矢印C方向)に加圧している。なお、指ガード48が初期位置にある時には、針棒抱きストッパー44が糸通しレバー26のストッパ部26eの下方に位置し、糸通しレバー26の下方への移動を不可能としている。
【0053】
糸通し棒10の支持部9fの上面には凸部9hが形成されている。一方、針棒抱きストッパー44には、支持部9fとの接触面に凹部44a,凹部44bが形成されている。そして、通常の状態では、凹部44aが凸部9hと係合し、指ガード48を初期位置に保持している。上記2つの凹部44a,44bは、指ガード軸43を中心として90°離れた回動位置に設けられている。
【0054】
なお、凸部9h、指ガード軸43、凹部44a,44b及び指ガード48等によりストッパー部材移動手段が構成されている。
【0055】
以上の構成を有する糸通し装置において、縫針4に糸通しを行う際の動作について説明する。先ず、主軸に固定されたはずみ車(何れも図示せず)を手動にて回転させ、針棒1を上死点に位置させる。
【0056】
この状態で、指ガード48を手動にて左方(図3の矢印B方向)に加圧する。すると、波座金46のバネ圧に抗して指ガード軸43が上方に移動し針棒抱きストッパー44の凹部44aと糸通しベース板9の凸部9hとの係合が外れ、指ガード48は、指ガード軸43の軸心を中心として左方へ回動を始める。そして、90°回転したところで、針棒抱きストッパー44の凹部44bが支持部9fの凸部9hと係合し、指ガード48がロックされる。
【0057】
この時、図4に一点鎖線で示すように、針棒抱きストッパー44の上面44cが針棒抱き8の下方に位置し、針棒1を上死点位置に固定し、針棒1の上下動を不可能とする。
【0058】
次に、切換バネ53の先端部53aを持ち上げて切換摘み25から離し、切換摘み25を左方向(図1の矢印A方向)へ回転させた後、切換バネ53の先端部53aを切換摘み25の溝部に係合させることによって、切換摘み25を固定する。
【0059】
この切換摘み25の回転により、切換カム軸23の先端が下方に移動すると共に、切換カム52のガイド溝52bが上方に移動する。この切換カム軸23の下方移動により、左右カム板16はその下端が右方へ移動するように糸通しメタル14の軸心を中心として反時計方向に回動し、ガイド溝52bの上方移動により、前後カム板20はその下端が後方へ揺動するようにカム軸21を中心として時計方向に回動する。
【0060】
従って、ガイド溝16bと係合する左右ガイド軸19を介して、糸通し棒10も連動してその下端が右方向に揺動するように回動する。また、ガイド溝20bと係合する前後ガイド軸22を介して、糸通し棒取付板11及び糸通し棒10も連動してその下端が後方に揺動するように回動する。なお、使用する縫針4,5,6の位置に応じて切換摘み25の回転量を変化させることにより、左右カム板16、前後カム板20の揺動量を変化させる。
【0061】
この状態で、糸通しレバー26の摘み部26fを手動にて下方に移動させる。この時、糸通し棒バネ28,29は圧縮されるが、左右ガイド軸19がガイド溝16bの下端に接触するまで、糸通し棒バネ28が自由長さを維持するように両糸通し棒バネ28,29のバネ定数が決定されている。従って、糸通し棒10は糸通しレバー26と共に下降する。
【0062】
この下降の際に、糸通し棒10は、糸通し棒取付板11の貫通穴11c,11dを軸心として前後方向に傾斜した状態を保ち、さらに左右ガイド軸19と係合した左右カム板16のガイド溝16bの形状に倣って左右方向に揺動する。
【0063】
左右ガイド軸19がガイド溝16bの下端に接触すると、糸通し棒10の下方への移動は停止するが、この時ワイヤーガイド32の先端32aが縫針4の針孔4aの後方に位置し、糸通しワイヤー31が目的とする縫針4の高さ及び前後左右の位置に対応した位置に達する。換言すれば、ガイド溝16b、ガイド溝16cの形状及び切換摘み25の回転量は、糸通し棒10が停止した時に、糸通しワイヤー31が目的とする縫針4,5,6の針孔4a,5a,6aの高さ及び前後左右の位置と対応した位置に達するように決定されている。
【0064】
この状態で、さらに糸通しレバー26の摘み部26fを下方に押すと、糸通し棒10は停止した状態で、糸通しレバー26のみ糸通し棒10に沿って下方へ移動する。
【0065】
この時、糸通しレバー26の上方腕部26cの下面がアウターワイヤー36のピストン部36cと当接し、ピストン部36cを下方に押す。すると、図14(a)に示されるように、ワイヤーガイド32の先端部32aの開口部32aaから糸通しワイヤー31の縮小されている閉ループ31aが矢印の方向に押し出されて縫針4の後方から針孔4a内に進入する。この時、閉ループ31aは、上述したように、先端部32aの内周形状により縦長に配置されているため、この縦長形状に対応する針孔4a内に良好に進入する。そして、閉ループ31aは、今度は針孔4aの形状に規制されるため、垂直方向に縮小されたままで殆ど広がることなく針孔4aを通過する。
【0066】
この時、糸通しワイヤー31の根元側部分31aは、ワイヤーガイド32の先端部32a内に進入するが、上述したように、該根元側部分31bは、切欠溝34bと凸部33bとの係合により捩じられて垂直方向に存在しているため、該先端部32a内に良好に進入する。
【0067】
そして、閉ループ31aの根元部分の交差撚り部31cが針孔4aを通過すると、針孔4aによる閉ループ31aに対しての規制が解除されるため、該閉ループ31aは、図14(b)に示されるように、縫針4の前方で広がってパンタグラフ状の大きな開口を形成する。
【0068】
この時、根元側部分31bは、ワイヤーガイド32の先端部32a内にあり、該先端部32aの内周形状によって垂直方向に存在しているため、閉ループ31aは、元の位置関係に復帰すべく水平方向に存在するように回転する。すなわち、閉ループ31aは、開口部が上下方向(垂直方向)を向くように90°回転する。
【0069】
この時また、上記糸通しワイヤー31には、閉ループ31aの撚り方向と同方向に捩じり力が付与されているため、針孔4aによる閉ループ31aに対しての規制が解除されると、この捩じり力も作用して、該閉ループ31aは、瞬時に良好に水平方向に回転する。
【0070】
そうしたら、この大きな開口に糸ゴマ(図示せず)から導いた糸56の糸端を上方から垂らして通し、糸通しレバー26の摘み部26fから指を離すと、糸通し棒バネ28の伸長圧により糸通しレバー26が上昇する。これにより糸通しレバー26の上方腕部26cがピストン部36cから離れるので、ピストン部36cが上方へ移動し、糸通しワイヤー31が図8における左側に向かって引き込まれ、その結果閉ループ31aがワイヤーガイド32内へ引き込まれる。この時、閉ループ31aは、図14(c)に示すように、糸56を2つ折りにした状態で針孔4a後方に脱出しながら該針孔4a内へ糸56を通す。
【0071】
さらに、糸通し棒バネ29の伸長力により糸通し棒10が糸通しレバー26と共に上昇すると、図14(d)に示すように、作動部30Bと共に閉ループ31aが上方へ移動し、その際に針孔4aから糸56の下端が抜き取られる。
【0072】
そして、最後に指ガード48を右方(図3の矢印C方向)に戻して、指ガード48を針孔4a,5a,6aの前方に位置させ、且つ針棒抱きストッパー44を糸通しレバー26のストッパ部26eの下方へ位置させると、糸通し作業は終了する。
【0073】
このように、本実施形態においては、糸通し棒上下動手段S1によって閉ループ駆動手段30を作動し、この作動によって閉ループ形成手段31をミシンの前方に移動し、この移動によって、閉ループ形成手段31により形成されている閉ループ31aを、針孔4aの形状に対応するように略垂直方向に縮小して針孔4aに進入させ、針孔4aを該閉ループ31aが通過した時に、略垂直方向に縮小されていたものが広がると共に、その交差撚り形状によって略垂直方向から回転して略水平方向にて広げ、閉ループ31aの広げられている開口部の面積を上下方向から見て大きくして、この開口部に容易に縫糸56を上方から通すことを可能とし、そうしたら閉ループ駆動手段30により閉ループ形成手段31をミシンの後方に移動し、該閉ループ31aを縮小して、通されている縫糸56を保持しながら針孔4aから後退させ、糸通し棒上下動手段S1により糸通し棒10を上昇して、該糸通し棒10に設けられている閉ループ形成手段31も上昇させ、この時糸端を針孔4aから完全に抜き取って糸通しを完了させるようにしているため、糸通しの際に手操作にて糸を保持する必要がなく、且つ糸通しを確実に行うことができ、もって操作性及び信頼性を向上することが可能となっている。従って、初心者であっても極めて容易に糸通し作業を実行することができる。
【0074】
因に、本出願人が先に出願した特願平7−86610号明細書では、上記糸通しワイヤ−31が交差撚り部31cを有しない撚りなし形状となっていて、その先端が上述したパンタグラフ形状の閉ループとなっていると共に、ワイヤーガイド32の先端の開口部32aaが、本実施形態と同様に縦長の針孔に対応するように縦長に(垂直方向に長く)されているため、縦方向に縮小された閉ループが針孔を通過すると、該閉ループは略垂直方向に広がるようになっている。この状態で上方から糸56を垂らして該閉ループの開口部に縫糸を通すのは極めて難しく、糸通しを行い得ないということが生じる。従って、横方向(水平方向)から縫糸56を通すことになるが、この方向には布切断用のメス等の他の機構が配設されているため、手操作が極めて難しいと共に煩雑である。しかしながら、本実施形態においては、上述したように、交差撚り形状により、閉ループ31aが針孔4aを通過した後に、該閉ループ31aが垂直方向から水平方向に回転して広がる構成としているため、上記特願平7−86610号明細書での問題点の解決が図られている。
【0075】
また、本実施形態においては、閉ループ31aが交差撚り形状により回転する際に、捩じり力付与手段Yによって、この回転を補助する捩じり力を該閉ループ31aに付与しているため、閉ループ31aを、より良好に精度良く水平方向に回転して広げることができ、上述した効果を一層高めることが可能となっている。
【0076】
また、本実施形態においては、以下の効果もある。すなわち、糸通し作業が終了するとストッパー当接部材移動手段を第1の位置に移動させて針棒1の上下動を可能とすると共に、指ガード48を針の前方に位置させるようにしているため、針に対する作業者の安全が図られるようになっている。
【0077】
また、糸通し作業以外の状態では、ストッパー当接部材移動手段を第2の位置に移動させることにより、ストッパー当接部材が糸通しレバー上下動ストッパー部材26eと当接し、糸通しレバー26が作動することがなく、装置の損傷の防止及び安全性の向上が図られている。
【0078】
図15は本発明の他の実施形態におけるミシンの糸通し装置の要部を表した斜視図であり、先の実施形態で説明したのと同一なものに対しては同一符号が付してある。
【0079】
この実施形態の糸通し装置にあっては、図15に示すように、糸通しレバー26の下端に支持部26gを該糸通しレバー26と一体的に設け、該支持部26gに糸掴み台58及び糸掴み板59が取り付けられている。その他の構成に関しては先の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0080】
図16は上記糸掴み台58及び糸掴み板59を表した分解斜視図、図17は同糸掴み台58及び糸掴み板59を表した平面図である。図に示されるように、糸掴み台58及び糸掴み板59には、それぞれ貫通孔58a,59aが形成されており、糸掴み台58及び糸掴み板59は、これら貫通孔58a,59aに通された軸57を介して支持部26gに回転可能に取り付けられている。なお、符号61はEリングを示している。
【0081】
糸掴み台58には突起部58b,58cが設けられており、これら突起部58b,58cが、それぞれ糸掴み板59に形成された長孔59b,59cと嵌合している。従って、糸掴み台58と糸掴み板59は、軸57を中心として連動して回転する。また、糸掴み台58には、一端に水平に突出した腕部58eを設けられ、他端にガイド部58dを設けられている。一方、糸掴み板59には、上方に突出するラッチ部59eが設けられている。このラッチ部59eの上端はくの字状に形成されている。なお、糸掴み台58のガイド部58d側端部は、糸掴み板59のガイド部59d側端部に対して若干離隔されており、図17に示すように、これら両ガイド部58d,59dの間に針糸56が挿入可能な構成になされている。
【0082】
糸通しレバー26の支持部26gには、糸掴み台58の腕部58eより上方位置に板バネ62が固定されている。この板バネ62は、通常の状態では腕部58eから離れているが、糸掴み台58及び糸掴み板59が、図15の矢印D方向へ回動すると腕部58eに当接し、糸掴み台58及び糸掴み板59に逆方向の弾性力によるモーメントを与える構成になされている。
【0083】
糸通しレバー26の支持部26gにはさらに、糸掴み板59のラッチ部59eと対応する位置に、水平に突出するラッチ部26hが形成されている。上記ラッチ部59eの上端は、通常の状態では、このラッチ部26hを越えて上方へ突出している(図19(a)参照)。
【0084】
なお、糸掴み台58及び糸掴み板59は、糸通しワイヤー31を駆動するために糸通しレバー26と糸通し棒10が相対移動すると、糸掴み台58の腕部58eが、糸通し棒10の下端に作動部30Bを固定する螺子42(螺子41でも良い)に当接し、これによって軸57を中心として回動する構成になされている。因に、この螺子42(41)に代えて、糸通し棒10の下端にストッパーを設け、このストッパーに腕部58eが当接するようにしても良い。なお、ラッチ部26h、糸掴み台58、糸掴み板59、板バネ62等により糸通し手段が構成されている。
【0085】
次に、このように構成された糸通し装置の動作について説明する。先ず、作業者は、図示しない糸ゴマから導かれた針糸56の下端を、図17に示したように糸掴み台58のガイド部58dと糸掴み板59のガイド部59dとの間に挿入し、該針糸56をこれらの間に糸掴み台58及び糸掴み板59の弾性力により保持させる(図18(a)参照)。
【0086】
次に、先の実施形態で説明したのと同様に、糸通しレバー26の摘み部26fを下方に移動させ、図18(a)に示すように、ワイヤーガイド32を縫針4の針孔4aの後方へ位置させる。
【0087】
さらに摘み部26fを下方へ押す。すると、糸通しレバー26が糸通し棒10に対して相対移動してさらに下降し糸通しワイヤー31が駆動されるため、先の実施形態で説明したのと同様に、図18(b)に示されるように、閉ループ31aが縫針4の針孔4aを通過し、該閉ループ31aが略垂直方向から略水平方向に回転して広がる。この動作と並行して、糸掴み台58の腕部58eが螺子42と係合し、糸掴み台58及び糸掴み板59が矢印D方向へ回動する。この回動により、糸掴み台58及び糸掴み板59のガイド部58d,59d側が下降するため、図18(b)に示されるように、保持されている針糸56の下端が、糸通しワイヤー31の略水平方向に広げられている閉ループ31a内に挿入される。
【0088】
ここで、糸掴み台58及び糸掴み板59の回動の際のラッチ部59eの作用を、図19を参照しながら説明する。糸掴み台58、糸掴み板59、糸通しレバー26の位置関係は、通常時または腕部58eがねじ42と係合した瞬間には、図19(a)に示される状態にある。ここで、糸掴み台58及び糸掴み板59が回動していくと、ラッチ部59eは、図19(b)乃至図19(c)に示されるように、回動しながら下がって行き、図19(d)に示されるような最大回動位置にて停止する。図より明らかなように、ラッチ部59eが回動しながら下がって行く際には、該ラッチ部59eが糸通しレバー26のラッチ部26hと当接してもラッチ部59eのみが撓むため、糸掴み台58と糸掴み板59とが離隔することはない。
【0089】
そして、針糸56が、糸通しワイヤー31の略水平方向に広げられた閉ループ31a内に挿入された後、摘み部26fを離すと、糸通しレバー26が上方へ移動するため、糸掴み台58と糸掴み板59とは逆方向に回動して元の位置に戻る。この時、ラッチ部59eは、図19(e)に示されるように、糸通しレバー26のラッチ部26hと係合し、図19(e)及び図19(f)に示されるように、糸掴み板59のガイド部59dが糸掴み台58のガイド部58dから離れる方向へ撓む。従って、ガイド部58d,59dから針糸56が開放されることになる。この時、閉ループ31aは、図14(c)及び図14(d)に示したように、ワイヤーガイド32内に引き込まれるため、縫糸56が針孔4a内に通され、糸通しが完了することになる。
【0090】
このように構成しても、先の実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、糸ゴマから導かれた針糸56を、ガイド部58d,59dとの間に引っ掛けるだけで縫針4への糸通し作業が可能となり、目視に頼ることなく縫製技能の熟練も必要としないという効果を得ることができる。
【0091】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例えば、上記実施形態においては、ワイヤーメタル33に凸部33bを、ワイヤー軸34に固定された鍔部34aに切欠溝34bを形成し、該凸部33bと切欠溝34bとを係合させるようにしているが、ワイヤーメタル33に凹設溝を、ワイヤー軸34に凸部を形成して、これらを係合させる構成に代えることも可能である。
【0092】
また、上記実施形態においては、閉ループ31aの回転を補助する捩じり力を、ワイヤーメタル33に形成された直線状の凸部33bとワイヤー軸34に固定された鍔部34aに形成されている切欠溝34bとを係合させて該ワイヤー軸34を90°予め捩じることにより付与するようにしているが、例えば上記直線状の凸部33bを螺旋状の凸部に代え、ワイヤー軸34の移動時に、この螺旋状の凸部を切欠溝34bが摺動することによりワイヤー軸34に捩じりを加えていき、最終的に該ワイヤー軸34を上記螺旋状の凸部により90°捩じることにより付与するようにしても良い。
【0093】
また、上記実施形態においては、糸通しワイヤー31の撚り回数を1回としているが、2回以上であっても勿論良く、また糸通しワイヤー31の交差撚り部31cとかしめ部分との間を、トーションバー効果が得られる別部材(例えば多芯のワイヤー線等)とすることも可能である。
【0094】
さらにまた、上記実施形態においては、3本針のロックミシンに対する適用形態が述べられているが、1本、2本、4本以上の縫針を有するミシンに対しても同様に適用可能であり、例えば本縫いミシンのような1本の縫針を有するものに適用する場合には、上述した左右カム板16及び前後カム板20を用いずに、糸通し棒取付板11を直接糸通しベース板9に固定する構成とすれば良い。
【0095】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1のミシンの糸通し装置は、糸通し棒上下動手段によって閉ループ駆動手段を作動し、この作動によって閉ループ形成手段をミシンの前方に移動し、この移動によって、閉ループ形成手段により形成されている閉ループを、針孔の形状に対応するように略垂直方向に縮小して針孔に進入させ、針孔を該閉ループが通過した時に、略垂直方向に縮小されていたものが広がると共に、その交差撚り形状によって略垂直方向から回転して略水平方向にて広げ、閉ループの広げられている開口部の面積を上下方向から見て大きくして、この開口部に容易に縫糸を上方から通すことを可能とし、そうしたら閉ループ駆動手段により閉ループ形成手段をミシンの後方に移動し、該閉ループを縮小して、通されている縫糸を保持しながら針孔から後退させ、糸通し棒上下動手段により糸通し棒を上昇して、該糸通し棒に設けられている閉ループ形成手段も上昇させ、この時糸端を針孔から完全に抜き取って糸通しを完了させるようにし、糸通しの際に手操作にて糸を保持する必要がなく、且つ糸通しを確実に行い得るように構成したものであるから、操作性及び信頼性を向上することが可能となる。
【0096】
また、請求項2のミシンの糸通し装置は、請求項1に加えて、閉ループが交差撚り形状により回転する際に、捩じり力付与手段によって、この回転を補助する捩じり力を該閉ループに付与し、閉ループを、より良好に精度良く水平方向に回転して広がるように構成したものであるから、請求項1の効果を一層高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるミシンの糸通し装置を3本針のロックミシンに適用した斜視図であり、特に閉ループ形成手段、閉ループ駆動手段、左右揺動手段を表した斜視図である。
【図2】同上糸通し装置を表した斜視図であり、特に位置選択手段及び前後揺動手段を表した斜視図である。
【図3】同上糸通し装置を表した斜視図であり、特に糸通しレバーの上下動を阻止する安全手段を表した斜視図である。
【図4】同上糸通し装置を表した斜視図であり、特に針棒の上下動を阻止する安全手段を表した斜視図である。
【図5】図1に示した位置選択手段の一部を表した斜視図である。
【図6】図1に示した糸通し棒取付板を表した斜視図である。
【図7】図1に示した糸通しメタルを表した斜視図である。
【図8】図1に示した閉ループ駆動手段のうちの作動部を表した図であり、(a)は作動部の横断面図、(b)は作動部の先端の正面図である。
【図9】同上作動部を表した一部破断分解斜視図である。
【図10】同上作動部のうちのワイヤー軸及び閉ループ形成手段がワイヤーメタル内に配置されていない時の状態を表した斜視図である。
【図11】3本針の各針孔の配置関係を表した正面図である。
【図12】3本針の各針孔の配置関係を同上作動部と共に表した平面図である。
【図13】閉ループ形成手段の動作前の状態を表した各斜視説明図である。
【図14】閉ループ形成手段の動作を表した各斜視説明図である。
【図15】本発明の他の実施形態におけるミシンの糸通し装置の要部を表した斜視図である。
【図16】図15に示した糸掴み台及び糸掴み板を表した分解斜視図である。
【図17】同上糸掴み台及び糸掴み板を表した平面図である。
【図18】同上糸掴み台及び糸掴み板の動作を表した各正面図である。
【図19】同上糸掴み板のラッチ部の動作を表した図であり、(a)乃至(e)は糸掴み台及び糸通しレバーと共に表した図18(a)中のI−I線に沿う断面図、(f)は糸掴み台及び縫糸と共に表した平面図である。
【図20】従来技術におけるミシンの糸通し装置を表した正面図である。
【図21】図20に示した糸通し装置の動作を表した各説明図である。
【符号の説明】
1 針棒
4,5,6 針
4a,5a,6a 針孔
10 糸通し棒
30 閉ループ駆動手段
31 閉ループ形成手段
31a 閉ループ
31c 交差撚り部
S1 糸通し棒上下動手段
Y 捩じり力付与手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a threading device for a sewing machine.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a threading device for a sewing machine for automatically passing a sewing thread through a needle hole of a sewing needle, for example, a device described in JP-A-5-7684 is known.
[0003]
This device is applied to a three-needle lock sewing machine. As schematically shown in FIG. 20, the threading bar is arranged in parallel with the
[0004]
Here, at the time of threading, in order to make the
[0005]
When the
[0006]
Thereafter, as shown in FIG. 21B, when the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of such a conventional technique, it is necessary to manually hold the thread so that the thread does not come off from the
[0008]
Moreover, the
[0009]
Therefore, the present invention provides a threading device for a sewing machine that can improve the operability without the need to manually hold the thread during threading, and can reliably perform the threading and improve the reliability. The purpose is to do. Still another object of the present invention will be apparent from the following description of embodiments.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a threading device for a sewing machine according to
[0011]
According to the threading device of the sewing machine having the above-described configuration, the closed loop driving means is actuated by the threading rod up-and-down moving means, and this operation moves the closed loop forming means to the front of the sewing machine. The closed loop formed by the closed loop forming means enters the needle hole. At this time, the closed loop is reduced in a substantially vertical direction so as to correspond to the shape of the needle hole and enters the needle hole. When the closed loop passes through the needle hole, the portion that has been reduced in the substantially vertical direction spreads, but the cross-twisted shape rotates from the substantially vertical direction and spreads in the substantially horizontal direction. At this time, since the area of the opening in which the closed loop is widened is large when viewed in the vertical direction, the sewing thread is easily passed through the opening from above. When the closed loop forming means is moved to the rear of the sewing machine by the closed loop driving means, the closed loop is contracted and retracted from the needle hole while holding the thread passed therethrough. When the threading rod is raised by the threading rod up-and-down moving means, the closed loop forming means provided on the threading rod also rises. At this time, the thread end is completely pulled out from the needle hole, and the threading is removed. Complete. Accordingly, it is not necessary to manually hold the thread during threading, and the threading can be performed reliably.
[0012]
In order to achieve the above object, a threading device for a sewing machine according to
[0013]
According to the threading device for a sewing machine having the above-described configuration, when the closed loop rotates in a cross-twist shape, the torsional force that assists the rotation is applied by the torsional force applying means. Therefore, the closed loop rotates and spreads in the horizontal direction with better accuracy.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. 1 to 10 show a threading device for a sewing machine according to an embodiment of the present invention, and this threading device is applied to a lock sewing machine having three needles.
[0015]
[0016]
In this specification, the left-right direction of the sewing machine or the front-rear direction of the sewing machine refers to the direction indicated by the arrows in FIGS. 4, 11, and 12, and is hereinafter simply referred to as the left-right direction or the front-rear direction. explain.
[0017]
The
[0018]
The driving force from the sewing machine motor is transmitted to the
[0019]
As shown in FIG. 6, the threading
[0020]
The threading
[0021]
A threading
[0022]
As shown in FIG. 7, the threading
[0023]
Accordingly, the left and
[0024]
An
[0025]
A
[0026]
A
[0027]
A linear guide groove 20b is formed near the center of the front /
[0028]
Through
[0029]
The switching
[0030]
A switching
[0031]
The
[0032]
The threading
[0033]
An
[0034]
The threading
[0035]
As shown in FIG. 1, a threading wire 31 (closed loop forming means) is indicated by a one-dot chain line below the threading
[0036]
The driving means 30 includes a
[0037]
The
[0038]
As shown in FIG. 10, the
[0039]
The
[0040]
As shown in FIG. 8A, the
[0041]
As shown in FIGS. 8A and 9, the
[0042]
At this time, the
[0043]
Here, when the
[0044]
A
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
The
[0048]
In a normal state, the
[0049]
The
[0050]
Incidentally,
[0051]
An E-ring 47 is fixed to the
[0052]
The
[0053]
A
[0054]
The
[0055]
The operation when threading the
[0056]
In this state, the
[0057]
At this time, as indicated by a one-dot chain line in FIG. 4, the
[0058]
Next, the tip 53a of the switching
[0059]
The rotation of the switching
[0060]
Accordingly, the threading
[0061]
In this state, the knob 26f of the threading
[0062]
At the time of this lowering, the threading
[0063]
When the left and
[0064]
When the knob 26f of the threading
[0065]
At this time, the lower surface of the
[0066]
At this time, the
[0067]
Then, when the
[0068]
At this time, since the
[0069]
At this time, since the twisting force is applied to the
[0070]
Then, when the thread end of the
[0071]
Further, when the threading
[0072]
Finally, the
[0073]
Thus, in the present embodiment, the closed loop driving means 30 is operated by the threading rod vertical movement means S1, and this operation moves the closed loop forming means 31 to the front of the sewing machine. The formed closed
[0074]
Incidentally, in Japanese Patent Application No. 7-86610 filed earlier by the present applicant, the threading wire-31 has an untwisted shape without the
[0075]
In the present embodiment, when the
[0076]
In addition, the present embodiment has the following effects. That is, when the threading operation is completed, the stopper abutting member moving means is moved to the first position so that the
[0077]
In a state other than the threading operation, the stopper abutting member moving means is moved to the second position, so that the stopper abutting member abuts on the threading lever vertical
[0078]
FIG. 15 is a perspective view showing a main part of a threading device for a sewing machine according to another embodiment of the present invention. The same components as those described in the previous embodiment are denoted by the same reference numerals. .
[0079]
In the threading device of this embodiment, as shown in FIG. 15, a support portion 26g is provided integrally with the threading
[0080]
FIG. 16 is an exploded perspective view showing the
[0081]
The
[0082]
A
[0083]
The support portion 26g of the threading
[0084]
When the threading
[0085]
Next, the operation of the threading device configured as described above will be described. First, the operator inserts the lower end of the
[0086]
Next, as described in the previous embodiment, the knob 26f of the threading
[0087]
Further, the knob 26f is pushed downward. Then, the threading
[0088]
Here, the action of the
[0089]
Then, after the
[0090]
Even if it comprises in this way, it cannot be overemphasized that the effect similar to previous embodiment can be acquired, and in addition, the
[0091]
Although the invention made by the present inventor has been specifically described based on the embodiments, the present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. Needless to say, for example, in the above embodiment, the
[0092]
Moreover, in the said embodiment, the torsional force which assists rotation of the
[0093]
Moreover, in the said embodiment, although the frequency | count of twist of the
[0094]
Furthermore, in the above embodiment, an application form for a lock sewing machine with three needles is described, but it can be similarly applied to a sewing machine having one, two, four or more sewing needles. For example, when the present invention is applied to a machine having one sewing needle such as a main sewing machine, the threading
[0095]
【The invention's effect】
As described above, in the threading device for the sewing machine according to the first aspect, the closed loop driving means is operated by the vertical movement means of the threading rod, and the closed loop forming means is moved forward of the sewing machine by this operation. The closed loop formed by the forming means was reduced in a substantially vertical direction so as to correspond to the shape of the needle hole and entered into the needle hole, and when the closed loop passed through the needle hole, the closed loop was reduced in the substantially vertical direction. As the object spreads, the cross-twisted shape allows it to rotate from a substantially vertical direction and spread in a substantially horizontal direction, and the area of the opening of the closed loop that is widened from the top and bottom can be enlarged to easily reach this opening. The sewing thread can be passed from above, and then the closed loop driving means is moved to the rear of the sewing machine by the closed loop driving means, and the closed loop is reduced to hold the passed thread. Retract from the needle hole, raise the threading rod by the threading rod up-and-down moving means, and also raise the closed loop forming means provided on the threading rod. At this time, completely remove the thread end from the needle hole Since threading is completed, there is no need to hold the thread by hand during threading, and the threading can be performed reliably, improving operability and reliability. It becomes possible.
[0096]
The threading device for a sewing machine according to a second aspect of the present invention, in addition to the first aspect, provides a torsional force that assists the rotation by the torsional force imparting means when the closed loop rotates in a cross-twist shape. The effect of the first aspect can be further enhanced because the closed loop is configured so as to rotate and spread in the horizontal direction with better accuracy and accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view in which a threading device for a sewing machine according to an embodiment of the present invention is applied to a three-needle lock sewing machine, in particular, a perspective view showing closed loop forming means, closed loop driving means, and left and right swing means. is there.
FIG. 2 is a perspective view showing the same threading device, and in particular, a perspective view showing a position selection means and a back-and-forth swinging means.
FIG. 3 is a perspective view showing the above threading device, and in particular, a perspective view showing safety means for preventing the vertical movement of the threading lever.
FIG. 4 is a perspective view showing the same threading device, and in particular, a perspective view showing safety means for preventing the needle bar from moving up and down.
FIG. 5 is a perspective view showing a part of the position selection unit shown in FIG. 1;
6 is a perspective view showing the threading rod mounting plate shown in FIG. 1. FIG.
7 is a perspective view showing the threading metal shown in FIG. 1. FIG.
8A and 8B are views showing an operating part of the closed-loop driving means shown in FIG. 1, wherein FIG. 8A is a cross-sectional view of the operating part, and FIG. 8B is a front view of the tip of the operating part.
FIG. 9 is a partially broken exploded perspective view showing the operating part.
FIG. 10 is a perspective view showing a state when the wire shaft and the closed loop forming means are not arranged in the wire metal in the operating portion.
FIG. 11 is a front view showing an arrangement relationship of each needle hole of three needles.
FIG. 12 is a plan view showing the arrangement relationship of the needle holes of the three needles together with the operation part.
FIG. 13 is an explanatory perspective view illustrating a state before the operation of the closed loop forming unit.
FIG. 14 is a perspective explanatory view showing the operation of the closed loop forming means.
FIG. 15 is a perspective view showing a main part of a threading device for a sewing machine according to another embodiment of the present invention.
16 is an exploded perspective view showing the thread gripping base and the thread gripping plate shown in FIG.
FIG. 17 is a plan view showing the same thread grip stand and thread grip plate.
FIG. 18 is a front view showing the operation of the same thread gripper and thread gripping plate.
19 is a view showing the operation of the latch portion of the same thread gripping plate, wherein (a) to (e) are taken along line II in FIG. 18 (a) together with the thread gripping base and the threading lever. A sectional view taken along (f) is a plan view showing the thread gripper and the sewing thread.
FIG. 20 is a front view showing a threading device for a sewing machine in the prior art.
21 is an explanatory diagram showing the operation of the threading device shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1 Needle bar
4, 5, 6 needles
4a, 5a, 6a Needle hole
10 Threading rod
30 Closed loop drive means
31 Closed loop forming means
31a closed loop
31c Cross-twisted part
S1 Threading rod vertical movement means
Y Torsional force applying means
Claims (2)
この針棒と略平行に設けられた糸通し棒と、
この糸通し棒を上下動させる糸通し棒上下動手段と、
前記糸通し棒に設けられ閉ループを形成する閉ループ形成手段と、
前記糸通し棒上下手段によって作動されて前記閉ループをミシンの前後方向に移動可能な閉ループ駆動手段と、を有し、
前記閉ループは、前記閉ループ駆動手段によりミシンの前方へ移動した時に針孔を通過すると共に該閉ループが広がり、前記閉ループ駆動手段によりミシンの後方へ移動した時に該閉ループが縮小し、
且つ前記針孔を通過した後に、該閉ループが略垂直方向から略水平方向に回転して広がる交差撚り形状を有していることを特徴とするミシンの糸通し装置。A needle bar that can move up and down with a fixed needle,
A threading rod provided substantially parallel to the needle bar;
Threading rod vertical movement means for moving the threading rod up and down;
Closed loop forming means provided on the threading rod to form a closed loop;
Closed loop driving means that is actuated by the threading rod up-and-down means to move the closed loop in the front-rear direction of the sewing machine,
The closed loop passes through the needle hole when moved forward of the sewing machine by the closed loop driving means and the closed loop expands, and the closed loop is reduced when moved to the rear of the sewing machine by the closed loop driving means,
A threading device for a sewing machine, wherein after passing through the needle hole, the closed loop has a cross-twist shape that spreads by rotating from a substantially vertical direction to a substantially horizontal direction.
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