JP3644702B2

JP3644702B2 - Absorbent articles

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Publication number: JP3644702B2
Application number: JP20254894A
Authority: JP
Inventors: 美次濱島; 耕裕山本; 宏典河崎; 稔中西
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1994-08-26
Filing date: 1994-08-26
Publication date: 2005-05-11
Anticipated expiration: 2020-05-11
Also published as: JPH0866425A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、生理用ナプキン、紙オムツ、失禁者用パッド、外科用パッド、母乳シート等の吸収性物品に関し、更に詳しくは、表面から吸収体への液の移動がスムーズで、表面液残り及び表面のベタツキの極めて少ない快適性の高い吸収性物品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、生理用ナプキン、紙オムツ等の吸収性物品は、血液、尿等の液を吸収する吸収体と、該吸収体の表面を覆い、肌に当接する表面材と、上記吸収体の表面を覆い液洩れを防ぐ裏面材とより構成される。そして、上記吸収性物品の表面材には、血液、尿等の液を速やかに上記吸収体へ移行させ、該吸収体に吸収させる為の液吸収透過機能が要求されている。一方、吸収体には、表面材によって吸収された液を迅速に受け取り、吸収保持する機能が要求されている。
【０００３】
上述の表面材から吸収体への液の移動は、両者が密に接触して初めて実現されるものであり、これらが互いに間隔を開けて離れた状態であれば、表面材から吸収体への液移動は極度に低下し、表面材上での、液残りが増大し、使用者にベタツキ感を生じたり、液拡散、液流れを生じ、これにより液漏れが生じるという不都合がある。
【０００４】
この様な表面材と吸収体の分離によって生ずる吸収不良は、表面材が、それ自身吸収性を有する不織布等の繊維集合体からなる場合に特に顕著である。
例えば、上記表面材を不織布で形成した場合には、表面材と吸収体との分離が生ずると、表面材中で液が滞流したまま吸収体に液が移行されず、いつまでも使用者にベタツキ感を与え、快適に使用することができない。
【０００５】
また、表面材が、それ自身吸収性を有しないフィルムタイプ（開孔フィルムもしくは開孔ネット等）である場合には、表面材と吸収体とが密に接触していれば、表面材中に液残りし難く、使用者がベタツキ感がなく、快適に使用することができるが、表面材と吸収体との分離が生ずると、表面材自身は吸収性を有していないがゆえに、表面材上で液が吸収されずに表面を流れて漏れてしまい、吸収性物品として致命的な欠点となってしまう。
【０００６】
このような観点から、特にフィルムタイプの表面材を使用した吸収性物品において、吸収体と表面材との分離を防止するために、種々の技術が提案されている。例えば、特開昭５７−１３３９号公報や特開昭６０−２５９２６１号公報には、表面材に液吸引用の繊維を粘着剤を介して一体化し、表面材から吸収体への液移動をスムーズにし且つ吸収体との分離を生じにくくする技術が提案されている。
上記の技術では、確かに、開孔フィルム自体が吸収性を持たないことにより生じる不利益を解消することはできるが、吸収体がシート状物ではなく、バラバラの繊維を表面材に付着させたものであるため、表面材と一体化した一部分の繊維のみが吸収体本体から容易に剥離し、本質的には何ら表面材と吸収体との一体化をなし得ないばかりか、かえって部分的に付着した繊維が表面材上での好ましくない液保持、拡散を助長して、液漏れの原因になるという不都合があった。
【０００７】
そこで、これらの問題点を改善するために、特開平４−３２２６４５号公報には、表面材と、液保持吸収体、特に、吸収シート状物で被覆された吸収体とを特定の粘着物性を有する粘着剤を用い、占有面積７０％以下で固定一体化する技術が提案されている。該技術によれば、表面材と吸収体とが分離することなく一体化され、表面材として、それ自身液にじみしないフィルムタイプの表面材（開孔フィルム又は開孔ネット等）を用いた場合、表面材上及び表面材自身で体液が流れることなく吸収体に体液を導くことが可能となった。
【０００８】
しかし、上記技術による効果も未だ充分なものではなく、特に表面材が、それ自身吸収性を有し表面材中で液にじみする不織布等では、一体化させる吸収シートの種類によっては、逆に吸収性能が悪化してしまう。
即ち、上記吸収シート状物として、従来より吸収性物品に広く使用されている天然パルプを抄紙した吸収紙を用いた場合、抄紙時の脱水／湿圧／乾燥過程で水を脱水／乾燥する際に、パルプ繊維間に水の界面張力及び水素結合による非常に強い緊締力が働いてパルプ繊維間が締まるため、該吸収紙は体液の吸収／透過速度が非常に遅くなる。従って、不織布と該吸収紙とを一体化させた場合に、多量の体液が排泄されると、吸収紙の透過速度不足により、表面材の表面で流れて漏れてしまったり、表面材上の液残りが悪くなる。
【０００９】
また、特開昭６３−７３９５８号公報には、第１層と第２層を積層一体化させた複合材料からなる液透過性材料が報告されている。該複合材料は、肌側に接する第１層が開孔フィルム又は不織布等の多孔性材料からなり、該第１層に不織布又は発泡体からなる第２層が接着されている。そして、該複合材料は、生理食塩水を吸収させた場合、その大部分が重力の影響のみで第１層及び第２層を通過することを要件としている。
【００１０】
上記複合材料を表面材として構成される吸収性物品は、体液が表面材から吸収体に向かって重力により吸収される状況においては、体液がスムーズに吸収体に吸収されるが、表面材から吸収体に吸収される方向が、いつも重力の方向と一致するとは限られておらず、例えば、寝ている時等は、表面材から吸収体に吸収される方向がほぼ重力と垂直な方向であり、重力により体液を吸収体に導けず、吸収不良が生じ体液が表面上を流れて漏れてしまう。
特に、体液を自重のみで透過させるために、第１層及び第２層の毛細管半径も大きく、その吸収力を表わす生理食塩水の垂直方向の吸い上げ高さが１５分後に０．５インチ未満であることを要件としている。この様に第２層として体液透過性には優れるが毛細管吸収力の不十分な吸収層を用いた場合には、寝ている状況下等重力の効果を利用できない状況下において、液残りが悪化したり、表面上で体液が流れて漏れてしまうという欠点があった。
【００１１】
従って、本発明の目的は、ルーズなショーツの装着下、激しい運動下及び寝ている時等の重力の効果を利用できない条件下や、多量に排泄させる状況下においても、表面材と吸収シートとが分離することなく、いつも表面液残りが少なく且つ液吸収性に優れるベタツキの少ない吸収性物品を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、いかなるショーツの着用下、激しい運動条件下及び寝ている時等のあらゆる使用条件下においても、表面材上で液流れ、液残りが少なく且つ液吸収性に優れるベタツキの少ない吸収性物品について、種々検討した結果、吸収性物品に用いる液透過性の表面材として特定の積層一体化した表面材を用いることにより、上記目的を達成し得ることを知見した。
【００１３】
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、液透過性の表面材、液体保持性の吸収材及び液不透過性の防漏材を有する吸収性物品において、上記表面材は、少なくとも、肌当接面層と非肌当接面層と該非肌当接面層の表面に配された第３層とを積層一体化してなる液透過性シートからなり、ａ）上記肌当接面層は、熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム又は合成繊維からなる不織布により形成されており、ｂ）上記非肌当接面層は、嵩高性のセルロース繊維を少なくとも含んでなる吸収シートにより形成されており、ｃ）上記第３層は、親水性の微細繊維を少なくとも含む吸収シートである、ことを特徴とする吸収性物品を提供するものである。
【００１４】
【作用】
本発明の吸収性物品は、液体透過性の表面材として、肌側には熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム又は合成繊維からなる不織布により形成されてなる肌当接面層と、吸収力のあり且つ液透過性の高い嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートにより形成されてなる非肌当接面層と、親水性の微細繊維を少なくとも含む吸収シートである第３層とを、積層一体化してなる液透過性シートを用いているので、いかなる装着条件下においても、排泄された体液が、表面側の開孔フィルム又は不織布に吸収される時に、非肌当接面層の吸収シートが体液をすばやく吸収し、スムーズに吸収体に透過させることができる。
従って、本発明の吸収性物品は、いかなる条件下においても、体液は表面材上を液流れ／液残りすることなく、吸収体に導かれ、吸収性能が高く、ベタツキが少ない。
【００１５】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明すると共に、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。尚、図１及び図２は、第３層を具備しない形態（参考例）を示すものである。
【００１６】
先ず、図１〜図４を参照して、本発明の吸収性物品を詳細に説明する。ここで、図１は、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキン（但し、第３層を有しない。）の幅方向断面を示す概略断面図であり、図２は、図１における表面材を示す拡大断面図である。また、図３は、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキンの他の例の幅方向断面を示す概略断面図であり、図４は、図３における表面材を示す拡大断面図である。
【００１７】
図１に示す本発明の吸収性物品としての生理用ナプキン１は、液透過性の表面材２、液体保持性の吸収体３及び液体不透過性の防漏材４を有する。そして、上記表面材２は、少なくとも、それぞれ組成の異なる肌当接面層２ａと非肌当接面層２ｂとを積層一体化してなる液透過性シートからなり、ａ）上記肌当接面層２ａは、熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム又は合成繊維からなる不織布により形成されてなる層であり、ｂ）上記非肌当接面層２ｂは、嵩高性のセルロース繊維を少なくとも含んでなる吸収シートにより形成されてなる層である、
【００１８】
更に詳細に説明すると、上記生理用ナプキン１は、実質的に縦長に形成されており、上記表面材２が、上記吸収体３の表面側及び側面を直接被覆しており、また、非肌当接面側において、表面材２及び吸収体３並びに表面材２及び防漏材４が固定材５を会して固定されている。また、上記防漏材４の非肌当接面側表面には使用時に生理用ナプキンをショーツに固定するためのズレ止め剤６が設けられており、該ズレ止め剤６は、剥離紙７により保護されている。
ここで、吸収体３は、フラップパルプ３ａ、高吸収性ポリマー３ｂ及び湿式吸収紙３ｃからなる。また、上記フラップパルプ３ａ、上記高吸収性ポリマー３ｂ、上記湿式吸収紙３ｃ、防漏材４、固定剤５、ズレ止め剤６及び剥離紙７の材料としては、従来より吸収性物品に用いられている公知の材料を特に制限なく用いることができる。
【００１９】
而して、上記生理用ナプキン１は、図１及び図２に示すように、上記表面材３が、上記肌当接面層２ａと上記非肌当接面層２ｂとを積層一体化してなる液透過性シートからなる。
【００２０】
上記肌当接面層２ａは、熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム又は合成繊維からなる不織布により形成されている。
上記の熱可塑性樹脂からなる開孔フィルムとしては、従来より吸収性物品の表面材に使用されているフィルムタイプの開孔フィルムもしくは開孔ネット、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるフィルムを穴あけ加工した開孔フィルムが挙げられる。
上記の合成繊維からなる不織布としては、従来より吸収性物品の表面材に使用されている湿式及び乾式不織布、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、ポリビニルアルコール、レーヨン等の合成繊維から造られる乾式不織布及び湿式不織布等が挙げられる。
【００２１】
また、上記非肌当接面層２ｂは、嵩高性のセルロース繊維を少なくとも含んでなる吸収シートにより形成されている。
上記吸収シートは、吸収性が高く且つ透過性の高いことが重要であり、この様な吸収シートを得る為には、親水性が高く嵩高構造を有するセルロース繊維を配合し吸収シート化することと、その吸収性シートと表面材を積層一体化させることが重要なポイントとなる。
【００２２】
また、上記の嵩高性のセルロース繊維は、嵩高性が豊富で且つ吸収性、透過性が良く、従来のパルプの湿式抄造時のように、その脱水／乾燥する際に繊維間に水素結合による協力な緊締力が働いて繊維間が密になりすぎていないこと、即ち上記非肌当接面層の湿式抄造時に上記セルロース繊維間の緊締力を制御し、嵩高な吸収空間を形成しながら液吸収性と液透過性という相反する特性をそれぞれ実現維持し、吸収シート全体の繊維空間構造を設計し理想化している。
【００２３】
上記の嵩高性のセルロース繊維としては、例えば、下記▲１▼及び▲２▼のセルロース繊維等が挙げられる。
▲１▼繊維形状が、捻じれ構造、クリンプ構造、屈曲及び／又は分岐構造等の立体構造であるセルロース繊維。
ここで、上記捻じれ構造とは繊維の長さ方向に対して繊維が捻じれている構造を意味し、その捻じれの数としては、２．０／mm以上であることが好ましい。また、上記クリンプ構造とは、繊維の長さ方向に対して繊維が螺旋状にクリンプしている構造を意味し、上記屈曲構造とは、繊維の長さ方向に繊維が屈曲している構造を意味し、上記分岐構造とは、繊維が枝分かれしている構造を意味する。
▲２▼繊維断面が極太、具体的には繊維粗度が好ましくは０．３〜２mg／ｍ、より好ましくは０．３３〜１mg／ｍであるセルロース繊維。
上記繊維粗度が０．３mg／ｍ未満のセルロース繊維は、細くしなやかであるため、嵩高性を発現できず、吸収シートを作成した時に透過性が不十分となり、また、このような繊維に後述の架橋を施しても架橋による効果が十分に発現せず、一方、繊維粗度が２ｇ／ｍを超えるセルロース繊維では、剛性が高くなってしまったり、吸収シート製造時に繊維間の構造を乱しすぎ、表面層からの体液の吸収力が不十分となるので、上記範囲内の繊維粗度を有するのが好ましい。
【００２４】
即ち、本発明において用いる上記の嵩高性のセルロース繊維においては、上記▲１▼のように繊維の長さ方向において立体的な形状を有するか、又は上記▲２▼のように、繊維断面が極太であることが、吸収性及び液透過性の高い吸収シートを得る為に必須の要件である。
【００２５】
また、上記の嵩高性のセルロース繊維の素材としては、上記▲１▼又は▲２▼のセルロース繊維であれば特に制限なく用いることができるが、具体的には、パルプ、綿等の天然セルロースや、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維等が挙げられ、これらの繊維は、単独で又は二種類以上を混合して用いることができる。
これらの中でも、好ましくは、繊維断面面積及び断面形状を自由に調整できる再生セルロース繊維、繊維断面を膨潤増大させたマーセル化パルプ及び嵩高構造を有する架橋パルプ等を用いることができ、特に架橋パルプは最も嵩高構造を発現し、安価に入手できる点で望ましい。
【００２６】
上記▲２▼のセルロース繊維として、レーヨンやキュプラ等で代表される再生セルロース繊維を用いる場合においては、紡糸ノズル径と紡糸速度／延伸速度により、繊維粗度を上述の０．３〜２mg／ｍの範囲として使用するのが好ましい。
尚、再生セルロース繊維を用いる場合には、該再生セルロース繊維が繊維の長さ方向で太さが均一であるので、デニールから繊維粗度を計算して求めても良い。
また、天然パルプ等の様に繊維の長さ方向で太さが不均一の場合においては、繊維粗度計（ＦＳ−２００、KAJAANI ELECTRONICS LTD.社製）で測定する方法等により繊維粗度を測定して、上記範囲内の繊維粗度を有する繊維を用いるのが好ましい。
【００２７】
また、上記▲１▼及び▲２▼のセルロース繊維、特に上記▲２▼のセルロース繊維においては、上記セルロース繊維の断面形状が真円に近い程、体液の吸収体への移動抵抗も小さいので、上記断面形状も調節するのが好ましい。具体的には、上記セルロース繊維の断面の真円度が０．５以上であるのが好ましい。
【００２８】
また、上記の嵩高性のセルロース繊維としては、繊維粗度が０．３mg／ｍ以上であるパルプを架橋してなるセルロース繊維を用いることもできる。
従来の木材パルプ繊維では、そのほとんどが繊維粗度０．３mg／ｍ未満であり、この様なパルプ繊維で吸収シートを製造しても、透過性が不十分なものしか得られず、また、該パルプ繊維を架橋しても架橋による効果の発現が不十分であったが、本発明者らの研究の結果、繊維粗度が０．３mg／ｍ以上のパルプ繊維を更に架橋剤により架橋させることにより上述の効果をより一層向上させ得ることが判った。
上記の繊維粗度が０．３mg／ｍ以上のパルプとしては、例えば、クラフトパルプＮＢＫＰ（商品名；「ALBACEL 」、Federal Paper Board Co. 製）及び（商品名；「INDORAYON 」、PT Inti Indorayon Utama 製）等が挙げられる。
【００２９】
また、パルプとして一般に用いられている広葉樹パルプや針葉樹パルプ等の木材パルプ繊維の断面は、脱リグニン化処置により偏平な断面形状をとっており、そのほとんどの断面の真円度は０．５未満であるので、上述の真円度０．５以上のセルロース繊維は、マーセル化処理により繊維断面を膨潤させたセルロース繊維が好ましく用いられる。
上記マーセル化パルプは、例えば、上述の繊維粗度０．３mg／ｍ以上のパルプをマーセル化し断面の真円度を高めた後、架橋剤により架橋処理したものや、市販のマーセル化パルプを架橋剤により架橋したものを用いることができる。
上記マーセル化パルプとしては、（商品名：「FILTRANIER」、ITT Rayonier Inc. 製）（商品名；「POROSANIER」、ITT Rayonier Inc. 製）等が挙げられる。
【００３０】
尚、上記繊維粗度、及び繊維断面の真円度は後述する方法により測定することができる。
【００３１】
また、上記の▲１▼及び▲２▼のセルロース繊維は、濡れ状態でも嵩高構造を維持するために、セルロース繊維間及び分子間を適当な上記架橋剤で架橋させて、ウェット時の弾性率を向上させた架橋セルロース繊維が特に好ましく用いられる。
【００３２】
上記架橋剤の具体例としては、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素等のＮ−メチロール系化合物や、クエン酸、トリカルバリル酸、ブタンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸や、ポリグリシジルエーテル系化合物の架橋剤等が挙げられる。特に、架橋時に人体に有害なホルマリン等を発生しないポリカルボン酸やポリグリシジルエーテル系化合物の架橋剤等が望ましく、このような架橋剤を用いた架橋パルプを嵩高性のセルロース繊維として好ましく用いることができる。
【００３３】
また、上記架橋剤の使用量は、架橋の対象であるセルロース繊維１００重量部に対して、０．２〜２０重量部とするのが好ましい。０．２重量部未満であると、架橋密度が低い為、湿潤時の弾性率の低下が大きく架橋の効果が不十分となり、逆に２０重量部を超えるとセルロース繊維が剛直になりすぎ、応力がかかった時繊維が脆くなってしまうので、上記範囲内とするのが好ましい。
【００３４】
上記吸収シートは、上記の嵩高性のセルロース繊維を用いて、通常の吸収シートの製造方法に従って、容易に得ることができる。
【００３５】
また、上記吸収シートは、吸収性が高く且つ透過性の高いことが重要であり、具体的には、生理食塩水に対する１分後のクレム吸収高さ（測定法については後述）が好ましくは３０〜７０mm、より好ましくは３０〜６０mmであり、且つ１０分後のクレム吸収高さ（測定法については後述）が好ましくは４０〜１２０mm、より好ましくは５０〜１００mmである。
上記の１分後のクレム吸収高さが３０mm未満の場合及び１０分後のクレム吸収高さが４０mm未満の場合には、表面側から体液を吸収する能力が不十分で液残りが悪化し、逆に、１分後のクレム吸収高さが７０mmを超える場合及び１０分後のクレム吸収高さが１２０mmを超える場合には、体液の拡散能力がありすぎて、表面材にて体液が拡がりすぎ、漏れにつながるため、上記範囲内とするのが好ましい。
【００３６】
また、上記吸収シートは、通過時間（測定法については後述）としても、グリセリン８５重量％水溶液１０ｇの通過時間が５０秒以下であることが好ましく、５〜４０秒がより好ましい。
また、グリセリン８５重量％水溶液１０ｇの通過時間が５０秒を超えると、液通過性が悪く、吸収速度及び表面上での液残りが悪化するので上記範囲内とするのが好ましい。
【００３７】
また、上記の吸収性が高く且つ液透過性に優れた吸収シートとしては、少なくともａ）上記の嵩高性のセルロース繊維を好ましくは５０〜９８重量％、更に好ましくは７０〜９８重量％、及びｂ）熱溶融性接着繊維を好ましくは２〜３０重量％、更に好ましくは２〜２０重量％混合し、坪量２０〜６０ｇ／ｍ²で抄紙して得られる湿式吸収紙等を好ましく挙げることができる。
尚、上記混合及び抄紙する方法は、通常公知の方法を特に制限なく採用して行うことができる。
上記の嵩高性のセルロース繊維が５０重量％未満であると、得られる吸収紙の透過速度が不十分となり、９８重量％を超えるとシート化が困難であるので上記範囲内とするのが好ましく、また、上記熱溶融性接着繊維が２重量％未満であると、吸収紙としての強力が不十分でシート化が困難となり、３０重量％を超えると、吸収性シートの透過性が低下する場合があるので、上記範囲内とするのが好ましい。
【００３８】
上記熱溶融性接着繊維としては、加熱により繊維が溶融し相互に接着する繊維が用いられ、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びポリビニルアルコール等のオレフィン繊維；ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、体融点ポリエステル−ポリエステル複合繊維及び繊維表面が親水性であるポリビニルアルコール−ポリプロピレン複合繊維、ポリビニルアルコール−ポリエステル複合繊維等が特に好ましく挙げられる。
【００３９】
また、上記吸収シートには、上記架橋セルロース繊維及び熱溶融性接着繊維以外に他の成分を混入することもでき、該他の成分としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、ワラパルプ等の他のパルプや、強力補助剤としてのジアルデヒドデンプン、カイメン等を挙げることができる。
【００４０】
上記肌当接面層と上記非肌当接面層とを積層一体化するには、上記開孔フィルム又は上記不織布と上記吸収シートとを互いに一体化する方法であれば、特に制限されないが、例えば、▲１▼開孔フィルム又は不織布と吸収シートとをエンボスにより一体化する方法、▲２▼ホットメルト等で代表される粘着剤、接着剤により一体化する方法、▲３▼吸収シートの抄造過程で開孔フィルム又は不織布と抄造した吸収シートとを抄き合わせて積層一体化する方法、及び▲４▼湿式多層抄紙プロセスを用い、合成繊維からなる組成で先ず第一抄紙（不織布）とし、その後第二抄紙プロセスで上記の嵩高性のセルロース繊維を含む組成で第２抄紙（吸収シート）とし、両者を抄き合わせて積層一体化する方法等、両者を積層一体化する方法であれば、本発明の要件を満たす範囲内でいずれの方法でも使用することができる。
また、上述の方法は、これら単独で、又はこれらを組み合わせて、例えば上記▲１▼及び▲３▼を組み合わせて湿式過程で積層一体化した後、更にヒートエンボスする方法等を採用することもできる。
【００４１】
更に、上記の積層一体化の方法としては、開孔フィルム又は不織布と吸収シートとを抄き合わせて複合一体化し、次いで乾燥過程において両者をヒートエンボス等により熱溶融させて積層一体化させる方法や、多層抄紙プロセスを用いて、肌当接面層を形成する合成繊維からなる不織布を抄紙し、次いで嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートを第２抄紙し、両者を一気に積層一体化する方法が、肌当接面層中に、非肌当接面層を形成する吸収シート中の嵩高性のセルロース繊維がより密接に絡み合うので、得られる表面剤がよりスムーズに吸収体に体液を導くことができ、特に好ましく採用することができる。
【００４２】
次に、図３及び図４を参照して、本発明の吸収性物品の他の例について、説明する。尚、特に詳述しない点については、上述の図１及び図２に示す例においてした説明が適宜適用される。図３に示す本発明の吸収性物品の他の例としての生理用ナプキン１は、表面材２が、図４に示すように、上記肌当接面層２ａ、上記非肌当接面層２ｂ及び該非肌当接面層２ｂ上（非肌当接面側）に設けられた第３層としての透過吸収紙２ｃを積層一体化した液透過性シートからなり、該表面材２で吸収体としての高吸収性ポリマー３ｂを完全に被覆してなる。即ち、図３に示す生理用ナプキン１においては、表面材及び吸収体が、上記液透過性シートと高吸収性ポリマーとにより、一体的に形成されている。図３に示すように、本発明の吸収性物品は、表面材が上記の３層を積層一体化してなる液透過性シートからなっており、好ましくは、該液透過性表面材と高吸収性ポリマーとを複合して、一枚の液透過性シートと複数の高吸収性ポリマーとにより、表面材及び吸収体を構成する。
【００４３】
即ち、図３に示す如き構成とすることにより、表面材から高吸収性ポリマーまで完全に一体化でき、いかなる装着条件下においても、表面に血液を残すことがなく、スムーズに血液を導き、固定化することができ、より簡略、超薄型且つ高吸収性の吸収性物品とすることができる。
【００４４】
上記第３層として用いられる上記透過吸収紙は、上記高吸収性ポリマーを包んで一体化しても、高吸収性ポリマーが液透過性シートを通して脱落しない様にするためのシートであり、具体的には、少なくとも、親水性の微細繊維を含み、液透過性シートの繊維間を密にして脱落を防止するものである。
更に詳しくは、上記透過吸収紙としては、親水性微細繊維好ましくは４０〜１００重量部、より好ましくは５０〜８０重量部、嵩高性のセルロース繊維好ましくは６０〜０重量部、より好ましくは５０〜２０重量部を少なくとも混合し、坪量好ましくは１０〜５０ｇ／ｍ²、より好ましくは１０〜３０ｇ／ｍ²で抄紙して得られる吸収紙が好ましく挙げられる。
【００４５】
上記の嵩高性のセルロース繊維は、透過吸収紙の実質的な空間量を増大させ、親水性微細繊維が密になりすぎて血液のポリマーへの伝達性が阻害されないように、配合量を若干量とすることもできる。
また、嵩高性のセルロース繊維が６０重量部を超えると、繊維間距離が大きくなりすぎ、ポリマー漏れを生じるため、上記範囲内とするのが好ましい。
【００４６】
上記の親水性の微細繊維としては、繊維表面が親水性であり、表面積が大きい繊維、好ましくは繊維粗度が０．２mg／ｍ未満であり且つ断面の真円度が０．５未満である親水性繊維、又は繊維表面積が１．０ｍ²／ｇ以上である親水性繊維が好ましく挙げられ、具体的には、上記物性を有していれば特に制限はないが、パルプ繊維、綿、レーヨン等に代表されるセルロース繊維やアクリロニトリル、ポリビニルアルコール等の親水性合成繊維等が挙げられ、これらの中から一種類のみ用いても良いし、数種類混合して用いても良い。
中でも、パルプ繊維は、非常に安価に入手でき、且つ叩解条件により繊維表面積もコントロールできるため、好ましく用いることができ、例えば、「クラフトパルプＮＢＫＰ」（商品名；「SKEENA PRIME」、Skeena Cellelose Co.製）を微細に叩解したもの及び「ＬＢＫＰ」（商品名；「PRINCE ALBERT ASPEN HARDWOOD」、ウェハウザーペーパー（株）製）やワラパルプ等が挙げられる。
【００４７】
また、この際の上記高吸収性ポリマーとしては、通常公知の高吸収性ポリマーを特に制限なく用いることができ、該高吸収性ポリマーの配合量は、散布坪量で２０〜５００ｇ／ｍ²、更に好ましくは、３０〜３００ｇ／ｍ²とするのが好ましい。
【００４８】
尚、上述の説明においては、吸収性物品として生理用ナプキンを用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば、使い捨ておむつ、失禁パッド、母乳シート等に適用することができる。
【００４９】
次いで、本発明の吸収性物品を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明する。先ず、実施例及び比較例で用いられる液透過性の表面材（Ａ）〜（Ｈ）を下記の要領で作成した。
【００５０】
〔液透過性の表面材（Ａ）〕
低密度ポリエチレン（三井石化（株）製）をＴダイから押し出した溶融樹脂を図５（Ａ）及び（Ｂ）に示す、線材１１ａからなるスパイラル編み金網１１上に押し出し、吸引しつつ熱風処理することにより、該金網１１の表面形状に沿った形状で且つ該金網１１の線材１１ａの空間に対応する位置に穴部を有する（裏側が空隙となっている凸上曲面からなる多数の頂部３５と、多数の穴部３４とを有する）図６（Ａ）及び（Ｂ）に示すポリエチレン開孔フィルムを得た。
【００５１】
一方、繊維粗度が０．３６mg／ｍで、繊維断面の真円度が０．８０であるマーセル化パルプ（商品名；「ポロセニア−Ｊ」、ITT RAYONIER INC. 製）１００ｇを、架橋剤として、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素（商品名：「Sumitex Resin NS1-19」、住友化学工業（株）製）を５重量％、及び金属塩触媒（商品名；「Sumitex Accelerator X-110 」、住友化学工業（株）製）を３重量％含んだ架橋剤水溶液１０００ｇに分散させて、架橋剤を含浸させた。
次いで、上記マーセル化パルプに対する上記架橋剤水溶液の量が１００％（即ち、上記マーセル化パルプの架橋剤水溶液の含有量が１００ｇ）になるまで、マーセル化パルプから架橋剤水溶液を離脱させた後、電気乾燥機中１３５℃で１０分間加熱し、パルプ中のセルロースを架橋反応させ、嵩高性のセルロース繊維である、マーセル化架橋パルプを得た。
【００５２】
得られたマーセル化架橋パルプ９５重量部と、熱溶融性接着繊維としてポリビニルアルコール〔（ＰＶＡ）：商品名；「フィブリボンド」、三昌（株）製〕５重量部とをそれぞれ水中に分散混合し、抄紙した後、乾燥して、坪量４０ｇ／ｍ²に抄紙した吸収シートを得た。
直径２mmの円型パターンを１cm²当たり２ヶで有するエンボスロールを、温度１１０℃に加熱し、ポリエチレン開孔フィルムと吸収シートをエンボスにより、積層一体化し、図２に示す液透過性の表面材（Ａ）を得た。
【００５３】
尚、上記セルロース繊維（マーセル化パルプ）の繊維粗度及び繊維断面の真円度は、下記に示す方法により測定したものである。
【００５４】
＜繊維粗度の測定＞
パルプ等の様に、繊維断面の太さが均一でない繊維の平均繊維太さを求める為に、繊維粗度計ＦＳ−２００（KAJAANI ELECTRONICS LTD.製）を用いて測定した。先ず、サンプルの真の重量を求めるために、真空乾燥機内にて１００℃で１時間乾燥させ、繊維中に含水している水分を蒸発させる。素早く繊維を±０．１mg精度において約１ｇ正確にとり、サンプル重量Ｍとする。次にサンプルの繊維に損傷を与えないように、繊維を繊維粗度計の付属のミキサーで１５０mlの水中で完全に離解し、これを５０００mlになるまで水を薄め、得られた希釈液から５０mlを正確に測りとり、これを繊維粗度測定溶液とし、上記繊維粗度計の操作手順に従って繊維粗度を求めた。
【００５５】
＜繊維断面の真円度の測定＞
繊維断面の真円度の測定は、先ず繊維の断面を面積が変化しないように、垂直にスライスし、電子顕微鏡により断面写真をとり、該断面写真を画像解析装置（日本アビオニクス社製、商品名「Avio EXCEL」）により解析し、下記〔数４〕に示す式を用いて繊維断面の真円度を求めた。尚、該真円度は、任意の繊維断面を１００点測定し、その平均値とした。
【００５６】
〔液透過性表面材（Ｂ）〕
太さ２デニール、長さ３８mmのポリエチレン／ポリプロピレン複合繊維（チッソ（株）製）を用いて、坪量２５ｇ／ｍ²の乾式熱接着不織布を製造した。
次に、液透過性表面材（Ａ）において用いた上記吸収シートと上記乾式熱接着不織布とを、液透過性表面材（Ａ）と同様にエンボスロールにより、積層一体化し、図２に示す液透過性の表面材（Ｂ）を得た。
【００５７】
〔液透過性表面材（Ｃ）〕
繊維粗度が０．３５mg／ｍで、繊維断面の真円度が０．２８である針葉樹クラトパルプ（商品名；「INDORAYON 」、PT Inti Indorayon Utama 製）を、架橋剤として、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素（商品名；「Sumitex Resin NS-19 」、住友化学工業（株）製）を５重量％、金属塩触媒（商品名；「Sumitex Accelerator X-110 」、住友化学工業（株）製）を５重量％含んだ架橋剤水溶液に分散させて、架橋剤を含浸させた。
【００５８】
次いで、上記針葉樹クラフトパルプに対する上記架橋剤水溶液が１００％になるまでクラフトパルプから架橋剤水溶液を離脱させた後、電気乾燥機中１３５℃で１０分間加熱し、パルプ繊維中のセルロースを架橋反応させ、嵩高性のセルロース繊維（架橋パルプ）を得た。
得られた嵩高性のセルロース繊維を９０重量部と、熱溶融性接着繊維として太さ１．１デニールで長さ５mmのポリエチレンテレフタレート（以下、ＰＥＴと称す）（商品名；「TMOTNSB 」帝人（株））１０重量部とをそれぞれ水中に分散混合し、坪量４０ｇ／ｍ²の湿式吸収紙を得た。
また、太さ２デニール、長さ３８mmのポリエチレン／ポリプロピレン複合繊維（チッソ（株）製）を用いて、坪量２５ｇ／ｍ²の乾式熱接着不織布を予め製造しておき、該乾式熱接着不織布と上記湿式吸収紙とを、抄紙機の乾燥前に複合積層し、乾燥ドライヤーを通過せしめて熱融着により積層一体化させて、図２に示す液透過性の表面材（Ｃ）を得た。
【００５９】
〔液透過性の表面材（Ｄ）〕
合成繊維からなる不織布層として、太さ０．５デニール、長さ５mmのポリエステル繊維〔商品名；「TM04N 」、帝人（株）製〕３５重量部、及び太さ２．５デニール、長さ５mmのポリエステル繊維〔商品名；「N-790 」、クラレ（株）製〕４５重量部、熱溶融性接着繊維として、太さ１．５デニール、長さ５mmのポリプロピレン（芯）−酢酸ビニル（鞘）複合繊維〔商品名；「EA」、チッソ（株）〕２０重量部とをそれぞれ水中に分散し、第一抄紙機で坪量２５ｇ／ｍ²の不織布を得た。
【００６０】
次いで、第２抄紙機において、液透過性の表面材（Ａ）において使用した嵩高性のセルロース繊維（マーセル化架橋パルプ）９０重量部と、熱溶融性接着繊維として、太さ１．１デニール、長さ５mmの低融点タイプのポリエステル（商品；「TOMOTNSB」、帝人（株））１０重量部とをそれぞれ水中に分散し、第２抄紙機で坪量４０ｇ／ｍ²の吸収性シートを抄紙し、第１抄紙機で得た不織布と積層し、抄紙機の乾燥工程で熱融着して積層一体化し、図２に示す液透過性の表面材（Ｄ）を得た。
【００６１】
〔液透過性の表面材（Ｅ）〕
合成繊維からなる不織布層層として、液透過性の表面材（Ｄ）に用いたものと同様の組成配合で、第１抄紙機により、坪量２５ｇ／ｍ²の不織布を得た。
次いで、第２抄紙機において、嵩高性のセルロース繊維として、捻じれ構造を有する架橋パルプ（商品名；「High Bulk Additive」、ウェハウザーペーパー（株）製）９０重量部、熱溶融性接着繊維として、太さ１．１デニール、長さ５mmの低融点タイプのポリエステル（商品名；「TOMOTNSB」、帝人（株））１０重量部とをそれぞれ水中に分散し、第２抄紙機で坪量４０ｇ／ｍ²の吸収シートを抄紙した。
次いで、第３抄紙機において、嵩高性のセルロース繊維として、捻じれ構造を有する架橋パルプ（商品名；「High Bulk Additive」、ウェハウザーペーパー（株）製）３０重量部、及び繊維粗度が０．１８mg／ｍで、繊維断面真円度が０．３２である針葉樹クラフトパルプＮＢＫＰ（商品名；「SKEENA PRIME」、Skeena Cellulise Co.製）７０重量部をそれぞれ水中に分散し、坪量２０ｇ／ｍ²の透過吸収紙を抄紙し、第１抄紙機で抄紙した合成繊維からなる不織布、第２抄紙機で抄紙した吸収シート及び第３抄紙機で抄紙した吸収紙を順次積層し、抄紙機の乾燥工程において積層一体化し、図４に示す表面材（Ｅ）を得た。
【００６２】
〔液透過性の表面材（Ｆ）〕
繊維粗度が０．１８mg／ｍで、繊維断面の真円度が０．３２である針葉樹クラフトパルプＮＢＫＰ（商品名；「SKEENA PRIME」、Skeena Cellulise Co.製）１００重量部を水中に分散し、坪量４０ｇ／ｍ²の吸収シートを得た。次いで、液透過性の表面材（Ａ）で用いたポリエチレン開孔フィルムと上記吸収シートとを積層一体化せず、２枚を単に積層したものを液透過性の表面材（Ｆ）とした。このシートは、嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートを用いておらず、また開孔フィルムと吸収シートとを積層一体化していないものである。
【００６３】
〔液透過性の表面材（Ｇ）〕
太さ２デニール、長さ３８mmのポリエチレン／ポリプロピレン複合繊維（チッソ（株）製）を用いて製造した坪量２５ｇ／ｍ²の乾式熱接着不織布を得た。
次いで、繊維粗度が０．１８mg／ｍで、繊維断面の真円度が０．３２である針葉樹クラフトパルプＮＢＫＰ（商品名；「SKEENA PRIME」、Skeena Cellulise Co.製）１００重量部を水中に分散し、坪量４０ｇ／ｍ²の吸収シートを得た。上記不織布と上記吸収シートとを、液透過性の表面材（Ａ）と同様、エンボスロールにより積層一体化し、液透過性の表面材（Ｇ）を得た。このシートは、嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートを用いていないものである。
【００６４】
〔液透過性の表面材（Ｈ）〕
太さ２デニール、長さ３８mmのポリエチレン／ポリプロピレン複合繊維（チッソ（株）製）を用いて製造した坪量２５ｇ／ｍ²の乾式熱接着不織布を得た。
次いで、繊維粗度が０．０７７mg／ｍで、長さ１１mmのレーヨン（ダイワボウレーヨン（株）製）９５重量部、熱溶融製接着繊維としてポリビニルアルコール（商品名；「フィブリボンド」、三昌（株）製）５重量部をそれぞれ水中に分散し、坪量４０ｇ／ｍ²のレーヨン湿式不織布を得た。次いで、上記乾式不織布と上記レーヨン不織布とを、坪量１０ｇのスパイラルホットメルトにより積層一体化し、液透過性の表面材（Ｈ）を得た。このシートは、嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートを用いていないものである。
【００６５】
次に、得られた上記の液透過性の表面材（Ａ）〜（Ｈ）における上記の吸収シート２ｂの吸収性及び液透過性の評価を実施した。吸収性の評価としては、開孔フィルムもしくは不織布シートからの液の引き込み力を評価するためのクレム吸収性テストと、吸収体への液の伝達性を評価するためのグリセリン水溶液の通過時間とを、下記に示す方法により測定した。その結果を〔表１〕に示す。
【００６６】
尚、測定は、積層一体化後ではなく、吸収性シート２ｂ単体で評価を行った。また、表面材（Ｃ）、（Ｄ）及び（Ｆ）に関しては、湿式過程で積層一体化しているため、肌側の表面材と一体化させる吸収シート２ｂのみ抄紙して評価を行った。表面材（Ｅ）に関しては、第４図に示すが如く３層を積層一体化しており、肌側の表面材を複合させる吸収シート２ｂの物性が重要となるため、第２抄紙した吸収シート２ｂの物性評価を行った。
【００６７】
＜クレム吸収高さ（１分後及び１０分後）＞
クレム吸収高さは、図７に示す装置を用いて行った。
まず、吸収性シートを縦３００mm、幅２０mmにカットして図７に示す測定片３０を作製した。次いで、この測定片３０を、図７に示す如く、支持体３１に弛みがないように垂下させて上下両端を固定した。また、３００×１００×５０mm（縦×横×深さ）の直方体の容器３２に生理食塩水３３を測定液として高さ４０mmまで入れ、この生理食塩水３３中に測定片３０を浸した。
そして、測定片３０を浸して１分後に測定片３０が液面から吸収した測定液の高さ、及び１０分後に測定片３０が液面から吸収した高さをそれぞれ測定した。同様の測定をそれぞれ１０点行い、その平均値を採ってそれぞれの１分後の吸収高さｈ₁、及び１０分後の生理食塩水３３の吸収高さｈ₁₀とした。
【００６８】
＜通過時間の測定＞
透過時間の測定は、図８に示す測定装置を用いて行った。
まず、吸収性シートを縦５０mm、横５０mmにカットして測定片４０を作製し、次いで、この測定片４０を、図８に示す如く、内径３５mmのガラス管４１、４１で上下両側から挟持固定した。この時、測定中に液が横からしみ出さないように、シリコンゴム４２を介してクリップ（図示せず）で両側から固定した。測定液としてグリセリン８５％水溶液４３を１０mlビーカー４４に１０ｇ取り、ガラス管４１中に静かに注入した。グリセリン８５％水溶液４３を注入した後、ガラス管４１の開孔面積に対し、５０％以上測定片の面が現れるまでの時間を求め、これを液の通過時間とした。
尚、測定液（グリセリン８５％水溶液）は、以下のように調整した。
グリセリン（和光純薬工業（株）製）８５ｇにイオン交換水１５ｇを混合した後、食用青色１号（東京化成工業（株）製）０．０１ｇを添加し青色に着色した。
【００６９】
【表１】

【００７０】
次に、下記実施例１〜５において、得られた表面材（Ａ）〜（Ｅ）を用いて、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキンを製造した。また、下記比較例１〜３において、得られた表面材（Ｆ）〜（Ｈ）を用いて、比較品としての生理用ナプキンを製造した。
【００７１】
〔実施例１〕
図１に示す如く、坪量１５０ｇ／ｍ²で密度０．１５ｇ／cm³、厚み１mm、長さ１７５mm及び幅７３mmに調整したフラッフパルプ３ａ上に、高吸収性ポリマー３ｂ（アクアリックＣＡ−Ｗ４Ｓ、日本触媒（株）製）を０．５ｇ、坪量３９ｇ／ｍ²となる様に散布し、これに坪量１８ｇ／ｍ²で針葉樹クラフトパルプから造られる湿式吸収紙３ｃを重ね合わせて、長さ１７５mm、幅７３mmの図１に示す構成の吸収体３を作成した。
得られた吸収体３を、長さ２０５mm、幅１３０mmにカットした液透過性表面材（Ａ）で包み込み、更に、坪量３０ｇ／ｍ²でフィルム化した長さ２０５mm、幅９５mmのポリエチレンバックシート４を重ね合わせ、固定剤５としてホットメルト粘着剤を用いて固定した。更に、上記ポリエチレンバックシート４の裏面側に粘着剤としてホットメルト粘着剤６を坪量４０ｇ／ｍ²、幅２０mm、長さ１１５mmで２本塗工し、図１に示す生理用ナプキン（本発明品１）を得た。尚、図中７は、ズレ止め剤を被覆する剥離紙である。
【００７２】
〔実施例２〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｂ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（本発明品２）を作成した。
【００７３】
〔実施例３〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｃ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（本発明品３）を作成した。
【００７４】
〔実施例４〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｄ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（本発明品４）を作成した。
【００７５】
〔実施例５〕
図３に示す如く、長さ２０５mm、幅１５０mmの液透過性表面材（Ｅ）上に坪量１０ｇ／ｍ²、幅８０mmでスパイラルホットメルトを塗工し、その上に高吸収性ポリマー３ｂ（商品名アクアリックＣＡ−Ｗ４Ｓ、日本触媒（株）製）を０．５ｇを幅約７３mm、長さ１７５mmの範囲にほぼ均一に散布し、幅７５mmで折り曲げ、ポリマーを包み込んで一体化させる。更に、坪量３０ｇ／ｍ²でフィルム化した長さ２０５mm、幅９５mmのポリエチレンバックシート４を重ね合わせ、固定剤５としてホットメルト粘着剤を用いて固定した。更に、上記ポリエチレンバックシート４の裏面側に粘着剤としてホットメルト粘着剤６を坪量４０ｇ／ｍ²、幅２０mm、長さ１１５mmで２本塗工し、図３に示す生理用ナプキン（本発明品５）を得た。尚、図中７は、ズレ止め剤を被覆する剥離紙である。
【００７６】
〔比較例１〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｆ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（比較品１）を作成した。
【００７７】
〔比較例２〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｇ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（比較品２）を作成した。
【００７８】
〔比較例３〕
実施例１で用いた液透過性表面材（Ａ）の代わりに、液透過性表面材（Ｈ）を用いた以外は、実施例１と同様にして図１に示す構成の生理用ナプキン（比較品３）を作成した。
【００７９】
次いで、実施例及び比較例で得られた生理用ナプキンについて性能評価を行った。
即ち、実施例１〜５における本発明品１〜５及び比較例１〜３における比較品１〜３の吸収性能について、下記に示す方法によって、吸収時間、表面のサラット感の評価及び漏れ試験を行った。それぞれの結果を下記〔表２〕に示す。
【００８０】
（１）吸収時間の測定
図９に示す如く、実施例及び比較例で得られた生理用ナプキン８０を水平に置き、直径１０mmの注入口８１のついたアクリル板８２を載せ、更に試験用の生理用ナプキン８０に５ｇ／cm²の荷重がかかるように重り８３を載せる。
次いで、注入口から脱繊維馬血（日本バイオテスト研究所（株）製）６ｇを注入し、液が完全に吸収されるまでの吸収時間（秒）を求める。
計各５点について測定し、それぞれの平均値を求めその値を吸収時間とした。
【００８１】
（２）表面のサラット感の評価
実施例及び比較例で得られた試験用の生理用ナプキン８０を、図１０及び図１１に示す如く、可動式女性腰部モデル９０に装着させ、ショーツをはかせた後、１００歩／分（５０ｍ／分）の歩行速度で１０分間歩行させた。
次いで、歩行させながら、チューブによって脱繊維馬血を生理用ナプキン８０に３ｇ注入した後、同じ速度で２０分間歩行させた後、サンプルを取り出した。取り出したサンプルにおいて、表面のサラット感の官能評価を行った。
○：表面材上での液残りが殆どなくサラット感がある。
△：表面材上での液残りがやや認められる。
×：表面材上での液残りが多く、ベタベタした感じがする。
【００８２】
（３）漏れ評価
実施例及び比較例で得られた試験用の生理用ナプキン８０を図１１に示す如く、女性腰部モデル９０に装着させ、ショーツをはかせた後、図１２に示す如く、モデルを横に寝かせた。
次いで、チューブによって脱繊維馬血を生理用ナプキン８０に毎分１ｇ／min の速さで５ｇ注入した後、２０分間放置させた時点、及びその後更に脱繊維馬血５ｇを同じ速度で注入し、再び２０分間放置させた。それぞれの時点でサンプル数１０枚のうち漏れが発生した枚数を数えた。
【００８３】
【表２】

【００８４】
〔表２〕に示す結果から明らかなように、本発明の吸収性物品は、表面材が、肌当接面層が開孔フィルムもしくは合成繊維からなる不織布層であり、非肌当接面層が嵩高性のセルロース繊維を少なくとも含み、吸収性が高く高透過性の吸収シートであり、両者を積層一体化してなる液透過性シートからなっているがゆえに、吸収時間が速く、体液を素早く吸収体に導くので、表面の液残りが少なく、サラット感も高い。また、寝位における漏れ評価においても、表面を流れることなく、漏れずにスムーズに吸収体に血液を導くことができる。
【００８５】
一方、本発明の要件を満たしていない比較品１〜３において、肌当接面層のシートと血液を吸収する吸収シートとを積層一体化していない比較例１の比較品１は、体液が表面材上で浮き、表面材上で血液が流れて漏れてしまう。また、比較例２、３の比較品２及び３においては、合成繊維からなる不織布と吸収シートとを積層一体化しているが、吸収シートが嵩高性のセルロース繊維を含んでいないため、上記吸収シートの液透過性が低く、吸収時間が遅く、表面材からの血液の引き込み力及び吸収体への血液の伝達性が低いので、表面のサラット感も低く、寝位状態での液漏れ性も低い。
【００８６】
また、本発明品５のように開孔フィルムもしくは不織布と嵩高性のセルロース繊維を含む吸収シートとを一体化したシートに更に吸収力の高い透過吸収紙を積層一体化した液透過性シートを表面材として用いた場合には、該液透過性シート、高吸収性ポリマー及び防漏材のみで吸収性物品が構成でき、極めて簡略な構成で極薄且つ高性能な吸収性物品が得られる。
【００８７】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品は、表面材と吸収シートとが分離することなく、いつも表面液残りが少なく且つ液吸収性に優れるベタツキの少ないものである。
即ち、本発明の吸収性物品は、液透過性の表面材として、肌当接面層には開孔フィルムもしくは不織布層を、非肌当接面層には吸収力が高く且つ液透過性の高い嵩高セルロース繊維を含む吸収シートを用い、両者を積層一体化した液透過性シートを用いているため、排泄された体液は、肌当接面層を透過する際に、非肌当接面層が体液を素早く吸収し、スムーズに吸収体に透過させる。
従って、本発明の吸収性物品は、いかなる条件下においても、体液は表面材上を液流れ／液残りすることなく吸収体に導かれるので、吸収性能が高く、サラット感が高く且つ漏れ難いものである。
【００８８】
更には、上記肌当接面層及び上記非肌当接面層に、吸収力の高い透過吸収紙を積層一体化した３層構造の液透過性シートと、高吸収性ポリマーとにより、表面材及び吸収体を構成した本発明の吸収性物品は、表面材からポリマーまで完全に一体化させることができるので、いかなる装着条件下においても、表面材の表面に血液を残すことなく、上記高吸収性ポリマーによりスムーズに血液を固体化することができる、より簡略な構成でより漏れにくい吸収性物品である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキン（但し、第３層を有しない。）の幅方向断面を示す概略断面図である。
【図２】図２は、図１における表面材を示す拡大断面図である。
【図３】図３は、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキンの他の例の幅方向断面を示す概略断面図である。
【図４】図４は、図３における表面材を示す拡大断面図である。
【図５】図５Ａ及びＢは、本発明において好ましく用いられる表面材を製造する際に用いられる金網を示す概略図である。
【図６】図６Ａは、本発明において好ましく用いられる表面材の一例を示す概略図であり、図６Ｂは、図６Ａの１部拡大図である。
【図７】図７は、クレム吸収高さの測定装置を示す概略図である。
【図８】図８は、液透過時間の測定装置を示す概略図である。
【図９】図９は、吸収時間の測定の概要を示す概略図である。
【図１０】図１０は、可動式女性腰部モデルを示す概略図である。
【図１１】図１１は、図１０に示す可動式女性腰部モデルの股部に生理用ナプキンを装着した状態の正面を示す概略図である。
【図１２】図１２は、図１０に示す可動式女性腰部モデルの股部に生理用ナプキンを装着した状態の側面を示す概略図である。
【符号の説明】
１生理用ナプキン
２表面材
２ａ肌当接面層
２ｂ非肌当接面層
２ｃ透過吸収紙
３吸収体
３ａフラップパルプ
３ｂ高吸収性ポリマー
３ｃ湿式吸収紙
４防漏材
５固定剤
６ズレ止め剤
７剥離紙[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to absorbent articles such as sanitary napkins, paper diapers, incontinence pads, surgical pads, breast milk sheets and the like, and more particularly, smooth movement of liquid from the surface to the absorbent, surface liquid residue and The present invention relates to a highly comfortable absorbent article with extremely little surface stickiness.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In general, an absorbent article such as a sanitary napkin or a paper diaper is composed of an absorber that absorbs liquid such as blood and urine, a surface material that covers the surface of the absorber and contacts the skin, and a surface of the absorber. It is composed of a back material that prevents the cover liquid from leaking. And the surface material of the said absorbent article is requested | required of the liquid absorption permeation | transmission function for making liquids, such as blood and urine, transfer to the said absorber rapidly, and to make this absorber absorb. On the other hand, the absorber is required to have a function of rapidly receiving and absorbing and absorbing the liquid absorbed by the surface material.
[0003]
The movement of the liquid from the surface material to the absorber is realized only when they are in close contact with each other. If they are spaced apart from each other, the surface material is transferred to the absorber. The liquid movement is extremely lowered, the liquid residue on the surface material is increased, and there is a disadvantage that the user feels sticky, causes liquid diffusion and liquid flow, thereby causing liquid leakage.
[0004]
Such poor absorption caused by separation of the surface material and the absorber is particularly remarkable when the surface material is made of a fiber assembly such as a non-woven fabric having absorbability.
For example, when the surface material is formed of a non-woven fabric, if separation between the surface material and the absorbent body occurs, the liquid does not move to the absorbent body while the liquid is stagnating in the surface material, and sticks to the user forever. It gives a feeling and cannot be used comfortably.
[0005]
In addition, when the surface material is a film type that does not absorb itself (such as a perforated film or a perforated net), if the surface material and the absorber are in close contact, It is difficult for the liquid to remain, and the user does not feel sticky and can be used comfortably. However, if the surface material and the absorbent body are separated, the surface material itself does not have the absorbability, so the surface material On top of this, the liquid flows through the surface without being absorbed and leaks, resulting in a fatal defect as an absorbent article.
[0006]
From such a viewpoint, various techniques have been proposed in order to prevent separation of the absorbent body and the surface material, particularly in an absorbent article using a film-type surface material. For example, in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 57-1339 and 60-259261, a liquid suction fiber is integrated with a surface material via an adhesive to smoothly move the liquid from the surface material to the absorber. In addition, a technique has been proposed that makes it difficult to cause separation from the absorber.
Although the above technique can certainly eliminate the disadvantages caused by the fact that the perforated film itself does not absorb, the absorbent body is not a sheet-like material, but separate fibers attached to the surface material. As a result, only a part of the fibers integrated with the surface material can be easily peeled off from the main body of the absorbent body, and in principle, the surface material cannot be integrated with the absorbent body. There is a disadvantage that the adhered fibers promote unfavorable liquid retention and diffusion on the surface material and cause liquid leakage.
[0007]
Therefore, in order to improve these problems, Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-322645 discloses a specific adhesive property between a surface material and a liquid-holding absorbent, particularly an absorbent coated with an absorbent sheet. There has been proposed a technique for fixing and integrating with an adhesive having an occupied area of 70% or less. According to the technique, the surface material and the absorber are integrated without separation, and as the surface material, a film-type surface material (such as a perforated film or a perforated net) that does not bleed itself is used. The body fluid can be guided to the absorber without flowing the body fluid on the surface material and on the surface material itself.
[0008]
However, the effect of the above technology is still not sufficient, and the surface material absorbs conversely depending on the type of absorbent sheet to be integrated, especially in the case of a nonwoven fabric that absorbs itself in the surface material. Performance will deteriorate.
That is, when an absorbent paper made of natural pulp, which has been widely used in absorbent articles, is used as the absorbent sheet, when water is dehydrated / dried during dehydration / wet pressure / drying during paper making. In addition, since the interfacial tension of water and a very strong tightening force due to hydrogen bonding act between the pulp fibers and the pulp fibers are tightened, the absorption paper has a very low body fluid absorption / permeation rate. Therefore, when a nonwoven fabric and the absorbent paper are integrated, if a large amount of body fluid is excreted, the absorbent paper may flow and leak on the surface of the surface material due to insufficient permeation speed of the absorbent paper. The rest gets worse.
[0009]
Japanese Patent Laid-Open No. 63-73958 reports a liquid permeable material made of a composite material in which a first layer and a second layer are laminated and integrated. As for this composite material, the 1st layer which contact | connects the skin side consists of porous materials, such as an apertured film or a nonwoven fabric, and the 2nd layer consisting of a nonwoven fabric or a foam is adhere | attached on this 1st layer. The composite material is required to pass through the first layer and the second layer only under the influence of gravity when the physiological saline is absorbed.
[0010]
In the absorbent article composed of the composite material as a surface material, body fluid is smoothly absorbed by the absorber in a situation where body fluid is absorbed by gravity from the surface material toward the absorber, but is absorbed from the surface material. The direction absorbed by the body does not always coincide with the direction of gravity.For example, when sleeping, the direction absorbed by the absorber from the surface material is almost perpendicular to gravity. The body fluid cannot be guided to the absorber due to gravity, resulting in poor absorption and the body fluid flowing on the surface and leaking.
In particular, the capillary radii of the first layer and the second layer are large in order to allow the body fluid to permeate only by its own weight, and the vertical suction height of the physiological saline representing the absorption capacity is less than 0.5 inch after 15 minutes. There is a requirement. As described above, when an absorbent layer having excellent body fluid permeability as the second layer but having insufficient capillary absorption is used, the remaining liquid deteriorates in situations where the gravitational effect cannot be used such as when sleeping. Or the body fluid flows on the surface and leaks.
[0011]
Therefore, the object of the present invention is to provide a surface material and an absorbent sheet even under conditions where the effect of gravity cannot be used, such as when wearing loose shorts, under intense exercise, or when sleeping, or under conditions where a large amount is excreted. It is an object of the present invention to provide an absorbent article with little stickiness that is always free from surface liquid residue and excellent in liquid absorbency without being separated.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have less stickiness with little liquid remaining on the surface material, little liquid residue and excellent liquid absorbency even under any use conditions such as wearing any shorts, intense exercise conditions, and sleeping. As a result of various studies on the absorbent article, it has been found that the above object can be achieved by using a specific laminated integrated surface material as a liquid-permeable surface material used for the absorbent article.
[0013]
  The present invention has been made based on the above findings, and in an absorbent article having a liquid-permeable surface material, a liquid-retaining absorbent material, and a liquid-impermeable leak-proof material, the surface material is at least skin. Contact surface layer and non-skin contact surface layerA third layer disposed on the surface of the non-skin contact surface layer;A) the skin contact surface layer is formed of an apertured film made of thermoplastic resin or a nonwoven fabric made of synthetic fiber, and b) the non-skin contact surface The face layer is formed by an absorbent sheet comprising at least bulky cellulose fibers.C) The third layer is an absorbent sheet containing at least hydrophilic fine fibers.An absorbent article characterized by the above is provided.
[0014]
[Action]
  The absorbent article of the present invention has a skin contact surface layer formed of a porous film made of thermoplastic resin or a nonwoven fabric made of synthetic fiber on the skin side as a liquid-permeable surface material, and has an absorbent capacity And a non-skin contact surface layer formed of an absorbent sheet containing high liquid permeability and bulky cellulose fibers;A third layer that is an absorbent sheet comprising at least hydrophilic fine fibers;Since the liquid permeable sheet formed by laminating and integrating is used, when the excreted body fluid is absorbed by the apertured film or nonwoven fabric on the surface side under any wearing condition, the non-skin contact surface layer The absorbent sheet quickly absorbs body fluid and can be smoothly transmitted through the absorber.
  Therefore, in the absorbent article of the present invention, the body fluid is guided to the absorbent body without flowing / remaining the liquid on the surface material under any condition, and has high absorption performance and little stickiness.
[0015]
【Example】
  Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings, and the present invention will be specifically described by way of examples and comparative examples.1 and 2 show a form (reference example) that does not include the third layer..
[0016]
  First, with reference to FIGS. 1-4, the absorbent article of this invention is demonstrated in detail. Here, FIG. 1 shows a sanitary napkin as an absorbent article of the present invention.(However, it does not have a third layer.)FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view showing the surface material in FIG. 1. FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a widthwise cross-section of another example of a sanitary napkin as the absorbent article of the present invention, and FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view showing the surface material in FIG.
[0017]
A sanitary napkin 1 as an absorbent article of the present invention shown in FIG. 1 has a liquid-permeable surface material 2, a liquid-retaining absorbent body 3, and a liquid-impermeable leak-proof material 4. And the said surface material 2 consists of a liquid-permeable sheet | seat formed by laminating | stacking and integrating the skin contact surface layer 2a and the non-skin contact surface layer 2b which each differ in a composition at least, a) The said skin contact surface layer 2a is a layer formed of an apertured film made of thermoplastic resin or a nonwoven fabric made of synthetic fiber, and b) the non-skin contact surface layer 2b is an absorbent sheet comprising at least bulky cellulose fibers A layer formed by
[0018]
More specifically, the sanitary napkin 1 is formed substantially vertically, and the surface material 2 directly covers the surface side and the side surface of the absorbent body 3. On the contact surface side, the surface material 2 and the absorber 3, and the surface material 2 and the leak-proof material 4 meet the fixing material 5 and are fixed. Further, a slip stopper 6 for fixing the sanitary napkin to the shorts at the time of use is provided on the non-skin contact surface side surface of the leak preventive material 4. Protected.
Here, the absorber 3 consists of flap pulp 3a, superabsorbent polymer 3b, and wet absorbent paper 3c. The flap pulp 3a, the superabsorbent polymer 3b, the wet absorbent paper 3c, the leakproof material 4, the fixing agent 5, the slip stopper 6 and the release paper 7 are conventionally used for absorbent articles. Any known material can be used without particular limitation.
[0019]
Thus, as shown in FIGS. 1 and 2, the sanitary napkin 1 includes the surface material 3 in which the skin contact surface layer 2a and the non-skin contact surface layer 2b are laminated and integrated. It consists of a liquid permeable sheet.
[0020]
The skin contact surface layer 2a is formed of a perforated film made of a thermoplastic resin or a nonwoven fabric made of a synthetic fiber.
As the perforated film made of the above thermoplastic resin, a film-type perforated film or perforated net conventionally used as a surface material for absorbent articles, specifically, a thermoplastic resin such as polyethylene or polypropylene. A perforated film obtained by perforating the film.
As the nonwoven fabric composed of the above synthetic fibers, wet and dry nonwoven fabrics that have been conventionally used for the surface material of absorbent articles, specifically polyethylene, polypropylene, polyester, polyethylene-polypropylene composite fiber, polyethylene-polyester composite fiber, Examples thereof include dry nonwoven fabrics and wet nonwoven fabrics made from synthetic fibers such as polyvinyl alcohol and rayon.
[0021]
The non-skin contact surface layer 2b is formed of an absorbent sheet that includes at least bulky cellulose fibers.
It is important that the absorbent sheet has high absorbency and high permeability, and in order to obtain such an absorbent sheet, a cellulose fiber having a high hydrophilicity and a bulky structure is blended to form an absorbent sheet. It is an important point that the absorbent sheet and the surface material are laminated and integrated.
[0022]
In addition, the above-mentioned bulky cellulose fibers are rich in bulk and have good absorbency and permeability. As in the case of wet pulping of conventional pulp, cooperation by hydrogen bonding between the fibers during dehydration / drying. The tightening force works so that the fibers do not become too dense, that is, the liquid is absorbed while controlling the tightening force between the cellulose fibers during wet paper making of the non-skin contact surface layer and forming a bulky absorption space. Realizing and maintaining the opposite characteristics of liquidity and liquid permeability, the fiber space structure of the entire absorbent sheet is designed and idealized.
[0023]
Examples of the above bulky cellulose fibers include the following cellulose fibers (1) and (2).
(1) Cellulose fibers having a three-dimensional structure such as a twisted structure, a crimped structure, a bent and / or branched structure.
Here, the twisted structure means a structure in which the fibers are twisted in the length direction of the fibers, and the number of twists is preferably 2.0 / mm or more. The crimp structure means a structure in which fibers are crimped spirally with respect to the length direction of the fiber, and the bent structure has a structure in which fibers are bent in the length direction of the fiber. The above-mentioned branched structure means a structure in which fibers are branched.
(2) Cellulose fibers having a very thick fiber cross section, specifically, a fiber roughness of preferably 0.3 to 2 mg / m, more preferably 0.33 to 1 mg / m.
Cellulose fibers having a fiber roughness of less than 0.3 mg / m are thin and supple, so that they cannot exhibit bulkiness, and the permeability becomes insufficient when an absorbent sheet is prepared. However, the effect of the crosslinking is not sufficiently exhibited even if the crosslinking is applied. On the other hand, the cellulose fiber having a fiber roughness exceeding 2 g / m has a high rigidity or disturbs the structure between the fibers during the production of the absorbent sheet. Therefore, it is preferable to have a fiber roughness within the above range because the absorbability of body fluid from the surface layer becomes insufficient.
[0024]
That is, the bulky cellulose fiber used in the present invention has a three-dimensional shape in the length direction of the fiber as described in (1) above, or has a very thick fiber cross section as described in (2) above. This is an essential requirement for obtaining an absorbent sheet having high absorbability and liquid permeability.
[0025]
The bulky cellulose fiber material can be used without particular limitation as long as it is the cellulose fiber of the above (1) or (2). Specifically, natural cellulose such as pulp and cotton, And regenerated cellulose fibers such as rayon and cupra. These fibers can be used alone or in admixture of two or more.
Among these, it is preferable to use regenerated cellulose fibers whose fiber cross-sectional area and cross-sectional shape can be freely adjusted, mercerized pulp with increased fiber cross-section, and cross-linked pulp having a bulky structure. It is desirable in that it has the most bulky structure and can be obtained at low cost.
[0026]
When the regenerated cellulose fiber represented by rayon, cupra, etc. is used as the cellulose fiber of (2) above, the fiber roughness is set to the above 0.3-2 mg / m2 depending on the spinning nozzle diameter and spinning speed / drawing speed. It is preferable to use it as a range.
In addition, when using the regenerated cellulose fiber, since the regenerated cellulose fiber has a uniform thickness in the length direction of the fiber, the fiber roughness may be calculated from denier.
In addition, when the thickness is not uniform in the length direction of the fiber, such as natural pulp, the fiber roughness is measured by a method such as measuring with a fiber roughness meter (FS-200, manufactured by Kajaani Instruments Electronics Co., Ltd.). It is preferable to use a fiber having a fiber roughness measured within the above range.
[0027]
In addition, in the cellulose fibers of the above (1) and (2), particularly the cellulose fiber of the above (2), the closer the cross-sectional shape of the cellulose fiber is to a perfect circle, the smaller the resistance to movement of the body fluid to the absorber. It is preferable to adjust the cross-sectional shape. Specifically, the roundness of the cross section of the cellulose fiber is preferably 0.5 or more.
[0028]
Moreover, as said bulky cellulose fiber, the cellulose fiber formed by bridge | crosslinking the pulp whose fiber roughness is 0.3 mg / m or more can also be used.
Most of the conventional wood pulp fibers have a fiber roughness of less than 0.3 mg / m, and even if an absorbent sheet is produced with such pulp fibers, only those with insufficient permeability can be obtained. Even if the pulp fiber is crosslinked, the effect of crosslinking is insufficient. However, as a result of the study by the present inventors, pulp fibers having a fiber roughness of 0.3 mg / m or more are further crosslinked by a crosslinking agent. It has been found that the above-described effects can be further improved.
Examples of the pulp having a fiber roughness of 0.3 mg / m or more include, for example, kraft pulp NBKP (trade name: “ALBACEL”, manufactured by Federal Paper Board Co.) and (trade name: “INDORAYON”, PT Inti Indorayon Utama Manufactured) and the like.
[0029]
In addition, the cross section of wood pulp fibers such as hardwood pulp and conifer pulp that are commonly used as pulp has a flat cross-sectional shape by delignification treatment, and the roundness of most cross sections is less than 0.5 Therefore, as the above-described cellulose fiber having a roundness of 0.5 or more, a cellulose fiber having a fiber cross-section swelled by mercerization is preferably used.
The mercerized pulp is obtained by, for example, mercerizing the above-described pulp having a fiber roughness of 0.3 mg / m or more to increase the roundness of the cross section, and then crosslinking the commercial mercerized pulp with a crosslinking agent. What was bridge | crosslinked with the agent can be used.
Examples of the mercerized pulp include (trade name: “FILTRANIER”, manufactured by ITT Rayonier Inc.) (trade name: “POROSANIER”, manufactured by ITT Rayonier Inc.), and the like.
[0030]
In addition, the said fiber roughness and the roundness of a fiber cross section can be measured by the method mentioned later.
[0031]
In order to maintain a bulky structure even in the wet state, the cellulose fibers of the above (1) and (2) are crosslinked between cellulose fibers and between molecules with an appropriate crosslinking agent, so that the elastic modulus when wet is obtained. Improved cross-linked cellulose fibers are particularly preferably used.
[0032]
Specific examples of the crosslinking agent include N-methylol compounds such as dimethylolethyleneurea and dimethyloldihydroxyethyleneurea, polycarboxylic acids such as citric acid, tricarballylic acid and butanetetracarboxylic acid, and polyglycidyl ethers. Examples include cross-linking agents for compounds. In particular, a polycarboxylic acid or a polyglycidyl ether-based crosslinking agent that does not generate formalin that is harmful to the human body during crosslinking is desirable, and a crosslinked pulp using such a crosslinking agent is preferably used as a bulky cellulose fiber. it can.
[0033]
Moreover, it is preferable that the usage-amount of the said crosslinking agent shall be 0.2-20 weight part with respect to 100 weight part of cellulose fibers which are the object of bridge | crosslinking. If it is less than 0.2 parts by weight, the crosslinking density is low, so that the elastic modulus decreases when wet and the effect of crosslinking is insufficient. Conversely, if it exceeds 20 parts by weight, the cellulose fibers become too stiff and stress is increased. When applied, the fiber becomes brittle, so it is preferable to be within the above range.
[0034]
The said absorption sheet can be easily obtained according to the manufacturing method of a normal absorption sheet using said bulky cellulose fiber.
[0035]
Further, it is important that the absorbent sheet has high absorbency and high permeability. Specifically, the Klem absorption height after 1 minute with respect to physiological saline (the measurement method will be described later) is preferably 30. It is -70 mm, More preferably, it is 30-60 mm, and the Klem absorption height after 10 minutes (it mentions later about a measuring method) becomes like this. Preferably it is 40-120 mm, More preferably, it is 50-100 mm.
In the case where the krem absorption height after 1 minute is less than 30 mm and the krem absorption height after 10 minutes is less than 40 mm, the ability to absorb body fluid from the surface side is insufficient and the liquid residue deteriorates, On the contrary, when the krem absorption height after 1 minute exceeds 70 mm and when the krem absorption height after 10 minutes exceeds 120 mm, the body fluid is too diffused and the body fluid spreads too much on the surface material. In order to lead to leakage, it is preferable to be within the above range.
[0036]
Moreover, as for the said absorption sheet, it is preferable that the passage time of 10 g of 85 weight% aqueous solution of glycerol is 50 second or less also as passage time (it is mentioned later about a measuring method), and 5 to 40 second is more preferable.
Moreover, when the passage time of 10 g of 85% by weight of glycerin exceeds 50 seconds, the liquid permeability is poor, and the absorption rate and the liquid residue on the surface are deteriorated.
[0037]
In addition, as the absorbent sheet having high absorbency and excellent liquid permeability, at least a) the bulky cellulose fiber is preferably 50 to 98% by weight, more preferably 70 to 98% by weight, and b. ) The heat-meltable adhesive fiber is preferably mixed in an amount of 2 to 30% by weight, more preferably 2 to 20% by weight, and a basis weight of 20 to 60 g / m.²Preferable examples include wet absorbent paper obtained by making paper.
The mixing and paper making methods can be carried out by employing generally known methods without any particular limitation.
If the bulky cellulose fiber is less than 50% by weight, the transmission speed of the resulting absorbent paper becomes insufficient, and if it exceeds 98% by weight, it is difficult to form a sheet, so it is preferable to be within the above range, Further, if the heat-meltable adhesive fiber is less than 2% by weight, the strength as an absorbent paper is insufficient and sheeting becomes difficult, and if it exceeds 30% by weight, the permeability of the absorbent sheet may be reduced. Therefore, it is preferable to be within the above range.
[0038]
As the above-mentioned hot-melt adhesive fibers, fibers that melt and adhere to each other by heating are used. Specifically, for example, olefin fibers such as polyethylene, polypropylene, polyester, and polyvinyl alcohol; polyethylene-polypropylene composite fibers Particularly preferred are polyethylene-polyester composite fibers, body melting point polyester-polyester composite fibers, polyvinyl alcohol-polypropylene composite fibers having a hydrophilic fiber surface, and polyvinyl alcohol-polyester composite fibers.
[0039]
In addition to the crosslinked cellulose fiber and the hot-melt adhesive fiber, other components can be mixed in the absorbent sheet. Examples of the other components include other pulps such as softwood pulp, hardwood pulp, and straw pulp. And dialdehyde starch and sponge as strong adjuvants.
[0040]
In order to laminate and integrate the skin contact surface layer and the non-skin contact surface layer, there is no particular limitation as long as it is a method of integrating the apertured film or the nonwoven fabric and the absorbent sheet with each other, For example, (1) a method of integrating an apertured film or non-woven fabric and an absorbent sheet by embossing, (2) a method of integrating by an adhesive, typified by hot melt, etc., and (3) paper making of an absorbent sheet In the process, a perforated film or a nonwoven fabric and a paper-made absorbent sheet are laminated together and laminated, and (4) a wet multilayer papermaking process is used to make a first papermaking (nonwoven fabric) with a composition comprising synthetic fibers. Then, in the second papermaking process, if it is a method of laminating and integrating both the second papermaking (absorbing sheet) with a composition containing the above-mentioned bulky cellulose fibers, a method of laminating and integrating both, It can be used in any ways within the scope satisfying the requirements of the invention.
In addition, the above-described method may be employed alone or in combination thereof, for example, a method of further embossing after laminating and integrating the above (1) and (3) in a wet process. .
[0041]
Furthermore, as a method of the above-mentioned lamination integration, a method of combining the apertured film or non-woven fabric and the absorbent sheet and combining them together, and then heat-melting them by heat embossing etc. in the drying process, The method of making a non-woven fabric made of synthetic fibers forming a skin contact surface layer using a multilayer paper making process, then making a second paper with an absorbent sheet containing bulky cellulose fibers, and laminating and integrating both at once. Since the bulky cellulose fibers in the absorbent sheet forming the non-skin contact surface layer are intertwined more closely in the skin contact surface layer, the resulting surface agent can more smoothly guide body fluid to the absorbent body Can be employed particularly preferably.
[0042]
  Next, with reference to FIG.3 and FIG.4, the other example of the absorbent article of this invention is demonstrated. Note that the description given in the example shown in FIG. 1 and FIG. As shown in FIG. 4, the sanitary napkin 1 as another example of the absorbent article of the present invention shown in FIG. 3 has a surface material 2 as shown in FIG. 4, the skin contact surface layer 2a and the non-skin contact surface layer 2b. And a liquid-permeable sheet obtained by laminating and integrating a transmission-absorbing paper 2c as a third layer provided on the non-skin contact surface layer 2b (on the non-skin contact surface side). The superabsorbent polymer 3b is completely coated. That is, in the sanitary napkin 1 shown in FIG. 3, the surface material and the absorbent body are integrally formed of the liquid permeable sheet and the superabsorbent polymer. As shown in FIG. 3, the absorbent material of the present inventionGoodsFrom a liquid-permeable sheet in which the surface material is formed by laminating and integrating the above three layersPreferably,The liquid permeable surface material and the superabsorbent polymer are combined to form a surface material and an absorbent body with one liquid permeable sheet and a plurality of superabsorbent polymers.The
[0043]
In other words, the structure shown in FIG. 3 enables complete integration from the surface material to the superabsorbent polymer, and does not leave blood on the surface under any wearing condition, and smoothly guides and fixes the blood. The absorbent article can be made simpler, ultra-thin and highly absorbent.
[0044]
The transmission absorbent paper used as the third layer is a sheet for preventing the superabsorbent polymer from falling off through the liquid permeable sheet even if the superabsorbent polymer is wrapped and integrated. Is one that contains at least hydrophilic fine fibers and closes the fibers of the liquid-permeable sheet to prevent dropping.
More specifically, as the transmission absorbent paper, hydrophilic fine fibers are preferably 40 to 100 parts by weight, more preferably 50 to 80 parts by weight, bulky cellulose fibers are preferably 60 to 0 parts by weight, and more preferably 50 to 50 parts by weight. At least 20 parts by weight are mixed, and the basis weight is preferably 10 to 50 g / m.², More preferably 10-30 g / m²Absorbent paper obtained by making a paper is preferably used.
[0045]
The above-mentioned bulky cellulose fiber increases the substantial space amount of the permeation absorbent paper, and the blending amount is a little so that the hydrophilic fine fiber becomes too dense and the transfer of blood to the polymer is not hindered. It can also be.
In addition, if the bulky cellulose fiber exceeds 60 parts by weight, the distance between the fibers becomes too large and polymer leakage occurs.
[0046]
The hydrophilic fine fiber is a fiber having a hydrophilic fiber surface and a large surface area, preferably a fiber roughness of less than 0.2 mg / m and a roundness of less than 0.5 in cross section. Hydrophilic fiber or fiber surface area is 1.0m²/ G or more is preferably mentioned, and specifically, there is no particular limitation as long as it has the above physical properties, but cellulose fiber, acrylonitrile, polyvinyl alcohol represented by pulp fiber, cotton, rayon, etc. Examples include hydrophilic synthetic fibers such as these, and one of these may be used, or several of them may be used in combination.
Among them, pulp fibers can be preferably used because they are available at a very low cost and the surface area of the fibers can be controlled by beating conditions. Finely beaten “manufactured”), “LBKP” (trade name; “PRINCE ALBERT ASPEN HARDWOOD”, manufactured by Wafer User Paper Co., Ltd.), and straw pulp.
[0047]
In addition, as the superabsorbent polymer in this case, a conventionally known superabsorbent polymer can be used without any particular limitation, and the blending amount of the superabsorbent polymer is 20 to 500 g / m in terms of a spraying basis weight.²More preferably, 30 to 300 g / m²Is preferable.
[0048]
In the above description, the sanitary napkin is used as the absorbent article. However, the present invention is not limited to these, and can be applied to disposable diapers, incontinence pads, breast milk sheets, and the like. it can.
[0049]
Next, the absorbent article of the present invention will be specifically described based on examples and comparative examples. First, the liquid-permeable surface materials (A) to (H) used in Examples and Comparative Examples were prepared as follows.
[0050]
[Liquid-permeable surface material (A)]
A molten resin obtained by extruding low-density polyethylene (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.) from a T-die is extruded onto a spiral knitted wire mesh 11 made of a wire 11a as shown in FIGS. By this, it has a hole portion at a position corresponding to the space of the wire 11a of the wire mesh 11 in a shape along the surface shape of the wire mesh 11 (a large number of top portions 35 made of convexly curved surfaces with gaps on the back side) The polyethylene perforated film shown in FIGS. 6 (A) and 6 (B) was obtained.
[0051]
On the other hand, 100 g of mercerized pulp (trade name: “Porocenia-J”, manufactured by ITT RAYONIER INC.) Having a fiber roughness of 0.36 mg / m and a roundness of the fiber cross section of 0.80 was used as a crosslinking agent. , 5% by weight of dimethylol dihydroxyethylene urea (trade name: “Sumitex Resin NS1-19”, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.), and metal salt catalyst (trade name: “Sumitex Accelerator X-110”, Sumitomo Chemical) Was dispersed in 1000 g of an aqueous solution of a crosslinking agent containing 3% by weight, and impregnated with the crosslinking agent.
Then, after releasing the aqueous crosslinking agent solution from the mercerized pulp until the amount of the aqueous crosslinking agent solution relative to the mercerized pulp is 100% (that is, the content of the aqueous crosslinking agent solution of the mercerized pulp is 100 g), It heated for 10 minutes at 135 degreeC in the electric dryer, the cellulose in a pulp was bridged, and the mercerized crosslinked pulp which is a bulky cellulose fiber was obtained.
[0052]
95 parts by weight of the obtained mercerized cross-linked pulp and 5 parts by weight of polyvinyl alcohol [(PVA): trade name; “Fibribond”, manufactured by Sansho Co., Ltd.] as the hot-melt adhesive fiber are dispersed and mixed in water. After paper making, it is dried to a basis weight of 40 g / m²An absorbent sheet was obtained.
1cm of a circular pattern with a diameter of 2mm²The embossing roll having two per unit was heated to a temperature of 110 ° C., and the polyethylene perforated film and the absorbent sheet were laminated and integrated by embossing to obtain a liquid-permeable surface material (A) shown in FIG.
[0053]
In addition, the fiber roughness of the said cellulose fiber (mercel pulp) and the roundness of a fiber cross section are measured by the method shown below.
[0054]
<Measurement of fiber roughness>
In order to obtain the average fiber thickness of fibers having a non-uniform fiber cross-section, such as pulp, measurement was performed using a fiber roughness meter FS-200 (manufactured by KAJAANI ELECTRONICS LTD.). First, in order to determine the true weight of the sample, the sample is dried at 100 ° C. for 1 hour in a vacuum dryer to evaporate moisture contained in the fiber. Immediately take about 1 g of fibers with a precision of ± 0.1 mg and give a sample weight M. Next, the fiber is completely disaggregated in 150 ml of water with a mixer attached to the fiber roughness meter so as not to damage the fiber of the sample, and the water is diluted to 5000 ml. Was measured accurately, and this was used as a fiber roughness measurement solution, and the fiber roughness was determined according to the operation procedure of the fiber roughness meter.
[0055]
<Measurement of roundness of fiber cross section>
The roundness of the fiber cross section is measured by first slicing the cross section of the fiber vertically so that the area does not change, taking a cross-sectional photograph with an electron microscope, and using the cross-sectional photograph as an image analyzer (trade name, manufactured by Nippon Avionics Co., Ltd. “Avio EXCEL”), and the roundness of the fiber cross section was determined using the formula shown in the following [Equation 4]. In addition, 100 degrees of arbitrary fiber cross sections measured this roundness, and it was set as the average value.
[0056]
[Liquid permeable surface material (B)]
Using a polyethylene / polypropylene composite fiber (manufactured by Chisso Corporation) having a thickness of 2 denier and a length of 38 mm, the basis weight is 25 g / m.²A dry thermal bonding nonwoven fabric was manufactured.
Next, the absorbent sheet used in the liquid-permeable surface material (A) and the dry heat-bonding nonwoven fabric are laminated and integrated by an embossing roll in the same manner as the liquid-permeable surface material (A), and the liquid shown in FIG. A permeable surface material (B) was obtained.
[0057]
[Liquid permeable surface material (C)]
Conifer krato pulp (trade name: “INDORAYON”, manufactured by PT Inti Indorayon Utama) having a fiber roughness of 0.35 mg / m and a fiber cross-section roundness of 0.28 as a crosslinking agent, dimethylol dihydroxyethylene urea. (Trade name: “Sumitex Resin NS-19”, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) 5 wt%, metal salt catalyst (trade name: “Sumitex Accelerator X-110”, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) 5 It was dispersed in an aqueous solution of a crosslinking agent containing 5% by weight and impregnated with a crosslinking agent.
[0058]
Next, after the cross-linking agent aqueous solution is released from the kraft pulp until the cross-linking agent aqueous solution with respect to the softwood kraft pulp becomes 100%, it is heated in an electric dryer at 135 ° C. for 10 minutes to cause the cellulose in the pulp fiber to undergo a cross-linking reaction. A bulky cellulose fiber (cross-linked pulp) was obtained.
The resulting bulky cellulose fiber is 901 part by weight and 10 parts by weight of polyethylene terephthalate (hereinafter referred to as PET) (trade name; “TMOTNSB” Teijin Ltd.) having a thickness of 1.1 denier and a length of 5 mm as a hot-melt adhesive fiber. Dispersed and mixed, basis weight 40g / m²Wet absorbent paper was obtained.
Also, using a polyethylene / polypropylene composite fiber (manufactured by Chisso Corporation) having a thickness of 2 denier and a length of 38 mm, the basis weight is 25 g / m.²The dry-type heat-bonding nonwoven fabric is manufactured in advance, and the dry-type heat-bonding nonwoven fabric and the wet absorbent paper are combined and laminated before drying the paper machine, passed through a drying dryer and laminated and integrated by thermal fusion. The liquid-permeable surface material (C) shown in FIG. 2 was obtained.
[0059]
[Liquid permeable surface material (D)]
As a non-woven fabric layer made of synthetic fibers, 35 parts by weight of polyester fiber (trade name: “TM04N”, manufactured by Teijin Ltd.) with a thickness of 0.5 denier and a length of 5 mm, and a thickness of 2.5 denier and a length of 5 mm Polyester fiber [trade name: “N-790”, manufactured by Kuraray Co., Ltd.] 45 parts by weight, as heat-melt adhesive fiber, 1.5 denier thickness and 5 mm length polypropylene (core) -vinyl acetate (sheath) ) Disperse 20 parts by weight of composite fiber [trade name: “EA”, Chisso Corporation] in water, respectively, and basis weight 25 g / m with the first paper machine²A non-woven fabric was obtained.
[0060]
Next, in the second paper machine, 90 parts by weight of bulky cellulose fiber (mercelized crosslinked pulp) used in the liquid-permeable surface material (A), and a heat-meltable adhesive fiber having a thickness of 1.1 denier, Disperse 10 parts by weight of a low-melting-type polyester (product: “TOMOTNSB”, Teijin Ltd.) 5 mm long in water and use a second paper machine with a basis weight of 40 g / m.²2 is laminated with the non-woven fabric obtained by the first paper machine, and is heat-sealed and integrated in the drying process of the paper machine to obtain a liquid-permeable surface material (D) shown in FIG. It was.
[0061]
[Liquid permeable surface material (E)]
As a nonwoven fabric layer layer made of synthetic fibers, the composition composition is the same as that used for the liquid-permeable surface material (D), and the basis weight is 25 g / m by the first paper machine.²A non-woven fabric was obtained.
Next, in the second paper machine, 90 parts by weight of a crosslinked pulp having a twisted structure (trade name: “High Bulk Additive”, manufactured by Wafer User Paper Co., Ltd.) as a bulky cellulose fiber, as a hot-melt adhesive fiber 10 parts by weight of a low-melting-point type polyester (trade name: “TOMOTNSB”, Teijin Ltd.) having a thickness of 1.1 denier and a length of 5 mm was dispersed in water, respectively, and a basis weight of 40 g / second was obtained using a second paper machine. m²The absorbent sheet was made.
Next, in the third paper machine, 30 parts by weight of crosslinked pulp having a twisted structure (trade name: “High Bulk Additive”, manufactured by Wafer User Paper Co., Ltd.) as the bulky cellulose fiber, and the fiber roughness is 0. 70 parts by weight of softwood kraft pulp NBKP (trade name: “SKEENA PRIME”, manufactured by Skeena Cellulise Co.) having a fiber cross-sectional roundness of 0.32 at a weight of 18 mg / m, each dispersed in water and having a basis weight of 20 g / m²The non-woven fabric made of synthetic fibers made by the first paper machine, the absorbent sheet made by the second paper machine, and the absorbent paper made by the third paper machine are laminated in order, and the drying process of the paper machine The surface material (E) shown in FIG.
[0062]
[Liquid-permeable surface material (F)]
Disperse 100 parts by weight of softwood kraft pulp NBKP (trade name: “SKEENA PRIME”, manufactured by Skeena Cellulise Co.) having a fiber roughness of 0.18 mg / m and a fiber cross-section of 0.32 in water. , Basis weight 40g / m²An absorbent sheet was obtained. Next, the polyethylene perforated film used in the liquid-permeable surface material (A) and the absorbent sheet were not laminated and integrated, but a simple laminate of two sheets was used as the liquid-permeable surface material (F). This sheet does not use an absorbent sheet containing bulky cellulose fibers, and does not integrally laminate an apertured film and an absorbent sheet.
[0063]
[Liquid-permeable surface material (G)]
25 g / m basis weight manufactured using polyethylene / polypropylene composite fiber (manufactured by Chisso Corporation) having a thickness of 2 denier and length of 38 mm²A dry thermal bonding nonwoven fabric was obtained.
Next, 100 parts by weight of softwood kraft pulp NBKP (trade name; “SKEENA PRIME”, manufactured by Skeena Cellulise Co.) having a fiber roughness of 0.18 mg / m and a fiber circularity of 0.32 in water. Dispersed, basis weight 40g / m²An absorbent sheet was obtained. Like the liquid-permeable surface material (A), the nonwoven fabric and the absorbent sheet were laminated and integrated with an embossing roll to obtain a liquid-permeable surface material (G). This sheet does not use an absorbent sheet containing bulky cellulose fibers.
[0064]
[Liquid permeable surface material (H)]
25 g / m basis weight manufactured using polyethylene / polypropylene composite fiber (manufactured by Chisso Corporation) having a thickness of 2 denier and length of 38 mm²A dry thermal bonding nonwoven fabric was obtained.
Next, 95 parts by weight of rayon (manufactured by Daiwabo Rayon Co., Ltd.) having a fiber roughness of 0.077 mg / m and a length of 11 mm, and polyvinyl alcohol (trade name; “Fibribond”, Sansho ( Co., Ltd.) 5 parts by weight are dispersed in water, and the basis weight is 40 g / m.²Of rayon wet nonwoven fabric was obtained. Subsequently, the dry nonwoven fabric and the rayon nonwoven fabric were laminated and integrated by a spiral hot melt having a basis weight of 10 g to obtain a liquid-permeable surface material (H). This sheet does not use an absorbent sheet containing bulky cellulose fibers.
[0065]
Next, in the obtained liquid-permeable surface materials (A) to (H),TheEvaluation of the absorptivity and liquid permeability of said absorption sheet 2b was implemented. For the evaluation of the absorbency, the Krem absorbability test for evaluating the pulling power of the liquid from the apertured film or the non-woven sheet, and the passage time of the glycerin aqueous solution for evaluating the transferability of the liquid to the absorber. Measured by the following method. The results are shown in [Table 1].
[0066]
In addition, the measurement evaluated not with the laminated integration but with the absorbent sheet 2b alone. Further, since the surface materials (C), (D), and (F) are laminated and integrated in a wet process, only the absorbent sheet 2b that is integrated with the surface material on the skin side is made and evaluated. As for the surface material (E), as shown in FIG. 4, three layers are laminated and integrated, and the physical properties of the absorbent sheet 2b in which the skin-side surface material is combined are important. The physical properties were evaluated.
[0067]
<Clem absorption height (after 1 minute and after 10 minutes)>
The Klem absorption height was measured using the apparatus shown in FIG.
First, the absorbent sheet was cut into a length of 300 mm and a width of 20 mm to produce a measurement piece 30 shown in FIG. Next, as shown in FIG. 7, the measurement piece 30 was suspended so that the support 31 did not sag, and the upper and lower ends were fixed. In addition, the physiological saline 33 was placed in a rectangular parallelepiped container 32 of 300 × 100 × 50 mm (length × width × depth) as a measurement solution up to a height of 40 mm, and the measurement piece 30 was immersed in the saline 33.
And the height of the measurement liquid which the measurement piece 30 absorbed from the liquid level 1 minute after the measurement piece 30 was immersed, and the height which the measurement piece 30 absorbed from the liquid surface 10 minutes after were measured, respectively. The same measurement was performed at 10 points, and the average value was taken and the absorption height h after 1 minute each.₁, And the absorption height h of the physiological saline 33 after 10 minutes_TenIt was.
[0068]
<Measurement of transit time>
The measurement of the transmission time was performed using the measuring apparatus shown in FIG.
First, an absorbent sheet is cut into a length of 50 mm and a width of 50 mm to produce a measurement piece 40, and then, as shown in FIG. 8, the measurement piece 40 is clamped and fixed from above and below by

glass tubes

41 and 41 having an inner diameter of 35 mm. did. At this time, the liquid was fixed from both sides with a clip (not shown) through the silicone rubber 42 so that the liquid did not ooze out from the side during the measurement. 10 g of a 85% aqueous glycerin solution 43 was taken as a measurement solution in a 10 ml beaker 44 and gently poured into a glass tube 41. After injecting the glycerin 85% aqueous solution 43, the time required for the surface of the measurement piece to appear 50% or more with respect to the opening area of the glass tube 41 was determined, and this was defined as the liquid passage time.
The measurement liquid (glycerin 85% aqueous solution) was adjusted as follows.
After mixing 15 g of ion-exchanged water with 85 g of glycerin (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.), 0.01 g of edible blue No. 1 (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) was added and colored blue.
[0069]
[Table 1]

[0070]
Next, in Examples 1 to 5 below, sanitary napkins as absorbent articles of the present invention were manufactured using the obtained surface materials (A) to (E). Moreover, in the following comparative examples 1-3, the sanitary napkin as a comparative product was manufactured using the obtained surface materials (F)-(H).
[0071]
[Example 1]
As shown in FIG. 1, the basis weight is 150 g / m.²At a density of 0.15 g / cm^ThreeOn the fluff pulp 3a adjusted to 1 mm in thickness, 175 mm in length and 73 mm in width, 0.5 g of superabsorbent polymer 3b (Aquaric CA-W4S, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd.) and basis weight 39 g / m²It is sprayed so that the basis weight is 18g / m.²Then, a wet absorbent paper 3c made from softwood kraft pulp was superposed to prepare an absorbent body 3 having a length of 175 mm and a width of 73 mm as shown in FIG.
The obtained absorbent body 3 is wrapped with a liquid-permeable surface material (A) cut to a length of 205 mm and a width of 130 mm, and further, the basis weight is 30 g / m.²The polyethylene back sheet 4 having a length of 205 mm and a width of 95 mm formed into a film was laminated and fixed using a hot melt adhesive as the fixing agent 5. Further, a hot-melt pressure-sensitive adhesive 6 as a pressure-sensitive adhesive on the back side of the polyethylene backsheet 4 has a basis weight of 40 g / m.²Two coatings with a width of 20 mm and a length of 115 mm were applied to obtain a sanitary napkin (product 1 of the present invention) shown in FIG. In the figure, reference numeral 7 denotes a release paper covering the slip stopper.
[0072]
[Example 2]
A sanitary napkin having the structure shown in FIG. 1 in the same manner as in Example 1 except that the liquid-permeable surface material (B) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1. Invention 2) was prepared.
[0073]
Example 3
A sanitary napkin (this book) having the structure shown in FIG. 1 in the same manner as in Example 1 except that the liquid-permeable surface material (C) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1. Invention 3) was prepared.
[0074]
Example 4
A sanitary napkin (this book) having the structure shown in FIG. 1 in the same manner as in Example 1 except that the liquid-permeable surface material (D) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1. Invention 4) was prepared.
[0075]
Example 5
As shown in FIG. 3, the basis weight is 10 g / m on the liquid-permeable surface material (E) having a length of 205 mm and a width of 150 mm.²A spiral hot melt is applied with a width of 80 mm, and 0.5 g of a superabsorbent polymer 3b (trade name Aquaric CA-W4S, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd.) is about 73 mm wide and 175 mm long. Sprinkle almost evenly, fold with a width of 75 mm, wrap the polymer and integrate. Furthermore, basis weight 30g / m²The polyethylene back sheet 4 having a length of 205 mm and a width of 95 mm formed into a film was laminated and fixed using a hot melt adhesive as the fixing agent 5. Further, a hot-melt pressure-sensitive adhesive 6 as a pressure-sensitive adhesive on the back side of the polyethylene backsheet 4 has a basis weight of 40 g / m.²Two coatings having a width of 20 mm and a length of 115 mm were applied to obtain a sanitary napkin (product 5 of the present invention) shown in FIG. In the figure, reference numeral 7 denotes a release paper covering the slip stopper.
[0076]
[Comparative Example 1]
A sanitary napkin having the structure shown in FIG. 1 in the same manner as in Example 1 except that the liquid-permeable surface material (F) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1 (comparison) Article 1) was created.
[0077]
[Comparative Example 2]
A sanitary napkin having the configuration shown in FIG. 1 (comparison) except that the liquid-permeable surface material (G) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1 (comparison) Article 2) was prepared.
[0078]
[Comparative Example 3]
A sanitary napkin having the structure shown in FIG. 1 in the same manner as in Example 1 except that the liquid-permeable surface material (A) was used instead of the liquid-permeable surface material (A) used in Example 1 (comparison) Article 3) was prepared.
[0079]
Subsequently, performance evaluation was performed about the sanitary napkin obtained by the Example and the comparative example.
That is, for the absorption performance of the inventive products 1 to 5 in Examples 1 to 5 and the comparative products 1 to 3 in Comparative Examples 1 to 3, the absorption time, the evaluation of the surface slat feeling, and the leakage test were performed by the methods described below. went. Each result is shown in the following [Table 2].
[0080]
(1) Measurement of absorption time
As shown in FIG. 9, the sanitary napkin 80 obtained in the example and the comparative example was placed horizontally, an acrylic plate 82 with an injection port 81 having a diameter of 10 mm was placed thereon, and 5 g / cm²A weight 83 is placed so that
Next, 6 g of defibrinated horse blood (manufactured by Japan Biotest Laboratories) is injected from the injection port, and the absorption time (seconds) until the liquid is completely absorbed is determined.
A total of 5 points were measured, the average value of each was determined, and that value was taken as the absorption time.
[0081]
(2) Evaluation of surface sarat feeling
As shown in FIGS. 10 and 11, the test sanitary napkin 80 obtained in the example and the comparative example was attached to the movable female waist model 90, and after wearing shorts, 100 steps / minute (50 m / min) Minutes) at a walking speed of 10 minutes).
Next, 3 g of defibrinated horse blood was injected into the sanitary napkin 80 through a tube while walking, and then the sample was taken out after walking at the same speed for 20 minutes. The sample taken out was subjected to sensory evaluation of the surface's feeling of sarat.
○: There is almost no liquid residue on the surface material and there is a feeling of sarat.
Δ: Some liquid residue on the surface material is observed.
X: The liquid remaining on the surface material is large, and it feels sticky.
[0082]
(3) Leakage evaluation
As shown in FIG. 11, the test sanitary napkin 80 obtained in the examples and comparative examples was attached to a female waist model 90, and after wearing shorts, the model was laid sideways as shown in FIG.
Next, 5 g of defibrinated horse blood was injected into the sanitary napkin 80 at a rate of 1 g / min per minute, and allowed to stand for 20 minutes, and then further 5 g of defibrinated horse blood was injected at the same rate. It was allowed to stand again for 20 minutes. At each time point, the number of samples out of 10 samples was counted.
[0083]
[Table 2]

[0084]
As apparent from the results shown in [Table 2], in the absorbent article of the present invention, the surface material is a non-skin contact surface layer in which the skin contact surface layer is a non-woven fabric layer made of an apertured film or synthetic fiber. Is a highly permeable absorbent sheet that contains at least bulky cellulose fibers, and is composed of a liquid permeable sheet that is laminated and integrated with each other. Because it leads to the body, there is little liquid residue on the surface and the feeling of sarat is also high. Moreover, also in leak evaluation in the sleeping position, blood can be smoothly guided to the absorber without leaking without flowing on the surface.
[0085]
On the other hand, in the comparative products 1 to 3 that do not satisfy the requirements of the present invention, the comparison product 1 of the comparative example 1 in which the sheet of the skin contact surface layer and the absorption sheet that absorbs blood are not laminated and integrated, It floats on the material, and blood flows and leaks on the surface material. Moreover, in the comparative products 2 and 3 of Comparative Examples 2 and 3, the nonwoven fabric made of synthetic fiber and the absorbent sheet are laminated and integrated, but the absorbent sheet does not contain bulky cellulose fibers, so the absorbent sheet Liquid permeability is low, absorption time is slow, blood drawing force from the surface material and blood transmissibility to the absorber are low, so surface slat feeling is also low, and liquid leakage in the sleeping position is low .
[0086]
Moreover, the surface of the liquid permeable sheet in which the perforated film or the nonwoven fabric and the absorbent sheet containing bulky cellulose fibers are integrated as in the case of the product 5 of the present invention is laminated and integrated with a highly absorbent permeable absorbent paper. When used as a material, an absorbent article can be constituted only by the liquid-permeable sheet, the superabsorbent polymer and the leak-proof material, and an extremely thin and high-performance absorbent article can be obtained with a very simple construction.
[0087]
【The invention's effect】
The absorbent article of the present invention is a product that always has little surface liquid residue and little stickiness that is excellent in liquid absorbency without separation of the surface material and the absorbent sheet.
That is, the absorbent article of the present invention, as a liquid-permeable surface material, has a perforated film or non-woven fabric layer for the skin contact surface layer, and a high absorbability and liquid permeability for the non-skin contact surface layer. Since a liquid-permeable sheet is used in which an absorbent sheet containing high bulky cellulose fibers is laminated and integrated, the excreted body fluid passes through the skin contact surface layer, and the non-skin contact surface layer Absorbs bodily fluids quickly and smoothly penetrates them.
Therefore, the absorbent article of the present invention has high absorption performance, high slat feeling, and is difficult to leak because the body fluid is guided to the absorbent body without flowing or remaining on the surface material under any conditions. It is.
[0088]
Furthermore, a surface material is formed by a liquid-permeable sheet having a three-layer structure in which a high-absorbent transmission-absorbing paper is laminated and integrated on the skin-contacting surface layer and the non-skin-contacting surface layer, and a superabsorbent polymer. Since the absorbent article of the present invention that constitutes the absorbent body can be completely integrated from the surface material to the polymer, the high absorption can be achieved without leaving blood on the surface of the surface material under any wearing condition. It is an absorbent article that can solidify blood smoothly with a functional polymer and that is less leaky with a simpler configuration.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sanitary napkin as an absorbent article according to the present invention.(However, it does not have a third layer.)It is a schematic sectional drawing which shows the width direction cross section.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view showing a surface material in FIG. 1;
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a cross-section in the width direction of another example of a sanitary napkin as an absorbent article according to the present invention.
4 is an enlarged cross-sectional view showing the surface material in FIG. 3. FIG.
FIGS. 5A and 5B are schematic views showing a wire mesh used when producing a surface material preferably used in the present invention. FIGS.
6A is a schematic view showing an example of a surface material preferably used in the present invention, and FIG. 6B is an enlarged view of a part of FIG. 6A.
FIG. 7 is a schematic view showing a measurement apparatus for Klem absorption height.
FIG. 8 is a schematic view showing a liquid permeation time measuring apparatus.
FIG. 9 is a schematic diagram showing an outline of measurement of absorption time.
FIG. 10 is a schematic diagram showing a movable female waist model.
FIG. 11 is a schematic view showing the front of the movable female waist model shown in FIG. 10 with a sanitary napkin attached to the crotch.
12 is a schematic diagram showing a side view of a state in which a sanitary napkin is attached to the crotch portion of the movable female waist model shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1 Sanitary napkin
2 Surface material
2a Skin contact surface layer
2b Non-skin contact surface layer
2c Permeation absorbing paper
3 Absorber
3a flap pulp
3b superabsorbent polymer
3c Wet absorbent paper
4 Leakproof material
5 Fixative
6 Displacement stop agent
7 Release paper

Claims

In an absorbent article having a liquid-permeable surface material, a liquid-retaining absorbent material, and a liquid-impermeable leak-proof material,
The surface material comprises at least a liquid permeable sheet formed by laminating and integrating a skin contact surface layer, a non-skin contact surface layer, and a third layer disposed on the surface of the non-skin contact surface layer ,
a) The skin contact surface layer is formed of an apertured film made of thermoplastic resin or a nonwoven fabric made of synthetic fiber,
b) The non-skin contact surface layer is formed of an absorbent sheet comprising at least bulky cellulose fibers ,
c) The third layer is an absorbent sheet containing at least hydrophilic fine fibers .
An absorbent article characterized by the above.

2. The absorbent according to claim 1, wherein the absorbent sheet is a wet absorbent paper comprising at least 50 to 98% by weight of bulky cellulose fibers and 2 to 30% by weight of hot-melt adhesive fibers. Goods.

The absorbent sheet is a wet absorbent paper containing at least 50 to 98% by weight of bulky cellulose fibers and 2 to 20% by weight of heat-meltable adhesive fibers, and the liquid-permeable sheet has the skin contact surface. The absorbent article according to claim 1 or 2, wherein the layer and the non-skin contact surface layer are combined and integrated in a wet papermaking process, and both are heat-sealed and integrated in a drying process. .

The absorbent sheet has a Klem absorption height of 30 to 70 mm after 1 minute with respect to physiological saline and a Klem absorption height of 40 to 120 mm after 10 minutes, and the passage time of 10 g of 85% by weight glycerin aqueous solution is 50 seconds. The absorbent article according to any one of claims 1 to 3, wherein:

The bulky cellulose fiber is a cellulose fiber obtained by crosslinking a pulp having a fiber roughness of 0.3 mg / m or more with a crosslinking agent. Absorbent articles.

The absorbent article according to claim 5, wherein the roundness of the fiber cross section of the pulp is 0.5 or more.

The absorbent article according to any one of claims 1 to 6, wherein the bulky cellulose fiber is a cellulose fiber obtained by crosslinking mercerized pulp with a crosslinking agent.

The absorbent article according to any one of claims 1 to 7, wherein the surface material and the absorbent body are integrally formed of the liquid-permeable sheet and a superabsorbent polymer.