JP3641013B2 - Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them - Google Patents
Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them Download PDFInfo
- Publication number
- JP3641013B2 JP3641013B2 JP13136295A JP13136295A JP3641013B2 JP 3641013 B2 JP3641013 B2 JP 3641013B2 JP 13136295 A JP13136295 A JP 13136295A JP 13136295 A JP13136295 A JP 13136295A JP 3641013 B2 JP3641013 B2 JP 3641013B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spectrum
- measured
- macrospherides
- macrospheride
- chloroform
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)とヒト骨髄成白血病(HL−60)細胞の接着に関与する接着因子を阻害する新規な細胞間接着阻害剤マクロスフェライドA及びB並びにそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
癌治療の方法は、主として外科療法、放射線療法、化学療法に大別される。今日におけるこれらの方法の技術の向上あるいは新たな制癌剤の開発により、癌の治療率は50%程にも達している。胃癌や子宮癌などは集団検診や定期検診等も整備されてきており、死亡率は減少している一方、最近、食生活や生活習慣の変化あるいは高齢化により、肺癌、肝臓癌、大腸癌、前立腺癌などが増加しているのが現状であるが、これらに対する有効な化学療法剤は未だ満足すべきものはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、癌の治療率が50%を越えた現在、患者のクオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life;以下、QOLと呼称する)の重要性が注目されている。しかしながら、制癌剤は癌細胞に対して直接殺細胞作用を示す事を指標に開発されているため、効力が強い反面、副作用も強力である。そこで、治療は勿論のこと、術後の再発や予後不良を防止するため、従来とは異なる新たな作用機序を持った化学療法剤の開発が強く望まれていた。
【0004】
癌細胞の血管内皮細胞への接着は癌転移において重要な役割を担っていると考えられており、接着阻害は癌転移阻害剤として期待されている。Akiyama,S.K.らJ.Biol.Chem.264,18011〜18018(1989)。
【0005】
従って、本発明は細胞接着阻害という新たな作用機序を有する新規な細胞接着阻害剤マクロスフェライドA及びBを提供するものであり、更に、本発明は分生子果不完全菌綱、ミクロスフェロプシス属に属するマクロスフェライドA及びBを生産する能力を有する微生物を培地に培養して培養物中にマクロスフェライドA及びBを蓄積せしめ、該培養物からマクロスフェライドA及びBを採取することを特徴とする新規な細胞接着阻害剤マクロスフェライドA及びBの製造法である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、新規な生理活性物質の探索を目的として種々の土壌から菌株を分離し、その生産する代謝産物について種々の検索を続けた結果、新たに静岡県伊豆町で採取された土壌から分離した菌株FO−5050の培養物中に、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)とヒト骨髄性白血病(HL−60)細胞の接着を阻害する物質が産生されることを見出した。
【0007】
次いで、該培養物からヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)とヒト骨髄性白血病(HL−60)細胞の接着を阻害する有効物質を分離、精製した結果、後記の理化学的性質を有するマクロスフェライドA及びB物質は従来全く知られていないことから、この物質をマクロスフェライド類と呼称することにした。更に、後記の理化学的性質を有するマクロスフェライド類は、ミクロスフェロプシス(Microsphaeropsis)属に属する生産菌を培地に培養して、培養物にマクロスフェライド類を蓄積せしめ、該培養物からマクロスフェライド類を採取する。
【0008】
本発明のマクロスフェライド類を使用するために使用される菌株としては、ミクロスフェロプシス(Microsphaeropsis)属に属するが、例えば本発明者らが分離した分生子果不完全菌綱、ミクロスフェロプシス属に属するミクロスフェロプシス エスピー(Microsphaeropsis sp.)FO−5050菌株は本発明に最も有効に使用される菌株の一例であって、本菌株の菌学的性状を示すと下記の通りである。
【0009】
I.形態的性質
バレイショ・ブドウ糖寒天培地、イーストエキストラクト・ソルブルスターチ寒天培地(YpSs)などで良好に生育し、柄子殻の形成も良好である。バレイショ・ブドウ糖寒天培地に生育したコロニーを顕微鏡で観察すると菌糸は透明で隔壁を有しており、柄子殻の形成も良好である。柄子殻は黒色、まれに菌糸に覆われ白色、球状、ときに孔口または頚部が顕著で培地上に半突出する。大きさは200〜250μmで、成熟後、頂部の孔口から黒い胞子泥をだす。殻壁組織は暗褐色である。分生子は淡褐色、卵形〜楕円形、単泡で大きさは4.5〜5.5μm×3.8μmである。
【0010】
II.培養性状
各種培地上で25℃、14日間培養した場合の肉眼的観察結果を表1に示す。なお、各培地において、菌の生育に伴う分泌液および菌核の形成は観察されなかった。
【0011】
【表1】
【0012】
III .生理的、生態的性状
1)本菌株の最適生育条件はGP液体培地においてpH4〜10、最適生育温度はYpSs寒天培地において15〜30℃である。
2)本菌株の生育範囲はGP液体培地においてpH3〜10、生育温度はYpSs寒天培地において7〜35℃である。
3)好気性、嫌気性の区別:好気性
【0013】
以上の形態的観察および培養、生理的性状に基づき既知菌株との比較を試みた結果、本菌株は分生子果不完全菌綱、ミクロスフェロプシス(Microsphaeropsis)属に属する菌株と同定し、ミクロスフェロプシス エスピー(Microsphaeropsis sp.)FO−5050と命名した。なお、本菌株は、ミクロスフェロプシス エスピー FO−5050として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されている。寄託日は平成7年2月20日で、受託番号はFERM P−14776である。
【0014】
本発明の好ましい菌株として、マクロスフェライド類生産菌を説明したが、糸状菌の一般的性状としての菌学上の性状はきわめて変異し易く、一定したものではなく、自然的にあるいは通常行われる紫外線照射、X線照射または変異誘導体、例えばN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアジン、エチルメタンスルホネートなどを用いる人工的変異手段により変異することは周知の事実であり、このような人工的変異株は勿論、自然変異株も含め、ミクロスフェロプシス属に属し、マクロスフェライド類を生産する能力を有する菌株はすべて本発明に使用することができる。
【0015】
また、細胞融合、遺伝子操作などの細胞工学的に変異させた菌株も本発明のマクロスフェライド類生産菌として包含される。本発明においては、先ずミクロスフェロプシス属に属するマクロスフェライド類生産菌が、適当な培地に培養される。本菌の培養においては、通常の糸状菌の培養方法が一般に適用される。培地としては微生物が同化し得る炭素源、消化し得る窒素源、さらに必要に応じ無機塩などを含有させた栄養培地が用いられる。
【0016】
同化し得る炭素源としては、ブドウ糖、糖密、澱粉、デキストリン、セルロース、コーン・スティープ・リカー、グリセリン、有機酸などが単独または組み合わせて用いられる。消化し得る窒素源としては、例えば市販されているペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティープ・リカー、綿実粉、カゼイン、大豆蛋白分解物、アミノ酸、尿素などの有機窒素源、硝酸塩、アンモニウム塩などの無機窒素化合物が単独または組み合わせて用いられる。
【0017】
更に、必要に応じてナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リン酸塩などの無機塩類が添加される。更に、培地には、必要に応じて、本菌の生育やマクロスフェライド類の生産を促進する微量栄養素、発育促進物質、前駆物質を適当に添加してもよい。
【0018】
培養は通常振とうまたは通気攪拌培養などの好気的条件下で行うのがよい。工業的には深部通気攪拌培養が好ましい。培地のpHは中性付近で培養を行うのが好ましい。培養温度は20〜37℃でも行い得るが、通常は24〜30℃、好ましくは27℃付近に保つのがよい。培養時間は、液体培養の場合、通常3〜6日培養を行うと、マクロスフェライド類が生成蓄積される。好ましくは培養中のマクロスフェライド類の蓄積量が最大に達したときに培養を終了すればよい。
【0019】
これらの培養組成、培地の液性、培養温度、攪拌速度、通気量などの培養条件は使用する菌株の種類や外部の条件などに応じて好ましい結果が得られるように適宜調節、選択されることはいうまでもない。液体培養において発泡があるときは、シリコン油、植物油、界面活性剤などの消泡剤を適宜使用してもよい。
【0020】
このようにして得られた培養物中に蓄積された活性物質は培養濾液または培養菌体中に含まれている。培養濾液を必要に応じて濾過補助剤、例えばセライト、ハイフロースーパーセル等を加えて濾過するか、または遠心分離して培養濾液と菌体とに分離し、培養濾液と菌体との有機溶媒抽出物を濃縮したものの混合物からマクロスフェライド類を採取するのが有利である。
【0021】
また、培養濾液及び菌体を分離しないで、そのまま非親水性有機溶媒により抽出することができる。また、マクロスフェライド類の含有量が培養濾液と菌体のどちらかに極端に多いときはその多い方から抽出してもよい。培養菌体からマクロスフェライド類を分離精製するためには、通常、培養ろ液と菌体の有機溶媒抽出物を濃縮した物の混合物またはそれぞれを非浸水性溶媒、例えば酢酸エチル、クロロホルムで抽出することにより、マクロスフェライド類が有機溶媒に転溶される。
【0022】
このようにして得られた有機溶媒層は、必要に応じ種々の脱水剤、たとえば無水硫酸ナトリウム、ビーズゲルなどを加えて脱水された後、減圧下で有機溶媒が留去される。この濃縮操作においてマクロスフェライド類は安定な物質であるが、通常加熱温度を50℃以下となるように行うのが好ましい。残渣にヘキサン、石油エーテルなどの有機溶媒を加えてマクロスフェライド類を沈澱させることができる。
【0023】
得られた沈澱物は数回ヘキサンなどで洗浄後、吸引濾過または遠心分離によりマクロスフェライド類の粗製物を採取することができる。この粗製物をさらに精製するためには、マクロスフェライド類と混雑物との溶解度の差や混じり合わない二液相関の分配の差や各種吸着担体に対する吸着力の差を利用した多くの手段が可能であるが、特にクロマトグラフィーはマクロスフェライド類の精製に有効な方法である。
【0024】
マクロスフェライド類の精製に有効なクロマトグラフィーとしては、シリカゲル、アルミナ、活性炭セルロース、ヒドロキシアパタイトHP−20などの吸着樹脂などによる吸着クロマトグラフィー、シラン化シリカゲル、オクタデシルシラン化シリカゲルなどを用いる逆相分配クロマトグラフィー、セファデックスLH−20、トヨパール(商品名、東ソー社製)などを用いる分子ふるいにもとずくゲル濾過クロマトグラフィーなどが挙げられる。
【0025】
マクロスフェライド類は、これらのクロマトグラフィーや電気泳動、向流分配、限外濾過などの手段を、単独あるいは任意の順序にて組み合わせまたは反復して用いることにより、分離精製することができる。例えば上記の粗製物を少量のクロロホルムに溶かし、シリカゲルに吸着させ、クロロホルム−アセトン系混合溶液を用いてカラムクロマトグラフィーを行い、その活性画分を減圧濃縮後、少量のメタノールに溶かし、これをメタノールで分子ふるいにもとずくゲル濾過クロマトグラフィーを行うことによりマクロスフェライドを分離精製することができる。
【0026】
次に、本発明マクロスフェライド類の理化学的性質について以下に述べる。
〔1〕細胞接着阻害剤マクロスフェライドA
(1)性状:無色針状結晶
(2)元素組成:C16H22O8 (高分解能マススペクトルによる)
(3)融点:141〜142℃(クロロホルム)
(4)比旋光度:〔α〕D 23+84.1゜(c=0.59,MeOH)
(5)分子量:342(高速原子衝撃(FAB)マススペクトルによる)
【0027】
(6)紫外線吸収スペクトル:メタノール中で測定した紫外部吸収スペクトルは図1に示すとおりであり、207(log ε=4.21)nm付近に特徴的な吸収極大を示す
(7)赤外線吸収スペクトル:KBr法で測定した赤外線吸収スペクトルは図2に示すとおりであり、1713,3428cm-1に吸収帯を有する
(8)溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチル、エチルエーテル、ヘキサン、メタノール、エタノール、クロロホルムに可溶、水に難溶
【0028】
(9)呈色反応:硫酸、リンモリブデン酸、ヨウ素、P−アニスアルデヒドに陽性
(10)核磁気共鳴スペクトル:日本電子EX−270NMRスペクトロメータを用いて測定した 1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶液中、270MHz)および13C−NMRスペクトル(重クロロホルム溶液中、67.8MHz)はそれぞれ図3及び図4に示すとおりである。また、水素および炭素の化学シフトは下記表2に示す通りである。
【0029】
【表2】
【0030】
〔2〕細胞接着阻害剤マクロスフェライドB
(1)性状:無色板状結晶
(2)元素組成:C16H20O8 (高分解能マススペクトルによる)
(3)融点:148〜150゜(クロロホルム)
(4)比旋光度:〔α〕D 23+4.1゜(c=0.985,MeOH)
(5)分子量:340(高速原子衝撃(FAB)マススペクトルによる)
【0031】
(6)紫外線吸収スペクトル:メタノール中で測定した紫外部吸収スペクトルは図5に示すとおりであり、210(log ε=4.15)nm付近に特徴的な吸収極大を示す
(7)赤外線吸収スペクトル:KBr法で測定した赤外線吸収スペクトルは図6に示すとおりであり、3458,1743,1726,1705cm-1に吸収帯を有する
【0032】
(8)溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチル、エチルエーテル、ヘキサン、メタノール、エタノール、クロロホルムに可溶、水に難溶
(9)呈色反応:硫酸、リンモリブデン酸、ヨウ素、P−アニスアルデヒドに陽性
【0033】
(10)核磁気共鳴スペクトル:日本電子EX−270NMRスペクトロメータを用いて測定した 1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶液中、270MHz)および13C−NMRスペクトル(重クロロホルム溶液中、67.8MHz)はそれぞれ図7及び図8に示すとおりである。また、水素および炭素の化学シフトは下記表3に示す通りである。
【0034】
【表3】
【0035】
ヒト血管内皮細胞を用いた細胞接着阻害能の評価
ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)に対するヒト骨髄性白血病細胞(HL−60)の結合能を指標として細胞接着阻害活性を試験した。
10%ウシ胎児血清(FBS)、ヘパリン100U/ml 、ECGF50μg/ml を含むMCDB107培地に懸濁したHUVECを2×104 個を96穴のマイクロプレートの各穴に播き、CO2 インキュベータ内で37℃で24時間培養する。
【0036】
次いで10ngの腫瘍壊死因子(TNF)を添加してHUVECを刺激した。5時間後に検体ならびに蛍光標識HL−60を加え、30分間インキュベートした。非接着細胞を除去した後、各穴の蛍光強度を測定することにより細胞接着率を算出した、その結果は表4に示した通りである。
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によるマクロスフェライドA及びBは、細胞接着が深く関与すると考えられる疾患、例えば癌転移、あるいは関節炎などの慢性炎症や喘息、アレルギー疾患等に対しての効果が期待される。
【0039】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
試験管(φ2×20cm)にグルコース2.0%、酵母エキス0.2%、硫酸マグネシウム・7水和物0.05%、ポリペプトン0.5%、リン酸二水素カリウム0.1%、寒天0.1%(pH5.6〜5.8)、10ml を滅菌し、これに酵母エキス0.4%、可溶性デンプン1.5%、リン酸−水素カリウム0.1%、硫酸マグネシウム・7水和物0.05%、寒天2.0%(pH6.0)を含む寒天斜面培地上に27℃、6日間培養したミクロスフェロプシス エスピー FO−5050(FERM P−14776)の斜面培養から一白金耳を接種し、27℃で72時間振とう培養して種母を得た。
【0040】
次に、500ml 容三角フラスコに可溶性デンプン3.0%、グリセロール1.0%、キナコ2.0%、乾燥酵母0.3%、塩化カリウム0.3%、炭酸カルシウム0.2%、硫酸マグネシウム・7水和物0.05%、リン酸二水素カリウム0.05%を含む液体生産培地(pH6.5)100ml (20本)を仕込み滅菌した後、上記の方法で得られた種母1.0ml を上記三角フラスコに無菌的に移植し、毎分220回転するローターリシェーカーにより27℃で120時間振とう培養を行った。
【0041】
得られた培養液を液体画分と菌体画分とに分け、液体画分については、酢酸エチルを加えて充分攪拌した後、分液操作により酢酸エチル抽出画分を得た。菌体画分については、これにメタノールを加え、充分攪拌した後、得られたメタノール画分を減圧濃縮してメタノールを留去後、酢酸エチルにより抽出した。液体および菌体の両画分より得た酢酸エチル画分を合わせ、減圧濃縮操作により酢酸エチル抽出画分379.4mgを得た。
【0042】
この酢酸エチル抽出画分を薄層シリカゲル(20×20cm、厚さ0.5mm、メルク社製)二枚に吸着せしめ、クロロホルム−メタノール混合溶媒(9:1)で展開した。Rf値が0.5付近で、紫外線ランプ(254,366nm)照射下で橙黄色の蛍光を示すバンドを分画し、クロロホルム−メタノール混合溶媒(1:1)で溶出した。得られた溶出画分を減圧濃縮してマクロスフェライド類を含む18.3mgの粗物質Iを得た。
【0043】
この粗物質Iを少量のメタノールに溶解し、高速液体クロマトグラフィー(センシューパック・ペガシル、φ20×250mm)にかけ、40%アセトニトリル溶液を移動相として活性画分を分取することによりマクロスフェライドAの純品10.2mg及びマクロスフェライドBの純品5.2mgをそれぞれ得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】マクロスフェライドAの紫外線吸収スペクトルである。
【図2】マクロスフェライドAの赤外線吸収スペクトルである。
【図3】マクロスフェライドAの 1H−核磁気共鳴スペクトルである。
【図4】マクロスフェライドAの13C−核磁気共鳴スペクトルである。
【図5】マクロスフェライドBの紫外線吸収スペクトルである。
【図6】マクロスフェライドBの赤外線吸収スペクトルである。
【図7】マクロスフェライドBの 1H−核磁気共鳴スペクトルである。
【図8】マクロスフェライドBの13C−核磁気共鳴スペクトルである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to novel intercellular adhesion inhibitors Macrospheride A and B that inhibit adhesion factors involved in adhesion between human umbilical vein endothelial cells (HUVEC) and human myeloid leukemia (HL-60) cells, and their production. Regarding the law.
[0002]
[Prior art]
Cancer treatment methods are roughly classified into surgical therapy, radiation therapy, and chemotherapy. With the improvement of the techniques of these methods today or the development of new anticancer agents, the cancer treatment rate has reached about 50%. Gastric cancer, uterine cancer, etc. have been prepared for mass screening and regular screening, and the mortality rate has decreased, but recently, due to changes in eating habits and lifestyle or aging, lung cancer, liver cancer, colon cancer, Although the number of prostate cancers is increasing at present, effective chemotherapeutic agents for these have not yet been satisfactory.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, the importance of the patient's quality of life (hereinafter referred to as QOL) is now attracting attention as the cancer treatment rate exceeds 50%. However, since anticancer drugs have been developed with the indication of direct cell killing action against cancer cells, they are highly effective but have strong side effects. Therefore, in order to prevent not only treatment but also recurrence and poor prognosis after surgery, development of a chemotherapeutic agent having a new mechanism of action different from the conventional one has been strongly desired.
[0004]
Adhesion of cancer cells to vascular endothelial cells is considered to play an important role in cancer metastasis, and adhesion inhibition is expected as a cancer metastasis inhibitor. Akiyama, S .; K. Et al. Biol. Chem. 264, 18011 to 18018 (1989).
[0005]
Accordingly, the present invention provides novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B having a new mechanism of action of cell adhesion inhibition, and further, the present invention provides a conidial fruit and fruit incomplete fungus class, microspheres. A microorganism having the ability to produce Macrospherides A and B belonging to the genus Psys is cultured in a medium to accumulate Macrospherides A and B in the culture, and Macrospherides A and B are collected from the culture. This is a process for producing macrospherides A and B, which are novel cell adhesion inhibitors.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors isolated strains from various soils for the purpose of searching for new physiologically active substances, and as a result of continuing various searches for metabolites produced by them, newly collected soils in Izu Town, Shizuoka Prefecture It was found that a substance inhibiting the adhesion between human umbilical vein endothelial cells (HUVEC) and human myeloid leukemia (HL-60) cells was produced in the culture of strain FO-5050 isolated from
[0007]
Subsequently, an effective substance that inhibits adhesion between human umbilical vein endothelial cells (HUVEC) and human myeloid leukemia (HL-60) cells was separated and purified from the culture. As a result, macrospheride having the following physicochemical properties was obtained. Since the substances A and B have not been known at all, this substance has been called macrospherides. Further, macrospherides having the physicochemical properties described below are obtained by culturing a production bacterium belonging to the genus Microsphaeropsis in a medium, accumulating the macrospherides in the culture, and Collect rides.
[0008]
As a strain used for using the macrospherides of the present invention, it belongs to the genus Microsphaeropsis, for example, the conidia incompletely isolated from the present inventors, the genus Microspheropsis Microsphaeropsis sp. FO-5050 strain belonging to the above is an example of the strain most effectively used in the present invention, and the bacteriological properties of the strain are as follows.
[0009]
I. Morphological properties It grows well on potato / glucose agar, yeast extract / solvable starch agar (YpSs), etc., and the formation of stalk shell is also good. When the colonies grown on the potato / glucose agar medium are observed with a microscope, the hyphae are transparent and have partition walls, and the formation of stalk shells is good. The stalk shell is black, rarely covered with mycelia, white, spherical, sometimes with a pronounced pore or neck and semi-projecting on the medium. The size is 200-250 μm, and after maturation, black spore mud comes out from the top hole. The shell wall tissue is dark brown. The conidia are light brown, oval to oval, single bubbles and have a size of 4.5 to 5.5 μm × 3.8 μm.
[0010]
II. Table 1 shows the results of macroscopic observation when cultured on various culture media at 25 ° C for 14 days. In each medium, formation of a secretory solution and microbial nuclei accompanying the growth of the bacterium was not observed.
[0011]
[Table 1]
[0012]
III. Physiological and ecological properties 1) The optimum growth conditions for this strain are pH 4-10 in the GP liquid medium, and the optimum growth temperature is 15-30 ° C. in the YpSs agar medium.
2) The growth range of this strain is
3) Distinguishing between aerobic and anaerobic: aerobic
As a result of attempting comparison with known strains based on the above morphological observation, culture and physiological properties, this strain was identified as a strain belonging to the genus Microspheropsis, The product was named as Microsphere spiss FO-5050. This strain is deposited with the Institute of Biotechnology, Institute of Industrial Science and Technology as Microspheropsis SP FO-5050. The deposit date is February 20, 1995, and the deposit number is FERM P-14776.
[0014]
Although macrospherides producing bacteria have been described as preferred strains of the present invention, the bacteriological properties as general properties of filamentous fungi are very easily mutated, are not constant, and are performed naturally or normally. It is a well-known fact that mutation is caused by ultraviolet irradiation, X-ray irradiation or artificial mutation means using mutant derivatives such as N-methyl-N′-nitro-N-nitrosoguanidine, ethylmethanesulfonate, etc. Any strain that belongs to the genus Microspheropsis and has the ability to produce macrospherides, including artificial mutants as well as natural mutants, can be used in the present invention.
[0015]
In addition, strains mutated by cell engineering such as cell fusion and gene manipulation are also included as macrospherides producing bacteria of the present invention. In the present invention, first, macrospherides-producing bacteria belonging to the genus Microspheropsis are cultured in an appropriate medium. In culturing the present bacterium, a usual method for culturing filamentous fungi is generally applied. As the medium, a nutrient medium containing a carbon source that can be assimilated by microorganisms, a nitrogen source that can be digested, and an inorganic salt, if necessary, is used.
[0016]
As the carbon source that can be assimilated, glucose, sugar dense, starch, dextrin, cellulose, corn steep liquor, glycerin, organic acid and the like are used alone or in combination. Digestible nitrogen sources include, for example, commercially available peptone, meat extract, yeast extract, dry yeast, soy flour, corn steep liquor, cottonseed flour, casein, soy proteolysate, amino acids, urea and other organic materials Inorganic nitrogen compounds such as nitrogen sources, nitrates, and ammonium salts are used alone or in combination.
[0017]
Furthermore, inorganic salts such as sodium salt, potassium salt, calcium salt, magnesium salt and phosphate are added as necessary. Furthermore, micronutrients, growth promoting substances, and precursors that promote the growth of the present bacterium and the production of macrospherides may be appropriately added to the medium as necessary.
[0018]
Cultivation is usually carried out under aerobic conditions such as shaking or aeration-agitation culture. Industrially, deep aeration stirring culture is preferable. It is preferable that the culture is carried out at a neutral pH. The culture temperature may be 20 to 37 ° C, but it is usually kept at 24 to 30 ° C, preferably around 27 ° C. In the case of liquid culture, when the culture is usually performed for 3 to 6 days, macrospherides are produced and accumulated. Preferably, the culture may be terminated when the accumulated amount of macrospherides during the culture reaches a maximum.
[0019]
The culture conditions such as the culture composition, the liquidity of the medium, the culture temperature, the stirring speed, and the aeration rate should be appropriately adjusted and selected so as to obtain preferable results according to the type of strain used and external conditions. Needless to say. When there is foaming in liquid culture, antifoaming agents such as silicon oil, vegetable oil, and surfactant may be used as appropriate.
[0020]
The active substance accumulated in the culture thus obtained is contained in the culture filtrate or the cultured cells. If necessary, filter the culture filtrate by adding a filter aid, such as Celite, High Flow Supercell, etc., or centrifuge to separate the culture filtrate and cells, and extract the culture filtrate and cells with organic solvent. It is advantageous to collect macrospherides from a mixture of concentrated products.
[0021]
Moreover, it can extract with a non-hydrophilic organic solvent as it is, without isolate | separating a culture filtrate and a microbial cell. Further, when the content of macrospherides is extremely high in either the culture filtrate or the microbial cells, it may be extracted from the larger one. In order to separate and purify macrospherides from cultured cells, it is usual to extract a mixture of the culture filtrate and the organic solvent extract of the cells or each with a non-immersive solvent such as ethyl acetate or chloroform. By doing so, macrospherides are dissolved in an organic solvent.
[0022]
The organic solvent layer thus obtained is dehydrated by adding various dehydrating agents such as anhydrous sodium sulfate and bead gel as necessary, and then the organic solvent is distilled off under reduced pressure. In this concentration operation, macrospherides are stable substances, but it is usually preferable that the heating temperature be 50 ° C. or lower. Macrospherides can be precipitated by adding an organic solvent such as hexane or petroleum ether to the residue.
[0023]
After the obtained precipitate is washed several times with hexane or the like, a crude product of macrospherides can be collected by suction filtration or centrifugation. In order to further refine this crude product, there are many means that utilize the difference in solubility between macrospherides and congested materials, the difference in the two-liquid correlation distribution that does not mix, and the difference in the adsorption power to various adsorbents. In particular, chromatography is an effective method for purifying macrospherides.
[0024]
Effective chromatography for purification of macrospherides includes adsorption chromatography using silica gel, alumina, activated carbon cellulose, adsorption resin such as hydroxyapatite HP-20, reverse phase partition using silanized silica gel, octadecyl silanized silica gel, etc. Examples thereof include gel filtration chromatography based on molecular sieve using chromatography, Sephadex LH-20, Toyopearl (trade name, manufactured by Tosoh Corporation) and the like.
[0025]
Macrospherides can be separated and purified by using these means such as chromatography, electrophoresis, countercurrent distribution, and ultrafiltration alone or in combination or repeatedly in any order. For example, the above crude product is dissolved in a small amount of chloroform, adsorbed onto silica gel, and subjected to column chromatography using a chloroform-acetone mixed solution. The active fraction is concentrated under reduced pressure, and then dissolved in a small amount of methanol. The macrosphere can be separated and purified by gel filtration chromatography based on molecular sieve.
[0026]
Next, the physicochemical properties of the present macrospherides will be described below.
[1] Cell adhesion inhibitor Macrospheride A
(1) Property: colorless needle crystal (2) Elemental composition: C 16 H 22 O 8 (according to high resolution mass spectrum)
(3) Melting point: 141-142 ° C. (chloroform)
(4) Specific rotation: [α] D 23 + 84.1 ° (c = 0.59, MeOH)
(5) Molecular weight: 342 (according to fast atom bombardment (FAB) mass spectrum)
[0027]
(6) Ultraviolet absorption spectrum: The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol is as shown in FIG. 1, and shows a characteristic absorption maximum in the vicinity of 207 (log ε = 4.21) nm. (7) Infrared absorption spectrum : Infrared absorption spectrum measured by KBr method is as shown in FIG. 2 and has an absorption band at 1713, 3428 cm −1 (8) Solubility in solvent: acetone, ethyl acetate, ethyl ether, hexane, methanol, ethanol, Soluble in chloroform, hardly soluble in water 【0028】
(9) Color reaction: positive to sulfuric acid, phosphomolybdic acid, iodine, P-anisaldehyde (10) Nuclear magnetic resonance spectrum: 1 H-NMR spectrum (deuterated chloroform solution) measured using JEOL EX-270 NMR spectrometer Middle, 270 MHz) and 13 C-NMR spectrum (in deuterated chloroform solution, 67.8 MHz) are as shown in FIGS. 3 and 4, respectively. The chemical shifts of hydrogen and carbon are as shown in Table 2 below.
[0029]
[Table 2]
[0030]
[2] Cell adhesion inhibitor Macrospheride B
(1) Properties: colorless plate crystals (2) Elemental composition: C 16 H 20 O 8 (according to high resolution mass spectrum)
(3) Melting point: 148 to 150 ° (chloroform)
(4) Specific rotation: [α] D 23 + 4.1 ° (c = 0.985, MeOH)
(5) Molecular weight: 340 (according to fast atom bombardment (FAB) mass spectrum)
[0031]
(6) Ultraviolet absorption spectrum: The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol is as shown in FIG. 5, and shows a characteristic absorption maximum in the vicinity of 210 (log ε = 4.15) nm. (7) Infrared absorption spectrum : Infrared absorption spectrum measured by the KBr method is as shown in FIG. 6 and has absorption bands at 3458, 1743, 1726, 1705 cm −1.
(8) Solubility in solvents: Soluble in acetone, ethyl acetate, ethyl ether, hexane, methanol, ethanol, chloroform, hardly soluble in water (9) Color reaction: sulfuric acid, phosphomolybdic acid, iodine, P-anisaldehyde Positive for [0033]
(10) Nuclear magnetic resonance spectrum: 1 H-NMR spectrum (270 MHz in deuterated chloroform solution) and 13 C-NMR spectrum (in deuterated chloroform solution, 67.8 MHz) measured using JEOL EX-270 NMR spectrometer are These are as shown in FIGS. 7 and 8, respectively. The chemical shifts of hydrogen and carbon are as shown in Table 3 below.
[0034]
[Table 3]
[0035]
Evaluation of Cell Adhesion Inhibitory Ability Using Human Vascular Endothelial Cells Cell adhesion inhibitory activity was tested using the binding ability of human myeloid leukemia cells (HL-60) to human umbilical vein endothelial cells (HUVEC) as an index.
2 × 10 4 HUVECs suspended in MCDB107 medium containing 10% fetal bovine serum (FBS), heparin 100 U / ml, ECGF 50 μg / ml are seeded in each hole of a 96-well microplate, and 37 in a CO 2 incubator. Incubate at ℃ for 24 hours.
[0036]
10 ng of tumor necrosis factor (TNF) was then added to stimulate HUVEC. After 5 hours, the specimen and fluorescently labeled HL-60 were added and incubated for 30 minutes. After removing non-adherent cells, the cell adhesion rate was calculated by measuring the fluorescence intensity of each hole. The results are shown in Table 4.
[0037]
[Table 4]
[0038]
【The invention's effect】
As described above, macrospherides A and B according to the present invention are expected to have an effect on diseases considered to be deeply involved in cell adhesion, such as cancer metastasis, chronic inflammation such as arthritis, asthma, allergic diseases and the like. .
[0039]
【Example】
EXAMPLES Next, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
In a test tube (φ2 × 20 cm), glucose 2.0%, yeast extract 0.2%, magnesium sulfate heptahydrate 0.05%, polypeptone 0.5%, potassium dihydrogen phosphate 0.1%, agar Sterilize 0.1% (pH 5.6 to 5.8), 10 ml, yeast extract 0.4%, soluble starch 1.5%, potassium hydrogen phosphate 0.1%,
[0040]
Next, in a 500 ml Erlenmeyer flask, soluble starch 3.0%, glycerol 1.0%, kinaco 2.0%, dry yeast 0.3%, potassium chloride 0.3%, calcium carbonate 0.2%, magnesium sulfate -After seeding and sterilizing 100 ml of liquid production medium (pH 6.5) containing 0.05% heptahydrate and 0.05% potassium dihydrogen phosphate,
[0041]
The obtained culture broth was divided into a liquid fraction and a fungus body fraction, and the ethyl acetate extract fraction was obtained by liquid separation after adding ethyl acetate and stirring sufficiently. For the cell fraction, methanol was added thereto, and the mixture was sufficiently stirred. The obtained methanol fraction was concentrated under reduced pressure to distill off the methanol, followed by extraction with ethyl acetate. The ethyl acetate fractions obtained from both the liquid and bacterial cell fractions were combined, and 379.4 mg of an ethyl acetate extract fraction was obtained by concentration under reduced pressure.
[0042]
This ethyl acetate extract fraction was adsorbed on two thin-layer silica gels (20 × 20 cm, thickness 0.5 mm, manufactured by Merck) and developed with a chloroform-methanol mixed solvent (9: 1). A band showing an orange-yellow fluorescence under irradiation with an ultraviolet lamp (254, 366 nm) at an Rf value of about 0.5 was fractionated and eluted with a chloroform-methanol mixed solvent (1: 1). The obtained eluted fraction was concentrated under reduced pressure to obtain 18.3 mg of crude substance I containing macrospherides.
[0043]
This crude substance I was dissolved in a small amount of methanol, subjected to high performance liquid chromatography (Senshu Pack Pegacil, φ20 × 250 mm), and the active fraction was fractionated using a 40% acetonitrile solution as a mobile phase to prepare Macrospheride A And 10.2 mg of pure product and 5.2 mg of macrospheride B were obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an ultraviolet absorption spectrum of Macrospheride A.
FIG. 2 is an infrared absorption spectrum of Macrospheride A.
FIG. 3 is a 1 H-nuclear magnetic resonance spectrum of Macrospheride A.
FIG. 4 is a 13 C-nuclear magnetic resonance spectrum of Macrospheride A.
FIG. 5 is an ultraviolet absorption spectrum of Macrospheride B.
6 is an infrared absorption spectrum of Macrospheride B. FIG.
7 is a 1 H-nuclear magnetic resonance spectrum of Macrospheride B. FIG.
8 is a 13 C-nuclear magnetic resonance spectrum of macrospheride B. FIG.
Claims (4)
[1]細胞接着阻害剤マクロスフェライドA
(1)性状 :無色針状結晶
(2)元素組成:C16H22O8 (高分解能マススペクトルによる)
(3)融点 :141〜140℃(クロロホルム)
(4)比旋光度[α]D 23+84.1°(c=0.59,MeOH)
(5)分子量 :342(高速原子衝撃(FAB)マススペクトルによる)
(6)紫外線吸収スペクトル:メタノール中で測定した紫外部吸収スペクトルは、207(log ε=4.21)nm付近に特徴的な吸収極大を示す
(7)赤外線吸収スペクトル:KBr法で測定した赤外線吸収スペクトルは、1713、3428cm-1に吸収帯を有する
(8)溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチル、エチルエーテル、ヘキサン、メタノール、エタノール、クロロホルムに可溶、水に難溶
(9)呈色反応:硫酸、リンモリブデン酸、ヨウ素、P−アニスアルデヒドに陽性
(10) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測定した 1 H−シフト(J値)は、6.87(1H,dd,J=15.5,3.3)、6.88(1H,dd,J=15.5,3.3)、6.03(1H,dd,J=15.5,1.8)、6.04(1H,dd,J=15.5,1.5)、4.97(1H,q,J=6.6)、4.25(1H,br.s)、4.86(1H,q,J=6.6)、4.13(1H,br.s)、5.38(1H,m)、2.60(1H,dd,J=8.3,4.3)、1.33(3H,d,J=6.3)、1.45(3H,d,J=6.6)、1.37(3H,d,J=6.6)、3.15(1H,br.s)、2.85(1H,br.s)
(11)13C−核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測定した 13 C−シフトは、170.2(s)、165.8(s)、164.7(s)、146.2(d)、145.2(d)、122.7(d)、122.2(d)、74.8(d)、74.7(d)、73.9(d)、73.0(d)、67.7(d)、40.9(t)、19.6(q)、17.9(q)、17.8(q)、−OH、−OH
[2]細胞接着阻害剤マクロスフェライドB
(1)性状 :無色板状結晶
(2)元素組成:C16H20O8 (高分解能マススペクトルによる)
(3)融点 :148〜150℃(クロロホルム)
(4)比旋光度[α]D 23+4.1°(c=0.985,MeOH)
(5)分子量 :340(高速原子衝撃(FAB)マススペクトルによる)
(6)紫外線吸収スペクトル:メタノール中で測定した紫外部吸収スペクトルは、210(log ε=4.15)nm付近に特徴的な吸収極大を示す
(7)赤外線吸収スペクトル:KBr法で測定した赤外線吸収スペクトルは、3458、1743、1726、1705cm-1に吸収帯を有する
(8)溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチル、エチルエーテル、ヘキサン、メタノール、エタノール、クロロホルムに可溶、水に難溶
(9)呈色反応:硫酸、リンモリブデン酸、ヨウ素、P−アニスアルデヒドに陽性
(10) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測定した 1 H−シフト(J値)は、6.94(1H,dd,J=15.8,3.6)、6.73(1H,d,J=15.8)、7.03(1H,d<J=15.8)、6.08(1H,dd,J=15.8,3.0)、5.08(2H,m)、5.08(2H,m)、4.32(1H,br.s)、5.45(1H,m)、2.83(1H,dd,J=16.2,10.9)、2.64(1H,dd,J=16.2,3.0)、1.36(3H,d,J=6.6)、1.49(1H,dd,J=6.6)、1.43(1H,dd,J=6.9)、3.44(br.s)
(11)13C−核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測定した 13 C−シフトは、196.2(s)、170.4(s)、165.2(s)、164.3(s)、144.5(d)、132.6(d)、132.1(d)、122.4(d)、76.5(d)、75.7(d)、74.6(d)、67.7(d)、40.6(t)、19.7(q)、17.8(q)、16.0(q)、−OH Cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B having the following physicochemical properties:
[1] Cell adhesion inhibitor Macrospheride A
(1) Property: colorless needle crystal (2) Elemental composition: C 16 H 22 O 8 (according to high resolution mass spectrum)
(3) Melting point: 141-140 ° C. (chloroform)
(4) Specific rotation [α] D 23 + 84.1 ° (c = 0.59, MeOH)
(5) Molecular weight: 342 (according to fast atom bombardment (FAB) mass spectrum)
(6) Ultraviolet absorption spectrum: The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol shows a characteristic absorption maximum in the vicinity of 207 (log ε = 4.21) nm. (7) Infrared absorption spectrum: Infrared measured by KBr method Absorption spectrum has absorption bands at 1713 and 3428 cm −1 (8) Solubility in solvents: Soluble in acetone, ethyl acetate, ethyl ether, hexane, methanol, ethanol, chloroform, hardly soluble in water (9) Coloration Reaction: Positive for sulfuric acid, phosphomolybdic acid, iodine, P-anisaldehyde (10) 1 H-nuclear magnetic resonance spectrum : 1 H-shift (J value) measured in deuterated chloroform is 6.87 (1H, dd , J = 15.5, 3.3), 6.88 (1H, dd, J = 15.5, 3.3), 6.03 (1H, dd, J = 15.5, 1.8) ), 6.04 (1H, dd, J = 15.5, 1.5), 4.97 (1H, q, J = 6.6), 4.25 (1H, br.s), 4.86 (1H, q, J = 6.6), 4.13 (1H, br.s), 5.38 (1H, m), 2.60 (1H, dd, J = 8.3, 4.3) 1.33 (3H, d, J = 6.3), 1.45 (3H, d, J = 6.6), 1.37 (3H, d, J = 6.6), 3.15 ( 1H, br.s), 2.85 (1H, br.s)
(11) 13 C-nuclear magnetic resonance spectrum : 13 C-shift measured in deuterated chloroform is 170.2 (s), 165.8 (s), 164.7 (s), 146.2 (d). 145.2 (d), 122.7 (d), 122.2 (d), 74.8 (d), 74.7 (d), 73.9 (d), 73.0 (d), 67.7 (d), 40.9 (t), 19.6 (q), 17.9 (q), 17.8 (q), -OH, -OH
[2] Cell adhesion inhibitor Macrospheride B
(1) Properties: colorless plate crystals (2) Elemental composition: C 16 H 20 O 8 (according to high resolution mass spectrum)
(3) Melting point: 148 to 150 ° C. (chloroform)
(4) Specific rotation [α] D 23 + 4.1 ° (c = 0.985, MeOH)
(5) Molecular weight: 340 (according to fast atom bombardment (FAB) mass spectrum)
(6) Ultraviolet absorption spectrum: The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol shows a characteristic absorption maximum in the vicinity of 210 (log ε = 4.15) nm. (7) Infrared absorption spectrum: Infrared measured by KBr method The absorption spectrum has absorption bands at 3458 , 1743, 1726, and 1705 cm −1 (8) Solubility in solvents: soluble in acetone, ethyl acetate, ethyl ether, hexane, methanol, ethanol, chloroform, hardly soluble in water ( 9) Color reaction: positive to sulfuric acid, phosphomolybdic acid, iodine, P-anisaldehyde (10) 1 H-nuclear magnetic resonance spectrum : 1 H-shift (J value) measured in deuterated chloroform is 6.94. (1H, dd, J = 15.8, 3.6), 6.73 (1H, d, J = 15.8), 7.03 (1H, d <J = 15.8) ), 6.08 (1H, dd, J = 15.8, 3.0), 5.08 (2H, m), 5.08 (2H, m), 4.32 (1H, br.s), 5.45 (1H, m), 2.83 (1H, dd, J = 16.2, 10.9), 2.64 (1H, dd, J = 16.2, 3.0), 1.36 (3H, d, J = 6.6), 1.49 (1H, dd, J = 6.6), 1.43 (1H, dd, J = 6.9), 3.44 (br.s)
(11) 13 C-nuclear magnetic resonance spectrum : 13 C-shift measured in deuterated chloroform is 196.2 (s), 170.4 (s), 165.2 (s), 164.3 (s) 144.5 (d), 132.6 (d), 132.1 (d), 122.4 (d), 76.5 (d), 75.7 (d), 74.6 (d), 67.7 (d), 40.6 (t), 19.7 (q), 17.8 (q), 16.0 (q), -OH
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13136295A JP3641013B2 (en) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13136295A JP3641013B2 (en) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08325285A JPH08325285A (en) | 1996-12-10 |
JP3641013B2 true JP3641013B2 (en) | 2005-04-20 |
Family
ID=15056160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13136295A Expired - Fee Related JP3641013B2 (en) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3641013B2 (en) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005231996A (en) * | 1999-12-28 | 2005-09-02 | Kitasato Gakuen | Immunosuppressant |
-
1995
- 1995-05-30 JP JP13136295A patent/JP3641013B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08325285A (en) | 1996-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10287662A (en) | Fo-5637a and b substance, and their production | |
JP3641013B2 (en) | Novel cell adhesion inhibitors Macrospheride A and B and process for producing them | |
JP4351395B2 (en) | WK-5344A substance, WK-5344B substance and methods for producing them | |
JPH0967362A (en) | 5alpha-reductase inhibitor, bisisoflavone | |
JP3641050B2 (en) | Novel physiologically active substance K93-0711 I-1 and I-2 and process for producing them | |
JPH0374677B2 (en) | ||
JPH041179A (en) | Antitumor substance be-14106 | |
JPH07278041A (en) | Antitumor substance be-24811 and its production | |
JPH0625095B2 (en) | Antibiotic SF-2415 substance and its production method | |
CA2003956A1 (en) | New platelet activating factor antagonists, named "the phomactins", their preparation and use | |
JP4224404B2 (en) | Osteoclast differentiation inhibitor | |
JPH08325284A (en) | New substance for attenuating il-6 activity as chlovalicin and its production | |
JPS6348284A (en) | Novel antibiotic yp-02908l-a and production thereof | |
JPH01193284A (en) | Physiologically active substance pi-08s | |
JPH05255184A (en) | New compound ilicicolinic acid a or b | |
JPH09286779A (en) | Novel compound: lebrastatin | |
JPS63162697A (en) | Novel antibiotic substance sf-2415a3 and sf-2415b3 and production thereof | |
JPS59166094A (en) | Preparation of physiologically active substance ml-236b | |
JPS6027390A (en) | Fr-900216 substance and its preparation | |
JPH07309859A (en) | New physiologically active substance bm99-1, bm99-2 and mb99-3 | |
JPH04279555A (en) | Novel beta-glucuronidase-inhibiting substance, 7-hydroxybenanomicinone and its production | |
JPH02275893A (en) | Macrolide-based compound | |
JPH06247971A (en) | Phomactins as platelet-activation factor antagonist | |
JPH0725878A (en) | Platelet aggregation inhibitor pi-334 | |
JPH06316595A (en) | Cyclic peptide compound |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041020 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050120 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |