JP3635845B2 - ink cartridge - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
インクジェットプリンタ等に用いられるインクカートリッジに関する。
【０００２】
【従来の技術】
インクカートリッジを形成するための材料として、従来、硬質で強度もあって機械的特性が優れ、ポリエチレンよりも高温に耐え、成形性も優れているポリプロピレン樹脂が用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ポリプロピレン樹脂にて、インクカートリッジを構成しているカートリッジケースとキャップとを射出成形等で成形した場合、特にカートリッジケースに問題が生じた。すなわち、図５（ａ）に示すごとく、成形直後のカートリッジケース１００は問題なく成形されているものが、成形後の冷却にて、図５（ｂ）に示すごとく、開口１０２の縁１０４，１０６が内側に反るという問題が生じた。
【０００４】
このように開口１０２が変形すると、キャップを超音波溶着等で開口１０２に接合することが困難となる。また接合することができる程度の変形でも、接合にて完全に開口が密封できずに隙間から内部のインクが漏洩する場合があった。
何等かの添加剤によりポリプロピレン樹脂の性質を改良することを考慮しても、熱可塑性樹脂における冷却時の反りを改良する添加剤は知られておらず、現実には改良することは困難であった。そのため、できるだけ肉厚に成形したり、リブを各所に付けて反りを防止したりして、内側への反りを改良する方法もあるが、コストアップを招いた。
【０００５】
本発明は、ポリプロピレン樹脂を用いても、コストアップを招くこと無く、成形後の冷却時に反りを生じ難いインクカートリッジの提供を目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明のインクカートリッジは、開口部を有するインク室、及び前記インク室と同じ側に開口部を有し、インクを吸蔵可能な多孔質部材が充填されているフォーム室を備えたカートリッジケースと、そのインク室及びフォーム室の開口部を覆うキャップとでインクを収納し、
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジであって、
前記カートリッジケースは、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成され、
前記キャップは、前記インク室及びフォーム室の開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合されていることを特徴とする。
【０００７】
このように、通常、熱可塑性樹脂には大量に用いることはない補強用充填材を、ポリプロピレン樹脂に約１５〜３５重量％含有させている。このポリプロピレン樹脂をカートリッジケースの成形に用いると、カートリッジケースを肉厚にしたりリブを多数設けなくても、成形後の冷却によって開口が内側に反ると言った現象はほとんど見られなくなる。このため、コストアップを招くこと無く、インクカートリッジからのインクの漏洩を防止することができる。
【０００８】
ここでポリプロピレン樹脂に含有されている補強用充填材が約１５重量％未満であった場合には、開口の縁の反りは問題となる程度まで増加する。また、補強用充填材が約３５重量％を越えると、反りは生じないが超音波溶着等による接合が困難となり、接合不良によるインクの漏洩が大きくなる。
【０００９】
特に、補強用充填材を約２０〜３０重量％含有したポリプロピレン樹脂を用いれば、ほぼ完全にインクの漏洩が防止できる。
同様の理由により、キャップも、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成されることが好ましく、更に、補強用充填材を約２０〜３０重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成されることが、より好ましい。ただし、インクの漏洩は、カートリッジケースの反りによる影響が大きいので、キャップは、補強用充填材を含有しなくても良い。
【００１０】
なお、補強用充填材としては、例えば、タルク、ガラス繊維、カーボン、鉱物繊維等の無機質材、もしくはフッ素樹脂等を挙げることができ、これらから選択された１つまたは２つ以上が用いられる。
また、本発明のインクカートリッジの製造方法は、開口部を有するインク収納室を有するカートリッジケースと、そのインク開口部を覆うキャップとでインクを収納し、
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジの製造方法であって、
前記カートリッジケースを、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成し、
前記キャップを、前記開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合し、
前記カートリッジケース内を負圧状態として、前記インクカートリッジ内にインクを注入することを特徴とする。
また、本発明のインクカートリッジの製造方法は、開口部を有するインク室、及び前記インク室と同じ側に開口部を有し、インクを吸蔵可能な多孔質部材が充填されているフォーム室を備えたカートリッジケースと、そのインク室及びフォーム室の開口部を覆うキャップとでインクを収納し、
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジの製造方法であって、
前記カートリッジケースを、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成し、
前記キャップを、前記インク室及びフォーム室の開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合し、
前記カートリッジケース内を負圧状態として、前記インク室及びフォーム室内にインクを注入することを特徴とする。
また、本発明のインクカートリッジの製造方法は、さらに、インク供給孔および大気連通孔を封止してシール材を溶着することを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は、インクカートリッジ２の一例を示す概略縦断面図である。
このインクカートリッジ２は、記録媒体にインクを噴射して印刷を行うインクジェットプリンタに用いられるもので、上面が開口４ａを通じて開放された直方体状のカートリッジケース４を有し、このカートリッジケース４の開口４ａはキャップ６にて閉塞されている。
【００１２】
前記カートリッジケース４の一側（図１左側）には、図２の部分拡大図に示すごとく、インクジェットプリンタにセットされて使用される際にインクジェット記録ヘッド５のインク供給用マニホールド５ａにインクを供給するインク供給孔４ｂが形成され、前記カートリッジケース４の他側（図１右側）には、大気連通孔４ｃが形成されている。また、大気連通孔４ｃが形成されている位置の内部には、大気連通孔４ｃを通じてインクの蒸発を防止するための蛇行通路状のエアバッファ４ｄが形成されている。
【００１３】
カートリッジケース４の内部は、インク供給孔４ｂ側にはインク室４ｅが、大気連通孔４ｃ側にはインクを吸蔵可能である多孔質部材４ｆ（ここでは発泡ウレタン樹脂を用いている。）が充填されているフォーム室４ｇ（インク収納室に該当する。）が、それぞれ形成され、前記両室４ｅ，４ｇが下部において連通部４ｈを介して相互に連通されている。
【００１４】
インク供給孔４ｂには、インクジェットプリンタ側のインクジェット記録ヘッド５に供給されるインクに含まれる塵芥等を除くためのメッシュフィルタ部材８、およびインクジェット記録ヘッド５への連結のためのアダプタ１０が設けられている。
【００１５】
このインクカートリッジ２は、次のようにして製造される。
すなわち、図３（ａ），（ｂ）に示すごとく、まずカートリッジケース４のフォーム室４ｇの内部に、上面に設けられた開口４ａから、多孔質部材４ｆが圧縮された状態で充填される。その後、キャップ６を超音波溶着し、次いで、インク供給孔４ｂを通じてインク注入手段（図示せず）により、脱気されたインクが充填される。なお、図３（ａ）は、図３（ｂ）に対して直角方向で縦に切断して左側から見た縦断面図である。
【００１６】
このインクの注入処理は、次のように行われる。
すなわち、インク供給孔４ｂに対し、図示しないインク注入手段が接続される。そして、インクが注入される際には、まず、インクの注入に先立って大気連通孔４ｃに負圧手段が適用されてインクカートリッジ２内が負圧状態とされる。
【００１７】
そして、インクカートリッジ２内が所定の負圧状態（例えば、１気圧を０ｍｍＨｇとして、−７１０ｍｍＨｇ程度）となった状態で、インク注入手段によるインクの注入が開始される。
注入されたインクは、インクカートリッジ２内が負圧状態とされていることから、インクカートリッジ２内に容易に吸い込まれる。このときフォーム室４ｇとインク室４ｅとを隔てている隔壁４ｉに衝突し、上下に別れるが、まず主に流動抵抗の少ないインク室４ｅに向かって流れて、インク室４ｅを満たす。それから、下部にある連通部４ｈを介してフォーム室４ｇに流れ込む。このことによりフォーム室４ｇ内の多孔質部材４ｆ内にインクがしみ込んで、多孔質部材４ｆを満たす。
【００１８】
最後に、１枚の長いシール材１２をインク供給孔４ｂ（実際にはアダプタ１０）、大気連通孔４ｃ、カートリッジケース４およびキャップ６に熱溶着して、完全にインク供給孔４ｂおよび大気連通孔４ｃを封止する。なお、インク供給孔４ｂ側のシール材１２の端部１２ａはカートリッジケース４の底部４ｊに熱溶着されているが、大気連通孔４ｃ側の端部１２ｂは熱溶着されていない。これは、使用者に、大気連通孔４ｃ側の端部１２ｂからシール材１２を剥がさせるためである。
【００１９】
このようにして製造されるインクカートリッジ２のカートリッジケース４およびキャップ６は、約２０重量％〜３０重量％のタルクを補強用充填材として含有してるポリプロピレン樹脂を用いて射出成形されたものである。
このインクカートリッジ２を多数製造し、インク漏れがないか否かを調べた。その結果を、他のタルク含有率の場合と比較して、図４のグラフに示す。
【００２０】
図示するごとく、インク漏れ不良率が、本実施の形態のインクカートリッジ２では、それ以外の含有率の場合に比較して、インク漏れ不良率は０％であることがわかる。
タルクの含有率が、約２０重量％未満では、成形後の冷却により生じる開口４ａの反りが大きくなり、急速にインク漏れ不良率が増加するのが判る。また、約３０重量％を越えると、今度は超音波溶着による接合が困難となり、次第にインク漏れ不良率が増加するのが判る。
【００２１】
なお、タルクの含有率が約１５重量％〜３５重量％では、インク漏れ不良率は大きくなく、十分に効果があり実用範囲である。
また、タルク以外のガラス繊維、カーボン、鉱物繊維、フッ素樹脂の補強用充填材についても、ほぼ同様な結果を得た。
【００２２】
［その他］
前述した実施の形態のインクカートリッジ２では、キャップ６も補強用充填材の含有率が約２０重量％〜３０重量％であったが、キャップ６の場合は、形状的な点から、成形後の冷却による変形は少ないので、補強用充填材を全く含まないポリプロピレン樹脂を用いても良い。
【００２３】
前述した実施の形態では、タルク、ガラス繊維、カーボン、鉱物繊維、フッ素樹脂等の補強用充填材を、それぞれ単独でポリプロピレン樹脂に配合したが、複数種類の補強用充填材を用いて、トータルの配合量として前述した割合で配合しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】 一実施の形態のインクカートリッジの概略縦断面図である。
【図２】 前記インクカートリッジの使用時の部分拡大図である。
【図３】 前記インクカートリッジの製造工程の一部の説明図である。
【図４】 タルク含有率とインク漏れ不良率との測定結果を示すグラフである。
【図５】 従来のカートリッジケースの成形後の冷却にて生じる変形の説明図である。
【符号の説明】
２…インクカートリッジ ４…カートリッジケース
４ａ…開口 ４ｂ…インク供給孔 ４ｃ…大気連通孔
４ｄ…エアバッファ ４ｅ…インク室 ４ｆ…多孔質部材
４ｇ…フォーム室 ４ｈ…連通部 ４ｉ…隔壁
４ｊ…底部 ５…インクジェット記録ヘッド
５ａ…インク供給用マニホールド ６…キャップ
８…メッシュフィルタ部材 １０…アダプタ １２…シール材
１２ａ，１２ｂ…端部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink cartridge used for an ink jet printer or the like.
[0002]
[Prior art]
As a material for forming an ink cartridge, conventionally, a polypropylene resin that is hard and strong, has excellent mechanical properties, can withstand high temperatures and has excellent moldability as compared with polyethylene has been used.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the cartridge case and the cap constituting the ink cartridge are formed of polypropylene resin by injection molding or the like, a problem particularly occurs in the cartridge case. That is, as shown in FIG. 5 (a), the cartridge case 100 immediately after molding is molded without any problem. However, as shown in FIG. 5 (b), the edges 104 and 106 of the opening 102 are formed by cooling after molding. The problem of warping inward occurred.
[0004]
When the opening 102 is deformed in this manner, it becomes difficult to join the cap to the opening 102 by ultrasonic welding or the like. Further, even when the deformation is such that the bonding can be performed, the opening may not be completely sealed by the bonding, and the ink inside may leak from the gap.
Even if it is considered to improve the properties of the polypropylene resin with any additive, there is no known additive that improves the warping of the thermoplastic resin during cooling, and it was difficult to improve in reality. It was. For this reason, there are methods for improving the inward warping by forming the wall as thick as possible or by attaching ribs to various places to prevent warping, but this has led to an increase in cost.
[0005]
An object of the present invention is to provide an ink cartridge which does not easily warp during cooling after molding without causing an increase in cost even when a polypropylene resin is used.
[0006]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
An ink cartridge according to the present invention includes an ink chamber having an opening , and a cartridge case having a foam chamber having an opening on the same side as the ink chamber and filled with a porous member capable of storing ink ; The ink is stored with a cap that covers the opening of the ink chamber and the foam chamber ,
An ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an inkjet recording head and an air communication hole ,
The cartridge case is formed of a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
The cap covers the openings of the ink chamber and the foam chamber and is joined to the cartridge case by welding .
[0007]
As described above, the reinforcing resin that is not usually used in a large amount for the thermoplastic resin is contained in the polypropylene resin in an amount of about 15 to 35% by weight. When this polypropylene resin is used for molding a cartridge case, the phenomenon that the opening is warped inward by cooling after molding is hardly seen even if the cartridge case is made thick or many ribs are not provided. For this reason, it is possible to prevent leakage of ink from the ink cartridge without increasing the cost.
[0008]
Here, when the reinforcing filler contained in the polypropylene resin is less than about 15% by weight, the warping of the edge of the opening is increased to a problem level. On the other hand, if the reinforcing filler exceeds about 35% by weight, warping does not occur, but joining by ultrasonic welding or the like becomes difficult, and ink leakage due to poor joining increases.
[0009]
In particular, if a polypropylene resin containing about 20 to 30% by weight of a reinforcing filler is used, ink leakage can be prevented almost completely.
For the same reason, the cap is also preferably formed from a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler, and further formed from a polypropylene resin containing about 20 to 30% by weight of a reinforcing filler. More preferably. However, since the ink leakage is greatly affected by the warp of the cartridge case, the cap does not need to contain the reinforcing filler.
[0010]
Examples of the reinforcing filler include inorganic materials such as talc, glass fiber, carbon, and mineral fiber, or fluororesin, and one or more selected from these materials are used.
The ink cartridge manufacturing method of the present invention stores ink with a cartridge case having an ink storage chamber having an opening, and a cap covering the ink opening,
A method of manufacturing an ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an ink jet recording head and an air communication hole,
The cartridge case is formed from a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
The cap is joined to the cartridge case by welding, covering the opening,
Ink is injected into the ink cartridge with the inside of the cartridge case in a negative pressure state.
The ink cartridge manufacturing method of the present invention includes an ink chamber having an opening, and a foam chamber having an opening on the same side as the ink chamber and filled with a porous member capable of storing ink. Ink is stored in the cartridge case and a cap that covers the opening of the ink chamber and the foam chamber,
A method of manufacturing an ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an ink jet recording head and an air communication hole,
The cartridge case is formed from a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
The cap is bonded to the cartridge case by covering the opening of the ink chamber and the foam chamber,
Ink is injected into the ink chamber and the foam chamber while the inside of the cartridge case is in a negative pressure state.
The ink cartridge manufacturing method of the present invention is further characterized in that the ink supply hole and the air communication hole are sealed and a sealing material is welded.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing an example of the ink cartridge 2.
The ink cartridge 2 is used in an ink jet printer that performs printing by ejecting ink onto a recording medium. The ink cartridge 2 includes a rectangular parallelepiped cartridge case 4 having an upper surface opened through an opening 4a. Is closed by a cap 6.
[0012]
As shown in the partially enlarged view of FIG. 2, one side of the cartridge case 4 (left side in FIG. 1) supplies ink to the ink supply manifold 5a of the ink jet recording head 5 when used in an ink jet printer. An ink supply hole 4b is formed, and an air communication hole 4c is formed on the other side of the cartridge case 4 (right side in FIG. 1). Further, inside the position where the atmosphere communication hole 4c is formed, a meandering air buffer 4d for preventing ink evaporation through the atmosphere communication hole 4c is formed.
[0013]
The inside of the cartridge case 4 is filled with an ink chamber 4e on the ink supply hole 4b side and a porous member 4f (here, foamed urethane resin is used) capable of occluding ink on the atmosphere communication hole 4c side. Formed chambers 4g (corresponding to ink storage chambers) are respectively formed, and the two chambers 4e and 4g are communicated with each other via a communicating portion 4h in the lower part.
[0014]
The ink supply hole 4 b is provided with a mesh filter member 8 for removing dust and the like contained in the ink supplied to the ink jet recording head 5 on the ink jet printer side, and an adapter 10 for connection to the ink jet recording head 5. ing.
[0015]
The ink cartridge 2 is manufactured as follows.
That is, as shown in FIGS. 3A and 3B, first, the porous member 4f is filled into the foam chamber 4g of the cartridge case 4 in a compressed state from the opening 4a provided on the upper surface. Thereafter, the cap 6 is ultrasonically welded, and then the degassed ink is filled by the ink injection means (not shown) through the ink supply hole 4b. FIG. 3A is a longitudinal cross-sectional view as viewed from the left side when cut vertically in a direction perpendicular to FIG. 3B.
[0016]
This ink injection process is performed as follows.
That is, an ink injection means (not shown) is connected to the ink supply hole 4b. When ink is injected, first, negative pressure means is applied to the atmosphere communication hole 4c prior to ink injection, and the ink cartridge 2 is brought into a negative pressure state.
[0017]
Then, ink injection by the ink injection means is started in a state where the inside of the ink cartridge 2 is in a predetermined negative pressure state (for example, about -710 mmHg where 1 atmosphere is 0 mmHg).
The injected ink is easily sucked into the ink cartridge 2 because the ink cartridge 2 is in a negative pressure state. At this time, it collides with the partition wall 4i separating the foam chamber 4g and the ink chamber 4e and separates up and down, but first flows mainly toward the ink chamber 4e having a low flow resistance to fill the ink chamber 4e. Then, it flows into the foam chamber 4g through the communication portion 4h at the bottom. As a result, the ink penetrates into the porous member 4f in the foam chamber 4g to fill the porous member 4f.
[0018]
Finally, one long sealing material 12 is thermally welded to the ink supply hole 4b (actually the adapter 10), the atmosphere communication hole 4c, the cartridge case 4 and the cap 6 to completely complete the ink supply hole 4b and the atmosphere communication hole. 4c is sealed. The end 12a of the sealing material 12 on the ink supply hole 4b side is thermally welded to the bottom 4j of the cartridge case 4, but the end 12b on the atmosphere communication hole 4c side is not thermally welded. This is to make the user peel off the sealing material 12 from the end 12b on the atmosphere communication hole 4c side.
[0019]
The cartridge case 4 and the cap 6 of the ink cartridge 2 thus manufactured are injection-molded using a polypropylene resin containing about 20% to 30% by weight of talc as a reinforcing filler. .
Many ink cartridges 2 were manufactured, and it was examined whether there was any ink leakage. The result is shown in the graph of FIG. 4 in comparison with other talc contents.
[0020]
As shown in the drawing, it can be seen that the ink leakage failure rate of the ink cartridge 2 of the present embodiment is 0% as compared with the other content rates.
Talc content is less than about 20 wt%, warping of the apertures 4a caused by cooling after the molding becomes large, rapidly seen to increase ink leakage failure rate. On the other hand, if it exceeds about 30% by weight, it becomes difficult to join by ultrasonic welding, and the ink leakage defect rate gradually increases.
[0021]
When the talc content is about 15% to 35% by weight, the ink leakage defect rate is not large and is sufficiently effective and within the practical range.
In addition, almost the same results were obtained with glass fiber other than talc, carbon, mineral fiber, and a fluororesin reinforcing filler.
[0022]
[Others]
In the ink cartridge 2 of the above-described embodiment, the cap 6 also has a reinforcing filler content of about 20% by weight to 30% by weight. Since deformation due to cooling is small, a polypropylene resin containing no reinforcing filler may be used.
[0023]
In the above-described embodiment, reinforcing fillers such as talc, glass fiber, carbon, mineral fiber, and fluororesin are blended individually in polypropylene resin, but using multiple types of reinforcing fillers, You may mix | blend in the ratio mentioned above as a compounding quantity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view of an ink cartridge according to an embodiment.
FIG. 2 is a partially enlarged view of the ink cartridge when used.
FIG. 3 is an explanatory diagram of a part of the manufacturing process of the ink cartridge.
FIG. 4 is a graph showing measurement results of a talc content rate and an ink leakage defect rate.
FIG. 5 is an explanatory view of deformation caused by cooling after molding of a conventional cartridge case.
[Explanation of symbols]
2 ... Ink cartridge 4 ... Cartridge case 4a ... Opening 4b ... Ink supply hole 4c ... Air communication hole 4d ... Air buffer 4e ... Ink chamber 4f ... Porous member 4g ... Foam chamber 4h ... Communication part 4i ... Septum 4j ... Bottom part 5 ... Inkjet recording head 5a ... Manifold for supplying ink 6 ... Cap 8 ... Mesh filter member 10 ... Adapter 12 ... Sealing material 12a, 12b ... End

Claims (8)

開口部を有するインク室、及び前記インク室と同じ側に開口部を有し、インクを吸蔵可能な多孔質部材が充填されているフォーム室を備えたカートリッジケースと、そのインク室及びフォーム室の開口部を覆うキャップとでインクを収納し、
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジであって、
前記カートリッジケースは、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成され、
前記キャップは、前記インク室及びフォーム室の開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合されていることを特徴とするインクカートリッジ。An ink chamber having an opening, a cartridge case having an opening on the same side as the ink chamber and filled with a porous member capable of storing ink, and the ink chamber and the foam chamber. Store the ink with a cap that covers the opening ,
An ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an inkjet recording head and an air communication hole ,
The cartridge case is formed of a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
The ink cartridge is characterized in that the cap covers the opening of the ink chamber and the foam chamber and is joined to the cartridge case by welding . 前記カートリッジケースは、補強用充填材を約２０〜３０重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成されていることを特徴とする請求項１記載のインクカートリッジ。  2. The ink cartridge according to claim 1, wherein the cartridge case is made of a polypropylene resin containing about 20 to 30% by weight of a reinforcing filler. 前記キャップは、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成されていることを特徴とする請求項１または２記載のインクカートリッジ。  3. The ink cartridge according to claim 1, wherein the cap is made of a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler. 前記キャップは、補強用充填材を約２０〜３０重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成されていることを特徴とする請求項３記載のインクカートリッジ。  4. The ink cartridge according to claim 3, wherein the cap is made of a polypropylene resin containing about 20 to 30% by weight of a reinforcing filler. 前記補強用充填材は、タルク、ガラス繊維、カーボン、鉱物繊維およびフッ素樹脂の内から選ばれた１または２つ以上であることを特徴とする請求項１〜４のいずれか記載のインクカートリッジ。  The ink cartridge according to any one of claims 1 to 4, wherein the reinforcing filler is one or more selected from talc, glass fiber, carbon, mineral fiber, and fluororesin. 開口部を有するインク収納室を有するカートリッジケースと、そのインク開口部を覆うキャップとでインクを収納し、Ink is stored in a cartridge case having an ink storage chamber having an opening and a cap covering the ink opening;
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジの製造方法であって、  A method of manufacturing an ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an ink jet recording head and an air communication hole,
前記カートリッジケースを、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成し、  The cartridge case is formed from a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
前記キャップを、前記開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合し、  The cap is joined to the cartridge case by welding, covering the opening,
前記カートリッジケース内を負圧状態として、前記インクカートリッジ内にインクを注入することを特徴とするインクカートリッジの製造方法。  A method for manufacturing an ink cartridge, comprising: injecting ink into the ink cartridge with a negative pressure inside the cartridge case. 開口部を有するインク室、及び前記インク室と同じ側に開口部を有し、インクを吸蔵可能な多孔質部材が充填されているフォーム室を備えたカートリッジケースと、そのインク室及びフォーム室の開口部を覆うキャップとでインクを収納し、An ink chamber having an opening, a cartridge case having an opening on the same side as the ink chamber and filled with a porous member capable of storing ink, and the ink chamber and the foam chamber. Store the ink with a cap that covers the opening,
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給孔及び大気連通孔を有するインクカートリッジの製造方法であって、  A method of manufacturing an ink cartridge having an ink supply hole for supplying ink to an ink jet recording head and an air communication hole,
前記カートリッジケースを、補強用充填材を約１５〜３５重量％含有したポリプロピレン樹脂から形成し、  The cartridge case is formed from a polypropylene resin containing about 15 to 35% by weight of a reinforcing filler,
前記キャップを、前記インク室及びフォーム室の開口部を覆って前記カートリッジケースに溶着により接合し、  The cap is bonded to the cartridge case by covering the openings of the ink chamber and the foam chamber,
前記カートリッジケース内を負圧状態として、前記インク室及びフォーム室内にインクを注入することを特徴とするインクカートリッジの製造方法。  A method for manufacturing an ink cartridge, wherein the ink is injected into the ink chamber and the foam chamber while the inside of the cartridge case is in a negative pressure state. さらに、インク供給孔および大気連通孔を封止してシール材を溶着することを特徴とす  Further, the ink supply hole and the air communication hole are sealed and a sealing material is welded. る請求項６又は７に記載のインクカートリッジの製造方法。A method for producing an ink cartridge according to claim 6 or 7.
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