JP3633485B2 - 粉体試料の採取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体の試料を粉体移送管から採取する方法と装置に関する発明である。例えば、石炭ボイラーから発生するフライアッシュ、セメント、微粉炭等の粉体に適用できる発明である。また、人が吸引すると、人体に害を及ぼす粉体の試料採取にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所等の高圧蒸気を利用する工場では、石油、天然ガスを燃料に用いるボイラーとともに、石炭ボイラーも広く用いられている。石炭ボイラーでは、石炭燃焼後の残渣である灰が発生する。その灰には、ボイラーの炉壁に溶融付着するボトムアッシュと排ガス中に浮遊するフライアッシュとがある。フライアッシュは排ガス中に浮遊しているため、電気集塵機で捕集され、図2に示すように、電気集塵機の下に設置されているホッパーAに落とされる。ホッパーAに落とされたフライアッシュを移送するときは、トランスミッターBにより、フライアッシュに加圧空気を導入するとともに、フライアッシュ排出弁を開き、空気圧によりフライアッシュサイロCに移送する。フライアッシュサイロCにフライアッシュが一定量貯まると、トラック等により処分場に運搬される。
【0003】
石炭ボイラーが効率良く運転されているかどうかを判断する一手段として、フライアッシュを定期的に分析する方法が広く行われている。即ち、フライアッシュを採取し、フライアッシュ中の未燃焼分を計測することにより、石炭の燃焼状態を判断するのである。フライアッシュ中の未燃焼分が少なければ、高率燃焼が行われおり、未燃焼分が多く含まれていれば、燃焼が完全でなく、効率の良くない運転が行われているということになり、直ちに、空気量や石炭投入量を調整する等の対策が必要となる。
【0004】
高率運転を維持するには、常時フライアッシュを分析する必要があるが、分析作業にも人手がかかるので、通常は、分析手間を勘案して、一定時間間隔でフライアッシュ分析作業が実施されている。フライアッシュの分析結果を操業運転に反映させるためには、分析に付す試料をできるだけ新しいもので行うことは言うまでもない。
【0005】
従って、試料の採取は、図2におけるトランスミッター等、フライアッシュ発生箇所に比較的近い位置に採取弁を設けて、そこから採取することが望ましい。ところが、単に採取弁を開いただけではフライアッシュは出てこないので、通常は、フライアッシュが加圧されるトランスミッター又はトランスミッター直後の移送管に採取弁を分枝し、フライアッシュサイロに向けて移送するときに採取弁を開いて試料を採取している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、フライアッシュは極めて軽い微粒子で飛散しやすいので、その取り扱いが煩雑である。しかも、トランスミッターから排出されるフライアッシュは、いまだ80℃くらいの高温を維持しており、加圧空気と一緒に排出されるので、試料を人手により直接採取することが困難である。例えば、採取口をウェスで抑え、フライアッシュの試料を入手しようとすると、採取口とウェスの間からフライアッシュが漏れ、周囲に飛散して作業環境を悪化させたり、作業者が火傷を負う危険性もある。
【0007】
そのため、例えば、一旦大きな密閉容器内に受け、フライアッシュが容器の底部に沈降するのを待って、容器内から試料を採取する方法も考えらるが、手間が二重にかかる。また、容器の底に試料取り出し口を別途設けたり、圧抜き機構を備えなければならないので、容器が大型且つ構造が複雑になり、高価なものとなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下に述べる装置により、上記問題点を解決した。即ち、本発明の粉体試料を採取する装置は、採取管と、前記採取管の出口に連結され、出口が下方に曲げられている縦断面形状L字型の粉体流入路と、前記粉体流入路の出口に連通し且つ上部が狭く開口した筒状の収納容器と、収納容器の上部の開口部に連結され開閉弁を持つ排出管と、排出管の出口に連結されたエアフィルターとからなる。この装置の採取管を粉体移送管又は粉体貯蔵タンク等に連結し、粉体移送管又は粉体貯蔵タンク等から粉体試料を採取しようとするものである。
【0009】
本発明を図面に基づいて、更に詳しく説明する。図1及び図3,4は、本発明の実施例の断面図である。図において、2は粉体試料の採取管、Fはフライアッシュ、Eはフライアッシュとともに採取管に流入する加圧空気である。3は粉体流入路であり、出口が下方にL字型に曲げられている。粉体流入路3の出口は筒状の収納容器4(図上点線で囲んだ部分)に連通しており、この筒状の収納容器4の上部は先細りで狭く開口している。そして、この開口部5には、中間部に開閉弁6を持つ排出管7が連結されている。
【0010】
フライアッシュをフライアッシュサイロに送り込むときは、トランスミッターBを作動させる。トランシミッターBが作動すると、フライアッシュは加圧されているから、採取管2の開閉弁1と排出管7の開閉弁を開くと、加圧空気Eとともに、フライアッシュFが勢いよく粉体流入路3に排出される。粉体流入路3は、出口が下方に向けてL字型に曲がっているので、加圧空気Eとともに勢いよく排出されたフライアッシュは、L字型の屈曲部の壁に衝突すると同時に、下方に方向変換し、収納容器4に落下する。フライアッシュFは空気Eよりも比重が大きいので、落下点で、フライアッシュFと空気Eは分離し、フライアッシュFは収納容器4の底部に溜まり、空気Eは上部の開口部5に向かって流れる。
【0011】
その後、空気Eは排出管7の開閉弁6を通過し、エアフィルター8の内側に入り、エアフィルター8により濾過されて、外部に排出される。分析に必要な所定量の試料が収納容器4の底部に溜まったら、採取管2の開閉弁1を閉じ、収納容器4内の試料を取り出す。
【0012】
【発明の実施の形態】
勿論、図1及び図3,4のような構造では、フライアッシュFと空気Eを完全に分離するのは困難であるから、フライアッシュFの一部は排出管7を通過しエアフィルター8に達し、エアフィルター8を目詰まりさせる。従って、時々、エアフィルター8に付着したフライアッシュFを除去する必要がある。請求項2の発明は、エアフィルター8の内部に加圧空気を送り込む加圧空気導入管9を付属させ、エアフィルターに付着したフライアッシュを除去することを可能にした発明である。
【0013】
本発明の装置による粉体試料の採取操作を自動化することもできるが、通常は、開閉弁1及びを作業者が手動で操作して、所定量の試料を採取する。そのため、収納容器4内部に採取した試料の量が見えるようにしておくことが望ましい。また、試料採取時、収納容器4内部は加圧されるから、その圧力に十分耐えられる強度を持ったものでなければならない。従って、収納容器4の試料の溜まる部分は、外側をポリエステルフィルム等の樹脂フィルムで補強したガラス又はプラスチック製とすることが望ましい。粉体の圧送圧力が高い場合は、図3又は図4のように、圧力計13を取り付けて、収納容器4内部の圧力を監視しながら、開閉弁1及び7を操作できるようにしておくことが望ましい。
【0014】
試料を頻繁に採取する場合、採取する度に、本発明の粉体試料採取装置を圧送管に取り付けるのは煩わしい。従って、本発明の粉体試料採取装置を圧送管に取り付けたままにしておくと便利である。そのため、収納容器4の下部に、図1又は図3のように、採取した試料の取り出し口を設け、開閉弁14を開いて、採取した試料を直ちに取り出せるようにしておくか、あるいは、収納容器4の下半部が上半部と分離可能な構造とし、採取したフライアッシュFを下半部の容器ごと取り出せるようにしておくことが望ましい。分離可能な構造で、最も簡単な構造は、密封効果のあるねじ込み方式である。また、図4のように、下半部の容器を下部で支えるとともに、容器上部をパッキング材を用いて上半部に締め付けて固定してもよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明の装置を、粉体を圧送する移送管に取り付ければ、周囲の環境を悪化することなく、迅速に粉体の試料を採取することができる。また、人手で直接触れると危険な高温の粉体も極めて安全に採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面説明図
【図2】石炭ボイラーのフライアッシュ回収プロセスの説明図
【図3】本発明の実施例の断面説明図
【図4】本発明の実施例の断面説明図
【符号の説明】
1 開閉弁
2 採取管
3 粉体流入路
4 収納容器
5 開口部
6 開閉弁
7 排出管
8 エアフィルター
9 加圧空気導入管
10 透明容器
11 透明容器固定ボルト
12 透明容器支持手段
13 圧力計
14 試料取り出し口
A ホッパー
B トランスミッター
C フライアッシュサイロ
D 排煙脱硫装置
E 空気
F フライアッシュ

Claims (1)

  1. フライアッシュ試料を採取する装置であって、
    1.採取管(2)と、
    2.採取管(2)の出口に連結され、出口が下方にL字型に曲げられている粉体流入路(3)と、
    3.粉体流入路(3)の出口に連通し、且つ上部が狭く開口した筒状の収納容器(4)と、
    4.収納容器(4)の上部の開口部(5)に連結され開閉弁(6)を持つ排出管(7)と、
    5.排出管(7)の出口に連結されたエアフィルター(8)
    とからなり、さらに、エアフィルター(8)の内部に加圧空気を送り込む加圧空気導入管(9)が付属し、収納容器(4)の底部に粉体試料取り出し口(14)が設けられたことを特徴とするフライアッシュ試料を採取する装置。
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