JP3632965B2 - 物体計測装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はカメラによって物体の3次元位置及び姿勢を求める装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
物体の3次元位置及び姿勢を自動認識する装置は公知である。従来の装置では予め物体の位置が既知である基準位置からどのように物体がズレて現在の位置に到達したかをカメラの撮像面上において画像を操作して試行錯誤によって特定位置の画像にぴったりかさなる位置を探索することによって物体の基準位置からのズレ量を計測し、現在の物体位置を認識するようになっている。
特開平2−38804号公報には、このような手法を採る物体計測装置が開示されている。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示されるような従来の手法では、画面上で物体画像が完全に重なる位置を像の平行移動あるいは回転によって探索しなければならないためズレ量を認識するのに、すなわち、物体の実際の位置を認識するのに時間がかかるという問題がある。また、物体画像が基準位置の画像にぴったり重なる点を探索するのは一般に容易ではないので、ある程度近づいたところで重なりが生じたものとして操作を停止するのが普通である。したがって、認識の精度が一定でなく、また、満足な精度が得られないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑み、迅速にかつ正確に物体の3次元位置を認識することができる装置あるいは方法を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、従来のように画面上で物体像の重なる位置を探索あるいは追跡する操作を行なうことなく正確に物体の3次元位置を認識することができる装置あるいは方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は以下のように構成される。
【0005】
本発明の特徴によれば、本発明にかかる物体計測装置は、物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための特徴線からなる特徴パラメータの位置を3次元座標系における位置として記憶する基準位置記憶手段と、
特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定する視線設定手段と、
それぞれの視線と任意の位置にあると仮定した場合の物体上に予め設定された上記特徴線との最短距離の合計を与える評価関数を設定する評価関数設定手段と、
前記評価関数がほぼ0になったときの物体の座標を特定位置とする特定位置設定手段と、
該特定位置設定手段によって設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出するズレ量算出手段と
を備えたことを特徴とする。この場合において、好ましくは、すくなくとも3つの視線が設定される。また、視線設定手段は、1つの直線であるカメラの視線がカメラの特定画素とカメラのピンホール位置を通過すること、および直線は2つの平面が交差することによって形成されることにもとづいて視線を設定するようになっている。
【0006】
さらに本発明の別の態様においては、物体の計測装置は、
物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための1つの平面に含まれる特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶する基準位置記憶手段と、
特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定する視線設定手段と、
それぞれの視線が任意の平面を通過する交点と該表面上の特徴線に対して特定の位置に設定される上記平面上の特定点との各距離を演算する距離演算手段と、
該距離演算手段によって演算された各距離が、物体が上記特定位置にある状態における上記各距離に、それぞれ等しくなったときの物体の座標を特定位置とする特定位置設定手段と、
該特定位置設定手段によって設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出するズレ量算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
この場合、特徴線は、当該特徴線上にある任意の点が相互に関係づけられる限り、任意に直線または、曲線またはこれらの組み合わせによって構成することができるが、好ましくは、前記特徴線は円であり、また前記平面上の特定点が前記円の中心点である。
【0007】
また別の特徴によれば、計測方法は、
物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶し、
特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定し、
それぞれの視線と任意の位置にあると仮定した場合の物体上に予め設定された上記特徴線との最短距離の合計を与える評価関数を設定し、
前記評価関数がほぼ0になったときの物体の座標を特定位置として設定し、
該設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出すること、を特徴とする。
【0008】
さらに、別の態様として、本発明にかかる物体の計測方法は、物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための1つの平面に含まれる特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶し、
特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定し、
それぞれの視線が任意の平面を通過する交点と該平面上の特徴線に対して特定の位置に設定される上記平面上に特定点との各距離を演算し、
該演算された各距離が、物体が上記特定位置にある状態における上記各距離に、それぞれ等しくなったときの物体の座標を特定位置として設定し、
該設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出すること、
を特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明において、3次元空間内の特定位置にある物体の位置を特定するための1つの特徴点の位置を(x,y,z,1)とする。この物体が基準位置にあるときの上記特徴点の座標を(x,y,z,1)(既知)とする。そして、結画像平面の対応する位置、すなわち、画素及びカメラのレンズの中心を通る線すなわち、視線は2つの平面の交線として表現することができる。
すなわち、視線方程式
x+by+cz+d=0 ──(1)
x+by+cz+d=0 ──(2)
で表される。
一方、特定位置にある物体の特徴点(x,y,z,1)と基準位置にある特徴点(x,y,z,1)との位置関係は、位置ズレマトリクス
【0010】
【数1】
Figure 0003632965
【0011】
すなわち、
=Δ・(x,y,z,1)
=Δ・(x,y,z,1) ──(4)
=Δ・(x,y,z,1)
となる。
この特徴点座標(x,y,z,1)は上記視線方程式を満足するので、
Figure 0003632965
(x,y,z,1)は既知であるので未知数Δのみの方程式が得られる。
【0012】
基本的に(a,b,c,d・・・)等の係数はシステムによって、既知であるので、Δの回転、平行移動にかかわる12個の要素を求めることによって、物体の基準位置からの三次元的なズレ量を求めることができる。
したがって、物体の現在の位置を三次元的に把握することができる。
上記の態様では、物体上の位置を特定するための特徴点を少なくとも3つ以上選択し、基準位置における特徴点の座標を記憶するとともに、特定位置にある特徴点位置を未知数として未知数と同じ数の視線方程式をたてて解くという手法である。したがって、この手法では、複数の特徴点を設定することが不可欠となる。この場合、物体の特徴的な部分たとえば、物体の角部、突出部あるいは凹部などを特徴点として設定するのが好ましい。物体の位置ズレを容易に把握することができるからである。しかし、物体の形状によっては特徴点の設定が必ずしも容易でない場合があり特徴点の設定が的確でないことによって位置ズレの把握が不正確になるおそれがある。このような場合、物体の形状を構成する特徴的な部分を把握しこの部分のズレを計測することによって、上記同様に物体の位置ズレを的確に把握することができる。すなわち、特徴点の設定に変えて物体上の該物体位置を特定するための線を特徴線として認識し、特徴線の位置の変化を追跡することによって物体の位置ズレを定量的に把握することができる。同様に物体の一部を成す面を特徴面として認識して位置ズレの評価を行なうことが可能となる。
【0013】
基準位置にある物体の特徴線を認識して特定位置にある物体との位置ズレ量を計測する場合、まず、物体が基準位置にあるときに把握される特徴線を表す式を設定する。この基準位置における特徴線を基準データとして記憶しておく。
そして、物体が特定位置にあるときに、任意の少なくとも3つのカメラのピンホールを通過する視線であってかつ該特徴線を通過する視線を設定する。このとき、それぞれの視線が特徴線を通過する点の座標値を計測する。
よって、それぞれの座標値は、特徴線上にあることを利用して方程式をたて、これを連立させて上記と同様の手順で解けば位置ズレ量を求めることができる。
また、別の方法では、物体が任意の位置にあると仮定し、この任意の位置にある物体の特徴線を通過する視線を設定するとともに、それぞれの視線と該任意の位置の物体との最短距離の合計を与える評価関数を設定し、物体の位置を変えて評価関数がほぼ0になったときに物体が特定位置にあると認定する。
物体の特定位置の認識は、特定位置における特徴線上の視線との交点の座標が特定されることによって行なうことができる。
なお、評価関数を0にする手法としてたとえば、フレッテャ−パウエル法(Fletcher−Powell)法がある。
【0014】
物体の位置ズレを計測する手法としてさらに別の手法がある。
これによれば、まず、物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための1つの平面に含まれる特徴線を設定する。そして、この特徴線の位置を3次元座標系における位置として記憶し、特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定する。そして、それぞれの視線が任意の平面を通過する交点と該平面上の特徴線に対して特定の位置に設定される上記平面上の特定点との各距離を演算する。
演算された各距離が、物体が上記特定位置にある状態における上記各距離に、それぞれ等しくなったとき、物体が特定位置とあると認識する。
この特定位置は、上記交点の座標を得ることによって決定される。
【0015】
【実施例】
以下本発明の実施例につき説明する。
本例は、本発明を自動車の作業ラインにおける車体の位置を計測する場合に適用したものである。
車体は台車に載置されて加工ラインを搬送される。台車上の物体すなわち、車体は搬送中台車上に搭載され、各加工ステーションにおいて、各種の加工が施される。この加工をロボットで自動的に行う場合には、台車上の車体の位置に基づいた作業ポイントを予めロボットにティーチングしておき、このこれに基づいて所定の加工を行うようになっている。しかし、台車上の車体の搭載位置はそれぞれ微妙に異なるので、良好な加工精度を得るためには、車体の搭載位置を正確にロボットに認識させる必要がある。
車体が台車上に搭載誤差0で搭載されている場合において、車体の1つの特徴点の位置を
【0016】
【数2】
Figure 0003632965
【0017】
と考えることができる。
(9)式の、未知行列部分′を以下に述べる方法により求めれば搭載誤差状態を知ることが可能である。そして、この結果をもとにロボットティーチングデータを変換し修正する。
ワールドに対してキャリブレーション済のカメラにおいて、画素(i,j)上にある点が観測されたとすると、その点は下の2平面の交線として表される視線上にあることになる。
【0018】
【数3】
Figure 0003632965
【0019】
【数4】
Figure 0003632965
【0020】
【数5】
Figure 0003632965
【0021】
【数6】
Figure 0003632965
【0022】
【数7】
Figure 0003632965
【0023】
【数8】
Figure 0003632965
【0024】
【数9】
Figure 0003632965
【0025】
【数10】
Figure 0003632965
【0026】
【数11】
Figure 0003632965
【0027】
となって、前例と同様の方程式が得られる。同様にこれを解いて、
〔T11・・・・・・ T34を求めることによって、車体の理想位置から現実位置へのズレ量を求めることができる。
さらに別の実施例につき説明する。
第1の実施例において、特徴点の3点がカメラの中心と撮像画面上の画素を通る視線方程式を満たすので、
【0028】
【数12】
Figure 0003632965
【0029】
から6つの方程式が得られる。
【0030】
【数13】
Figure 0003632965
【0031】
上記説明では1台のカメラを用いて計測する場合であるが複数のカメラを用いて行うことももちろん可能である。この場合、カメラのキャブレーションを行うことによってカメラ相互の位置関係は既知とすることができる。
以下上記で説明した位置ズレ量を求める手順をモデルを使って検証する。 第4図を参照すれば一辺が100mmの立方体についてこの立方体の基準位置すなわち理想状態の各頂点(A,B,C,D,E,F,G,H)の座標ベクトル
【0032】
【数14】
Figure 0003632965
【0033】
【数15】
Figure 0003632965
【0034】
また、このカメラを用いて各特徴点(A,B,C,D,E,F,G,H)を見る視線方程式
【0035】
【数16】
Figure 0003632965
【0036】
の係数a,b,c,d,e,f,g,hに相当するものは各特徴点について以下の通りである。この係数は、カメラパラメータと、観測され画素値により決定する。
Figure 0003632965
【0037】
【数17】
Figure 0003632965
【0038】
【数18】
Figure 0003632965
【0039】
【数19】
Figure 0003632965
【0040】
【数20】
Figure 0003632965
【0041】
【数21】
Figure 0003632965
【0042】
【数22】
Figure 0003632965
【0043】
【数23】
Figure 0003632965
【0044】
【数24】
Figure 0003632965
【0045】
これは、上記の搭載誤差例の値と一致する。
したがって、本例に示した手続によって位置ズレベクトルを求めることができる。
本発明のさらに別の実施例について説明する。
図5に示すように本例では車体1のウインドウ開口の周辺のエッジ部3を特徴線として認識し、エッジ部3のズレ量を検出してワーク(車体1)のズレ量を計測する。
ワークの位置ズレ量を位置ズレマトリクスTを用いて表現すると、
【0046】
【数25】
Figure 0003632965
【0047】
ここでRは、回転行列を表わし、Pは平行移動を表わす。
基準位置におけるワークエッジをモデルデータとして記憶しておく。
2次元表現の場合
【0048】
【数26】
Figure 0003632965
【0049】
位置ずれによってワークエッジ上の点
(x,y,z,1 )=(t,a+bt+c, a+bt+c,1)が(x′,y′,z′,1)に移動したとすると、
【0050】
【数27】
Figure 0003632965
【0051】
が成り立つ。
式(16)に式(14)(15)を代入して整理すると、
【0052】
【数28】
Figure 0003632965
【0053】
が成り立つ。
ここで媒介変数tを消去すると、
Figure 0003632965
Figure 0003632965
の2式がエッジ上の計測点1点につき得られる。
式で求めるべき位置ずれ変換マトリクスの未知数は12個であるが回転行列部分に正規直交関係式が、
【0054】
【数29】
Figure 0003632965
【0055】
の6式存在するため残りの拘束条件を6式与えればよい。
エッジ上の計測点1点につき、2式得られるため3点以上の代表点を計測すれば、たとえばニュートン・ラプソン法(Newton−Raphson)を用いて非線形連立方程式を解けば位置ズレマトリスクを求めることができる。
次に本発明のさらに別の実施例について説明する。
本例ではワークに丸穴が設けてあるような場合において該丸穴の輪郭を特徴線として設定する。ただし、この丸穴の輪郭を示す円の半径は既知(基準位置にのいて測定し記憶済)とする。したがって円である特徴線上の任意の点は互いに関連づけられる。
図6に示すようにカメラが特定位置にあるワークの丸穴をとらえているとき、特徴線である丸穴の輪郭上の点(x,y,z,1)とカメラ2の画素の座標とは次式で表される。
【0056】
【数30】
Figure 0003632965
【0057】
ここでu,yが画素の座標であり、Cは透視変換を表す変換マトリックス(3by4)であり、この場合カメラパラメータと呼ばれる。カメラパラメータはカメラに固有の値であり、事前に調べておく。C=cijとして(4)式を展開すると、次の2式が得られる。
Figure 0003632965
u,vは既知であるとすると、各々はx,y,zに関する平面の方程式であるから、(18) 式は2平面の交線の方程式を表している。即ちカメラのレンズの焦点と画像平面上の点(u,v)を結ぶ直線の方程式が(18)式で与えられる(視線方程式)。
視線 ((17)式から得られる)と円周との距離を考え、これを最小化するように円を動かすことを考える。円の像から点を取り出して視線方程式Lを得たとき、収束過程にある円周上にあって視線との距離が最小になる点Pを求め、その時の距離dを調べる。必要な数だけ点を取って、それぞれにたいするdの2乗の和を評価関数Eとする。Eが0になった時視線と円周がすべて交わっており、正しい特定位置座標が得られる。
【0058】
E=Σd
評価関数Eを0にする解法として例えばフレッチャーパウエル(Fletcher−Powell)法がある。この手法は、たとえば、「新版数値計算ハンドブック」大野豊、磯田和男監修(オーム社)、「パソコンBASIC数値計算I、II」町田東一、小島紀男著(東海大学出版会)、「数値計算」州之内治男著(サイエンス社)などに紹介されている。
次に本発明のさらに他の実施例について説明する。
本例では特徴線である丸穴の輪郭が一つの平面に含まれることに着目する。
前例において、評価関数が0に収束するような円の位置を求めるに際し、その中心の座標と円が載っている平面の方程式はすぐにわかるので、これを利用して特定位置座標を求める。
基準位置にある円の中心及び円の載っている平面の方程式はそれぞれ
(0,0,0) , z=0
であるから、これを(17)式で変換するとそれぞれ、
:(xoc,yoc,zoc
H :ax+by+cz+d=0
の様に表される。ここでOは円の中心、Hは円平面を表す(図7参照)。
【0059】
一方画像中の円周上から点を抜き出してその座標を調べることにより、視線方程式が(18)式の形式で得られ、変形すると、
Figure 0003632965
が得られる。ここで、〔l,m,n〕は直線Lの方向ベクトル、〔x,y,z〕はカメラのピンホール座標である。
(18) (19)式より円平面と視線との交点Qの座標を求めることができる。
円が視線に重なったときにはQとOとの距離は円の半径に等しくなっているはずだから、拘束条件として次式が得られる。
−r=0 (20)
ここで、hはQとOとの距離である。未知数の数だけ円周上から点を取って上式を連立させれば、方程式を解くことができる。即ち位置ズレを求めることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、物体の基準位置からのズレをカメラにとらえられた特徴点、特徴線あるいは特徴面の位置に基づき、計算によって求めるので、従来のように、物体を基準位置から特定位置になるまで、カメラに写る物体像を仮想的に移動させ、探索を行う必要はない。したがって、迅速かつ正確に物体の基準位置からの3次元的なズレ量を求めることができる。
この場合、本発明の1つの特徴によれば物体上の該物体位置を特定するための一部をなす線に着目し、この線を特徴点の連続したものとして取られているので、特定の特徴点を定める必要がなく特徴線上の任意の点を設定することにより特徴点を選択したのと同じ効果が得られる。この手法は、物体が特徴点の設定が困難な形状を有する場合に便宜であり、精度の高い位置ズレ測定を行なうことができる。
また、本発明の別の特徴によれば、物体の持つ穴などに着目して位置ズレ計測を行なう手法を提供している。
この手法によれば、物体の穴の輪郭などの特徴線を構成する部分を通過する任意の且つ複数の視線との交点の座標について評価関数を算出し、評価関数の値が0となるように収束計算を行なう。この手法は、上記の位置ズレマトリクスを直接演算して解を得る手法に比べて計算を少なくできる。
【0061】
本発明の別の特徴によれば、物体の位置ズレを計測する他の手法を提供する。この手法では、物体の穴の輪郭などを特徴線として設定することは前手法と同じであるが、当該特徴線が1つの平面に含まれることを利用して、物体の位置ズレを計測する。この手法では、基準位置においてデータ記憶した特徴線を含む任意の平面を設定し、この任意の平面が特定位置にある物体の穴すなわち特徴線を含む平面に一致するように収束計算を行なう。この手法においても、位置ズレマトリクスを直接解く手法に比べて計算の負担を軽減することができる。
このように本発明によれば、少なくとも単独のカメラあるいは単独の画像面を用いるだけで、物体の基準位置からのズレ量を正確に把握することができる。これによって、たとえばロボットによる車体処理工程においてこの求めたズレ量に基づいて、基準位置に対応して作成されたティーチングデータを修正することにより、車体の基準位置からの位置ズレに拘わらず、適正な処理を行うことができる。
例えば、搬送ライン上を台車に載置されて移動する、車体ワークに対して、ロボットにより溶接を行わせる場合に、本発明を適用すると、ワークが台車上において、基準位置からズレしていたとしても、特徴点の位置をカメラで認識することによって、ワークの3次元的な基準位置からの位置ズレを素速く、正確に求めることができるので、これによって、ロボットのティテーチングデータを修正することにより、ワークが常に基準位置にあるかのような対応ができるものである。塗装工程、あるいは部品組立、あるいはワークの加工をロボット等の装置により自動的に行う場合も同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかる位置ズレ計測機構の原理説明図である。
【図2】本発明の他の実施例にかかる図1と同様の図である。
【図3】さらに、他の実施例にかかる説明図である。
【図4】モデルによる検証における説明図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例にかかる概略説明図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例にかかる概念図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例にかかる概念図である。
【符号の説明】
1 車体
2 カメラ
3 エッジ部

Claims (7)

  1. 特定位置にある物体の予め設定された基準位置からのズレ量を3次元的に計測する計測装置であって、
    物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶する基準位置記憶手段と、
    特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定する視線設定手段と、
    それぞれの視線と任意の位置にあると仮定した場合の物体上に予め設定された上記特徴線との最短距離の合計を与える評価関数を設定する評価関数設定手段と、
    前記評価関数がほぼ0になったときの物体の座標を特定位置とする特定位置設定手段と、
    該特定位置設定手段によって設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出するズレ量算出手段と
    を備えたことを特徴とする物体計測装置。
  2. すくなくとも3つの視線が設定されることを特徴とする請求項1記載の物体計測装置。
  3. 前記視線設定手段は、1つの直線であるカメラの視線がカメラの特定画素とカメラのピンホール位置を通過すること、および直線は2つの平面が交差することによって形成されることにもとづいて視線を設定することを特徴とする請求項1記載の物体計測装置。
  4. 特定位置にある物体の予め設定された基準位置からのズレ量を3次元的に計測する計測装置であって、
    物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための1つの平面に含まれる特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶する基準位置記憶手段と、
    特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定する視線設定手段と、
    それぞれの視線が任意の平面を通過する交点と該平面上の特徴線に対して特定の位置に設定される上記平面上の特定点との各距離を演算する距離演算手段と、
    該距離演算手段によって演算された各距離が、物体が上記特定位置にある状態における上記各距離に、それぞれ等しくなったときの物体の座標を特定位置とする特定位置設定手段と、
    該特定位置設定手段によって設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    を備えたことを特徴とする物体計測装置。
  5. 前記特徴線が円であり、前記平面上の特定点が前記円の中心点であることを特徴とする請求項4記載の物体計測装置。
  6. 特定位置にある物体の予め設定された基準位置からのズレ量を3次元的に計測する計測方法であって、
    物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶し、
    特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定し、
    それぞれの視線と任意の位置にあると仮定した場合の物体上に予め設定された上記特徴線との最短距離の合計を与える評価関数を設定し、
    前記評価関数がほぼ0になったときの物体の座標を特定位置として設定し、
    該設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出すること、を特徴とする物体計測方法。
  7. 特定位置にある物体の予め設定された基準位置からのズレ量を3次元的に計測する計測方法であって、
    物体が前記基準位置にあるときにおいて該物体上に予め設定された物体位置を特定するための1つの平面に含まれる特徴線からなる特徴部の位置を3次元座標系における位置として記憶し、
    特定位置にある物体の前記特徴線を通過するカメラの複数の視線を設定し、
    それぞれの視線が任意の平面を通過する交点と該平面上の特徴線に対して特定の位置に設定される上記平面上の特定点との各距離を演算し、
    該演算された各距離が、物体が上記特定位置にある状態における上記各距離に、それぞれ等しくなったときの物体の座標を特定位置として設定し、
    該設定された特定位置と基準位置とのズレ量を算出すること、
    を特徴とする物体計測方法。
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