JP3632595B2 - Slip mechanism and watch - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スリップ機構および時計に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、ゼンマイ駆動の腕時計等において、通常運針時は、分針が取り付けられた筒かなと、この筒かなに挿入された二番車とが同軸上で共に回転する。
これに対して、二番車を含む輪列全体の回転が止められる時刻修正時には、竜頭操作による大きな回転トルクが時刻修正用の輪列を介して筒かなに与えられるため、二番車との間でスリップ(滑り)が生じて筒かなのみが回転する。
【0003】
このような二番車では、筒かなに挿入される軸部が先太りのテーパ状に形成されており、このテーパ状の部分に対応させて筒かなを外周側からかしめることにより、二番車の軸部と筒かなとを互いに接触させている。そして、この時の接触抵抗によって通常運針時には、二番車と筒かなとが共に回転し、時刻修正時には、接触抵抗を上回る竜頭操作時のトルクが筒かなのみを回転させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、筒かなをかしめて二番車の軸部に接触させる構造では、かしめ部分の側圧だけで接触状態を維持させているため、互いの接触部分の摩耗等によって接触抵抗が小さくなると、通常運針時の二番車の回転に対して初期トルクを確保するのが難しく、筒かながスリップしやすくなる。このため、外部からの衝撃や外部磁界の影響によって時刻表示を正確に行えない可能性があり、より長期にわたって用いるのには限界がある。
【0005】
その他、時計などに用いられるスリップ機構としては、番車を形成している歯車とかなとの間でスリップを生じさせる構造がある。
これの一つは、歯車とかなとを別体で設けるとともに、歯車の面状部分をアミダ状に打ち抜いてばね性を持たせ、このばね力を超えたトルクで歯車とかなとの間にスリップを生じさせる構造である。
もう一つは、やはり歯車とかなとを別体で設け、これらの一方には、他方に対して複数箇所で点接触するばね部材を設ける構造である。
【0006】
しかしながら、歯車とかなとを別体にしたこれらの構造は、歯車をアミダ状に打ち抜いたり、歯車にばね部材を取り付けたり、または接触させるため、大きな径の歯車を用いる場合には有効であるが、例えば、前述の筒かなのように、径の小さな歯車を有する部材には適用が困難である。
【0007】
本発明の目的は、長期にわたる信頼性を確保でき、かつ部材の大きさによる制限を受けにくいスリップ機構、およびこのスリップ機構を備えた時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のスリップ機構は、回転または回動可能な外側部材と、外側部材内に挿通されて同軸上で回転可能な内側部材とを備え、これらの外側部材および内側部材のうちのいずれか一方の部材には、他方の部材の周面と対向した筒状部が設けられ、この筒状部にはスリットと、スリット間に挟まれた押圧片部とが設けられ、この押圧片部が前記他方の部材の周面を押圧するスリップ機構であって、前記筒状部は前記外側部材に設けられていることを特徴とする。
【0009】
このような構成では、例えば、筒状部が外側部材にある場合で説明すれば、筒状部に設けられた押圧片部が内側部材の外周面を押圧するが、この際、この押圧片部は板ばねとして作用するため、長期にわたって内側部材を押圧することになり、信頼性が向上する。また、従来のようなアミダ状の打ち抜きや、別体のばね部材を用いないので、部材の大きさによる制限をうけにくい。そして、本発明のスリップ機構では、前記筒状部は前記外側部材に設けられているので、内側部材よりも太い外側部材に筒状部、すなわちスリットや押圧片部を設けるので、加工が容易になり、各部材の歩留まりがよくなる。
さらに、スリットからは、滑り具合を目視でき、トルク変動などの品質異常が条痕などの形跡として残っているものは、その条痕を肉眼で容易に確認できる。
【0010】
本発明のスリップ機構では、前記一方の部材の押圧片部または前記他方の部材の周面には、径方向に突出した突部が設けられていることが望ましい。
このような構成では、突部の分だけ押圧片部が確実に撓むため、ばね力が安定して生じる。
【0012】
一方、本発明の時計は、以上に説明したいずれかのスリップ機構を備えていることを特徴とし、このような時計においても、前述の作用効果が得られ、本発明の目的が達成される。
【0013】
本発明の時計では、前記スリップ機構は、時刻表示の修正を行う時刻修正機構に設けられていることが好ましく、通常運針時の時刻表示が長期にわたって正確に行われるうえ、時刻修正機構を構成する部品の部品コストや組立コストが削減される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る計時である電子制御式機械時計の要部を示す平面図、図2、図3、および図4はその断面図である。
【0015】
電子制御式機械時計は、渦巻き状に巻かれたゼンマイ1と、このゼンマイ1に蓄積された機械的エネルギを電気的エネルギに変換する発電機2と、ゼンマイ1に機械的エネルギを手動により入力する手動巻上部3と、ゼンマイ1に機械的エネルギを自動的に入力する自動巻上部4とを備えている。
ここで、本実施形態においては、機械的エネルギは、ゼンマイ1を巻き上げた際に、当該ゼンマイ1に、撓み等の変形によって生じる弾性力である。
【0016】
ゼンマイ1は、香箱歯車10a、香箱真10b、および香箱蓋10cからなる香箱車10に内蔵され、内端が香箱真10bに固定され、外端はあるゼンマイトルク以上で香箱歯車10aをスリップするように構成されている。香箱真10bには、角穴車11が角穴ネジ12により固定され、香箱真10bと角穴車11とは一体で回転するようにされている。
角穴車11は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しないように、図示しないこはぜと噛み合っている。
香箱歯車10aの回転は、二番車13、三番車14、四番車15、五番車16、六番車17からなる輪列を介して増速されて発電機2のロータ21に伝達される。これらの輪列は、輪列受7、地板8、および二番受9によって軸支されている。
【0017】
発電機2は、ロータ21およびコイルブロック22、23から構成され、図1中、香箱車10の下方位置であって、当該香箱車10と共に電子制御式機械時計の円周方向の一部に互いに近接して配置されている。
ロータ21は、ロータかな21a、ロータ磁石21b、ロータ慣性円板21cを備えて構成されている。ロータ慣性円板21cは、香箱車10からの駆動トルク変動に対しロータ21の回転速度変動を少なくするためのものである。
コイルブロック22、23は、それぞれステータ(コア、磁心)24にコイル25を巻線して構成されたものである。各ステータ24は、ロータ21に隣接して配置されるコアステータ部24cと、前記コイル25が巻回されるコア巻線部24bと、互いに連結されるコア磁気導通部24aとが一体に形成されて構成されている。
【0018】
前記各ステータ24つまり各コイル25は、互いに平行に配置されている。そして、前記ロータ21は、コアステータ部24c側において、その中心軸がほぼ各コイル25間に沿った境界線上に配置され、コアステータ部24cが前記境界線に対してほぼ左右対称となるように構成されている。
この際、各ステータ24のロータ21が配置されたステータ孔24dには、図3に示すように、位置決め部材26が配置されている。そして、各ステータ24の長手方向の中間部分つまりコアステータ部24cおよびコア磁気導通部24a間に偏心ピン27を配置している。この偏心ピン27を回すと、各ステータ24のコアステータ部24cを位置決め部材26に当接させてその位置合わせを正確にかつ簡単に行うことができるとともに、コア磁気導通部24aの側面同士を確実に接触させることができる。
【0019】
また、コア磁気導通部24aの裏蓋側の面(図3では上面側)は、各コア磁気導通部24aに跨って配置されたヨーク28に接触されている。これにより、コア磁気導通部24aでは、各コア磁気導通部24aの側面部分を通る磁気導通経路と、コア磁気導通部24aの下面およびヨーク28を通る磁気導通経路との2つの磁気導通経路が形成され、ステータ24は環状の磁気回路を形成している。
【0020】
各コイル25は、各ステータ24のコア磁気導通部24aからコアステータ部24cに向かう方向に対して同方向に巻線されている。
これらの各コイル25の端部は、ステータ24のコア磁気導通部24a上(図3では下面側)に設けられたコイルリード基板29に接続されている。このコイルリード基板29、ステータ24、ヨーク28は、輪列受7とこの輪列受7にビス止めされる回路押え板29aとで挟持固定されている。
【0021】
発電機2からの交流電力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる整流回路を通して整流された後、図1に示すコンデンサ71等で構成された電源回路に充電供給される。整流回路や電源回路は、時計の外周に沿った三日月形状の回路基板としての回路ブロック70上に形成されている。そして、本実施形態の電子制御式機械時計は、回路ブロック70中の電源回路からの電力でIC72や水晶振動子73を駆動して発電機2のコイル25に流れる電流値等を制御したり、ショートブレーキを掛けて、輪列に固定される指針(時間情報表示装置)を正確に駆動するように構成されている。
【0022】
回路ブロック70の一端側は、香箱10(ゼンマイ1)の近傍で発電機2のコイルリード基板29(図3)に機械的および電気的に接続されている。回路ブロック70の他端側は、香箱車10を挟んで一端側の反対側であって、この香箱車10の近傍に固定されている。さらに、回路ブロック70は三日月形状であることにより、コイルリード基板29に接続された一端側を除く他の部分が発電機2および香箱車10に平面的に重ならず、かつ電子制御式機械時計の円周方向に沿って設けられている。このことにより、発電機2、香箱車10、回路ブロック70の全ては、電子制御式機械時計の円周方向に沿って略環状に配置されたことになり、これらに囲まれるようにして、各番車13〜17からなる輪列が配置され、この輪列に回路ブロック70が平面的に重ならないようになっている。
【0023】
また、三日月形状の回路ブロック70では、両端側の幅より中央側の幅が大きいため、この中央位置の幅広部分に電子回路部品としてのIC72および水晶振動子73が実装され、電気回路における配線パターン(導通ライン)の引き回しが確実に行われるようになっている。
このような回路ブロック70は、FPC(Flexible Printed Circuit)で形成されているとともに、地板2に設けられた図示略の回路受座と回路受との間で挟持されるようになっており、この回路受と回路ブロック70との間には絶縁板が介装されている。
この際、回路ブロック70では、回路受座および回路受間で挟持される中央の部分とコイルリード基板29に接続される一端側の部分とでは、縦断面視での配置位置が上下にずれているが、このようなずれはFPCが有するフレキシビリティ(可撓性)で良好に対応可能になっている。
【0024】
手動巻上部3は、図1,4に示すように、図示しない竜頭に接続される巻真31と、つづみ車32、キチ車33、丸穴車35、および丸穴伝え車36からなる手巻輪列34とを備えて構成され、ゼンマイ1が内蔵されている香箱車10を挟んで前述の発電機2の反対側となる一方側(第1の側)に配置されている。
【0025】
つづみ車32は、巻真31の先端近傍に嵌装されている。キチ車33は、巻真31の中間部分に嵌装されるとともに、つづみ車32の端縁に係合されている。
丸穴車35は、キチ車33に直交するように配置されており、当該キチ車33の周縁に噛み合わされる丸穴歯車35aと、丸穴伝え車36に噛み合わされる丸穴かな35bとを備えて構成されている。
丸穴伝え車36は、一方の端縁が前述の丸穴かな35bに噛み合わされているとともに、他方の端縁が伝え車44を介して角穴車11に係合されている。
【0026】
従って、竜頭を回すと、巻真31、つづみ車32、キチ車33、丸穴車35、丸穴伝え車36、伝え車44を介して角穴車11が回転し、ゼンマイ1を巻き上げることが可能となっている。
【0027】
この手巻輪列34も、発電機2、香箱車10、回路ブロック70で囲まれて配置され、手巻輪列34に回路ブロック70が平面的に重ならないようになっている。
【0028】
自動巻上部4は、回転錘41と、伝え車44を有する自動巻輪列43と、自動巻レバー45とを備えて構成され、前述の手動巻上部3に隣接するとともに、当該手動巻上部3と同様に、ゼンマイ1が内蔵されている香箱車10を挟んで前述の発電機2の反対側に配置されている。
このため、図1に示すように、電子制御式機械時計の中心部(指針の軸)の周囲を、図示略の竜頭から電子制御式機械時計の円周方向に沿って、手動巻上部3、自動巻上部4、ゼンマイ1(香箱車10)および発電機2がその順序で配置されている。
【0029】
回転錘41は、扇形状に形成されるとともに、この円弧部分が時計の内側縁に沿って配置され、伝え受46(図4)に対して回動自在にボールベアリング47で軸支されている。
伝え車44は、自動巻レバー45の先端が係合されるラチェット歯形を持つ伝え歯車44aと、丸穴伝え車36および角穴車11が噛み合わされるかな44bとを備えて構成されている。
自動巻レバー45は、回転錘41と共に回転するボールベアリング47に設けられた偏心ピン42に嵌合される回動部45a(図1)と、この回動部45aから伝え車44に延びる2本のアーム部45bと、各アーム部45bの先端に設けられ、伝え歯車44aに噛み合わされる引き爪部45cおよび押し爪部45dとを備えて構成されている。この引き爪部45cおよび押し爪部45dは、伝え車44を挟み込むように配置されている。
【0030】
従って、回転錘41を回転させると、これに偏心ピン42を介して連結された自動巻レバー45のアーム部45bが往復運動し、この運動を利用して、引き爪部45cおよび押し爪部45dで伝え歯車44aを一定の方向に回転させることが可能となっている。なお、回転錘41が左右どちらの方向に回転しても、伝え車44の回転方向は、常に一定の方向に回転するようになっている。
そして、伝え車44を回転させることによって、角穴車11が回転し、ゼンマイ1が自動的に巻き上がるようになっている。
ここで、自動巻輪列43である伝え車44は、前述のように、手動巻上部3でゼンマイ1を巻き上げる際にも利用されるようになっている。言い換えると、手動巻上部3の手巻輪列34は、伝え車44を介してゼンマイ1に機械的エネルギを入力するようになっている。つまり、手動巻上部3は、自動巻上部4の自動巻輪列43を共用してゼンマイ1を巻き上げるようになっている。
【0031】
このような自動巻上部4で巻き上げられるゼンマイ1には、図5に示されるように、当該ゼンマイ1の過大の巻き上げを防止するためのスリッピング・アタッチメント61が設けられている。
このスリッピング・アタッチメント61は、香箱車10の約内周一周分の長さ寸法を有するとともに、ゼンマイ1よりも厚い板ばねであり、ゼンマイ1の最終端部に付けられ、ゼンマイ1の最外周を香箱車10の内側面に押し付けるものである。そして、ゼンマイ1が全て巻き上がった状態で、さらに巻こうとすると、つまり、ゼンマイ1に所定の回転トルク以上のトルクを加えると、このスリッピング・アタッチメント61によってゼンマイ1を香箱車10の内周面に押しつける力よりも回転トルクが勝ってスリップし、ゼンマイ1の過大巻き上げを防止するようになっている。
【0032】
以上の自動巻輪列43もまた、発電機2、香箱車10、回路ブロック70で囲まれて配置され、手巻輪列34に回路ブロック70が平面的に重ならないようになっている。
【0033】
図1〜図4に戻って、香箱車10と発電機2との間には、ゼンマイ1に入力された機械的エネルギの蓄積量、言い換えれば、ゼンマイ1の巻き上げ残量を文字盤側に表示するゼンマイ残量表示機構(パワーリザーブ機構、巻印機構)5が設けられている。
【0034】
ゼンマイ残量表示機構5は、第1表示伝え車51と、表示中間車52と、第2表示伝え車53と、第3表示伝え車54と、表示車55とを備えている。
第1表示伝え車51は、香箱真10bに固着された香箱真かな101に噛合しており、この第1表示伝え車51のかな51aは、表示車55の軸に回転自在に嵌合されている。
表示中間車52は、香箱歯車10aに固着された香箱かな102に噛合しており、この表示中間車52のかな52aには、第3表示伝え車54が噛合している。
第3表示伝え車54の偏心位置には、第2表示伝え車53が回転自在に軸支されている。この第2表示伝え車53は、第1表示伝え車51のかな51aと、表示車55の表示歯車55aとに噛合している。
【0035】
また、表示車55には、表示筒56が嵌合されている。この表示筒56は、表示車55の文字盤側先端に摩擦により係合し、表示車55と一体で回転する。この表示筒56には、ゼンマイ1の巻き上げ残量を示す表示針57が設けられている。このようなゼンマイ残量表示機構5は、表示車55を太陽車とし、第3表示伝え車54に設けられた第2表示伝え車53を遊星車とするいわゆる遊星歯車機構によって構成されている。
【0036】
従って、ゼンマイ1の巻き上げ操作で角穴車11が回転されると、そのトルクは、香箱真かな101から第1表示伝え車51に伝達される。ここで、ゼンマイ1の巻き上げ時には、香箱歯車10aは停止状態のため、表示中間車52および第3表示伝え車54は固定状態とされている。このため、第1表示伝え車51のかな51aに噛合する第2表示伝え車53は、その場で自転のみし、その回転が表示歯車55aから表示車55に伝わり、表示筒56および針57が回転する。
【0037】
一方、ゼンマイ1の巻き戻り時には、角穴車11が停止しているために、香箱真かな101、第1表示伝え車51が停止している。そして、香箱歯車10aが回転されると、そのトルクは、香箱かな102から表示中間車52および第3表示伝え車54に伝わる。すると、第1表示伝え車51が固定されているため、第2表示伝え車53がかな51aの回りを自転しながら公転し、その回転が表示歯車55aから表示車55に伝わり、表示筒56が回転する。この際、表示筒56は、巻き上げ時と逆方向に回転するため、表示針57も逆方向に回転するようになっている。
このため、針57によってゼンマイ1の巻き上げ残量が表示され、時計の持続時間残量が目視可能となっている。
【0038】
このゼンマイ残量表示機構5は、図1,2に示すように、厚さが薄いので、平面的には発電機2の一部に重ねて、つまり香箱車10と発電機2との間の文字盤側に配置されている。
【0039】
次に、図6をも参照して時計の切り換え操作について説明する。この図は、図1とは反対側から見た平面図である。
電子制御式機械時計では、おしどり90のダボ91がクリックばね92の0段目92aにある通常運針時において、図示しない竜頭に接続された巻真31を操作することにより、前述のつづみ車32、キチ車33、丸穴車35、丸穴伝え車36、伝え車44を介して角穴車11を回転させ、ゼンマイ1を巻き上げるように構成されている。
【0040】
また、巻真31を引いてダボ91を1段目92bにセットした際には、小鉄レバー93は移動せずに、かんぬき94のみが移動してつづみ車32が小鉄車37に噛み合うため、図示略のカレンダ修正伝え車を介してカレンダーを修正できるように構成されている。
【0041】
分針および時針を合わせる針合わせ操作は、竜頭をさらに引き出して前記巻真31を軸方向に移動し、ダボ91を2段目92cにセットし、おしどり90、かんぬき押え95、かんぬき94の作用によってつづみ車32を小鉄車37側に移動して噛み合わせるとともに、前記小鉄レバー93で小鉄車37を日の裏車38側に移動して噛み合わせ、図7に拡大して示すように、筒かな7aおよび筒車7bを回転させることで行われる。そして、このような針合わせ操作に用いられる部品で本発明に係る時刻修正機構が構成されている。
【0042】
図7において、外側部材としての筒かな7aは、内側部材としての二番車13の軸部13aに嵌合しており、二番車13と同軸上で回転する。この筒かな7aは、図8にも示すように、日の裏車38と噛み合う歯車部81と、二番車13の軸部13aが収容される筒状部82とを備えている。
このうち筒状部82には、周方向に沿って三つのスリット83が設けられている。スリット83は軸方向に沿って長く設けられており、スリット83に挟まれた部分の三箇所が押圧片部84になっている。
【0043】
これらの押圧片部84の内周面には径方向の内側、すなわち二番車13の軸部13a側に突出した突部85が設けられ、この突部85の軸部13aへの当接によって押圧片部84が若干外側に撓み、この撓みによって生じる押圧片部84のばね力で当該軸部13aの外周面を押圧するとともに、筒かな7aが二番車13に一体に保持され、筒かな7aと二番車13とが共に回転する。
また、時刻修正時の竜頭操作により、当該ばね力より大きい回転トルクが日の裏車38側から伝達されると、二番車13の軸部13aと筒かな7aの突部85との間でスリップが生じ、筒かな7aのみが回転する。
すなわち、この構造が本発明のスリップ機構である。
【0044】
なお、本実施形態では、二番車13の軸部13aは、四番車15の秒かな15aが挿入されるために筒状に形成されているが、板ばねとして作用する押圧片部を筒かな7aの筒状部82に設けるのではなく、この筒状の軸部13aに設けてもよい。そして、このような場合には、軸部13aの押圧片部の外周に筒かな7aの筒状部82の内周と接触する突部を設けることで、軸部13aの押圧片部を確実に撓ませることが可能である。
【0045】
また、径方向に突出した突部は、本実施形態のように、筒かな7aの押圧片部84に設ける他、軸部13aの外周に設けてもよく、このような場合には、軸部13a側の突部がスリット83に引っかからないように、その突部を周方向に連続するように設けることが好ましい。さらに、前述したように、押圧片部を軸部13aに設ける場合には、この押圧片部に突部を設けるのに限定されず、筒状部82の内周に設けてもよく、そして、このような突部も筒状部82の周方向に連続して設けられることになる。
【0046】
ところで、電子制御式機械時計にはリセットレバー96(図6)が設けられている。このリセットレバー96は、時刻を修正する際の竜頭の引き出しにより、おしどり90の移動に伴って動作し、ロータ12に係合して二番車13を含む輪列全体の回転を停止させる。また、引き出された竜頭を戻すときにリセットレバー96は、前述のロータ12に直接回転力を与えて回転させる。
【0047】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)前記実施形態のスリップ機構では、筒かな7aの筒状部82にスリット83が設けられ、このスリット83で挟まれた押圧片部84がたわんで板ばねとして作用するので、摩耗に強い構造となり、長期にわたって二番車13の軸部13aを有効に押圧でき、通常の運針時には、二番車13の回転に筒かな7aを確実に連動させることができる。従って、外部からの衝撃や外部磁界の影響などによって時刻表示に狂いが生じる心配がなく、信頼性を向上させることができる。
【0048】
(2)また、筒かな7aの歯車部81にはアミダ状の打ち抜きを設けたり、歯車部81に別体のばね部材を取り付けたり、あるいは接触させる必要がないので、歯車部81の径が小さい筒かな7aに対しても、スリップ機構を確実に適用できる。
【0049】
(3)さらに、筒かな7aの押圧片部84には突部85が設けられ、この突部85が二番車13の軸部13a外周に当接されているため、この突部85の突出分だけ押圧片部84を外側に確実に撓ませることができ、この撓みによって押圧片部84にばね力を安定して生じさせることができ、信頼性を一層向上させることができる。
【0050】
(4)そして、本実施形態では、スリット83および押圧片部84が、二番車13の軸部13aよりも太い筒かな7aの筒状部82に設けられているため、軸部13aに設けるのに比して容易に加工でき、筒かな7aや二番車13の歩留まりを良好にできる。
【0051】
(5)従来のような筒かなの潰し工程を不要にできるうえ、歯車とかなとを別体で構成したスリップ機構とは異なり、アミダ状の歯車や点接触のバネ部材などのサブアッセンブル作業をなくすことができるため、作業性を向上させることができ、また、部品コストや組立コストを削減できる。
【0052】
(6)さらに、筒かな7aでは、歯車部81および筒状部82が一体であり、二番車13の軸部13aが当該筒状部82に挿入されているだけなので、これらの部品の取り外しも容易にでき、分解組立性にも優れている。このため、時計のメンテナンス性を向上させることができる。
【0053】
(7)また、筒かな7aの筒状部82に設けられたスリット83からは、二番車13との滑り具合を目視でき、トルク変動などの品質異常が条痕などの形跡として残っているものは、その条痕を肉眼で容易に検出できる。
【0054】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記実施形態のスリップ機構は、筒かな7aと二番車13とを対象として設けられていたが、これに限定されるものではなく、本発明のスリップ機構を、例えば、図4に示す自動巻上部4の伝え車44に設けてもよい。すなわち、伝え車44のかな44bを筒状にしてスリットを設けるとともに、スリット間にばね性を有した押圧片部を設け、この押圧片部を伝え歯車44aの内周面に当接させればよい。こうすることにより、伝え歯車44aとかな44bとの間でスリップが生じるから、回転錘41によるゼンマイ1の巻き過ぎを防止でき、よって、図5に示すスリッピング・アタッチメント61を不要にできる。
【0055】
また、時計内に24時間表示計を設ける場合など、この時針を取り付ける筒かなと、この筒かなと共に回転する番車との間に本発明のスリップ機構を設けてもよい。
さらに、筒状部に設けられるスリットおよび押圧片部の数や形状等は任意であり、これらはその実施にあたって適宜に決定されてよい。
【0056】
前記実施形態の時計は、ゼンマイ1が開放する時の機械エネルギで輪列を駆動するとともに、この機械エネルギを発電機2で電気エネルギに変換し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させて発電機2のコイル25に流れる電流値等を制御し、輪列に固定される指針を正確に運針させる電子制御式機械時計であったが、本発明のスリップ機構を備えた時計としては、ゼンマイ駆動の通常の機械式時計や、水晶発振器、ステップモータ、および電池を備えたいわゆる電子(クウォーツ)時計、また、回転錘の回転で発電機を駆動し、発電された電気エネルギでステップモータを駆動する自動発電装置付きの電子時計であってもよく、さらには、腕時計、懐中時計、クロックなどの各種時計であってよい。
【0057】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のスリップ機構および時計によれば、スリップ機構の押圧力が長期にわたって確実に維持されるので、例えば、ゼンマイの巻き過ぎや運針時の表示狂いなどを防止して信頼性を向上させることができるとともに、部材の大きさによる制限を受けにくい構造にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子制御式機械時計を示す平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】図1の要部を示す断面図である。
【図5】前記実施形態におけるゼンマイを示す平面図である。
【図6】前記実施形態における要部を示す平面図である。
【図7】図4の要部を拡大して示す断面図である。
【図8】前記実施形態の構成部材を拡大して示す全体斜視図である。
【符号の説明】
7a 外側部材である筒かな
13 内側部材である二番車
82 筒状部
83 スリット
84 押圧片部
85 突部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a slip mechanism and a timepiece.
[0002]
[Background]
2. Description of the Related Art Conventionally, in a mainspring-driven wristwatch or the like, during normal hand movement, a cylindrical pinion to which a minute hand is attached and a second wheel inserted in the cylindrical pinion rotate together on the same axis.
On the other hand, at the time correction when the rotation of the entire train wheel including the second wheel is stopped, a large rotational torque by the crown operation is given to the cylinder pinion via the wheel train for time correction. Slip (slip) occurs between them, and only the cylindrical pinion rotates.
[0003]
In such a second wheel & pinion, the shaft portion to be inserted into the cylindrical pinion is formed in a tapered shape, and the second pinion is caulked from the outer peripheral side so as to correspond to the tapered portion. The shaft portion of the car and the cylindrical pinion are brought into contact with each other. At the time of normal hand movement, the second wheel and the hour pinion rotate together with the contact resistance at this time, and at the time adjustment, the torque at the time of crown operation exceeding the contact resistance rotates only the hour pinion.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the structure in which the pinion is crimped and brought into contact with the shaft portion of the center wheel, the contact state is maintained only by the side pressure of the caulking portion. It is difficult to secure the initial torque against the rotation of the center wheel at the time, and the cylindrical pinion is likely to slip. For this reason, there is a possibility that the time display cannot be performed accurately due to an impact from the outside or an external magnetic field, and there is a limit to using it for a longer period.
[0005]
In addition, as a slip mechanism used for a timepiece or the like, there is a structure that causes a slip between a gear forming a wheel and a kana.
One of them is that the gear and the kana are provided separately, and the surface portion of the gear is punched out in an amid shape to provide springiness, and slips between the gear and the kana with a torque exceeding this spring force. It is the structure which produces.
The other is a structure in which a gear and a kana are separately provided, and one of these is provided with a spring member that makes point contact with the other at a plurality of points.
[0006]
However, these structures in which the gear and the kana are separated from each other are effective when a gear with a large diameter is used because the gear is punched in an amid shape, or a spring member is attached to or contacted with the gear. For example, it is difficult to apply to a member having a gear having a small diameter, such as the above-described cylinder.
[0007]
An object of the present invention is to provide a slip mechanism that can ensure long-term reliability and is not easily restricted by the size of a member, and a timepiece including the slip mechanism.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The slip mechanism of the present invention includes an outer member that can rotate or rotate, and an inner member that is inserted into the outer member and is rotatable coaxially, and one of these outer member and inner member is provided. The member is provided with a cylindrical portion opposed to the peripheral surface of the other member, and the cylindrical portion is provided with a slit and a pressing piece portion sandwiched between the slits, and the pressing piece portion is provided on the other side. Press the peripheral surface of the memberA slip mechanism, wherein the tubular portion is provided on the outer member;It is characterized by that.
[0009]
In such a configuration, for example, if the cylindrical part is provided on the outer member, the pressing piece provided on the cylindrical part presses the outer peripheral surface of the inner member. Since this acts as a leaf spring, it will press the inner member over a long period of time, improving the reliability. In addition, since a conventional amid-like punching and a separate spring member are not used, it is difficult to be restricted by the size of the member.And in the slip mechanism of this invention, since the said cylindrical part is provided in the said outer member, since a cylindrical part, ie, a slit and a press piece part, is provided in the outer member thicker than an inner member, a process is easy. Thus, the yield of each member is improved.
In addition, from the slit, the degree of sliding can be visually confirmed, and if there are quality abnormalities such as torque fluctuations remaining as traces such as streaks, the streaks can be easily confirmed with the naked eye..
[0010]
In the slip mechanism of the present invention, it is desirable that a protruding portion protruding in the radial direction is provided on the pressing piece portion of the one member or the peripheral surface of the other member.
In such a configuration, since the pressing piece is reliably bent by the amount of the protrusion, the spring force is stably generated.
[0012]
On the other hand, the timepiece of the present invention is characterized by including any of the slip mechanisms described above, and even in such a timepiece, the above-described effects can be obtained and the object of the present invention can be achieved.
[0013]
In the timepiece of the present invention, the slip mechanism is preferably provided in a time adjustment mechanism that corrects the time display, and the time display during normal hand movement is accurately performed over a long period of time, and constitutes the time adjustment mechanism. Parts cost and assembly cost of parts are reduced.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a plan view showing a main part of an electronically controlled mechanical timepiece that is timekeeping according to an embodiment of the present invention, and FIGS. 2, 3, and 4 are sectional views thereof.
[0015]
The electronically controlled mechanical timepiece has a
Here, in the present embodiment, the mechanical energy is an elastic force generated by deformation of the
[0016]
The
The
The rotation of the
[0017]
The
The
The coil blocks 22 and 23 are each configured by winding a
[0018]
The
At this time, a positioning
[0019]
Further, the surface on the back cover side (the upper surface side in FIG. 3) of the core
[0020]
Each
The end portions of these
[0021]
AC power from the
[0022]
One end side of the
[0023]
Further, in the crescent-shaped
Such a
At this time, in the
[0024]
As shown in FIGS. 1 and 4, the manual winding
[0025]
The
The
One end edge of the round
[0026]
Accordingly, when the crown is turned, the
[0027]
The hand-rolled
[0028]
The automatic winding
For this reason, as shown in FIG. 1, the manual winding
[0029]
The
The
The automatic winding
[0030]
Therefore, when the
Then, by rotating the
Here, the
[0031]
As shown in FIG. 5, the
The slipping
[0032]
The automatic winding
[0033]
Returning to FIG. 1 to FIG. 4, the accumulated amount of mechanical energy input to the
[0034]
The mainspring remaining amount display mechanism 5 includes a first
The first
The display
A second
[0035]
A
[0036]
Therefore, when the
[0037]
On the other hand, since the
For this reason, the remaining amount of winding of the
[0038]
As shown in FIGS. 1 and 2, the mainspring remaining amount display mechanism 5 is thin, so that it is overlapped with a part of the
[0039]
Next, the clock switching operation will be described with reference to FIG. This figure is a plan view seen from the side opposite to FIG.
In the electronically controlled mechanical timepiece, during the normal operation of the
[0040]
Further, when pulling the winding
[0041]
In order to align the minute hand and hour hand, the crown is further pulled out, the winding
[0042]
In FIG. 7, a
Among these, the
[0043]
Further, when a rotational torque larger than the spring force is transmitted from the
That is, this structure is the slip mechanism of the present invention.
[0044]
In the present embodiment, the
[0045]
Further, the projecting portion protruding in the radial direction may be provided on the outer periphery of the
[0046]
Incidentally, the electronically controlled mechanical timepiece is provided with a reset lever 96 (FIG. 6). The
[0047]
According to this embodiment, there are the following effects.
(1) In the slip mechanism of the above embodiment, the
[0048]
(2) Since the
[0049]
(3) Furthermore, the
[0050]
(4) In the present embodiment, the
[0051]
(5) It eliminates the need for a conventional cylindrical kana crushing process, and unlike a slip mechanism in which the gear and the kana are configured separately, sub-assembly work such as an amid-shaped gear or a point contact spring member can be performed. Since it can be eliminated, workability can be improved, and component costs and assembly costs can be reduced.
[0052]
(6) Furthermore, in the
[0053]
(7) In addition, from the
[0054]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, Other structures etc. which can achieve the objective of this invention are included, The deformation | transformation etc. which are shown below are also contained in this invention.
Although the slip mechanism of the above embodiment is provided for the
[0055]
In addition, when a 24-hour indicator is provided in the timepiece, the slip mechanism of the present invention may be provided between the pinion to which the hour hand is attached and the number wheel rotating together with the pinion.
Furthermore, the number and shape of the slits and pressing pieces provided in the cylindrical portion are arbitrary, and these may be determined as appropriate in the implementation.
[0056]
In the timepiece of the embodiment, the train wheel is driven by the mechanical energy when the
[0057]
【The invention's effect】
As described above, according to the slip mechanism and the timepiece of the present invention, the pressing force of the slip mechanism is reliably maintained over a long period of time, so that, for example, overwinding of the mainspring or display error at the time of hand movement can be prevented. In addition to improving the reliability, there is an effect that the structure is less likely to be restricted by the size of the member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing an electronically controlled mechanical timepiece according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a main part of FIG.
3 is a cross-sectional view showing a main part of FIG.
4 is a cross-sectional view showing a main part of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a plan view showing the mainspring in the embodiment.
FIG. 6 is a plan view showing a main part in the embodiment.
7 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of FIG.
FIG. 8 is an overall perspective view showing the constituent members of the embodiment in an enlarged manner.
[Explanation of symbols]
7a Kana which is an outer member
13 Second wheel which is an inner member
82 Cylindrical part
83 slit
84 Press piece
85 protrusions
Claims (4)
これらの外側部材および内側部材のうちのいずれか一方の部材には、他方の部材の周面と対向した筒状部が設けられ、
この筒状部にはスリットと、スリット間に挟まれた押圧片部とが設けられ、この押圧片部が前記他方の部材の周面を押圧するスリップ機構であって、
前記筒状部は前記外側部材に設けられていることを特徴とするスリップ機構。An outer member that is rotatable or rotatable, and an inner member that is inserted into the outer member and rotatable coaxially;
Either one of the outer member and the inner member is provided with a cylindrical portion facing the peripheral surface of the other member,
This cylindrical part is provided with a slit and a pressing piece part sandwiched between the slits, and this pressing piece part is a slip mechanism that presses the peripheral surface of the other member ,
The slip mechanism characterized in that the tubular portion is provided on the outer member .
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