JP3631502B2 - Soft high structure carbon black - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はソフト系高ストラクチャーカーボンブラックに関し、より詳しくはタイヤ用、特にカーカス部材に好適なソフト系高ストラクチャーカーボンブラックに係るものである。
【0002】
【発明の背景】
カーボンブラックは、ゴムに対してその物理的性質(耐摩耗性、引張強さ、耐疲労性など)を大きく改善させることができるために、ゴム補強剤として広く用いられている。
湾岸戦争を契機に、さらに一層の省エネルギーという社会的要請が叫ばれ、この一環として自動車の燃費向上に対応する省燃費タイヤの出現が望まれている。すなわち、補強性などの物理特性は維持しながら発熱性や反発弾性の特性を改善したゴム組成物を与えることのできるカーボンブラックが要望されている。省燃費を実現する方法としては、自動車の空気抵抗減少、自動車、タイヤの軽量化などの他に、タイヤ自体の接地面とのころがり抵抗の減少も大きな技術テーマとなっている。
このころがり抵抗を減少する手段としては、タイヤ組成物でのポリマーの改良とともに、組成物の配合物として最も量的に多いカーボンブラックの研究もなされている。
すなわち、タイヤ用ゴム組成物においてタイヤ寿命に関連の大きい耐摩耗性、耐疲労性などの物理的特性を維持しながら、発熱性や反発弾性などの動的特性を改善することのできるカーボンブラックを配合することによりころがり抵抗を効果的に減少させることが可能である。
【0003】
【従来技術】
このような省エネルギー(省燃費)を実現させるという要請に対して数多くのカーボンブラックが提案されており、たとえば、カーボンブラック凝集体の遠心沈降分析によるDstモード径をある特定範囲とするもの(特開昭59−89339号など)、着色力を特定したもの(特公昭54−13461号、特公平2−3420号、特公昭58−46259号など)、凝集体の分布を特定したもの(特開昭61−47759号、特開昭61−188437号、特開昭59−89339号など)、圧縮DBP範囲を特定したもの(特開昭54−13459号、特公昭58−46259号など)、溶媒抽出含有量を特定したもの(特公平4−29694号)などがある。
しかしながら、タイヤにおけるころがり抵抗の減少を考慮した場合、走行路面に接するトレッド部による寄与が大きいために、他のタイヤ部位、特にタイヤ側面のカーカス部に適したゴム配合用のカーボンブラックについてはほとんど研究されていなかったのが現状であった。
すなわち、自動車でのエネルギー損失は、その約1/6が走行時で発生し(その他はエンジン摩擦と加速抵抗など)、そのうちの80%以上がころがり抵抗によるものといわれている。さらに、このころがり抵抗の約60%が路面と接するトレッド部分が占めているために、従来はこのトレッド部に配合されるカーボンブラックにその研究が集中していたきらいがあった。換言すれば、ころがり抵抗低減のためのカーボンブラックの開発は、耐摩耗性が要求されるトレッド部材用の表面積の高い(粒子径の小さい)ハード系カーボンブラックに集中していたのである。しかし、タイヤにおけるころがり抵抗はトレッド部分だけではなく、タイヤの側面、すなわちサイドウォール部分でも全体の20〜30%を占めており、このサイドウォール部分のころがり抵抗を効果的に減少させるカーボンブラックの研究はほとんどなされていない。
【0004】
このようなトレッド用以外のタイヤ部材でのころがり抵抗を低減する従来技術としては特公平4−48813号〔出願人:(株)ブリヂストン〕があり、高ストラクチャーで、かつ24M4DBP吸油量とΔDBPが一定範囲にあることを特徴としており、耐疲労性および低発熱性という特性が改善されたゴム組成物が得られるとしている。
さらにソフト系の高ストラクチャーカーボンブラックについては、特公平4−71950号および特公平5−7430号〔出願人:ともに旭カーボン(株)〕に開示されており、前者はFEF(Fast Extruding Furnace−良押出性)級、後者はHAF(High Abrasion Furnace−高耐摩耗性)級のカーボンブラックである。
前者のFEF級高ストラクチャーカーボンブラックは、ストラクチャー全体に占める破壊され易い一時的ストラクチャーの割合が大きいことを特徴としており、高い引張り強さと押出しなどの加工性に優れたカーボンブラックである。
また、後者のHAF級高ストラクチャーカーボンブラックは高い反発弾性と高補強性を同時に満たすゴム組成物を与えることができる。
タイヤにおけるころがり抵抗には、前述したように接地面のトレッド部分と側面のカーカスなどの他の部分からに分けることができるが、その要求されるゴム組成物の特性には大きな差異がある。
すなわち、トレッド部分は高速で回転しながら道路部分と接触しているので、耐摩耗性が高く、かつゴム組成物の多数回の小変形に対するころがり抵抗が低くなることが要求される。これに対してカーカス部分は直接道路面に接することはないのでそれほど大きな耐摩耗性は必要としないが、他の物体に接触したときに容易に亀裂などの変形が起きないように高い引張り強さ、引裂き強さなどの特性が要求され、かつ速度のゆるやかな大変形下で優れた低ころがり抵抗性を有するゴム組成物が望ましい。
前記の特公平4−71950号に記載された高ストラクチャーカーボンブラックをタイヤ用、特にカーカス用ゴム組成物に適用した場合、通常のMAF級カーボンブラック配合時とほぼ同等、もしくはより優れた引張応力、引張強さなどの機械的特性を示すが、さらに加えて本発明に示した(イ)〜(ニ)項を満足したカーボンブラックとすることにより、これらのゴム特性をより一層向上させることができ、特に耐摩耗性は大きく改良される。これら特性の差異は、カーボン配合比率を低くした場合(例えば40重量部配合)により明確になり、特公平4−71950号記載のカーボンブラック配合ゴム組成物の場合、引張応力や耐摩耗性などの特性ではゴム部材として要求される機能を下回るという欠点があった。また、特公平5−7430号ではより高表面積側にあり、かつストラクチャー強度の強いカーボンブラックが開示されているが、ゴムの補強特性ではほぼ満足できるものであるが、ころがり抵抗の低いタイヤカーカス用ゴム組成物に適用するにはまだ不満足であった。
【0005】
【目的】
本発明の目的は、タイヤ用、特にカーカス部材用ゴム組成物に配合され、カーカス部材から発生するころがり抵抗を効果的に減少できるゴム組成物配合用のソフト系高ストラクチャーカーボンブラックを提供するものである。
本発明の他の目的は、配合量を減少してもゴム物性がほとんど低下せず、これによりタイヤ全体を軽量化することのできるソフト系高ストラクチャーカーボンブラックを提供することにある。
【0006】
【発明の構成】
本発明者は、タイヤ用、特にカーカス部材に好適な低いころがり抵抗と高い補強特性を同時に満たすカーボンブラックの探索・研究を進めたところ、表面積はFEF級の高ストラクチャーカーボンブラックであり、かつそのストラクチャー強度を大きくすることによりこの課題を解決できることを見い出し本発明に至ったものである。
換言すれば、表面積範囲は特公平4−71950号と同程度であり、ストラクチャー強度は前記発明の上限を越え、かつ特公平5−7430号のストラクチャー強度指数を満たし、その上、これらの要件に加えてアグリゲートおよび表面細孔個数の特性がある特定範囲にある新規な高ストラクチャーカーボンブラックとすることにより、ころがり抵抗を効果的に減少するとともに、優れた機械的特性を有するゴム組成物となることを見い出して本発明を完成させたものである。
より詳しくは窒素吸着比表面積(NSA)が40m/gを越え60m/g未満、ジブチルフタレート(DBP)吸油量(A)が160〜220ml/100g、圧縮後のDBP吸油量(24M4DBPA、A)が98〜135ml/100gの基本特性を有するソフト系高ストラクチャーカーボンブラックにおいて、
(イ)A/Aの値が0.82〜0.88、
【式4】
(ロ)式 −K×i=ln{(Ai−A20)/(A−A20)} ……(1)
20:20回圧縮後のDBP吸油量
Ai:i回圧縮後のDBP吸油量
で算出されるストラクチャー強度指数Kが0.25〜0.35、
(ハ)水銀ポロシメーターで測定したカーボンブラック表面の細孔の個数が
【式5】
式 N=〔−11.91−0.0958×(DBP)+1.027×(NSA)〕×1016 ……(2)
で算出される値よりも大きい、
(ニ)遠心沈降分析によるカーボンブラックアグリゲートの最多頻度値(Dstモード径)が
【式6】
式 Dstモード径=50.3+5581×(NSA)−0.91……(3)
で算出される値よりも大きい、
ことを特徴とするソフト系高ストラクチャーカーボンブラックに関する。
【0007】
本発明カーボンブラツクと特公平4−488139号のゴム組成物との関連では、表面積、ストラクチャーの2基本特性では重複する部分があるが、本発明で開示された各要件を満足させるカーボンブラックをタイヤ用、特にカーカス部材に用いることにより、特公平4−48813号に記載されたゴム組成物よりも格段に優れたゴム組成物、すなわちカーカス部材のゴム組成物に要求される特性である高引張り特性、高引張り応力、高引裂き強さなどを満たすばかりではなく、カーカス部材から発生するころがり抵抗を効果的に低減することができるのである。
本発明の構成についてさらに詳細に述べると、本発明は特公平4−71950号で示したA/Aの値よりも大きい側にあり、これはストラクチャー中の一時的ストラクチャーの割合が小さいことを示しており、このストラクチャー特性はカーカス用ゴム組成物に好適な物理的特性、すなわち引張り強さ、引裂き強さを発揮させることになる。これに加えて、水銀ポロシメトリーで測定したカーボンブラック表面の細孔の数をある一定値以上に保持することにより、低配合時においても前記の物理的特性を従来タイヤカーカス用に広く用いられているFEF級カーボンブラック配合ゴム組成物とほぼ同等に維持することのできるカーボンブラックとなる。
この細孔の数という概念は本発明で初めて開示されたものであるが、カーボンブラック表面の細孔はゴムに対して活性点として作用するとともに、ゴムの微細部分がこの細孔に入り込み、この結果としてカーボンブラックとゴムの相互作用が増大して物理的特性の向上に寄与したためと考えられる。
しかしながら、ストラクチャー強度の増大(一時的ストラクチャーの割合減少)と細孔数の増加という特性は、いずれも物理的特性の改善に寄与するが、ころがり抵抗の低減に関連する発熱性や反発弾性の特性に対しては逆の方向に作用する傾向にある。
これを解決するために、本発明においては、表面積範囲を特公平4−71950号と同じNSAを40m/gを越え60m/g未満という範囲に限定し、さらにカーボンブラックアグリゲートの遠心沈降分析によるDstモード径(最多頻度値)を従来のFEF級高ストラクチャーの場合よりも大きく設定したものである。これらの特性は、押出しなどの加工性の改善にも寄与していると考えられる。
【0008】
SAが40m/gを下回った場合には引張り応力や引裂き強さなどの物理的特性が低下し、60m/gを上回った場合には物理的特性は向上するが、ゴム組成物の発熱性、反発弾性などの動的特性が低下するので好ましくない。
DBP吸油量は160〜220ml/100gであるが、160ml/100gを下回った場合には引張り応力や引裂き強さなどの物理的特性が低下し、また220ml/100gの上限は表面積範囲がFEF級カーボンブラックではこの数値以上に上げることは困難であり、もし上げ得たとしてもその効果は飽和状態となって現われにくくなるために設定されたものである。
1回圧縮後のDBP吸油量(A)とDBP吸油量(A)との比、A/Aが0.82を下回った場合(特願昭57−10949号の請求範囲に重なる部分)には、カーボン配合比率が通常(50重量部配合)の場合には優れた特性を示すが、低配合比率(40重量部配合)の場合においてカーカス部材として要求される十分な引張り応力や引裂き強さなどの特性が得られなくなるからである。また、0.88を上回った場合には発熱性、反発弾性などの動的特性の低下がみられるので望ましくない。
同様のことがストラクチャー強度Kに対してもいうことができ、Kが0.35を上回った場合では引張り応力や引裂き強さなどの特性が低下し、またKが0.25を下回ったときには動的特性の低下がみられる。
水銀ポロシメトリーで測定したカーボンブラック表面の細孔の個数NがDBP吸油量とNSA値から算出される値を下回った場合には引張り応力や引裂き強さなどの物理的特性が低下してしまう。
Dstモード径は、カーボンブラックのゴムでの最小分散単位であるアグリゲートの大きさを遠心沈降分析により評価した場合の最多頻度値であるが、この値がNSAの値から算出された値よりも小さい場合には発熱性、反発弾性などの動的特性が低下するので好ましくない。
【0009】
本発明において適用されるカーボンブラックの物理化学的特性は、次のようにして測定される。
(1)DBP吸油量(A
JIS K6221 6.1.2項A法に記載の方法で測定され、カーボンブラック100g当たりに吸収されるジブチルフタレート(DBP)のmlで表示される。
(2)24MiDBP吸油量(Ai)
ASTM D3493−91に記載の方法で測定され、1687kgf/cmの圧力でi回圧縮、ほぐし後の試料のDBP吸油量であり、ml/100gで表示される。
(3)窒素吸着比表面積(NSA)
ASTM D3037−84 B法に記載の方法で測定され、単位重量当たりの比表面積m/gで表示される。
(4)遠心沈降分析によるカーボンブラックアグリケートの分析法
測定装置…Disk Centerifuge Photosedimentometer
〔Joyce Loebl 社製 4号機(Mark IV)〕
測定方法…30V/V%メタノール水溶液50mlを三角フラスコに入れ、
0.1mlの界面活性剤のノニオライトPN−10(共栄社油脂化学工業製)を加える。0.03〜0.04重量%のカーボンブラックを加え、超音波処理(400W、38kHz、5分間)を施して完全に分散させる。25V/V%グリセリン水溶液(スピン液)20〜30mlを注加した回転ディスクの回転数を6000rpmとし、上記分散液0.02〜0.03mlを注加する。
分散液の注加と同時に記録計を作動させ、回転ディスクの外周近傍の一定点を沈降により通過するカーボンブラックアグリケートの量を光学的に測定し、その量を時間に対する連続曲線として記録する。
沈降時間から下記のストークスの一般式によりストークス相当径に換算し、アグリケートのストークス相当径とその頻度の対応曲線を得る。
d=K/√t
上記の式において、dは沈降開始t分後での回転ディスクの光学測定点を通過するカーボンブラックアグリゲートのストークス相当径(nm)である。
定数Kは、測定時のスピン温度、粘度およびカーボンブラックとの密度差(カーボンブラックの真密度は1.86g/cmとする)、
さらに回転ディスクの回転数により決定される。
本発明の測定では、スピン液として25V/V%グリセリン水溶液22.5mlを用い、測定温度24℃、ディスク回転数8000rpmの条件で測定し、この場合のK値としては689.0を用いた。
Dstモード径の定義…前記の操作により得られたアグリゲートのストークス相当径の測定曲線において、最多頻度値(ピーク値であり、実際には光学的測定なので最大吸光度に当たる)を与えるストークス相当径をDstモード径とする。
(5)水銀ポロシメトリーによるカーボンブラック表面の細孔個数の測定
測定機器…マイクロメトリック社製水銀ポロシメーター(商品名:ポア サイザー9320)
測定法…水銀ポロシメーターの試料セルに精秤したカーボンブラックを入れ、真空脱気後水銀で試料を満たし、30000psiまで圧力を変化させながらカーボンブラック表面の細孔体積を測定する。
測定原理…水銀に加えた圧力がPのときはじめて直径Dの円筒形細孔内に水銀が侵入したとすると、次の式が成り立つ。
【式7】
D=−4σcosθ/P
σ:水銀の表面張力
θ:固液の接触角(130°)
圧力を変化させながら水銀の圧入量を求めることにより細孔体積を測定する。細孔数Nの算出:圧力と細孔体積において積算細孔体積およびその変化率を測定し、変化率が最大となる点における細孔をカーボンブラックの細孔平均直径Dmとする。また、積算細孔体積が急激に変化をはじめる点(変化率が立ち上がる点:Ds)から高圧力側の積算細孔体積をVpとする。この関係を図1に示す。
図1について説明する。
X軸……水銀圧入圧力
Y軸……圧入された水銀の累積容積及び圧入水銀容積の変化率
試料室のカーボンブラックを水銀で満たし、外部から圧力を加えた場合、細孔の直径が大きいものほど低い圧力で細孔の中に水銀が圧入される。逆に細孔径が小さい場合には高い圧力を必要とする。
外部から圧力を加えていった場合、まずカーボンブラック表面全体が水銀で覆われるのに要する水銀の容積があり、この部分は圧力に対して増加容積は直線部分となる(変化率はゼロ)。
さらに圧力を増していくと、カーボン表面に存在する細孔に水銀が圧入されていき、積算の圧入水銀容積(細孔体積)及び圧入水銀量の変化率は、直線関係から外れ、またゼロから立上る。この点が図1のPs(Ds)に相当する。
引き続いて圧力を上げていくと積算圧入水銀容積及び変化率は増加するが、ある圧力を越えると圧入水銀容積の増加は緩慢となり、これにつれて変化率は低下する。
圧入水銀容積が最も増加する(変化率が最大となる)点Pmの圧力から式7で算出される細孔径をDm(直径)とする。
ここで、図1においてPs(細孔径ではDs)よりも高圧側での細孔体積をVpとし、細孔径の代表値として圧入量が最も多い(変化率が最大)Dmを採用する。
表面上にある細孔が直径Dm、高さDmの円柱状であると仮定すると、この円柱と体積は、
【式8】
(Dm/2)×π×Dm=π(Dm)/4
となる。
前述した累積細孔容積Vpを代表径Dmの円柱の体積で割るとカーボン表面にある細孔の数Nとなる。
【式9】
N=Vp÷〔π(Dm)/4〕=4Vp/π(Dm)
Vp:cm/g
Dm:Å=10−8cm
【0010】
【作用】
このように、本発明のカーボンブラックは表面積とストラクチャーではFEF級高ストラクチャーカーボンブラックに属するものであるが、この特性に加えてストラクチャー中の一時的ストラクチャーの割合を減少させてストラクチャー強度指数を小さい側のある特定範囲にせしめ、かつカーボンブラック表面における細孔の数を通常よりも多くすることにより配合ゴム組成物の引張り強さや引裂き強さなどの物理的特性を向上させるとともに、タイヤカーカス用として一般に用いられている表面積範囲よりも低くおさえ、かつカーボンブラックアグリゲートのモード値を算出式の値よりも大きくすることにより、タイヤ用、特にカーカス部材に配合した場合に、好適な低位のころがり抵抗と発熱性を付与できるカーボンブラックとなる。さらに、本発明カーボンブラックを配合した場合には、同一硬度とするために配合量を減少させ、かつオイル配合量も増加させることができるので、タイヤの軽量化、コスト低減にも寄与する。
本発明カーボンブラックは、カーカス部材配合用として好適であるが、その他のタイヤ用部材、例えばアンダートレッド部材やサイド部材にも使用できる。さらに、高度の耐摩耗性や引張強さを有しているので、自動車用ゴム部品、工業用部材などにも用いることができる。
【0011】
次に実施例を示し、本発明カーボンブラックの効果をさらに詳しく説明する。
【製造例】
本発明にかかるカーボンブラックおよびゴム特性比較用カーボンブラックは、特公昭54−38068号(出願人:旭カーボン株式会社)に記載されたと同様の製造装置を用い、同製造方法に準じて製造した。
上記装置は、製造炉内に噴射する原料油量(kg/h)に対する総空気量(kg/h)の増減操作および順方向接線空気量(kg/h)と逆接線空気量(kg/h)との比の増減操作、加えて噴射原料油の温度、噴射圧などをさまざまに組み合わせて設定することにより、カーボンブラックの品質性状を所望値に制御できるという利点がある。
上記のカーボンブラック製造装置は、FEFないしGPF級の高ストラクチャーカーボンブラックの製造に適したものである。
カーボンブラックのストラクチャーの生成過程は、その製造炉の形状および操作方法により大きく異なることはよく知られている。
一般的に、ソフト系のカーボンブラック製造炉ではハード系カーボンブラック製造炉に比較して炉の直径は大きくその炉内での流動速度は緩やかであり、また水噴霧による反応停止までの距離も長くなり、このためアグリゲート同士が物理的に凝集した一時的ストラクチャーが形成される機会が多くなる。
さらに、反応温度も低い傾向にあり、これにともなって成長した構成粒子同士の融着数が流動速度の低下もあって減少し、永続的ストラクチャーによるアグリゲート径の成長の度合いは小さくなる。
これらの理由から、アグリゲートの生成度合いは小さく、物理的力による一時的ストラクチャーが容易に形成されることになり、同じストラクチャーを示すカーボンブラックであってもソフト系の製造炉で製造したカーボンブラックでは機械的外力により崩壊し易い一時的ストラクチャーの占める割合が大きくなる。
【0012】

Figure 0003631502
【0013】
特公平4−71950号に記載の高ストラクチャーカーボンブラックは、各種製造条件の制御に加えて前述のソフト系製造炉の項に述べられている思想のもとで製造された。しかし、本発明カーボンブラックの製造装置は同じ特公昭54−38068号記載の装置を基本としているが、これにハード系製造炉の考え方を入れた装置に改良したものを使用した。
装置上での差異は次の通りである。
Figure 0003631502
この装置を用いることにより特公平4−71950号記載のカーボンブラックの製造よりも炉内流速を上げることができ、また接線方向の空気流速も速くなってより激しい撹乱状態をつくることができる。さらに、使用燃料量を増加することにより炉内温度を上げて流速増とし、急冷までの時間を短くすることにより本発明の特性を有するカーボンブラックが製造された。
より詳しくは、表面積(NSA)の制御は原燃料導入量に対する導入空気量の割合で調整を行い、表面積を大きくする場合には空気の導入量を増し、小さくする場合にはこれを減らして制御した。
ストラクチャー強度(A/AおよびK)の制御は、導入空気の流速(量および管直径)、補助燃料量の増減、冷却水圧入噴霧位置、導入空気中の順・逆接空気の割合の増減により行い、ストラクチャー強度を上げる(A/A大、K小)場合には、流速増、燃料量増加、冷却水噴霧位置上流側、順接空気割合減という条件を用いることにより達成される。
カーボンブラック表面の細孔数Nの制御は、上述とほぼ同様であり、特に燃料量と冷却水噴霧位置が重要な因子となる。Nを大きくする場合は燃料量を増したり、冷却水噴霧位置を上流側としたり、あるいは反応炉直径を小さくすることによっても達成することができる。
さらにDst特性の制御は反応炉に導入する原料油の温度と圧力の条件および導入空気の順・逆接空気の割合で行い、圧力を上げた場合、温度を上げた場合はDstは小さくなり、また順方向空気割合の増加も小さい方向となる。
これらの各製造条件を組合せ、本発明にかかるカーボンブラックおよび比較カーボンブラックを製造した。
【0014】
原料油は表1に示した性状のものを使用し、製造装置の稼働条件は表2に示した条件に設定した。
【表1】
Figure 0003631502
【0015】
【表2】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0016】
【表3】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0017】
【表4】
Figure 0003631502
【0018】
製造したカーボンブラツクの物理化学特性は、表5〜7にとりまとめて示した。
比較例において本発明の要件を満たしていない項は(×)で示した。表5〜7のRun No.1〜6は本発明にかかるカーボンブラックである。Run No.7はRun No.4とほぼ同じ基本特性を有し、アグリゲート特性が要件を外れたものであり、Run No.6と対比されるRun No.8は、特公平4−71950号のRun No.1に該当するカーボンブラツクであり、ストラクチャー特性および細孔数Nで要件を外れたものである。Run No.9は、Run No.6とほぼ同じ基本特性を有しているが、アグリゲート特性および細孔個数Nの特性で外れたものであり、Run No.2と対比されるRun No.10は、特公平4−48813号の実施例3とほぼ同じ基本特性を有しているが、ストラクチャー特性、アグリゲート特性および細孔数Nで外れたものである。Run No.11もRun No.4とほぼ同じ基本特性を有しているが、細孔数Nの特性で外れたものである。また、Run No.12はRun No.1とほぼ同じ基本特性を有しているが、ストラクチャー特性および細孔数Nで本発明範囲を外れたものである。
さらに、対比のために表7には従来の高ストラクチャーFEF(MAF)級カーボンブラック(商品名:旭#60H、旭カーボン株式会社製)についても併記した。
【0019】
【表5】
Figure 0003631502
【0020】
【表6】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0021】
【表7】
Figure 0003631502
【0022】
ゴム性能評価試験
表5〜7に示したカーボンブラック配合ゴム組成物の性能試験による評価のために、表8に示した配合比によりゴム組成物を調製し、さまざまな試験を行った。
表8の1は、ゴム100重量部に対してカーボンブラックを一定の50重量部配合した場合の配合条件を示したものであり、表8の2は本発明の効果をさらに明確にするためにRun No.1,2,6,8,9,10および12のカーボンブラックを用いた40重量部配合の場合の配合条件である。
【0023】
【表8】
Figure 0003631502
【0024】
各ゴム配合物の性能試験は、以下のゴム特性試験条件により測定、評価した。ゴム特性の試験条件
▲1▼配合物の加硫条件:145℃、30分
▲2▼耐摩耗性:ASTM D2228− に準じ、標準条件(1Hz、44N)で測定して耐摩耗性指数は次式で求めた。
【式10】
耐摩耗指数=(L/L)×100
L :供試試料の容積損失
:旭#60Hの容積損失
▲3▼反発弾性:レジリエンステスター(東洋精機製作所製)を用い、B.S(British Standard)903:Part A8:1963のA法に準じて測定した。
▲4▼tanδ:粘弾性スペクトロメータ(岩本製作所製 型式VES−F−III)を用い、下記の条件で測定した。
周波数 :50Hz
動的歪率:±1%
測定温度:25±1℃
初期荷重:160g重
▲5▼その他のゴム特性:JIS K 6300およびJIS K 6301に準じて測定した。
表5〜7に示した各カーボンブラックを表8の1(50重量部配合)および表8の2(40重量部配合)で示した処方で配合した場合のゴム特性について、それぞれ表9〜11および表12〜14にまとめて示した。
(以下余白)
【0025】
【表9】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0026】
【表10】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0027】
【表11】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0028】
【表12】
Figure 0003631502
【0029】
【表13】
Figure 0003631502
(以下余白)
【0030】
【表14】
Figure 0003631502
【0031】
〔評価結果〕
◎50重量部配合の場合
表9〜11において、Run No.1および6はNSAレベルが40m/gの下限に近いために引っ張り強さが旭#60Hに近くなっているので、窒素吸着比表面積は40m/gを越える必要がある。しかし、上限に近いRun No.3では損失正接(tan δ)が大きくなって発熱性の改善効果が小さくなるので上限は60m/gに設定される。
さらに、DBP吸油量が本発明範囲の下限に近いRun No.3では300%引張応力が低下する傾向にあるので、160ml/100gが下限として設定される。
上述の2つの基本特性は満足しているが、本発明の主要件であるアグリゲート特性が外れた比較例のRun No.7においては、ほぼ同等の基本特性を持つRun No.4と比較すると、引張強さ、300%引張応力、耐摩耗性などの機械特性はほぼ同じであるが、反発弾性、発熱性および損失正接(tan δ)の動的特性において大きく低下している。
Run No.8は特公平4−71950号のRun No.1と同じカーボンブラックであり、MAFとほぼ同じ(引張強さで若干低下)ゴム特性を示しているが、ほぼ同じ基本特性をもつRun No.6と比較すると、ストラクチャー特性および表面細孔数Nにおいて本発明の範囲を外れているためにほとんどすべての特性で低下がみられ、特に反発弾性と耐摩耗性の特性で大きく低下している。
Run No.9はRun No.6とほぼ同じ基本特性であるが、アグリゲート特性と細孔数Nにおいて外れており、Run No.7と同様に動的特性、耐摩耗性の特性で低下がみられる。
Run No.10は特公平4−48813号の実施例3とほぼ等しい基本特性を有しているが、ストラクチャー特性、アグリゲート特性および細孔数Nにおいて本発明の範囲を外れており、このため対比実施例のRun No.2と比較して引張応力、反発弾性、発熱性、耐摩耗性、損失正接の各特性において低下している。
Run No.11はRun No.4とほぼ等しい基本特性であるが、細孔数Nの特性で本発明の範囲を外れており、耐摩耗性と引張り強さにおいて低下がみられる。
Run No.12はRun No.1とほぼ同じ基本特性を有しているがストラクチャー特性および細孔数Nの各特性で本発明範囲を外れているために、機械的特性および動的特性のいずれにおいても大きく低下している。
【0032】
◎40重量部配合の場合
カーボンブラックを40重量部配合した表12〜14において、Run No.1とRun No.12、Run No.2とRun No.10およびRun No.6とRun No.8はほぼ同じ基本特性を持っているカーボンブラックであるが、比較例での各特性の低下は明かであり、特に反発弾性、耐摩耗性、損失正接で実施例より大きく劣っている。実施例のRun No.2および6は、配合量が少ないにもかかわらず50重量部配合時の比較例とほぼ同等の耐摩耗性を示しており、本発明の有用性は明かである。また、旭#60Hの50重量部配合の場合と比較すると、本発明カーボンブラックでは、耐摩耗性、引張強さはいずれもこれを上回っており、さらに発熱性、損失正接というころがり抵抗に関連する特性でも大きく向上しており、本発明カーボンブラックの優位性は明かである。
【0033】
【効果】
本発明は、特公平4−48813号のカーボンブラックの特性に加えて、さらに特許請求の範囲の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の四条件を付加することにより、このカーボンブラックを配合したゴム組成物よりなるタイヤは特公平4−48813号に較べて、カーカス部材用のゴム組成物に要求される高引張り特性、高引張り応力、高引裂き強さ、低発熱性、反発弾性などを満たすとともに、カーカス部材から発生するころがり抵抗を効果的に低減させることができることは前述の表8〜13に示すデータから明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】水銀圧入圧力と、圧入された水銀の累積容積および圧入水銀容積の変化率との関係を示すグラフである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a soft high-structure carbon black, and more particularly to a soft high-structure carbon black suitable for tires, particularly suitable for carcass members.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Carbon black is widely used as a rubber reinforcing agent because it can greatly improve its physical properties (abrasion resistance, tensile strength, fatigue resistance, etc.) relative to rubber.
In response to the Gulf War, social demands for further energy savings have been screamed, and as part of this, the appearance of fuel-saving tires that can improve the fuel efficiency of automobiles is desired. That is, there is a demand for carbon black that can provide a rubber composition having improved exothermic properties and impact resilience properties while maintaining physical properties such as reinforcement. In addition to reducing the air resistance of automobiles, reducing the weight of automobiles and tires, and the like as a method for realizing fuel saving, reduction of rolling resistance with the contact surface of the tire itself is a major technical theme.
As a means for reducing the rolling resistance, research on carbon black, which is most abundant as a blend of the composition, has been conducted together with improvement of the polymer in the tire composition.
That is, carbon black that can improve dynamic properties such as heat generation and rebound resilience while maintaining physical properties such as wear resistance and fatigue resistance, which are largely related to tire life, in tire rubber compositions. It is possible to reduce rolling resistance effectively by mix | blending.
[0003]
[Prior art]
Many carbon blacks have been proposed in response to the demand for realizing such energy saving (fuel saving). For example, the Dst mode diameter obtained by centrifugal sedimentation analysis of carbon black aggregates is in a certain range (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2005-318867 Sho 59-89339, etc.), coloring power specified (Japanese Patent Publication No. 54-13461, Japanese Patent Publication No. 2-3420, Japanese Patent Publication No. 58-46259), etc. 61-47759, JP-A-61-188437, JP-A-59-89339, etc.) Specified compression DBP range (JP-A-54-13459, JP-B-58-46259, etc.), solvent extraction There are those specifying the content (Japanese Patent Publication No. 4-29694).
However, considering the reduction of rolling resistance in the tire, the contribution of the tread part that contacts the road surface is large, so there is little research on carbon black for rubber compounding suitable for other tire parts, especially the carcass part on the side of the tire. It was the current situation that was not done.
That is, about 1/6 of the energy loss in automobiles occurs during driving (others are engine friction and acceleration resistance, etc.), and more than 80% of that is said to be due to rolling resistance. Furthermore, since about 60% of the rolling resistance is occupied by the tread portion in contact with the road surface, conventionally, the research has been concentrated on carbon black blended in the tread portion. In other words, the development of carbon black for reducing rolling resistance has concentrated on hard carbon black having a high surface area (small particle diameter) for tread members that require wear resistance. However, the rolling resistance in the tire accounts for 20 to 30% of not only the tread portion but also the side surface of the tire, that is, the sidewall portion, and research on carbon black that effectively reduces the rolling resistance of the sidewall portion. There has been little done.
[0004]
Japanese Patent Publication No. 4-48813 [Applicant: Bridgestone Co., Ltd.] is a conventional technique for reducing the rolling resistance of tire members other than those for treads, which has a high structure, a constant 24M4DBP oil absorption amount and ΔDBP. The rubber composition is characterized by being in the range, and a rubber composition having improved fatigue resistance and low heat build-up characteristics is obtained.
Furthermore, soft high structure carbon black is disclosed in Japanese Patent Publication No. 4-71950 and Japanese Patent Publication No. 5-7430 [Applicant: both Asahi Carbon Co., Ltd.], and the former is FEF (Fast Extracting Furnace-good). Extrudability) class, the latter is HAF (High Ablation Furnace) class carbon black.
The former FEF-class high structure carbon black is characterized by a large proportion of temporary structures that are easily destroyed in the entire structure, and is a carbon black excellent in high tensile strength and processability such as extrusion.
Further, the latter HAF grade high structure carbon black can provide a rubber composition that simultaneously satisfies high resilience and high reinforcement.
As described above, the rolling resistance of a tire can be divided into a tread portion on the ground contact surface and other portions such as a carcass on the side surface, but there is a great difference in characteristics of the required rubber composition.
That is, since the tread portion is in contact with the road portion while rotating at a high speed, it is required to have high wear resistance and low rolling resistance against many small deformations of the rubber composition. On the other hand, the carcass part does not contact the road surface directly, so it does not require so much wear resistance, but it has high tensile strength so that it does not easily deform such as cracks when it comes into contact with other objects. It is desirable to have a rubber composition that requires properties such as tear strength and that has excellent low rolling resistance under large deformation at a moderate speed.
When the high structure carbon black described in the above Japanese Patent Publication No. 4-71950 is applied to a rubber composition for tires, in particular carcass, it is almost equal to or superior to that of ordinary MAF grade carbon black, These rubber properties can be further improved by using carbon black that exhibits mechanical properties such as tensile strength but also satisfies the items (a) to (d) shown in the present invention. In particular, the wear resistance is greatly improved. The difference in these characteristics becomes clear when the carbon blending ratio is lowered (for example, 40 parts by weight blending). In the case of the carbon black blended rubber composition described in Japanese Patent Publication No. 4-71950, the tensile stress, the wear resistance, etc. In terms of characteristics, there was a drawback that it was less than the function required for rubber members. Japanese Patent Publication No. 5-7430 discloses a carbon black having a higher surface area and a stronger structure strength, which is almost satisfactory in the reinforcing properties of rubber, but for tire carcasses having a low rolling resistance. It was still unsatisfactory to apply to rubber compositions.
[0005]
【the purpose】
An object of the present invention is to provide a soft high-structure carbon black for a rubber composition that can be blended in a rubber composition for a tire, particularly a carcass member, and can effectively reduce rolling resistance generated from the carcass member. is there.
Another object of the present invention is to provide a soft high-structure carbon black that can reduce the weight of the entire tire with little decrease in rubber properties even when the blending amount is reduced.
[0006]
[Structure of the invention]
The present inventor has conducted research and research on carbon black that simultaneously satisfies low rolling resistance and high reinforcing properties suitable for tires, particularly carcass members. As a result, the surface area is a high-structure carbon black of FEF class, and the structure thereof. The inventors have found that this problem can be solved by increasing the strength, and have reached the present invention.
In other words, the surface area range is about the same as that of JP-B-4-71950, the structure strength exceeds the upper limit of the invention and satisfies the structure strength index of JP-B-5-7430. In addition, by using a new high-structure carbon black with a specific range of aggregate and surface pore number characteristics, the rolling resistance can be effectively reduced and a rubber composition having excellent mechanical characteristics can be obtained. Thus, the present invention has been completed.
More specifically, the nitrogen adsorption specific surface area (N2SA) is 40m2Over 60g / g2/ G, Dibutyl phthalate (DBP) oil absorption (A0) Is 160-220ml / 100g, DBP oil absorption after compression (24M4DBPA, A4) Is a soft high structure carbon black having basic characteristics of 98 to 135 ml / 100 g,
(I) A1/ A0Of 0.82 to 0.88,
[Formula 4]
(B) Formula −K × i = ln {(Ai−A20) / (A0-A20)} …… (1)
A20: DBP oil absorption after 20 compressions
Ai: DBP oil absorption after i-th compression
The structure strength index K calculated in 0.25 to 0.35,
(C) The number of pores on the surface of the carbon black measured with a mercury porosimeter
[Formula 5]
Formula N = [-11.91-0.0958 × (DBP) + 1.027 × (N2SA)] × 1016      (2)
Greater than the value calculated in
(D) The most frequent value (Dst mode diameter) of carbon black aggregates by centrifugal sedimentation analysis
[Formula 6]
Formula Dst mode diameter = 50.3 + 5581 × (N2SA)-0.91...... (3)
Greater than the value calculated in
The present invention relates to a soft high structure carbon black.
[0007]
Regarding the relationship between the carbon black of the present invention and the rubber composition of Japanese Patent Publication No. 4-488139, there are overlapping portions in the two basic characteristics of surface area and structure, but carbon black satisfying each requirement disclosed in the present invention is tired. For use in a carcass member, particularly a rubber composition that is much better than the rubber composition described in JP-B-4-48813, that is, a high tensile property that is a property required for a rubber composition of a carcass member In addition to satisfying high tensile stress, high tear strength, etc., rolling resistance generated from the carcass member can be effectively reduced.
The configuration of the present invention will be described in more detail. The present invention is described in Japanese Patent Publication No. 4-71950.1/ A0This indicates that the proportion of the temporary structure in the structure is small, and this structural property is suitable for carcass rubber compositions, i.e. tensile strength, tear strength. It will be demonstrated. In addition, by maintaining the number of pores on the surface of carbon black measured by mercury porosimetry above a certain value, the above physical characteristics are widely used for conventional tire carcass even at low blending. The carbon black can be maintained substantially the same as the FEF-grade carbon black compounded rubber composition.
This concept of the number of pores was disclosed for the first time in the present invention, but the pores on the surface of the carbon black act as active sites for the rubber, and a fine portion of the rubber enters the pores. As a result, the interaction between carbon black and rubber was increased, which contributed to the improvement of physical properties.
However, both the increase in structure strength (decrease in the proportion of the temporary structure) and the increase in the number of pores both contribute to the improvement of the physical properties, but the exothermic and rebound characteristics associated with the reduction in rolling resistance. Tends to act in the opposite direction.
In order to solve this, in the present invention, the surface area range is the same as that of JP-B-4-71950.240m SA2Over 60g / g2The Dst mode diameter (maximum frequency value) determined by centrifugal sedimentation analysis of the carbon black aggregate is set to be larger than that of the conventional FEF class high structure. These characteristics are thought to contribute to the improvement of processability such as extrusion.
[0008]
N2SA is 40m2If it is less than / g, physical properties such as tensile stress and tear strength will decrease, and 60 m2When the amount exceeds / g, physical properties are improved, but dynamic properties such as exothermic property and rebound resilience of the rubber composition are deteriorated, which is not preferable.
The DBP oil absorption is 160 to 220 ml / 100 g, but if it falls below 160 ml / 100 g, the physical properties such as tensile stress and tear strength will decrease, and the upper limit of 220 ml / 100 g is the surface area range of FEF grade carbon. In black, it is difficult to increase the value above this value, and even if it can be increased, the effect is set to become saturated and difficult to appear.
DBP oil absorption after one compression (A1) And DBP oil absorption (A0), A1/ A0Is less than 0.82 (the part overlapping the claims of Japanese Patent Application No. 57-10949), the carbon blending ratio is normal (50 parts by weight blending), but excellent characteristics are obtained. This is because characteristics such as sufficient tensile stress and tear strength required as a carcass member cannot be obtained in the case of the ratio (40 parts by weight). On the other hand, if it exceeds 0.88, dynamic characteristics such as heat generation and rebound resilience are deteriorated, which is not desirable.
The same can be said for the structure strength K. When K exceeds 0.35, the properties such as tensile stress and tear strength deteriorate, and when K is below 0.25, the dynamics change. The characteristic characteristics are reduced.
The number N of pores on the surface of carbon black measured by mercury porosimetry is the amount of DBP oil absorption and N2When the value is less than the value calculated from the SA value, physical characteristics such as tensile stress and tear strength are deteriorated.
The Dst mode diameter is the most frequent value when the size of the aggregate, which is the minimum dispersion unit in the carbon black rubber, is evaluated by centrifugal sedimentation analysis.2When the value is smaller than the value calculated from the SA value, dynamic characteristics such as heat generation and rebound resilience deteriorate, which is not preferable.
[0009]
The physicochemical characteristics of carbon black applied in the present invention are measured as follows.
(1) DBP oil absorption (A0)
It is measured by the method described in JIS K6221 Section 6.1.2, Method A, and is expressed in ml of dibutyl phthalate (DBP) absorbed per 100 g of carbon black.
(2) 24MiDBP oil absorption (Ai)
Measured by the method described in ASTM D3493-91 and 1687 kgf / cm2Is the DBP oil absorption of the sample after being compressed and unraveled i times at a pressure of 5 ml / 100 g.
(3) Nitrogen adsorption specific surface area (N2SA)
Specific surface area m per unit weight measured by the method described in ASTM D3037-84 B method2Displayed in / g.
(4) Analysis method of carbon black aggregate by centrifugal sedimentation analysis
Measuring device: Disk Center Photophotometer
[Joyce Loebl 4th unit (Mark IV)]
Measuring method: Put 50 ml of 30 V / V% aqueous methanol solution into an Erlenmeyer flask.
Add 0.1 ml of surfactant Noniolite PN-10 (manufactured by Kyoeisha Yushi Chemical Co., Ltd.). Add 0.03-0.04 wt% carbon black and apply sonication (400 W, 38 kHz, 5 minutes) to completely disperse. The rotational speed of a rotating disk into which 20 to 30 ml of a 25 V / V% glycerin aqueous solution (spin solution) is poured is set to 6000 rpm, and 0.02 to 0.03 ml of the dispersion is poured.
Simultaneously with the addition of the dispersion, the recorder is operated to optically measure the amount of carbon black aggregate passing through a certain point near the outer periphery of the rotating disk by sedimentation, and the amount is recorded as a continuous curve with respect to time.
The settling time is converted into a Stokes equivalent diameter by the following Stokes general formula to obtain a corresponding curve of the Stokes equivalent diameter of the aggregate and its frequency.
d = K / √t
In the above formula, d is the Stokes equivalent diameter (nm) of the carbon black aggregate passing through the optical measurement point of the rotating disk t minutes after the start of sedimentation.
The constant K is the spin temperature, viscosity at the time of measurement, and density difference from carbon black (the true density of carbon black is 1.86 g / cm3And)
Further, it is determined by the rotational speed of the rotating disk.
In the measurement of the present invention, 22.5 ml of a 25 V / V% glycerin aqueous solution was used as the spin liquid, and measurement was performed under the conditions of a measurement temperature of 24 ° C. and a disk rotation speed of 8000 rpm. In this case, 689.0 was used as the K value.
Definition of Dst mode diameter: In the measurement curve of the Stokes equivalent diameter of the aggregate obtained by the above operation, the Stokes equivalent diameter giving the most frequent value (peak value, which is actually an optical measurement and corresponding to the maximum absorbance) Dst mode diameter.
(5) Measurement of the number of pores on the surface of carbon black by mercury porosimetry
Measuring instrument: Mercury porosimeter manufactured by Micrometric (trade name: Pore Sizer 9320)
Measurement method: A well-balanced carbon black is put in a sample cell of a mercury porosimeter, the sample is filled with mercury after vacuum degassing, and the pore volume on the surface of the carbon black is measured while changing the pressure to 30000 psi.
Measurement principle: If mercury enters the cylindrical pore having a diameter D for the first time when the pressure applied to the mercury is P, the following equation is established.
[Formula 7]
D = −4σcos θ / P
σ: Surface tension of mercury
θ: Solid-liquid contact angle (130 °)
The pore volume is measured by determining the amount of mercury injected while changing the pressure. Calculation of the number of pores N: The cumulative pore volume and its rate of change are measured in terms of pressure and pore volume, and the pore at the point where the rate of change is maximized is defined as the average pore diameter Dm of carbon black. Further, the integrated pore volume on the high pressure side from the point at which the integrated pore volume starts to change rapidly (the point at which the rate of change rises: Ds) is defined as Vp. This relationship is shown in FIG.
With reference to FIG.
X axis: Mercury pressure
Y axis: Cumulative volume of injected mercury and rate of change of injected mercury volume
When carbon black in the sample chamber is filled with mercury and pressure is applied from the outside, mercury is pressed into the pores at a lower pressure as the pore diameter is larger. Conversely, when the pore diameter is small, a high pressure is required.
When pressure is applied from the outside, the volume of mercury required for the entire carbon black surface to be covered with mercury is first, and this portion has a linear volume with respect to the pressure (the rate of change is zero).
As the pressure is further increased, mercury is injected into the pores existing on the carbon surface, and the cumulative injected mercury volume (pore volume) and the rate of change of the injected mercury amount deviate from the linear relationship and from zero. Get up. This point corresponds to Ps (Ds) in FIG.
When the pressure is subsequently increased, the cumulative intrusion mercury volume and the rate of change increase, but when the pressure exceeds a certain pressure, the increase of the intrusion mercury volume becomes slow and the rate of change decreases accordingly.
Let Dm (diameter) be the pore diameter calculated by Equation 7 from the pressure at the point Pm at which the volume of intruded mercury increases most (the rate of change is maximized).
Here, in FIG. 1, the pore volume on the higher pressure side than Ps (Ds in the case of pore diameter) is Vp, and Dm having the largest press-fitting amount (maximum change rate) is adopted as a representative value of the pore diameter.
Assuming that the pores on the surface are cylindrical with a diameter Dm and a height Dm, this cylinder and volume are
[Formula 8]
(Dm / 2)2× π × Dm = π (Dm)3/ 4
It becomes.
When the cumulative pore volume Vp described above is divided by the volume of the cylinder having the representative diameter Dm, the number N of pores on the carbon surface is obtained.
[Formula 9]
N = Vp ÷ [π (Dm)3/ 4] = 4 Vp / π (Dm)3
Vp: cm3/ G
Dm: Å = 10-8cm
[0010]
[Action]
As described above, the carbon black of the present invention belongs to the FEF class high structure carbon black in terms of surface area and structure. In addition to this characteristic, the ratio of the temporary structure in the structure is decreased to reduce the structure strength index. In addition to improving the physical properties such as tensile strength and tear strength of the compounded rubber composition by increasing the number of pores on the carbon black surface more than usual, it is generally used for tire carcass. By lowering the surface area range used and making the mode value of the carbon black aggregate larger than the value of the calculation formula, it is suitable for tires, especially when blended in carcass members, It becomes carbon black which can give exothermic property. Further, when the carbon black of the present invention is blended, the blending amount can be reduced and the oil blending amount can be increased in order to achieve the same hardness, which contributes to weight reduction and cost reduction of the tire.
The carbon black of the present invention is suitable for blending carcass members, but can also be used for other tire members, such as undertread members and side members. Further, since it has a high degree of wear resistance and tensile strength, it can also be used for rubber parts for automobiles, industrial parts and the like.
[0011]
Next, an example is shown and the effect of carbon black of the present invention is explained in detail.
[Production example]
The carbon black according to the present invention and the carbon black for rubber property comparison were produced according to the production method using the same production apparatus as described in Japanese Patent Publication No. 54-38068 (Applicant: Asahi Carbon Co., Ltd.).
The apparatus described above is an operation for increasing / decreasing the total air amount (kg / h) relative to the amount of raw material oil (kg / h) injected into the production furnace, and the forward tangential air amount (kg / h) and the reverse tangential air amount (kg / h). In addition, there is an advantage that the quality properties of the carbon black can be controlled to a desired value by setting various combinations of the operation of increasing / decreasing the ratio to the above and the temperature and the injection pressure of the injection raw material oil.
The above-described carbon black production apparatus is suitable for producing FEF or GPF grade high structure carbon black.
It is well known that the formation process of the carbon black structure varies greatly depending on the shape and operating method of the manufacturing furnace.
Generally, a soft carbon black production furnace has a larger furnace diameter and a slower flow rate in the furnace than a hard carbon black production furnace, and a longer distance to stop the reaction by water spray. Therefore, there are many opportunities to form a temporary structure in which aggregates are physically aggregated.
Furthermore, the reaction temperature also tends to be low, and the number of fusions between the constituent particles grown therewith decreases due to a decrease in the flow rate, and the degree of growth of the aggregate diameter due to the permanent structure decreases.
For these reasons, the degree of aggregate generation is small, and a temporary structure due to physical force is easily formed. Even if the carbon black has the same structure, it is produced in a soft production furnace. Then, the ratio of the temporary structure which is easy to collapse by mechanical external force becomes large.
[0012]
Figure 0003631502
[0013]
The high structure carbon black described in Japanese Examined Patent Publication No. 4-71950 was manufactured based on the concept described in the above-mentioned section of the soft manufacturing furnace in addition to the control of various manufacturing conditions. However, the production apparatus for carbon black of the present invention is based on the same apparatus described in Japanese Patent Publication No. 54-38068, but an improved apparatus is used that incorporates the concept of a hard production furnace.
The differences on the device are as follows.
Figure 0003631502
By using this apparatus, the flow rate in the furnace can be increased as compared with the production of carbon black described in JP-B-4-71950, and the air flow rate in the tangential direction can be increased to create a more severe disturbance state. Furthermore, carbon black having the characteristics of the present invention was produced by increasing the flow rate by increasing the amount of fuel used to increase the flow rate and shortening the time until quenching.
More specifically, the surface area (N2The control of SA) was adjusted by the ratio of the amount of introduced air to the amount of raw fuel introduced, and when the surface area was increased, the amount of introduced air was increased, and when it was decreased, this was decreased.
Structure strength (A1/ A0And K) are controlled by increasing / decreasing the flow rate (amount and pipe diameter) of the introduced air, increasing / decreasing the amount of auxiliary fuel, cooling water injection spray position, and increasing / decreasing the ratio of forward / reverse air in the introduced air A1/ A0Large, small K) is achieved by using the conditions of increasing the flow velocity, increasing the fuel amount, upstream of the cooling water spray position, and decreasing the tangential air ratio.
The control of the number N of pores on the surface of the carbon black is substantially the same as described above, and in particular, the fuel amount and the cooling water spray position are important factors. Increasing N can also be achieved by increasing the fuel amount, setting the cooling water spray position upstream, or reducing the reactor diameter.
Furthermore, Dst characteristics are controlled by the conditions of the temperature and pressure of the feedstock oil introduced into the reactor and the ratio of forward / reversely connected air of the introduced air. When the pressure is increased, the Dst becomes smaller when the temperature is increased. The increase in the forward air ratio is also small.
These production conditions were combined to produce a carbon black according to the present invention and a comparative carbon black.
[0014]
The raw material oil having the properties shown in Table 1 was used, and the operating conditions of the manufacturing apparatus were set to the conditions shown in Table 2.
[Table 1]
Figure 0003631502
[0015]
[Table 2]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0016]
[Table 3]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0017]
[Table 4]
Figure 0003631502
[0018]
The physicochemical properties of the produced carbon black are summarized in Tables 5-7.
In the comparative example, a term that does not satisfy the requirements of the present invention is indicated by (x). Run No. of Tables 5-7. 1 to 6 are carbon blacks according to the present invention. Run No. 7 is the run no. No. 4 has almost the same basic characteristics, and the aggregate characteristics deviate from the requirements. Run No. 6 8, No. 4-71950, Run No. The carbon black corresponding to No. 1 is out of the requirements in terms of structure characteristics and the number of pores N. Run No. 9 is the run no. 6 has substantially the same basic characteristics as those described above, but is different from the characteristics of the aggregate characteristics and the number of pores N. Compared with Run No. 2 No. 10 has almost the same basic characteristics as those of Example 3 of Japanese Patent Publication No. 4-48813, but is different from the structural characteristics, the aggregate characteristics, and the number N of pores. Run No. 11 is also run no. 4 has almost the same basic characteristics as 4 but deviates from the characteristics of the number of pores N. In addition, Run No. 12 is a run no. 1 has substantially the same basic characteristics as 1, but is outside the scope of the present invention in terms of structure characteristics and the number N of pores.
Further, for comparison, Table 7 also shows conventional high structure FEF (MAF) grade carbon black (trade name: Asahi # 60H, manufactured by Asahi Carbon Co., Ltd.).
[0019]
[Table 5]
Figure 0003631502
[0020]
[Table 6]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0021]
[Table 7]
Figure 0003631502
[0022]
Rubber performance evaluation test
In order to evaluate the performance test of the carbon black compounded rubber compositions shown in Tables 5 to 7, rubber compositions were prepared according to the compounding ratios shown in Table 8, and various tests were performed.
1 in Table 8 shows the blending conditions when carbon black is blended at a constant 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of rubber, and 2 in Table 8 is for further clarifying the effects of the present invention. Run No. This is a blending condition in the case of blending 40 parts by weight using 1,2,6,8,9,10 and 12 carbon black.
[0023]
[Table 8]
Figure 0003631502
[0024]
The performance test of each rubber compound was measured and evaluated under the following rubber property test conditions. Test conditions for rubber properties
(1) Vulcanization conditions of the compound: 145 ° C, 30 minutes
(2) Abrasion resistance: According to ASTM D2228-, the abrasion resistance index was determined by the following equation, measured under standard conditions (1 Hz, 44 N).
[Formula 10]
Wear index = (L0/ L) × 100
L: Volume loss of test sample
L0  : Asahi # 60H volume loss
(3) Rebound resilience: Resilient tester (manufactured by Toyo Seiki Seisakusho) S (British Standard) 903: Part A8: Measured according to A method of 1963.
{Circle around (4)} tan δ: Measured under the following conditions using a viscoelasticity spectrometer (model VES-F-III manufactured by Iwamoto Seisakusho).
Frequency: 50Hz
Dynamic distortion rate: ± 1%
Measurement temperature: 25 ± 1 ° C
Initial load: 160g weight
(5) Other rubber properties: Measured according to JIS K 6300 and JIS K 6301.
Regarding the rubber characteristics when the carbon blacks shown in Tables 5 to 7 are blended in accordance with the formulations shown in Table 8 1 (50 parts by weight) and Table 8 2 (40 parts by weight), Tables 9 to 11 respectively. And summarized in Tables 12-14.
(The following margin)
[0025]
[Table 9]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0026]
[Table 10]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0027]
[Table 11]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0028]
[Table 12]
Figure 0003631502
[0029]
[Table 13]
Figure 0003631502
(The following margin)
[0030]
[Table 14]
Figure 0003631502
[0031]
〔Evaluation results〕
◎ In the case of 50 parts by weight
In Tables 9-11, Run No. 1 and 6 are N2SA level is 40m2Since the tensile strength is close to Asahi # 60H because it is close to the lower limit of / g, the nitrogen adsorption specific surface area is 40 m.2/ G must be exceeded. However, Run No. close to the upper limit. In 3, the loss tangent (tan δ) increases and the effect of improving the heat generation decreases, so the upper limit is 60 m.2/ G.
Furthermore, the run No. of DBP oil absorption is close to the lower limit of the range of the present invention. In No. 3, since 300% tensile stress tends to decrease, 160 ml / 100 g is set as the lower limit.
Although the above two basic characteristics are satisfied, the Run No. of the comparative example in which the aggregate characteristics which are the main matters of the present invention are removed. In No. 7, Run No. having almost the same basic characteristics. Compared with 4, mechanical properties such as tensile strength, 300% tensile stress, and wear resistance are almost the same, but the dynamic characteristics of rebound resilience, heat generation, and loss tangent (tan δ) are greatly reduced. .
Run No. No. 8 is No. 4-71950 Run No. Run No. 1 is the same carbon black as No. 1 and shows rubber properties that are almost the same as MAF (slightly reduced in tensile strength) but has almost the same basic properties. Compared to 6, the structure characteristics and the number N of surface pores are outside the scope of the present invention, and thus almost all characteristics are decreased, and particularly, the resilience and wear resistance are greatly decreased.
Run No. 9 is Run No. The basic characteristics are almost the same as those of No. 6, but the aggregate characteristics and the number N of pores are different. As with No. 7, there is a decrease in dynamic characteristics and wear resistance characteristics.
Run No. 10 has substantially the same basic characteristics as those of Example 3 of Japanese Patent Publication No. 4-48813, but is out of the scope of the present invention in terms of structure characteristics, aggregate characteristics, and the number of pores N. Run No. Compared to 2, the tensile stress, rebound resilience, heat build-up, wear resistance, and loss tangent are reduced.
Run No. 11 is Run No. Although the basic characteristics are almost equal to 4, the characteristics of the number of pores N are out of the range of the present invention, and the wear resistance and tensile strength are reduced.
Run No. 12 is a run no. 1. Although it has substantially the same basic characteristics as 1, the structure characteristics and the number N of pores are out of the scope of the present invention, so that both mechanical characteristics and dynamic characteristics are greatly reduced.
[0032]
◎ In case of 40 parts by weight
In Tables 12 to 14 containing 40 parts by weight of carbon black, Run No. 1 and Run No. 1 12, Run No. 2 and Run No. 10 and Run No. 6 and Run No. Although carbon black 8 has almost the same basic characteristics, the deterioration of each characteristic in the comparative example is clear, and in particular, the resilience, wear resistance, and loss tangent are significantly inferior to those of the examples. Run No. of the example. Nos. 2 and 6 show almost the same wear resistance as the comparative example when 50 parts by weight is blended, although the blending amount is small, and the usefulness of the present invention is clear. Compared with the case of 50 parts by weight of Asahi # 60H, the carbon black of the present invention has both higher wear resistance and tensile strength, and further relates to rolling resistance such as heat generation and loss tangent. The characteristics are greatly improved, and the superiority of the carbon black of the present invention is clear.
[0033]
【effect】
In addition to the characteristics of Japanese Patent Publication No. 4-48813, the present invention further adds the four conditions (a), (b), (c), and (d) of the claims. Compared with Japanese Patent Publication No. 4-48813, a tire made of a rubber composition containing carbon black has high tensile properties, high tensile stress, high tear strength, low heat build-up required for a rubber composition for carcass members, It is clear from the data shown in Tables 8 to 13 that the rolling resistance generated from the carcass member can be effectively reduced while satisfying the resilience.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing a relationship between a mercury intrusion pressure, a cumulative volume of injected mercury, and a rate of change of the intruded mercury volume.

Claims (2)

窒素吸着比表面積(NSA)が40m/gを越え60m/g未満、ジブチルフタレート(DBP)吸油量(A)が160〜220ml/100g、圧縮後のDBP吸油量(24M4DBPA、A)が98〜135ml/100gの基本特性を有するソフト系高ストラクチャーカーボンブラックにおいて、
(イ)A/Aの値が0.82〜0.88、
【式1】
Figure 0003631502
20:20回圧縮後のDBP吸油量
Ai:i回圧縮後のDBP吸油量
で算出されるストラクチャー強度指数Kが0.25〜0.35、
(ハ)水銀ポロシメトリーで測定したカーボンブラック表面の細孔の個数が
【式2】
Figure 0003631502
で算出される値よりも大きい、
(ニ)遠心沈降分析によるカーボンブラックアグリゲートの最多頻度値(Ds
tモード径)が
【式3】
Figure 0003631502
で算出される値よりも大きい、
ことを特徴とするソフト系高ストラクチャーカーボンブラック。
Nitrogen adsorption specific surface area (N 2 SA) of 40 m 2 / g to over 60 m 2 / less than g, a dibutyl phthalate (DBP) oil absorption amount (A 0) is 160~220ml / 100g, DBP oil absorption amount of compressed (24M4DBPA, A 4 ) In the soft high structure carbon black having the basic characteristics of 98 to 135 ml / 100 g,
(B) the value of A 1 / A 0 is 0.82 to 0.88,
[Formula 1]
Figure 0003631502
A 20 : DBP oil absorption after compression 20 times Ai: Structure strength index K calculated by DBP oil absorption after i compression is 0.25 to 0.35,
(C) The number of pores on the surface of the carbon black measured by mercury porosimetry is [Formula 2]
Figure 0003631502
Greater than the value calculated in
(D) The most frequent value of carbon black aggregate by centrifugal sedimentation analysis (Ds
t-mode diameter) [Equation 3]
Figure 0003631502
Greater than the value calculated in
Soft high structure carbon black.
請求項1記載のカーボンブラックよりなるタイヤカーカス用カーボンブラック。A carbon black for tire carcass comprising the carbon black according to claim 1.
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