JP3628178B2 - 三相一体形変流器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は第1相ないし第3相のうちの少なくとも2つの相に変流器要素を具える三相一体形変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばコントロールセンタ等のスイッチ装置に収納される変流器は、短絡等の事故が発生したときに、保護継電器を作動させ、遮断器をトリップなどさせるためのもので、それらの機器を有する単位装置(ユニット)に接続して設けられる。
【0003】
図10はこのような変流器の従来構造を具体的に示している。このものでは、鉄心1と、この鉄心1に巻回された二次コイル2と、この二次コイル2の巻始め端2aと巻終り端2bとにそれぞれ接続された二次端子3,4とが、第1相及び第3相に具えられており、それらが、一般に合成樹脂から成るモールド材により一体に被覆モールドされ、モールド部5が形成されている。
【0004】
又、モールド部5には、各二次コイル2の内方に位置してそれぞれ軸方向に貫通する窓部6が形成され、各二次コイル2間の中間部にも、同じく軸方向に貫通する窓部7が形成されている。そして、それらの窓部6,7には、第1相、第2相、及び第3相に具えられた一次接続導体8がそれぞれ挿入され、この各一次接続導体8が、それぞれ取付ボス9と取付ねじ10とによってモールド部5に固定されている。
【0005】
なお、一次接続導体8には、図示しないが、一端に、前記単位装置から導出された導体が接続され、他端に、外部機器に電力を供給するためのケーブルが接続されている。
この構成で、前記短絡等の事故が発生したときには、一次接続導体8にその事故電流が流れて、それに比例する電流が二次コイル2に流れ、この電流によって前述のごとく保護継電器を作動させ、遮断器をトリップさせるようになっているのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の変流器は、上述のように短絡等の事故に対応するものであるが、通常時の回路に流れる電流を監視するのにも使用されており、この場合、二次コイル2には、一次接続導体8に流れる通常電流に比例する電流が流れ、この電流によって監視用の機器を作動させるようになっている。
【0007】
このように機能するとき、回路に流れる電流が小さいと、変流器に流れる電流も小さくなる。これに対して、上記従来の変流器の二次コイル2に組合わされた一次接続導体8は、二次コイル2の内方に形成された窓部6に挿入されて、この窓部6を貫通しているだけであるため、導体の巻回数とその導体に流れる電流との積であるアンペアターンが小さく、真正値に対する、二次コイル2による計測値(電流値)の正確度が劣っていた。
【0008】
この場合、その正確度を良くするためには、一次コイルに流れる電流によって生じる磁束が流れやすいように、鉄心1の断面積を大きくすることが考えられる。しかしながら、変流器を前述のスイッチ装置内等に収納するためには、寸法、重量に制限があり、鉄心1の断面積を大きくすることはできない。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、小形軽量を保ちながら、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合の、真正値に対する計測値の正確度が高く得られる三相一体形変流器を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の三相一体形変流器は、第1に、第1相ないし第3相のうちの2つの相に、鉄心と、この鉄心に巻回された二次コイルと、この二次コイルに複数回巻回された一次コイルとを具え、モールド材により一体に被覆モールドして成ることを特徴とする。
【0011】
このものによれば、二次コイルに一次コイルを複数回巻回したことで、一次コイルのアンペアターンが増す。このアンペアターンに対し、二次コイルによる計測値の正確度は、それの約2乗に比例して良くなるから、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることが可能となる。又、この場合、鉄心は断面積を大きくすることを要しない。
【0012】
本発明の三相一体形変流器は、第2に、第1相ないし第3相のうちの2つの相に、巻枠に巻回された二次コイルと、この二次コイルに同心状に複数回巻回された一次コイルとを具え、モールド材により一体に被覆モールドすると共に、そのモールド部に前記巻枠の内方に位置して該巻枠の軸方向に貫通する窓部を形成したもので、分割鉄心を、これの一方の脚部をその窓部に挿入し、他方の脚部をモールド部外に位置させて組み付けて成ることを特徴とする。
【0013】
このものによっても、二次コイルに一次コイルを複数回巻回したことで、一次コイルのアンペアターンが増し、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることが可能となる。又、この場合も、鉄心は断面積を大きくすることを要しない。
【0014】
しかも、一方の脚部をモールド部の窓部に挿入して組み付けた鉄心は、その他の多くの部分がモールド部外に位置するから、鉄心の周囲部からモールド部を一部除いたと同じ形態となり、その分、一層の小形軽量化が可能となる。更に、鉄心とモールド部とは、一体に密着することがないので、それらの熱膨張差によるクラックをモールド部に生じることもなくなり、そのクラック防止用のクッション材が不要となる。
【0015】
本発明の三相一体形変流器は、第3に、第1相ないし第3相のうちの2つの相に、巻枠に巻回された二次コイルと、この二次コイルに同心状に複数回巻回された一次コイルとを具え、モールド材により一体に被覆モールドすると共に、そのモールド部に前記巻枠の内方と該巻枠及び前記二次コイルの外側方とに位置してそれぞれ巻枠の軸方向に貫通する窓部を形成したもので、分割鉄心を、これの一方の脚部と他方の脚部とをそれぞれその両窓部に挿入して組み付けて成ることを特徴とする。
【0016】
このものによっても、二次コイルに一次コイルを複数回巻回したことで、一次コイルのアンペアターンが増し、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることが可能となる。又、この場合も、鉄心は断面積を大きくすることを要しない。
【0017】
しかも、一方の脚部と他方の脚部とをモールド部の2つの窓部に挿入して組み付けた鉄心は、その他の多くの部分がモールド部外に位置するから、やはり、鉄心の周囲部からモールド部を一部除いたと同じ形態となり、加えて、この場合には、モールド部は二次コイルや一次コイルを被覆するだけに留め得るから、モールド部の一層の削減が可能となって、その分、更に小形軽量化が可能となる。又、鉄心とモールド部とは、一体に密着することがないので、それらの熱膨張差によるクラックをモールド部に生じることもなくなり、そのクラック防止用のクッション材が不要となる。
【0018】
本発明の三相一体形変流器は、第4に、第1相ないし第3相のうちの2つの相に代えて、全相に、二次コイルと、この二次コイルに複数回巻回された一次コイルとを具えたことを特徴とする。
このものによれば、第1相ないし第3相の全相に、変流器要素を有する3変流器構造において、上記第1、第2、又は第3の三相一体形変流器と同じ作用効果が得られる。
【0019】
本発明の三相一体形変流器は、第5に、二次コイル、及びこの二次コイルに複数回巻回された一次コイル、並びにこの一次コイルが接続された一次接続導体とをモールド材により一体に被覆モールドし、取付部材を有する単位変流器と、一次接続導体をモールド材により一体に被覆モールドし、取付部材を有するスペーサとを具え、これらを選択的に組合わせて三相一体としたことを特徴とする。
【0020】
このものによれば、少なくとも第1の三相一体形変流器と同じ作用効果が得られるのに加えて、第1相ないし第3相のうちの2つの相に変流器要素を有する2変流器構造から、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造へ、あるいはその3変流器構造から2変流器構造への構造の変更が、単位変流器とスペーサとの組合わせ次第で可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例につき、図1ないし図3を参照して説明する。
まず図3には、スイッチ装置、例えばコントロールセンタ21の全体的構成を示しており、前後の両面に扉22,23を有する筐体24の内部に、制御室25とケーブル室26とを前後に分けて形成している。制御室25の内部には、最上部に三相分の水平母線27を前後に並べて配設しており、後部に同じく三相分の垂直母線28を左右に並べて配設し、これらをそれぞれ接続導体29によって接続している。
【0022】
又、制御室25内の垂直母線28より前方の部分には、ユニット室30を上下に複数段例えば3段形成しており、この各ユニット室30には、それぞれ単位装置(ユニット)31を出し入れ可能に配設している。単位装置31は、詳細には図示しないが、保護継電器や、遮断器など、主回路制御機器を有しており、そのほか、表示器を初めとした監視用機器等を有していて、垂直母線28にそれぞれ接続装置32により接続している。
【0023】
これに対して、変流器33は、接続装置32同様、各ユニット室30と垂直母線28との間に配設したもので、詳細には、単位装置31から導出した導体34と、前記ケーブル室26に配設したケーブル35との間に接続して設けている。ケーブル35は、前記水平母線27から垂直母線28、接続装置32、単位装置31、変流器33を順に介して供給される電力を、更に外部機器(図示せず)に供給するためのものである。
【0024】
ここで、図1は変流器33の構成を詳細に示している。この図1において、36は一次コイル、37は二次コイルを示しており、このうち、二次コイル37は、円環状の鉄心38にトロイダル状に巻回し、その巻始め端37aと巻終り端37bには、それぞれ二次端子39,40を接続している。これに対して、一次コイル36は、二次コイル37の周囲部の1か所(図中、下部)に複数回巻回したもので、図2はその構造を示している。
【0025】
すなわち、一次コイル36は、二次コイル37の図2中左側から、二次コイル37の中心側内方を通って、二次コイル37の周囲部の1か所を時計回りに1周し、そして図2中右側へと至るように巻回しているが、二次コイル37に対する一次コイル36の周回(ターン)は、二次コイル37の中心側内方を通った分をその数とするものであり、この場合、一次コイル36は二次コイル37の中心側内方を2回通っているから、二次コイル37に対する一次コイル36のターン数は2回であり、従って、一次コイル36は二次コイル37の周囲部の1か所に2回巻回している。
たゞし、二次コイル37に対する一次コイル36のターン数は、複数回であれば良いもので、2回には限られず、3回、4回、…と、その数を増しても良い。
【0026】
又、一次コイル36の巻始め端36a及び巻終り端36bには、それぞれ一次接続導体41,42を接続している。
この状態の一次コイル36、一次接続導体41,42、二次コイル37、及び鉄心38を、図1に示すように、第1相及び第3相(図中左右)に具え、第2相(図中中央)には一本の一次接続導体43を具えて、それらを、絶縁性や難燃性など諸特性に優れた合成樹脂例えばエポキシ樹脂から成るモールド材により一体に被覆モールドし、モールド部44を形成している。
【0027】
なお、この場合、二次端子39,40は一次接続導体43の下方に配置しており、この二次端子39,40の各先端部と、一次接続導体41,42の各先端部、及び一次接続導体43の両端部は、モールド部44外に露出させている。
【0028】
更に、モールド部44の左右両端面部には、端面部に凹部45aを有する取付ボス45を一方の対角位置(図中左下部と右上部)に配置して被覆モールドし、支持突起46を他方の対角位置(図中左上部と右下部)にモールド形成している。これらの取付ボス45及び支持突起46は変流器33の取付部材であり、これらによって、変流器33を前記各ユニット室30と垂直母線28との間の両側方に存する固定部材(図示せず)に取付け、変流器33の固定をしている。
【0029】
なお、固定部材に対する取付ボス45及び支持突起46の取付けは、例えば、そのうちの取付ボス45の凹部45aを、固定部材が有する凸部に嵌着し、支持突起46を、固定部材が有する凹部に嵌着して、更に、それらが抜け外れぬようにモールド部44を固定部材に例えばねじ止めすることにより行っている。
【0030】
又、前記単位装置31から導出した導体34に対しては、各一次接続導体41の先端部を第1相及び第3相の導体34に接続し、一次接続導体43の一端部を第2相の導体34に接続している。更に、ケーブル35に対しては、各一次接続導体42の先端部を第1相及び第3相のケーブル35に接続し、一次接続導体43の他端部を第2相のケーブル35に接続している。
そして、各二次端子39,40は、前記単位装置31の主回路制御機器及び監視用機器等に接続している。
【0031】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
ケーブル35に接続した外部機器が通電されるとき、変流器33の一次コイル36にはその通電電流が流れ、それに比例する電流が二次コイル37に流れる。従って、短絡等の事故が発生したときには、一次コイル36にはその事故電流が流れ、それに比例する電流が二次コイル37に流れて、この電流により、単位装置31の主回路制御機器、例えば保護継電器が作動し、遮断器がトリップする。
【0032】
又、通常時にも、二次コイル37には、一次コイル36に流れる電流に比例する電流が流れ、この電流によって単位装置31の監視用機器、例えば表示器を作動させるようになっている。
【0033】
このように機能する中で、変流器33においては、一次コイル36を二次コイル37に複数回巻回しており、これによって、一次コイル36のアンペアターンが増す。このアンペアターンに対し、二次コイル37による計測値の正確度は、それの約2乗に比例して良くなるものであり、かくして、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることができるようになって、計測精度を向上させることができる。又、この場合、鉄心38はその断面積を大きくすることを要しないものであり、従って、小形軽量を保つことができる。
【0034】
以上に対して、図4ないし図9は本発明の第2ないし第7実施例を示すもので、それぞれ、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
【0035】
[第2実施例]
図4に示す第2実施例においては、第1実施例の二次コイル37及び一次コイル36に代えて、巻枠51に巻回した二次コイル52と、この二次コイル52に同心状に複数回巻回した一次コイル53とを有しており、二次端子39,40には、その二次コイル52の巻始め端52aと巻終り端52bとを接続している。又、一次接続導体41,42には、一次コイル53の巻始め端53aと巻終り端53bとを接続している。
【0036】
この状態の一次コイル53、一次接続導体41,42、巻枠51、及び二次コイル52を、第1相及び第3相に具え、第2相には前述の一次接続導体43を具えて、それらを、前述同様のモールド材により一体に被覆モールドし、モールド部54を形成している。なお、この場合、一次接続導体41,42と一次接続導体43は、モールド部54の上部に配置している。又、モールド部54の左右両端面部には、前述同様に、取付ボス45を配置して被覆モールドすると共に、支持突起46をモールド形成している。
【0037】
そして又、モールド部54には、各二次コイル52(巻枠51)の内方に位置して軸方向に貫通する窓部55を形成しており、これに対して、鉄心56は、2つのC字形など、複数に分割した分割鉄心で、これの一方の脚部56aを窓部55に挿入し、他方の脚部56bをモールド54部外下方に位置させて組み付けている。なお、このように組み付けた鉄心56に対して、モールド54には、更に鉄心56の他方の脚部56bを挟む形で各一対の突出部57を形成しており、この突出部57の各先端部間に鉄心固定板58を渡してねじ59により取付け、もって、鉄心56の固定をしている。
【0038】
このようにしても、二次コイル52には一次コイル53を複数回巻回したことで、一次コイル53のアンペアターンが増し、よって、前述同様に、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることができるようになって、計測精度を向上させることができる。又、この場合も、鉄心56はその断面積を必要以上に大きくすることを要しないものであり、従って、小形軽量を保つことができる。
【0039】
しかも、鉄心56は、一方の脚部56aをモールド部54の窓部55に挿入して組み付けており、その他多くの部分がモールド部54外に位置するから、従来のものの鉄心1の周囲部からモールド部5を一部除いたと同じ形態となり、その分、一層の小形軽量化が可能となる。ちなみに、このものの場合、実測では、従来のものに比して、約20〔%〕の小形化、約30〔%〕の軽量化が可能であることが判明している。
【0040】
更に、このものの場合、鉄心56とモールド部54とは、一体に密着することもない。よって、それらの熱膨張差によるクラックをモールド部54に生じることもなくなり、そのクラック防止用のクッション材を不要にできる。
【0041】
[第3実施例]
図5に示す第3実施例においては、上記第2実施例構造の巻枠51、二次コイル52、及び一次コイル53を有するものにおいて、モールド部54に、各二次コイル52(巻枠51)の内方に位置して軸方向に貫通する窓部55を形成すると共に、その外側方部に位置して同じく軸方向に貫通する窓部61を形成し、この両窓部55,61に、分割鉄心56の一方の脚部56aと他方の脚部56bとを挿入して組み付けている。
【0042】
このものでも、一次コイル53のアンペアターンが増すことで、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることができるのに加え、鉄心56は、多くの部分がモールド部54外に位置するから、従来のものの鉄心1の周囲部からモールド部5を一部除いたと同じ形態となる。その上、この場合には、モールド54部は二次コイル52や一次コイル53を被覆するだけに留め得、第2実施例の突出部57のようなものですら必要なくなるから、モールド部54の一層の削減が可能となって、その分、更に小形軽量化が可能となる。ちなみに、このものの場合、実測では、従来のものに比して、約30〔%〕の小形化、約35〔%〕の軽量化が可能であることが判明している。
【0043】
更に、このものでも、鉄心56とモールド部54とは、一体に密着することがないので、それらの熱膨張差によるクラックをモールド部54に生じることもなくなり、そのクラック防止用のクッション材を不要にできる。
【0044】
[第4実施例]
図6に示す第4実施例においては、前述の第1相及び第3相のほか、第2相にも、第1実施例の鉄心38と二次コイル37及び一次コイル36の構成を具えており、これらを、モールド部44を形成するモールド材により一体に被覆モールドしている。
このものでは、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造において、上記第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0045】
[第5実施例]
図7に示す第5実施例においては、第2実施例の巻枠51と二次コイル52及び一次コイル53の構成を、第1相、第2相、及び第3相の全相に具えており、これらを、モールド部54を形成するモールド材により一体に被覆モールドしている。そして、第1相及び第2相同様に、第2相の二次コイル52(巻枠51)の内方に位置してモールド部54に形成した窓部55には、分割鉄心56の一方の脚部56aを挿入して組み付け固定している。
【0046】
このものでは、第2実施例と同様の作用効果を、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造において得ることができる。
なお、この場合、鉄心56の組み付けを、第3実施例と同様の構造とすることによって、第3実施例と同様の作用効果を、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造において得ることができるようになる。
【0047】
[第6実施例]
図8に示す第6実施例においては、単位変流器71とスペーサ72とを具えており、そのうちの単位変流器71については、第1実施例の鉄心38と、二次コイル37、一次コイル36、及び一次接続導体41,42、二次端子39,40を前述同様のモールド材により一体に被覆モールドしてモールド部73を形成することにより、単位変流器71を構成しており、そのモールド部73には取付ボス45及び支持突起46を左右の両側部に有している。
【0048】
一方、スペーサ72は、一次接続導体43を前述同様のモールド材により一体に被覆モールドしてモールド部74を形成することにより構成しており、そのモールド部74には同じく取付ボス45及び支持突起46を左右の両側部に有している。
【0049】
しかして、このものでは、単位変流器71とスペーサ72とを組み合わせることにより三相一体とするもので、例えば2つの単位変流器71と1つのスペーサ72とを組み合わせることにより、第1実施例同様の、第1相及び第3相に変流器要素を有する2変流器構造の三相一体形の変流器が得られる。又、3つの単位変流器71を組み合わせることにより、第4実施例同様の、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造の三相一体形の変流器が得られるもので、この3変流器構造へ上述の2変流器構造から変更が可能であり、その逆、すなわち、3変流器構造から上述の2変流器構造へも変更が可能である。
【0050】
なお、単位変流器71とスペーサ72との組み合わせ、又は単位変流器71同士の組み合わせは、それらの取付ボス45を相手側の支持突起46に互いに嵌着することで固定をする。
従って、このものの場合、第1実施例と同様の作用効果が得られるのに加えて、変流器構造の仕様の変更が単位変流器71とスペーサ72との組合わせ次第で可能となるものであり、変流器構造の仕様の相違に対して、部品の標準化ができる。
【0051】
[第7実施例]
図9に示す第7実施例においては、単位変流器81とスペーサ82とを具えており、そのうちの単位変流器81については、第2実施例の巻枠51と、二次コイル52、一次コイル53、及び一次接続導体41,42、二次端子39,40を前述同様のモールド材により一体に被覆モールドしてモールド部83を形成している。そして、このモールド部83に、二次コイル52(巻枠51)の内方に位置して窓部55を形成すると共に、この窓部55に分割鉄心56の一方の脚部56aを挿入して組み付け固定することにより、単位変流器81を構成しており、そのモールド部83には取付ボス45及び支持突起46を左右の両側部に有している。
【0052】
一方、スペーサ82は、一次接続導体43を前述同様のモールド材により一体に被覆モールドしてモールド部84を形成することにより構成しており、そのモールド部74には同じく取付ボス45及び支持突起46を左右の両側部に有している。
【0053】
しかして、このものでは、単位変流器81とスペーサ82とを組み合わせることにより三相一体とするもので、上述同様、例えば2つの単位変流器81と1つのスペーサ82とを組み合わせることにより、第2実施例同様の、第1相及び第3相に変流器要素を有する2変流器構造の三相一体形の変流器が得られる。又、3つの単位変流器81を組み合わせることにより、第5実施例同様の、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造の三相一体形の変流器が得られるもので、この3変流器構造へ上述の2変流器構造から変更が可能であり、その逆、すなわち、3変流器構造から上述の2変流器構造へも変更が可能である。
【0054】
従って、このものの場合、第2実施例と同様の作用効果が得られるのに加えて、変流器構造の仕様の変更が単位変流器81とスペーサ82との組合わせ次第で可能となるものであり、変流器構造の仕様の相違に対して、部品の標準化ができる。
なお、この場合も、単位変流器81とスペーサ82との組み合わせ、又は単位変流器81同士の組み合わせは、それらの取付ボス45を相手側の支持突起46に互いに嵌着することで固定をする。
【0055】
又、この場合、鉄心56の組み付けについては、第3実施例と同様の構造とすることにより、変流器構造の仕様の相違に対し部品の標準化ができるものにおいて、基本的に第3実施例と同様の作用効果を得ることができるようになる。
そして、第1実施例ないし第3実施例、並びに第6実施例及び第7実施例においては、一次、二次の各コイル、鉄心、一次接続導体、及び二次端子を、第1相と第3相でなく、第1相と第2相、又は第2相と第3相に具え、残りの1相に一次接続導体のみを具えるようにしても良い。
【0056】
【発明の効果】
本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。
請求項1の三相一体形変流器によれば、小形軽量を保ちながら、通常時の、回路に流れる電流が小さい場合においても、真正値に対する計測値の正確度を高く得ることができて、計測精度を向上させることができる。
【0057】
請求項2の三相一体形変流器によれば、請求項1の三相一体形変流器同様の効果に加えて、一層の小形軽量化ができ、しかも、モールド部のクラック防止用のクッション材を不要にすることまでできる。
【0058】
請求項3の三相一体形変流器によれば、請求項1の三相一体形変流器同様の効果に加えて、更に小形軽量化ができ、しかも、モールド部のクラック防止用のクッション材を不要にすることまでできる。
【0059】
請求項4の三相一体形変流器によれば、第1相ないし第3相の全相に変流器要素を有する3変流器構造において、上記請求項1、請求項2、又は請求項3の三相一体形変流器と同様の作用効果を得ることができる。
【0060】
請求項5の三相一体形変流器によれば、少なくとも請求項1の三相一体形変流器と同様の作用効果が得られるのに加えて、変流器構造の仕様の変更が容易にでき、その変流器構造の仕様の相違に対して、部品の標準化ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す変流器単体の縦断背面図
【図2】図1のA−A線に沿う縦断側面図
【図3】変流器を具えた装置全体の概略縦断側面図
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図5】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図7】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図8】本発明の第6実施例を示す図1部分相当図
【図9】本発明の第7実施例を示す図1部分相当図
【図10】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
33は変流器、36は一次コイル、37は二次コイル、38は鉄心、41〜43は一次接続導体、44はモールド部、45は取付ボス(取付部材)、46は支持突起(取付部材)、51は巻枠、52は二次コイル、53は一次コイル、54はモールド部、55は窓部、56は鉄心(分割鉄心)、61は窓部、71は単位変流器、72はスペーサ、73,74はモールド部、81は単位変流器、82はスペーサ、83,84はモールド部を示す。

Claims (5)

  1. 第1相ないし第3相のうちの2つの相に、鉄心と、この鉄心に巻回された二次コイルと、この二次コイルに複数回巻回された一次コイルとを具え、
    モールド材により一体に被覆モールドして成ることを特徴とする三相一体形変流器。
  2. 第1相ないし第3相のうちの2つの相に、巻枠に巻回された二次コイルと、この二次コイルに同心状に複数回巻回された一次コイルとを具え、
    モールド材により一体に被覆モールドすると共に、そのモールド部に前記巻枠の内方に位置して該巻枠の軸方向に貫通する窓部を形成したもので、
    分割鉄心を、これの一方の脚部をその窓部に挿入し、他方の脚部をモールド部外に位置させて組み付けて成ることを特徴とする三相一体形変流器。
  3. 第1相ないし第3相のうちの2つの相に、巻枠に巻回された二次コイルと、この二次コイルに同心状に複数回巻回された一次コイルとを具え、
    モールド材により一体に被覆モールドすると共に、そのモールド部に前記巻枠の内方と該巻枠及び前記二次コイルの外側方とに位置してそれぞれ巻枠の軸方向に貫通する窓部を形成したもので、
    分割鉄心を、これの一方の脚部と他方の脚部とをそれぞれその両窓部に挿入して組み付けて成ることを特徴とする三相一体形変流器。
  4. 第1相ないし第3相のうちの2つの相に代えて、全相に、二次コイルと、この二次コイルに複数回巻回された一次コイルとを具えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の三相一体形変流器。
  5. 二次コイル、及びこの二次コイルに複数回巻回された一次コイル、並びにこの一次コイルが接続された一次接続導体とをモールド材により一体に被覆モールドし、取付部材を有する単位変流器と、
    一次接続導体をモールド材により一体に被覆モールドし、取付部材を有するスペーサとを具え、
    これらを選択的に組合わせて三相一体としたことを特徴とする三相一体形変流器。
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