JP3627577B2 - Noise removal device and audio output device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ信号受信の際の雑音除去装置に関わり、より具体的には、パルス性ノイズが混入しやすい、例えばカーラジオ等に用いられる雑音除去装置およびオーディオ出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の環境における電磁波ノイズを考えた場合、イグニッションノイズ、ミラーノイズなど多数のパルス性の電磁波ノイズ(パルス性ノイズと称する場合もある)が発生している。これらパルス性ノイズは車両内部のカーラジオに接続された受信アンテナに混入するため、その出力音声信号にパルス性ノイズが発生することは通常良く経験されることであり、このためカーラジオでは一般にパルス性ノイズを除去するための雑音除去装置が用いられている。
【0003】
図8は例えば特開昭63−87026号公報に記載された従来の(パルス性)雑音除去装置のブロック図である。図においてFM受信機のFM中間周波数信号を入力するとFM検波回路1から出力された検波信号がLPF(ローパスフィルタ)からなる遅延回路2に供給されて遅延され、遅延回路2の出力はゲート回路3、そしてレベルホールド回路4を介してステレオ復調回路5に供給される。また、検波信号はHPF(ハイパスフィルタ)6に供給され、HPF6を通過したノイズ成分信号はノイズアンプ7によって増幅されてノイズ検波回路8に供給される。
【0004】
ノイズ検波回路8はノイズアンプ7の出力信号を整流する整流回路からなり、これによりノイズ検出出力を得る。このノイズ検波出力は波形整形回路9および積分回路10に供給される。なお、HPF6、ノイズアンプ7、ノイズ検波回路8、波形整形回路9および積分回路10を含んでノイズ検出手段11が構成される。
【0005】
波形整形回路9はノイズ検波出力を所定の時間幅のパルス幅のパルスに変換してゲート回路3に供給する。波形整形回路9からゲート回路3に供給されたパルスによってゲート回路3は駆動されて信号遮断状態になり、信号遮断状態時にはレベルホールド回路4によって信号遮断前の遅延出力レベルが保持されてステレオ復調回路5に供給される。
【0006】
これによってパルス性ノイズに起因する復調信号の電位の急変によるスパイク状ノイズの発生が防止される。波形整形回路9からパルスが供給されていない場合は、ゲート回路3とレベルホールド回路4は信号通過状態(スルー)になる。
【0007】
また、積分回路10はノイズ検波出力を平滑化してノイズレベルに応じた直流信号を得てノイズアンプ7に積分回路10の出力を与える(フィードバックする)ことによりAGCループを形成する。
【0008】
なお、遅延回路2はパルス性ノイズがHPF6に供給されてからゲート回路3を遮断状態にするまでの時間を補うために設けられている。また、ステレオ復調回路5には、図9に示すようにLch(左チャンネル)信号とRch(右チャンネル)信号が(Lch+Rch)/2を中心として周波数38kHzにより平衡変調された形で入力されるので、例えば38kHzで時分割することによりLch信号とRch信号とを分離して取り出すことができる。
【0009】
また、上述のように先の信号をレベルホールドして出力するもののほかに、パルス性ノイズの発生した前後のレベルより平均値等により補正する方法もある。ところで、この方法においては、以下のような問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図10(a)に補正期間に対し低い周波数の信号を補正した補正誤差が最も大きくなる場合の波形を示す。同図の○印は●印を補正した値で、○印と●印の差が補正誤差を示している。
【0011】
次に、図10(b)に補正期間に対し高い周波数の信号を補正した場合の波形を示す。同図の○印は●印を補正した値を示している。図10(a)と同様に○印と●印の差が補正誤差を示している。
【0012】
ここで、各補正誤差をみると図10(b)の方が大きい。つまり補正期間に対する周波数の相対的な時間幅の関係が非常に重要であり、高い周波数成分の信号を補正しても誤差が大きいことがわかる。このため高い周波数を多く含む信号に対して補正を行っても補正誤差がノイズとして聞こえる。ここで、パルス性ノイズのパルス幅が数十μs〜数百μsに対しコンポジット信号は図9に示す様に38kHzで平衡変調された成分が有りパルス性ノイズに対し信号の周期が短いため図10(b)のような補正誤差が生じる。
【0013】
本発明はこの点に鑑み、高い周波数成分を多く含んだ信号に対しても補正誤差を小さくすることが可能な、ノイズ抑圧能力の向上させた雑音除去装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わる雑音除去装置においては、FM復調されたFM復調信号から雑音を検出する雑音検出手段と、前記FM復調信号に含まれるステレオ信号を復調するステレオ復調手段と、前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に基づく第1の補正信号を出力する第1の補正手段と、前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に対する所定の処理に基づく第2の補正信号を出力する第2の補正手段と、前記ステレオ復調手段の出力における高域成分のレベルを検出する高域レベル検出手段と、該高域レベル検出手段の出力に基づいて前記第1または第2の補正手段のいずれかを選択する選択手段とを備え、前記第1の補正手段は、補正期間の前後に存在する信号値の直線補間から求まる信号を前記第1の補正信号として出力し、第2の補正手段は、前記所定の処理として、前記補正期間の前後に存在する信号値に対する平均化処理を行ない、当該平均化処理を行なうことによって得られる2つの平均信号値の直線補間から求まる信号を前記第2の補正信号として出力することを特徴とする。
【0015】
この発明の請求項2に関わる雑音除去装置において、第1の補正手段は、雑音の発生時点を含む所定期間を補正期間とし、当該補正期間の直前および直後に存在する2つの信号値の直線補間から求まる信号値の低域フィルタ出力を第1の補正信号として出力するように構成した。
【0016】
この発明の請求項3に関わる雑音除去装置において、第2の補正手段は、雑音の発生時点を含む所定期間を補正期間とし、当該補正期間の前後にそれぞれ存在する複数の信号値を前記雑音の発生前後のそれぞれに対応して平均化する平均化処理を行い、当該平均化処理によって得られる2つの平均信号値の直線補間から求まる信号値の低域フィルタ出力を第2の補正信号として出力するように構成した。
【0017】
この発明の請求項4に係わる雑音除去装置において、復調されたオーディオ信号における全帯域のレベルを検出するレベル検出手段をさらに備え、このレベル検出手段のレベル出力に対する高域レベル検出手段のレベル出力の割合と所定値との関係に基づいて選択手段を動作させるように構成した。
【0018】
この発明の請求項5に係わる雑音除去装置において、雑音検出手段は、高域レベル検出手段の出力レベルに応じて、その検出感度が可変であるように構成した。
【0019】
この発明の請求項6に係わる雑音除去装置において、オーディオ信号を構成する右チャンネル信号および左チャンネル信号間における加算信号のレベルと減算信号のレベルとに基づいて選択手段を動作させるように構成した。
【0020】
この発明の請求項7に係わるオーディオ出力装置においては、請求項1乃至6に記載された雑音除去装置を備えるようにした。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、例えばカーラジオ等のカーオーディオ機器、車搭載型テレビのカービデオ機器等のオーディオ出力装置、またはこのオーディオ出力装置を含むような映像音声装置等に適用することで雑音除去に絶大なる効果を発揮することが可能な構成の実施の形態について述べる。
【0022】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である雑音除去装置のブロック構成図である。
【0023】
1000は受信した放送電波等より、FM信号を復調するためのFM復調器、5はステレオ復調手段、12はステレオ復調手段5のRchの中低域信号用の中低域用補正手段、13はステレオ復調手段5のRchの高域信号用の高域用補正手段、21は高域用補正手段13と中低域用補正手段12の出力信号を切り替えるスイッチ、14はステレオ復調手段5のLchの中低域信号用の中低域用補正手段である(ここで、中低域用補正手段12、14は、それぞれRch、Lchに対応して設けられた第1の補正手段である。)。
【0024】
15はステレオ復調手段5のLchの高域信号用の高域用補正手段、22は高域用補正手段15と中低域補正手段14の出力信号を切り替えるスイッチ、16はスイッチ21の出力信号のレベル(エンベロープ)を検出するレベル検出手段、17はスイッチ21の出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段である(ここで、高域用補正手段13、15は、それぞれRch、Lchに対応して設けられた第2の補正手段である。)。
【0025】
18はスイッチ22の出力信号のレベルを検出するレベル検出手段、19はスイッチ22の出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段、200はレベル検出手段16および高域レベル検出手段17の各出力レベルにスイッチ21を制御するための選択手段、201はレベル検出手段18および高域レベル検出手段19の各出力レベルに応じてスイッチ22を制御するための選択手段である。
【0026】
次に動作について説明する。
例えば、先に延べたオーディオ出力装置の一例としてのカーラジオにおいては、付属のアンテナ等により、受信された放送信号はFM復調器1000によりFM復調信号が出力される。このFM復調信号はステレオ復調回路5およびノイズ検出手段110にそれぞれ入力され、以下に詳細に述べる処理を施される。
【0027】
まず、ノイズ検出手段110は、例えば従来の装置におけるノイズ検出手段11と同じようにパルス性ノイズを検出する。ノイズ検出手段110の出力信号としては、パルス性ノイズを検出した期間に高レベル(Hレベル)、検出しなかった期間に低レベル(Lレベル)のゲート信号を出力し、このゲート信号出力は高域用補正手段13、中低域用補正手段12、高域用補正手段15および中低域用補正手段14に入力される。
【0028】
次に各補正手段12〜15はゲート信号がHレベルの期間における入力信号(ステレオ復調手段5からの出力)を補正し、Lレベルの期間では入力信号をそのまま出力する。
【0029】
(補正期間前後の値による補正について)
ここで、中低域用補正手段12および14は、補正期間の前後の値を用いて、ノイズが発生した期間(以下、ノイズ期間と称する)の信号を直線補間する(この直線補間により出力される信号を補正信号と称する)。なお、この補正信号は低域フィルタを介して出力される。
【0030】
この中低域用補正手段12および14を用い、ノイズ期間に対して波長が長い(すなわち、周波数が低い)信号を直線補間した結果、補正誤差が最も大きくなる場合と、ノイズ期間に対して波長が短い(すなわち、周波数が高い)信号を直線補間した結果、補正誤差が最も大きくなる場合の波形の例を図2に示す。
【0031】
図2中の●印はノイズが発生しなかった場合の本来得られるべきレベルであり、この例の場合には補正誤差が最も大きくなるポイントに相当し、▽印がその補正値(中低域用補正手段12による補正値)を示している。
【0032】
図2(a)はステレオ復調手段5の出力信号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が補正期間に対し低い)場合を示しており、▽印と●印のレベル差(差分値)が小さく、補正による誤差は信号波形の振幅に対して非常に小さいかほとんどない。このように第1の補正手段においては、雑音の発生時点を含む所定期間の直前および直後に存在する信号値に基づいて雑音を補正するための補正信号を出力する(以下の各実施の形態の説明における第1の補正手段については、特に断りのない限り同様の動作を行うものとする)。
【0033】
図2(b)はステレオ復調手段5の出力信号の波長が補正期間に対して短い(すなわち、周波数が補正期間に対し高い)場合を示しており、▽印と●印のレベル差(差分値)が大きく、補正による誤差は信号波形の振幅に対して大きい。
【0034】
すなわち、信号波形の波長が短い信号波形(すなわち、高い周波数の信号波形)に対して、上述した中低域用補正手段12を用いた補間を行うと、十分なノイズの抑圧効果が得られないことになる。
【0035】
(平均期間における平均値を用いた補正について)
次に、高域用補正手段13および15は補正期間の前と後で平均化処理を行い(◆印が平均期間における平均値)、この2つの平均値(補正信号としての平均信号値)を用いて直線補間を行う。なお、この補正信号(平均信号値)は低域フィルタを介して出力される。
【0036】
なお、ここにおける平均期間とはノイズ期間の前後における所定の期間であって、その期間中に含まれる複数の信号値に基づいて、その期間における信号レベルの平均値が求められる。
【0037】
この高域用補正手段13および15を用いて、補正期間に対し低い周波数と高い周波数の信号を補正した波形を図2に示す。
【0038】
図2(a)はステレオ復調手段5の出力信号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が補正期間に対し低い)場合を示しており、●印とのレベル差は▽印の方が○印よりも小さくなっている。
【0039】
図2(b)はステレオ復調手段5の出力信号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が補正期間に対し低い)場合を示しており、●印とのレベル差は○印の方が▽印より小さくなっている。
【0040】
従って、信号波形の波長が補正期間に対して十分に長い(すなわち、信号波形の周波数が補正期間に対し低い)場合には中低域用補正手段12および14を用いて補正(補間処理)を行い、信号波形の波長が補正期間に対して短い(すなわち、信号波形の周波数補正期間に対し高い)場合には高域用補正手段13および15を用いて補正(補間処理)を行う。このように第2の補正手段においては、雑音の発生時点を含む所定期間の直後に存在する複数の信号値に基づいて雑音を補正するための補正信号を出力する(以下の各実施の形態の説明における第2の補正手段については、特に断りのない限り同様の動作を行うものとする)。
【0041】
(レベル検出手段について)
次に、レベル検出手段について説明する(以下では、理解を簡単にするため、まずRchの系列に係わる構成について述べる)。
【0042】
レベル検出手段16においては、高域用補正手段12または中低域用補正手段13を用いて補正された信号のレベルを検出する(エンベロープ検出)。
【0043】
この場合のレベル検出手段16は、例えば図3(a)のような構成を採用することにより実現することができる。なお、ここでは、スイッチ21の出力に直流分は含まないものとする。
【0044】
図において、23は絶対値回路であり、24は低域フィルタ(LPF)である。まず、絶対値回路23において、スイッチ21より出力される出力信号の絶対値を求め、LPF24によって高域成分を除く。このLPF24の出力信号はスイッチ21から出力される信号のエンベロープとして出力される。
【0045】
なお、Lchの系列についても、レベル検出器18、高域用補正手段15または中低域用補正手段14、スイッチ22はそれぞれRchの対応する構成、レベル検出器18の構成も図3(a)に示すものと同様のものが採用され、その動作も同様である。
【0046】
(高域レベル検出手段について)
次に、高域レベル検出手段について説明する(以下では、理解を簡単にするため、まずRchの系列に係わる構成について述べる)。
【0047】
高域レベル検出手段17においては、高域用補正手段12または中低域用補正手段13を用いて補正された信号のレベルを検出する(エンベロープ検出)。
【0048】
この場合の高域レベル検出手段17は、例えば図3(b)のような構成を採用することにより実現することができる。なお、ここでは、スイッチ21の出力に直流分は含まないものとする。
【0049】
図において、25は高域フィルタ(HPF)、26は絶対値回路、27は低域フィルタ(LPF)である。まず、HPF25において、スイッチ21より出力される出力信号の低域成分を除き、高域成分を得る。
【0050】
次に、絶対値回路26において、HPF25の出力信号の絶対値を求める。次に、LPF27で高域成分を除く。このLPF27の出力信号はスイッチ21から出力される信号の高域成分のエンベロープとして出力される。
【0051】
なお、Lchの系列についても、高域レベル検出手段19、高域用補正手段15または中低域用補正手段14、スイッチ22はそれぞれRchの対応する構成、高域レベル検出器19の構成も図3(b)に示すものと同様のものが採用され、その動作も同様である。
【0052】
(選択手段について)
次に、選択手段200について説明する。選択手段200には高域レベル検出手段17からの出力信号VHとレベル検出手段16からの出力信号VAが入力される。
【0053】
ここで、VH/VAが所定値より小さい(すなわち、高い周波数成分の信号の割合が小さい)場合、高い周波数成分の信号を補正するために生じる補正誤差の発生する割合が小さいと考えられるので、選択手段200はスイッチ21によってRchの出力側と中低域用補正手段12とを、また、選択手段201はスイッチ22によってLchの出力側と中低域補正手段14とをそれぞれ接続する。
【0054】
VH/VAが所定値より大きい(すなわち、高い周波数成分の信号の割合が大きい)場合、高い周波数成分の信号を補正するために生じる補正誤差の発生する割合が大きいと考えられるので、選択手段200はスイッチ21によってRchの出力側と高域用補正手段13とを、また、選択手段201はスイッチ22によってLchの出力側と高域用補正手段14とをそれぞれ接続する。
【0055】
以上のように、FMステレオ復調した信号における高域成分のレベル(高域成分のエンベロープ)VHと全帯域のレベル(全帯域のエンベロープ)VAとの割合(比)と所定値とを比較した結果に応じて補正手段を選択するので補正誤差を軽減することができる。
【0056】
また、上述したこれらの処理はFM検波回路1の出力信号をA/D変換(Analog to Digital変換)した後にDSP(Digital Signal Processor)などを用いディジタル信号処理により実行しても良い。この場合、中低域用補正手段12および14、高域用補正手段13および15のうち選択されてない補正手段は補正のための処理を省略することができる。
【0057】
また、高域レベル検出手段17または19として、図3に示したHPF25を用いる場合について説明したが、ステレオ復調された信号のうち、例えば15kHz以上の成分は基本的に不要なので、15kHz以上の成分が除去できるBPFを用いてもよい。
【0058】
また、補正方法に直線補間を用いた場合について説明したが、ノイズ期間における信号を直線補間し更にLPFを通過させ、補正誤差の高域成分を抑圧した後にノイズ期間の信号(ノイズ)と置き換えても良い。
【0059】
なお、上述の説明においてはVHの信号レベルが大きく(この場合VAの信号レベルも大きくなる)なる場合に、VA(レベル検出手段のレベル出力)に対するVH(高域レベル検出手段のレベル出力)の割合(VH/VA)と所定値との関係に基づいて選択手段の動作を決定したが、例えばVHの信号レベルが極端に大きくならない場合にはVHのみと所定値との関係に基づいて選択手段の動作を決定してもよいことは説明するまでも無い。
【0060】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2である雑音除去装置のブロック構成図である。図において、5はステレオ復調手段、12はステレオ復調手段5のRchの中低域の信号に補正を施すための中低域用補正手段、13はステレオ復調手段5のRchの高域の信号に補間を施すための高域用補正手段である。
【0061】
21は高域用補正手段13と中低域用補正手段12の出力信号を切り替えるスイッチ、14はステレオ復調手段5のLchの中低域信号用の中低域用補正手段、15はステレオ復調手段5のLchの高域信号用の高域用補正手段である。
【0062】
22は高域用補正手段15と中低域補正手段14の出力信号を切り替えるスイッチ、16はスイッチ21の出力信号のレベル検出手段、17はスイッチ21の出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段である。
【0063】
18はスイッチ22の出力信号のレベルを検出するレベル検出手段、19はスイッチ22の出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段である。
【0064】
28はレベル検出手段15および17と高域レベル16および18の各出力レベルとに応じて、スイッチ21および22を制御する選択手段、111は高域レベル検出手段17および19からの出力に応じてノイズ検出の感度を調整するノイズ検出手段である。
【0065】
次に、実施の形態1と動作が異なる部分について説明する。
図5に小さいパルス性ノイズを補正した場合を示す(ここでは、信号波形の振幅レベルの50%までの振幅を有するノイズを小さいパルス性ノイズと称する)。
【0066】
図5中(a)は小さいパルス性ノイズを補正する前の波形の一例、(b)は補正した後の波形の一例をそれぞれ示す。
図5(a)と(b)とを比較すると分かるように、図示したような例においては、補正後の波形の方が補正する前の波形よりレベル差(誤差)が大きくなる(本来の信号波形から大きく波形が変形してしまう。図5に示す例では、本来の正弦波から補正された部分について大きく波形が変形している)ことに起因して、補正したために却ってノイズとしては大きくなってしまう場合がある。特に、周波数が高い信号を補正する場合には補正誤差が大きくなるのでこの傾向が大きい。
【0067】
そこで、周波数の高い成分が大きい場合はパルス性ノイズの検出感度を下げ、小さなノイズは検出しないようにし補正手段12〜15による補正を行わないようにする。
【0068】
図6に上述の動作を実現可能な、検出手段111の一例を示す。図6に示したHPF6、ノイズアンプ7、波形整形回路9、積分回路10の動作は従来の装置における動作と同じである。また、加算器28において積分回路10の出力と、高域レベル検出手段17および19の出力に重み付け器29と重み付け器30を介して重み付け(それぞれ係数を乗算する。もちろん係数を1とする場合も含まれる)した後の各出力を加算し、この加算結果を制御信号としてノイズアンプ7に入力する。
【0069】
ここで、ノイズアンプ7は上述の制御信号(加算結果)が大きいほどゲインを小さくする。従って、高域レベル検出手段17および19の出力が0の場合におけるノイズアンプ7のゲインは、ノイズ検波回路8の出力信号の平均レベルを一定に保つように働くことになる。
【0070】
ノイズ検波回路8の出力信号の平均レベルは波形整形回路9の閾値よりも小さい。ところが、時間的変化が速い信号に対してはノイズアンプ7のゲインは変化しないので、ノイズアンプ7にパルス性ノイズが加わるとノイズ検波回路8の出力が波形整形回路9の閾値よりも大きくなり、波形整形回路9はHレベルを出力しパルス性ノイズを検出する。
【0071】
ここで、ノイズ検波回路8の出力の平均値と波形整形回路9の閾値の差以下の大きさのパルス性ノイズが発生しても検出しない。従って、小さなパルス性ノイズまで検出する場合には、ノイズ検波回路8の出力信号の平均値と波形整形回路9の閾値との差を小さくし、小さなパルス性ノイズを検出しない場合はノイズ検波回路8の出力信号の平均値と波形整形回路9の閾値との差を大きくすればよい。
【0072】
次に、ステレオ復調信号に高域の信号が多く含まれ、高域レベル検出手段17および19の出力が大きくなってくると、ノイズアンプの制御信号が大きくなるため、それに応じてノイズアンプ7のゲインが小さくなる。
【0073】
このため、ノイズ検波回路8の出力信号の平均値は小さくなり、波形整形回路9の閾値との差が大きくなるために小さなパルス性ノイズは検出されなくなる。
【0074】
以上のように、ステレオのFM復調した信号の高域成分のレベルが大きいとパルス性ノイズの検出感度を下げる(すなわち、検出感度は高域レベル検出手段の出力レベルに応じて可変である)ので、小さなパルス性ノイズを補正することによる補正誤差が軽減される。
【0075】
また、上述したこれらの処理は、FM検波回路1の出力信号をA/D変換し、その後の処理をDSP等によりディジタル信号処理技術を用いて実行しても良い。なお、この場合においては中低域用補正手段12および14、高域用補正手段13および15のうち、選択されてない補正手段における補正のための処理を省略することができる。
【0076】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3である雑音除去装置のブロック構成図である。図において、112はFM検波回路1の出力からパルス性ノイズを検出するノイズ検出手段、120はFM検波回路1の出力信号のうち、中低域成分が多い場合に中低域の信号に補正を施すための中低域用補正手段、130はFM検波回路1の出力信号のうち、高域成分が多い場合に高域の信号に補正を施すための高域用補正手段、21は中低域用補正手段120と高域用補正手段130の出力を切り替えるスイッチである。
【0077】
5はスイッチ21の出力信号に接続されたステレオ復調手段、160はステレオ復調手段5のLch信号のレベルを検出するレベル検出手段、170はステレオ復調手段5のLch信号のうち高域の信号レベルを検出する高域レベル検出手段、180はステレオ復調手段5のRch信号の信号レベルを検出するレベル検出手段である。
【0078】
190はステレオ復調手段5のRch信号のうち、高域の信号レベルを検出する高域レベル検出手段、300はLch信号の信号レベルとRch信号の信号レベルとの差であるL−R成分の大きさ(減算信号のレベル。なお、R−L成分であっても良い)を検出するL−Rレベル検出手段、301はLch信号の信号レベルとRch信号の信号レベルとの和であるL+R成分の大きさ(加算信号のレベル)を検出するL+Rレベル検出手段である。
【0079】
400はレベル検出手段160、180、高域検出手段170、190、L−Rレベル検出手段300の各出力に応じてスイッチ21を切り替える選択手段である。
【0080】
次に動作を説明する。
まず、ノイズ検出手段112は、例えば従来の装置における検出手段11と同様にしてパルス性ノイズを検出する。ノイズ検出手段112の出力信号はパルス性ノイズを検出した期間は高レベル(Hレベル)の、検出しなかった期間は低レベル(Lレベル)の各ゲート信号を出力し、高域用補正手段130と中低域用補正手段120に入力する。
【0081】
次に、補正手段120、130はゲート信号がHレベルの期間にある信号を補正する。ここで、補正されるFM検波回路1の出力信号は、0〜15kHzのL+R成分と23〜53kHzの帯域に38kHzでAM変調されたL−R成分、および19kHzのパイロット信号から構成されている。
【0082】
よって、L−R成分を多く含む信号に対し数十μs幅のパルス性ノイズに対応する補正を行うと、補正期間内に数波長のパルス性ノイズが存在する場合もあり、単純に前値保持や直線補間等を行ってしまうと、却って補正誤差が大きくなる場合がある。この場合には、高域用補正手段130を用い補正による誤差を小さくする。
【0083】
また、FM検波回路1の出力信号にL−R成分が少ない場合、23k〜53kHzの成分が少ないので、L+R成分のうちの高域成分が少ないことは、FM検波回路1の出力信号のうちの高域成分が小さいことと等価であるので、単純に前値保持や直線補間を行い補正誤差を小さくすることができる。
【0084】
従って、この場合、選択手段400は下記の(1)および(2)に示す条件を満たす場合に、スイッチ21を中低域用補正手段120に接続するように動作する。
(1)L−Rレベル検出手段300の出力が、L+Rレベル検出手段301の出力信号より十分小さい。
(2)高域レベル検出手段170および190の出力が、レベル検出手段160および180の出力よりも十分大きい場合
【0085】
ここで、L−Rレベル検出手段300の出力信号は、例えば、ステレオ復調されたLch信号とRch信号との差の絶対値をLPFに入力した出力から得られる。また、L+Rレベル検出手段301の出力信号は、例えば、ステレオにFM復調されたLch信号とRch信号の和の絶対値を入力とするLPFの出力から得ることができる。
【0086】
以上のように、上述の(1)および(2)の条件を満足する場合には、FM検波回路1からの出力信号に高域の信号成分が少ないので、単純に直線補間等によって補正を施した方が、本来の復調信号との誤差を小さくすることができる。
【0087】
また、上述したこれらの処理は、FM検波回路1の出力信号をA/D変換し、その後の処理をDSP等によりディジタル信号処理技術を用いて実行しても良い。
【0088】
また、上述した実施の形態の説明においては、ステレオのFM復調後の信号に処理を加えて、選択手段400に入力しているが、スイッチ21の出力信号を補正したコンポジット信号における高域の信号レベルを検出し、これが小さい場合にはL−Rの成分が小さく、さらにステレオにFM復調された信号の高域成分も小さくなるので、スイッチ21は中低域用補正手段120に接続するようにしても良い。
【0089】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば以下に述べる効果を奏する。この発明の請求項1に係わる雑音除去装置においては、FM復調されたFM復調信号から雑音を検出する雑音検出手段と、前記FM復調信号に含まれるステレオ信号を復調するステレオ復調手段と、前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に基づく第1の補正信号を出力する第1の補正手段と、前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に対する所定の処理に基づく第2の補正信号を出力する第2の補正手段と、前記ステレオ復調手段の出力における高域成分のレベルを検出する高域レベル検出手段と、該高域レベル検出手段の出力に基づいて前記第1または第2の補正手段のいずれかを選択する選択手段とを備え、前記第1の補正手段は、補正期間の前後に存在する信号値の直線補間から求まる信号を前記第1の補正信号として出力し、第2の補正手段は、前記所定の処理として、前記補正期間の前後に存在する信号値に対する平均化処理を行ない、当該平均化処理を行なうことによって得られる2つの平均信号値の直線補間から求まる信号を前記第2の補正信号として出力するように構成したので、復調された信号に高い周波数成分が含まれていても、高い周波数成分を検出し、高い周波数成分の割合が大きい場合において高い周波数の信号に対して誤差が少ない補正を選択するので、高い周波数成分の割合が大きい場合の補正誤差が軽減できる。
【0090】
この発明の請求項2に係わる雑音除去装置において、第1の補正手段は、雑音の発生時点を含む所定期間を補正期間とし、当該補正期間の直前および直後に存在する2つの信号値の直線補間から求まる信号値の低域フィルタ出力を第1の補正信号として出力するように構成したので、低い周波数成分の割合が大きい場合の補正誤差が軽減できる。
【0091】
この発明の請求項3に係わる雑音除去装置において、第2の補正手段は、雑音の発生時点を含む所定期間を補正期間とし、当該補正期間の前後にそれぞれ存在する複数の信号値を前記雑音の発生前後のそれぞれに対応して平均化する平均化処理を行い、当該平均化処理によって得られる2つの平均信号値の直線補間から求まる信号値の低域フィルタ出力を第2の補正信号として出力するように構成したので、高い周波数成分の割合が大きい場合の信号補正を的確に行うことが可能であり補正誤差を軽減することができる。
【0092】
この発明の請求項4に係わる雑音除去装置において、復調されたオーディオ信号における全帯域のレベルを検出するレベル検出手段をさらに備え、このレベル検出手段のレベル出力に対する高域レベル検出手段のレベル出力の割合と所定値との関係に基づいて選択手段を動作させるように構成したので、高域レベル検出手段からの出力が大きくなった場合においても雑音を確実にとらえることが可能である。
【0093】
この発明の請求項5に係わる雑音除去装置において、雑音検出手段は、高域レベル検出手段の出力レベルに応じて、その検出感度が可変であるように構成したので、低いレベルの雑音が含まれる場合における、補正による大きな誤差の発生を防ぐことができる。
【0094】
この発明の請求項6に係わる雑音除去装置において、オーディオ信号を構成する右チャンネル信号および左チャンネル信号間における加算信号のレベルと減算信号のレベルとに基づいて選択手段を動作させるように構成したので、受信した信号に適合する補正を行うことが可能である。
【0095】
この発明の請求項7に係わるオーディオ出力装置においては、請求項1乃至6に記載された雑音除去装置を備えるようにしたので、雑音が含まれたとしても、その雑音に対して最適な補正を行って、品質の高いオーディオ出力を得ることが可能なオーディオ出力装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の雑音除去装置の補正波形を示す図である。
【図3】実施の形態1の雑音除去装置のステレオ復調後におけるレベル検出手段の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2の補正動作を説明する図である。
【図6】実施の形態2におけるノイズ検出手段の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の雑音除去装置の構成を示すブロック図である。
【図9】FMステレオ復調波形を示す図である。
【図10】ノイズ補正波形の一例である。
【符号の説明】
5 ステレオ復調手段、6 ハイパスフィルタ、7 ノイズアンプ、8 ノイズ検波回路、9 波形整形回路、10 積分回路、110,111,112 ノイズ検出手段、12,14,120 中低域用補正手段、13,15,130 高域用補正手段、16,18,160,180 レベル検出手段、17,19,170,190 高域レベル検出手段、28,200,201,400 選択手段、21,22 スイッチ、23,26 絶対値回路、24,27 LPF、6,25 HPF、29,30 重み付け回路、300 L−Rレベル検出手段、302 L+Rレベル検出手段。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a noise removing device for receiving an audio signal, and more specifically to a noise removing device and an audio output device that are likely to be mixed with pulse noise, for example, used in a car radio.
[0002]
[Prior art]
For example, when considering electromagnetic wave noise in an automobile environment, a large number of pulsed electromagnetic noises (sometimes referred to as pulsed noises) such as ignition noise and mirror noise are generated. Since these pulse noises are mixed in the receiving antenna connected to the car radio inside the vehicle, it is usually well experienced that pulse noise is generated in the output audio signal. A noise removing device for removing sexual noise is used.
[0003]
FIG. 8 is a block diagram of a conventional (pulsed) noise removing apparatus described in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 63-87026. In the figure, when the FM intermediate frequency signal of the FM receiver is input, the detection signal output from the
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
This prevents the occurrence of spike-like noise due to a sudden change in the potential of the demodulated signal due to pulse noise. When no pulse is supplied from the
[0007]
Further, the
[0008]
The
[0009]
In addition to the above-described level-holding and outputting of the previous signal, there is a method of correcting the average value or the like based on the levels before and after the occurrence of pulse noise. However, this method has the following problems.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
FIG. 10A shows a waveform when the correction error obtained by correcting a signal having a low frequency for the correction period is the largest. In the figure, a circle mark is a value obtained by correcting the mark ●, and a difference between the circle mark ● and the mark ● indicates a correction error.
[0011]
Next, FIG. 10B shows a waveform when a signal having a high frequency is corrected for the correction period. The circles in the figure indicate values obtained by correcting the ● marks. As in FIG. 10A, the difference between the ◯ mark and the ● mark indicates a correction error.
[0012]
Here, when each correction error is seen, FIG. 10B is larger. That is, it can be understood that the relationship of the relative time width of the frequency with respect to the correction period is very important, and the error is large even if a signal having a high frequency component is corrected. For this reason, even if correction is performed on a signal containing many high frequencies, the correction error is heard as noise. Here, when the pulse width of the pulse noise is several tens of μs to several hundreds of μs, the composite signal has a component that is balanced-modulated at 38 kHz as shown in FIG. A correction error as shown in FIG.
[0013]
In view of this point, an object of the present invention is to provide a noise removing device with improved noise suppression capability that can reduce a correction error even for a signal containing a large amount of high frequency components.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In the noise removing apparatus according to
[0015]
In the noise removal apparatus according to
[0016]
In the noise removal apparatus according to claim 3 of the present invention, the second correction means includes a predetermined period including a noise generation time point. Is the correction period, and the correction period A plurality of signal values that exist before and after the noise are averaged corresponding to each before and after the occurrence of the noise. Perform the averaging process, and the averaging process The low-pass filter output of the signal value obtained from linear interpolation of the two average signal values obtained by Second It was configured to output as a correction signal.
[0017]
The noise removal apparatus according to
[0018]
In the noise removing apparatus according to
[0019]
In the noise removal apparatus according to
[0020]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided an audio output device comprising the noise removing device according to the first to sixth aspects.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, for example, by applying it to an audio output device such as a car audio device such as a car radio, a car video device of a vehicle-mounted television, or a video / audio device including this audio output device, it has a great effect on noise removal. An embodiment of a configuration that can be demonstrated will be described.
[0022]
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to the drawings showing embodiments thereof.
FIG. 1 is a block diagram of a noise removal apparatus according to
[0023]
1000 is an FM demodulator for demodulating an FM signal from received broadcast radio waves, 5 is a stereo demodulator, 12 is an Rch medium / low band correction means for Rch of the
[0024]
[0025]
18 is a level detection means for detecting the level of the output signal of the
[0026]
Next, the operation will be described.
For example, in a car radio as an example of an audio output device extended earlier, an FM demodulated signal is output from an
[0027]
First, the noise detection unit 110 detects pulse noise as in the noise detection unit 11 in the conventional apparatus, for example. As an output signal of the noise detecting means 110, a high level (H level) gate signal is output during a period when pulse noise is detected, and a low level (L level) gate signal is output during a period when no pulse noise is detected. The signal is input to the
[0028]
Next, each of the correction means 12 to 15 corrects the input signal (output from the stereo demodulation means 5) when the gate signal is at the H level, and outputs the input signal as it is during the L level period.
[0029]
(About correction by values before and after the correction period)
Here, the mid-low range correction means 12 and 14 linearly interpolate a signal in a period in which noise occurs (hereinafter referred to as a noise period) using values before and after the correction period (output by this linear interpolation). This signal is referred to as a correction signal. This correction signal is output via a low-pass filter.
[0030]
As a result of linearly interpolating a signal having a long wavelength (that is, having a low frequency) with respect to the noise period using the mid-low range correction means 12 and 14, the correction error becomes the largest and the wavelength with respect to the noise period. FIG. 2 shows an example of a waveform when the correction error becomes the largest as a result of linear interpolation of a signal having a short period (that is, having a high frequency).
[0031]
The mark ● in FIG. 2 is the level that should be obtained when no noise occurs. In this example, the mark corresponds to the point where the correction error becomes the largest, and the mark ▽ indicates the correction value (middle low range). Correction value by the correction means 12 for use).
[0032]
FIG. 2A shows a case where the wavelength of the output signal of the stereo demodulating means 5 is longer than the correction period (that is, the frequency is lower than the correction period), and the level difference (difference value) between ▽ and ●. ) Is small, and the error due to correction is very small or almost not with respect to the amplitude of the signal waveform. As described above, the first correction means outputs a correction signal for correcting noise based on signal values existing immediately before and immediately after a predetermined period including the time of occurrence of noise (in each of the following embodiments). The first correcting means in the description performs the same operation unless otherwise specified).
[0033]
FIG. 2B shows a case where the wavelength of the output signal of the stereo demodulating means 5 is shorter than the correction period (that is, the frequency is higher than the correction period), and the level difference (difference value) between the ▽ and ● marks. ) Is large, and the error due to correction is large with respect to the amplitude of the signal waveform.
[0034]
That is, if interpolation is performed on a signal waveform having a short wavelength (that is, a high-frequency signal waveform) using the above-described mid-low range correction means 12, a sufficient noise suppression effect cannot be obtained. It will be.
[0035]
(About correction using the average value in the average period)
Next, the high-frequency correction means 13 and 15 perform an averaging process before and after the correction period (♦ is an average value in the average period), and the two average values (average signal values as correction signals) are calculated. To perform linear interpolation. The correction signal (average signal value) is output through a low-pass filter.
[0036]
Here, the average period is a predetermined period before and after the noise period, and an average value of signal levels in the period is obtained based on a plurality of signal values included in the period.
[0037]
FIG. 2 shows a waveform obtained by correcting signals having a low frequency and a high frequency with respect to the correction period using the high-frequency correction means 13 and 15.
[0038]
FIG. 2A shows the case where the wavelength of the output signal of the stereo demodulating means 5 is longer than the correction period (that is, the frequency is lower than the correction period). Is smaller than ○ mark.
[0039]
FIG. 2B shows the case where the wavelength of the output signal of the
[0040]
Therefore, when the wavelength of the signal waveform is sufficiently long with respect to the correction period (that is, the frequency of the signal waveform is lower than the correction period), correction (interpolation processing) is performed using the mid-low range correction means 12 and 14. When the wavelength of the signal waveform is shorter than the correction period (that is, higher than the frequency correction period of the signal waveform), correction (interpolation processing) is performed using the high-frequency correction means 13 and 15. As described above, the second correction means outputs a correction signal for correcting noise based on a plurality of signal values existing immediately after a predetermined period including the time of occurrence of noise (in the following embodiments). For the second correction means in the description, the same operation is performed unless otherwise specified).
[0041]
(About level detection means)
Next, the level detection means will be described (hereinafter, in order to simplify the understanding, first, the configuration related to the Rch sequence will be described).
[0042]
The level detection means 16 detects the level of the signal corrected using the high-frequency correction means 12 or the mid-low frequency correction means 13 (envelope detection).
[0043]
The level detection means 16 in this case can be realized by adopting a configuration such as that shown in FIG. Here, it is assumed that the output of the
[0044]
In the figure, 23 is an absolute value circuit, and 24 is a low-pass filter (LPF). First, in the
[0045]
Also for the Lch series, the level detector 18, the high-frequency correction means 15 or the mid-low frequency correction means 14, and the
[0046]
(About high frequency level detection means)
Next, the high-frequency level detection means will be described (hereinafter, in order to simplify the understanding, first, the configuration related to the Rch sequence will be described).
[0047]
The high frequency
[0048]
The high frequency level detection means 17 in this case can be realized by adopting a configuration as shown in FIG. Here, it is assumed that the output of the
[0049]
In the figure, 25 is a high-pass filter (HPF), 26 is an absolute value circuit, and 27 is a low-pass filter (LPF). First, the
[0050]
Next, the
[0051]
For the Lch series, the high-frequency level detection means 19, the high-frequency correction means 15 or the mid-low-frequency correction means 14, and the
[0052]
(About selection means)
Next, the selection means 200 will be described. The selection means 200 receives the output signal VH from the high frequency level detection means 17 and the output signal VA from the level detection means 16.
[0053]
Here, when VH / VA is smaller than a predetermined value (that is, the ratio of the high frequency component signal is small), it is considered that the ratio of occurrence of the correction error generated for correcting the high frequency component signal is small. The selection means 200 connects the Rch output side and the mid-low frequency correction means 12 by the
[0054]
When VH / VA is larger than a predetermined value (that is, the ratio of the high frequency component signal is large), it is considered that the ratio of occurrence of the correction error generated for correcting the high frequency component signal is large. The
[0055]
As described above, the result of comparing the ratio (ratio) between the level of the high frequency component (envelope of the high frequency component) VH and the level of all the bands (envelope of all the bands) VA and the predetermined value in the FM stereo demodulated signal. Since the correction means is selected according to the correction error, the correction error can be reduced.
[0056]
Further, these processes described above may be executed by digital signal processing using a DSP (Digital Signal Processor) after A / D conversion (Analog to Digital conversion) of the output signal of the
[0057]
Further, the case where the
[0058]
In addition, although the case where linear interpolation is used as the correction method has been described, the signal in the noise period is linearly interpolated and further passed through the LPF, and after the high frequency component of the correction error is suppressed, the signal in the noise period (noise) is replaced. Also good.
[0059]
In the above description, when the signal level of VH is large (in this case, the signal level of VA is also large), VH (level output of the high frequency level detection means) relative to VA (level output of the level detection means). The operation of the selection unit is determined based on the relationship between the ratio (VH / VA) and the predetermined value. For example, when the signal level of VH does not become extremely high, the selection unit is based on the relationship between only VH and the predetermined value. Needless to say, the operation may be determined.
[0060]
FIG. 4 is a block configuration diagram of a noise removing apparatus according to
[0061]
21 is a switch for switching output signals of the high-frequency correction means 13 and the mid-low frequency correction means 12, 14 is a correction means for medium and low frequencies for the Lch medium-low frequency signal of the stereo demodulation means 5, and 15 is a stereo demodulation means. This is a high-frequency correction means for 5 Lch high-frequency signals.
[0062]
22 is a switch for switching the output signals of the high-frequency correction means 15 and the middle-low frequency correction means 14, 16 is a level detection means for the output signal of the
[0063]
Reference numeral 18 denotes level detection means for detecting the level of the output signal of the
[0064]
28 is a selection means for controlling the
[0065]
Next, a description will be given of parts that differ in operation from the first embodiment.
FIG. 5 shows a case where small pulse noise is corrected (here, noise having an amplitude up to 50% of the amplitude level of the signal waveform is referred to as small pulse noise).
[0066]
In FIG. 5, (a) shows an example of a waveform before correcting a small pulse noise, and (b) shows an example of a waveform after correction.
As can be seen by comparing FIGS. 5A and 5B, in the example shown in the figure, the corrected waveform has a larger level difference (error) than the waveform before correction (original signal). The waveform is greatly deformed from the waveform (in the example shown in FIG. 5, the waveform is greatly deformed with respect to the portion corrected from the original sine wave), so that the noise becomes large instead of the correction. May end up. In particular, when a signal having a high frequency is corrected, this tendency is large because a correction error increases.
[0067]
Therefore, when the high frequency component is large, the detection sensitivity of the pulse noise is lowered, so that the small noise is not detected and the correction by the correction means 12 to 15 is not performed.
[0068]
FIG. 6 shows an example of the detection unit 111 that can realize the above-described operation. The operations of the
[0069]
Here, the
[0070]
The average level of the output signal of the
[0071]
Here, even if pulse noise having a magnitude smaller than the difference between the average value of the output of the
[0072]
Next, when a high frequency signal is included in the stereo demodulated signal and the output of the high frequency level detection means 17 and 19 becomes large, the control signal of the noise amplifier becomes large. Gain decreases.
[0073]
For this reason, the average value of the output signal of the
[0074]
As described above, if the level of the high frequency component of the stereo FM demodulated signal is large, the detection sensitivity of the pulse noise is lowered (that is, the detection sensitivity is variable according to the output level of the high frequency level detecting means). Correction error due to correction of small pulse noise is reduced.
[0075]
In addition, these processes described above may be performed by A / D converting the output signal of the
[0076]
Embodiment 3 FIG.
FIG. 7 is a block configuration diagram of a noise removing apparatus according to Embodiment 3 of the present invention. In the figure, 112 is a noise detection means for detecting pulse noise from the output of the
[0077]
5 is a stereo demodulator connected to the output signal of the
[0078]
[0079]
Reference numeral 400 denotes a selection unit that switches the
[0080]
Next, the operation will be described.
First, the noise detection unit 112 detects pulse noise, for example, in the same manner as the detection unit 11 in the conventional apparatus. The output signal of the noise detection means 112 outputs a high level (H level) gate signal during the period when the pulse noise is detected, and outputs a low level (L level) gate signal during the period when the noise is not detected. To the mid-low range correction means 120.
[0081]
Next, the correcting means 120 and 130 correct the signal in which the gate signal is in the H level period. Here, the output signal of the
[0082]
Therefore, if correction corresponding to pulse noise with a width of several tens of μs is performed on a signal containing a large amount of LR components, pulse noise of several wavelengths may exist within the correction period, and the previous value is simply retained. If linear interpolation or the like is performed, the correction error may increase. In this case, the high frequency correction means 130 is used to reduce the error due to the correction.
[0083]
Further, when the output signal of the
[0084]
Therefore, in this case, the selection unit 400 operates to connect the
(1) The output of the LR level detection means 300 is sufficiently smaller than the output signal of the L + R level detection means 301.
(2) When the outputs of the high frequency level detection means 170 and 190 are sufficiently larger than the outputs of the level detection means 160 and 180
[0085]
Here, the output signal of the LR level detection means 300 is obtained, for example, from an output in which the absolute value of the difference between the stereo demodulated Lch signal and the Rch signal is input to the LPF. Further, the output signal of the L + R level detection means 301 can be obtained, for example, from the output of the LPF that receives the absolute value of the sum of the Lch signal and the Rch signal that have been FM demodulated in stereo.
[0086]
As described above, when the above conditions (1) and (2) are satisfied, the output signal from the
[0087]
In addition, these processes described above may be performed by A / D converting the output signal of the
[0088]
In the above description of the embodiment, the signal after stereo FM demodulation is processed and input to the selection means 400, but the high-frequency signal in the composite signal in which the output signal of the
[0089]
【The invention's effect】
As described above, the present invention has the following effects. In the noise removing apparatus according to
[0090]
In the noise removal apparatus according to
[0091]
In the noise removal apparatus according to claim 3 of the present invention, the second correction means includes a predetermined period including a noise occurrence time point. Is the correction period, and the correction period A plurality of signal values that exist before and after the noise are averaged corresponding to each before and after the occurrence of the noise. Perform the averaging process, and the averaging process The low-pass filter output of the signal value obtained from linear interpolation of the two average signal values obtained by Second Since it is configured to output as a correction signal, it is possible to accurately perform signal correction when the ratio of high frequency components is large, and to reduce correction errors.
[0092]
The noise removal apparatus according to
[0093]
In the noise removing apparatus according to
[0094]
In the noise elimination apparatus according to
[0095]
In the audio output device according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a first embodiment.
FIG. 2 is a diagram illustrating a correction waveform of the noise removal device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a block diagram showing a configuration of level detection means after stereo demodulation of the noise removal apparatus according to the first embodiment.
4 is a block diagram showing a configuration of a second embodiment. FIG.
FIG. 5 is a diagram illustrating a correction operation according to the second embodiment.
FIG. 6 is a block diagram showing a configuration of noise detection means in the second embodiment.
7 is a block diagram showing a configuration of Embodiment 3. FIG.
FIG. 8 is a block diagram showing a configuration of a conventional noise removal device.
FIG. 9 is a diagram showing an FM stereo demodulated waveform.
FIG. 10 is an example of a noise correction waveform.
[Explanation of symbols]
5 Stereo demodulation means, 6 High-pass filter, 7 Noise amplifier, 8 Noise detection circuit, 9 Waveform shaping circuit, 10 Integration circuit, 110, 111, 112 Noise detection means, 12, 14, 120 Mid-low range correction means, 13, 15, 130 High-frequency correction means, 16, 18, 160, 180 level detection means, 17, 19, 170, 190 High-frequency level detection means, 28, 200, 201, 400 selection means, 21, 22 switches, 23, 26 Absolute value circuit, 24, 27 LPF, 6, 25 HPF, 29, 30 Weighting circuit, 300 LR level detection means, 302 L + R level detection means.
Claims (7)
前記FM復調信号に含まれるステレオ信号を復調するステレオ復調手段と、
前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に基づく第1の補正信号を出力する第1の補正手段と、
前記雑音検出手段により検出される前記雑音の発生前後の前記ステレオ信号における信号値に対する所定の処理に基づく第2の補正信号を出力する第2の補正手段と、
前記ステレオ復調手段の出力における高域成分のレベルを検出する高域レベル検出手段と、
該高域レベル検出手段の出力に基づいて前記第1または第2の補正手段のいずれかを選択する選択手段とを備え、
前記第1の補正手段は、補正期間の直前に存在する信号値と直後に存在する信号値との直線補間から求まる信号を前記第1の補正信号として出力し、
第2の補正手段は、前記所定の処理として、前記補正期間の前後に存在する信号値に対して平均化処理を行ない、当該平均化処理によって得られる2つの平均信号値の直線補間から求まる信号を前記第2の補正信号として出力することを特徴とする雑音除去装置。Noise detection means for detecting noise from an FM demodulated FM demodulated signal;
Stereo demodulation means for demodulating a stereo signal included in the FM demodulated signal;
A first correcting means for outputting a first correction signal based on the signal value of the stereo signal before and after the occurrence of the noise detected by the noise detecting means,
And second correction means for outputting a second correction signal based on a predetermined process on the signal value in the stereo signal before and after the occurrence of the noise detected by the noise detecting means,
High frequency level detection means for detecting the level of the high frequency component in the output of the stereo demodulation means;
Selecting means for selecting either the first correction means or the second correction means based on the output of the high frequency level detection means ;
The first correction means outputs, as the first correction signal, a signal obtained from linear interpolation between a signal value existing immediately before the correction period and a signal value existing immediately after.
The second correction means performs an averaging process on the signal values existing before and after the correction period as the predetermined process, and a signal obtained by linear interpolation of two average signal values obtained by the averaging process Is output as the second correction signal .
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