JP3622379B2 - Polyester copolymer and process for producing the same - Google Patents

Polyester copolymer and process for producing the same Download PDF

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  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なポリエステル共重合体及びその製造方法に関し、より詳しくは、耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、機械的強度、成形加工性等に優れる生分解性ポリエステル共重合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル等の膨大な量のプラスチック製品が使用されており、これらの廃棄物処理が環境問題の一つとしてクローズアップされてきている。すなわち、現状の廃棄物処理は焼却処分や埋設処理であるが、例えばポリエチレン等を焼却処分すると、その燃焼カロリーが高いため、焼却炉を傷め寿命を縮める。また、例えばポリ塩化ビニル等を焼却処分すると、有害ガスが発生する。一方、プラスチック製品を埋設処理するには土地も限られている。また自然環境中に廃棄された場合、これらの化学的安定性が極めて高く、生物学的にも微生物などによる分解がほとんど起こらず、ほぼ半永久的に残存することになる。そのため、景観を損ない、それだけではなく海洋生物の生活環境を汚染するなどの問題も引き起こしている。
【0003】
これらの問題を解決するため、従来のプラスチックに対し、生分解性ポリマーが開発されている。例えば、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリ−ε−カプロラクトン等の脂肪族ポリエステルである。
【0004】
ところが、上記生分解性ポリエステルのうち、例えば、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸はその製造において分子量や結晶性を制御することが困難であり、ポリ−ε−カプロラクトンは融点が低い。そのため、これらから種々の用途に適した成形品を得ることは困難であった。
【0005】
また、ポリ乳酸は、生分解特性に優れ、生体安全性が高く、しかも分解物である乳酸が生体内で吸収される点、価格が安価である点、透明である点、着色性が良い点等で優れている。しかし、ポリ乳酸のホモポリマーは結晶性が高すぎ溶融成形性に劣る点、得られる成形品は脆くて衝撃強度が低い点、ポリ乳酸から実用的な繊維を製造することが困難である点等の問題点もあった。
【0006】
このような実情に鑑み、生分解特性を維持しつつ、従来の汎用プラスチックと同等以上の耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、機械的強度等を有する生分解性ポリエステルが得られれば好都合である。この観点の研究としては、次のものが挙げられる。
【0007】
例えば、ポリ乳酸と他のポリマーとの物理的混合物として、特表平4−504731号公報には、ポリ乳酸とポリエチレンテレフタレート等のポリマーとの物理的混合組成物が開示されている。
【0008】
また、ラクチドと他のポリマーとの共重合により得られるポリ乳酸共重合体としては、例えば、特開平7−53685号公報には、ラクチドに第2成分(アゼライン酸とエチレングリコールのポリエステル)を共重合することによりポリ乳酸の融点を低下させ加工性を改良することが開示されている。特開平7−165896号公報には、ラクチドにポリエチレングリコールを共重合することにより、ポリ乳酸の分解速度増大、耐衝撃強度改善等の効果が得られることが開示されている。
【0009】
また、ラクチドとグリコリドやラクトン類などの開環重合性モノマーとの共重合によるものとしては、例えば、特開平7−70297号公報には、ラクチドとε−カプロラクトンとの液状共重合体が開示されている。特開平1−108226号公報には、ラクチドとグリコリドとのブロック共重合体により力学的強度、分解速度などが改善されることが開示されている。
【0010】
また、乳酸とグリコール酸などの縮合重合性モノマーとの共重合によるものとしては、例えば、特開平7−18063号公報には、乳酸とグリコール酸とを直接重合して得られる共重合体によりヒートシール性が改善されることが開示されている。
【0011】
その他にも多くの研究が成されているが、これまで、ラクチド、グリコリド及びε−カプロラクトン等の開環重合性モノマーと、アクリル酸エステル等の付加重合性モノマーとのランダム共重合ポリエステルは知られていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、新規な生分解性ポリエステル共重合体を提供することにあり、より詳しくは、生分解特性を維持しつつ、従来の汎用プラスチックと同等以上の耐熱性、耐湿熱性、耐候性、耐薬品性、機械的強度、成形性等を有する生分解性ポリエステル共重合体を提供することにある。また、本発明の目的は、この新規な生分解性ポリエステル共重合体を製造する方法を提供することにもある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、ラクチド及びグリコリド等とビニル系化合物とを開環重合並びに付加重合させることによって、改質された新規な生分解性ポリエステルが得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0014】
なお、「改質」とは、生分解性ポリエステルの性質・物性を変化させることであり、例えば、結晶性の低下、融点の低下、柔軟性や弾性回復性の改良、耐熱性の改良、ガラス転移点温度の低下または上昇、染色性の改良、親水性や撥水性の改良、耐湿熱性の改良、他成分との接着性や混和性の改良、分解性の制御等を行うことである。
【0015】
すなわち、本発明のポリエステル共重合体は、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから選ばれる少なくとも1種の開環重合性モノマー化合物(A)に由来する繰り返し単位(a)と、ビニル化合物、ビニリデン化合物及びビニレン化合物より成る群から選ばれる少なくとも1種の付加重合性モノマー化合物(B)に由来する繰り返し単位(b)とを有し、繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)とがランダム配列されているものである。
【0016】
まず、開環重合性モノマー化合物(A)について説明する。開環重合性モノマー化合物(A)は、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから少なくとも1種選ばれる。
【0017】
ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルとしては、次の一般式(I)で示されるα−ヒドロキシカルボン酸の環状二量体が挙げられる。
【0018】
【化1】

Figure 0003622379
【0019】
一般式(I)において、R、Rは、互いに同一でも異なっていても良く、水素原子又はアルキル基を表す。このアルキル基は通常、炭素数1〜6個のアルキル基であり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル基である。
【0020】
本発明において好ましい一般式(I)の化合物として、乳酸の環状二量体ラクチド(R:H、R:メチル)、グリコール酸の環状二量体グリコリド(R:H、R:H)が挙げられる。これらラクチドやグリコリドからの共重合体は、生分解特性、透明性に優れるので好ましい。
【0021】
ラクチドには、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチドが存在するが、本発明においては、いずれのラクチドを用いても良く、又はこれらの混合物を用いても良い。
【0022】
一般式(I)の化合物の合成については、例えば、特表平7−500091号公報に記載されており、また、ラクチドの合成、精製については、例えば米国特許第4057537号明細書、公開欧州特許出願第261572号明細書、Polymer Bulletin, 14, 491−495 (1985)、及び Makromol Chem., 187, 1611−1628 (1986) 等に記載されている。
【0024】
従って、開環重合性モノマー化合物(A)に由来する繰り返し単位(a)は、上記ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルが開環した単位であり、例えば、モノマー化合物(A)が一般式(I)で示されるα−ヒドロキシカルボン酸の環状二量体の場合、繰り返し単位(a)は一般式(II)で示される単位である。一般式(II)において、R1 、R2 は、一般式(I)におけるのと同義である。
【0025】
【化2】
Figure 0003622379
【0026】
次に、付加重合性モノマー化合物(B)について説明する。付加重合性モノマー化合物(B)は、ビニル化合物(CH=CHX)、ビニリデン化合物(CH=CY)及びビニレン化合物(CHZ=CHZ)より成る群から少なくとも1種選ばれる。ここで、Xは有機残基又は水素原子を表す。Y、Yは有機残基を表す。Z、Zは有機残基を表す。
【0027】
このような付加重合性モノマー化合物(B)として、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、アリル化合物、非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物、芳香族置換ビニル化合物等が挙げられる。
【0028】
アクリル酸のエステルとして、具体的には例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸n−ステアリル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸1,4−ブタンジオール、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸と炭素数1〜18個、とくに1〜12個のアルコールとのエステルが反応性の点から好ましい。炭素数18個を超えるアルコールとのエステルは、ラクチドと層分離するので反応性が低下する。また、アクリル酸と炭素数1〜8個のアルコールとのエステルの場合、ラクチド及び/又はグリコリドとの共重合体が透明であるので、共重合体の用途によっては好ましい。
【0029】
メタクリル酸のエステルとして、具体的には例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸デカエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタデカヘクタエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、メタクリル酸アリル、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、テトラメタクリル酸ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらのうち、メタクリル酸と炭素数1〜18個、とくに1〜12個のアルコールとのエステルが反応性の点から好ましく、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、ジメタクリル酸エチレングリコールがより好ましい。炭素数18個を超えるアルコールとのエステルは、ラクチドと層分離するので反応性が低下する。また、メタクリル酸と炭素数1〜8個のアルコールとのエステルの場合、ラクチド及び/又はグリコリドとの共重合体が透明であるので、共重合体の用途によっては好ましい。
【0030】
付加重合性アリル化合物として、具体的には例えば、酢酸アリル、アリル酢酸、アリルアルコール、アリルアルデヒド、アリルアミン、アリルベンゼン、アリル、臭化アリル、塩化アリル、ヨウ化アリル、酪酸アリル、カプリン酸アリル、クロロぎ酸アリル、シアン化アリル、アリルシクロヘキサン、デカン酸アリル、エナント酸アリル、アリルグリシジルエーテル、ヘプタン酸アリル、イソシアン酸アリル、イソチオシアン酸アリル、イソフタル酸アリル、イソ吉草酸アリル、マレイン酸アリル、アリルメルカプタン、アリルフェニルエーテル、フタル酸アリル、プロピオン酸アリル、アリルスルフィド、アリルチオアルコール、アリルチオ尿素、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメチルシラン、吉草酸アリル、アリルベラトロール等が挙げられる。これらのうち、アリルベンゼンが反応性の点から好ましい。
【0031】
非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物として、具体的には例えば、シクロペンテン、2−シクロペンテン−1−酢酸、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、2−シクロヘキセン−1−オン、シクロヘプテン、シクロヘプタトリエン、2−シクロヘプテン−1−オン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエン、シクロドデカトリエン等が挙げられる。これらのうち、ジシクロペンタジエンが反応性の点から好ましい。
【0032】
芳香族置換ビニル化合物として、具体的には例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルベンジルクロリド、クロロスチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレン類が価格の面から好ましい。
【0033】
付加重合性モノマー化合物(B)として、以上の他に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、cis−ブテン、trans−ブテン、イソブテン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、ビニルピリジン、アクロレイン、ビニルイソシアナート、1,2−ジブロモエチレン、1,3−ジクロロプロペン、1,3−ジブロモ−1− プロペン等が挙げられる。
【0034】
従って、付加重合性モノマー化合物(B)に由来する繰り返し単位(b)は、上記ビニル化合物(CH=CHX)、ビニリデン化合物(CH=CY)及び/又はビニレン化合物(CHZ=CHZ)の二重結合が開いた単位であり、次に示す単位の中から選ばれる少なくとも1種である。ここで、Xは上記各化合物に応じた有機残基又は水素原子を表す。Y、Yは上記各化合物に応じた有機残基を表す。Z、Zは上記各化合物に応じた有機残基を表す。
【0035】
【化3】
Figure 0003622379
【0036】
本発明のポリエステル共重合体は、共重合体の使用目的にもよるが、重量平均分子量が1万〜50万であることが好ましい。重量平均分子量が1万未満であると、樹脂が液状あるいは非常にもろい性質を示し、成形が困難となり、一方、重量平均分子量が50万を超えると、非常に高粘度となり、成形が困難となる。より好ましい重量平均分子量は5万〜30万であり、さらに好ましい重量平均分子量は7万〜20万である。
【0037】
また、本発明のポリエステル共重合体における繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)の比は、開環重合性モノマー化合物(A)及び付加重合性モノマー化合物(B)の種類にもよるが、一般に重量比で(a):(b)=50〜99:50〜1であることが好ましい。繰り返し単位(a)の重量比が50重量%未満であると、ポリエステル共重合体の生分解性が低下する。一方、繰り返し単位(b)の重量比で1重量%未満であると、ポリエステル共重合体の耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、機械的強度、成形加工性等の諸性能の向上効果が得られにくい。より好ましい(a)と(b)の重量比は、(a):(b)=60〜97:40〜3であり、さらに好ましい(a)と(b)の重量比は(a):(b)=70〜95:30〜5である。
【0038】
本発明のポリエステル共重合体のガラス転移点温度(Tg)は、一般に−50〜50℃程度である。
【0039】
次に、本発明のポリエステル共重合体の製造方法について説明する。
本発明のポリエステル共重合体は、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから選ばれる少なくとも1種の開環重合性モノマー化合物(A)と、ビニル化合物、ビニリデン化合物及びビニレン化合物より成る群から選ばれる少なくとも1種の付加重合性モノマー化合物(B)とを、重合触媒存在下、開環重合並びに付加重合させることにより製造することができる。
【0040】
本発明では一般に、開環重合性モノマー化合物(A)及び付加重合性モノマー化合物(B)を重合反応初期に混合する。これらモノマー(A)、(B)の使用量は、開環重合性モノマー化合物(A)及び付加重合性モノマー化合物(B)の種類にもよるが、一般に重量比で(A):(B)=50〜99:50〜1であることが好ましい。このような割合で使用することにより、繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)の比が、重量比で(a):(b)=50〜99:50〜1であるポリエステル共重合体を得ることができ、生分解性を維持しつつ、耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、機械的強度、成形加工性等の諸性能が向上されたものとなる。より好ましい(A)と(B)の使用重量比は、(A):(B)=60〜97:40〜3であり、さらに好ましくは(A):(B)=70〜95:30〜5である。
【0041】
付加重合性モノマー化合物(B)としてのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アリル化合物、非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物及び芳香族置換ビニル化合物等の市販品には、安定剤(ラジカル禁止剤)としてヒドロキノン誘導体、カテコール誘導体等が添加されている場合があるが、本発明の方法においては、これらの安定剤を除去してから重合反応に用いても良いし、安定剤を除去せずに重合反応に用いても良い。
【0042】
本発明において、重合反応には重合触媒を用いることができる。重合触媒は特に限定されるものではないが、通常、周期律表IA族、 IIIA族、IVA族、IIB族、IVB族およびVA族からなる群から選ばれる金属または金属化合物からなる触媒を用いることができる。
【0043】
IA族に属するものとしては、例えば、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ金属と弱酸の塩(例えば、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、乳酸カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、オクチル酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド等)等を挙げることができる。
【0044】
IIIA族に属するものとしては、例えば、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム等を挙げることができる。
【0045】
IVA族に属するものとしては、例えば、有機スズ系の触媒(例えば、乳酸スズ、酒石酸スズ、ジカプリル酸スズ、ジラウリル酸スズ、ジパルミチン酸スズ、ジステアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフトエ酸スズ、β−ナフトエ酸スズ、オクチル酸スズ等)の他、粉末スズ、酸化スズ等を挙げることができる。
【0046】
IIB族に属するものとしては、例えば、亜鉛末、ハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛、有機亜鉛系化合物等を挙げることができる。
【0047】
IVB族に属するものとしては、例えば、テトラプロピルチタネート等のチタン系化合物、ジルコニウムイソプロポキシド等のジルコニウム系化合物等を挙げることができる。
【0048】
VA族に属するものとしては、例えば、三酸化アンチモン等のアンチモン系化合物、酸化ビスマス(III) 等のビスマス系化合物等を挙げることができる。
【0049】
これらの中でも、スズまたはスズ化合物からなる触媒が活性の点から好ましく、オクチル酸スズが特に好ましい。
【0050】
これら触媒の使用量は、開環重合性モノマー化合物(A)と付加重合性モノマー化合物(B)の合計量に対して、0.0001〜5重量%程度であり、好ましくは0.0005〜2重量%程度、より好ましくは0.001〜1重量%程度である。
【0051】
重合反応は、上記触媒の存在下、開環重合性モノマー化合物(A)及び付加重合性モノマー化合物(B)の種類や触媒種によっても異なるが100〜250℃の温度で行なうことができる。100℃未満では反応進行が遅く、230℃を超えると一般に重合反応は速くなるが、ポリマーが着色しやすくなる。好ましい重合反応温度は、120〜210℃である。
【0052】
また、重合反応は、開環重合性モノマー化合物(A)や付加重合性モノマー化合物(B)の種類にもよるが、分解反応による着色や劣化、触媒活性の低下を避けるため窒素ガス、アルゴンガス等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。あるいは、原料ガスの加圧下で行なっても良い。
【0053】
重合反応に要する時間は、重合触媒の種類や量、重合反応温度等によるが、一般には0.5〜30時間程度である。
【0054】
本発明においては、重合反応の後期又は重合反応終了後に、触媒失活剤を添加し、触媒を失活させることが好ましい。触媒失活剤としては、リン酸系アルミニウム化合物、酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物; モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、リン酸トリメチル、リン酸トリ−n− ブチル、リン酸トリフェニル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチル等のリン酸系エステル; リン酸二水素ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ビス(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム等のリン酸系金属塩; これらの混合物等が挙げられる。触媒失活剤の添加量は、用いた触媒量に対して0.5〜20重量倍程度である。
【0055】
本発明においては、合成された共重合体中のラクチド、グリコリド等の低分子化合物含有量は0.1重量%以下であることが、共重合体の品質(分解安定性等)の点から望ましい。そのため、重合反応の後期又は終了後に、未反応モノマー等の低分子化合物を反応系から減圧留去することが好ましい。この処理条件は、例えば、190〜230℃、0.1〜50torr、1〜60分である。あまり高温にすると、ポリマーが着色しやすくなる。
【0056】
また、重合反応を溶剤の存在下に行うこともできる。適当な反応溶剤としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ジブチルベンゼン、アニソール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル等が挙げられる。重合反応を溶剤の存在下に行うことによって、反応混合物の粘度を下げ、均一な混合や熱伝導効果が得られる。また、重合反応後期における、減圧下での、低分子化合物の脱気も容易になる。
【0057】
このようにして、本発明の共重合体を製造することができるが、付加重合性モノマー化合物(B)として、ジビニルベンゼン等のようにビニル基を2個以上有する化合物を用いることにより、架橋された共重合体を得ることができる。共重合体の架橋度合いによって、耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、耐衝撃性、引張強度、耐折強度、曲げ強度の改良を行うことができる。
【0058】
また、付加重合性モノマー化合物(B)として、酢酸ビニル等を用いることによって得られた共重合体を、酸又はアルカリで一部けん化することにより、共重合体に水溶性を付与することができる。
【0059】
本発明において、開環重合性モノマー化合物(A)と付加重合性モノマー化合物(B)との共重合は、スズ等の重合触媒で開環された化合物(A)が活性種となり、イオン的機構で進行するものと考えられる。
【0060】
本発明のポリエステル共重合体において、開環重合性モノマー化合物(A)と付加重合性モノマー化合物(B)の好ましい組合わせは、次の通りである。
【0061】
(1) ラクチド50〜99重量部とアクリル酸及びそのエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。アクリル酸エステルとしては、アクリル酸と炭素数1〜12個のアルコールとのエステルが好ましい。
【0062】
(2) グリコリド50〜99重量部とアクリル酸及びそのエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。アクリル酸エステルとしては、アクリル酸と炭素数1〜12個のアルコールとのエステルが好ましい。
【0064】
(4) ラクチド50〜99重量部とメタクリル酸及びそのエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸と炭素数1〜12個のアルコールとのエステルが好ましい。
より好ましくは、L−ラクチド95〜60重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル5〜40重量部との反応により得られた共重合体; L−ラクチド97〜75重量部とジメタクリル酸エチレングリコール3〜25重量部との反応により得られた共重合体; L−ラクチド95〜60重量部とメタクリル酸ラウリル5〜40重量部との反応により得られた共重合体。
【0065】
(5) グリコリド50〜99重量部とメタクリル酸及びそのエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸と炭素数1〜12個のアルコールとのエステルが好ましい。
より好ましくは、グリコリド95〜60重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル5〜40重量部との反応により得られた共重合体; グリコリド97〜75重量部とジメタクリル酸エチレングリコール3〜25重量部との反応により得られた共重合体; グリコリド95〜60重量部とメタクリル酸ラウリル5〜40重量部との反応により得られた共重合体。
【0067】
(8) ラクチド50〜99重量部とアリル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
より好ましくは、L−ラクチド95〜60重量部とアリルベンゼン5〜40重量部との反応により得られた共重合体。
【0068】
(9) グリコリド50〜99重量部とアリル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
【0070】
(11) ラクチド50〜99重量部と芳香族置換ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
より好ましくは、L−ラクチド97〜60重量部とスチレン3〜40重量部との反応により得られた共重合体; L−ラクチド97〜75重量部とジビニルベンゼン3〜25重量部との反応により得られた共重合体。
【0071】
(12) グリコリド50〜99重量部と芳香族置換ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
【0073】
(14) ラクチド50〜99重量部と非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
より好ましくは、L−ラクチド97〜75重量部とジシクロペンタジエン3〜25重量部との反応により得られた共重合体; L−ラクチド97〜75重量部とシクロドデカトリエン3〜25重量部との反応により得られた共重合体。
【0074】
(15) グリコリド50〜99重量部と非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物1〜50重量部との反応により得られた共重合体。
【0076】
本発明の新規なポリエステル共重合体は、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから選ばれる開環重合性モノマー化合物(A)と、ビニル化合物、ビニリデン化合物及び/又はビニレン化合物より成る付加重合性モノマー化合物(B)との共重合により得られたものであり、開環重合性モノマーのみから成る重合体の諸性能が改質されたものである。
【0077】
すなわち、本発明においては、共重合体の使用目的に応じて、開環重合性モノマー化合物(A)に共重合させる付加重合性モノマー化合物(B)の種類の選択、共重合比の変化等によって、生分解特性を維持しつつ、耐衝撃性、引張強度、耐折曲強度等の機械的強度の改良や、耐熱性、耐湿熱性、耐候性、耐薬品性、分解性等の向上、成形加工性の改良を行うことができる。特に、付加重合性モノマー化合物(B)の種類の選択によっては、共重合体に、イオン交換性や反応性等のより高度な機能を付与することができる。
【0078】
また、本発明の製造方法によれば、この新規な生分解性ポリエステル共重合体を得ることができる。
【0079】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0080】
また、分析は下記のように行なった。
<コポリマーの重量平均分子量:Mw>
以下の条件のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算で求めた。
検出器:RID−6A、ポンプ:LC−9A 、カラムオーブン:GTO−6A、カラム:Shim−pack GPC−801C, −804C, −806C, −8025Cを直列 (島津製作所製)
移動相:クロロホルム、流速:1ml/min、サンプル量:200μl(サンプル濃度が0.5w/w%となるようにクロロホルムに溶かした)、カラム温度:40℃。
【0081】
<ガラス転移点温度:Tg、及び融点:Tm>
DSC(示差走査熱量分析法)により測定した。
【0082】
[実施例1]
L−ラクチド(PURAC社製)90重量部にメタクリル酸2−エチルヘキシル(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0083】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、無色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで23万、Tg:60℃、Tm:177℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位90重量部に対してメタクリル酸2−エチルヘキシル由来の単位10重量部であった。
【0084】
この共重合ポリエステルは、引張試験(JIS K 7113)の結果、引張弾性率は3.81GPa、破断伸びは6.8%であり、L−ラクチドホモポリマーの引張弾性率1.28GPa、破断伸び2.6%と比べて引張り特性が向上している。
【0085】
[実施例2]
L−ラクチド90重量部にジメタクリル酸エチレングリコール(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0086】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、無色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで21万、Tg:55℃、Tm:173℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位90重量部に対してジメタクリル酸エチレングリコール由来の単位10重量部であった。
【0087】
[実施例3]
L−ラクチド90重量部にメタクリル酸ラウリル(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後、20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0088】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、白色の樹脂であった。また、Mwは単一のピークで22万、Tg:58℃、Tm:175℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位90重量部に対してメタクリル酸ラウリル由来の単位10重量部であった。
【0089】
[実施例4]
グリコリド90重量部にメタクリル酸2−エチルヘキシル10重量部を加えて、窒素雰囲気下、140℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間180℃で反応を行ない、次いで230℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0090】
得られたグリコール酸系共重合ポリエステルは、無色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで18万、Tm:210℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、グリコリド由来の単位90重量部に対してメタクリル酸2−エチルヘキシル由来の単位10重量部であった。
【0093】
[実施例6]
L−ラクチド90重量部にスチレン(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0094】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、白色樹脂であった。また、Mwは単一のピークで26万、Tg:63℃、Tm:175℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位92重量部に対してスチレン由来の単位8重量部であった。
【0095】
[実施例7]
L−ラクチド50重量部にスチレン50重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0096】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、白色樹脂であった。また、Mwは単一のピークで25万、Tg:63℃、Tmの無い非晶質性樹脂であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位54重量部に対してスチレン由来の単位46重量部であった。
【0097】
[実施例8]
L−ラクチド60重量部に55%ジビニルベンゼン(和光純薬工業(株)社製)40重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0098】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、白色樹脂であり、Tg:63℃、Tmの無い非晶質性樹脂であった。この樹脂はクロロホルムに溶解せず、ラクチドホモポリマーに比して耐薬品性の改善が見られた。
【0099】
[実施例9]
L−ラクチド90重量部にジシクロペンタジエン(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0100】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、無色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで20万、Tg:58℃、Tm:174℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位91重量部に対してジシクロペンタジエン由来の単位9重量部であった。
【0101】
[実施例10]
L−ラクチド90重量部にシクロドデカトリエン(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0102】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、薄黄色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで22万、Tg:58℃、Tm:174℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位90重量部に対してシクロドデカトリエン由来の単位10重量部であった。
【0103】
[実施例11]
L−ラクチド90重量部にアリルベンゼン(和光純薬工業(株)社製)10重量部を加えて、窒素雰囲気下、160℃で両者を溶融・混合させ、これに触媒としてオクチル酸スズ0.002重量部を加えた。この後、20時間160℃で反応を行ない、次いで200℃、5torrで30分間未反応モノマーを除去し、生成した共重合物を取り出した。
【0104】
得られた乳酸系共重合ポリエステルは、薄黄色透明な樹脂であった。また、Mwは単一のピークで20万、Tg:60℃、Tm:175℃であった。
また、H−NMR(CDCl)分析の結果から、ラクチド由来の単位93重量部に対してアリルベンゼン由来の単位7重量部であった。
【0105】
【発明の効果】
本発明の新規なポリエステル共重合体によれば、上述のように、開環重合性モノマー化合物(A)に共重合させる付加重合性モノマー化合物(B)の種類を選択し、また共重合比を変化させること等によって、生分解特性を維持しつつ、共重合体の使用目的に応じて、機械的強度、耐熱性、耐湿熱性、耐候性、耐薬品性、成形加工性等の改良・向上を行い得るものである。従って、本発明のポリエステル共重合体は、良好な生分解特性を有し、従来の汎用プラスチックと同等の耐熱性、耐湿熱性、耐薬品性、機械的強度、成形性等を有するので、医療用材料、包装材等の各種フィルム等の用途の生分解性樹脂として幅広く用いることができる。
【0106】
本発明の製造方法によれば、この新規なポリエステル共重合体を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel polyester copolymer and a process for producing the same, and more specifically, a biodegradable polyester copolymer excellent in heat resistance, moist heat resistance, chemical resistance, mechanical strength, moldability, and the like, and production thereof. Regarding the method.
[0002]
[Prior art]
In recent years, enormous amounts of plastic products such as polyethylene, polypropylene, polystyrene, polyethylene terephthalate, and vinyl chloride have been used, and these waste treatments have been highlighted as one of the environmental problems. That is, the current waste treatment is incineration or burying treatment. However, for example, when polyethylene or the like is incinerated, the combustion calorie is high, so the incinerator is damaged and the life is shortened. Further, for example, when polyvinyl chloride is incinerated, harmful gas is generated. On the other hand, land is limited for the disposal of plastic products. Further, when discarded in the natural environment, these chemical stability is extremely high, and there is almost no biological degradation due to microorganisms and the like remains almost permanently. As a result, the landscape is damaged, and not only that, but it also causes problems such as polluting the living environment of marine life.
[0003]
In order to solve these problems, biodegradable polymers have been developed for conventional plastics. For example, aliphatic polyesters such as polyglycolic acid, polylactic acid, poly-β-hydroxybutyric acid, poly-ε-caprolactone and the like.
[0004]
However, among the biodegradable polyesters, for example, poly-β-hydroxybutyric acid has difficulty in controlling the molecular weight and crystallinity in the production thereof, and poly-ε-caprolactone has a low melting point. Therefore, it has been difficult to obtain molded products suitable for various applications from these.
[0005]
In addition, polylactic acid has excellent biodegradation characteristics, high biological safety, and the fact that lactic acid, which is a decomposition product, is absorbed in vivo, is inexpensive, transparent, and has good colorability. Etc. are excellent. However, polylactic acid homopolymer is too high in crystallinity and inferior in melt moldability, the resulting molded product is brittle and has low impact strength, and it is difficult to produce practical fibers from polylactic acid. There were also problems.
[0006]
In view of such circumstances, it would be advantageous to obtain a biodegradable polyester having heat resistance, moisture heat resistance, chemical resistance, mechanical strength, etc. equal to or higher than that of conventional general-purpose plastics while maintaining biodegradation characteristics. . The following are examples of research from this viewpoint.
[0007]
For example, as a physical mixture of polylactic acid and another polymer, JP-A-4-5044731 discloses a physical mixture composition of polylactic acid and a polymer such as polyethylene terephthalate.
[0008]
In addition, as a polylactic acid copolymer obtained by copolymerization of lactide and another polymer, for example, in JP-A-7-53685, a second component (polyester of azelaic acid and ethylene glycol) is co-polymerized with lactide. It is disclosed that the melting point of polylactic acid is lowered by polymerization to improve processability. JP-A-7-165896 discloses that effects such as an increase in the degradation rate of polylactic acid and improvement in impact strength can be obtained by copolymerizing polyethylene glycol with lactide.
[0009]
Further, as a copolymer by lactide and a ring-opening polymerizable monomer such as glycolide or lactone, for example, JP-A-7-70297 discloses a liquid copolymer of lactide and ε-caprolactone. ing. Japanese Laid-Open Patent Publication No. 1-108226 discloses that mechanical strength, degradation rate, and the like are improved by a block copolymer of lactide and glycolide.
[0010]
Further, as a method by copolymerization of lactic acid and a condensation polymerizable monomer such as glycolic acid, for example, in JP-A-7-18063, heat is produced by a copolymer obtained by directly polymerizing lactic acid and glycolic acid. It is disclosed that the sealing performance is improved.
[0011]
Many other studies have been conducted, but random copolymer polyesters of ring-opening polymerizable monomers such as lactide, glycolide and ε-caprolactone and addition polymerizable monomers such as acrylate esters have been known so far. It wasn't.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a novel biodegradable polyester copolymer, and more specifically, while maintaining biodegradation characteristics, heat resistance, moisture and heat resistance equal to or higher than conventional general-purpose plastics, The object is to provide a biodegradable polyester copolymer having weather resistance, chemical resistance, mechanical strength, moldability and the like. Another object of the present invention is to provide a method for producing the novel biodegradable polyester copolymer.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that lactide And glycolide, etc. It has been found that a novel modified biodegradable polyester can be obtained by ring-opening polymerization and addition polymerization of vinyl and a vinyl compound, and the present invention has been completed.
[0014]
“Modification” means changing the properties and physical properties of the biodegradable polyester, for example, lowering of crystallinity, lowering of melting point, improvement of flexibility and elastic recovery, improvement of heat resistance, glass It is to lower or raise the transition temperature, improve dyeability, improve hydrophilicity and water repellency, improve moisture and heat resistance, improve adhesion and miscibility with other components, and control decomposition.
[0015]
That is, the polyester copolymer of the present invention is a dimer cyclic ester of hydroxycarboxylic acid. Le And at least one addition polymerizable monomer compound selected from the group consisting of a repeating unit (a) derived from at least one ring-opening polymerizable monomer compound (A) selected from the group consisting of a vinyl compound, a vinylidene compound and a vinylene compound ( It has a repeating unit (b) derived from B), and the repeating unit (a) and the repeating unit (b) are randomly arranged.
[0016]
First, the ring-opening polymerizable monomer compound (A) will be described. The ring-opening polymerizable monomer compound (A) is a dimer cyclic ester of hydroxycarboxylic acid. Le At least one kind is selected.
[0017]
Examples of the dimer cyclic ester of hydroxycarboxylic acid include cyclic dimers of α-hydroxycarboxylic acid represented by the following general formula (I).
[0018]
[Chemical 1]
Figure 0003622379
[0019]
In general formula (I), R 1 , R 2 May be the same or different and each represents a hydrogen atom or an alkyl group. This alkyl group is usually an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, and specifically, a methyl, ethyl, propyl, butyl, pentyl, and hexyl group.
[0020]
As a preferable compound of the general formula (I) in the present invention, a cyclic dimer lactide of lactic acid (R 1 : H, R 2 : Methyl), cyclic dimer glycolide of glycolic acid (R 1 : H, R 2 : H). Copolymers from these lactides and glycolides are preferred because they are excellent in biodegradability and transparency.
[0021]
Lactide includes L-lactide, D-lactide, and meso-lactide. In the present invention, any lactide or a mixture thereof may be used.
[0022]
The synthesis of the compound of the general formula (I) is described, for example, in JP-T-7-500091, and the synthesis and purification of lactide are described in, for example, US Pat. No. 4,057,537, published European patent Application No. 261572, Polymer Bulletin, 14, 491-495 (1985), and Makromol Chem. , 187, 1611-1628 (1986).
[0024]
Therefore, the repeating unit (a) derived from the ring-opening polymerizable monomer compound (A) is a dimer cyclic ester of the hydroxycarboxylic acid. Le For example, when the monomer compound (A) is a cyclic dimer of α-hydroxycarboxylic acid represented by the general formula (I), the repeating unit (a) is represented by the general formula (II). Unit. In the general formula (II), R 1 , R 2 Is as defined in general formula (I).
[0025]
[Chemical formula 2]
Figure 0003622379
[0026]
Next, the addition polymerizable monomer compound (B) will be described. The addition polymerizable monomer compound (B) is a vinyl compound (CH 2 = CHX), vinylidene compound (CH 2 = CY 1 Y 2 ) And vinylene compounds (CHZ) 1 = CHZ 2 At least one selected from the group consisting of: Here, X represents an organic residue or a hydrogen atom. Y 1 , Y 2 Represents an organic residue. Z 1 , Z 2 Represents an organic residue.
[0027]
Examples of such addition-polymerizable monomer compounds (B) include acrylic acid and esters thereof, methacrylic acid and esters thereof, allyl compounds, cyclic compounds having a non-aromatic carbon-carbon double bond, and aromatic substituted vinyl compounds. Etc.
[0028]
Specific examples of acrylic acid esters include, for example, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, tert-butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, and diethylene glycol ethoxy acrylate. Rate, dimethylaminoethyl acrylate, n-stearyl acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, trimethylolpropane triacrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 1,4-butanediol acrylate, pentaerythritol triacrylate, acrylic Examples include lauryl acid and tridecyl acrylate. Among these, an ester of acrylic acid and an alcohol having 1 to 18 carbon atoms, particularly 1 to 12 carbon atoms, is preferable from the viewpoint of reactivity. Esters with alcohols having more than 18 carbon atoms undergo a layer separation from lactide, and therefore the reactivity is lowered. Further, in the case of an ester of acrylic acid and an alcohol having 1 to 8 carbon atoms, a copolymer of lactide and / or glycolide is transparent, which is preferable depending on the use of the copolymer.
[0029]
Specific examples of esters of methacrylic acid include, for example, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, tert-butyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, octyl methacrylate, Isodecyl methacrylate, lauryl methacrylate, tridecyl methacrylate, cetyl methacrylate, stearyl methacrylate, cyclohexyl methacrylate, benzyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, methacrylic acid Diethylaminoethyl, glycidyl methacrylate, tetrahydrofurfuryl methacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate , Triethylene glycol dimethacrylate, tetraethylene glycol dimethacrylate, decaethylene glycol dimethacrylate, pentadecahexaethylene glycol dimethacrylate, 1,3-butylene dimethacrylate, allyl methacrylate, trimethacrylic acid tri Examples include methylolpropane and pentaerythritol tetramethacrylate. Among these, esters of methacrylic acid and alcohols having 1 to 18 carbon atoms, particularly 1 to 12 carbon atoms are preferable from the viewpoint of reactivity, and 2-ethylhexyl methacrylate, lauryl methacrylate, and ethylene glycol dimethacrylate are more preferable. . Esters with alcohols having more than 18 carbon atoms undergo a layer separation from lactide, and thus the reactivity is lowered. In the case of an ester of methacrylic acid and an alcohol having 1 to 8 carbon atoms, the copolymer of lactide and / or glycolide is transparent, which is preferable depending on the use of the copolymer.
[0030]
Specific examples of the addition polymerizable allyl compound include allyl acetate, allyl acetate, allyl alcohol, allyl aldehyde, allyl amine, allyl benzene, allyl, allyl bromide, allyl chloride, allyl iodide, allyl butyrate, allyl caprate, Allyl chloroformate, allyl cyanide, allylcyclohexane, allyl decanoate, allyl enanthate, allyl glycidyl ether, allyl heptanoate, allyl isocyanate, allyl isothiocyanate, allyl isophthalate, allyl isovalerate, allyl maleate, allyl Mercaptan, allyl phenyl ether, allyl phthalate, allyl propionate, allyl sulfide, allyl thioalcohol, allyl thiourea, allyl triethoxy silane, allyl trimethyl silane, allyl valerate, allyl veratrol And the like. Of these, allylbenzene is preferred from the viewpoint of reactivity.
[0031]
Specific examples of the cyclic compound having a non-aromatic carbon-carbon double bond include cyclopentene, 2-cyclopentene-1-acetic acid, cyclohexene, cyclohexadiene, 2-cyclohexen-1-one, cycloheptene, cyclo Examples include heptatriene, 2-cyclohepten-1-one, cyclooctene, dicyclopentadiene, and cyclododecatriene. Of these, dicyclopentadiene is preferred from the viewpoint of reactivity.
[0032]
Specific examples of the aromatic substituted vinyl compound include styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, divinylbenzene, vinylbenzyl chloride, chlorostyrene, and the like. Of these, styrenes are preferable from the viewpoint of price.
[0033]
As the addition polymerizable monomer compound (B), in addition to the above, ethylene, propylene, 1-butene, cis-butene, trans-butene, isobutene, butadiene, pentadiene, isoprene, chloroprene, acrylonitrile, methacrylonitrile, vinyl chloride, Vinylidene chloride, tetrafluoroethylene, acrylamide, N-vinyl pyrrolidone, N-vinyl carbazole, vinyl acetate, vinyl pyridine, acrolein, vinyl isocyanate, 1,2-dibromoethylene, 1,3-dichloropropene, 1,3-dibromo -1- An example is propene.
[0034]
Therefore, the repeating unit (b) derived from the addition-polymerizable monomer compound (B) contains the vinyl compound (CH 2 = CHX), vinylidene compound (CH 2 = CY 1 Y 2 ) And / or vinylene compounds (CHZ) 1 = CHZ 2 ) Is an open unit, and is at least one selected from the following units. Here, X represents an organic residue or a hydrogen atom corresponding to each of the above compounds. Y 1 , Y 2 Represents an organic residue corresponding to each compound. Z 1 , Z 2 Represents an organic residue corresponding to each compound.
[0035]
[Chemical 3]
Figure 0003622379
[0036]
Although the polyester copolymer of this invention is based also on the intended purpose of a copolymer, it is preferable that a weight average molecular weight is 10,000-500,000. If the weight average molecular weight is less than 10,000, the resin is liquid or very fragile, and molding becomes difficult. On the other hand, if the weight average molecular weight exceeds 500,000, the viscosity becomes very high and molding becomes difficult. . A more preferred weight average molecular weight is 50,000 to 300,000, and a more preferred weight average molecular weight is 70,000 to 200,000.
[0037]
The ratio of the repeating unit (a) and the repeating unit (b) in the polyester copolymer of the present invention depends on the types of the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B), Generally, it is preferable that (a) :( b) = 50 to 99:50 to 1 by weight ratio. When the weight ratio of the repeating unit (a) is less than 50% by weight, the biodegradability of the polyester copolymer is lowered. On the other hand, when the weight ratio of the repeating unit (b) is less than 1% by weight, the polyester copolymer can be improved in various performances such as heat resistance, moist heat resistance, chemical resistance, mechanical strength, and moldability. It's hard to be done. A more preferred weight ratio of (a) to (b) is (a) :( b) = 60 to 97:40 to 3, and a more preferred weight ratio of (a) to (b) is (a) :( b) = 70-95: 30-5.
[0038]
The glass transition temperature (Tg) of the polyester copolymer of the present invention is generally about −50 to 50 ° C.
[0039]
Next, the manufacturing method of the polyester copolymer of this invention is demonstrated.
The polyester copolymer of the present invention is a dimer cyclic ester of hydroxycarboxylic acid. Le At least one ring-opening polymerizable monomer compound (A) selected from the above, and at least one addition polymerizable monomer compound (B) selected from the group consisting of vinyl compounds, vinylidene compounds and vinylene compounds, in the presence of a polymerization catalyst It can be produced by ring-opening polymerization and addition polymerization.
[0040]
In the present invention, generally, the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B) are mixed at the initial stage of the polymerization reaction. The amount of these monomers (A) and (B) used depends on the types of the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B), but is generally (A) :( B) in weight ratio. = 50-99: It is preferable that it is 50-1. By using such a ratio, a polyester copolymer in which the ratio of the repeating unit (a) to the repeating unit (b) is (a) :( b) = 50 to 99:50 to 1 by weight ratio. Various properties such as heat resistance, moist heat resistance, chemical resistance, mechanical strength, and moldability are improved while maintaining biodegradability. The use weight ratio of (A) and (B) is more preferably (A) :( B) = 60-97: 40-3, and more preferably (A) :( B) = 70-95: 30- 5.
[0041]
Commercial products such as acrylic acid ester, methacrylic acid ester, allyl compound, non-aromatic carbon-carbon double bond and aromatic substituted vinyl compound as addition polymerizable monomer compound (B) include: Hydroquinone derivatives, catechol derivatives, and the like may be added as stabilizers (radical inhibitors), but in the method of the present invention, these stabilizers may be removed before use in the polymerization reaction. You may use for a polymerization reaction, without removing an agent.
[0042]
In the present invention, a polymerization catalyst can be used for the polymerization reaction. The polymerization catalyst is not particularly limited, but usually a catalyst comprising a metal or metal compound selected from the group consisting of Group IA, Group IIIA, Group IVA, Group IIB, Group IVB and Group VA of the periodic table is used. Can do.
[0043]
Examples of those belonging to Group IA include alkali metal hydroxides (for example, sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide), alkali metal and weak acid salts (for example, sodium lactate, sodium acetate, sodium carbonate). Sodium octylate, sodium stearate, potassium lactate, potassium acetate, potassium carbonate, potassium octylate, etc.), alkali metal alkoxides (eg sodium methoxide, potassium methoxide, sodium ethoxide, potassium ethoxide, etc.) Can be mentioned.
[0044]
Examples of those belonging to Group IIIA include aluminum ethoxide, aluminum isopropoxide, aluminum oxide, and aluminum chloride.
[0045]
Examples of those belonging to the group IVA include organotin catalysts (for example, tin lactate, tin tartrate, tin dicaprylate, tin dilaurate, tin dipalmitate, tin distearate, tin dioleate, tin α-naphthoate). , [Beta] -tin naphthoate, tin octylate, etc.), powder tin, tin oxide and the like.
[0046]
Examples of those belonging to Group IIB include zinc dust, zinc halide, zinc oxide, and organic zinc compounds.
[0047]
Examples of those belonging to Group IVB include titanium compounds such as tetrapropyl titanate and zirconium compounds such as zirconium isopropoxide.
[0048]
Examples of those belonging to Group VA include antimony compounds such as antimony trioxide, bismuth compounds such as bismuth (III) oxide, and the like.
[0049]
Among these, a catalyst comprising tin or a tin compound is preferable from the viewpoint of activity, and tin octylate is particularly preferable.
[0050]
The amount of these catalysts used is about 0.0001 to 5% by weight, preferably 0.0005 to 2%, based on the total amount of the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B). About 1% by weight, more preferably about 0.001 to 1% by weight.
[0051]
The polymerization reaction can be performed at a temperature of 100 to 250 ° C. in the presence of the catalyst, although it varies depending on the kind of ring-opening polymerizable monomer compound (A) and addition polymerizable monomer compound (B) and the type of catalyst. When the temperature is lower than 100 ° C., the reaction progresses slowly. When the temperature exceeds 230 ° C., the polymerization reaction is generally accelerated, but the polymer is easily colored. A preferable polymerization reaction temperature is 120 to 210 ° C.
[0052]
The polymerization reaction depends on the kind of the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B), but nitrogen gas and argon gas are used in order to avoid coloring and deterioration due to the decomposition reaction and decrease in catalytic activity. It is preferable to carry out in inert atmospheres. Or you may carry out under pressurization of source gas.
[0053]
The time required for the polymerization reaction depends on the type and amount of the polymerization catalyst, the polymerization reaction temperature, etc., but is generally about 0.5 to 30 hours.
[0054]
In the present invention, it is preferable to deactivate the catalyst by adding a catalyst deactivator at the latter stage of the polymerization reaction or after the completion of the polymerization reaction. Catalyst deactivators include aluminum compounds such as phosphate aluminum compounds and aluminum oxides; monostearyl acid phosphate, distearyl acid phosphate, trimethyl phosphate, tri-n-butyl phosphate, triphenyl phosphate, phosphorous acid Phosphoric acid esters such as triphenyl, diethyl phosphite, dibutyl phosphite, trimethyl phosphite, tributyl phosphite; sodium dihydrogen phosphate, potassium pyrophosphate, bis (3,5-di-t-butyl -4-Hydroxybenzylphosphonic acid ethyl) phosphate metal salts such as calcium; and mixtures thereof. The addition amount of the catalyst deactivator is about 0.5 to 20 times by weight with respect to the amount of catalyst used.
[0055]
In the present invention, the content of low molecular compounds such as lactide and glycolide in the synthesized copolymer is preferably 0.1% by weight or less from the viewpoint of the quality of the copolymer (degradation stability, etc.). . For this reason, it is preferable to distill off low-molecular compounds such as unreacted monomers from the reaction system under reduced pressure at a later stage or after completion of the polymerization reaction. The treatment conditions are, for example, 190 to 230 ° C., 0.1 to 50 torr, and 1 to 60 minutes. If the temperature is too high, the polymer tends to be colored.
[0056]
The polymerization reaction can also be performed in the presence of a solvent. Suitable reaction solvents include benzene, toluene, ethylbenzene, xylene, chlorobenzene, acetophenone, benzophenone, dibutylbenzene, anisole, cyclohexanone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, isopropyl ether, diphenyl ether and the like. By carrying out the polymerization reaction in the presence of a solvent, the viscosity of the reaction mixture is lowered, and uniform mixing and heat conduction effects can be obtained. In addition, it is easy to degas the low molecular weight compound under reduced pressure in the latter stage of the polymerization reaction.
[0057]
In this way, the copolymer of the present invention can be produced, but is crosslinked by using a compound having two or more vinyl groups such as divinylbenzene as the addition polymerizable monomer compound (B). A copolymer can be obtained. Depending on the degree of cross-linking of the copolymer, heat resistance, moist heat resistance, chemical resistance, impact resistance, tensile strength, folding resistance, and bending strength can be improved.
[0058]
Further, as the addition-polymerizable monomer compound (B), a copolymer obtained by using vinyl acetate or the like can be partly saponified with an acid or an alkali to impart water solubility to the copolymer. .
[0059]
In the present invention, the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition-polymerizable monomer compound (B) are copolymerized with the compound (A) ring-opened by a polymerization catalyst such as tin as an active species, and an ionic mechanism. It is thought that it progresses in.
[0060]
In the polyester copolymer of the present invention, preferred combinations of the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B) are as follows.
[0061]
(1) A copolymer obtained by reacting 50 to 99 parts by weight of lactide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from acrylic acid and esters thereof. As acrylic acid ester, ester of acrylic acid and C1-C12 alcohol is preferable.
[0062]
(2) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of glycolide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from acrylic acid and esters thereof. As acrylic acid ester, ester of acrylic acid and C1-C12 alcohol is preferable.
[0064]
(4) A copolymer obtained by reacting 50 to 99 parts by weight of lactide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from methacrylic acid and esters thereof. As the methacrylic acid ester, an ester of methacrylic acid and an alcohol having 1 to 12 carbon atoms is preferable.
More preferably, a copolymer obtained by reaction of 95 to 60 parts by weight of L-lactide and 5 to 40 parts by weight of 2-ethylhexyl methacrylate; 97 to 75 parts by weight of L-lactide and 3 to 3 ethylene glycol dimethacrylate Copolymer obtained by reaction with 25 parts by weight; Copolymer obtained by reaction of 95 to 60 parts by weight of L-lactide and 5 to 40 parts by weight of lauryl methacrylate.
[0065]
(5) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of glycolide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from methacrylic acid and esters thereof. As the methacrylic acid ester, an ester of methacrylic acid and an alcohol having 1 to 12 carbon atoms is preferable.
More preferably, a copolymer obtained by reaction of 95 to 60 parts by weight of glycolide and 5 to 40 parts by weight of 2-ethylhexyl methacrylate; 97 to 75 parts by weight of glycolide and 3 to 25 parts by weight of ethylene glycol dimethacrylate A copolymer obtained by the reaction of 95-60 parts by weight of glycolide and 5-40 parts by weight of lauryl methacrylate.
[0067]
(8) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of lactide and 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from allyl compounds.
More preferably, a copolymer obtained by reaction of 95 to 60 parts by weight of L-lactide and 5 to 40 parts by weight of allylbenzene.
[0068]
(9) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of glycolide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from allyl compounds.
[0070]
(11) A copolymer obtained by reacting 50 to 99 parts by weight of lactide and 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from aromatic substituted vinyl compounds.
More preferably, a copolymer obtained by reaction of 97 to 60 parts by weight of L-lactide and 3 to 40 parts by weight of styrene; by reaction of 97 to 75 parts by weight of L-lactide and 3 to 25 parts by weight of divinylbenzene The obtained copolymer.
[0071]
(12) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of glycolide with 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from aromatic substituted vinyl compounds.
[0073]
(14) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of lactide and 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from cyclic compounds having a non-aromatic carbon-carbon double bond.
More preferably, a copolymer obtained by reaction of 97-75 parts by weight of L-lactide and 3-25 parts by weight of dicyclopentadiene; 97-75 parts by weight of L-lactide and 3-25 parts by weight of cyclododecatriene; A copolymer obtained by the reaction of
[0074]
(15) A copolymer obtained by reaction of 50 to 99 parts by weight of glycolide and 1 to 50 parts by weight of at least one compound selected from cyclic compounds having a non-aromatic carbon-carbon double bond.
[0076]
The novel polyester copolymer of the present invention is a dimer cyclic ester of hydroxycarboxylic acid. Chosen from It is obtained by copolymerization of a ring-opening polymerizable monomer compound (A) and an addition polymerizable monomer compound (B) composed of a vinyl compound, a vinylidene compound and / or a vinylene compound, and only from the ring-opening polymerizable monomer. Various performances of the polymer are modified.
[0077]
That is, in the present invention, depending on the purpose of use of the copolymer, by selecting the type of addition polymerizable monomer compound (B) to be copolymerized with the ring-opening polymerizable monomer compound (A), changing the copolymerization ratio, etc. , While maintaining biodegradation characteristics, improved mechanical strength such as impact resistance, tensile strength, bending strength, etc., improved heat resistance, moist heat resistance, weather resistance, chemical resistance, decomposability, etc., molding processing The improvement of the property can be performed. In particular, depending on the selection of the type of the addition polymerizable monomer compound (B), higher functionalities such as ion exchange and reactivity can be imparted to the copolymer.
[0078]
Further, according to the production method of the present invention, this novel biodegradable polyester copolymer can be obtained.
[0079]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
[0080]
The analysis was performed as follows.
<Weight average molecular weight of copolymer: Mw>
It measured by GPC (gel permeation chromatography) of the following conditions, and calculated | required in polystyrene conversion.
Detector: RID-6A, pump: LC-9A, column oven: GTO-6A, column: Shim-pack GPC-801C, -804C, -806C, -8025C in series (manufactured by Shimadzu Corporation)
Mobile phase: chloroform, flow rate: 1 ml / min, sample amount: 200 μl (dissolved in chloroform so that the sample concentration is 0.5 w / w%), column temperature: 40 ° C.
[0081]
<Glass transition temperature: Tg and melting point: Tm>
It was measured by DSC (differential scanning calorimetry).
[0082]
[Example 1]
10 parts by weight of 2-ethylhexyl methacrylate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 90 parts by weight of L-lactide (manufactured by PURAC), and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. As a catalyst, 0.002 part by weight of tin octylate was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0083]
The obtained lactic acid copolymer polyester was a colorless and transparent resin. Moreover, Mw was 230,000 with a single peak, Tg: 60 degreeC, Tm: 177 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of the analysis, it was 10 parts by weight of units derived from 2-ethylhexyl methacrylate with respect to 90 parts by weight of units derived from lactide.
[0084]
As a result of a tensile test (JIS K 7113), this copolymer polyester has a tensile modulus of 3.81 GPa and an elongation at break of 6.8%, and an L-lactide homopolymer has a tensile modulus of 1.28 GPa and an elongation at break of 2 . Tensile properties are improved compared to 6%.
[0085]
[Example 2]
10 parts by weight of ethylene glycol dimethacrylate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 90 parts by weight of L-lactide, and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 0.002 part by weight of tin was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0086]
The obtained lactic acid copolymer polyester was a colorless and transparent resin. Moreover, Mw was 210,000 with a single peak, Tg: 55 degreeC, Tm: 173 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of the analysis, it was 10 parts by weight of units derived from ethylene glycol dimethacrylate with respect to 90 parts by weight of units derived from lactide.
[0087]
[Example 3]
10 parts by weight of lauryl methacrylate (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 90 parts by weight of L-lactide, and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 0.002 part by weight was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, and then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0088]
The obtained lactic acid-based copolymer polyester was a white resin. Moreover, Mw was 220,000 with a single peak, Tg: 58 degreeC, Tm: 175 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of analysis, it was 10 parts by weight of units derived from lauryl methacrylate with respect to 90 parts by weight of units derived from lactide.
[0089]
[Example 4]
10 parts by weight of 2-ethylhexyl methacrylate was added to 90 parts by weight of glycolide, and both were melted and mixed at 140 ° C. under a nitrogen atmosphere. To this, 0.002 part by weight of tin octylate was added as a catalyst. Thereafter, the reaction was carried out at 180 ° C. for 20 hours, and then unreacted monomers were removed at 230 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0090]
The obtained glycolic acid copolymer polyester was a colorless and transparent resin. Moreover, Mw was 180,000 and Tm: 210 degreeC with the single peak.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) As a result of analysis, it was 10 parts by weight of units derived from 2-ethylhexyl methacrylate with respect to 90 parts by weight of units derived from glycolide.
[0093]
[Example 6]
10 parts by weight of styrene (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 90 parts by weight of L-lactide, and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. Part by weight was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0094]
The obtained lactic acid-based copolymer polyester was a white resin. Moreover, Mw was 260,000 with a single peak, Tg: 63 degreeC, and Tm: 175 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of analysis, it was 8 parts by weight of units derived from styrene with respect to 92 parts by weight of units derived from lactide.
[0095]
[Example 7]
50 parts by weight of styrene was added to 50 parts by weight of L-lactide, both were melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere, and 0.002 part by weight of tin octylate was added thereto as a catalyst. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0096]
The obtained lactic acid-based copolymer polyester was a white resin. Further, Mw was an amorphous resin having a single peak of 250,000, Tg: 63 ° C., and no Tm.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) As a result of analysis, it was 46 parts by weight of units derived from styrene with respect to 54 parts by weight of units derived from lactide.
[0097]
[Example 8]
40 parts by weight of 55% divinylbenzene (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 60 parts by weight of L-lactide, and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 0.002 part by weight was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0098]
The obtained lactic acid-based copolymer polyester was a white resin, Tg: 63 ° C., and an amorphous resin without Tm. This resin did not dissolve in chloroform, and improved chemical resistance was seen compared to lactide homopolymer.
[0099]
[Example 9]
To 90 parts by weight of L-lactide, 10 parts by weight of dicyclopentadiene (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added, and both were melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 0.002 part by weight was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0100]
The obtained lactic acid copolymer polyester was a colorless and transparent resin. Moreover, Mw was 200,000 with a single peak, Tg: 58 degreeC, and Tm: 174 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) As a result of analysis, it was 9 parts by weight of units derived from dicyclopentadiene with respect to 91 parts by weight of units derived from lactide.
[0101]
[Example 10]
To 90 parts by weight of L-lactide, 10 parts by weight of cyclododecatriene (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added, and both were melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 0.002 part by weight was added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0102]
The obtained lactic acid copolymer polyester was a light yellow transparent resin. Moreover, Mw was 220,000 with a single peak, Tg: 58 degreeC, Tm: 174 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of analysis, 90 parts by weight of the lactide-derived unit was 10 parts by weight of the cyclododecatriene-derived unit.
[0103]
[Example 11]
10 parts by weight of allylbenzene (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added to 90 parts by weight of L-lactide, and both are melted and mixed at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere. 002 parts by weight were added. Thereafter, the reaction was carried out at 160 ° C. for 20 hours, and then unreacted monomers were removed at 200 ° C. and 5 torr for 30 minutes, and the produced copolymer was taken out.
[0104]
The obtained lactic acid copolymer polyester was a light yellow transparent resin. Moreover, Mw was 200,000 with a single peak, Tg: 60 degreeC, and Tm: 175 degreeC.
Also, 1 H-NMR (CDCl 3 ) From the results of analysis, it was 7 parts by weight of allylbenzene-derived units with respect to 93 parts by weight of lactide-derived units.
[0105]
【The invention's effect】
According to the novel polyester copolymer of the present invention, as described above, the type of the addition polymerizable monomer compound (B) to be copolymerized with the ring-opening polymerizable monomer compound (A) is selected, and the copolymerization ratio is set. By improving the mechanical strength, heat resistance, moist heat resistance, weather resistance, chemical resistance, molding processability, etc., depending on the intended use of the copolymer, while maintaining biodegradability characteristics It can be done. Accordingly, the polyester copolymer of the present invention has good biodegradation characteristics and has heat resistance, wet heat resistance, chemical resistance, mechanical strength, moldability, etc. equivalent to conventional general-purpose plastics. It can be widely used as a biodegradable resin for various films such as materials and packaging materials.
[0106]
According to the production method of the present invention, this novel polyester copolymer can be obtained.

Claims (6)

ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから選ばれる少なくとも1種の開環重合性モノマー化合物(A)に由来する繰り返し単位(a)と、ビニル化合物、ビニリデン化合物及びビニレン化合物より成る群から選ばれる少なくとも1種の付加重合性モノマー化合物(B)に由来する繰り返し単位(b)とを有し、繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)とがランダム配列されている、ポリエステル共重合体。At least one ring-opening polymerizable monomer compound selected dimeric cyclic ester le or these hydroxycarboxylic acid (A) and repeating units derived from (a), the selected from the group consisting of vinyl compounds, vinylidene compounds and vinylene compounds A polyester copolymer comprising a repeating unit (b) derived from at least one addition polymerizable monomer compound (B), wherein the repeating unit (a) and the repeating unit (b) are randomly arranged. 繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)の比は、重量比で(a):(b)=50〜99:50〜1である、請求項1に記載のポリエステル共重合体。The polyester copolymer according to claim 1, wherein the ratio of the repeating unit (a) to the repeating unit (b) is (a) :( b) = 50 to 99:50 to 1 by weight ratio. 開環重合性モノマー化合物(A)が、ラクチド及びグリコリドから選ばれる、請求項1又は2に記載のポリエステル共重合体。Ring-opening polymerizable monomer compound (A), lactide and glycolide or al selected, polyester copolymer according to claim 1 or 2. 付加重合性モノマー化合物(B)が、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、アリル化合物、非芳香族性の炭素−炭素二重結合を有する環式化合物及び芳香族置換ビニル化合物から選ばれる、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のポリエステル共重合体。The addition polymerizable monomer compound (B) is selected from acrylic acid and esters thereof, methacrylic acid and esters thereof, allyl compounds, cyclic compounds having a non-aromatic carbon-carbon double bond, and aromatic substituted vinyl compounds. The polyester copolymer of any one of Claims 1-3. ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステルから選ばれる少なくとも1種の開環重合性モノマー化合物(A)と、ビニル化合物、ビニリデン化合物及びビニレン化合物より成る群から選ばれる少なくとも1種の付加重合性モノマー化合物(B)とを、重合触媒存在下、開環重合並びに付加重合させることを特徴とする、ポリエステル共重合体の製造方法。At least one ring-opening polymerizable monomer compound selected dimeric cyclic ester le or these hydroxy carboxylic acids and (A), a vinyl compound, at least one addition polymerizable selected from the group consisting of vinylidene compounds and vinylene compounds A method for producing a polyester copolymer, wherein the monomer compound (B) is subjected to ring-opening polymerization and addition polymerization in the presence of a polymerization catalyst. 開環重合性モノマー化合物(A)と付加重合性モノマー化合物(B)を、重量比で(A):(B)=50〜99:50〜1で用いる、請求項5に記載のポリエステル共重合体の製造方法。The polyester copolymer according to claim 5, wherein the ring-opening polymerizable monomer compound (A) and the addition polymerizable monomer compound (B) are used in a weight ratio of (A) :( B) = 50 to 99: 50-1. Manufacturing method of coalescence.
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