JP3618886B2 - パルスチューブ冷凍機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパルスチューブ冷凍機に関し、特に冷凍能力を向上させるオリフィス型パルスチューブ冷凍機及びエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。図示するように、パルスチューブ冷凍機は、圧縮機1、アフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5、高温熱交換器6、オリフィス7及びバッファータンク8を具備し、これを配管及び/又は接続部で接続して構成している。
【0003】
蓄冷器3は内部に蓄熱物質9を保有している。該蓄熱物質9には図8に示すような球状の金属材料からなる蓄熱物質31や図9に示すような金属材料を網状に構成した蓄熱物質32が広く用いられている。なお、図8及び図9において、30は作動流体を示す。パルス管5は単純な円筒構造をしており、バッファータンク8は他の構成要素に比べて大きな容積を持つ容器である。
【0004】
圧縮機1はパルスチューブ冷凍機内に作動流体(図示せず)の圧力振動を起こさせるものである。先ず、圧縮機1で圧縮された作動流体は昇温されるためアフタークーラ2で冷却された後、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5及び高温熱交換器6内の作動流体の圧力を上げる。
【0005】
高温熱交換器6とバッファータンク8はオリフィス7を通して連通しており、該オリフィス7で作動流体の流量が絞られているためバッファータンク8内の圧力変動は極めて小さく抑えられている。圧縮機1により起こされる圧力振動により、機内では作動流体は往復運動を行うことになり、パルス管5内の作動流体は断熱変化に近い圧縮と膨張を繰り返し、またアフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4及び高温熱交換器6内の作動流体は等温変化に近い圧縮と膨張を繰り返すことになる。
【0006】
上記のような作動流体の運動により、低温熱交換器4に冷凍が発生する。また、低温熱交換器4の温度が低下すると同時に蓄冷器3及びパルス管5において温度勾配が生じる。アフタークーラ2及び高温熱交換器6で発熱が生じるため、冷却水又は他の冷媒で放熱させる必要がある。パルスチューブ冷凍機はこれを連続的に行って低温を成生させるものである。
【0007】
図7は、図3に示す従来構成のオリフィスパルスチューブ冷凍機内に定常運転時の温度分布例を示す図である。アフタークーラ2及び高温熱交換器6は冷却水(図示せず)により300K(27℃)に一定に保たれ、内部で発生する熱を放出する。低温熱交換器4は内部で成立された低温で被冷却物(図示せず)を冷却する。本図では、低温熱交換器4は被冷却物から熱を奪い、100K(−173℃)に保たれていることを示している。
【0008】
パルス管5内の作動流体は断熱変化に近い圧縮と膨張変化をしており、温度も時間的に振動している。図7ではパルス管5内の時間平均温度を示している。蓄冷器3内には熱容量の大きな蓄熱物質9が充填されているため作動流体は蓄熱物質9と熱交換を行い温度の時間的変動は極めて小さい。
【0009】
図4は他のオリフィス型のパルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。本パルスチューブ冷凍機は図3におけるオリフィス7をニードルバルブ10に置き換えオリフィス部での作動流体の流量を可変にしたものである。
【0010】
図5は一般的に4−バルブ型パルスチューブ冷凍機と呼ばれるオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。4個の切替バルブ13により、圧縮機1の吐出側から高圧の作動流体を蓄冷器3等の機内に導入したり、逆に機内から圧縮機1の吸込側に作動流体を戻し、機内の作動流体圧力を脈動的に変化させることにより、低温を発生させる。本パルスチューブ冷凍機は図3及び図4のオリフィス型パルスチューブ冷凍機と異なりバッファータンクを不要とする。
【0011】
図6はエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。圧縮機1のピストン17の動きとエキスパンダ14のディスプレーサ16の動きを制御することにより、冷凍を発生させることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
パルスチューブ冷凍機は150K(−123℃)から3K(−270℃)を得るための低温冷凍機である。この冷凍機は簡単な構造の冷凍機であるが、冷凍発生の原理は複雑で、不明な点が多い。それ故、冷凍能力向上に関しては経験的手法と試行錯誤の結果に頼らざるを得ないのが現状である。
【0013】
低温発生部の温度が非常に低く、伝熱による入熱が冷凍能力を低下させることや、作動流体と各要素との断熱や伝熱が不完全であるために冷凍発生能力が低下する原因となっている。
【0014】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、上記問題点を除去し、パルス管からの低温部への入熱を低く抑え、パルス管内の作動流体の作用を改善することにより、冷凍能力を向上させたパルスチューブ冷凍機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願請求項1に記載の発明は、圧縮機、蓄冷器、熱交換器、パルス管及びそれらを結ぶ配管及び/又は接続部から構成され、作動流体の作用により冷凍を発生させるパルスチューブ冷凍機において、パルス管の内側に該パルス管の材料より熱伝導率の低い材料から成る内筒を挿入したことを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は請求項1に記載のパルスチューブ冷凍機において、パルス管の内側に挿入する内筒の材料はエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態例は一例であり、本願発明はこの実施の形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0020】
図1は本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。本パルスチューブ冷凍機は、圧縮機1、アフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5、高温熱交換器6、オリフィス7、バッファータンク8を具備し、パルス管の内壁面を断熱材11で被覆している。
【0021】
圧縮機1はパルスチューブ冷凍機内の作動流体(図示せず)に圧力振動を与えるものであり、該圧縮機1に連結されるアフタークーラ2は圧縮機1で圧縮され昇温した作動流体を冷却水等(図示せず)で放熱し、作動流体の温度を一定に保つための熱交換器である。
【0022】
また、蓄冷器3内には図8及び図9に示す金属材料からなる蓄熱物質31又は蓄熱物質32が充填されており、低温熱交換器4で発生した冷凍により冷却された作動流体と熱交換し、機内の冷凍を保持するものである。パルス管5は単純な円筒構造で、内部の作動流体は圧縮と膨張を繰り返している。
【0023】
バッファータンク8内の作動流体の圧力は略一定に保たれており、このバッファータンク8とパルス管5内の高温熱交換器6はオリフィス7を介して連通(接続)している。
【0024】
パルス管5の内壁面は上記のように断熱材11で被覆されており、この断熱材11はパルス管内の作動流体とパルス管5の管壁との熱交換を阻止する作用をするものである。このようにパルス管5の内壁面を断熱材11で被覆することにより、パルス管5内の作動流体と管壁との熱交換が極めて小さく抑えられ、冷凍能力が大幅に向上する。なお、断熱材11はパルス管5の材料より熱伝導率の低い材料であり、例えばシリコン樹脂又はフッ素樹脂等が適している。
【0025】
図2は本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の他の構成例を示す図である。本オリフィス型パルスチューブ冷凍機は、図1に示すオリフィス型パルス冷凍機と略同様であるが、パルス管5の内側に該パルス管5の材料より熱伝導率の低い材料からなる内筒12を挿入している。
【0026】
このようにパルス管5の材料より熱伝導率の低い材料からなる内筒12を挿入することにより、内筒12とその内側の作動流体との熱交換は極めて小さく抑えられ、冷凍能力が向上する。なお、内筒12の材料としてはエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂が好適である。
【0027】
本発明のパルスチューブ冷凍機はオリフィス型パルスチューブに限定されるものではなく、例えば、図4に示すようにオリフィスに換えてニードルバルブ10を用いたパルスチューブ冷凍機、図5に示すように4−バルブ型パルスチューブ冷凍機、図6に示すようなエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機においても、そのパルス管5の内壁面を該パルス管5の材料より熱伝導率の低い断熱材11で被覆するか又は該パルス管5の内側に該パルス管5の材料より熱伝導率の低い材料でなる内筒12を挿入した構成でもよいことは当然である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項に記載の発明によれば、パルス管の内側にパルス管の材料より熱伝導率の低い材料から成る内筒を挿入したので、パルス管壁とパルス管内の作動流体との熱交換が阻止され、冷凍能力が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図2】本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図3】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図4】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図5】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図6】従来のエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図7】一般的なオリフィス型パルスチューブ冷凍機の各部の温度分布を示す図である。
【図8】球状の蓄熱物質を示す図である。
【図9】網状の蓄熱物質を示す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 アフタークーラ
3 蓄冷器
4 低温熱交換器
5 パルス管
6 高温熱交換器
7 オリフィス
8 バッファータンク
9 蓄熱物質
10 ニードルバルブ
11 断熱材
12 内筒
13 切替バルブ
14 エキスパンダ
16 ディスプレーサ
17 ピストン
30 作動流体
31 球状の蓄熱物質
32 網状の蓄熱物質
【発明の属する技術分野】
本発明はパルスチューブ冷凍機に関し、特に冷凍能力を向上させるオリフィス型パルスチューブ冷凍機及びエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。図示するように、パルスチューブ冷凍機は、圧縮機1、アフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5、高温熱交換器6、オリフィス7及びバッファータンク8を具備し、これを配管及び/又は接続部で接続して構成している。
【0003】
蓄冷器3は内部に蓄熱物質9を保有している。該蓄熱物質9には図8に示すような球状の金属材料からなる蓄熱物質31や図9に示すような金属材料を網状に構成した蓄熱物質32が広く用いられている。なお、図8及び図9において、30は作動流体を示す。パルス管5は単純な円筒構造をしており、バッファータンク8は他の構成要素に比べて大きな容積を持つ容器である。
【0004】
圧縮機1はパルスチューブ冷凍機内に作動流体(図示せず)の圧力振動を起こさせるものである。先ず、圧縮機1で圧縮された作動流体は昇温されるためアフタークーラ2で冷却された後、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5及び高温熱交換器6内の作動流体の圧力を上げる。
【0005】
高温熱交換器6とバッファータンク8はオリフィス7を通して連通しており、該オリフィス7で作動流体の流量が絞られているためバッファータンク8内の圧力変動は極めて小さく抑えられている。圧縮機1により起こされる圧力振動により、機内では作動流体は往復運動を行うことになり、パルス管5内の作動流体は断熱変化に近い圧縮と膨張を繰り返し、またアフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4及び高温熱交換器6内の作動流体は等温変化に近い圧縮と膨張を繰り返すことになる。
【0006】
上記のような作動流体の運動により、低温熱交換器4に冷凍が発生する。また、低温熱交換器4の温度が低下すると同時に蓄冷器3及びパルス管5において温度勾配が生じる。アフタークーラ2及び高温熱交換器6で発熱が生じるため、冷却水又は他の冷媒で放熱させる必要がある。パルスチューブ冷凍機はこれを連続的に行って低温を成生させるものである。
【0007】
図7は、図3に示す従来構成のオリフィスパルスチューブ冷凍機内に定常運転時の温度分布例を示す図である。アフタークーラ2及び高温熱交換器6は冷却水(図示せず)により300K(27℃)に一定に保たれ、内部で発生する熱を放出する。低温熱交換器4は内部で成立された低温で被冷却物(図示せず)を冷却する。本図では、低温熱交換器4は被冷却物から熱を奪い、100K(−173℃)に保たれていることを示している。
【0008】
パルス管5内の作動流体は断熱変化に近い圧縮と膨張変化をしており、温度も時間的に振動している。図7ではパルス管5内の時間平均温度を示している。蓄冷器3内には熱容量の大きな蓄熱物質9が充填されているため作動流体は蓄熱物質9と熱交換を行い温度の時間的変動は極めて小さい。
【0009】
図4は他のオリフィス型のパルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。本パルスチューブ冷凍機は図3におけるオリフィス7をニードルバルブ10に置き換えオリフィス部での作動流体の流量を可変にしたものである。
【0010】
図5は一般的に4−バルブ型パルスチューブ冷凍機と呼ばれるオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。4個の切替バルブ13により、圧縮機1の吐出側から高圧の作動流体を蓄冷器3等の機内に導入したり、逆に機内から圧縮機1の吸込側に作動流体を戻し、機内の作動流体圧力を脈動的に変化させることにより、低温を発生させる。本パルスチューブ冷凍機は図3及び図4のオリフィス型パルスチューブ冷凍機と異なりバッファータンクを不要とする。
【0011】
図6はエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機の構成例を示す図である。圧縮機1のピストン17の動きとエキスパンダ14のディスプレーサ16の動きを制御することにより、冷凍を発生させることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
パルスチューブ冷凍機は150K(−123℃)から3K(−270℃)を得るための低温冷凍機である。この冷凍機は簡単な構造の冷凍機であるが、冷凍発生の原理は複雑で、不明な点が多い。それ故、冷凍能力向上に関しては経験的手法と試行錯誤の結果に頼らざるを得ないのが現状である。
【0013】
低温発生部の温度が非常に低く、伝熱による入熱が冷凍能力を低下させることや、作動流体と各要素との断熱や伝熱が不完全であるために冷凍発生能力が低下する原因となっている。
【0014】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、上記問題点を除去し、パルス管からの低温部への入熱を低く抑え、パルス管内の作動流体の作用を改善することにより、冷凍能力を向上させたパルスチューブ冷凍機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願請求項1に記載の発明は、圧縮機、蓄冷器、熱交換器、パルス管及びそれらを結ぶ配管及び/又は接続部から構成され、作動流体の作用により冷凍を発生させるパルスチューブ冷凍機において、パルス管の内側に該パルス管の材料より熱伝導率の低い材料から成る内筒を挿入したことを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は請求項1に記載のパルスチューブ冷凍機において、パルス管の内側に挿入する内筒の材料はエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態例は一例であり、本願発明はこの実施の形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0020】
図1は本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。本パルスチューブ冷凍機は、圧縮機1、アフタークーラ2、蓄冷器3、低温熱交換器4、パルス管5、高温熱交換器6、オリフィス7、バッファータンク8を具備し、パルス管の内壁面を断熱材11で被覆している。
【0021】
圧縮機1はパルスチューブ冷凍機内の作動流体(図示せず)に圧力振動を与えるものであり、該圧縮機1に連結されるアフタークーラ2は圧縮機1で圧縮され昇温した作動流体を冷却水等(図示せず)で放熱し、作動流体の温度を一定に保つための熱交換器である。
【0022】
また、蓄冷器3内には図8及び図9に示す金属材料からなる蓄熱物質31又は蓄熱物質32が充填されており、低温熱交換器4で発生した冷凍により冷却された作動流体と熱交換し、機内の冷凍を保持するものである。パルス管5は単純な円筒構造で、内部の作動流体は圧縮と膨張を繰り返している。
【0023】
バッファータンク8内の作動流体の圧力は略一定に保たれており、このバッファータンク8とパルス管5内の高温熱交換器6はオリフィス7を介して連通(接続)している。
【0024】
パルス管5の内壁面は上記のように断熱材11で被覆されており、この断熱材11はパルス管内の作動流体とパルス管5の管壁との熱交換を阻止する作用をするものである。このようにパルス管5の内壁面を断熱材11で被覆することにより、パルス管5内の作動流体と管壁との熱交換が極めて小さく抑えられ、冷凍能力が大幅に向上する。なお、断熱材11はパルス管5の材料より熱伝導率の低い材料であり、例えばシリコン樹脂又はフッ素樹脂等が適している。
【0025】
図2は本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の他の構成例を示す図である。本オリフィス型パルスチューブ冷凍機は、図1に示すオリフィス型パルス冷凍機と略同様であるが、パルス管5の内側に該パルス管5の材料より熱伝導率の低い材料からなる内筒12を挿入している。
【0026】
このようにパルス管5の材料より熱伝導率の低い材料からなる内筒12を挿入することにより、内筒12とその内側の作動流体との熱交換は極めて小さく抑えられ、冷凍能力が向上する。なお、内筒12の材料としてはエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂が好適である。
【0027】
本発明のパルスチューブ冷凍機はオリフィス型パルスチューブに限定されるものではなく、例えば、図4に示すようにオリフィスに換えてニードルバルブ10を用いたパルスチューブ冷凍機、図5に示すように4−バルブ型パルスチューブ冷凍機、図6に示すようなエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機においても、そのパルス管5の内壁面を該パルス管5の材料より熱伝導率の低い断熱材11で被覆するか又は該パルス管5の内側に該パルス管5の材料より熱伝導率の低い材料でなる内筒12を挿入した構成でもよいことは当然である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項に記載の発明によれば、パルス管の内側にパルス管の材料より熱伝導率の低い材料から成る内筒を挿入したので、パルス管壁とパルス管内の作動流体との熱交換が阻止され、冷凍能力が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図2】本発明のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図3】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図4】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図5】従来のオリフィス型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図6】従来のエキスパンダ型パルスチューブ冷凍機の構成を示す図である。
【図7】一般的なオリフィス型パルスチューブ冷凍機の各部の温度分布を示す図である。
【図8】球状の蓄熱物質を示す図である。
【図9】網状の蓄熱物質を示す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 アフタークーラ
3 蓄冷器
4 低温熱交換器
5 パルス管
6 高温熱交換器
7 オリフィス
8 バッファータンク
9 蓄熱物質
10 ニードルバルブ
11 断熱材
12 内筒
13 切替バルブ
14 エキスパンダ
16 ディスプレーサ
17 ピストン
30 作動流体
31 球状の蓄熱物質
32 網状の蓄熱物質
Claims (2)
- 圧縮機、蓄冷器、熱交換器、パルス管及びそれらを結ぶ配管及び/又は接続部から構成され、作動流体の作用により冷凍を発生させるパルスチューブ冷凍機において、
前記パルス管の内側に該パルス管の材料より熱伝導率の低い材料から成る内筒を挿入したことを特徴とするパルスチューブ冷凍機。 - 請求項1に記載のパルスチューブ冷凍機において、
前記パルス管の内側に挿入する内筒の材料はエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂であることを特徴とするパルスチューブ冷凍機。
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JP07130296A JP3618886B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | パルスチューブ冷凍機 |
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JP07130296A JP3618886B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | パルスチューブ冷凍機 |
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JPH09243189A JPH09243189A (ja) | 1997-09-16 |
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