JP3617577B2 - Curable composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は室温で放置あるいは加熱するだけで容易に硬化し得、耐溶剤性、耐薬品性及び耐熱性に優れ、特に伸びの大きい硬化物を与える硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、含フッ素エラストマー組成物は、各種分野で使用されている。しかし、従来の上市されている含フッ素エラストマー組成物より得られる硬化物では、その耐溶剤性、耐薬品性が十分でない場合があり、より耐溶剤性、耐薬品性に優れた硬化物が望まれている。また、用途によっては、上記ゴム硬化物の伸びが大きいことが要望されている。
【0003】
本発明は上記要望に応えるためになされたもので、耐溶剤性、耐薬品性に優れると共に、伸びの大きい硬化物を与える、直鎖状パーフルオロ化合物と含フッ素オルガノ水素ポリシロキサンとを主成分とする硬化性組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中に2価パーフルオロアルキレン又は2価パーフルオロポリエーテル構造を有し、25℃における粘度が25〜1,000,000cStである直鎖状パーフルオロ化合物に下記一般式(1)で示される含フッ素オルガノハイドロジェンシロキサンを特定量配合し、更に白金族化合物を添加することにより、耐溶剤性、耐薬品性及び耐熱性に優れている上、大きな伸びを有する硬化物を与える硬化性組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0005】
即ち、本発明は、(A)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中に2価パーフルオロアルキレン又は2価パーフルオロポリエーテル構造を有し、25℃における粘度が25〜1,000,000cStである直鎖状パーフルオロ化合物、
(B)下記一般式(1)で表される25℃における粘度が10〜500,000cStである含フッ素有機ケイ素化合物、
(C)白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物から選択される触媒量の白金族化合物
を含有し、かつ上記(B)成分を(A)成分中のアルケニル基1モルに対しヒドロシリル基が0.5〜5モルとする量で配合してなることを特徴とする硬化性組成物を提供する。
【0006】
【化4】
【0007】
この場合、上記(A)成分の直鎖状パーフルオロ化合物としては、下記一般式(3)で示される化合物が好適に用いられる。
【0008】
【化5】
【0009】
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明の硬化性組成物の第1成分〔(A)成分〕は、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中に2価パーフルオロアルキレン又は2価パーフルオロポリエーテル構造を有し、25℃における粘度が25〜1,000,000cStである直鎖状パーフルオロ化合物であり、このパーフルオロ化合物としては、例えば下記一般式(3)で示されるものが挙げられる。
【0010】
【化6】
【0011】
ここで、Rfは、2価パーフルオロアルキレン基又は2価パーフルオロポリエーテル基であり、特に2価パーフルオロアルキレン基としては
−CmF2m−
(但し、m=1〜10、好ましくは2〜6である。)
で示されるものが好ましく、2価パーフルオロポリエーテル基としては下記式で示されるものが好ましい。
【0012】
【化7】
【0013】
次に、Qは下記一般式(4)、(5)又は(6)で示される基である。
【0014】
【化8】
【0015】
ここで、R1は水素原子又は置換又は非置換の1価炭化水素基であり、置換又は非置換の1価炭化水素基としては炭素数1〜12のものが好ましく、これらの基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基あるいはこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等を挙げることができる。
【0016】
R3は置換又は非置換の2価炭化水素基であり、これは炭素数1〜10、特に2〜6のものが好適である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、へキサメチレン基等のアルキレン基、シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリーレン基、あるいはこれらの水素原子の一部をハロゲン原子で置換した基等を挙げることができる。なお、式(6)において、2個のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。
【0017】
R4は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及び硫黄原子の1種又は2種以上を介在させてもよい置換又は非置換の2価炭化水素基、あるいは、下記一般式(7)又は(8)で示される基である。
【0018】
【化9】
【0019】
ここで、R4の式(7)、(8)で示される基において、R5の1価炭化水素基としては、R1で説明した置換又は非置換の1価炭化水素基と同様のものが挙げられる。また、R6の例として、置換又は非置換の2価炭化水素基が挙げられるが、これは炭素数1〜20、特に1〜10の2価炭化水素基が好適であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、へキサメチレン基等のアルキレン基、シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリーレン基、これらの基の水素原子の一部をハロゲン原子等で置換した基、あるいはこれらの置換又は非置換のアルキレン基、アリーレン基の組合せなどが例示される。
【0020】
また、R6の他の例として酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子の一種又は2種以上を主鎖構造中に含む2価の基が挙げられる。
【0021】
この場合、酸素原子は−O−、硫黄原子は−S−、窒素原子は−NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜8、特に1〜6のアルキル基又はアリール基である)などとして介在させることができ、またケイ素原子はオルガノシロキサンを含有する基あるいはオルガノシリレン基として介在させることもでき、具体的には下記の基を例示することができる。
【0022】
【化10】
【0023】
一方、R4の結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及び硫黄原子の一種又は2種以上を介在させてもよい置換又は非置換の2価炭化水素基としては、上記R6で説明した置換又は非置換の2価炭化水素基及びこれに上記酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子介在基を介在させたものが示される。
【0024】
上記式(4)、(5)、(6)により示される式(3)中のQとしては具体的に下記の基が例示される。なお、以下の一般式において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
なお、上記式(3)においてaは0以上の整数であり、従って、式(1)の含フッ素化合物は1分子中に2価パーフルオロアルキレン基又は2価パーフルオロポリエーテル基を1個以上含むものであるが、aは好ましくは0〜10、特に0〜6の整数である。
【0028】
次に、Xは、下記に挙げるものである。
【0029】
【化13】
【0030】
また、pは0又は1であり、式(3)のパーフルオロ化合物は両末端にビニル基、アリル基等を有するものである。
【0031】
上記(A)成分の直鎖状パーフルオロ化合物は25℃での粘度が25〜1,000,000cStの範囲にあることが必要で、特に100〜60,000cStであることが好ましい。粘度がこの範囲外であるときは満足する特性を有するゴム硬化物を形成することが困難となったり、作業性が低下する等の不都合を生じるおそれがある。
【0032】
次に、本発明の(B)成分の含フッ素有機ケイ素化合物は、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有し、かつ主鎖に2価パーフルオロ構造を有する含フッ素有機ケイ素化合物である。具体的には、下記一般式(1)で示されるものを挙げることができる。
【0033】
【化14】
ここで、Rf、X及びpについては上述した通りであるが、式(3)におけるRf、X及びpと式(1)におけるRf、X及びpとは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0034】
また、Zは下記一般式(2)で示される基である。
【0035】
【化15】
ここで、R2は1価の有機基であり、bは1,2又は3である。このR2としては、特には置換又は非置換の1価炭化水素基又は下記一般式(9)で示される基である。
【0036】
【化16】
【0037】
上記R2及びR7の置換又は非置換の1価炭化水素基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、これらの基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基あるいはこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等を挙げることができる。
【0038】
なお、上記式(1)の含フッ素有機ケイ素化合物は、下記式(A)のアルケニル基含有化合物と式(B)のオルガノハイドロジェンシロキサンとを後者を前者より過剰に、好ましくは後者を前者の2.2倍モル以上、特に3〜10倍モルの過剰量使用して、白金化合物等の付加反応触媒の存在下に部分付加反応させることにより得ることができる。
【0039】
ここで付加反応触媒としては公知のものを用いることができる。即ち、周期律表第VIII族元素又はこれら元素を有する化合物を好適に使用することができ、具体的には、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3220972号)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3159601号、同第3159662号、同第3775452号)、白金黒、パラジウム等をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム−オレフィンコンプレックス、ウィルキンソン触媒と呼ばれるクロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム等を挙げることができる。これらの錯体は、アルコール系、ケトン系、エーテル系等の有機溶剤に溶解して用いることが好ましい。
【0040】
上記触媒の使用量は特に制限されるものではなく、触媒量でよく、通常白金族金属換算で式(B)のオルガノハイドロジェンシロキサン全量当たり1〜1000ppm、特に10〜500ppmになる量を添加することが好ましい。
【0041】
なお、上記反応に際し、反応に影響を与えない範囲内で、必要に応じて有機溶媒で希釈することもできる。この場合、有機溶媒が各成分、反応物を溶解し、均一に分散させ得ることが可能である場合には、反応の進行をスムーズに行うことができるので有用である。このような有機溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、石油エーテル、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、酢酸エチル等のケトン系溶媒、メチレンクロライド、クロルベンゼン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、トリフルオロベンゼン、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン等のフッ素系溶媒などを挙げることができ、これらを必要に応じて1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0042】
上記反応の反応条件は特に制限されないが、反応温度は50〜150℃が好ましく、更に好ましくは60〜120℃である。
【0043】
【化17】
なお、この部分付加反応は、公知の方法に準じて行うことができる。
【0044】
上記(B)成分の配合量は組成物全系に含まれるビニル基、アリル基、シクロアルケニル基等のアルケニル基1モルに対して(B)成分中のヒドロシリル基、即ち、Si−H基を、好ましくは0.5〜5モル、より好ましくは1〜2モル供給する量である。0.5モル未満では架橋度合いが不十分になり、5モル以上では鎖長延長が優先し、硬化が不十分となったり、発泡したり、耐熱性、圧縮永久歪特性等を悪化させる場合がある。なお、この(B)成分の(A)成分に対する配合量は、通常(A)成分100重量部に対して、0.1〜50重量部の範囲とすることができる。
【0045】
本発明の第3成分〔(C)成分〕にかかる白金族化合物は、上記(A)成分と(B)成分との付加反応(ヒドロシリル化反応)用触媒であり、硬化促進剤として作用するものである。
【0046】
ここで、白金族化合物は一般に貴金属の化合物であり、高価格であることから、比較的入手しやすい白金化合物がよく用いられる。
【0047】
白金化合物としては、例えば塩化白金酸又は塩化白金酸とエチレン等のオレフィンとの錯体、アルコールやビニルシロキサンとの錯体、白金/シリカ又はアルミナ又はカーボン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。白金化合物以外の白金族化合物としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物も知られており、例えばRhCl(PPh3)3、RhCl(CO)(PPh3)2、RhCl(C2H4)2、Ru3(CO)12、IrCl(CO)(PPh3)2、Pd(PPh3)4等を例示することができる。
【0048】
これらの触媒の使用量は、特に制限されるものではなく、触媒量で所望とする硬化速度を得ることができるが、経済的見地又は良好な硬化物を得るためには、硬化性組成物全量に対して0.1〜1,000ppm(白金族金属換算)、より好ましくは0.1〜500ppm(同上)程度の範囲とするのがよい。
【0049】
本発明の硬化性組成物には、その実用性を高めるために種々の添加剤を必要に応じて添加することができる。これら添加剤として具体的には、硬化性組成物の硬化速度を制御する目的で加えるCH2=CH(R)SiO単位(式中、Rは水素原子又は置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。)を含むポリシロキサン(特公昭48−10947号公報参照)及びアセチレン化合物(米国特許第3445420号及び特公昭54−3774号公報参照)、更に、重金属のイオン性化合物(米国特許第3532649号参照)等を例示することができる。
【0050】
本発明の硬化性組成物には、硬化時における熱収縮の減少、硬化して得られる弾性体の熱膨脹率の低下、熱安定性、耐候性、耐薬品性、難燃性あるいは機械的強度を向上させたり、ガス透過率を下げる目的で充填剤を添加してもよい。この場合、添加剤としては例えばヒュームドシリカ、石英粉末、ガラス繊維、カーボン、酸化鉄、酸化チタン及び酸化セリウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩を挙げることができる。更に必要に応じて適当な顔料、染料あるいは酸化防止剤を添加することも可能である。
【0051】
本発明の硬化性組成物の製造方法は特に制限されず、上記成分を練り合わせることにより製造することができる。また、(A)成分と(B)成分及び(A)成分と(C)成分との2組成物とし、使用時に混合するようにしてもよい。
【0052】
また、得られた組成物を硬化させるには、(A)成分の官能基の種類、(C)成分の触媒の種類などにより室温硬化も可能であるが、通常は組成物を100〜200℃にて数分から数時間程度の時間で硬化させることが好ましい。
【0053】
本発明の硬化性組成物を使用するに当たり、その用途、目的に応じて該組成物を適当なフッ素系溶剤、例えば、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン、パーフルオロオクタン等を加えて所望の濃度に溶解してから使用することもできる。
【0054】
【発明の効果】
本発明の硬化性組成物は、室温にて放置あるいは加熱するだけで容易に硬化し得、特に耐溶剤性、耐薬品性及び耐熱性に優れ、伸びの大きい硬化物を与えることができる。
【0055】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0056】
〔比較例1〕
下記式(i)で示されるポリマー(粘度4400cSt、平均分子量16500、ビニル基量0.03モル/100g)100部に{Si(CH3)2}2NHで処理された比表面積300m2/gの煙霧質シリカ20部を加え混合熱処理した後、3本ロールミル上にて混合し、更に、エチニルシクロへキサノールの50%トルエン溶液を0.3部、塩化白金酸を下記式(ii)で示される化合物で変性した触媒のトルエン溶液(白金濃度0.5重量%)0.2部、下記式(iii)で示される多官能の含フッ素水素シロキサン2.4部を加え、混合した。
【0057】
次いで、得られた混合物を150℃、1時間で硬化させ、その物理的性質を調べた。結果を表1に示す。
【0058】
【化18】
【0059】
〔比較例2〕
上記式(i)で示されるポリマーの代わりに下記式(iv)で示されるポリマー(ビニル基量0.013モル/100g)100部を用い、上記と同様の表面処理煙霧質シリカ10部を用い、上記式(iii)で示される多官能の含フッ素水素シロキサンの代わりに下記式(v)で示される多官能の含フッ素水素シロキサン2.5部を用いた以外は比較例1と同様の操作を行い、硬化物を得た。その物理的性質を調べた結果を表1に示す。
【0060】
【化19】
【0061】
〔比較例3〕
上記式(iv)で示されるポリマーの代わりに下記式(vi)で示されるポリマー(ビニル基量0.013モル/100g)100部を用い、上記式(v)で示される多官能の含フッ素水素シロキサン量を2.7部にした以外は比較例2と同様の操作を行い、硬化物を得た。その物理的性質を調べた結果を表1に示す。
【0062】
【化20】
【0063】
〔実施例1〕
比較例1の式(iii)の含フッ素水素シロキサンの代わりに下記式(vii)の含フッ素有機ケイ素化合物8.9部を添加した以外は比較例1と同様に組成物を調製し、同条件にて得た硬化物について物理的性質を調べた。結果を表1に示す。
【0064】
【化21】
【0065】
〔実施例2〕
比較例2の式(v)の含フッ素水素シロキサンの代わりに下記式(viii)の含フッ素有機ケイ素化合物5.4部を添加した以外は比較例2と同様に組成物を調製し、同条件にて得た硬化物について物理的性質を調べた。結果を表1に示す。
【0066】
【化22】
【0067】
〔実施例3〕
比較例3の式(v)の含フッ素水素シロキサンの代わりに下記式(ix)の含フッ素有機ケイ素化合物18.7部を添加した以外は比較例3と同様に組成物を調製し、同条件にて得た硬化物について物理特性を調べた。結果を表1に示す。
【0068】
【化23】
【0069】
〔実施例4〕
下記式(x)で示されるポリマー100部(ビニル基量0.008モル/100g)に下記式(a)の物質で処理された比表面積300m2/gの煙霧質シリカ12部を加え、混合、熱処理した後、3本ロールミル上にて混合し、更に、エチニルシクロへキサノールの50%トルエン溶液を0.3部、比較例1と同様の白金触媒を0.2部、下記式(xi)で示される含フッ素有機ケイ素化合物16.3部を加え混合した。更に150℃、1時間で硬化させた硬化物について、物理的性質を調べた。結果を表1に示す。
【0070】
【化24】
【0071】
【表1】
【0072】
表1において、比較例はヒドロシリル基がシロキサン結合を介して鎖状に連結された含フッ素ケイ素化合物(架橋剤)を使用している。一方、実施例は本発明の(B)成分にかかる含フッ素有機ケイ素化合物(架橋剤)を使用した。また、比較例1と実施例1、比較例2と実施例2、比較例3と実施例3はそれぞれ架橋剤のみが異なる組成である。従って、表1の結果から、本発明の組成物は、従来の組成物に比べ、伸びの大きい硬化物を与えることがわかる。
【0073】
〔参考例〕
撹拌機、温度計、ジムロート、滴下ロートを付した300mlの4つ口フラスコに下記式(A)で示される化合物32.8g、塩化白金酸と1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとの錯体トルエン溶液(白金換算で0.5重量%)0.05g及び1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン16.0gを仕込み、80℃で加熱した。次いで、このフラスコ内に下記式(B)で示される含フッ素化合物52.4gを1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン25.0gに溶解した溶液を10分かけて滴下した後、80℃で1時間撹拌した。その後、溶媒及び過剰の未反応物を150℃/5mmHgの条件にてストリップ留去したところ、屈折率1.378(25℃)の液体が66.0g(収率96%)得られた。
【0074】
【化25】
【0075】
この液体について、1H−NMR、及びIR分析を行い、下記の測定値を得た。その結果、反応生成物は下記式(C)の化合物(即ち、上記式(vii)の化合物)であることが確認された。
【0076】
【化26】
【0077】
また、上記参考例と同様にして、式(viii)の化合物は式(viii−1)の化合物と式(viii−2)の化合物とを白金化合物触媒の存在下で部分付加反応させることにより得ることができ、式(ix)の化合物は式(ix−1)の化合物と式(ix−2)の化合物とを白金化合物触媒の存在下で部分付加反応させることにより得ることができ、式(xi)の化合物は式(xi−1)の化合物と式(xi−2)の化合物とを白金化合物触媒の存在下で部分付加反応させることにより得ることができる。
【0078】
【化27】
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a curable composition that can be easily cured by simply standing or heating at room temperature, and is excellent in solvent resistance, chemical resistance and heat resistance, and particularly provides a cured product having a large elongation.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Conventionally, fluorine-containing elastomer compositions have been used in various fields. However, cured products obtained from conventional commercially available fluorine-containing elastomer compositions may not have sufficient solvent resistance and chemical resistance, and cured products with higher solvent resistance and chemical resistance are desired. It is rare. Moreover, depending on the application, it is desired that the rubber cured product has a large elongation.
[0003]
The present invention was made in order to meet the above-mentioned demands, and is mainly composed of a linear perfluoro compound and a fluorine-containing organohydrogenpolysiloxane which give a cured product having excellent solvent resistance and chemical resistance and a large elongation. An object of the present invention is to provide a curable composition.
[0004]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have at least two alkenyl groups in the molecule, and a divalent perfluoroalkylene or divalent perfluoropolyether structure in the main chain. A specific amount of a fluorine-containing organohydrogensiloxane represented by the following general formula (1) in a linear perfluoro compound having a viscosity of 25 to 1,000,000 cSt at 25 ° C., and a platinum group compound It was found that the addition of a curable composition giving a cured product having excellent solvent resistance, chemical resistance and heat resistance, and having a large elongation yielded the present invention. It is.
[0005]
That is, the present invention (A) has at least two alkenyl groups in the molecule, has a divalent perfluoroalkylene or divalent perfluoropolyether structure in the main chain, and has a viscosity at 25 ° C. of 25 A linear perfluoro compound of ~ 1,000,000 cSt;
(B) a fluorine-containing organosilicon compound having a viscosity of 10 to 500,000 cSt at 25 ° C. represented by the following general formula (1):
(C) containing a catalytic amount of a platinum group compound selected from platinum, rhodium, ruthenium, iridium, and a palladium-based compound , and the component (B) has a hydrosilyl group per mole of the alkenyl group in the component (A). Provided is a curable composition which is blended in an amount of 0.5 to 5 mol.
[0006]
[Formula 4]
[0007]
In this case, as the linear perfluoro compound of the component (A), a compound represented by the following general formula (3) is preferably used.
[0008]
[Chemical formula 5]
[0009]
The present invention will be described in further detail below.
The first component [component (A)] of the curable composition of the present invention has at least two alkenyl groups in the molecule and has a divalent perfluoroalkylene or divalent perfluoropolyether structure in the main chain. A linear perfluoro compound having a viscosity of 25 to 1,000,000 cSt at 25 ° C. Examples of this perfluoro compound include those represented by the following general formula (3).
[0010]
[Chemical 6]
[0011]
Here, Rf is a divalent perfluoroalkylene group or a divalent perfluoropolyether group, and in particular, as the divalent perfluoroalkylene group, -C m F 2m-
(However, m = 1 to 10, preferably 2 to 6.)
The divalent perfluoropolyether group is preferably represented by the following formula.
[0012]
[Chemical 7]
[0013]
Next, Q is a group represented by the following general formula (4), (5) or (6).
[0014]
[Chemical 8]
[0015]
Here, R 1 is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group, and the substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group is preferably one having 1 to 12 carbon atoms, and specific examples of these groups include And alkyl groups such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, tert-butyl, pentyl, neopentyl, hexyl, heptyl, octyl, nonyl, decyl, etc. Cycloalkyl groups such as cyclopentyl group, cyclohexyl group and cycloheptyl group, aryl groups such as phenyl group, tolyl group, xylyl group and naphthyl group, aralkyl groups such as benzyl group, phenylethyl group and phenylpropyl group, or these groups A chloromethyl group or a bromoethyl group in which part or all of the hydrogen atoms are substituted with halogen atoms such as fluorine, chlorine or bromine. Group, chloropropyl group, trifluoropropyl group, 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexyl group and the like.
[0016]
R 3 is a substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group, preferably having 1 to 10 carbon atoms, particularly 2 to 6 carbon atoms. Specifically, alkylene groups such as methylene group, ethylene group, propylene group, methylethylene group, butylene group and hexamethylene group, cycloalkylene groups such as cyclohexylene group, phenylene group, tolylene group, xylylene group and naphthylene group And an arylene group such as a biphenylene group, or a group obtained by substituting a part of these hydrogen atoms with a halogen atom. In the formula (6), two R 3 s may be the same as or different from each other.
[0017]
R 4 is a substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group in which one or more of an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom, and a sulfur atom may be interposed in the bond, or the following general formula (7) or It is a group represented by (8).
[0018]
[Chemical 9]
[0019]
Here, in the groups represented by formulas (7) and (8) of R 4, the monovalent hydrocarbon group for R 5 is the same as the substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group described for R 1. Is mentioned. Examples of R 6 include a substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group, which is preferably a divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, particularly 1 to 10 carbon atoms. Alkylene group such as methylene group, ethylene group, propylene group, methylethylene group, butylene group, hexamethylene group, cycloalkylene group such as cyclohexylene group, phenylene group, tolylene group, xylylene group, naphthylene group, biphenylene group, etc. And a group in which a part of hydrogen atoms of these groups are substituted with a halogen atom, or a combination of these substituted or unsubstituted alkylene groups and arylene groups.
[0020]
Other examples of R 6 include a divalent group containing one or more of an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom, and a sulfur atom in the main chain structure.
[0021]
In this case, the oxygen atom is -O-, the sulfur atom is -S-, the nitrogen atom is -NR- (R is a hydrogen atom or an alkyl group or aryl group having 1 to 8 carbon atoms, particularly 1 to 6 carbon atoms), etc. The silicon atom can be interposed as a group containing an organosiloxane or an organosilylene group, and specific examples thereof include the following groups.
[0022]
[Chemical Formula 10]
[0023]
On the other hand, the substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group in which one or two or more of an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom, and a sulfur atom may be interposed in the bonding of R 4 is described in the above R 6 . A substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group and those having the oxygen atom, nitrogen atom, silicon atom and sulfur atom intervening group interposed therebetween are shown.
[0024]
Specific examples of Q in the formula (3) represented by the above formulas (4), (5) and (6) include the following groups. In the following general formula, Me represents a methyl group, and Ph represents a phenyl group.
[0025]
Embedded image
[0026]
Embedded image
[0027]
In the above formula (3), a is an integer of 0 or more. Therefore, the fluorine-containing compound of the formula (1) has one or more divalent perfluoroalkylene groups or divalent perfluoropolyether groups in one molecule. A is preferably an integer of 0 to 10, particularly 0 to 6.
[0028]
Next, X is listed below.
[0029]
Embedded image
[0030]
P is 0 or 1, and the perfluoro compound of the formula (3) has a vinyl group, an allyl group, or the like at both ends.
[0031]
The linear perfluoro compound of the component (A) needs to have a viscosity at 25 ° C. in the range of 25 to 1,000,000 cSt, and particularly preferably 100 to 60,000 cSt. When the viscosity is out of this range, it may be difficult to form a cured rubber product having satisfactory characteristics, or there may be inconveniences such as reduced workability.
[0032]
Next, the fluorine-containing organosilicon compound of the component (B) of the present invention is a fluorine-containing organosilicon compound having at least two hydrosilyl groups in the molecule and having a divalent perfluoro structure in the main chain. Specifically, what is shown by following General formula (1) can be mentioned.
[0033]
Embedded image
Here, Rf, X and p are as described above, but Rf, X and p in formula (3) and Rf, X and p in formula (1) may be the same as or different from each other. Good.
[0034]
Z is a group represented by the following general formula (2).
[0035]
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Here, R 2 is a monovalent organic group, and b is 1, 2 or 3. R 2 is particularly a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group or a group represented by the following general formula (9).
[0036]
Embedded image
[0037]
The substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group for R 2 and R 7 is preferably a group having 1 to 12 carbon atoms. Specific examples of these groups include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and an isopropyl group. , Butyl group, isobutyl group, tert-butyl group, pentyl group, neopentyl group, hexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group and other alkyl groups, cyclopentyl group, cyclohexyl group, cycloheptyl group and other cycloalkyl groups Group, phenyl group, tolyl group, xylyl group, aryl group such as naphthyl group, aralkyl group such as benzyl group, phenylethyl group, phenylpropyl group or a part or all of hydrogen atoms of these groups is fluorine, chlorine, bromine Chloromethyl group, bromoethyl group, chloropropyl group, trifluoropropylene substituted with halogen atoms such as Group, and 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexyl group.
[0038]
The fluorine-containing organosilicon compound of the above formula (1) comprises an alkenyl group-containing compound of the following formula (A) and an organohydrogensiloxane of the formula (B) in excess of the latter, preferably the former of the former. It can be obtained by carrying out a partial addition reaction in the presence of an addition reaction catalyst such as a platinum compound using an excess of 2.2 times mole or more, particularly 3 to 10 times mole.
[0039]
Here, a known catalyst can be used as the addition reaction catalyst. That is, a periodic table group VIII element or a compound having these elements can be preferably used. Specifically, chloroplatinic acid, alcohol-modified chloroplatinic acid (US Pat. No. 3,220,972), chloroplatinic acid and the like can be used. Complexes with olefins (US Pat. Nos. 3,159,601, 3,159,662, and 3,775,452), platinum black, palladium and the like supported on a support such as alumina, silica, carbon, rhodium-olefin complex, Wilkinson catalyst and Examples thereof include chlorotris (triphenylphosphine) rhodium. These complexes are preferably used after being dissolved in an organic solvent such as alcohol, ketone or ether.
[0040]
The amount of the catalyst used is not particularly limited, and may be a catalyst amount, and is usually added in an amount of 1 to 1000 ppm, particularly 10 to 500 ppm, based on the total amount of the organohydrogensiloxane of formula (B) in terms of platinum group metal. It is preferable.
[0041]
In addition, in the case of the said reaction, it can also dilute with an organic solvent as needed within the range which does not affect reaction. In this case, when the organic solvent can dissolve and uniformly disperse each component and reactant, it is useful because the reaction can proceed smoothly. Examples of such organic solvents include hydrocarbon solvents such as n-hexane, cyclohexane, toluene, petroleum ether, and xylene, ether solvents such as diethyl ether, n-butyl ether, dioxane, and tetrahydrofuran, acetone, methyl ethyl ketone, and dibutyl. Ketone solvents such as ketone and ethyl acetate, chlorinated hydrocarbon solvents such as methylene chloride, chlorobenzene and chloroform, nitrile solvents such as acetonitrile, and fluorine solvents such as trifluorobenzene and 1,3-bistrifluoromethylbenzene These may be used alone or in combination of two or more as required.
[0042]
The reaction conditions for the above reaction are not particularly limited, but the reaction temperature is preferably 50 to 150 ° C, more preferably 60 to 120 ° C.
[0043]
Embedded image
In addition, this partial addition reaction can be performed according to a well-known method.
[0044]
The blending amount of the component (B) is such that the hydrosilyl group in the component (B), that is, the Si-H group, per 1 mol of alkenyl groups such as vinyl group, allyl group, cycloalkenyl group and the like contained in the entire composition system. The amount is preferably 0.5 to 5 mol, more preferably 1 to 2 mol. If the amount is less than 0.5 mol, the degree of cross-linking is insufficient, and if the amount is 5 mol or more, the extension of the chain length has priority, and curing may be insufficient, foaming, heat resistance, compression set characteristics may be deteriorated. is there. In addition, the compounding quantity with respect to (A) component of this (B) component can be normally used as the range of 0.1-50 weight part with respect to 100 weight part of (A) component.
[0045]
The platinum group compound according to the third component [component (C)] of the present invention is a catalyst for addition reaction (hydrosilylation reaction) between the component (A) and the component (B) and acts as a curing accelerator. It is.
[0046]
Here, platinum group compounds are generally noble metal compounds and are expensive, and platinum compounds that are relatively easily available are often used.
[0047]
Examples of the platinum compound include chloroplatinic acid or a complex of chloroplatinic acid and an olefin such as ethylene, a complex of alcohol or vinylsiloxane, platinum / silica, alumina, or carbon, but are not limited thereto. It is not something. Rhodium, ruthenium, iridium, and palladium compounds are also known as platinum group compounds other than platinum compounds. For example, RhCl (PPh 3 ) 3 , RhCl (CO) (PPh 3 ) 2 , RhCl (C 2 H 4 ) 2 , Ru 3 (CO) 12 , IrCl (CO) (PPh 3 ) 2 , Pd (PPh 3 ) 4 and the like.
[0048]
The amount of these catalysts used is not particularly limited, and a desired curing rate can be obtained with the amount of catalyst. However, in order to obtain an economical viewpoint or a good cured product, the total amount of the curable composition. It is good to set it as the range of about 0.1-1,000 ppm (platinum group metal conversion) with respect to 0.1-500 ppm (same as above) more preferably.
[0049]
Various additives can be added to the curable composition of the present invention as necessary in order to enhance its practicality. Specifically, as these additives, a CH 2 ═CH (R) SiO unit added for the purpose of controlling the curing rate of the curable composition (wherein R is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group) Polysiloxane (see Japanese Patent Publication No. 48-10947) and acetylene compounds (see US Pat. No. 3,445,420 and Japanese Patent Publication No. 54-3774), and ionic compounds of heavy metals (US Pat. No. 3,532,649). For example).
[0050]
The curable composition of the present invention has reduced thermal shrinkage during curing, reduced thermal expansion coefficient of an elastic body obtained by curing, thermal stability, weather resistance, chemical resistance, flame retardancy, or mechanical strength. A filler may be added for the purpose of improving or reducing the gas permeability. In this case, examples of the additive include fumed silica, quartz powder, glass fiber, carbon, metal oxide such as iron oxide, titanium oxide and cerium oxide, and metal carbonate such as calcium carbonate and magnesium carbonate. Further, if necessary, an appropriate pigment, dye or antioxidant can be added.
[0051]
The manufacturing method in particular of the curable composition of this invention is not restrict | limited, It can manufacture by kneading the said component. Moreover, you may make it make it 2 compositions of (A) component, (B) component, (A) component, and (C) component, and mix at the time of use.
[0052]
Further, in order to cure the obtained composition, room temperature curing is possible depending on the type of functional group of component (A), the type of catalyst of component (C), etc. It is preferable to cure in about several minutes to several hours.
[0053]
In using the curable composition of the present invention, an appropriate fluorine-based solvent such as 1,3-bistrifluoromethylbenzene, perfluorooctane or the like is added to the composition in accordance with its use and purpose to obtain a desired concentration. It can also be used after being dissolved in.
[0054]
【The invention's effect】
The curable composition of the present invention can be easily cured by simply standing or heating at room temperature, and can give a cured product that is particularly excellent in solvent resistance, chemical resistance and heat resistance and has a large elongation.
[0055]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are shown and this invention is demonstrated concretely, this invention is not restrict | limited to the following Example.
[0056]
[Comparative Example 1]
A specific surface area of 300 m 2 / g treated with {Si (CH 3 ) 2 } 2 NH on 100 parts of a polymer represented by the following formula (i) (viscosity 4400 cSt, average molecular weight 16500, vinyl group content 0.03 mol / 100 g) 20 parts of fumed silica was added and mixed and heat-treated, and then mixed on a three-roll mill. Further, 0.3 part of a 50% toluene solution of ethynylcyclohexanol was represented by the following formula (ii). 0.2 parts of a toluene solution of a catalyst modified with a compound (platinum concentration: 0.5% by weight) and 2.4 parts of a polyfunctional fluorinated hydrogen siloxane represented by the following formula (iii) were added and mixed.
[0057]
The resulting mixture was then cured at 150 ° C. for 1 hour and examined for physical properties. The results are shown in Table 1.
[0058]
Embedded image
[0059]
[Comparative Example 2]
Instead of the polymer represented by the above formula (i), 100 parts of the polymer represented by the following formula (iv) (vinyl group content 0.013 mol / 100 g) was used, and 10 parts of the surface-treated fumed silica similar to the above was used. The same operation as in Comparative Example 1 except that 2.5 parts of the polyfunctional fluorine-containing hydrogen siloxane represented by the following formula (v) was used instead of the polyfunctional fluorine-containing hydrogen siloxane represented by the above formula (iii) To obtain a cured product. The results of examining the physical properties are shown in Table 1.
[0060]
Embedded image
[0061]
[Comparative Example 3]
Instead of the polymer represented by the above formula (iv), 100 parts of a polymer represented by the following formula (vi) (vinyl group content 0.013 mol / 100 g) is used, and the polyfunctional fluorine-containing compound represented by the above formula (v) A cured product was obtained in the same manner as in Comparative Example 2 except that the amount of hydrogen siloxane was changed to 2.7 parts. The results of examining the physical properties are shown in Table 1.
[0062]
Embedded image
[0063]
[Example 1]
A composition was prepared in the same manner as in Comparative Example 1 except that 8.9 parts of the fluorinated organosilicon compound of the following formula (vii) was added instead of the fluorinated hydrogen siloxane of the formula (iii) of Comparative Example 1. The physical properties of the cured product obtained in (1) were examined. The results are shown in Table 1.
[0064]
Embedded image
[0065]
[Example 2]
A composition was prepared in the same manner as in Comparative Example 2 except that 5.4 parts of a fluorine-containing organosilicon compound of the following formula (viii) was added instead of the fluorine-containing hydrogen siloxane of the formula (v) of Comparative Example 2. The physical properties of the cured product obtained in (1) were examined. The results are shown in Table 1.
[0066]
Embedded image
[0067]
Example 3
A composition was prepared in the same manner as in Comparative Example 3 except that 18.7 parts of the fluorinated organosilicon compound of the following formula (ix) was added instead of the fluorinated hydrogen siloxane of the formula (v) of Comparative Example 3. The physical properties of the cured product obtained in 1 were examined. The results are shown in Table 1.
[0068]
Embedded image
[0069]
Example 4
12 parts of fumed silica having a specific surface area of 300 m 2 / g treated with the material of the following formula (a) is added to 100 parts of the polymer represented by the following formula (x) (vinyl group amount 0.008 mol / 100 g) and mixed. After heat treatment, the mixture was mixed on a three-roll mill, and further, 0.3 part of a 50% toluene solution of ethynylcyclohexanol, 0.2 part of a platinum catalyst similar to Comparative Example 1, and the following formula (xi) 16.3 parts of a fluorine-containing organosilicon compound represented by the above was added and mixed. Further, the physical properties of the cured product cured at 150 ° C. for 1 hour were examined. The results are shown in Table 1.
[0070]
Embedded image
[0071]
[Table 1]
[0072]
In Table 1, the comparative example uses a fluorine-containing silicon compound (crosslinking agent) in which hydrosilyl groups are linked in a chain via a siloxane bond. On the other hand, the Example used the fluorine-containing organosilicon compound (crosslinking agent) concerning (B) component of this invention. Further, Comparative Example 1 and Example 1, Comparative Example 2 and Example 2, Comparative Example 3 and Example 3 have compositions differing only in the crosslinking agent. Therefore, it can be seen from the results in Table 1 that the composition of the present invention gives a cured product having a larger elongation than the conventional composition.
[0073]
[Reference example]
32.8 g of a compound represented by the following formula (A), chloroplatinic acid and 1,3-divinyl-1,1,3,3 in a 300 ml four-necked flask equipped with a stirrer, thermometer, Dim funnel and dropping funnel -A complex toluene solution with tetramethyldisiloxane (0.5% by weight in terms of platinum) 0.05 g and 1,3-bistrifluoromethylbenzene 16.0 g were charged and heated at 80 ° C. Next, a solution prepared by dissolving 52.4 g of the fluorine-containing compound represented by the following formula (B) in 25.0 g of 1,3-bistrifluoromethylbenzene was dropped into the flask over 10 minutes, and then at 80 ° C. for 1 hour. Stir. Thereafter, stripping of the solvent and excess unreacted material under the conditions of 150 ° C./5 mmHg gave 66.0 g (yield 96%) of a liquid having a refractive index of 1.378 (25 ° C.).
[0074]
Embedded image
[0075]
About this liquid, < 1 > H-NMR and IR analysis were performed and the following measured value was obtained. As a result, it was confirmed that the reaction product was a compound of the following formula (C) (that is, a compound of the above formula (vii)).
[0076]
Embedded image
[0077]
Similarly to the above Reference Example, the compound of formula (viii) is obtained by subjecting the compound of formula (viii-1) and the compound of formula (viii-2) to a partial addition reaction in the presence of a platinum compound catalyst. The compound of formula (ix) can be obtained by partial addition reaction of the compound of formula (ix-1) and the compound of formula (ix-2) in the presence of a platinum compound catalyst. The compound of xi) can be obtained by partial addition reaction of the compound of formula (xi-1) and the compound of formula (xi-2) in the presence of a platinum compound catalyst.
[0078]
Embedded image
Claims (3)
(B)下記一般式(1)
(C)白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物から選択される触媒量の白金族化合物
を含有し、かつ上記(B)成分を(A)成分中のアルケニル基1モルに対しヒドロシリル基が0.5〜5モルとする量で配合してなることを特徴とする硬化性組成物。(A) having at least two alkenyl groups in the molecule and having a divalent perfluoroalkylene or divalent perfluoropolyether structure in the main chain, and a viscosity at 25 ° C. of 25 to 1,000,000 cSt A linear perfluoro compound,
(B) The following general formula (1)
(C) containing a catalytic amount of a platinum group compound selected from platinum, rhodium, ruthenium, iridium, and a palladium compound , and the component (B) is a hydrosilyl group per mole of the alkenyl group in the component (A). A curable composition, which is blended in an amount of 0.5 to 5 mol.
で示される基である請求項1又は2記載の組成物。In the fluorine-containing organic silicon compound of the above formula (1), R 2 of formula (2) is a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group or the following general formula (9)
The composition of Claim 1 or 2 which is group shown by these.
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