JP3611415B2 - 爆薬レーザ発生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、爆薬によりレーザを発生する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
爆薬によりレーザを発生する方法は爆轟生成物そのものを媒体とする直接法と爆轟エネルギーをいったん他のエネルギーに変換してから利用する間接法がある。
間接法としては、爆薬発電機又はコンデンサバンクを用いて金属箔や金属細線を爆発させ、その際発生する光エネルギーを用いた光励起化学レーザや爆発衝撃圧縮された空気の発光でグラスロッドを光励起する固体レーザ等がある。また、色素をレーザ媒体として発光させる方法も発表されている。
【0003】
爆薬を利用したレーザは、爆発で発生する衝撃波で破壊が進んだり、ジェットが発生してレーザ共振部等が破壊されることと、爆発で発生させたプラズマ発光を用いた際のレーザ共振時間をどう確保させるかが非常に問題になる。このような方法として、図3に示すように発光部とレーザ共振器12の距離を確保するように真空中に配置し、プラズマ発生器の光(矢印B)をレーザ共振器12に導きレーザ発光させるか、図4のようにプラズマ発生器の光を鏡14等で有効に利用してレーザ共振器12に誘導し、レーザ発光させる方法が提案されている。これらの場合は、共振器に行くまでに空気中等を通過する際に光が吸収されるため、ある波長域が空白部になる。空白部の光が必要な場合は真空にする必要があり、図3のように真空チャンバ13の中に共振器12を設置する等、装置上煩雑にならざるをえなかった。
【0004】
また、これらはプラズマ発光部の長軸方向にプラズマ共振部を設置することにより長大化し易いこと、図4のように反射鏡の光軸合わせ等複雑化するという問題があった。さらに機軸方向で確保する発光面積と共振器の受光面積とのバランスが悪く、光の有効利用の点でも問題があった。
図3の場合は光(矢印B)の進入方向と直角にレーザ(矢印A)を発振させるため、飛翔体に乗せて移動体の進行方向にレーザを発振する場合は直径を大きく取らざるをえなくなり飛翔体に積むことは問題があった。図4の場合は、プラズマ発光部と共振器12の相対長さを短くできるが、プラズマ発光の機軸と共振器12の機軸がずれるため、空間全体の有効配置に支障をきたすという問題があった。
【0005】
また、International Defense Review,27 P33(1994)には成形炸薬の技術を利用し、つまり爆薬で作られたコーン状の空間に希ガスを入れ、その中心軸にレーザダイロッドを配置し、爆薬で希ガスを加熱した際の発光を用い、レーザ共振させ機軸方向にレーザ発光させる方法が記載されている。成形炸薬の技術を利用する場合は、爆轟波は中心部に他の部位と異なった速い衝撃波領域ができるため、機軸中心に置くレーザロッドの破壊時間の制御が難しく、また、光の進行方向とレーザ発振方向を一致させるため縦励起方法を使う必要があり、横励起方法と比べ効率の悪いことが想定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、爆薬で作られたプラズマを利用し、爆轟で破壊されない前にレーザを得ることができ、且つ光の効率を高めた簡単な構造を有する小型化した爆薬レーザ発生装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のとおりである。
1. 希ガスを用いた爆薬駆動プラズマ発生部とレーザ共振部を持つ爆薬レーザ発生装置において、レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、且つ該爆薬層を同心状収束爆轟波を発生するように起爆する起爆手段が配置されていることを特徴とする爆薬レーザ発生装置。
2. レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸円筒状に配置され、起爆手段が爆薬層の外周部に配置された線状点火装置であることを特徴とする上記1の爆薬レーザ発生装置。
3. 円筒状のレーザ共振部、コーン状の希ガス層及び爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、起爆手段がコーン状爆薬層の開口側の端面部又は開口側側面部の端部近傍に設置された点火装置であって、上記コーンの頂角の2分の1の正弦値を、爆薬の爆轟伝播速度に対する爆轟による希ガス層の圧縮速度の比(圧縮速度/爆轟伝播速度)で決まる値に近似させたことを特徴とする上記1の爆薬レーザ発生装置。
4. レーザ共振部にレーザダイロッドを使用したことを特徴とする上記1、2又は3の爆薬レーザ発生装置。
【0008】
本発明は、希ガスを用いた爆薬駆動プラズマ発生部とレーザ共振部を持つ爆薬レーザ発生装置において、レーザ共振部、希ガス層2、爆薬層1を中心軸より同心軸状に配置し、且つ該爆薬層1を同心状収束爆轟波が発生するように起爆する起爆手段を配置することによりプラズマを発生させ、爆轟で破壊されない前にレーザを得ること及び同心軸状に配置することにより、プラズマ光の進行方向とレーザ発振させる方向とを直角にする横励起方法を用いて同心軸と同じ方向にレーザ発振方向をすることが可能になった。また、同心軸型にするため発光面積と受光面積がほぼ等しくなる小型爆薬レーザ発生装置が可能になった。
【0009】
このレーザ発振の現象を図1で説明すると次ぎのようになる。爆薬層1が外周全周に渡って起爆され、その衝撃波、又は飛翔板により爆薬層1側の希ガス層2がプラズマ化し、発光をし始める。そして衝撃波等が中心部に向かって進むにつれ、中心部の希ガス層2がプラズマ化する。その際の光が未プラズマ化の希ガス層2を通過し(矢印B)、レーザロッド4に入り、共振器でレーザ励起され発光に至り、同心軸方向にレーザが放射される。
【0010】
図2の場合は、図の爆薬層1の左側端面又は側面部の左側端面近傍に配置した点火装置より起爆し、希ガス層2と爆薬層1の間にある容器6の側壁を起爆端面側より徐々に中心軸に向かって飛翔させることにより希ガス層2を圧縮させ、プラズマ発光させる。以降は図1の場合と同様である。但し、共振器の反射鏡3の内どちらに出力ミラーを配置するかによりレーザ発光の方向を変えることが可能である。
【0011】
希ガス層2の容器6のレーザ共振部側の側壁は、目的とする光の透過率が高いガラス又は樹脂で構成され、端面部は側面部より強度的に持たせる構造とし、爆薬層1側の側壁は銅、アルミニウム若しくはそれらの合金、又はレーザ共振部側の側壁側と同じ材質を用いてもよい。このような構成で作られた容器6に希ガスを封入する。封入の場合は空気等を充分置換しておくほうが発光した光の吸収上及びプラズマ化効率上好ましい。また、密封する必要が無い場合は、希ガスをその容器6を通して外部に流した状態で保持してもよい。
【0012】
爆薬プラズマの光はその波長が100nm〜700nmの範囲に亘るため低波長側を利用する場合は、光透過性材質として低波長側の透過率の高いMgF2 、CaF2 、UVグレードの溶融シリカ、クリスタルクォーツ等の無機物質を発光の透過性材質として利用でききる。また、環境的に機械的振動等で問題がでる場合は、プラスチックで補強することも可能である。ただし、使用するプラスチックはその光透過性を考慮して選択する必要がある。例えばアクリル樹脂等がある。更には、使用するレーザロッド4の吸収波長によってはプラスチックのみを利用してもよい。
【0013】
爆薬層1側の側壁の材質は、上記したように銅、アルミニウム若しくはそれらの合金、又はレーザ共振部側の側壁側と同じ材質を用いることができるが、希ガス層2を爆轟で圧縮する効率を良くするため軟金属である銅、アルミニウム若しくはそれらの合金が好ましい、更に飛翔速度の関係より密度の低いアルミニウムが好ましい。希ガス容器6を光透過性材質及び軟金属等の異種材質で作る場合、シーリング勘合方法を採用すること、無機又は有機の接着剤、ガラスメタルシール、銀蝋接着等を使用することができる。但し、軟金属と光透過性材質とで希ガスを入れる容器6が作りにくい場合は、光透過性材質で作られた容器6と爆薬の間に容器6の形状に合う筒状の軟金属を挿入しておくか、光透過性材質で作られた希ガスを入れる容器6の爆薬層側の内側に容器6の形状に合う筒状の軟金属を挿入しておいてもよい。挿入する際、固定が必要な場合は接着剤で固定してもよい。
【0014】
爆轟圧又は飛翔板で圧縮され、爆薬層1側から希ガスがプラズマ化された際に発光した光が、未だプラズマ化していない希ガス層2及び共振器側の側面部を通して共振器に投入される。共振器は反射鏡3とレーザロッド4よりなる。その際、爆薬の爆轟面が半径方向又は同心軸方向に不均質であると衝撃波が先行する部分より共振器が破壊し、他の部分でプラズマの発光が継続していてもレーザ発光が停止してしまう。そのため出来るかぎり半径方向又は機軸方向に爆薬の爆轟面が共振器と平行の方が好ましい。断面で見た場合、同心軸である中心に円状に爆轟波が収束していくものを同心状収束爆轟波と言う。また、円筒の場合は円筒状収束爆轟波という。この収束する円内の収束速度のばらつきは、最短で衝撃波が共振器に到達する時間から共振器がレーザ発振するために必要な時間を除いた時間を確保できるばらつきであればよい。一般的には、レーザロッドとしてレーザダイロッドを用いる場合は、共振器がレーザ発振するために必要な最小時間は数μsレベルである。この観点より、希ガス厚みを制御することが必要になる。
【0015】
図1の爆薬レーザ発生装置において同心状収束爆轟波を発生させるため、爆薬層の外周部より起爆する場合は、同心状収束爆轟波の波面のばらつきを少なくする観点より、起爆装置として爆薬の外周部に配置した線状点火装置で起爆することが好ましい。この場合、機軸方向に金属細線を配置するか、格子状に配置するか、らせん状に配置する等の配置方法が採用できる。線状起爆を起こす方法としては、衝撃電流と銅細線等の組み合わせが利用できる。また、金属細線の代わりに金属箔等も用いることが可能である。但し、この場合はコンデンサバンクのような電源が必要になるため電源の形状が大きくなり易い。飛翔体に積載する場合などは爆薬層1の外周部に雷管を多数配置して一斉起爆してもよい。この雷管間隔は、雷管間を伝爆する距離と希ガス層2の厚みによって設定する必要がある。また、起爆位置近傍の厚みを部分的に厚くし、起爆位置と雷管の中間部の衝撃波の進行距離のずれを少なくすることで希ガス層2の圧縮開始時間のズレを小さくして雷管数減らすこともできる。爆薬の外周部より起爆する場合は、爆薬層1と希ガス層2の境界面は円錐型でもよいが、共振器までの衝撃波が到達する最短時間は、希ガス層2の最小厚みにより決まるため、小型化する観点から言えば円筒状にした方が好ましい。
【0016】
図2の爆薬レーザ発生装置において同心状収束爆轟波を発生させるため、コーン状の爆薬層1の開口側の端面部又は開口側の側面部の端面近傍に配置した点火薬装置より起爆する場合は、コーンの頂角の2分の1の正弦値を、爆薬の爆轟伝播速度と爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比(圧縮速度/爆轟伝播速度)で決まる値に近似させるため、爆薬の種類とその厚み、及び側壁の材質とその厚みを選択する必要がある。この爆薬の爆轟伝播速度と爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比を求める簡便な方法としてガーネイの式がある。レーザ共振時間を確保しながら小型化をするためには、理想的には希ガス層2を圧縮する面は、共振器面と平行になることが好ましいが、希ガス層2の最小厚みに要する衝撃波の飛翔時間が同心軸方向全体に確保できれば、爆薬の爆轟伝播速度に対する爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比によって設定される正弦角度は、コーンの頂角の2分の1と同じである必要はない。この場合の起爆としては、コーン状の爆薬層1の開口側の端面部又は開口側の側面部の端面近傍に線状点火装置を円状に配置して起爆するか、雷管をある円周上に複数個配置して起爆することができる。この雷管を用いて起爆する方法は、図1に比較し雷管本数が少なくでき又起爆するための電源等が小型化できるため、雷管の本数を減らしたい場合又は飛翔体等に積載したい場合はこの方法が好ましい。
【0017】
爆薬は選択する起爆方法で起爆できる組成なら問題はない。爆薬の主剤としてはペンスリット、RDX、HMX等が利用でき、バインダ等を添加剤として用い、圧搾・注型等の製造方法で成形する事が可能である。
線状点火装置で起爆を行う場合は、起爆側にペンスリットのような粉体爆薬層を爆薬層1の外周部に配置し、爆薬を2層に配置してもよい。
【0018】
更に爆薬の爆轟面が平行になりにくい場合は、希ガス層厚みを通過する衝撃波速度と機軸方向の外周面がすべて爆轟するまでの時間を考慮し、希ガス層厚みを大きくとることでレーザ発光の時間を稼ぐようにすることも可能である。
希ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等が利用できる。発光した光は希ガスの未発光部を通過する事になるが、例えばアルゴンは70nm、ネオンは40nm以下にしか吸収はなく、吸収波長が低いのでその影響が無視できるため、真空等にしなくても光の吸収等が容易に防ぐことが可能になり、構造上簡素化が可能になる。
【0019】
レーザ共振器としては、レーザロッド4とその両端面側に配置した反射鏡3よりなる。レーザ共振により発光する方向側の反射鏡3は出力ミラーになる。レーザロッド4としては、レーザダイロッド又は固体レーザロッドが使用できる。ダイとしてはStilben系,Coumarin系,Rhodamin系等があり、利用したい波長によってダイを選択すればよい。この波長領域を種々選択する必要が有る場合は、選択波長の種類が多いダイロッドの方が好ましい。固体レーザロッドとしてはネオジュウムレーザロッド等がある。反射鏡は光軸が合わせられるように調整治具を付けておく方が良い。
【0020】
ダイはガラス容器等に封入される。その際、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤単体、又は混合溶液に溶解して用いる。10−3〜10−5モル程度の濃度が一般的に利用されるが、光量の状態によりダイが飽和する場合、濃度をふやすことができる。この場合の容器は、使用する波長によって選択すればよい。その他の方法としてダイを樹脂に溶解分散させ、固めて成形したロッドを利用することも可能である。その際の樹脂は、ダイの発光領域及び吸収領域の光を吸収しにくい材質を選択する必要がある。また、他のロッド、鏡面も利用する波長によって選択すればよい。
【0021】
反射鏡3等が爆薬端面より外に出る場合は、プロテクタ5を希ガス層2側に設置するほうが好ましい。またこの場合はプロテクタ5を反射鏡の共軸合わせ用の治具と共用し、調整治具を付け加える。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって、詳細な説明をする。
【0023】
【実施例1】
図1に示す爆薬レーザ発生装置を作成した。
レーザロッドとして、20mm外径のクォーツでできた円柱容器に、レーザダイとしてローダミン560の10−4モルメタノール溶液の入ったダイロッドを使用した。反射鏡は爆薬長さより外に配置したため、プロテクタ筒の中に配置した。希ガスとしては、大気圧アルゴンを使用し、ドーナツ状ガラス容器を用いて、アルゴンガスは流し放しとした。ガラスとしては溶融シリカを用いた。アルゴン厚みとして30mmを用いた。その外周部、端面を覆うようにしたアルミニウムの構造体をガラス容器に被せ、その外周部に爆薬層を配置した。アルミニウムの構造体の端面は側面部より厚くし、5mm厚みを用い、側面部は2mm厚みとした。爆薬としては爆速7500m/sのHMX系爆薬層7mmを主爆薬に、外周部にペンスリットの粉体爆薬層薬3mmを配置した。起爆としては、銅細線0.1mmを用い、20本をペンスリット外周部に機軸方向に配置しその周りに外筒を被せた構造とした。その銅細線を20kVの40μFの電源を用いて起爆した。起爆の結果、レーザ共振方向に配置したPINフォトダイオードにより、発光が確認された。また、共振器の無い状態で、ピンコンタクトを用いて圧縮の状況を同心軸方向で確認した結果、ほぼ圧縮は平行に近い状態になっていることが確認された。
【0024】
【実施例2】
図2に示す爆薬レーザ発生装置を作成した。
レーザロッドとして、20mm外径のクォーツでできた円柱容器に、レーザダイとしてローダミン560の10−4モルメタノール溶液の入ったダイロッドを使用した。反射鏡は爆薬長さより外に配置したため、プロテクタ筒の中に配置した。希ガスとしては、大気圧アルゴンを使用し、コーン状アクリル容器を用いて、アルゴンガスは流し放しとした。アルゴン厚みとして収束部の厚みを20mmとし、全体の長さを100mmとした。その外周部を覆うようにしたアルミニウム厚み1mmのコーンを配置した。爆薬としては爆速7500m/sのHMX系爆薬層10mmをアルミニウムの外側に配置した。アルミニウムの飛翔速度は計算上約1000m/sになるので、爆速との比よりコーンの角度は8度に設定した。起爆としては雷管10本をHMX系爆薬層の開口部端面に配置した。起爆は普通の工業用の点火装置を使用した。起爆の結果、レーザ共振方向に配置したPINフォトダイオードにより、発光が確認された。
【0025】
【発明の効果】
本発明により、レーザ共振器、爆薬プラズマ発生器を用い同心軸状のレーザ発生器が提供できるようになり、発光軸とレーザ共振軸が直角の小型化レーザ発生器が提供出来るようになった。また、発光の通過経路を未希ガスプラズマ層とする事により、光の吸収を抑える手段を省く事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の爆発レーザ発生器の一例を示す概要図である。
【図2】本発明の爆発レーザ発生器の一例を示す概要図である。
【図3】従来の間接型爆発レーザ発生器の概要図である。
【図4】従来の間接型爆発レーザ発生器の概要図である。
【符号の説明】
1 爆薬層
2 希ガス層
3 反射鏡
4 レーザロッド
5 プロテクタ
6 容器
7 爆薬
8 希ガス
9 チューブ
10 ダイヤフラム
11 点火装置
12 レーザ共振器
13 真空チャンバ
14 反射鏡
【発明の属する技術分野】
本発明は、爆薬によりレーザを発生する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
爆薬によりレーザを発生する方法は爆轟生成物そのものを媒体とする直接法と爆轟エネルギーをいったん他のエネルギーに変換してから利用する間接法がある。
間接法としては、爆薬発電機又はコンデンサバンクを用いて金属箔や金属細線を爆発させ、その際発生する光エネルギーを用いた光励起化学レーザや爆発衝撃圧縮された空気の発光でグラスロッドを光励起する固体レーザ等がある。また、色素をレーザ媒体として発光させる方法も発表されている。
【0003】
爆薬を利用したレーザは、爆発で発生する衝撃波で破壊が進んだり、ジェットが発生してレーザ共振部等が破壊されることと、爆発で発生させたプラズマ発光を用いた際のレーザ共振時間をどう確保させるかが非常に問題になる。このような方法として、図3に示すように発光部とレーザ共振器12の距離を確保するように真空中に配置し、プラズマ発生器の光(矢印B)をレーザ共振器12に導きレーザ発光させるか、図4のようにプラズマ発生器の光を鏡14等で有効に利用してレーザ共振器12に誘導し、レーザ発光させる方法が提案されている。これらの場合は、共振器に行くまでに空気中等を通過する際に光が吸収されるため、ある波長域が空白部になる。空白部の光が必要な場合は真空にする必要があり、図3のように真空チャンバ13の中に共振器12を設置する等、装置上煩雑にならざるをえなかった。
【0004】
また、これらはプラズマ発光部の長軸方向にプラズマ共振部を設置することにより長大化し易いこと、図4のように反射鏡の光軸合わせ等複雑化するという問題があった。さらに機軸方向で確保する発光面積と共振器の受光面積とのバランスが悪く、光の有効利用の点でも問題があった。
図3の場合は光(矢印B)の進入方向と直角にレーザ(矢印A)を発振させるため、飛翔体に乗せて移動体の進行方向にレーザを発振する場合は直径を大きく取らざるをえなくなり飛翔体に積むことは問題があった。図4の場合は、プラズマ発光部と共振器12の相対長さを短くできるが、プラズマ発光の機軸と共振器12の機軸がずれるため、空間全体の有効配置に支障をきたすという問題があった。
【0005】
また、International Defense Review,27 P33(1994)には成形炸薬の技術を利用し、つまり爆薬で作られたコーン状の空間に希ガスを入れ、その中心軸にレーザダイロッドを配置し、爆薬で希ガスを加熱した際の発光を用い、レーザ共振させ機軸方向にレーザ発光させる方法が記載されている。成形炸薬の技術を利用する場合は、爆轟波は中心部に他の部位と異なった速い衝撃波領域ができるため、機軸中心に置くレーザロッドの破壊時間の制御が難しく、また、光の進行方向とレーザ発振方向を一致させるため縦励起方法を使う必要があり、横励起方法と比べ効率の悪いことが想定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、爆薬で作られたプラズマを利用し、爆轟で破壊されない前にレーザを得ることができ、且つ光の効率を高めた簡単な構造を有する小型化した爆薬レーザ発生装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のとおりである。
1. 希ガスを用いた爆薬駆動プラズマ発生部とレーザ共振部を持つ爆薬レーザ発生装置において、レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、且つ該爆薬層を同心状収束爆轟波を発生するように起爆する起爆手段が配置されていることを特徴とする爆薬レーザ発生装置。
2. レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸円筒状に配置され、起爆手段が爆薬層の外周部に配置された線状点火装置であることを特徴とする上記1の爆薬レーザ発生装置。
3. 円筒状のレーザ共振部、コーン状の希ガス層及び爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、起爆手段がコーン状爆薬層の開口側の端面部又は開口側側面部の端部近傍に設置された点火装置であって、上記コーンの頂角の2分の1の正弦値を、爆薬の爆轟伝播速度に対する爆轟による希ガス層の圧縮速度の比(圧縮速度/爆轟伝播速度)で決まる値に近似させたことを特徴とする上記1の爆薬レーザ発生装置。
4. レーザ共振部にレーザダイロッドを使用したことを特徴とする上記1、2又は3の爆薬レーザ発生装置。
【0008】
本発明は、希ガスを用いた爆薬駆動プラズマ発生部とレーザ共振部を持つ爆薬レーザ発生装置において、レーザ共振部、希ガス層2、爆薬層1を中心軸より同心軸状に配置し、且つ該爆薬層1を同心状収束爆轟波が発生するように起爆する起爆手段を配置することによりプラズマを発生させ、爆轟で破壊されない前にレーザを得ること及び同心軸状に配置することにより、プラズマ光の進行方向とレーザ発振させる方向とを直角にする横励起方法を用いて同心軸と同じ方向にレーザ発振方向をすることが可能になった。また、同心軸型にするため発光面積と受光面積がほぼ等しくなる小型爆薬レーザ発生装置が可能になった。
【0009】
このレーザ発振の現象を図1で説明すると次ぎのようになる。爆薬層1が外周全周に渡って起爆され、その衝撃波、又は飛翔板により爆薬層1側の希ガス層2がプラズマ化し、発光をし始める。そして衝撃波等が中心部に向かって進むにつれ、中心部の希ガス層2がプラズマ化する。その際の光が未プラズマ化の希ガス層2を通過し(矢印B)、レーザロッド4に入り、共振器でレーザ励起され発光に至り、同心軸方向にレーザが放射される。
【0010】
図2の場合は、図の爆薬層1の左側端面又は側面部の左側端面近傍に配置した点火装置より起爆し、希ガス層2と爆薬層1の間にある容器6の側壁を起爆端面側より徐々に中心軸に向かって飛翔させることにより希ガス層2を圧縮させ、プラズマ発光させる。以降は図1の場合と同様である。但し、共振器の反射鏡3の内どちらに出力ミラーを配置するかによりレーザ発光の方向を変えることが可能である。
【0011】
希ガス層2の容器6のレーザ共振部側の側壁は、目的とする光の透過率が高いガラス又は樹脂で構成され、端面部は側面部より強度的に持たせる構造とし、爆薬層1側の側壁は銅、アルミニウム若しくはそれらの合金、又はレーザ共振部側の側壁側と同じ材質を用いてもよい。このような構成で作られた容器6に希ガスを封入する。封入の場合は空気等を充分置換しておくほうが発光した光の吸収上及びプラズマ化効率上好ましい。また、密封する必要が無い場合は、希ガスをその容器6を通して外部に流した状態で保持してもよい。
【0012】
爆薬プラズマの光はその波長が100nm〜700nmの範囲に亘るため低波長側を利用する場合は、光透過性材質として低波長側の透過率の高いMgF2 、CaF2 、UVグレードの溶融シリカ、クリスタルクォーツ等の無機物質を発光の透過性材質として利用でききる。また、環境的に機械的振動等で問題がでる場合は、プラスチックで補強することも可能である。ただし、使用するプラスチックはその光透過性を考慮して選択する必要がある。例えばアクリル樹脂等がある。更には、使用するレーザロッド4の吸収波長によってはプラスチックのみを利用してもよい。
【0013】
爆薬層1側の側壁の材質は、上記したように銅、アルミニウム若しくはそれらの合金、又はレーザ共振部側の側壁側と同じ材質を用いることができるが、希ガス層2を爆轟で圧縮する効率を良くするため軟金属である銅、アルミニウム若しくはそれらの合金が好ましい、更に飛翔速度の関係より密度の低いアルミニウムが好ましい。希ガス容器6を光透過性材質及び軟金属等の異種材質で作る場合、シーリング勘合方法を採用すること、無機又は有機の接着剤、ガラスメタルシール、銀蝋接着等を使用することができる。但し、軟金属と光透過性材質とで希ガスを入れる容器6が作りにくい場合は、光透過性材質で作られた容器6と爆薬の間に容器6の形状に合う筒状の軟金属を挿入しておくか、光透過性材質で作られた希ガスを入れる容器6の爆薬層側の内側に容器6の形状に合う筒状の軟金属を挿入しておいてもよい。挿入する際、固定が必要な場合は接着剤で固定してもよい。
【0014】
爆轟圧又は飛翔板で圧縮され、爆薬層1側から希ガスがプラズマ化された際に発光した光が、未だプラズマ化していない希ガス層2及び共振器側の側面部を通して共振器に投入される。共振器は反射鏡3とレーザロッド4よりなる。その際、爆薬の爆轟面が半径方向又は同心軸方向に不均質であると衝撃波が先行する部分より共振器が破壊し、他の部分でプラズマの発光が継続していてもレーザ発光が停止してしまう。そのため出来るかぎり半径方向又は機軸方向に爆薬の爆轟面が共振器と平行の方が好ましい。断面で見た場合、同心軸である中心に円状に爆轟波が収束していくものを同心状収束爆轟波と言う。また、円筒の場合は円筒状収束爆轟波という。この収束する円内の収束速度のばらつきは、最短で衝撃波が共振器に到達する時間から共振器がレーザ発振するために必要な時間を除いた時間を確保できるばらつきであればよい。一般的には、レーザロッドとしてレーザダイロッドを用いる場合は、共振器がレーザ発振するために必要な最小時間は数μsレベルである。この観点より、希ガス厚みを制御することが必要になる。
【0015】
図1の爆薬レーザ発生装置において同心状収束爆轟波を発生させるため、爆薬層の外周部より起爆する場合は、同心状収束爆轟波の波面のばらつきを少なくする観点より、起爆装置として爆薬の外周部に配置した線状点火装置で起爆することが好ましい。この場合、機軸方向に金属細線を配置するか、格子状に配置するか、らせん状に配置する等の配置方法が採用できる。線状起爆を起こす方法としては、衝撃電流と銅細線等の組み合わせが利用できる。また、金属細線の代わりに金属箔等も用いることが可能である。但し、この場合はコンデンサバンクのような電源が必要になるため電源の形状が大きくなり易い。飛翔体に積載する場合などは爆薬層1の外周部に雷管を多数配置して一斉起爆してもよい。この雷管間隔は、雷管間を伝爆する距離と希ガス層2の厚みによって設定する必要がある。また、起爆位置近傍の厚みを部分的に厚くし、起爆位置と雷管の中間部の衝撃波の進行距離のずれを少なくすることで希ガス層2の圧縮開始時間のズレを小さくして雷管数減らすこともできる。爆薬の外周部より起爆する場合は、爆薬層1と希ガス層2の境界面は円錐型でもよいが、共振器までの衝撃波が到達する最短時間は、希ガス層2の最小厚みにより決まるため、小型化する観点から言えば円筒状にした方が好ましい。
【0016】
図2の爆薬レーザ発生装置において同心状収束爆轟波を発生させるため、コーン状の爆薬層1の開口側の端面部又は開口側の側面部の端面近傍に配置した点火薬装置より起爆する場合は、コーンの頂角の2分の1の正弦値を、爆薬の爆轟伝播速度と爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比(圧縮速度/爆轟伝播速度)で決まる値に近似させるため、爆薬の種類とその厚み、及び側壁の材質とその厚みを選択する必要がある。この爆薬の爆轟伝播速度と爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比を求める簡便な方法としてガーネイの式がある。レーザ共振時間を確保しながら小型化をするためには、理想的には希ガス層2を圧縮する面は、共振器面と平行になることが好ましいが、希ガス層2の最小厚みに要する衝撃波の飛翔時間が同心軸方向全体に確保できれば、爆薬の爆轟伝播速度に対する爆轟による希ガス層2の圧縮速度の比によって設定される正弦角度は、コーンの頂角の2分の1と同じである必要はない。この場合の起爆としては、コーン状の爆薬層1の開口側の端面部又は開口側の側面部の端面近傍に線状点火装置を円状に配置して起爆するか、雷管をある円周上に複数個配置して起爆することができる。この雷管を用いて起爆する方法は、図1に比較し雷管本数が少なくでき又起爆するための電源等が小型化できるため、雷管の本数を減らしたい場合又は飛翔体等に積載したい場合はこの方法が好ましい。
【0017】
爆薬は選択する起爆方法で起爆できる組成なら問題はない。爆薬の主剤としてはペンスリット、RDX、HMX等が利用でき、バインダ等を添加剤として用い、圧搾・注型等の製造方法で成形する事が可能である。
線状点火装置で起爆を行う場合は、起爆側にペンスリットのような粉体爆薬層を爆薬層1の外周部に配置し、爆薬を2層に配置してもよい。
【0018】
更に爆薬の爆轟面が平行になりにくい場合は、希ガス層厚みを通過する衝撃波速度と機軸方向の外周面がすべて爆轟するまでの時間を考慮し、希ガス層厚みを大きくとることでレーザ発光の時間を稼ぐようにすることも可能である。
希ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等が利用できる。発光した光は希ガスの未発光部を通過する事になるが、例えばアルゴンは70nm、ネオンは40nm以下にしか吸収はなく、吸収波長が低いのでその影響が無視できるため、真空等にしなくても光の吸収等が容易に防ぐことが可能になり、構造上簡素化が可能になる。
【0019】
レーザ共振器としては、レーザロッド4とその両端面側に配置した反射鏡3よりなる。レーザ共振により発光する方向側の反射鏡3は出力ミラーになる。レーザロッド4としては、レーザダイロッド又は固体レーザロッドが使用できる。ダイとしてはStilben系,Coumarin系,Rhodamin系等があり、利用したい波長によってダイを選択すればよい。この波長領域を種々選択する必要が有る場合は、選択波長の種類が多いダイロッドの方が好ましい。固体レーザロッドとしてはネオジュウムレーザロッド等がある。反射鏡は光軸が合わせられるように調整治具を付けておく方が良い。
【0020】
ダイはガラス容器等に封入される。その際、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤単体、又は混合溶液に溶解して用いる。10−3〜10−5モル程度の濃度が一般的に利用されるが、光量の状態によりダイが飽和する場合、濃度をふやすことができる。この場合の容器は、使用する波長によって選択すればよい。その他の方法としてダイを樹脂に溶解分散させ、固めて成形したロッドを利用することも可能である。その際の樹脂は、ダイの発光領域及び吸収領域の光を吸収しにくい材質を選択する必要がある。また、他のロッド、鏡面も利用する波長によって選択すればよい。
【0021】
反射鏡3等が爆薬端面より外に出る場合は、プロテクタ5を希ガス層2側に設置するほうが好ましい。またこの場合はプロテクタ5を反射鏡の共軸合わせ用の治具と共用し、調整治具を付け加える。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって、詳細な説明をする。
【0023】
【実施例1】
図1に示す爆薬レーザ発生装置を作成した。
レーザロッドとして、20mm外径のクォーツでできた円柱容器に、レーザダイとしてローダミン560の10−4モルメタノール溶液の入ったダイロッドを使用した。反射鏡は爆薬長さより外に配置したため、プロテクタ筒の中に配置した。希ガスとしては、大気圧アルゴンを使用し、ドーナツ状ガラス容器を用いて、アルゴンガスは流し放しとした。ガラスとしては溶融シリカを用いた。アルゴン厚みとして30mmを用いた。その外周部、端面を覆うようにしたアルミニウムの構造体をガラス容器に被せ、その外周部に爆薬層を配置した。アルミニウムの構造体の端面は側面部より厚くし、5mm厚みを用い、側面部は2mm厚みとした。爆薬としては爆速7500m/sのHMX系爆薬層7mmを主爆薬に、外周部にペンスリットの粉体爆薬層薬3mmを配置した。起爆としては、銅細線0.1mmを用い、20本をペンスリット外周部に機軸方向に配置しその周りに外筒を被せた構造とした。その銅細線を20kVの40μFの電源を用いて起爆した。起爆の結果、レーザ共振方向に配置したPINフォトダイオードにより、発光が確認された。また、共振器の無い状態で、ピンコンタクトを用いて圧縮の状況を同心軸方向で確認した結果、ほぼ圧縮は平行に近い状態になっていることが確認された。
【0024】
【実施例2】
図2に示す爆薬レーザ発生装置を作成した。
レーザロッドとして、20mm外径のクォーツでできた円柱容器に、レーザダイとしてローダミン560の10−4モルメタノール溶液の入ったダイロッドを使用した。反射鏡は爆薬長さより外に配置したため、プロテクタ筒の中に配置した。希ガスとしては、大気圧アルゴンを使用し、コーン状アクリル容器を用いて、アルゴンガスは流し放しとした。アルゴン厚みとして収束部の厚みを20mmとし、全体の長さを100mmとした。その外周部を覆うようにしたアルミニウム厚み1mmのコーンを配置した。爆薬としては爆速7500m/sのHMX系爆薬層10mmをアルミニウムの外側に配置した。アルミニウムの飛翔速度は計算上約1000m/sになるので、爆速との比よりコーンの角度は8度に設定した。起爆としては雷管10本をHMX系爆薬層の開口部端面に配置した。起爆は普通の工業用の点火装置を使用した。起爆の結果、レーザ共振方向に配置したPINフォトダイオードにより、発光が確認された。
【0025】
【発明の効果】
本発明により、レーザ共振器、爆薬プラズマ発生器を用い同心軸状のレーザ発生器が提供できるようになり、発光軸とレーザ共振軸が直角の小型化レーザ発生器が提供出来るようになった。また、発光の通過経路を未希ガスプラズマ層とする事により、光の吸収を抑える手段を省く事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の爆発レーザ発生器の一例を示す概要図である。
【図2】本発明の爆発レーザ発生器の一例を示す概要図である。
【図3】従来の間接型爆発レーザ発生器の概要図である。
【図4】従来の間接型爆発レーザ発生器の概要図である。
【符号の説明】
1 爆薬層
2 希ガス層
3 反射鏡
4 レーザロッド
5 プロテクタ
6 容器
7 爆薬
8 希ガス
9 チューブ
10 ダイヤフラム
11 点火装置
12 レーザ共振器
13 真空チャンバ
14 反射鏡
Claims (4)
- 希ガスを用いた爆薬駆動プラズマ発生部とレーザ共振部を持つ爆薬レーザ発生装置において、レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、且つ該爆薬層を同心状収束爆轟波を発生するように起爆する起爆手段が配置されていることを特徴とする爆薬レーザ発生装置。
- レーザ共振部、希ガス層、爆薬層が中心軸より同心軸円筒状に配置され、起爆手段が爆薬層の外周部に配置された線状点火装置であることを特徴とする請求項1の爆薬レーザ発生装置。
- 円筒状のレーザ共振部、コーン状の希ガス層及び爆薬層が中心軸より同心軸状に配置され、起爆手段がコーン状爆薬層の開口側の端面部又は開口側側面部の端部近傍に設置された点火装置であって、上記コーンの頂角の2分の1の正弦値を、爆薬の爆轟伝播速度に対する爆轟による希ガス層の圧縮速度の比(圧縮速度/爆轟伝播速度)で決まる値に近似させたことを特徴とする請求項1の爆薬レーザ発生装置。
- レーザ共振部にレーザダイロッドを使用したことを特徴とする請求項1、2又は3の爆薬レーザ発生装置。
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