JP3610885B2

JP3610885B2 - Mold powder and continuous casting method

Info

Publication number: JP3610885B2
Application number: JP2000171155A
Authority: JP
Inventors: 方史花尾; 友一塚口; 正幸川本
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 2000-06-07
Filing date: 2000-06-07
Publication date: 2005-01-19
Anticipated expiration: 2020-06-07
Also published as: JP2001347351A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳型内の溶鋼表面に添加されるモールドパウダに関し、さらにこのモールドパウダを用いる連続鋳造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
鋼の連続鋳造では、鋳型内の溶鋼表面にモールドパウダを添加して鋳造する。通常、モールドパウダには、複数種類の酸化物、フッ素化合物、炭素などの粉体を混合したものが用いられる。
【０００３】
鋳型内の溶鋼表面に添加されたモールドパウダでは、溶鋼からの受熱により、溶鋼表面との接触部において溶融層が形成される。この溶融層は、鋳型内壁と凝固殻との間隙に流入し、フィルムを形成する。このフィルムは、鋳型により冷却された固相部分と、液相部分との二相からなる。
【０００４】
モールドパウダは、溶融層およびフィルムとなった状態において、以下に挙げる役割を担う。
▲１▼溶鋼の保温および酸化防止
▲２▼溶鋼中気泡または介在物の吸収
▲３▼鋳型内壁と凝固殻との潤滑性の確保
▲４▼凝固殻の冷却速度の調整
連続鋳造による鋳片の表面品質に及ぼすモールドパウダの影響は大きく、鋳片表面に発生するディプレッション、または縦割れに対しては、上記役割の中でも、▲４▼の凝固殻の冷却速度の調整が重要である。鋳型内の凝固殻の冷却速度を均一化することにより、凝固殻の厚さは幅方向に均一になり、凝固収縮により生じる応力が緩和され、表面に発生するディプレッションまたは縦割れの発生を抑制できる。
【０００５】
モールドパウダのフィルム中に、その冷却過程で結晶が析出すると、フィルムの伝熱抵抗が大きくなることから、鋳片の凝固収縮が抑制され鋳型壁への密着性が増し、鋳型内の凝固殻の不均一冷却が防止できることから、従来より、フィルム中に結晶析出を促進する方法が提案されてきた。
【０００６】
たとえば特開平５−１５９５５号公報には、モールドパウダ中に含有されるＣａＯと、ＣａＦ_２として存在すると推定されるＣａ分をＣａＯに換算したものとの和として、下記（Ｃ）式で定義されるＴ．ＣａＯのＳｉＯ_２に対する質量％の比Ｔ．ＣａＯ／ＳｉＯ_２を０．９〜１．３程度に大きくし、フィルム中に結晶を析出させて、鋳型内の凝固殻の冷却速度を均一にし、かつ緩冷却することが提案されている。
【０００７】
しかし、単にモールドパウダの塩基度（ＣａＯ／ＳｉＯ_２、またはＴ．ＣａＯ／ＳｉＯ_２）を高めて、フィルム中に結晶を多く析出させる方法では、結晶が析出した部分のフィルムの体積が収縮し、鋳型と凝固殻との間に空隙が生じやすくなる。鋳型と凝固殻との間に空隙が生じると、伝熱抵抗が飛躍的に増大し、凝固殻に局部的な凝固遅れを生じる場合がある。凝固遅れが生じた凝固殻の部分では、縦割れなどが発生しやすい。
【０００８】
そこで、特開平７−２１４２６３号公報には、モールドパウダの塩基度を０．６〜０．９とし、結晶析出の促進剤であるＺｒＯ_２、ＴｉＯ_２、ＣｅＯ_２の合計の含有率を１質量％以下とし、かつ凝固点を１１５０℃以上とすることにより、モールドパウダのフィルム中の結晶析出量が過度になることなく、適正に保つ方法が提案されている。これにより、鋳型内の凝固殻の冷却速度の均一化が促進され、表面に発生するディプレッションまたは縦割れの発生が抑制されるのが期待できる。
【０００９】
しかし、この方法では、鋳型内の溶鋼中にＡｌ_２Ｏ_３、ＭｎＯ等の酸化物が増加する場合があり、これらの酸化物が鋳型内の凝固殻に捕捉され、鋳片表層部の清浄性が悪くなりやすい。これら鋳片を素材として熱間圧延する製品に表面疵などが発生しやすい。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、鋳片表面のディプレッションまたは縦割れの発生を防止でき、さらに、鋳片表層部の清浄性も良好で、品質の良好な鋳片を得ることができるモールドパウダ、およびそのモールドパウダを用いる連続鋳造方法を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記（１）および（２）に示すモールドパウダ、および下記（３）に示す連続鋳造方法にある。
（１）ＣａＯ、ＳｉＯ₂ 、Ａｌ₂Ｏ₃およびフッ素化合物を基本成分とするモールドパウダであって、ＣａＯのＳｉＯ₂に対する質量％の比ＣａＯ／ＳｉＯ₂が１．１〜１．５であり、Ａｌ₂Ｏ₃を５〜１５質量％、アルカリ金属を酸化物換算含有率の合計で５質量％以下、ＺｒＯ₂を１質量％以下、ＴｉＯ₂を０〜８質量％、ＭｇＯを１質量％以下およびＦを４〜１２質量％含有し、１３００℃における粘度が２〜６ｐｏｉｓｅ、凝固点が１１００℃以上である連続鋳造用のモールドパウダ。
（２）Ａｌ₂Ｏ₃、ＴｉＯ₂およびＦの含有率が、下記（Ａ）式を満足する上記（１）に記載の連続鋳造用のモールドパウダ。
２≦（Ａｌ₂Ｏ₃）×（ＴｉＯ₂）≦１０＋１５×（Ｆ）・・・（Ａ）
ここで、（Ａｌ₂Ｏ₃）：モールドパウダ中のＡｌ₂Ｏ₃含有率（質量％）
（ＴｉＯ₂）：モールドパウダ中のＴｉＯ₂含有率（質量％）
（Ｆ）：モールドパウダ中のＦ含有率（質量％）
（３）上記（１）または（２）に記載のモールドパウダを用いる連続鋳造方法であって、下記（Ｂ）式で定義される溶鋼の化学組成Ｃｐとモールドパウダ中のＡｌ₂Ｏ₃含有率との間の関係が、下記（Ｃ）式または（Ｄ）式を満足する条件で鋳造する連続鋳造方法。
Ｃｐ＝Ｃ＋０．０２×Ｍｎ＋０．０４×Ｎｉ−０．０１×Ｓｉ＋０．０２×Ｃｒ＋０．０７×Ｓ・・・（Ｂ）
ここで、Ｃ、Ｍｎ、Ｎｉ、Ｓｉ、ＣｒおよびＳ：溶鋼中の含有率（質量％）
｜Ｃｐ−０．１２｜≦０．０５の場合；
５＋２０００×｜Ｃｐ−０．１２｜² ≦（Ａｌ₂Ｏ₃）≦ １０＋２０００×｜Ｃｐ−０．１２｜² ・・・（Ｃ）
｜Ｃｐ−０．１２｜＞０．０５の場合；
１０≦（Ａｌ₂Ｏ₃）≦１５・・・（Ｄ）
ここで、｜Ｃｐ−０．１２｜：Ｃｐの値から０．１２を引いた値の絶対値
（Ａｌ₂Ｏ₃）：モールドパウダ中のＡｌ₂Ｏ₃含有率（質量％）
本発明者らは、下記（ａ）の知見に基づいて、下記（ｂ）および（ｃ）の対策を採ることにより前述の課題を解決した。
（ａ）モールドパウダの塩基度が０．６〜０．９と低い場合に、鋳型内の溶鋼中にＡｌ₂ Ｏ₃、ＭｎＯ等の酸化物が増加するのは、溶融層中のＳｉＯ₂の活量が高くなり、鋳型内の溶鋼とモールドパウダの溶融層との界面において、Ａｌ、Ｍｎ等の溶鋼中成分が酸化されやすくなるからである。
【００１２】
そこで、鋳型内の凝固殻の冷却速度を均一化するには、モールドパウダの塩基度を高めることが重要である。しかし、モールドパウダの塩基度を高め、フィルム中に結晶を多く析出させる方法では、鋳型と凝固殻との間に空隙が生じ、凝固殻に局部的な凝固遅れを生じやすいという課題がある。
【００１３】
本発明者らは、ＣａＯ、ＳｉＯ_２およびフッ素化合物を基本成分とするモールドパウダにおいて、ＣａＯのＳｉＯ_２に対するＣａＯの質量％の比ＣａＯ／ＳｉＯ_２が１．１〜１．５であっても、Ａｌ_２Ｏ_３を５〜１５質量％配合することにより、フィルム中の結晶の析出が過度になることなく、鋳型内の凝固殻冷却を均一な状態に維持することが可能であることを見いだした。両性酸化物であるＡｌ_２Ｏ_３を配合すると、塩基度の高いモールドパウダの溶融層中では、Ａｌ_２Ｏ_３が酸性的な存在となり、フィルム中の結晶の析出が適度に抑制されるのである。（ｂ）そこで、本発明のモールドパウダでは、上記（ａ）の知見に基づき、ＣａＯ、ＳｉＯ_２、Ａｌ_２Ｏ_３およびフッ素化合物を基本成分とし、前述の（１）に示す組成を有するモールドパウダとする。
【００１４】
これにより、塩基度が１．１〜１．５と高くても、フィルム中の結晶の析出を適度に抑制し、鋳型内の凝固殻冷却を均一化できる。さらに、塩基度が高いので、鋳型内の溶鋼中にＡｌ_２Ｏ_３、ＭｎＯなどの酸化物が増加することを防止できる。
（ｃ）本発明の方法では、前述の（Ｂ）式で定義される溶鋼の化学組成Ｃｐとモールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率との間の関係が、前述の（Ｃ）式または（Ｄ）式を満足する条件で鋳造する。
【００１５】
｜Ｃｐ−０．１２｜は、鋼の化学組成が亜包晶反応を起こしやすい組成かどうかを示す指標である。亜包晶反応を起こす鋼の鋳片表面に縦割れが発生しやすいことは、よく知られている。そこで、｜Ｃｐ−０．１２｜≦０．０５の場合、すなわち、亜包晶反応を起こしやすい鋼では、モールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率を、前述の（Ｃ）式を満足するように、低い含有率とする。
【００１６】
Ａｌ_２Ｏ_３含有率を低くくして、フィルム中の結晶の析出を適度に増加させ、亜包晶反応に伴う凝固殻収縮を抑制し鋳型壁への密着性を高めることにより、鋳型内の凝固殻不均一冷却を抑制し、鋳片表面の縦割れの発生を防止するのである。
【００１７】
【発明の実施の形態】
本発明のモールドパウダおよびこのモールドパウダを用いた連続鋳造方法について、以下に具体的に説明する。
【００１８】
本発明のパウダは、ＣａＯ、ＳｉＯ_２、Ａｌ_２Ｏ_３およびフッ素化合物を基本組成としている。その含有率は、ＣａＯが２５〜５０％程度、ＳｉＯ_２が２０〜４０％程度、Ａｌ_２Ｏ_３が５〜１５％、Ｆが４〜１２％である。さらに、アルカリ金属を酸化物換算含有率の合計で５質量％以下、ＺｒＯ_２を１質量％以下含有し、また、必要に応じてＴｉＯ_２を０〜８質量％の範囲で含有することができる。
【００１９】
本発明のパウダを製造する際に使用する原料は、一般的に使用されているもので構わない。ＣａＯ原料として生石灰、石灰石、セメント、ＳｉＯ_２原料としては珪砂、軽藻土、Ａｌ_２Ｏ_３原料としてはアルミナ、Ｆ原料としては蛍石、アルカリ金属の酸化物として、たとえば、Ｎａ_２Ｏ原料としてはソーダ灰、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ＴｉＯ_２原料としてはルチルサンド、ＺｒＯ_２原料としてはジルコンサンドなどが挙げられる。また、原料の粒度は１００μｍ以下の粉末が望ましい。なお、これらの原料にはＦｅ_２Ｏ_３、Ｆｅ_３Ｏ_４等の酸化物が含有され、パウダにも不可避的に含まれるようになるが、これらの不純物が存在しても、とくに差し支えない。
モールドパウダのＣａＯ、ＳｉＯ_２の含有率についてはすでに述べたが、これらの含有率は目安を示すものであり、本発明では、ＣａＯ／ＳｉＯ_２の値を１．１〜１．５とする。塩基度が１．１未満では、溶鋼酸化の抑制効果は小さい。また、塩基度が１．５を超えると、フィルム中に過度に結晶が析出し、さらに、凝固点が過剰に高くなるので、鋳型内における潤滑性の悪化や凝固殻の冷却が不均一になりやすいという弊害を生じる。
【００２０】
モールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率は５〜１５質量％とする。５質量％未満では、フィルム中に結晶が過度に析出し、鋳型内の凝固殻の冷却が不均一になりやすい。また、１５質量％を超えると、モールドパウダの溶融層の粘度が過度に上昇したり、凝固点が高くなり、溶融層が鋳型と凝固殻の隙間に流れ込みにくくなる。
【００２１】
モールドパウダ中のアルカリ金属の酸化物換算含有率の合計は５質量％以下とする。アルカリ金属の酸化物は、通常の原料配合によってモールドパウダ中に含有される。ただし、５質量％を超えて含有すると、鋳型内において未溶融のモールドパウダが焼結しやすく、鋳型内溶鋼保温性の悪化を来す。さらに、溶融層が鋳型と凝固殻の隙間に均一に流れ込みにくくなる。したがって、アルカリ金属の酸化物換算含有率の合計を５質量％以下とする。
【００２２】
モールドパウダ中のＺｒＯ_２の含有率は１質量％以下とする。ＺｒＯ_２は、ＴｉＯ_２の原料を配合する場合に、モールドパウダ中に含有される。ただし、モールドパウダ中に数％程度の少量が存在した状態でも、結晶の析出が促進され、また凝固点の上昇が著しい。したがって、ＺｒＯ_２の含有率は１質量％以下とする。
【００２３】
モールドパウダ中のＦの含有率は４〜１２質量％とする。Ｆは、凝固点の調整および適度の結晶析出を目的として含有させる。４質量％未満では、その効果が小さい。１２質量％を超えると、溶融層の粘度が過度に低下し、溶鋼中に巻き込まれやすいばかりか、鋳型と凝固殻との隙間に過度に流れ込み、かえって鋳片表面に縦割れが発生しやすい。
【００２４】
モールドパウダ中には、必要に応じてＴｉＯ_２を添加する。その際、ＴｉＯ_２の含有率は０〜８質量％とする。ＴｉＯ_２は、従来、フィルム中への結晶析出の促進剤として用いられているが、本発明では、適度のＴｉＯ_２添加により、凝固点の低下に著しい効果があり、さらに、凝固点が低下しても、粘度が低下しにくいことを見出した。そこで、粘度を下げずに、凝固点を低下させる目的で、ＴｉＯ_２を０〜８質量％含有させることができる。
【００２５】
モールドパウダの凝固点は１１００℃以上とし、１３００℃における粘度は２〜６ｐｏｉｓｅとする。また、望ましい凝固点の上限は１３００℃である。凝固点を上記範囲とすることにより、フィルム中の結晶析出サイトである固相部分の厚みを確保することができる。また、粘度を上記範囲とすることにより、溶融モールドパウダが鋳型内の溶鋼中に巻き込まれたりすることを防止できる。
【００２６】
モールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３、ＴｉＯ_２およびＦの含有率は、前述の（Ａ）式を満足する範囲とするのが望ましい。本発明者らは、ＴｉＯ_２の望ましい含有率は、Ａｌ_２Ｏ_３およびＦの含有率により影響を受けることを見出した。つまり、ＴｉＯ_２およびＡｌ_２Ｏ_３の含有率の積を一定範囲内とすることにより、モールドパウダの凝固点、または溶融層の粘度を適正に調整することが容易になるのである。さらに、ＴｉＯ_２およびＡｌ_２Ｏ_３の含有率の積の適正な範囲が、Ｆ含有率の影響を受けることも見出した。ＴｉＯ_２およびＡｌ_２Ｏ_３の含有率の積が２未満では、凝固点の低下量が小さく、前述の（Ａ）式の右辺の値を超えると、凝固点が高くなりやすい。
【００２７】
本発明の方法では、前述の（Ｂ）式で定義される溶鋼の化学組成Ｃｐとモールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率との間の関係が、前述の（Ｃ）式または（Ｄ）式を満足する条件で鋳造する。
｜Ｃｐ−０．１２｜≦０．０５の場合、すなわち、亜包晶反応を起こしやすい鋼では、モールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率を、前述の（Ｃ）式を満足するように、低い含有率とする。Ａｌ_２Ｏ_３含有率を低くくして、フィルム中の結晶の析出を適度に増加させ、亜包晶反応に伴う凝固殻収縮を抑制し鋳型壁への密着性を高めることにより、鋳型内の凝固殻不均一冷却を抑制し、鋳片表面の縦割れの発生を防止するのである。
【００２８】
｜Ｃｐ−０．１２｜＞０．０５の場合には、とくに、Ａｌ_２Ｏ_３含有率を低くしなくても、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。むしろ、Ａｌ_２Ｏ_３含有率を１０〜１５質量％とやや多くすることにより、モールドパウダの溶融層の粘度を適度に高くする、とともにフィルム中の過度な結晶析出を抑制し鋳型内の凝固殻冷却を均一化するのがよい。
【００２９】
【実施例】
垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、厚さ２３０ｍｍ、幅１２２０ｍｍの鋳片に、速度１．１ｍ／分または１．４ｍ／分で鋳造した。用いた鋼の化学組成を表１に示す。鋼は低炭素鋼および亜包晶系の中炭素鋼であり、表１には、本発明の方法で定義する化学組成Ｃｐを示す。低炭素鋼のＣｐは０．０４３質量％で、中炭素鋼のＣｐは０．１１７質量％であり、それぞれ｜Ｃｐ−０．１２｜は、低炭素鋼が０．０７７、中炭素鋼が０．００３であり、また、中炭素鋼の｜Ｃｐ−０．１２｜^２は、０．０００００９となる。したがって、低炭素鋼を鋳造する場合の望ましいモールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率は、前述の（Ｄ）式より１０〜１５質量％、中炭素鋼を鋳造する場合の望ましいモールドパウダ中のＡｌ_２Ｏ_３含有率は、前述の（Ｃ）式より５〜１０質量％となる。
【００３０】
【表１】

試験に用いたモールドパウダの組成を表２に示す。モールドパウダａは塩基度と粘度、モールドパウダｂは塩基度、モールドパウダｃはＡｌ_２Ｏ_３含有率、モールドパウダｄはＡｌ_２Ｏ_３含有率と粘度、モールドパウダｅはＴｉＯ_２含有率が、それぞれ発明で規定する条件を外れているモールドパウダである。試験条件および試験結果を表３に示す。
【００３１】
【表２】

【表３】

表３中に示す指標の中で、「のろピン」は、鋳片表面をスカーフィングした際に認められたのろかみ疵およびピンホール疵の発生個数である。指標Ａ：なし、指標Ｂ：１〜５個、指標Ｃ：６〜１０個、指標Ｄ：１１〜２０個、指標Ｅ：２１〜５０個、指標Ｆ：５１個以上を示し、指標ＡおよびＢは、とくに問題のない発生個数である。また、「縦割れ」は、鋳造した鋳片のうち、縦割れの発生した分子の割合である。指標Ａ：３％未満、指標Ｂ：３％以上６％未満、指標Ｃ：６％以上１０％未満、指標Ｄ：１０％以上であり、指標ＡおよびＢは、とくに問題のない発生状況である。さらに「銅板温度変動」は、鋳造中における鋳型銅板に埋設した熱電対の温度変動量であり、指標小：±３℃未満、指標中：±１０℃未満、指標大：±１０℃以上であり、指標小および中は、とくに問題のない状況である。
【００３２】
低炭素鋼を速度１．４ｍ／分で鋳造した試験では、比較例の試験Ｎｏ．６と比べて、本発明例の試験Ｎｏ．１およびＮｏ．３〜５では、いずれものろかみ疵およびピンホール疵が減少し、鋳片表面品質の向上していることがわかる。比較例の試験Ｎｏ．７およびＮｏ．１０では、凝固点がいずれも１３００℃以上と高く、鋳造に使用出来なかった。比較例の試験Ｎｏ．８およびＮｏ．９では、結晶析出が過多あるいは不安定であるため、鋳型銅板温度の変動が大きく、縦割れが発生するものもあった。また、凝固点または粘度が高いために潤滑性が悪く、鋳片表面には拘束痕等の不良部が多く見られた。
【００３３】
中炭素鋼を速度１．１ｍ／分で鋳造した試験では、比較例の試験Ｎｏ．１６と比べて、本発明例の試験Ｎｏ．１１および〜Ｎｏ．１３〜１５では、いずれものろかみ疵およびピンホール疵、縦割れ、および鋳型銅板温度の変動がいずれも減少し、鋳片表面品質の向上していることがわかる。比較例の試験Ｎｏ．１７およびＮｏ．２０では、凝固点がいずれも１３００℃以上と高く、鋳造に使用出来なかった。比較例の試験Ｎｏ．１８およびＮｏ．１９では、結晶析出が過多あるいは不安定であるため、鋳型銅板温度の変動が大きく、Ｎｏ．１９では縦割れも発生した。
【００３４】
【発明の効果】
本発明のモールドパウダおよびそのモールドパウダを用いる本発明の連続鋳造方法の適用により、鋳片表面にディプレッションまたは縦割れの発生のない、さらに、鋳片表層部の清浄性も良好な鋳片を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a mold powder added to the surface of molten steel in a mold, and further relates to a continuous casting method using the mold powder.
[0002]
[Prior art]
In continuous casting of steel, mold powder is added to the surface of the molten steel in the mold for casting. In general, a mixture of powders of a plurality of types of oxides, fluorine compounds, carbon and the like is used for the mold powder.
[0003]
In the mold powder added to the molten steel surface in the mold, a molten layer is formed at the contact portion with the molten steel surface by receiving heat from the molten steel. This molten layer flows into the gap between the mold inner wall and the solidified shell to form a film. This film consists of two phases, a solid phase portion cooled by a mold and a liquid phase portion.
[0004]
The mold powder plays the following role in the state of being a molten layer and a film.
(1) Heat insulation and prevention of oxidation of molten steel (2) Absorption of bubbles or inclusions in molten steel (3) Ensuring lubricity between mold inner wall and solidified shell (4) Adjustment of cooling rate of solidified shell The influence of the mold powder on the surface quality is great, and the adjustment of the cooling rate of the solidified shell (4) is important for the depletion or vertical crack generated on the surface of the slab, among the above roles. By uniformizing the cooling rate of the solidified shell in the mold, the thickness of the solidified shell becomes uniform in the width direction, the stress caused by solidification shrinkage is relieved, and the occurrence of depletion or vertical cracks occurring on the surface can be suppressed. .
[0005]
If crystals precipitate in the film of the mold powder during the cooling process, the heat transfer resistance of the film increases, so the solidification shrinkage of the slab is suppressed and the adhesion to the mold wall is increased, and the solidified shell in the mold is Since non-uniform cooling can be prevented, methods for promoting crystal precipitation in a film have been proposed.
[0006]
For example, in Japanese Patent Laid-Open No. 5-15955, the sum of CaO contained in mold powder and CaO estimated to exist as CaF ₂ is defined by the following formula (C). T. Ratio of mass% CaO to SiO ₂ The CaO / SiO ₂ is increased to about 0.9 to 1.3, to precipitate crystals in the film, a uniform cooling rate of the solidified shell in the mold, and be slow cooling has been proposed.
[0007]
However, by simply increasing the basicity of the powder (CaO / SiO ₂ or T.CaO / SiO ₂ ) and precipitating a large amount of crystals in the film, the volume of the film where the crystals are deposited shrinks. A gap is likely to be generated between the mold and the solidified shell. When an air gap is generated between the mold and the solidified shell, the heat transfer resistance increases dramatically, and a local solidification delay may occur in the solidified shell. Longitudinal cracks are likely to occur in the solidified shell portion where the solidification delay has occurred.
[0008]
Therefore, in JP-A-7-214263, the basicity of the mold powder is 0.6 to 0.9, and the total content of ZrO ₂ , TiO ₂ , and CeO ₂ that is an accelerator for crystal precipitation is 1 mass. % And a freezing point of 1150 ° C. or higher has been proposed to keep the amount of crystals precipitated in the film of the mold powder appropriately without being excessive. As a result, the uniform cooling rate of the solidified shell in the mold is promoted, and it can be expected that the occurrence of depletion or vertical cracks occurring on the surface is suppressed.
[0009]
However, in this method, oxides such as Al ₂ O ₃ and MnO may increase in the molten steel in the mold, and these oxides are trapped by the solidified shell in the mold, and the cleanliness of the slab surface layer portion. Tends to get worse. Surface flaws are likely to occur in products that are hot-rolled using these slabs as raw materials.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a mold powder capable of preventing the occurrence of depletion or vertical cracks on the surface of a slab, and having a good quality slab with good cleanliness of the surface part of the slab, and its mold powder. It aims at providing the continuous casting method to be used.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention resides in the mold powder shown in the following (1) and (2) and the continuous casting method shown in the following (3).
(1) CaO, and SiO _2, Al ₂ O ₃ and fluorine compound a mold powder having a basic component, the ratio CaO / SiO ₂ mass% with respect to SiO ₂ of CaO is 1.1 to 1.5, al ₂ O ₃ 5 to 15 wt%, 5 wt% of an alkali metal in a total of oxide conversion content below the ZrO ₂ 1 wt% or less, the TiO ₂ 0 to 8 mass%, 1 mass% of MgO And 4 to 12% by mass of F, a mold powder for continuous casting having a viscosity at 1300 ° C. of 2 to 6 poise and a freezing point of 1100 ° C. or higher.
(2) The mold powder for continuous casting according to the above (1), wherein the contents of Al ₂ O ₃ , TiO ₂ and F satisfy the following formula (A).
2 ≦ (Al ₂ O ₃ ) × (TiO ₂ ) ≦ 10 + 15 × (F) (A)
Here, (Al ₂ O ₃ ): Al ₂ O ₃ content (% by mass) in the mold powder
(TiO ₂ ): TiO ₂ content in mold powder (mass%)
(F): F content (% by mass) in the mold powder
(3) A continuous casting method using the mold powder according to (1) or (2) above, wherein the chemical composition Cp of the molten steel defined by the following formula (B) and the Al ₂ O ₃ content in the mold powder A continuous casting method in which casting is performed under a condition that satisfies the following formula (C) or (D).
Cp = C + 0.02 × Mn + 0.04 × Ni−0.01 × Si + 0.02 × Cr + 0.07 × S (B)
Here, C, Mn, Ni, Si, Cr and S: Content ratio (% by mass) in molten steel
When | Cp−0.12 | ≦ 0.05;
5 + 2000 × | Cp−0.12 | ² ≦ (Al ₂ O ₃ ) ≦ 10 + 2000 × | Cp−0.12 | ² (C)
When | Cp−0.12 |>0.05;
10 ≦ (Al ₂ O ₃ ) ≦ 15 (D)
Here, | Cp−0.12 |: absolute value obtained by subtracting 0.12 from the value of Cp (Al ₂ O ₃ ): Al ₂ O ₃ content (% by mass) in the mold powder
Based on the findings of (a) below, the present inventors have solved the above-mentioned problems by taking the measures of (b) and (c) below.
(A) When the basicity of the mold powder is as low as 0.6 to 0.9, oxides such as Al ₂ O ₃ and MnO increase in the molten steel in the mold because of the SiO _{2 in} the molten layer. This is because the activity increases and components in the molten steel such as Al and Mn are easily oxidized at the interface between the molten steel in the mold and the molten layer of the mold powder.
[0012]
Therefore, in order to make the cooling rate of the solidified shell in the mold uniform, it is important to increase the basicity of the mold powder. However, the method of increasing the basicity of the mold powder and precipitating a large amount of crystals in the film has a problem that voids are generated between the mold and the solidified shell, and local solidification delay tends to occur in the solidified shell.
[0013]
The present inventors have, CaO, SiO ₂ and fluorine compound in the mold powder having a basic composition, mass% ratio CaO / SiO ₂ of CaO with respect to SiO ₂ of CaO even with 1.1 to 1.5, It has been found that by blending 5 to 15% by mass of Al ₂ O ₃ , the solidification shell cooling in the mold can be maintained in a uniform state without excessive precipitation of crystals in the film. . When Al ₂ O ₃ which is an amphoteric oxide is blended, Al ₂ O ₃ becomes acidic in the molten layer of the mold powder having a high basicity, and the precipitation of crystals in the film is moderately suppressed. . (B) Therefore, in the mold powder of the present invention, based on the knowledge of the above (a), the mold powder having CaO, SiO ₂ , Al ₂ O ₃ and a fluorine compound as basic components and having the composition shown in (1) above. And
[0014]
Thereby, even if basicity is as high as 1.1-1.5, precipitation of the crystal | crystallization in a film can be suppressed moderately and the solidification shell cooling in a casting_mold | template can be equalize | homogenized. Furthermore, because of the high basicity, it is possible to prevent the oxide such as Al 2 _{O 3,} _MnO increases in the molten steel in the mold.
(C) In the method of the present invention, the relationship between the chemical composition Cp of the molten steel defined by the above-described formula (B) and the Al ₂ O ₃ content in the mold powder is expressed by the above-described formula (C) or ( D) Cast under conditions that satisfy the equation.
[0015]
| Cp−0.12 | is an index indicating whether or not the chemical composition of steel is a composition that easily causes a subperitectic reaction. It is well known that vertical cracks are likely to occur on the surface of a steel slab that undergoes a subperitectic reaction. Therefore, in the case of | Cp−0.12 | ≦ 0.05, that is, in a steel that easily undergoes a subperitectic reaction, the Al ₂ O ₃ content in the mold powder satisfies the above-mentioned formula (C). And a low content.
[0016]
By reducing the content of Al ₂ O ₃ to moderately increase the precipitation of crystals in the film, suppressing the shrinkage of the solidified shell accompanying the subperitectic reaction and increasing the adhesion to the mold wall, solidification in the mold This suppresses the uneven cooling of the shell and prevents the occurrence of vertical cracks on the slab surface.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The mold powder of this invention and the continuous casting method using this mold powder are demonstrated concretely below.
[0018]
The powder of the present invention has a basic composition of CaO, SiO ₂ , Al ₂ O ₃ and a fluorine compound. Its content, CaO about 25 to 50%, SiO ₂ of about 20~40%, _Al 2 _{O 3} is 5 to 15%, F is 4-12%. Furthermore, the alkali metal is contained in an amount of 5% by mass or less in terms of oxide content, 1% by mass or less of ZrO ₂ , and TiO ₂ can be contained in the range of 0 to 8% by mass as necessary. .
[0019]
The raw materials used when producing the powder of the present invention may be those generally used. Quick lime, limestone, cement as CaO raw material, silica sand, light algae earth as SiO ₂ raw material, alumina as Al ₂ O ₃ raw material, fluorite as F raw material, oxide of alkali metal, for example, Na ₂ O raw material Includes soda ash, sodium carbonate, sodium fluoride, rutile sand as the TiO ₂ raw material, and zircon sand as the ZrO ₂ raw material. The raw material preferably has a particle size of 100 μm or less. These raw materials contain oxides such as Fe ₂ O ₃ and Fe ₃ O ₄ and are inevitably contained in the powder. However, these impurities may be present in particular.
The contents of CaO and SiO _{2 in} the mold powder have already been described, but these contents are indicative, and in the present invention, the value of CaO / SiO ₂ is 1.1 to 1.5. When the basicity is less than 1.1, the effect of suppressing the oxidation of molten steel is small. On the other hand, if the basicity exceeds 1.5, crystals are excessively precipitated in the film and the freezing point becomes excessively high, so that the lubricity in the mold is deteriorated and the cooling of the solidified shell tends to be uneven. This causes the harmful effect.
[0020]
The Al ₂ O ₃ content in the mold powder is 5 to 15% by mass. If it is less than 5% by mass, crystals are excessively precipitated in the film, and cooling of the solidified shell in the mold tends to be uneven. On the other hand, when the content exceeds 15% by mass, the viscosity of the molten layer of the mold powder increases excessively, the freezing point increases, and the molten layer hardly flows into the gap between the mold and the solidified shell.
[0021]
The total oxide content of alkali metal in the mold powder is 5% by mass or less. Alkali metal oxides are contained in the mold powder by blending ordinary raw materials. However, if the content exceeds 5% by mass, the unmelted mold powder is easily sintered in the mold, which deteriorates the heat retaining property of the molten steel in the mold. Furthermore, it becomes difficult for the molten layer to uniformly flow into the gap between the mold and the solidified shell. Accordingly, the total oxide content of alkali metals is set to 5 mass% or less.
[0022]
The content of ZrO ₂ in the mold powder is 1% by mass or less. ZrO ₂ is contained in the mold powder when a raw material of TiO ₂ is blended. However, even when a small amount of about several percent is present in the mold powder, crystal precipitation is promoted and the freezing point is remarkably increased. Accordingly, the content of ZrO ₂ is set to 1% by mass or less.
[0023]
The content rate of F in a mold powder shall be 4-12 mass%. F is contained for the purpose of adjusting the freezing point and moderate crystal precipitation. If it is less than 4% by mass, the effect is small. When it exceeds 12% by mass, the viscosity of the molten layer is excessively lowered, and not only is it easily caught in molten steel, but also excessively flows into the gap between the mold and the solidified shell, so that vertical cracks are likely to occur on the surface of the slab.
[0024]
TiO ₂ is added to the mold powder as necessary. At that time, the content of TiO ₂ is 0 to 8 mass%. TiO ₂ has been conventionally used as an accelerator for crystal precipitation in a film, but in the present invention, addition of an appropriate amount of TiO ₂ has a significant effect on lowering the freezing point, and even if the freezing point is lowered. It was found that the viscosity is difficult to decrease. Therefore, 0 to 8% by mass of TiO ₂ can be contained for the purpose of lowering the freezing point without lowering the viscosity.
[0025]
The freezing point of the mold powder is 1100 ° C. or higher, and the viscosity at 1300 ° C. is 2 to 6 poise. The upper limit of the desired freezing point is 1300 ° C. By setting the freezing point in the above range, the thickness of the solid phase portion that is a crystal precipitation site in the film can be ensured. Moreover, it can prevent a molten mold powder being caught in the molten steel in a casting_mold | template by making a viscosity into the said range.
[0026]
The content ratios of Al ₂ O ₃ , TiO ₂ and F in the mold powder are preferably set in a range satisfying the above-described formula (A). The inventors have found that the desired content of TiO ₂ is affected by the content of Al ₂ O ₃ and F. That is, by setting the product of the content ratios of TiO ₂ and Al ₂ O ₃ within a certain range, it is easy to appropriately adjust the solidification point of the mold powder or the viscosity of the molten layer. Furthermore, it has also been found that an appropriate range of the product of the content ratios of TiO ₂ and Al ₂ O ₃ is affected by the F content ratio. When the product of the content ratios of TiO ₂ and Al ₂ O ₃ is less than 2, the amount of decrease in freezing point is small, and when the value on the right side of the above-described formula (A) is exceeded, the freezing point tends to be high.
[0027]
In the method of the present invention, the relationship between the chemical composition Cp of the molten steel defined by the above-described formula (B) and the Al ₂ O ₃ content in the mold powder is the above-described formula (C) or (D) Cast under conditions that satisfy.
In the case of | Cp−0.12 | ≦ 0.05, that is, in a steel that easily undergoes a subperitectic reaction, the Al ₂ O ₃ content in the mold powder is set so as to satisfy the above-described formula (C). Low content. By reducing the content of Al ₂ O ₃ to moderately increase the precipitation of crystals in the film, suppressing the shrinkage of the solidified shell accompanying the subperitectic reaction and increasing the adhesion to the mold wall, solidification in the mold This suppresses the uneven cooling of the shell and prevents the occurrence of vertical cracks on the slab surface.
[0028]
In the case of | Cp−0.12 |> 0.05, the occurrence of vertical cracks on the surface of the slab can be prevented without reducing the Al ₂ O ₃ content. Rather, by slightly increasing the content of Al ₂ O ₃ to 10 to 15% by mass, the viscosity of the molten layer of the mold powder is moderately increased, and excessive crystal precipitation in the film is suppressed, and the solidified shell in the mold It is better to make the cooling uniform.
[0029]
【Example】
Using a vertical bending type continuous casting machine, casting was performed on a slab having a thickness of 230 mm and a width of 1220 mm at a speed of 1.1 m / min or 1.4 m / min. Table 1 shows the chemical composition of the steel used. The steel is low carbon steel and hypoperitectic medium carbon steel, and Table 1 shows the chemical composition Cp defined by the method of the present invention. Cp of the low carbon steel is 0.043 mass%, Cp of the medium carbon steel is 0.117 mass%, and | Cp−0.12 | is 0.077 for the low carbon steel and 0 for the medium carbon steel, respectively. .003, and | Cp−0.12 | ² of the medium carbon steel is 0.000009. Therefore, the desirable Al ₂ O ₃ content in the mold powder when casting low carbon steel is 10 to 15% by mass from the above formula (D), and the desired Al content in mold powder when casting medium carbon steel. _{The 2} O ₃ content is 5 to 10% by mass based on the formula (C).
[0030]
[Table 1]

Table 2 shows the composition of the mold powder used in the test. Mold powder a has basicity and viscosity, mold powder b has basicity, mold powder c has Al ₂ O ₃ content, mold powder d has Al ₂ O ₃ content and viscosity, mold powder e has TiO ₂ content, Each is a mold powder that does not satisfy the conditions specified in the invention. Test conditions and test results are shown in Table 3.
[0031]
[Table 2]

[Table 3]

Among the indices shown in Table 3, “spin pins” are the number of occurrences of sludge creases and pinhole creases observed when the surface of the slab is scarfed. Indicator A: None, Indicator B: 1 to 5, Indicator C: 6 to 10, Indicator D: 11 to 20, Indicator E: 21 to 50, Indicator F: 51 or more, Indicator A and B Is the number of occurrences with no particular problems. The “longitudinal crack” is a ratio of molecules in which the vertical crack is generated in the cast slab. Indicator A: Less than 3%, Indicator B: 3% or more and less than 6%, Indicator C: 6% or more and less than 10%, Indicator D: 10% or more, and Indicators A and B are occurrences with no particular problems. . Furthermore, “copper plate temperature fluctuation” is the temperature fluctuation amount of the thermocouple embedded in the mold copper plate during casting, small index: less than ± 3 ° C., middle index: less than ± 10 ° C., large index: ± 10 ° C. or more. The indicators small and medium are not particularly problematic.
[0032]
In the test in which the low carbon steel was cast at a speed of 1.4 m / min, the test No. of the comparative example. Compared to test No. 6, test No. 1 and no. In 3-5, it can be seen that all the glazes and pinholes are reduced, and the surface quality of the slab is improved. Test No. of the comparative example. 7 and no. No. 10, the freezing point was as high as 1300 ° C. or higher, and could not be used for casting. Test No. of the comparative example. 8 and no. In No. 9, since the crystal precipitation was excessive or unstable, there were some fluctuations in the temperature of the mold copper plate and vertical cracks. Moreover, since the freezing point or viscosity was high, the lubricity was poor, and many defective parts such as restraint marks were observed on the surface of the slab.
[0033]
In the test in which a medium carbon steel was cast at a speed of 1.1 m / min, the test No. of the comparative example. Compared to 16, test No. 11 and ~ No. It can be seen that in Nos. 13 to 15, all the glazes and pinholes, vertical cracks, and fluctuations in the mold copper plate temperature are all reduced, and the slab surface quality is improved. Test No. of the comparative example. 17 and no. In No. 20, the freezing point was as high as 1300 ° C. or higher, and could not be used for casting. Test No. of the comparative example. 18 and no. In No. 19, since the crystal precipitation is excessive or unstable, the temperature of the mold copper plate varies greatly. No. 19 also caused vertical cracks.
[0034]
【The invention's effect】
By applying the mold powder of the present invention and the continuous casting method of the present invention using the mold powder, a slab having no depletion or vertical cracks on the slab surface and excellent cleanliness of the slab surface layer is obtained. be able to.

Claims

CaO, and SiO _2, Al ₂ O ₃ and fluorine compound a mold powder having a basic component, the ratio CaO / SiO ₂ mass% with respect to SiO ₂ of CaO is 1.1 to 1.5, Al ₂ O ₃ to 5 to 15% by mass, alkali metal in terms of oxide content of 5% by mass or less, ZrO ₂ to 1% by mass or less, TiO ₂ to 0 to 8% by mass, MgO to 1% by mass or less, and F A mold powder for continuous casting, containing 4 to 12% by mass, having a viscosity at 1300 ° C. of 2 to 6 poise and a freezing point of 1100 ° C. or higher.

The mold powder for continuous casting according to claim 1, wherein the content ratios of Al ₂ O ₃ , TiO ₂ and F satisfy the following formula (A).
2 ≦ (Al ₂ O ₃ ) × (TiO ₂ ) ≦ 10 + 15 × (F) (A)
Here, (Al ₂ O ₃ ): Al ₂ O ₃ content (% by mass) in the mold powder
(TiO ₂ ): TiO ₂ content in mold powder (mass%)
(F): F content (% by mass) in the mold powder

A continuous casting method using the mold powder according to claim 1 or claim 2, between the following (B) Al ₂ O ₃ content of the chemical composition Cp and in mold powder of the molten steel as defined in formula A continuous casting method characterized by casting under a condition that satisfies the following formula (C) or (D):

Here, C, Mn, Ni, Si, Cr and S: Content ratio (% by mass) in molten steel
When | Cp−0.12 | ≦ 0.05;

When | Cp−0.12 |>0.05;
10 ≦ (Al ₂ O ₃ ) ≦ 15 (D)
Here, | Cp−0.12 |: absolute value obtained by subtracting 0.12 from the value of Cp (Al ₂ O ₃ ): Al ₂ O ₃ content (% by mass) in the mold powder